JPH02126547A - 走査電子顕微鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は電界放射型電子銃より放射される電子線電流の
変動に基づく像の劣化を補償するための回路を備えた走
査電子顕微鏡に関する。

［従来の技術］ 電界放射型電子銃を備えた走査電子顕微鏡においては、
エミッタ表面において頻繁にガス分子の吸右、脱離が行
われる。そのため、エミッタから放射される電子線にエ
ミッションノイズと呼ばれるノイズが混入する。その結
果、通常の走査速度における２次電子像等に水平走査方
向に明るさむらが現れる。又、ＴＶ走査像においては、
フリッカノイズとして画面の明るさの変動を起こす。

この様なエミッションノイズに基づく像の劣化を防ぐた
め、電子銃より放射される電子線の一部を電子線通路上
に配置された絞り等により検出し、この検出信号と２次
電子検出器よりの信号をアナログ除算回路に供給し、２
次電子検出器よりの信号を前記絞りにより検出された信
号により除し、この除算を受けた信号をＣＲＴに導いて
試料像を表示することが行われている。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、アナログ除算回路は価格が高いばかりでなく
、検出絞りよりの信号に対するダイナミックレンジが不
充分であり、又、高周波信号に対する特性が不充分であ
る。従って、検出絞りよりの信号が許容範囲から外れた
り、走査周波数が高くなると正確に２次電子検出信号を
補正することはできず、良質の試料像を得ることはでき
なかった。

本発明はこのような従来の問題点を解決し、前記検出絞
りよりの信号に対する許容範囲を拡大できると共に、走
査周波数が高くなっても正確な補正を行い得る走査電子
顕微鏡を提供することを目的としている。

［課題を解決するための手段］ そのため本発明は、電界放射型電子銃と、該電子銃より
の電子線の加速電圧を切換えるための手段と、前記電界
放射型電子銃よりの電子線を集束すると共に走査しなが
ら試料に照射するための電子光学系と、前記７八子光学
系における電子線の通路に配置された照射電流モニター
用検出器と、該電子線の走査に伴って試料より得られる
信号を検出するための検出器と、該検出器よりの信号と
前記モニター用検出器よりの信号に基づいて試料像を表
示するための手段を備えた走査電子顕微鏡において、該
検出器及び前記モニター用検出器よりの信号を各々デジ
タル信号に変換するための第１第２のＡＤ変換器と、該
第１．第２の変換器よりの信号と前記電子線の加速電圧
を表す信号に基づいてアドレス指定されるテーブルを記
憶する記憶装置と、該記憶装置より読み出された信号を
アナログ信号に変換するためのＤＡ変換器とを備え、前
記記憶装置から読み出される信号は前記第１のＡＤ変換
器の出力信号を第２のＡＤ変換器の出力信号で除算した
商に前記加速電圧値に関連した係数を掛けた値を表す信
号であることを特徴としている。

［実施例］ 以下、図面に基づき本発明の実施例を詳述する。

第１図は本発明の〜実施例を示すためのもので、図中１
は電界放射型電子銃のチップ、２は引出電極、３は接地
された加速電極であり、チップ１には加速電源４より加
速電圧ＶａＣが印加されている。

引出電極２には引出電源５よりＶＯＸなる引出電圧か印
加されている。６は制御回路であり、制御回路６より前
記加速電源４にその出力電圧Ｖａｃの特定値を指示する
信号が送られると共に、制御回路６より引出電源５にそ
の出力電圧Ｖａｃの特定値を指示する信号が送られる。

７は試料１０に照射される電子線電流を検出するための
絞り、８は対物レンズ、９は電子線ＥＢを試料上におい
て２次元的に走査するための偏向器である。絞り７によ
って吸収された電流を表す信号は電流電圧変換回路１１
に送られる。電流７は正変換回路１１の出力信号はＡＤ
変換器１２に供給されている。ＡＤ変換器１２の出力信
号はアドレス指定するため記憶装置１３に送られている
。記憶装置１３は読み出し制御部１３ａと記憶部１３ｂ
とより成る。前記加速電圧ＶａＣを表す信号もアドレス
を指定するため記憶装置１３に送られている。１５は２
次電子検出器であり、検出器１５よりの信号は映像増幅
器１６及びＡＤ変換器１７を介して前記記憶装置１３に
送られている。記憶装置１３の出力信号はＤＡ変換器１
４を介して加算回路１９に送られている。１８はＣＲＴ
２０に表示される走査電子顕微鏡像の輝度レベルを調整
するための可変直流信号発生回路であり、可変直流信号
発生回路１８の出力信号も加算回路１９に送られている
。２１はデジタル走査信号発生器であり、発生器２１よ
りのデジタル走査信号はＤＡ変換器２２においてアナロ
グ信号に変換された後、偏向器９に送られている。同様
に発生器２１よりの走査信号はＤＡ変換器２３において
アナログ信号に変換された後、前記ＣＲＴ２０の偏向器
２０ｄに送られている。又、発生器２１よりの走査信号
は記憶装置１３よりの信号の読み出しのタイミングを制
御するために記憶装置１３の読み出し制御部１３ａに送
られている。

