JP6303725B2 - 剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法及び柄印刷積層体の製造方法、並びに剥離基材付き柄印刷積層体、柄印刷積層体及び中間積層体 - Google Patents

剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法及び柄印刷積層体の製造方法、並びに剥離基材付き柄印刷積層体、柄印刷積層体及び中間積層体 Download PDF

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Description

本発明は、剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法及び柄印刷積層体の製造方法、並びに剥離基材付き柄印刷積層体、柄印刷積層体及び中間積層体に関する。
近年、手書きした文字、絵及び記号などを、情報処理装置が扱うことのできる電子データに変換する必要性が高まっており、特に、スキャナーなどの読取装置を経由せず、手書き情報をリアルタイムでコンピューターなどへ入力する要求が高まっている。
例えば、特許文献1には、ディスプレイ装置の前面に装着される透明シートであって、入力用電子ペンなどによる入力軌跡の位置を示すための位置情報を提供可能なドットパターンが印刷された透明シートが開示されている。該透明シートは、所定波長の光を照射することによって読み取り可能な光を発光するインキを用いて該ドットパターンが印刷されており、入力軌跡読取手段によって、これを位置情報として提供する機能を有するものである。
しかしながら、特許文献1には、このような透明シートを具現化するインキの種類、或いは印刷面の向きや位置情報の配置の工夫などは記載されておらず、透明シートのアイデアもしくは願望が記載されているに過ぎず、具体的な透明シートの例示はない。
これに対し、特許文献2には、基材上に、印刷適性向上層、柄印刷層、易接着層及び硬化性樹脂組成物の架橋硬化物からなる表面保護層を有する印刷シートが提案されている。
特許文献2は、印刷層を構成するインキが着色剤を含み、印刷層は、パターンを検知可能な入力端末を用いて、表面保護層側から該パターンを読み取ることで、印刷シート上における入力端末の位置に関する情報を提供可能である印刷シートであり、印刷シートの具体例も開示されている。
特開2003−256122号公報 国際公開2013/046742
特許文献2のような印刷シートは、印刷シートと鋼板等の被着体とを積層してなる印刷シート積層体を作製した後に、曲げ加工等の加工が施される場合がある。このような加工を行う場合、印刷シートの基材は弾性率が低い方が有利である。しかし、基材の弾性率が低いと、熱処理工程(印刷シートと被着体との熱ラミネート時等)で基材の熱収縮に追従してドットパターンの位置がずれてしまい、ドットパターンが本来の機能を発揮できなくなる場合がある。この点、特許文献2では、加工適性、及び熱処理工程によるドットパターンの位置ずれに関して何ら検討を行っていない。
本発明は、印刷層の柄パターンの位置ずれを抑制し、かつ加工適性に優れる、剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法及び柄印刷積層体の製造方法、並びに剥離基材付き柄印刷積層体及び柄印刷積層体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の[1]〜[10]を提供する。
[1]二軸延伸ポリエステルフィルム上に、表面保護層及び柄印刷層をこの順に有してなり、該表面保護層が電子線硬化性樹脂組成物の架橋硬化物であり、該二軸延伸ポリエステルフィルムが該表面保護層から剥離可能に構成されてなる転写シートの二軸延伸ポリエステルフィルムとは反対側と、被転写基材とを接着剤層Aを介してドライラミネートして中間積層体を得る工程、及び該中間積層体の被転写基材側と、被着体とを接着剤層Bを介して熱ラミネートして剥離基材付き柄印刷積層体を得る工程を有する、剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法。
[2]前記柄印刷層が規則性を有するドットパターンから形成されてなる上記[1]に記載の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法。
[3]前記剥離基材付き柄印刷積層体は、前記ドットパターンを検知可能な入力端末を用いて、前記被着体とは反対側から該パターンを読み取ることで、該剥離基材付き柄印刷積層体上における入力端末の位置に関する情報を提供可能なように構成されてなる上記[2]に記載の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法。
[4]前記転写シートは、前記表面保護層と柄印刷層との間に易接着層を有してなる上記[1]〜[3]の何れかに記載の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法。
[5]前記転写シートは、前記柄印刷層上に隠蔽層を有してなる上記[1]〜[4]の何れかに記載の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法。
[6]前記被転写基材がオレフィン系樹脂フィルム又は塩化ビニル系樹脂フィルムである上記[1]〜[5]の何れかに記載の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法。
[7]上記[1]〜[6]の何れかに記載の剥離基材付き柄印刷積層体を製造した後に、表面保護層から二軸延伸ポリエステルフィルムを剥離する工程を有する、柄印刷積層体の製造方法。
[8]二軸延伸ポリエステルフィルム上に、表面保護層及び柄印刷層をこの順に有してなり、該表面保護層が電子線硬化性樹脂組成物の架橋硬化物であり、該二軸延伸ポリエステルフィルムが該表面保護層から剥離可能に構成されてなる転写シートの二軸延伸ポリエステルフィルムとは反対側と、被転写基材とを接着剤層Aを介してドライラミネートしてなる中間積層体と、被着体とを、該中間積層体の被転写基材側と、被着体とを接着剤層Bを介して熱ラミネートすることにより積層してなる、剥離基材付き柄印刷積層体。
