実施の形態1
図1は、本発明に係る誘導装置の外見を示す斜視図である。本発明の避難誘導システムは、誘導装置100と外部端末200から構成されており、まず誘導装置100について説明する。誘導装置100は、一面が開口した正方形又は直方体箱形状の誘導装置本体1を有している。誘導装置本体1の開口は、表示パネル2によって塞がっており、表示パネル2には消防法又は国際標準化機構によって定められた避難誘導を示すピクトグラム、図形又は文字が表示されている。表示パネル2は誘導装置本体1の内部に設けられた第1の光源3によって照らされる。なお、この避難誘導を示すピクトグラム、図形又は文字には複数のパターンがあり、設置場所に応じて定められたものが使用される。誘導装置100は、表示パネル2を正面として建築物の壁面に直付け又は建築物の天井面に吊り下げ器具を用いて設置され、誘導装置100が設置されたとき下側になる面には第2の光源4が、第2の光源カバー5に覆われて設けられている。また、誘導装置100は、壁面に埋め込むように設置しても良く、その場合は第2の光源4及び第2の光源カバー5は表示パネル2が設けられた面に取り付けられる。
誘導装置本体1の内部には避難誘導を音声で通知するときに使用されるスピーカ6と、誘導装置100の動作の設定、点検及び動作確認を行うために用いる外部端末200からの信号を受信する端末信号受信部7(本発明の装置側受信手段に該当)と、外部端末200へ信号を送信する端末信号送信部8(本発明の装置側送信手段に該当)と、後述する災害情報信号を受信する災害情報信号受信部9(本発明の災害情報信号受信手段に該当)が設けられている。これらの音声又は信号の送受信の妨げにならないようにスピーカ6、端末信号受信部7、端末信号送信部8、災害情報信号受信部9のそれぞれの設置された位置に対応して、スピーカ用穴10、端末信号受信用穴11、端末信号送信用穴12、災害情報信号受信用穴13がそれぞれ設けられている。図1ではスピーカ用穴10、端末信号受信用穴11、端末信号送信用穴12及び災害情報信号受信用穴13は全て表示パネル2が設けられた面に取り付けられているが、建築物の壁面に直付け又は建築物の天井面に吊り下げ器具を用いて設置される場合は誘導装置が設置されたときに下側になる面に設けても構わない。
災害情報信号とは、災害の発生場所、災害の規模、災害の発生時刻などの災害に関する災害詳細情報、又は災害による避難の必要があることを示す避難情報が含まれた信号である。災害詳細情報は災害によって異なり、例えば地震に関する災害詳細情報では、強い揺れが予想される地域名、が該当する。地震に関する災害詳細情報を含んだ災害情報信号は、気象庁が発表する緊急地震速報(警報)並びに緊急地震速報(予報)が該当する。また、津波に関する災害詳細情報では、津波が到達する地区、予想される津波の高さ、が挙げられる。津波に関する災害詳細情報を含んだ災害情報信号は、気象庁が発表する大津波警報、津波警報、津波注意報並びに津波予報が該当する。以降、地震に関する災害詳細情報が含まれた災害情報信号を地震災害情報信号、津波に関する災害詳細情報が含まれた災害情報信号を津波災害情報信号と称する。
さらに、災害情報信号のうち、避難情報が含まれた信号のことを避難情報信号と称する。避難情報信号の例としては、自治体が発表する避難命令、避難指示、避難勧告の情報を含んだ防災無線の信号が挙げられる。
また、誘導装置100は、一般的に1つの建築物に複数台設置されるものであって、少なくとも各階には屋内から地上に通じる出入口又は地上に通じる出入口に直通している階段の出入口である最終避難口に誘導装置100が設置されている。
図2は、本発明に係る誘導装置の通電時のブロック図である。なお、図2で実線の矢印は信号の流れ、破線の矢印は電力供給の流れをそれぞれ示している。図2を用い誘導装置100内部の構成を説明する。誘導装置100は、他の装置への送受信手段として、前述の端末信号受信部7と、端末信号送信部8と、災害情報信号受信部9の他に、後述する誘導灯用信号装置500から火災時の動作信号を受信する端子を有する動作信号用端子台14と、誘導灯用信号装置500から音声停止信号を受信する端子を有する音声停止信号用端子台15と、後述する直下階の煙感知器300から送信される煙感知信号を受信する端子と直下階の誘導装置100から送信される煙感知信号を受信する端子と直上階の誘導装置100へ煙感知信号を送信する端子を有する煙感知信号用端子台16と、を有している。
端末信号受信部7と、災害情報信号受信部9と、動作信号用端子台14と、音声停止信号用端子台15と、煙感知信号用端子台16はそれぞれ制御回路18(本発明の装置側制御手段に該当する)に接続されており、それぞれが受信した信号を制御回路18に送信する。制御回路18は、第1の光源3を点灯させる第1の光源点灯回路19と、第2の光源4を点灯させる第2の光源点灯回路20と、スピーカ6より音声を発音させる音声回路21と、誘導装置100内の回路及び信号送受信部に電源を供給する電源回路22と、非通電時に電源として使用するバッテリ23とそれぞれ接続されており、それぞれの機器の制御を行う。また、制御回路18は、端末信号送信部8及び煙感知信号用端子台16ともに接続されており、端末信号送信部8及び煙感知信号用端子台16が送信する信号の生成も行う。
制御回路18は、装置側記憶部18a(本発明の装置側記憶手段に該当する)と装置側判定部18bを有している。装置側記憶部18aは、スピーカ6より発声される音声パターン、第1の光源3及び第2の光源4の点滅パターン並びに、事前に設定された誘導装置100の設置場所の情報を記憶している。装置側判定部18bは制御回路18が受信した信号と、装置側記憶部18aに記憶されている情報又は動作プログラムを元に各回路の動作又は送信するべき信号の種類を判断している。
電源回路22は、分電盤600を介して交流電源700より電力の供給を受けている。電源回路22は、端末信号受信部7と、端末信号送信部8と、災害情報信号受信部9と、制御回路18と、第1の光源点灯回路19と、第2の光源点灯回路20と、音声回路21とにそれぞれ繋がっており、電力を供給する。また、電源回路22はバッテリ充電回路24とも繋がっており、バッテリ充電回路24を介してバッテリ23に充電を行っている。
誘導装置100には誘導装置100の動作確認に用いられる第1の動作確認スイッチ部25a及び第2の動作確認スイッチ部25bと、点検に用いられる点検スイッチ部25cの3つのスイッチ部25が設けられている。これらのスイッチ部25は手動スイッチと半導体スイッチの2種類のスイッチを有しており、いずれか片方のスイッチがOFFになると通電しなくなる。また、半導体スイッチのON/OFFは、制御回路18が行う。なお、本発明において、点検はバッテリ23の容量の確認及び停電時にバッテリ23で誘導装置が動作するか否かの確認を指す。また、動作確認は、後述する動作確認用の信号を受け、誘導装置が正常に火災時の動作を行うか否かの確認を指す。
第1の動作確認スイッチ部25aは、動作信号用端子台14と制御回路18の間に設けられている。第1の動作確認スイッチ部25aは端末信号受信部7に後述する動作確認用の火災時の動作信号が入力された場合にOFFに、それ以外の場合はONになるよう制御回路18によって制御されている。
第2の動作確認スイッチ部25bは音声停止信号用端子台15と制御回路18の間に設けられている。第2の動作確認スイッチ部25bは端末信号受信部7に後述する動作確認用の音声停止信号が入力された場合にOFFに、それ以外の場合はONになるよう制御回路18によって制御されている。
点検スイッチ部25cは分電盤600と電源回路22の間に設けられている。点検スイッチ部25cは端末信号受信部7に後述する停電信号が入力された場合にOFFに、それ以外の場合はONになるよう制御回路18によって制御されている。
図3は、本発明に係る誘導装置の非通電時のブロック図である。なお、図3で実線の矢印は信号の流れ、破線の矢印は電力供給の流れをそれぞれ示している。図3を用い非通電時の誘導装置100の動作について説明する。なお、実線の矢印の信号の流れについては図2と同様なので説明を割愛する。
非通電時に、制御回路18はバッテリ23に蓄電した電力を、端末信号受信部7と、端末信号送信部8と、災害情報信号受信部9と、制御回路18と、第1の光源点灯回路19と、第2の光源点灯回路20と、音声回路21とに供給するよう制御する。そのため、非通電時でも誘導装置100は動作し、バッテリ23の容量が無くならない限り、通電時と同様の動作を行うことができる。
