JP6300486B2 - 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置に関し、詳しくは、インク等の液体に熱を作用させて気泡を生成し吐出を行う液体吐出ヘッドにおける熱作用部上のいわゆるコゲを除去するための構成に関するものである。
電気熱変換素子が発生する熱エネルギーを利用してインク等の液体に気泡を生じさせて液体を吐出させる方式の液体吐出ヘッドでは、熱作用部においていわゆるコゲを生じて液体への熱伝導が不均一になり、そのため吐出が不安定になる場合がある。
これに対し、特許文献1には、熱作用部を含む領域に、インクとの電気化学反応を生じさせるための電極となるよう上部保護層を配置し、電気化学反応によってこの上部保護層表面を溶出させ、熱作用部上のコゲを除去するための構成が記載されている。この構成において、電気化学反応を生じさせるための電極配置は、熱作用部の上部の保護層をアノード電極とし、上部保護層と同平面に形成された層をカソード電極とするものである。すなわち、アノード電極とカソード電極を基板上で並列して配置するものである。
特開2008−105364号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、熱作用部上の上部保護層を電気化学反応により溶解させる過程で上部保護層の溶解の程度が不均一となる場合がある。すなわち、アノード電極としての上部保護層における部位によってカソード電極と間の距離が異なり、それに応じて溶解時の抵抗値が異なることになる。このため、コゲを除去する際に上部保護層における部位によって表面層の溶出量が異なり、結果として上部保護層の膜厚が不均一となることがある。この場合には、上部保護層を介した熱作用部から液体への熱伝導が不均一になって液体の吐出特性を低下させることになる。
本発明は、保護層上のコゲを除去する際の保護層の溶出による膜厚の減少を均一化し、液体吐出特性の低下を抑制することが可能な液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置を提供することを目的とする。
そのために本発明の液体吐出ヘッドは、発熱部を有する基板と、前記基板の面に直交する方向から見て前記発熱部と重複する領域を有する保護膜と、前記保護膜との間に電圧を印加可能な電極と、前記保護膜と前記電極とを連通する流路と、吐出口と、を備え、前記保護膜を介して前記発熱部が発生した熱を利用して前記吐出口から液体を吐出する液体吐出ヘッドであって、前記領域のうちの、最短経路で前記流路を通る前記電極からの距離が最長となる部分と、前記電極との前記距離をa、前記領域のうちの、最短経路で前記流路を通る前記電極からの距離が最短となる部分と、前記電極との前記距離をbとするとき、1<a/b≦2となるように前記保護膜および前記電極が前記基板の上に同じ層として積層されていることを特徴とする。
以上の構成によれば、保護層上のコゲを除去する際の保護層の溶出による膜厚の減少が均一化され、液体吐出特性の低下を抑制することが可能となる。
本発明の液体吐出装置の一実施形態であるインクジェット記録装置を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェットカートリッジを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る記録ヘッドを構成する基板を一部破断して示す斜視図である。 (a)は、一従来例の記録ヘッド用基板における熱作用部付近を吐出口上方から見た上面図、(b)は、図4(a)のX−X’線に沿った断面図、(c)は、一従来例の記録ヘッド用基板における上部保護膜の溶出による膜圧の変化を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る記録ヘッド用基板の、図3のX−X′線に沿う断面図である。 (a)は、第1実施形態の実施例1−1に係る記録ヘッド用基板の一つの吐出口に対応する熱作用部の近傍を、吐出口側から見た断面図であり、(b)は、図6(a)に示すX−X’線に沿った断面図である。 (a)および(b)は、第1実施形態の実施例1−2に係る、図6(a)および(b)とそれぞれ同様の図である。 (a)および(b)は、第1実施形態の実施例1−3に係る、図6(a)および(b)とそれぞれ同様の図である。 (a)および(b)は、比較例に係る、図6(a)および(b)とそれぞれ同様の図である。 本発明の第2の実施形態に係る記録ヘッド用基板の熱作用部付近を示す、図5と同様の断面図である。 (a)は、第2の実施形態の実施例2−1に係る、吐出口上部から見た上部保護層と対向電極の位置の関係を示す上面図であり、(b)は、図11(a)のX−X’線に沿った、熱作用部付近の断面図である。 第2の実施形態の実施例2−2に係る、図11(b)と同様の断面図である。 比較例に係る、図11(b)と同様の断面図である。 (a)〜(e)は、上述した実施例2−1の記録ヘッド用基板の製造方法を示す図である。 (a)〜(d)は、同じく、上述した実施例2−1の記録ヘッド用基板の製造方法を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る記録ヘッド用基板を一部断面で示す斜視図である。 図16に示すX−X′線に沿った、熱作用部付近の断面図である。 (a)は、第3の実施形態の実施例3−1の記録ヘッド用基板を吐出口の上部から見た図であり、(b)は、図18(a)に示すX−X’線に沿った、熱作用部付近の断面図である。 第3の実施形態の実施例3−2の記録ヘッド用基板の熱作用部付近を示す断面図である。 (a)〜(f)は、実施例3−1の記録ヘッド用基板の製造方法を説明する図である。 (a)〜(f)は、同じく、実施例3−1の記録ヘッド用基板の製造方法を説明する図である。 本発明の第4の実施形態に係る記録ヘッド用基板の熱作用部付近を示す、図5と同様の断面図である。 (a)は第4の実施形態の実施例および比較例に係る記録ヘッド用基板を吐出口の上部から見た上面図であり、(b)は、図23(a)に示すX−X’線に沿った断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
インクジェット記録装置
図1は、本発明の液体吐出装置の一実施形態であるインクジェット記録装置を示す斜視図である。図1において、キャリッジ500は記録ヘッドとインクタンクを一体に構成したインクジェットカートリッジ410を着脱自在に装着するとともに、ガイド502によって摺動自在に支持されている。そして、キャリッジ500は、キャリッジモータ504の駆動力がアイドルプーリ503によって張設されるタイミングベルト501を介して伝達されることによりガイド502に沿って移動することができる。キャリッジ500のこの移動によって、インクジェットカートリッジ410の記録ヘッドによる主走査方向における記録のための移動(走査)が可能となる。そして、記録ヘッドの走査ごとに、不図示の搬送ローラおよびピンチローラからなるローラ対によって1回の走査によって記録した領域の幅に応じた量記録媒体を上記主走査方向と公差する方向(副走査方向)に搬送する。以上の主走査方向の記録ヘッドの走査と、副走査方向の記録媒体の搬送とを交互に繰り返すことにより、記録媒体上に画像を記録することができる。記録開始時または記録中にキャリッジは必要に応じてホームポジションに移動し、これにより、記録ヘッドの吸引回復処理や予備吐出処理を行うことができる。
