JP6303466B2 - 車両カウルサイド構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両前輪のサスペンションの車幅方向外側に位置する車両カウルサイド構造に関するものである。
特許文献1には、自動車の車体前部構造が開示されている。この車体前部構造は、閉断面のエプロンアッパメンバと、筒状のサスペンションタワーと、サスペンションを支持するサスペンションプレートと、カウルとを備えている。
エプロンアッパメンバ内には仕切壁が設けられ、エプロンアッパメンバを上部閉断面と下部閉断面とからなる上下二層の閉断面構造としている。サスペンションプレートは、サスペンションタワーの上端を塞ぐとともに車外側の側縁をエプロンアッパメンバの下縁に結合することによってサスペンションの上端を支持している。
特許文献1では、かかる構成により、サスペンションプレートまわりの剛性を強化し、サスペンションからの入力振動を抑制することができるとしている。
特開2002−137762号公報
しかし特許文献1の車体前部構造では、左右方向の振動のみを問題とし、それに対するエプロンアッパメンバの剛性と、サスペンションプレートの振動の抑制を図っているに過ぎない。しかも、サスペンションプレートの車外側の側縁は、エプロンアッパメンバのフランジ状の薄い下縁に当接しているだけである。
したがって、サスペンションプレートの押さえは充分ではないし、サスペンションからの上下左右の様々な入力に対する剛性性能を向上させ、操縦安定性を向上させているとはいえない。
また、特許文献1では、車両前面衝突時の衝撃エネルギーを車体前部構造によって吸収させることについて何ら開示していない。エプロンアッパメンバも、上下二層の閉断面構造を有しているものの、もともと1つだった閉断面の内部を仕切壁で仕切っただけである。そのため、車両前面衝突時には組立品全体がまとまって変形するだけであり、衝撃エネルギーを吸収するうえで充分ではない。
本発明は、このような課題に鑑み、サスペンションからの様々な入力に対する剛性を向上させ、操縦安定性を向上させるとともに、車両前面衝突時の乗員の安全性を向上させることが可能な車両カウルサイド構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる車両カウルサイド構造の代表的な構成は、車両前輪のサスペンションの車幅方向外側に位置する車両カウルサイド構造において、上下に重ねられ車両前後方向に長尺な上部材および下部材であって、それぞれ矩形状の閉断面を形成し、少なくともいずれかの後端がフロントピラー下のサイドボディに固定されている上部材および下部材と、サスペンションに取り付けられ、サスペンションから車幅方向外側に延びる水平部分を有するサスペンションプレートとを備え、上部材または下部材のいずれか一方は他方よりも車幅方向内側に突出していて、サスペンションプレートの水平部分は、上部材または下部材のうち、突出している一方に当接しながら車幅方向外側に延び、他方に到達していることを特徴とする。
上記構成によれば、上部材と下部材との間に形成された段差によってサスペンションプレートの水平部分を上下方向および車幅方向に位置規制可能である。これにより、サスペンションからの様々な入力に対する剛性を向上させることができ、操縦安定性を向上させることができる。また上部材および下部材はフロントピラー下のサイドボディという剛性の高い部材の近傍に固定されていて、それぞれ閉断面を形成している。こうした上部材および下部材が車両前方衝突時にそれぞれ変形することで、衝撃エネルギーを大幅に吸収可能であり、乗員の安全性を向上させることができる。
また、上部材と下部材の車両前後方向の長さが異なっているとよい。かかる構成では、車両前面衝突が発生すると、上部材と下部材のうち、まず車両前後方向の長さが長い方が変形しながら衝撃エネルギーを吸収する。その後、変形が進行して、上部材と下部材のうち、車両前後方向の長さが短い方まで達すると、そこからは抗力を増加させながら衝撃エネルギーを吸収する。このように吸収過程において途中から抗力が増加するため、多くの衝撃エネルギーを吸収するとともに、衝撃エネルギーによる変形が車室側まで及ぶことを防止することが可能となる。したがって、乗員の安全性をさらに向上させることができる。
上部材または下部材のうち、車両前後方向の長さが短い方は、車両前後方向において、サスペンションの前端と同一位置または前方位置まで延びているとよい。かかる構成によれば、車両前面衝突時にサスペンションより前方位置から閉断面の抗力が増加するため、その同一位置または後方位置にあるサスペンションを保護することができる。