電源回路22からバッテリ23への電源の切換は、実施の形態1では制御回路18が行っている。通電時と非通電時の判定としては、例えば電源回路22から制御回路18に供給される電圧の値に基づき、電圧の値が事前に定められた閾値以下であれば停電と判断して切換える方法が挙げられる。
制御回路18の装置側記憶部18aに記憶されている情報について説明する。装置側記憶部18aには前述の通り、スピーカ6より発声される音声パターン、第1の光源3及び第2の光源4の点滅パターン並びに、事前に設定された情報を記憶している。このうち事前に設定された情報として、本実施の形態では、誘導装置100が設置されている建築物が津波発生時の避難場所として指定された建築物であるか否か、誘導装置100が設置されている建築物の最も近い海岸及び河川からの距離、誘導装置100が設置されている建築物の海抜、誘導装置100が設置されている階数、誘導装置100が設置されている建築物のフロア辺りの高さ、誘導装置100が最終避難口に設置されているか否か、地震が治まったと判定する時間、津波が到達しないと推測される距離、津波が到達しないと推測される海抜、津波時の安全係数が挙げられる。なお、これらの事前に設定された情報のうち、後述する火災時の動作、地震時の動作及び津波時の動作で使用されないものについては、装置側記憶部18aは記憶していなくても良い。また、事前に設定された情報の設定は、後述する端末200から設定しても良いし、誘導装置100の据付時に施工者が設定しても良いし、工場出荷時に製造者が設定しても良い。
また、装置側記憶部18aに記憶する内容として、誘導装置100が設置されている建築物が災害時に重大な被害を受けやすいか否かを記憶しても良い。誘導装置100が設置されている建築物が災害時に重大な被害を受けやすいと判断される例としては、建築物の近辺に活断層が存在する、建築物が過去に津波の被害にあった土地に建てられている、などが上げられる。なお、誘導装置100が設置されている建築物が災害時に重大な被害を受けやすいか否かの情報は、後述する端末200から設定しても良いし、誘導装置100の据付時に施工者が設定しても良い。
図4は、本発明に係る誘導装置の音声パターンの例を示す図である。本実施の形態では、装置側記憶部18aには表1で示した音声パターンが記憶されている。音声パターンAは、地震発生時の対応を促す音声パターンである。音声パターンBは、地震後に避難所への避難を促す音声パターンである。音声パターンCは、地震後に避難を行わなくてもよいことを通知する音声パターンである。音声パターンDは、津波による避難所への避難を促す音声パターンである。音声パターンEは、津波による上階への避難を促す音声パターンである。音声パターンFは、津波が発生したが音声パターンFで発声している誘導装置が設置された階以上の階で待機するように通知する音声パターンである。音声パターンGは、この通知以降に津波の被害を受けることはないことを通知する音声パターンである。音声パターンHは、非災害発生時など通知を行う必要がない際に用いられる発声無しのパターンである。音声パターンIは、火災発生時に屋外への避難を促す音声パターンである。
図5は、本発明に係る誘導装置の光源の点灯パターンの例を示す図である。本実施の形態では、装置側記憶部18aには図5で示した点灯パターンが記憶されている。点灯パターンAは、第1の光源3は常時点灯し、第2の光源4は消灯している点灯パターンである。点灯パターンBは、全ての誘導装置100の第1の光源3と第2の光源4が点滅する点灯パターンである。点灯パターンCは、屋外への最終避難口に設置されている誘導装置100を除く全ての誘導装置100の第1の光源3と第2の光源4が点滅し、最終避難口に設置されている誘導装置100の第1の光源は常時点灯し、第2の光源4は消灯している点灯パターンである。点灯パターンDは、全ての誘導装置100の第1の光源3は全て常時点灯し、第2の光源4は点滅している点灯パターンである。なお、点灯パターンCにて、誘導装置100が最終避難口に設置されているか否かの判定は、装置側判定部18bが、装置側記憶部18aに記憶されている誘導装置100が最終避難口に設置されているか否かの情報を用いて判定する。
なお、第1の光源3、第2の光源4及びスピーカ6は、本発明の報知手段に該当する。また、本発明の避難誘導情報に該当する内容としては、避難を実施するか否か、避難を行う場合はどこに避難を行うか、どの誘導装置が最終避難口に設置されているか、の情報が挙げられる。また、これらの避難情報を第1の光源3、第2の光源4及びスピーカ6を図4の各音声パターン及び図5の各点灯パターンで動作させることによって報知している。つまり、第1の光源3、第2の光源4の点灯・消灯・点滅等の点灯状態と、スピーカ6から発声される音声の内容によって、誘導装置100は避難者に避難情報を報知している。さらに、実施の形態1では報知手段は第1の光源3、第2の光源4及びスピーカ6を用いているが、第1の光源3及び第2の光源4のみの場合、スピーカ6のみの場合、第1の光源3及びスピーカ6のみの場合、第2の光源4及びスピーカ6のみの場合でも、避難情報を報知することができる。
図6は、本発明に係る誘導装置を用いた防災システムの一例を示す概略図である。図6を用い、防災システムの概要と、火災発生時にどのように誘導装置100まで信号が伝達されるかを説明する。この防災システムはオフィスビル等の複数の階を持つ建築物を対象としている。
建築物の各階にはそれぞれ煙感知器300と誘導装置100が少なくとも1つは配置されており、煙感知器300は直上階の誘導装置100と繋がっている。また、煙感知器300は、図示していないが、全て信号線を介して自動火災報知設備400に繋がっている。煙感知器300は、煙を感知すると直情階の誘導装置100に煙感知信号を送信し、自動火災報知設備400には煙感知信号を送信し、火災の発生を伝える。また、煙感知器300の代わりに火災を発見した人が操作することで煙感知信号を自動火災報知設備400へ送信する発信機、又は火災の熱を感知して煙感知信号を自動火災報知設備400へ送信する熱感知器などを用いても良い。
自動火災報知設備400は、他の防災設備と繋がっており、煙感知器300の煙感知信号を受信すると他の防災設備と連動するために、火災が発生したことを通知する火災発生信号及び、自動火災報知設備400が設けられている建築物全体に非常放送を行うことを通知する非常放送信号等の信号を送信する。他の防災設備としては防火扉又は警備会社への通報装置等が挙げられるが、実施の形態1では、誘導装置100と密接に関係がある誘導灯用信号装置500についてのみ説明する。
誘導灯用信号装置500は、自動火災報知設備400と信号線を介して繋がっており、また、建築物の各場所に設置された誘導装置100とも信号線を介して繋がっている。誘導灯用信号装置500は、自動火災報知設備400からの火災発生信号を受信すると火災が発生したことを通知する火災時の動作信号を、自動火災報知設備400からの非常放送信号を受信すると非常放送を行うことを通知する音声停止信号をそれぞれ誘導装置100に送信する。
誘導灯用信号装置500から誘導装置100への一般的な火災時の動作信号を送信する方法を説明する。火災発生信号を受信していない場合、つまり火災が発生していない場合には誘導灯用信号装置500から誘導装置100の動作信号用端子台14へ一定の電圧が印加されており、火災発生信号を受信した場合、つまり火災が発生した場合には当該電圧の印加をやめる方法が一般的である。この方法を言い換えると、誘導灯用信号装置500から誘導装置100の動作信号用端子台14へ印加される電圧が無くなると、誘導装置100は火災時の動作信号を受信したと見なす送信方法である。この方法を採用することにより、火災で誘導灯用信号装置500と誘導装置100の動作信号用端子台14を繋ぐ信号線が切断されても、誘導装置100は火災時の動作信号を受信したと見なして火災時の動作を行うことができる。
誘導灯用信号装置500から誘導装置100への一般的な音声停止信号を送信する方法を説明する。火災時の動作信号と同じく、火災発生信号を受信していない場合には、誘導灯用信号装置500から誘導装置100の音声停止信号用端子台15へ一定の電圧が印加されている。また、誘導灯用信号装置500は火災発生信号を受信した場合に音声停止信号用端子台15への電圧の印加を止める。そして、誘導灯用信号装置500は、非常放送信号を受信すると、再度音声停止信号用端子台15へ一定の電圧を印加する。つまり、言い換えると、誘導灯用信号装置500から動作信号用端子台14へ印加される電圧が無く火災時の動作を行っている時に、音声停止信号用端子台15に電圧が印加された場合は、誘導装置100は音声停止信号を受信したと見なす送信方法である。