次に記憶装置１３の記憶部１３ｂに記憶されているテー
ブルについて説明する。いま、ＡＤ変換器１７の出力信
号Ｚかｚｌ　、ｚ２．ｚ３．−＝、ｚｌのいずれかであ
り、ＡＤ変換器１２の出力信号Ｘがｘｉ　、ｘ２　、ｘ
３、−＝＋　　ｘｎのいずれかであるとする。又、加速
電圧Ｖａｃを表す制御回路６よりの信号がＶｌ、Ｖ２．
Ｖ３．・・・　Ｖｕのいずれかであるとする。テーブル
には第２図に示すように、Ｖａｃと２とＸの値の全ての
組み合わせに対応したデータが記憶されている。この記
憶されたデータはＶａｃ−Ｖｐ　、ｚ−ｚｉ　、ｘ−ｘ
ｊの場合、Ａｐ−ｚｉ／ｘｊなる値を表すものとなって
いる。

この値は、２次電子検出信号値を絞りによって検出され
た試料照射電流値で除したものに加速電圧Ｖａｃに依存
する補正係数Ａｐを掛けたものを意味している。加速電
圧が変化すると、電子銃より弓出される電子線電流や試
料からの２次電子発生効率が変化するため、２次電子検
出信号値を絞りによって検出された試料照射電流値で除
した値は変化するが、前記補正係数はこのような変化を
補償するためのものである。これらの各Ａの値は、上述
した除した値が変化しないような係数を予め実験的に決
定し、それらの値をメモリ１３に記憶したものである。

このような構成において、制御回路６より加速電圧Ｖａ
ｃを例えば■２にするための指示信号を発生させて加速
電源４に供給する。その結果、加速電圧はこの指示され
た値に設定される。このような条件でエミッタ１より発
生した電子線は対物レンズ８により集束され、走査信号
発生器２１より走査信号を発生させれば、偏向器９によ
って試料１０上を２次元的に走査する。この走査に伴っ
て試料１０より発生した２次電子は、２次電子検出器１
５によって検出され、ＡＤ変換器１７によってデジタル
信号に変換されて記憶装置１３に送られる。一方、この
とき絞り７によって試料に照射される７は流に比例した
吸収電流信号が検出され、この信号は電流電圧変換回路
１１によって電圧信号に変換された後、ＡＤ変換器１２
によってデジタル信号に変換され、読み出し制御部１３
ａに送られる。更に、このとき、読み出し制御部１３ａ
には加速電圧がｖ２であることを表す信号が送られる。

いま、走査信号発生器２１よりの信号に基づいて、ある
画素Ｓｘｙに対応する試料上の点に電子線が照射されて
いるものとし、この時の前記ＡＤ変換器１７の出力信号
がｚ２．ＡＤ変換器１２の出力信号がｘｉであるとすれ
ば、読み出し制御部１３ａは第２図に示すように、走査
信号発生器２１よりの走査信号に同期して記憶部１３ｂ
よりＶａｅ−Ｖ２　、ｚｍｚ２　、ｘ−ｘｉに対応した
アドレスに記憶されているＡ２　・ｚ　２　／　ｘ　１
を表わすデータを読み出し、ＤＡ変換器１４に送る。同
様に、次の画素Ｓ　ｘ＋ｔｙにおいて、この時の前記Ａ
Ｄ変換器１７の出力信号がｚｉ、ＡＤ変換器１２の出力
信号がｘｊであるとすれば′、読み出し制御部１３ａは
走査信号発生器２１よりの走査信号に同期して記憶部１
３ｂよりＶ−Ｖ２．ｚ＝ｚｌ、ｘ−ｘｊに対応したアド
レスに記憶されているＡ２・ｚｉ／ｘｊに対応するデー
タを読み出し、Ｄ　Ａ変換器１４に送る。このようにし
て、ＣＲＴ２０の走査に伴って試料照射電子線電流の変
動を補償した映像信号がＣＲＴ２０に順次送られ、ＣＲ
Ｔ２０にはこの変動に起因するノイズの除かれた良質の
像が表示される。