上部材または下部材のうち、車両前後方向の長さが短い方には、車両前後方向の長さが長い方に次第に近づくように傾斜する傾斜壁が形成されているとよい。かかる構成によれば、車両前面衝突時に車両前後方向の長さが長い上部材または下部材の変形が進行した場合、傾斜壁が徐々に抗力を増加させてから車両前後方向の長さが短い上部材または下部材の変形が始まるため、車両前後方向の長さが短い上部材または下部材の変形が始まる際のエネルギー吸収量の変化を和らげることができる。
本発明によれば、サスペンションからの様々な入力に対する剛性を向上させ、操縦安定性を向上させるとともに、車両前面衝突時の乗員の安全性を向上させることが可能な車両カウルサイド構造を提供することができる。
車両カウルサイド構造の取付位置を説明するための斜視図である。 図1のフェンダーおよびフードを除去して車両カウルサイド構造を拡大した斜視図である。 図2の一部の要素を図示省略した斜視図である。 図3の車両カウルサイド構造を車両前方から観察した斜視図である。 図2の車両カウルサイド構造の側面図である。 図5のA−A断面およびその周辺部分を車両前方から観察した正面図である。 図6の閉断面を示す断面図である。 変形例にかかる車両カウルサイド構造の図7に対応する断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本実施形態にかかる車両カウルサイド構造100の取付位置を説明するための斜視図である。車両カウルサイド構造100は、車両102前部の車幅方向の両側に配置されていて、フェンダー104およびフード106で覆われている。そのため、図1に示すように、通常は外部から視認不能となっている。なお、フェンダー104の内側にあるのは、サイドボディ108である。
図2は、図1のフェンダー104およびフード106を除去して車両カウルサイド構造100を拡大した斜視図である。図2に示すように、車両カウルサイド構造100は、車両前輪のサスペンション110の車幅方向外側に位置している。
車両カウルサイド構造100は、車両のカウルトップパネルの車幅方向外側に配置された車両側面に沿うカウルサイドパネル112を含む。カウルサイドパネル112は、車両前後方向に長尺であり、後端がフロントピラー(不図示)下のサイドボディ108近傍に固定されている。
車両カウルサイド構造100はさらに、カウルサイドアウタメンバ114と、ダッシュサイドフロントパネル120とを含む。カウルサイドアウタメンバ114はカウルサイドパネル112の車幅方向外側に配置され車両側面に沿って車両前後方向に長尺な部材である。カウルサイドアウタメンバ114の後端は上下2つのボルト230,232によって、車両側面を構成するサイドボディ108に固定されている。
ダッシュサイドフロントパネル120は、カウルサイドアウタメンバ114の車幅方向内側に配置され車両前後方向に長尺な部材である。ダッシュサイドフロントパネル120の後端はサイドボディ108近傍に固定されている。厳密には、ダッシュサイドフロントパネル120は、後端がダッシュサイドパネル124に固定されていて、ダッシュサイドパネル124を介してサイドボディ108に固定されている。
本実施形態ではカウルサイドアウタメンバ114の上端部200は車幅方向外側に屈曲している。ただし、カウルサイドアウタメンバ114の上端部200は車幅方向内側に屈曲していてもよい。すなわち、上端部200は車幅方向に屈曲していればよい。
カウルサイドアウタメンバ114の側面には、ダッシュサイドフロントパネル120との溶接点300が5箇所あり、それらが車両前後方向に並んでいる。なお図2では5箇所の溶接点のうち代表する1箇所だけに符号300を付している。
図3は、図2の一部の要素を図示省略した斜視図である。具体的には、フードヒンジ118と、フード支持部材107と、カウルサイドアウタメンバ114とを省略している。以下、図2および図3を参照しながら、車両カウルサイド構造100の各構成要素について説明する。
図2に示すように、車両カウルサイド構造100はさらに、カウルサイドリンフォース116と、サスペンションプレート146とを含んでいる。サスペンションプレート146は、サスペンション110に対して、上方から取り付けられている。サスペンションプレート146は、サスペンション110から車幅方向外側に延びる水平部分150(図1〜3では不図示。図4および図6参照)を有している。
図2および図3に示すように、カウルサイドリンフォース116の車幅方向内側の端部130は下方に屈曲しカウルサイドパネル112に固定されている。また、カウルサイドリンフォース116は、カウルサイドアウタメンバ114の屈曲した上端部200に載置されている。
図2に示すように、カウルサイドリンフォース116の上面には、フロントフードを開閉するフードヒンジ118が車両前後方向に配置された2つのボルト222,224によって固定されている。
