JP6309194B2 - ノイズ低減電子ビーム装置および電子ビームノイズ低減方法 - Google Patents

ノイズ低減電子ビーム装置および電子ビームノイズ低減方法 Download PDF

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本発明は、電子ビームのノイズを低減するノイズ低減電子ビーム装置および電子ビームノイズ低減方法に関するものである。
従来、電子ビームにはショットノイズと呼ばれる電子の量子統計ゆらぎから来るノイズと、エミッションノイズと呼ばれる、エミッター表面に存在する気体分子の吸脱着などに原因するエミッション揺らぎからなる大きなノイズが存在する。この両ノイズの合計が電子ビームを利用した画像形成装置の根源的なSNを決めている。実際の装置ではこれらのノイズにさらに種々の外来ノイズが加わりより小さなSNRの画像しか取得出来ない状況となっている。
電子ビームのSNRの向上は、最も根源的なシステム改良である。これらの改良は装置パフォーマンスの飛躍的な向上につながるので、電子ビームのノイズを除去する試みは昔から色々行われている。
例えば、電子銃から出射される電子ビームの一部分を電子吸収遮蔽板で吸収して電流を測定し、ノイズを補正する例が開示されている(特許文献1)。この例では、照射される電子ビームと遮蔽板によって遮蔽される電子ビームの持つノイズがよく似ていることを利用したもので、遮蔽板によって検出される電子ビームを使用して画像を形成する電子ビームからノイズを取り除く方法(ノイズ補正する方法)である。
ノイズ補正を行うためには、補正に利用される基準信号のSNRが画像を形成している信号のSNRよりも十分高いことが必要である。しかしながら、開示されている方法をそのまま実行しても、遮蔽板で取得される電流量が小さすぎるため、通常入手可能な超低ノイズの帯域100MHzの超高速電流電圧変換アンプを利用したとしても入力換算ノイズは数マイクロアンペアーと測定対象の電流量と比較して桁違いに大きく、画像形成に使用された電子のノイズを補正するにはSNが低すぎるという課題があった。
より詳細に述べると、通常一般の電子ビーム観察、測定あるいは検査装置で実際にサンプルに照射される電流はpAからnAオーダーである。これは、電子銃から出射される数百マイクロアンペアーの電子電流の1万分の1以下の電流である。照射電子ビームの一部を直接電流測定装置で測定するためには、電流電圧変換アンプのノイズは照射電流よりも相当小さくすることが必要である。アンプノイズは周波数帯域に比例するので、例えばpAあるいはnAレベルのノイズを実現するためには、測定に使用する周波数帯域をKHzあるいはMHz程度と非常に狭くする必要が有る。これは、明らかに高スループットを目指す高速検査装置で必要とされる100MHzオーダー以上の周波数帯域における高速電流測定要求と明らかに矛盾する。
以上のように、過去に開示されている発明では、高速検査装置で必要とされる広周波数帯域で補正に必要な高SNRの信号を実現することは不可能であり、精々1MHz以下の比較的低い周波数帯域で利用される装置に対してノイズ改善を行うことが出来るに過ぎないという課題があった。そのため、現在販売されている電子ビーム検査装置の検査速度は遅いままであり、過去の発明が高速装置に適用できていない大きな理由となっていた。
過去の技術で実現可能なクロック周波数が1MHz程度以下の装置はそもそもスループットを気にしない類の装置である。画像取得速度を気にしない装置であれば、画像蓄積を必要だけ繰り返すことで幾らでも画像SNRを原理的には上げることが可能であり、上述のように開示されている発明を利用する必要性がないあるいは少なく、従来開示されている上述した電子ビーム自体のノイズ抑制技術は未完の発明であると考察される。
特表2005−506664号公報
上述したように従来の特許文献1記載の技術のような電子ビームのノイズを低減する技術では、現在利用可能な最高性能高速のアンプを利用しても、アンプの持つノイズが大きいため、精々数MHz位しか動作出来なく、LSIパターンの測長などを行う超高速装置で必要とされる10MHzからGHzオーダーのノイズを低減することは出来なかったという問題があった。
本発明は、前記の問題点などを解消し、電子ビームのノイズを補正するための電子検出を行うために電子ビーム電流を直接検出するのではなく、間接的に検出する。電子ビームに含まれるノイズと十分に相関した信号を得るために、電子ビームの一部を反射あるいは電子ビームの一部を絞りなどに照射して2次電子を発生させて電子増倍装置に入射し、十分に電子ビームを増倍して大きな電流にし、電流電圧変換アンプなどのノイズに負けないようにした後に、電子ビームのノイズ除去を行うための補正信号として用いるようにしている。
このため、本発明は、電子銃から放出された電子ビームのノイズを低減するノイズ低減電子ビーム装置において、電子ビームを発生して放出する電子銃と、電子銃から放出された電子ビームを集束する集束レンズと、集束レンズで集束された電子ビームの一部を反射させた反射電子を発生させる、あるいは電子ビームの一部を照射して2次電子を発生させる、あるいは両者を発生させるノイズ低減信号発生器と、ノイズ低減信号発生器で発生された反射電子あるいは2次電子あるいは両者を検出するノイズ低減信号検出器と、電子ビームの中心部分を細く絞ってサンプルに照射する対物レンズと、対物レンズで細く絞られた電子ビームをサンプル上に平面走査する走査手段と、走査手段で細く絞られた電子ビームをサンプル上に平面走査したときに放出された2次電子あるいは反射電子あるいは両者を検出する信号検出器と、ノイズ低減信号検出器で検出されたノイズ低減信号をもとに信号検出器で検出された画像信号のノイズを低減するノイズ低減手段とを備える。
この際、ノイズ低減信号発生器として、電子ビームのうちの中心のサンプルに細く絞って照射する電子ビーム以外の周辺の電子ビームを照射させる円形の絞りを集束レンズの下側の軸上に配置するようにしている。
また、ノイズ低減信号発生器として、電子ビームのうちの一部を透過しない薄膜を、あるいは透過部分と透過しない部分を持つ板を、集束レンズの下側の軸上に配置するようにしている。
また、ノイズ低減信号発生器として、反射電子、2次電子を検出して増幅するMCPあるいは電子増倍管あるいはPINダイオードあるいはアバランシェダイオードとするようにしている。
また、ノイズ低減手段は、画像信号に対してノイズ低減信号の位相と振幅を調整し、ノイズ低減するようにしている。
また、ノイズ低減手段は、サンプルの同一場所から得られる画像信号のSN比が最大となるようにノイズ低減信号の振幅と位相を調整するようにしている。
