以下、本発明に係る後処理装置を備えた画像形成装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。尚、本実施形態では、画像形成装置として複合機を例に説明するが、これに限定する趣旨ではなく、画像形成装置は、例えば、複写機、プリンター、又はファクシミリ装置等であってもよい。
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態に係る複合機1の概略構造図である。図2は、複合機1の電気的構成を示すブロック図である。図1及び図2に示すように、複合機1は、原稿読取部5と、原稿給送部6と、本体部100と、後処理装置3と、通信部8と、操作部7と、を備えている。
原稿読取部5は、CCD(Charge Coupled Device)及び露光ランプ等からなるスキャナー51と、ガラス等の透明部材により構成された原稿台52及び原稿読取スリット53とを備えている。スキャナー51は、図略の駆動部によって移動可能に構成され、原稿台52に載置された原稿を読み取るときは、原稿台52に対向する位置で原稿面に沿って移動され、原稿画像を走査しつつ取得した画像データを制御部10へ出力する。また、原稿給送部6により給送された原稿を読み取るときは、原稿読取スリット53と対向する位置に移動され、原稿読取スリット53を介して原稿給送部6による原稿の搬送動作と同期して原稿の画像を取得し、その画像データを制御部10へ出力する。
原稿給送部6は、原稿載置部601、給紙ローラー602、原稿搬送部603及び原稿排出部604を備える。給紙ローラー602は、原稿載置部601にセットされた所要枚数分の原稿を一枚ずつ繰り出し、原稿搬送部603は、繰り出される原稿を順次スキャナー51の読み取り位置に搬送する。スキャナー51は、搬送される原稿の画像を順次読み取り、読み取られた原稿は原稿排出部604に排出される。
また、原稿給送部6はその前面側が上方に移動可能となるように本体部100に対して回動自在に設けられている。原稿給送部6の前面側を上方に移動させて原稿台52上面を開放することにより、原稿台52の上面に読み取り原稿、例えば見開き状態にされた書籍等を操作者が載置できるようになっている。
本体部100は、手差トレイ460、複数の給紙カセット461、複数の給紙ローラー462、画像形成部4、排出口209、排出トレイ48、及び制御部10を備えている。
給紙ローラー462は、用紙が収納された手差トレイ460や給紙カセット461から用紙を引き出し、用紙を画像形成部4へ給送する。
画像形成部4は、制御部10による制御の下、給紙ローラー462によって搬送されてきた用紙に、制御部10に入力された画像データが示す画像を形成する印刷処理を実行する。画像形成部4は、当該印刷処理による印刷済みの用紙を排出トレイ48に排出する。または、画像形成部4は、当該印刷処理による印刷済みの用紙を排出口209を介して後処理装置3へ搬送する。
具体的には、画像形成部4は、用紙搬送部41と、光走査装置42と、感光体ドラム43と、現像部44と、転写部45と、定着部46と、を備えている。
用紙搬送部41は、給紙ローラー462によって搬送されてきた用紙を感光体ドラム43に供給する搬送ローラー413や、印刷済みの用紙を排出口209を介して後処理部32へ搬送する搬送ローラー414や、印刷済みの用紙を排出トレイ48に排出する搬送ローラー415等を備えている。
光走査装置42は、制御部10に入力された画像データに基づいてレーザー光を出力し、このレーザー光によって感光体ドラム43を走査することで、感光体ドラム43上に静電潜像を形成する。現像部44は、感光体ドラム43上の静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する。転写部45は、感光体ドラム43上のトナー像を用紙に転写する。定着部46は、トナー像が転写された用紙を加熱してトナー像を用紙に定着させる。
制御部10は、複合機1の各部の動作制御を行う。制御部10は、例えば、所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶されたEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の不揮発性メモリーと、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、これらの周辺回路等とを備えて構成されている。
制御部10は、不揮発性メモリー等に記憶された制御プログラムをCPUに実行させることにより、例えば、条件受付部11(選択受付部、給紙条件受付部、後処理受付部)、ジョブ実行部12、警告報知部13として動作する。また、制御部10は、RAMの記憶領域の一部を排紙情報記憶部14(第一記憶部、第二記憶部)として用いる。
条件受付部11は、ジョブの実行条件の入力を受け付ける。ジョブ実行部12は、条件受付部11により受け付けられた実行条件を用いてジョブを実行する。ジョブ及びジョブの実行条件の入力方法の詳細については後述する。また、警告報知部13及び排紙情報記憶部14の詳細についても後述する。
後処理装置3は、本体部100に着脱可能に構成されている。後処理装置3は、搬入口301、用紙搬送部302、スタックトレイ303、四個のメールボックス304a〜304d、仕分け部31、後処理部32、及び排紙給紙部33(給紙部)を備えている。以下では、四個のメールボックス304a〜304dを総称する場合、メールボックス304と記載する。
用紙搬送部302は、用紙搬送路に沿って配置された複数の搬送ローラー(図1に示す符号なしの二重丸印)を備えている。用紙搬送部302は、当該搬送ローラーを回転駆動することによって、搬入口301を介して搬送されてきた印刷済みの用紙を用紙搬送路に沿って搬送する。
スタックトレイ303及びメールボックス304には、用紙搬送部302により搬送された印刷済みの用紙が排出され、積載される。
仕分け部31は、ジョブ実行部12による制御の下、不図示のソレノイドによって回動し、用紙の搬送方向を切り換える。これにより、仕分け部31は、用紙搬送部302により搬送された印刷済みの用紙の搬送先を、スタックトレイ303、四個のメールボックス304a〜304d、及び後述の中間トレイ321の何れかに仕分ける。
例えば、印刷済みの用紙をスタックトレイ303へ排出する場合、仕分け部31は、用紙搬送部302により搬送された用紙の搬送方向を図1に示す方向D1に切り替え、用紙を後述の中間トレイ321に一時貯留させる。その後、仕分け部31は、用紙搬送部302により後述の中間トレイ321から搬送された用紙の搬送方向を図1に示す方向D2に切り替え、用紙をスタックトレイ303に排出させる。
また、印刷済みの用紙を所定のメールボックス304へ排出する場合、仕分け部31は、用紙搬送部302により搬送された用紙の搬送方向を、図1に示す方向D3に切り替えた後、所定のメールボックス304に向かう方向に切り替える。
後処理部32は、中間トレイ321を備えている。中間トレイ321には、用紙搬送部302により搬送された印刷済みの用紙が一時的に貯留される。後処理部32は、ジョブ実行部12による制御の下、中間トレイ321に貯留されている印刷済みの用紙に対して用紙後処理を行う。用紙後処理には、用紙に綴じ孔を穿孔するパンチ処理、及び用紙にステープル針を打ち込むステープル処理が含まれる。後処理部32によって用紙後処理が行われた用紙は、用紙搬送部302及び仕分け部31によって、中間トレイ321から図1に示す方向D2に沿って搬送され、スタックトレイ303に排出される。
排紙給紙部33は、用紙搬送部302により搬送された印刷済みの用紙を四個のメールボックス304a〜304dのそれぞれに排出する。また、排紙給紙部33は、四個のメールボックス304a〜304dのそれぞれに積載されている印刷済みの用紙を中間トレイ321へ給紙可能に構成されている。
具体的には、排紙給紙部33は、回転駆動する駆動ローラー331と、給紙ローラー332と、駆動ローラー331と給紙ローラー332との間に張設された無端ベルト333と、を備えている。
