JP6295902B2 - 回転電機の冷却構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ロータ軸に冷媒を循環させて回転電機のロータ軸を冷却する回転電機の冷却構造に関する。
従来、モータ、ジェネレータおよび両者を兼用するモータジェネレータなどの回転電機の発熱を抑制する冷却構造として、ロータ軸に冷媒を循環させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この従来技術は、ロータ軸は内筒と外筒とにより内側通路と外側通路とを有した二重筒構造となっており、内筒の先端部は、外側通路に開口されている。
そして、従来技術では、減速機によってかき上げられた冷媒が、ロータ軸端部から内筒の内側通路に供給され、内側通路を軸方向に流れた後、内筒の先端から外側通路に供給され、外側通路を折り返して外筒の軸端部から遠心力により径方向に排出される。この外側通路を流れる冷媒により、外筒と一体のロータを冷却する。
特開平9−150346号公報
上述の従来技術では、ロータ軸への冷媒供給量は減速機の掻き上げ量により決まる。一方、ロータ軸の冷媒輸送能力(ポンプ能力)はロータ回転数によって決まる。このように、ロータ軸への冷媒供給量と、ロータ軸における輸送量(ロータ軸からの排出量)が、異なる因子により決定される。
このため、ロータ軸における冷媒輸送量が、ロータ軸への冷媒供給量を上回ると、ロータ軸の内部で、冷媒の液膜切れが発生し、冷却性能が低下してしまうという問題点があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、ロータ軸における冷媒輸送量が、ロータ軸への冷媒供給量を上回った場合の冷却性能を向上可能な回転電機の冷却構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、
内筒と外筒との二重構造により前記内筒の内外に内側通路および外側通路を有したロータ軸と、
前記内筒の軸方向の一端側に設けられた冷媒流入口、および、前記内筒の軸方向の他端側に設けられて前記内側通路を前記外側通路に連通した内外連通口と、
を備えた回転電機の冷却構造であって、
前記内外連通口よりも前記冷媒流入口側の位置で前記内筒を貫通し、前記内側通路の冷媒を前記外側通路に供給する噴流孔を1以上設けるとともに、前記噴流孔よりも前記内外連通口側の位置に、前記内外連通口への冷媒の流れを制限する制限部を設けたことを特徴とする。
本発明の回転電機の冷却構造では、内側通路に供給された冷媒を、噴流孔を介した経路と、連通部を介した経路との2系統の経路により外側経路に供給可能である。
冷媒供給量が冷媒輸送量を下回る場合、制限部により連通部への流量を制限することで内側通路に確保した冷媒を、噴流孔を介して外側通路へ供給する。したがって、外側通路における液膜切れの発生を抑制して、冷却性能を向上できる。
一方、冷媒供給量が冷媒輸送量を上回る場合には、噴流孔に連通部を加えた2系統の経路で外側通路に冷媒を供給する。したがって、噴流孔のみにより冷媒輸送を行う場合と比較して、外側通路への冷媒供給量を確保して、冷却性能を確保できる。
実施の形態1の回転電機の冷却構造を適用した駆動ユニットを示す断面図である。 図1の駆動ユニットの減速機ケースを矢印OUT方向から見た状態を示す正面図である。 図1の駆動ユニットのロータ軸を示す断面図であって、図6の領域1に示す潤滑油供給量がロータ軸冷媒輸送量を下回った場合の潤滑油の流れを示している。 図3のロータ軸をS4A−S4A線の位置で切断した状態を示す断面図である。 図3のロータ軸をS4B−S4B線の位置で切断した状態を示す断面図である。 図3のロータ軸をS4C−S4C線の位置で切断した状態を示す断面図である。 図1の駆動ユニットのロータ軸を示す断面図であって、図6の領域2に示す潤滑油供給量がロータ軸冷媒輸送量を上回った場合の潤滑油の流れを示している。 ロータの回転数と、潤滑油供給量およびロータ軸冷媒輸送量との関係を示す潤滑油供給量・輸送量特性図である。 実施の形態1の回転電機の冷却構造の作用を説明するための、比較例における潤滑油の流れを示す断面図である。 実施の形態2の回転電機の冷却構造の要部を説明するためのロータ軸の断面図であって、図4Aと同様の位置における切断面を示している。 実施の形態3の回転電機の冷却構造の要部を説明するためのロータ軸の断面図であって、図4Aと同様の位置における切断面を示している。
以下、本発明の回転電機の冷却構造を実現する最良の形態を、図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1のモータ軸冷却構造を備えた駆動ユニットAを示す断面図である図1に基づいて、駆動ユニットAの全体構成を説明する。