また、サンプルの表面の凸凹が影響しない程度に電子ビームのスポットサイズを大きく調整して、あるいは平坦なサンプルの表面で、サンプル表面に電子ビームを照射して得られる画像信号上のノイズを、ノイズ低減信号をもとに最も小さなノイズ成分となるように、ノイズ低減手段によるノイズ除去演算の振幅および位相のパラメータを調整するようにしている。
また、ノイズ低減信号検出器として、反射電子あるいは2次電子を光に変換し、変換した光を電気信号に変換してノイズ低減信号を検出するようにしている。
本発明は、電子ビームの一部を反射させた反射電子を発生させる、あるいは電子ビームの一部をサンプルに照射して2次電子を発生させる、あるいは両者を発生させて検出・増幅してノイズ低減信号を生成すると共に同時に画像信号を検出・増幅し、ノイズ低減信号をもとに電子ビーム中のノイズを低減することにより、高速検査装置などに必要な特に100MHzよりも高い周波数帯域における電子ビームのノイズを減少させることができる。
これらにより、下記のような効果が期待できる。
(1)LSIパターンの形状検査に必要とされる照射電流量を減らすことが可能となり、より細いビームを検査に利用できるようになり、トータル照射量を減らせるので、サンプルへのダメージが小さくでき、より微細なパターンを高速検査できる。ノイズが半分になると4倍速度を上げられるため、従来スループットが低いと言われてきた電子ビーム検査装置のスループットを実用的に利用可能な速度に引き上げることができる。
本発明は従来とは異なり、ノイズ補正応答速度がGHZ以上ある。事実上ノイズレスで電子数を増幅できるMCP等を用いて走査電子の一部を十分に増幅してからノイズ補正に用いるため、GHZのような高い周波数領域においても、ノイズ除去が可能となる。
MCPの代わりに電子増倍管やシンチレータを用いて走査電子の一部分を反射した電子を増幅することもできる。照射電流がnAよりも大きい場合はPINダイオードやアバランシェダイオードなどの半導体増幅器を用いても良い。
(2)通常のCDSEM観察および測長あるいは3D観察を行う場合にも本ノイズ除去技術は適用できる。通常の観察用CDSEM等では、1回のスキャンで画像を得ることは希で、普通は、10回以上の画像蓄積を行って、画像品質を高めている。蓄積時間および回数と測定速度はトレードオフの関係にある。近年の半導体デバイス製造工程では加工される対象がnmオーダーと非常に微細なことに加えて、統計的に意味のある測定を行うために測定点数増加要求がある。このような場合に、本発明を利用すると、1回のスキャンによって得られる画像SNRが高くなるため、蓄積する画像の枚数を減らすことが可能で、減らした分だけスループットを向上し生産性を上げることが出来る。
測定に必要な電子ビーム照射量を減少できるので、サンプルへの過剰電子ビーム照射防止、コンタミ防止等ができるようになる。例えばレジストサンプルなどを電子ビーム測定する際には、電子ビーム照射によるシュリンクやレジストパターンの変形が問題となるが、本発明を利用するとより少ない照射電子ビーム量で同等の測定が行えるため、より小さな壊れやすい測定対象を安心して測定できるようになる効果がある。
(3)将来の半導体デバイスは3次元化が進行すると予想されている。これは、本来ムーアの法則を維持するためのシュリンクに適していたプレーナ型のトランジスタでは性能限界が来てしまったことによる。将来のトランジスタにはFINと呼ばれる3次元構造をしたゲートが使われる予定であり、それらを3次元で観察することは今後重要になってくる。3D観察の場合、視点の異なる複数の画像の組み合わせ、例えば、左右あるいは上下の画像を組み合わせて演算することにより3D画像を再構築する。測定対象サイズがnmと非常に小さいので観察するためには電子ビームを細く絞り込むことが必要である。しかしながら、絞り込んだ電子ビームで多くの電子を照射するとトランジスタが破壊してしまうため、出来るだけ少ない電子ビーム照射量で3D観察できることが非常に重要である。
特に、3D観察の場合は、照射された一次電子によって測定対象に発生した二次電子を複数の検出装置で同時計測するため、通常の二次元SEMM画像よりも1ピクセルあたりの電子数が少なく、本質的にノイズが多い。3D画像は同時撮影された画像の相関を用いるため、画像にノイズが多く含まれていると、比較する画像の相関が小さくなり、正しい3D画像を再構築することが出来なくなる。このような場合に、本発明を利用すると高いSNR画像を得ることが可能で正確な3D情報を再現できるようになる。
本発明は、電子ビームの一部を反射させた反射電子を発生させる、あるいは電子ビームの一部を照射して2次電子を発生させる、あるいは両者を発生させて検出・増幅してノイズ低減信号を生成すると共に同時に画像信号を検出・増幅し、ノイズ低減信号をもとに電子ビーム中のノイズを低減し、高速検査装置などに必要な特に100MHzよりも高い周波数帯域における電子ビームのノイズ減少を実現できる。
図1は、本発明の1実施例構成図を示す。
図1において、電子銃1は、電子ビームを発生させて放射する公知のものである。電子銃1にはエミッター11を加熱するためのフィラメント、エミッター先端に強電界を掛けるためのエクストラクター電極13、エミッターの横方向から発生した不要な電子放射を押さえ込むためのサプレッサー電極12、電子銃から出射される電子ビームエネルギーを所望のエネルギーにするための加速電極14等が含まれる。これらは高圧電源装置により制御される。
コンデンサレンズ2は、電子銃1から放出された1次電子ビーム3を集束するものである。
1次電子ビーム3は、電子銃1から放出されて1次電子ビームである。
MCP(1)4は、軸上に小さな穴を有する対物アパチャー5で反射した反射電子あるいは対物アパチャーに1次電子が衝突して発生した2次電子を検出・増幅(増倍)し、ノイズ低減信号を生成するものである。
対物アパチャー(兼電子反射素子)5は、軸上に小さな穴を有するアパチャー(絞り)であって、ここでは、穴のある軸上の中心部分を透過した1次電子ビーム3を対物レンズ10によりサンプル22上に細く絞って照射しつつ平面走査すると共に、当該対物アパチャー5の穴の周囲に照射した1次電子ビームを反射電子ビーム6として反射してMCP(1)4で検出・増幅したり、あるいは対物アパチャー5の穴の周囲に照射した1次電子ビームにより発生した2次電子をMCP(1)4で検出・増幅したり、あるいは両者を合わせて検出・増幅したりするためのものである。
反射電子ビーム6は、対物アパチャー5の穴の周辺に照射した1次電子ビーム3が反射した反射電子ビームである。尚、1次電子ビーム3が対物アパチャー5の穴の周辺に照射したときに2次電子を放出される。これら反射電子ビーム6および2次電子を、MCP(1)4で一方あるいは両者を検出・増幅する。
