JP4466063B2 - フレキシブル多層配線基板およびその電解めっき方法 - Google Patents

フレキシブル多層配線基板およびその電解めっき方法 Download PDF

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本発明は、ポリイミド等の樹脂からなる絶縁層と配線層が交互に積層してなる多層構造を有するフレキシブル多層配線基板の製造方法に関し、特に、半導体素子搭載用インターポーザに用いられ、微小径のブラインドビアホールにリールトゥリール連続電解めっき方法を用いてフィルドビアホールを形成するフレキシブル多層配線基板及びその電解めっき方法に関する。
近年、大規模集積回路(LSI)等の半導体素子ではトランジスターの集積度が高まり、その動作速度はクロック周波数で1GHzに達するものが、また、入出力端子数では1000を越えるものが出現するに至っている。
半導体素子をプリント配線基板に実装するために、BGAやCSP等のインターポーザが開発され、実用化されている。
このような多層配線基板は銅貼基板やセラミック基板上に絶縁樹脂層と導体の配線層を交互に積み上げて形成される(例えば特許文献1参照)。この工法にて作製された多層配線基板の絶縁層は、ポリイミド等の樹脂を塗布することにより形成し、薄膜化することができる。また、配線層はめっき法により形成され、微細配線が可能となる。一方、上下の配線層を接続するビアホールはレーザ加工等にて孔を形成し、孔内部をめっきすることにより形成できる。
また、これとは別に、従来の多層プリント配線基板に銅箔付ポリイミドフィルムを接着剤で貼り合わせた構成のものも提案されている(例えば特許文献2参照)。この構成においても、銅箔の薄さから微細配線を形成することが可能となり、同様に高配線密度化、薄膜化、小型化を図ることができる。さらにテープ状のフィルムのためリールトゥリールでの処理が可能となり従来の枚葉処理とは異なり生産効率の向上も可能となる。
一方、多層プリント配線基板では、上下の配線層を接続する孔は、エキシマーレーザやYAG第3高調波、第4高調波を用いたレーザ加工機を用いて、微小径のブラインドビアホールの形成が行われている。上下の配線層を接続する孔は、上部の配線層及び有機絶縁材料の絶縁層と順番にレーザでブラインドビアホールを形成して、下部の配線層表面を露出させた後、ブラインドビアホールの底部の下部配線層上に堆積した有機絶縁材の残査を除去し、無電解めっき等で電解めっきのシード層を形成し、このシード層を電極にしてブラインドビアホール内部の側壁面や底部面に一定厚の電解めっきを析出させビアホールを形成する。
この、ブラインドビアホール内部の側壁面や底部に一定厚の電解めっき析出を行う電解めっき工程では、近年高速信号を通すため、あるいは配線の自由度を上げる目的でブラインドビアホール内部を電解めっき金属で埋めるフィルドビアめっきを用いてフィルドビアホールを形成し、この直上へフィルドビアホールを形成するスタックドビア方式が盛んに用いられている。前記フィルドビアめっきは、種々のポリマー、ブライトナー、レベラーと称する添加剤によって選択的に孔内部に電解めっき金属を析出させる手法をとっている(例えば特許文献3参照)。このフィルドビアめっきを銅箔付ポリイミドフィルムなどのテープ状の基板で行う場合はリールトゥリールで連続処理を行う電解めっき装置が必要となる。
このリールトゥリールで連続処理を行う電解めっき装置は通常めっき槽の中に陰極給電部分があると陰極給電部分にも電解めっきが析出してしまい、搬送および基板に傷ができる等の支障が出る為、めっき槽外の電解めっき液が無い部分に陰極給電部分を設置する。また連続電解めっき装置の場合電解めっき時間と搬送速度に応じてめっき槽の長さが決定されるが、一基のめっき槽でその両端に陰極給電部分を設けたものでは、めっき槽が長い場合は基材の抵抗にもよるが、電解めっき時の設定電流に対して電圧が非常に大きくなり、基材の発熱等の問題があるために、複数のめっき槽を設け、その間に陰極給電部を配置する場合が多い。
この給電部分は、めっき槽の両端に配置され、電解めっき液には浸漬されずに気中に存在し、基板と給電部分の接触不良により充分な給電が出来なくなるのを防止する為に、水等の液体を供給している。しかし、フィルドビアめっきを行う場合、この給電部分の水供給および、給電部分が気中であるために添加剤の消失、基板の酸化、ブラインドビアホール内の金属イオン濃度低下等の問題により、フィルドビアめっきが通常の電解めっき時間よりも長くかかる、つまりビアフィリングが遅れるという問題があった。