フードヒンジ118は、フード106を両側で支持するフード支持部材107を回動可能に固定していて、フロントフードを開閉する。なお、フードヒンジ118およびフード支持部材107は、図2にのみ図示し、他の図面においては便宜上、省略する。
カウルサイドリンフォース116の車幅方向外側端部の下面は、車両前後方向に沿って、カウルサイドアウタメンバ114およびヒンジパッチ119と溶接されている。ダッシュサイドフロントパネル120の屈曲部210は、その車幅方向外側の端部の少なくとも一部がさらに上方に屈曲していて、カウルサイドアウタメンバ114の内面に対して溶接されている。
厳密には、カウルサイドリンフォース116の下面とカウルサイドアウタメンバ114の上端部200との間には、フードヒンジ118の下面に対応する部分だけ平板状のヒンジパッチ119が挟んである。このヒンジパッチ119を含めてフードヒンジ118とカウルサイドリンフォース116とを貫通する2つのボルト222、224を締結することによって、フードヒンジ118の固定状態を補強している。
なお、図3では、フードヒンジ118を省略しているため、カウルサイドリンフォース116の上面に設けられたボルト222、224用の穴226、228のみを図示している。
図2に示すように、カウルサイドリンフォース116の後端は、上方に屈曲して第1フランジ202をなしている。カウルサイドアウタメンバ114の屈曲した上端部200の後端は、上方に屈曲して第2フランジ204をなしている。
第1フランジ202および第2フランジ204は、サイドボディ108の前方位置で重ね合わされている。カウルサイドパネル112の後端部206は車幅方向外側へ屈曲し第1フランジ202に重ね合わされている。
このように、第1フランジ202と第2フランジ204と後端部206は、それぞれ少なくとも一部が重ね合わせられ、これらとサイドボディアウタパネル108との間には閉断面208(図2参照)が形成されている。また、第1フランジ202と第2フランジ204と後端部206は、平面視においてサイドボディアウタパネル108とともに閉断面208の一部(前面)を構成している。
図3に示すように、ダッシュサイドフロントパネル120は、上端にて車幅方向外側に屈曲しカウルサイドアウタメンバ114に対して車幅方向内側から固定される屈曲部210が形成されている。
図3に示すダッシュサイドフロントパネル120の屈曲部210の後端は、第2フランジ204の車両前後方向における近傍または前方に位置している。またダッシュサイドフロントパネル120の屈曲部210とカウルサイドアウタメンバ114の固定部分の後端(本実施形態では最後部の溶接点300)は、フードヒンジ118の固定部分の車両前後方向における近傍または前方に位置している。
ここで、上記「固定部分の後端」とは、固定部分が車両前後方向に連続している場合の後端や、固定部分が車両前後方向に数箇所存在する場合の最も後方に位置する箇所の両方を含む意味で定義している。
図4は、車両カウルサイド構造100を車両前方から観察した斜視図である。図5は、車両カウルサイド構造100の側面図である。図6は、図5のA−A断面およびその周辺部分を車両前方から観察した正面図であり、断面部分は太線表示してある。図7は、図6の閉断面240、242について示す断面図である。以下、図4〜図7を参照しながら、閉断面240、242について説明する。
図6に示すように、カウルサイドリンフォース116およびカウルサイドパネル112を互いに溶接して上部材270とする。また、ダッシュサイドフロントパネル120およびダッシュサイドパネル124を互いに固定して下部材280とする。これらの車両前後方向に長尺な上部材270および下部材280を上下に重ねて、カウルサイドアウタメンバ114に対して溶接する。そうすると、上部材270および下部材280と、カウルサイドアウタメンバ114の間には、矩形状の閉断面240、242がそれぞれ上下に形成される。
図6に示すように、上部材270は下部材280よりも車幅方向内側に突出している。一方、サスペンションプレート146の水平部分150は、車幅方向内側に突出している上部材270に上面を当接させながら車幅方向外側に延びている。サスペンションプレート146の車幅方向外側端部160は、水平部分150から下方に屈曲していて、下部材280に到達している。
なお、本発明の車両カウルサイド構造の上部材および下部材は、本実施形態のような構成に限られない。例えば、カウルサイドアウタメンバを上部および下部の2つの部材に分けてもよい。その場合、カウルサイドアウタメンバの上部に対応する部材とカウルサイドリンフォースとカウルサイドパネルとを互いに溶接して上部材としてよい。一方、カウルサイドアウタメンバの下部に対応する部材とダッシュサイドフロントパネルとダッシュサイドパネルとを互いに溶接して下部材としてよい。
