以下に、本発明の一実施形態に係る空調室内機100について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、例示に過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
(1)空調室内機を有する空気調和装置の構成の概要
本発明の一実施形態に係る空調室内機100を有する空気調和装置1の構成の概要につい説明する。
空気調和装置1は、室内の壁WL(図4参照)などに取り付けられる空調室内機100と、屋外に設置される空調室外機2と、を主に備えている(図1参照)。空調室内機100と空調室外機2とは、連絡配管3によって接続されている。
空調室外機2は、圧縮機11、四路切換弁12、室外熱交換器13、膨張機構14、アキュムレータ15、室外ファン21、及び室外側制御部24を主に有する(図2参照)。空調室内機100は、室内熱交換器16、室内ファン31、及び室内側制御部34を有する(図2参照)。空調室内機100が有する他の構成については後述する。
空気調和装置1は、空調室内機100と空調室外機2とが連絡配管3によって接続されることで、冷媒回路10を構成する(図2参照)。冷媒回路10内で冷媒を循環させることで、蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。冷媒回路10は、圧縮機11、四路切換弁12、室外熱交換器13、膨張機構14、アキュムレータ15、及び室内熱交換器16を主に有する(図2参照)。
圧縮機11は、吸入管から吸入口を通じて冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮する。圧縮された冷媒は、圧縮機11の吐出口から吐出される。圧縮機11から吐出された冷媒は、吐出管を介して四路切換弁12の第1ポート12aへと送られる。
四路切換弁12は、冷媒の流れ方向を切り換える機構である。空気調和装置1が冷房運転を行う時には、四路切換弁12は、実線で示されているように、第1ポート12aと第2ポート12bとの間で冷媒を流通させると同時に、第3ポート12cと第4ポート12dとの間で冷媒を流通させる。空気調和装置1が暖房運転を行う時には、四路切換弁12は、破線で示されているように、第1ポート12aと第4ポート12dとの間で冷媒を流通させると同時に、第2ポート12bと第3ポート12cとの間で冷媒を流通させる。
室外熱交換器13は、四路切換弁12の第2ポート12bとの間で主にガス冷媒を流通させるためのガス側出入口と、膨張機構14との間で主に液冷媒を流通させるための液側出入口と、を有している。室外熱交換器13は、室外熱交換器13の液側出入口とガス側出入口との間に接続された伝熱管(図示せず)を流れる冷媒と室外空気との間で熱交換を行なわせる。空気調和装置1が冷房運転を行う時には、室外熱交換器13は、伝熱管中の冷媒を冷却して凝縮させる凝縮器として機能する。空気調和装置1が暖房運転を行う時には、室外熱交換器13は、伝熱管中の冷媒を加熱して蒸発させる蒸発器として機能する。
室外ファン21は、室外熱交換器13を通過する室外空気の気流を発生させ、室外熱交換器13における冷媒と室外空気との熱交換を促進する。
膨張機構14は、室外熱交換器13と室内熱交換器16とを接続する冷媒配管に設けられている。膨張機構14は、室外熱交換器13と室内熱交換器16との間を流れる冷媒を膨張させ、減圧する機能を有している。
室内熱交換器16は、膨張機構14との間で主に液冷媒を流通させるための液側出入口と、四路切換弁12の第4ポート12dとの間で主にガス冷媒を流通させるためのガス側出入口と、を有している。室内熱交換器16は、室内熱交換器16の液側出入口とガス側出入口との間に接続された伝熱管16a(図4参照)を流れる冷媒と室内空気との間で熱交換を行なわせる。空気調和装置1が冷房運転を行う時には、室内熱交換器16は、伝熱管16a中の冷媒を蒸発させる蒸発器として機能し、冷媒と熱交換する室内空気を冷却する。空気調和装置1が暖房運転を行う時には、室内熱交換器16は、伝熱管16a中の冷媒を凝縮させる凝縮器として機能し、冷媒と熱交換する室内空気を加熱する。
室内ファン31は、室内熱交換器16を通過する室内空気の気流を発生させ、室内熱交換器16における冷媒と室内空気との熱交換を促進する。
四路切換弁12の第3ポート12cと圧縮機11の吸入口とを接続する吸入管には、アキュムレータ15が設けられている。アキュムレータ15では、四路切換弁12の第3ポート12cから圧縮機11に流れる冷媒が、ガス冷媒と液冷媒とに分離される。アキュムレータ15から圧縮機11の吸入口には、主にガス冷媒が供給される。
室外側制御部24は、例えばCPU(図示せず)とメモリ(図示せず)とを有する。室外側制御部24は、メモリに記憶されているプログラム等に従って空調室外機2の動作の制御を行うよう構成されている。室外側制御部24は、空調室外機2が有する、圧縮機11、四路切換弁12、膨張機構14及び室外ファン21等と電気的に接続されている。また、室外側制御部24は、室外空気の温度を測定するための室外温度センサ(図示せず)や、室外熱交換器13の温度を測定するための室外熱交換器用温度センサ(図示せず)と電気的に接続されている。さらに、室外側制御部24は、空調室内機100の動作の制御を行う室内側制御部34と電気的に接続されている。室外側制御部24は、室外温度センサ及び室外熱交換器用温度センサの測定結果や、室内側制御部34から送信される信号等に基づいて、圧縮機11、四路切換弁12、膨張機構14及び室外ファン21等の動作を制御する。
室内側制御部34は、例えばCPU(図示せず)とメモリ(図示せず)とを有する。室内側制御部34は、メモリに記憶されているプログラム等に従って空調室内機100の動作の制御を行うよう構成されている。室内側制御部34は、空調室内機100が有する、室内ファン31、後述する掃除ユニット60のユニット駆動部65のモータ69、及び後述する水平フラップ43や垂直フラップ49を駆動するモータ等と電気的に接続されている。また、室内側制御部34は、室内空気の温度を測定するための室内温度センサ(図示せず)や、室内熱交換器16の温度を測定するための室内熱交換器用温度センサ(図示せず)と電気的に接続されている。さらに、室内側制御部34は、空調室外機2の動作の制御を行う室外側制御部24と電気的に接続されている。室内側制御部34は、室外温度センサ及び室外熱交換器用温度センサの測定結果、室外側制御部24から送信される信号、図示しないリモコンから送信される空気調和装置1のユーザの指令等に基づいて、室内ファン31、モータ69、フラップ43,49を駆動するモータ等の動作を制御する。
(2)空調室内機
空調室内機100について説明する。
なお、空調室内機100に関する説明では、位置や方向を説明するために、前(正面)、後(背面)、左、右、上、下等の表現を用いる場合があるが、これらの記載は、特記無き場合、図に付した矢印に従うものとする。
(2−1)空調室内機の概要構成
図3は、空調室内機100の斜視図である。図4は、空調室内機100の、図3におけるIV-IV断面矢視の断面図である。空調室内機100は、壁掛け式である。空調室内機100の後部が、壁WLに取り付けられる(図4参照)。
