JP6493268B2 - 主鎖にアリーレン基を有するオルガノポリシロキサンの製造方法 - Google Patents
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下記一般式(2)で表される分子鎖両末端がケイ素原子に結合した水酸基で封鎖され主鎖中にアリーレン基を有するオルガノポリシロキサン化合物と、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状ジオルガノポリシロキサンとを、酸性触媒存在下で平衡化反応を行う工程を有することを特徴とする下記一般式(1)で表される分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖され主鎖中にアリーレン基を有するオルガノポリシロキサンの製造方法。
上記分子鎖両末端トリオルガノシロキシ基封鎖直鎖状ジオルガノポリシロキサンは、1種単独で用いても、重合度の異なる2種以上を用いてもよい。
また、酸性触媒の添加量は、一般式(2)で示される分子鎖両末端がケイ素原子に結合した水酸基で封鎖され主鎖中にアリーレン基を有するオルガノポリシロキサン化合物と分子鎖両末端トリオルガノシロキシ基封鎖のジオルガノポリシロキサンとの合計質量に対して100〜10,000ppmの範囲が望ましく、特に500〜3,000ppmが望ましい。
1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンの製造
還流管と1Lの滴下ロートを備えた5Lセパラブルフラスコに、テトラヒドロフラン500mL、メチルエチルケトン2,500mL、5質量%パラジウム担持カーボン7.8g、イオン交換水172.8gを仕込み、50℃まで昇温した。次に、滴下ロートに、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン757.6g(商品名 シルフェニレンC、信越化学工業社製)を仕込み、4時間かけて滴下を行った。滴下終了後、5時間熟成させ、触媒を濾過にて除去したのち、濾液を濃縮し、白色固体を得た。次に、ヘキサン3L、テトラヒドロフラン500mLの混合溶媒を用いて再結晶精製を行い、1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼン596.9gを得た(収率68%)。1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.61(s,4H),1.95(brs,2H),0.41(s,12H)
4,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ビフェニルの製造
還流管を備えた3Lナスフラスコに、マグネシウム48g、乾燥テトラヒドロフラン1L、数滴の1,2−ジブロモエタンを加え、窒素雰囲気下で加熱還流させた。次に、4,4’−ジブロモビフェニル250gを加え、1時間加熱還流し、グリニヤール試薬を調製した。これをジメチルクロロシラン170gとテトラヒドロフラン200mLが仕込まれた3L四つ口フラスコに、氷浴下で1時間かけて移送滴下した。滴下終了後一晩室温で反応させ、桐山ロートで残渣を除いたのち140−150℃/1mmHgで蒸留精製し、4,4−ビス(ジメチルシリル)ビフェニルを得た。
これを原料とし、上記1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンの合成法と同様にして4,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ビフェニル130gを得た(収率47%)。1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.68(d,4H),7.60(d,4H),1.76(brs,2H),0.45(s,12H)
ディーンスタークトラップを取り付けた1Lナスフラスコに、合成例1で得られた1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンを130.7g(0.58mol)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジヒドロキシジシロキサンを143.65g(0.86mol)、ベンゼンを900mL、ジ−2−エチルヘキサン酸1,1,3,3−テトラメチルグアニジンを5.83g加え、24時間加熱還流した。その後、3Lのメタノールに溶液を滴下し、再沈殿精製することで、下記化学式(a)で表される、高粘度透明液体を173g得た。収率73%、数平均分子量(Mn)=200,000、PDI(分散度;Mw/Mn)=1.8であった。このポリマーをポリマー1とする。
ディーンスタークトラップを取り付けた1Lナスフラスコに、合成例2で得られた4,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ビフェニルを60.5g(0.2mol)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジヒドロキシジシロキサンを49.8g(0.3mol)、ベンゼンを400mL、ジ−2−エチルヘキサン酸1,1,3,3−テトラメチルグアニジンを2g加え、24時間加熱還流した。その後、3Lのメタノールに溶液を滴下し、再沈殿精製することで、下記化学式(b)で表される、高粘度透明液体を83g得た。収率83%、Mn=160,000、PDI(分散度;Mw/Mn)=2.4であった。このポリマーをポリマー2とする。
