JP6295772B2 - 液体吐出装置及び加熱部制御方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献1には、媒体に液体を吐出可能な液体吐出装置ではないが、熱転写方式の画像形成装置において記録紙(媒体)の表面温度をセンサーにより検出可能な構成が開示されている。
[実施例1](図1〜図4)
最初に、本実施例の記録装置1における概要について説明する。
図1は実施例1に係る記録装置1を表す概略側面図である。
そして、同様に、本実施例の巻取部15は被記録媒体Pの記録面16が外側になるように巻き取るので、巻取部15の回転軸は回転方向Cに回転する。一方、記録面16が内側になるように巻き取る場合は、巻取部15の回転軸は回転方向Cとは逆回転して被記録媒体Pを巻き取ることが可能である。
なお、本実施例の記録装置1は、ヒーター6を用いて、被記録媒体Pの記録面16とは反対側の面17側から被記録媒体Pをプレヒートする構成となっている。しかしながら、例えば、被記録媒体Pの記録面16側から赤外線を照射して被記録媒体Pを加熱可能なヒーターを用いて、記録面16側から被記録媒体Pをプレヒートする構成としてもよい。
なお、本実施例の記録装置1は、往復移動しながら記録する記録ヘッド9を備えているが、インクを吐出するノズルを搬送方向Aと交差する方向Bに複数設けた所謂ラインヘッドを備える記録装置でもよい。
ここで、「ラインヘッド」とは、被記録媒体Pの搬送方向Aと交差する方向Bに形成されたノズルの領域が、被記録媒体Pの方向B全体をカバー可能なように設けられ、記録ヘッド又は被記録媒体Pの一方を固定し他方を移動させて画像を形成する記録装置に用いられる記録ヘッドである。なお、ラインヘッドの方向Bのノズルの領域は、記録装置が対応している全ての被記録媒体Pの方向B全体をカバー可能でなくてもよい。
なお、本実施例のヒーター10は媒体支持部3と対向する位置に設けられ、被記録媒体Pの記録面16側の表面を35℃から50℃に加熱可能な赤外線ヒーターである。
また、ヒーター18が加熱可能な領域(加熱領域H)のエネルギー(温度)を、複数の検出領域R(図4参照)において検出可能な検出部としてのセンサー19(赤外線センサー)が設けられている。
そして、本実施例の記録装置1は、アフターヒート部13にのみセンサー19を備える構成であるが、このような構成に限定されず、プレヒート部11やプリントヒート部12にセンサーを備える構成であってもよい。また、プレヒート部11、プリントヒート部12及びアフターヒート部13の加熱部の種類についても限定されない。
ただし、一般的に、アフターヒート部13において強いエネルギーを使用する場合が多いので、本実施例のようにアフターヒート部13においてセンサー19を備え、後述の制御を行う構成が好ましい。
図2は、本実施例の記録装置1のブロック図である。
制御部20には、記録装置1の全体の制御を司るCPU21が設けられている。CPU21は、システムバス22を介して、CPU21が実行する各種制御プログラム等を格納したROM23と、データを一時的に格納可能なRAM24と、接続されている。
また、CPU21は、システムバス22を介して、ヒーター6、10及び18を駆動するためのヒーター駆動部26と接続されている。
また、CPU21は、システムバス22を介して、キャリッジ8を移動させるためのキャリッジモーター28、セット部14の駆動源である送出モーター29、駆動ローラー5の駆動源である搬送モーター30、巻取部15の駆動源である巻取モーター31、を駆動させるためのモーター駆動部27と接続されている。
さらに、CPU21は、システムバス22を介して、センサー19、記録データ等を記録装置1に入力するPC33、と接続される入出力部32と接続されている。
図3は、本実施例の記録装置1の要部であるアフターヒート部13を表す概略側面図である。また、図4は、本実施例の記録装置1の要部であるアフターヒート部13のセンサー19における媒体支持部4に対する検出領域Rの位置を上方から見た概略平面図であり、媒体支持部4の支持面に対して約45度の角度をなす方向から見た図に相当する。
なお、図4で表される検出領域Rは、搬送方向Aと交差する方向Bに沿って第1列(1row)から第4列(4row)で構成されており、各列あたり4個の領域を有している。しかしながら、本実施例のセンサー19は、図示はしないが、該第1列(1row)から第4列(4row)を含む合計8列において、各列あたり8個の領域(即ち合計64個の領域)でエネルギーを検出することも可能に構成されている。
そして、制御部20は、センサー19が検出した複数の検出領域Rのエネルギーに基づいて、ヒーター18を制御している。
こうして、エネルギーの検出領域Rに被記録媒体Pが在る場合は、ヒーター18を制御するのに使用する検出領域Rの数を多くして被記録媒体Pの温度のバラツキに影響されなくしている。例えば、インクが高濃度で吐出された部分(温度の低い部分)とインクが吐出されていない部分(温度の高い部分)との平均を取ることにより、ヒーター18による過加熱及び加熱不足を抑制している。
