JP6298649B2 - 洗浄血小板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、中空糸膜モジュールを用いて血小板浮遊液中のタンパク質分子を洗浄除去して洗浄血小板を製造する方法に関する。
血小板製剤は、献血ドナーから採取した血液成分を遠心分離することで血液から血小板を採取し、血漿中に血小板が浮遊した血小板浮遊液の状態にすることで製造されている。しかしながら、通常の血小板製剤は血漿中にタンパク質分子等の夾雑物が残存しているため、血小板製剤を輸血する際、血漿中のタンパク質が原因の一つとなって、非溶血性の輸血副作用が起きる場合がある。この非溶血性の輸血副作用の発生頻度を減らすためには、洗浄操作によりタンパク質を除去した洗浄血小板の使用が推奨されている。
洗浄血小板は、血小板浮遊液から物理的にタンパク質分子等の夾雑物を分離除去することで製造される。血液成分からタンパク質分子等の夾雑物を分離除去する方法としては、遠心分離法と膜濾過法がある。
従来、洗浄血小板の製造には遠心分離法が使われている。遠心分離法は、原料となる血小板浮遊液を遠心分離して、タンパク質分子を含む上澄みを除去した後に、濃縮された血小板に保存液を添加する方法である。
一方で、膜濾過法は、膜を用いて血小板浮遊液を濾過することでタンパク質分子を除去する方法である。特許文献1には、血漿分離膜モジュールを用いた膜濾過法により、血液中のタンパク質分子を除去する方法が開示されている。また、特許文献2には、クロスフロー濾過により、血小板浮遊液からタンパク質分子を除去する方法が開示されており、特許文献3には、血小板浮遊液を膜で全量濾過する方法が開示されている。
特開平1−171566号公報 特開2012−143554号公報 特開2012−176081号公報
しかしながら、従来、洗浄血小板の製造に使用されてきた遠心分離法は、遠心分離による血小板へのダメージが大きく、血小板の活性化や凝集塊の発生などが問題となる。また、上澄みを完全に除去することが難しいため、総タンパク質量を充分に低下させるためには、複数回遠心分離を行うことが必要であり、操作が煩雑で処理時間も長く、血小板回収率が低いという問題がある。
また、特許文献1及び2に記載されるクロスフロー濾過による膜濾過法は、膜に並行の流れと膜を濾過する流れを任意の比率で流すクロスフロー濾過でタンパク質分子を除去しており、膜に並行の流れからはタンパク質分子は除去されない。そのため、総タンパク質量を充分に低下させるには、複数回分離を行うことが必要であり、操作が煩雑で処理時間も長く、血小板の活性化の亢進や血小板回収率が低いという問題がある。
さらに、特許文献3に記載される、血小板浮遊液を膜で全量濾過する方法は、タンパク質除去率が高い方法だが、血小板の膜への目詰まりがおこりやすく、目詰まりした血小板が回収されずに血小板回収率が低くなるという問題がある。特許文献3には目詰まりした血液成分を剥離することが記載されているが、膜の濾過量が2割以下に低下しており、その目詰まりの抑制効果は充分ではなく、回収率については言及されていない。
このように、血小板浮遊液からタンパク質等の夾雑物を除去して血小板を洗浄し、洗浄血小板を製造するには、タンパク質除去率と血小板回収率が高いことが必要であるが、従来の方法では、タンパク質除去率と血小板回収率の両方が高い方法は存在しなかった。
そこで本発明は、中空糸膜モジュールを用いた濾過法による洗浄血小板の製造において、膜への血小板の目詰まりが少なく、タンパク除去率と血小板回収率を高くすることが可能な洗浄血小板の製造方法を提供することを目的とした。
本願発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、中空糸膜モジュールを用いた濾過法による洗浄血小板の製造において、特定の条件下で全量濾過法により濾過処理を実施することで、血小板の回収率を低下させることなく、タンパク質分子等の夾雑物を高率に除去することができることを見出し、本願発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(6)の洗浄血小板の製造方法を提供する。
(1) (a)血小板浮遊液を希釈する希釈工程;(b)中空糸膜を透過していない液体が流れる流入側空間と、中空糸膜を透過した液体が流れる濾過側空間とが中空糸膜により隔てられた中空糸膜モジュールの流入側空間に、流入側空間と連通する洗浄血小板流出口を閉止し、かつ、濾過側空間に連通する濾液排出口を開放した状態で、前記希釈工程(a)で希釈された血小板浮遊液を導入して全量濾過方式で濾過を行い、濾過側空間にタンパク質分子を透過させることにより、血小板浮遊液中のタンパク質分子を除去する濾過工程;(c)前記洗浄血小板流出口を閉止し、かつ、前記濾液排出口を開放した状態で、前記流入側空間に洗浄液を導入し、流入側空間内に残存するタンパク質分子を除去する洗浄工程;及び(d)前記洗浄血小板流出口を開放し、かつ、前記濾液排出口を閉止した状態で、流入側空間に保存液を導入し、流入側空間内に存在する血小板を回収する回収工程を含む、洗浄血小板の製造方法であって、前記希釈工程(a)は、血小板浮遊液中のタンパク質濃度を55mg/mL以下に希釈することを含み、前記濾過工程(b)における最大流量/中空糸膜モジュールの透水性能の値が、0.15kPa以下である、方法。
(2) 前記濾過工程(b)における血小板の濃縮比率が、1.1倍以上、6倍以下である、(1)に記載の方法。
(3) 前記濾過工程(b)における、濾過処理に付す総血小板数/膜面積が、6×1011個/m2以下である、(1)又は(2)に記載の方法。
(4) 前記濾過工程(b)における中空糸膜モジュールの入口の線速度が、2cm/min以上、150cm/min以下である、(1)から(3)のいずれか1つに記載の方法。
(5) 前記濾過工程(b)は、内圧式濾過により行われる、(1)から(4)のいずれか1つに記載の方法。
(6) 前記濾過工程(b)における最大濾過圧力が、30kPa以下である、(1)から(5)のいずれか1つに記載の方法。
