JP6300062B2 - ドラム電極、ドラム電極の製造方法、めっき装置、樹脂成形体の製造方法及び金属多孔体の製造方法 - Google Patents

ドラム電極、ドラム電極の製造方法、めっき装置、樹脂成形体の製造方法及び金属多孔体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、めっき槽中で、三次元網目状構造を有する樹脂成形体の表面に金属をめっきするために用いるドラム電極に関する。更には、前記ドラム電極の製造方法、前記ドラム電極を用いためっき装置、樹脂成形体の製造方法及び金属多孔体の製造方法に関する。
近年、電池の電極、各種フィルター、触媒の担体等に三次元網目状構造を有する金属多孔体が広く使用されている。このような金属多孔体は、一般に、発泡ウレタンや発泡メラミン等の三次元網目状構造を有する樹脂成形体の表面に導電性を付与した後、前記樹脂成形体の表面に金属を電気めっきし、その後、熱処理等により樹脂成形体を除去することで得られる。
導電性が付与された樹脂成形体の電気抵抗が高い場合に金属を効率よく電気めっきするためには、ドラム電極を用いてめっき液中で樹脂成形体に給電することが好ましい。しかしながら三次元網目状構造を有する樹脂成形体の場合にはめっき液が樹脂成形体の連通孔を通過してしまうので、表面全体が導電性のドラム電極を用いると金属が樹脂成形体のみならずドラム電極の表面にも電着してしまう。このため電流効率が低下してしまい、更には、ドラム電極表面に電着した金属の除去が困難であるためドラム電極を定期的に交換しなければならなくなってしまう。
このため、三次元網目状構造を有する樹脂成形体の表面への金属の電気めっきは、例えば、図8に示す装置を用いて行われている。図8において、80は金属多孔体の製造装置であり、81はカソードとしてのドラム電極であり、82はドラム電極81上に形成された導電材からなる突起であり、83はアノードであり、84はめっき槽であり、85はめっき槽84に収容されためっき液であり、Wは、めっきが施される導電性が付与された三次元網目状構造を有する長尺の樹脂成形体(ワーク)である。
ドラム電極81は、その下部がめっき液85に浸漬されて、ワークWの搬送速度と同じ速度で回転する。また、前記導電材からなる突起82以外の部分は絶縁性になっており、めっき中、突起82が多孔体であるワークWの小孔に入り込み、突起82の周囲で金属のめっきが行われる。このため、ドラム電極81の表面に金属が電着しないようにしつつ、ワークWに対してはその内部まで充分にめっきすることができる。
上記のような金属多孔体の製造装置に用いられるドラム電極は、例えば、特開平01−255686号公報(特許文献1)や特開2013−007069号公報(特許文献2)に記載されている。
特開平01−255686号公報 特開2013−007069号公報
上記の従来のドラム電極は、ドラム電極の表面に金属が電着することを抑制しつつ、三次元網目状構造を有する樹脂成形体表面に均一に金属を電着させることが可能である。しかしながら、ドラム電極自体の製造方法が複雑でコストがかかったり、操業中に金属が電着した導電性の突起の高さを調整するための切削処理に手間がかかったりするという点で改良の余地があった。
そこで本発明は、めっき槽中で長尺状の基材の表面に金属を電着させることが可能であって、製造方法が容易で、かつ、操業中のメンテナンスも容易であるドラム電極及びその製造方法を提供することを目的とする。また、このようなドラム電極を用いためっき装置、樹脂成形体の製造方法及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決すべく以下の構成を採用する。
(1)即ち、本発明は、導電性を有する長尺状の基材の表面に金属をめっきする装置用のドラム電極であって、給電層、前記給電層の表面を被覆する絶縁層、及び前記絶縁層の表面から突出し前記給電層と導通している突起電極を有し、前記ドラム電極の円周方向に前記突起電極が線状に設けられており、前記突起電極は金属製であり、前記基材が三次元網目状構造を有する樹脂成形体である、三次元網目状構造を有する樹脂成形体とその表面に形成された金属めっき膜とを有する樹脂構造体製造用のドラム電極、である。
本発明により、めっき槽中で長尺状の基材の表面に金属を電着させることが可能であり、製造方法が容易で、かつ、操業中のメンテナンスも容易なドラム電極及びその製造方法を提供することができる。また、このようなドラム電極を用いためっき装置、樹脂成形体の製造方法及び金属多孔体の製造方法を提供することができる。