走査電子ビーム7は、対物アパチャー5の軸上の小さな穴を通過した1次電子ビーム3であって、対物レンズ10によりサンプル22上に細く絞られると共に、偏向装置8によってサンプル22上を平面走査されるものである。サンプル22に走査電子ビーム7が照射された状態で平面走査されると、そのときに放出された反射電子および2次電子をMCP(2)9でいずれか一方および両者を検出・増幅し、画像信号を生成する。
偏向装置8は、走査電子ビーム7が対物レンズ10によってサンプル22上に細く絞られた状態で平面走査するものである。
MCP(2)9は、サンプル22上を細く絞られた走査電子ビーム9が平面走査されたときに発生する反射電子および2次電子のいずれか一方あるいは両者を検出・増幅し、画像信号を生成するものである。
対物レンズ10は、走査電子ビームをサンプル22上に細く絞った状態で照射するものである。
2次電子21は、サンプル22上を細く絞られた走査電子ビーム7が平面走査されたときに当該サンプル22から放出された2次電子であって、MCP(2)9の前面に印加された正電圧により吸引されて検出・増幅されるものである。尚、サンプル22で反射した反射電子も同時、あるいは反射電子のみも、MCP(2)9で検出する。
サンプル22は、ウェハ、マスクなどの測長対象の試料である。
電流電圧変換器23,28は、MCP(1)4,MCP(2)9で検出・増幅された信号(電流)を電圧に高速変換するものである。
A/D24,A/D29は、アナログ信号をデジタル信号に高速変換するものである。
ノイズ低減装置25は、MCP(1)4で検出・増幅されたノイズ低減信号をもとに、MCP(2)9で検出・増幅された画像信号のノイズを低減するものであって、タイミング調整装置26および規格化装置27などから構成されるものである。
タイミング調整装置26は、ノイズ低減信号と画像信号との位相、振幅を調整するものである(図14参照)。
規格化装置27は、タイミング調整装置26でタイミング(位相、振幅)を調整した後のノイズ低減信号と画像信号とを規格化(例えば除算)し、画像信号中のノイズを低減するものである。
次に、図1の構成の動作を説明する。
(1)対物レンズ10を通過してサンプル22に走査されながら照射された1次電子ビーム5(走査電子ビーム7)は2次電子あるいは反射電子を発生する。発生した2次電子あるいは反射電子はMCP(2)9により画像信号として検出される。この画像信号は画像を形成するためのクロックに同期して検出され、電子数あるいは電流量は画像形成のためのピクセル輝度を決定する。この1つ1つのピクセルを走査した順番あるいはアルゴリズム従って並び替えることで、サンプル22の表面の画像(例えばウェハ、マスク上のパターンの形状画像)が生成される。生成される画像には測定対象の形状あるいは材質等の性質に依存して形成される輝度変化信号とは別に種々のノイズが混入している。画像に現れるノイズの一部分は対物レンズ10を通過してサンプル22に照射した電子そのもの(電子銃1から放出された1次電子ビーム3)に起因するので、このノイズを低減することは必須である。
(2)理想的には例えば1nAの1次電子ビーム3をサンプル22に照射した場合には、どの瞬間をとっても、1nAの電流が流れていることを期待するが、実際の電子ビーム3は長期間の平均は確かに1nAの電流であるが、極めて短い時間で測定すると、実は、電流値が刻々と変化している性質を持っている。つまり、ここでいう1次電子ビーム3そのもののノイズとは測定対象に照射される電子の数が時間によって揺らぐことを指している。もし、その揺らいでいる照射電子(1次電子ビーム3)の個数を予め知ることが出来れば、測定系が直線系であることを仮定して、その個数を用いて同一の電子数が単位時間に照射された時に生じると思われる信号電子量に換算補正することで、ノイズを減らすことができる。
(3)電子銃1からはマイクロアンペアー以上の大電流が放出される。しかしながら、実際に走査に使用される電子は数pAからnAオーダーとごく一部分であるため、電子銃1の全体から放出される瞬時電流と走査された電子の瞬時電流が比例する保証がない。電子ビーム走査によって形成される画像に含まれるノイズを実質的に減らすためには、電子ビーム走査される電子の個数を正確に反映している情報が必要である。そこで本発明では対物アパチャー5を通過して実際にサンプル22に走査される電子の一部をサンプル22に到達する前に反射して取り出し(反射電子、2次電子として取り出し)、MCP(1)4で検出・増幅する。このようにすれば、反射によって取り出した電子(反射電子、2次電子)は走査電子そのものなので、走査に使用された電子数(MCP(2)9で検出・増幅した画像信号)と反射して取り出した電子数(MCP(1)4で検出・増幅したノイズ低減信号)は比例するようになる。
(4)対物アパチャー5に入射される電子の軌道に依存して、対物アパチャー5自身あるいはその近傍、より正確には対物アパチャー5の鉛直方向に電子を反射するための電子反射素子を配置する。通常対物アパチャー5の開口サイズは数ミクロンから数百ミクロン程度である。反射して取り出した照射電子の一部はMCP(1)4に入射される。MCP(1)4(マルチチャンネルプレート)は入射された電子の数をノイズレスで1万倍以上に増幅することが出来る能力を持っている。増幅された電子はマイクロアンペアーを超える大きな電流に変換され、超低ノイズの高速電流電圧変換アンプ(電流電圧変換器23)に供せられる。電圧に変換された電流信号(ノイズ低減信号)は高速ADコンバーター(A/D24)によってデジタル信号に変換される。現在では1GHzを超える速度で8ビット以上のデジタル信号に容易に変換できるので、無用なノイズが混入しないためにも、出来るだけ初期段階でデジタル信号に変換する。測定対象(サンプル22)に1次電子ビームを照射して生じた二次電子信号、反射電子信号に対しても同様の処理を行って(MCP(2)9,電流電圧変換器28、A/D29によって)画像信号を生成し、外来ノイズ混入を防ぐことが望ましい。