排紙給紙部33は、印刷済みの用紙をメールボックス304へ排出する場合、ジョブ実行部12による制御の下、不図示のソレノイドによって図1の実線部に示す第一姿勢になる。そして、排紙給紙部33は、ジョブ実行部12による制御の下、駆動ローラー331を時計周りに回転させることにより、用紙搬送部302により搬送された印刷済みの用紙をメールボックス304へ排出する。
一方、排紙給紙部33は、メールボックス304に積載されている印刷済みの用紙に対して後処理部32により用紙後処理を行わせる場合、メールボックス304に積載されている印刷済みの用紙を中間トレイ321へ給紙する。この場合、排紙給紙部33は、ジョブ実行部12による制御の下、不図示のソレノイドによって図1の点線部に示す第二姿勢になる。第二姿勢において、給紙ローラー332は、メールボックス304に積載された印刷済みの用紙のうち、最上部の用紙に当接した状態になる。
そして、排紙給紙部33は、ジョブ実行部12による制御の下、駆動ローラー331を反時計周りに回転させることにより、給紙ローラー332及び無端ベルト333を反時計周りに従動回転させる。これにより、排紙給紙部33は、上記最上部の用紙を用紙搬送部302へ搬送する。当該排紙給紙部33によって搬送された用紙は、用紙搬送部302及び仕分け部31により、図1に示す方向D4に沿って中間トレイ321へ搬送され、中間トレイ321に一時的に貯留される。その後、後処理部32によって用紙後処理が行われた用紙は、用紙搬送部302及び仕分け部31によって、中間トレイ321から図1に示す方向D2に沿って搬送され、スタックトレイ303に排出される。
通信部8は、複合機1の内部に設けられている。通信部8は、LAN(Local Area Network)等の不図示のネットワークに接続され、当該ネットワークに接続されたパーソナルコンピュータ等の外部装置との間で各種データの送受信を行う通信インターフェイス回路である。
例えば、通信部8は、後述のプリントジョブに用いる画像データを外部装置から受信し、受信した画像データを制御部10へ出力する。また、通信部8は、後述の送信ジョブの実行時に、原稿読取部5から制御部10に入力された画像データを外部装置へ送信する。
操作部7は、ユーザーによる種々の操作指示を入力可能に構成されている。操作部7は、タッチパネル装置71、操作キー部72、スピーカー73、及びスイッチ74を備えている。
タッチパネル装置71は、液晶ディスプレイ等の表示部711を備えている。また、タッチパネル装置71は、静電容量方式のタッチパネル機能を有している。タッチパネル機能とは、ユーザーが指やペン等の指示体を表示部711に近づけたときに生じる静電容量の変化に基づいて、ユーザーが指示体を用いてタッチ操作した、表示部711に表示されているソフトキー等の画面部品を検出する機能である。尚、タッチパネル機能は、静電容量方式に限らず、例えば、超音波方式や光学方式であってもよい。
操作キー部72は、例えば、数値や記号を入力するためのテンキーや、後述する各ジョブの実行開始を指示するためのスタートキー等の各種キーを備えている。スピーカー73は、所謂ビープ音等の所定の警告音を出力する。
スイッチ74は、実行対象のジョブを切り替えるスイッチである。複合機1において実行可能なジョブには、例えば、送信ジョブ、コピージョブ、プリントジョブ、後処理ジョブ等が含まれる。
送信ジョブとは、原稿読取部5から制御部10に入力された画像データを通信部8によって外部装置へ送信させるジョブである。
コピージョブとは、画像形成部4に、原稿読取部5から制御部10に入力された画像データを用いて印刷処理を実行させるジョブである。プリントジョブとは、画像形成部4に、通信部8から制御部10に入力された画像データを用いて印刷処理を実行させるジョブである。以下、画像形成部4に印刷処理を実行させるコピージョブ及びプリントジョブを総称する場合、印刷ジョブと記載する。
後処理ジョブとは、メールボックス304に積載されている印刷済みの用紙を、排紙給紙部33によって中間トレイ321へ給紙させ、後処理部32に、中間トレイ321に貯留された当該印刷済みの用紙に対して所定の用紙後処理を行わせるジョブである。
スイッチ74には、例えば、実行対象のジョブを送信ジョブに切り替えるスイッチ、実行対象のジョブをコピージョブに切り替えるスイッチ、実行対象のジョブをプリントジョブに切り替えるスイッチ、及び実行対象のジョブを後処理ジョブに切り替えるスイッチ等が含まれる。
スイッチ74が押下されることにより、実行対象のジョブが切り替えられた場合、条件受付部11は、当該切り替え後の実行対象のジョブに対応する操作画面を表示部711に表示する。ジョブに対応する操作画面とは、当該ジョブの実行条件が入力可能な操作画面を示す。
以下、印刷ジョブに対応する操作画面を用いた印刷ジョブの実行条件の入力方法の詳細について説明する。図3は、コピージョブの実行条件が入力可能な操作画面W1の一例を示す図である。例えば、実行対象のジョブをコピージョブに切り替えるスイッチ74が押下された場合、条件受付部11は、図3に示すように、コピージョブに対応する操作画面W1を表示部711に表示する。
操作画面W1には、コピージョブの実行条件「簡単設定」に含まれる7つの実行条件をそれぞれ入力するために、7つのソフトキーSK1〜SK7が設けられている。ソフトキーSK1は、実行条件「部数」を入力するために設けられている。ソフトキーSK2は、実行条件「用紙」を入力するために設けられている。ソフトキーSK3は、実行条件「縮小/拡大」を入力するために設けられている。ソフトキーSK4は、実行条件「両面/分割」を入力するために設けられている。ソフトキーSK5は、実行条件「排紙先」を入力するために設けられている。ソフトキーSK6は、実行条件「ページ集約」を入力するために設けられている。ソフトキーSK7は、実行条件「ソート/仕分け」を入力するために設けられている。
上記7つのソフトキーSK1〜SK7を代表して、ソフトキーSK5とソフトキーSK7とについて説明する。尚、以下では、実行条件「ソート/仕分け」に含まれる実行条件「ソート」をソート条件と記載する。また、実行条件「ソート/仕分け」に含まれる実行条件「仕分け」を仕分け条件と記載する。
ソフトキーSK5は、スタックトレイ303、四個のメールボックス304a〜304d及び排出トレイ48のうち、コピージョブの実行によって画像が形成された用紙の排出先を、実行条件「排出先」として入力するためのソフトキーである。
タッチパネル装置71によってソフトキーSK5のタッチ操作が検出された場合、条件受付部11は、実行条件「排出先」として入力可能な6個の設定値「左トレイ」、「メールボックス1」、「メールボックス2」、「メールボックス3」、「メールボックス4」「中トレイ」のそれぞれに対応する6個のソフトキーを、ソフトキーSK5に重ねて表示する。尚、「左トレイ」はスタックトレイ303を示し、「メールボックス1」、「メールボックス2」、「メールボックス3」、「メールボックス4」は、それぞれ、メールボックス304a、304b、304c、304dを示し、「中トレイ」は、排出トレイ48を示す。
そして、当該6個のソフトキーのうちの何れかのタッチ操作が検出されると、条件受付部11は、当該タッチ操作されたソフトキーに対応する設定値を実行条件「排出先」として受け付ける。
例えば、図3は、ソフトキーSK5がタッチ操作された後、「左トレイ」を示すソフトキーのタッチ操作によって、実行条件「排出先」の設定値「左トレイ」が入力された例を示している。この場合、条件受付部11は、設定値「左トレイ」を実行条件「排出先」として受け付ける。ジョブ実行部12は、用紙搬送部302及び仕分け部31を制御し、コピージョブの実行によって画像が形成された印刷済みの用紙を、当該実行条件「排出先」が示すスタックトレイ303に排出させる。
次に、ソフトキーSK7について説明する。図4(A)は、ソート条件及び仕分条件が入力可能な操作画面W2においてソート条件として「設定しない」が入力された場合の一例を示す図である。図4(B)は、ソート条件及び仕分条件が入力可能な操作画面W2においてソート条件として「設定する」が入力された場合の一例を示す図である。
