JP6295050B2 - エチレンプロピレンゴム組成物、該組成物から形成されたケーブル及びモールド品 - Google Patents

エチレンプロピレンゴム組成物、該組成物から形成されたケーブル及びモールド品 Download PDF

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Description

本発明は、電気絶縁性に優れるエチレンプロピレンゴム(以下、「EP」ゴムと称す)をベース樹脂とするゴム組成物に関し、特に、ケーブルの被覆層又は機器の接続部に設けられるモールド品の被覆層を構成する材料として好適なゴム組成物に関する。
EPゴムは電気絶縁性に優れており、従来からEPゴムをベース樹脂とするゴム組成物が電気絶縁性部材の用途に広く使用されている。例えば、EPゴム組成物は、ケーブルや電気機器の接続部に設けられるモールド品の絶縁層を構成する電気被覆材料として使用されている。このような用途に使用されるEPゴム組成物には、通常、加工性の向上、粘度や硬度の調整、引張り伸びの向上といった各種特性の改良を目的として、軟化油が添加されている。また、耐熱老化特性の向上を目的として、上記EPゴム組成物に老化防止剤を添加するか、又は上記EPゴム組成物を架橋処理する場合もある。
例えば、特許文献1では、電線の被覆材料として、特定の溶解度パラメーターを有するポリマーと、老化防止剤と、シラノール縮合触媒とを含有するオレフィン系樹脂組成物を開示している。特許文献2では、ゴムと、アミン系老化防止剤と、油脂を硫黄又は塩化硫黄で加硫してなる油脂重合体とを含有するサイドウォール用のゴム組成物を開示している。また特許文献3では、ポリオレフィン樹脂と、ヒンダードフェノール系老化防止剤と、有機過酸化物とを含有するケーブル用の非架橋型樹脂組成物を開示している。特許文献4では、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体と、シランカップリング剤と、有機過酸化物系架橋剤と、軟化油とを含有する電力部品をゴムモールドするためのゴム組成物を開示している。
特開2008−179673号公報 特開平7−216140号公報 特開平10−334740号公報 特開2002−30190号公報
しかし、特許文献1〜3に記載されたように、組成物が、架橋剤、老化防止剤などの添加剤を含有する場合、所望とする特性が改善される一方で、ベース樹脂との相溶性が低下し、ブルームなど望ましくない現象が起こる場合がある。特に、特許文献4に記載されたように、電気被覆材料として使用されるゴム組成物には軟化油が添加されていることが多く、そのようなゴム組成物では、軟化油によるブルームの発生、また機器の他の接触部への軟化油の移行、さらに有機溶媒又はガソリン、鉱物油といったオイルに暴露された時の軟化油の溶出、といった不具合が生じ易い傾向がある。
これに対し、大気中でのブルームや他の接触部品への移行が生じ難いように、予め油分量(軟化油+滑剤)を5%程度に調整したゴム組成物が知られている。しかし、予め油分量を調整したゴム組成物であっても、有機溶媒やオイルに暴露された際には、軟化油が容易に溶出する場合がある。有機溶媒、オイルへの暴露によってゴム組成物外部へ溶出する軟化油溶出量は、大気中での軟化油ブルームや、他の接続部品への軟化油移行量よりも多いため、ゴム組成物全体の物性低下を引き起こすことになり、改善が望まれている。
したがって、上述の状況に鑑み、本発明は、ケーブルや電気機器の接続部モールド品の絶縁層を構成するのに好適な、軟化油によるブルームの発生、軟化油の移行及び溶出を改善したゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために、電気被覆材料として知られるEPゴム組成物の各種添加剤について鋭意検討を行った。その結果、各種成分の特定の組み合わせによって、軟化油によるブルーム、軟化油の移行及び溶出といった不具合を改善することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に関する。(1)エチレンプロピレンゴムと、充填剤と、軟化油と、有機過酸化物系架橋剤と、老化防止剤とを含有するエチレンプロピレンゴム組成物であって、上記老化防止剤が架橋温度において作用発現可能なヒンダードフェノール系化合物又はアミン系化合物のうち少なくとも1つを含む第1の老化防止剤を含み、上記第1の老化防止剤の含有量が、上記エチレンプロピレンゴムの総量100重量部に対して、0.25〜1.50重量部の範囲であることを特徴とするゴム組成物。