以上のインクジェット記録装置は、後述される、記録ヘッドにおける保護層(保護膜)上に付着したコゲを除去する処理をする際、保護層と対向電極との間に電位差を生じさせる制御を行う。なお、対向電極とは、保護層との間に電圧を印加可能である電極を意味し、その配置位置が特定されるものではない。
インクジェットカートリッジ
図2は、本実施形態に係るインクジェットカートリッジを示す斜視図である。インクジェットカートリッジ410は、上述したように、記録ヘッドを構成する記録ヘッド用基板1、電気配線テープ(可撓性の配線基板)402、及び記録装置本体と電気的に接続するための電気コンタクト部403を備える。また、インクジェットカートリッジ410は、インクタンクを構成するインク容器部404を有している。
記録ヘッド用基板
図3は、本発明の実施形態に係る記録ヘッドを構成する基板を一部破断して示す斜視図である。記録ヘッド用基板1は、概略、シリコンの基体101上に流路形成部材120を形成してなるものである。流路形成部材120にはインクを吐出するための複数の吐出口121が所定の配列で設けられている。一方、シリコン基体101には、それぞれの吐出口121に対応して熱作用部108が設けられている。この熱作用部108は、図5などで後述されるように、発熱抵抗体、この発熱抵抗体に電流を供給する電極、それらの上部の保護膜などによって構成される、上記吐出口に対応した部位であり、この部位が発生する熱を利用してインクに気泡を生じさせて対応する吐出口からインクを吐出する。複数の配列する熱作用部108が挟む領域には、シリコン基体101を貫通するインク供給口11が設けられる。この供給口11を介してインク容器部404からそれぞれの熱作用部108にインクが供給される。
図4(a)は、一従来例の記録ヘッド用基板における熱作用部付近を吐出口上方から見た上面図、図4(b)は、図4(a)のX−X’線に沿った断面図である。また、図4(c)は、一従来例の記録ヘッド用基板における上部保護膜の溶出による膜圧の変化を示す図である。なお、これらの図は、記録ヘッド用基板の各要素の配置を概略的に示しており、図5などに示すような、基板上膜構成の凹凸や電極配線などを省略して示している。
これらの図に示す従来例では、電気化学反応を生じさせるための、電極としての上部保護層107と対向電極122とを同一材料、同一プロセスで形成し、これら電極同士が平面的に並ぶ電極の配置としている。この構成において、発熱抵抗体の一部である発熱部104aの上部保護層107の表面に堆積したコゲを除去するとき、両電極間にインクを満たした状態で電圧を印加し、発熱部の上側の上部保護膜を電気化学反応によりインク中に溶解させ、これにより、コゲを浮かし除去することができる。
しかしながら、従来例では、図4(b)に示すように、対向電極122と上部保護層107との距離が、上部保護層107の部位によって比較的大きく異なる。発熱部104aの大きさを30μm×30μm、発熱部104a上のイリジウム(以下Irとする)からなるコゲ取り用電極となる上部保護層107の大きさを32.5μm×32.5μmとする。なお、発熱部104aは発熱抵抗体の一部をなすものであるが、図では、その一部のみが示され他の部分の図示は省略されている。以上の構成において、発熱部104aの端に対応する上部保護層107の位置からb=10μm離れた位置に対向電極122が配置されている。また、対向電極122と発熱部104aに対応する上部保護層の部位との間の距離で、最長部の距離をa、最短部の距離をbとするとき、最短部の距離bは10μmであり、最長部の距離aは40μmである。このように、従来例では、最長部の距離aは最短部の距離bに対して4倍程度と比較的大きな値となる。この構成において、電極間に電圧を印加しコゲ取り処理を行う場合、最短部の距離bの方が、最長部の距離aより、インクを介した各電極間の抵抗が低くなる。このため、コゲ取り処理を繰り返し行った場合、最短部の距離bの部位の方が早くコゲ取り電極が膜減りし、図4(c)に示すように、発熱部104a上の膜厚に膜厚勾配が生じる。このように発熱部上の保護層の膜厚に分布が生じると、発熱部で発生した熱がインクに伝わる際、その熱伝導が保護層の位置によって異なり、熱作用部におけるインクの発泡特性にばらつきが生じることがある。
本発明は、これら電極間の最長部の距離と最短部の距離との差が小さくなるように対向電極を配置するものである。すなわち、本発明の第1の実施形態は、流路形成部材の上部保護層と対向する面側の、吐出口が形成された部位の周囲に対向電極を設けることによって、上部保護層と対向電極との間の距離について最長距離aと最短距離bとの差を低減するものである。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る、図3のX−X′線に沿う断面図である。図5において、シリコンの基体101上には、熱酸化膜、SiO膜,SiN膜等からなる蓄熱層102が設けられる。そして、この蓄熱層102上に、発熱抵抗体層104、この発熱抵抗体層に電流を供給する電極配線層105、およびこれら層の保護層106が形成される。電極配線層105は、Al,Al−Si,Al−Cu等の金属材料で形成することができる。また、保護層106は、SiO膜,SiN膜等で形成され、絶縁層としても機能する。電気熱変換素子としての発熱部104aは、発熱抵抗体層104の上部に形成される電極配線層105の一部を除去してその部分の発熱抵抗体層104を露出することによって形成される。電極配線層105は不図示の駆動素子回路ないし外部電源端子に接続されて、外部からの電力供給を受けることができる。なお、図5に示す例では、発熱抵抗体層104上に電極配線層105を配置しているが、電極配線層105を基体101上に形成し、その一部を部分的に除去してギャップを形成した上で発熱抵抗体層104を配置する構成を採用してもよい。
保護膜としての上部保護層107は、発熱部104aの発熱によって気泡を発生する際の、インクによる化学的影響や気泡消滅の際の物理的衝撃からその発熱部を保護するための層である。この保護層は、上述したように、その表面にコゲが付着し得るものであり、そのコゲを除去する際の電極となる。すなわち、この上部保護層107は、コゲを除去する際に電気化学反応によって溶出する層である。本実施形態では、インクと接する上部保護層107としてインク中での電気化学反応により溶出する金属、具体的にはイリジウムIrを用いる。そして、発熱部104aの上に位置する上部保護層107の部分108が、発熱部104aが発生した熱をインクに作用する熱作用部となる。なお、この上部保護層107と保護層106との間に中間層としての密着層109が設けられ、これにより、二つの層間の密着性を向上させている。具体的には、密着層109としてタンタルTaを用いる。この密着層109は、上部保護層107と外部端子とを電気的に接続する配線部を構成しており、導電性を有する材料を用いて形成される。また、密着層109は、保護層106に形成されたスルーホール(不図示)に挿通され、電極配線層105に接続されている。そして、この電極配線層105の先端は外部端子との電気的接続を行うための外部電極をなしている。これにより、上部保護層107と外部端子とが電気的に接続されることになる。