タッチパネル装置71によってソフトキーSK7のタッチ操作が検出された場合、条件受付部11は、図4(A)に示すように、ソート条件及び仕分け条件を入力可能な操作画面W2を表示する。
操作画面W2には、ソート条件の設定値「設定しない」に対応するソフトキーSK21と、ソート条件の設定値「設定する」に対応するソフトキーSK22とが設けられている。ソフトキーSK21及びソフトキーSK22は、タッチ操作によって何れか一方のみが選択可能である。条件受付部11は、ソフトキーSK21及びソフトキーSK22のうち、選択されたソフトキーに対応する設定値をソート条件として受け付ける。
例えば、ユーザーが、ソフトキーSK21をタッチ操作することによって、ソフトキーSK21を選択したとする。この場合、条件受付部11は、当該選択されたソフトキーSK21に対応する設定値「設定しない」をソート条件として受け付けるとともに、ソフトキーSK21を所定の選択状態で表示する。尚、選択状態とは、選択されていることが視認可能な状態を示す。例えば、図4(A)では、条件受付部11は、ソフトキーSK21を白黒反転した状態で表示することにより、ソフトキーSK21を選択状態で表示している。
ソート条件として設定値「設定しない」が受け付けられた場合、ジョブ実行部12は、印刷済みの用紙をページ毎に部数ずつ排出するように、印刷ジョブを実行する。ソート条件として設定値「設定する」が受け付けられた場合、ジョブ実行部12は、印刷済みの用紙を、一部ずつ、且つ、ページ順に排出するように、印刷ジョブを実行する。
例えば、印刷ジョブとして、三ページの用紙を二部出力するコピージョブを実行するとする。この場合、ソート条件として設定値「設定しない」が受け付けられたときは、図4(A)のソフトキーSK21の上部に図示しているように、ジョブ実行部12は、一ページ目の用紙を二部排出した後、二ページ目の用紙を二部排出し、三ページ目の用紙を二部排出するように、当該コピージョブを実行する。一方、ソート条件として設定値「設定する」が受け付けられたときは、図4(A)のソフトキーSK22の上部に図示しているように、ジョブ実行部12は、一部目の三ページの用紙をページ順に排出した後、二部目の三ページの用紙をページ順に排出するように、当該コピージョブを実行する。
条件受付部11は、ソート条件として設定値「設定しない」を受け付けた場合、操作画面W2に、仕分け条件の設定値「設定しない」に対応するソフトキーSK23と、仕分け条件の設定値「ページ毎仕分け」に対応するソフトキーSK24と、を表示する。ソフトキーSK23及びソフトキーSK24は、ソフトキーSK21及びソフトキーSK22と同様に、タッチ操作によって何れか一方のみが選択可能である。条件受付部11は、ソフトキーSK23及びソフトキーSK24のうち、選択されたソフトキーに対応する設定値を仕分け条件として受け付ける。
ソート条件として設定値「設定しない」が受け付けられ、且つ、仕分け条件として設定値「設定しない」が受け付けられた場合、ジョブ実行部12は、ソート条件に従ってページ毎に部数ずつ排出する印刷済み用紙を、実行条件「排出先」が示す排出先に排出するように、印刷ジョブを実行する。一方、ソート条件として設定値「設定しない」が受け付けられ、且つ、仕分け条件として設定値「ページ毎仕分け」が受け付けられた場合、ジョブ実行部12は、ソート条件に従ってページ毎に部数ずつ排出する印刷済み用紙を、ページ毎に異なるメールボックス304に仕分けして排出するように、印刷ジョブを実行する。
例えば、印刷ジョブとして、三ページの用紙を二部出力するコピージョブを実行するとする。そして、ソート条件として設定値「設定しない」が受け付けられ、且つ、仕分け条件として設定値「設定しない」が受け付けられたとする。この場合、ジョブ実行部12は、図4(A)のソフトキーSK23の上部に図示しているように、実行条件「排出先」が示す排出先に、一ページ目の用紙を二部排出した後、二ページ目の用紙を二部排出し、その後、三ページ目の用紙を二部排出するように、当該コピージョブを実行する。
一方、例えば、三ページの用紙を三部出力するコピージョブを実行するとする。そして、ソート条件として設定値「設定しない」が受け付けられ、且つ、仕分け条件として設定値「ページ毎仕分け」が受け付けられたとする。この場合、ジョブ実行部12は、図4(A)のソフトキーSK24の上部に図示しているように、一ページ目の三部の用紙を、それぞれ、メールボックス304a、304b、304cに仕分けして排出した後、二ページ目の三部の用紙を、それぞれ、メールボックス304a、304b、304cに仕分けして排出し、その後、三ページ目の三部の用紙を、それぞれ、メールボックス304a、304b、304cに仕分けして排出するように、当該コピージョブを実行する。
また、条件受付部11は、ソート条件として設定値「設定する」を受け付けた場合、図4(B)に示すように、操作画面W2に、仕分け条件の設定値「設定しない」に対応するソフトキーSK25と、仕分け条件の設定値「一部毎仕分け」に対応するソフトキーSK26とを表示する。ソフトキーSK25及びソフトキーSK26は、ソフトキーSK21及びソフトキーSK22と同様に、タッチ操作によって何れか一方のみが選択可能である。条件受付部11は、ソフトキーSK25及びソフトキーSK26のうち、選択されたソフトキーに対応する設定値を仕分け条件として受け付ける。
ソート条件として設定値「設定する」が受け付けられ、且つ、仕分け条件として設定値「設定しない」が受け付けられた場合、ジョブ実行部12は、ソート条件に従って一部ずつ、且つ、ページ順に排出する印刷済み用紙を、実行条件「排出先」が示す排出先に排出するように、印刷ジョブを実行する。一方、ソート条件として設定値「設定しない」が受け付けられ、且つ、仕分け条件として設定値「一部毎仕分け」が受け付けられた場合、ジョブ実行部12は、ソート条件に従って一部ずつ、且つ、ページ順に排出する印刷済み用紙を、一部毎に異なるメールボックス304に仕分けして排出するように、印刷ジョブを実行する。
例えば、印刷ジョブとして、三ページの用紙を二部出力するコピージョブを実行するとする。そして、ソート条件として設定値「設定する」が受け付けられ、且つ、仕分け条件として設定値「設定しない」が受け付けられたとする。この場合、ジョブ実行部12は、図4(B)のソフトキーSK25の上部に図示しているように、実行条件「排出先」が示す排出先に、一部目の三ページの用紙をページ順に排出した後、二部目の三ページの用紙をページ順に排出するように、当該コピージョブを実行する。
一方、例えば、印刷ジョブとして、三ページの用紙を三部出力するコピージョブを実行するとする。そして、ソート条件として設定値「設定する」が受け付けられ、且つ、仕分け条件として設定値「一部毎仕分け」が受け付けられたとする。この場合、ジョブ実行部12は、図4(B)のソフトキーSK26の上部に図示しているように、一ページ目の三部の用紙を、それぞれ、メールボックス304a、304b、304cに仕分けして排出した後、二ページ目の三部の用紙を、それぞれ、メールボックス304a、304b、304cに仕分けして排出し、その後、三ページ目の三部の用紙を、それぞれ、メールボックス304a、304b、304cに仕分けして排出するように、当該コピージョブを実行する。
このように、ソート条件として設定値「設定する」が受け付けられ、且つ、仕分け条件として設定値「一部毎仕分け」が受け付けられた印刷ジョブを実行する場合、及び、ソート条件として設定値「設定しない」が受け付けられ、且つ、仕分け条件として設定値「ページ毎仕分け」が受け付けられた印刷ジョブを実行する場合、ジョブ実行部12は、メールボックス304のそれぞれに、一部ずつ、且つ、ページ順に用紙を排出する。つまり、ジョブ実行部12は、4個のメールボックス304の何れかに用紙を仕分けして排出する印刷ジョブを実行する場合、ジョブ実行部12は、メールボックス304のそれぞれに、一部ずつ、且つ、ページ順に用紙を排出する。
図3に参照を戻す。操作画面W1の下部には、タブキーTK1〜TK6が設けられている。タブキーTK1は、操作画面W1をそのまま表示させるために設けられている。タブキーTK2は、操作画面W1に代えて、コピージョブの実行条件「後処理」に含まれる複数の実行条件が入力可能な操作画面を表示させるために設けられている。同様に、タブキーTK3、TK4、TK5、TK6は、操作画面W1に代えて、それぞれ、コピージョブの実行条件「カラー/画質」、「レイアウト/編集」、「応用/その他」、「プログラム」に含まれる複数の実行条件が入力可能な操作画面を表示させるために設けられている。
