JPH03232957A - 耐摩耗部材の製造方法 - Google Patents
耐摩耗部材の製造方法Info
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- JPH03232957A JPH03232957A JP2822490A JP2822490A JPH03232957A JP H03232957 A JPH03232957 A JP H03232957A JP 2822490 A JP2822490 A JP 2822490A JP 2822490 A JP2822490 A JP 2822490A JP H03232957 A JPH03232957 A JP H03232957A
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Landscapes
- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は刃物や金型或いは切削工具等の耐摩耗部材の製
造方法に関し、特にこれら部材の表面に窒化処理とイオ
ンプレーティング法による処理を併用して表面硬化層を
形成する耐摩耗部材の製造方法に関する。
造方法に関し、特にこれら部材の表面に窒化処理とイオ
ンプレーティング法による処理を併用して表面硬化層を
形成する耐摩耗部材の製造方法に関する。
刃物、金型や工具等の耐摩耗部材の表面に窒素を侵入さ
せて、窒化物や窒素拡散層を造り硬化させる方法が、古
くからタフトライド法やガス窒化法として行われてきた
。又最近無公害の窒化法としてイオン窒化が行われるよ
うになってきた。従来のイオン窒化は真空槽内に1〜L
Otorrの窒素と水素の混合ガスを導入し、陰極(被
処理物)と陽極(真空槽内)間に数百■の直流電圧を印
加しグロー放電させて窒素をイオン化させ、部材表面に
衝突させることによって窒素を部材に侵入させている。
せて、窒化物や窒素拡散層を造り硬化させる方法が、古
くからタフトライド法やガス窒化法として行われてきた
。又最近無公害の窒化法としてイオン窒化が行われるよ
うになってきた。従来のイオン窒化は真空槽内に1〜L
Otorrの窒素と水素の混合ガスを導入し、陰極(被
処理物)と陽極(真空槽内)間に数百■の直流電圧を印
加しグロー放電させて窒素をイオン化させ、部材表面に
衝突させることによって窒素を部材に侵入させている。
一方イオンプレーティング法により耐摩耗部材表面にI
Va族、Va族又はVia族の窒化物や炭化物を被膜す
ることが行われている。イオンプレーティング法は、熱
CVD法のように部材を高温にする必要がなく、又プラ
ズマCVDのように原料ガスの塩素や水素が膜中に混入
して膜品質を劣化する恐れがないことから、特に高温処
理ができない工具鋼からなる耐摩耗部材の表面処理法と
して広く用いられるようになってきた。
Va族、Va族又はVia族の窒化物や炭化物を被膜す
ることが行われている。イオンプレーティング法は、熱
CVD法のように部材を高温にする必要がなく、又プラ
ズマCVDのように原料ガスの塩素や水素が膜中に混入
して膜品質を劣化する恐れがないことから、特に高温処
理ができない工具鋼からなる耐摩耗部材の表面処理法と
して広く用いられるようになってきた。
しかしながらイオンプレーティング法による皮膜は数卿
以下と薄く又使用条件によっては剥離が生じ十分寿命向
上の効果を果せないことが多い。これに対し、最近イオ
ン窒化法により窒素を侵入させて硬化させた後に硬質膜
を形成する複合処理法が提案されているf(特開平1−
129958)。
以下と薄く又使用条件によっては剥離が生じ十分寿命向
上の効果を果せないことが多い。これに対し、最近イオ
ン窒化法により窒素を侵入させて硬化させた後に硬質膜
を形成する複合処理法が提案されているf(特開平1−
129958)。
一般にイオンプレーティング装置は膜を均一に被覆する
ため、陰極ホルダーを回転させる構造となっているほか
、陰極ホルダーを加熱するヒータ(3) −や過熱を防止するための水冷パイプが取付けられてい
る複雑な構造になっている。このイオンプレーティング
装置を用いて、従来行われている数torrでのイオン
窒化を行おうとすると、陰極とヒーターや冷却パイプ或
いは回転部分をおおっている部分等との間で異常放電が
生じるため、イオン窒化には専用の装置が必要であった
。
ため、陰極ホルダーを回転させる構造となっているほか
