JP6310267B2 - 接合体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、エネルギービーム溶接による接合体の製造方法に関する。より詳しくは、電子ビーム溶接やレーザ溶接などの高エネルギービーム溶接により同種又は異種金属接合体を製造する技術に関する。
電子ビーム溶接やレーザ溶接などの高エネルギービーム溶接は、溶け込みが深く、溶接熱影響が非常に少ないことから、特に、自動車、鉄道車両及び船舶などの輸送機分野において注目されている。一方、高エネルギービーム溶接の施工において、溶接金属の凝固収縮量が大きい場合は、割れなどの溶接欠陥が発生することがあり、被溶接材に適合した溶接条件を設定する必要がある。
そこで、従来、高エネルギービーム溶接を行う際には、レーザ照射部にワイヤ状の溶加材を連続的に供給しながら溶接したり、溶融金属部を急激に冷やさないように冷却速度を制御したりすることにより、溶接欠陥の発生を防止している(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平9−225664号公報 特表2008−501527号公報 特開2011−67830号公報
しかしながら、ワイヤ状の溶加材を供給しながら溶接する方法は、溶接部にレーザを照射するための機構とは別に、ワイヤを供給するための機構が必要となるため、装置が煩雑化するという問題点がある。また、この溶接方法は、ワイヤ供給機構の構造上、レーザ照射速度と同等レベルまでワイヤ供給速度を上げることができず、溶接速度がワイヤ供給速度に依存するため、溶接速度を向上させることが難しい。
同様に、溶接金属の冷却条件を制御する方法も、別途、溶融金属部の冷却速度を遅らせるための設備が必要となるため、装置が煩雑化すると共に、溶接速度の向上が難しいという問題点がある。
そこで、本発明は、装置を煩雑化せずに、溶接速度を高速化することが可能な接合体の製造方法提供することを主目的とする。
本発明は、前述した課題を解決するために、本発明者等の鋭意検討の結果完成されたものであり、金属材料からなる第1部材に接合させるための、前記第1部材と同一又は異なる金属材料からなる第2部材に、下孔を形成する工程と、下型上に載置された前記第2部材の下孔に収容されるように前記下型上に溶加材を配置する工程と、前記第2部材と前記第1部材とを重ね合わせて、重ね継手を形成する工程と、前記第1部材と前記第2部材とを高エネルギービーム溶接する工程と、を含み、前記溶加材の挿入方向に垂直な方向において、前記下孔に挿入される前記溶加材の少なくとも一部分の断面積に、前記下孔の断面積よりも大きな断面積が存在し、前記溶加材を前記第2部材に圧入することで前記挿入を行い、前記溶加材の高さが前記第2部材の高さよりも大きいことを特徴とする接合体の製造方法を提供する。
た、本発明の接合体の製造方法では、金属材料からなる第1部材に接合させるための、前記第1部材と同一又は異なる金属材料からなる第2部材に、下孔を形成する工程と、下型上に載置された前記第2部材の下孔に収容されるように、溶加材を前記下孔との間に隙間部を形成しつつ挿入する工程と、前記挿入後、前記溶加材の挿入方向に前記溶加材を据え込むことで前記溶加材を前記第2部材にかしめる工程と、前記第2部材と前記第1部材とを重ね合わせて、重ね継手を形成する工程と、前記第1部材と前記第2部材とを高エネルギービーム溶接する工程と、を含み、前記かしめた後の前記溶加材の高さが前記第2部材の高さよりも大きいことを特徴とする接合体の製造方法を提供する。
また、本発明の接合体の製造方法では、前記溶加材と前記第2部材とが接する領域にビーム照射することで、前記高エネルギービーム溶接を行ってもよい。このとき、前記高エネルギービーム溶接はレーザ溶接であってもよい。このとき、前記レーザ照射は、らせん状、円状又は渦状に行ってもよい。更に、本発明の接合体の製造方法では、リモート溶接により、前記第1部材と前記第2部材とを溶接してもよい。
また、このとき、デフォーカスさせてレーザ照射することで前記レーザ溶接を行ってもよい。更に、本発明の接合体の製造方法では、前記高エネルギービーム溶接は、電子ビーム溶接であってもよい。
本発明によれば、装置を煩雑化することなく、溶接速度の高速化を可能にする接合体の製造方法を実現することができる。
