JP3200467U - 人工魚礁 - Google Patents

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Abstract

【課題】幼稚仔に避難場所を提供することができる人工魚礁を提供する。【解決手段】平板状の避難用本体4,5,6と、避難用本体4,5,6間に放流魚を含む魚介類の幼稚仔の避難用空間2を形成して積層するスペーサ部材7,8とを備え、避難用空間2は、幼稚仔は通過可能で、幼稚仔を捕食する魚介類は通過不可能とすることとし、簡単な構造により幼稚仔の避難場所を提供することで、幼稚仔を捕食しようとする天敵から幼稚仔を容易に保護することができる。【選択図】図1

Description

本考案は、海底に沈設して魚場の改良をするのに適する人工魚礁に関するものである。
従来、海底に沈設して魚場の改良をする人工魚礁として、コンクリート製の立方体状の枠体の隙間を魚介類が出入りし、枠体の内部空間に魚介類の安息可能な棲息域を形成するものがある(特許文献1)。
特開2007−209262号公報
しかし、従来の人工魚礁では、枠体の隙間が大きすぎるため、幼稚仔を捕食しようとする天敵まで人工魚礁の内部に侵入してくる、という問題点があった。
解決しようとする問題点は、幼稚仔に避難場所を提供することができる人工魚礁を提供する点である。
請求項1の考案は、平板状の本体と、前記本体間に放流魚を含む魚介類の幼稚仔用空間を形成して積層するスペーサ部材とを備え、前記幼稚仔用空間は、前記幼稚仔は通過可能で、前記幼稚仔を捕食する魚介類は通過不可能とすることを特徴とする。
請求項2の考案は、前記本体の外周に前記幼稚仔が避難可能な凹部を備えたことを特徴とする。
請求項3の考案は、最下層の前記本体の前記スペーサ部材の配置箇所に設けた第1の雌螺子部材と、前記第1の雌螺子部材に螺合可能な雄螺子部材と、前記最下層の本体以外の前記本体の前記スペーサ部材の配置箇所及び前記スペーサ部材に前記雄螺子部材が挿通可能に設けられた貫通孔と、最上層の前記本体の前記貫通孔に挿通された前記雄螺子部材に螺合され、前記本体と前記スペーサ部材とを締結固定する第2の雌螺子部材とを備えたことを特徴とする。
請求項4の考案は、前記スペーサ部材を前記本体外周より内側に配置し、前記幼稚仔用空間を前記本体の周方向に連続して形成したことを特徴とする。
請求項5の考案は、前記本体に魚礁用スペーサ部材を介して平板状の魚礁用本体を積層して魚礁用空間を形成して、前記魚礁用空間に貝殻を骨材としたコンクリートを固化させた透水性を有する略半円筒状の魚礁用成形体を配置したことを特徴とする。
請求項6の考案は、前記魚礁用成形体を前記魚礁用スペーサ部材間に配置して、前記魚礁用成形体の開口部を前記魚礁用スペーサ部材で隠蔽可能に備えたことを特徴とする。
請求項7の考案は、前記本体間の間隔を2cm以上10cm以下とし、前記凹部は、最下層の前記本体の外周面の下側から底面にかけて切り欠いて形成され、前記凹部の外周面方向の開口部分の高さ寸法及び幅寸法を前記間隔より大きく形成することを特徴とする。
請求項1の考案によれば、簡単な構造により幼稚仔の避難場所を提供することで、幼稚仔を捕食しようとする天敵から幼稚仔を容易に保護することができる。
請求項2の考案によれば、警戒心の強い幼稚仔に一時的な避難場所として凹部を提供して、警戒心が薄れた後、幼稚仔用空間へ入ることができる。
請求項3の考案によれば、雄螺子部材を貫通孔に挿通して本体とスペース部材を接続し、最下層の本体に雄螺子部材を第1の雌螺子部材を介して固定し、最上層の本体に雄螺子部材を第2の雌螺子部材を介して固定することで、人工魚礁の組み立てが容易となる。
請求項4の考案によれば、幼稚仔用空間を本体の外周方向に連続して形成したことで、幼稚仔はどの方向からでも幼稚仔用空間へ入ることができる。