本発明によれば、血小板浮遊液から、血小板の回収率を低下させることなく、タンパク質分子等の夾雑物を高率に除去することにより、総タンパク質量が低くかつ総血小板数の多い洗浄血小板を製造することができる。
本発明の製造方法に用いる内圧式用の中空糸膜モジュールの長手方向断面図である。 本発明の製造方法に用いる内圧式用の中空糸膜モジュールの長手方向に対して垂直の断面図である。 本発明の製造方法に用いる外圧式用の中空糸膜モジュールの長手方向断面図である。 本発明の製造方法に用いる外圧式用の中空糸膜モジュールの長手方向に対して垂直の断面図である。 本発明の製造方法に用いる内圧式用の中空糸膜モジュールを用いた血小板浮遊液洗浄用デバイスの概略図である。 本発明の製造方法に用いる外圧式用の中空糸膜モジュールを用いた血小板浮遊液洗浄用デバイスの概略図である。
本発明の洗浄血小板の製造方法は、
(a)血小板浮遊液を希釈する希釈工程;
(b)中空糸膜を透過していない液体が流れる流入側空間と、中空糸膜を透過した液体が流れる濾過側空間とが中空糸膜により隔てられた中空糸膜モジュールの流入側空間に、前記希釈工程(a)で希釈された血小板浮遊液を導入して全量濾過方式で濾過を行い、濾過側空間にタンパク質分子を透過させることにより、血小板浮遊液中のタンパク質分子を除去する濾過工程;
(c)前記流入側空間に洗浄液を導入し、流入側空間内に残存するタンパク質分子を除去する洗浄工程;及び
(d)流入側空間に保存液を導入し、流入側空間内に存在する血小板を回収する回収工程
を含む方法であり、上記希釈工程(a)は、血小板浮遊液中のタンパク質濃度を55mg/mL以下に希釈することを含み、上記濾過工程(b)における最大流量/中空糸膜モジュールの透水性能の値が、0.15kPa以下であることを特徴とする。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。また、図面の比率は説明のものとは必ずしも一致しない。
本発明の製造方法に用いる中空糸膜モジュールの第1の形態である、内圧式用の中空糸膜モジュールを図1及び図2を用いて示す。図1は内圧式用の中空糸膜モジュール1の長手方向断面図であり、図2は内圧式用の中空糸膜モジュール1の長手方向に対して垂直の断面図である。内圧式用の中空糸膜モジュールの場合、血小板浮遊液を中空糸膜の中空部に流して濾過を行う。
内圧式用の中空糸膜モジュール1は、筒状部材2と、筒状部材2の両端に液密に接続固定されたヘッダー3及び4とを有し、その内部に中空糸膜5の束を保持する構成となっている。ヘッダー3の頂部には、血小板浮遊液を中空糸膜モジュールに導入するための血小板浮遊液流入口6が突出して形成されており、ヘッダー4の頂部には、中空糸膜の束5により濾過されることで得られた洗浄血小板を含む液を放出するための洗浄血小板流出口7が突出して成形されている。さらに、筒状部材2のヘッダー4側の側部には、不要な濾液を排出するための濾液排出口8が形成されている。
中空糸膜5の束は、筒状部材2内の長軸方向の全長にわたって配置されており、中空糸膜5の両端部は、中空糸膜5の内腔である中空糸膜中空部13の開口部が閉塞されないようにして、硬化したポッティング剤によって形成されたヘッダー3側の隔壁9及びヘッダー4側の隔壁10により、筒状部材2の内周面に固定されている。特に限定されないが、10単位の血小板を含む液量160mL〜240mL程度の血小板浮遊液を原料として洗浄血小板を製造する場合、モジュール内に保持される中空糸膜は通常数千本程度である。
血小板浮遊液流入口6から血小板浮遊液を導入すると、血小板浮遊液は流入側空間11に流れ込む。この流入側空間11とは、濾過前の血小板浮遊液(すなわち、中空糸膜の細孔を通って膜を透過する前の血小板浮遊液)が存在する空間のことである。流入側空間は、血小板側空間と呼ぶこともできる。内圧式用である中空糸膜モジュール1では、流入側空間11は、ヘッダー3と隔壁9とで囲まれる空間、ヘッダー4と隔壁10とで囲まれる空間及び中空糸膜中空部13内の空間を纏めた空間を指す。また、流入側空間11は、血小板浮遊液流入口6及び洗浄血小板流出口7と連通している。
流入側空間11に流れる血小板浮遊液は、中空糸膜5に存在する細孔を通って膜を透過することにより濾過が行われ、膜を透過した物質は濾過側空間12に流れ込む。濾過側空間12とは、中空糸膜の細孔を通って膜を透過した物質が流れ込む空間のことである。内圧式用である中空糸膜モジュール1では、濾過側空間12は、筒状部材2と隔壁9及び10とに挟まれた空間のうち、中空糸膜5及び中空糸膜中空部13を除く空間を指す。また、濾過側空間12は濾液排出口8と連通している。
中空糸膜5の束は、筒状部材2内の長軸方向の全長にわたって配置されており、中空糸膜5の両端部は、中空糸膜5の内腔である中空糸膜中空部13の開口部が閉塞されないようにして、硬化したポッティング剤によって形成されたヘッダー3側の隔壁9及びヘッダー4側の隔壁10により、筒状部材2の内部に固定されている。
本発明の製造方法に用いる中空糸膜モジュールの第2の形態である、外圧式用の中空糸膜モジュールを図3及び図4を用いて示す。図3は外圧式用の中空糸膜モジュール14の長手方向断面図であり、図4は外圧式用の中空糸膜モジュール14の長手方向に対して垂直の断面図である。外圧式用の中空糸膜モジュールの場合、血小板浮遊液を中空糸膜の外側の空間に流して濾過を行う。なお、第2の実施形態である外圧式用の中空糸膜モジュールについて、図1及び図2に例示した内圧式用の中空糸膜モジュールと同様の機能を持つものは、同じ付番を用いて説明する。
外圧式用の中空糸膜モジュール14は、筒状部材2と、筒状部材2の両端に液密に接続固定されたヘッダー3及び4とを有し、その内部に中空糸膜5の束を保持する構成となっている。また、筒状部材2のヘッダー3側の側部には、血小板浮遊液を中空糸膜モジュールに導入するための血小板浮遊液流入口6が形成されており、筒状部材2のヘッダー4側の側部には、中空糸膜の束5により濾過されることで、血小板浮遊液から分離された洗浄血小板を含む液を放出するための洗浄血小板流出口7が突出して成形されている。さらに、ヘッダー4の頂部には、血小板浮遊液から分離された不要なタンパク質分子等の夾雑物を含む濾液を排出するための濾液排出口8が形成されている。