本発明の第1の実施形態の高エネルギービーム溶接用被接合部材10の斜視図である。 同実施形態の高エネルギービーム溶接用被接合部材10を構成する溶加材13の形状の具体例を示す図である。 本発明の第2の実施形態の接合体100の一例を示す図である。 同実施形態の接合体100の製造工程を説明するための図である。 同実施形態の接合体100の製造工程を説明するための図である。 同実施形態の接合体100の製造工程を説明するための図である。 同実施形態の接合体100の製造工程を説明するための図である。 同実施形態の接合体100を得るための高エネルギービーム溶接用被接合部材10の具体例を示す断面図である。 リモートレーザ溶接装置400の概略図である。 同実施形態の接合体100の断面図である。 関連技術に係る接合体1000の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
<第1の実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態の高エネルギービーム溶接用被接合部材10について説明する。図1は、本実施形態の高エネルギービーム溶接用被接合部材10の斜視図である。
[高エネルギービーム溶接用被接合部材10]
本実施形態の高エネルギービーム溶接用被接合部材10は、金属材料からなる第1部材11と、第1部材1と同一又は異なる金属材料からなる第2部材12と、第1部材11及び/又は前記第2部材12に予め設けられた下孔15(後述の図5参照)に係止した溶加材13と、を有する。
[第1部材11]
第1部材11は、金属材料から構成されるのであれば特に限定されないが、例えば、軽合金材や鋼材等とすることができる。軽合金材としては、具体的には、アルミニウム、アルミニウム合金(JIS規格の2000系、3000系、A4043やA4047等の4000系、5000系、6000系又は7000系)、マグネシウム、マグネシウム合金等が挙げられる。また、鋼材としては、高張力鋼材、亜鉛めっき鋼板及びステンレス等が挙げられる。
[第2部材12]
第2部材12も、金属材料から構成されるのであれば特に限定されず、第1部材11と同一であってもよいし、異なっていてもよい。第2部材12は、例えば、軽合金材や鋼材等とすることができる。軽合金材としては、具体的には、アルミニウム、アルミニウム合金(JIS規格の2000系、3000系、A4043やA4047等の4000系、5000系、6000系又は7000系)、マグネシウム、マグネシウム合金等が挙げられる。また、鋼材としては、高張力鋼材、亜鉛めっき鋼板及びステンレス等が挙げられる。
接合させる第1部材11と第2部材12の構成材料の組み合わせも、特に限定されないが、例えば、第1部材11をアルミニウム合金とし、第2部材12もアルミニウム合金とすることができる。また、第1部材11をアルミニウム合金とし、第2部材12を鋼材とすることもできる。更に、第1部材11を鋼材とし、第2部材12も鋼材とすることもできる。
[溶加材13]
溶加材13としては、第1部材11及び/又は第2部材12に係止される形態であれば特に限定されないが、例えば、ワイヤを巻き取ったコイル状ではないろう材等が挙げられる。
図2は、第1部材11及び/又は第2部材12に係止する溶加材の具体的な形状及び構成を例示した図である(符号13A〜13F参照)。例えば、図2aに示すように、溶加材13Aは、第1部材11及び/又は第2部材12を打ち抜く面が円である円柱の溶加材である。また、図2bに示すように、溶加材13Bは、第1部材11及び/又は第2部材12を打ち抜く面が円である円柱の溶加材であり、内部にフラックス14を充填したり、表面にフラックス14を塗布したりすることが可能である。また、図2cに示すように、溶加材13Cは、第1部材11及び/又は第2部材12を打ち抜く面が角部が面取りされた略長方形である略直方体の溶加材である。
更に、例えば、図2dに示すように、溶加材13Dは、円柱の溶加材であり、第1部材11及び/又は第2部材12を打ち抜く面が円柱の側面である。また、図2eに示すように、溶加材13Eは、円柱の溶加材であり、第1部材11及び/又は第2部材12を打ち抜く面が円柱の側面であって、内部にフラックス14を充填したり、表面にフラックス14を塗布したりすることが可能である。更にまた、図2fに示すように、溶加材13Fは、第1部材11及び/又は第2部材12を打ち抜く面が長方形である略直方体の溶加材である。また、溶加材13Fは、側面に角部が面取りされた略長方形の面を有し、内部にフラックス14を充填したり、表面にフラックス14を塗布したりすることが可能である。
前述したフラックス14については、KF、AlF及びKAlFなどのフッ素系化合物を主成分とするものが好ましく、これらの成分に加えて、CsF、CsAlF及びCsKAlFなどのセシウム化合物を含有するものがより好ましい。
このように、本実施形態の高エネルギービーム溶接用被接合部材10では、第1部材11と第2部材12と共に、予め設けられた第1部材11及び/又は第2部材12の下孔15に係止させた溶加材13を用いる。この溶加材13はワイヤをコイルから連続供給するものではないため、煩雑な制御や溶接時の装置の詳細な条件設定等は必要とせず、製造コストを抑えると共に、安定且つ高速に以下で説明する接合体100を製造することができる。