(5)デジタル信号に変換されたノイズ低減信号、画像信号は、FPGA、DSPあるいは並列コンピュータ等に入力され超高速にノイズ除去演算を行いノイズが低減された画像(ノイズ低減画像30)が形成される。それぞれの検出器(MCP(1)4、MCP(2)9)で検出される電子は電子銃1からの距離や飛行時間が異なり、かつ、検出装置(MCP(1)4、MCP(2)9)にも応答遅延があるため、nsecオーダーではそれぞれの信号のタイミングが必ずしも一致していない。そのため、ノイズ除去演算を行う際は、両方のタイミングをサブnSオーダーで厳密に合わせる必要がある。それぞれの信号経路はそれぞれ別の増倍率を持っており1個の電子を検出した時の出力電圧は必ずしも同じでないので、それが同じになるように信号振幅調整を行う(タイミング調整装置26)。そのように処理した後、サンプルから発生した2次電子信号を1次電子ビーム3の一部分を反射して取り出した信号を用いてノイズ除去演算を行う。ノイズ除去演算に用いる反射信号の大きさは反射板の性能や回路デザインによって種々の振幅を持ちうるため、ノイズ除去処理したあとの信号はいろいろな信号振幅を持ちうる。そのままでは、画像の明るさが測定を行うたびに変化してしまうので、画像の明るさ、あるいは輝度の最大、最小値が適当な大きさになるように自動的に調整する演算を行うことが望ましい。
照射電子ビームにはGHzを超える非常に高い周波数のノイズ成分が含まれるが、測定帯域範囲内でノイズを0にすることが出来れば目的は達成できる。ADコンバーターのサンプリング周波数よりも高い周波数を有するノイズをそのままA/D変換してしまうと折り返しノイズが新たに発生し、電子ビーム中に含まれるノイズの除去を極めて困難にするので、測定帯域以上の信号に関しては、A/D変換する前に急峻な低周波フィルターを利用して予め電気的に除去することが望ましい。アンチエイリアシングフィルター技術に関しては、オーバーサンプリング技術など既知の技術を利用できる。
図2は、本発明の他の実施例構成図を示す。この図2は、図1の対物アパチャー5とは別に電子反射素子51を設けた例を示す。図2では、対物アパチャー5の下でかつ対物レンズ10の上に設置した例を示す。本来の対物アパチャー5には手を加えないので、光学特性を意識する必要がない。対物アパチャー5を通過した1次電子ビーム3の一部分が電子反射素子51によって反射され、電子増倍素子であるMCP(1)4に入射される。
MCP(1)4に入射された電子(反射電子、2次電子)は増倍され入射電子の1万倍程度大きい電流に変換されアノードから取り出される。一方、対物アパチャー5の穴を通過した1次電子ビーム3の大部分は対物レンズ10によって集められサンプル22の表面に細く絞られて面走査される。電子反射素子51は対物レンズ10の下側にあっても良い。電子反射素子51には衝突電子以上に多数の電子を放出する材料(電子増倍材料)を用いても良い。反射された電子がMCP(1)4に確実に入射するように、2つの間には適切なバイアス電圧を印加する。
図3は、本発明の他の実施例構成図を示す。図3は、本来の対物アパチャー5とは別に電子を反射させるための電子反射素子51を別途設けた他の例を示す。この図3の例は、対物アパチャー5の上側に電子反射素子51を設置した例を示す。本来の対物アパチャー5には手を加えないので、電子ビームコラムの光学特性を意識する必要がない。コンデンサレンズ2の強さを調節することで、エミッター11から放出された1次電子ビーム3のクロスオーバー位置が変化する。コンデンサレンズ2の強度を調節して、1次電子ビーム3が対物アパチャー5に対して平行に入射するようにできる。さらに少し強くすると対物アパチャー5の前にクロスオーバーを作ることができる。このようにした場合、対物アパチャー5の上部に設けられた、電子反射素子51は対物アパチャー5よりも少し穴径が大きいにも関わらず、本来の対物アパチャー5を通過する電子の一部を反射することができる。
図4は、本発明の他の実施例構成図を示す。図4は、1次電子ビーム3の走査の偏向装置8を対物レンズ10の下側に配置し、電子反射素子51の位置を対物レンズ10の直上とした。測定対象のサンプル22はバイアス電圧31からなるリターディング電圧を加えられるようになっている。測定対象のサンプル22で発生した2次電子はリターディング電圧により、上方に加速され、MCP(1)4により検出され、画像信号を生成する構成となっている。対物レンズ10の直上に置かれた電子反射素子51により走査される1次電子ビーム3の一部はMCP(2)9に入射し、増倍されてノイズ除去のための補正信号(ノイズ低減信号)として利用される。
次に、図5のフローチャートの順番に従い、図1から図4の構成の動作を詳細に説明する。
図5は、本発明の動作説明フローチャートを示す。
図5において、S1は、電子発生する。これは、図1から図4の電子銃1で1次電子ビーム3を発生させて放出する。
S2は、コンデンサレンズによる電流量を調整する。これは、図1から図4のコンデンサレンズ2の強度を可変して、S1で電子銃1から放出された1次電子ビーム3を集束し、対物アパチャー5の中心の固定の小さな穴を透過する1次電子ビーム3の電子(電流量)が所望となるように調整する。
S3は、対物アパチャー通過電子を対物レンズで集束し、サンプルを走査する。これは、S2で対物アパチャー5の中心の穴を通過した1次電子ビーム3を、更に、対物レンズ10で細く絞ってサンプル22の表面の照射した状態で偏向装置8で平面走査する。
S4は、発生した信号電子を検出する。これは、S3でサンプル22の表面を細く絞った1次電子ビームで平面走査したことに対応して、反射した反射電子あるいは放出された2次電子を、MCP(図1から図3はMCP(2)9,図4はMCP(1)4)で検出・増幅し、画像信号を生成する。
S5は、検出した電子を電流電圧変換する。これは、S4で検出・増幅した画像信号を、電流電圧変換器(図1から図3は電流電圧変換器28、図4は電流電圧変換器23)で電圧に変換する。
S6は、電圧をデジタル信号に変換する。これは、S5で変換した後の電流を、A/D(図1から図3はA/D29、図4はA/D24)でデジタルの画像信号に変換する。
S7は、振幅、タイミングを調整する。これは、S6でデジタル変換後の画像信号について、振幅、タイミングを調整し、後述する、ノイズ低減信号との規格化を行えるようにする。
以上のS1からS7によって、電子銃1で1次電子ビーム3を発生させて所望のエネルギーに加速した後、コンデンサレンズ2で1次電子ビーム3を絞込み、対物アパチャー5でビームをカットし、必要な1次電子ビーム量に調整する。対物アパチャー5を通過した1次電子ビーム3は対物レンズ10にて電子ビーム走査用のスポットサイズにまで収束し、サンプル22の表面を走査する。サンプル22の表面で発生した2次電子あるいは反射電子をMCP等の検出器にて検出する。検出器出力電流を電圧信号に変換し、ADDコンバータにてデジタル信号に変換する。信号タイミング、振幅等をデジタル的に調整し、サンプル22の画像信号を取得することが可能となる。