(2)上記第1の老化防止剤が、テトラキス(メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート)メタンを含むヒンダードフェノール系化合物であることを特徴とする上記(1)に記載のゴム組成物。(3)上記老化防止剤が、第2の老化防止剤として、上記エチレンプロピレンゴムの総量100重量部に対して、1.00〜1.50重量部の硫黄系化合物をさらに含み、上記第1の老化防止剤の上記含有量が上記エチレンプロピレンゴムの総量100重量部に対して0.50〜1.50重量部である範囲において、上記第1の老化防止剤:上記第2の老化防止剤の配合比が1:2〜3:2であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のゴム組成物。(4)上記第2の老化防止剤が、2−メルカプトベンズイミダゾールを含むベンズイミダゾール系化合物であることを特徴とする上記(3)に記載のゴム組成物。(5)上記軟化油が、パラフィン系炭化水素化合物を含むことを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載のゴム組成物。(6)さらに、滑剤、架橋助剤、および安定剤を含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1つに記載のゴム組成物。(7)導体部と、該導体部を被覆する被覆層を有するケーブルであって、上記被覆層が上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載のゴム組成物から形成されていることを特徴とするケーブル。(8)電気機器の接続部に設けられる、被覆層を有するモールド品であって、上記被覆層が上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載のゴム組成物から形成されていることを特徴とするモールド品。
本発明によれば、組成物中の軟化油によって大気中で表面にブルーム現象が生じ難く、また他の接触部品へ軟化油が移行し難く、さらに有機溶媒やオイルなどに暴露された場合にも軟化油が溶出し難くなるため、ケーブルや接続部品などの電気被覆材料として好適なゴム組成物を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態のゴム組成物は、EPゴムと、充填剤と、軟化油と、有機過酸化物系架橋剤と、老化防止剤とを含有し、上記老化防止剤が架橋温度において作用発現可能なヒンダードフェノール系化合物またはアミン系化合物のうち少なくとも1つを含む第1の老化防止剤を含み、ここで上記第1の老化防止剤の含有量が、上記EPゴムの総量100重量部に対して、好ましくは0.25〜1.50重量部の範囲であることを特徴とする。特に限定するものではないが、上記第1の老化防止剤の含有量は、0.50〜1.25の範囲であることがより好ましい。このような第一実施形態のゴム組成物によれば、EPゴムと、有機過酸化架橋剤と、特定量の上記第1の老化防止剤とが共存することによって、系中で起こり得る余剰ラジカルによる望ましくない作用が抑制され、軟化油によるブルームの発生、軟化油の移行及び溶出といった不具合を改善することが可能となる。以下、各成分について説明する。
(EPゴム)
第一実施形態において、EPゴムは、電気絶縁性材料の分野で公知のエチレン−プロピレン系の共重合体であってよい。例えば、エチレンとプロピレンとの共重合体、及びエチレンとプロピレンと非共役ジエンモノマーとの共重合体が挙げられ、これらは単独で使用しても、2種以上を組合せて使用してもよい。上記非共役ジエンモノマーの例として、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネンが挙げられる。特に限定するものではないが、第一実施形態では、EPゴムとして、三井化学工業(株)製の商品名「EPTX−4010M」を使用することができる。「EPT X−4010M」は、エチレン(54%)、プロピレン、5−エチリデン−2−ノルボルネン(7.6%)の共重合体であって、非油展で、一般的なEPゴムに比べて、ムーニー粘度が著しく低い(ML1+4(100℃)=8)。また、EPゴムとして、三井化学工業(株)製の商品名「EPT4021」を使用することもできる。「EPT4021」は、エチレン(51%)、プロピレン、5−エチリデン−2−ノルボルネン(8.1%)の共重合体であって、非油展で、一般的なEPゴムに比べて、ムーニー粘度が低い(ML1+4(100℃)=24)。このようにムーニー粘度が低いと、モールド品成型時の注型が容易であるため、ボイド(空隙)が発生し難く、製造性や製品の信頼性を容易に向上することができるため好ましい。また、上記「EPT4021」及び「EPT X−4010M」は、押出成形性に優れ、一般的なEPゴムよりも架橋点(5−エチリデン−2−ノルボルネン)が多く、架橋特性に優れている点でも好ましい。