、陰極ホルダーを加熱するヒータ(3) −や過熱を防止するための水冷パイプが取付けられてい
る複雑な構造になっている。このイオンプレーティング
装置を用いて、従来行われている数torrでのイオン
窒化を行おうとすると、陰極とヒーターや冷却パイプ或
いは回転部分をおおっている部分等との間で異常放電が
生じるため、イオン窒化には専用の装置が必要であった
。
このため、窒素侵入による硬化処理とイオンプレーティ
ングの複合処理を行うためには、イオン窒化専用装置で
被処理材に窒素侵入処理を行った後改めて該被処理材を
イオンプレーティング装置に設置する必要があった。こ
の場合、被処理材を加熱、冷却する工程をそれぞれ必要
とするほか、窒化表面が大気に曝されるため、酸化され
イオンプレーティングによる硬質膜との密着性が低下す
るという問題があった。
ングの複合処理を行うためには、イオン窒化専用装置で
被処理材に窒素侵入処理を行った後改めて該被処理材を
イオンプレーティング装置に設置する必要があった。こ
の場合、被処理材を加熱、冷却する工程をそれぞれ必要
とするほか、窒化表面が大気に曝されるため、酸化され
イオンプレーティングによる硬質膜との密着性が低下す
るという問題があった。
本発明は上記問題を解決するために.イオンプレーティ
ング法により炭、窒化物膜を被覆するに(4) 先立ち、同一装置内で0.6 torr以下の窒素と水
素の混合ガスの雰囲気内において陰極板と補助陰極板に
数百■の負電圧を印加して両者間にホローカソード放電
を生ぜしめ、これにより被処理材表面を窒化する窒化と
コーティングの複合処理方法を提供するものである。
ング法により炭、窒化物膜を被覆するに(4) 先立ち、同一装置内で0.6 torr以下の窒素と水
素の混合ガスの雰囲気内において陰極板と補助陰極板に
数百■の負電圧を印加して両者間にホローカソード放電
を生ぜしめ、これにより被処理材表面を窒化する窒化と
コーティングの複合処理方法を提供するものである。
以下、本発明を図面に基づき、詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す断面側面図で、真空処
理室Sの上側に陰極板1が保持具8で保持されており、
該陰極板1の上部にはヒーター7が配設されている。ま
た、前記陰極板1の下部には陰極補助板2が配設され、
該補助板2に被処理部材3が吊下されている。真空処理
室Sの下側にハース5を設け、該ハース5内の蒸発金属
を蒸発せしめる電子銃4を隣設する。6はイオン電極で
あり、11は反応ガス供給パイプである。
理室Sの上側に陰極板1が保持具8で保持されており、
該陰極板1の上部にはヒーター7が配設されている。ま
た、前記陰極板1の下部には陰極補助板2が配設され、
該補助板2に被処理部材3が吊下されている。真空処理
室Sの下側にハース5を設け、該ハース5内の蒸発金属
を蒸発せしめる電子銃4を隣設する。6はイオン電極で
あり、11は反応ガス供給パイプである。
第2図は本発明の他の実施例を示し、陰極板1の下部に
被処理部材9(例えば金型等)を配置し、陰極板1と被
処理部材9の間にホローカソード放電を生じさせる。1
0はホローカソード銃でハース(5) 5内の金属を溶融蒸発すると共にイオン化せしめる。
被処理部材9(例えば金型等)を配置し、陰極板1と被
処理部材9の間にホローカソード放電を生じさせる。1
0はホローカソード銃でハース(5) 5内の金属を溶融蒸発すると共にイオン化せしめる。
以上の装置において、本発明では、真空処理室S内の窒
素と水素の混合ガス圧力を従来のイオン窒化より一桁低
い0.1〜0.6 torrとし、陰極板1と陰極板補
助板2との間に或いは陰極板1と被処理部材9との間に
数百ボルトの負電圧を印加して、両者の間でホローカソ
ード放電を生じさせ、ホローカソード放電領域内にある
被処理部材3又は9の表面に窒素を侵入させて表層部を
硬化させる。
素と水素の混合ガス圧力を従来のイオン窒化より一桁低
い0.1〜0.6 torrとし、陰極板1と陰極板補
助板2との間に或いは陰極板1と被処理部材9との間に
数百ボルトの負電圧を印加して、両者の間でホローカソ
ード放電を生じさせ、ホローカソード放電領域内にある
被処理部材3又は9の表面に窒素を侵入させて表層部を
硬化させる。
更に、被処理部材1を大気に曝すことなく、前記真空処
理室S内でイオンプレーティング法によりハース5内の
IVa族、Va族、Via族の炭化物、窒化物或いは炭
、窒化物を前記被処理部材表面に被覆する。最初の窒化
処理において、窒素は被処理部材表面に侵入させる原料