6個のタブキーTK1〜TK6は、タッチ操作によって何れか一つが選択可能である。条件受付部11は、タブキーTK1が選択された場合、操作画面W1をそのまま表示する。条件受付部11は、タブキーTK2〜TK6が選択された場合、操作画面W1に代えて、選択されたタブキーに対応する操作画面を表示部711に表示する。
上記5つのタブキーTK2〜TK6を代表してタブキーTK2について説明する。尚、以下では、実行条件「後処理」を後処理条件と記載する。図5は、後処理条件が入力可能な操作画面W3の一例を示す図である。
ユーザーが、タブキーTK2をタッチ操作することによって、タブキーTK2を選択したとする。この場合、条件受付部11は、図5に示すように、当該選択されたタブキーTK2に対応する操作画面W3を表示部711に表示する。
条件受付部11は、仕分け条件として設定値「ページ毎仕分け」又は「一部毎仕分け」を受け付けた場合、図5に示すように、操作画面W3に、四個のメールボックス304a〜304dのそれぞれに対応する四個のソフトキーSK31a〜SK31dを表示する。
ソフトキーSK31aは、メールボックス304aに排出された用紙に対して後処理部32に行わせる用紙後処理の実行条件「ステープル」、「パンチ」、「後処理種別」が入力可能なソフトキー群を、領域DA3に表示するために設けられている。同様に、ソフトキーSK31b、SK31c、SK31dは、それぞれ、メールボックス304b、304c、304dに排出された用紙に対して後処理部32に行わせる用紙後処理の実行条件「ステープル」、「パンチ」、「後処理種別」が入力可能なソフトキー群を、領域DA3に表示するために設けられている。以下、用紙後処理の実行条件「ステープル」、「パンチ」、「後処理種別」を、それぞれ、ステープル条件、パンチ条件、後処理種別条件と記載する。
上記四個のソフトキーSK31a〜SK31dを代表してソフトキーSK31aについて説明する。ユーザーが、ソフトキーSK31aをタッチ操作することによって、ソフトキーSK31aを選択したとする。
この場合、図5に示すように、条件受付部11は、領域DA3に、ステープル条件の設定値を示す6個のソフトキーSK32a〜SK32fと、パンチ条件の設定値を示す四個のソフトキーSK33a〜SK33dと、後処理種別条件の設定値を示す三個のソフトキーSK34a〜SK34cと、後処理種別条件として後述の設定値「詳細指定」が受け付けられた場合に用いる用紙後処理の実行条件「給紙部数」の設定値の入力表示欄A31と、用紙後処理の実行条件「一枚当たりの給紙枚数」の設定値の入力表示欄A32と、を表示する。
6個のソフトキーSK32a〜SK32fは、タッチ操作によって何れか一個のみが選択可能である。条件受付部11は、六個のソフトキーSK32a〜SK32fのうち、選択されたソフトキーに対応する設定値をステープル条件として受け付ける。
ソフトキーSK32aは、ステープル処理を行わせないことを示す設定値「設定しない」を示す。ソフトキーSK32bは、ステープル針を用紙の左上に一つ打ち込ませることを示す設定値「左上」を示す。ソフトキーSK32cは、ステープル針を用紙の右上に一つ打ち込ませることを示す設定値「右上」を示す。ソフトキーSK32dは、ステープル針を用紙の左部に二つ打ち込ませることを示す設定値「左2点」を示す。ソフトキーSK32eは、ステープル針を用紙の上部に二つ打ち込ませることを示す設定値「上2点」を示す。ソフトキーSK32fは、ステープル針を用紙の右部に二つ打ち込ませることを示す設定値「右2点」を示す。
例えば、ユーザーが、ソフトキーSK32bをタッチ操作することによって、ソフトキーSK32bを選択したとする。この場合、条件受付部11は、当該選択されたソフトキーSK32bに対応する「左上」をステープル条件として受け付けるとともに、図5に示すように、ソフトキーSK32bを選択状態で表示する。
四個のソフトキーSK33a〜SK33dは、タッチ操作によって何れか一個のみが選択可能である。条件受付部11は、四個のソフトキーSK33a〜SK33dのうち、選択されたソフトキーに対応する設定値をパンチ条件として受け付ける。
ソフトキーSK33aは、パンチ処理を行わせないことを示す設定値「設定しない」を示す。ソフトキーSK33bは、用紙の左部に2個の綴じ孔を穿孔することを示す設定値「左2穴」を示す。ソフトキーSK33cは、用紙の上部に2個の綴じ孔を穿孔することを示す設定値「上2穴」を示す。ソフトキーSK33dは、用紙の右部に2個の綴じ孔を穿孔することを示す設定値「右2穴」を示す。
例えば、ユーザーが、ソフトキーSK33bをタッチ操作することによって、ソフトキーSK33bを選択したとする。この場合、条件受付部11は、当該選択されたソフトキーSK33bに対応する「左2穴」をパンチ条件として受け付けるとともに、図5に示すように、ソフトキーSK33bを選択状態で表示する。
三個のソフトキーSK34a〜SK34cは、タッチ操作によって何れか一個のみが選択可能である。条件受付部11は、三個のソフトキーSK34a〜SK34cのうち、選択されたソフトキーに対応する設定値を後処理種別条件として受け付ける。
ソフトキーSK34aは、後処理種別条件の設定値「一部毎」を示す。ソフトキーSK34bは、後処理種別条件の設定値「一括」を示す。ソフトキーSK34cは、後処理種別条件の設定値「詳細指定」を示す。
例えば、ユーザーが、ソフトキーSK34aをタッチ操作することによって、ソフトキーSK34aを選択したとする。この場合、条件受付部11は、当該選択されたソフトキーSK34aに対応する設定値「一部毎」を後処理種別条件として受け付けるとともに、図5に示すように、ソフトキーSK34aを選択状態で表示する。
ユーザーが、ソフトキーSK34bをタッチ操作することによって、ソフトキーSK34bを選択したとする。この場合、条件受付部11は、当該選択されたソフトキーSK34bに対応する設定値「一括」を後処理種別条件として受け付けるとともに、ソフトキーSK34bを選択状態で表示する。
ユーザーがソフトキーSK34cを選択した場合、条件受付部11は、当該選択されたソフトキーSK34cに対応する設定値「詳細設定」を後処理種別条件として受け付けるとともに、ソフトキーSK34cを選択状態で表示し、且つ、入力表示欄A31及び入力表示欄A32を入力可能な状態にする。つまり、後処理種別条件として設定値「詳細指定」が受け付けられた場合、ユーザーは、操作キー部72に含まれるテンキーを用いて、入力表示欄A31及び入力表示欄A32に数値を入力可能となる。
尚、条件受付部11は、ユーザーがソフトキーSK34a、SK34bを選択した場合、つまり、後処理種別条件として設定値「一部毎」又は設定値「一括」を受け付けた場合、入力表示欄A31及び入力表示欄A32を入力不可能な状態にする。この場合、ユーザーは、操作キー部72に含まれるテンキーを用いて、入力表示欄A31及び入力表示欄A32に数値を入力できなくなる。
後処理種別条件として設定値「一部毎」が受け付けられた場合、ジョブ実行部12は、後処理部32に、四個のソフトキーSK31a〜SK31dのうち選択されているソフトキーに対応するメールボックス304に排出された用紙に対して、一部の用紙毎に、ステープル条件及びパンチ条件が示す用紙後処理を実行させる。
後処理種別条件として設定値「一括」が受け付けられた場合、ジョブ実行部12は、後処理部32に、四個のソフトキーSK31a〜SK31dのうち選択されているソフトキーに対応するメールボックス304に排出された用紙全体に対して、一括して、ステープル条件及びパンチ条件が示す用紙後処理を実行させる。
条件受付部11は、後処理種別条件として設定値「詳細指定」を受け付けた場合、入力表示欄A31に入力された数値を実行条件「給紙部数」として受け付け、入力表示欄A32に入力された数値を実行条件「一枚当たりの給紙枚数」として受け付ける。