特開平4−148590号公報 特開2001−53115号公報 特開2001−200386号公報
本発明は係る従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、このリールトゥリールで連続処理を行う電解めっき装置によって、多層配線基板の上下の配線層を接続するブラインドビアホールを穴埋めするフィルドビアめっきを行う場合にビアフィリングに時間がかかることなくフィルドビアめっきが可能となるめっき方法を提供することを課題とする。
本発明において上記の課題を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、有機絶縁材料からなる絶縁層と導体材料からなる配線層が交互に積層し、上下の配線層を接続するブラインドビアホールを有するフレキシブル多層配線基板のブラインドビアホールをめっき金属で埋めることにより導通させるリールトゥリール連続電解めっき工程を含むフレキシブル多層配線基板の電解めっき方法において、前記フレキシブル多層配線基板に給電を行う給電ローラーと、前記フレキシブル多層配線基板を支持及び密着させて、前記フレキシブル多層配線基板を垂直搬送する陰極給電部分と、絶縁体又は導電体のいずれかから選ばれた陰極給電部分用遮蔽板と、有し、前記給電ローラーは、外周が絶縁材料からなる絶縁体で覆われた中央部と、前記絶縁体で覆われていない両端の金属部分を有し、前記陰極給電部分は、給電ローラーが複数本設置された構成であって、電解めっき液中にあり、前記陰極給電部分用遮蔽板は、前記陰極給電部分の周囲を覆うように配置されていることを特徴とするフレキシブル多層配線基板の電解めっき方法である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記給電ローラーは、前記金属ローラーをあらかじめ段付き加工をしておき、絶縁体を巻きつけて、金属部分と絶縁部分がフラットであることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル多層配線基板の電解めっき方法である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記陰極給電部分用遮蔽板は、前記フレキシブル多層配線基板の搬送方向に対して平行で、前記陰極給電部分を挟むような1対の面及び、前記フレキシブル多層配線基板の搬送方向に対して垂直で、前記陰極給電部分を挟むような1対の面がそれぞれ隣接する側面を密着させて配置されており、前記フレキシブル多層配線基板の搬送方向に対して垂直で、前記陰極給電部分を挟むような1対の面は、前記フレキシブル多層配線基板を通過させるスリットを有し、各面の高さは、電解めっき液の液面よりも高く、前記電解めっき液中では、前記スリット以外は遮蔽された構造であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載のフレキシブル多層配線基板の電解めっき方法である。
また、本発明の請求項4に係る発明は、前記請求項1乃至3項のいずれかに記載のフレキシブル多層配線基板の電解めっき方法を用いて形成されたフィルドビアホールを有することを特徴とするフレキシブル多層配線基板である。
また、本発明の請求項5に係る発明は、基板には両面銅箔付きポリイミドテープを使用し、355nmの波長の紫外線レーザーを使用して前記基板にブラインドビアホールを加工するレーザー加工工程、前記レーザー加工工程を経た基板を物理研磨し、過マンガン酸カリウムと水酸化ナトリウムを3対2の重量割合でイオン交換水に溶解させ、約50℃に加熱した混合液中に前記基板を浸漬させる除去工程、前記除去工程を経た基板を、無電解銅めっき処理を行う無電解銅めっき工程、前記無電解めっき工程を経た基板は、長さが3mであって、陽極と陽極の間に噴流用のノズルを設置し、前記基板の上下部分に遮蔽板を塩化ビニルプレートにて設置し、基板の両側にチタンケースの中に含リン銅ボールを入れた陽極を備えためっき槽を3層有し、めっき槽の両端に金属ローラーの中央部が熱収縮チューブにて覆われた給電ローラーを2本設置してS字ニップを用いた陰極給電部分が配置されて、前記陰極給電部分の周囲は塩化ビニルの遮蔽板で覆われ、前記基板及び前記陰極給電部分は、組成が、硫酸銅5水和物を200g/L、硫酸を50g/L、塩素を50mg/L、めっき添加剤を25ml/Lの電解めっき液で浸され、前記基板は、垂直搬送され、電解めっきの電流密度が、1A/dm 及び、搬送速度が0.3m/minに設定されて電解めっきを行う電解めっき工程、を少なくとも含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のフレキシブル多層配線基板の電解めっき方法である。