[駆動ユニットAの全体構成]
この駆動ユニットAは、車両の駆動輪を駆動させるいわゆるインホイール形式の駆動ユニットである。
図1に示すように、この駆動ユニットAは、ユニットケース1からユニット出力軸2が車外方向(矢印OUT方向)に突出されている。なお、図において矢印INが車内方向を、矢印UPが車両上方を示している。
ユニットケース1の内部には、回転電機(以下、モータという)3と減速機構4とが収容されており、モータ3の回転が減速機構4により減速されてユニット出力軸2に伝達される。
なお、ユニット出力軸2の先端部にはホイールハブ軸101がセレーション結合され、このホイールハブ軸101が、ユニットケース1に、ハブベアリング102を介して支持されている。また、ホイールハブ軸101には、駆動輪(図示省略)の内周を支持するタイヤホイール(図示省略)が一体的に回転可能にボルト止めされる。
以下に、駆動ユニットAの構成を、ユニットケースの構造、モータの構成、減速機構の構成、冷却構造の順に説明する。
(ユニットケースの構造)
まず、ユニットケース1の構造について説明する。
ユニットケース1は、モータケース11と減速機ケース12とモータカバー13との3部品をボルトにより結合して構成されている。
モータケース11は、モータ3の外径方向および車外方向の側部を覆って、断面略凹形状に形成されている。減速機ケース12は、減速機構4の外径方向および車外方向の側部を覆って、断面略凹形状に形成されて、モータケース11に結合されている。モータカバー13は、モータ3の車内方向の側部を覆って、モータケース11に結合されている。なお、モータカバー13の軸心部には、後述するレゾルバ37を覆う側部カバー13aが設けられている。
ユニットケース1は、内部に、モータ3を収容するモータ室14と減速機構4を収容する減速機室15とを備えている。なお、減速機室15は、後述のギヤ類や軸受け類の潤滑を行うとともに冷媒として機能とする潤滑油が収容されたウエット空間とされている。そして、このウエット空間である減速機室15と、ドライ空間であるモータ室14との間は、オイルシール16によりシールされている。また、減速機室15の下部は、重力により落下した潤滑油を貯留する潤滑油貯留部15aとなっている。一点鎖線のOILは、制支持の潤滑油面を表している。
なお、モータケース11には、モータ室14と減速機室15とを区画する仕切壁11aが設けられている。
(モータの構成)
次に、モータ3の構成について説明する。
モータ3は、ロータ軸31と、ロータ32と、ステータ33と、ステータコイル34と、を有している。
ロータ軸31は、軸方向であって車幅方向の車両中央方向(矢印IN方向)の端部が第1ベアリング61によりモータカバー13の内周に回転可能に支持されている。一方、ロータ軸31の軸方向で車幅方向の車外方向(矢印OUT方向)の端部が、第2ベアリング62a,62bによりモータケース11の仕切壁11aならびに減速機ケース12に回転可能に支持されている。
ロータ32は、ロータ軸31の外周に固定され、永久磁石を埋設した積層鋼板により構成されている。
ステータ33は、複数のステータティース(図示省略)にステータコイル34を巻き付けて構成され、ロータ32の外周側にロータ32との間に径方向のエアギャップを介して配置されてモータケース11に固定されている。
以上の構成のモータ3は、複数相交流の電流をステータコイル34に印加することでロータ軸31を回転させること(力行)ができる一方、ロータ軸31の回転によりステータコイル34に複数相交流の電流を発生させること(回生)ができる。また、ロータ軸31の車内方向側の端部位置には、モータ回転角度を検出するレゾルバ37が設けられている。
なお、本実施の形態1では、ロータ軸31に冷媒としての潤滑油を循環させてロータ軸31を介してロータ32を冷却する冷却構造を備えており、その詳細は後述する。
(減速機構の構成)
次に、減速機構4の構成について説明する。
減速機構4は、軸方向で車内側に配置された平行軸歯車列40と、軸方向で車外方向側に配置された遊星歯車機構50と、を備えている。
平行軸歯車列40は、モータ3のロータ軸31の回転を第1段階の減速を行って、遊星歯車機構50に伝達し、遊星歯車機構50は、第2段階の減速を行ってユニット出力軸2に伝達する。したがって、平行軸歯車列40は相対的に高速回転を行い、遊星歯車機構50は相対的に低速回転を行う。
平行軸歯車列40は、ロータ軸31の車外方向の端部の外周にセレーション結合された駆動歯車41と、駆動歯車41に噛み合うと共に駆動歯車41よりも大径とした従動歯車42と、従動歯車42を一体に有する従動軸43と、を有する。
駆動歯車41は、前述した第2ベアリング62a,62bにより、ロータ軸31と共にモータケース11の仕切壁11aならびに減速機ケース12に対し回転可能に支持されている。