本発明のドラム電極の構造の一例を表す概略図である。 本発明のドラム電極を製造する工程の一例を表す概略図である。 中央に貫通孔を有するドーナッツ状の絶縁性円板の構成の一例を表す概略図である。 本発明のドラム電極の一例の表面部分の概略を表す拡大断面図である。 本発明のドラム電極の別の一例の表面部分の概略を表す拡大断面図である。 実施例2のドラム電極の表面部分の概略を表す拡大断面図である。 実施例3のドラム電極の表面部分の概略を表す拡大断面図である。 従来の金属多孔体の製造装置の一例を表す概略図である。
最初に本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明に係るドラム電極は、導電性を有する長尺状の基材の表面に金属をめっきする装置用のドラム電極であって、給電層、前記給電層の表面を被覆する絶縁層、及び前記絶縁層の表面から突出し前記給電層と導通している突起電極を有し、前記ドラム電極の円周方向に前記突起電極が線状に設けられているドラム電極、である。
上記(1)に記載のドラム電極を用いることにより、めっき槽中で長尺状の基材に給電して基材の表面に金属を電着させることができる。また、本発明者等の鋭意探求の結果、ドラム電極の表面に円周方向に線状の突起電極を設けることで、めっき槽中において長尺状の基材に対して充分均一に金属を電気めっきすることが可能となることが見出された。
即ち、上記(1)に記載の発明により、めっき槽中で長尺状の基材の表面に金属を電着させることが可能であって、製造方法が容易であり、かつ、操業中のメンテナンスも容易なドラム電極を提供することこができる。
なお、本発明のドラム電極においては、突起電極が線状に設けられているとは、円周方向に連続してつながっている線状の場合と、一部に切り欠き部があって不連続な線状の場合とを含むものとする。さらに、突起電極は円周方向に対して完全に平行である必要はなく、60°以内の傾きを有していてらせん状に形成されている場合も含むものとする。
(2)また、本発明の実施形態であるドラム電極は、前記ドラム電極上の位置において、前記突起電極の高さに差があるドラム電極であることが好ましい。
後述するように、本発明の実施形態に係るドラム電極は、使用中のメンテナンスの方法によっては突起電極の高さが位置によって異なるようになるが、そのようなドラム電極であっても基材表面に金属めっきをするために好ましく用いることができる。このためドラム電極の使用中のメンテナンス方法の選択肢が多くなる。
(3)また、本発明の実施形態であるドラム電極は、前記基材が三次元網目状構造を有する樹脂成形体であることが好ましい。
本発明の実施形態であるドラム電極は、例えば銅板のように電気抵抗が小さい長尺状の基材に対しても好ましく用いることができるが、基材が三次元網目状構造を有する樹脂成形体の場合により高い効果が発揮される。すなわち、基材がカーボンを塗布して導電化処理した三次元網目状構造を有する樹脂成形体などの場合には、電気抵抗が大きいため、従来のドラム電極ではめっき電圧が高くなって基材である樹脂が焼き切れる可能性がある。また、樹脂成形体の厚み方向の中心部やドラム電極と接触する面と反対側の面にまで均一にめっき膜を形成することが困難である。これに対し、本発明の実施形態に係るドラム電極は、円周方向に線状の突起電極が設けられていることにより液中で直接めっきできるため、基材の抵抗を小さくすることができる。また、樹脂成形体の多孔質部の内部にまで均一にめっき膜を形成することができる。
なお、以下では三次元網目状構造を有する樹脂成形体のことを単に樹脂成形体とも記載する。
(4)本発明の実施形態であるドラム電極の製造方法は、円柱状の給電層の表面を絶縁層で被覆する工程と、前記絶縁層の表面の一部を円周方向に線状に前記給電層の表面に達するまで除去する工程と、前記給電層の線状に露出した表面に金属をめっきして前記絶縁層の表面よりも高くなるように突起電極を形成する工程と、を有するドラム電極の製造方法、である。
(5)本発明の別の実施形態であるドラム電極の製造方法は、中央に貫通孔を有するドーナッツ状の絶縁性円板及び金属製円板を交互に重ねて円筒状にする工程と、前記絶縁性円板及び前記金属製円板の前記貫通孔に円柱状の給電材を挿入して固定する工程と、を有するドラム電極の製造方法、である。
上記(4)又は上記(5)に記載のドラム電極の製造方法により、上記(1)に記載の本発明のドラム電極を容易に製造することができる。
(6)本発明のめっき装置は、めっき槽中に設けられたドラム電極を用いて、導電性が付与された長尺状の基材の表面に金属をめっきするめっき装置であって、前記ドラム電極が上記(1)から上記(3)のいずれか一項に記載のドラム電極であるめっき装置、である。
