JP6300270B2 - 型枠及び成形体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリートブロック等の成形体を製造するための型枠及び成形体の製造方法に関する。
型枠は、例えばコンクリートブロックの製造の際に用いられる。型枠によって製造されるコンクリートブロックは、一般土木、海洋土木等における資材として広く用いられている。
水産業においては、専用の型枠を作製し、当該型枠によって製造したコンクリートブロックを人工的な魚礁や藻場の造成のために用いる場合がある。魚礁等の造成に用いられるコンクリートブロックに関しては、従来から種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1及び特許文献2には、海藻類の磯焼けを防止するための工夫が施されたコンクリートブロックが開示されている。
特開2013−245538号公報 特開2006−191847号公報
ところで、従来、上述したようにコンクリートブロックによって魚礁等を造成する際には、一般的に、1つの型枠を作製し、1種類のコンクリートブロックを1つ又は複数製造して造成に用いていた。
しかしながら、魚礁等を造成する海底の底質には砂場、岩場、泥場等の様々な性状があったり、海底の地形の変化の度合が大きかったりする。このため、1種類のコンクリートブロックでは、海底の底質や地形等の設置環境が原因となって所望の態様の魚礁等を造成できない場合があるといった問題があった。例えば、コンクリートブロックによって海底に沿う面が広く確保された態様の魚礁又はその一部を造成したい場合がある。平板状のコンクリートブロックのみによってこのような魚礁を造成しようとすると、海底に穴や岩場が多い場合に、コンクリートブロックが傾斜した状態になってしまい、所望の態様の魚礁又はその一部を造成できないことがある。
このような問題に対し、複数種類の形状のコンクリートブロックを用意し、所望の態様の魚礁又はその一部を造成し得るコンクリートブロックを選択して用いることが考えられる。しかし、この場合には、複数種類の形状のコンクリートブロックを作るための複数種類の型枠が必要となるため製造コストが増加するとともに、複数種類の型枠の入手に時間もかかるため造成の工期が長くなるという問題が生じてしまう。
特に、予め把握しにくい海底の地形や底質に臨機応変に対応して複数種類の形状のコンクリートブロックをそれぞれ必要な個数準備しておくことは困難であった。
したがって、コンクリートブロックによって魚礁等を造成する場合には、複数種類の形状のコンクリートブロックを、臨機応変に簡易且つ迅速に製造できるようにすることが望まれていた。
また、上述のように1種類のコンクリートブロックによって魚礁等を造成する場合には、上述のような問題が生じ得るが、このような問題は、一般土木及び海洋土木等のその他の分野においても同様に生じ得る。例えば、陸上において構造物を造成するためにコンクリートブロックを用いる場合においても、1種類のコンクリートブロックでは、地形等の設置環境が原因となって、コンクリートブロックを意図通りに設置できない場合が生じ得る。ここで、設置環境に適合し得る他の形状のコンクリートブロックを製造する場合には、別の型枠が必要となって、製造コストの増加や造成の長期化等の問題が、漁礁等の場合と同様に生じ得る。したがって、コンクリートブロックによって陸上の構造物を造成する場合においても、複数種類の形状のコンクリートブロックを、臨機応変に簡易且つ迅速に製造できるようにすることが望ましい。
より具体的に例えば、災害時における防災対策として陸上において防災壁等の構造物をコンクリートブロックによって造成する場合には、コンクリートブロックが1種類であることで、構造物の造成が長期化してしまうと、構造物の完成前に深刻な状況が生じてしまう可能性がある。このような構造物の造成においては、特に、短時間で大量に複数種類の形状のコンクリートブロックを製造することが強く望まれる。
また、海底、陸上においてコンクリートブロックによって構造物を造成する場合においては、土木力学上、複数の形状のコンクリートブロックを組み合せることによって、構造物を安定した状態で造成できる場合がある。この点においても、複数種類の形状のコンクリートブロックを、簡易且つ迅速に製造できるようにすることが望ましい。
なお、以上では、海底や陸上においてコンクリートブロックによって構造物を造成する場合についての問題及び要望を説明したが、コンクリートブロック以外の例えばゴムやプラスチック材料(樹脂)等の成形体によって構造物を造成する場合においても、同様の問題と要望が生じ得る。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、様々な設置環境に適合し得る複数種類の形状の成形体を、臨機応変に簡易かつ迅速に製造することができる型枠及び成形体の製造方法を提供することを目的とする。そして、本発明は、例えば、海底や陸上における成形体からなる所望の構造物を極めて効率的に造成することを可能としたり、防災対策としての成形体からなる所望の構造物の造成に用いる複数種類の成形体を、状況に応じて短時間で大量に製造して迅速に所望の構造物を造成することを可能としたりすることを目的とする。
本発明の型枠は、
底板と、前記底板から立ち上がり、前記底板と協働して、主部形成空間と当該主部形成空間から突出する少なくとも1つの突出部形成空間とを有する内部空間を形成する側板と、前記主部形成空間と前記突出部形成空間との境界部分に着脱可能に挿入される仕切り板と、を備え、前記仕切り板が前記主部形成空間と前記突出部形成空間との境界部分から離脱された状態において、前記内部空間の全体に成形材料が投入可能となって、基本形状の成形体を成形可能となり、前記仕切り板が前記主部形成空間と前記突出部形成空間との境界部分の少なくとも一つに挿入された状態において、前記基本形状とは異なる形状の成形体を成形可能となることを特徴とする型枠、である。