温度計と撹拌羽根を備えた1Lセパラブルフラスコに、合成例3で得られたポリマー1を142.5g、重合度216の末端ビニル基を持つジメチルシリコーンオイル(分子鎖両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖直鎖状ジメチルポリシロキサン)を491.3g、重合度10の末端ビニル基を持つジメチルシリコーンオイル(分子鎖両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖直鎖状ジメチルポリシロキサン)を6.1g仕込み、75℃に加温した。これにトリフルオロメタンスルホン酸を2.11g添加し、120℃、3時間反応を行った。反応終了後室温に戻し、酸性吸着剤であるキョーワード500(協和化学工業社製)を16g添加し、1時間撹拌した。濾過によりキョーワード500を除去した後、180℃、300Paで減圧留去を行い、下記式(c)で表される目的物を400.4g得た。収率63g、粘度600mPa・s、GPCから算出した分子量はMn=25,000、PDI(分散度;Mw/Mn)=1.5、NMR測定により算出したビニル量は9.3mmol/100gであった。
温度計と撹拌羽根を備えた1Lセパラブルフラスコに、合成例4で得られたポリマー2を80g、重合度216の末端ビニル基を持つジメチルシリコーンオイル(分子鎖両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖直鎖状ジメチルポリシロキサン)を491.3g、重合度10の末端ビニル基を持つジメチルシリコーンオイル(分子鎖両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖直鎖状ジメチルポリシロキサン)を3g仕込み、75℃に加温した。これにトリフルオロメタンスルホン酸を2.11g添加し、120℃、3時間反応を行った。反応終了後室温に戻し、酸性吸着剤であるキョーワード500(協和化学工業社製)を16g添加し、1時間撹拌した。濾過によりキョーワード500を除去した後、180℃、300Paで減圧留去を行い、下記式(d)で表される目的物を358.2g得た。収率62%、粘度1,600mPa・s、GPCから算出した分子量はMn=60,000、PDI(分散度;Mw/Mn)=1.6、NMR測定により算出したビニル量は4.2mmol/100gであった。
温度計と撹拌羽根を備えた1Lセパラブルフラスコに、合成例3で得られたポリマー1を142.5g、重合度216の末端ビニル基を持つジメチルシリコーンオイルを491.3g、重合度10の末端ビニル基を持つジメチルシリコーンオイルを6.1g仕込み、75℃に加温した。これに水酸化カリウムとジメチルシロキサンガムの10質量%ペースト(10質量%カリウムシリコネート)を0.96g加え、160℃、12時間反応を行った。反応終了後、2−クロロエタノールを3g添加し、1時間撹拌後、180℃、300Paで減圧留去を行った。生成した化合物は白濁しており、GPCから算出した数平均分子量Mnは160,000の原料ピークが確認され、平衡化反応が進行していないことが示唆される。
ディーンスタークトラップを取り付けた1Lナスフラスコに、合成例1で得られた1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンを32.8g、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジヒドロキシジシロキサンを143.65g、ベンゼンを600mL、ジ−2−エチルヘキサン酸1,1,3,3−テトラメチルグアニジンを3g加え、6時間加熱還流した。その後、3Lのメタノールに溶液を滴下し、再沈殿精製を行い、高粘度透明液体を16g得た。この液体をトルエン100mLに溶解させ、ビニルジメチルクロロシラン0.1g、ジビニルテトラメチルジシラザンを0.1g添加して60℃で1時間撹拌した後、120℃、300Paで溶媒を減圧留去したのち、塩を濾過することで、下記式(e)で表される目的物を8g得た。収率6%、粘度420mPa・s、GPCから算出した分子量はMn=16,000、PDI(分散度;Mw/Mn)=1.5、NMR測定により算出したビニル量は9.4mmol/100gであった。実施例1に類似の化合物が合成できるものの、収率が非常に低く、工程も煩雑になるため、この手法は工業的ではない。
Claims (1)
- 下記一般式(2)で表される分子鎖両末端がケイ素原子に結合した水酸基で封鎖され主鎖中にアリーレン基を有するオルガノポリシロキサン化合物と、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状ジオルガノポリシロキサンとを、酸性触媒存在下で平衡化反応を行う工程を有することを特徴とする下記一般式(1)で表される分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖され主鎖中にアリーレン基を有するオルガノポリシロキサンの製造方法。
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