上記(6)に記載のめっき装置は、上記(1)又は上記(2)に記載のドラム電極を用いることから、従来のめっき装置に比べてドラム電極の過度のメンテナンスが不要であり、容易に表面に金属めっき膜を有する樹脂構造体を製造することが可能となる。
(7)本発明に係る樹脂構造体の製造方法は、長尺状の樹脂製の基材の表面に導電性を付与する工程と、めっき槽中に設けられたドラム電極を用いて、前記基材の表面に金属をめっきして表面に金属めっき膜を有する樹脂構造体を得る工程と、を有する樹脂構造体の製造方法であって、前記ドラム電極が上記(1)又は上記(2)に記載のドラム電極である樹脂構造体の製造方法、である。
(8)本発明の金属多孔体の製造方法は、三次元網目状構造を有する樹脂成形体の表面に導電性を付与する工程と、めっき槽中に設けられたドラム電極を用いて、前記樹脂成形体の表面に金属をめっきして樹脂構造体を得る工程と、前記樹脂構造体から前記樹脂成形体を除去して金属多孔体を得る工程と、を有する金属多孔体の製造方法であって、前記ドラム電極が上記(1)又は上記(2)に記載のドラム電極である金属多孔体の製造方法、である。
上記(7)に記載の樹脂構造体の製造方法及び上記(8)に記載の金属多孔体の製造方法は、上記(1)から上記(3)のいずれか一項に記載のドラム電極を用いることからドラム電極の製造にかかるコストを抑制することができ、樹脂構造体又は金属多孔体をより安価に提供することが可能となる。また、ドラム電極のメンテナンスが比較的容易なことから操業中の管理の負担を少なくすることができ、樹脂構造体又は金属多孔体をより容易に提供することが可能となる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係るドラム電極等の具体例を以下に説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
<ドラム電極>
本発明の実施形態に係るドラム電極は、導電性を有する長尺状の基材の表面に金属をめっきする装置用のドラム電極である。そして、前記ドラム電極は、図1に示すように、給電層11、絶縁層12、及び突起電極13を備えている。絶縁層12は給電層11の表面を被覆しており、突起電極13は絶縁層12の表面から突出し給電層11と導通するように形成されている。そして、突起電極13はドラム電極1の円周方向に線状に形成されている。
給電層11は導電性のものであれば特に限定されず、各種金属を好ましく用いることができる。また、給電層11は一層であってもよいし二層以上が積層されていてもよい。即ち、ドラム電極1の中心となる給電層11の表面に別の導電性材料を積層していても、各層が相対的に動かない程度に充分に密着していて、かつ、導通していればよい。各層の密着度が弱い場合には、ドラム電極を回転させる際に充分に回転駆動が伝わらないため好ましくない。
絶縁層12は、絶縁性であり、また、ドラム電極1を設置するめっき槽中で接触するめっき液に対して安定なものであればよい。例えば、エポキシ系、シリコン系、フッ素系樹脂などの樹脂を絶縁層として好ましく用いることができる。樹脂成形体の表面にアルミニウムをめっきする場合には、前記の樹脂のなかでも、特に、フッ素系樹脂が好ましい。また、給電層11の表面に形成した陽極酸化膜も好ましく用いることができる。
突起電極13は導電性のものであれば特に限定されず、各種金属材料を好ましく用いることができるが、基材表面にめっきする金属と同じ材質の金属で形成されていることが好ましい。具体的には、例えばニッケルめっき用にはニッケルで形成された突起電極が、アルミニウムめっき用にはアルミニウムで形成された突起電極が好ましく用いられる。
図1では、突起電極13はドラム電極1の円周方向に平行に線状に連続して形成されている。このため、ドラム電極1は絶縁層12と突起電極13とが交互に並んだ状態になっている。また、本発明のドラム電極において突起電極13は円周方向に連続して閉じた状態で形成されていてもよいし、一部に切り欠きが形成されていて不連続となっていてもよい。突起電極13上に切り欠き部がある場合には、切り欠き部は短い方が好ましく、連続した突起電極の長さよりも短い方がよい。
また、突起電極13は円周方向と平行に形成されていてもよいし、円周方向に対して多少の傾きをもって形成されていてもよい。連続した線状の突起電極が円周方向に対して傾きを有している場合には、突起電極はドラム電極の表面においてらせん状に形成されることになる。突起電極と円周方向との角度はなるべく小さい方が好ましく、60°以内であることが好ましい。
突起電極13の幅に対して絶縁層12の幅を大きくすると、電流効率を上げることができる。一方で、例えば、基材がカーボン塗布して導電化処理された樹脂成形体のように電気抵抗が大きい基材の場合には、金属めっきの付き回りが悪くなる傾向にある。また、突起電極13の幅に対して絶縁層12の幅を小さくすると、抵抗小さくなり、基材への金属めっきの付き回りを良くすることができるが、一方で、電流効率が悪くなる傾向にある。