空調室内機100は、吹出口46(図4参照)から風を吹き出す通風運転を行う。通風運転には、冷房運転、暖房運転、及び送風運転を含む。冷房運転では、空調室内機100は、室内熱交換器16の伝熱管16aを流れる冷媒と熱交換することで冷却された室内空気を吹出口46から吹き出し、室内空間RSの冷房を行う。暖房運転では、空調室内機100は、室内熱交換器16の伝熱管16aを流れる冷媒と熱交換することで加熱された室内空気を吹出口46から吹き出し、室内空間RSの暖房を行う。送風運転では、空調室内機100は、冷媒と室内空気とを熱交換させることなく(冷媒回路10中に冷媒を循環させることなく)、吹出口46から室内空間RSに室内空気を吹き出す。なお、空調室内機100は、通風運転として、冷房運転、暖房運転、及び送風運転の全てを実行するものでなくてもよく、例えば、冷房運転だけを通風運転として行うものであってもよい。
空調室内機100は、ケーシング40と、室内熱交換器16と、室内ファン31と、フィルタ50と、フィルタ支持フレーム90と、掃除ユニット60と、前方側サブダストボックス80とを備えている(図4参照)。
(2−2)空調室内機の詳細構成
(2−2−1)ケーシング
ケーシング40は、横方向(左右方向)に長く延びる、概ね直方体形状を呈する(図3参照)。ケーシング40の背面側が壁WLに設けられた取付板(図示せず)に取り付けられることで、空調室内機100が壁WLに設置される。ケーシング40は、その内部に室内熱交換器16、室内ファン31、フィルタ50、フィルタ支持フレーム90、掃除ユニット60、及び前方側サブダストボックス80等を収容する(図4参照)。
ケーシング40は、図3に示すように、空調室内機100の前面を覆う前面板41と、空調室内機100の右側面及び左側面をそれぞれ覆う2つの側面板42と、を有する(図3参照)。前面板41の上端は、ヒンジ(図示せず)により2つの側面板42と接続されている。前面板41は、ヒンジにより回動可能に構成されている。空調室内機100の前面を覆っている前面板41が、その下端が前方上方に移動するように回動させられることで、ケーシング40の前面側が開放される。ケーシング40の前面側が開放された状態では、空調室内機100の前方側から、掃除ユニット60及び前方側サブダストボックス80のメンテナンスを行うことが可能である。より具体的には、ケーシング40の前面側が開放されることで、空調室内機100の前方側から、掃除ユニット60及び前方側サブダストボックス80を、ケーシング40の外部に取り出すことが可能である。
ケーシング40内部の上方側には、フィルタ50が配置されている(図4参照)。フィルタ50は、図4のように、側面視において逆U字状に形成されている。フィルタ50は、フィルタ支持フレーム90(図4参照)により、主に下方側から支持されている。フィルタ支持フレーム90も、図4のように、側面視において逆U字状に形成されている。フィルタ50及びフィルタ支持フレーム90の下方には、室内熱交換器16が配置されている(図4参照)。室内熱交換器16も、図4のように、側面視において逆U字状に形成されている。フィルタ50は、側面視において室内熱交換器16を上から覆うように配置されている(図4参照)。室内熱交換器16の内面側には、室内ファン31が配置されている。室内熱交換器16は、図4のように、側面視において、室内ファン31を上から覆うように配置されている。フィルタ50の外面側(室内熱交換器16の配置される側とは反対側)と、ケーシング40の前面板41との間には、後述する掃除ユニット60が移動する掃除ユニット移動空間S1が形成される(図1参照)。
ケーシング40の上面には、上面吸込口44が設けられている。室内ファン31が駆動されると、上面吸込口44近傍の室内空気が上面吸込口44からケーシング40の内部へと取り込まれる。上面吸込口44から取り込まれた空気は、フィルタ50を通過して室内熱交換器16に送られる。
ケーシング40の下面には、下面吸込口45と、吹出口46とが形成されている。
下面吸込口45は、吹出口46よりも後方側(壁WL側)に設けられている。下面吸込口45は、ケーシング40の内部に形成された吸込流路47を介して、フィルタ50の上方の空間と連通する。室内ファン31が駆動されると、下面吸込口45近傍の室内空気が下面吸込口45からケーシング40の内部に形成された吸込流路47へと取り込まれ、フィルタ50を通過して室内熱交換器16へと送られる。下面吸込口45には、下面吸込口45の開閉を行うための開閉板45aが設けられている。
吹出口46は、下面吸込口45よりも前方側に設けられている。吹出口46は、ケーシング40の内部に形成された吹出流路48と連通する。冷房運転時及び暖房運転時には、上面吸込口44及び下面吸込口45から吸い込まれ室内空気が、室内熱交換器16において冷媒と熱交換した後、吹出流路48を通って吹出口46から室内空間RSへと吹き出される。送風運転時には、上面吸込口44及び下面吸込口45から吸い込まれ室内空気が、室内熱交換器16において冷媒と熱交換することなく、吹出流路48を通って吹出口46から室内空間RSへと吹き出される。
吹出口46付近には、2枚の水平フラップ43がケーシング40に対して回動可能に取り付けられている。水平フラップ43は、フラップ駆動用モータ(図示せず)によって回動し、空調室内機100の運転状態に応じて吹出口46を開閉する。さらに、水平フラップ43は、吹出口46から吹き出された空気がユーザの所望する方向へと案内されるように、室内空気の吹き出し方向を上向き/下向きに変更する機能を有する。
また、吹出口46付近には、垂直フラップ49がケーシング40に対して回動可能に取り付けられている。垂直フラップ49は、フラップ駆動用モータ(図示せず)によって回動し、室内空気の吹き出し方向を左向き/右向きに変更する機能を有する。
(2−2−2)室内熱交換器
室内熱交換器16は、主に、複数のフィン(図示せず)と、複数のフィンを貫く複数の伝熱管16aとで構成されている。室内熱交換器16は、空気調和装置1の運転状態に応じて蒸発器または凝縮器として機能し、伝熱管16aの中を流れる冷媒と室内熱交換器16を通過する空気との間で熱交換を行わせる。
室内熱交換器16は、図4に示されるように、側面視において、下向きに開口する逆U字型の形状を有している。つまり、室内熱交換器16は、側面視において、両端(前端及び後端)が下方に配置され、中央部が上方に位置するように屈曲する(図4参照)。室内熱交換器16は、上から室内ファン31を覆うように配置されている。また、室内熱交換器16は、側面視において逆U字型の形状を有するフィルタ50及びフィルタ支持フレーム90の下方に配置される。フィルタ50及びフィルタ支持フレーム90は、室内熱交換器16を上方から囲むように配置されている(図4参照)。
(2−2−3)室内ファン
室内ファン31は、図4に示されているように、ケーシング40の内部の中央部に位置している。室内ファン31は、空調室内機100の長手方向(左右方向)に細長く延びる円筒形状のクロスフローファンである。室内ファン31が回転駆動されることによって、室内空気が上面吸込口44及び下面吸込口45から吸い込まれ、吹出流路48を通って吹出口46から室内空間RSへと吹き出される。
(2−2−4)フィルタ
空調室内機100は、2つのフィルタ50を有する(図5参照)。2つのフィルタ50は、同様の構造を有する。2つのフィルタ50は、左右に並べて配置され、室内熱交換器16を上から囲む(図3、図4参照)。