前記内部空間は、直線状に延びる前記主部形成空間と、前記直線状に延びる方向における前記主部形成空間の一方の端部及び他方の端部のそれぞれから両側に突出する4つの前記突出部形成空間と、を有するH型に形成されており、前記仕切り板は、前記主部形成空間と前記突出部形成空間との4つの境界部分の少なくともいずれかに着脱可能であってもよい。
また、前記側板は、互いに対向して配置される前側板及び後側板と、前記前側板と前記後側板との間に跨がって延び、互いに対向して配置される左側板及び右側板と、を有し、前記前側板及び前記後側板はそれぞれ直線状に延びており、前記左側板及び前記右側板にはそれぞれ、互いに近づく方向にへこんだ横断面視でコの字型の凹部が形成されていてもよい。
また、前記前側板、前記後側板、前記左側板及び前記右側板のそれぞれの下部が、前記底板に回転可能に支持されており、前記前側板、前記後側板、前記左側板及び前記右側板は、それぞれ垂直に立てた内部空間形成位置と、傾斜した成形体取り出し位置と、の間で姿勢を変更可能であってもよい。
また、前記型枠は、前記成形体として、魚礁または藻場の造成に用いられるコンクリートブロックを成形するために用いられてもよい。
また、本発明の成形体の製造方法は、
底板と、前記底板から立ち上がり、前記底板と協働して、主部形成空間と当該主部形成空間から突出する少なくとも1つの突出部形成空間とを有する内部空間を形成する側板と、前記主部形成空間と前記突出部形成空間との境界部分に着脱可能に挿入される仕切り板と、を備え、前記仕切り板が前記主部形成空間と前記突出部形成空間との境界部分から離脱された状態において、前記内部空間の全体に成形材料が投入可能となって、基本形状の成形体を成形可能となり、前記仕切り板が前記主部形成空間と前記突出部形成空間との境界部分の少なくとも一つに挿入された状態において、前記基本形状とは異なる形状の成形体を成形可能となる型枠、を準備する型枠準備工程と、
前記仕切り板を、前記主部形成空間と前記突出部形成空間との境界部分の少なくとも一つに挿入し、又はいずれにも挿入せずに、所望の形状の成形体を成形する成形工程と、を有する
ことを特徴とする成形体の製造方法、である。
前記内部空間は、直線状に延びる前記主部形成空間と、前記直線状に延びる方向における前記主部形成空間の一方の端部及び他方の端部のそれぞれから両側に突出する4つの前記突出部形成空間と、を有するH型に形成されており、前記成形工程において、前記仕切り板を、前記主部形成空間と前記突出部形成空間との4つの境界部分の少なくともいずれかに挿入して、又はいずれにも挿入せずに、成形体を成形するようにしてもよい。
また、成形体の製造方法では、前記成形体として魚礁または藻場の造成に用いられるコンクリートブロックを成形するようにしてもよい。
前記成形工程において、前記側板の内面に凸部材をはり付けて、成形材料を投入するようにしてもよい。
また、前記側板が磁石をはり付け可能な金属材料から形成されており、前記凸部材は、磁石であってもよい。
また、前記凸部材は、前記成形材料としてのコンクリートが前記内部空間に投入される際には、当該凸部材の所定の外形形状を保持し、前記コンクリートが硬化した後、前記コンクリートブロックが水中に設置された際には、水に溶出することで、前記所定の外形形状の保持機能が消失して前記所定の外形形状を消失させ得る材料から形成されていてもよい。
なお、上述のように、前記型枠を、魚礁または藻場の造成に用いられるコンクリートブロックを成形するために用い、前記型枠によって、魚礁または藻場の造成に用いられるコンクリートブロックを成形してもよいが、本発明は、魚礁または藻場の造成に用いられるコンクリートブロックを成形するものに限定されるものではない。また、本発明は、コンクリートブロックの製造のためのものに限定されるものではない。
例えば、本発明は、陸上の構造物を造成する際に用いる成形体としてのコンクリートブロックを製造する場合にも好適に用いることができる。具体的には例えば、本発明は、災害時における防災対策としての防災壁等の構造物の造成に用いる成形体としてのコンクリートブロックを製造する場合や、農業整畑における構造物、公園整備における構造物、階段等を造園する際に用いる成形体としてのコンクリートブロックを製造する場合等に好適に用いることができる。また、本発明は、クッション性を確保した施設(例えば、子供の遊び場)等の構造物を造成する際に用いるゴムやプラスチック材料(樹脂)からなる成形体を製造する際にも好適に用いることができる。
本発明によれば、型枠の内部空間の主部形成空間と突出部形成空間との境界部分に仕切り板を着脱可能に挿入することで、仕切り板が離脱された状態で成形することができる基本形状の成形体とは異なる形状の成形体を成形することができる。このことにより、様々な設置環境に適合し得る複数種類の形状の成形体を、臨機応変に簡易かつ迅速に製造することができる。そして、本発明は、例えば、海底や陸上における成形体からなる所望の構造物を極めて効率的に造成することを可能としたり、防災対策としての成形体からなる所望の構造物の造成に用いる複数種類の成形体を、状況に応じて短時間で大量に製造して迅速に所望の構造物を造成することを可能としたりすることができる。
側板の内部空間が、直線状に延びる前記主部形成空間と、前記直線状に延びる方向における前記主部形成空間の一方の端部及び他方の端部のそれぞれから両側に突出する4つの突出部形成空間と、を有するH型に形成されており、仕切り板が、前記主部形成空間と前記突出部形成空間との4つの境界部分の少なくともいずれかに着脱可能である場合には、比較的簡易な形状の型枠によって、多くの種類(少なくとも7種類)の成形体を製造することができる。このため、実用的に優れた型枠を提供することができる。