このため、絶縁層12と突起電極13の幅は、上記の点を勘案して、金属をめっきする基材の材質や厚さ、めっきをする金属の種類などに応じて適宜設定すればよい。
例えば、カーボン塗布により導電性を付与した発砲ウレタン樹脂に溶融塩中でアルミニウムをめっきする場合には、絶縁層12の幅が4〜12mm程度、突起電極13の幅が1〜4mm程度で交互に並べて形成されていることによって良好に電気めっきを行うことができる。
突起電極13は絶縁層12の表面から突出している必要がある。これは、ドラム電極と基材とを接触させる際に、必ず突起電極13が基材と接触して給電を行うことができるようにするためである。特に、基材が導電性を付与された三次元網目状構造を有する樹脂成形体のように電気抵抗が大きく、多孔質部の内部にまで均一にめっき膜を形成することが難しい基材の場合には、突起電極と13と基材とを充分に接触させる必要がある。突起電極13が絶縁層12から突出している高さは特に限定されないが、0mm〜2mm程度突出していることが好ましく、0.2mm〜1.5mm程度突出していることがより好ましく、0.5mm〜1mm程度突出していることが更に好ましい。これにより突起電極13が基材と充分に接触するようにすることができる。
絶縁層よりも突起電極が低いと基材の表面と突起電極とが接触しないため、基材の表面に金属を電気めっきすることができない。但し、本発明のドラム電極はめっき液が充填されためっき槽中に設けるものであるから、操業中に、めっき液と突起電極とが接触すれば突起電極の表面に金属が電着し始めて突起電極の高さが高くなり、絶縁層の表面から突出するようになる。このような状態になれば突起電極と基材とが接触するようになるため給電が可能となり、基材の表面に金属を電気めっきすることができる。
上記のように本発明のドラム電極は、使用中において突起電極の表面に金属が電着するため絶縁層に対して高さが高くなっていく。このため本発明のドラム電極の使用状態においては、絶縁層の表面から所定の位置に切削用のバイトを設けておくことが好ましい。これにより突起電極に金属が電着して高さが高くなっても、所定の高さを超えた場合にはバイトにより切削されて、突起電極が突出しすぎることを抑制できる。
前記切削用のバイトは、ドラム電極の上方(めっき槽の反対側)に設けておけばよい。また、各突起電極の上部に切削用バイトを設けて固定しておいてもよいし、ドラム電極の上方に設けた複数の切削用バイトを円周方向と直行する方向に可動となるように設けてもよい。切削用バイトが円周方向と直行する方向に動く場合には、絶縁層表面からの突起電極の高さが一定とならないが、このような状態になっても基材表面に均一にめっき膜を形成することが可能である。
また、突起電極の表面は平滑であるよりも粗い方が基材との噛み合わせがよくなり好ましい。突起電極の表面を粗くする方法は特に限定されず、適度な傷を形成する方法であればよい。この場合の表面の粗さはマイクロメートルのオーダーで構わない。突起電極の表面を粗くする方法としては、例えば、粗いやすりで表面を研磨する、薄厚のめっき膜を形成する、エッチングする、酸やアルカリによって溶解するなどの方法が挙げられる。また、突起電極の表面に金属が電着して表面が粗くなる場合にはその状態でも構わない。
前記基材としては、表面に金属をめっきする用途のある長尺状のものであればよい。例えば、カーボン塗布などにより導電性を付与した樹脂製シートなどが挙げられる。前記樹脂製シートとしては、例えば、塩化ビニル製のシートなどが挙げられる。
また、前述のように、基材が三次元網目状構造を有する樹脂成形体の場合には、本発明の実施形態に係るドラム電極の能力が高く発揮される。
三次元網目状構造を有する樹脂成形体としては、例えば、ポリウレタン、メラミン樹脂等を用いて作製された発泡樹脂成形体を利用することができる。なお、発泡樹脂成形体と表記したが、連続した気孔(連通気孔)を有するものであれば任意の形状の樹脂成形体を選択できる。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等の繊維状の樹脂を絡めて不織布のような形状を有するものも発泡樹脂成形体に代えて使用可能である。
また、めっきを行う金属の種類は特に限定されず、基材表面の加工用途に応じて適宜選択可能である。例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、亜鉛、スズ、クロム、銀、金などが挙げられる。