<第2の実施形態>
[接合体100]
次に、第2の実施形態の接合体100について説明する。前述した第1の実施形態の高エネルギービーム溶接用被接合部材10に対して、後述の高エネルギービーム溶接を行うことにより、本実施形態の接合体100が得られる。図3は、本実施形態の接合体100の一例を示す図である。図3に示すような溶接金属部101が形成された接合体100では、クラック等の割れを抑制することができる。
[接合体100の製造方法]
次に、本実施形態の接合体100の製造方法について説明する。図4は、接合体100の製造工程の一部(下孔方式)を示す説明図である。
まず、図4aに示すように、ポンチ200が第2部材12の溶接位置の上に配置され、ポンチ200とカウンターパンチ201とにより第2部材12を挟持するように、カウンターパンチ201が配置される。
次に、力F1によりポンチ200が第2部材12に押し込まれると、図4bに示すように、第2部材12の一部がポンチ200により打ち抜かれ、この打ち抜かれた部分22がカウンターパンチ201内に落下する(図中、矢印α)。これにより、第2部材12には下孔15(後述の図5参照)が形成される。
なお、図4では、ポンチ200が第2部材12のみを打ち抜く場合を例に挙げたが、かかる例に限定されず、ポンチ200により第1部材11及び第2部材12の双方が打ち抜かれてもよい。このとき、後述するように、第2部材12に挿入される溶加材13は、第1部材11にも挿入されてよい。
図5は、本実施形態の接合体100を製造する工程の一部であって、第2部材12の下孔15に溶加材13を挿入する工程を示す説明図である。ここでは、溶加材13の挿入方向に垂直な方向において、下孔15の断面積よりも大きな断面積が溶加材13に存在する場合を例に挙げる。すなわち、下孔15が溶加材13の挿入方向から視た際に円形の円柱形であって、溶加材13の挿入される面も円形の円柱形であるときに、溶加材13の挿入される面の直径d1が下孔に形成される円の直径d2よりも長くなる場合を例に挙げて説明する。
このとき、まず、図5aに示すように、下型301上に載置された第2部材12の下孔15の上に溶加材13が配置される。次いで、図5bに示すように、溶加材13の上にポンチ300が載置され、溶加材13には第2部材12の側に力F2が加えられる。これにより、図5cに示すように、溶加材13は、第2部材12の下孔15に圧入して挿入される。なお、力F2の大きさは、特に限定されず、溶加材13の材質に応じて適宜設定することができる。また、d1とd2の長さも適宜設定することができる。
このように、溶加材13が第2部材12に圧入されることで挿入されるため、溶加材13と第2部材12との締結力を向上させることができ、溶加材13を取り付けた後、搬送までの工程で溶加材13は外れない。
図6は、本実施形態の高エネルギービーム溶接用被接合部材10を製造する工程の一部であって、第2部材12の下孔15に溶加材13を挿入する工程を示す説明図である。図5を参照しながら説明した工程例に対し、ここでは、溶加材3が第2部材12の下孔15に挿入されることで、下孔15に隙間部16が設けられる場合を例に挙げる。すなわち、下孔15が溶加材13の挿入方向から視た際に円形の円柱形であって、溶加材13の挿入される面も円形の円柱形であるときに、溶加材13の挿入される面の直径d1が下孔の直径d2よりも短くなる場合を例に挙げて説明する。
このとき、まず、図6aに示すように、下型301上に載置された第2部材12の下孔15に収容されるようにして、下型301の上に溶加材13が配置される。これにより、第2部材12と溶加材13との間に隙間部16が形成される。次いで、図6bに示すように、溶加材13の上にポンチ300が載置され、溶加材13には下型301の側に力F3が加えられる。その結果、溶加材13は、力F3がかかる方向と垂直な方向fに広がっていく。これにより図5cに示すように、溶加材13は、第2部材12にかしめられることになる。なお、力F3の大きさは、特に限定されず、溶加材13の材質に応じて適宜設定することができる。また、d1とd2の長さも適宜設定することができる。
このように、溶加材13が第2部材12にかしめられるため、溶加材13と第2部材12との締結力を向上させることができ、溶加材13は外れない。
図7は、本実施形態の接合体100の製造工程の一部であって、溶加材13が係止された第2部材12と第1部材11とを高エネルギービーム溶接する工程を説明する図である。なお、ここでは、溶加材13が第2部材12のみに係止した場合を例に挙げて説明するが、溶加材13は第1部材11にも係止していてもよい。