従動歯車42は、下端部が潤滑油貯留部15aの潤滑油に一部浸漬して配置されている。
従動歯車42の軸心部分に一体に設けられた従動軸43は、車両中央方向端部が仕切壁11aに第3ベアリング63を介して回転可能に支持され、車外方向端部が減速機ケース12に第4ベアリング64を介して回転可能に支持されている。
遊星歯車機構50は、平行軸歯車列40の軸方向で車外方向側に隣接して設けられている。遊星歯車機構50は、従動軸43と一体のサンギヤ51と、サンギヤ51に噛み合う複数のピニオンギヤ52を支持するピニオンキャリア53と、ピニオンギヤ52と噛み合い、減速機ケース12に固定されたリングギヤ54とを有する。すなわち、遊星歯車機構50は、リングギヤ54をケース固定とすることで、サンギヤ51からの入力回転を減速してピニオンキャリア53に出力する減速ギヤ機構である。
(冷却構造)
次に、ロータ軸31における冷却構造について説明する。
この冷却構造は、減速機室15の潤滑油を、ロータ軸31に供給し、これを再び減速機室15に戻す循環を繰り返すことにより、ロータ軸31を介して、ロータ32を冷却する構造である。
この冷却構造として、図1の一点鎖線の矢印により示す冷媒供給経路Bと、図1の二点鎖線の矢印により示すロータ軸冷媒輸送経路Cと、を備えている。
すなわち、冷媒供給経路Bは、減速機室15にて従動歯車42で掻き上げられた潤滑油を、減速機室15の上部で受け止め、ロータ軸31に供給する経路である。
また、ロータ軸冷媒輸送経路Cは、ロータ軸31の回転に伴って、ロータ軸31に供給された潤滑油をロータ軸31の内部を循環させた後、ロータ軸31から減速機室15へ戻す経路である。
以下に、冷媒供給経路Bおよびロータ軸冷媒輸送経路Cについてその構成を説明する。
まず、冷媒供給経路Bについて説明する。
この冷媒供給経路Bは、減速機ケース12を、図1において車内方向側から車外方向側を見た正面図である図2に示すように、一対の潤滑油キャッチ部70,70を備えている。
これらの潤滑油キャッチ部70,70は、従動歯車42により掻き上げられた潤滑油を受け止めるもので、車両前後方向(矢印F、R方向)でロータ軸31(図2にあっては、Ceがロータ軸31の軸心を示す)を挟んでその両側に設けられている。
また、各潤滑油キャッチ部70は、減速機ケース12からロータ軸31(図1参照)に向かって延び、かつ、先端部を車両上方(矢印UP方向)に折曲されたフランジ71により、潤滑油を受け止め可能に凹状に形成されている。
さらに、各潤滑油キャッチ部70は、連通路72を介して、第2ベアリング62b(図1参照)を支持する円筒部12bの内周に設けた冷媒集積部73に連通されている。なお、連通路72は、冷媒集積部73において軸方向に凹ませた凹部73aに連通されている。
冷媒集積部73には、図1に示すように、冷媒集積部73に供給された潤滑油を、ロータ軸31に導くロート状のガイド74が設けられている。このガイド74は、冷媒集積部73の略全周に円盤状に拡がり、冷媒集積部73の実質的な容積を狭める円盤部74aと、この円盤部74aの軸心部から軸方向に延在され、ロータ軸31内に挿入された筒状ガイド部74bと、を備えている(図3参照)。
したがって、冷媒供給経路Bは、減速機室15にて掻き上げられた潤滑油を潤滑油キャッチ部70で受け止め、潤滑油の自重により、連通路72から冷媒集積部73に供給し、ガイド74の筒状ガイド部74bから、ロータ軸31に供給する経路としている。
次に、ロータ軸冷媒輸送経路Cについて説明する。
前述のように、ロータ軸冷媒輸送経路Cは、ロータ軸31を循環する経路であり、このため、ロータ軸31は、図3に示すように、外筒311と内筒312との二重構造として、内筒312の内外に内側通路314および外側通路315を有している。
外筒311は、筒状に形成され、一端の車外方向側は開口されている一方で、他端は、蓋部材313により塞がれている。また、外筒311の車外方向の端部には、冷媒排出口311aが径方向に貫通して形成されている。なお、この冷媒排出口311aは、図4Cに示すように、周方向に略等間隔で複数箇所(本実施の形態1では、4箇所)に形成されている。
図3に戻り、内筒312は、車外方向側の端部である基端部312aが、外筒311の内周に嵌合され、この嵌合部分よりも車内方向側は、外筒311の内周から径方向に離れて配置されて、外筒311の内周との間に外側通路315が形成されている。また、内筒312の軸方向の両端部は開口され、車外方向側の端部を、冷媒としての潤滑油が供給される冷媒流入口312bとし、車内方向側の端部を内側通路314と外側通路315とを連通する内外連通口312cとしている。