中空糸膜5の束は、筒状部材2内の長軸方向の全長にわたって配置されており、中空糸膜5の両端部は、少なくとも濾液排出口8に近い側の中空糸膜5の末端部(中空糸膜中空部13の開口部)が閉塞されないようにして、硬化したポッティング剤によって形成されたヘッダー3側の隔壁9及びヘッダー4側の隔壁10により、筒状部材2の内部に固定されている。第1の形態である内圧式用のモジュールとは異なり、外圧式用の中空糸膜モジュールにおいては、濾液排出口8から遠い側の中空糸膜5の末端は、閉口していてもよいし、U字に折り返していてもよい。
血小板浮遊液流入口6から血小板浮遊液を導入すると、血小板浮遊液は流入側空間11に流れ込む。この流入側空間11とは、濾過前の血小板浮遊液(すなわち、中空糸膜の細孔を通って膜を透過する前の血小板浮遊液)が滞留する空間のことである。外圧式用の中空糸膜モジュール14では、流入側空間11は、筒状部材2と隔壁9及び10とに挟まれた空間のうち、中空糸膜5及び中空糸膜中空部13を除く空間を指す。また、流入側空間11は、血小板浮遊液流入口6及び洗浄血小板流出口7と連通している。従って、当該態様では、流入側空間11は、血小板浮遊液流入口6及び洗浄血小板流出口7を有する筒状部材2の内壁と、中空糸膜5の間の空隙とで形成される空間ということができる。
さらに、外圧式用の中空糸膜モジュール14では、濾過側空間12は、ヘッダー3と隔壁9とで囲まれる空間、ヘッダー4と隔壁10とで囲まれる空間及び中空糸膜中空部13内の空間を纏めた空間を指す。また、濾過側空間12は濾液排出口8と連通している。従って、当該態様では、濾過側空間12は、ヘッダー3の内部と、濾液排出口8を有するヘッダー4の内部と、中空糸膜中空部13とで形成される空間ということができる。
本発明において、モジュールに使用する中空糸膜は、血小板を活性化させない、いわゆる血液適合性を有する素材で製造された中空糸膜であれば特に限定されず、膜濾過法により洗浄血小板を製造する公知の手法で用いられる中空糸膜、例えば特許文献2、3に記載される中空糸膜を好ましく用いることができる。
中空糸膜の素材としては、例えば、ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリルニトリル又はポリスルホン若しくはポリエーテルスルホン等のポリスルホン系ポリマーが挙げられるが、透水性能や血液成分の分離性能に優れるポリスルホン系ポリマーが好ましい。
中空糸膜束を構成する中空糸膜は、これと接触した血小板の活性化を防ぐために、少なくとも血小板に接触する側の表面(例えば、内圧式で濾過を行なう場合であれば、少なくとも中空糸膜内腔側の表面)に親水性成分が含有されていることが好ましい。ここで、「親水性成分」とは、水に易溶な物質であって、かつ、20℃の純水に対して10g/100g以上の溶解度を有するものをいう。
親水性成分としては、溶出の懸念がより少ないため、高分子化合物が好ましい。親水性成分たる高分子化合物としては、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリセロールメタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、N,N’−ジメチルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、メチレンビスアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、ビニルピロリドン、ビニルアルコール、エチレングリコール若しくはプロピレングリコールをモノマーとする単独重合体又はこれら化合物の少なくとも一つをモノマーとして含む共重合体が挙げられる。
中空糸膜の表面に親水性成分を含有させる方法としては、例えば、物理的吸着によるコーティング法、熱若しくは放射線による架橋法又は化学反応による化学結合法が挙げられる。また、中空糸膜を製造する工程では、二重環状口金から製膜原液を吐出する際に内側に注入液を流すが、この注入液に親水性ポリマーを添加しても良い。このようにすると、中空糸膜が相分離し、膜構造が決定する前に、注入液中の親水性ポリマーが製膜原液側に拡散するため、中空糸膜の内表面に親水性ポリマーを局在化させることができる。
中空糸膜の内径及び膜厚は、特に限定されないが、内径100〜500μm程度、膜厚30〜120μm程度のものを好ましく用いることができる。
中空糸膜の細孔の平均孔径は、洗浄処理の対象となる血小板、中でもヒト血小板の大きさが3〜4μmであることから、2μm以下、好ましくは1μm以下である。
本発明の製造方法に用いる血小板浮遊液洗浄用デバイスについて、図5および図6を用いて示す。図5は内圧式用の中空糸膜モジュールを用いた血小板浮遊液洗浄用デバイスの概略図であり、図6は外圧式用の中空糸膜モジュールを用いた血小板浮遊液洗浄用デバイスの概略図である。血小板浮遊液流入口6に繋がる回路の最上流に血小板浮遊液を入れるバッグ及び保存液を入れるバッグが並列で配置されており、回路への接続を切り替えられるよう、その下流にチューブクランプ17が配置されている。血小板浮遊液及び保存液と中空糸膜モジュール1又は14との間には、血小板浮遊液及び保存液を送液するためのポンプ16、並びに気体が中空糸膜モジュール1又は14に混入するのを防ぐためのエアーチャンバー15が配置されている。濾液排出口8に繋がる回路の下流には濾液を入れるバッグが配置され、洗浄血小板流出口7に繋がる回路の下流には洗浄血小板を入れるバッグが配置されており、回路への接続を切り替えられるようそれぞれのバッグの上流にチューブクランプ17が配置されている。
「血小板浮遊液」とは、献血ドナー等から採取された血小板を血漿に浮遊させた液体のことである。一般に血小板製剤と呼ばれるものはここでいう血小板浮遊液に包含される。血小板浮遊液は、クエン酸等の抗凝固剤や保存液が添加されていてもよい。本発明の方法に供される血小板浮遊液は、通常、全血と比べて血小板濃度が3倍以上に濃縮されている。