次に、S8は、走査電子の一部を反射する。これは、図1では対物アパチャー(兼電子反射素子)5で1次電子ビーム3の一部(対物アパチャー5の穴の外の部分に照射した1次電子ビーム3の部分)を反射させ、反射電子、2次電子を発生させる。図2、図4では電子反射素子51で1次電子ビーム3の一部を反射させ、反射電子、2次電子を発生させる。図3では、判透明膜などの電子反射素子51で1次電子の一部を反射させ、反射電子、2次電子を発生させる。
S9は、反射した電子をMCPで増倍する。これは、S8で発生させて反射電子、2次電子の一方あるいは両方をMCP(図1から図3はMCP(1)4、図4はMCP(2)9))で検出・増幅する。
S10は、増倍した電子を電流電圧変換する。これは、S9でMCPで検出・増幅したノイズ低減信号を、電流電圧変換器で電圧に変換する。
S11は、電圧をデジタル信号に変換する。
S12は、振幅、タイミングを調整する。これは、S11でデジタル変換後のノイズ低減信号について、振幅、タイミングを調整し、後述する、画像信号との規格化を行えるようにする。
以上のS1、S2、S8からS12によって、1次電子ビーム3の一部分を反射させて発生させた反射電子、2次電子をMCP等の電子増倍装置にて検出・増幅し、電流電圧変換装置にて電圧に変換し、更に、AD変換装置にてデジタル信号に変換した後、振幅、タイミングを調整し、ノイズ低減信号を取得することが可能となる。
次に、S13は、規格化する。
S14は、ノイズ低減画像を出力する。
以上のS13、S14によって、サンプル22から取得した画像信号と、1次電子ビーム3の一部から取得したノイズ低減信号を統合して演算する。具体的には、それぞれの信号のタイミングと振幅を適切に合わせ込んで、画像信号についてノイズ低減信号を用いて規格化する(後述する図14参照)。タイミングを合わせ込む際に、信号波形の類似度を自動的に判別し、パターンマッチング等の技術を用いて自動化することもできる。この結果、1次電子ビーム3の走査電子数に依存しない画像が回復し、画像(画像信号)に含まれるノイズを低減できる。
図6は、本発明の説明図(その1)を示す。図6は、走査電子に強く相関する1次電子ビーム3の一部分を照射して反射あるいは発生させた2次電子を検出・増幅してノイズ低減ん信号を取り出すことに特徴があり、1次電子ビーム3を照射して反射および2次電子を発生させるための素子形状について種々の例を示す。
図6の(a)は1次電子ビーム3の周辺部に照射して反射させて反射電子あるいは発生させて2次電子を検出・増幅するための素子形状例を示し、上側は上面図を示し、下側は側面図を示す(図1参照)。図6の(a)において、1次電子ビーム3の直径は太いところで100ミクロン近くある。対物アパチャー5の軸上の小さな穴の周辺部に原子番号の大きな電子を反射しやすい材料(例えば金とかW等)を用いて環状の帯を作り、中心は数十から数百ミクロンの穴が開いており一次電子ビーム3を通過させる。サンプル22に走査される細く絞られた電子ビーム3は中心部分を通過した電子によって行われ、周辺部分の電子は反射あるいは2次電子を放出して、ノイズ補正のための基準信号(ノイズ低減信号)となる。2次電子の量を増加させたい場合は、当該2次電子の発生しやすい材料である酸化物等が利用できる。穴を形成する手段としては半導体リソグラフィー技術や、マイクロ放電加工技術が利用できる。めっきやナノインプリントを用いて製造しても良い。
図6の(b)は電子反射素子(ここでは、図3の電子反射素子51)の中心点を対称軸として風車のように電子の通過する穴と電子を反射する素子が交互になるように構成した例を示し、上側は上面図を示し、下側は側面図を示す。図6の(b)は、サンプル22に照射される細く絞られた1次電子ビーム3と照射して反射した反射電子あるいは発生した2次電子を検出・増幅して画像信号を取得するので、図3の電子反射素子51から取得される電子(反射電子、2次電子)と、サンプル22から取得される電子(反射電子、2次電子)が同心円上のくさび形の位置から交互に取得されるので、両者(画像信号とノイズ低減信号の両者)に高い相関を得ることができる。
図6の(c)は電子反射素子51の中心を対象として細いライン状の反射素子を配置した例を示し、上側は上面図を示し、下側は側面図を示す。図6の(c)の例は、ラインの太さを色々変えることで、当該ラインの面積を増減して1次電子ビーム3の照射する割合を可変したノイズ低減信号を取得することができる。
以上の図6の(a)から(c)のいずれの例でも、1次電子ビーム3が通過する量と反射する量はデザインによって調整可能である。余り反射を多くしてしまうと、走査に用いられる1次電子ビーム3の量が減少して画像信号のSNが悪くなり、余り反射を少なくすると補正に利用する反射電子信号(ノイズ低減信号)のSNRが劣化する。サンプル22に走査される1次電子ビーム3の量と、反射によって取り出される電子(反射電子、2次電子)の量の良い相関を得るためには、最適な配分が存在し、それは補正(ノイズ低減信号をもとに画像信号中のノイズを低減する補正)の結果一番良いSNRの画像が得られる条件として求める。
図7は、本発明の説明図(その2)を示す。図7は、電子反射素子51として電子透過膜を用いた例を示す。1次電子ビーム3は数KV程度のエネルギーを有すると薄膜を通過することができることが知られている。例えば、薄いアルミ箔、チタン箔、シリコン箔等は数KVの1次電子ビーム3が通過する。最近では非常に薄くて丈夫な薄膜が実用化されて来ている。グラフェンやCNTからなるテクスチャー、ある種の有機材料薄膜等も数KV以下の低エネルギーで1次電子ビーム3が透過できることが分かっており、これらの材料を使用することで、走査に必要な1次電子ビーム3の大部分の1次電子ビーム3を透過し、一部分を反射させて反射電子あるいは発生された2次電子を検出(ノイズ低減信号を検出)することができる。
図7のように1次電子ビーム3が透過する部分に薄膜を配置して構成した場合、サンプル22に走査される一次電子ビーム3と反射する電子の位置は一致しているため、非常に強い相関を有した補正信号(ノイズ低減信号)を取得できる。薄膜を通過しない1次電子ビーム3は反射するか吸収されるので、必ずしも反射のための特別な薄膜を必要としないが、反射率を調節する目的で1次電子ビーム3が透過する薄膜の表面に改めて電子反射材料の薄膜あるいは格子を設けても良い(非常に薄い膜を全体に設けても良いし、特定の場所に反射材料を格子を設置しても良い)。
図7の(a)は金魚すくいのような構造の例を示し、上側は上面図を示し、下側は側面図を示す。図7の(a)において、薄膜を筒状としたり、波をつけたりして単独で機械強度を増加する方法を採用してのよい。1次電子ビーム3の薄膜は、nmから数ミクロン以下では機械強度が低いので、それ自身で自立できる構造を作ることは難しい場合がある。そのような場合は、図7の(b)のように、周辺あるいは必要な場所に別途他の構造材料を用いて支持部を設け機械的強度を確保する。