請求項5の考案によれば、魚礁用成形体の内外面に貝殻による凹凸部を有すると共に透水性を有することにより、海藻類が着生し易いと共に、有用魚類を効果的に蝟集させることができ、海水の潮通しが良くなり、餌料となる有用微小生物の着生を促進すると共に、海藻類の着生生育を助長する。また、半円筒の内部は、アワビ、サザエ等の貝類の良好な生息施設となり、且つ魚類の幼稚仔保護機能空間となる。また、魚礁用本体の上面は海藻類の着生場所となるとともに、魚礁用本体の下面はヤリイカ等の魚介類の産卵礁となり、魚礁用空間を魚介類の産卵場所として提供することができる。以上のことから、幼稚仔用空間と魚礁用空間という多機能を有する人工魚礁を提供することができる。
請求項6の考案によれば、魚礁用成形体の開口部が外部に露出することを防いで、魚礁用成形体内部の魚介類を外敵から保護することができる。
請求項7の考察によれば、前記本体間の間隔を2cm以上10cm以下とすることで、各幼稚仔用空間の間隔を、魚類の稚魚やアワビ、サザエ等の稚貝などの幼稚仔が通過可能で、幼稚仔を捕食する魚介類やタコ等の天敵が通過不可能とすることができる。また、凹部の底面側の開口部分に面した海底を掘り下げると凹部による幼稚仔用空間の拡大を図ることができる。さらに、前記凹部の外周面方向の開口部分の高さ寸法及び幅寸法を前記間隔より大きく形成したことで、人工魚礁を海底に設置した際に最下層の本体が海底に埋没しても、開口部分における開口面積が確保され、凹部の外周面側の開口部分が露出して幼稚仔が出入可能とする。
本考案の人工魚礁の斜視図である。 同上、人工魚礁の断面図である。 同上、人工魚礁の分解斜視図である。
本考案における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、実用新案登録請求の範囲に記載された本考案の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本考案の必須要件であるとは限らない。
以下、本考案の実施例を添付図面を参照して説明する。本実施例の人工魚礁1は、下部に水棲生物の幼稚仔を外敵から保護する幼稚仔用空間としての避難用空間2と、上部に水棲生物の魚礁・増殖礁とする魚礁用空間3とを有している。
そして、人工魚礁1の下部では、避難用空間2を形成するために、平面視矩形状のコンクリート製の平板からなる避難用本体4,5,6と、前記避難用本体4,5,6間に水棲生物の幼稚仔の避難用空間2を形成して積層するコンクリート製の角柱部材からなる第1のスペーサ部材7及び第2のスペーサ部材8とを備えている。
本実施例では、避難用本体4,5,6を最下層、中間層、最上層からなる3層構造に積層しており、各避難用本体4,5,6間の間隔L1は、魚類の稚魚やアワビ、サザエ等の稚貝などの幼稚仔が通過可能で、幼稚仔を捕食する魚介類やタコ等の天敵が通過不可能とする寸法、例えば2cm以上10cm以下としている。
また、最下層の避難用本体4は、外周面4Aの下側の全周に複数の避難用凹部9が形成されている。避難用凹部9は、魚類の稚魚やアワビ、サザエ等の稚貝などの幼稚仔が出入可能で、幼稚仔を捕食する魚介類やタコ等の天敵が出入不可能とする寸法となるように、外周面4Aの中段から底面4Bにかけて約10cm3の略立方体状に切欠いて形成されており、外周面4A方向に形成された約10cmの略正方形状の開口部分9Aと、底面4B方向に形成された約10cmの略正方形状の開口部分9Bとを連設されている。
避難用凹部9の外周面4A方向の開口部分9Aの高さ寸法H及び幅寸法Wは、人工魚礁1を海底に設置した際に最下層の避難用本体4が海底に埋没しても、避難用凹部9の外周面4A側の開口部分9Aが露出して幼稚仔が出入可能とする開口面積を確保するため、間隔L1より大きく形成されており(H>L1)、例えば間隔L1が8cmの場合、高さ寸法H及び幅寸法Wは10cmとなる。
各避難用本体4,5,6における第1のスペーサ部材7及び第2のスペーサ部材8の配置位置は、各スペーサ部材7,8が各避難用本体4,5,6の外周面から所定間隔L2内側となるように各避難用本体4,5,6の四隅に配置される。
そして、最下層の避難用本体4の第1のスペーサ部材7の配置位置には、インサートナット10が埋設されている。また、中間層、最上層の避難用本体5,6の各スペーサ部材7,8の配置位置には、貫通孔11,12が形成されている。また、各スペーサ部材7,8にも、軸方向に貫通する貫通孔13,14が形成されている。
