JP6299638B2 - オルガノポリフルオロシロキサンの製造方法 - Google Patents

オルガノポリフルオロシロキサンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は(3,3,3−トリフルオロプロピルメチル)シロキサン単位の繰り返しを有するオルガノポリフルオロシロキサンの製造方法に関する。
フロロシリコーンゴムは、耐熱性、耐寒性、耐油性、耐燃料油性、圧縮復元性等に優れており、自動車、航空機等の輸送機部品や石油関連機部品として使用されている。
シリコーンゴム組成物は、作業のしやすさ、成型性、また成型後の耐熱性、耐寒性、耐候性、電気絶縁性等の性質に優れており、種々の分野で使用されている。特に、側鎖に3,3,3−トリフルオロプロピル基を有するフロロシリコーンゴム組成物は、その硬化物が耐溶剤性にも優れた性質を有しており、輸送機器部品、石油関連機器部品としてのダイヤフラム、O−リング、オイルシール材等として広く使用されている。なお、フロロシリコーンゴム組成物とは、主剤となるベースポリマーの直鎖状ジオルガノポリシロキサンにおいて、主鎖を構成するジオルガノシロキサン単位のほとんど(例えば90モル%以上、特には95モル%以上)が、(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルシロキサン単位からなり、ケイ素原子に結合する置換又は非置換の一価炭化水素基全体のほぼ50モル%が3,3,3−トリフルオロプロピル基であって、分子中のケイ素原子数とほぼ同等数の3,3,3−トリフルオロプロピル基を分子中に有するという特殊な分子構造のベースポリマー(オルガノポリフルオロシロキサン)を主剤とするシリコーンゴム組成物を意味するものであって、この特殊な分子構造のベースポリマーを主剤とするものである点において、ジメチルポリロキサン等をベースポリマーとする通常のシリコーンゴムとは、性状、物性の点で本質的に異なるものである。
従来、オルガノシロキシ末端停止ジオルガノポリシロキサンは、トリオルガノシラノールを末端源とし、有機ナトリウム化合物のシロキサンオリゴマーを重合触媒としてトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンを開環重合し、ヘキサオルガノジシラザンにより封鎖する特許(特許文献1:米国特許出願公開第2008/0090985号明細書)、線状窒化塩化リン触媒存在下、ヘキサオルガノジシロキサンを反応させ末端封鎖する特許(特許文献2:米国特許第6492479号明細書、特許文献3:特開2000−256464号公報、特許文献4:英国特許第2345292号明細書)がある。しかしながらこれらの提案は下記の問題を有する。
(1)有機ナトリウム化合物を触媒としているために、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンの開環重合中に、ポリシロキサン末端シラノールによる縮合反応が生じ、分子量及び粘度の制御が困難である。
(2)有機ナトリウム化合物を触媒としているため、高重合度(高粘度)オルガノフルオロポリマーを得るには、低分子環状体が生成しないような温度範囲で重合を行わなくていけない。
(3)末端源であるトリオルガノシラノールは、熱時における安定性が低く、容易に脱水縮合を起こし、ヘキサオルガノジシロキサンになるので末端基としての純度が低く、縮合水が新たな末端源になることから末端制御が複雑である。
(4)ヘキサオルガノジシロキサンを線状窒化塩化リン触媒と反応させた場合、触媒活性が高いことから、分子末端シラノールはオルガノシリル基で十分に封鎖されるが、線状窒化塩化リン分解残渣である窒化物、リン化合物が残留すると加硫阻害剤となる。高重合度(高粘度)ポリマーから線状窒化塩化リン分解残渣の減圧除去は困難であり、特殊な装置により除去を行うか、溶媒希釈による洗浄除去が必要となる。また、ヘキサオルガノジシロキサンを末端源とし、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンを線状窒化塩化リンにより合成する方法(特許文献5:特開2000−248066号公報)も同様の問題を有する。そのため、粘度及び鎖長が抑制され、末端精度に優れる高重合度(高粘度)オルガノフルオロシリコーンポリマー(オルガノポリフルオロシロキサン)を効率よく短時間で製造することは困難であった。
米国特許出願公開第2008/0090985号明細書 米国特許第6492479号明細書 特開2000−256464号公報 英国特許第2345292号明細書 特開2000−248066号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、(3,3,3−トリフルオロプロピルメチル)シロキサン単位の繰り返しを有するオルガノポリシロキサン(オルガノポリフルオロシロキサン)を短時間で効率よく製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、非水溶性の重合促進剤、特に非水溶性で環境負荷の少ない2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパンを重合促進剤として、アルキルリチウム触媒及びリチウムシラノレート触媒から選ばれる少なくとも1種の重合触媒と共に用いることで、従来法に比べて、(3,3,3−トリフルオロプロピルメチル)シロキサン単位の繰り返しを有するシロキサンポリマー(オルガノポリフルオロシロキサン)を低温ながら、短時間で工業的に製造できることを確認して、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記オルガノポリシロキサンの製造方法を提供するものである。
