JP6304434B1 - 支持構造、重力式防波堤、及び重力式防波堤の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】重量構造物による水平力を支持構造体の突出部に対して適切に伝えて支えることができ、従来よりも安定した支持構造を提供できる。【解決手段】設置面3a上に設けられた防波用構造物4からの水平力を受け止めて防波用構造物4を支持する支持構造1Aであって、設置面3aから鉛直上方に向かって突出する突出部5aを有する支持構造体5が、防波用構造物4の港内側に非連結状態で配置され、防波用構造物4と突出部5aとの間に充填材6が配置され、突出部5aの設置面3aからの突出長さをh(m)とし、充填材6の内部摩擦角をφ(度)としたときに、防波用構造物4及び突出部5a間の水平方向の離隔距離L(m)がL≦h/tan(45°−φ/2)の式を満たす構成の支持構造を提供する。【選択図】図1
Description
本発明は、支持構造、重力式防波堤、及び重力式防波堤の施工方法に関する。
従来の重力式防波堤では、コンクリート製のケーソン内に砂利や水を充填し、その重さにより、このケーソンが設置された地盤やマウンドとの間に摩擦力を生じせしめ、これにより、波等に伴う荷重を支えている。そして、台風や発達した低気圧等による波浪、あるいは地震による津波等に伴う荷重に対して、安定性を保てることなどを目的として設計されている。
しかしながら、想定以上の荷重が作用した場合には、ケーソンと地盤あるいはマウンドとの間の摩擦力が不足する滑動破壊などが生じてしまう虞がある。例えば、想定外の大きさの津波による荷重がケーソンに作用すると、ケーソンが倒壊し、その結果として防波堤機能を損なう虞がある。
しかしながら、想定以上の荷重が作用した場合には、ケーソンと地盤あるいはマウンドとの間の摩擦力が不足する滑動破壊などが生じてしまう虞がある。例えば、想定外の大きさの津波による荷重がケーソンに作用すると、ケーソンが倒壊し、その結果として防波堤機能を損なう虞がある。
そこで、想定外の大きなエネルギーが負荷しても粘り強く耐えられる構造を持つ重力式防波堤の一例が、下記特許文献1に開示されている。この重力式防波堤は、地盤上又は地盤に設けられたマウンド上に配設された重量構造物と、この重量構造物から離隔した位置に設けられた支持構造体と、これら重量構造物及び支持構造体間に設けられた充填材とを備えている。そして、重量構造物からの水平荷重を、充填材を介して支持構造体で受け止めている。
この特許文献1に記載の構成によれば、荷重を受け止める一方で、支持構造体の打設による地盤またはマウンドへの影響、あるいは支持構造体の弾性変形に伴う地盤やマウンドの緩みが最小限に抑えられる。よって、重量構造物からの力が支持構造体に作用したとしても、支持構造体の打設や弾性変形に起因する重量構造物の滑動や沈み込みを抑止できるとしている。
したがって、想定外の津波等の大きなエネルギーに伴う荷重が作用し、重量構造物が移動したとしても、支持構造体及び充填材により、該重量構造物の滑落や沈み込みに起因する防波堤の完全な破壊が抑えられる。よって、一瞬で全ての防波堤機能を失うことのない粘り強い重力式防波堤を得ることができるとしている。
したがって、想定外の津波等の大きなエネルギーに伴う荷重が作用し、重量構造物が移動したとしても、支持構造体及び充填材により、該重量構造物の滑落や沈み込みに起因する防波堤の完全な破壊が抑えられる。よって、一瞬で全ての防波堤機能を失うことのない粘り強い重力式防波堤を得ることができるとしている。
上記特許文献1に記載の重力式防波堤では、特に、粘り強い支持構成を得るために、重量構造物と支持構造体との離隔距離について、主に支持構造体の深さやマウンド高さを基準として検討している。しかしながら、実際には、支持構造体の深さやマウンド高さではなく、充填材の性状や支えるべき重量構造物の寸法なども支持構造の安定性に大きく影響するため、さらなる検討が求められていた。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたものであって、倒壊を防止することはもちろん、大変形を防止し得る、より安定した支持構造の提供を目的とする。また、本発明は、この支持構造を備えた重力式防波堤、さらにはこの重力式防波堤の施工方法の提供も目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る支持構造は、設置面上に設けられた重量構造物からの水平力を受け止めて前記重量構造物を支持する支持構造であって、前記設置面から鉛直上方に向かって突出する突出部を有する支持構造体が、前記重量構造物の港内側及び港外側の少なくとも一方に非連結状態で配置され;前記重量構造物と前記突出部との間に、充填材が配置され;前記突出部の前記設置面からの突出長さをh(m)とし、前記充填材の内部摩擦角をφ(度)としたときに、前記重量構造物及び前記突出部間の水平方向の離隔距離L(m)が下式(1)を満たす;ことを特徴としている。
上記態様によれば、重量構造物、充填材、そして支持構造体の突出部を離隔距離Lの延在方向に沿って縦断面視した場合、離隔距離Lが上式(1)よりも長いと、重量構造物の水平力を支える充填材のうち、受働崩壊角(=45°−φ/2)で規定される受働崩壊面よりも上の部分が重量構造物によって容易に押し出されてしまう虞がある。この場合、重量構造物からの水平力が充填材の押し出しに費やされてしまうため、水平力が突出部に適切に伝わらない。よって、支持構造体が本来の機能を十分に発揮できないため、重量構造物の大きな水平移動を許容してしまう。
一方、上記態様では、受働崩壊面と支持構造体の突出部とが交差するように、又は受働崩壊面の上端と支持構造体の突出部とが一致するように離隔距離Lを設定しているので、重量構造物からの水平力が充填材の押し出しに殆ど費やされず、充填材を介して突出部に適切に伝達される。そのため、重量構造物の大きな水平移動を許容せず、その安定性を維持できる。
一方、上記態様では、受働崩壊面と支持構造体の突出部とが交差するように、又は受働崩壊面の上端と支持構造体の突出部とが一致するように離隔距離Lを設定しているので、重量構造物からの水平力が充填材の押し出しに殆ど費やされず、充填材を介して突出部に適切に伝達される。そのため、重量構造物の大きな水平移動を許容せず、その安定性を維持できる。
また、本発明に係る支持構造は、前記重量構造物の前記設置面からの高さをHc(m)とし、前記重量構造物の前記離隔距離に沿った方向の幅寸法をBc(m)とし、これらHc(m)及びBc(m)のうちの大きい方の値をX(m)とした場合に、さらに下式(2)及び下式(3)の双方を満たすことが好ましい。