また、記録ヘッド用基板1には、シリコン基体と共にインクの流路ないし液室を形成するSiN、SiO2等の無機材料からなる流路形成部材120が設けられている。この流路形成部材120には、熱作用部108に対向する位置に吐出口121が形成されている。本実施形態では、この流路形成部材120にイリジウムIrからなる対向電極122を設ける。すなわち、対向電極122は、流路形成部材120内に設置されたTaからなる対向電極配線123と接続して外部電源に接続されている。また、対向電極配線123を覆うように、SiNまたはSiO2からなる電極保護層126が形成されている。また、この対向電極配線123は、流路形成部材120と対向電極間密着性を向上させる機能も持つものである。コゲを除去する処理では、対向電極122を用いることにより、インク流路ないし液室内にインクを充填した状態で、インクジェット記録装置に設けられた制御手段505によって上部保護層107に正の電位、対向電極122に負の電位を印加して上部保護層とインクとの間に電気化学反応を生じさせ、その上部保護層を溶解することができる。すなわち、本実施形態の記録ヘッド用基板は、上部保護層の面と交差する方向における部位に対向電極が設けられ、また、この対向電極と上部保護層との間に電位差を生じさせるための電極などの構成が設けられたものである。
本実施形態に係る、上部保護層と対向電極の位置関係とそれによる上部保護層の溶解量の均一化の実施例1−1〜実施形態1−3を、比較例1および比較例2との対比において説明する。
(実施例1−1)
図6(a)は、実施例1−1に係る記録ヘッド用基板の一つの吐出口に対応する熱作用部の近傍を、吐出口側から見た断面図であり、特に、上部保護層と対向電極との位置関係を示している。すなわち、同図は、この関係が分かるよう流路形成部材120の裏側に設けられる対向電極122を重ねて示している。以下で示す同様の断面図においても対向電極は重ねて示される。また、図6(b)は、図6(a)に示すX−X’線に沿った断面図である。
これらの図に示すように、本実施例では、発熱部104aは30μm×30μmの大きさを有し、この発熱部上に200〜300nmの厚さの絶縁性の保護層が形成されている。さらにこの絶縁性の保護層上にTaからなる密着層が100nmの厚さで形成されている。そして、発熱部の上方に上記の各膜を介して上部保護層107が100nmの厚さで形成されている。この上部保護層の大きさは、32.5μm×32.5μmで、正方形にパターニングされている。以上の膜ないし層構造の上部には流路形成部材120が設けられている。この流路形成部材は、SiNやSiO2等の無機材料からなり、図の上下方向の厚さは3μmであり、この流路形成部材によって、インク発泡させるための液室が形成される。この流路ないし液室の高さは7μmであり、熱作用部の上方に直径10μmの吐出口が形成される。
本実施例では、対向電極122を、図6(b)に示すように、液室内部の流路形成部材122に配置する。対向電極122の大きさは、発熱部104aと同じ30μm×30μmで、正方形であり吐出口に対応する部分が除かれている。本実施例では、各電極間の距離の最大値aは、図6(b)に示すように、上部保護層107の中心と吐出口の端との間の距離であり、8.6μmである。一方、最小値bは、流路高さである7μmである。ここで、「最大値」、「最小値」は次のように定義されるものである。発熱部104aと重複する上部保護層107の領域からみて最も近い対向電極122上の位置までの距離を考える。この距離の中で、最大の距離が「最大値」で、最小の距離が「最小値」である。以下の説明においても同様である。
(実施例1−2)
図7(a)および(b)は、上記実施例1−1に係る図6(a)および(b)とそれぞれ同様の図である。本実施例1−2は、実施例1−1と同様、図7(a)に示すように、対向電極122を液室内部の流路形成部材120に配置している。異なる点は、対向電極122の大きさが、18.5μm×18.5μmで、実施例1−1と比較して小さい形態である。
本実施例1−2では、上部保護層と対向電極との間の距離の最大値aは、図7(b)に示すように、上部保護層107上の発熱部104aの端部に対応する部位と対向電極122の端部との間の距離であり、10.7μmとなる。一方、最小値bは、流路高さである7μmとなる。
(実施例1−3)
図8(a)および(b)は、上記実施例1−1に係る図6(a)および(b)とそれぞれ同様の図である。本実施例1−3は、実施例1−1と同様、図8(a)に示すように、対向電極122を液室内部の流路形成部材120に配置している。異なる点は、対向電極122の大きさが、φ18.2μmの大きさで円形の形態である。
本実施例1−3では、上部保護層と対向電極との間の距離の最大値aは、図8(b)に示すように、上部保護層107上の発熱部104aの端部に対応する部位と対向電極122の端部との間の距離であり、14μmとなる。一方、最小値bは、流路高さである7μmとなる。
(比較例1)
図9(a)および(b)は、上記実施例1−1に係る図6(a)および(b)とそれぞれ同様の図である。比較例1は、実施例1−1と同様、図9(a)に示すように、対向電極122を液室内部の流路形成部材120に配置している。
本比較例の場合、対向電極の大きさは、直径がφ16.6μmの円形であり、そのうち、φ10μmの吐出口の領域が除かれた形状である。比較例1では、上部保護層と対向電極との間の距離の最大値aは、図9(b)に示すように、上部保護層上の発熱部104aの端部に対応する部位と対向電極の端部との間の距離であり、14.7μmである。一方、最小値bは、流路高さである7μmである。
(比較例2)
比較例2は、特許文献1に記載の従来の配置構成であり、図4(b)に示したように、対向電極を、基板上で上部保護層と並べて配置する形態である。この比較例2では、上述したように、上部保護層と対向電極との間の距離の最大値aは、40μmとなる。一方、最小値bは、10μmとなる。
以上説明した、実施例1−1から実施例1−3および比較例1、比較例2による記録ヘッドを用いて、上部保護層の溶解量を検討した。本検討では、顔料インクをインク液室内に満たして、上部保護層に10V、対向電極に−10Vの電圧を60秒間印加した。このときの上部保護層の厚みの減少量(膜減り量)を求め、膜減り量の最大値および最小値を求めた。その結果を、表1に示す。
Figure 0006300486
表1において、保護層を形成するイリジウムの溶解による膜減り量において、「○」は、膜減り量の最大値を膜減り量の最小値で割った値が2以下のもの、△は、2以上で5以下のもの、×は、5以上のもの、として判断した。
表1から分かるように、最大距離aと最小距離bの差が小さい、つまり距離の比a/bが小さい実施例1は、上部保護層において膜減り量にほとんど差がない。実施例2、実施例3と、距離の差、つまり距離の比が大きくなるに従い、膜減り量の均一性が徐々に低下し、比較例1および比較例2のように距離の差が大きくなると、膜減り量の差が2倍を上回る。
このように最短距離bに対する最長距離aの比が小さい方が、上部保護層がより均一に溶解する。これは、上記比が小さいほど電界強度が均一になるからと考えられる。上記表1から、上部保護層と対向電極との間に電位を印加して上部保護層を溶解させる場合、上記距離の関係が、1<a/b≦2のときに、上部保護層の溶解量が、最大膜減り量/最小膜減り量≦2となり、より均一に上部保護層が溶解されることが分かる。
(第2実施形態)