上記の本発明の実施形態に係るドラム電極は、基材が三次元網目状構造を有する樹脂成形体の場合にも、めっき槽中において、表面に金属を均一に電着させることができる。そして、後述するようにドラム電極自体の製造方法が容易であり、更には、使用中のメンテナンスの負担も少なく済ませることができる。
<ドラム電極の製造方法>
(製造方法の実施形態1)
前記本発明の実施形態に係るドラム電極は、円柱状の給電層の表面を絶縁層で被覆する工程(絶縁層形成工程)と、前記絶縁層の表面の一部を円周方向に線状に前記給電層の表面に達するまで除去する工程(絶縁層の一部除去工程)と、前記給電層の線状に露出した表面に金属をめっきして前記絶縁層の表面よりも高くなるように突起電極を形成する工程(突起電極形成工程)と、を有するドラム電極の製造方法により製造することができる。
[絶縁層形成工程]
まず、給電層となる円柱状の導電性材料を用意する。給電層の材質は前述のように導電性のものであれば特に限定されず、各種金属を好ましく用いることができる。また、給電層は一層であってもよいし二層以上が積層されていてもよい。
続いて、円柱状の給電層の表面に絶縁層を設けて全面をコーティングする。絶縁層の厚さは、製造するドラム電極の直径に対して給電層の直径が小さければ厚く形成すればよいし、前記のように複数の給電層が積層されていて直径がドラム電極の直径に近ければ薄く形成すればよい。
絶縁層は前述のように絶縁性であり、また、ドラム電極を設置するめっき槽中で接触するめっき液に対して安定なものであればよい。例えば、絶縁性の樹脂を用いる、給電層の表面に陽極酸化膜を形成する、などの方法により絶縁層を形成することができる。
[絶縁層の一部除去工程]
前記の工程を経ることで、給電層の表面全体が絶縁層でコーティングされた状態となっているので、この絶縁層の表面のうち、突起電極を形成する部分に溝を形成する。そしてこの溝が絶縁層の下側にある給電層の表面に達するまで絶縁層を除去する。
このとき、溝を複数形成し、各溝を円周方向に平行に連続して形成すれば、絶縁層と突起電極とが交互に並んだドラム電極を製造することができる。また、各溝において、円周方向に完全には連続させずに、一部において溝を形成しない部分を設けておけば、一部に切り欠きを有する突起電極を形成することができる。更には、溝を円柱方向に若干の角度(60°以内)をもって連続して形成すれば、ドラム電極表面にらせん状に突起した突起電極を形成することができる。
[突起電極形成工程]
上記のようにして絶縁層に溝が形成されて給電層の表面が露出した部分に突起電極を形成する。突起電極は導電性のものであれば特に限定されず、各種金属材料を好ましく用いることができる。また、前述のように、基材にめっきする金属と同じ材質の金属で形成されていることが好ましい。
突起電極の形成方法は特に限定されないが、例えば、前記給電層の表面が露出した部分に金属をめっきすることによって形成することができる。めっき方法は無電解めっきであっても電解めっきであってもよい。そして、給電層の表面が露出した部分に成長し始めた金属めっきが絶縁層の表面から突出したところでめっきを止めればよい。
(製造方法の実施形態2)
前記本発明の実施形態に係るドラム電極は、中央に貫通孔を有するドーナッツ状の絶縁性円板及び金属製円板を交互に重ねて円筒状にする工程と、前記絶縁性円板及び前記金属製円板の前記貫通孔に円柱状の給電材を挿入して固定する工程と、を有するドラム電極の製造方法、によっても製造することができる。
この方法では、図2に示すように、中央に貫通孔を有するドーナッツ状の絶縁性円板22と、中央に貫通孔を有するドーナッツ状の金属製円板23を作製し、これらを交互に同心円状に並べて円筒状にする。そして、中央の貫通孔に円柱状の給電材を挿入してしっかりと固定する。
絶縁性円板22と金属製円板23との固定は、例えば、ボルトでの締め付けや、接着剤の塗布等により行うことができる。また、貫通孔に挿入した給電材との固定も同様に、ボルトや導電性の接着剤を用いて行うことができる。
金属製円板23の直径は絶縁性円板22の直径よりも大きいことが好ましいが、同程度かそれよりも小さい場合であっても、給電材を挿入した後に、前述の方法のように金属製円板の表面に金属をめっきすればよい。
絶縁性円板22は前述の絶縁層となるものであるから、絶縁性であって、ドラム電極を設置するめっき槽中で接触するめっき液に対して安定なものであればよい。
金属製円板23は前述の突起電極となるものであるから、導電性のものであれば特に限定されず、各種金属材料を好ましく用いることができる。また、基材にめっきする金属と同じ材質の金属であることが好ましい。