[9]上記[8]に記載の剥離基材付き柄印刷積層体の表面保護層から二軸延伸ポリエステルフィルムを剥離してなる柄印刷積層体。
[10]上記[1]〜[6]の何れかに記載の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法に用いる中間積層体であって、二軸延伸ポリエステルフィルム上に、表面保護層及び柄印刷層をこの順に有してなり、該表面保護層が電子線硬化性樹脂組成物の架橋硬化物であり、該二軸延伸ポリエステルフィルムが該表面保護層から剥離可能に構成されてなる転写シートの二軸延伸ポリエステルフィルムとは反対側と、被転写基材とを接着剤層Aを介してドライラミネートしてなる中間積層体。
本発明の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法及び柄印刷積層体の製造方法は、印刷層の柄パターンの位置ずれを抑制し、かつ加工適性に優れる剥離基材付き柄印刷積層体及び柄印刷積層体を簡易に製造することができる。
また、本発明の剥離基材付き柄印刷積層体及び柄印刷積層体は、印刷層の柄パターンの位置ずれを抑制するとともに、加工適性を良好にすることができる。また、本発明の中間積層体は、前述の効果を奏する剥離基材付き柄印刷積層体及び柄印刷積層体の材料として有用である。
本発明の剥離基材付き柄印刷積層体の一実施形態を示す断面図である。 本発明の柄印刷積層体の一実施形態を示す断面図である。
[剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法]
本発明の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法は、二軸延伸ポリエステルフィルム上に、表面保護層及び柄印刷層をこの順に有してなり、該表面保護層が電子線硬化性樹脂組成物の架橋硬化物であり、該二軸延伸ポリエステルフィルムが該表面保護層から剥離可能に構成されてなる転写シートの二軸延伸ポリエステルフィルムとは反対側と、被転写基材とを接着剤層Aを介してドライラミネートして中間積層体を得る工程、及び該中間積層体の被転写基材側と、被着体とを接着剤層Bを介して熱ラミネートして剥離基材付き柄印刷積層体を得る工程を有するものである。
図1は、本発明の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法により得られる剥離基材付き柄印刷積層体(10)の一実施形態を示す断面図である。図1では製造工程を示していないが、転写シート(4)の二軸延伸ポリエステルフィルム(1)とは反対側と、被転写基材(6)とを接着剤層A(5)を介してドライラミネートして中間積層体(7)を得る工程、及び中間積層体(7)の被転写基材(6)側と、被着体(9)とを接着剤層B(8)を介して熱ラミネートする工程により、剥離基材付き柄印刷積層体(10)を得ることができる。
<第一工程>
第一工程は、二軸延伸ポリエステルフィルム上に、表面保護層及び柄印刷層をこの順に有してなり、該表面保護層が電子線硬化性樹脂組成物の架橋硬化物であり、該二軸延伸ポリエステルフィルムが該表面保護層から剥離可能に構成されてなる転写シートの二軸延伸ポリエステルフィルムとは反対側と、被転写基材とを接着剤層Aを介してドライラミネートする工程である。
ドライラミネートは、ロールラミネーター等の汎用のドライラミネート手段により行えばよい。
(転写シート)
中間積層体の作製に用いる転写シートは、二軸延伸ポリエステルフィルム上に、表面保護層及び柄印刷層をこの順に有してなり、該表面保護層が電子線硬化性樹脂組成物の架橋硬化物であり、該二軸延伸ポリエステルフィルムが該表面保護層から剥離可能に構成されてなるものである。転写シートは第一工程に先立って作製する。
本発明では、転写シートの支持体(剥離基材)として、二軸延伸ポリエステルフィルムを用いる。二軸延伸ポリエステルフィルムを用いることにより、熱処理時(中間積層体と被着体との熱ラミネート時等)に印刷層の柄パターンの位置がずれることを抑制できる。また、二軸延伸ポリエステルフィルムは電子線の照射耐性を有するために、電子線硬化性樹脂組成物からなる表面保護層の形成が可能となり、耐擦傷性を向上させることができる。
なお、二軸延伸ポリエステルフィルムは、剥離基材付き柄印刷積層体を作製した後の作業や輸送時等に表面保護層を保護する役割を有する。最終用途(ホワイドボード、映写スクリーン等)の使用時には、二軸延伸ポリエステルフィルムは剥離して用いることが好ましい。
二軸延伸ポリエステルフィルムを構成するポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と称する場合がある。)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート、ポリカーボネート、エチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体及びポリアリレート等が挙げられる。この中でも、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレートが好ましく、特にポリエチレンテレフタレートがハンドリング性及びコストの観点から好ましい。
二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みは、20〜150μmであることが好ましく、30〜130μmであることがより好ましく、50〜100μmであることがさらに好ましい。
二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みを20μm以上とすることにより、コシや強度不足等を原因として、柄印刷層を形成する際にシワが混入することを防止しやすくできる。さらに、二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みを20μm以上とすることにより、熱ラミネート時の熱負荷を分散させて、被転写基材の収縮をより抑制できる。