(充填剤)
第一実施形態において、充填剤は、特に限定されるものではなく、電気絶縁性材料の分野で通常使用される化合物であってよい。例えば、炭酸カルシウム、クレー、タルク、シリカといった鉱物系の無機充填剤が挙げられ、これらは単独で使用しても、2種以上を組合せて使用してもよい。また、半電導性が求められる用途にゴム組成物を使用する場合、上述の無機充填剤に加えて、カーボブラックを使用してもよい。充填剤は、未処理であっても、又はシランカップリング剤などによって表面処理されたものであってもよい。シランカップリング剤によって表面処理された充填剤を使用した場合、ベース樹脂となるEPゴムとの相溶性が向上する点で好ましい。特に、シランカップリング剤によって表面処理されたクレーは、機械的強度の向上効果が高い点で、最も好ましい。特に限定するものではないが、第一実施形態では、無機充填剤として、バーゲス・ピグメント社製の商品名「バーゲスKE」を使用することができ、これはシランカップリング剤で表面処理された焼成クレーである。また、カーボンブラックとして、旭カーボン(株)の製品番号「#35」を使用することができる。
第一実施形態の組成物において、充填剤の配合量は、EPゴム100重量部に対して、60〜180重量部、より好ましくは80〜120重量部の範囲である。配合量を上述の範囲に調整することによって、ゴム組成物の機械的強度を向上させることが容易となる。また、ゴム組成物の伸び、ゴム弾性といった特性の低下を抑制することが容易となる。また、充填剤としてカーボンブラックを使用する場合、その配合量は、0.5〜3重量部の範囲、より好ましくは1〜2重量部の範囲である。カーボンブラックの配合量を上述の範囲に調整することによって、引張伸びなどの他のゴム物性を低下させることなく、耐候性を向上させることが容易となる。
(軟化油)
第一実施形態において、軟化油は、特に限定されるものではなく、電気絶縁性材料の分野で通常使用される化合物であってよい。例えば、プロセスオイル、エキステンダオイルとして知られる周知の化合物を使用することができる。理論によって拘束するものではないが、第一実施形態では、組成物中のEPゴムと有機過酸化物系架橋剤との架橋反応に付随し、多少なりとも軟化油もラジカル架橋を受け、ゴム分子と強固な共有結合を形成すると考えられる。さらに、その結果として、軟化油はゴム分子に強固に固定され、第一実施形態の組成物は軟化油の移行や溶出といった不具合が改善されると推測される。そのため、軟化油は、少なくともラジカル攻撃に対して脱離し得る水素原子を有する化合物であればよい。そのような化合物の具体例としては、パラフィン系、オレフィン系、ナフテン系、芳香族系の炭化水素化合物が挙げられる。
第一実施形態では、軟化油として、パラフィン系炭化水素化合物を使用することが好ましく、例えば、日本サン石油(株)製の商品名「サンパー2280」を使用することができる。第一実施形態において、軟化油の配合量は、EPゴム100重量部に対して、1〜30重量部の範囲、より好ましくは5〜20重量部の範囲である。軟化油の配合量を上述の範囲に調整することによって、ゴム組成物に可撓性を付与することが容易となる。また、ゴム組成物外部への軟化油の溶出、ブルーム、移行といった不具合を抑制することが容易となる。
(有機過酸化物系架橋剤)
第一実施形態において、有機過酸化物系架橋剤は、特に限定されるものではなく、電気絶縁性材料の分野で通常使用される化合物であってよい。架橋剤の使用によって、加熱時にEPゴムの架橋反応が良好に進行し、表面外観、電気特性、及び機械的強度に優れるゴム組成物を提供することが可能となる。第一実施形態で使用できる有機過酸化物系架橋剤の一例として、ジクミルパーオキサイド(DCP)、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、1,3−ジ(t−ブチルパーオキシ)イソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、m−トレイルパーオキサイド、ジプロピオニルパーオキサイド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、などが挙げられ、これらは単独で、または2種以上組合せて使用することができる。第一実施形態では、EPゴムとの相溶性、スコーチ安定性、架橋温度などのバランスに優れ、また耐老化特性に優れる点から、有機過酸化物系架橋剤として、ジクミルパーオキサイド(DCP)を使用することが好ましい。第一実施形態において、上記架橋剤の配合量は、EPゴム100重量部に対して、1〜6重量部の範囲、より好ましくは1.5〜3.5重量部の範囲である。上記架橋剤の配合量を上述の範囲に調整することによって、架橋剤とEPゴムの相溶性、スコーチ安定性、架橋特性を向上させることが容易となる。