図7は、本発明に係る誘導装置の待機時の動作を表すフローチャート図の一例である。ここでは図7を用いて、本発明の誘導装置が待機時ではどのように動作するかを説明する。
まず、ステップS101にて、誘導装置100の制御回路18が、音声パターンH、点灯パターンAの状態になるよう第1の光源点灯回路19、第2の光源点灯回路20並びに音声回路21に対してそれぞれ制御を行う。また、制御回路18は、直情階へ煙感知信号を送信しない。この状態では、誘導装置100は、第1の光源3のみを常時点灯させ、スピーカ5からは音声は発声していないため、避難誘導を行わない待機状態となっている。制御回路18がステップS101の状態に制御し終えるとステップS102に進む。
ステップS102では、装置側判定部18bが、動作信号用端子台14が火災時の動作信号を受信しているか否かの判定を行う。火災時の動作信号を受信していないと判定した場合(ステップS102,NO)は、ステップS103へ進み、火災時の動作信号を受信したと判定した場合(ステップS102,YES)は後述する図8の火災時のフローチャートの結合子Aに進む。
ステップS103では、装置側判定部18bが、災害情報信号受信部9が地震災害情報信号を受信しているか否かの判定を行う。地震災害情報信号を受信していないと判定した場合(ステップS103,NO)は、ステップS104へ進み、地震災害情報信号を受信したと判定した場合(ステップS103,YES)は後述する図9の地震時のフローチャートの結合子Bに進む。
ステップS104では、装置側判定部18bが、災害情報信号受信部9が津波災害情報信号を受信しているか否かの判定を行う。津波災害情報信号を受信していないと判定した場合(ステップS104,NO)は、ステップS102へ戻る。津波災害情報信号を受信したと判定した場合(ステップS104,YES)は後述する図10の津波時のフローチャートの結合子Cに進む。
なお、ステップS101に繋がる結合子Dは、後述する各災害時のフローチャートにて制御回路18の装置側判定部18bが、災害が終了したと判断した際に待機常態に戻るために用いられる。
図8は、本発明に係る誘導装置の火災時の動作を表すフローチャート図の一例である。ここでは図8を用いて本発明の誘導装置が火災時にどのように動作するかを説明する。
まず、結合子AよりステップS201に進む。ステップS201では、制御回路18が、音声パターンI、点灯パターンDの状態になるよう第1の光源点灯回路19、第2の光源点灯回路20並びに音声回路21に対してそれぞれ制御を行う。この状態では、誘導装置100は、第1の光源3を常時点灯させ、第2の光源4を点滅させ、屋外への避難を促す音声を発声しているため、避難者を最終避難口へと誘導している。制御回路18がステップS201の状態に制御し終えるとステップS202へ進む。
ステップS202では、装置側判定部18bが、煙感知信号用端子台16が煙感知信号を受信しているか否かの判定を行う。煙感知信号を受信していないと判定した場合(ステップS202,NO)は、ステップS203へ進み、煙感知信号を受信していると判定した場合(ステップS202,YES)はステップS206へ進む。
ステップS203では、装置側判定部18bが、音声停止信号用端子台15が音声停止信号を受信しているか否かの判定を行う。音声停止信号を受信していないと判定した場合(ステップS203,NO)は、ステップS204へ進み、音声停止信号を受信していると判定した場合(ステップS203,YES)はステップS205へ進む。
ステップS204では、装置側判定部18bが、自動火災報知設備がリセットされたか否かの判定を行う。ステップS204の具体的な判定方法としては、誘導灯用信号装置500より動作信号用端子台14に印加されなくなった電圧が再び印加されるようになるとリセットされたと装置側判定部18bが判定する等の方法が挙げられる。自動火災報知設備400がリセットされていないと判定した場合(ステップS204,NO)は、ステップS201に戻り最終避難口への誘導を続け、自動火災報知設備400がリセットされたと判定した場合(ステップS204,YES)は、図7の結合子Dに進み、待機状態となる。
ステップS205では、制御回路18が、音声パターンH、点灯パターンDの状態になるよう第1の光源点灯回路19、第2の光源点灯回路20並びに音声回路21に対してそれぞれ制御を行う。この状態では、誘導装置100は第1の光源3及び第2の光源4により避難者を最終避難口へと誘導しているが、音声は発声していない状態である。そのため、非常放送が行われても、誘導装置100より発声する音声が邪魔にならず、避難者が容易に非常放送を聞き取ることができる。制御回路18がステップS205の状態に制御し終えるとステップS202へ戻る。
ステップS206では、制御回路18が、音声パターンH、点灯パターンAの状態になるよう第1の光源点灯回路19、第2の光源点灯回路20並びに音声回路21に対してそれぞれ制御を行う。さらに、煙感知信号用端子台16は、直上階に設置された誘導装置100に煙感知信号を送信する。この状態では、誘導装置100は、避難誘導を行わない待機状態となっている。これは誘導装置100が、直下階の煙感知器300からの煙感知信号又は直下階の誘導装置100からの煙感知信号を受信しているため、誘導装置100が設けられた階よりも下の階では火災が発生しているので、火災が発生している階へ避難者が避難することを防止するためである。制御回路18がステップS206の状態に制御し終えるとステップS207へ進む。
ステップS207では、ステップS204と同じく、制御回路18の装置側判定部18bが、自動火災報知設備400がリセットされたか否かの判定を行う。自動火災報知設備400がリセットされていないと判定した場合(ステップS207,NO)は、ステップS207の判定を再び行い、自動火災報知設備400がリセットされたと判定した場合(ステップS207,YES)は、図7の結合子Dに進み、煙感知信号の送信を停止し、待機状態となる。
以上のように火災時に動作することによって、避難者を適切に誘導することができる。
図9は、本発明に係る誘導装置の地震時の動作を表すフローチャート図の一例である。ここでは図9を用いて本発明の誘導装置が地震時にどのように動作するかを説明する。なお、誘導装置100の地震時の動作では、煙感知信号を常に送信しない状態であるため、煙感知信号についての記載は割愛する。
まず、ステップS301にて、制御回路18が、音声パターンA、点灯パターンAの状態になるよう第1の光源点灯回路19、第2の光源点灯回路20並びに音声回路21に対してそれぞれ制御を行う。この状態では、誘導装置100は、避難を促す動作はせず、避難者に地震時の対応を促す音声を発声している。制御回路18がステップS301の状態に制御し終えるとステップS302に進む。
ステップS302では、装置側判定部18bが、地震が治まったか否かの判定を行う。ステップS302の具体的な判定方法としては、災害情報信号受信部9で地震災害情報信号を受信してから装置側記憶部18aに記憶された地震が治まったと判定する時間を経過すると地震が治まったと判定する方法が挙げられる。地震が治まっていないと判定された場合(ステップS302,NO)は、ステップS302の判定を再び行い、地震が治まったと判定された場合(ステップS302,YES)は、ステップS303に進む。
ステップS303では、装置側判定部18bが、地震の被害が大きいか否かの判定を行う。ステップS303の具体的な判定方法としては、災害情報受信部9で避難情報信号を受信した場合は地震の被害が大きいと判定する方法、又は装置側記憶部18aに誘導装置100が設置されている建築物が災害時に重大な被害を受けやすいか否かにおいて重大な被害を受けやすいと記憶されている場合は地震の被害が大きいと判定する方法などが挙げられる。地震の被害が大きくないと判定された場合(ステップS303,NO)は、ステップS306に進み、地震の被害が大きいと判定された場合(ステップS303,YES)は、ステップS304に進む。
ステップS304では、制御回路18が、音声パターンB、点灯パターンCの状態になるよう第1の光源点灯回路19、第2の光源点灯回路20並びに音声回路21に対してそれぞれ制御を行う。この状態では、誘導装置100は、避難誘導を行わない待機状態となっている。この状態では、誘導装置100は、地震が治まった後に避難所への避難を促す音声を発声し、火災時とは異なる点灯パターンで最終避難口への誘導を行っている。制御回路18がステップS304の状態に制御し終えるとステップS305へ進む。