この構成によれば、離隔距離Lに上限値を設けることで、荷重による充填材自体の圧縮量を小さくでき、かつ支持構造体の突出部の突出長さhに上限値を設けることで、重量構造物が充填材を介して突出部を押した際の作用高さを小さくすることができ、支持構造体自体の負荷が軽減できる。そして、周知技術により防波堤直立部の高さの1/3よりも補強工の高さを大きくし、さらにそれよりも補強工の岸沖方向の幅を大きくすることが好ましいことから、少なくとも上式(2)、(3)の双方が満たすことにより、既往の補強方法(腹付)よりも断面寸法を小さくすることができる。このように、重量構造物の水平力を支える抵抗力を確保しつつ、必要とされる充填材の量を抑えることができるため、材料費、施工費削減および工期短縮への寄与のみならず既往の補強方法での対策が難しかった狭隘箇所への適用も可能となる。
また、本発明に係る支持構造は、前記重量構造物の前記設置面からの高さをHc(m)とし、前記重量構造物の前記離隔距離に沿った方向の幅寸法をBc(m)とし、これらHc(m)及びBc(m)のうちの小さい方の値をY(m)とした場合に、さらに下式(4)及び下式(5)の双方を満たすことが好ましい。
この構造によれば、離隔距離Lに下限値を設けることで、充填材、設置面(地盤、マウンド)による荷重分散効果により重量構造物が支持構造体を押した際の荷重を低減することができ、突出部の突出長さhに下限値を設けることで、重量構造物が支持構造物を乗り越えるように回転し倒壊に至る現象を抑止することができる。このように、支持構造体に確実に水平力を伝達しながら、支持構造体への負荷を軽減することができるため、支持構造体自体の薄肉化のみならず重量構造物の安定性を向上させることが可能となる。
また、本発明に係る支持構造は、前記充填材が石材であることが好ましい。
この場合には、充填材の寸法(離隔距離L、突出部の突出長さhに相当する高さ)、及び内部摩擦角φを比較的容易に管理することができ、これらの管理により重量構造物の安定性に関する設計値の確実性を確保することができる。
また、本発明に係る支持構造は、前記石材の全体としての平均粒径をdnave(m)とし、前記設置面直下にある地盤の平均粒径をdmave(m)とした場合に、下式(6)を満たすことが好ましい。
この場合には、上式(6)を満たすことにより、敷き均しを施した設置面直下の地盤が最密充填となる。すなわち、充填材の設置面直下の地盤が最密充填となることにより、充填材が直下の地盤(マウンド又は海底の地盤)からの吸い出しを受け流失してしまうことを防止することができる。したがって、設置面が状態変化しても充填材としての機能を維持することが可能となる。
また、本発明の一態様である重力式防波堤は、上述した支持構造を備え;平面視した場合に、前記港内側と前記港外側との間を仕切るように前記重量構造物が複数連なってかつ前記各重量構造物の並びに沿って前記支持構造体が複数連なっている;ことを特徴としている。
本発明の上記態様によれば、従来よりも安定した支持構造を備えた重力式防波堤を実現することができ、安定した防波機能を発揮することが可能となる。
また、本発明に係る重力式防波堤は、前記各支持構造体のうちの少なくとも一部において、互いに隣り合う前記各支持構造体間に、下式(7)を満たす間隙G(m)が設けられている;ことが好ましい。
この場合には、充填材を構成する石材が平面視で充填材側に突となるアーチを形成し、間隙Gから外方に離脱し難くなるので、上式(7)の範囲内であれば、支持構造による抵抗力をより確実に発揮することができる。
そして、支持構造による抵抗力をより確実に発揮することができるので、より安定した防波機能を発揮することが可能となる。
そして、支持構造による抵抗力をより確実に発揮することができるので、より安定した防波機能を発揮することが可能となる。
また、本発明に係る重力式防波堤は、前記各支持構造体の鉛直方向の全長をD(m)とした場合に、前記間隙G(m)がさらに下式(8)を満たすことが好ましい。
この場合には、互いに隣り合う支持構造体間の干渉を避けられる上に、支持構造体の鉛直性を保つことが可能となることから、充填材の漏れを確実に防いでより安定した防波機能を発揮することが可能となる。
また、本発明に係る重力式防波堤は、前記間隙に、前記充填材の通過を遮る流出防止部材が設けられていることが好ましい。
この場合、流出防止部材により充填材の漏れを防ぐことができることから、より安定した防波機能を発揮することが可能となる。
また、本発明に係る重力式防波堤の施工方法は、重量構造物によって港内外を仕切る重力式防波堤の施工方法であって、設置面に設けられた前記重量構造物の港内側及び港外側の少なくとも一方に、前記設置面から鉛直上方に向かって突出する突出部を有し、かつ前記重量構造物と非連結状態となるように支持構造体を設ける工程と;前記重量構造物及び前記突出部間に充填材を充填し、該充填材を前記重量構造物と前記突出部とのいずれとも非連結状態で設ける工程と;を備え、前記突出部の前記設置面からの突出長さをh(m)とし、前記充填材の内部摩擦角をφ(度)としたときに、前記重量構造物及び前記突出部間の水平方向の離隔距離L(m)が下式(9)を満たすことを特徴としている。
上記態様によれば、施工後の離隔距離Lが上式(9)を満たすことにより、受働崩壊面を支持構造体の突出部が交差するように、又は受働崩壊面の上端を支持構造体の突出部が一致するように離隔距離Lを設定しているので、重量構造物からの水平力が充填材の押し出しに殆ど費やされず、充填材を介して突出部に適切に伝達される。そのため、重量構造物の大きな水平移動を許容せず、その安定性を維持できる。
また、本発明に係る重力式防波堤の施工方法は、前記支持構造体を設ける工程で、前記設置面を上面とする捨て石からなるマウンドを前記支持構造体の下端に設けられた硬質切削部材又は高強度材で打ち抜くことを特徴としてもよい。
この場合、従来であれば支持構造体の打設前にマウンドを削孔して地盤を緩めてから、支持構造体を打設する方法となることに対して、本態様では一工程で施工を完了することができるので、短工期で施工することが可能となる。
本発明の支持構造、重力式防波堤、及び重力式防波堤の施工方法によれば、重量構造物による水平力を支持構造体の突出部に対して適切に伝えて支えることができるため、従来よりも安定した支持構造を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態による支持構造、重力式防波堤、及び重力式防波堤の施工方法について、図面に基づいて説明する。
本実施の形態による重力式防波堤1は、図1に示すように、海底の地盤2上に配置されたマウンド3の上面(これを設置面3aとする)上に設けられた防波用構造物4(重量構造物)と、防波用構造物4からの水平力を受け止めて、この防波用構造物4を支持する支持構造1Aと、を備えて構成されている。