「保存液」とは、血小板を安定的に液中に浮遊させる液体のことである。この保存液は、重炭酸を含んだ液体が好適に用いられる。
「洗浄液」とは、流入側空間に残った血小板を洗浄するための液体のことであり、血小板を安定的に液中に浮遊させるために、保存液と同様に重炭酸を含んだ液体が好適に用いられる。
上記で説明した中空糸膜モジュール1又は14を用いて、全量濾過法により血小板浮遊液から洗浄血小板を製造する方法について、適宜図面を参照しながら以下に説明する。
全量濾過法により血小板浮遊液から洗浄血小板を製造する方法は、
(a)血小板浮遊液を希釈する希釈工程;
(b)中空糸膜を透過していない液体が流れる流入側空間と、中空糸膜を透過した液体が流れる濾過側空間とが中空糸膜により隔てられた中空糸膜モジュールの流入側空間に、前記希釈工程(a)で希釈された血小板浮遊液を導入して全量濾過方式で濾過を行い、濾過側空間にタンパク質分子を透過させることにより、血小板浮遊液中のタンパク質分子を除去する濾過工程;
(c)前記流入側空間に洗浄液を導入し、流入側空間内に残存するタンパク質分子を除去する洗浄工程;及び
(d)流入側空間に保存液を導入し、流入側空間内に存在する血小板を回収する回収工程
を含む。
濾過工程(b)にて、中空糸膜により血小板浮遊液を全量濾過することで、中空糸膜を透過しない血小板が流入側空間に残存し、中空糸膜を透過するタンパク質分子と水分が濾液として濾過側空間に透過され、その後濾液排出口により濾液は排出される。濾過工程(b)を実施した後の流入側空間には、通常、濾過しきれなかったタンパク質分子が血小板とともに残存するので、洗浄工程(c)により、流入側空間に洗浄液を流してタンパク質分子のさらなる除去を行う。これにより、タンパク質除去率をさらに上げることができる。洗浄後の血小板は、回収工程(d)にて、流入側空間に保存液を流して回収する。
これらの操作によって、タンパク質分子を除去した洗浄血小板を製造することができる。この操作の過程において、血小板にタンパク質分子が作用することで、血小板の中空糸膜表面への粘着がおこると、血小板の回収率が低下してしまう。
本発明では、血小板回収率を上げるため、濾過工程(b)の前に、血小板浮遊液を希釈する希釈工程(a)を行う。希釈工程(a)は、血小板浮遊液のタンパク質濃度を55mg/mL以下、好ましくは50mg/mL以下、より好ましくは45mg/mL以下に希釈することを含む。
希釈工程(a)は、原料となる血小板浮遊液の全量に希釈液を添加して希釈してもよく(この場合、希釈後の血小板浮遊液を図5又は図6のデバイスの血小板浮遊液バッグに入れてその後の工程を実施することができる)、あるいは、濾過前の血小板浮遊液を中空糸膜モジュールに送液する回路内に希釈液を合流させて希釈してもよい。あるいはまた、濾過工程(b)の初期よりも、血小板が濃縮され濾過圧力も上昇する後期の方が血小板は凝集しやすいため、濾過の進行にあわせて段階的に中空糸膜モジュール内に導入する血小板浮遊液濃度を低下させてもよい。このように段階的に希釈する場合、濾過工程(b)が終了する時点で、中空糸膜モジュールの流入側空間内に導入される血小板浮遊液のタンパク質濃度が55mg/mL以下、好ましくは50mg/mL以下、より好ましくは45mg/mL以下となっていればよい。
血小板浮遊液中のタンパク質分子には、血小板を安定化させる効果を有するものもあるため、タンパク質分子を除去することで、血小板の保存安定性が低下する。そのため、希釈工程(a)で用いる希釈液には、血小板の保存安定化に適した液体を用いることが好ましい。また、同様の理由で、洗浄工程(c)で用いる洗浄液も、血小板の保存安定化に適した液体を用いることが好ましい。回収工程(d)で用いる保存液は、上記に定義した通り、血小板の保存安定化に適した液体である。本発明においては、希釈液、洗浄液、及び保存液として同一の組成の液体を使用することができる。言い換えると、保存液を希釈液及び洗浄液として使用することができる。
保存液としては、特に限定しないが、M-sol、G-sol、重炭酸リンゲル液(ビカネイト輸液(登録商標))、生理食塩水にACD-A液を添加したものなどが好適に用いられる。M-solは、例えば、酢酸リンゲル液(ソルアセトF(登録商標))180mL、ACD-A液30mL、炭酸水素ナトリウム(メイロン(登録商標))12mL、0.5M硫酸マグネシウム0.75mL、及び日局注射用蒸留水17.25mLを混合して調製することができる。G-solは、例えば、ブドウ糖加酢酸リンゲル液250mL、ACD-A液75mL、炭酸水素ナトリウム(メイロン(登録商標))20mL、及び日局注射用蒸留水250mLを混合して調製することができる。
保存液に重炭酸が含まれる場合、保存液から気泡が発生する。気泡が中空糸膜モジュールに混入すると、血小板が凝集して血小板回収率が低下しやすくなるため、中空糸膜モジュールまでの送液ラインに気泡混入を防ぐフィルターやエアーチャンバーを設けることが好ましい。また、送液をローラーポンプで行う場合は、ローラーによって気泡の発生が誘起されるので、ローラーポンプの下流側に気泡混入を防ぐフィルターやエアーチャンバーを設けることが好ましい。
血小板の凝集を抑制するには、希釈工程(a)にて、凝集抑制剤を添加することが好ましい。特に限定しないが、凝集抑制剤としては、クエン酸塩、EDTA塩、ヘパリンなどが好適に用いられる。濾過前の血小板浮遊液を中空糸膜モジュールに送液する回路内に希釈液を合流させて希釈工程(a)を実施する場合には、希釈液と同様に、血小板浮遊液をモジュールに送液する回路内で凝集抑制剤を含む液体を合流させてもよい。
濾過工程(b)は、上述の通り全量濾過で行われる。洗浄血小板流出口7の下流に配置されているチューブクランプ17を閉めて洗浄血小板流出口7を閉止し、かつ、濾液排出口8を開放した状態で、希釈後の血小板浮遊液をモジュールに流し込めばよい。