一方、人工魚礁1の上部では、魚礁用空間3を形成するために、最上層の避難用本体6にコンクリート製の角柱部材からなる魚礁用スペーサ部材15を介して平面視矩形状のコンクリート製の平板からなる魚礁用本体16を積層している。尚、各避難用本体4,5,6及び魚礁用本体16には図示しない鉄筋が配筋されている。
魚礁用スペーサ部材15は第1のスペーサ部材7及び第2のスペーサ部材8より長く形成されており、魚礁用本体16と最上層の避難用本体6との間隔L3は間隔L1より大きくなっている。
魚礁用本体16における魚礁用スペーサ部材15の配置位置は、魚礁用スペーサ部材15が魚礁用本体16の外周面から所定間隔L4内側となるように魚礁用本体16の四隅に配置される。
そして、魚礁用本体16の魚礁用スペーサ部材15の配置位置には貫通孔17が形成されており、魚礁用スペーサ部材15にも軸方向に貫通する貫通孔18が形成されている。
また、魚礁用空間3には、最上層の避難用本体6上に設置された魚礁用成形体19を備えている。魚礁用成形体19は、貝殻20を骨材としたコンクリートからなる略半円筒状の成形体本体21と、この成形体本体21の長さ方向の両端部にそれぞれ設けられた補強体たる略半円筒状のコンクリート縁部22,22とを備え、魚礁用成形体19の円周方向両端には、載置面23,23を設け、この載置面23,23は、魚礁用成形体19の直径方向に形成され、略同一平面上に位置する。尚、魚礁用成形体19は、円筒状の成形体本体21を切断などにより二分割して形成することができる。そして、前記成形体本体21の内外面にそれぞれ前記貝殻20により凹凸部24が形成されている。尚、前記成形体本体21内には図示しない鉄筋が配筋されている。
前記成形体本体21は内面と外面との間で水が通過可能な透水性を備える。この場合、使用するコンクリートの水セメント比を調整することにより、透水性を備えた成形体本体21を形成する。前記コンクリート縁部22,22は、前記成形体本体21より使用するセメントの割合を増加して、非透水性に形成し、前記成形体本体21よりは強度が高い。尚、前記コンクリート縁部22には前記成形体本体21の貝殻20が埋設されることにより、成形体本体21とコンクリート縁部22との良好な一体化が図られる。また、コンクリート縁部22は、砂や砂利などの骨材セメントを混合して成型してもよい。
また、複数の魚礁用成形体19は、魚礁用スペーサ部材15間に配置されるとともに、互いの軸方向を平行にして並設されており、そのため魚礁用成形体19の略半円状の開口部25が魚礁用スペーサ部材15によって外部から隠匿されている。
また、魚礁用本体16と最上層の避難用本体6との間隔L3は、魚礁用成形体19の半径、つまり高さL5より大きく形成されており(L3>L5)、魚礁用空間3における魚礁用成形体19の上方には、魚礁用本体16の下面をヤリイカ等の魚介類の産卵礁とする空間が確保されている。
魚礁用本体16の外周下部には、玉掛け用ワイヤーロープ等が係止可能な係止用凹部26を複数備えている。
魚礁用本体16の中央部分には、魚礁用空間3にヤリイカ等の魚介類が出入可能な魚礁用開口部27が形成されている。
そして、魚礁用本体16、魚礁用スペーサ部材15、最上層の避難用本体6、第2のスペーサ部材8、中間層の避難用本体5、第1のスペーサ部材7の順に各貫通孔11,12,13,14,17,18へ連通され、最下層の避難用本体4のインサートナット10に螺合可能な両螺子ボルト28を備えている。
各貫通孔11,12,13,14,17,18は両螺子ボルト28が挿通可能な径に形成されているが、魚礁用本体16の貫通孔17は、下部を両螺子ボルト28が挿入可能な径とする小径部29と、両螺子ボルト28の他方に螺合するナット30が埋設可能な径とする大径部31からなり、貫通孔17内部に段差部32が形成されている。この段差部32にナット30が設置可能となっており、また大径部31の深さはナット30の高さより大きく形成されており、大径部31から段差部32にナット30を設置した状態で、貫通孔17から露出するナット30を外部から隠匿するためにモルタルによる埋戻しや大径部31と同径の円盤状の隠匿部材33を埋設するスペースを有している。