ステップS305では、装置側判定部18bが、災害情報信号受信部9が津波災害情報信号を受信しているか否かの判定を行う。津波災害情報信号を受信していないと判定した場合(ステップS305,NO)は、再びステップS305の判定へ戻り、津波災害情報信号を受信しているかの判定を行う。津波災害情報信号を受信したと判定した場合(ステップS305,YES)は後述する図10の津波時のフローチャートの結合子Cに進む。
ステップS306では、制御回路18が、音声パターンC、点灯パターンAの状態になるよう第1の光源点灯回路19、第2の光源点灯回路20並びに音声回路21に対してそれぞれ制御を行う。この状態では、誘導装置100は、地震が治まった後に避難所への避難を行わなくて良いことを通知する音声を発声し、点灯パターンは待機状態になっている。制御回路18がステップS306の状態に制御し終えるとステップS307へ進む。
ステップS307では、装置側判定部18bが、災害情報信号受信部9が津波災害情報信号を受信しているか否かの判定を行う。津波災害情報信号を受信していないと判定した場合(ステップS307,NO)は、図7の結合子Dに進み、待機状態となる。津波災害情報信号を受信したと判定した場合(ステップS307,YES)は後述する図10の津波時のフローチャートの結合子Cに進む。
以上のように地震時に動作することによって、避難者を適切に誘導することができる。
図10は、本発明に係る誘導装置の津波時の動作を表すフローチャート図の一例である。ここでは図10を用いて本発明の誘導装置が津波時にどのように動作するかを説明する。なお、誘導装置100の津波時の動作では、煙感知信号を常に送信しない状態であるため、煙感知信号についての記載は割愛する。
ステップS401では、装置側判定部18bが、誘導装置100が設置された建築物が津波の被害を受けるか否かを判定する。ステップS401の具体的な判定方法としては、例えば、装置側記憶部18aに記憶されている誘導装置100が設置されている建築物の最も近い海岸及び河川からの距離が装置側記憶部18aに記憶されている津波の被害を受ける距離よりも短い場合に津波の被害を受けると判定する方法、装置側記憶部18aに記憶されている誘導装置100が設置されている建築物の海抜が装置側記憶部18aに記憶されている津波の被害を受ける高さよりも低い場合に津波の被害を受けると判定する方法、装置側記憶部18aに誘導装置100が設置されている建築物が災害時に重大な被害を受けやすいと記憶されている場合は津波の被害を受けると判定する方法、又は災害情報信号受信部9で新たに受信した津波災害情報信号が津波警報又は大津波警報の場合に津波の被害を受けると判定する方法が挙げられる。誘導装置100が設置された建築物が津波の被害を受けないと判定した場合(ステップS401,NO)はステップS408に進む。誘導装置100が設置された建築物が津波の被害を受けると判定した場合(ステップS401,YES)はステップS402に進む。
ステップS402では、装置側判定部18bが、誘導装置100が設置された建築物が津波発生時の避難場所であるか否かを判定する。ステップS402の具体的な判定方法としては、装置側記憶部18aに記憶された誘導装置100が設置されている建築物が津波発生時の避難場所として指定された建築物であるか否かの情報が指定された建築物である場合に、誘導装置100が設置された建築物が津波発生時の避難場所として指定された建築物であると判定する方法が挙げられる。津波発生時の避難場所でないと判定された場合(ステップS402,NO)はステップS406に進む。津波発生時の避難場所であると判定された場合(ステップS402,YES)はステップS403に進む。
ステップS403では、装置側判定部18bが、誘導装置100が設置された階が津波の被害を受けるか否かを判定する。ステップS403の具体的な判定方法としては、装置側記憶部18aに記憶された誘導装置100が設置されている階数が1階以下であるならば津波の被害を受けると判定する方法、又は前記誘導装置100が設置されている階数が1階以上であり後述する式1の結果が真の場合に津波の被害を受けると判定する方法が挙げられる。津波の被害を受けないと判定された場合(ステップS403,NO)はステップS405に進む。津波の被害を受けると判定された場合(ステップS403,YES)はステップS404に進む。
(N×Hb+Hs)×S < HT (式1)
N:装置側記憶部18aに記憶された誘導装置100が設置されている階数に応じた整数(1階ならば0,2階ならば1,M階以上ならばM−1)
Hb:装置側記憶部18aに記憶された誘導装置100が設置されている建築物のフロア辺りの高さ
Hs:装置側記憶部18aに記憶された誘導装置100が設置されている建築物の海抜
S:装置側記憶部18aに記憶された津波時の安全係数(ただし、S<1の範囲で設定される)
HT:災害情報信号受信部9に受信された津波災害情報信号に含まれる予想される津波の高さ
ステップS404では、制御回路18が、音声パターンE、点灯パターンBの状態になるよう第1の光源点灯回路19、第2の光源点灯回路20並びに音声回路21に対してそれぞれ制御を行う。この状態では、誘導装置100は、上階への避難を促す音声を発声し、点灯パターンは待機状態及び最終誘導口へ誘導せず避難者に非常事態であることを伝え、更に屋外への避難を促さない状態になっている。制御回路18がステップS404の状態に制御し終えるとステップS407へ進む。
ステップS405では、制御回路18が、音声パターンF、点灯パターンAの状態になるよう第1の光源点灯回路19、第2の光源点灯回路20並びに音声回路21に対してそれぞれ制御を行う。この状態では、誘導装置100は、避難者にその階より上の階で待機することを通知する音声を発声し、点灯パターンは待機状態になっている。制御回路18がステップS405の状態に制御し終えるとステップS407へ進む。
ステップS406では、制御回路18が、音声パターンD、点灯パターンCの状態になるよう第1の光源点灯回路19、第2の光源点灯回路20並びに音声回路21に対してそれぞれ制御を行う。この状態では、誘導装置100は、避難者に津波が来るのでこの建築物に留まらず避難所への避難を促す音声を発声し、火災時とは異なる点灯パターンで最終避難口への誘導を行っている。制御回路18がステップS406の状態に制御し終えるとステップS407へ進む。
ステップS407では、装置側判定部18bが、更なる津波の恐れが無いか否かを判定する。ステップS407の具体的な判定方法としては、災害情報信号受信部9で新たに受信した津波災害情報信号が津波警報又は大津波警報ではなくなった場合に津波の恐れがなくなったと判定する手段、又は新たに受信した津波災害情報信号の情報が津波の心配なしの情報を含む津波予報であった場合に津波の恐れがなくなったと判定する手段が挙げられる。津波の恐れがなくなっていない場合(ステップS407,NO)は再びステップS407の判定を行う。津波の恐れが無くなったと判定された場合(ステップS407,YES)はステップS408に進む。
ステップS408では、制御回路18が、音声パターンG、点灯パターンAの状態になるよう第1の光源点灯回路19、第2の光源点灯回路20並びに音声回路21に対してそれぞれ制御を行う。この状態では、誘導装置100は、避難者にこれ以上津波による被害が生じない旨を通知する音声を発声し、点灯パターンは待機状態になっている。制御回路18がステップS408の状態に制御し終え、予め定められた一定時間経過すると、図7の結合子Dに進み音声パターンも待機状態となる。
以上のように津波時に動作することによって、避難者を適切に誘導することができる。
なお、誘導装置100は、火災時の動作>地震時の動作>津波時の動作、の順番で優先度が割り振られており、地震時の動作を行っている最中に、火災時の動作信号を受信するとすぐに火災時の動作を行うようになっている。
次に外部端末200を用いてどのように装置側記憶部18aに事前に設定された情報を設定するかを説明する。なお、本実施の形態では、事前に設定された情報のうち、誘導装置100が設置されている建築物が津波発生時の避難場所として指定された建築物であるか否か、誘導装置100が設置されている建築物の最も近い海岸及び河川からの距離、誘導装置100が設置されている建築物の海抜、誘導装置100が設置されている階数、誘導装置100が設置されている建築物のフロア辺りの高さ、誘導装置100が最終避難口に設置されているか否か、について外部端末200から設定する例を示す。