本発明の第2の実施形態は、記録ヘッド用基板の基体上に段差部を設けこの段差上に対向電極を設けることによって、上部保護層と対向電極との間の距離について最長距離aと最短距離bとの差を低減するものである。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る記録ヘッド用基板の熱作用部付近を示す、図5と同様の断面図である。なお、本実施形態は、第1実施形態に係る図1に示したインクジェット記録装置および図2、図3に示した記録ヘッドと同様の装置および記録ヘッドを用いる。図10において、第1実施形態に係る図5に示す構成と異なる点は、熱作用部108周囲に、SOG法を用いて、SiO2等の塗布型無機材料で層間膜124を形成し、それによって層間膜による段差を形成する。そして、層間膜124の上に、タンタルTaからなる対向電極配線123とイリジウムIrからなる対向電極122を形成する。対向電極122は対向電極配線123と接続され、これにより外部電源に接続される。なお、この対向電極配線123は、層間膜124と対向電極122との密着性を向上させる機能を持つものでもある。
本実施形態においても、液室内にインクを充填した後、上部保護層107に正の電位、対向電極122に負の電位を印加することにより、電気化学反応を生じさせ、これによって上部保護層の表面を溶解させる。この処理により、上部保護層の表面に生じたコゲを除去することができる。
本実施形態に係る、上部保護層と対向電極の位置関係と上部保護層の溶解量の均一化について、実施形態2−1から実施形態2−2を用いて説明する。
(実施例2−1)
図11(a)は、実施例2−1に係る、吐出口上部から見た上部保護層と対向電極の位置の関係を示す上面図である。また、図11(b)は、図(a)のX−X’線に沿った、熱作用部付近の断面図である。
本実施例において、発熱部104aは、30μm×30μmのサイズの正方形であり、この発熱部上に200〜300nmの厚さの絶縁性の保護層が形成され、さらに、この絶縁性の保護層上にタンタルTaからなる密着層が100nmの厚さで形成されている。これらの層の上に、上部保護層107が100nmの厚さで発熱部104aを覆うように形成され、これにより、熱作用部108(図10参照)が形成される。上部保護層107は、32.5μm×32.5μmのサイズの正方形である。そして、熱作用部の周囲に高さ30μmの層間膜124が形成されている。なお、層間膜124は、図11(b)に示すように、上部保護層107から1μm外側に形成される。また、対向電極122(と対向電極配線)の層厚みは100nmである。一方、流路形成部材120のインク発泡させるための液室における熱作用部(発熱部104a)の上方には、直径10μmの吐出口121が形成されている。
本実施例2−1では、図11(b)に示すように、対向電極122を層間膜124の上に配置する。対向電極122が設けられる層間膜124の高さは30.1μmである。本実施例では、上部保護層107と対向電極122との間の距離の最大値aは、図11(b)に示すように、上部保護層107の中心部と対向電極122端部との間の距離であり、34.6μmとなる。一方、最小値bは、上部保護層107上の発熱部104aの端に対応する位置と対向電極122端部との間の距離であり、30.1μmとなる。
(実施例2−2)
図12は、本実施例に係る、図11(b)と同様の断面図である。図12に示すように、本実施例2−2は、実施例2−1と同様、対向電極を液室内部の層間膜124の上に配置する。対向電極122が配置される層間膜124の高さは、9.5μmである。本実施例2−2では、上部保護層107と対向電極122との間の距離の最大値aは、上部保護層107の中心部と対向電極122端部との間の距離であり、19.7μmである。一方、最小値bは、上部保護層107上の発熱部104aの端に対応する位置と対向電極122端部との間の距離であり、9.7μmである。
(比較例3)
図13は、本比較例に係る、図11(b)と同様の断面図である。比較例3に係る構成は、実施例1−1と同様、対向電極を液室内部の層間膜124の上に配置するものである。対向電極122が設けられる層間膜124の高さは、8.5μmである。本比較例3では、上部保護層107と対向電極122との間の距離の最大値aは、上部保護層の中心と対向電極122端部との間の距離であり、19.2μmとなる。一方、最小値bは、上部保護層107上の発熱部104aの端に対応する位置と対向電極122端部との間の距離であり、8.8μmとなる。
以上説明した、実施例2−1から2−3および比較例3の記録ヘッドについて上部保護層の溶解量を検討した。本検討では、顔料インクをインク液室内に満たして、上部保護層107に10V、対向電極122に−10Vの電圧を60秒間印加した。このときの上部保護層107表面における各部の膜減り量を求め、膜減り量の最大値および最小値を求めた。この結果を表2に示す。
Figure 0006300486
表2において、イリジウムIrの溶解による膜減り量において、○は膜減り量の最大値を膜減り量の最小値で割った値が2以下のもの、△は、2以上で5以下のもの、×は、5以上のもの、としてそれぞれ判断した。
この表から分かるように、最大距離と最小距離の差が小さい実施例2−1は、上部保護層の各部において膜減り量にほとんど差がなかった。しかし、上記距離の差が大きくなるに従い、膜減り量の均一化が徐々に低下し、比較例3のように距離の差が大きくなると、膜減り量の差が2倍を上回る。このように、本実施形態においても、上記距離の最小値bに対する最大値aの割合が小さい方が、上部保護層がより均一に溶解する。すなわち、上部保護層と対向電極との間の距離の比を表す、a/b≦2のときに、上部保護層の溶解量が、最大膜減り量/最小膜減り量≦2となり、より均一に上部保護層が溶解される。
(実施例の記録ヘッド用基板の製造方法)
図14(a)〜(e)および図15(a)〜(d)は、上述した実施例2−1の記録ヘッド用基板の製造方法を示す図である。これらの図は、図5と同様の断面を示している。
先ず、図14(a)に示すように、駆動素子回路が形成されたシリコン基板101上に、熱酸化膜、SiO膜からなる蓄熱層102をCVD法を用いて形成する。この蓄熱層上に、発熱抵抗体層104、Al−Cuからなる電極配線層をスパッタ法により成膜する。発熱部104aは、電極配線層105の一部を除去してギャップを形成し、その部分の発熱抵抗体層104を露出することで形成する。なお、図示の例では、発熱抵抗体層104上に電極配線層105を配置している。また、電極配線層105を基体101上に形成し、その一部を部分的に除去してギャップを形成した上で発熱抵抗体層104を形成してもよい。
次に、図14(b)に示すように、発熱部104aおよび電極配線層105を覆うように、SiN膜からなる絶縁層106をプラズマCVD法を用いて、300nmの厚さで形成する。次に、タンタルTaからなる密着層109を100nmの厚さで、また、イリジウムIrからなる上部保護層を100nmの厚さでそれぞれスパッタ法により形成する。
次に、上部保護層107であるイリジウムIrを発熱部上に残すようにパターニングし、その後、タンタルTaからなる密着層109をパターニングする。なお、このタンタルからなる密着層109は、コゲ取り電極となる上部保護層107に電力を提供するための配線となる(図14(c))。
次に、図14(d)に示すように、上部保護層107や密着層109を覆うように層間膜124をSOG法によって30μmの厚さとなるように形成する。次に、図14(e)に示すように、タンタルTaからなる対向電極配線123とイリジウムIrからなる対向電極122をスパッタ法により、それぞれ100nmの厚さで形成し、対向電極122をパターニングしたあと、対向電極配線123をパターニングする。