請求項1:
下記一般式(1)
Figure 0006299638
で示される環状三量体のトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンをアルキルリチウム触媒及びリチウムシラノレート触媒から選ばれる少なくとも1種の重合触媒及び非水溶性の重合促進剤としての2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパンの存在下に(共)重合させることを特徴とするオルガノポリフルオロシロキサンの製造方法。
請求項2:
下記一般式(1)
Figure 0006299638
で示される環状三量体のトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンに、下記一般式(8)又は(9)
Figure 0006299638
(式中、R21〜R23、R25は炭素数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基、R24、R26は炭素数2〜10の非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基である。)
で示される環状トリシロキサンを共重合するようにした請求項1記載のオルガノポリフルオロシロキサンの製造方法。
請求項
重合触媒が、下記一般式(11)
Figure 0006299638
(式中、rは0<r≦100で示される整数である。)
で示される、ジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなる主鎖骨格(分子鎖)の両末端がリチウムイオンで封鎖された、2官能性のリチウムシラノレート触媒、又は、下記一般式(12)
Figure 0006299638
(式中、sは0<s≦100で示される整数である。)
で示される分子鎖両末端がシラノール基で封鎖されたオルガノポリシロキサンとアルキルリチウム触媒又は単官能性のリチウムシラノレート触媒との混合物である請求項1又は2記載のオルガノポリフルオロシロキサンの製造方法。
請求項
アルキルリチウム触媒及び/又はリチウムシラノレート触媒を弱酸又は炭酸ガスにより中和する工程を含む請求項1〜のいずれか1項記載のオルガノポリフルオロシロキサンの製造方法。
請求項
得られるオルガノポリフルオロシロキサンが下記一般式(2)又は一般式(5)で示されるものである請求項1〜のいずれか1項記載のオルガノポリフルオロシロキサンの製造方法。
Figure 0006299638
[式中、R1〜R5は炭素数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基、R6は炭素数2〜10の非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基、Xは水素原子又は下記一般式(3)もしくは(4)
Figure 0006299638
(式中、R7〜R11は炭素数1〜8の脂肪族不飽和基を除く一価炭化水素基である。)
で示されるシリル基、l=0〜30の整数、m=0〜100の整数、n≧500の整数である。また、
Figure 0006299638
で示される単位(B)と、
Figure 0006299638
で示される単位(C)の配列はランダムであり、前記単位(B)中において、−SiR34O−で示される単位と−SiR56O−で示される単位は、前者が2個、後者が1個の単位を含有する限りにおいて、これら3個のシロキサン単位の配列はランダムである。]
Figure 0006299638
[式中、R12〜R14は炭素数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基、R15は炭素数2〜10の非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基、Xは水素原子又は下記一般式(6)もしくは(7)
Figure 0006299638
(式中、R16〜R20は炭素数1〜8の脂肪族不飽和基を除く一価炭化水素基である。)
で示されるシリル基、o=0〜30の整数、p=0〜100の整数、q≧500の整数である。また、
Figure 0006299638
で示される単位(E)と、
Figure 0006299638
で示される単位(F)の配列はランダムである。]
なお、本発明において、分子量又は重合度は、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)等を展開溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析におけるポリスチレン換算値として求めることができ、通常、平均重合度は数平均重合度等として、分子量については重量平均分子量等として求めることが好適である(以下、同じ。)。