このように、本発明でいう「上部材」および「下部材」とは、上部材が上側の閉断面を形成し、下部材が下側の閉断面を形成するものとして定義されるものである。そのため、これらの構成部材が一体であるか別体であるかは限定されるものではない。
また、本発明の車両カウルサイド構造は、図1〜図7を参照しながら説明した車両カウルサイド構造100に限られない。例えば図8は、変形例にかかる車両カウルサイド構造400の図7に対応する断面図である。以下、この変形例にかかる車両カウルサイド構造400について説明する。
図8の車両カウルサイド構造400では、カウルサイドリンフォース166およびカウルサイドパネル162を互いに溶接して上部材370とする。また、ダッシュサイドフロントパネル180およびダッシュサイドパネル184を互いに固定して下部材380とする。これらの車両前後方向に長尺な上部材370および下部材380を上下に重ねて、カウルサイドアウタメンバ164に対して溶接する。そうすると、上部材370および下部材380と、カウルサイドアウタメンバ164の間には、矩形状の閉断面284、286がそれぞれ上下に形成される。
図8に示すように、下部材380は、上部材370よりも車幅方向内側に突出していて、サスペンションプレート176の水平部分250は、下面が車幅方向内側に突出している下部材380に当接しながら車幅方向外側に延びている。サスペンションプレート176の車幅方向外側端部260は、水平部分250から上方に屈曲していて、上部材370に到達している。
一方、本実施形態では、上部材270または下部材280のいずれか一方が他方よりも車幅方向内側に突出していればよい。例えば図7では上部材270が下部材280よりも車幅方向内側に突出している。そしてサスペンションプレート146の水平部分150は、上部材270または下部材280のうち、突出している一方に当接しながら車幅方向外側に延び、他方に到達していればよい。図7では、水平部分150は、突出している上部材270に当接しながら車幅方向外側に延び、下部材280に到達している。
ここで、車両カウルサイド構造100の説明に戻ると、図5に例示するように、上部材270と下部材280の車両前後方向の長さは異なっている。下部材280の方が上部材270より車両前後方向の長さが長いため、下側に形成される閉断面242は、上側に形成される閉断面240よりも前方に延びている。
一方、車両前後方向の長さが短い上部材270は、車両前後方向において、サスペンション110の前端と同一位置または前方位置まで延びている。例えば、図4を参照すると、サスペンション110の前端よりカウルサイドパネル112の前端の方がわずかに前方位置にあることがわかる。
図4に示すように、車両前後方向の長さが短い上部材270の前部を構成するカウルサイドアウタメンバ114の上端部200は、前方において車両前後方向の長さが長い下部材280の方に次第に近づくように下方に傾斜している。このようにカウルサイドアウタメンバ114は、傾斜壁として形成されている。
なお、本発明の車両カウルサイド構造の上部材および下部材は、本実施形態に限られず、上部材が下部材より車両前後方向に長くてもよい。また、かかる場合には、前方において、車両前後方向の長さが長い上部材の方に近づくように上方に傾斜させた傾斜壁を設けることが可能である。さらに、傾斜壁は上記実施形態のようにカウルサイドアウタメンバ114の前方部分としてではなく、別部材にすることも可能である。
以上、既に説明したように、本実施形態にかかる車両カウルサイド構造100は、車両前輪のサスペンション110の車幅方向外側に位置し上下に重ねられ車両前後方向に長尺な上部材270および下部材280を備えている。上部材270および下部材280は、それぞれ矩形状の閉断面240,242を形成している。上部材270および下部材280のいずれの後端も、フロントピラー下のサイドボディ108に固定されている。また車両カウルサイド構造100は、サスペンション110に取り付けられたサスペンションプレート146を備えている。サスペンションプレート146は、サスペンション110から車幅方向外側に延びる水平部分150を有する。サスペンションプレート146の水平部分150は、上部材270または下部材280のうち、突出している上部材270に当接しながら車幅方向外側に延び、下部材280に到達している。
かかる構成によれば、図7に示すように、下部材280は、上部材270よりも車幅方向に突出して段差が形成されているため、この段差によってサスペンションプレート146の水平部分150を上下方向および車幅方向に位置規制可能である。そのため、サスペンションからの様々な入力290に対する剛性を向上させることができ、操縦安定性を向上させることができる。また上部材270および下部材280はフロントピラー下のサイドボディ108という剛性の高い部材の近傍に配置されていて、それぞれ閉断面240、242を形成している。こうした上部材270および下部材280が車両前方衝突時にそれぞれ変形することで、衝撃エネルギーを大幅に吸収可能であり、乗員の安全性を向上させることができる。