また、二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みを150μm以下とすることにより、ラミネートの作業性、及び剥離基材付き柄印刷積層体の製造後に二軸延伸ポリエステルフィルムを剥離する際の作業性を良好にすることができる。
二軸延伸ポリエステルフィルムは、140℃5分間加熱した際の熱収縮率が、流れ方向(MD方向)及び幅方向(TD方向)の何れにおいても、2.0%未満であることが好ましく、1.0%以下であることがより好ましい。なお、熱収縮率は以下の計算で算出したものである。
熱収縮率(%)=([熱処理前寸法−熱処理後寸法]/熱処理前寸法)×100
二軸延伸ポリエステルフィルムは、最終用途(ホワイトボード、映写スクリーン等)の使用時には剥離して用いられる。したがって、二軸延伸ポリエステルフィルムと表面保護層との間は剥離可能に構成する必要がある。
二軸延伸ポリエステルフィルムと表面保護層とを剥離可能にするためには、例えば、表面保護層を設ける側の二軸延伸ポリエステルフィルムの表面をシリコーン系離型剤等の離型剤で離型処理を施して接着力を弱める手段、及び接着力が適切になるように、二軸延伸ポリエステルフィルムの材料と、表面保護層の材料との組み合わせを選択する手段が挙げられる。
なお、二軸延伸ポリエステルフィルムの表面保護層を形成する側の面は、ケミカルコーティングやサンドブラスト処理で凹凸を付与してもよい。二軸延伸ポリエステルフィルムに凹凸を付与することにより、該凹凸が表面保護層に反映され、映写スクリーンの映写適性を満足するような光沢値を調整できる。
表面保護層は、電子線硬化性樹脂組成物を架橋硬化させたもので構成される。
電子線硬化性樹脂としては、電子線硬化性樹脂として慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマー乃至はプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。
代表的には、重合性モノマーとして、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好適であり、中でも多官能性(メタ)アクリレートが好ましい。なお、ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味し、他の類似するものも同様の意である。多官能性(メタ)アクリレートとしては、分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートであればよく、特に制限はない。これらの多官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
次に、重合性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えばエポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系などが挙げられる。ここで、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーも用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエーテル(メタ)アクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
さらに、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテルなどの分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマーなどがある。
上記多官能性(メタ)アクリレートとしては、ホワイトボードの消去性を高めるため、シリコーン(メタ)アクリレートモノマー、オリゴマー及びプレポリマーの何れかを含有することが好ましい。
また、電子線硬化性樹脂組成物中には、粘度を低下させるなどの目的で、単官能性(メタ)アクリレートを、本発明の目的を損なわない範囲で適宜併用することができる。これらの単官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、電子線硬化性樹脂の数平均分子量(GPC法で測定したポリスチレン換算の数平均分子量)が、1000〜10000であることが好ましく、2000〜10000がより好ましい。数平均分子量が上記範囲内であれば、加工性に優れ、コーティング剤組成物が適度なチキソ性が得られるので、表面保護層の形成が容易となる。
表面保護層の厚み(硬化後の厚み)は、耐擦傷性、被転写基材の収縮抑制及び加工適性のバランスの観点から、1〜20μmであることが好ましく、2〜10μmであることがより好ましく、2〜7μmであることがさらに好ましい。
表面保護層は、鉛筆硬度が2B以上であることが好ましい。鉛筆硬度が2B以上であると、良好な耐擦傷性が得られるとともに入力端末である先端が硬質な電子ペンなどのペン先で筆記した場合の筆圧による凹みがつき難い。以上の観点から、鉛筆硬度はB以上がさらに好ましい。
電子線硬化性樹脂組成物中には、紫外線吸収剤、酸化防止剤、フィラー、帯電防止剤等の添加剤を含有させてもよい。
表面保護層は、例えば、二軸延伸ポリエステルフィルム上に電子線硬化性樹脂組成物を塗工し、電子線を照射することにより形成することができる。電子線硬化性樹脂組成物の塗工方法としては、特に制限はなく、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどの公知の方式を用いることができる。
表面保護層上には、柄印刷層が形成される。柄印刷層の柄は、木目柄、タイル柄等の他、規則性を有するドットパターンが挙げられる。これらの柄の中でも、規則性を有するドットパターンは、柄パターンの位置ずれを抑制することが重要である。つまり、本発明は、規則性を有するドットパターンに対して極めて有用である。