ここで、本実施の形態では、上述した防波用構造物4において、陸地側となる港内側(港湾の場合で港の内側)を後方、後側、後面側とし、港外側(港湾の場合で港の外側)を前方、前側、前面側とする。また、本実施の形態の重力式防波堤1は、防波用構造物4の前面側及び後面側が海に面しているものを指し、岸壁、桟橋、及び波除堤を概念的に含むものとする。
すなわち、重力式防波堤1は、前記防波用構造物4と、マウンド3の設置面3aから鉛直上方に向かって突出する突出部5aを有するとともに、防波用構造物4の後面4aに非連結状態で配置された支持構造体5と、防波用構造物4と支持構造体5の突出部5aとの間に配置された充填材6と、を備えている。ここで、支持構造1Aは、支持構造体5と充填材6から構成される構造である。
防波用構造物4は、例えばコンクリート製の箱状に形成されて内部に石材、砂、コンクリート等が充填されたケーソン、あるいはコンクリートで形成された段積みブロック等であり、基本的に、自身の重量によって波から受ける荷重を受け止めて抵抗するものである。
本実施の形態においては、略直方体状に形成されたコンクリート製のケーソンを用いており、上端側の一部が海面から上方に突出した状態でマウンド3の設置面3a上に載置されている。さらに、図2に示すように、重力式防波堤1は、防波用構造物4としてのケーソンを横方向X1(陸地に沿う方向)に複数並列されて設けられている。
本実施の形態においては、略直方体状に形成されたコンクリート製のケーソンを用いており、上端側の一部が海面から上方に突出した状態でマウンド3の設置面3a上に載置されている。さらに、図2に示すように、重力式防波堤1は、防波用構造物4としてのケーソンを横方向X1(陸地に沿う方向)に複数並列されて設けられている。
マウンド3は、海中の地盤2の上に捨石および砕石等の石材を所定の高さにまで盛って形成したもので、上端部(設置面3a)はマウンド3を構成する石材の内比較的粒径の大きなものが配置されており、敷き均しにより各々が密となるように平坦面が形成されていて防波用構造物4を安定的に載置することができるようになっている。
支持構造体5は、防波用構造物4の後面4a側に間隔(図3に示す離隔距離L)をあけてマウンド3を貫通した状態で地盤2に打設され、防波用構造物4側(前側)からの水平方向の力を受け止めて防波用構造物4を支持する機能を有する。本実施の形態における支持構造体5は、図2に示すように、複数の鋼管杭が防波用構造物4の延在方向(横方向X1に平行な方向)に所定の間隔(図4(a)、(b)に示す間隙G)を空けて配置されている。
また、支持構造体5は、上端側の一部(突出部5a)がマウンド3の設置面3aから上方に向けて設定された長さ(図3に示す突出長さh)で突出した状態で地盤2に打設されている。
さらに、支持構造体5の下端には、打設時にマウンド3を打ち抜くためのカッタビット等の硬質切削部材(図示省略)が設けられている。
さらに、支持構造体5の下端には、打設時にマウンド3を打ち抜くためのカッタビット等の硬質切削部材(図示省略)が設けられている。
充填材6は、図1及び図2に示すように、支持構造体5の突出部5aと防波用構造物4の後面4a側との間の空間Sに充填されている。そして、本実施の形態では、支持構造体5における突出部5aの高さ(突出長さh)と、充填材6の充填高さ(鉛直方向の高さ)とが実質的に同じになっている。ここで、充填材6の充填高さは突出部5aの突出長さhよりも大きくなっていてもよい。
なお、支持構造体5は、防波用構造物4とは充填材6の間で連結されない非連結状態で配置され、また防波用構造物4からの水平力を受けない状態において、防波用構造物4や充填材6から上端側を押圧される等、防波用構造物4や充填材6によって下方向に直接的に押圧されてもいない。
なお、支持構造体5は、防波用構造物4とは充填材6の間で連結されない非連結状態で配置され、また防波用構造物4からの水平力を受けない状態において、防波用構造物4や充填材6から上端側を押圧される等、防波用構造物4や充填材6によって下方向に直接的に押圧されてもいない。
充填材6は、防波用構造物4からの水平方向の力を支持構造体5に伝達するものである。したがって、支持構造体5は、充填材6を介して間接的に防波用構造物4からの水平方向の力が伝達され、その力を受け止めることにより防波用構造物4を支持している。
具体的に言うと、充填材6は、砂利、砕石、捨石等の石材からなり、マウンド3上における支持構造体5と防波用構造物4とに囲まれた上方開口の空間S内に充填されている。また、充填材6は、上述したように、支持構造体5と防波用構造物4との間に充填されているのみであり、支持構造体5と防波用構造物4とのいずれとも固定的な連結は一切されてはいない。
なお、充填材6は、上述のように石材からなるものであるが、例えば砕石等で形成された層の上端面にこの砕石等が舞い上がらないようにするための被覆ブロック(図示省略)を配設することもできる。この場合、砕石等で形成される層を、その上端面が支持構造体5の上端の高さよりも、被覆ブロックの厚さ分だけ低くなるように形成し、砕石等で形成された層の上端面に被覆ブロックを載置することにより、充填材6が形成することもできる。
また、図4(b)に示すように、間隙Gで配置された隣り合う支持構造体5の突出部5a、5a同士の間には、充填材6が外方に流出しないよう防止するための膜状又は壁状の流出防止部材51が設けられている。このような流出防止部材51は、上述したように突出部5a、5a同士間の隙間から充填材6が外方に抜け出ないようにするための構成であり、荷重伝達に重要な役割を果たす充填材6を確保するための部材である。
このように構成される重力式防波堤1では、支持構造体5を防波用構造物4から積極的に離間させた位置に打設し、支持構造体5の上端側の一部(突出部5a)をマウンド3の設置面3aから突出させることで、支持構造体5の弾性変形に起因する地盤2やマウンド3の破壊を可及的に抑止するようにしている。そして、相互に離間している支持構造体5と防波用構造物4との間に充填材6を充填し、防波用構造物4からの水平方向の力を、充填材6を介して間接的に支持構造体5に伝達できるようにすることにより、支持構造体5に防波用構造物4からの力を受け止めることが可能となり、防波用構造物4を支持できるようにしている。
次に、本実施の形態の重力式防波堤1として、各構造部位に設定される好適な数値範囲について具体的に説明する。
重力式防波堤1は、図3に示すように、支持構造体5の突出部5aのマウンド3の設置面3aからの突出長さをh(m)とし、充填材6の内部摩擦角をφ(度)としたときに、防波用構造物4及び突出部5a間の水平方向の離隔距離L(m)が下記(1)式を満たすように決定されている。
ここで、充填材6の内部摩擦角φ(せん断抵抗角)は、ボーリングデータ等による相対密度やN値等の地盤物性値からある程度想定できる物性値であって、充填材6の材料や施工状況から経験値として決められる値である。この内部摩擦角φとして、例えば35度となる。