本発明の方法により製造される(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルポリシロキサン(オルガノポリフルオロシロキサン又はフルオロシリコーンポリマー)は、開環反応時に非特異的な縮合反応が起こらないアルキルリチウム触媒及びリチウムシラノレート触媒から選ばれる少なくとも1種の重合触媒及び非水溶性の重合促進剤を用いることで、分子量(即ち、重合度)及び粘度の制御が容易で、高い温度をかけて重合する必要がなく、脱水工程程度の温度でフルオロシリコーンポリマーを得ることができる。水溶性が高い重合促進剤は、環境負荷が高い上に人体への影響が懸念され工業的使用には使用が困難であった。特に、非水溶性で環境負荷の少ない2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパンを重合促進剤として用いることで工業化ができるようになり、フルオロシリコーンポリマーを安定的に短時間で供給できる。
実施例1、比較例1〜3の製造において反応時間とオルガノポリフルオロシロキサンの数平均分子量との関係を示すグラフである。 同反応時間とオルガノポリフルオロシロキサンの重量平均分子量との関係を示すグラフである。
本発明に係る製造方法によって得られるオルガノポリシロキサン(オルガノポリフルオロシロキサン又はフルオロシリコーンポリマー)は、好ましくは下記一般式(2)又は一般式(5)で示されるものである。即ち、モノマー源として上記一般(1)で示されるトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンとアルケニル基等の脂肪族不飽和一価炭化水素基を有する他のジオルガノシロキサン環状モノマーとを共重合することによって得られる一般式(2)又は一般式(5)で示されるような、主鎖(即ち、2官能性のジオルガノシロキサン単位の繰り返し構造)中に非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基を有するジオルガノシロキサン単位を含むフルオロシリコーンポリマーであってもよく、あるいは、上記一般(1)で示されるトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンのみをモノマー源として用いてこれを単独重合することによって得られる主鎖(2官能性ジオルガノシロキサン単位の繰り返し構造)中に非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基を有するジオルガノシロキサン単位を含まないフルオロシリコーンポリマーであってもよい。
Figure 0006299638
[式中、R1〜R5は炭素数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基、R6は炭素数2〜10の非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基、Xは水素原子又は下記一般式(3)もしくは(4)
Figure 0006299638
(式中、R7〜R11は炭素数1〜8の脂肪族不飽和基を除く一価炭化水素基である。)
で示されるシリル基、l=0〜30の整数、m=0〜100、特に1〜100の整数、n≧500の整数である。
また、
Figure 0006299638
で示される単位(B)と、
Figure 0006299638
で示される単位(C)の配列はランダムであり、前記単位(B)中において、−SiR34O−で示される単位と−SiR56O−で示される単位は、前者が2個、後者が1個の単位を含有する限りにおいて、これら3個のシロキサン単位の配列はランダムである。]
Figure 0006299638
[式中、R12〜R14は炭素数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基、R15は炭素数2〜10の非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基、Xは水素原子又は下記一般式(6)もしくは(7)
Figure 0006299638
(式中、R16〜R20は炭素数1〜8の脂肪族不飽和基を除く一価炭化水素基である。)
で示されるシリル基、o=0〜30の整数、p=0〜100、特に1〜100の整数、q≧500の整数である。また、
Figure 0006299638
で示される単位(E)と、
Figure 0006299638
で示される単位(F)の配列はランダムである。]
ここで、R1〜R5、R12〜R14は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等で置換した、クロロメチル基、クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等の、炭素数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基、好ましくは脂肪族不飽和基を除く、炭素数1〜6の非置換又は置換の一価炭化水素基である。これらの基の中で、R1、R2、R12、R13としては、好ましくはメチル基であり、R3、R4、R5、R14としては、好ましくはメチル基又は3,3,3−トリフルオロプロピル基である。R6、R15は、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノナニル基等のアルケニル基に代表される、炭素数2〜8、好ましくは炭素数2〜4の非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基であり、これらの基の中で好ましくはビニル基である。R7〜R11、R16〜R20は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等で置換したクロロメチル基、クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等の、炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜6の、脂肪族不飽和基を除く非置換又は置換の一価炭化水素基である。Xは、水素原子、一般式(3),(4)、(6)、(7)で示されるシリル基から選択される原子又は基であり、また、l、oは0〜30の整数で、好ましくは0〜12、より好ましくは3〜8の整数であり、mは1〜100の整数で、好ましくは2〜50、より好ましくは3〜20の整数であり、pは0〜100、特に1〜100の整数、n、qは500以上の整数で、好ましくは500〜10,000の整数、より好ましくは1,000〜10,000の整数であり、(l+m+n)、(o+p+q)は好ましくは1,000〜10,000、より好ましくは2,000〜10,000の整数である。