以上の構成について、本実施例の人工魚礁1の組み立て方法は、下から最下層の避難用本体4、第1のスペーサ部材7、中間層の避難用本体5、第2のスペーサ部材8、最上層の避難用本体6、魚礁用スペーサ部材15、魚礁用本体16の順に積み上げていき、各貫通孔11,12,13,14,17,18に連通された両螺子ボルト28の一方を、最下層の避難用本体4に設けたインサートナット10に螺合させるとともに、魚礁用本体16の貫通孔17内において両螺子ボルト28の他方にナット30を螺合させて、インサートナット10、両螺子ボルト28、ナット30によって最下層の避難用本体4、第1のスペーサ部材7、中間層の避難用本体5、第2のスペーサ部材8、最上層の避難用本体6、魚礁用スペーサ部材15、魚礁用本体16を締結して、その後魚礁用本体の貫通孔をモルタル等の隠匿部材で埋めてナット30を外部から隠匿して人工魚礁1の組み立てが完了する。その後、この組み立てられた人工魚礁は、魚礁用本体の係止用凹部26に係止された図示しないワイヤーロープによって吊り上げられ、海底の任意の地点へ設置される。
本実施例では、平板状の避難用本体4,5,6と、避難用本体4,5,6間に放流魚を含む魚介類の幼稚仔用空間として避難用空間2を形成して積層するスペーサ部材7,8とを備え、避難用空間2は、幼稚仔は通過可能で、幼稚仔を捕食する魚介類は通過不可能とすることとし、簡単な構造により幼稚仔の避難場所を提供することで、幼稚仔を捕食しようとする天敵から幼稚仔を容易に保護することができる。
また、避難用本体6の外周に幼稚仔が避難可能な避難用凹部9を備えたことにより、警戒心の強い幼稚仔に一時的な避難場所を提供して、警戒心が薄れた後、避難用空間2へ避難させることができる。
さらに、最下層の避難用本体4の第1のスペーサ部材7の配置箇所に設けた第1の雌螺子部材であるインサートナット10と、インサートナット10に螺合可能な雄螺子部材である両螺子ボルト28と、最下層の避難用本体4以外の中間層の避難用本体5,最上層の避難用本体6のスペーサ部材7,8の配置箇所及びスペーサ部材7,8に両螺子ボルト28が挿通可能に設けられた貫通孔11,12,13,14と、最上層の避難用本体6の貫通孔12に挿通された両螺子ボルト28に螺合され、避難用本体4,5,6とスペーサ部材7,8とを締結固定する第2の雌螺子部材であるナット30とを備え、両螺子ボルト28を貫通孔11,12,13,14に挿通して避難用本体4,5,6とスペーサ部材7,8を接続し、最下層の避難用本体4に両螺子ボルト28をインサートナット10を介して固定し、最上層の避難用本体6に両螺子ボルト28をナット30を介して固定することで、人工魚礁1の組み立てが容易となる。
また、スペーサ部材7,8を避難用本体4,5,6外周より内側に配置し、避難用空間2を避難用本体4,5,6の外周方向に連続して形成したことで、幼稚仔はどの方向からでも避難用空間2へ避難することができる。
さらに、最上層の避難用本体6に魚礁用スペーサ部材15を介して平板状の魚礁用本体16を積層して魚礁用空間3を形成して、魚礁用空間3に貝殻20を骨材としたコンクリートを固化させた透水性を有する略半円筒状の魚礁用成形体19を配置して、魚礁用成形体19の内外面に貝殻20による凹凸部24を有すると共に透水性を有することにより、海藻類が着生し易いと共に、有用魚類を効果的に蝟集させることができ、海水の潮通しが良くなり、餌料となる有用微小生物の着生を促進すると共に、海藻類の着生生育を助長する。また、半円筒の内部は、アワビ、サザエ等の貝類の良好な生息施設となり、且つ魚類の幼稚仔保護機能空間となる。また、魚礁用本体16の上面は海藻類の着生場所となるとともに、魚礁用本体16の下面はヤリイカ等の魚介類の産卵礁となり、魚礁用空間3を魚介類の産卵場所として提供することができる。以上のことから、幼稚仔の避難用空間2と魚礁用空間3という多機能を有する人工魚礁1を提供することができる。