この場合、ジョブ実行部12は、排紙給紙部33に、四個のソフトキーSK31a〜SK31dのうち選択されているソフトキーに対応するメールボックス304に排出された用紙のうち、実行条件「一枚当たりの給紙枚数」と同じ枚数の用紙を中間トレイ321へ給紙させる第一処理を行う。ジョブ実行部12は、後処理部32に、第一処理により給紙させた用紙に対して、ステープル条件及びパンチ条件が示す用紙後処理を実行させ、当該用紙後処理が終了するまでの間、排紙給紙部33による次の給紙を待機させる第二処理を行う。ジョブ実行部12は、第一処理及び第二処理を実行条件「給紙部数」と同じ回数繰り返す。
つまり、図5は、メールボックス304aに対して行わせる用紙後処理の実行条件である、ステープル条件として設定値「左上」が受け付けられ、パンチ条件として設定値「左2穴」が受け付けられ、後処理種別条件として設定値「一部毎」が受け付けられたことを示している。
このようにして、ユーザーは、上記操作画面W2を用いて仕分け条件の設定値「ページ毎仕分け」又は「一部毎仕分け」を選択した場合、操作画面W3内の領域DA3に表示されたソフトキー群を用いて、四個のソフトキーSK31a〜SK31dのうち、選択したソフトキーに対応するメールボックス304に排出された用紙に対して行わせる用紙後処理の実行条件「ステープル」「パンチ」「後処理種別」を入力することができる。
条件受付部11により受け付けられた、四個のソフトキーSK31a〜SK31dのうち、ユーザーにより選択されたソフトキーに対応するメールボックス304に排出された用紙に対して行わせる用紙後処理の実行条件「ステープル」「パンチ」の何れかが、設定値「設定しない」とは異なる設定値であったとする。この場合、条件受付部11は、当該選択されたソフトキーに対応するメールボックス304を、後処理条件に含まれる実行条件「後処理対象」として受け付ける。以下、実行条件「後処理対象」を後処理対象条件と記載する。
一方、条件受付部11により受け付けられた、四個のソフトキーSK31a〜SK31dのうち、ユーザーにより選択されたソフトキーに対応するメールボックス304に排出された用紙に対して行わせる用紙後処理の実行条件「ステープル」「パンチ」が共に、設定値「設定しない」であったとする。この場合、条件受付部11は、当該選択されたソフトキーに対応するメールボックス304を、後処理対象条件として受け付けない。
尚、仕分け条件として設定値「設定しない」が受け付けられ、且つ、実行条件「排出先」として設定値「左トレイ」が受け付けられ、且つ、ソート条件として設定値「設定する」が受け付けられたとする。つまり、印刷済みの用紙を一部ずつ、且つ、ページ順にスタックトレイ303に排出する印刷ジョブを実行するとする。この場合、条件受付部11は、操作画面W3に、ソフトキーSK31a〜SK31d、ソフトキーSK34c、入力表示欄A31及び入力表示欄A32を表示せず、ソフトキーSK32a〜SK32f、ソフトキーSK33a〜SK33d、及びソフトキーSK34a〜SK34bのみを領域DA3に表示する。
つまり、この場合、ユーザーは、操作画面W3内の領域DA3に表示されたソフトキー群を上記と同様に用いて、スタックトレイ303に排出される前に、中間トレイ321に搬送された用紙に対して行わせる用紙後処理の実行条件「ステープル」「パンチ」を入力することができ、実行条件「後処理種別」として、設定値「一部毎」、「一括」のみを入力することができる。
また、仕分け条件として設定値「設定しない」が受け付けられ、且つ、実行条件「排出先」として四個の設定値「メールボックス1」、「メールボックス2」、「メールボックス3」、「メールボックス4」のうちの何れかが受け付けられた場合、条件受付部11は、操作画面W3に、ソフトキーSK31a〜SK31dを表示せず、ソフトキーSK32a〜SK32f、ソフトキーSK33a〜SK33d、及びソフトキーSK34a〜SK34c、入力表示欄A31、A32を領域DA3に表示する。
つまり、この場合、ユーザーは、操作画面W3内の領域DA3に表示されたソフトキー群を上記と同様に用いて、実行条件「排出先」が示すメールボックス304に排出された用紙に対して行わせる用紙後処理の実行条件「ステープル」「パンチ」「後処理種別」を入力することができる。
この場合、条件受付部11により受け付けられた、用紙後処理の実行条件「ステープル」「パンチ」の何れかが、設定値「設定しない」とは異なる設定値であったとする。この場合、条件受付部11は、実行条件「排出先」が示すメールボックス304を、後処理対象条件として受け付ける。
また、実行条件「排出先」が「中トレイ」である場合、つまり、印刷済みの用紙を排出トレイ48に排出する場合、条件受付部11は、操作画面W1においてタブキーTK2が選択されたとしても、操作画面W3を表示しない。
以下、印刷ジョブ実行時の動作について説明する。当該説明の中で、警告報知部13及び排紙情報記憶部14の詳細について説明する。尚、以下では、具体例として、20枚の原稿を5部コピーするコピージョブ実行時の動作について説明する。図6は、コピージョブ実行時の動作を示すフローチャートである。図7は、排紙情報記憶部14に記憶される情報の一例を示す図である。図8は、メールボックス304に排出された用紙に対して行われる用紙後処理の動作を示すフローチャートである。
図6に示すように、条件受付部11は、ユーザーが、実行対象のジョブをコピージョブに切り替えるスイッチ74を押下後、上記操作画面W1〜W3等のコピージョブに対応する操作画面を用いて入力したコピージョブの実行条件を受け付ける(S1)。
そして、操作キー部72に含まれるスタートキーが押下されると、ジョブ実行部12は、ステップS1で受け付けられた実行条件を用いたコピージョブの実行を開始する(S2)。
条件受付部11が、ステップS1において、仕分け条件として「設定しない」を受け付け(S3;NO)、且つ、実行条件「排出先」として「左トレイ」又は「中トレイ」を受け付けた場合(S7;NO)、ジョブ実行部12は、実行条件「排出先」が示す排出先に印刷済みの用紙を排出する(S8)。
例えば、ステップS1において、仕分け条件として設定値「設定しない」が受け付けられ、且つ、実行条件「排出先」として設定値「左トレイ」が受け付けられ、且つ、ソート条件として設定値「設定する」が受け付けられたとする。つまり、ステップS2で開始したコピージョブが、印刷済みの用紙を一部ずつ、且つ、ページ順にスタックトレイ303に排出するコピージョブであるとする。また、ステープル条件又はパンチ条件として、設定値「設定しない」とは異なる設定値が受け付けられたとする。
この場合、ジョブ実行部12は、ステップS8において、後処理部32に、中間トレイ321に搬送された用紙に対して、用紙後処理の実行条件「ステープル」「パンチ」「後処理種別」を用いて用紙後処理を行わせた後、スタックトレイ303に排出する。ステップS8は、周知の処理であるため、これ以上の詳細な説明は省略する。
一方、条件受付部11が、ステップS1において、仕分け条件として「一部毎仕分け」又は「ページ毎仕分け」を受け付けた場合(S3;YES)、ジョブ実行部12は、メールボックス304のそれぞれに、一部ずつ、且つ、ページ順に印刷済みの用紙を排出する(S4)。
また、条件受付部11が、ステップS1において、仕分け条件として設定値「設定しない」が受け付けられ、且つ、実行条件「排出先」として四個の設定値「メールボックス1」、「メールボックス2」、「メールボックス3」、「メールボックス4」のうちの何れかが受け付けられた場合も(S3;NO、S7;YES)、ジョブ実行部12は、ソート条件を無視して、メールボックス304のそれぞれに、一部ずつ、且つ、ページ順に印刷済みの用紙を排出する(S4)。
そして、ジョブ実行部12は、ステップS2で開始したコピージョブの実行によって、各メールボックス304に排出した印刷済み用紙の部数及び一部当たりの排出枚数と、各メールボックス304に排出した印刷済み用紙の総枚数と、を排紙情報記憶部14に記憶する(S5)。