本発明におけるポリフルオロアルキルメチルシロキサン(オルガノポリフルオロシロキサン又はフルオロシリコーンポリマー)を示す一般式(2)及び(5)において、mの値が30を超えるとフルオロシリコーンゴム組成物の耐油性が低下すると共に、ポリフルオロアルキルメチルシロキサン重合時のシロキサンオリゴマーのトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンへの相溶性が低下するので30以下の整数であることが必要であり、好ましくは0〜12の整数である。pの値は、ビニル基等の脂肪族不飽和基の含有量がポリマー中のケイ素原子に結合する置換基全体の約1.5モル%よりも多いと、ゴム硬度が実用以上に上昇したり、脆くなって引張り強度、引裂き強度等の機械的強度が低下したりするといった問題があるため、1〜100、好ましくは2〜50、より好ましくは3〜20の整数の範囲とされる。またqの値は500未満ではフロロシリコーンゴム組成物から得られるフロロシリコーンゴムの機械的強度が低下するので500以上の整数であることが必要である。
また、この組成物を硬化して得られるフロロシリコーンゴムの強度を低下させないために、回転粘度計による測定において、25℃で少なくとも10,000mPa・s以上、好ましくは50,000mPa・s以上、更に好ましくは100,000mPa・s以上の粘度を持つものとする。なお、粘度の上限には特に制限はなく、生ゴム状((即ち、室温(25℃±10℃)で自己流動性のない(或いはほとんどない)非液状物(固体状又はペースト状物))であってもよい。
なお、式(2)において、下記各単位(A),(B),(C)に関して、
Figure 0006299638
単位(B)と単位(C)の配列についてはランダムに共重合されているものである。
また、式(5)において、下記各単位(D)、(E)、(F)に関して、
Figure 0006299638
単位(E)と単位(F)の配列についてはランダムに共重合されているものである。
また、トリシロキサン単位(B)中において、2個の
Figure 0006299638
単位と1個の
Figure 0006299638

単位とを含有する限りにおいて、上記3個の各シロキサン単位の配列はランダムである。
上記式(2)又は式(5)のオルガノポリシロキサンは、下記一般式(1)
Figure 0006299638
で示される環状三量体のトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンに、下記一般式(8)又は(9)
Figure 0006299638
(式中、R21〜R23、R25は炭素数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基、R24、R26は炭素数2〜10の非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基である。)
で示される環状トリシロキサンとの混合物をアルキルリチウム触媒及びリチウムシラノレート触媒から選ばれる少なくとも1種の重合触媒及び非水溶性の重合促進剤の存在下に共重合させることにより製造することができる。
本発明においては、アルケニル基等の導入源として上記一般式(8)で示される一分子中に非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基を一つのみ含有する環状トリシロキサンを用いることで、3個のジオルガノシロキサン単位の置換基(即ち、3個のケイ素原子に結合した6個の非置換又は置換の一価炭化水素基)当たり脂肪族不飽和基を一つのみ含有する脂肪族不飽和基含有シロキサンブロック中の脂肪族不飽和基として、シロキサンポリマーの主鎖骨格中に脂肪族不飽和基を効率的にかつ規則的に分散した状態で導入することができる。ここでR21〜R23は、前記一般式(2)におけるR3〜R5にそれぞれ対応するものであり、脂肪族不飽和基を含まないものであることが好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等で置換した、クロロメチル基、クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等の、炭素数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基で、好ましくはメチル基又は3,3,3−トリフルオロプロピル基である。R24は、前記一般式(2)におけるR6に対応するものであり、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、シクロヘキセニル基、ノナニル基、オクテニル基等のアルケニル基に代表される炭素数2〜8、好ましくは炭素数2〜4の非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基であり、これらの基の中で好ましくはビニル基である。