本発明の多層配線基板の製造方法によれば、リールトゥリール連続電解めっき装置にてフィルドビアめっきを行う際に、基材の発熱、ビアフィリングの遅れ、めっき表面の欠陥等の問題が発生することなくフィルドビアめっきが可能となり、それを用いたフレキシブル多層配線基板およびその電解めっき方法が提供できる。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図4(a)〜(f)は、本発明によるフレキシブル多層配線基板の電解めっき方法の一実施例を断面(ブラインドビアホール部分を拡大)で示す工程図である。
図4(a)に示すように、有機絶縁材からなる絶縁層(102)と導体材料からなる配線層(101)が交互に積層してなる多層構造を有するフレキシブル多層配線基板に、上下の配線層を接続するブラインドビアホールを形成する。なおフレキシブル多層配線基板に使用する基材は、リールトゥリール処理が出来るものであれば各種基材が使用できるが、絶縁材料にポリイミド、導体材料に銅箔を使用した銅箔付きポリイミドフィルムがより好ましい。ここで銅箔付きポリイミドフィルムを推奨する理由として、リールトゥリール処理ができる絶縁層には液晶ポリマー、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂等が挙げられるが、耐熱性、可撓性、平滑性、低吸水率を満足するものとしてポリイミド樹脂を推奨する。また導体層には金属から成り、導電性のよいものであれば構わないが、コストおよび導電性から一般的に銅が好ましく、電解銅箔、圧延銅箔等の平滑性の良い銅箔がより好ましい。
図4(b)に示すように、ブラインドビアホールを形成する方法については、レーザ加工が好ましい。レーザについては炭酸ガスレーザ、YAG(基本波、第2高調波、第3高調波、第4高調波)レーザ、エキシマーレーザ等があるが、導体層、絶縁層共に加工を行う為、両者を同時に加工することの出来る400nm以下の短波長レーザであるYAG第3高調波、第4高調波ならびにエキシマーレーザがより好ましい。なお、レーザ加工の際、配線層(101)のブラインドビアホール周囲には、ドロス(103)、ブラインドビアホール下層には有機絶縁材料の残査(104)が堆積する。
次に、図4(c)に示すように、ブラインドビアホールが導体材料、有機絶縁材料の順にレーザで形成される際に発生する導体材料によるドロス(103)を物理研磨もしくは化学研磨により除去する。
次に、図4(d)に示すように、ブラインドビアホール下層に堆積した有機絶縁材料の残査(104)を過マンガン酸カリウムと水酸化ナトリウムの混合液等の液中に基板を浸漬させ、デスミア処理を行う。
次いで図4(e)に示すように、樹脂面に電解めっきのシード層を形成する為、無電解めっきまたはダイレクトプレーティングを行いシード層(無電解めっき層(105))を形成する。
図4(f)は、無電解めっき層(105)上に電解めっきを形成し、電解めっき層(106)(ビアホール)を形成する。
次に、図1(a)〜(b)は、本発明のリールトゥリール連続電解めっき装置の側断面図である。図1(a)は、電解めっき装置の一例の全体の上面視の模式図であり、巻き出しリール(201)と巻取りリール(205)を備え、フレキシブル多層配線基板の巾方向を垂直にして搬送するリールトゥリール連続電解めっき装置である。電解めっき装置は1つのめっき槽では槽の長さが長くなり、両端での給電では基材の抵抗により、設定電流に対し、電圧が大きくなり基材の発熱等の問題が生じるため、めっき槽(203)を複数設け、その間に陰極給電部分(202)を配置してある。めっき槽には基板(206)が通る片側または両側に陽極(204)が配置してある。搬送方式は水平搬送でもかまわないが、水平搬送で両面めっきの場合、下側にも陽極が存在し、メンテナンス性に問題があるため、垂直搬送が好ましい。