さて、このような走査電子顕微鏡においては、試料照射
電子線電流の変動に基づく画像信号の変動をアナログ除
算回路を用いること無く、記憶装置より補正された画像
信号値を読み出してＣＲＴに供給するようにしているた
め、検出絞りよりの信号のダイナミックレンジに合わせ
てビット数を増やすことにより、上記ダイナミックレン
ジを充分カバーすることができる。又、記憶装置１３よ
りの信号の読み出し速度は充分速くできるため、試料走
査の周波数が高くなっても正確に照射電子線電流の変動
に基づくノイズを補償することかできる。又、加速電圧
か変化した場合に、加速電圧の変化に起因する補償のず
れか生じないように、加速電圧に関連した補償係数を掛
けた補正信号を発生させるようにしているため、加速電
圧の変化にかかわらず、正確なノイズ補償ができる。

［発明の効果コ 上述したように本発明においては、前記検出器及び前記
モニター用検出器よりの信号を各々デジタル信号に変換
するための第１．第２のＡＤ変換器と、該第１．第２の
変換器よりの信号と前記電子線の加速電圧を表す信号に
基づいてアドレス指定されるテーブルを記憶する記憶装
置と、該記憶装置より読み出された信号をアナログ信号
に変換するためのＤＡ変換器とを備え、前記記憶装置か
ら読み出される信号は前記第１のＡＤ変換器の出力信号
を第２のＡＤ変換器の出力信号で除算した商に前記加速
電圧値に関連した係数を掛けた値を表す信号であるよう
にしたため、本発明の走査電子顕微鏡においては、検出
絞りよりの信号のダイナミックレンジを充分カバーして
、試料走査の周波数が高くなっても正確に照射電子線電
流の変動に基づくノイズを補償することができる。又、
加速電圧を変化させた場合でも、正確にノイズ補償を行
い得、常に電子線照射電流の変動に起因するノイズを充
分補償した良質の像の観察か可能になる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の一実施例を示すための図、第２図は記
憶装置の記憶部に記憶されているテーブルを説明するた
めの図である。 １；チップ　　　　　２：引出電極 ３：加速電極　　　　４：加速電源 ５：引出電源　　　　６：制御回路 ７：絞り　　　　　　８：対物レンズ ９：偏向器　　　　　１０：試料 １１：電流電圧変換回路 １２．１７：ＡＤ変換器 １４．２２，２３　：　ＤＡ変換器 １３：記憶装置　　　１３ａ：読み出し制御部１３ｂ；
記憶部　　　１５：２次電子検出器映像増幅器 可変直流信号発生回路 ：加算回路 ：ＣＲＴ ２１：デジタル走査信号発生器

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 電界放射型電子銃と、該電子銃よりの電子線の加速電圧
   を切換えるための手段と、前記電界放射型電子銃よりの
   電子線を集束すると共に走査しながら試料に照射するた
   めの電子光学系と、前記電子光学系における電子線の通
   路に配置された照射電流モニター用検出器と、該電子線
   の走査に伴って試料より得られる信号を検出するための
   検出器と、該検出器よりの信号と前記モニター用検出器
   よりの信号に基づいて試料像を表示するための手段を備
   えた走査電子顕微鏡において、該検出器及び前記モニタ
   ー用検出器よりの信号を各々デジタル信号に変換するた
   めの第１、第２のＡＤ変換器と、該第１、第２の変換器
   よりの信号と前記電子線の加速電圧を表す信号に基づい
   てアドレス指定されるテーブルを記憶する記憶装置と、
   該記憶装置より読み出された信号をアナログ信号に変換
   するためのＤＡ変換器とを備え、前記記憶装置から読み
   出される信号は前記第１のＡＤ変換器の出力信号を第２
   のＡＤ変換器の出力信号で除算した商に前記加速電圧値
   に関連した係数を掛けた値を表す信号であることを特徴
   とする走査電子顕微鏡。