図7の(b)は、支持部を設けて薄膜を支持した例を示し、上側は上面図を示し、下側は側面図を示す。図7の(b)に示すように、薄膜を支持する格子を適宜設けて保持する。
図8は、本発明の説明図(その3)を示す。図8は、図7と同様に、1次電子ビーム3を透過する薄膜を利用した例を示す。図8では、入射する1次電子ビーム3と同じ方向に電子を反射(前方散乱)する例を示す。このように前方散乱させた場合、1次電子ビーム3の検出装置は電子反射素子51の下側(1次電子ビーム3の透過した透過側)に配置する。
図8の(a)は全体が透過する薄膜で出来ている例を示し、上側は上面図を示し、下側は側面図を示す。図8の(a)の場合には、1次電子ビーム3を透過する薄膜は支持膜として機能する。
図8の(b)は図8の(a)の薄膜の強度をさらに増加するために支持部材を間に入れた例を示し、上側は上面図を示し、下側は側面図を示す。
以上の図8の(a)および(b)の透過する薄膜自身のみでも1次電子ビームの反射(前方散乱)は起こるが、反射し易い材料を膜の上に薄く堆積することで、所望の透過量と反射量になるように調節することが出来る。これらの膜厚みは入射する1次電子ビーム3のエネルギーによって最適化を行う。
次に、図9のフローチャートの順番に従い、図10から図12に示すように、1次電子ビーム3の一部を光に変換してノイズ低減信号を検出・増幅する構成例の動作を詳細に説明する。
図9は、本発明の他の動作説明フローチャートを示す。図9において、S1からS7は、図5のS1からS7と同一であるので説明を省略する。
図9において、S8’は、対物アパチャー5の一部を通過する電子の一部を光に変換する。これは、後述する図10の(c)などに示すように、対物アパチャー5の一部を通過する1次電子ビーム3の一部を光に変換(例えば1次電子ビーム3を透過する薄膜を配置して当該薄膜により1部の1次電子ビームを光に変換)する。
S9’は、光を光電子倍増管で増幅する。これは、S8’で発生させた光を、光電子倍増管で増幅する。
S10’は、出力を電流電圧変換する。これは、既述した図1の電流電圧変換器23で電流を電圧に変換する。
S11’は、電圧をデジタル信号に変換する。これは、S10’で電圧に変換した後の信号(ノイズ低減信号)をA/D24でデジタルの画像信号に変換する。
S12’は、タイミングを調整する。これは、S11’でデジタル変換後のノイズ低減信号について、振幅、タイミングを調整し、後述する、画像信号との規格化を行えるようにする。
以上のS1、S2、S8’からS12’によって、1次電子ビーム3の一部分を光に変換して光電子倍増管で増幅し、電流電圧変換装置にて電圧に変換し、更に、AD変換装置にてデジタル信号に変換した後、振幅、タイミングを調整し、ノイズ低減信号を取得することが可能となる。
次に、S13は、規格化する。
S14は、ノイズ低減画像を出力する。
以上のS13、S14によって、サンプル22から取得した画像信号と、1次電子ビーム3の一部を光に変換して取得したノイズ低減信号を統合して演算する。具体的には、それぞれの信号のタイミングと振幅を適切に合わせ込んで、画像信号についてノイズ低減信号を用いて規格化する(後述する図14参照)。タイミングを合わせ込む際に、信号波形の類似度を自動的に判別し、パターンマッチング等の技術を用いて自動化することもできる。この結果、1次電子ビーム3の走査電子数に依存しない画像が回復し、画像(画像信号)に含まれるノイズを低減できる。この結果、サンプル22を走査する走査する1次電子ビーム3の揺らぎを原因とするノイズを低減できる。
尚、この図9では、光は電磁波であり、地場や電場と干渉しないため、周辺環境の影響を受けにくく非常に使いやすい。1次電子ビーム3の一部を光に変換する高速シンチレータ材料には、例えば、酸化亜鉛やYb:YAP、Yb:LuAG、半導体ナノ材料などがある。
また、図9に示したようにシンチレータが発生した光をコラム内で直接光電子増倍管に導いて増幅しても良いが、反射鏡やレンズ、光ファイバーを用いて導光した後に、光電子増倍管を用いて増倍してもよい。光を用いた場合は、光電子増倍素子の配置に自由度が生まれる。
また、ここでは、ノイズ低減信号を取得する際に、光を利用する例を示したが、サンプル22からの画像信号を得るためにシンチレータを用いた電子光変換系を用いても良い。
図10から図12は、1次電子ビーム3の一部をシンチレータなどの電子変換材料に照射して電子を一旦、光に変換して検出・増幅してノイズ低減信号を取得する場合の電子反射素子51に関するものである。以下順次詳細に説明する。
図10は、本発明の説明図(その4)を示す。
図10の(a)は対物アパチャー5の小さな穴の周辺部にシンチレーター材料を堆積した例を示し、上側が上面図を示し、下側が側面図を示す。シンチレーター材料はインクジェット法や蒸着、CVD,PVD等いろいろな膜堆積方法を用いて堆積することができる。通常SEMに入れられている対物アパチャー5とそのまま置き換えることが出来る。
図10の(b)は風車状にシンチレータ領域と1次電子ビーム3が通過する領域とを交互に配置した例を示し、上側が上面図を示し、下側は側面図を示す。
図10の(c)は十字にシンチレータを設けた例を示し、上側が上面図を示し、下側が側面図を示す。十字の部分がシンチレータであって1次電子ビーム3の一部が照射して光を発生し、十字以外の部分は1次電子ビーム3が透過し、サンプル22を照射する1次電子ビーム3である。
図11は、本発明の説明図(その5)を示す。図11は1次電子ビーム3を実質的に透過する材料を用いた例であって、1次電子ビーム3を実質的に透過する材料としてはアルミニウム薄膜、チタニウム薄膜、あるいはグラフェン等の膜を利用することができる。薄膜には電子を光に変換する能力は無いので、薄膜の表面あるいは裏面あるいは一部分にシンチレーションを起こす材料を堆積することによって、実現する。
超高速のシンチレーター材料としては、例えば、酸化亜鉛やYb:YAP,Yb:LuAG,半導体ナノ材料などを使うことができる。例えば、1次電子ビーム3を透過する薄膜に光を反射する性質を持たせ、かつ、1次電子ビーム3が照射される面側にシンチレーション材料を配置することで、実現することができる。1次電子ビーム3の入射によってシンチレーション材料は光を発生しその光は反射膜によって電子の入射方向とは逆側に放出される。
図11の(a)は1次電子ビーム3の透過膜を設けた例を示し、上側は上面図を示し、下側は側面図を示す。
図11の(b)は図11の(a)の薄膜の強度をさらに増加するために支持部材を間に入れた例を示し、上側は上面図を示し、下側は側面図を示す。
