JP6309905B2 - インピーダンス変換器 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体高周波モジュールにおけるインピーダンス変換器に関するものである。
高周波回路に用いられる伝送線路として、マイクロストリップラインが使用されている。マイクロストリップラインは、誘電体基板の一方の面に平面的な導電体層のグランド面を形成し、他方の面にストリップ状の線路(ストリップ線路)を形成して伝送線路を構成している。このマイクロストリップラインの特性インピーダンスは、ストリップ線路の幅と厚さ、および誘電体基板の誘電率と厚さによって決定される。
高周波回路に、例えば、ある一定のインピーダンスを有する負荷回路や信号源を接続する場合、これらの接続部分で電力や信号を効率よく伝達させるために、高周波回路と負荷回路や信号源との特性インピーダンスを整合させる必要がある。このインピーダンス整合を行わせるため、マイクロストリップラインの両端で特性インピーダンスが異なるように形成したインピーダンス変換器が用いられる(非特許文献1参照)。
図9(A)は従来のインピーダンス変換器の構造を示す平面図、図9(B)は図9(A)のインピーダンス変換器のA−A’線断面図、図9(C)は図9(A)のインピーダンス変換器のB−B’線断面図である。伝送線路によるインピーダンス変換器は、高周波帯での急激なインピーダンス変化による伝送特性の劣化を防ぐため、図9(A)〜図9(C)に示すようにストリップ線路102の幅を徐々に変化させることにより、マイクロストリップラインの特性インピーダンスを所望のインピーダンスに変換するようにしていた。図9(A)〜図9(C)における100は誘電体基板、101はグランド層である。
P.Pramanick,et al.,"Tapered Microstrip Transmission Lines",IEEE MTT-S Int.Microw.Symp.Dig.,vol.1983,pp.242-244,1983
近年、半導体高周波モジュールの信号数の増大と基板接続パッドの微細化が進んでいる。すなわち、半導体高周波モジュールの高機能化のために半導体高周波モジュールから入出力される信号が増加しているが、半導体高周波モジュールの高機能化・低コスト化のためには外形サイズを小さくする必要があるため、基板接続パッドとパッド間隔の微細化が進行している。その結果、半導体高周波モジュールと接続する配線基板において、高密度で多信号を引き回せる伝送線路や、伝送線路によって高周波特性を維持したままインピーダンス変換を行うインピーダンス変換器の実現が求められている。
伝送線路によって高周波特性を維持したままインピーダンス変換を行う場合、従来技術では、線路幅をテーパー形状で徐々に変化させている。しかし、図10(A)に示すように、ストリップ線路102の間隔を十分に確保しようとすると、基板接続パッド103の間隔d1も大きくなって、インピーダンス変換器のサイズが大きくなるという問題点があった。また、図10(B)に示すように、ストリップ線路102の幅が大きくなってストリップ線路102の間隔d2が小さくなると、ストリップ線路102間のクロストークノイズが大きくなるという問題点があった。
ストリップ線路102間のクロストークノイズは、一方のストリップ線路102によって信号パルスが伝送されたとき、他方のストリップ線路102の電子を変位させることにより生じるものである。このため、ストリップ線路102の間隔が小さくなればなる程、他方のストリップ線路102の電子の変位量も大きくなり、クロストークノイズも大きくなっていく。以上のように、従来のインピーダンス変換器では、線路密度の向上と線路間のクロストークノイズの低減とを両立させることが難しく、高密度実装に適用することが困難であった。
本発明は、線路密度の向上と線路間のクロストークノイズの低減とを両立させることができるインピーダンス変換器を提供することを目的とする。
本発明のインピーダンス変換器は、誘電体基板の表面に形成された複数本のストリップ線路と、前記誘電体基板の裏面に形成された第1のグランド層と、前記複数本のストリップ線路と前記第1のグランド層との間の誘電体基板中に形成された第2のグランド層とを備え、各ストリップ線路の下の前記第2のグランド層に、各ストリップ線路の信号伝搬方向に沿って幅が漸次変化する平面視テーパー形状のギャップがそれぞれ設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明のインピーダンス変換器の1構成例は、信号伝搬方向に沿った前記ストリップ線路の中心線の水平位置と前記ギャップの中心線の水平位置とが一致することを特徴とするものである。