なお、冷媒流入口312bには、ガイド74の筒状ガイド部74bが挿入されて、冷媒供給経路Bから潤滑油が供給されるようになっている。
したがって、ロータ軸冷媒輸送経路Cは、ロータ軸31の回転に伴い、冷媒流入口312bから内側通路314に供給された潤滑油を、内外連通口312c、外側通路315を経て冷媒排出口311aから減速機室15に排出する経路を備えている。
なお、冷媒排出口311aから減速機室15へ潤滑油を戻すための経路として、図1に示すように、モータケース11の仕切壁11aに、連通路11cが形成されている。すなわち、仕切壁11aにおいて、冷媒排出口311aの外径方向位置に、連通路11cの一端が開口されている。また、連通路11cの他端は、仕切壁11aにおいて、減速機室15に面して設けられた凹部11eに連通されている。この凹部11eは、第3ベアリング63を支持した筒部11dの内側に設けられている。
また、本実施の形態1では、筒部11dに戻された潤滑油は、従動軸43の内側を通り、第4ベアリング64を潤滑した後、減速機室15に戻されるが、その詳細な構造については説明を省略する。
ロータ軸冷媒輸送経路Cは、上述の内外連通口312cを用いた経路の他に、内筒312の軸方向の中間部を貫通して内側通路314と外側通路315とを連通する噴流孔312dを通る経路を有している。
この噴流孔312dは、図3に示すように、軸方向で、ロータ32の中央位置近傍に配置されている。そして、噴流孔312dは、周方向に複数設けられており、本実施の形態1では、図4Aに示すように、周方向の4箇所に設けられている。
この噴流孔312dは、ロータ軸31の低速回転時に、潤滑油による噴流を形成可能に、その内径がある程度小径に形成されている。
そして、噴流孔312dの総流路断面積は、冷媒排出口311aの総流路断面積よりも小さく形成するとともに、外側通路315の流路断面積および内外連通口312cの流路断面積よりも小さく形成している。
さらに、本実施の形態1では、噴流孔312dを通過する潤滑油量を常時、確保するために、内側通路314から内外連通口312cに向かう潤滑油の流れを制限する制限用凸部312eを、噴流孔312dよりも内外連通口312c側の位置に設けている。具体的には、本実施の形態1では、この制限用凸部312eは、内外連通口312cの位置において、その内周を内側通路314よりも狭めるように形成している。
(実施の形態1の作用)
以下に、実施の形態1の回転電機の冷却構造の作用について説明する。
モータ3の駆動時には、ロータ軸31が回転し、この回転が平行軸歯車列40により減速されて従動軸43に伝達される。そして、この従動軸43の回転が、さらに、遊星歯車機構50により減速されてユニット出力軸2に伝達され、駆動輪(図示省略)が回転される。
このモータ3の駆動がなされた際に、潤滑油貯留部15aに貯留されたオイルは、従動歯車42と、遊星歯車機構50のピニオンギヤ52およびピニオンキャリア53とにより掻き上げられる。そして、この掻き上げられた潤滑油により、各ベアリング62a,62b,63,64及び減速機構4が潤滑される。
また、減速機室15において掻き上げられた潤滑油は、潤滑油キャッチ部70にて受け止められてロータ軸31内に供給され(冷媒供給経路B)、ロータ軸冷媒輸送経路Cを通過する際にロータ軸31を冷却した後、減速機室15に戻される。
なお、潤滑油キャッチ部70,70は、ロータ軸31の軸心Ceに対して車両前後方向(図2の左右方向)の両側に設けているため、前進時、後退時のいずれの場合も潤滑油を受け止めることができる。
次に、潤滑油が上述のロータ軸冷媒輸送経路Cを通過する際のロータ軸31の冷却作用について詳述する。
ロータ軸冷媒輸送経路Cでは、潤滑油が外側通路315を通過する際に、潤滑油は、外筒311の内周に沿って移動し、このとき、外筒311と熱交換を行って、外筒311を冷却する。すなわち、ロータ32の発熱を、潤滑油により吸収する。
ところで、上述の潤滑油キャッチ部70によるロータ軸31への冷媒供給量、すなわち、冷媒供給経路Bによる潤滑油の供給量は減速機構4による潤滑油の掻き上げ量により決まる。一方、ロータ軸31における冷媒輸送量(ポンプ能力)、すなわち、潤滑油の輸送量は、ロータ回転数によって決まる。
このため、ロータ回転数によって、潤滑油の供給量と潤滑油の輸送能力とで、潤滑油の供給量の方が上回る領域と、潤滑油の輸送能力の方が上回る領域とが生じる。
具体的には、図6に示すように、ロータ回転数が相対的に低回転数の領域1では、減速機構4による潤滑油の掻き上げ量が相対的に少ない。この場合、潤滑油キャッチ部70による受け止め量、すなわち、潤滑油の供給量が相対的に少なく、潤滑油の輸送量が上回る。
一方、ロータ回転数が相対的に高回転数の領域2では、減速機構4による潤滑油の掻き上げ量が増加し、潤滑油キャッチ部70による受け止め量、すなわち、潤滑油の供給量が増加する。この場合、潤滑油の供給量が潤滑油の輸送量を上回る。