給電層は前述のように導電性のものであれば特に限定されず、各種金属を好ましく用いることができる。また、給電層は、一層であってもよいし、二層以上が積層されていてもよい。
また、絶縁性円板22はドーナッツ状の1枚ものとしてもよいし、図2に示すような扇形状のものを複数設けて作製してもよい。但し、扇形状のものを用いる場合には、継手は必ず溶接などして隙間ができないようにする必要がある。継手部分に隙間があると、当該隙間部分にめっき液が入り込み、その隙間のなかでめっきが成長してしまう。このため、ドラム電極の表面において円周方向と直行する方向に連続する導電部が形成されてしまう。このような円周方向と直行する方向に連続した導電部が形成されてしまうと、その導電部に電流が集中してしまい、基材が樹脂成形体の場合には基材が焼き切れてしまう等の不具合が生じる。
以上のようにして本発明の実施形態に係るドラム電極を製造することができる。これらの方法によれば従来のドラム電極に比べて非常に容易にドラム電極を製造することができる。
図4及び図5に、上記の方法によって得られるドラム電極の表面部分の拡大断面図をしめす。図4は、給電層を複数層積層して形成し、その表面部分を絶縁層42で被覆し、当該絶縁層42に溝を設けてその部分に突起電極43を形成した例である。また、図5は、絶縁性円板52と金属製円板53とを交互に並べて固定することによって作製した例である。
<めっき装置>
本発明に係るめっき装置は、めっき槽中に設けられたドラム電極を用いて、導電性が付与された長尺状の基材の表面に金属をめっきするめっき装置であって、ドラム電極が前記本発明のドラム電極であるめっき装置、である。
本発明のめっき装置は、ドラム電極に上記の本発明のドラム電極を用いていれば、その他の基本的な構成は、例えば、図8に示すような従来のめっき装置と同様にすることができる。即ち、めっき液を充填しためっき槽中にカソードとして本発明のドラム電極と、アノードとしてめっきする金属を設けた構成となっていればよい。また前述のように、めっき装置の上方部分には、切削用バイトを設けて、操業中に金属が電着して高さが増した突起電極の一部を切削可能なようにしておくことが好ましい。
<樹脂構造体の製造方法>
本発明に係る樹脂構造体の製造方法は、長尺状の樹脂製の基材の表面に導電性を付与する工程と、めっき槽中に設けられたドラム電極を用いて、前記基材の表面に金属をめっきして表面に金属めっき膜を有する樹脂構造体を得る工程と、を有する樹脂構造体の製造方法であって、前記ドラム電極が前記本発明のドラム電極である樹脂構造体の製造方法、である。
本発明の樹脂構造体の製造方法は、ドラム電極に上記の本発明のドラム電極を用いていれば、その他の工程は従来の樹脂構造体の製造方法と同様にして行うことができる。
また、基材となる長尺状の樹脂製の基材は、前述のように表面に金属をめっきする用途のあるものであればよい。基材の表面に導電性を付与する方法としては、例えば、ペースト状にしたカーボン粉末を基材表面に塗布する方法などが挙げられる。
<金属多孔体の製造方法>
本発明に係る金属多孔体の製造方法は、三次元網目状構造を有する樹脂成形体の表面に導電性を付与する工程と、めっき槽中に設けられたドラム電極を用いて、前記樹脂成形体の表面に金属をめっきして樹脂構造体を得る工程と、前記樹脂構造体から前記樹脂成形体を除去して金属多孔体を得る工程と、を有する金属多孔体の製造方法であって、ドラム電極が前記本発明のドラム電極である金属多孔体の製造方法、である。本発明の金属多孔体の製造方法は、ドラム電極に上記の本発明のドラム電極を用いていれば、その他の工程は従来の金属多孔体の製造方法と同様にすることができる。
基材となる三次元網目状構造を有する樹脂成形体としては、前述のように発泡樹脂成形体を好ましく利用することができる。また、これに加えて、繊維状の樹脂を絡めた不織布のような形状を有するものや、連続した気孔を有する任意形状の樹脂成形体も好ましく利用することができる。
また、上記樹脂成形体に導電性を付与する方法は特に限定されないが、本発明のドラム電極を用いる場合にあっては、カーボン塗布によって行ったような比較的抵抗が大きい基材であっても良好に電気めっきをすることができる。カーボン塗布の方法は特に限定されず、公知の方法によって行うことができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、これらの実施例は例示であって、本発明のドラム電極等はこれらに限定されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲の範囲によって示され、特許請求の範囲の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
[実施例1]