例えば、仕分け条件として「一部毎仕分け」又は「ページ毎仕分け」が受け付けられた、20枚の原稿を5部コピーするコピージョブの実行が開始されたとする。この場合、ジョブ実行部12は、ステップS4において、4個のメールボックス304a〜304dに、それぞれ、一部の20枚の印刷済み用紙をページ順に排出後、更に、メールボックス304aに、一部の20枚の印刷済み用紙をページ順に排出する。
このため、ジョブ実行部12は、ステップS5において、図7に示すように、メールボックス304aを示す「メールボックス1」と対応付けて、メールボックス304aに排出した印刷済み用紙の部数「2」及び一部当たりの排出枚数「20」と、メールボックス304aに排出した用紙の総枚数「40」と、を排紙情報記憶部14に記憶する。
また、ジョブ実行部12は、ステップS5において、メールボックス304b、304c、304dを示す「メールボックス2」、「メールボックス3」、「メールボックス4」と対応付けて、メールボックス304b、304c、304dに排出した印刷済み用紙の部数「1」及び一部当たりの排出枚数「20」と、メールボックス304b、304c、304dに排出した用紙の総枚数「20」と、を排紙情報記憶部14に記憶する。
そして、ステップS1において、後処理対象条件として受け付けられたメールボックス304が存在しない場合(S6;NO)、ジョブ実行部12は、ステップS2において開始したコピージョブを終了する。
一方、後処理対象条件として受け付けられたメールボックス304が少なくとも一つ存在する場合(S6;YES)、図8に示す動作を実行する。以下、後処理対象条件として受け付けられたメールボックス304を受付メールボックスと記載する。
受付メールボックスが少なくとも一つ存在する場合(S6;YES)、ジョブ実行部12は、各受付メールボックスに排出された用紙に対して行わせる用紙後処理の実行条件「後処理種別」に応じて、実行する処理を分岐する(S10)。
以下、受付メールボックスに排出された用紙に対して行わせる用紙後処理の実行条件「後処理種別」を、受付メールボックスに対応する後処理種別条件と記載する。同様に、受付メールボックスに排出された用紙に対して行わせる用紙後処理の実行条件「ステープル」を、受付メールボックスに対応するステープル条件と記載する。受付メールボックスに排出された用紙に対して行わせる用紙後処理の実行条件「パンチ」を、受付メールボックスに対応するパンチ条件と記載する。また、受付メールボックスに対応する後処理種別条件として設定値「詳細指定」が受け付けられた場合に、受け付けられた実行条件「給紙部数」を、受付メールボックスに対応する給紙部数と記載し、受け付けられた実行条件「一枚当たりの給紙枚数」を、受付メールボックスに対応する一枚当たりの給紙枚数と記載する。
受付メールボックスに対応する後処理種別条件として設定値「一部毎」が受け付けられていたとする(S10;一部毎)。この場合、警告報知部13は、排紙情報記憶部14に記憶されている当該受付メールボックスに対応する一部当たりの排紙枚数が、所定の上限枚数を超えているか否かを判定する(S21)。上限枚数は、中間トレイ321に貯留可能な用紙枚数の上限値であり、予めROM等に記憶されている。
排紙情報記憶部14に記憶されている受付メールボックスに対応する一部当たりの排紙枚数が、所定の上限枚数を超えている場合(S21;YES)、警告報知部13は、スピーカー73に所定の警告音を出力させるとともに、表示部711に当該受付メールボックスに排紙された用紙に対して用紙後処理が行えない旨のメッセージを表示する(S11)。これにより、警告報知部13は、当該受付メールボックスに排紙された用紙に対して用紙後処理が行えない旨の警告を報知する。その後は、ステップS12が行われる。
排紙情報記憶部14に記憶されている受付メールボックスに対応する一部当たりの排紙枚数が、所定の上限枚数を超えていない場合(S21;NO)、ジョブ実行部12は、排紙給紙部33に、当該受付メールボックスに積載されている用紙のうち、当該一部当たりの排紙枚数の用紙を中間トレイ321へ給紙させる(S22)。そして、ジョブ実行部12は、後処理部32に、ステップS22で給紙された用紙に対して当該受付メールボックスに対応するステープル条件及びパンチ条件が示す用紙後処理を実行させる(S23)。
ジョブ実行部12は、排紙情報記憶部14に記憶されている当該受付メールボックスに対応する部数と同じ回数、ステップS22及びステップS23の実行を繰り返す(S24)。尚、ジョブ実行部12は、ステップS23における用紙後処理が終了するまでの間、次のステップS22の実行を待機させる。
例えば、ステップS21において、受付メールボックスが、「メールボックス1」が示すメールボックス304aであるとする。また、上限枚数が「40」であるとする。この場合、図7に示すように、排紙情報記憶部14に記憶されている「メールボックス1」に対応する一部当たりの排紙枚数は、「20」であり、上限枚数「40」を超えていない。また、排紙情報記憶部14に記憶されている「メールボックス1」に対応する部数は、「2」である。
このため、ステップS22において、ジョブ実行部12は、排紙給紙部33に、メールボックス304aに積載されている用紙のうち、当該一部当たりの排紙枚数「20」枚の用紙を中間トレイ321へ給紙させる。そして、ステップS23において、ジョブ実行部12は、後処理部32に、ステップS22で給紙された「20」枚の用紙に対して、メールボックス304aに対応するステープル条件及びパンチ条件が示す用紙後処理を実行させる。そして、ジョブ実行部12は、ステップS23における用紙後処理まで、次のステップS22の実行を待機する。このようにして、ジョブ実行部12は、排紙情報記憶部14に記憶されている当該受付メールボックスに対応する部数「2」と同じ二回、ステップS22及びステップS23の実行を繰り返す。
一方、ステップS10において、受付メールボックスに対応する後処理種別条件として設定値「一括」が受け付けられたとする(S10;一括)。この場合、警告報知部13は、排紙情報記憶部14に記憶されている当該受付メールボックスに対応する総枚数が、所定の上限枚数を超えているか否かを判定する(S31)。
排紙情報記憶部14に記憶されている受付メールボックスに対応する総枚数が、所定の上限枚数を超えている場合(S31;YES)、警告報知部13は、スピーカー73に所定の警告音を出力させるとともに、表示部711に当該受付メールボックスに排紙された用紙に対して用紙後処理が行えない旨のメッセージを表示する(S11)。その後、ステップS12が行われる。
排紙情報記憶部14に記憶されている受付メールボックスに対応する総枚数が、所定の上限枚数を超えていない場合(S31;NO)、ジョブ実行部12は、排紙給紙部33に、当該受付メールボックスに積載されている用紙のうち、当該総枚数の用紙を中間トレイ321へ給紙させる(S32)。そして、ジョブ実行部12は、後処理部32に、ステップS32で給紙された用紙に対して当該受付メールボックスに対応するステープル条件及びパンチ条件が示す用紙後処理を実行させる(S33)。
例えば、ステップS31において、受付メールボックスが、「メールボックス2」が示すメールボックス304bであるとする。また、上限枚数が「40」であるとする。この場合、図7に示すように、排紙情報記憶部14に記憶されている「メールボックス2」に対応する総枚数は、「20」であり、上限枚数「40」を超えていない。
このため、ステップS32において、ジョブ実行部12は、排紙給紙部33に、メールボックス304bに積載されている用紙のうち、当該総枚数「20」枚の用紙を中間トレイ321へ給紙させる。そして、ステップS33において、ジョブ実行部12は、後処理部32に、ステップS32で給紙された「20」枚の用紙に対して、メールボックス304bに対応するステープル条件及びパンチ条件が示す用紙後処理を実行させる。
または、ステップS10において、受付メールボックスに対応する後処理種別条件として設定値「詳細指定」が受け付けられたとする(S10;詳細指定)。この場合、警告報知部13は、受付メールボックスに対応する一枚当たりの給紙枚数が、所定の上限枚数を超えているか否かを判定する(S41)。