フィルタ50は、フィルタ50を通過する室内空気中の塵埃を捕捉する部材である。フィルタ50は、上面吸込口44及び下面吸込口45から吸い込まれた室内空気中の塵埃を捕捉する。
フィルタ50に付着した塵埃は、所定のタイミングで、あるいは、リモコン(図示せず)を介したユーザの指令に応じて、後述する掃除ユニット60により除去されるよう構成されている。また、フィルタ50は、メンテナンス時に取り外し可能に構成されている。
各フィルタ50は、図4に示されるように、側面視において、下向きに開口する逆U字型の形状を有している。言い換えれば、各フィルタ50は、側面視において、両端(前端及び後端)が下方に配置され、中央部が上方に位置するように屈曲する(図4参照)。各フィルタ50は、上方から室内熱交換器16を覆うように配置されている。
各フィルタ50は、フィルタ本体51と、内フレーム52と、前端フレーム53と、後端フレーム55と、側方フレーム54と、を有する(図6参照)。
前端フレーム53は、フィルタ50の前端に配置される。前端フレーム53は、左右方向に延びる。
後端フレーム55は、フィルタ50の後端に配置される。後端フレーム55は、左右方向に延びる。
側方フレーム54は、フィルタ50の右端及び左端に配置される。側方フレーム54は、前端フレーム53から後端フレーム55まで、前後方向に延びる(図6参照)。
内フレーム52は、前後フレーム52aと、左右フレーム52bと、を有する。前後フレーム52aは、前端フレーム53から後端フレーム55まで、前後方向に延びる(図6参照)。左右フレーム52bは、一方側の側方フレーム54から、他方側の側方フレーム54まで、左右方向に延びる(図6参照)。なお、図示された前後フレーム52a及び左右フレーム52bの数は、例示であって、これに限定されるものではない。内フレーム52は、前端フレーム53、後端フレーム55、及び側方フレーム54によって囲まれる開口を複数の区画に分割する。内フレーム52によって分割された各区画には、フィルタ本体51が配置される。
フィルタ本体51は、例えば、樹脂製の糸等で網状に形成されている。フィルタ本体51には、上面吸込口44及び下面吸込口45から吸い込まれた室内空気が通過する。上面吸込口44及び下面吸込口45から吸い込まれた室内空気中の塵埃は、フィルタ本体51の外面により捕捉される。フィルタ50のフィルタ本体51を通過した空気は、室内熱交換器16へと導かれる。
前端フレーム53及び側方フレーム54には、複数の凸リブ54aが設けられている。複数の凸リブ54aは、前後方向に並ぶように配置されている。凸リブ54aは、互いに所定の間隔を空けて配置されている。凸リブ54aは、後述する掃除ユニット60の塵埃除去機構70の状態を、後述する第1状態と第2状態との間で切り換えるために用いられる。凸リブ54aの役割については後述する。
前端フレーム53の左端近傍及び右端近傍には、それぞれ貫通溝56が形成されている(図6参照)。また、前端フレーム53の左右方向の中央部には、切欠き57が形成されている(図6参照)。
フィルタ50がケーシング40内に取り付けられる際には、フィルタ50の側方フレーム54の後方側が、フィルタ支持フレーム90に設けられたレール92に嵌まり込むように、側方フレーム54が後端フレーム55側からレール92に挿し込まれる(図5参照)。また、フィルタ50がケーシング4内部に取り付けられる際には、フィルタ50の前端フレーム53に形成された貫通溝56に、後述するフィルタ支持フレーム90に設けられた突起93が挿し込まれる(図5参照)。側方フレーム54の後方側がレール92に係合し、前端フレーム53に形成された貫通溝56にフィルタ支持フレーム90に設けられた突起93が挿入されることで、フィルタ50はケーシング40内の所定位置に配置される。
各フィルタ50の前端フレーム53に設けられた切欠き57には、後述する前方側サブダストボックス80の後方突出部83が入り込むよう配置される。フィルタ50に対し、このように前方側サブダストボックス80が配置されることで、前端フレーム53の少なくとも一部が、前方側サブダストボックス80の後壁84(図4参照)と接触した状態になる。後述するように、前方側サブダストボックス80がケーシング40内部の所定位置に固定されると、フィルタ50の端部(前端フレーム53)の前方側への移動は、前方側サブダストボックス80の後壁84により規制される。言い換えれば、前方側サブダストボックス80の後壁84は、フィルタ50の端部を係止するフィルタ係止機構として機能する。そして、前方側サブダストボックス80により、空調室内機100の運転中に、フィルタ50が所定位置からずれることが防止される。
(2−2−5)フィルタガイドフレーム
フィルタ支持フレーム90は、フィルタ50を主に下方側で支持する。また、フィルタ支持フレーム90は、フィルタ50がケーシング40内の所定位置に配置されるよう、フィルタ50の配置位置を規定する。
フィルタ支持フレーム90は、図4に示されるように、側面視において、下向きに開口する逆U字型の形状を有している。言い換えれば、フィルタ支持フレーム90は、側面視において、両端(前端及び後端)が下方に配置され、中央部が上方に位置するように屈曲する(図4参照)。フィルタ支持フレーム90は、その外側の面でフィルタ50の内側の面を支えるよう、側面視においてフィルタ50と概ね同一の逆U字型形状に形成されている。
フィルタ支持フレーム90には、フィルタ50がケーシング40内の所定位置に配置されるよう、フィルタ50の配置位置を規定するための機構として、レール92及び突起93を有する(図5参照)。
レール92は、フィルタ50の側方フレーム54の後端フレーム55側を所定位置にガイドするようフィルタ支持フレーム90の上部後方側に設けられている(図5参照)。レール92は、2つのフィルタ50の左右両側の側方フレーム54をガイドするため、各フィルタ50のそれぞれの側方フレーム54に対応するよう、計4ヶ所に設けられている(図5参照)。
突起93は、フィルタ50の前端側を所定位置にガイドするよう、フィルタ支持フレーム90の下部前方側に設けられている(図5参照)。突起93は、前方側に突出するよう設けられている。突起93は、各フィルタ50の前端フレーム53に2箇所ずつ設けられた貫通溝56と対応する位置に設けられる。つまり、突起93は、計4箇所に設けられている。各突起93が、フィルタ50の対応する貫通溝56内に挿入されることで、フィルタ50はケーシング40内の所定の位置に配置される。
フィルタ支持フレーム90の後部には、塵埃を受ける後方側サブダストボックス91が設けられる。後方側サブダストボックス91は、フィルタ50の後方端部近傍に配置される(図4参照)。より具体的には、後方側サブダストボックス91は、掃除ユニット60の移動方向(後述するように前後方向)における、フィルタ50の端部近傍に配置される。後方側サブダストボックス91は、具体的には、フィルタ50の後端の下方、つまりフィルタ50の後端フレーム55の後端の下方に設けられる。ただし、後方側サブダストボックス91の配置は、これに限定されるものではなく、フィルタ50の後端に隣接して設けられてもよい。後方側サブダストボックス91は、ダスト貯留空間91aを形成している。ダスト貯留空間91aは、図4のように、側断面視において上向きに開口するU字型の溝状に形成されている。フィルタ50に付着した塵埃の一部は、落下して溝状のダスト貯留空間91aに捕捉され、塵埃が下面吸込口45等へと落下することを防止する。