まず、図7aに示すように、溶加材13が係止された第2部材12は、後述のリモートレーザ溶接装置400に搬入され、第1部材11の上に重ねられ、重ね継手が形成される。これにより、前述した第1の実施形態の高エネルギービーム溶接用被接合部材10が形成される。
ここで、図8を参照しながら、高エネルギービーム溶接用被接合部材10において、溶加材13と第2部材12の高さの関係について説明する。図8は、第2部材12の高さに対し溶加材13の高さが異なる例を示す図である(符号13X、13Y、13Z参照)。
図8aに示すように、例えば、溶加材13Xの高さh2は、第2部材12の高さh1より大きくてよい。また、図8bに示すように、溶加材13Yの高さh2は、第2部材12の高さh1と等しくてもよい。更に、図8cに示すように、溶加材13Zの高さh2は、第2部材12の高さh1よりも小さくてもよい。特に、図8aに示すように、溶加材13Xの高さh2が第2部材12の高さh1よりも大きいことで、溶接後、溶接位置に凹み(クレータ)が生じることをより安定に防止できる。
このようにして形成された高エネルギービーム溶接用被接合部材10にレーザLが照射されて溶接が行われる(図7b参照)。なおここでは、高エネルギービーム溶接として、レーザ溶接を例に挙げているが、かかる例に限定されず、例えば、レーザ溶接の代わりに電子ビーム溶接が行われてもよい。
レーザLが照射される位置は、特に限定されず、溶加材13全体に対してレーザLが照射されてもよいが、図7bの符号pで表す領域のように、少なくとも溶加材13と第2部材12とが接する領域にレーザLが照射されることが好ましい。符号pで表す領域を拡大した領域Pに示すように、溶加材13及び第2部材12とが接する領域にレーザLが照射されることで、レーザLが溶加材13及び第2部材12のスリットを通り抜け、第1部材11までレーザが安定に照射され、効率的に溶接を行うことができる。
また、レーザLの照射方法については、デフォーカスさせて行ってもよい。これにより、レーザ照射により付与する熱量を調整することができる。また、レーザ径が拡大されるため、デフォーカスさせずに照射した場合と比較し、レーザLを広範囲に照射することができる。更に、デフォーカスさせてレーザLを照射することで、ポロシティの発生及び割れの発生を低減することができる。
また、レーザLは、第1部材11に対して第2部材12が重ねられている側から照射する例には限定されず、第2部材12に対し第1部材11が重ねられている側から照射されてもよい。
また、レーザLはらせん状、円状又は渦状に照射されることが好ましい。例えば、らせん状に照射されるとき、レーザLは、内側から外側に向けてらせんを描くように照射されてもよく、外側から内側に向けてらせんを描くように照射されてもよい。このように、照射されることで、レーザ照射によるレーザが照射される領域上の温度勾配を小さくし、凝固収縮量を少なくして割れを低減することができる。
更に、レーザ溶接としては、具体的には、リモート溶接が挙げられる。図9は、リモート溶接を行う装置400の構成例を示す。
図9に示すように、レーザLが発振器401から光学ファイバ402を介して発せられる。レーザLは、特に限定されないが、YAGレーザ、COレーザ、ファイバーレーザ、ディスクレーザ、半導体レーザ等とすることができる。
このレーザLは、拡大レンズ403及び集光レンズ404を介して、ミラー405で反射される。このミラー405の回転角度βの調整により、高エネルギービーム溶接用被接合部材10に対するレーザLの照射位置を決定することができる。このリモートレーザ溶接装置400を用いれば、ミラー405の回転角度を調整するだけで、レーザLを所望の位置に容易に照射させることができる。すなわち、ミラー405を回転させることにより高速に溶接し、精度良く溶融部を形成することができる。なお、このとき、拡大レンズ403及び/又は集光レンズ404によりレーザLの焦点位置を調整することで、前述したように、レーザLをデフォーカスさせて照射することもできる。また、ミラー405の回転角度を調節したり、集光レンズ404を移動し(矢印fの方向)光軸を調製したりすることで、前述したようならせん状、円状又は渦状にレーザLを照射することができる。
図10は、高エネルギービーム溶接することにより得られた接合体100の断面形状の一例を示す図である。また、図11は、高エネルギービーム溶接以外の方法で溶接した場合の接合体の断面形状の一例を示す図である。
図11に示す方法で溶接した場合、第1部材1011と第2部材1012とが溶接され、図11aに示す溶け込み部1001上に形成される図11bに示すクレータXの周囲に、複数のクラックCが発生することがある。