受付メールボックスに対応する一枚当たりの給紙枚数が、所定の上限枚数を超えている場合(S41;YES)、警告報知部13は、スピーカー73に所定の警告音を出力させるとともに、表示部711に当該受付メールボックスに排紙された用紙に対して用紙後処理が行えない旨のメッセージを表示する(S11)。その後、ステップS12が行われる。
受付メールボックスに対応する一枚当たりの給紙枚数が、所定の上限枚数を超えていない場合(S41;NO)、ジョブ実行部12は、排紙給紙部33に、当該受付メールボックスに積載されている用紙のうち、当該一部当たりの給紙枚数の用紙を中間トレイ321へ給紙させる(S42)。そして、ジョブ実行部12は、後処理部32に、ステップS42で給紙された用紙に対して当該受付メールボックスに対応するステープル条件及びパンチ条件が示す用紙後処理を実行させる(S43)。
ジョブ実行部12は、受付メールボックスに対応する給紙部数と同じ回数、ステップS42及びステップS43の実行を繰り返す(S44)。尚、ジョブ実行部12は、ステップS43における用紙後処理が終了するまでの間、次のステップS42の実行を待機させる。
例えば、ステップS41において、受付メールボックスが、「メールボックス1」が示すメールボックス304aであるとする。また、上限枚数が「40」であるとする。また、ステップS1において、「メールボックス1」に対応する一部当たりの給紙枚数として設定値「20」が受け付けられていたとする。また、ステップS1において、「メールボックス1」に対応する給紙部数として設定値「2」が受け付けられていたとする。
この場合、「メールボックス1」に対応する一部当たりの給紙枚数は、上限枚数「40」を超えていない。このため、ステップS42において、ジョブ実行部12は、排紙給紙部33に、メールボックス304aに積載されている用紙のうち、当該一部当たりの給紙枚数「20」枚の用紙を中間トレイ321へ給紙させる。そして、ステップS43において、ジョブ実行部12は、後処理部32に、ステップS42で給紙された「20」枚の用紙に対して、メールボックス304aに対応するステープル条件及びパンチ条件が示す用紙後処理を実行させる。そして、ジョブ実行部12は、ステップS43における用紙後処理まで、次のステップS42の実行を待機する。このようにして、ジョブ実行部12は、当該受付メールボックスに対応する給紙部数「2」と同じ二回、ステップS42及びステップS43の実行を繰り返す。
ジョブ実行部12は、全ての受付メールボックスのそれぞれに排出された用紙に対して用紙後処理を終了するまで、ステップS10以降の処理を繰り返す(S12)。
次に後処理ジョブ実行時の動作について説明する。尚、以下では、具体例として、当該後処理ジョブ実行時の直近に実行されたコピージョブが、20枚の原稿を5部コピーし、印刷済みの用紙を4個のメールボックス304a〜304dのそれぞれに仕分けして排出後、当該4個のメールボックス304a〜304dに排出された用紙に対して何ら用紙後処理を行わないコピージョブであるとする。つまり、排紙情報記憶部14には、当該コピージョブの実行により、図7に示す情報が記憶されているものとする。図9は、後処理ジョブの実行時の動作を示すフローチャートである。
図9に示すように、ユーザーが、実行対象のジョブを後処理ジョブに切り替えるスイッチ74を押下した場合(S51;YES)、条件受付部11は、図5に示すように、仕分け条件として設定値「ページ毎仕分け」又は「一部毎仕分け」が受け付けられた場合と同様の操作画面W3を表示部711に表示する。
つまり、ユーザーは、当該操作画面W3を用いて、直近の印刷ジョブの実行によって、四個のソフトキーSK31a〜SK31dのうち、選択したソフトキーに対応するメールボックス304に排出された用紙に対して行わせる用紙後処理の実行条件「ステープル」「パンチ」「後処理種別」を入力することができる。
また、ユーザーは、4個のメールボックス304a〜304dの何れかに、直近の印刷ジョブによって排出された用紙とは別の用紙を載置し、当該操作画面W3を用いて、四個のソフトキーSK31a〜SK31dのうち、選択したソフトキーに対応するメールボックス304に載置した上記別の用紙に対して行わせる用紙後処理の実行条件「ステープル」「パンチ」「後処理種別」を入力することができる。ただし、この場合、ユーザーは、上記別の用紙に対して適切に用紙後処理を実行させるために、用紙後処理の実行条件「後処理種別」として設定値「詳細指定」を選択して、上記別の用紙の給紙部数と一部当たりの給紙枚数とを入力表示欄A31,A32に適切に入力する必要がある。
ユーザーが当該操作画面W3を用いて後処理条件の入力を行ったことにより、条件受付部11が後処理条件を受け付けた後(S52)、操作キー部72に含まれるスタートキーが押下されると、ジョブ実行部12は、ステップS52で受け付けられた後処理条件が示す後処理ジョブの実行を開始する(S53)。その後は、上述した図8に示す動作が行われる。
このように、上記実施形態の構成によれば、排紙給紙部33によって、四個のメールボックス304a〜304dのそれぞれに積載されている印刷済みの用紙を後処理部32へ給紙させ、後処理部32によって、当該給紙された用紙に対して所定の用紙後処理を行わせることができる。これにより、四個のメールボックス304a〜304dのそれぞれに積載されている印刷済みの用紙を順次取り出して、当該取り出した用紙に対して用紙後処理を手動で行う手間をユーザーにかけることなく、四個のメールボックス304a〜304dのそれぞれに積載されている印刷済みの用紙に対して用紙後処理を容易に行うことができる。
また、ユーザーは、操作画面W3を用いて、四個のソフトキーSK31a〜SK31dのうち、用紙後処理を行いたい用紙が積載されているメールボックス304に対応するソフトキーを選択後、ステープル条件又はパンチ条件の設定値として、設定値「設定しない」とは異なる設定値を選択するという簡易な操作を行うだけで、当該選択されたメールボックス304に積載されている用紙を後処理部32へ給紙させ、当該用紙に対して用紙後処理を行わせることができる。
また、ユーザーは、印刷ジョブの実行後、次の印刷ジョブが実行されるまでの間に、実行した印刷ジョブによって排出された用紙に用紙後処理を行いたい場合がある。この場合、上記実施形態の構成によれば、ユーザーは、操作画面W3を用いて、四個のソフトキーSK31a〜SK31dのうち、当該排出された用紙が積載されているメールボックス304に対応するソフトキーを選択後、ステープル条件又はパンチ条件の設定値として、設定値「設定しない」とは異なる設定値を選択し、後処理種別条件の設定値として、設定値「一括」を選択するという簡易な操作を行うだけで、当該印刷ジョブによって当該選択されたメールボックス304に排出された全ての用紙を後処理部32に給紙させ、当該全ての用紙に対して用紙後処理を実行させることができる。
また、ユーザーは、印刷ジョブの実行後、次の印刷ジョブが実行されるまでの間に、実行した印刷ジョブによって排出された用紙に対して、一部の用紙毎に用紙後処理を行いたい場合がある。この場合、上記実施形態の構成によれば、ユーザーは、操作画面W3を用いて、四個のソフトキーSK31a〜SK31dのうち、当該排出された用紙が積載されているメールボックス304に対応するソフトキーを選択後、ステープル条件又はパンチ条件の設定値として、設定値「設定しない」とは異なる設定値を選択し、後処理種別条件の設定値として、設定値「一部毎」を選択するという簡易な操作を行うだけで、当該印刷ジョブによって当該選択されたメールボックス304に排出された用紙を一部ずつ後処理部32に給紙させ、当該一部の用紙毎に用紙後処理を実行させることを、当該排出された用紙の部数と同じ回数繰り返させることができる。
これにより、ユーザーは、直近の印刷ジョブによって上記選択したメールボックス304に排出された用紙に対して、一部の用紙毎に用紙後処理が行われた用紙束を、当該印刷ジョブによって上記選択したメールボックス304に排出された用紙と同じ部数得ることができる。