従来の方法では、血小板浮遊液を濾過する過程で血小板が中空糸膜の表面で目詰まりを起こして濾過圧力が上昇していき、濾過圧力の上昇により血小板に過度の物理的圧力がかかることで血小板の凝集がおこり、更に目詰まりが進行する。血小板が凝集してしまうと、中空糸膜の表面に粘着する。そのため、モジュールに保存液を流して血小板を回収しようとしても、回収されずに中空糸膜の表面に残存する血小板が多くなってしまい、血小板の回収率が低下する。また、流入側空間として中空糸膜中空部に血小板浮遊液を流す内圧式の場合、凝集した血小板が中空部を閉塞してしまうため、保存液を流しても、保存液が中空糸膜中空部を通りづらくなり、血小板の回収率が低下する。特に、原料として用いる血小板浮遊液は、一般に体内に比べて血小板濃度が3倍以上に濃縮されているため、濾過を行う際目詰まりが発生しやすい。
全量濾過法による血小板浮遊液の濾過にて、目詰まりを抑制すると共に血小板の回収率を上げるためには、濾過圧力が低く血小板の凝集を抑制した状態を保つことが必要であるが、濾過工程(b)の流量を低下させることで、濾過圧力を抑制し、血小板の凝集を抑制することができる。
そこで、実験を行った結果、濾過工程(b)における最適な流量を見出した。具体的には、濾過工程(b)にて、最大流量(mL/min)/中空糸膜モジュールの透水性能(mL/kPa/min)の値は0.15kPa以下が好ましく、0.11kPa以下がより好ましい。中空糸膜モジュールの透水性能は、下記実施例に記載した式2によって算出することができる。
また、濾過工程(b)にて、中空糸膜の膜面積に対する血小板の数を減らすことで、中空糸膜に目詰まりする血小板の数を減少させて濾過圧力を低下させ、血小板回収率を上げることができる。
そこで、実験を行った結果、濾過工程(b)における最適な中空糸膜の膜面積に対する総血小板数を見出した。具体的には、濾過処理に付す総血小板数/膜面積の値は6×1011個/m2以下が好ましい。
ここでいう「膜面積」とは、血小板浮遊液が接触する側の表面の面積であって、ポッティング材などで膜の細孔が埋まっている部分を除く、濾過時に有効な膜面積のことをいう。内圧式用の中空糸膜モジュールでは、中空糸膜の内径基準の膜面積(中空糸膜内腔側の膜表面の面積)であり、外圧式用の中空糸膜モジュールでは、中空糸膜の外径基準の膜面積(中空糸膜の外表面の面積)である。膜面積は、下記実施例に記載した式1によって算出することができる。
また、濾過処理に付す総血小板数とは、原料として用いられる血小板浮遊液に含まれる血小板の総数であり、例えば、図5又は図6に示すデバイスにおいて、血小板浮遊液バッグに入れる浮遊液中の血小板の総数である。この総血小板数は、多項目自動血球計数装置XT1800i(シスメック社製)などで単位体積あたりの血小板数を測定し、血小板浮遊液の体積を乗じることで算出できる。
また、血小板の凝集を抑制して血小板回収率を高くするためには、濾過工程(b)における濾過圧力の最大圧力を30kPa以下とすることが好ましく、20kPa以下とすることがより好ましい。濾過中の流速を低くすることで、濾過圧力を下げることができる。濾過工程(b)では経時的に濾過圧力が上昇するため、濾過圧力の上昇に合わせて最大圧力をこえないように、濾過工程の途中で流速を低下させてもよい。
濾過工程(b)では、濾液が濾過側空間に透過することにより、流入側空間に血小板が濃縮される。血小板が濃縮されると、血小板同士の相互作用が強くなるため凝集しやすくなり、特に、洗浄血小板の原料となる血小板浮遊液は、一般に血小板濃度が体内の3倍以上に濃縮されているため、より凝集しやすい。
そこで、実験を行った結果、濾過工程(b)における最適な濃縮比率を見出した。具体的には、濾過工程(b)にて、血小板の濃縮比率は6倍以下が好ましく、3倍以下がより好ましい。濃縮比率とは、希釈前の血小板浮遊液の血小板濃度と濾過工程(b)における流入側空間での血小板の平均濃度の比である。また、濃縮比率は、希釈前の血小板浮遊液の液量を中空糸膜モジュールの流入側空間の容積で除することでも算出できる。原料となる血小板浮遊液は10単位の血小板を含有する浮遊液であることが多く、その規格では血小板濃度は1.9×109個/mL以上、8.3×108個/mL未満であり、液量は160mL以上、240mL未満である。
一方、濃縮比率を低くしすぎると、タンパク質分子等の夾雑物の除去率が低下し、洗浄工程(c)における洗浄液量が増える結果を招く。そのため、濾過工程(b)にて、血小板の濃縮比率は1.1倍以上が好ましく、1.3倍以上がより好ましい。
別の方法としては、原料の血小板浮遊液の液量に対する流入側空間の容積を増やすことで、濃縮比率を下げることができる。濃縮比率を下げるために、一連の血小板浮遊液の処理を2回以上に分けて(例えば、10単位の血小板の処理を2回以上に分けて)行い、得られた血小板浮遊液を混合しても良い。
濾過工程(b)にて、中空糸膜の表面との接触により、血小板にせん断による応力がかかる。血小板にかかるせん断応力は、中空糸膜モジュールを流れる線速度に比例する。このため、線速度を低くすることで、血小板の凝集を抑制して血小板回収率を高くすることができる。中空糸膜モジュールを用いた全量濾過では、中空糸膜モジュールの流入側空間内を流れる液体の線速度は、モジュールに導入された血小板浮遊液が膜と最初に接触する入口地点(例えば、内圧式の場合は、血小板浮遊液流入口に最も近い中空糸膜の入り口部分)において最大となり、濾過によって液量が減るため長手方向に向かって低下していく。従って、上記した入口地点の線速度を低く制御することにより、血小板回収率を高めることができる。本発明では、この入口地点の線速度を「中空糸膜モジュールの入口の線速度」又は単に「入口の線速度」という。一方、線速度が低いと処理時間が長くなり、濾過工程(b)にて流入側空間に血小板が濃縮された状態で長く留まりやすくなるため、血小板の活性化が亢進する。
そこで、実験を行った結果、濾過工程(b)における最適な入口の線速度を見出した。具体的には、濾過工程(b)にて、中空糸膜モジュールの入口の線速度は2cm/min以上が好ましく、5cm/min以上がより好ましい。一方、中空糸膜モジュールの入口の線速度は150cm/min以下が好ましく、60cm/min以下がより好ましい。入口の線速度は、中空糸膜モジュールに流れる流量を中空糸膜モジュールの長手方向に対して垂直にみた断面における流入側空間の断面積で除することで算出できる。