<ドラム電極1の製造>
厚さが1mmで直径が200mmのアルミニウム製の円板を24枚用意し、全ての円板の中央部に直径40mmの貫通孔を形成した。
厚さが4mmで直径199mmの塩化ビニル製の絶縁性円板を25枚用意し、全ての円板の中央部に直径40mmの貫通孔を形成した。
そして、上記アルミニウム製円板と絶縁性円板とを交互に並べてボルトによりしっかりと固定した。中央の貫通孔部には直径が39mmで長さが250mmのチタン製の給電層を挿入し、治具によってしっかりと固定した。これにより、円周方向に連続した線状の幅1mmの突起電極が4mmごとに形成されたドラム電極1が得られた。
このようにして得られたドラム電極1の突起電極について、表面を粗くするためにアルミニウムめっき処理を行った。
<金属多孔体1の製造>
(基材)
基材として、厚さ1mm、気孔率95体積%、1インチ当たりの気孔数(セル数)約50個の発泡ウレタンを用意した。そして、この発泡ウレタンをカーボン懸濁液に浸漬して乾燥させることにより導電性を付与させた。カーボン懸濁液の成分は、黒鉛とカーボンブラックを17質量%、樹脂バインダーを7質量%含み、更に、浸透剤及び消泡剤を含むものとした。カーボンブラックの粒径は0.5μmとした。
(金属多孔体の製造装置の構成)
めっき液として、塩化アルミニウム(AlCl3)と1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(EMIC)との混合比がモル比で2:1となるように混合して溶融塩を準備し、これをめっき槽中に充填した。
めっき槽中にはアノード電極としてアルミニウム製の電極と、カソード電極として上記で作製したドラム電極1を設置した。
(金属多孔体の製造)
上記の構成の金属多孔体の製造装置に、上記で用意した導電性を付与した発泡ウレタンを基材として供給し、アルミニウムの電気めっきを行うことで金属多孔体1を製造した。基材の速度は17mm/minとし、通電電流密度は8A/dm2とした。
また、ドラム電極1の上方部分に切削用バイトを設け、突起電極表面に電着するアルミニウムを適宜切削する構成とした。切削用バイトの設置位置は、絶縁層の表面から1mmの位置とし、円周方向と直行する方向に往復して動かすようにした。
[実施例2]
<ドラム電極2の製造>
直径が200mmのアルミニウム製ドラムを用意し、その表面に、円周方向に連続した線状の突起を4mmごとに24本形成した。前記突起の幅は1mmとした。また、前記突起の高さは1.5mmとした。
前記アルミニウム製ドラムの全面にフッ素樹脂(ETFE)を0.6mm厚でコートした。前記突起の表面にも前記フッ素樹脂層が形成されたため、前記突起の表面が露出するまでフッ素樹脂コート面を削って面出しを行った。そして、フッ素樹脂の表面から露出した突起(アルミニウム)の表面にアルミニウムめっきを0.5mm成長させた。これにより、円周方向に連続した線状の幅1mmの突起電極が4mmごとに形成されたドラム電極2が得られた。図6に、ドラム電極2の表面部分の拡大断面図を示す。図6中の62は絶縁層としてのフッ素樹脂である。
<金属多孔体2の製造>
実施例1における金属多孔体1の製造において、ドラム電極1の替わりにドラム電極2を用いた以外は実施例1と同様にして金属多孔体2を製造した。
[実施例3]
<ドラム電極3の製造>
直径が200mmのアルミニウム製ドラムを用意し、その表面をアルマイト処理することでアルミニウムの陽極酸化皮膜を形成した。アルミニウムの陽極酸化皮膜の厚さは10μm程度であった。
前記陽極酸化皮膜を形成したドラムの表面に、円周方向に連続した溝を4mmごとに24本形成した。溝の幅は1mmとした。また、溝の深さは0.5mmとした。そして、このドラムの表面をアルミニウムめっき処理することで、前記溝にアルミニウムめっきを成長させた。アルミニウムめっきは陽極酸化皮膜の表面から0.5mm突出するように形成した。これにより、円周方向に連続した線状の幅1mmの突起電極が4mmごとに形成されたドラム電極3が得られた。図7にドラム電極3の表面部分の拡大断面図を示す。図7中の72は絶縁層としてアルマイトである。
<金属多孔体3の製造>
実施例1における金属多孔体1の製造において、ドラム電極1の替わりにドラム電極3を用いた以外は実施例1と同様にして金属多孔体3を製造した。
[実施例4]
<ドラム電極4の製造>
実施例1におけるドラム電極1の製造において、突起電極の幅を2mmとし、絶縁層部分の幅を4mmとした以外は実施例1と同様にしてドラム電極4を製造した。
<金属多孔体4の製造>
実施例1における金属多孔体1の製造において、ドラム電極1の替わりにドラム電極4を用いた以外は実施例1と同様にして金属多孔体4を製造した。