後方側サブダストボックス91は、着脱不能に構成される。好ましくは、ダスト貯留空間91aの塵埃は、掃除機等によって吸引除去可能に構成される。ダスト貯留空間91aは、所定期間(例えば10年間)にダスト貯留空間91aに落下すると予想される塵埃を貯留可能な容積を有するよう設計されている。
(2−2−6)掃除ユニット
空調室内機100は、2つの掃除ユニット60を有する(図10A,図10B参照)。掃除ユニット60は、フィルタ50に沿って移動しながら、フィルタ50に付着した塵埃を除去する。
各掃除ユニット60は、概ね直方体状の形状を有する(図7参照)。ケーシング40内に取り付けられた掃除ユニット60は、左右方向を長手方向として延びる(図10A,図10B参照)。2つの掃除ユニット60は、同一の構造・機能を有する。各掃除ユニット60は、フィルタ50の一方に対応する。各掃除ユニット60は、対応するフィルタ50に隣接して配置される。2つの掃除ユニット60は、左右に並ぶように配置される(図10A,図10B参照)。
掃除ユニット60は、前後方向に移動するように、ユニット駆動部65(図12参照)により駆動される。掃除ユニット60は、図10Aに実線で記載された最前端位置から、図10Aに二点鎖線で記載された最後端位置まで移動可能に構成されている。なお図10Aでは、右方側に位置する掃除ユニット60についてだけ、最後端位置に位置する掃除ユニット60を二点鎖線で描画している。
各掃除ユニット60は、ケーシング40内に取り付けられた状態で掃除ユニット60の右側壁から右方に延びる挿入部63及び左側壁から左方に延びる挿入部63を有する(図7参照)。ユニット駆動部65は、各掃除ユニット60について、掃除ユニット60の右方側の挿入部63及び左方側の挿入部63が挿入される掃除ユニット取付部66を有する(図12参照)。つまり、ユニット駆動部65は、合計4つの掃除ユニット取付部66を有する。掃除ユニット取付部66は、挿入された挿入部63を保持するよう構成される。なお、掃除ユニット60の挿入部63は、掃除ユニット取付部66に対して着脱可能に構成されている。つまり、掃除ユニット60は、着脱可能である。
掃除ユニット60は、掃除ユニット60がその可動範囲の前方端部に位置した状態において、掃除ユニット60の内部に形成される後述するダスト収容部61が下部に配置されるような姿勢で、掃除ユニット取付部66に取り付けられる(図4参照)。なお、以下では、図4の状態で下端に配置される掃除ユニット60の端部を第1端部62と呼び、図4の状態で上端に配置される掃除ユニット60の端部を第2端部64と呼ぶ。
掃除ユニット60の着脱の際、ユーザは、掃除ユニット60の第1端部62に手指を掛けて掃除ユニット60の着脱作業を行う。ユーザは、特に掃除ユニット60を掃除ユニット取付部66から取り外す際には、掃除ユニット60の第1端部62に手指を掛けて掃除ユニット60を掃除ユニット取付部66から取り外す。つまり、掃除ユニット60の第1端部62は、少なくとも掃除ユニット60の取外し時に手指を掛けるよう構成された把持部である。
掃除ユニット取付部66は、上向きに開口している。掃除ユニット60を掃除ユニット取付部66に取り付ける際には、掃除ユニット60の挿入部63が、掃除ユニット取付部66に上方から挿入される。掃除ユニット60を掃除ユニット取付部66から取り外す際には、掃除ユニット60の挿入部63が、掃除ユニット取付部66から抜き出されるように、ユーザは第1端部62に手指を掛けて掃除ユニット60を上方に持ち上げる。掃除ユニット60は、挿入部63を掃除ユニット取付部66から取り外し、掃除ユニット60に設けられた蓋部(図示せず)を開くことで、後述するダスト収容部61に溜まった塵埃を除去可能に構成されている。
各掃除ユニット取付部66は、連結部68を介して、フィルタ50に沿って前後方向に掛け渡されたワイヤ67と接続されている(図12参照)。ワイヤ67は図示しない滑車に掛け回されている。滑車の1つはモータ69(図12参照)と接続され、モータ69により回動可能に構成されている。モータ69が駆動されることで、ワイヤ67と連結された連結部68が後方又は前方に移動させられる。モータ69により連結部68が後方に移動するように駆動されることで、掃除ユニット60の取り付けられた掃除ユニット取付部66は、フィルタ50に沿って後方に移動する。モータ69により連結部68が前方に移動するように駆動されることで、掃除ユニット60の取り付けられた掃除ユニット取付部66はフィルタ50に沿って前方に移動する。
なお、ここで説明したユニット駆動部65の構成は一例であって、ユニット駆動部には、掃除ユニット60をフィルタ50に沿って移動させることが可能な各種構成を採用可能である。
以下では、一方側の掃除ユニット60、特に左側に配置される掃除ユニット60について図を参照して詳細に説明する。他方側の掃除ユニット60(右側に配置される掃除ユニット60)は、同様の構造・機能であるため、説明は省略する。以下の掃除ユニット60に関する説明の中で言及するフィルタ50は、特記無き場合、説明を行う掃除ユニット60に対応するフィルタ50(左側に配置されるフィルタ50)を意味している。
掃除ユニット60は、フィルタ50に付着した塵埃を除去する。掃除ユニット60は、フィルタ50の上方側に配置される。言い換えれば、フィルタ50は、フィルタ50の外面側(室内熱交換器16の配置されていない側)に配置される(図4参照)。掃除ユニット60は、ユニット駆動部65(図12参照)により駆動され、フィルタ50に沿って移動する。掃除ユニット60は、フィルタ50の上方を、前方に向かって(図9の矢印A2参照)、又、後方に向かって(図9の矢印A1参照)移動する。つまり、掃除ユニット60は、フィルタ50の外面側を前後に移動する。掃除ユニット60は、フィルタ50に沿って移動しながら、フィルタ50に付着した塵埃を除去する。
掃除ユニット60は、フィルタ50に付着した塵埃を除去する塵埃除去機構70を有する(図4参照)。塵埃除去機構70は、特にフィルタ50のフィルタ本体51に付着した塵埃を除去する。また、掃除ユニット60は、塵埃除去機構70により除去された塵埃を収容するダスト収容部61を有する(図4参照)。塵埃除去機構70は、除去ブラシ71及び剥離ブラシ72を主に有する(図4参照)。
除去ブラシ71は、フィルタ50と対向する側に配置される(図4参照)。除去ブラシ71は左右方向に延びる。除去ブラシ71は、左右方向に延びる回転軸周りを回動可能に構成されている。除去ブラシ71は、左右方向に延びるブラシ部71a(図8参照)を有する。除去ブラシ71の左右の端部には、フィルタ50側に延びる舌状部73が設けられている(図7参照)。
ブラシ部71aは、側面視において円弧状に形成されている(図8参照)。ブラシ部71aは、パイル織物で構成されている。パイル織物は、基布にパイル糸が折り込まれた有毛繊維である。また、ブラシ部71aに用いられるパイル織物は、毛並みが一定方向に傾斜する傾斜パイルである。