規則性を有するドットパターンは、該ドットパターンを検知可能な入力端末を用いて被着体とは反対側から該ドットパターンを読み取ることで、柄印刷積層体上における入力端末の位置に関する情報を提供することができる。そして、該入力端末とコンピューターとを接続しておくことにより、該入力端末で検知した位置情報をコンピューターに反映させることができる。具体的には、本発明のパターン印刷シート上で該入力端末を動かすことにより、該入力端末の動作の軌跡をコンピューター画面に反映させることができる。
規則性を有するドットパターンは、入力端末が、パターン形成部とパターン非形成部とのコントラストを検知可能な材料であれば、その材料については特に制限はなく、化粧シートなどにおいて、着色剤として通常用いられるものを使用することができる。
具体的には、着色剤としては、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄色酸化鉄、黄鉛、チタン黄、弁柄、クロムバーミリオン、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、フェロシアン化物、群青、コバルトブルーなどの無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどの有機顔料又は染料、アルミニウム、真鍮などの鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛などの鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料などであり、これらを単独若しくは併用して使用することができる。これら着色剤は他の柄にも用いることができる。
柄印刷層の形成に用いられるインキとしては、バインダーに上記着色剤を含有し、さらに必要に応じて、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒及び硬化剤等を混合したものを使用することができる。
バインダーとしては特に制限はなく、例えば、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/アクリル系共重合体樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ニトロセルロース系樹脂及び酢酸セルロース系樹脂等の1種又は2種以上を使用することができる。
柄印刷層の印刷方法としては、特に限定されず公知の方法を用いることができ、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、孔版印刷法及びインキジェット印刷法等が挙げられる。これらの印刷方法のうち、グラビア印刷法が、印刷速度が速く、生産効率が高いので好ましい。
また、柄印刷層における規則性を有するドットパターンは、あらかじめ定められた規則に従って配置されており、その配置関係から印刷シート上での位置が特定可能なように構成されている。このため、各ドットは熱収縮等により位置がずれないことが好ましいところ、本発明は熱収縮を抑制し得る点で有用である。
規則性を有するドットパターンとしては、例えば、アノト社の規格による、いわゆるアノトパターンが挙げられる。
アノトパターンは、各ドットを直交する格子の交点から上下左右のいずれかにずれるように形成するものである。アノトパターンの入力端末には、カメラが内蔵されており、一回に読み取る範囲は通常36ドット(6×6)である。この36ドットは4の36乗通りもの組み合わせがあり、柄印刷層のいずれの場所においても36ドットの組み合わせを異なるものにできるため、正確な位置情報を認識することができる。
該アノトパターンは、直交する格子からの微妙な「ずれ」により位置情報を把握するものであり、各ドットパターンの配置がずれないことが重要である。このため、柄パターンの位置ずれを抑制した本発明は、アノトパターンに対して極めて有用である。
ドットパターンのドット形状は隣接するドットと容易に区別できれば特に制限はなく、通常は、平面視形状が、円、楕円、多角形などの形状が用いられる。またドットの立体形状についても特に制限はなく、略円盤状、半球状、凹面状、多角形状などが挙げられる。これらの内、平面視形状が円形状のものが好適である。
ドットパターンを構成する各ドットは、直径が80〜130μm、グリッドサイズ(直交する格子の交点の間隔)が300±6μmであることが好ましい。
ドットパターンの認識に用いることができる入力端末としては、柄印刷層のパターン形成部とパターン非形成部とのコントラストを認識し得るものであれば、特に限定はなく、従来公知のセンサーが備えられていればよい。
入力端末で読み取った連続的な撮像データから位置情報が算出され、それを時間情報と組み合わせ、情報処理装置で扱える入力軌跡データとして提供される。なお、これらの処理装置としては、特に限定されず、プロセッサ、メモリ、通信インタフェース及びバッテリなどの部材を具備していればよい。
また、読取データ処理装置は、入力端末に内蔵されていてもよいし、また、外部の情報処理装置に内蔵されていてもよい。
表面保護層と柄印刷層との間には、易接着層を有することが好ましい。
易接着層は、柄印刷層の保護や、表面保護層と柄印刷層との密着性を向上させる役割を有する。
易接着層を構成する樹脂組成については特に制限が無いが、上記の密着性向上の目的と、最終製品としてのドット読み取り性の観点から、無色、若しくは半透明乳白色の2液硬化型樹脂が望ましく、特に2液硬化型ポリウレタン樹脂が好ましい。2液硬化型ポリウレタン樹脂としては、後述の印刷適性向上層で例示するものが好適に用いられる。
また易接着層には、本発明の効果を阻害しない範囲で、耐候性改善剤を添加することが可能である。耐候性改善剤としては、紫外線吸収剤や光安定剤を用いることができる。