洗浄工程(c)は、濾過工程(b)の後に実施される。濾過工程(b)と同様に、洗浄血小板流出口7を閉止し、かつ、濾液排出口8を開放した状態で、洗浄液をモジュールに流し込めばよい。洗浄液として、回収工程(d)で用いる保存液を用いることができる。洗浄液の流量(mL/min)は、濾過工程(b)における血小板浮遊液の流量と同程度でよい。
回収工程(d)にて、中空糸膜に押し付けられた血小板を効率的に回収するためには、中空糸膜に並行な流れが有効であり、中空糸膜モジュールに濾過をかけずに(すなわち、保存液が膜を透過しない程度の圧力で)保存液を流すことが好ましい。例えば、濾液排出口8を閉止し、洗浄血小板流出口7を開放した状態で、血小板浮遊液流入口6から保存液を流し込めばよい。
全体の処理時間を短縮する目的で、回収工程(d)の一部又は全部を洗浄工程(c)と同時に行ってもよい。その場合は、中空糸膜の面に対して垂直の液流と並行の液流の2つの方向に向けて保存液を同時に流すクロスフロー方式で保存液を流せばよい。
中空糸膜モジュールの全量濾過の方式としては、中空糸膜の中空部から外側に向けて濾過をする内圧式濾過と、中空糸膜の外側から中空部に向けて濾過をする外圧式濾過があるが、本発明においては、濾過工程(b)にて、速度ムラが発生しづらく、血小板の滞留も起こりにくい内圧式濾過を用いることが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)透水性能の測定
中空糸膜モジュールの透水性能は、中空糸膜モジュールから切り出した中空糸膜の膜面積あたりの透水性能を測定し、中空糸膜モジュールに内蔵される中空糸膜の膜面積を乗することで算出される。まず、膜面積あたりの透水性は以下の方法により測定することができる。中空糸膜モジュールに内蔵される中空糸膜を切り出し、プラスチック管に中空糸膜を挿入し、中空糸膜の両端をプラスチック管両端部の内壁にポッティングして、有効長10cmのミニモジュールを作製した。「有効長」とは、分離膜として有効に機能する部分の長さのことであり、ポッティング剤などで膜の細孔が埋められている部分を除いた、濾過時に有効に機能する部分の中空糸膜の長さである。図5及び図6では、有効長をLとして示した。中空糸膜の本数は、ミニモジュールの膜面積が0.003m2になるように調整した。膜面積は、中空糸膜モジュールが内圧式で用いられる場合には、内径ベースの膜面積であり、中空糸膜モジュールが外圧式で用いられる場合には、外径ベースの膜面積である。ミニモジュールの膜面積を、以下の式1により算出した。
Amini=D×π×L×n ・・・式1
Amini : ミニモジュールの膜面積(m2
D : 中空糸直径(m)(内圧式の場合は内径、外圧式の場合は外径)
π : 円周率
L : 有効長(m)
n : 中空糸膜の本数
作製したミニモジュールに、1.3×104Paの水圧をかけ、中空糸膜の濾液が得られる表面側に流出してくる単位時間当たりの水の量を測定した。水圧をかける方向は、中空糸膜モジュールが内圧式で用いられる場合には、ミニモジュールに内圧式で水圧をかけ、中空糸膜モジュールが外圧式で用いられる場合には、ミニモジュールに外圧式で水圧をかけた。以下の式2により中空糸膜の透水性能を算出した。その結果、下記の作製例で用いた中空糸膜の透水性能は76mL/hr/Pa/m2であった。
FM=Q/(T×P×Amini) ・・・式2
FM : 中空糸膜の透水性能(mL/hr/Pa/m2
Q : 流出した水の量(mL)
T : 水圧をかけた時間(hr)
P : 水圧(Pa)
Amini : ミニモジュールの膜面積(m2
次に、中空糸膜モジュールの膜面積を式3で算出し、中空糸膜モジュールの透水性能を以下の式4によって算出した。
AMD=D×π×L×n ・・・式3
AMD : 中空糸膜モジュールの膜面積(m2
D : 中空糸直径(m)(内圧式の場合は内径。外圧式の場合は外径)
π : 円周率
L : 有効長(m)
n : 中空糸膜の本数
FMD=FM×AMD ・・・式4
FMD : 中空糸膜モジュールの透水性能(mL/Pa/hr)
FM : 中空糸膜の透水性能(mL/hr/Pa/m2
AMD : 中空糸膜モジュールの膜面積(m2
(2)タンパク質濃度測定
タンパク質濃度測定は、BCA法にて、BCA PROTEIN ASSAY KIT(THERMO SCIENTIFIC製)を用いて行った。測定サンプルには、血小板浮遊液又は洗浄血小板を10000×g、20分間の条件で遠心分離し、その上澄みを用いた。測定については、初めにBCA試薬と検量線用のサンプルを調製した。サンプルの希釈には、洗浄血小板の製造に用いた保存液であるM-solを用いた。キットの仕様に従い、検量線用サンプル又は測定サンプルに対してBCA試薬を加え、室温で30秒間ミクロミキサーを用いて撹拌した。その後、37℃で30分間インキュベートした。サンプルを室温まで下げた後、波長562nmにおけるサンプルの吸光度を測定した。吸光度を測定する波長は、厳密に同じでなくても、その近辺の波長±20nm程度の範囲内であればよい。検量線サンプルから、タンパク質濃度と吸光度の検量線を引き、検量線の式に測定サンプルの吸光度を代入することで、測定サンプルのタンパク質濃度を求めた。
(3)中空糸膜モジュールの作製例1
15部のユーデル(登録商標)ポリスルホン(P3500;ソルベイ社)、8部のポリビニルピロリドン(PVP)(K90;ISP社)、75部のジメチルアセトアミド(DMAC)及び2部の水からなる混合物を、90℃で混合溶解した後に、50℃に保温したものを製膜原液とした。また、80部のDMAC及び20部の水からなる混合溶液に、30部のPVP(K30;ISP社)を加え混合溶解したものを芯液とした。
外径1.0mm/内径0.7mmのオリフィス型二重円筒型口金を用いて、外側の筒から製膜原液を、内側の筒から芯液を、それぞれ同時に吐出し、30℃に設定した長さ70mmの乾式部を通過させた後、85部の水及び15部のDMACからなる混合溶液を入れた90℃の凝固浴に浸漬して凝固させ、さらに80℃の温水浴で温水洗浄してからカセ枠に巻き取り、湿潤状態の中空糸膜を得た。なお、製膜速度を40m/分としたところ、中空糸膜内径は300μm、中空糸膜の膜厚は80μmとなった。