図12は、本発明の説明図(その6)を示す。図12は、図11と同様に、1次電子ビーム3を透過する薄膜を利用した例を示す。図12では、入射する1次電子ビーム3と同じ方向に電子を反射(前方散乱)する例を示す。このように前方散乱させた場合、1次電子ビーム3の検出装置は電子反射素子51の下側(1次電子ビーム3の透過した透過側)に配置する。
電子ビームを実質的に透過する材料としてはアルミニウム薄膜、チタニウム薄膜、シリコン薄膜、ベリリウム薄膜、ホウ素化合物薄膜あるいはグラフェン等の炭素膜を利用することができる。膜自身には電子を光に変換する能力は無いので、膜表面あるいは裏面あるいは一部分にシンチレーション材料を堆積することによって、電子、光変換を実現する。
超高速シンチレーター材料としては、例えば、酸化亜鉛やYb:YAP、Yb:LuAG、半導体ナノ材料などを使うことができる。例えば、電子透過膜に光を反射する性質を持たせ、かつ、電子が照射される面とは逆側にシンチレーション材料を配置することで、実現することができる。この場合、光検出素子(光電子倍増管)は、アパチャー下側に配置される。
図12の(a)は全体が透過する薄膜で出来ている例を示し、上側は上面図を示し、下側は側面図を示す。図12の(a)の場合には、1次電子ビーム3を透過する薄膜は支持膜として機能する。
図12の(b)は図12の(a)の薄膜の強度をさらに増加するために支持部材を間に入れた例を示し、上側は上面図を示し、下側は側面図を示す。
図13は、本発明の説明図(その7)を示す。図13は、反射板を支持する方法例を示し、図示の例ではMCPから突き出ている円筒の先端部に反射板を内蔵する。また、円筒の一部分に開口部を開け、反射板で反射した反射電子を外部に取り出さす。取り出された反射電子はMCPにて増幅され補正信号(ノイズ低減信号)として利用する。
図14は、本発明の説明図(その8)を示す。
図14の(a)は2次電子信号の波形を模式的に示す。この2次電子信号は、画像信号であって、サンプル22を細く絞った1次電子ビーム3で平面走査したときに放出された2次電子を図1のMCP(2)9で検出・増幅、電流電圧変換、A/D変換した後の信号(画像信号)である。この図14の(a)の波形は、平坦均一試料を1次電子ビーム3で走査した時に得られる。典型的な2次電子信号(画像信号)波形である。
図14の(b)は、反射電子信号の波形を模式的に示す。この反射電子信号は、ノイズ低減信号であって、1次電子ビーム3の一部を例えば図1の対物アパチャー5で反射させてMCP(1)4で検出・増幅、電流電圧変換、A/D変換した後の信号(ノイズ低減信号)である。
図14の(c)は、タイミングを合わせた後の信号を模式的に示す。これは、図14の(b)の反射電子信号(ノイズ低減信号)の位相を、図14の(a)の2次電子信号(画像信号)の位相に一致させるように、ここでは、タイミングを進ませて一致させた状態(必要に応じて振幅も一致させるように調整)した後の反射電子信号を模式的に示す。
図14の(d)は、ノイズ除去後信号を模式的に示す。これは、図14の(a)の2次電子信号(画像信号)を、図14の(c)のタイミング(更に振幅)を合わせて後に除算してノイズ除去した後の信号(画像信号)を模式的に示す。図14の(d)の信号波形では平坦で均一な試料の特徴である、振幅が一定の波形が得られる。
この図14では、画像形成のための2次電子信号(画像信号)と雑音を除去するために利用される補正信号となる反射電子信号(ノイズ低減信号)を用いて、画像に含まれるノイズを除去する方法を示す。図14ではわかりやすいように、2次電子信号(画像信号)は真っ平らでかつ完全に均一な材料からなるサンプル22の表面に1次電子ビーム3で走査した際に得られる2次電子波形を示している。走査する1次電子ビーム3に全くノイズが含まれず、かつ、サンプル22の表面も真っ平らで均一である場合、1次電子ビーム3の走査によって発生する2次電子量あるいは反射電子量は走査の場所、時間によらず一定となる。
しかしながら、実際の1次電子ビーム3には相当量のノイズが含まれるため、サンプル22に1次電子ビーム3を走査した場合、観測される信号電子はグラフに示したような山谷のある信号となる(図14の(a)参照)。
走査する1次電子ビーム3のノイズとは、本来一定であるべき照射電流量が時間に対して変動することを指す。1次電子ビーム3は素電荷を有する素粒子なので、言い直すと走査する1次電子ビーム3に単位時間含まれる電子の個数がランダムに変動することを意味する。平坦かつ均一材料表面を1次電子ビーム3で走査した時に発生する信号電子振幅に変動が観測されることは、電子個数が変動しながらサンプル22に走査されたことを意味する。
一方、走査する1次電子ビーム3の一部分を取り出した電子には、走査に使用された1次電子ビーム3が有する電子数揺らぎが正確に反映されている。従って、走査する1次電子ビーム3に含まれる単位時間あたりの電子数と走査する一次電子ビーム3の一部を反射して取り出した補正用電子(ノイズ低減信号)の単位時間あたりの電子数には良い比例関係がある。
1次電子ビーム3を走査した際に発生する二次電子信号(画像信号)を走査に使用した1次電子ビーム3の一部分から形成した電子信号(ノイズ低減信号)で割り算して規格化すると、走査電子数変動の影響をキャンセル可能である。走査時の1次電子ビームの数に関わらず一定の1次電子ビームの数を照射した際に発生すると思われる二次電子信号量(画像信号)に変換できる。
ここで、ノイズ除去演算は、パターンマッチングなどにより既述した図14の(a)の2次電子信号(画像信号)と、図14の(b)の反射電子信号(ノイズ低減信号)との位相、振幅を合わせた後に、下記の(式1)により計算する。
画像信号=(2次電子信号(画像信号))/(反射電子信号(ノイズ低減信号))
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(式1)
ここで、(式1)から明らかなように、図14の(a),(b)の2つの信号のタイミングを合わせた後に(b)反射電子信号(ノイズ低減信号)で(a)2次電子信号(画像信号)割り算するノイズ除去演算を行うことによって、エミッションノイズを含む画像信号から本来の幾何学的な情報のみを抽出することができる。(d)画像信号(ノイズ除去後)の振幅は(a)2次電子信号と(b)反射電子信号の振幅比によって決定される。画像表示に相応しい例えば、8ビットグレースケール画像であれば、デジタル信号の0から255までに収まるように振幅や適切なオフセットを加える自動画像調整を行い、適切な画像情報に変換する。距離測定のように画像に含まれる幾何学図形のエッジを抽出する幾何学演算に用いる場合には、振幅の調整は不要な場合もある。