具体的に内部空間がH型である場合、まず、仕切り板を挿入しない状態で内部空間の全体に成形材料を投入することで、「H」型の成形体が得られる。
主部形成空間と突出部形成空間との4つの境界部分のうちの1つの境界部分に仕切り板を挿入した場合、主部形成空間と3つの突出部形成空間に成形材料を投入することで、「h(スモールエイチ)」型の成形体が得られる。
主部形成空間と突出部形成空間との4つの境界部分のうちの、主部形成空間が直線状に延びる方向を挟んで同じ側に位置する2つの境界部分に仕切り板を挿入した場合、主部形成空間と2つの突出部形成空間に成形材料を投入することで、「C」型の成形体が得られる。
主部形成空間と突出部形成空間との4つの境界部分のうちの、主部形成空間の一方の端部側に位置する2つの境界部分、及び、他方の端部側に位置する2つの境界部分のいずれか一方に2つの仕切り板を挿入した場合、主部形成空間と2つの突出部形成空間に成形材料を投入することで、「T」型の成形体が得られる。
主部形成空間と突出部形成空間との4つの境界部分のうちの、主部形成空間の一方の端部側に位置する2つの境界部分のうち主部形成空間が直線状に延びる方向を挟んで一方側に位置する1つの境界部分と、主部形成空間の他方の端部側に位置する2つの境界部分のうち主部形成空間が直線状に延びる方向を挟んで他方側に位置する1つの境界部分と、に仕切り板を挿入した場合、主部形成空間と2つの突出部形成空間に成形材料を投入することで、「N」型の成形体が得られる。
主部形成空間と突出部形成空間との4つの境界部分のうちの3つの境界部分に仕切り板を挿入した場合、主部形成空間と1つの突出部形成空間に成形材料を投入することで、「L」型の成形体が得られる。
そして、主部形成空間と突出部形成空間との4つの境界部分全てに仕切り板を挿入した場合、主部形成空間に成形材料を投入することで、「I」型の成形体が得られる。
また、側板が、互いに対向して配置される前側板及び後側板と、前記前側板と前記後側板との間に跨がって延び、互いに対向して配置される左側板及び右側板と、を有し、前記前側板及び前記後側板はそれぞれ直線状に延びており、前記左側板及び前記右側板にはそれぞれ、互いに近づく方向にへこんだ横断面視でコの字型の凹部が形成されている場合には、少ない部品点数で簡単にH型の内部空間を有する型枠が得られる。
また、前記前側板、前記後側板、前記左側板及び前記右側板のそれぞれの下部が、前記底板に回転可能に支持されており、前記前側板、前記後側板、前記左側板及び前記右側板が、それぞれ垂直に立てた内部空間形成位置と、傾斜した成形体取り出し位置と、の間で姿勢を変更可能である場合には、成形体の取り出しを容易に行うことができる。成形体が重量物である場合や、成形体の材質が離型し難い材質である場合等に特に効果的である。
また、型枠によって、成形体として魚礁または藻場の造成に用いられるコンクリートブロックを成形する場合には、様々な設置環境に適合し得る、魚礁又は藻場の造成用の複数種類の形状のコンクリートブロックを、臨機応変に簡易かつ迅速に製造することができる。このことにより、所望の魚礁等を極めて効率的に造成することが可能となる。すなわち、例えば、海底の底質や地形によって、ある形状のコンクリートブロックでは所望の態様の魚礁又はその一部を造成できない場合であっても、他の形状のコンクリートブロックによって、臨機応変に簡易かつ迅速に、所望の態様の魚礁又はその一部を造成し得る。したがって、魚礁等を造成する際の効率を飛躍的に向上させることができる。
また、成形工程において、前記側板の内面に凸部材をはり付けて、成形材料を投入するようにしてもよい。この場合、成形体としてのコンクリートブロックに、凸部材の形状に対応した凹部又は貫通孔等を形成することができ、魚や貝類等の保育用生息穴等を簡単にコンクリートブロックに形成することができる。例えば、底の浅い円形(円板状)の穴等には、アワビが好んで生息する。また、底の深い円柱状の穴や貫通した穴等には、イセエビが好んで生息する。
側板が磁石をはり付け可能な金属材料から形成されており、凸部材が磁石である場合には、極めて簡単に魚介類の保育用生息穴等をコンクリートブロックに形成することができる。
本発明の実施の形態による型枠の斜視図である。 (A)は、図1に示す型枠の上面図であり、(B)は、(A)に示す領域Z1の拡大図である。 図1に示す型枠の上面図であり、型枠の側板が開いた状態を示した図である。 図1に示す型枠の内部空間に着脱可能に挿入される仕切り板の斜視図である。 (A)は、図4に示す仕切り板が型枠の内部空間に挿入された状態を示す斜視図であり、(B)は、(A)の上面図である。 図1に示す型枠によるコンクリートブロックの製造方法を説明する図であって、基本形状のコンクリートブロックを製造する様子を示す図である。 図1に示す型枠によるコンクリートブロックの製造方法を説明する図であって、基本形状とは異なる形状のコンクリートブロックを製造する様子を示す図である。 図1に示す型枠によるコンクリートブロックの製造方法を説明する図であって、基本形状とは異なる形状のコンクリートブロックを製造する様子を示す図である。 図1に示す型枠によるコンクリートブロックの製造方法を説明する図であって、基本形状とは異なる形状のコンクリートブロックを製造する様子を示す図である。 図1に示す型枠によるコンクリートブロックの製造方法を説明する図であって、基本形状とは異なる形状のコンクリートブロックを製造する様子を示す図である。 図1に示す型枠によるコンクリートブロックの製造方法を説明する図であって、基本形状とは異なる形状のコンクリートブロックを製造する様子を示す図である。 図1に示す型枠によるコンクリートブロックの製造方法を説明する図であって、基本形状とは異なる形状のコンクリートブロックを製造する様子を示す図である。 図1に示す型枠により製造されたコンクリートブロックを魚礁の造成に用いる様子を示す図である。 (A)は、図1に示す型枠によるコンクリートブロックの製造方法の変形例を説明する図であり、(B)は、(A)に示したZ2領域の横断面図であり、(C)は、(A)に示したZ3領域の横断面図であり、(D)は、(A)に示したZ4領域の横断面図である。 (A)は、変形例による製造方法によって製造されたコンクリートブロックの上面図であり、(B),(C)は、(A)に示したコンクリートブロックの斜視図である。 図1に示した型枠の変形例を示す図である。