図11は、本発明に係る外部端末のブロック図である。外部端末200は、端末側制御部201(本発明の端末側制御手段に該当する)、表示画面202(本発明の表示手段に該当する)、端末入力部203(本発明の端末入力手段に該当する)、端末側送信部204(本発明の端末側送信手段に該当する)、端末側受信部205(本発明の端末側受信手段に該当する)を有している。具体的な外部端末200の例としては、専用のリモコン、専用のアプリケーションソフトウェアがインストールされた携帯情報端末、並びに送受信手段を有したパーソナルコンピュータが挙げられる。また、外部端末200は、待機モード、設定モード及び確認モードの3つのモードを有している。
端末側制御部201は、表示画面202の表示を制御する。また、端末側制御部201は、端末側送信部204より送信する信号の作成も行う。さらに、端末側制御部201は、端末側記憶部201a及び端末側判定部201bを有している。端末側記憶部201aは、各モード時における表示画面202の表示内容及び端末入力部203より入力された情報の記憶を行う。端末側判定部201bは、端末側記憶部201aに記憶された情報、端末入力部203より入力された情報又は端末側受信部205で受信された信号が有する情報を元に端末側制御部201がどのように制御を行うかを判断している。
表示画面202は、端末側制御部201に制御され、情報を表示する画面である。例えば、液晶ディスプレイ等の画面が挙げられる。端末入力部203は、外部端末200を操作する人(以下、管理者と称する)が情報を入力することができる部分である。例えば、キーボード又はボタン等の入力デバイスが挙げられる。なお、図11では、表示画面202と端末入力部203は別体として表しているが、表示画面202がタッチパネルであり表示画面202と端末入力部203が一体になっていてもよく、実施の形態1は表示画面202がタッチパネルである場合について説明する。
端末側送信部204は、誘導装置100の端末信号受信部7へ信号の送信を行う部分である。また、端末側受信部205は、誘導装置100の端末信号送信部8から送信される信号を受信する部分である。
図12は、本発明に係る外部端末の待機モード時及び設定モード時における表示画面の一例を示す図である。なお、図12において、太い実線で囲われている部分が表示画面202に表示される範囲である。本実施の形態の外部端末200の設定モードでは、表示画面202には、上段より、現在の外部端末200のモードを表すモード領域206、誘導装置100が設置された建築物の種類を表す種類領域207、誘導装置100が設置された最も近い海岸及び河川からの距離を表す距離領域208、誘導装置100が設置されている建築物の海抜を表す海抜領域209、誘導装置100が設置されている階数を表す階数領域210、誘導装置100が設置されている建築物のフロア辺りの高さを表す天井高さ領域211、誘導装置100がどの位置に配置されているかを表す配置領域212、送信スイッチ213を表示している。各領域は、細い破線に囲まれている範囲が該当する。各領域内において細い実線に囲まれて個別に表示されている情報(例えば、モード領域206では、設定,確認の表示が該当する)及びピクトグラムを項目と称する。
また、種類領域207で表す誘導装置100が設置された建築物の種類とは、誘導装置100が設置された建築物が地域で指定された津波発生時の避難所か否かである。地域で指定された津波発生時の避難所とは、地方自治体が指定する避難所又は避難場所の他に、津波発生時の一時的な避難場所として自治体から指定された津波避難ビルも含まれる。
実施の形態1では表示画面202がタッチパネルになっており表示画面202と端末入力部203が一体となっているため、表示画面202上の各領域内の項目に触れることにより情報を入力することができる。また、外部端末200の設定画面上の項目は、任意の条件によって周囲と比較して明るさ又は色合いの変更されることにより強調されて表示されることもある。
待機モードについて説明する。待機モード時では、表示画面202の表示内容は設定モードと同様であるが、端末入力部203より情報を入力されても、端末側判定部201bは情報が入力されていないと判定する。しかしながら、モードの切換の情報は例外であり、待機モードでもモードの切換の情報が入力されると、端末側判定部201bはモードの切換の情報が入力されたと判定する。実施の形態1を例として具体的に説明すると、待機モード時に種類領域207、距離領域208、海抜領域209、階数領域210、天井高さ領域211、配置領域212の項目及び送信スイッチ213に触れても入力はされていないと端末側制御部201は判断する。ただし、外部端末200は、モード領域206の「設定」の項目を触れられると設定モードに、「確認」の項目を触れられると確認モードに切り替わる。
図13は、本発明に係る誘導装置の装置側記憶部に事前に設定された情報を設定する場合の、本発明の外部端末の動作を表すフローチャート図である。
まず、ステップS501にて、管理者が端末入力部203を操作することにより、外部端末200のモードが設定モードに切り替わる。実施の形態1では、モード領域206より「設定」の項目を触れることで、外部端末200は設定モードになる。ステップS501にて終了後、ステップS502に進む。ステップS502では、端末側制御部201が、モード領域206の「設定」の項目のみが強調して表示するように表示画面202を制御する。外部端末200が設定モードになったことを表している。ステップS502の処理が終了後に、ステップS503に進む。
ステップS503では、後述する設定信号を誘導装置100に送信する否かを端末側判定部201bが判定する。実施の形態1の場合には、端末側判定部201bは、送信スイッチ213が触れられていない場合は送信しないと判定し、触れられている場合は送信すると判定する。送信しないと判定した場合(ステップS503,NO)は再びステップS503に戻る。送信すると判定した場合(ステップS503,YES)はステップS504に進む。
ステップS503で端末側判定部201bが送信すると判定するまでの間、つまり実施の形態1では管理者が送信スイッチ213に触れるまでの間に、外部端末200は、設定用の設置場所に関する情報を管理者によって端末入力部203より入力される。設定用の設置場所に関する情報とは、端末入力部203に入力した誘導装置100の設置場所に応じた情報であり、具体的な設定用の設置場所に関する情報の内容としては、種類領域207、距離領域208、海抜領域209、階数領域210、天井高さ領域211、配置領域212の各項目に関する情報である。ここで入力された項目は、強調して画面上に表示され、端末側記憶部201aに記憶される。ただし、一度選択を行った領域内で以前の選択と異なった情報を入力された場合は、後に入力した情報について強調して表示画面202上に表示及び端末側記憶部201aに記憶するよう端末側制御部201が制御を行う。このとき、以前に入力された情報については、端末側制御部201により表示画面202上の表示及び端末側記憶部201の記憶内より消去される。
設定用の設置場所に関する情報の入力の例として、これから設定を行う誘導装置100の設置場所が、地域で指定した避難所であり、海岸線からの距離が0〜1km、海抜が2〜3mの建築物の5階の最終避難口であった場合は、表示画面202上の種類領域207より「地域で指定した避難所」の項目を、距離領域208より「0〜1km」の項目を、海抜領域209より「2〜3m」の項目を、階数領域210より「5F」の項目を、配置領域212より「最終避難口」の項目をそれぞれ管理者が触れることで、これから設定を行う誘導装置100の設置場所に応じた入力がされたことになる。
ステップS504では、端末側制御部201は、端末側記憶部201aに記憶されている端末入力部203より入力された設定用の設置場所に関する情報を全て有する設定信号を作成する。設定信号を作成し終えるとステップS505に進む。ステップS505では、端末側送信部204は、誘導装置100の端末信号受信部7へ設定信号を送信する。外部端末200からの設定信号を端末信号受信部7で受信した誘導装置100は、設定信号を制御回路18に送り、設定信号が有する設定用の設置場所に関する情報を制御回路18の装置側記憶部18aは誘導装置100の設置場所に関する情報として記憶する。
ステップS505で、設定信号を送信するとステップS506へ進む。ステップS506では、端末側記憶部201aに記憶されている端末入力部203より入力された設定用の設置場所に関する情報を削除する。この時、端末入力部203より入力された設定用の設置場所に関する情報を全て削除しても良いし、予め選択された情報だけを削除するようにしても良い。例えば種類領域207、距離領域208及び海抜領域209に関する情報は同じ建築物であれば共通であるので、選択された情報だけを削除する場合に種類領域207、距離領域208及び海抜領域209に関する情報を削除しないように選択しておけば、当該3つの領域に同じ情報を何度も入力する手間を無くすことができる。