本発明の第1の目的は、電子銃1から放出される電子に本質的に生じる雑音を除去することにある。
本発明は、ノイズ発生メカニズムに関わらず、サンプル22に走査された1次電子ビーム3の量の大きさを規格化する働きを有する。1次電子ビーム3の走査によって発生する2次電子あるいは補正のために利用される反射電子の計測システムのノイズを十分に小さく保つことが出来ると、ショットノイズと呼ばれる、量子力学的にもたらされる1次電子ビームの量の揺らぎも補正することが出来る。
本発明の1実施例構成図である。 本発明の他の実施例構成図である。 本発明の他の実施例構成図である。 本発明の他の実施例構成図である。 本発明の動作説明フローチャートである。 本発明の説明図(その1)である。 本発明の説明図(その2)である。 本発明の説明図(Sの3)である。 本発明の他の動作説明フローチャートである。 本発明の説明図(その4)である。 本発明の説明図(その5)である。 本発明の説明図(その6)である。 本発明の説明図(その7)である。 本発明の説明図(その8)である。
1:電子銃
11:エミッター
12:サプレッサー電極
13:エクストラクター電極
14:加速電極
2:コンデンサレンズ
3:1次電子ビーム
31:バイアス電圧
4:MCP(1)
5:対物アパチャー
51:電子反射素子
6:反射電子ビーム
7:走査電子ビーム
8:偏向装置
9:MCP(2)
10:対物レンズ
21:2次電子
22:サンプル
23、28:電流電圧変換器
24、29:A/D
25:ノイズ低減装置
26:タイミング調整装置
27:規格化装置
30:ノイズ低減画像

Claims (7)

  1. 電子銃から放出された電子ビームのノイズを低減するノイズ低減電子ビーム装置において、
    電子ビームを発生して放出する電子銃と、
    前記電子銃から放出された電子ビームを集束する集束レンズと、
    前記集束レンズで集束された電子ビームの一部を反射させた反射電子を発生させる、あるいは電子ビームの一部を照射して2次電子を発生させる、あるいは両者を発生させるノイズ低減信号発生器と、
    前記ノイズ低減信号発生器で発生された反射電子の個数あるいは2次電子の個数あるいは両者を検出するノイズ低減信号検出器と、
    前記ノイズ低減信号検出器を通過した電子ビームを細く絞ってサンプルに照射する対物レンズと、
    前記対物レンズで細く絞られた電子ビームを前記サンプル上に平面走査する走査手段と、
    前記走査手段で細く絞られた電子ビームを前記サンプル上に平面走査したときに放出されたピクセル毎の2次電子の個数あるいは反射電子の個数あるいは両者を検出する信号検出器と、
    前記信号検出器で検出されたピクセル毎の反射電子の個数あるいは2次電子の個数あるいは両者の個数からなる画像信号に対して、前記ノイズ低減信号検出器で検出された反射電子の個数あるいは2次電子の個数あるいは両者の個数からなるノイズ低減信号の振幅と位相を、前記画像信号のSN比が最大となるようにデジタル的に調整した後に当該ノイズ低減信号で除算し、1ピクセル当たりの電子数を規格化してノイズを低減するノイズ低減手段と
    を備えたことを特徴とするノイズ低減電子ビーム装置。
  2. 前記ノイズ低減信号発生器として、前記電子ビームのうちの中心の前記サンプルに細く絞って照射する電子ビーム以外の周辺の電子ビームを照射させる円形の絞りを前記集束レンズの下側の軸上に配置したことを特徴とする請求項1記載のノイズ低減電子ビーム装置。
  3. 前記ノイズ低減信号発生器として、前記電子ビームのうちの一部を透過しない薄膜を、あるいは透過部分と透過しない部分を持つ板を、前記集束レンズの下側の軸上に配置したことを特徴とする請求項1記載のノイズ低減電子ビーム装置。
  4. 前記ノイズ低減信号検出器として、反射電子、2次電子を検出して増幅するMCPあるいは電子増倍管あるいはPINダイオードあるいはアバランシェダイオードとしたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のノイズ低減電子ビーム装置。
  5. 前記サンプルの表面の凸凹が影響しない程度に電子ビームのスポットサイズを大きく調整して、あるいは平坦なサンプルの表面で、サンプル表面に電子ビームを照射して得られる前記画像信号に含まれるノイズを、前記ノイズ低減信号検出器で検出された反射電子の個数あるいは2次電子の個数あるいは両者をもとに最も小さなノイズ成分となるように、前記ノイズ低減手段によるノイズ除去演算の振幅および位相のパラメータを調整することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のノイズ低減電子ビーム装置。
  6. 前記ノイズ低減信号検出器として、反射電子あるいは2次電子を光に変換し、当該変換した光を電気信号に変換してノイズ低減信号を検出することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のノイズ低減電子ビーム装置。
  7. 電子銃から放出された電子ビームのノイズを低減するノイズ低減電子ビーム装置において、
    電子ビームを発生して放出する電子銃と、
    前記電子銃から放出された電子ビームを集束する集束レンズと、
    前記集束レンズで集束された電子ビームの一部を反射させた反射電子を発生させる、あるいは電子ビームの一部を照射して2次電子を発生させる、あるいは両者を発生させるノイズ低減信号発生器と、
    前記ノイズ低減信号発生器で発生された反射電子の個数あるいは2次電子の個数あるいは両者を検出するノイズ低減信号検出器と、
    前記ノイズ低減信号検出器を通過した電子ビームを細く絞ってサンプルに照射する対物レンズと、
    前記対物レンズで細く絞られた電子ビームを前記サンプル上に平面走査する走査手段と、
    前記走査手段で細く絞られた電子ビームを前記サンプル上に平面走査したときに放出されたピクセル毎の2次電子の個数あるいは反射電子の個数あるいは両者を検出する信号検出器とを設け、
    ノイズ低減手段が、前記信号検出器で検出されたピクセル毎の反射電子の個数あるいは2次電子の個数あるいは両者の個数からなる画像信号に対して、前記ノイズ低減信号検出器で検出された反射電子の個数あるいは2次電子の個数あるいは両者の個数からなるノイズ低減信号の振幅と位相を、前記画像信号のSN比が最大となるようにデジタル的に調整した後に当該ノイズ低減信号で除算し、1ピクセル当たりの電子数を規格化してノイズを低減する
    ことを特徴する電子ビームノイズ低減方法。
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