重力式防波堤1は、図3に示すように、支持構造体5の突出部5aのマウンド3の設置面3aからの突出長さをh(m)とし、充填材6の内部摩擦角をφ(度)としたときに、防波用構造物4及び突出部5a間の水平方向の離隔距離L(m)が下記(1)式を満たすように決定されている。
ここで、充填材6の内部摩擦角φ(せん断抵抗角)は、ボーリングデータ等による相対密度やN値等の地盤物性値からある程度想定できる物性値であって、充填材6の材料や施工状況から経験値として決められる値である。この内部摩擦角φとして、例えば35度となる。
図5は、離隔距離Lと支持構造体5の突出部5aの突出長さhの数値範囲を説明するための図であって、直線P1は上式(1)において、h≦L・tan(45°−φ/2)を表している。そして、(1)式を満たす範囲は、図5で直線P1よりも上側の範囲となるため、図5において符号Paで示す点(下式(2)、(4)を満たす場合)は内部摩擦角φを35度としたときに上記(1)式を満たす範囲外となり、符号Pb、Pcで示す点は(1)式の範囲内となる。なお、上式(1)は、下式(2)、(4)を満たす場合において、内部摩擦角φは36.9度以上45度以下の範囲に設定される。
また、本実施の形態の重力式防波堤1では、図3に示すように、防波用構造物4の設置面3aからの高さをHc(m)とし、防波用構造物4の離隔距離Lに沿った方向の幅寸法をBc(m)とし、これらHc(m)及びBc(m)のうちの大きい方の値をX(m)とした場合に、さらに下式(2)及び下式(3)の双方を満たすように決定することがよい。
また、上述したHc(m)及びBc(m)のうちの小さい方の値をY(m)とした場合に、さらに下式(4)及び下式(5)の双方を満たすように決定することがより良い。
例えば、図5において上記(1)式〜(5)式のすべてを満たした範囲は、図5に示す符号P0の領域(斜線部分)となり、符号Pa、Pb、Pcで示す点は範囲外となる。
なお、図5は、防波用構造物4の高さHcを対象とした図であるが、防波用構造物4の幅寸法Bcの場合も図5と同様の図となる。
例えば、図5において上記(1)式〜(5)式のすべてを満たした範囲は、図5に示す符号P0の領域(斜線部分)となり、符号Pa、Pb、Pcで示す点は範囲外となる。
なお、図5は、防波用構造物4の高さHcを対象とした図であるが、防波用構造物4の幅寸法Bcの場合も図5と同様の図となる。
また、本実施の形態の重力式防波堤1では、充填材6の石材の全体としての平均粒径をdnave(m)とし、石材のうち設置面3a直下にあるものの平均粒径をdmave(m)とした場合に、下式(6)を満たすように決定されていてもよい。
なお、石材の平均粒径dnave(m)は、上述した離隔距離L(m)以下(dnave≦L)に設定されていることがさらに良い。
なお、石材の平均粒径dnave(m)は、上述した離隔距離L(m)以下(dnave≦L)に設定されていることがさらに良い。
さらにまた、本実施の形態の重力式防波堤1においては、図2及び図4(a)に示すように、各支持構造体5のうちの少なくとも一部において、互いに隣り合う各支持構造体5、5間に、下式(7)を満たすように間隙G(m)を設けるように設定されていることが好ましい。
なお、G>Lとなる場合には、上述した図4(b)に示すような流出防止部材51を設けて、間隙Gから充填材6が流出することを防ぐことが好ましい。
なお、G>Lとなる場合には、上述した図4(b)に示すような流出防止部材51を設けて、間隙Gから充填材6が流出することを防ぐことが好ましい。
また、図3に示すように、各支持構造体5の鉛直方向の全長をD(m)とした場合に、上述した図4(a)に示す間隙G(m)がさらに下式(8)を満たすことが好ましい。
このように間隙Gが下式(8)を満たすように設定することで、支持構造体5の向きを鉛直方向に対して1/200以下の傾斜に保って施工誤差を小さくすることができ、支持構造体5が鉛直性を保って設置することができる。これにより、間隙Gを狭くした場合でも、施工中の支持構造体5同士の衝突を防止することができる。
このように間隙Gが下式(8)を満たすように設定することで、支持構造体5の向きを鉛直方向に対して1/200以下の傾斜に保って施工誤差を小さくすることができ、支持構造体5が鉛直性を保って設置することができる。これにより、間隙Gを狭くした場合でも、施工中の支持構造体5同士の衝突を防止することができる。
次に、防波用構造物4によって港内外を仕切る上述した重力式防波堤1の施工方法の一例について説明する。
本実施の形態では、例えばコンクリート造からなる防波用構造物4は既設とされ、図1に示すように、海底の地盤2上に捨て石等の石材を積み上げて設置されたマウンド3の設置面3a上に設けられている。このときのマウンド3は、上面を平坦に均した状態の設置面3aが形成されている。
本実施の形態におけるマウンド3の設置領域は、後施工となる支持構造体5が防波用構造物4の後面4aとの間で上述した適宜な離隔距離Lを確保してマウンド3に対して十分に打設可能な領域とされる。なお、マウンド3の外方の海中の地盤2に対して支持構造体5が打設される場合も想定されるが、ここではマウンド3に対して打設される場合において有効な施工方法について説明する。
本実施の形態では、例えばコンクリート造からなる防波用構造物4は既設とされ、図1に示すように、海底の地盤2上に捨て石等の石材を積み上げて設置されたマウンド3の設置面3a上に設けられている。このときのマウンド3は、上面を平坦に均した状態の設置面3aが形成されている。
本実施の形態におけるマウンド3の設置領域は、後施工となる支持構造体5が防波用構造物4の後面4aとの間で上述した適宜な離隔距離Lを確保してマウンド3に対して十分に打設可能な領域とされる。なお、マウンド3の外方の海中の地盤2に対して支持構造体5が打設される場合も想定されるが、ここではマウンド3に対して打設される場合において有効な施工方法について説明する。
先ず、マウンド3の設置面3a上で、かつ防波用構造物4の後面4a側で上述した充填材6を充填するための空間S(前記離隔距離L)を確保した位置において、マウンド3を打ち抜くととともにマウンド3下の地盤2に対して支持構造体5を打設する。このとき、支持構造物5は、設置面3aから鉛直上方に向かって突出する突出部5aを有するように打設される。
具体的には、バイブロハンマ工法により、支持構造体5の上端をバイブロハンマ等の振動装置で把持し、振動を支持構造体5に付与することで、削孔能力を増加させながらマウンド3に圧入して打設する。
その後、防波用構造物4及び突出部5a間の空間Sに石材からなる充填材6を突出部5aの上端に一致する高さになるまで充填する。
このようにして重力式防波堤1を構築することができるが、この施工の際には、少なくとも、図3に示すように、突出部5aの設置面3aからの突出長さh(m)、充填材6の内部摩擦角をφ(度)、防波用構造物4及び突出部5a間の水平方向の離隔距離L(m)が上記(1)式を満たすように設定される。