でありその混合割合が20%未満では他のガスによるス
パッタリング作用が優り空気が有効に侵入しない。水素
は窒素の侵入を助けると同時に部材表面の酸化物を除去
する作用がある。これら作用が有効に働くためには(6
) その混合割合として20%以上含まれている必要がある
。窒素と水素の混合ガスのガス圧力が0.1torr未
満ではホローカソード放電が生じない。又、0、6 t
orrを超えると陰極板1とヒーター7や冷却パイプ或
いは回転部分をおおっている部分等との間で異常放電が
生じる。更にQ、5 torrを超える場合にはホロー
カソード放電を生じさせるには陰極板1と陰極補助板2
又は被処理部材9の間隔を10胴以下にする必要があり
、特に陰極補助板2を用いた場合、被処理部材3の取付
けに不都合が生じる場合がある。
理室S内でイオンプレーティング法によりハース5内の
IVa族、Va族、Via族の炭化物、窒化物或いは炭
、窒化物を前記被処理部材表面に被覆する。最初の窒化
処理において、窒素は被処理部材表面に侵入させる原料
でありその混合割合が20%未満では他のガスによるス
パッタリング作用が優り空気が有効に侵入しない。水素
は窒素の侵入を助けると同時に部材表面の酸化物を除去
する作用がある。これら作用が有効に働くためには(6
) その混合割合として20%以上含まれている必要がある
。窒素と水素の混合ガスのガス圧力が0.1torr未
満ではホローカソード放電が生じない。又、0、6 t
orrを超えると陰極板1とヒーター7や冷却パイプ或
いは回転部分をおおっている部分等との間で異常放電が
生じる。更にQ、5 torrを超える場合にはホロー
カソード放電を生じさせるには陰極板1と陰極補助板2
又は被処理部材9の間隔を10胴以下にする必要があり
、特に陰極補助板2を用いた場合、被処理部材3の取付
けに不都合が生じる場合がある。
陰極板1と陰極補助板2或いは被処理部材9に印加する
負電圧は300■未満ではホローカソード放電が生ぜず
又800■を超えると陰極に多量の電流が流れるため3
00〜800■の電圧が好ましい。
負電圧は300■未満ではホローカソード放電が生ぜず
又800■を超えると陰極に多量の電流が流れるため3
00〜800■の電圧が好ましい。
ホローカソード放電により窒素を侵入させて硬化させる
深さは10/1m未満では皮膜の密着強度を高める効果
が少ないため10卿以上が好ましい。イオン窒化の後の
イオンプレーティングは、被処理材を大気に触れさせな
いため同一の真空処理室内で行われなければならない。
深さは10/1m未満では皮膜の密着強度を高める効果
が少ないため10卿以上が好ましい。イオン窒化の後の
イオンプレーティングは、被処理材を大気に触れさせな
いため同一の真空処理室内で行われなければならない。
イオンプレーティングでコーティングする膜は窒素侵入
層より高硬度のものでなければ耐摩耗性の向上効果が少
ない。このため硬質膜であるIVa族、Va族或いはV
ia族の炭化物、窒化物或いは炭、窒化物である必要が
ある。
層より高硬度のものでなければ耐摩耗性の向上効果が少
ない。このため硬質膜であるIVa族、Va族或いはV
ia族の炭化物、窒化物或いは炭、窒化物である必要が
ある。
ホローカソード放電領域内では電子の往復運動が行われ
ており、これによってガス成分である窒素や水素が有効
にイオン化される結果、Q、 5 torr以下の低圧
であるにもかかわらず、従来のイオン窒化が行われてい
る数torr下でのグロー放電に相当するイオン量が得
られ、被処理部材への窒素の侵入現象が生じる。ホロー
カソード放電の外では通常のグロー放電が生じるが、低
圧であるためイオン密度が小さい。そのため.イオンプ
レーティング装置のようにヒーターや陰極回転機構等複
雑部分が真空処理室内にあっても、異常放電を生じさせ
ないで窒化処理が可能となる。
ており、これによってガス成分である窒素や水素が有効
にイオン化される結果、Q、 5 torr以下の低圧
であるにもかかわらず、従来のイオン窒化が行われてい
る数torr下でのグロー放電に相当するイオン量が得
られ、被処理部材への窒素の侵入現象が生じる。ホロー
カソード放電の外では通常のグロー放電が生じるが、低
圧であるためイオン密度が小さい。そのため.イオンプ
レーティング装置のようにヒーターや陰極回転機構等複
雑部分が真空処理室内にあっても、異常放電を生じさせ
ないで窒化処理が可能となる。
イオンプレーティング装置を用いて窒化処理を行い被処
