JP6303887B2 - 成膜装置、及び硬質膜被覆刃具の製造方法 - Google Patents
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Description
加熱手段は、刃具の成膜部を加熱する。
気相処理部は、刃具を収容するチャンバが内側に形成されるハウジング、及び、ハウジング内で刃具と対向する電極を有し、電極と刃具との間に電圧を印加して生成した電界によりチャンバ内にプラズマを発生させ、プラズマCVDを行う。
〈第1実施形態〉
[構成]
本発明の第1実施形態の成膜装置について、図1〜図3を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態の成膜装置101は、超硬合金、サーメット、高速度工具鋼等を基材とする刃具のうち、特に、ドリル、エンドミル、リーマ等、被切削物に対して軸中心に相対回転する回転刃具に適用される。成膜装置101は、主に刃具先端の切削部の耐摩耗性の向上を目的としてTiN及びTiCN等の硬質膜をコーティングし、硬質膜被覆刃具を製造する装置である。
(1)本実施形態では、ガス導入口24の他に、ドリル10の刃先部11近傍へ向けてガスを導入する第1導入管31,32,33と、ドリル10の中間部12近傍へ向けてガスを導入する第2導入管41,42,43とを設けている。そして、第1導入管31,32,33からN2ガスを導入し、第2導入管41,42,43からは、N2ガスに加えてCH4ガスも導入するようにしている。これにより、ドリル10の刃先部11と中間部12において異なる物性の硬質膜を形成することができる。
[構成]
次に、本発明の第2実施形態の成膜装置102について、図4、図5を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏し、さらに、第1実施形態と比較して導入管の数を増やして対応しているため、成膜圧力が高い場合等、粒子拡散の効果が小さい領域においても、均一な膜形成を行うことができる。
しかも、各導入管34,35,36,37,38,39,44,45,46,47,48,49はドリル10の軸方向と直交する平面上において放射状に略等間隔に設けられているため、より均一な膜形成を行うことができる。
上記各実施形態では、ドリル10の刃先部11へ向けてガスを導入する第1導入管31,32,33,34,35,36,37,38,39と、ドリル10の中間部12へ向けてガスを導入する第2導入管41,42,43,44,45,46,47,48,49との2種類の導入管を設ける構成としたが、例えば図6に示す成膜装置103のように、ドリル10の中間部12よりも基端側となる部位へ向けてガスを導入する第3導入管61をさらに設ける構成としても良い。この場合、第1実施形態と同様に、第3導入管61を放射状に3つ設けても良いし、その他、適宜変更して実施することが可能である。この構成によれば、ドリル10のさらに細かい部位ごとに最適な物性を有する膜を形成することができる。
上記各実施形態では、刃具としてドリル10を例示して説明したが、エンドミル、リーマ等、その他の刃具であっても良い。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
4 ・・・誘導加熱コイル(加熱手段)
10 ・・・ドリル(刃具)
11 ・・・刃先部(成膜部)
12 ・・・中間部(成膜部)
21 ・・・ハウジング
23 ・・・電極
27 ・・・チャンバ
31,32,33,34 ・・・第1導入管(第1導入部)
41,42,43,44 ・・・第2導入管(第2導入部)
101,102 ・・・成膜装置
Claims (8)
- 刃具(10)の所望の成膜部(11,12)に気相処理によって硬質膜を成膜する成膜装置(101,102)であって、
前記刃具の前記成膜部を加熱する加熱手段(4)と、
前記刃具を収容するチャンバ(27)が内側に形成されるハウジング(21)、及び、前記ハウジング内で前記刃具と対向する電極(23)を有し、前記電極と前記刃具との間に電圧を印加して生成した電界により前記チャンバ内にプラズマを発生させ、プラズマCVDを行う気相処理部(2)と、
を備え、
前記気相処理部は、
前記チャンバに連通し、前記硬質膜の原料である第1原料ガスを前記成膜部である前記刃具の刃先部(11)に向けて導入する第1導入部(31,32,33,34,35,36,37,38,39)と、
前記チャンバに連通し、前記硬質膜の原料であって前記第1原料ガスとは異なる第2原料ガスを前記成膜部であって前記刃具の前記刃先部とは異なる部位(12)に向けて導入する第2導入部(41,42,43,44,45,46,47,48,49)と、
が形成されていることを特徴とする成膜装置。 - 前記第1導入部及び前記第2導入部は、複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
- 前記刃具は、円柱の軸部を有する回転体であって、
前記第1導入部及び前記第2導入部は、前記刃具の軸方向と直交する平面上において放射状に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の成膜装置。
- 前記第1導入部及び前記第2導入部は、前記ハウジング及び前記電極の側壁を貫通するように設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の成膜装置。
- 前記第1原料ガスはN2ガスであり、前記第2原料ガスはCH4ガスであることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の成膜装置。
- 前記加熱手段は、前記刃具を誘導加熱によって加熱する誘導加熱コイルであることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の成膜装置。
- 前記気相処理部は、直流パルス電圧を印加してプラズマCVDを行うことを特徴とする請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の成膜装置。
- 請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載の成膜装置(101,102)を用い、刃具(10)の所望の成膜部(11,12)に気相処理によって硬質膜を成膜する硬質膜被覆刃具の製造方法であって、
加熱手段(4)により前記刃具の前記成膜部を加熱する加熱工程と、
前記刃具を収容するチャンバ(27)が内側に形成されるハウジング(21)、及び、前記ハウジング内で前記刃具と対向する電極(23)を有する気相処理部(2)において、前記電極と前記刃具との間に電圧を印加して生成した電界により前記チャンバ内にプラズマを発生させ、プラズマCVDを行う気相処理工程と、
を含み、
前記気相処理工程において、
前記気相処理部に形成され前記チャンバに連通する第1導入部から前記硬質膜の原料である第1原料ガスを前記成膜部である前記刃具の刃先部(11)に向けて導入し、前記刃先部に前記第1原料ガスの成分を組成に含む前記硬質膜を形成し、
前記気相処理部に形成され前記チャンバに連通する第2導入部から前記硬質膜の原料であって前記第1原料ガスとは異なる第2原料ガスを前記成膜部であって前記刃先部とは異なる部位に向けて導入し、前記刃先部とは異なる部位に前記第2原料ガスの成分を組成に含む前記硬質膜を形成することを特徴とする硬質膜被覆刃具の製造方法。
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