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1には、本発明の実施の形態による型枠1の斜視図が示されており、図2(A)には、型枠1の上面図が示されている。本実施の形態では、型枠1が、魚礁又は藻場を造成するためのコンクリートブロックを製造するために用いられる例を説明する。
図1及び図2(A)に示すように、型枠1は、長方形状の底板2と、底板2から立ち上がり、底板2と協働して、コンクリートが投入される内部空間Cを形成する側板3と、を備えている。型枠1は、図4に示す仕切り板40を内部空間Cの適所に挿入することで、複数種類の形状のコンクリートブロックを製造できるようになっている。
まず、型枠1の仕切り板40を除く基本的な構成部分について説明する。
本実施の形態の型枠1の内部空間Cは、底板2の上面及び側板3の内面によって囲まれた空間であり、横断面視で「H」型に形成されている。図2(A)に示すように、内部空間Cは、二点鎖線で囲って示した領域である直線状に延びる横断面視で長方形状の主部形成空間10と、当該主部形成空間10が直線状に延びる方向における当該主部形成空間10の両端部のうちの一方の端部から両側に突出する第1の突出部形成空間11及び第2の突出部形成空間12と、当該主部形成空間10が直線状に延びる方向における当該主部形成空間10の両端部のうちの他方の端部から両側に突出する第3の突出部形成空間13及び第4の突出部形成空間14と、を有している。各突出部形成空間11〜14は、主部形成空間10に連通している。
なお、第1の突出部形成空間11及び第2の突出部形成空間12が主部形成空間10の一方の端部から突出する方向とは、主部形成空間10が直線状に延びる方向に略直交する方向に沿う方向である。また、第3の突出部形成空間13及び第4の突出部形成空間14が主部形成空間10の他方の端部から突出する方向とは、主部形成空間10が直線状に延びる方向に略直交する方向に沿う方向である。
また、図2(A)において、符号B1で示す矢印の部分は、主部形成空間10と第1の突出部形成空間11との境界部分(以下、第1の境界部分B1と称す。)を示し、符号B2で示す矢印の部分は、主部形成空間10と第2の突出部形成空間12との境界部分(以下、第2の境界部分B2と称す。)を示している。
また、符号B3で示す矢印の部分は、主部形成空間10と第3の突出部形成空間13との境界部分(以下、第3の境界部分B3と称す。)を示し、符号B4で示す矢印の部分は、主部形成空間10と第4の突出部形成空間14との境界部分(以下、第4の境界部分B4と称す。)を示している。
本実施の形態の側板3は、互いに対向して配置される前側板31及び後側板32と、前側板31と後側板32との間に跨がって延び、互いに対向して配置される左側板33及び右側板34と、を有している。前側板31、後側板32、左側板33及び右側板34はそれぞれ金属材料から形成されている。
図2(A)に示すように、前側板31及び後側板32はそれぞれ直線状に延びており、左側板33及び右側板34にはそれぞれ、互いに近づく方向にへこんだ、横断面視でコの字型(略U字型)の凹部33A及び凹部34Aが形成されている。これら凹部33A及び凹部34Aは、互いの底部分を対向させており、これら凹部33A及び凹部34Aによって、内部空間CのH型における対向する2辺を連結する直線状の部分が画定されている。
なお、図2(A)に示すように、本実施の形態では、凹部33Aにおける底部分と側壁部分とがなす角度α、及び、凹部34Aにおける底部分と側壁部分とがなす角度βが、それぞれ、110°となっている。
図1に示すように、底板2は、前側板31の下部の外側において前側板31の外面に沿って水平に延びる軸部21を支持しており、前側板31の下部は、当該下部に溶着された一対のプレート31P,31Pを介して軸部21に回転可能に支持されている。図示省略するが、後側板32の下部も、前側板31の下部と同様に、底板2に回転可能に支持されている。
また、底板2は、左側板33の下部の外側において左側板33の外面(または前側板31から後側板32に向かう方向)に沿って水平に延びる軸部22を支持しており、左側板33の下部は、当該下部に溶着された一対のプレート33P,33Pを介して軸部22に回転可能に支持されている。図示省略するが、右側板34の下部も、左側板33の下部と同様に、底板2に回転可能に支持されている。
上述のように、前側板31、後側板32、左側板33及び右側板34のそれぞれの下部が、底板2に回転可能に支持されることにより、底板2、前側板31、後側板32、左側板33及び右側板34が一体となっている。また、前側板31、後側板32、左側板33及び右側板34は、図1及び図2(A)に示すそれぞれ垂直に立てた内部空間Cの形成位置(内部空間形成位置)と、図3に示すように、それぞれ傾斜した成形体取り出し位置と、の間で姿勢を変更可能となっている。
また、前側板31、後側板32、左側板33及び右側板34はそれぞれ、上述した軸部を抜き取ることで、底板2から分離可能となっている。前側板31、後側板32、左側板33及び右側板34がそれぞれ底板2から分離された場合には、分離された各板を運ぶことで、型枠1を容易に移動させることができる。