紫外線吸収剤は、無機系、有機系のいずれでもよく、無機系紫外線吸収剤としては、平均粒径が5〜120nm程度の二酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛などを好ましく用いることができる。また、有機系紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール系、具体的には、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、ポリエチレングリコールの3−[3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸エステルなどが挙げられる。一方、光安定剤としては、例えばヒンダードアミン系、具体的には2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2’−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートなどが挙げられる。
耐候性改善剤の配合量は、易接着層を形成する樹脂組成物全量中、1〜50質量%であることが好ましく、3〜40質量%がより好ましく、5〜25質量%がさらに好ましい。
易接着層の厚さは、密着性向上、ドットパターンの読み取り性、及び柄印刷層の保護のバランスの観点から、0.5〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましい。
易接着層の塗工方法としては、特に制限はなく、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどの公知の方式を用いることができる。
上述の転写シートは、柄印刷積層体をホワイトボード或いは映写スクリーンとして使用した際の文字や映像の視認性を良好にする観点から、柄印刷層上に隠蔽層を有することが好ましい。
隠蔽層は、例えば、バインダー樹脂及び顔料を含有する隠蔽層形成インキから形成することができる。顔料は上記視認性の観点から白色顔料が好適である。隠蔽層の厚みは、通常1〜20μm程度である。
(接着剤層A)
接着剤層Aは、上述の転写シートと、後述の被転写基材とをドライラミネートするために用いられる。
接着剤層Aは、ドライラミネートの前に、上述の転写シートの二軸延伸ポリエステルフィルムとは反対側、あるいは後述の被転写基材上に形成すればよい。
接着剤層Aの厚みは、使用する接着剤の種類などに応じて異なるが、1〜30μmであることが好ましく、3〜20μmであることがより好ましい。
接着剤層Aを構成する接着剤は、感圧接着剤等の非硬化型の接着剤及び熱硬化型接着剤が挙げられる。これらの中でも、耐熱性の観点から熱硬化型接着剤が好適である。なお、接着剤層Aを熱硬化型接着剤とした場合、ドライラミネートでは硬化が進行しないが、後述の熱ラミネートで硬化を進行させることができる。
熱硬化型接着剤は、熱によって化学反応が生じて架橋する性質を有する組成物を含むものであり、例えば、2液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエ−テルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性の観点から2液硬化型ウレタン系接着剤が好適である。
感圧接着剤(粘着剤)としては、ポリエステル系感圧接着剤、アクリル系感圧接着剤等が挙げられる。
(被転写基材)
本発明の製造方法により得られる剥離基材付き柄印刷積層体は、曲げ加工等の加工が施される場合がある。かかる曲げ加工適性を付与するため、本発明では、被転写基材として、引張弾性率の低いものを用いることが好ましい。
通常、弾性率の低い基材を用いた場合、熱処理時に基材が収縮して柄印刷層の柄パターンがずれてしまう。熱処理としては、柄印刷層の乾燥時の加熱や、中間積層体と被着体との熱ラミネートが挙げられる。しかしながら、本発明では、柄印刷層を上述した二軸延伸ポリエステルフィルム上に形成するため、被転写基材が柄印刷層等の乾燥時の加熱により収縮することがない。さらに、本発明では、中間積層体と被着体とを熱ラミネートする際は、被転写基材を表面に露出させないため被転写基材が加熱ロールに直接接触することがなく、かつ、上下のロールにより中間積層体及び被着体が押さえつけられている。以上のことから、本発明では、被転写基材として、加工適性を良好にし得る弾性率の低いものを用いても、熱ラミネート時の被転写基材の収縮を抑制することができる。
被転写基材は、25℃の引張弾性率(JIS K7161,7162:1994)が300〜3000MPaであることが好ましく、500〜2000MPaであることがより好ましい。
被転写基材は、加工適性の観点からプラスチックフィルムが好適である。プラスチックフィルムは各種のプラスチックフィルムを用いることができるが、塩化ビニル系樹脂フィルム及びオレフィン系樹脂フィルムが好適である。また、柄印刷積層体をホワイトボード或いは映写スクリーンとして使用した際の文字や映像の視認性を良好にする観点から、白色塩化ビニル系樹脂フィルム及び白色オレフィン系樹脂フィルムがより好適である。
オレフィン系樹脂フィルムとしては、エチレン系樹脂フィルム、プロピレン系樹脂フィルムが挙げられるが、プロピレン系樹脂フィルムが好適である。
被転写基材は、柄印刷積層体をホワイトボード或いは映写スクリーンとして使用した際の文字や映像の視認性を良好にするために、隠蔽性に優れることが好ましい。このため、被転写基材は、下記の方法で測定した色差(ΔE)が10以下であることが好ましい。
隠蔽率試験紙(JIS K5400 7.2(2)(f))の黒地及び白地を下地として、該下地上に二軸延伸白色ポリエステルフィルムを設置した際のL*値、a*値及びb*値をそれぞれ測定する。下地が黒地と白地のL*値の差の2乗、下地が黒地と白地のa*値の差の2乗、及び下地が黒地と白地のb*値の差の2乗の和の平方根を色差(ΔE)とする。
また、被転写基材は、柄印刷積層体をホワイトボード或いは映写スクリーンとして使用した際の文字や映像の視認性を良好にするために、JIS Z 8729−1994に規定されるCIE(国際照明委員会)L***表色系におけるL*値が90以上であることが好ましい。L*値は例えば実施例に記載の方法で測定することができる。