そして、この場合、従来であれば支持構造体5の打設前にマウンド3を削孔して地盤を緩めてから、支持構造体5を打設する方法となることに対して、本実施の形態では一工程で施工を完了することができるため、短工期で施工することが可能となる。
このようにして重力式防波堤1を構築することができるが、この施工の際には、少なくとも、図3に示すように、突出部5aの設置面3aからの突出長さh(m)、充填材6の内部摩擦角をφ(度)、防波用構造物4及び突出部5a間の水平方向の離隔距離L(m)が上記(1)式を満たすように設定される。
そして、この場合、従来であれば支持構造体5の打設前にマウンド3を削孔して地盤を緩めてから、支持構造体5を打設する方法となることに対して、本実施の形態では一工程で施工を完了することができるため、短工期で施工することが可能となる。
また、マウンド3を支持構造体5の回転により打ち抜く施工において、支持構造体5自体が損傷するおそれがあるため、支持構造体5をなす鋼管杭の先端部に超硬ビット等の硬質切削部材や高強度材等の先端補強部材(図示省略)を取り付けて打設する。つまり、硬質切削部材を備えた支持構造体5を回転させながらマウンド3に圧入することで、削孔能力を増加させることができる。なお、このように部分的に硬質切削部材を設ける方法となるので、例えば支持構造体5の損傷を抑制する目的で支持構造体5全体を防護する方法に比べてコストを抑えることができる。
なお、上述した施工手順では既設の防波用構造物4を施工対象としているが、新設で防波用構造物4を支持構造1Aとともに設ける場合には、支持構造体5を打設した後に防波用構造物4を設け、さらにその後に防波用構造物4と支持構造体5との間に充填材6を設ける施工手順でもよい。また、マウンド3に対して、防波用構造物4の設置と支持構造体5の打設を同時に行うことも勿論可能である。
また、捨て石等のマウンド3を打ち抜く他の施工方法として、支持構造体5を打設する前にマウンド3の打設箇所を削孔しておくとともに、マウンド3の地盤2を緩めてから、支持構造体5を打設する方法としてもよい。
例えば、削孔工程と高圧水噴射を併用して、支持構造体5でマウンド3を打ち抜くとともに、支持構造体5を地盤2内に打ち込む方法でもよい。さらに、圧入工法等で施工する方法を採用することも可能であり、この場合には一度に施工でき、合理的となる。
例えば、削孔工程と高圧水噴射を併用して、支持構造体5でマウンド3を打ち抜くとともに、支持構造体5を地盤2内に打ち込む方法でもよい。さらに、圧入工法等で施工する方法を採用することも可能であり、この場合には一度に施工でき、合理的となる。
以上説明した重力式防波堤1によれば、防波用構造物4、充填材6、そして支持構造体5の突出部5aを離隔距離Lの延在方向に沿って縦断面視した場合、離隔距離Lが上式(1)よりも長いと、防波用構造物4の水平力を支える充填材6のうち、受働崩壊角(=45°−φ/2)で規定される受働崩壊面よりも上の部分が防波用構造物4によって容易に押し出されてしまう虞がある。
この場合、防波用構造物4からの水平力が充填材6の押し出しに費やされてしまうため、水平力が突出部5aに適切に伝わらない。よって、支持構造体5が本来の機能を十分に発揮できないため、防波用構造物4の大きな水平移動を許容してしまう。
一方、本実施の形態では、図6(a)に示すように受働崩壊面dと支持構造体5の突出部5aとが交差するように、又は受働崩壊面dの上端d0と支持構造体5の突出部5aとが一致するように離隔距離Lを設定しているので、図1に示すように防波用構造物4からの水平力が充填材6の押し出しに殆ど費やされず、充填材6を介して突出部5aに適切に伝達される。そのため、防波用構造物4の大きな水平移動を許容せず、その安定性を維持できる。
この場合、防波用構造物4からの水平力が充填材6の押し出しに費やされてしまうため、水平力が突出部5aに適切に伝わらない。よって、支持構造体5が本来の機能を十分に発揮できないため、防波用構造物4の大きな水平移動を許容してしまう。
一方、本実施の形態では、図6(a)に示すように受働崩壊面dと支持構造体5の突出部5aとが交差するように、又は受働崩壊面dの上端d0と支持構造体5の突出部5aとが一致するように離隔距離Lを設定しているので、図1に示すように防波用構造物4からの水平力が充填材6の押し出しに殆ど費やされず、充填材6を介して突出部5aに適切に伝達される。そのため、防波用構造物4の大きな水平移動を許容せず、その安定性を維持できる。
また、本実施の形態では、離隔距離Lに上限値を設けることで、荷重による充填材6自体の圧縮量を小さくでき、かつ支持構造体5の突出部5aの突出長さhに上限値を設けることで、防波用構造物4が充填材6を介して突出部5aを押した際の作用高さを小さくすることができ、支持構造体5自体の負荷が軽減できる。そして、周知技術(「港湾の施設の技術上の基準・同解説(平成19年7月)」の第4章3.1.4(11)に既往の補強方法(腹付)による断面寸法についての記載)により防波堤直立部の高さの1/3よりも補強工の高さを大きくし、さらにそれよりも補強工の岸沖方向の幅を大きくすることが好ましいことから、少なくとも上式(2)、(3)の双方が満たすことにより、既往の補強方法(腹付)よりも断面寸法を小さくすることができる。
このように、防波用構造物4の水平力を支える抵抗力を確保しつつ、必要とされる充填材6の量を抑えることができるため、材料費、施工費削減および工期短縮への寄与のみならず既往の補強方法での対策が難しかった狭隘箇所への適用も可能となる。
このように、防波用構造物4の水平力を支える抵抗力を確保しつつ、必要とされる充填材6の量を抑えることができるため、材料費、施工費削減および工期短縮への寄与のみならず既往の補強方法での対策が難しかった狭隘箇所への適用も可能となる。
また、本実施の形態では、離隔距離Lに下限値を設けることで、充填材6、設置面3a(マウンド3)による荷重分散効果により防波用構造物4が支持構造体5を押した際の荷重を低減することができ、突出部5aの突出長さhに下限値を設けることで、防波用構造物4が支持構造物5を乗り越えるように回転し倒壊に至る現象を抑止することができる。このように、支持構造体5に確実に水平力を伝達しながら、支持構造体5への負荷を軽減することができるため、支持構造体5自体の薄肉化のみならず防波用構造物4の安定性を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、充填材6を石材とすることにより、充填材6の寸法(離隔距離L、突出部5aの突出長さhに相当する高さ)、及び内部摩擦角φを比較的容易に管理することができ、これらの管理により防波用構造物4の安定性に関する設計値の確実性を確保することができる。