一方、高エネルギービーム溶接用被接合部材10を高エネルギービーム溶接することにより得られた本実施形態の接合体100は、図10a及び図10bに示すように前述したような高速溶接が可能になると共に、クラックの発生を防止することができる。第1部材11と第2部材12とが同種の材料の場合は、図10aに示すように、エネルギービームの照射により溶加材13と第1部材11と第2部材12とが溶融されて溶接金属部101が形成される。また、第1部材11と第2部材12とが異種の金属材料の場合は、図10bに示すように、溶加材13と第2部材12のみが溶融されて溶接金属部101が形成される。
なお、前述したように、ここでは、第2部材12に下孔15を形成し、下孔15に溶加材13を挿入し、第2部材12の溶接位置に溶加材13を配置し、次いで、第2部材12と第1部材11とを重ね合わせて、重ね継手を形成してから、第1部材11と第2部材12とを高エネルギービーム溶接する例を挙げたが、本実施形態の接合体の製造方法は、かかる例に限定されない。第1部材11と、第2部材12と、第1部材11及び/又は第2部材12に予め設けられた下孔15に係止した溶加材13と、を有する高エネルギービーム溶接用被接合部材10を予め準備しておき、前述したように高エネルギービーム溶接することで、溶接金属部101が形成された接合体100を得ることもできる。
以上詳述したように、本実施形態の接合体100では、第1部材11及び/又は第2部材12に係止した溶加材13を用い、高エネルギービーム溶接を行うため、クラック等の割れを防止できると共に、煩雑な装置を必要とせず、高速に溶接することができる。
10 高エネルギービーム溶接用被接合部材
11 第1部材
12 第2部材
13 溶加材
14 フラックス
15 下孔
16 隙間部
100 接合体
101 溶接金属部
200 ポンチ
300 カウンターパンチ
400 リモートレーザ溶接装置
401 発振器
402 光学ファイバ
403 拡大レンズ
404 集光レンズ
405 ミラー

Claims (8)

  1. 金属材料からなる第1部材に接合させるための、前記第1部材と同一又は異なる金属材料からなる第2部材に、下孔を形成する工程と、
    下型上に載置された前記第2部材の下孔に収容されるように前記下型上に溶加材を配置する工程と、
    前記第2部材と前記第1部材とを重ね合わせて、重ね継手を形成する工程と、
    前記第1部材と前記第2部材とを高エネルギービーム溶接する工程と、
    を含み、
    前記溶加材の挿入方向に垂直な方向において、前記下孔に挿入される前記溶加材の少なくとも一部分の断面積に、前記下孔の断面積よりも大きな断面積が存在し、
    前記溶加材を前記第2部材に圧入することで前記挿入を行い、前記溶加材の高さが前記第2部材の高さよりも大きいことを特徴とする接合体の製造方法。
  2. 金属材料からなる第1部材に接合させるための、前記第1部材と同一又は異なる金属材料からなる第2部材に、下孔を形成する工程と、
    下型上に載置された前記第2部材の下孔に収容されるように、溶加材を前記下孔との間に隙間部を形成しつつ挿入する工程と、
    前記挿入後、前記溶加材の挿入方向に前記溶加材を据え込むことで前記溶加材を前記第2部材にかしめる工程と、
    前記第2部材と前記第1部材とを重ね合わせて、重ね継手を形成する工程と、
    前記第1部材と前記第2部材とを高エネルギービーム溶接する工程と、
    を含み、
    前記かしめた後の前記溶加材の高さが前記第2部材の高さよりも大きいことを特徴とする接合体の製造方法。
  3. 少なくとも前記溶加材と前記第2部材とが接する領域にビーム照射することで、前記高エネルギービーム溶接を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の接合体の製造方法。
  4. 前記高エネルギービーム溶接がレーザ溶接であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の接合体の製造方法。
  5. らせん状、円状又は渦状に前記レーザ照射を行うことを特徴とする請求項に記載の接合体の製造方法。
  6. リモート溶接により、前記第1部材と前記第2部材とを高エネルギービーム溶接することを特徴とする請求項4又は5に接合体の製造方法。
  7. デフォーカスさせてレーザ照射することで前記レーザ溶接を行うことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の接合体の製造方法。
  8. 前記高エネルギービーム溶接が、電子ビーム溶接であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の接合体の製造方法。
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