本実施の形態1は、このような潤滑油の供給量と潤滑油の輸送量との変化に関わらず安定した冷却性能を得るようにしており、この作用効果を説明する前に、まず、このような変化が生じた場合の問題を、比較例に基づいて説明する。
(比較例)
この比較例は、図7に示すように、ロータ軸001が、実施の形態1と同様に、外筒011と内筒012とにより二重構造に形成され、内筒012の内外に内側通路014および外側通路015を有している。
内筒012は、冷媒供給口012bを備えるとともに、内外連通口012cとを備えており、この比較例では、内外連通口012cは、内筒012の一般部の内径と同径に形成されている。また、外筒011には、実施の形態1と同様に、冷媒排出口011aが、周方向に間隔を空けて複数形成されている。
ロータ軸001の回転時には、潤滑油(図7において符号0Gを付して示す)が、冷媒供給口012bから内側通路014に供給され、さらに、内外連通口012cから外側通路015に供給される。そして、外側通路015に供給された潤滑油は、ロータ軸001の回転による遠心力および冷媒排出口011aにおける負圧により、外筒011の内周に沿って移動し、冷媒排出口011aから外径方向に排出される。
ここで、ロータ軸001の回転が相対的に低回転の図6に示す領域1の場合、冷媒供給口012bにおける潤滑油の供給量に対し、ロータ軸001の潤滑油0Gの輸送量が上回る。このため、外側通路015では、内外連通口012cからの供給量よりも、冷媒排出口011aからの排出量が多く、内側通路014および外側通路015において、矢印Dにより示す個所などに液膜切れが発生する。このような、液膜切れが生じると、その部位では、潤滑油との熱交換を行うことができず、このような液膜切れが生じない場合と比較して冷却性能が低下するという問題点が生じる。
(作用の詳細)
本実施の形態1では、このように潤滑油の供給量に対して潤滑の輸送量が上回る場合であっても、外側通路315における液膜切れの発生を抑制しつつ、潤滑油の輸送量に対して潤滑の供給量が上回る領域2においても、十分な冷却性能を確保できる。
以下、その作用の詳細について説明する。
まず、潤滑油の輸送量>潤滑油の供給量の領域1における作用を説明する。
潤滑油の輸送量が、潤滑油の供給量を上回る領域1では、図3に示すように、内外連通口312cへの潤滑油(図3において符号Gを付して示す)の流れが制限用凸部312eにより制限される。これにより、内側通路314に供給された潤滑油は、ロータ軸31の潤滑油輸送量が潤滑油供給量を上回っていても、制限用凸部312eよりも上流側に潤滑油を常に確保できる。
そして、この制限用凸部312eよりも上流に確保された潤滑油は、遠心力により、内側通路314において、液膜を形成して内筒312の内周に張り付き、かつ、遠心力により、噴流孔312dを通って、外側通路315に供給される。
このとき、潤滑油は、小径の噴流孔312dを通過する際に流路断面積が絞られることにより高流速の噴流となって噴出される。このため、潤滑油は、外側通路315において軸方向および周方向に拡散し、外筒311の内周全体に液膜を形成する。
したがって、潤滑油が、単に冷媒排出口311aにより形成される負圧により外側通路315を移動する場合と比較して、少量の潤滑油により広い範囲に確実に液膜を形成することができる。これにより、内側通路314および外側通路315において液膜切れの発生を抑制することができ、熱伝達効率を向上できる。よって、ロータ冷却性能を向上できる。なお、噴流孔312dの軸方向の位置は、噴流により潤滑油をロータ32の軸方向の車内側の端部の位置まで供給可能な位置とする。また、ロータ32の軸方向の車外側の端部は、噴流孔312dからの噴流が直接届かない場合であっても、冷媒排出口311aによる負圧により、冷媒排出口311aに向かって移動する際に、液膜を形成することができる。
また、噴流孔312dの総流路断面積は、冷媒排出口311aの総流路断面積よりも小さく形成しているため、この面積の関係を逆に形成したものと比較して、外側通路315における潤滑油の排出を円滑に行うことができる。よって、外側通路315においてロータ32の熱を吸収した潤滑油が、円滑に排出されるため、潤滑油の輸送量>潤滑油の供給量の領域1におけるロータ冷却性能を向上できる。
次に、潤滑油の輸送量<潤滑油の供給量の領域2における作用を説明する。
ロータ軸31の回転数が上昇し、減速機構4の潤滑油の掻き上げ量が増加し、冷媒流入口312bへの潤滑油の供給量が増加した場合には、外側通路315への潤滑油の供給を、噴流孔312dに加え、図5に示すように、内外連通口312cからも行う。