次に、図15(a)に示すように、図14(d)に示した工程で形成した層間膜124をCF4とO2の混合ガスを用いてドライエッチングする。次に、図15(b)に示すように、インク滴を吐出する吐出口及びインク流路を形成するための流路形成層120を設けるための型材125を任意の厚さでスピンコート法により塗布した後、流路をパターニングする。ここで、型材125としては、ポジ型感光性レジストを用い、スピンコート法により塗布し、120℃のホットプレートで6分間ベークを行い型材124を形成した。
次に、図15(c)に示すように、流路形成部材120として、ネガ型感光性レジストをスピンコート法によって塗布し、90℃のホットプレートで5分間ベークを行い、流路形成部材120を形成した後、i線ステッパーで流路形成部120の露光と現像を行い、流路形成部材120と吐出口121を一括形成する。
その後、インクの供給口を形成した後、図15(d)に示すように、型材124であるポジ型感光性レジストを約40℃に加熱温調した乳酸メチルへ浸漬し、型材124を溶解によって一括除去し、200℃のオーブンで感光性樹脂材料を完全に硬化させ、記録ヘッド用基板(図10)を成型する。
(第3実施形態)
本発明の第3の実施形態は、記録ヘッド用基板における、吐出エネルギー発生素子による熱作用部にインクを供給するための供給口の側壁部分などに対向電極を設けることによって、上部保護層と対向電極との間の距離について最長距離aと最短距離bとの差を低減するものである。
図16は、本発明の第3の実施形態に係る記録ヘッド用基板を一部断面で示す斜視図である。本基板は、シリコン基板201上に半導体製造技術を用いてインクを発泡させるための複数の吐出エネルギー発生素子(発熱部)203aと、それらを駆動させる駆動回路などが形成されたものである。これらのエネルギー発生素子などが形成された基板201上には流路形成部材208が設けられ、これにより、それぞれの吐出エネルギー発生素子203aに対応する吐出口209およびインク流路218が設けられる。また、基板201の上記エネルギー発生素子などが形成された面と反対側には、それぞれの吐出エネルギー発生素子に供給されるインクを供給するための共通の液体供給口216が形成されている。さらに、この共通液体供給口から基板201の表側まで貫通する液体供給口217が、個々のエネルギー発生素子203aに対応して形成されている。以上の共通液体供給口216および液体供給口217を介してそれぞれのインク流路218に供給されたインクは吐出エネルギー発生素子203aが発生する熱によって気泡を生じ、その圧力によって吐出口209からインクを吐出することができる。
図17は、図16に示すX−X′線に沿った、熱作用部付近の断面図である。図17において、201はシリコンの基体を示す。202は、熱酸化膜,SiO膜,SiN膜等からなる蓄熱層を示す。203は発熱抵抗体層を示し、発熱部203aは、発熱抵抗体層203を露出することによって形成される。また、不図示の電極配線層はAl,Al−Si,Al−Cu等の金属材料からなる配線としての電極配線層であり、駆動素子回路ないし外部電源端子に接続されて、外部からの電力供給を受けることができる。204は、熱作用部および電極配線層の上層として設けられた保護層を示す。この保護層204は、SiO膜,SiN膜等からなる絶縁層としても機能する。206は、発熱部203aの発熱に伴う化学的変化やその上方における気泡の消滅時の物理的衝撃から電気熱変換素子(発熱部)を保護する上部保護層であり、上記化学的変化などによっていわゆるコゲが付着することがある層である。そして、この層はコゲを取り除く処理に際して電極となり、かつその電極への電圧印加によって電気化学変化を生じて溶出する層である。本実施形態では、インクと接する上部保護層206としてインク中での電気化学反応により溶出する金属、具体的にはイリジウムIrを用いている。以上のように形成される発熱部203aおよび上部保護層206が重なる部分が、発熱部203aが発生した熱をインクに伝える熱作用部となる。なお、絶縁性保護層204と上部保護層206との間に密着層205を形成することで、絶縁性保護層204に対する密着性を向上させている。この密着層205は、上部保護層206と外部端子とを電気的に接続する配線部を構成しており、導電性を有する材料を用いて形成される。また、密着層205は、絶縁性保護層204に形成されたスルーホールに挿通され、不図示の電極配線層に接続されている。この電極配線層の先端は外部端子との電気的接続を行うため、不図示の外部電極をなしている。これにより、上部保護層206と外部端子とが電気的に接続されることになる。
本実施形態は、コゲの除去に用いられる対向電極の配置に関して、実施例3−1として、供給口の形状をウェットエッチングとドライエッチングを用いて形成した図17に示す、共通液体供給口216およびそれぞれの液体供給口217に対向電極を設けた例がある。また、実施例3−2として、ウェットエッチング法を用いて形成した図19に示す共通液体供給口216に対向電極を設けた例がある。
本実施形態では、共通液体供給口216および液体供給口217を形成する壁の部分にタンタルTaからなる対向電極側密着層214とイリジウムIrからなる対向電極213を形成している。対向電極213は、絶縁層215の上に形成された対向電極側密着層214と接続し、また、外部電源に接続されている。なお、対向電極213で用いられるIrは対薬品に優れた貴金属であり、アルカリや酸で溶けない性質を持つため、裏面がインクに接触する場合においては、インクによるSi基板への腐食に対する保護として基板裏面まで対向電極213を配置してもよい。また、以上の各層が形成された基板201上には、流路形成部材208が形成される。この流路形成部材208には、熱作用部(発熱部203a)に対応する位置に吐出口209が形成されている。
コゲ除去処理では、熱作用部を含む液室内にインクを充填したのち、上部保護層206に正の電位、対向電極213に負の電位を印加することにより、電気化学反応を生じさせる。これにより、上部保護層206の表面を溶解して表面に付着したコゲを除去することが可能となる。
上部保護層206と対向電極213の位置関係と、上部保護層の溶解の均一化について、下記の実施形例および比較例を用いて説明する。
(実施例3−1)
本実施例3−1のインク供給口は、共通の液体供給口216と、この共通液体供給口に連通する複数の液体供給口217と、を有して構成される。そして、コゲ除去で用いる対向電極213を共通液体供給口216とそれぞれの液体の供給口217を形成する壁部に設ける。
図18(a)は、本実施例の記録ヘッド用基板を吐出口の上部から見た図であり、特に、上部保護層206と対向電極213との位置の関係を示している。また、図18(b)は、図18(a)に示すX−X’線に沿った、熱作用部付近の断面図である。
本実施例では、発熱部203aは15μm×15μmのサイズを有し、この発熱部203aの上に200〜300nmの厚さの絶縁性の保護層204が形成されている。この絶縁性の保護層204の上には、タンタルTaからなる密着層205が100nmの厚さで形成され、さらに、その上にイリジウムIrからなる上部保護層206が100nmの厚さで、発熱部203aを覆うように形成されている。上部保護層206の大きさは、20μm×20μmの正方形である。