また、魚礁用成形体19を前記魚礁用スペーサ部材15間に配置して、魚礁用成形体19の開口部25を魚礁用スペーサ部材15で隠蔽可能に備えたことにより、魚礁用成形体19の開口部25が外部に露出することを防いで、魚礁用成形体19内部の魚介類を天敵から保護することができる。
さらに、本実施例の魚礁用成形体19では、貝殻20を骨材としたコンクリートからなり透水性を有する成形体本体21と、この成形体本体21に設けた補強体たるコンクリート縁部22とを備えることにより、全体として魚礁用成形体19の強度を確保することができる。そして、透水性を有する成形体本体21の表面には貝殻20による複雑な凹凸部24が形成され、海藻類が着生し易い。また、貝殻20の隙間には複雑に入り組んだ空洞部が形成され、多毛類,小型甲殻類等が繁殖するから、これを捕食する有用魚類が魚礁用成形体19の周囲に効果的に蝟集させることができる。
また、本実施例の魚礁用成形体19では、成形体本体21の両端部に成形体本体21より強度が高いコンクリート縁部22,22を設けることにより、魚礁用成形体19の強度を向上することができ、特に、長さ方向端部に貝殻20が露出しないため、魚礁用成形体19の貝殻部分が壊れ難くなり、組立時、沈設時及び運搬時に魚礁用成形体19を落下させても、両端部のコンクリート縁部22,22で落下の衝撃に耐えることで、落下強度が高いものとなる。
さらに、本実施例の魚礁用成形体19では、成形体本体21及びコンクリート縁部22,22が略半円筒状をなし、円周方向両端に略同一平面に位置する載置面23,23を設け、成形体本体21の内外面に貝殻20による凹凸部24を有し、成形体本体21の内外面間に透水性を有するから、略半円筒状をなす成形体本体21の両端部にコンクリート縁部22,22を設けることにより、強度を確保することができる。また、成形体本体21の内外面に凹凸部24を有すると共に成形体本体21が透水性を有することにより、海藻類が着生し易と共に、有用魚類を効果的に蝟集させることができる。そして、設置の際は円周方向両端の載置面23,23を下にして設置面に置くことにより、安定して設置することができる。
また、本実施例の人工魚礁1では、避難用本体4,5,6間の間隔L1を2cm以上10cm以下とし、避難用凹部9は、最下層の避難用本体4の外周面4Aの下側から底面4Bにかけて切り欠いて形成され、避難用凹部9の外周面4A方向の開口部分9Aの高さ寸法H及び幅寸法Wを間隔L1より大きく形成している。
この場合、避難用本体4,5,6間の間隔L1を2cm以上10cm以下とすることで、各避難用本体4,5,6間の間隔L1を、魚類の稚魚やアワビ、サザエ等の稚貝などの幼稚仔が通過可能で、幼稚仔を捕食する魚介類やタコ等の天敵が通過不可能とすることができる。また、避難用凹部9を避難用本体4の外周面4Aの下側から底面4Bにかけて切り欠いて形成したことで、避難用凹部9の底面4B側の開口部分9Bに面した海底を掘り下げると避難用凹部9による避難用空間の拡大を図ることができる。さらに、避難用凹部9の外周面4A方向の開口部分9Aの高さ寸法H及び幅寸法Wを間隔L1より大きく形成したことで、人工魚礁1を海底に設置した際に最下層の避難用本体4が海底に埋没しても、避難用凹部9の開口部分9Aにおける開口面積が確保され、避難用凹部9の外周面4A側の開口部分9Aが露出して幼稚仔が出入可能とする。また、人工魚礁1を海底に設置した場合に、例えば最下層の避難用本体4が外周面4Aの中段付近まで海底に埋まり、避難用凹部9の開口部分9Aの一部が海底の土に埋没している状態でも、開口部分9Aがわずかでも露出していれば、幼稚仔は避難用凹部9を塞いでいる土を掻き出して避難用凹部9内部へ避難することができる。この場合、開口部分9Aの一部が埋もれているために避難用凹部9の露出が少なくなっており、避難用凹部9に避難した幼稚仔が外敵に見つかる危険も低下する。