また、図1及び図2(A)に示すように、前側板31の上部には、前側板31の外面に沿って水平に延び、その両端部が前側板31の両端部のそれぞれから外側に張り出す上部プレート31Uが固定されており、後側板32の上部には、後側板32の外面に沿って水平に延び、その両端部が後側板32の両端部のそれぞれから外側に張り出す上部軸部32Uが固定されている。
上部プレート31Uの両端部と、上部軸部32Uの両端部と、の間には、それぞれ、締め付け具40が架設され、締め付け具40はそれぞれ、前側板31と後側板32とを左側板33及び右側板34を介して互いに近づく方向に締め上げている。これにより、前側板31、後側板32、左側板33及び右側板34のそれぞれは、内部空間Cの形成位置における姿勢を保持されるようになっている。
図2(B)には、図2(A)の領域Z1の拡大図が示され、同図には、左側板33の後側板32側の端部33Eが示されている。当該端部33Eは、前述の締め付け具40が締め付けられることで、後側板32に押し付けられ、これによって、内部空間Cを外側から遮断する。ここで、本実施の形態では、締め付け具40による締め付け時における端部33Eの後側板32に対する密着性を向上させるために、端部33Eの内部空間C側の角部とは反対側の角部に面取り部50が形成されている。図示省略するが、このような面取り部は、左側板33の前側板31側の端部、右側板33の前側板31側及び後側板32側のそれぞれの端部にも形成されている。なお、本実施の形態の締め付け具40は、ホームタイを利用したもので構成されている。
ところで、本実施の形態の型枠1では、前側板31、後側板32、左側板33及び右側板34のそれぞれの下部が、底板2に回転可能に支持されており、各側板31〜34がそれぞれ立ち上がった状態において、左側板33の一方の端部が前側板31に接し、左側板33の他方の端部が後側板32に接し、且つ、右側板34の一方の端部が前側板31に接し、右側板34の他方の端部が後側板32に接している。そして、この状態において、前側板31と後側板32とを互いに近づく方向に締め上げることで、各側板31〜34が内部空間Cの形成位置における姿勢を保持されるようになっている。これにより、締め付け具40のような簡易な締め付け部材によって、前側板31と後側板32とを互いに近づく方向に締め上げることで、各側板31〜34の内部空間Cの形成位置における姿勢を簡易に保持することができる。従来のこの種の型枠には、複数の板材をボルトによって締結することで構成されるものもあるが、このような従来の構成に比較して、本実施の形態の構成では、簡易に型枠を構成することができる。なお、本実施の形態では、2本の締め付け具40を用いているが、各側板31〜34の上端4隅を囲うようにして締め上げる例えばワイヤー状の締め付け具を用いても構わない。
また、本実施の形態では、図2(A)及び図2(B)に示すように、前側板31の左側板33側の端部に、左側板33のうちの凹部33Aから前側板31に至る直線部分の先端側に外側から当接する左位置決め部31Lが設けられ、前側板31の右側板34側の端部に、右側板34のうちの凹部34Aから前側板31に至る直線部分の先端側に外側から当接する右位置決め部31Rが設けられている。本実施の形態おいて、左位置決め部31L及び右位置決め部31Rは、前側板31に一体に形成されている。また、後側板32の左側板33側の端部に、左側板33のうちの凹部33Aから後側板32に至る直線部分の先端側に外側から当接する左位置決め部32Lが設けられ、後側板32の右側板34の端部に、右側板34のうちの凹部34Aから後側板32に至る直線部分の先端側に外側から当接する右位置決め部32Rが設けられている。
左位置決め部31L,32Lは、内部空間Cの形成時に左側板33の位置を規定するとともにその外側への回転を規制するために設けられ、右位置決め部31R,32Rは、内部空間Cの形成時に右側板34の位置を規定するとともにその外側への回転を規制するために設けられている。
次に、仕切り板40について説明する。仕切り板40は、前述した主部形成空間10と突出部形成空間11〜14との境界部分B1〜B4に着脱可能に挿入されるようになっている。図4に示すように、仕切り板40は、断面L字形状で長尺に延び、底板2から側板3の上縁までの高さと同等の長さの寸法に設定されている。仕切り板40は、金属材料から形成されている。
図5は、仕切り板40が、第2の境界部分B2に挿入された様子の一例が示されている。この例では、仕切り板40が上方から第2の境界部分B2に挿入されている。
仕切り板40の断面L字形状を形成する2辺部のうちの一方の辺部である第1の辺部40Aは、第2の境界部分B2に沿って延びるとともに、その先端部40Eが凹部34Aの側壁部分に当接しており、他方の辺部である第2の辺部40Bは、前側板31に沿って延びるとともに前側板31に当接している。
このように仕切り板40が第2の境界部分B2に挿入された場合には、第2突出部形成空間12と主部形成空間10とが底板2から側板3の上縁にわたって仕切られるようになっている。
ここで、図5(B)に示すように、仕切り板40の第1の辺部40Aの先端部40Eは、凹部34Aの側壁部分に沿う傾斜状に形成されている。これにより、先端部40Eが、凹部34Aの側壁部分にスムーズに且つ密着して当接するようになっている。
本実施の形態の型枠1では、仕切り板40が、必要に応じて1つ又は複数用意され、境界部分B1〜B4のうちのいずれか、又は、複数に挿入される。境界部分B1,B3,B4に仕切り板40が挿入される場合も、図5の例と同様に挿入されるようになっている。なお、仕切り板40を境界部分B1〜B4に挿入した場合は、図示省略するが、仕切り板40はクランプ等によって固定される。