また、海岸線からの距離、海抜、誘導装置100の設置階、フロア辺りの高さについては各領域の項目の中から選択して端末入力部203より入力するようになっているが、より正確な数値を入力できるように例えばキーボードのような他の入力デバイスから具体的な数値を入力するようにしても構わない。
以上のように、本発明の誘導装置100は、設置場所に関する情報を外部端末200により設定することができる。
図14は、実施の形態1に係る避難誘導システムにおける誘導装置及び外部端末の動作を表すフローチャート図である。なお、本発明の避難誘導システムは誘導装置100と外部端末200より構成されている。図14にて末尾にaが付くステップは外部端末200、末尾にbが付くステップは誘導装置100の動作を表している。また、実線の矢印は外部端末200及び誘導装置100内部のフローの流れをそれぞれ示しており、破線の矢印は外部端末200及び誘導装置100間の信号の流れを示している。図14を用いて、誘導装置100の管理者が外部端末200を用いてどのように誘導装置100の動作を確認するかについて説明する。なお、図14のフローチャートの動作確認開始の段階では外部端末200のモードは、待機モード時であるとする。
ステップS601aでは、外部端末200は管理者によって確認モードに切り替わるように端末入力部203を操作される。つまり、実施の形態1ではモード領域206より「確認」の項目を管理者に触れられることによって、外部端末200は確認モードに切り替わる。ステップS601aで外部端末200が確認モードに切り替わった後、ステップS602aに進む。ステップS602aでは、端末側制御部201が、表示画面202に後述する図15のような画面を表示させ、モード領域206「確認」の表示のみが強調して表示するよう制御する。外部端末200が確認画面に切り替わるとステップS603aに進む。なお、ステップS601aからステップS602aまでは、外部端末200のモードを設定モードから確認モードに変更する動作である。そのため、動作確認開始の段階で外部端末200のモードが確認モードであれば、ステップS601aからステップS602aの動作を飛ばし、動作確認開始時点からステップS603aに進む。
図15は、実施の形態1に係る外部端末の確認モード時における表示画面の一例を示す図である。確認画面は画面左下に確認スイッチ214が新たに表示されている以外は待機モード及び設定モードと同様の画面である。なお、図15において、太い実線で囲われている部分が画面上に表示される範囲である。また、設定画面と同じく細い実線に囲まれて個別に表示されている情報を項目と称する。確認モードでは、待機モードと同じく種類領域207、距離領域208、海抜領域209、階数領域210、天井高さ領域211及び配置領域212に触れても入力はされていないと端末側制御部201は判断する。ただし、確認モードでも、モード領域206、送信スイッチ213及び確認スイッチ214に触れられると、外部端末200は触れられた箇所に応じた動作を行う。
ステップS603aでは、後述するステップS605bからステップS607bまでの動作を行うよう誘導装置100に伝える確認開始信号を送信するか否かを端末側判定部201bが判定する。確認開始信号を送信するか否かは端末入力部203より誘導装置100の動作確認を開始する情報が入力されたか否かで判定し、実施の形態1の場合には、端末側判定部201bは、送信スイッチ213が触れられていない場合は送信しないと判定し、触れられている場合は送信すると判定する。送信しないと判定した場合(ステップS603a,NO)は再びステップS603aに戻る。送信すると判定した場合(ステップS603a,YES)はステップS604aに進む。ステップS604aでは、端末側送信部204は、誘導装置100の端末信号受信部7へ確認開始信号を送信する。
誘導装置100は、ステップS601bでは、待機状態で動作している。この状態では誘導装置100は、図7のフローチャートの動作と同時に、ステップS604bの確認開始信号を端末信号受信部7で受信したかの判定を装置側判定部18bで行っている。確認開始信号を受信していないと判定した場合(ステップS604b,NO)は再びステップS604bの判定を行う。受信していると判定した場合(ステップS604b,YES)はステップS605bに進む。
ステップS605bでは、誘導装置100は動作確認状態に移行する。具体的には、制御回路18は第1,2の光源点灯回路19,20に第1,2の光源3,4の明るさを非動作確認状態よりも下げるよう制御し、音声回路21にスピーカ6より発声する音量を非動作確認状態よりも下げるように制御する。ただし、動作確認状態では明るさ及び音量を下げるだけであり、実質的な誘導装置100の動作は上述した図7,8,9,10のフローチャート図通りである。制御回路18が、ステップS605bの制御をし終えるとステップS606bに進む。
ステップS606bでは、制御回路18が、現行設定信号を作成する。現行設定信号には、装置側記憶部18aに記憶されている事前に設定された情報の中でも、少なくとも外部端末200で表示可能な情報、つまり本実施の形態では、誘導装置100が設置されている建築物が津波発生時の避難場所として指定された建築物であるか否か、誘導装置100が設置されている建築物の最も近い海岸及び河川からの距離、誘導装置100が設置されている建築物の海抜、誘導装置100が設置されている階数、誘導装置100が設置されている建築物のフロア辺りの高さ、誘導装置100が最終避難口に設置されているか否か、の情報を有している。ステップS606bで現行設定信号が作成されると、ステップS607bに進み、現行設定信号が端末信号送信部8より外部端末200に送信される。送信し終えた誘導装置100はS610bへ進む。
端末側判定部201bは、ステップS607aで誘導装置100からの現行設定信号を端末側受信部205で受信したか否かを判定している。現行設定信号を受信していないと判定した場合(ステップS607a,NO)は再びステップS607aの判定を行う。受信していると判定した場合(ステップS607a,YES)はステップS608aに進む。ステップS608aでは、端末側制御部201は、受信した現行設定信号に含まれる各情報に該当する各領域の項目を表示画面202に強調して表示する。例えば、現行設定信号に誘導装置100が設置されている建築物の海抜が2〜3mであるという情報が含まれていると、ステップS608aにて外部端末200の画面上の海抜領域209のうち、2〜3mの項目が強調されて表示される。ステップS608aの表示を行った後、ステップS609aへ進む。
ステップS609aでは、端末側判定部201bは、誘導装置100の動作確認状態を終了させる確認終了信号を送信するか否かを判定する。確認終了信号を送信するか否かは端末入力部203より誘導装置100の動作確認を終了する情報が入力されたか否かで判定し、実施の形態1の場合には、端末側判定部201bは、確認スイッチ214が触れられていない場合は送信しないと判定し、触れられている場合は送信すると判定する。送信しないと判定した場合(ステップS609a,NO)は再びステップS609aに戻る。送信すると判定した場合(ステップS609a,YES)はステップS610aに進む。
ステップS610aでは、端末側送信部204は、確認終了信号を送信し、ステップS611aに進む。ステップS611aでは、端末側制御部201は受信した現行設定信号に含まれる各項目を表示画面202で強調して表示することを止める。ステップS618aの処理が終わると、外部端末200側の確認工程は終了となる。
ステップS610bでは、誘導装置100は、確認終了信号を端末信号受信部7で受信したかの判定を装置側判定部18bで行っている。確認終了信号を受信していないと判定した場合(ステップS616b,NO)はステップS610bへ戻る。受信していると判定した場合(ステップS616b,YES)はステップS611bへ進む。
ステップS611bでは、誘導装置100は、動作確認状態を終了する。具体的には、制御回路18は第1,2の光源点灯回路19,20に第1,2の光源3,4の明るさを非動作確認状態の明るさに、音声回路21にスピーカ6より発声する音量を非動作確認状態の音量に戻すよう制御する。制御回路18が、ステップS611bの制御をし終えるとステップS612bに進む。
ステップS612bでは、制御回路18は、誘導装置100を待機状態で動作させるよう制御する。ステップS612bの処理が終わると、外部端末200側の確認工程は終了となる。