また、本発明のインピーダンス変換器の1構成例において、前記信号伝搬方向と垂直な方向における前記ギャップの幅は、インピーダンス変換器の特性インピーダンスの所望の値に応じて設定される。
本発明によれば、ストリップ線路と第1のグランド層との間の誘電体基板中に第2のグランド層を形成し、第2のグランド層に、ストリップ線路の信号伝搬方向に沿って幅が漸次変化する平面視テーパー形状のギャップを設けることにより、従来と同程度の量にクロストークノイズを抑えたまま、ストリップ線路の間隔を微細化することができ、線路密度の向上と線路間のクロストークノイズの低減とを両立させることができるので、高密度実装に適用可能なインピーダンス変換器を実現することができる。
本発明のインピーダンス変換器の原理を説明する平面図である。 本発明の実施の形態に係るインピーダンス変換器の構造を示す平面図および断面図である。 本発明の実施の形態に係るインピーダンス変換器および従来のインピーダンス変換器の特性インピーダンスを示す図である。 本発明の実施の形態に係るインピーダンス変換器のグランド層のギャップについて説明する断面図である。 本発明の実施の形態に係るインピーダンス変換器の特性インピーダンスとグランド層のギャップの幅との関係を示す図である。 電磁界シミュレータによるマイクロストリップラインのモデルを示す図である。 本発明の実施の形態に係るインピーダンス変換器および従来のインピーダンス変換器のバックワード・クロストークのシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施の形態に係るインピーダンス変換器および従来のインピーダンス変換器のフォワード・クロストークのシミュレーション結果を示す図である。 従来のインピーダンス変換器の構造を示す平面図および断面図である。 従来のインピーダンス変換器の問題点を説明する平面図である。
[発明の原理]
本発明では、図1に示すように、一方の面に第1のグランド層(不図示)を備えた誘電体基板10の他の面に線状のストリップ線路12を形成するマイクロストリップラインにおいて、ストリップ線路12と第1のグランド層との間に、第2のグランド層13を設け、この第2のグランド層13の形状をテーパー状にすることにより、マイクロストリップラインのグランド層として実際に機能する部材を、第1のグランド層から第2のグランド層13(または第2のグランド層13から第1のグランド層)に徐々に切り替える形態をとる。このような形態により、ストリップ線路12の幅を一定に維持したまま、マイクロストリップラインの特性インピーダンスを連続的に変化させることを可能にする。図1における14はグランド層13に設けられるテーパー形状の切欠き領域であるギャップ、15はストリップ線路12と電気的に繋がるように設けられる外部接続用の基板接続パッドである。
マイクロストリップラインにおいては、ストリップ線路とグランド層との距離が小さくなると、特性インピーダンスは小さくなる。従来構成で特性インピーダンスを小さくするためには、ストリップ線路の幅を大きくする必要があり、パッド間隔の微細化と線路密度の向上とを実現する必要がある高密度実装に適応することが困難であった。これに対して、本発明では、ストリップ線路12の幅を大きくすることなく、ストリップ線路12の入力部分の特性インピーダンスと出力部分の特性インピーダンスとが異なるインピーダンス変換器を実現することができる。
また、本発明では、第2のグランド層13を設けることにより、第2のグランド層13が無い従来構成と比較して、ストリップ線路12とグランド層との距離が小さくなるので、ストリップ線路12間に発生する電場よりもストリップ線路12と第2のグランド層13との間に発生する電場の方が大きくなる。そのため、一方のストリップ線路12から発生する電場が、このストリップ線路12の直下に存在する第2のグランド層13によって、第2のグランド層13の存在する方向に偏向し、他方のストリップ線路12の方向に伝わる電場が抑制される。したがって、本発明では、線路間のクロストークノイズを低減する効果を、インピーダンス変換機能と同時に、また線路密度を低下させることなく得ることができる。