上記色差(ΔE)及びL*値を満たすため、被転写基材は白色であることが好ましい。
被転写基材中には、本発明の効果を阻害しない範囲で、難燃剤、酸化防止剤、滑剤、発泡剤、紫外線吸収剤及び光安定剤等の添加剤を含有してもよい。
また、二軸延伸白色ポリエステルフィルムは、他の層との密着性を向上させるために、片面又は両面に、酸化法や凹凸化法等の物理的又は化学的表面処理等の易接着処理を施してもよい。
上述のようにして得られる中間積層体は、140℃5分間加熱した際の熱収縮率が、流れ方向(MD方向)及び幅方向(TD方向)の何れにおいても、2.0%未満であることが好ましく、1.2%以下であることがより好ましい。なお、熱収縮率は以下の計算で算出したものである。
熱収縮率(%)=([熱処理前寸法−熱処理後寸法]/熱処理前寸法)×100
<第二工程>
第二工程は、第一工程で得られた中間積層体の被転写基材側と、被着体とを接着剤層Bを介して熱ラミネートし、剥離基材付き柄印刷積層体を得る工程である。
熱ラミネートは、ロールラミネーター等の汎用の熱ラミネート手段により行えばよい。
(接着剤層B)
接着剤層Bは、第一工程で得られた中間積層体の被転写基材側と、被着体とを熱ラミネートするために用いられる。
接着剤層Bは、熱ラミネートの前に、上述の中間積層体の被転写基材側、あるいは後述の被着体上に形成すればよい。
接着剤層Bの厚みは、使用する接着剤の種類などに応じて異なるが、1〜30μmであることが好ましく、3〜20μmであることがより好ましい。
接着剤層Bを構成する接着剤は、熱硬化型接着剤及びホットメルト型接着剤が挙げられる。これらの中でも、耐熱性の観点から熱硬化型接着剤が好適である。
熱硬化型接着剤は、接着剤層Aで例示したものと同様のものを用いることができる。
ホットメルト型接着剤は、加熱することで流動性を示し、冷却により固化する際に接着力を発現する(ヒートシール性を発現する)熱可塑性材料からなる加熱溶融型の接着剤である。ホットメルト接着剤としては、例えばエチレン−酢酸ビニル系、塩化ビニル−酢酸ビニル系、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ナイロン系、ポリエステル系、ゴム系、アクリル系、ウレタン系、セルロース系、反応型ホットメルト系等の樹脂が挙げられる。
(被着体)
被着体は、本発明で得られる積層体のコシ、強度等を向上させるとともに、難燃性を向上させることなどを目的として、上述の中間積層体と積層される部材である。
被着体としては、鉄、アルミニウム、銅等の鋼板や、難燃剤含有の樹脂板等が挙げられる。鋼板の厚みは通常0.1〜2.0mm程度であり、樹脂板の厚みは通常0.1〜20mm程度である。
(プライマー層)
中間積層体、及び被着体のうち、上述の接着剤層Bを形成しなかった部材の接着剤層Bと接する面に対して、密着性を向上させるためのプライマー層を形成することが好ましい。
プライマー層は、2液硬化型樹脂組成物から形成することが好ましい。
2液硬化型樹脂の硬化剤は特に制限されないが、ポリイソシアネートを硬化剤とするものが好ましい。
ポリイソシアネートとしては、汎用のポリイソシアネートを用いることができる。なお、被着体が鋼板である場合には、アロファネート変性イソシアネートを用いることが好適である。イソシアネート系硬化剤には、環状構造を有するイソシアヌレートタイプと鎖状構造を有するアロファネートタイプとに大別される。前述のアロファネート変性イソシアネートは、実質的にイソシアヌレート基を有さないものを言う。アロファネート変性イソシアネートは、硬化後も鎖状を維持するために運動性が制限されないという特徴を有する。
アロファネート変性イソシアネートは、例えば、アロファネート化触媒の存在下、ジオール化合物と有機ジイソシアネートを反応させて得ることができる。
2液硬化型樹脂の主剤は特に制限されないが、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂等が挙げられる。
プライマー層の厚さは、密着性向上及び費用対効果の観点から、0.1〜5μmが好ましく、0.1〜3μmがより好ましい。
プライマー層の塗工方法としては、特に制限はなく、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどの公知の方式を用いることができる。
[柄印刷積層体の製造方法]
本発明の柄印刷積層体の製造方法は、上述した本発明の剥離基材付き柄印刷積層体を製造した後に、表面保護層から二軸延伸ポリエステルフィルムを剥離する工程を有するものである。
表面保護層から二軸延伸ポリエステルフィルムを剥離するタイミングは特に制限されない。表面保護層上に二軸延伸ポリエステルフィルムを有すると、輸送時や剥離基材付き柄印刷積層体を折り曲げ加工する際などに、表面保護層の傷付きを防止できる。このため、輸送後や加工後に二軸延伸ポリエステルフィルムを剥離することが好ましい。
上述のようにして得られた柄印刷積層体は、映写スクリーンとしての機能と表面のマーカー消去性との両立を求める観点から、60度光沢値が10〜75の範囲であることが好ましく、10〜65の範囲であることがより好ましい。マーカー消去性の観点を重要視すると、60度光沢値が25以上であることがさらに好ましい。光沢値を上記範囲とするためには、二軸延伸ポリエステルフィルムに凹凸を付与すればよい。
[剥離基材付き柄印刷積層体]、[柄印刷積層体]
本発明の剥離基材付き柄印刷積層体は、二軸延伸ポリエステルフィルム上に、表面保護層及び柄印刷層をこの順に有してなり、該表面保護層が電子線硬化性樹脂組成物の架橋硬化物であり、該二軸延伸ポリエステルフィルムが該表面保護層から剥離可能に構成されてなる転写シートの二軸延伸ポリエステルフィルムとは反対側と、被転写基材とを接着剤層Aを介してドライラミネートしてなる中間積層体と、被着体とを、該中間積層体の被転写基材側と、被着体とを接着剤層Bを介して熱ラミネートすることにより積層してなるものである。