また、エネルギーの検出領域Rに被記録媒体Pが無い場合は、ヒーター18を高い精度で制御する必要が無いので、ヒーター18を制御するのに使用する検出領域Rの数を少なくして液体吐出装置1にかかる不要な負荷を抑制している。
こうして、ヒーター18を適切に制御している。
このため、本実施例の制御部20は、異なる検出領域の検出エネルギーを比較して、前記位置まで被記録媒体Pが搬送されたと判断することのほか、同じ検出領域における所定の検出エネルギーの変化を検出することにより前記位置まで被記録媒体Pが搬送されたと判断することも可能である。
上記のように、検出領域Rに被記録媒体Pが無い状態から該検出領域Rに被記録媒体Pが搬送された状態になると、元々ヒーター18により加熱されていた部分に被記録媒体Pが搬送されることにより、温度変化が生じる。
ここで、上記のように、本実施例の記録装置1では、制御部20は、複数の検出領域Rのうちの少なくとも1つの検出エネルギーの変化に基づいて被記録媒体Pにおける被記録媒体Pの搬送方向Aの端部の位置を判断することができる。すなわち、制御部20は、元々ヒーター18により加熱されていた部分に被記録媒体Pが搬送されることによって生じる温度変化をセンサー19が検出することにより、被記録媒体Pの搬送方向Aの先端部が搬送されたことを判断することができる。
別の表現をすると、本実施例の記録装置1では、検出領域Rは搬送方向Aに沿って4列あるので、各列の検出領域の温度変化により、第1列(1row)から第4列(4row)のどこの列に被記録媒体Pの搬送方向Aにおける端部があるかを制御部20は判断可能である。したがって、被記録媒体Pの搬送方向Aにおける端部の検出を精度良く行うことができる。
次に、実施例2の記録装置について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図5は、実施例1の記録装置1の図3に対応し、本実施例の記録装置1の要部であるアフターヒート部13を表す概略側面図である。また、図6は、実施例1の記録装置1の図4に対応し、本実施例の記録装置1の要部であるアフターヒート部13のセンサー19における媒体支持部4に対する検出領域Rの位置を上方から見た概略平面図であり、媒体支持部4の支持面に対して約45度の角度をなす方向から見た図に相当する。なお、上記実施例と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。
なお、本実施例の記録装置1は、媒体支持部4に開口部34が設けられ、開口部34に対応する位置に被検出部35が設けられている以外は、実施例1の記録装置1と同様の構成である。
ここで、検出領域Rf及びRjは被検出部35の位置に対応している、即ち、被検出部35に含まれている。また、被検出部35の蓄熱容量は、使用が想定される被記録媒体Pの蓄熱容量と同等となるように構成されている。
そして、被検出部35は、複数の検出領域Rのうちの一部、詳細には、被記録媒体Pのエネルギーを検出していない場合においてヒーター18を制御するのに使用する、検出領域Rf及びRjを含んでいる。
ここで、上記のように、被検出部35の蓄熱容量は、使用が想定される被記録媒体Pの蓄熱容量と同等となるように構成されている。
このため、エネルギーの検出領域Rに被記録媒体Pが無い場合でも、ヒーター18を適切に制御することを可能にしている。
このように調整することにより、本実施例の制御部20は、被検出部35の温度を検出可能な検出領域以外であって複数の検出領域Rのうちの少なくとも1つが被検出部35の温度と同様の温度となった際に、被記録媒体Pが複数の検出領域Rの少なくとも一部を含む位置まで搬送されたと判断することも可能である。
次に、上記実施例2の記録装置1を用いた加熱部制御方法の実施例について説明する。
図7は、本実施例の加熱部制御方法のフローチャートである。
ステップS130で、検出領域Rf及びRjの平均温度と検出領域Ra、Re、Ri及びRmの平均温度との差が、5℃以上であると判断した場合はステップS140に進み、5℃未満であると判断した場合はステップS150に進む。
なお、前記温度差が5℃以上であると判断した場合は被記録媒体Pが検出領域Rに無いと判断した場合に対応し、前記温度差が5℃未満であると判断した場合は被記録媒体Pが検出領域Rに在ると判断した場合に対応する。
また、ステップS150では、制御部20の制御により、複数の検出領域Rのうちのヒーター18を制御するのに使用する検出領域を検出領域Rf及びRjに設定する。
具体的には、例えば、上記各実施例においては、ヒーター18を制御する構成としていたが、これに限定されるものではない。例えば、プレヒート部11におけるヒーター6やプリントヒート部12におけるヒーター10を制御しても良い。この場合、センサー19をヒーター6及びヒーター10に対応して設けることが好ましい。