ブラシ部71aは、フィルタ50のフィルタ本体51に付着した塵埃を除去可能に構成されている。ブラシ部71aがフィルタ50と接触した状態で、掃除ユニット60がユニット駆動部65によって駆動されて後方に向かって移動すると、ブラシ部71aがフィルタ50に付着した塵埃を捕捉するよう構成されている。なお、掃除ユニット60のブラシ部71aは、その掃除ユニット60が対応するフィルタ50の側方フレーム54間の左右方向の距離よりも、左右方向に長く延びる。そのため、ブラシ部71aは、フィルタ50のフィルタ本体51の全体に付着した塵埃を除去することができる。
塵埃除去機構70がフィルタ50に付着した塵埃を除去する時、ブラシ部71aは、フィルタ50と対向する位置に配置され、フィルタ50と接触する。ここでは、ブラシ部71aがフィルタ50と対向する位置に配置され、フィルタ50と接触する状態にある時、塵埃除去機構70は第1状態にあると定義する。
なお、ブラシ部71aに塵埃が過度に付着すると、ブラシ部71aに付着した塵埃が、逆にフィルタ50に付着するおそれがある。そこで、ブラシ部71aに付着した塵埃は、所定のタイミングで後述する剥離ブラシ72により除去され、ダスト収容部61に収容されるよう構成されている。
除去ブラシ71のブラシ部71aに付着した塵埃を除去するため、ブラシ部71aを掃除ユニット60の内部側に格納した時には、ブラシ部71aは、一旦、フィルタ50と対向せず、フィルタ50と接触しない位置に配置される。ここでは、ブラシ部71aがフィルタ50と対向せず、フィルタ50と接触しない位置に配置された状態にある時、塵埃除去機構70は第2状態にあると定義する。
舌状部73は、塵埃除去機構70の状態を、第1状態と、第2状態との間で切り換えるために用いられる。舌状部73は、可塑性の材料、例えばゴム等で作られている。
ブラシ部71aがフィルタ50と対向し接触している状態では(塵埃除去機構70が第1状態にある時には)、舌状部73の先端は、図9中に二点鎖線で描画した前向き状態の舌状部73bのように、前方側(第1端部62側)を向いている。
舌状部73の先端が前方側を向いている状態で、掃除ユニット60がユニット駆動部65によって前方(図9の矢印A2方向)に向かって移動すると、舌状部73の先端がフィルタ50に設けられた凸リブ54aの1つに突き当てられる。掃除ユニット60が更に前方(図9の矢印A2方向)に向かって移動すると、凸リブ54aにより舌状部73が押されて除去ブラシ71が右側面視において反時計方向に回転する。その結果、舌状部73の先端が、図9中に実線で描画した後向き状態の舌状部73aのように、後方側(第2端部64側)を向いた状態になる。舌状部73が後方側を向いた状態では、ブラシ部71aは掃除ユニット60の内部に収容され、ブラシ部71aはフィルタ50と対向せず接触しない状態になる。つまり、舌状部73の先端が前方側を向いている状態で、掃除ユニット60がユニット駆動部65によって前方に向かって移動すると、塵埃除去機構70の状態が、第1状態から第2状態へと切り換えられる。
なお、舌状部73の先端が前方側を向いている状態(図9中の前向き状態の舌状部73b参照)では、図9のような右側面視において、除去ブラシ71は、それ以上時計方向に回転できない。そのため、前向き状態の舌状部73bは、掃除ユニット60が後方(図9の矢印A1方向)に向かって移動して凸リブ54aに接触しても、除去ブラシ71は回転しない。この場合、掃除ユニット60が後方に移動すると、可塑性の材料で作られた舌状部73は、変形して凸リブ54aを乗り越える。また、舌状部73の先端が前方側を向いている状態で、掃除ユニット60が後方(図9の矢印A1方向)に向かって移動しても、塵埃除去機構70の状態は、第1状態から変化しない。
ブラシ部71aがフィルタ50と接触せず、舌状部73の先端が後方側(第2端部64側)を向いている状態(図9中に実線で描画した後向き状態の舌状部73a参照)では、掃除ユニット60がユニット駆動部65によって後方(図9の矢印A1方向)に向かって移動すると、舌状部73の先端がフィルタ50に設けられた凸リブ54aの1つに突き当てられる。掃除ユニット60が更に後方(図9の矢印A1方向)に向かって移動すると、凸リブ54aにより後向き状態の舌状部73aが押されて、除去ブラシ71が右側面視において時計方向に回転する。その結果、図9中の二点鎖線で示した前向き状態の舌状部73bのように、舌状部73の先端が前方側(第1端部62側)を向いた状態になる。舌状部73が前方側を向いた状態では、ブラシ部71aはフィルタ50と対向し接触した状態になる。つまり、舌状部73の先端が後方側を向いている状態で、掃除ユニット60がユニット駆動部65によって後方に向かって移動すると、塵埃除去機構70の状態が、第2状態から第1状態へと切り換えられる。
なお、舌状部73の先端が後方側を向いている状態(図9中の後向き状態の舌状部73a参照)では、図9のような右側面視において、除去ブラシ71は、それ以上反時計方向に回転できない。そのため、後向き状態の舌状部73aは、掃除ユニット60が前方(図9の矢印A2方向)に向かって移動して凸リブ54aに接触しても、除去ブラシ71は回転しない。この場合、掃除ユニット60が前方に移動すると、可塑性の材料で作られた舌状部73は、変形して凸リブ54aを乗り越える。また、舌状部73の先端が後方側を向いている状態で、掃除ユニット60が前方(図9の矢印A2方向)に向かって移動しても、塵埃除去機構70の状態は、第2状態から変化しない。
剥離ブラシ72は、掃除ユニット60の内部に配置されている(図8参照)。剥離ブラシ72は、左右方向に延びる。剥離ブラシ72は、左右方向に延びるブラシ部72aを有する。ブラシ部72aは、側面視において、円弧状に形成されている(図8参照)。剥離ブラシ72のブラシ部72aは、除去ブラシ71のブラシ部71aと同様に、パイル織物で構成されている。剥離ブラシ72のブラシ部72aのパイル織物も、毛並みが一定方向に傾斜する傾斜パイルである。円弧状のブラシ部72aは、その内面が、回転する除去ブラシ71の円弧状のブラシ部71aの外面と接触するよう構成されている。剥離ブラシ72のブラシ部72aは、回転する除去ブラシ71のブラシ部71aに押し付けられるように、板バネ72bにより力が付与されている(図8参照)。
剥離ブラシ72は、以下のようにして、除去ブラシ71のブラシ部71aから塵埃を除去する。
まず、舌状部73の先端が第1端部62側を向いた状態(図9中の前向き状態の舌状部73b参照)で、掃除ユニット60がユニット駆動部65によって前方(図9の矢印A2方向)に向かって移動させられると、除去ブラシ71が右側面視において反時計方向に回動させられ、除去ブラシ71のブラシ部71aが、掃除ユニット60の内部に入り込んだ状態となる。つまり、舌状部73の先端が第1端部62側を向いた状態で、掃除ユニット60がユニット駆動部65によって前方に向かって移動させられると、塵埃除去機構70の状態が第1状態から第2状態に切り換えられる。次に、舌状部73の先端が第2端部64側を向いた状態(図9中の後向き状態の舌状部73a参照)で、掃除ユニット60がユニット駆動部65によって後方(図9の矢印A1方向)に向かって移動させられると、除去ブラシ71のブラシ部71aと剥離ブラシ72のブラシ部72aとが接触した状態で、除去ブラシ71が右側面視において時計方向に回転する。この時、除去ブラシ71のブラシ部71aに付着した塵埃が、剥離ブラシ72のブラシ部72aによって剥離させられ、掃除ユニット60の下部側(掃除ユニット60の姿勢によっては前方側)のダスト収容部61へと落下する(図8参照)。除去ブラシ71が右側面視において時計方向に回転させられることで、塵埃除去機構70の状態が第2状態から第1状態に切り換えられ、除去ブラシ71はフィルタ50の塵埃を除去可能な状態になる。