このように、潤滑油(図5において符号Gを付して示す)の供給を、2系統の経路で行うため、潤滑油の供給量が増加しても、潤滑油を円滑に外側通路315に供給して、十分なロータ冷却性能を得ることができる。
すなわち、上述の領域1の改善のみに着目して、潤滑油の供給を噴流孔312dのみにより行った場合、この領域2では、潤滑油の供給量が過剰となって、潤滑油が減速機室15に押し戻されるおそれがある。本実施の形態1では、このような潤滑油の押し戻しが生じるのを抑え、比較例と同様の冷却性能が得られる。
しかも、噴流孔312dの総流路断面積を、内外連通口312cおよび外側通路315の流路断面積よりも小さく形成している。このため、領域2において、潤滑油の供給量が増加した場合には、潤滑油を、噴流孔312dよりも流路抵抗が少ない内外連通口312cに導き、さらに、外側通路315にも円滑に導くことができる。
これによっても、潤滑油の輸送量<潤滑油の供給量時の冷却性能を十分に確保することができる。
以上のように、本実施の形態1では、潤滑油の輸送量>潤滑油の供給量の領域1と、潤滑油の輸送量<潤滑油の供給量の領域2と、のいずれの領域でも、十分なロータ冷却性能を得ることができる。
(実施の形態1の効果)
以下に、実施の形態1の回転電機の冷却構造の効果を列挙する。
1)実施の形態1の回転電機の冷却構造は、
ロータ32と一体的に回転可能にユニットケース1に支持され、内筒312と外筒311との二重構造により前記内筒312の内外に内側通路314および外側通路315を有したロータ軸31と、
前記内筒312の軸方向の一端側に設けられた冷媒流入口312b、および、前記内筒312の軸方向の他端側に設けられて前記内側通路314を前記外側通路315に連通した内外連通口312cと、
前記外筒311の前記一端側に設けられ、前記外側通路315の冷媒を前記ロータ軸31の外部に排出する冷媒排出口311aと、
を備えた回転電機の冷却構造であって、
前記内外連通口312cよりも前記冷媒流入口312b側の位置で前記内筒312を貫通し、前記内側通路314の冷媒を前記外側通路315に供給する噴流孔312dを1以上設けるとともに、前記噴流孔312dよりも前記内外連通口312c側の位置に、前記内外連通口312cへの冷媒の流れを制限する制限部としての制限用凸部312eを設けたことを特徴とする。
したがって、潤滑油の輸送量(冷媒排出口311aの排出量)>潤滑油の供給量(冷媒流入口312bへの流入量)となる領域1でも、制限用凸部312eにより潤滑油を常時一定量確保した潤滑油を、噴流孔312dから外側通路315に常時供給できる。
よって、少量の潤滑油供給量であっても、外筒311の内周に確実に液膜を形成し、液膜切れの発生を抑制することができるとともに、熱伝達効率を向上でき、これにより、ロータ冷却性能を向上できる。
また、潤滑油の輸送量(冷媒排出口311aの排出量)<潤滑油の供給量(冷媒流入口312bへの流入量)となる領域2では、噴流孔312dと内外連通口312cとの2系統の経路で潤滑油を内側通路314から外側通路315へ供給できる。
したがって、冷媒流入口312bへの潤滑油供給量が増加した場合でも、噴流孔312dのみで外側通路315へ供給する場合と比較して、十分な量の潤滑油を供給して、ロータ冷却性能を確保できる。
加えて、本実施の形態1では、各噴流孔312dの内径を、潤滑油の流通時に噴流を形成可能な内径に形成している。
これにより、潤滑油が噴流孔312dを通過して外側通路315に供給する際に、潤滑油を広範囲に供給することができ、外側通路315における液膜切れ抑制性能をより確実に得ることができる。よって、一層高いロータ冷却性能を得ることができる。
2)実施の形態1の回転電機の冷却構造は、
前記噴流孔312dの流路断面積を、前記冷媒排出口311aの流路断面積よりも小さく形成したことを特徴とする。
したがって、噴流孔312dから外側通路315に供給されてロータ32の熱を吸収した潤滑油は、外側通路315に長時間留まることなく、冷媒排出口311aから円滑に排出できる。
よって、ロータ32と潤滑油との熱交換を円滑に行うことができ、ロータ冷却性能がより向上する。
3)実施の形態1の回転電機の冷却構造は、
前記噴流孔312dの流路断面積を、前記外側通路315の流路断面積および前記内外連通口312cの流路断面積よりも小さく形成したことを特徴とする。
したがって、潤滑油の輸送量(冷媒排出口311aの排出量)<潤滑油の供給量(冷媒流入口312bへの流入量)となる領域2において、内側通路314の潤滑油を、噴流孔312dよりも流路抵抗の低い内外連通口312cに積極的に導くことができる。
これにより、潤滑油の輸送量<潤滑油の供給量の領域2における冷却性能を、より確実に確保することができる。
(他の実施の形態)
次に、他の実施の形態の回転電機の冷却構造について説明する。