本発明においては、アルケニル基等の導入源としての上記一般式(9)で示される環状トリシロキサンにおいて、R25は、前記一般式(5)におけるR14にそれぞれ対応するものであり、脂肪族不飽和基を含まないものであることが好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等で置換した、クロロメチル基、クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等の、炭素数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基で、好ましくはメチル基又は3,3,3−トリフルオロプロピル基である。R26は、前記一般式(5)におけるR15に対応するものであり、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、シクロヘキセニル基、ノナニル基、オクテニル基等のアルケニル基に代表される炭素数2〜8、好ましくは炭素数2〜4の非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基であり、これらの基の中で好ましくはビニル基である。
本発明における一般式(2)又は(5)で示されるオルガノポリシロキサンのうち、少なくとも1個のXが一般式(3)又は(6)で示されるシリル基である場合には、例えばブチルリチウム等のアルキルリチウム触媒、又は、例えば、特開昭62−174260号公報に記載されているように、下記式(10)で示される有機リチウム化合物のシロキサンオリゴマー(即ち、分子鎖の片末端がリチウムイオンで封鎖されている、単官能性のリチウムシラレート触媒)を重合触媒として重合促進剤の存在下、一般式(1)で示される環状三量体であるトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンと一般式(8)又は(9)で示される炭素数2〜10の非置換又は置換の不飽和一価炭化水素基を一つのみ含有する環状トリシロキサンを非水溶性の重合促進剤存在下にリビング(共)重合することによってポリフルオロアルキルメチルシロキサンを合成し、次いでこれを弱酸又は炭酸ガスで中和処理し、末端を不活性化して得ることができる。
Figure 0006299638
また、得られたポリフルオロアルキルメチルシロキサンのポリマー末端を上記式(3)、(6)及び/又は上記式(4)、(7)で示される基を含有するシリル化剤で封鎖することにより、生成物中のヒドロキシル基が低減し、フルオロシリコーンゴム組成物の経時によるクリープハードニングが改良され、保存性が向上し、ゴムコンパウンド使用時の作業性が改善されることから好ましい。
ここで、式(3),(6)及び/又は(4)、(7)で示される基を含有するシリル化剤としては、通常、公知のものを使用することができ、特に制限されるものではないが、例えばトリメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルジシロキサン、ジメチルビニルクロロシラン、1,3−ジビニルテトラメチルジシラザン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、ジビニルメチルクロロシラン、1,3−ジメチルテトラビニルジシラザン、1,3−ジメチルテトラメチルジシロキサン、トリビニルクロロシラン、ヘキサビニルジシラザン、ヘキサメチルジシロキサン等のオルガノクロロシラン、オルガノジシラザン、オルガノジシロキサン等が例示される。
なお、シリル化方法、反応条件としては、公知のシリル化方法、反応条件が採用し得、具体的には、上記クロロシラン、ジシラザン、ジシロキサンから選ばれる1種又は2種以上のシリル化剤を前記ポリフルオロアルキルメチルシロキサンのポリマー末端に存在するシラノール基(即ち、ケイ素原子に結合した水酸基)1モルに対して約1〜50モル量、好ましくは約1〜20モル量程度添加し、室温又は加熱下(例えば60〜150℃、好ましくは80〜120℃)に反応して末端シラノール基をシリル化することができる。
ここで、式(2)において、分子鎖のそれぞれの末端に存在する2個のXがいずれも水素原子であり、l=0の上記式(2a)のオルガノポリシロキサンを得る場合は、下記一般式(1)
Figure 0006299638
で示される環状三量体のトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンと下記一般式(8)
Figure 0006299638
(式中、R21〜R23は炭素数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基、R24は炭素数2〜10の非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基である。)
で示される環状トリシロキサンとを、下記一般式(11)
Figure 0006299638
(式中、rは0<r≦100で示される整数である。)
で示される、ジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなる主鎖骨格(分子鎖)の両末端がリチウムイオンで封鎖された、2官能性のリチウムシラノレート触媒の存在下に、あるいは、下記一般式(12)
Figure 0006299638
(式中、sは0<s≦100で示される整数である。)