また、本発明の柄印刷積層体は、上記剥離基材付き柄印刷積層体の表面保護層から二軸延伸ポリエステルフィルムを剥離してなるものである。
本発明の剥離基材付き柄印刷積層体、及び本発明の柄印刷積層体の各構成部材の実施の形態は、本発明の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法で例示したとおりである。
[中間積層体]
本発明の中間積層体は、上述した本発明の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法に用いる中間積層体であって、二軸延伸ポリエステルフィルム上に、表面保護層及び柄印刷層をこの順に有してなり、該表面保護層が電子線硬化性樹脂組成物の架橋硬化物であり、該二軸延伸ポリエステルフィルムが該表面保護層から剥離可能に構成されてなる転写シートの二軸延伸ポリエステルフィルムとは反対側と、被転写基材とを接着剤層Aを介してドライラミネートしてなるものである。
本発明の中間積層体の実施の形態は、本発明の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法で例示したとおりである。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
<評価方法>
実施例及び比較例で作製した柄印刷積層体及び中間積層体について、以下(1)〜(4)の評価を行った。結果を表1に示す。
(1)熱収縮率
中間積層体を140℃5分間熱処理し、以下の計算により、中間積層体の流れ方向(MD方向)及び幅方向(TD方向)の熱収縮率を算出した。
熱収縮率(%)=([熱処理前寸法−熱処理後寸法]/熱処理前寸法)×100
(2)ドットパターンのドット径、グリッドサイズ、パターン読み取り性
アノトパターン検出装置「TECHKON製 APA DMS910IR」、及び専用ソフトウェア 「Anoto Pattern Analyzer」を使用し、ドット径、グリッドサイズ及びドットパターン読み取り性を評価した。
ドット径及びグリッドサイズは5点の平均値とし、ドットパターン読み取り性は以下の基準で評価した。
〇:上記の専用の読み取り装置で問題なく座標情報を読み取れた。
△:上記の専用の読み取り装置で座標情報を読み取れない部分がわずかにあった。
×:上記の専用の読み取り装置で座標情報を読み取れなかった。
(3)折り曲げ加工性
中間積層体を25℃で180度折り曲げて、白化の状態を目視で観察し、以下の通り評価した。
○:白化なし
△:わずかに白化有り
×:著しい白化有り
(4)熱ラミネート耐性
柄印刷積層体の熱ラミネートにより生じたシワの有無を目視で評価した。シワがないものを「〇」、シワが生じたものを「×」とした。
<中間積層体の作製>
実施例1
厚さ75μmの離型性PETフィルム(三菱樹脂社製「G940H75UH13」)の表面に、電子線硬化性アクリレート樹脂及び多官能モノマーを主成分とする電子線硬化性樹脂(DICグラフィックス社製「WBWハード(平均官能基数4.0)100質量部に対して、シリコーンアクリレートプレポリマー(DICグラフィックス社製「WBWシリコーン添加剤」)を3質量部添加した電子線硬化性樹脂組成物をグラビアダイレクトコータ法により、硬化後の厚みが5μmとなるように塗布し、加速電圧165kV、照射線量50kGy(5Mrad)の電子線を照射して、電子線硬化性樹脂組成物を硬化させて表面保護層を形成した。
次に、アクリルポリオール系樹脂(昭和インク工業社製「EBFプライマー」)をバインダー(主剤)とし、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)を硬化剤とし、その質量比(主剤/HMDI)が(100/15)である2液硬化型ウレタン樹脂、グラビアコーター法にて乾燥後の厚みが2μmになるように塗布して易接着層を形成した。
さらに、塩化ビニル/酢酸ビニル/アクリル系共重合体樹脂をバインダーとし、顔料にカーボンブラックを含有した黒インキ(昭和インク社製の「化X(NT)ブラック」及び「化X(NT)チキソ性メジウム2」の質量比5:95の混合物)を用いて、グラビアコーター法にて規則性を有するドットパターン(ドットサイズ80〜130μm、グリッドサイズ300±6μm)を有する柄印刷層を形成し、転写シートを作製した。
次に、転写シートの柄印刷層側に、2液硬化型ウレタン樹脂を含む接着剤層A用インキを乾燥後の厚みが15μmとなるように塗布し、接着剤層Aを形成し、転写シートの二軸延伸ポリエステルフィルムとは反対側(柄印刷層側)と、被転写基材(白色ポリプロピレンフィルム、厚み60μm、三菱樹脂社製「PB023」、隠蔽値ΔE=3.82、L*値92.88、25℃引張弾性率800MPa)とを接着剤層Aを介してドライラミネートして、中間積層体を作製した。
実施例2
被転写基材を白色塩化ビニルフィルム(厚み80μm、バンドー化学社製「ビニバン」、隠蔽値ΔE=2.42、L*値94.73、25℃引張弾性率1300MPa)に変更した以外は、実施例1と同様にして中間積層体を作製した。
比較例1
基材(白色ポリプロピレンフィルム、厚み60μm、三菱樹脂社製「PB023」、隠蔽値ΔE=3.82、L*値92.88、25℃引張弾性率800MPa)上に、柄印刷層、易接着層及び表面保護層をこの順に形成し、中間積層体を作製した。柄印刷層、易接着層及び表面保護層の処方、厚み及びその他形成条件は実施例1と同様にした。
比較例2
基材(白色塩化ビニルフィルム、厚み80μm、バンドー化学社製「ビニバン」、隠蔽値ΔE=2.42、L*値94.73、25℃引張弾性率1300MPa)上に、実施例1と同様にして、柄印刷層及び易接着層を順次形成し、中間積層体を作製した。柄印刷層及び易接着層の処方、厚み及びその他形成条件は実施例1と同様にした。
<剥離基材付き柄印刷積層体の作製>
実施例1、2の中間積層体の被転写基材側の面、並びに比較例1、2の中間積層体の基材側の面に、主剤である塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(塩化ビニル成分の含有率95質量%)に、アロファネート変性ポリイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートの反応物を硬化剤として3質量%含有する組成物を乾燥後の厚みが1μmとなるように塗工し、プライマー層を形成した。