インピーダンス変換器において、ストリップ線路とグランド層との距離を変化させる技術としては、例えば特開2013−251863号公報に記載のものが知られている。しかし、この特開2013−251863号公報に記載のインピーダンス変換器は、グランド層を傾斜させる三次元構造であるため、製造プロセスが現実には難しく、実用化が困難であった。本発明のインピーダンス変換器においては、2次元的な構造の積層のみでインピーダンス変換を実現できることから、製造プロセスも簡単であり、実用化・低コスト化が可能となる。
したがって、本発明によれば、ストリップ線路の幅を変化させずにマイクロストリップラインの特性インピーダンスを調整することが可能になり、パッド間隔の微細化、線路密度の向上と線路間のクロストークノイズの低減とを両立する、高密度実装に適用可能なインピーダンス変換器を形成することができる。
[実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態につき説明する。図2(A)は本発明の実施の形態に係るインピーダンス変換器の構造を示す平面図、図2(B)は図2(A)のインピーダンス変換器のA−A’線断面図、図2(C)は図2(A)のインピーダンス変換器のB−B’線断面図、図2(D)は図2(A)のインピーダンス変換器のC−C’線断面図である。
これらの図において、ベンゾシクロブテン(BCB)等からなる誘電体基板10の一方の面にはAu等の導電体部材からなる板状のグランド層11が形成されており、他方の面には同じく導電体部材からなる帯状のストリップ線路12がグランド層11と平行になるように形成されている。また、ストリップ線路12とグランド層11との間には、ストリップ線路12およびグランド層11と平行になるように誘電体基板10中に形成された、平面視テーパー形状の導電体部材からなるグランド層13が設けられている。
ここで、本実施の形態では、インピーダンス変換器の信号伝搬方向(ストリップ線路12の長さ方向であり、図2(A)左右方向)と垂直な方向(図2(B)〜図2(D)左右方向)におけるグランド層13のギャップ14の幅をaとする。すなわち、ギャップ14とは、グランド層13が形成されている誘電体基板10の層のうち、グランド層13が無く誘電体で満たされた領域のことになる。本実施の形態のテーパー形状とは、信号伝搬方向に沿ってギャップ14の幅aが漸次変化する形状を言う。そして、テーパー形状は、信号伝搬方向に沿ったストリップ線路12の中心線L1の水平位置(図2(B)〜図2(D)の左右方向の位置)とテーパー形状の中心線(ギャップ14の中心線)L2の水平位置とが一致するように配置される。
本実施の形態のインピーダンス変換器の一端(入力側)は入力インピーダンスZiを有し、他端(出力側)は出力インピーダンスZoを有するものとする(Zi>Zo)。図2(A)の例では左端が入力側、右端が出力側となっている。ストリップ線路12とグランド層11との間に平面視テーパー形状のグランド層13を形成することにより、入力側から出力側に向かうに従ってストリップ線路12とグランド層との実効距離が徐々に小さくなっている。
つまり、入力側ではストリップ線路12の直下にグランド層13が無いため、ストリップ線路12とグランド層11との距離h1が実効距離となる。一方、出力側ではストリップ線路12の直下にグランド層13が有るため、ストリップ線路12とグランド層13との距離h2が実効距離となる(h1>h2)。入力側と出力側の途中では、グランド層13の平面形状変化に従って実効距離がh1からh2へと徐々に小さくなっていき、これにより特性インピーダンスもZiからZoへと徐々に小さくなっていく。
極板間隔が極板の一辺の長さに比べて極めて小さい平行板コンデンサーでは、極板間の電場(電界)が一様とみなせ、このとき並列静電容量Cは極板面積Sに比例し、極板間隔dに反比例する。
Figure 0006309905
式(1)におけるεは誘電率である。マイクロストリップラインのストリップ線路とグランド層間の距離dが小さくなると、並列静電容量Cは式(1)で規定される値よりも大きくなる。また、マイクロストリップラインの特性インピーダンスZ0は式(2)で表される。
Figure 0006309905
ここで、Rはストリップ線路の単位長あたりの直列抵抗(Ω)、Lはストリップ線路の単位長あたりの直列インダクタンス(H)、Gはストリップ線路の単位長あたりの並列コンダクタンス(S)、Cはストリップ線路の単位長あたりの並列静電容量(F)である。式(1)および式(2)より、ストリップ線路とグランド層間距離が小さくなると特性インピーダンスが小さくなるので、本実施の形態によるマイクロストリップラインは、上記のとおり入力側で特性インピーダンスが大きく、出力側で特性インピーダンスが小さくなるようなインピーダンス変換器を形成する。したがって、ストリップ線路12とグランド層11,13の距離を適切に選択することにより、所望のインピーダンス変換特性を得ることができる。