尚、本考案は、本実施例に限定されるものではなく、本考案の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、3つの避難用本体を積層して避難用空間を形成したが、避難用本体の数や形状については特に限定されるものではない。また、間隔L1,L2,L3,L4、避難用凹部9の高さ寸法Hや幅寸法Wについては、保護対象とする幼稚仔のサイズや種類に応じて適宜変更可能である。さらに、避難用凹部の形状については、本実施例では、外周面側の開口部分及び底面側の開口部分の形状を共に略正方形状としているが、幼稚仔が天敵から避難する際に出入可能な形状であれば、特に限定されるものではない。また、魚礁用成形体の形状についても、内部がアワビ、サザエ等の貝類の良好な生息施設となり、且つ魚類の幼稚仔保護機能空間となる立体的形状を有していれば、特に限定されるものではない。さらに、骨材として用いる貝殻20はカキが好適であるが、ホタテ貝やアコヤ貝などのカキ以外の貝などに適用可能であることはいうまでもない。また、請求項1において、放流魚以外の幼稚仔が幼稚仔用空間に入ることは言うまでもない。
1 人工魚礁
2 避難用空間(幼稚仔用空間)
3 魚礁用空間
4 最下層の避難用本体(本体)
4A 外周面
4B 底面
5 中間層の避難用本体(本体)
6 最上層の避難用本体(本体)
7 第1のスペーサ部材
8 第2のスペーサ部材
9 避難用凹部(凹部)
9A 開口部分
10 インサートナット(第1の雌螺子部材)
11 貫通孔(中間層本体)
12 貫通孔(最上層本体)
13 貫通孔(第1のスペーサ部材)
14 貫通孔(第2のスペーサ部材)
15 魚礁用スペーサ部材
16 魚礁用本体
19 魚礁用成形体
25 開口部(魚礁用成形体)
28 両螺子ボルト(雄螺子部材)
30 ナット(第2の雌螺子部材)
L1 間隔
H 高さ寸法
W 幅寸法

Claims (7)

  1. 平板状の本体と、前記本体間に放流魚を含む魚介類の幼稚仔用空間を形成して積層するスペーサ部材とを備え、
    前記幼稚仔用空間は、前記幼稚仔は通過可能で、前記幼稚仔を捕食する魚介類は通過不可能とすることを特徴とする人工魚礁。
  2. 前記本体の外周に前記幼稚仔が避難可能な凹部を備えたことを特徴とする請求項1記載の人工魚礁。
  3. 最下層の前記本体の前記スペーサ部材の配置箇所に設けた第1の雌螺子部材と、前記第1の雌螺子部材に螺合可能な雄螺子部材と、前記最下層の本体以外の前記本体の前記スペーサ部材の配置箇所及び前記スペーサ部材に前記雄螺子部材が挿通可能に設けられた貫通孔と、最上層の前記本体の前記貫通孔に挿通された前記雄螺子部材に螺合され、前記本体と前記スペーサ部材とを締結固定する第2の雌螺子部材とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の人工魚礁。
  4. 前記スペーサ部材を前記本体外周より内側に配置し、
    前記幼稚仔用空間を前記本体の周方向に連続して形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の人工魚礁。
  5. 前記本体に魚礁用スペーサ部材を介して平板状の魚礁用本体を積層して魚礁用空間を形成して、
    前記魚礁用空間に貝殻を骨材としたコンクリートを固化させた透水性を有する略半円筒状の魚礁用成形体を配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の人工魚礁。
  6. 前記魚礁用成形体を前記魚礁用スペーサ部材間に配置して、
    前記魚礁用成形体の開口部を前記魚礁用スペーサ部材で隠蔽可能に備えたことを特徴とする請求項5に記載の人工魚礁。
  7. 前記本体間の間隔を2cm以上10cm以下とし、
    前記凹部は、最下層の前記本体の外周面の下側から底面にかけて切り欠いて形成され、前記凹部の外周面方向の開口部分の高さ寸法及び幅寸法を前記間隔より大きく形成することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の人工魚礁。
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