次に、被着体として厚み0.4mmの亜鉛メッキ鋼板を準備した。該鋼板に、主剤であるポリエステル樹脂(横浜ゴム社製「ハマタイトY−6255−A」)と、硬化剤であるポリイソシアネート系硬化剤(横浜ゴム社製「ハマタイトY−6255−B」)とからなる接着剤層B形成用インキを乾燥後の厚みが10μmとなるように塗工し、接着剤層Bを形成した。
次いで、鋼板上に形成した接着剤層Bと、中間積層体に形成したプライマー層とを対向させ、ロールラミネーターを用いて140℃又は160℃で熱ラミネートし、鋼板と中間積層体とを積層した。実施例1及び2については、さらに表面保護層から離型性PETフィルムを剥離し、実施例1、2及び比較例1、2の柄印刷積層体を作製した。
表1の結果から、実施例1及び2の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法及び柄印刷積層体の製造方法によれば、印刷層の柄パターンの位置ずれを抑制し、かつ加工適性に優れる剥離基材付き柄印刷積層体及び柄印刷積層体を簡易に製造することができることが確認できる。
また、実施例1及び2の剥離基材付き柄印刷積層体及び柄印刷積層体は、印刷層の柄パターンの位置ずれを抑制でき、かつ加工適性に優れることが確認できる。また、実施例1の中間積層体は、前述の効果を奏する剥離基材付き柄印刷積層体及び柄印刷積層体の材料として有用であることが分かる。
本発明の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法及び柄印刷積層体の製造方法で得られる剥離基材付き柄印刷積層体及び柄印刷積層体は、ホワイトボード、映写スクリーンあるいはホワイトボード兼映写スクリーン等として用いることができる。また、前記用途で用いた際に、柄印刷積層体の表面に対して、ドットパターンを検知可能な入力端末により入力を行うことにより、該入力をリアルタイムで高精度なデジタル情報としてコンピューターに取り込み、映写スクリーン等に反映させることができる。
1:二軸延伸ポリエステルフィルム
2:表面保護層
3:柄印刷層
4:転写シート
5:接着剤層A
6:被転写基材
7:中間積層体
8:接着剤層B
9:被着体
10:剥離基材付き柄印刷積層体
11:柄印刷積層体

Claims (10)

  1. 二軸延伸ポリエステルフィルム上に、表面保護層及び柄印刷層をこの順に有してなり、該表面保護層が電子線硬化性樹脂組成物の架橋硬化物であり、該二軸延伸ポリエステルフィルムが該表面保護層から剥離可能に構成されてなる転写シートの二軸延伸ポリエステルフィルムとは反対側と、被転写基材とを接着剤層Aを介してドライラミネートして中間積層体を得る工程、及び該中間積層体の被転写基材側と、被着体とを接着剤層Bを介して熱ラミネートして剥離基材付き柄印刷積層体を得る工程を有する、剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法。
  2. 前記柄印刷層が規則性を有するドットパターンから形成されてなる請求項1に記載の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法。
  3. 前記剥離基材付き柄印刷積層体は、前記ドットパターンを検知可能な入力端末を用いて、前記被着体とは反対側から該パターンを読み取ることで、該剥離基材付き柄印刷積層体上における入力端末の位置に関する情報を提供可能なように構成されてなる請求項2に記載の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法。
  4. 前記転写シートは、前記表面保護層と柄印刷層との間に易接着層を有してなる請求項1〜3の何れかに記載の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法。
  5. 前記転写シートは、前記柄印刷層上に隠蔽層を有してなる請求項1〜4の何れかに記載の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法。
  6. 前記被転写基材がオレフィン系樹脂フィルム又は塩化ビニル系樹脂フィルムである請求項1〜5の何れかに記載の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の剥離基材付き柄印刷積層体を製造した後に、表面保護層から二軸延伸ポリエステルフィルムを剥離する工程を有する、柄印刷積層体の製造方法。
  8. 二軸延伸ポリエステルフィルム上に、表面保護層及び柄印刷層をこの順に有してなり、該表面保護層が電子線硬化性樹脂組成物の架橋硬化物であり、該二軸延伸ポリエステルフィルムが該表面保護層から剥離可能に構成されてなる転写シートの二軸延伸ポリエステルフィルムとは反対側と、被転写基材とを接着剤層Aを介してドライラミネートしてなる中間積層体と、被着体とを、該中間積層体の被転写基材側と、被着体とを接着剤層Bを介して熱ラミネートすることにより積層してなる、剥離基材付き柄印刷積層体。
  9. 請求項8に記載の剥離基材付き柄印刷積層体の表面保護層から二軸延伸ポリエステルフィルムを剥離してなる柄印刷積層体。
  10. 請求項1〜6の何れかに記載の剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法に用いる中間積層体であって、二軸延伸ポリエステルフィルム上に、表面保護層及び柄印刷層をこの順に有してなり、該表面保護層が電子線硬化性樹脂組成物の架橋硬化物であり、該二軸延伸ポリエステルフィルムが該表面保護層から剥離可能に構成されてなる転写シートの二軸延伸ポリエステルフィルムとは反対側と、被転写基材とを接着剤層Aを介してドライラミネートしてなる中間積層体。
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