また、図1(b)は、めっき槽(203)の拡大上面視詳細図であり、めっき槽には噴流を行うためのノズル(207)も設置する。また、リールトゥリール電解めっき装置では、搬送方向の膜厚ばらつきは搬送により平均化されるが、巾方向については膜厚のばらつきが発生してしまう。特に基板の両端に電流線の集中が見られるため、基板の上部及び下部の左右に遮蔽板(208)を設置し、基板の上部及び下部への電流線の集中を防止し、巾方向のばらつきを制御する。
次に、陰極給電部分(202)は金属ローラーを用いて図2(a)のように金属ローラー(301)を2本、図2(b)のように3本等、複数本設置することにより、基板をニップし、金属ローラーに基板を密着させることにより給電不良および基板の蛇行を防ぐことができる。
図3は、めっき槽(203)の上面図で、(a)は従来のものであり、(b)は本発明のめっき槽である。陰極給電部分(202)は、従来までは図3(a)のように電解めっき液に浸されない気中部分に設置していた。電解めっき途中に気中に放置することはビアフィリングには好ましくない。本発明では、図3(b)のように電解めっき液中に設置を行う。なお、陰極給電部分をそのまま電解めっき液中に設置すると陰極給電部分に電解めっきが析出してしまうため、陰極給電部分を遮蔽板(209)にて覆うようにして設置する。
なお、この遮蔽板は陰極給電部分に電解めっき析出を防止するために設置するので、陽極からの電流線を遮蔽する絶縁体でも構わないし、ダミー基板としてそこに電解めっきをつけるようにする導電体でも構わない。
またこの陰極給電部分に使用する金属ローラー301については、陰極給電部分に遮蔽版を設置した場合においても、めっき金属が析出する恐れがある。金属ローラーにめっきが析出した場合にテープ状基材は析出しためっき金属による打痕、めっき金属の転写による突起、その後のめっき析出異常等の欠陥を生じる。以上のような欠陥を生じさせないために、金属ローラーの中央の製品部分は図6(a)(b)に示すように絶縁材料603による絶縁体を巻きつけておき、中央製品部分にめっきが析出しないようにしておく。なおこの場合、給電についてはテープ状基材の両端部分に接する部分の金属ローラーの導電部分602により給電を行う。
なお金属ローラー301に外周中央部に絶縁材料を巻きつける場合、フラットな金属ローラーに巻きつけてしまうと境界部分に段差が発生し、基材に折れ等の不良が発生するので、金属ローラーをあらかじめ段つき加工をしておき、絶縁材を巻きつけ金属部分と絶縁部分がほぼフラットになるようにしておく。
以上のように中央製品部分のところの給電ローラーを絶縁材で覆うことにより、めっき液中の陰極給電部分において不良を発生させることなく、基材両端で確実に給電が可能となる。
電解めっき条件についてはめっき槽の長さに対してフィリングに対して十分な電解めっき時間を確保できる搬送速度、陰極電流密度等をパラメーターとする。このような電解めっき方法にて形成したフレキシブル多層配線基板は、図4(f)のようにブラインドビアホールを適切な電解めっき時間でビアフィリングすることが可能である。
以下に、具体的な実施例により本発明を説明する。尚、本発明は後述する実施例に何ら限定されるものではない。
図5(a)〜(f)を参照して実施例1を説明する。基板1には両面銅箔101付きポリイミドテープ102(三井化学製 ネオフレックスCu/PI/Cu=9μm/30μm/9μm)を使用した。図5(a)を参照する。
この基板1にブラインドビアホールを加工する為に、355nmの波長の紫外線レーザを使用し、ブラインドビアホール(2)加工を行った。加工したブラインドビアホール径は30μmであった。
加工したブラインドビアホールを光学顕微鏡にて観察したところ、ブラインドビアホール開口端部にビア加工によるドロスが発生していることを確認した。そこでドロス部分を除去する為に物理研磨を行った。その後、ブラインドビアホール底部に堆積した樹脂残査を除去する為に、過マンガン酸カリウムと水酸化ナトリウムを3対2の重量割合でイオン交換水に溶解させ、約50℃に加熱した。この混合液中に基板を浸漬させ、樹脂残査を除去した。
次いで、電解めっきのシード層3を形成する為に通常の無電解銅めっき処理を行った。