掃除ユニット60の動き(各運転状態において、掃除ユニット60が配置される位置)について以下に説明する。
空調室内機100の通風運転時には、掃除ユニット60は、第1ポジションに位置する。図10Aは、第1ポジションに位置する掃除ユニット60を実線で描画している。第1ポジションは、好ましくは掃除ユニット60の可動範囲の最端位置(最前端位置)である。掃除ユニット60が、第1ポジションに位置する時には、掃除ユニット60の少なくとも一部が、前方側サブダストボックス80の後述するダスト貯留空間85の内部に収容される。具体的には、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時には、掃除ユニット60の下部が、前方側サブダストボックス80のダスト貯留空間85の内部に収容される。掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時には、掃除ユニット60の第1端部62が、前方側サブダストボックス80のダスト貯留空間85の下方を囲む前方側サブダストボックス80の下面と隣接する(図4参照)。掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時には、掃除ユニット60の第1端部62と、前方側サブダストボックス80との間には、人が手指を挿入可能な隙間が形成されない。前方側サブダストボックス80は、通風運転時に掃除ユニット60と隣接する部材である。掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時、掃除ユニット60は、フィルタ50の風上側(フィルタ50の外面側、つまりフィルタ50に対する室内熱交換器16の存在する側とは反対側)の、フィルタ50のフィルタ本体51に隣接する空間から外れた位置に配置される。言い換えれば、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時、掃除ユニット60は、その背面(フィルタ50側の面)が、フィルタ50のフィルタ本体51と対向しない。掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時、掃除ユニット60は、その背面(フィルタ50側の面)が、フィルタ50の前端フレーム53と対向する。掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時には、フィルタ50のフィルタ本体51を通過する空気の流れ方向視における、フィルタ本体51と掃除ユニット60との重複面積が概ねゼロとなる。なお、フィルタ本体51を通過する空気の流れ方向は、フィルタ本体51の空気のメインの通過方向であって、フィルタ本体51のフィルタ面に概ね垂直な方向である。
なお、空調室内機100の通風運転時に、室内側制御部34が運転停止指示を受け付けると、室内側制御部34はユニット駆動部65を制御し、掃除ユニット60を第1ポジションから、後述する第2ポジションへと移動させる。なお、ここでの運転停止指示は、直前に図示しないリモコンを介して入力されたものであってもよいし、事前に図示しないリモコンを介して入力された(予約された)ものであってもよい。
掃除ユニット60は、空調室内機100の運転停止時には、第2ポジションに位置する。図10B,図11は、第2ポジションに位置する掃除ユニット60を描画している。第2ポジションは、掃除ユニット60の可動範囲の最前端位置(第1ポジション)よりも後方側(上方側)に位置する。掃除ユニット60が、第2ポジションに位置する時には、掃除ユニット60は、その全体が前方側サブダストボックス80のダスト貯留空間85の外部に配置される。掃除ユニット60が第2ポジションに位置する時には、掃除ユニット60の第1端部62と、前方側サブダストボックス80との間に、手指を挿入可能な隙間が形成される。より具体的には、掃除ユニット60が第2ポジションに位置する時には、掃除ユニット60の第1端部62と、ダスト貯留空間85の前方を囲む前方側サブダストボックス80の前壁82との間の最大距離B(図11参照)が、人の標準的な手指の厚みより大きい。最大距離Bは、例えば15mm以上であるが、これに限定されるものではない。掃除ユニット60が第2ポジションに位置する時には、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時よりも、フィルタ50のフィルタ本体51を通過する空気の流れ方向視における、フィルタ本体51と掃除ユニット60との重複面積が大きくなる。
なお、空調室内機100の運転停止時に、室内側制御部34が通風運転の開始指示を受け付けると、室内側制御部34はユニット駆動部65を制御し、掃除ユニット60を第2ポジションから第1ポジションへと移動させる。なお、ここでの通風運転の開始指示は、直前に図示しないリモコンを介して入力されたものであってもよいし、事前に図示しないリモコンを介して入力された(予約された)ものであってもよい。
室内側制御部34がフィルタ50の清掃が必要と判断した場合には、ユニット駆動部65により、以下の様に掃除ユニット60が移動させられ、フィルタ50の清掃が行われる。フィルタ50の清掃が行われる時には、室内ファン31は運転されない。室内側制御部34がフィルタ50の清掃を必要と判断する場合には、例えば、室内側制御部34が図示しないリモコンを介してユーザのフィルタ清掃指示を受け付けた場合を含む。また、室内側制御部34がフィルタ50の清掃を必要と判断する場合には、例えば、室内側制御部34が、フィルタ50の清掃実行条件を満たすと判断する場合を含む。フィルタ50の清掃実行条件は、例えば、フィルタ50の清掃が前回行われた後の通風運転時間が、所定時間を越えていることである。なお、室内側制御部34がフィルタ50の清掃が必要と判断する場合は、上記の場合に限られるものではない。
例えば、空調室内機100が運転停止後に、室内側制御部34がフィルタ50の清掃が必要と判断した場合には、室内側制御部34はユニット駆動部65を制御し、掃除ユニット60を第2ポジションから第1ポジション(最前端位置)へと移動させる。その後、室内側制御部34はユニット駆動部65を制御し、掃除ユニット60に後退/前進を繰り返させながら、掃除ユニット60を、掃除ユニット60の可動範囲の最後端位置まで漸次後退させる。この時、掃除ユニット60は、除去ブラシ71のブラシ部71aによるフィルタ50からの塵埃の除去と、塵埃の付着した除去ブラシ71のブラシ部71aからの塵埃の除去とを交互に行いながら、フィルタ50のフィルタ本体51の全面を清掃する。掃除ユニット60が、掃除ユニット60の可動範囲の最後端位置まで到達すると、室内側制御部34はユニット駆動部65を制御して、掃除ユニット60を第2ポジションへと移動させ、フィルタ50の清掃を完了する。
(2−2−7)前方側サブダストボックス