なお、図14のフローチャートには記載されていないが、ステップS602aからステップS603aの間及びステップS607aからステップS609aの間に、外部端末200の確認画面のモード領域206で設定モードが選択されると、外部端末200は図13のフローチャートのステップS502に進む。
管理者がこのような誘導装置100と外部端末200の動作確認時の動作を用いて、どのように誘導装置100の動作を確認するかを説明する。まず、ステップS601aからステップS608aまでは上述した図13のフローチャート通りに管理者は外部端末200を操作する。
ステップS609で端末側判定部201bが確認終了信号を送信すると判定するまでの間、つまり実施の形態1では管理者が確認スイッチ214に触れるまでの間に、ステップS608aで外部端末200の表示画面202に表示された現行設定信号に含まれる各情報が動作確認を行おうとしている誘導装置100の設置場所に適しているかどうかを確認する。適していない場合は、外部端末200の確認画面のモード領域206より設定モードを選択して、装置側記憶部18aに記憶されている事前に設定された情報の変更を行う。
設定が適している場合は、管理者は事前に準備しておいた動作確認を実施するために用いる動作確認信号を誘導装置100に発信する。動作確認信号の一例としては、動作確認用の災害に関する情報を有した信号が挙げられる。この際の確認用の災害に関する情報は、実際に災害時に発表される災害詳細情報でも良いし、実際の災害詳細情報と同様の情報を模擬した情報でもよい。また、他の動作確認信号としては、上述した動作確認用の火災時の動作信号、動作確認用の音声停止信号が挙げられる。さらに、動作確認信号には動作確認用の避難情報が含まれ、避難情報信号を模擬した信号も挙げられる。誘導装置100は、事前に準備された動作確認信号を受信して図7,8,9,10のフローチャート図通りに誘導装置100は動作を行う。この際に管理者は誘導装置100の実際の動作と、事前に準備しておいた動作確認信号の情報を見比べて誘導装置が正しく動作しているかを確認する。なお、停電信号は、動作確認ではなく点検に用いられる信号であるが、動作確認信号に含んでも良い。
この際、誘導装置100は、ステップS605bにて動作確認状態に移行している。そのため、動作確認信号を受けて行われる各動作は、第1,2の光源3,4の明るさ及びスピーカ6より発声する音量は、動作確認状態に移行していない場合に比べてそれぞれ小さくなっている。
管理者が、誘導装置100の動作確認を終えると、確認スイッチ214を選択し、ステップS609aからステップS610aに進み、上述した図14のフローチャート通りに動作確認が終了する。
以上のように、本発明の誘導装置100は、火災以外の災害時における動作の確認を、外部端末200を用いることで適切に行うことができる。
また、外部端末200は、実際に誘導装置100を動作確認状態に移行させる前に、誘導装置100の装置側記憶部18aに記憶されている動作に用いる情報を表示画面202に表示する。そのため、動作確認時に図7,8,9,10のフローチャート図と異なった動作が生じても、その原因は設定が間違っていることが原因なのか、それ以外原因なのかを管理者が表示画面202の表示を見ることで理解することができる。また、外部端末200は装置側記憶部18aに記憶されている動作に用いる情報の設定もできるため、設定の間違えを発見したその場で設定の間違えを訂正することができる。
さらに、動作確認時には、第1の光源3と第2の光源4の明るさ並びにスピーカ6より発声する音量を実際の動作時に比べて下げる動作確認状態に移行している。そのため、例えば24時間利用者が絶えないホテル等の施設においても、動作確認時の誘導装置100の動作を、動作確認をしていることを知らない利用者が本当の災害発生と誤解してパニックを起こすことを防止することができる。
なお、実施の形態1では、災害に関する情報及び装置側記憶部18aに記憶させる情報を津波又は地震に係る場合に限定して説明したが、これに限らず、大雨、洪水、竜巻及び噴火などの他の災害に関する信号及び情報であっても、誘導装置の動作確認を本実施の形態1と同様の動作確認方法で行える。また、実施の形態1の図7,8,9,10の誘導装置100の動作のフローチャートは一例であり、火災、地震、津波に係る信号を受けた際に異なる動作をするような誘導装置100でも、動作の確認は本実施の形態1と同様の動作確認の方法で行える。
さらに、実施の形態1の設定画面及び確認画面のレイアウトと、各項目については一例である。そのため、本発明の設定画面及び確認画面は、実施の形態1のレイアウトと、項目に限定されない。
また、実施の形態1の外部端末200は、誘導装置100の事前に設定された情報を設定する手段と当該情報の確認を行う手段の両方を有しているが、これに限らず、当該情報の設定する手段と、当該情報の確認を行う手段をそれぞれ別の外部端末200に搭載しても構わない。
また、動作確認時に第1,2の光源3,4の明るさ及びスピーカ6より発声する音量を実際の動作時に比べて下げる理由は施設の利用者が動作確認を本当の災害と誤解することを防ぐためである。そのため、ショッピングモール又はオフィスビル等、ある時間帯では利用者が途絶えるような施設では動作確認時に第1,2の光源3,4の明るさ及びスピーカ6より発声する音量を実際の動作時と同様にしても構わない。
実施の形態2
図16は、実施の形態2に係る避難誘導システムにおいて、動作確認を行う場合の誘導装置及び外部端末の動作を表す第1のフローチャート図である。図17は、実施の形態2に係る避難誘導システムにおいて、動作確認を行う場合の誘導装置及び外部端末の動作を表す第2のフローチャート図である。なお、確認モード時の外部端末及び誘導装置の動作、端末側制御部201が動作確認信号を作成する点及び端末側記憶部201aに後述する動作確認信号作成画面が記憶されている点以外の構成は実施の形態1と同様であるので説明を割愛する。また、図16のステップS701aからステップS709aまでの動作は実施の形態1の図14のステップS601aからステップS609aまでの動作と、図16のステップS701bからステップS707bまでの動作は実施の形態1の図14のステップS601bからステップS607bまでの動作と、同様であるので説明を割愛する。
ステップS709aで、端末側制御部201は、表示画面202を後述する動作確認信号作成画面に切り替えるか否かを判定する。実施の形態2の場合には、端末側判定部201は、確認スイッチ214が触れられていない場合は切り替えないと判定し、触れられている場合は切り替えると判定する。切り替えないと判定した場合(ステップS709a,NO)は再びステップS709aに戻る。切り替えると判定した場合(ステップS709a,YES)はステップS710aに進む。
図18は、外部端末200の動作確認信号作成画面の一例を示す図である。ステップS710aでは、端末側制御部201は、表示画面202を図18の動作信号作成画面に切り替える。なお、図18において、太い実線で囲われている部分が画面上に表示される範囲である。動作確認信号生成画面では、上から地震災害情報信号領域215、津波災害情報信号領域216、火災時の動作信号領域217、停電信号領域218、音声停止信号領域219、避難情報信号領域220、送信スイッチ213、終了スイッチ221がそれぞれ表示されている。また、地震災害情報信号領域215は、地震ON/OFF領域215a、地震種類領域215b、震度領域215cの3つの領域に細分化される。さらに、津波災害情報信号領域216は、津波ON/OFF領域216a、津波種類領域216b、津波の恐れ領域216c、津波高さ領域216dの4つの領域に細分化される。各領域は、細い破線に囲まれている範囲が該当する。また、待機モード及び設定モード時の画面と同じく細い実線に囲まれて個別に表示されている情報を項目と称する。
動作確認信号の一例として、上述したとおり確認用の災害に関する情報を有する信号があり、実施の形態2では動作確認信号を外部端末200が生成する。動作確認信号に含まれる確認用の災害に関する情報は、設定の場合と同じく、管理者により表示の中から選択されることで決定される。例えば、大津波警報であり、波の高さが10mの確認用の災害に関する情報を有する動作確認信号を選択される場合は、津波ON/OFF領域216aより「ON」の項目と、津波種類領域216bより「大津波警報」の項目と、津波の恐れ領域211cより「あり」の項目と、津波高さ領域216dより「10m」の項目をそれぞれ管理者より触れられることで、選択された情報が入力される。なお、動作確認信号の選択はステップS710aの終了後から、ステップS711aの判定においてYESとなるまでの間であれば実施できる。