また、仕切り板40の第2の辺部40Bの先端部も、前述の第1の辺部40Aの先端部40Eと同様の傾斜状に形成されている。これにより、仕切り40は、第2の境界部分B2以外の境界部分に挿入された場合であって、適宜、凹部33Aの側壁部分又は凹部34Aの側壁部分にスムーズに且つ密着して当接するようになっている。
次に、図6A〜図6Gを用いて、本実施の形態の型枠1によるコンクリートブロックの製造方法について説明する。本実施の形態の型枠1では、仕切り板40が主部形成空間10と突出部形成空間11〜14との境界部分B1〜B4から離脱された(B1〜B4のいずれにも挿入されない)状態において、内部空間Cの全体に成形材料が投入可能となって、基本形状の成形体を成形可能となる。また、この型枠1では、仕切り板40が境界部分B1〜B4の少なくともいずれかに挿入された状態において、前記基本形状とは異なる形状の成形体を成形可能となる。なお、図6A〜図6Gにおいてドットを付した領域は、内部空間Cにおいてコンクリートが投入される領域を示している。
まず、図6Aに示すように、仕切り板40を挿入しない状態で内部空間Cの全体に成形材料を投入した場合には、基本形状である「H」型のコンクリートブロックが得られる。
また、図6Bに示すように、主部形成空間10と突出部形成空間11〜14との4つの境界部分B1〜B4のうちの1つの境界部分(図示の例では、第4の境界部分B4)に仕切り板40を挿入した場合には、主部形成空間10と3つの突出部形成空間(11,12,13)に成形材料を投入することで、「h(スモールエイチ)」型のコンクリートブロックが得られる。
また、図6Cに示すように、主部形成空間10と突出部形成空間11〜14との4つの境界部分B1〜B4のうちの、主部形成空間10が直線状に延びる方向を挟んで同じ側に位置する2つの境界部分(図示の例では、第2の境界部分B2と第4の境界部分B4)に仕切り板40を挿入した場合には、主部形成空間10と2つの突出部形成空間(11,13)に成形材料を投入することで、「C」型のコンクリートブロックが得られる。
また、図6Dに示すように、主部形成空間10と突出部形成空間11〜14との4つの境界部分B1〜B4のうちの、主部形成空間10の一方の端部側に位置する2つの境界部分、及び、他方の端部側に位置する2つの境界部分のいずれか(図示の例では、第3の境界部分B3と第4の境界部分B4)に仕切り板40を挿入した場合には、主部形成空間10と2つの突出部形成空間(11,12)に成形材料を投入することで、「T」型のコンクリートブロックが得られる。
また、図6Eに示すように、主部形成空間10と突出部形成空間11〜14との4つの境界部分B1〜B4のうちの、主部形成空間10の一方の端部側に位置する2つの境界部分のうち主部形成空間10が直線状に延びる方向を挟んで一方側に位置する1つの境界部分(図示の例では、第2の境界部分B2)と、主部形成空間10の他方の端部側に位置する2つの境界部分のうち主部形成空間10が直線状に延びる方向を挟んで前記の一方側とは反対側の他方側に位置する1つの境界部分(図示の例では、第3の境界部分B3)と、に仕切り板40を挿入した場合には、主部形成空間10と2つの突出部形成空間(11,14)に成形材料を投入することで、「N」型のコンクリートブロックが得られる。
また、図6Fに示すように、主部形成空間10と突出部形成空間11〜14との4つの境界部分B1〜B4のうちの3つの境界部分(図示の例では、第1の境界部分B1、第2の境界部分B2、第4の境界部分B4)に仕切り板40を挿入した場合には、主部形成空間10と1つの突出部形成空間(13)に成形材料を投入することで、「L」型のコンクリートブロックが得られる。
また、図6Gに示すように、主部形成空間10と突出部形成空間11〜14との4つの境界部分B1〜B4全てに仕切り板40を挿入した場合には、主部形成空間10に成形材料を投入することで、「I」型のコンクリートブロックが得られる。
上述のように成形される複数種類の形状のコンクリートブロックを型枠1から取り出す際には、締め付け具40を取り外した後、前側板31、後側板32、左側板33及び右側板34のそれぞれの姿勢を、内部空間Cの形成位置から、図3に示した成形体取り出し位置に変更させる。これにより、コンクリートブロックの取り出しを容易に行うことができる。なお、前側板31、後側板32、左側板33及び右側板34の内面には、コンクリートブロックの取り出しを容易化するための薬剤(剥離剤)等を塗布してもよい。剥離剤を塗布する際には、前側板31、後側板32、左側板33及び右側板34のそれぞれの姿勢を、内部空間Cの形成位置から、図3に示した成形体取り出し位置に変更させることで、剥離剤を容易に塗布することができる。また、成形体取り出し位置においては、前側板31、後側板32、左側板33及び右側板34のそれぞれの内面を容易に清掃することもできる。
このような本実施の形態によれば、型枠1によって、様々な設置環境に適合し得る複数種類の形状の成形体としてのコンクリートブロックを、臨機応変に簡易かつ迅速に製造することができる。そして、本実施の形態では、このような型枠1が魚礁又は藻場の造成用のコンクリートブロックを製造するために用いられることで、所望の魚礁等を極めて効率的に造成することが可能となる。すなわち、この場合、例えば、海底の底質や地形によって、ある形状のコンクリートブロックでは、所望の態様の魚礁又はその一部を造成できない場合であっても、他の形状のコンクリートブロックによって、臨機応変に簡易かつ迅速に、所望の態様の魚礁又はその一部を造成し得る。これにより、魚礁等を造成する際の効率を飛躍的に向上させることができる。