電解銅めっきは本発明の垂直搬送のリールトゥリール連続電解めっき装置で行った。めっき槽の長さは3mでめっき槽の両端に給電ローラーが設置されている。なお、めっき槽は3槽使用した。陰極給電部分は金属ローラーの中央部がテフロン(登録商標)の熱収縮チューブにて覆われたものを2本設置しS字ニップを行った。給電ローラーの周囲は塩ビの遮蔽板で覆い、給電ローラー部分は電解めっき液で浸されるようにした。めっき槽には基板の両側に陽極をチタンケースの中に含リン銅ボールを入れ設置した。また陽極と陽極の間に噴流用のノズルを設置し、基板の上下部分に膜厚ばらつき制御用の遮蔽板を塩ビプレートにて設置した。電解めっき液の組成は硫酸銅5水和物を200g/L、硫酸を50g/L、塩素を50mg/L、めっき添加剤を25ml/Lとした。電解めっきの電流密度と電解めっき時間は枚葉処理でフィルドビアめっきが可能な1A/dm、30分に設定するために搬送速度を0.3m/minに設定した。前記シード層(3)上にフィルドビアめっき(4)を行った。図5(c)参照する。
めっき後導体層の表面の観察を行ったところ、基材中央部分の製品面には打痕や突起などの不良は観察されなかった。
次に両面の配線パターン形成するために、配線形成用のドライフィルムレジストをラミネーターにより加熱加圧し張り合わせレジスト層を形成した。
次いで、所定のパターンを形成したフォトマスクを用いて超高圧水銀ランプを光源とした平行光にて露光し、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液にて現像を行い、所望のレジスト形状を得た。
銅のエッチングは比重1.50の塩化第二鉄にてエッチングを行い形成した。その後、レジストを3重量%水酸化ナトリウム水溶液にて剥離を行い、回路パターン(5)を得た。図5(d)参照する。
その後、両面に接着剤を介して片面銅箔付きポリイミド(三井化学 商品名ネオフレックス)をロールラミネーターにて張り合わせ、その後同様にフィルドビアホールを形成、回路形成を行った。図5(e)参照する。
次いで外層部分にソルダーレジストによりパターンを形成し、ソルダー層(7)を形成する。次に、開口部にニッケル金めっき処理を行い、ニッケル金端子(6)を形成しフレキシブル多層配線基板を得た。図5(f)参照する。
その後基板の断面観察を行い、銅の充填不良をフィルドビアホール1250個で調査したが、ビアフィリングが完了していない不良部分は0個であった。
<比較例1>
比較例1として、上記実施例1の電解めっき装置の陰極給電部分に、電解めっき液を浸さず、気中に給電ローラーを設置して同様に電解めっきを行った。その後基板の断面観察を行ったが、すべてのフィルドビアホールにおいてフィリングが完了せず、ビア部分に凹みが残っていた。
<比較例2>
比較例2として電解めっき装置のめっき槽を9mとしてその両端に陰極給電ローラーを設置し、めっき槽1つで電解めっきを行った。なお陰極給電ローラーは電解めっき液には浸さず気中に設置した。搬送速度は、0.3m/minで電流密度は1A/dmとした。その結果、9mという長いめっき槽を給電しているため、基板の抵抗により設定電流に対し電圧が最大5V前後まで上昇し、基板の表面温度が70℃程度まで上昇していることが確認された。したがって9mという長いめっき槽を両端のみで給電するのは無理と判断した。
<比較例3>
比較例3として上記実施例1の電解めっき装置の陰極給電ローラーの外周中央部を絶縁材で覆わず電解めっきを行った。その後めっき上がりの導体層の表面を観察すると、約5から30μmくらいの打痕および突起が観察された。なおこの基材を回路形成まで行ったが、打痕や突起の影響により、回路の欠け、断線が発生していた。
以上の結果より、長いめっき槽を両端のみで給電することは難しいため、途中に陰極給電ローラーを設置することが必要であり、途中に設置する陰極給電ローラーは気中に設置するのではなく、液中に設置し、陰極給電ローラーの製品中央部を絶縁体で覆うことにより、製品面の欠陥なくフィリングが可能である。
本発明のリールトゥリール連続電解めっき装置を示す上面図であり、(a)は全体図、(b)は部分拡大図。 本発明の陰極給電部分を示す上面図であり、(a)、(b)は一例である。 (a)〜(b)は、本発明の陰極給電部分の遮蔽板を示す図 (a)〜(f)は、本発明の多層配線基板の製造工程を示す図。 (a)〜(f)は、本発明の多層配線基板の一実施例のフレキシブル多層配線基板の製造工程を示す図。 本発明の陰極給電ローラーを示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
符号の説明
1…基板
2…ブラインドビアホール
3…シード層
4…フィルドビアめっき
5…回路パターン
6…ニッケル金端子
7…ソルダー層
101…導体層
102…絶縁層
103…ドロス
104…有機絶縁材料残さ
105…無電解めっき層
106…電解めっき層