空調室内機100は、前方側サブダストボックス80を有する(図5参照)。2つの前方側サブダストボックス80は、同様の構造を有する。各前方側サブダストボックス80は、一方のフィルタ50に対応する。各前方側サブダストボックス80は、対応するフィルタ50の、掃除ユニット60の移動方向(前後方向)における端部近傍に配置される。各前方側サブダストボックス80は、対応するフィルタ50の前方端部近傍に配置される。前方側サブダストボックス80は、フィルタ50の前端フレーム53の前方に、前端フレーム53と隣接して配置される。2つの前方側サブダストボックス80は、左右に並ぶように配置される(図10A,図10B参照)。
なお、前方側サブダストボックス80の配置は、これに限定されるものではない。例えば、前方側サブダストボックス80を対応するフィルタ50の前端フレーム53の前方に配置する代わりに、前方側サブダストボックス80を対応するフィルタ50の前端フレーム53の下方に配置してもよい。
各前方側サブダストボックス80は、ダスト貯留空間85を形成している。ダスト貯留空間85は、図4のように、側断面視において上向きに開口するU字型の溝状に形成されている。ダスト貯留空間85は、前方側を前壁82に囲まれ、後方側を後壁84に囲まれている(図4参照)。前方側サブダストボックス80は、塵埃が空調室内機100の隙間等へと落下することを防止し、フィルタ50に付着した塵埃の一部は、落下してダスト貯留空間85に捕捉される。ダスト貯留空間85は、所定期間(例えば10年間)にダスト貯留空間85に落下すると予想される塵埃を貯留可能な容積を有するよう設計されている。また、各前方側サブダストボックス80は、背面側に突出する後方突出部83を有する(図5参照)。
前方側サブダストボックス80は、着脱可能に構成される。前方側サブダストボックス80を取り外し可能とすることで、ダスト貯留空間85に貯留された塵埃を除去することが容易である。
各前方側サブダストボックス80は、フィルタ支持フレーム90に取り付けられた対応するフィルタ50の前端フレーム53の前方の、前端フレーム53と隣接する位置(前方側サブダストボックス配置位置)に配置される。前方側サブダストボックス80を、前方側サブダストボックス配置位置に取り付ける際には、後方突出部83がフィルタ50の前端フレーム53に形成された切欠き57に入り込む。前方側サブダストボックス配置位置に前方側サブダストボックス80が配置されると、前端フレーム53の少なくとも一部が前方側サブダストボックス80の後壁84と接触した状態になる。この状態で、前方側サブダストボックス80の前方の左右端部に設けられたスライド機構81が操作されると、爪部(図示せず)がフィルタ支持フレーム90の中央フレーム94や側方フレーム95に係合し、前方側サブダストボックス80がケーシング40内部の前方側サブダストボックス配置位置に固定される(図5参照)。前方側サブダストボックス80がケーシング40内部の前方側サブダストボックス配置位置に固定されることで、フィルタ50の前端部(前端フレーム53)の前方側への移動が、前方側サブダストボックス80の後壁84により規制される。つまり、前方側サブダストボックス80は、フィルタ50の端部を係止するフィルタ係止機構としての後壁84を有する。そのため、前方側サブダストボックス80により、空調室内機100の運転中に、フィルタ50が所定位置からずれることが防止される。
(3)特徴
(3−1)
上記実施形態の空調室内機100は、フィルタ50と、掃除ユニット60と、を備える。フィルタ50は、空気が通過するフィルタ本体51を有する。掃除ユニット60は、フィルタ50のフィルタ本体51に付着した塵埃を除去する塵埃除去機構70を有する。掃除ユニット60は、フィルタ50に沿って移動する。掃除ユニット60は、通風運転時には、第1ポジションに位置する。掃除ユニット60は、掃除ユニット60のメンテナンス時には、フィルタ本体51を通過する空気の流れ方向視における、フィルタ本体51と掃除ユニット60との重複面積が第1ポジションよりも大きい第2ポジションに位置する。
ここでは、掃除ユニット60がフィルタ50に沿って移動するため、フィルタ50をくまなく掃除することが容易である。そして、通風運転時には、フィルタ本体51を通過する空気の流れ方向視におけるフィルタ本体51と掃除ユニット60との重複面積が比較的小さい第1ポジションに掃除ユニット60が位置するため、通風抵抗を抑制できる。一方で、掃除ユニット60のメンテナンス時には、掃除ユニット60が、フィルタ本体51を通過する空気の流れ方向視におけるフィルタ本体51と掃除ユニット60との重複面積が比較的大きい第2ポジションに位置する。言い換えれば、掃除ユニット60のメンテナンス時には、掃除ユニット60が、フィルタ50の端部側ではなく中央側に配置される。そのためため、掃除ユニット60に人の手が届きやすく、掃除ユニット60のメンテナンスが容易である。
(3−2)
上記実施形態の空調室内機100では、掃除ユニット60は、運転停止時には第2ポジションに位置する。
ここでは、掃除ユニット60が、運転停止時に第2ポジションに位置しているため、掃除ユニット60のメンテナンス時に、特殊な操作等を行う必要がなく、直ちに掃除ユニット60のメンテナンスを行うことが可能で、メンテナンス性が高い。
(3−3)
上記実施形態の空調室内機100では、指示受付部の一例としての室内側制御部34と、駆動部の一例としてのユニット駆動部65と、を備える。室内側制御部34は、通風運転の開始指示を受け付ける。ユニット駆動部65は、掃除ユニット60を移動させる。運転停止時に室内側制御部34が通風運転の開始指示を受け付けると、ユニット駆動部65は、掃除ユニット60を第2ポジションから第1ポジションへと移動させる。
ここでは、通風運転開始指示を受け付けると、掃除ユニット60が第2ポジションから第1ポジションへと移動させられるため、通風運転時の通風抵抗を低減することが容易である。
(3−4)
上記実施形態の空調室内機100では、掃除ユニット60は、着脱可能である。掃除ユニット60は、少なくとも取外し時に手指を掛けるよう構成された把持部の一例としての第1端部62を有する。当該空調室内機100は、通風運転時に掃除ユニット60と隣接する隣接部材の一例としての前方側サブダストボックス80を備える。掃除ユニット60が第2ポジションに位置する時には、第1端部62と、前方側サブダストボックス80との間に、手指を挿入可能な隙間が形成される。掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時には、第1端部62と、前方側サブダストボックス80との間に、手指を挿入可能な隙間が形成されない。
ここでは、掃除ユニット60のメンテナンス時に、前方側サブダストボックス80と、掃除ユニット60の第1端部62との間に、手指を挿入可能な隙間が形成されるため、掃除ユニット60を容易に着脱することができメンテナンス性が高い。一方で、通風運転時には、前方側サブダストボックス80と掃除ユニット60との間に手指を挿入可能な隙間が形成されないため、通風抵抗を抑制可能な箇所に掃除ユニット60を配置することが容易である。
(3−5)
上記実施形態の空調室内機100では、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時、掃除ユニット60は、風上側のフィルタ本体51に隣接する空間から外れた位置に配置される。