さらに、本実施の形態では、上式(6)を満たすように設定することにより、充填材6の少なくとも最下層に位置する石材が最密充填となる。すなわち、充填材6の最下層の石材が最密充填となることにより、充填材6がマウンド3の設置面3aに吸い込まれてしまうことを防止することができる。したがって、設置面3aが状態変化しても充填材6としての機能を維持することが可能となる。
また、本実施の形態では、充填材6を構成する石材が平面視で充填材6側に突となるアーチを形成し、間隙Gから外方に離脱し難くなるので、上式(7)の範囲内であれば、支持構造1Aによる抵抗力をより確実に発揮することができる。
そして、支持構造1Aによる抵抗力をより確実に発揮することができるので、より安定した防波機能を発揮することが可能となる。
そして、支持構造1Aによる抵抗力をより確実に発揮することができるので、より安定した防波機能を発揮することが可能となる。
さらに、本実施の形態では、上式(8)を満たすように設定することにより、互いに隣り合う支持構造体5,5間の干渉を避けられる上に、支持構造体5の鉛直性を保つことが可能となることから、充填材6の漏れを確実に防いでより安定した防波機能を発揮することが可能となる。
また、本実施の形態では、隣り合う支持構造体5の突出部5a、5a同士の間隙Gに流出防止部材51が設けられているので、充填材6の漏れを防ぐことができることから、より安定した防波機能を発揮することが可能となる。
上述のように本実施の形態による支持構造、重力式防波堤、及び重力式防波堤の施工方法では、防波用構造物4による水平力を支持構造体5の突出部5aに対して適切に伝えて支えることができるため、従来よりも安定した支持構造1Aを提供することが可能となる。
次に、上述した実施の形態による支持構造、重力式防波堤、及び重力式防波堤の施工方法の効果を裏付けるために行った実施例について以下説明する。
(実施例1)
本実施例1は、上述した実施の形態の重力式防波堤1と同等の小型模型(試験体)を使用して載荷実験を行い、本実施の形態の支持構造の有効性を確認した。
試験体は、図3に示すように、重力構造物10の高さHcは30cm、重量構造物10の幅Bcは30cmである。ここで、本試験体では、重力構造物10の高さHcと幅Bcがそれぞれ30cmと同じ寸法(Hc=Bc)となるので、重力構造物10の高さHcのみを用いて以下説明する。そして、支持構造体11と重量構造物10との離隔距離Lを2cm(L/Hc=1/15),5cm(L/Hc=1/6),10cm(L/Hc=1/3)と変えると共に、支持構造体11の突出部11aの突出長さhを5cm(h/Hc=1/6),10cm(h/Hc=1/6)と変化させて実験を行った。
さらに、比較例として、支持構造体11を用いずに充填材12を構成する石材のみを配置した実験模型による実験も行った。比較例は、腹付きと呼ばれるものであり、既存の施工において、最も一般的な防波用構造物の支持構造である。
本実施例1は、上述した実施の形態の重力式防波堤1と同等の小型模型(試験体)を使用して載荷実験を行い、本実施の形態の支持構造の有効性を確認した。
試験体は、図3に示すように、重力構造物10の高さHcは30cm、重量構造物10の幅Bcは30cmである。ここで、本試験体では、重力構造物10の高さHcと幅Bcがそれぞれ30cmと同じ寸法(Hc=Bc)となるので、重力構造物10の高さHcのみを用いて以下説明する。そして、支持構造体11と重量構造物10との離隔距離Lを2cm(L/Hc=1/15),5cm(L/Hc=1/6),10cm(L/Hc=1/3)と変えると共に、支持構造体11の突出部11aの突出長さhを5cm(h/Hc=1/6),10cm(h/Hc=1/6)と変化させて実験を行った。
さらに、比較例として、支持構造体11を用いずに充填材12を構成する石材のみを配置した実験模型による実験も行った。比較例は、腹付きと呼ばれるものであり、既存の施工において、最も一般的な防波用構造物の支持構造である。
このような実験模型に対して津波荷重等の波力を模した載荷を行い、重量構造物10、充填材12及び支持構造体11で発揮される抵抗力を計測し、充填材無しの場合からの抵抗力の増大を計測した。具体的には、奥行きm当りの抵抗力(N/m)を測定し、充填材無しを1.00としたものとの比率を求めた。また、本実験におけるマウンド形状として、抵抗力に及ぼす影響をなくすため、岸沖方向に十分に長い条件で行った。
表1の実験結果に示すように、支持構造体11と重量構造物10との間の離隔に充填材12を配置した場合では、重量構造物10の高さHcに関する無次元量でL/Hc≧1/6(L≧Hc/6)とすることで抵抗力の増加が見込め、少なくとも充填材無しの場合の抵抗力の1.6倍以上の抵抗力が発揮できることが確認された。このように離隔距離Lに下限値を設けることで、充填材12、設置面(地盤、マウンド)による荷重分散効果により重量構造物10が支持構造体11を押した際の荷重が低減できることが確認された。
また、離隔距離Lが小さい方が充填材12の量が少なくなり、工事費を低減することができるため、本実験から確認された離隔距離Lの最大値、すなわちL/Hc≦1/3(L≦Hc/3)を離隔距離Lの上限とする。このように離隔距離Lに上限値を設けることで、荷重による充填材12自体の圧縮量を小さくでき、支持構造体11自体の負荷を軽減できることが確認された。
ここで、離隔距離Lの最大値は、図6(a)、(b)に示すように、充填材12の内部摩擦角φからも決まる。そのため、充填材12の内部摩擦角φにおいて、重量構造物10の底面から伸びる受働崩壊角(45°−φ/2)を過るように、支持構造体11の突出部11aの突出長さhを設定する。このとき、L≦h/tan(45°−φ/2)で離隔距離Lが制限されるため、離隔距離Lの上限値は、Hc/3、及びh/tan(45°−φ/2)のいずれか小さい値とする。
ここで、離隔距離Lの最大値は、図6(a)、(b)に示すように、充填材12の内部摩擦角φからも決まる。そのため、充填材12の内部摩擦角φにおいて、重量構造物10の底面から伸びる受働崩壊角(45°−φ/2)を過るように、支持構造体11の突出部11aの突出長さhを設定する。このとき、L≦h/tan(45°−φ/2)で離隔距離Lが制限されるため、離隔距離Lの上限値は、Hc/3、及びh/tan(45°−φ/2)のいずれか小さい値とする。
ここで、本実験の当該充填材12の内部摩擦角φは実施の形態を想定した35度であり、表1に示すように、例えばh=5cmの場合には、h/tan(45°−φ/2)=5/tan(45°−35°/2)=9.6となり、例えばh=10cmの場合には、h/tan(45°−φ/2)=10/tan(45°−35°/2)=19.2となる。