で示される分子鎖両末端がシラノール基(即ち、ケイ素原子に結合した水酸基)で封鎖されたオルガノポリシロキサンとアルキルリチウム触媒又は(単官能性の)リチウムシラノレート触媒との混合物の存在下に非水溶性の重合促進剤存在下に共重合させる方法を採用することができる。
なお、式(1)のトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン、式(8)の環状トリシロキサンの使用割合は、一般式(2)又は(2a)において、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンに由来する繰り返し単位数nと式(8)の環状トリシロキサンに由来する繰り返し単位数mとを満足するモル比率とすればよい。なお、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン1モルは繰り返し単位数nの3個に相当する。また、上記触媒類の使用量としては、いわゆる触媒量とすればよく、特に制限されるものではないが、アルキルリチウム触媒や、式(10)等で示される単官能性のリチウムシラノレート触媒の場合、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン1モルに対して、通常、0.0001〜0.01モル、好ましくは0.0005〜0.005モル程度とすることができ、一般式(11)で示される2官能性のリチウムシラノレート触媒や、一般式(12)で示される両末端シラノール基封鎖のオルガノポリシロキサンの場合、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン1モルに対して、通常、0.0001〜0.005モル、好ましくは0.0002〜0.002モル程度とすることができる。
ここで、式(5)において、分子鎖のそれぞれの末端に存在する2個のXがいずれも水素原子であり、o=0の上記式(5a)のオルガノポリシロキサンを得る場合は、下記一般式(1)
Figure 0006299638
で示される環状三量体のトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンと下記一般式(9)
Figure 0006299638
(式中、R25は炭素数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基、R26は炭素数2〜10の非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基である。)
で示される環状トリシロキサンとを、下記一般式(11)
Figure 0006299638
(式中、rは0<r≦100で示される整数である。)
で示される、ジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなる主鎖骨格(分子鎖)の両末端がリチウムイオンで封鎖された、2官能性のリチウムシラノレート触媒の存在下に、あるいは、下記一般式(12)
Figure 0006299638
(式中、sは0<s≦100で示される整数である。)
で示される分子鎖両末端がシラノール基(即ち、ケイ素原子に結合した水酸基)で封鎖されたオルガノポリシロキサンとアルキルリチウム触媒又は(単官能性の)リチウムシラノレート触媒との混合物の存在下に非水溶性の重合促進剤存在下に共重合させる方法を採用することができる。
なお、式(1)のトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン、式(9)の環状トリシロキサンの使用割合は、一般式(5)又は(5a)において、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンに由来する繰り返し単位数pと式(9)の環状トリシロキサンに由来する繰り返し単位数nとを満足するモル比率とすればよい。なお、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン1モルは繰り返し単位数pの3個に相当する。また、上記触媒類の使用量としては、いわゆる触媒量とすればよく、特に制限されるものではないが、アルキルリチウム触媒や、式(10)等で示される単官能性のリチウムシラノレート触媒の場合、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン1モルに対して、通常、0.0001〜0.01モル、好ましくは0.0005〜0.005モル程度とすることができ、一般式(11)で示される2官能性のリチウムシラノレート触媒や、一般式(12)で示される両末端シラノール基封鎖のオルガノポリシロキサンの場合、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン1モルに対して、通常、0.0001〜0.005モル、好ましくは0.0002〜0.002モル程度とすることができる。
本発明の製造方法においては、上述したアルキルリチウム触媒及びリチウムシラノレート触媒から選ばれる少なくとも1種の重合触媒と共に、非水溶性の重合促進剤の存在下で(共)重合させることを特徴とするものである。本発明における非水溶性の重合促進剤は、一般式(1)で示される環状三量体のトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンと一般式(8)又は(9)で示される環状トリシロキサンの開環重合を促進させるために用いられる。非水溶性の重合促進剤の添加量は環状トリシロキサンの量に対し、0.0001〜50質量%が適当である。非水溶性の重合促進剤の添加により、重合は、撹拌下、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンが液体である35〜240℃の温度で5分〜12時間行われる。