ここでは、掃除ユニット60が、通風運転時にフィルタ本体51に隣接する風上側空間から外れた位置に配置される。言い換えれば、掃除ユニット60は、通風運転時にフィルタ本体51と非対向な位置(対向しない位置)に配置される。そのため、通風運転時に、フィルタ50と掃除ユニット60との重複面積を最小化して、通風抵抗を抑制することが容易である。
(3−6)
上記実施形態の空調室内機100では、掃除ユニット60は、第1ポジションは、掃除ユニット60の可動範囲の最端位置である。
ここでは、掃除ユニット60が、通風運転時に掃除ユニット60の可動範囲の最端位置に配置されるため、フィルタ50と掃除ユニット60との重複面積を最小化して、通風抵抗を抑制することが容易である。
(4)変形例
上記実施形態の変形例を以下に示す。変形例は、互いに矛盾しない範囲で、適宜組み合わされてもよい。
(4−1)変形例A
上記実施形態では、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時、フィルタ50のフィルタ本体51を通過する空気の流れ方向視における、フィルタ本体51と掃除ユニット60との重複面積が概ねゼロとなるが、これに限定されるものではない。
ただし、通風抵抗を抑制するためには、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時の、フィルタ50のフィルタ本体51を通過する空気の流れ方向視における、フィルタ本体51と掃除ユニット60との重複面積は出来るだけ小さいことが好ましい。
(4−2)変形例B
上記実施形態では、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時、掃除ユニット60の背面が、フィルタ50の前端フレーム53と対向する。しかし、これに限定されるものではなく、第1ポジションは、掃除ユニット60の背面がフィルタ50と対向しない位置であってもよい。例えば、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時、掃除ユニット60の上端は、前端フレーム53の前端より下方に位置していてもよい。
また、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時、掃除ユニット60の背面の一部が、フィルタ50のフィルタ本体51と対向していてもよい。ただし、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時には、掃除ユニット60は、フィルタ50のフィルタ本体51と対向しないことが好ましい。
(4−3)変形例C
上記実施形態で示した塵埃除去機構70の構造は、一例であって、これに限定されるものではない。例えば、塵埃除去機構70は、掃除ユニット60がフィルタ50に沿って移動する際に、フィルタ50に付着した塵埃を除去する清掃部材がモータ等で回転駆動され、回転する清掃部材によりフィルタ50に付着した塵埃が除去されるように構成されてもよい。その他、塵埃除去機構70には、各種構造を採用可能である。
(4−4)変形例D
上記実施形態では、空調室内機100は、前方側サブダストボックス80を有するが、これに限定されるものではない。
例えば、空調室内機100は、前方側サブダストボックス80を備えず、通風運転時に掃除ユニット60とケーシング40のフレームとが隣接するよう構成されてもよい。この場合、掃除ユニット60が第2ポジションに位置する時には、掃除ユニット60の第1端部62と、ケーシング40のフレームとの間に手指を挿入可能な隙間が形成されず、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時には、掃除ユニット60の第1端部62と、ケーシング40のフレームとの間に手指を挿入可能な隙間が形成されるよう構成されることが好ましい。
(4−5)変形例E
上記実施形態の空調室内機100では、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時に、掃除ユニット60の一部(掃除ユニット60の下部)が、前方側サブダストボックス80の内部(ダスト貯留空間85)に収容されるが、これに限定されるものではない。
例えば、掃除ユニット60は、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時に、その全体がダスト貯留空間85に収容されるよう構成されてもよい。
また、例えば、掃除ユニット60は、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時にも、ダスト貯留空間85外に配置されるよう構成されてもよい。ただし、掃除ユニット60は、掃除ユニット60が第1ポジションに位置する時に、掃除ユニット60の少なくとも一部、特に下部側が、前方側サブダストボックス80の内部(ダスト貯留空間85)に収容されることが好ましい。
(4−6)変形例F
上記実施形態では、空調室内機100は、フィルタ50、掃除ユニット60、及び、前方側サブダストボックス80をそれぞれ2つ備えるが、これらの数は例示であって、これに限定されるものではない。例えば、空調室内機100は、フィルタ50、掃除ユニット60、及び、前方側サブダストボックス80をそれぞれ1つ備えるものであってもよいし、フィルタ50、掃除ユニット60、及び、前方側サブダストボックス80を3つ以上備えるものであってもよい。
また、フィルタ50、掃除ユニット60、及び、前方側サブダストボックス80は、全て同数である必要はない。例えば、空調室内機100は、フィルタ50及び掃除ユニット60を2つ、前方側サブダストボックス80を1つ備えるものであってもよい。そして、1つの前方側サブダストボックス80が、2つのフィルタ50の端部近傍に配置されるよう構成されてもよい。
(4−7)変形例G
上記実施形態では、掃除ユニット60は、運転停止時に第2ポジションに位置するが、これに限定されるものではない。例えば、掃除ユニット60は、運転停止時であっても、通常は、第1ポジション、又は、第1ポジション及び第2ポジション以外の第3ポジションに位置するよう構成されてもよい。
そして、例えば、空調室内機100は、掃除ユニット60のメンテナンス時に、ユーザがリモコン(図示せず)を介して指令を送信することで、室内側制御部34がユニット駆動部65を制御して、掃除ユニット60を第1ポジションから第2ポジションに移動させるよう構成されてもよい。
また、例えば、空調室内機100は、空調室内機100の前面を覆っている前面板41を回動させ、空調室内機100の前面を開放した際に、物理的な機構によって、掃除ユニット60を第2ポジションに移動させるよう構成されてもよい。また、例えば、空調室内機100は、空調室内機100の前面の開放をセンサ等により検知し、検知結果に応じて室内側制御部34がユニット駆動部65を制御して、掃除ユニット60を第2ポジションに移動させるよう構成されてもよい。
(4―8)変形例H
上記実施形態では、空調室内機100は壁掛け式の空調室内機であるが、これに限定されるものではない。空調室内機は、天井に取り付けられる、天井カセット式の空調室内機であってもよい。そして、天井カセット式の空調室内機の掃除ユニットが、通風運転時には第1ポジションに位置し、掃除ユニットのメンテナンス時には、フィルタ本体を通過する空気の流れ方向視における、フィルタ本体と掃除ユニットとの重複面積が第1ポジションよりも大きい第2ポジションに位置するよう構成されてもよい。