表1では、腹付による補強を実施した比較例の場合と比較して、(L,h)=(10cm,5cm)以外のケースでは同一変位における抵抗力が大きくなっていることが確認できる。
表1では、腹付による補強を実施した比較例の場合と比較して、(L,h)=(10cm,5cm)以外のケースでは同一変位における抵抗力が大きくなっていることが確認できる。
次に、充填材12からの水平方向の力を伝達するには、支持構造体11の突出部11aの突出長さhも一定以上必要であり、本実験から、L/Hc≧1/6の条件であれば、h/Hc≧1/6(h≦Hc/6)での抵抗力の増大が確認されている。このように突出部11aの突出長さhに下限値を設けることで、重量構造物10が支持構造物11を乗り越えるように回転し倒壊に至る現象を抑止できることが確認された。
また、突出長さhは大きい方が抵抗力は増大するが、大きすぎると工事費が増大するため、本実験で確認された突出部11aの突出長さhで範囲を規定し、1/6≦h/Hc≦1/3を支持構造体11の突出部11aの突出長さhの最適範囲に設定できる。このように支持構造体11の突出部11aの突出長さhに上限値(h≦Hc/3)を設けることで、重量構造物10が充填材12を介して突出部11aを押した際の作用高さを小さくすることができ、支持構造体11自体の負荷を軽減できることが確認された。
また、突出長さhは大きい方が抵抗力は増大するが、大きすぎると工事費が増大するため、本実験で確認された突出部11aの突出長さhで範囲を規定し、1/6≦h/Hc≦1/3を支持構造体11の突出部11aの突出長さhの最適範囲に設定できる。このように支持構造体11の突出部11aの突出長さhに上限値(h≦Hc/3)を設けることで、重量構造物10が充填材12を介して突出部11aを押した際の作用高さを小さくすることができ、支持構造体11自体の負荷を軽減できることが確認された。
なお、実際の構造物では、HcとBcが等しくないことが考えられるため、実構造物を考慮した望ましい実施形態としては、以下のようになる。
<離隔距離L>
L/Hc及びL/Bcのうち小さい方が1/6以上となる離隔距離L
かつ
L≦Hc/3、Bc/3、及びh/tan(45°−φ/2)のうち最も小さい値
<支持構造体11の突出長さh>
h/Hc及びh/Bcのうち小さい方が1/6以上となる支持構造体11の突出部11aの突出長さh
かつ
h/Hc及びh/Bcのうち小さい方が1/3以下となる支持構造体11の突出部11aの突出長さh
となる。
<離隔距離L>
L/Hc及びL/Bcのうち小さい方が1/6以上となる離隔距離L
かつ
L≦Hc/3、Bc/3、及びh/tan(45°−φ/2)のうち最も小さい値
<支持構造体11の突出長さh>
h/Hc及びh/Bcのうち小さい方が1/6以上となる支持構造体11の突出部11aの突出長さh
かつ
h/Hc及びh/Bcのうち小さい方が1/3以下となる支持構造体11の突出部11aの突出長さh
となる。
充填材12は、水平力を確実に伝達できること、支持構造体11と重力構造物10の間に投入し易いこと、供用中に波浪等で流されないこと等を考慮すると、捨石等の石材が好適である。
充填材12が直下の地盤(マウンド又は海底の地盤)からの吸い出しを受け流失しないよう、一定程度の粒径が必要である。そして、充填材12の粒径dnaveは、敷き均しを施した設置面3a直下における平均粒径dmaveを用いた最密六方充填構造の空隙を想定し、(√6−2)/4×dmave以上((√6−2)/4×dmave<dnave)となるように、また離隔距離Lの中に入り得る必要があるため、離隔距離L以下(dnave<L)となるよう設定した。つまり、このように充填材12の粒径dnaveを間隙G以上に設定しなくても、間隙Gが離隔距離Lよりも小さい場合(G<L)にはその間隙Gから充填材12の粒径dnaveが抜けていくことを抑止できる。
充填材12が直下の地盤(マウンド又は海底の地盤)からの吸い出しを受け流失しないよう、一定程度の粒径が必要である。そして、充填材12の粒径dnaveは、敷き均しを施した設置面3a直下における平均粒径dmaveを用いた最密六方充填構造の空隙を想定し、(√6−2)/4×dmave以上((√6−2)/4×dmave<dnave)となるように、また離隔距離Lの中に入り得る必要があるため、離隔距離L以下(dnave<L)となるよう設定した。つまり、このように充填材12の粒径dnaveを間隙G以上に設定しなくても、間隙Gが離隔距離Lよりも小さい場合(G<L)にはその間隙Gから充填材12の粒径dnaveが抜けていくことを抑止できる。
ここで、図4に示すように、支持構造体11、11同士の間隙Gを空けて配置した場合において、その間隙Gが狭すぎると、既に設置された支持構造体11の隣に支持構造体11を設置する最中に衝突するおそれがある。さらに、支持構造体11は、鉛直性を保って設置する必要があり、支持構造体11の向きを鉛直方向に対して1/200以下の傾斜に保つこととした。これより、支持構造体11、11同士の間隙Gは、支持構造体11の全長をDとした場合、G≧D/200となるように設定した。
(実施例2)
次に、実施例2では、抵抗力が低下することや、充填材12が上述したその間からこぼれ落ちる虞があることから、図4(a)、(b)に示すように小型模型を使用して支持構造体11、11同士の間隙Gを変化させた模型実験を行った。
次に、実施例2では、抵抗力が低下することや、充填材12が上述したその間からこぼれ落ちる虞があることから、図4(a)、(b)に示すように小型模型を使用して支持構造体11、11同士の間隙Gを変化させた模型実験を行った。
試験体は、図3に示すように、重量構造物10の高さHcは30cm、重力構造物10の幅Bcは30cmであり、支持構造体11と重量構造物10との離隔距離Lを5cm、支持構造体11の突出部11aの突出長さhを5cmとし、支持構造体11、11同士の間隙Gを0.3cm,3cm,9cmと変化させて実験を行った。この実験模型に対して載荷を行い、重量構造物10、充填材12及び支持構造体11で発揮される抵抗力を計測し、支持構造体11、11同士の間隙Gが最も小さい0.3cmの場合からの抵抗力の倍率を計測した。また、実施例1と同様に、実際の地盤はマウンドの部分が台形状となり地表面形状は平らではないが、実験ではマウンド形状が抵抗力に及ぼす影響をなくすため、地表面を平らな条件としている。
表2に、実施例2における支持構造体11の間隙Gを変化させた模型実験の結果を示す。
表2に、実施例2における支持構造体11の間隙Gを変化させた模型実験の結果を示す。
表2に示すように、支持構造体11、11同士の間隙Gが最も小さい0.3cmの場合の抵抗力を1としたときに、その抵抗力の倍率が1となるのは支持構造体11、11同士の間隙Gが3cmの場合である。そのため、G≦Lとすることで、支持構造体11、11同士の間隙Gに影響されることなく抵抗力を発揮できることが確認された。