得られた湿潤状態の中空糸膜を0.4mの長さに切断して小分けし、90℃の温水浴に50分間浸漬して温水洗浄した後、100℃で10時間の乾燥処理を行い、さらに乾熱乾燥機により170℃で5時間の加熱架橋処理を行って、中空糸膜を得た。
得られた中空糸膜から、以下のようにして中空糸膜モジュールを作製した。まず、内径44mm長さ290mmのサイズの円筒状のケースであって、濾液排出口がケース端面から21mmの箇所、すなわちケース端面から端面長に対して7%の箇所に設けられたプラスチックモジュールに、上記製膜操作により得られた5000本の中空糸膜の束を挿入し、端部をポリウレタン樹脂からなるポッティング剤によって封止して隔壁を設け、端部における中空糸膜が両面とも外側に向かって開口するようにポッティング剤をケース断面と平行な方向に沿ってカットし、濾液排出口から遠い側のケース端部に血小板浮遊液流入口を有する容積6.4mLのヘッダーを取り付け、もう一方に洗浄血小板流出口を有する容積6.4mLの筒状ヘッダーを取り付けた。中空糸膜を内蔵したケース内に、0.1質量%のエタノールを溶解したVA64 1000ppm水溶液を充填し、ケースの外側からγ線25kGyを照射して放射線照射架橋処理をして、有効長255mmの中空糸膜モジュールの作製例1を得た。作製例1の流入側空間は、血小板浮遊液流入口を有するヘッダーと隔壁とで囲まれる空間、洗浄血小板流出口を有するヘッダーと隔壁とで囲まれる空間及び中空糸膜中空部内の空間であり、内圧式に用いられる。
(1)の方法で作製例1の透水性能を測定した。作製例1の中空糸膜内径断面積(流入側空間の断面積)は3.5cm2だった。膜面積は1.2m2だった。ヘッダーと隔壁とで囲まれる空間及び中空糸膜中空部の容積の和(流入側空間の容積)は101mLだった。中空糸膜モジュールの透水性能は91mL/Pa/hrだった。
(4)中空糸膜モジュールの作製例2
ケース内径を19mm、ヘッダーの容積を1.2mLとし、挿入する糸本数を1000本にした以外は作製例1と同様にして、有効長255mmの中空糸膜モジュールの作製例2を作製した。
作製例2の中空糸膜内径断面積(流入側空間の断面積)は0.7cm2だった。膜面積は0.24m2だった。ヘッダーと隔壁とで囲まれる空間及び中空糸膜中空部の容積の和(流入側空間の容積)は23mLだった。中空糸膜モジュールの透水性能は18mL/Pa/hrだった。
(実施例1)
作製例1に対し、10単位の血小板浮遊液を流して洗浄血小板を製造した。10単位の血小板浮遊液は、2.0×1011個以上3.0×1011個未満の血小板を含有しており、液量は約200mLであった。血小板浮遊液中の血小板の個数は、多項目自動血球計数装置XT1800i(シスメック社製)で測定した。また、(2)の方法により、血小板浮遊液のタンパク質濃度を測定した。
テルモ社製ソルアセトF 746.2mLに、大塚製薬社製Meylon 52.2mL、テルモ社製ACD-A液126.8mL、大塚製薬社製硫酸Mg補正液(1mEq/mL)3.2mL、及び大塚製薬社製蒸留水71.6mLを加え、混合し、保存液としてM-solを調製した。
作製例1の中空糸膜モジュール内をM-solに置換した。希釈工程(a)として、血小板浮遊液をその液量の2倍量のM-solで希釈した後に、ACD-A液を1/10量添加した(凝集抑制剤の添加)。希釈後の血小板浮遊液をサンプリングし、(2)の方法によりタンパク質濃度を測定した。回路チューブ内をM-solで液密にし、中空糸膜モジュールの血小板浮遊液流入口に接続した。回路チューブには、ローラーポンプと中空糸膜モジュールの間に容量13mLのエアーチャンバーを設置した。濾過工程(b)として、洗浄血小板流出口を閉止し、濾液排出口を開放し、血小板浮遊液を中空糸膜モジュールの血小板浮遊液流入口から流量50mL/minで入れ、中空糸膜で内圧式濾過をし、タンパク質分子等の夾雑物と水分からなる濾液を排出させた。中空糸膜モジュールの血小板浮遊液流入口の圧力と濾液排出口の圧力を測定した。血小板浮遊液を全量流した後に、洗浄工程(c)として、M-solを同様の経路で、50mL/minで1000mL流した。次に、回収工程(d)として、濾液排出口を閉止し、洗浄血小板流出口を開放して、M-sol 200mLを250mL/minで中空糸膜中空部に流して、洗浄血小板流出口から洗浄血小板を流出させた。得られた洗浄血小板の血小板濃度とタンパク質濃度を(1)及び(2)の方法により測定した。
また、血小板浮遊液及び洗浄血小板の濃度と液量から、タンパク質除去率を式5により算出し、血小板回収率を式6により算出した。
タンパク質除去率(%)=(1−(Co1×Vo)/(Ci1×Vi))×100 ・・・式5
Co1:洗浄血小板のタンパク質濃度(mg/mL)
Ci1:血小板浮遊液のタンパク質濃度(mg/mL)
Vo:洗浄血小板の液量(mL)
Vi:血小板浮遊液の液量(mL)
血小板回収率(%)=(Co2×Vo)/(Ci2×Vi)) ・・・式6
Co2:洗浄血小板の血小板濃度(個/mL)
Ci2:血小板浮遊液の血小板濃度(個/mL)
Vo:洗浄血小板の液量(mL)
Vi:血小板浮遊液の液量(mL)
希釈後のタンパク質濃度は18mg/mLだった。処理した血小板浮遊液の総血小板数は2.5×1011個だった。濾過工程(b)における、流量/モジュールの透水性能は0.033kPa、血小板の濃縮比率は1.98倍であり、総血小板数/膜面積は2.1×1011個/m2であり、入口の線速度は14cm/minであり、最大濾過圧力は1.5kPaだった。血小板回収率は98.0%で、タンパク質除去率は98.5%だった。
希釈によってタンパク質濃度を下げ、かつ、モジュールの透水性能に対して流量を調整して全量濾過を行うことで、血小板の凝集を抑制し、タンパク質除去率と血小板回収率が高くなった。上記の結果を実施例1として表1に示した。
(実施例2)