理材の表層部に窒素を侵入させ硬化させた後、同装置を
用いてIVa族、Va族およびVia族の炭化物、窒化
物或いは炭窒化物をイオンプレーティング法により被覆
すると、被覆前の表面が大気に触れないため酸化されて
いないことおよび表層部が窒素侵入により硬化している
ことの複合効果により、上述の硬質膜が優れた密着強度
を示すに至る。
理材の表層部に窒素を侵入させ硬化させた後、同装置を
用いてIVa族、Va族およびVia族の炭化物、窒化
物或いは炭窒化物をイオンプレーティング法により被覆
すると、被覆前の表面が大気に触れないため酸化されて
いないことおよび表層部が窒素侵入により硬化している
ことの複合効果により、上述の硬質膜が優れた密着強度
を示すに至る。
〔実施例〕
実施例1
高速度工具鋼5K1151からなる10m1’X18m
mのドリル10本を第1図に示すように真空アーク方式
のイオンプレーティング装置内の陰極補助板2に設置し
た。陰極板1と陰極補助板2の間隔は15IIII11
でその間に螢処理するドリル3の刃先部分だけが入るよ
うにドリル3が補助板2に取付けられている。
mのドリル10本を第1図に示すように真空アーク方式
のイオンプレーティング装置内の陰極補助板2に設置し
た。陰極板1と陰極補助板2の間隔は15IIII11
でその間に螢処理するドリル3の刃先部分だけが入るよ
うにドリル3が補助板2に取付けられている。
処理に先立ち、ドリル3をアセトン中に浸し超音波洗浄
を行った。
を行った。
(9)
処理室S内をI X 10− ’ torrまで真空に
した後、70%NZ、30%H2ガスを槽内に導入し、
0.4 torrとした。次にヒーターでドリル刃を3
00°Cに加熱した。その後、陰極板1と陰極補助板2
およびドリル3に550■の負電圧を印加すると陰極板
1と陰極補助板2の間でホローカソード放電が生じた。
した後、70%NZ、30%H2ガスを槽内に導入し、
0.4 torrとした。次にヒーターでドリル刃を3
00°Cに加熱した。その後、陰極板1と陰極補助板2
およびドリル3に550■の負電圧を印加すると陰極板
1と陰極補助板2の間でホローカソード放電が生じた。
ホローカソード放電領域内においては、多量の窒素或い
は水素のイオンが生じ、このイオンがドリル刃に衝突し
てドリル刃を580°Cまで昇温した。
は水素のイオンが生じ、このイオンがドリル刃に衝突し
てドリル刃を580°Cまで昇温した。
ホローカソード放電を90分継続させた後、処理室内を
N2ガスで4 XIO””torrにするとともに陰極
補助板2を少し下げかつ上下を逆転し、次に電子銃4で
ハース5内にあるTiを蒸発すると同時にイオン化電極
6に50Vの正電圧を負荷してTiをイオン化して、T
iNのコーティングを45分間行った。第1表に窒素が
侵入処理しただけのドリルと窒素侵入処理後TiNをコ
ーティングしたドリルの穴あけ加工時の寿命を比較材と
ともに示す。本発明の処理を施したドリルは優れた寿命
を示した。
N2ガスで4 XIO””torrにするとともに陰極
補助板2を少し下げかつ上下を逆転し、次に電子銃4で
ハース5内にあるTiを蒸発すると同時にイオン化電極
6に50Vの正電圧を負荷してTiをイオン化して、T
iNのコーティングを45分間行った。第1表に窒素が
侵入処理しただけのドリルと窒素侵入処理後TiNをコ
ーティングしたドリルの穴あけ加工時の寿命を比較材と
ともに示す。本発明の処理を施したドリルは優れた寿命
を示した。
ドリル寿命は345C板に30mm深さの穴を周速度3
0m(10) /min、送り0.2 mm / rev、の条件で加
工した時の加工できなくなるまでの六個数で評価した。
0m(10) /min、送り0.2 mm / rev、の条件で加
工した時の加工できなくなるまでの六個数で評価した。
n−5本の平均値である。
第1表
実施例2
合金工具鋼5KDIIからなル150mmX 300m
mX20閣の大きさの金型9を第2図に示すように設置
し、処理室内を真空にした後、50%N2.30%N2
および20%Arガスを導入し、0.25torrとし
た。そ(11) の後陰極板1と金型9に400■の負電圧を印加して両
者間でホローカソード放電を生じさせた。
mX20閣の大きさの金型9を第2図に示すように設置
し、処理室内を真空にした後、50%N2.30%N2
および20%Arガスを導入し、0.25torrとし
た。そ(11) の後陰極板1と金型9に400■の負電圧を印加して両
者間でホローカソード放電を生じさせた。