201…巻き出しリール
202…陰極給電部分
203…めっき槽
204…アノード
205…巻取りリール
206…基板
207…噴流ノズル
208…膜厚制御用遮蔽板
209…陰極給電部分用遮蔽板
210…電解めっき液
301…金属ローラー
602…導体材料
603…絶縁材料

Claims (5)

  1. 有機絶縁材料からなる絶縁層と導体材料からなる配線層が交互に積層し、上下の配線層を接続するブラインドビアホールを有するフレキシブル多層配線基板のブラインドビアホールをめっき金属で埋めることにより導通させるリールトゥリール連続電解めっき工程を含むフレキシブル多層配線基板の電解めっき方法において、
    前記フレキシブル多層配線基板に給電を行う給電ローラーと、
    前記フレキシブル多層配線基板を支持及び密着させて、前記フレキシブル多層配線基板を垂直搬送する陰極給電部分と、
    絶縁体又は導電体のいずれかから選ばれた陰極給電部分用遮蔽板と、
    有し、
    前記給電ローラーは、外周が絶縁材料からなる絶縁体で覆われた中央部と、前記絶縁体で覆われていない両端の金属部分を有し、
    前記陰極給電部分は、給電ローラーが複数本設置された構成であって、電解めっき液中にあり、
    前記陰極給電部分用遮蔽板は、前記陰極給電部分の周囲を覆うように配置されていることを特徴とするフレキシブル多層配線基板の電解めっき方法。
  2. 前記給電ローラーは、前記金属ローラーをあらかじめ段付き加工をしておき、絶縁体を巻きつけて、金属部分と絶縁部分がフラットであることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル多層配線基板の電解めっき方法。
  3. 前記陰極給電部分用遮蔽板は、
    前記フレキシブル多層配線基板の搬送方向に対して平行で、前記陰極給電部分を挟むような1対の面及び、前記フレキシブル多層配線基板の搬送方向に対して垂直で、前記陰極給電部分を挟むような1対の面がそれぞれ隣接する側面を密着させて配置されており、
    前記フレキシブル多層配線基板の搬送方向に対して垂直で、前記陰極給電部分を挟むような1対の面は、前記フレキシブル多層配線基板を通過させるスリットを有し、
    各面の高さは、電解めっき液の液面よりも高く、
    前記電解めっき液中では、前記スリット以外は遮蔽された構造であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載のフレキシブル多層配線基板の電解めっき方法。
  4. 前記請求項1乃至3項のいずれかに記載のフレキシブル多層配線基板の電解めっき方法を用いて形成されたフィルドビアホールを有することを特徴とするフレキシブル多層配線基板。
  5. 基板には両面銅箔付きポリイミドテープを使用し、355nmの波長の紫外線レーザーを使用して前記基板にブラインドビアホールを加工するレーザー加工工程、
    前記レーザー加工工程を経た基板を物理研磨し、過マンガン酸カリウムと水酸化ナトリウムを3対2の重量割合でイオン交換水に溶解させ、約50℃に加熱した混合液中に前記基板を浸漬させる除去工程、
    前記除去工程を経た基板を、無電解銅めっき処理を行う無電解銅めっき工程、
    前記無電解めっき工程を経た基板は、
    長さが3mであって、陽極と陽極の間に噴流用のノズルを設置し、前記基板の上下部分に遮蔽板を塩化ビニルプレートにて設置し、基板の両側にチタンケースの中に含リン銅ボールを入れた陽極を備えためっき槽を3層有し、
    めっき槽の両端に金属ローラーの中央部が熱収縮チューブにて覆われた給電ローラーを2本設置してS字ニップを用いた陰極給電部分が配置されて、
    前記陰極給電部分の周囲は塩化ビニルの遮蔽板で覆われ、
    前記基板及び前記陰極給電部分は、組成が、硫酸銅5水和物を200g/L、硫酸を50g/L、塩素を50mg/L、めっき添加剤を25ml/Lの電解めっき液で浸され、
    前記基板は、垂直搬送され、電解めっきの電流密度が、1A/dm 及び、搬送速度が0.3m/minに設定されて電解めっきを行う電解めっき工程、
    を少なくとも含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のフレキシブル多層配線基板の電解めっき方法。
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