なお、他の実施の形態を説明するのにあたり、実施の形態1と共通する構成には実施の形態1と同じ符号を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点のみ説明する。
(実施の形態2)
実施の形態2の回転電機の冷却構造は、図8に示すように、噴流孔201dの軸心Cdの向きを、内筒312の軸心Ce(ロータ軸31の軸心Ceと共通とする)に直交する方向に対して、ロータ軸31の正回転方向とは逆方向に傾けて設けた例である。なお、ロータ軸31の正回転方向は、車両前進時の回転方向であって、図において矢印により示す方向としている。
次に、実施の形態2の作用を説明する。
ロータ軸31の正転時には、内側通路314の潤滑油は、ロータ回転方向とは反対方向の相対速度を有している。したがって、本実施の形態2では、ロータ正転時の潤滑油の相対速度方向と、噴流孔201dの軸心Cdの傾斜方向とが、同一方向となる。これにより、本実施の形態2では、軸心Cdの方向を、内筒312の軸心Ceの直交方向としたり、正回転方向に傾けたりしたものと比較して、潤滑油が噴流孔201dから排出されやすく、噴流速度が増大する。
よって、噴流孔201dから噴出する潤滑油を、外筒311の内周に向けて、より広く拡散でき、ロータ32の冷却性能が、一層向上する。
以上説明した実施の形態2の回転電機の冷却構造は、上記の1)〜3)の効果に加え、下記の効果を奏する。
2-1)実施の形態2の回転電機の冷却構造は、
前記噴流孔201dの軸心Cdの向きを、前記内筒312の軸心Ceに直交する方向に対して前記ロータ32の正回転方向とは逆方向に傾けたことを特徴とする。
したがって、ロータ正回転時に、内側通路314の潤滑油が噴流孔201dから排出されやすくなり、噴流速度が増大して、冷却性能がより向上する。
(実施の形態3)
実施の形態3の回転電機の冷却構造は、図9に示すように、噴流孔301d,302dを、内筒312において軸方向に離して設けた例である。
なお、本実施の形態3では、噴流孔301dを周方向に一定の間隔で設けた第1列301と、この第1列301から軸方向に離れた位置で、噴流孔302dを周方向に一定の間隔で設けた第2列302との2列設けた。
さらに、第1列301の噴流孔301dと、第2列302の噴流孔302dとは、周方向の位相をずらして配置した。
(実施の形態3の作用)
以上説明した実施の形態3の回転電機の冷却構造では、噴流孔301d,302dを軸方向に離した複数個所に設けたため、軸方向の1個所に設けたものと比較して、潤滑油を軸方向に拡散させることができる。よって、発熱部位であるロータ32を、より広範囲で冷却することができる。
よって、ロータ冷却性能が、さらに向上する。
加えて、実施の形態3では、軸方向に離した噴流孔301dを有する第1列301と、噴流孔302dを有する第2列302とは、各噴流孔301d,302dの位相をずらして配置した。このため、両噴流孔301d,302dの位相を一致させたものと比較して、潤滑油を、周方向にも確実に拡散できる。
したがって、潤滑油を軸方向および周方向に拡散して、潤滑油をより一層広範囲に、満遍なく行きわたらせることが可能になる。
よって、潤滑油の液膜切れが、より一層生じにくくなり、ロータ冷却性能を一層向上させることができる。
以上説明した実施の形態3の回転電機の冷却構造は、上記の1)〜3)の効果に加え、下記の効果を奏する。
3-1)実施の形態3の回転電機の冷却構造は、
前記噴流孔301d,302dを、軸方向で前記ロータ32と重なる範囲内で、軸方向に離れた複数箇所(2箇所)に設けたことを特徴とする。
したがって、噴流孔を軸方向の1箇所のみに設けた場合と比較して、潤滑油を、外側通路315に対して、軸方向でより広範囲に噴出させることができる。よって、ロータ発熱部位をより広範囲で冷却可能であり、冷却性能をより一層向上できる。
3-2)実施の形態3の回転電機の冷却構造は、
前記軸方向に離れた各箇所に設けた第1列301に設けた前記噴流孔301dと第2列302に設けた噴流孔302dとを、それぞれ、周方向に複数設けるとともに、異なる箇所の前記噴流孔301dと噴流孔302dとは周方向の位相をずらして配置したことを特徴とする。
したがって、噴流孔301dと噴流孔302dとで、潤滑油を、軸方向のみならず周方向にも異なる位置に噴出させることにより、さらに広範囲に潤滑油を噴出させることができる。よって、ロータ発熱部位を、さらに広範囲で冷却可能であり、冷却性能をより一層向上できる。
以上、本発明の回転電機の冷却構造を実施の形態に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施の形態では、冷媒として、潤滑油を示したが、これに限定されず、ロータ軸の冷却専用の液体から成る冷媒を用いてもよい。