例えば、図7は、型枠1により製造されたコンクリートブロックを魚礁の造成に用いる様子を示す図である。図7において、符号100は魚礁の設置対象とされた海底を示しており、海底100には、盛り上がった状態の岩場101や穴102が存在している。このような設置環境において、コンクリートブロックによって、海底に沿う面が広く確保された態様の魚礁を造成したい場合に、H型のコンクリートブロックで岩場101を回避して海底に沿う面を広く確保したり、N型のコンクリートブロックの一端部を穴102に挿入した状態で安定性を確保しながらN型のコンクリートブロックで海底に沿う面を広く確保したりすることで、所望の態様の魚礁を造成することができる。H型のコンクリートブロックやN型のコンクリートブロックは、これらが共通の型枠1によって簡易かつ迅速に製造されることで、製造コストが嵩まず、工期も長くならない。例えばこのような状況下において型枠1は有効に用いることができるため、魚礁等を造成する際の効率を飛躍的に向上させることができる。
(製造方法の変形例)
次に、図8を用いて、上述の実施の形態によるコンクリートブロックの製造方法の変形例について説明する。
本変形例では、図8(A)に示すように、側板3における下縁と上縁との間に凸部材(51〜53)をはり付けて、内部空間Cにコンクリートを投入して成形を行う。
図示の例では、側板3の後側板32に、円板状の磁石からなる第1凸部材51が複数はり付けられている。図8(B)に示すように、第1凸部材51は後側板32に磁力によってはり付けられている。
また、側板3の前側板31には、円柱状の第2凸部材52が複数はり付けられている。図8(C)に示すように、第2凸部材52は、薄板状の磁石52Aと磁石52Aに固定された円柱状の凸部本体52Bと、を有している。第2凸部材52は、前側板31に磁石52Aの磁力によってはり付けられている。凸部本体52Bは、例えば水に溶ける性質(水溶性)の特殊紙を円柱状に成形して形成されている。より詳しくは、凸部本体52は、コンクリートが内部空間Cに投入される際には、当該凸部本体52Bの所定の外形形状を保持し、コンクリートが硬化した後、完成体としてのコンクリートブロックが水中に設置された際には、水に溶出することで、前記所定の外形形状の保持機能が消失して前記所定の外形形状を消失させ得る材料(本実施の形態では、特殊紙)から形成されている。
また、前側板31と左側板33の凹部33Aの側壁部分との間、及び、前側板31と右側板34の凹部34Aの側壁部分との間に、第3凸部材53が跨がって設けられている。図8(D)に示すように、第3凸部材53は、第2凸部材52の凸部本体52Bと同様に、水に溶ける性質(水溶性)の特殊紙を円柱状に成形して形成されている。第3凸部材53は、図示の例では、前側板31と右側板34の凹部34Aの側壁部分に接着剤で固定されている。また、第3凸部材53は、凸部本体52と同様に、コンクリートが内部空間Cに投入される際には、当該第3凸部材53の所定の外形形状を保持し、コンクリートが硬化した後、完成体としてのコンクリートブロックが水中に設置された際には、水に溶出することで、当初の前記所定の外形形状の保持機能が消失して前記所定の外形形状を消失させ得る材料(本実施の形態では、特殊紙)から形成されている。
なお、本実施の形態では、凸部本体52及び第3凸部材53を形成する部材として、特殊紙を挙げたが、完成体としてのコンクリートブロックが水中に設置された際に当初の所定の外形形状を消失させ得る材料であれば、他の材料から形成されてもよい。
図9は、本変形例によって製造されたH型のコンクリートブロックが示されている。コンクリートブロックには、第1凸部材51の形状に対応する凹部61が形成されている。凹部61は、コンクリートブロックを型枠1から取り出す時に後側板32が軸部22を中心に下方外側に向けて回転(傾斜した状態と)された際に、第1凸部材51が後側板32とともにコンクリートブロックから離れることで形成される。
また、コンクリートブロックには、第2凸部材52の凸部本体52Bと、第3凸部材53とが挿入されたままの状態となっている。これら凸部本体52B及び第3凸部材53は、海底に沈められた後に溶ける。すなわち、凸部本体52B及び第3凸部材53はそれぞれの当初の所定の外形形状の保持機能を消失させる。これにより、コンクリートブロックには、海底設置後に、凸部本体52B及び第3凸部材53の形状に対応した円柱穴62及び貫通穴63が形成される。なお、図中には、説明の便宜上、円柱穴62及び貫通穴63を破線で示している。
このような変形例では、コンクリートブロックに、魚や貝類等の保育用生息穴を簡単に形成することができる。なお、凹部61のような底の浅い円形(円板状)の穴には、アワビ等が好んで生息することが知られている。また、円柱穴62及び貫通穴63のような、底の深い円柱状の穴や貫通した穴には、イセエビ等が好んで生息することが知られている。なお、本変形例においては、第1凸部材51が円板状であり、第2凸部材52および第3凸部材53が円柱状である例を説明したが、このような凸部材は、他の形状であってもよい。例えば、凸部材は、矩形の凹部を形成するために直方体状に形成されてもよい。また、長尺に延びる溝を形成するために長尺に延びる形状に形成されてもよい。
(型枠の変形例)
上述の実施の形態では、型枠1の内部空間CがH型である例を説明したが、本発明は、その他の態様であってもよい。例えば、図10(A)に示す変形例では、内部空間において、主部形成空間から6つの突出部形成空間が突出している。また、図10(B)に示す変形例では、内部空間において、主部形成空間から3つの突出部形成空間が突出している。このように、本発明でいう内部空間は、種々の形状を採用し得る。
1 型枠
2 底板
3 側板
10 主部形成空間
11 第1突出部形成空間
12 第2突出部形成空間
13 第3突出部形成空間
14 第4突出部形成空間
21 軸部