同様に地震災害情報信号領域215内では確認用の地震に関する情報を有する動作確認信号が設定でき、火災時の動作信号領域217では動作確認用の火災発生信号が設定でき、停電信号領域218では停電信号が設定でき、音声停止信号領域219では動作確認用の音声停止信号が設定でき、避難情報信号領域220では避難情報信号を模擬した動作確認信号が設定できる。
また、ステップS710aにおいて動作確認信号作成画面が表示された以降に入力された情報は、端末側記憶部201aに記憶され、また表示画面202に強調して表示される。ただし、一度選択を行った領域内で以前の選択と異なった情報を選択された場合は、後に選択した情報を端末側記憶部201aに記憶し、さらに表示画面202に強調して表示する。また、以前に選択された情報については端末側記憶部201aの記憶を削除し、強調して表示することをやめる。
さらに、ステップS710aにおいて、地震災害情報信号領域215、津波災害情報信号領域216、火災時の動作信号領域217、停電信号領域218、音声停止信号領域219、避難情報信号領域220、の中で複数の領域をまたぐように選択された場合は、端末側記憶部201aには最後に選択された領域の入力のみを記憶し、表示画面202にも最後に選択された領域の入力のみを強調して表示する。
また、選択の際に実際に存在しない災害に関する情報を模擬した確認用の災害に関する情報について選択をできないようにしても良い。例えば、大津波警報の発表基準は予想される津波の高さが高いところで3mを超える場合に発令されるため、津波種類領域216bで「大津波警報」の項目が選択した際には、津波の恐れ領域216cでは「なし」の項目を、津波高さ領域216dでは「2m」「1m」「0.8m」「0.6m」「0.4m」「0.2m」の項目を、外部端末200はそれぞれ表示画面202から消してしまっても良い。
ステップS710aで表示画面202に動作確認信号生成画面を表示後、ステップS711aに進む。ステップS711aでは端末側判定部201bが、誘導装置100の動作確認状態を終了させる確認終了信号を送信するか否かを判定する。実施の形態2の場合には、端末側判定部201bは、終了スイッチ221が触れられていない場合は送信しないと判定し、触れられている場合は送信すると判定する。送信しないと判定した場合(ステップS711a,NO)はステップS712aに進む。送信すると判定した場合(ステップS711a,YES)はステップS717aに進む。
ステップS712aでは、動作確認信号を送信するか否かを端末側判定部201bが判定する。実施の形態2の場合には、端末側判定部201bは、送信スイッチ213が触れられていない場合は送信しないと判定し、触れられている場合は送信すると判定する。送信しないと判定した場合(ステップS712a,NO)はステップS711aに戻る。送信すると判定した場合(ステップS712a,YES)はステップS713aに進む。
ステップS713aでは、外部端末200は、送信スイッチ213が選択された時点で端末側記憶部201aに記憶されている端末入力部203より入力された確認用の災害に関する情報を含む動作確認信号を作成する。動作確認信号を作成し終えるとステップS714aに進み、誘導装置100に送信する。送信が終了すると、ステップS715aに進み、端末側記憶部201aに記憶されている端末入力部203より入力された確認用の災害に関する情報を消去し、ステップS711aに戻る。
ステップS717aでは、端末側送信部204は、確認終了信号を送信する。確認終了信号の送信後、ステップS718aに進み、端末側制御部201は表示画面202を図15」のような画面を再び表示させる。ステップS718aの処理が終わると、外部端末200側の確認工程は終了となる。
ステップS714bでは、誘導装置100は、動作確認信号を災害情報信号受信部9で受信したかの判定を装置側判定部18bで行っている。動作確認信号を受信していない場合(ステップS714b,NO)は再びステップS714bの判定を行う。受信している場合(ステップS714b,YES)はステップS715bに進む。
ステップS715bでは、動作確認信号に応じて誘導装置100が動作する。具体的には、動作確認信号に確認用の災害に関する情報が含まれる場合は確認用の災害に関する情報に従って図7,8,9,10のフローチャート図通りに誘導装置100は動作する。また、動作確認信号が動作確認用の火災時の動作信号、動作確認用の音声停止信号又は停電信号である場合はその信号に対応した第1,2の動作確認スイッチ25a,25b又は点検スイッチ25cがOFFとなり、図7,8,9,10のフローチャート図通りに誘導装置100は動作する。この際に管理者は誘導装置100の実際の動作と、自身が入力した動作確認信号の情報で誘導装置100が行うはずの動作が同じか確認することにより、誘導装置が正しく動作しているかを確認する。
また、誘導装置100はステップS705bにて動作確認状態に移行しているため、ステップS715bで行われる各動作では第1,2の光源3,4の明るさ及びスピーカ6より発声する音量は、実際に災害情報信号を受けた場合に比べてそれぞれ小さくなっている。ステップS715bで動作を行うと同時に、誘導装置100はステップS716bへ進む。
ステップS716bでは、誘導装置100は、新たな動作確認信号を災害情報信号受信部9で受信したかの判定を装置側判定部18bで行っている。新たな動作確認信号を受信していない場合(ステップS716b,NO)はステップS717bへ進む。受信している場合(ステップS716b,YES)はその新たな動作確認信号に基づき誘導装置100を動作させるためにステップS715bに戻る。
ステップS717bでは、誘導装置100は、確認終了信号を端末信号受信部7で受信したかの判定を装置側判定部18bで行っている。確認終了信号を受信していない場合(ステップS717b,NO)はステップS716bへ戻る。受信している場合(ステップS717b,YES)はステップS718bへ進む。
ステップS718bでは、誘導装置100は、動作確認状態を終了する。具体的には、制御回路18は第1,2の光源点灯回路19,20に第1,2の光源3,4の明るさを非動作確認状態の明るさに、音声回路21にスピーカ6より発声する音量を非動作確認状態の音量に戻すよう制御する。制御回路18が、ステップS718bの制御をし終えるとステップS719bに進む。
ステップS719bでは、制御回路18は、誘導装置100を待機状態で動作させるよう制御する。ステップS719bの処理が終わると、外部端末200側の確認工程は終了となる。
なお、ステップS702aからステップS703aの間及びステップS707aからステップS709aの間に、外部端末200の確認画面のモード領域206で設定モードが選択されると、外部端末200は図13のフローチャートのステップS502に進む。そのため、ステップ708aで外部端末200の画面上に表示された現行設定信号に含まれる各情報が動作確認を行おうとしている誘導装置100の設置場所に適していない場合は、その場で設定の変更を行うことができる。
以上のように、実施の形態2の誘導装置100は、実施の形態1の効果のほか、外部端末200より、確認用の災害に関する情報を作成することができるため、動作確認に他の外部機器を用いる必要はなく、誘導装置100を外部端末200のみで動作確認をすることができる。
なお、実施の形態2では、地震災害情報信号領域215、津波災害情報信号領域216、火災時の動作信号領域217、停電信号領域218、音声停止信号領域219、避難情報信号領域220、の中で複数の領域をまたぐように選択された場合は、端末側記憶部201aには最後に選択された領域の入力のみを記憶するようになっている。これは端末側記憶部201aに複数の領域をまたいだ入力を記憶してしまうとステップS713aで同時に複数の動作確認信号を作成してしまい、外部端末200を操作する管理者が混乱するからである。しかし、実際にはそれぞれ異なる情報を含んだ複数の災害情報信号を同時に誘導装置100の災害情報信号受信部9が受信することは想定できる。よって、管理者の利便性よりも確認の正確性を優先する場合には、地震災害情報信号領域215、津波災害情報信号領域216、火災時の動作信号領域217、停電信号領域218、音声停止信号領域219、避難情報信号領域220、の中で複数の領域をまたぐように選択された場合でも、全ての選択された領域の入力を端末側記憶部201aで記憶し、ステップS713aで同時に複数の動作確認信号を作成しても良い。また、この際、表示画面202に強調されて表示される項目も、複数の領域をまたいでも良い。