対向電極213は、図18(b)のように、特に、それぞれの液体供給口217の側壁に形成されている。そして、対向電極213と対向電極側密着層214が絶縁層215の上に形成されている。これにより、対向電極213と基板201とを電気的に絶縁することができる。また、対向電極213と対向電極側密着層214の各層の厚さは100nmである。さらに、絶縁性の保護層204は200〜300nm、蓄熱層202は1700〜1800nmの厚さでそれぞれ形成されている。上部保護層206の発熱部203aの端に対応する部位と、液体供給口217の上端との距離は20μmである。また、液体供給口217の上端から対向電極213が設けられた壁面までの距離は2μmある。
以上の構成において、対向電極213と上部保護層206との距離は以下のとおりとなる。図18(b)に示すように、対向電極213のある供給口の側壁から上部保護層206の発熱部203aの端に対応する部位までの距離は22μmであり、これが最小値bとなる。一方、上部保護層と対向電極との間の距離の最大値aは、上部保護層206の中心部と対向電極213の端部との間の距離であり、32μmである。
(実施例3−2)
本実施例3−2は、共通の液体供給口216の側壁に対向電極213を設ける例である。図19は、本実施例に係る記録ヘッド用基板の熱作用部付近を示す断面図である。本実施例の記録ヘッド用基板は、共通供給口216が基板201の表裏を貫くように設けられる。そして、対向電極213は、この共通液体供給口216の特に側壁部に設けられる。
本実施例において、15μm×15μmの大きさの発熱部203a上に200〜300nmの厚さの絶縁性の保護層204が形成される。この絶縁性の保護層204上にタンタルTaからなる密着層205が100nmの厚さ形成され、さらに上部保護層206が100nmの厚さで発熱部203aを覆うように形成される。上部保護層206の大きさは、20μm×20μmで、正方形のものである。上部保護層206の端部から共通液体供給口216の上端まで30μmであり、またその供給口の上端から対向電極213までの距離は2μmである。対向電極213は、図19に示すように、共通液体供給口216の側壁の他、その共通液体供給口の側壁から基板201の裏面にかけて形成されている。この対向電極213は、対向電極側密着層214を介して絶縁層215の上に形成されている。また、対向電極213と対向電極側密着層214の厚さはそれぞれ100nmである。
本実施例では、対向電極213のある共通液体供給口216の側壁から上部保護層206上の発熱部203aの端に対応する部位までの距離は32μmであり、これが最小値bとなる。また、上部保護層と対向電極との間の距離の最大値aは、対向電極213から一番遠い上部保護層206上の発熱部203aの端に対応する部位と、対向電極213の端部との間の距離であり、52μmである。
(比較例4)
比較例4は、上述した比較例2と同じ特許文献1に記載されている従来例に係る記録ヘッド用基板である。その詳細は、図4(a)〜(c)を参照して上述したとおりである。
以上説明した実施例3−1および3−2についてコゲを除去する処理における上部保護層206の溶解量を、比較例4との比較において検討した結果を表3に示す。詳しくは、顔料インクを各記録ヘッド用基板のインク液室内に満たして、上部保護層206に10V、対向電極213に−10Vの電圧を60秒間印加した。このときの上部保護層206の膜減り量を求め、膜減り量の最大値および最小値を求めた。
Figure 0006300486
表3に示す検討では、イリジウムの溶解による膜減り量において、膜減り量の最大値を膜減り量の最小値で割った値が2以下のものを○と判断した。最大距離と最小距離の差、つまり比a/bが比較的小さい実施例3−1と3−2は、上部保護層206における膜減り量にほとんど差がない。これに対し、距離の差が大きい比較例4では、膜減り量の均一性が徐々に悪化した。検討結果からは、比a/bが2を超えると膜減り量に差が出て来ることがわかっている。すなわち、最短距離bに対する最長距離aの割合が小さい方が、電界強度がより均一になり、上部保護層206がより均一に溶解する。上部保護層206、対向電極213間に電位を印加し、上部保護層206を溶解させ結果、各電極間の距離の関係が、a/b≦2のときに、上部保護層206の溶解量が、最大膜減り量/最小膜減り量≦2となり、より均一に上部保護層206が溶解された。
(実施例の記録ヘッド用基板の製造方法)
以下では、上述した実施例3−1の記録ヘッド用基板の製造方法について説明する。図20(a)〜(f)および図21(a)〜(f)は、この製造方法を説明する図であり、各工程を図16に示すX−X′線に沿った断面で示している。
先ず、図20(a)に示すように、駆動素子回路が形成されたシリコン基板201上に、熱酸化膜、SiO膜からなる蓄熱層202をCVD法を用いて形成する。そして、蓄熱層上に、発熱抵抗体層203、および不図示のAl−Cuからなる電極配線層をスパッタ法により成膜する。発熱部203aは、電極配線層の一部を除去してギャップを形成し、その部分の発熱抵抗体層203を露出することで形成する。次に、発熱部203aを覆うように、SiN膜からなる絶縁性の保護層204を、プラズマCVD法を用いて300nmの厚さで形成する。次に、タンタルTaからなる密着層205を100nmの厚さ、イリジウムIrからなる上部保護層206を100nmの厚さで、それぞれスパッタ法により形成する。
次に、図20(b)に示すように、上部保護層206のイリジウムIrを熱作用部上に残すようにパターニングし、その後、タンタルTaからなる密着層205をパターニングする。なお、この密着層205はコゲ取り電極となる上部保護層206に電力を提供するための配線となる。
図20(c)に示す工程では、インクを吐出する吐出口およびインク流路を形成するための流路形成部材208を設けるための型材207を任意の厚さでスピンコート法により塗布した後、流路をパターニングする。ここでは型材207として、ポジ型感光性レジストを用い、スピンコート法により塗布し、120℃のホットプレートで6分間ベークを行い型材207を形成する。
図20(d)に示す工程では、流路形成部材208として、ネガ型感光性レジストをスピンコート法によって塗布し、90℃のホットプレートで5分間ベークを行い、流路形成部材208を形成した後、i線ステッパーで流路形成部材208を形成する。その後、露光によって吐出口209を形成する。
図20(e)に示す工程では、流路形成部材208と吐出口209を覆うようにノズル保護部材(製品名:OBC(東京応化製))210を塗布したあと、ポリエーテルアミド樹脂を塗布して共通液体供給口216用のエッチングマスク層211を形成する。
図20(f)に示す工程では、共通液体供給口用のエッチングマスク層211に不図示の感光性ポジ型レジストを塗布し、液体が供給される共通液体供給口216の形状にパターンを形成した後、ドライエッチングで共通液体供給口216のパターンを形成する。
図21(a)に示す工程では、共通液体供給口用のエッチングマスク層211をエッチングマスクとし、80℃のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶中に浸漬し、シリコン基板201が100〜200μmほど残るように異方性エッチングを行い、共通液体供給口216を形成する。
図21(b)に示す工程では、共通液体供給口用のエッチングマスク層211を除去した後、液体供給口217用のエッチングマスク層212をパターニングして形成する。