22 軸部
31 前側板
31P プレート
31L 左側位置決め部
31R 右側位置決め部
31U 上部プレート
32 後側板
32L 左側位置決め部
32R 右側位置決め部
32U 上部軸部
33 左側板
33E 端部
33A 凹部
33P プレート
34 右側板
34A 凹部
40 仕切り板
40A 第1の辺部
40B 第2の辺部
40E 先端部
51 第1凸部材
52 第2凸部材
52A 磁石
52B 凸部本体
53 第3凸部材
61 凹部
62 円柱穴
63 貫通穴
C 内部空間
B1 第1の境界部分
B2 第2の境界部分
B3 第3の境界部分
B4 第4の境界部分

Claims (11)

  1. 底板と、
    前記底板から立ち上がり、前記底板と協働して、主部形成空間と当該主部形成空間から突出する少なくとも1つの突出部形成空間とを有する内部空間を形成する側板と、
    前記主部形成空間と前記突出部形成空間との境界部分に着脱可能に挿入される仕切り板と、を備え、
    前記仕切り板が前記主部形成空間と前記突出部形成空間との境界部分から離脱された状態において、前記内部空間の全体に成形材料が投入可能となって、基本形状の成形体を成形可能となり、
    前記仕切り板が前記主部形成空間と前記突出部形成空間との境界部分の少なくとも一つに挿入された状態において、前記基本形状とは異なる形状の成形体を成形可能となる
    ことを特徴とする型枠。
  2. 前記内部空間は、直線状に延びる前記主部形成空間と、前記直線状に延びる方向における前記主部形成空間の一方の端部及び他方の端部のそれぞれから両側に突出する4つの前記突出部形成空間と、を有するH型に形成されており、
    前記仕切り板は、前記主部形成空間と前記突出部形成空間との4つの境界部分の少なくともいずれかに着脱可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の型枠。
  3. 前記側板は、互いに対向して配置される前側板及び後側板と、前記前側板と前記後側板との間に跨がって延び、互いに対向して配置される左側板及び右側板と、を有し、
    前記前側板及び前記後側板はそれぞれ直線状に延びており、前記左側板及び前記右側板にはそれぞれ、互いに近づく方向にへこんだ横断面視でコの字型の凹部が形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の型枠。
  4. 前記前側板、前記後側板、前記左側板及び前記右側板のそれぞれの下部が、前記底板に回転可能に支持されており、
    前記前側板、前記後側板、前記左側板及び前記右側板は、それぞれ垂直に立てた内部空間形成位置と、傾斜した成形体取り出し位置と、の間で姿勢を変更可能である、の間で姿勢を変更可能である
    ことを特徴とする請求項3に記載の型枠。
  5. 前記成形体として、魚礁または藻場の造成に用いられるコンクリートブロックを成形するために用いられる
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の型枠。
  6. 成形体の製造方法であって、
    底板と、前記底板から立ち上がり、前記底板と協働して、主部形成空間と当該主部形成空間から突出する少なくとも1つの突出部形成空間とを有する内部空間を形成する側板と、前記主部形成空間と前記突出部形成空間との境界部分に着脱可能に挿入される仕切り板と、を備え、前記仕切り板が前記主部形成空間と前記突出部形成空間との境界部分から離脱された状態において、前記内部空間の全体に成形材料が投入可能となって、基本形状の成形体を成形可能となり、前記仕切り板が前記主部形成空間と前記突出部形成空間との境界部分の少なくとも一つに挿入された状態において、前記基本形状とは異なる形状の成形体を成形可能となる型枠、を準備する型枠準備工程と、
    前記仕切り板を、前記主部形成空間と前記突出部形成空間との境界部分の少なくとも一つに挿入し、又はいずれにも挿入せずに、所望の形状の成形体を成形する成形工程と、を有する
    ことを特徴とする成形体の製造方法。
  7. 前記内部空間は、直線状に延びる前記主部形成空間と、前記直線状に延びる方向における前記主部形成空間の一方の端部及び他方の端部のそれぞれから両側に突出する4つの前記突出部形成空間と、を有するH型に形成されており、
    前記成形工程において、前記仕切り板を、前記主部形成空間と前記突出部形成空間との4つの境界部分の少なくともいずれかに挿入し、又はいずれにも挿入せずに、成形体を成形する
    ことを特徴とする請求項6に記載の成形体の製造方法。
  8. 前記成形体として魚礁または藻場の造成に用いられるコンクリートブロックを成形する
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の成形体の製造方法。
  9. 前記成形工程において、前記側板の内面に凸部材をはり付けて、成形材料を投入する
    ことを特徴とする請求項8に記載の成形体の製造方法。
  10. 前記側板が磁石をはり付け可能な金属材料から形成されており、
    前記凸部材は、磁石である
    ことを特徴とする請求項9に記載の成形体の製造方法。
  11. 前記凸部材は、前記成形材料としてのコンクリートが前記内部空間に投入される際には、当該凸部材の所定の外形形状を保持し、前記コンクリートが硬化した後、前記コンクリートブロックが水中に設置された際には、水に溶出することで、前記所定の外形形状の保持機能が消失して前記所定の外形形状を消失させ得る材料から形成されている
    ことを特徴とする請求項9に記載の成形体の製造方法。
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