ストリップ線路12とグランド層11,13の材料としてAu(金)を使用し、誘電体基板10としてベンゾシクロブテン(BCB)基板(誘電率εr=2.7)を用いた、線路長300μmのインピーダンス変換器の出力側の特性インピーダンスZ0を図3に示す。図3の300は図9(A)〜図9(C)に示した従来のインピーダンス変換器の出力側の特性インピーダンスZ0を示し、301は本実施の形態のインピーダンス変換器の出力側の特性インピーダンスZ0を示している。
ここでは、従来のインピーダンス変換器の入力側のストリップ線路幅を4μmに固定し、出力側のストリップ線路幅をWμmとした。本実施の形態のインピーダンス変換器のストリップ線路12の幅は入力側、出力側共に4μmに固定した。また、従来のインピーダンス変換器のストリップ線路102とグランド層101間の距離は2.5μm、本実施の形態のインピーダンス変換器のストリップ線路12とグランド層13間の距離は0.8μm、グランド層13とグランド層11間の距離は1.7μmとした。
従来のインピーダンス変換器において、出力側のストリップ線路幅Wを4μmから12μmまで大きくしていくと、出力側の特性インピーダンスは90Ωから38Ωまで小さくなる。一方、本実施の形態では、ストリップ線路幅を変えることなく、出力側の特性インピーダンスを変えることができることが分かる。
シミュレーションでは、図4に示すように本実施の形態のインピーダンス変換器の信号伝搬方向と垂直な方向(図4左右方向)におけるグランド層13のギャップ14の幅aをパラメータとしている。図3の例では、本実施の形態のインピーダンス変換器の出力側の特性インピーダンスが90Ωのとき、a=∞であり、特性インピーダンスが41Ωのとき、a=0である。
図5に本実施の形態のインピーダンス変換器の特性インピーダンスZ0とグランド層13のギャップ14の幅aとの関係を示す。a=∞のときはグランド層13が全く無い場合であり、a=0のときはストリップ線路12の直下にグランド層13が有ってギャップ14が無い場合である。図5よりギャップ14の幅aの値が∞から0まで変化すると、インピーダンス変換器の特性インピーダンスZ0は90Ωから41Ωまで変化することが分かる。
次に、従来のインピーダンス変換器と本実施の形態のインピーダンス変換器について、クロストーク量を比較してみる。図6(A)〜図6(D)はソネット技研製の電磁界シミュレータSonnet(登録商標)によるマイクロストリップラインのモデルを示す図である。図6(A)は従来のインピーダンス変換器のモデルの断面図、図6(B)は従来のインピーダンス変換器のモデルの斜視図、図6(C)は本実施の形態のインピーダンス変換器のモデルの断面図、図6(D)は本実施の形態のインピーダンス変換器のモデルの斜視図である。ただし、ここでは、ストリップ線路102,12の幅一定(本実施の形態の場合にはギャップ14の幅a=0)のマイクロストリップラインの場合について信号クロストークを評価している。
クロストーク量を比較するため、従来および本実施の形態共に2本のストリップ線路間の距離bを8μmに固定し、ストリップ線路102,12の厚さtを1μmに固定し、特性インピーダンスZ0を50Ωに揃えた。従来のインピーダンス変換器のストリップ線路102の幅Wを10μm、ストリップ線路102とグランド層101間の距離h1を2.1μmとした。また、本実施の形態のインピーダンス変換器のストリップ線路12の幅Wを4μm、ストリップ線路12とグランド層13間の距離h2を1.1μmとした。
図6(B)、図6(D)のようにポート番号を設定したとき、Sパラメータの結果を調べることで、クロストーク量を直接評価できる。ポートp1は従来のインピーダンス変換器において平行に設けられた2本のストリップ線路102のうち、一方のストリップ線路102の入力ポート、ポートp2は一方のストリップ線路102の出力ポート、ポートp3は他方のストリップ線路102の入力ポート、ポートp4は他方のストリップ線路102の出力ポートである。本実施の形態のインピーダンス変換器において平行に設けられた2本のストリップ線路12についても、ポート番号の設定は同様である。