図21(c)に示す工程では、シリコン基板201を裏面側からドライエッチングで除去し蓄熱層202で止めた後、液体供給口用のエッチングマスク層を除去する。
図21(d)に示す工程では、基板の裏面から、図21(c)に示すドライエッチングで開けた側壁面に対してSiO2からなる絶縁層215を100nmの厚さで、Taからなる対向電極側密着層214を100nmの厚さで、およびIrからなる対向電極213を100nmの厚さで、それぞれスパッタ法を用いて形成する。
図21(e)に示す工程では、対向電極213、対向電極側密着層214、絶縁層215、蓄熱層202、および絶縁性の保護層204をドライエッチングで除去する。
図21(f)に示す工程では、OBC210を除去した後、型材207であるポジ型感光性レジストを約40℃に加熱温調した乳酸メチルへ浸漬し、型材207を溶解によって一括除去し、200℃のオーブンで感光性樹脂材料を完全に硬化させ、液体吐出ヘッドを成型する。
(第4実施形態)
図22は、本発明の第4の実施形態に係る、図3のX−X′線に沿う断面図である。本発明の第4の実施形態は、対向電極を上部保護層と同じ平面上に配置するものであり、すなわち、対向電極が基板の上に上部保護層と同じ層として積層されて形成されているものである。また、本実施形態は、上部保護層に対して対称に対向電極を配置することによって、上部保護層と対向電極との間の距離について最長距離aと最短距離bとの差を低減するものである。以下、主に第1の実施形態と異なる態様について説明する。
本実施形態では、保護層106上にイリジウムIrからなる対向電極122を設ける。すなわち、対向電極122は、保護層106上に設置されたTaからなる対向電極配線123と接続して外部電源に接続されている。また、この対向電極122および対向電極配線123は、それぞれ上部保護層107と密着層109を形成する工程において、同時に形成される。コゲを除去する処理では、対向電極122を用いることにより、インク流路ないし液室内にインクを充填した状態で、上部保護層107に正の電位、対向電極122に負の電位を印加することによって上部保護層に電気化学反応を生じさせ、その上部保護層を溶解することができる。すなわち、本実施形態の記録ヘッド用基板は、上部保護層の面と同一面上の部位に対向電極が設けられ、また、この対向電極と上部保護層との間に電位差を生じさせるための電極などの構成が設けられたものである。
以下、本実施形態に係る、上部保護層と対向電極の位置関係とそれによる上部保護層の溶解量の均一化の実施例4−1〜実施形態4−3を、比較例5および比較例6との対比において説明する。
(実施例4−1)
図23(a)は、実施例4−1に係る記録ヘッドの一つの吐出口に対応する熱作用部の近傍を、吐出口側から見た上面図であり、特に、上部保護層と、上部保護層と同一の層の上に形成された対向電極との位置関係を示している。また、図23(b)は、図23(a)に示すX−X’線に沿った断面図である。
これらの図に示すように、本実施例では、発熱部104aは30μm×30μmの大きさを有し、この発熱部104a上に200〜300nmの厚さの絶縁性の保護層が形成されている。さらにこの絶縁性の保護層上にTaからなる密着層が100nmの厚さで形成されている。そして、発熱部の上方に上記の各膜を介して上部保護層107が100nmの厚さで形成されている。この上部保護層の大きさは、32.5μm×32.5μmで、正方形にパターニングされている。以上の膜ないし層構造の上部には流路形成部材120が設けられている。この流路形成部材120によって、インクを発泡させるための液室が形成される。
本実施例では、対向電極122を、図23(b)に示すように、液室内部の膜上に配置する。対向電極122は、発熱部の端から25μm離して、図23(a)に示すような帯状のパターンを、発熱部を中心として対称に配置した。本実施例では、コゲとり用電極としての上部保護層107と対向電極122間の距離の最大値aは、図23(b)に示すように、上部保護層107の中心と対向電極122の端との間の距離であり、40μmである。一方、最小値bは、上部保護層107上の発熱部の端部から対向電極122間の距離であり、25μmである。
(実施例4−2)
本実施例についても、図23(a)および(b)を用いて説明する。本実施例追加−2は、実施例4−1と同様、図23(a)に示すように、対向電極122を液室内部の層の上に配置している。本実施例では発熱部の端から対向電極122までの距離が20μmで、実施例4−1と比較して上部保護層107と対向電極122との間の距離が小さくなっている。
実施例4−2では、上部保護層107と対向電極122との間の距離の最大値aは、図23(b)に示すように、上部保護層107上の発熱部104aの中央部に対応する部位と対向電極122の端部との間の距離であり、35μmとなる。一方、最小値bは、20μmとなる。
(実施例4−3)
本実施例についても、図23(a)および(b)を用いて説明する。実施例4−3は、実施例4−1と同様、図23(a)に示すように、対向電極122を液室内部の層の上に配置している。本実施例では発熱部の端から対向電極122までの距離が15μmで、実施例4−1および実施例4―2と比較して、上部保護層107と対向電極122との距離が小さくなっている。
実施例4−3では、上部保護層107と対向電極122との間の距離の最大値aは、図23(b)に示すように、上部保護層107上の発熱部104aの中央部に対応する部位と対向電極122の端部との間の距離であり、30μmとなる。一方、最小値bは、15μmとなる。
(比較例5)
本比較例についても、実施例4−1と同様、図23(a)に示すように、対向電極122を液室内部の層の上に配置している。本比較例では、発熱部の端から対向電極122までの距離が13μmである。
本比較例5では、上部保護層107と対向電極122との間の距離の最大値aは、図23(b)に示すように、上部保護層107上の発熱部104aの中央部に対応する部位と対向電極122の端部との間の距離であり、28μmとなる。一方、最小値bは、13μmとなる。
(比較例6)
比較例6は、特許文献1に記載の従来の配置構成であり、図4(b)に示したように、対向電極を、基板上で上部保護層と並べて配置する形態である。この比較例2では、上述したように、上部保護層と対向電極との間の距離の最大値aは、40μmとなる。一方、最小値bは、10μmとなる。
以上説明した、実施例4−1から実施例4−3および比較例5、比較例6による記録ヘッドを用いて、上部保護層の溶解量を検討した。本検討では、顔料インクをインク液室内に満たして、上部保護層に10V、対向電極に−10Vの電圧を60秒間印加した。このときの上部保護層の厚みの減少量(膜減り量)を求め、膜減り量の最大値および最小値を求めた。その結果を、表4に示す。
Figure 0006300486
表4において、上部保護層を形成するイリジウムの溶解による膜減り量において、「○」は、膜減り量の最大値を膜減り量の最小値で割った値が2以下のもの、△は、2以上で5以下のもの、×は、5以上のもの、として判断した。
表4から分かるように、最大距離aと最小距離bの差が小さい、つまり距離の比a/bが小さい実施例4―1は、上部保護層において膜減り量にほとんど差がない。実施例4―2、実施例4―3と、距離の差、つまり距離の比が大きくなるに従い、膜減り量の均一性が徐々に低下し、比較例5および比較例6のように距離の差が大きくなると、膜減り量の差が2倍を上回る。