以上、本発明について具体的な実施例に基づいて詳述した。ここで、本発明について、もう一度まとめて説明する。
ここで、本態様によれば、制御部20は、検出部19が加熱部18を制御するのに使用する検出領域Rの数を、媒体Pが複数の検出領域Rの少なくとも一部を含む位置まで搬送されることに伴って多くするように制御する。
このため、エネルギーの検出領域Rに媒体Pが在る場合は、加熱部18を制御するのに使用する検出領域Rの数を多くして媒体Pの温度のバラツキに依存しづらくすることができる。例えば、液体が高濃度で吐出された部分(温度の低い部分)と液体が吐出されていない部分(温度の高い部分)との平均を取ることにより、加熱部18による過加熱及び加熱不足を抑制することができる。
また、エネルギーの検出領域Rに媒体Pが無い場合は、加熱部18を高い精度で制御する必要が無いので、加熱部18を制御するのに使用する検出領域Rの数を少なくして液体吐出装置1にかかる不要な負荷を抑制することができる。したがって、加熱部18を適切に制御することができる。
ここで、本態様によれば、制御部20は、複数の検出領域Rのうちの少なくとも1つの検出エネルギーの変化に基づいて媒体Pにおける媒体Pの搬送方向Aの端部の位置を搬送方向Aにおける複数の位置で判断することができる。すなわち、制御部20は、元々加熱部18により加熱されていた部分に媒体Pが搬送されることによって生じる温度変化を搬送方向Aにおける複数の位置で検出することにより、媒体Pの搬送方向Aの端部の位置を精度良く判断することができる。したがって、媒体Pの搬送方向Aにおける端部の検出を精度良く行うことができる。
5 駆動ローラー(搬送部)、6 ヒーター、7 従動ローラー(搬送部)、
8 キャリッジ、9 記録ヘッド(液体吐出部)、10 ヒーター、
11 プレヒート部、12 プリントヒート部、13 アフターヒート部、
14 セット部、15 巻取部、16 被記録媒体Pの記録面、
17 被記録媒体Pの記録面とは反対側の面、18 ヒーター(加熱部)、
19 センサー(検出部)、20 制御部、21 CPU、22 システムバス、
23 ROM、24 RAM、25 ヘッド駆動部、26 ヒーター駆動部、
27 モーター駆動部、28 キャリッジモーター、29 送出モーター、
30 搬送モーター、31 巻取モーター、32 入出力部、33 PC、
34 開口部、35 被検出部、H 加熱領域、P 被記録媒体、R 検出領域
Claims (5)
- 媒体を搬送する搬送部と、
前記媒体に液体を吐出可能な液体吐出部と、
前記媒体を加熱可能な加熱部と、
前記加熱部の加熱領域に含まれる複数の検出領域のエネルギーを検出可能な検出部と、
前記検出部が検出した前記複数の検出領域のエネルギーに基づいて、前記加熱部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記複数の検出領域の間のエネルギーの違いに基づいて、前記媒体が前記複数の検出領域の少なくとも一部を含む位置まで搬送されたと判断し、該判断に伴って前記検出部が前記複数の検出領域のうちの前記加熱部を制御するのに使用する検出領域の数を多くするように制御することを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1に記載の液体吐出装置において、
前記制御部は、前記検出部が前記複数の検出領域のうちの前記加熱部を制御するのに使用する検出領域の数を、前記媒体が前記複数の検出領域の少なくとも一部を含む位置まで搬送されることに伴って多くするように制御することを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1又は2に記載の液体吐出装置において、
開口部が設けられ、前記媒体を支持する媒体支持部と、
前記開口部内に設けられ、前記検出部にエネルギーを検出される被検出部と、を備え、
前記被検出部は、前記複数の検出領域のうちの、一部の検出領域を含んでいることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出装置において、
前記複数の検出領域として、検出領域を前記媒体の搬送方向に複数有し、
前記制御部は、前記搬送方向に複数有される検出領域の各々の検出エネルギーの変化に基づいて前記媒体における前記媒体の搬送方向の端部の位置を判断することを特徴とする液体吐出装置。 - 媒体を加熱可能な加熱部と、
前記加熱部の加熱領域に含まれる複数の検出領域のエネルギーを検出可能な検出部と、
を備える液体吐出装置の加熱部制御方法であって、
前記複数の検出領域の間のエネルギーの違いに基づいて、前記媒体が前記複数の検出領域の少なくとも一部を含む位置まで搬送されたと判断し、該判断に伴って前記検出部が前記複数の検出領域のうちの前記加熱部を制御するのに使用する検出領域の数を多くすることを特徴とする加熱部制御方法。
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