また、ユーザーは、任意の時期に、所持している用紙束に対して一部の用紙毎に用紙後処理を行いたい場合がある。この場合、上記実施形態の構成によれば、ユーザーは、上記所持している用紙束をメールボックス304に積載後、実行対象のジョブを後処理ジョブに切り替えるスイッチ74を押下して操作画面W3を表示させる。そして、当該操作画面W3を用いて、四個のソフトキーSK31a〜SK31dのうち、当該メールボックス304に対応するソフトキーを選択後、ステープル条件又はパンチ条件の設定値として、設定値「設定しない」とは異なる設定値を選択し、後処理種別条件の設定値として、設定値「詳細指定」を選択し、当該メールボックス304に対応する用紙の給紙部数及び一部当たりの給紙枚数を入力するという簡易な操作を行うだけでよい。
これにより、当該メールボックス304に積載した用紙を、上記入力した一部当たりの給紙枚数ずつ後処理部32に給紙させ、当該一部当たりの給紙枚数の用紙毎に、つまり、一部の用紙毎に用紙後処理を実行させることを、上記入力した給紙部数と同じ回数行わせることができる。
その結果、ユーザーは、任意の時期に、上記選択したメールボックス304に積載した用紙に対して、一部の用紙毎に用紙後処理が行われた用紙束を、上記入力した給紙部数と同じ部数得ることができる。
また、上記実施形態の構成によれば、ユーザーは、受付メールボックス毎に、各受付メールボックスに積載された用紙に対して行わせる用紙後処理を意図に応じて適宜入力することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、ユーザーは、報知された警告に気づくことにより、上限枚数よりも多くの用紙に対して用紙後処理を行おうとしていることに気づき易くなる。
また、上記実施形態の構成によれば、四個のメールボックス304の何れかに用紙を排出する印刷ジョブの実行によって、各メールボックス304には用紙が一部ずつ且つページ順に排出される。このため、排紙給紙部33によって、メールボックス304に積載されている用紙を、一部ずつ、且つ、ページ順に後処理部32に給紙することが容易となる。これにより、メールボックス304に積載されている用紙に対して、後処理部32に一部の用紙毎に用紙後処理を行わせることが容易となる。
尚、上記実施形態は、本発明に係る実施形態の例示に過ぎず、本発明を上記実施形態に限定する趣旨ではない。例えば、以下に示す、変形実施形態であってもよい。
(1)ジョブ実行部12は、仕分け条件として設定値「設定しない」が受け付けられ(S3;NO)、且つ、実行条件「排出先」として四個の設定値「メールボックス1」、「メールボックス2」、「メールボックス3」、「メールボックス4」のうちの何れかが受け付けられた場合(S7;YES)、ステップS4において、ソート条件を無視して、印刷済み用紙を一部ずつ且つページ順に排出することに代えて、ソート条件に従って用紙を排出するようにしてもよい。
これに合わせて、条件受付部11は、ソート条件として設定値「設定しない」を受け付け、且つ、仕分け条件として設定値「設定しない」を受け付け、且つ、実行条件「排出先」として四個の設定値「メールボックス1」、「メールボックス2」、「メールボックス3」、「メールボックス4」のうちの何れかを受け付けたときは、操作画面W3に、ソフトキーSK34a〜SK34c及び入力表示欄A31、A32を領域DA3に表示しないようにしてもよい。
そして、当該操作画面W3を用いて、条件受付部11により受け付けられた、用紙後処理の実行条件「ステープル」「パンチ」の何れかが、設定値「設定しない」とは異なる設定値であったとする。この場合、条件受付部11は、実行条件「排出先」が示すメールボックス304を、後処理対象条件として受け付けるようにしてもよい。そして、ステップS10、S21〜S24、S41〜S44を省略し、ステップS5において、ジョブ実行部12が、排紙情報記憶部14に、各メールボックス304に排出した印刷済み用紙の部数及び一部当たりの排出枚数を記憶しないようにしてもよい。つまり、後処理部32が、後処理種別条件として設定値「一括」を受け付けた場合と同様の用紙後処理のみを実行可能にしてもよい。
(2)制御部10が警告報知部13として動作しないようにして、ステップS21、S31、S41、S11(図8)を省略してもよい。ただし、この場合、中間トレイ321に上限枚数以上の用紙が給紙され、紙詰まり等の異常が生じる虞がある。
(3)後処理部32は、用紙における予め定められた一か所にだけ、綴じ孔を穿孔するパンチ処理と、用紙における予め定められた一か所にだけ、ステープル針を打ち込むステープル処理と、を実行可能であってもよい。また、後処理部32は、当該パンチ処理及び当該ステープル処理のうち、何れか一方のみを実行可能であってもよい。
これに合わせて、操作画面W3に、ステープル条件の5個の設定値をそれぞれ示す5個のソフトキーSK32b〜SK32fに代えて、ステープル条件の設定値「設定する」を示す一個のソフトキーのみを設けるようにしてもよい。また、操作画面W3に、パンチ条件の三個の設定値をそれぞれ示す三個のソフトキーSK33b〜SK33dに代えて、パンチ条件の設定値「設定する」を示すソフトキーのみを設けるようにしてもよい。つまり、ユーザーが、後処理部32へ給紙された用紙に対して、所定の用紙後処理を行うか否かのみを選択できるようにしてもよい。
(4)操作画面W3に、ソフトキーSK34c及び入力表示欄A31、A32を設けないようにして、ステップS41〜S44を省略してもよい。つまり、条件受付部11が、後処理種別条件として、設定値「詳細指定」を受け付けないようにしてもよい。
(5)操作画面W3に、ソフトキーSK34aを設けないようにして、ステップS21〜S24を省略してもよい。これに合わせて、ステップS5において、ジョブ実行部14が、排紙情報記憶部14に、各メールボックス304に排出した印刷済み用紙の部数及び一部当たりの排出枚数を記憶しないようにしてもよい。つまり、条件受付部11が、後処理種別条件として、設定値「一部毎」を受け付けないようにしてもよい。
(6)操作画面W3に、ソフトキーSK34bを設けないようにして、ステップS31〜S33を省略してもよい。これに合わせて、ステップS5において、ジョブ実行部12が、排紙情報記憶部14に、各メールボックス304に排出した印刷済み用紙の総枚数を記憶しないようにしてもよい。つまり、条件受付部11が、後処理種別条件として、設定値「一括」を受け付けないようにしてもよい。
(7)操作画面W3に、ソフトキーSK34a〜SK34c、及び入力表示欄A31、A32を設けないようにして、ステップS10、S21〜S24、S41〜S44を省略してもよい。これに合わせて、ステップS5において、ジョブ実行部12が、排紙情報記憶部14に、各メールボックス304に排出した印刷済み用紙の部数及び一部当たりの排出枚数を記憶しないようにしてもよい。つまり、後処理部32が、後処理種別条件として設定値「一括」を受け付けた場合と同様の用紙後処理のみを実行可能にしてもよい。
(8)操作画面W3に、ソフトキーSK34a〜SK34c及び入力表示欄A31、A32を設けないようにして、ステップS10、S31〜S33、S41〜S44を省略してもよい。これに合わせて、ステップS5において、ジョブ実行部12が、排紙情報記憶部14に、各メールボックス304に排出した印刷済み用紙の総枚数を記憶しないようにしてもよい。つまり、後処理部32が、後処理種別条件として設定値「一部毎」を受け付けた場合と同様の用紙後処理のみを実行可能にしてもよい。
(9)後処理装置3が備えるメールボックス304の個数は、四個に限らず、一以上の個数であればよい。
特に、後処理装置3が備えるメールボックス304の個数が一個である場合、操作画面W2に、仕分け条件を入力するためのソフトキーSK23〜SK26を表示しないようにしてもよい。つまり、条件受付部11が、仕分け条件を受け付けないようにしてもよい。
また、条件受付部11は、実行条件「排出先」として当該一個のメールボックス304を受け付けたときは、操作画面W3に、当該一個のメールボックス304を選択するためのソフトキーを表示しないようにしてもよい。そして、当該操作画面W3を用いて、条件受付部11により受け付けられた、用紙後処理の実行条件「ステープル」「パンチ」の何れかが、設定値「設定しない」とは異なる設定値であったとする。この場合、条件受付部11は、実行条件「排出先」が示す当該一個のメールボックス304を、後処理対象条件として受け付けるようにしてもよい。