また、図4および図5に示すように、上部材270と下部材280の車両前後方向の長さは異なっていて、下部材280の方が長い。かかる構成では、車両前面衝突が発生すると、上部材270と下部材280のうち、まず車両前後方向の長さが長い下部材280が変形しながら衝撃エネルギーを吸収する。その後、変形が進行して、上部材と下部材のうち、車両前後方向の長さが短い上部材270まで達すると、そこからは抗力を増加させながら衝撃エネルギーを吸収する。このように吸収過程において途中から抗力が増加するため、多くの衝撃エネルギーを吸収するとともに、衝撃エネルギーによる変形が車室側まで及ぶことを防止することが可能となる。したがって、乗員の安全性をさらに向上させることができる。
図4に示すように、上部材270または下部材280のうち、車両前後方向の長さが上部材270は、車両前後方向において、サスペンション110の前端と同一位置または前方位置まで延びている。かかる構成によれば、車両前面衝突時にサスペンション110より前方位置から閉断面240が変形し、衝突エネルギーに対する抗力が増加し始めるため、その同一位置または後方位置にあるサスペンション110を保護することができる。
図4および図5に示すように、上部材270または下部材280のうち、車両前後方向の長さが短い上部材270には、車両前後方向の長さが長い方に次第に近づくように傾斜する傾斜壁(すなわちカウルサイドアウタメンバ114の前端部分)が形成されている。かかる構成によれば、車両前面衝突時に車両前後方向の長さが長い下部材280の変形が進行した場合、傾斜壁が徐々に抗力を増加させてから車両前後方向の長さが短い上部材270の変形が始まるため、車両前後方向の長さが短い上部材270の変形が始まる際のエネルギー吸収量の変化を和らげることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、車両前輪のサスペンションの車幅方向外側に位置する車両カウルサイド構造に利用することができる。
100,400…車両カウルサイド構造、102…車両、104…フェンダー、106…フード、108…サイドボディ、110…サスペンション、112,162…カウルサイドパネル、114…カウルサイドアウタメンバ、116,166…カウルサイドリンフォース、118…フードヒンジ、119…ヒンジパッチ、120,180…ダッシュサイドフロントパネル、124,184…ダッシュサイドパネル、130…端部、146…サスペンションプレート、150…水平部分、160…車幅方向外側端部、200…上端部、202…折フランジ部、204…フランジ屈曲部、206…後端部、210…屈曲部、270…上部材、280…下部材、290…入力、300…溶接点、400…車両カウルサイド構造、226,228…穴、208,240,242,284,286…閉断面、222,224,230,232…ボルト

Claims (4)

  1. 車両前輪のサスペンションの車幅方向外側に位置する車両カウルサイド構造において、
    上下に重ねられ車両前後方向に長尺な上部材および下部材であって、それぞれ矩形状の閉断面を形成し、少なくともいずれかの後端がフロントピラー下のサイドボディに固定されている上部材および下部材と、
    前記サスペンションに取り付けられ、該サスペンションから車幅方向外側に延びる水平部分を有するサスペンションプレートとを備え、
    前記上部材前記下部材よりも車幅方向内側に突出していて、
    前記サスペンションプレートの水平部分は、前記上部材に当接しながら車幅方向外側に延び、該サスペンションプレートの車幅方向外側端部は、水平部分から屈曲して前記下部材の形成する前記閉断面の車幅方向内側に到達していることを特徴とする車両カウルサイド構造。
  2. 前記上部材と前記下部材の車両前後方向の長さが異なっていることを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の車両カウルサイド構造。
  3. 前記上部材または前記下部材のうち、車両前後方向の長さが短い方は、車両前後方向において、前記サスペンションの前端と同一位置または前方位置まで延びていることを特徴とする請求項2に記載の車両カウルサイド構造。
  4. 前記上部材または前記下部材のうち、前記車両前後方向の長さが短い方には、車両前後方向の長さが長い方に次第に近づくように傾斜する傾斜壁が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両カウルサイド構造。
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