このように最短距離bに対する最長距離aの比が小さい方が、上部保護層がより均一に溶解する。これは、上記比が小さいほど電界強度が均一になるからと考えられる。上記表1から、上部保護層と対向電極との間に電位を印加して上部保護層を溶解させる場合、上記距離の関係が、1<a/b≦2のときに、上部保護層の溶解量が、最大膜減り量/最小膜減り量≦2となり、より均一に上部保護層が溶解されることが分かる。
1 記録ヘッド用基板
104a、203a 発熱部
107、206 上部保護層(保護膜)
120、208 流路形成部材
121、209 吐出口
122、213 対向電極(電極)
216 共通液体供給口
217 液体供給口

Claims (15)

  1. 発熱部を有する基板と、前記基板の面に直交する方向から見て前記発熱部と重複する領域を有する保護膜と、前記保護膜との間に電圧を印加可能な電極と、前記保護膜と前記電極とを連通する流路と、吐出口と、を備え、前記保護膜を介して前記発熱部が発生した熱を利用して前記吐出口から液体を吐出する液体吐出ヘッドであって、
    前記領域のうちの、最短経路で前記流路を通る前記電極からの距離が最長となる部分と、前記電極との前記距離をa、前記領域のうちの、最短経路で前記流路を通る前記電極からの距離が最短となる部分と、前記電極との前記距離をbとするとき、1<a/b≦2となるように前記保護膜および前記電極が前記基板の上に同じ層として積層されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 発熱部を有する基板と、前記基板の面に直交する方向から見て前記発熱部と重複する領域を有する保護膜と、前記保護膜との間に電圧を印加可能な電極と、前記保護膜と前記電極とを連通する流路と、吐出口と、を備え、前記保護膜を介して前記発熱部が発生した熱を利用して前記吐出口から液体を吐出する液体吐出ヘッドであって、
    前記領域のうちの、最短経路で前記流路を通る前記電極からの距離が最長となる部分と、前記電極との前記距離をa、前記領域のうちの、最短経路で前記流路を通る前記電極からの距離が最短となる部分と、前記電極との前記距離をbとするとき、1<a/b≦2となるように、前記保護膜および前記電極が、前記基板の前記面と接し、前記基板の前記面の上に配置されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 発熱部を有する基板と、前記基板の面に直交する方向から見て前記発熱部と重複する領域を有する保護膜と、前記保護膜との間に電圧を印加可能な電極と、前記保護膜と前記電極とを連通する流路と、吐出口と、を備え、前記保護膜を介して前記発熱部が発生した熱を利用して前記吐出口から液体を吐出する液体吐出ヘッドであって、
    前記領域のうちの、最短経路で前記流路を通る前記電極からの距離が最長となる部分と、前記電極との前記距離をa、前記領域のうちの、最短経路で前記流路を通る前記電極からの距離が最短となる部分と、前記電極との前記距離をbとするとき、1<a/b≦2となるように、前記保護膜および前記電極が、前記基板の上の、前記直交する方向において互いに異なる位置に設けられていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  4. 発熱部を有する基板と、前記基板の面に直交する方向から見て前記発熱部と重複する領域を有する保護膜と、前記保護膜との間に電圧を印加可能な電極と、前記保護膜と前記電極とを連通する流路と、吐出口と、を備え、前記保護膜を介して前記発熱部が発生した熱を利用して前記吐出口から液体を吐出する液体吐出ヘッドであって、
    前記領域のうちの、最短経路で前記流路を通る前記電極からの距離が最長となる部分と、前記電極との前記距離をa、前記領域のうちの、最短経路で前記流路を通る前記電極からの距離が最短となる部分と、前記電極との前記距離をbとするとき、1<a/b≦2となるように、記保護膜および前記電極が配置されており、
    前記保護膜はイリジウムを含むことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  5. 発熱部を有する基板と、前記基板の面に直交する方向から見て前記発熱部と重複する領域を有する保護膜と、前記保護膜との間に電圧を印加可能な電極と、前記保護膜と前記電極とを連通する流路と、吐出口と、を備え、前記保護膜を介して前記発熱部が発生した熱を利用して前記吐出口から液体を吐出する液体吐出ヘッドであって、
    前記領域のうちの、最短経路で前記流路を通る前記電極からの距離が最長となる部分と、前記電極との前記距離をa、前記領域のうちの、最短経路で前記流路を通る前記電極からの距離が最短となる部分と、前記電極との前記距離をbとするとき、1<a/b≦2となるように、記保護膜および前記電極が配置されており、
    前記保護膜は、前記保護膜と前記電極との間に電圧を印加することで液体に溶出する材料を含むことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  6. 前記電極は、前記直交する方向から見た際の前記保護膜を中心として対称に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記電極は、前記保護膜と対向する面に設けられていることを特徴とする請求項またはに記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記電極は、前記保護膜の上に液体を供給するための、前記基板を貫通する液体供給口を構成する壁部に設けられていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記直交する方向から見て、前記発熱部に対する一方の側に設けられた第1の前記電極と、前記発熱部に対する前記一方の側とは反対の側に設けられた第2の前記電極と、を備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記電極はイリジウムを含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  11. 端子と、前記保護膜と前記端子とを電気的に接続するためのタンタルを含む配線と、を備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  12. 前記基板は、前記保護膜の上に液体を供給するための複数の液体供給口と、前記複数の液体供給口に連通する共通液体供給口と、を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  13. 前記基板は、前記直交する方向から見て前記発熱部に対する一方の側に設けられ、前記基板を貫通する第1の開口と、前記直交する方向から見て前記発熱部に対する前記一方の側とは反対の側に設けられ、前記基板を貫通する第2の開口と、を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドと、
    前記保護膜と前記電極の間に電位差を生じさせるための制御を行う制御手段と、
    を具えたことを特徴とする液体吐出装置。
  15. 前記制御手段によって前記制御を行い、前記保護膜を液体に溶出させることを特徴とする請求項14に記載の液体吐出装置。
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