また、支持構造体11、11同士の間隙Gが9cmの場合には、充填材12のこぼれ落ちにより抵抗力の倍率が0.86に低下していることが確認された。そのため、支持構造体11、11同士の間隙Gは大きい方がその間から充填材12がこぼれ落ちる可能性が高く、G>Lとする場合には、例えば隣り合う支持構造体11の突出部11a、11a同士に充填材12のこぼれ出し防止のための膜状または壁状の部材(図4(b)に示す符号51の流出防止部材)を設置することが好ましいとされる。
(実施例3)
実施例3では、支持構造体をなす鋼管杭の先端部に硬質部材を取り付けて、回転施工により当該鋼管杭を打設する試験施工を実施し、切削状況の確認を行った。
本試験では、原地盤掘削後に実際に施工で使用される捨て石を投入することにより、マウンドの一部を模擬した捨石層を造成し、実用できる平均的な仕様の鋼管杭を回転掘削により圧入させた。この捨石層の厚さは、一般的な各種の防波用構造物が有する平均的なマウンド高さを想定し、約4m程度とした。鋼管杭の先端部には例えば超硬ビットや硬質鋼等の硬質部材からなる先端ビットを取り付け、回転させながら施工することで、削孔能力を増加させている。
実施例3では、支持構造体をなす鋼管杭の先端部に硬質部材を取り付けて、回転施工により当該鋼管杭を打設する試験施工を実施し、切削状況の確認を行った。
本試験では、原地盤掘削後に実際に施工で使用される捨て石を投入することにより、マウンドの一部を模擬した捨石層を造成し、実用できる平均的な仕様の鋼管杭を回転掘削により圧入させた。この捨石層の厚さは、一般的な各種の防波用構造物が有する平均的なマウンド高さを想定し、約4m程度とした。鋼管杭の先端部には例えば超硬ビットや硬質鋼等の硬質部材からなる先端ビットを取り付け、回転させながら施工することで、削孔能力を増加させている。
そして、施工中における捨石層の表層、及び施工後における鋼管杭を引き抜いた捨石層内部の状況は、先端ビットによって捨て石が切削されていることが認められ、確実に鋼管杭が施工されることを確認した。
以上、本発明による支持構造、重力式防波堤、及び重力式防波堤の施工方法の施工方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述した実施の形態では、海底の地盤2に設けられたマウンド3上に防波用構造物4が設置され、さらにマウンド3の設置面3aから支持構造体5の突出部5aが突出する構成としているが、マウンド3が省略された構成であってもかまわない。すなわち、地盤2上に直接、防波用構造物4が設置され、さらに地盤2から支持構造体5の突出部5aが突出する構成であって、その防波用構造物4と突出部5aとの間に充填材6が非拘束状態で配置されていてもかまわない。
また、実施の形態では、平面視した場合に、離隔距離Lの方向に交差する方向に沿って、複数の支持構造体5が互いに間隔をあけて空けて配置された構成としているが、このような構造であることに制限されることはない。例えば、港内外の間を仕切るように配置され、かつ各重量構造物の並びに沿って支持構造体が複数連なって壁状をなす構造であってもかまわない。
この場合、従来よりも安定した支持構造を備えた重力式防波堤を実現することができ、安定した防波機能を発揮することが可能となる。
この場合、従来よりも安定した支持構造を備えた重力式防波堤を実現することができ、安定した防波機能を発揮することが可能となる。
また、上述した実施の形態では、重量構造物(防波用構造物4)の背面側(港内側)のみに充填材6を介して支持構造体5を打設した構成となっているが、これに限定されることはない。例えば、重量構造物(防波用構造物4)の前面側(港外側)のみに充填材6を介して支持構造体5を打設した構成であってもよいし、重量構造物(防波用構造物4)の前後両側(すなわち、港内側及び港外側の両側)のそれぞれに充填材6を介して支持構造体5を打設した構成であってもよい。
また、本実施の形態では充填材6の材料として捨て石や砕石等を含んだ石材を対象としているが、これに限定されることはない。充填材の材料として、設計的にφを設定できるものであれば、例えばスラグやコンクリート塊等の任意の材料を用いることができる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1 重力式防波堤
1A 支持構造
2 地盤
3 マウンド
3a 設置面
4 防波用構造物(重量構造物)
5 支持構造体
5a 突出部
6 充填材
51 流出防止部材
S 空間
X1 横方向
1A 支持構造
2 地盤
3 マウンド
3a 設置面
4 防波用構造物(重量構造物)
5 支持構造体
5a 突出部
6 充填材
51 流出防止部材
S 空間
X1 横方向
Claims (11)
- 前記充填材が石材であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の支持構造。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の支持構造を備え;
平面視した場合に、前記港内側と前記港外側との間を仕切るように前記重量構造物が複数連なってかつ前記各重量構造物の並びに沿って前記支持構造体が複数連なっている;ことを特徴とする重力式防波堤。 - 前記間隙に、前記充填材の通過を遮る流出防止部材が設けられていることを特徴とする請求項6〜8の何れか一項に記載の重力式防波堤。
- 重量構造物によって港内外を仕切る重力式防波堤の施工方法であって、
設置面に設けられた前記重量構造物の港内側及び港外側の少なくとも一方に、前記設置面から鉛直上方に向かって突出する突出部を有し、かつ前記重量構造物と非連結状態となるように支持構造体を設ける工程と;
前記重量構造物及び前記突出部間に充填材を充填し、該充填材を前記重量構造物と前記突出部とのいずれとも非連結状態で設ける工程と;を備え、
前記突出部の前記設置面からの突出長さをh(m)とし、前記充填材の内部摩擦角をφ(度)としたときに、前記重量構造物及び前記突出部間の水平方向の離隔距離L(m)が下式(9)を満たす
ことを特徴とする、重力式防波堤の施工方法。
- 前記支持構造体を設ける工程で、前記設置面を上面とする捨て石からなるマウンドを前記支持構造体の下端に設けられた硬質切削部材又は高強度材で打ち抜くことを特徴とする請求項10に記載の重力式防波堤の施工方法。
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---|---|---|---|
JP2017140921A JP6304434B1 (ja) | 2017-07-20 | 2017-07-20 | 支持構造、重力式防波堤、及び重力式防波堤の施工方法 |
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