金型9は放電開始後20分で500″Cまで昇温した。
そのまま120分間処理した後に金型9を180°回転
させた。処理室内をCH4ガスでI Xl0−”tor
rとした後ホローカソード銃12によりハース13内の
95%Cr−5%■合金を溶解、蒸発させると同時にイ
オン化し、金型の窒素侵入面に(Cr−V)nC膜をコ
ーティングした。皮膜の密着強度および耐摩耗性は第2
表に示すように比較の従来イオン窒化とイオンプレーテ
ィングの複合処理材に較べて優れた値を示した。ここで
密着強度はスクラッチ試験における剥離開始時の荷重に
よって評価した。又摩耗減量はピンオンディスク試験に
おいてサンプルをディスクとし、ピンを345C材、速
度10mm/s、距離1000mとした時のテスト前後
の重量差で示した。
させた。処理室内をCH4ガスでI Xl0−”tor
rとした後ホローカソード銃12によりハース13内の
95%Cr−5%■合金を溶解、蒸発させると同時にイ
オン化し、金型の窒素侵入面に(Cr−V)nC膜をコ
ーティングした。皮膜の密着強度および耐摩耗性は第2
表に示すように比較の従来イオン窒化とイオンプレーテ
ィングの複合処理材に較べて優れた値を示した。ここで
密着強度はスクラッチ試験における剥離開始時の荷重に
よって評価した。又摩耗減量はピンオンディスク試験に
おいてサンプルをディスクとし、ピンを345C材、速
度10mm/s、距離1000mとした時のテスト前後
の重量差で示した。
実施例3
実施例2と同材料を同方法にて窒素侵入処理を行った後
、処理室内をNtとCH,の混合ガスとし、(12) Taを溶解、蒸発させてTa(C,N)膜をコーティン
グした。この時の密着強度と摩耗減量を第2表に示すが
、比較材にくらべて優れた値を示した。
、処理室内をNtとCH,の混合ガスとし、(12) Taを溶解、蒸発させてTa(C,N)膜をコーティン
グした。この時の密着強度と摩耗減量を第2表に示すが
、比較材にくらべて優れた値を示した。
第2表
〔発明の効果〕
本発明によれば、一つのイオンプレーティング装置でイ
オン窒化とイオンプレーティングの?L&処理ができる
ので、皮膜の密着強度を大幅に改善することができ、そ
の結果、被処理材の耐摩耗性を大幅に向上することがで
きる。
オン窒化とイオンプレーティングの?L&処理ができる
ので、皮膜の密着強度を大幅に改善することができ、そ
の結果、被処理材の耐摩耗性を大幅に向上することがで
きる。
(13)
第1図は本発明の実施例を示すイオンプレーティング装
置の概略断面側面図、 第2図は本発明の他の実施例を示すイオンプレーティン
グ装置の概略断面側面図である。 1・・・陰極板、 2・・・陰極補助板、3・
・・被処理部材、 4・・・電子銃、5・・・ハー
ス、 6・・・イオン電極、7・・・ヒーター
、 8・・・陰極板保持具、9・・・被処理部材
、 10・・・ホローカソード銃、11・・・反応
ガス供給パイプ。
置の概略断面側面図、 第2図は本発明の他の実施例を示すイオンプレーティン
グ装置の概略断面側面図である。 1・・・陰極板、 2・・・陰極補助板、3・
・・被処理部材、 4・・・電子銃、5・・・ハー
ス、 6・・・イオン電極、7・・・ヒーター
、 8・・・陰極板保持具、9・・・被処理部材
、 10・・・ホローカソード銃、11・・・反応
ガス供給パイプ。
Claims (3)
- 1.イオンプレーティング装置内に、窒素と水素をそれ
ぞれ20%以上含む混合ガスを導入して0.1〜0.6
torrの圧力に調整し、次いで上記装置内にホローカ
ソード放電を生じさせて、該ホローカソード放電領域内
の被処理部材表層部に窒素を浸入せしめ、続いて、前記
イオンプレーティング装置内で前記被処理部材の窒素浸
入表層部にIVa族、Va族又はVIa族の窒化物、炭化物
、或いは炭、窒化物を被覆することを特徴とする耐摩耗
部材の製造方法。 - 2.イオンプレーティング装置内の陰極板と陰極補助板
との間にホローカソード放電を生ぜしめる請求項1記載
の方法。 - 3.イオンプレーティング装置内の陰極板処理部材との
間にホローカソード放電を生ぜしめる請求項1記載の方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2822490A JPH03232957A (ja) | 1990-02-09 | 1990-02-09 | 耐摩耗部材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2822490A JPH03232957A (ja) | 1990-02-09 | 1990-02-09 | 耐摩耗部材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03232957A true JPH03232957A (ja) | 1991-10-16 |