濾過工程(b)の流量を150mL/minとした以外は、実施例1と同様の実験を行った。希釈後のタンパク質濃度は19mg/mLだった。処理した血小板浮遊液の総血小板数は2.6×1011個だった。濾過工程(b)における、流量/モジュールの透水性能は0.099kPa、血小板の濃縮比率は1.98倍であり、総血小板数/膜面積は2.2×1011個/m2であり、入口の線速度は42cm/minであり、最大濾過圧力は5kPaだった。血小板回収率は84.0%で、タンパク質除去率は97.5%だった。上記の結果を実施例2として表1に示した。
(実施例3)
希釈工程(a)の希釈倍率を1.5倍とした以外は、実施例1と同様の実験を行った。希釈後のタンパク質濃度は40mg/mLだった。処理した血小板浮遊液の総血小板数は2.5×1011個だった。濾過工程(b)における、流量/モジュールの透水性能は0.033kPa、血小板の濃縮比率は1.98倍であり、総血小板数/膜面積は2.1×1011個/m2であり、入口の線速度は14cm/minであり、最大濾過圧力は4.0kPaだった。血小板回収率は94.1%で、タンパク質除去率は98.2%だった。上記の結果を実施例3として表1に示した。
(比較例1)
希釈工程(a)を行わない以外は実施例1と同様の実験を行った。血小板浮遊液中のタンパク質濃度は56mg/mLだった。処理した血小板浮遊液の総血小板数は2.5×1011個だった。濾過工程(b)における、流量/モジュールの透水性能は0.033kPa、血小板の濃縮比率は1.98倍であり、総血小板数/膜面積は2.1×1011個/m2であり、入口の線速度は14cm/minであり、最大濾過圧力は4.0kPaだった。血小板回収率は78.1%、タンパク質除去率は97.7%だった。タンパク質濃度が高かったため、血小板の凝集がおこり、血小板回収率が低くなった。上記の結果を比較例1として表1に示した。
(比較例2)
濾過工程(b)の流量を580mL/minとした以外は、実施例1と同様の実験を行った。希釈後のタンパク質濃度は18mg/mLだった。処理した血小板浮遊液の総血小板数は2.6×1011個だった。濾過工程(b)における、流量/モジュールの透水性能は0.38kPa、血小板の濃縮比率は1.98倍であり、総血小板数/膜面積は2.2×1011個/m2であり、入口の線速度は166cm/minであり、最大濾過圧力は25kPaだった。血小板回収率は60.8%で、タンパク質除去率は98.1%だった。モジュール透水性能に対する流量が大きいため、血小板回収率が低かった。上記の結果を比較例2として表1に示した。
(比較例3)
中空糸膜モジュールの作製例2で得られた中空糸膜モジュールを用いた以外は、実施例1と同様の実験を行った。希釈後のタンパク質濃度は18mg/mLだった。処理した血小板浮遊液の総血小板数は2.2×1011個だった。濾過工程(b)における、流量/モジュールの透水性能は0.17kPa、血小板の濃縮比率は8.7倍であり、総血小板数/膜面積は9.2×1011個/m2であり、入口の線速度は71cm/minであり、最大濾過圧力は32kPaだった。血小板回収率は32.0%で、タンパク質除去率は98.2%だった。
モジュール透水性能に対する流量が大きく、血小板の濃縮比率が高く、膜面積に対する血小板の個数が多いため、濾過圧力が高く血小板が凝集して、血小板回収率が低かった。
上記の結果を比較例3として表1に示した。
本発明は、血小板浮遊液から、総血小板数を低下させることなく、タンパク質分子等の夾雑物を高率に除去することが可能であり、総タンパク質量が低く、総血小板数が多い洗浄血小板を製造することができる。
1 内圧式用の中空糸膜モジュール
2 筒状部材
3 ヘッダー
4 ヘッダー
5 中空糸膜
6 血小板浮遊液流入口
7 洗浄血小板流出口
8 濾液排出口
9 隔壁
10 隔壁
11 流入側空間
12 濾過側空間
13 中空糸膜中空部
14 外圧式用の中空糸膜モジュール
15 エアーチャンバー
16 ローラーポンプ
17 チューブクランプ

Claims (6)

  1. (a)血小板浮遊液を希釈する希釈工程;
    (b)中空糸膜を透過していない液体が流れる流入側空間と、中空糸膜を透過した液体が流れる濾過側空間とが中空糸膜により隔てられた中空糸膜モジュールの流入側空間に、流入側空間と連通する洗浄血小板流出口を閉止し、かつ、濾過側空間に連通する濾液排出口を開放した状態で、前記希釈工程(a)で希釈された血小板浮遊液を導入して全量濾過方式で濾過を行い、濾過側空間にタンパク質分子を透過させることにより、血小板浮遊液中のタンパク質分子を除去する濾過工程;
    (c)前記洗浄血小板流出口を閉止し、かつ、前記濾液排出口を開放した状態で、前記流入側空間に洗浄液を導入し、流入側空間内に残存するタンパク質分子を除去する洗浄工程;及び
    (d)前記洗浄血小板流出口を開放し、かつ、前記濾液排出口を閉止した状態で、流入側空間に保存液を導入し、流入側空間内に存在する血小板を回収する回収工程
    を含む、洗浄血小板の製造方法であって、
    前記希釈工程(a)は、血小板浮遊液中のタンパク質濃度を55mg/mL以下に希釈することを含み、
    前記濾過工程(b)における最大流量/中空糸膜モジュールの透水性能の値が、0.15kPa以下である、方法。
  2. 前記濾過工程(b)における血小板の濃縮比率が、1.1倍以上、6倍以下である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記濾過工程(b)における、濾過処理に付す総血小板数/膜面積が、6×1011個/m2以下である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記濾過工程(b)における中空糸膜モジュールの入口の線速度が、2cm/min以上、150cm/min以下である、請求項1から3のいずれか一項記載の方法。
  5. 前記濾過工程(b)は、内圧式濾過により行われる、請求項1から4のいずれか一項記載の方法。
  6. 前記濾過工程(b)における最大濾過圧力が、30kPa以下である、請求項1から5のいずれか一項記載の方法。
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