また、実施の形態では、回転電機の冷却構造として、インホイールモータ形式の駆動ユニットに適用した例を示したが、この冷却構造は、冷媒を循環させてロータ軸を冷却するものであれば、産業用など車両用以外の回転電機にも適用可能である。また、車両用に適用する場合でも、インホイールモータ式に限定されず、ディファレンシャルを介して左右輪との間で回転を伝達する回転電機にも適用可能である。
また、実施の形態では、冷媒を供給する冷媒供給源として、掻き上げられる潤滑油を受け止めて重力を利用して供給する構造のものを示したが、これに限定されず、ポンプなどを用いて冷媒を圧送する構造としてもよい。この場合、減速機構を設けない構成としてもよい。
また、実施の形態では、内外連通口を、内筒の軸方向に開口した例を示したが、これに限定されず、内筒を径方向に貫通して形成してもよい。また、内外連通口は、軸方向、径方向のいずれに開口した場合でも、その数は、実施の形態にて示した「1」に限定されるものではなく、複数箇所に設けてもよい。
また、噴流孔および冷媒排出口の数も、実施の形態にて示した数に限定されるものではなく、少なくとも1個所有していればよく、複数設ける場合も、実施の形態にて示した4箇所に限定されるものではない。また、軸方向に離れた複数個所に設ける場合も、実施の形態では2か所に設けた例を示したが、3か所以上設けてもよい。
また、制限部は、内筒の軸方向の先端部に形成した例を示したが、その位置は、噴流孔よりも内外連通口側の位置であれば、これに限定されない。その場合、制限部は、実施の形態にて示したように、内径方向に突出した形状に限定されず、制限部よりも流入部側の内径を相対的に大径に形成し、内外連通口側の内径を相対的に小径に形成し、径差による段差により制限部を形成してもよい。
あるいは、制限部として、内筒とは別体の部材を内筒の内周に取り付けてもよい。
また、実施の形態では、冷媒流入口として、内筒の軸方向の一端に、軸方向に開口した冷媒流入口を示したが、これに限定されず、内筒の一端部に径方向に開口して設けてもよい。
1 ユニットケース
3 モータ(回転電機)
31 ロータ軸
32 ロータ
311 外筒
311a 冷媒排出口
312 内筒
312b 冷媒流入口
312c 内外連通口
312d 噴流孔
312e 制限用凸部(制限部)
314 内側通路
315 外側通路

Claims (6)

  1. ロータと一体的に回転可能にケースに支持され、内筒と外筒との二重構造により前記内筒の内外に内側通路および外側通路を有したロータ軸と、
    前記内筒の軸方向の一端側に設けられた冷媒流入口、および、前記内筒の軸方向の他端側に設けられて前記内側通路を前記外側通路に連通した内外連通口と、
    前記外筒の前記一端側に設けられ、前記外側通路の冷媒を前記ロータ軸の外部に排出する冷媒排出口と、
    を備えた回転電機の冷却構造であって、
    前記内外連通口よりも前記冷媒流入口側の位置で前記内筒を貫通し、前記内側通路の冷媒を前記外側通路に供給する噴流孔を1以上設けるとともに、前記噴流孔よりも前記内外連通口側の位置に、前記内外連通口への冷媒の流れを制限する制限部を設けたことを特徴とする回転電機の冷却構造。
  2. 請求項1に記載の回転電機の冷却構造において、
    前記噴流孔の流路断面積を、前記冷媒排出口の流路断面積よりも小さく形成したことを特徴とする回転電機の冷却構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回転電機の冷却構造において、
    前記噴流孔の流路断面積を、前記外側通路の流路断面積および前記内外連通口の流路断面積よりも小さく形成したことを特徴とする回転電機の冷却構造。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の回転電機の冷却構造において、
    前記噴流孔の軸心の向きを、前記内筒軸心に直交する方向に対して前記ロータの正回転方向とは逆方向に傾けたことを特徴とする回転電機の冷却構造。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の回転電機の冷却構造において、
    前記噴流孔を、軸方向で前記ロータと重なる範囲内で、軸方向に離れた複数箇所に設けたことを特徴とする回転電機の冷却構造。
  6. 請求項5に記載の回転電機の冷却構造において、
    前記軸方向に離れた前記複数箇所では、それぞれ、前記噴流孔を周方向に複数設けるとともに、異なる箇所の前記噴流孔同士で周方向の位相をずらして配置したことを特徴とする回転電機の冷却構造。
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