本発明における非水溶性の重合促進剤は、好ましくは、2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパンである。従来使われていたテトラヒドロフラン、ジグライム(即ち、ビス(2−メトキシエチル)エーテル)、テトラグライム(即ち、ビス[2−(2−メトキシエトキシエチル)エーテル]、ジメチルホルムアミド、又はジメチルアセトアミドに比べて重合の進行がはやい。2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパンは非水溶性で環境負荷や生体毒性が低く、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンと相溶性が高く、低分子シロキサン留去時に同時に除去できるため好ましく、水溶性で環境負荷や生体毒性が高い従来の重合促進剤に比べ使用が好ましい。
なお、一般式(2)において、末端基XO−に隣接して存在する
Figure 0006299638
は前記式(10)等で示される重合触媒としての単官能性のリチウムシラノレート触媒中のジオルガノシロキサン残基として導入されるものである。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、重合度は、トルエンを展開溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析におけるポリスチレン換算の数平均重合度であり、平均分子式(2)及び(5)で示される各ポリフルオロアルキルメチルシロキサンにおいて、一般式(2)のl、m、n又は一般式(5)のo、p、qに相当する各シロキサン単位の繰り返し数は数平均値である。
[実施例1]
オルガノポリシロキサン(I)を下記方法で合成した。
オルガノポリシロキサン(I)の合成
2Lのセパラブルフラスコにトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン1,300g(2.78モル)を入れて窒素ガス雰囲気下で110℃に加熱し、ここにトリビニルトリメチルシクロトリシロキサン1.30g(5.0ミリモル)、及び下記式(11)で示される有機リチウム化合物のシロキサンオリゴマー0.73g(0.75ミリモル)と2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパン0.065g(0.005質量%)を撹拌しながら添加し、引き続き110℃で90分重合反応をさせて、ポリフルオロアルキルメチルシロキサンを生成させ、該ポリフルオロアルキルメチルシロキサンに酢酸0.13g(2.2ミリモル)を添加し、100℃で1時間、次いで150℃で2時間撹拌して中和処理及び低分子シロキサンの除去をしたところ、分子鎖両末端がシラノール基(即ち、ケイ素原子に結合した水酸基)で封鎖された下記平均分子式(13)で示されるポリフルオロアルキルメチルシロキサン(以下、オルガノポリシロキサン(I)と略記する)が1,300.68g(収率99%)得られた。
Figure 0006299638
(但し、r=約20(平均値))
Figure 0006299638
[比較例1]
オルガノポリシロキサン(II)の合成
2Lのセパラブルフラスコにトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン1,300g(2.78モル)を入れて窒素ガス雰囲気下で110℃に加熱し、ここにトリビニルトリメチルシクロトリシロキサン1.30g(5.0ミリモル)、及び下記式(11)で示される有機リチウム化合物のシロキサンオリゴマー0.73g(0.75ミリモル)を加え、110℃で重合反応を行ったが、6時間撹拌しても液状で生ゴム状にならなかった。オルガノポリシロキサン(II)の重合を中止した。
Figure 0006299638
(但し、r=約20(平均値))
[比較例2]
オルガノポリシロキサン(III)の合成
2Lのセパラブルフラスコにトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン1,300g(2.78モル)を入れて窒素ガス雰囲気下で110℃に加熱し、ここにトリビニルトリメチルシクロトリシロキサン1.30g(5.0ミリモル)、及び下記式(11)で示される有機リチウム化合物のシロキサンオリゴマー0.73g(0.75ミリモル)とジグライム0.065g(0.005質量%)を撹拌しながら添加し、引き続き110℃で180分重合反応をさせて、ポリフルオロアルキルメチルシロキサンを生成させ、該ポリフルオロアルキルメチルシロキサンに酢酸0.13g(2.2ミリモル)を添加し、100℃で1時間、次いで150℃で2時間撹拌して中和処理及び低分子シロキサンの除去をしたところ、分子鎖両末端がシラノール基(即ち、ケイ素原子に結合した水酸基)で封鎖された下記平均分子式(13)で示されるオルガノポリシロキサン(III)が1,270.40g(収率97%)得られた。
Figure 0006299638
(但し、r=約20(平均値))
Figure 0006299638
[比較例3]
オルガノポリシロキサン(IV)の合成
2Lのセパラブルフラスコにトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン1,300g(2.78モル)を入れて窒素ガス雰囲気下で110℃に加熱し、ここにトリビニルトリメチルシクロトリシロキサン1.30g(5.0ミリモル)、ここに下記式(11)で示される有機リチウム化合物のシロキサンオリゴマー0.73g(0.75ミリモル)とシクロペンチルメチルエーテル0.065g(0.005質量%)を加え110℃で重合反応を行ったが、6時間撹拌しても液状で生ゴム状にならなかった。オルガノポリシロキサン(IV)の重合を中止した。
Figure 0006299638
(但し、r=約20(平均値))
GPC分析装置を用いて実施例1、比較例1〜3の反応時間と分子量(数平均分子量;Mn及び重量平均分子量;Mw)について測定した結果を図1,2に示す。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 0006299638
    で示される環状三量体のトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンをアルキルリチウム触媒及びリチウムシラノレート触媒から選ばれる少なくとも1種の重合触媒及び非水溶性の重合促進剤としての2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパンの存在下に(共)重合させることを特徴とするオルガノポリフルオロシロキサンの製造方法。
  2. 下記一般式(1)
    Figure 0006299638
    で示される環状三量体のトリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサンに、下記一般式(8)又は(9)
    Figure 0006299638
    (式中、R21〜R23、R25は炭素数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基、R24、R26は炭素数2〜10の非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基である。)
    で示される環状トリシロキサンを共重合するようにした請求項1記載のオルガノポリフルオロシロキサンの製造方法。
  3. 重合触媒が、下記一般式(11)
    Figure 0006299638
    (式中、rは0<r≦100で示される整数である。)
    で示される、ジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなる主鎖骨格(分子鎖)の両末端がリチウムイオンで封鎖された、2官能性のリチウムシラノレート触媒、又は、下記一般式(12)
    Figure 0006299638
    (式中、sは0<s≦100で示される整数である。)
    で示される分子鎖両末端がシラノール基で封鎖されたオルガノポリシロキサンとアルキルリチウム触媒又は単官能性のリチウムシラノレート触媒との混合物である請求項1又は2記載のオルガノポリフルオロシロキサンの製造方法。
  4. アルキルリチウム触媒及び/又はリチウムシラノレート触媒を弱酸又は炭酸ガスにより中和する工程を含む請求項1〜のいずれか1項記載のオルガノポリフルオロシロキサンの製造方法。
  5. 得られるオルガノポリフルオロシロキサンが下記一般式(2)又は一般式(5)で示されるものである請求項1〜のいずれか1項記載のオルガノポリフルオロシロキサンの製造方法。
    Figure 0006299638
    [式中、R1〜R5は炭素数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基、R6は炭素数2〜10の非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基、Xは水素原子又は下記一般式(3)もしくは(4)
    Figure 0006299638
    (式中、R7〜R11は炭素数1〜8の脂肪族不飽和基を除く一価炭化水素基である。)
    で示されるシリル基、l=0〜30の整数、m=0〜100の整数、n≧500の整数である。また、
    Figure 0006299638
    で示される単位(B)と、
    Figure 0006299638
    で示される単位(C)の配列はランダムであり、前記単位(B)中において、−SiR34O−で示される単位と−SiR56O−で示される単位は、前者が2個、後者が1個の単位を含有する限りにおいて、これら3個のシロキサン単位の配列はランダムである。]
    Figure 0006299638
    [式中、R12〜R14は炭素数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基、R15は炭素数2〜10の非置換又は置換の脂肪族不飽和一価炭化水素基、Xは水素原子又は下記一般式(6)もしくは(7)
    Figure 0006299638
    (式中、R16〜R20は炭素数1〜8の脂肪族不飽和基を除く一価炭化水素基である。)
    で示されるシリル基、o=0〜30の整数、p=0〜100の整数、q≧500の整数である。また、
    Figure 0006299638
    で示される単位(E)と、
    Figure 0006299638
    で示される単位(F)の配列はランダムである。]
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