S31はポートp1に信号を与えたときにポートp3に現れる電圧との比率であり、バックワード(近端)・クロストークを表す。また、S41はポートp1とポートp4の電圧比であり、フォワード(遠端)・クロストークを表す。図7、図8はそれぞれS31、S41のシミュレーション結果を示す図であり、差異を分かりやすくするため、デシベル表示にしている。図7の70は従来のインピーダンス変換器のバックワード・クロストークを示し、71は本実施の形態のインピーダンス変換器のバックワード・クロストークを示している。また、図8の80は従来のインピーダンス変換器のフォワード・クロストークを示し、81は本実施の形態のインピーダンス変換器のフォワード・クロストークを示している。
図7によれば、本実施の形態のインピーダンス変換器のバックワードクロストークは、従来のものより10GHz〜100GHzまでの広範囲において18〜23dB小さいことが分かる。また、図8によれば、本実施の形態のインピーダンス変換器のフォワードクロストークは従来のものより10GHz〜100GHzまでの広範囲において10〜14dB小さいことが分かる。
以上のように、本実施の形態によれば、ストリップ線路12の幅を変化させなくても、ストリップ線路12とグランド層11との間に挿入したグランド層13の平面形状を、マイクロストリップラインの入力側と出力側で異なるようにし、またストリップ線路12とグランド層13間の距離、およびストリップ線路12とグランド層11間の距離を調整することにより、入力側の特性インピーダンスと出力側の特性インピーダンスとが異なるインピーダンス変換器を実現することができる。
また、本実施の形態では、グランド層13を挿入することにより、線路間のクロストークノイズを低減することができる。さらに、グランド層13を挿入するだけでインピーダンス変換器を実現することができ、製造プロセスも簡単であり、インピーダンス変換器の実用化・低コスト化が可能となる。
したがって、本実施の形態によれば、従来と同程度の量にクロストークノイズを抑えたまま、ストリップ線路12の間隔(基板接続パッド15の間隔)を微細化することができ、線路密度の向上と線路間のクロストークノイズの低減とを両立させることができるので、高密度実装に適用可能なインピーダンス変換器を実現することができる。
なお、本実施の形態では、インピーダンス変換器の出力側の特性インピーダンスを小さくしているが、これに限るものではなく、グランド層13のテーパー形状を変えることにより、逆に入力側の特性インピーダンスを小さくしたインピーダンス変換器を形成することもできる。入力側の特性インピーダンスを小さくしたインピーダンス変換器を実現するには、図2(A)と逆に、グランド層13の入力側のギャップ14の幅aを小さくし、出力側のギャップ14の幅aを大きくすればよい。
また、図1〜図8では、平行に設けるストリップ線路12の本数が最大で3本の場合について説明したが、ストリップ線路12が4本以上のマルチレーンであってもよいことは言うまでもない。ストリップ線路12を一定間隔で平行に複数本設ける場合、各ストリップ線路12の下のグランド層13にそれぞれテーパー形状のギャップ14を設けることになるが、各ギャップ14の幅aのとり得る最大値はストリップ線路12の中心線間の距離(図1のD)である。したがって、a=Dからa=0の範囲で各ギャップ14の幅を変化させることになる。
また、本実施の形態では、グランド層13のギャップ14の幅を直線的に変化させているが、曲線的に変化させてもよい。
本発明は、半導体高周波モジュールにおいてインピーダンスを変換する技術に適用することができる。
10…誘電体基板、11,13…グランド層、12…ストリップ線路、14…ギャップ、15…基板接続パッド。

Claims (3)

  1. 誘電体基板の表面に形成された複数本のストリップ線路と、
    前記誘電体基板の裏面に形成された第1のグランド層と、
    前記複数本のストリップ線路と前記第1のグランド層との間の誘電体基板中に形成された第2のグランド層とを備え、
    各ストリップ線路の下の前記第2のグランド層に、各ストリップ線路の信号伝搬方向に沿って幅が漸次変化する平面視テーパー形状のギャップがそれぞれ設けられていることを特徴とするインピーダンス変換器。
  2. 請求項1記載のインピーダンス変換器において、
    信号伝搬方向に沿った前記ストリップ線路の中心線の水平位置と前記ギャップの中心線の水平位置とが一致することを特徴とするインピーダンス変換器。
  3. 請求項1または2記載のインピーダンス変換器において、
    前記信号伝搬方向と垂直な方向における前記ギャップの幅は、インピーダンス変換器の特性インピーダンスの所望の値に応じて設定されることを特徴とするインピーダンス変換器。
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