Family
ID=12242644
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2822490A Pending JPH03232957A (ja) | 1990-02-09 | 1990-02-09 | 耐摩耗部材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03232957A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2705692A1 (fr) * | 1993-05-27 | 1994-12-02 | Balzers Hochvakuum | Procédé pour augmenter la résistance à l'usure de la surface d'une pièce et pièce traitée selon ce procédé. |
FR2722800A1 (fr) * | 1994-07-19 | 1996-01-26 | Sumitomo Metal Mining Co | Produits composites en acier revetus en double couche et leur procede de fabrication |
EP0694629A2 (de) | 1994-07-27 | 1996-01-31 | Balzers Sa | Korrosions- und verschleissfester Körper, Verfahren zu dessen Herstellung sowie Vakuumbehandlungsanlage |
EP0703303A1 (de) * | 1994-07-27 | 1996-03-27 | Balzers Sa | Korrosions- und verschleissfester Körper sowie Verfahren zu dessen Herstellung |
US6902774B2 (en) * | 2002-07-25 | 2005-06-07 | Inficon Gmbh | Method of manufacturing a device |
JP2007533853A (ja) * | 2004-04-20 | 2007-11-22 | フラウンホーファー−ゲゼルシャフト ツル フェルデルング デル アンゲヴァンテン フォルシュング エー ファウ | 高融点の金属の炭化物層を析出するための方法 |
-
1990
- 1990-02-09 JP JP2822490A patent/JPH03232957A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2705692A1 (fr) * | 1993-05-27 | 1994-12-02 | Balzers Hochvakuum | Procédé pour augmenter la résistance à l'usure de la surface d'une pièce et pièce traitée selon ce procédé. |
FR2722800A1 (fr) * | 1994-07-19 | 1996-01-26 | Sumitomo Metal Mining Co | Produits composites en acier revetus en double couche et leur procede de fabrication |
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JP4868534B2 (ja) * | 2004-04-20 | 2012-02-01 | フラウンホーファー−ゲゼルシャフト ツル フェルデルング デル アンゲヴァンテン フォルシュング エー ファウ | 高融点の金属の炭化物層を析出するための方法 |
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