[実施例5]
<ドラム電極5の製造>
実施例1におけるドラム電極1の製造において、突起電極の幅を2mmとし、絶縁層部分の幅を8mmとした以外は実施例1と同様にしてドラム電極5を製造した。
<金属多孔体5の製造>
実施例1における金属多孔体1の製造において、ドラム電極1の替わりにドラム電極5を用いた以外は実施例1と同様にして金属多孔体5を製造した。
[実施例6]
<ドラム電極6の製造>
厚さが1mmで直径が200mmの銅製の円板を24枚用意し、全ての円板の中央部に直径40mmの貫通孔を形成した。
厚さが4mmで直径が199mmの塩化ビニル製の絶縁性円板を25枚用意し、全ての円板の中央部に直径40mmの貫通孔を形成した。
そして、上記で用意した銅製円板と絶縁性円板とを交互に並べてボルトによりしっかりと固定した。中央の貫通孔には直径が39mmで長さが250mmのチタン製の給電層を挿入し、治具によってしかりと固定した。これにより、円周方向に連続した線状の幅1mmの突起電極が4mmごとに形成されたドラム電極6が得られた。
<金属多孔体6の製造>
実施例1における金属多孔体1の製造において、めっき液としてアルミニウムめっき液の替わりに銅めっき液を、アノード電極としてアルミニウム製の電極の替わりに銅製の電極を、ドラム電極1の替わりにドラム電極6を用いた以外は実施例1と同様にして金属多孔体6を製造した。なお、銅めっき液としては、硫酸銅70g/L、硫酸200g/Lの組成のものを用いた。
[実施例7]
<ドラム電極7の製造>
実施例6におけるドラム電極6の製造において、幅が9mmの絶縁性円板を用いた以外は実施例6と同様にしてドラム電極7を製造した。
<金属多孔体7の製造>
実施例6における金属多孔体6の製造において、ドラム電極6の替わりにドラム電極7を用いた以外は実施例6と同様にして金属多孔体7を製造した。
[金属多孔体の評価]
実施例1〜実施例7において作製した金属多孔体は、発泡ウレタンの表面にアルミニウム又は銅が良好にめっきされていることが確認された。アルミニウム又は銅の目付量の幅方向のばらつきは、狙いの目付量の±15%以内であった。
1 ドラム電極
11 給電層
12、22、42、52、62、72 絶縁層
13、23、43、53、63、73 突起電極
32 分割された絶縁層
81 従来のドラム電極
82 突起
83 アノード
84 めっき槽
85 めっき液

Claims (6)

  1. 導電性を有する長尺状の基材の表面に金属をめっきする装置用のドラム電極であって、
    給電層、前記給電層の表面を被覆する絶縁層、及び前記絶縁層の表面から突出し前記給電層と導通している突起電極を有し、
    前記ドラム電極の円周方向に前記突起電極が線状に設けられており、
    前記突起電極は金属製であり、
    前記基材が三次元網目状構造を有する樹脂成形体である、
    三次元網目状構造を有する樹脂成形体とその表面に形成された金属めっき膜とを有する樹脂構造体製造用のドラム電極。
  2. 前記ドラム電極上の位置において、前記突起電極の高さに差がある請求項1に記載のドラム電極。
  3. 円柱状の給電層の表面を絶縁層で被覆する工程と、
    前記絶縁層の表面の一部を円周方向に線状に前記給電層の表面に達するまで除去する工程と、
    前記給電層の線状に露出した表面に金属をめっきして前記絶縁層の表面よりも高くなるように突起電極を形成する工程と
    を有するドラム電極の製造方法。
  4. めっき槽中に設けられたドラム電極を用いて、導電性が付与された三次元網目状構造を有する長尺状の基材の表面に金属をめっきするめっき装置であって、
    前記ドラム電極が請求項1に記載のドラム電極であるめっき装置。
  5. 三次元網目状構造を有する長尺状の樹脂製の基材の表面に導電性を付与する工程と、
    めっき槽中に設けられたドラム電極を用いて、前記基材の表面に金属をめっきして表面に金属めっき膜を有する樹脂構造体を得る工程と、
    を有する樹脂構造体の製造方法であって、
    前記ドラム電極が請求項1に記載のドラム電極である樹脂構造体の製造方法。
  6. 三次元網目状構造を有する樹脂成形体の表面に導電性を付与する工程と、
    めっき槽中に設けられたドラム電極を用いて、前記樹脂成形体の表面に金属をめっきして樹脂構造体を得る工程と、
    前記樹脂構造体から前記樹脂成形体を除去して金属多孔体を得る工程と、
    を有する金属多孔体の製造方法であって、
    前記ドラム電極が請求項1に記載のドラム電極である金属多孔体の製造方法。
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