(老化防止剤)
有機過酸化物系架橋剤によるラジカル架橋反応は、ラジカルによってゴム分子との間に結合を形成する一方で、ゴム分子の分解や開裂を引き起こす場合がある。また、架橋時又は試験時の高温条件下で発生した余剰なラジカルが、ゴム分子の分解又は開裂を引き起こす場合もある。このようなゴム分子の分解又は開裂は、熱老化や熱劣化といったゴム組成物の特性の低下を招くため、望ましくない。そのため、ゴム組成物の熱老化や熱劣化を抑制するために、老化防止剤が使用される。
従来から多種多様の老化防止剤が知られているが、第一実施形態では、少なくとも所定量のヒンダードフェノール系化合物またはアミン系化合物のうち少なくとも1つを含む第1の老化防止剤を使用することを特徴とする。ヒンダードフェノール系化合物及びアミン系化合物は、ゴム組成物の系中で余剰ラジカルを失活させる機能を発揮する。そのため、それら化合物が組成物中の余剰なラジカルを失活させることで、ゴム分子のみならず軟化油そのものが余剰ラジカルによって分解され、低分子量化することを抑制すると考えられる。
余剰ラジカルの失活機構について詳しく説明すると、まず、架橋反応により、架橋温度付近において第1の老化防止剤がラジカル開裂する。例えば、第1の老化防止剤がヒンダードフェノール系化合物の場合は、アルコキシラジカルと水素ラジカルに開裂する。第1の老化防止剤がアミン系化合物の場合は、アミノラジカルと水素ラジカルに開裂する。次に、発生した水素ラジカル(H・)が組成物中の余剰ラジカル(R・)と再結合することで余剰ラジカルが失活する((H・)+(R・)→R−H)。
なお、開裂したうちもう片方のラジカル(例えば、ヒンダードフェノール系化合物の場合なら、アルコキシラジカル(R−O・)、アミン系化合物ならアミノラジカル(R−NH・))は嵩高いため、樹脂や軟化油への攻撃性が低く安定である。また、架橋時に形成されるゴム分子と軟化油との間の共有結合にラジカルが作用することを抑制するため、軟化油が切り離され、その軟化油の切れ端が溶出及び移行するといった不具合を効果的に改善できると考えられる。
上述の観点において、ヒンダードフェノール系化合物またはアミン系化合物の中でも、架橋温度において作用発現可能である化合物を使用することが好ましい。ここで、「架橋温度において作用発現可能である」との記載に関し、「架橋温度」とは、架橋剤が熱により分解し、ラジカルが発生する温度を意味するが、そのような温度付近、具体的には、架橋温度の±35℃の温度範囲も含むことを意図している。また、「作用発現可能である」とは、架橋温度又はその温度付近において老化防止剤から水素ラジカルが脱離し、余剰なラジカルを失活させることを意味している。第1の老化防止剤がヒンダードフェノール系化合物の場合では、水素ラジカルとアルコキシルラジカルに離脱する。アミン系化合物の場合では、水素ラジカルとアミンラジカルに離脱する。
このように、架橋温度の観点から、老化防止剤として使用する化合物を適切に選択することによって、第一実施形態による軟化油の溶出及び移行の抑制効果を容易に得ることが可能となる。理論によって拘束するものではないが、例えば、架橋温度よりもかなり低い温度(例えば、架橋温度よりも40℃低い)で作用発現する老化防止剤を使用した場合には、架橋剤が分解し、架橋反応が開始する前に、老化防止剤の分解が進み、余剰ラジカルに起因する軟化油の細分化の抑制効果が低減する可能性が考えられる。また、架橋剤が分解し、ラジカルが発生した際に、老化防止剤が直ぐにラジカルを失活させてしまい、架橋反応の進行を阻害する可能性が考えられる。一方、架橋温度よりもかなり高い温度で作用発現する老化防止剤を使用すると、老化防止剤が架橋温度で作用を発現出来ず余剰ラジカルに起因する軟化油の細分化の抑制効果が低減する可能性が考えられる。
第一実施形態のゴム組成物によれば、具体的には、EPゴム100重量部に対して、上記第1の老化防止剤を好ましくは0.25〜1.50重量部の範囲、より好ましくは0.5〜1.25の範囲で使用することによって、ゴムの老化抑制効果に加えて、軟化油の分解、軟化油の移行及び溶出といった不具合を効果的に抑制することが可能となる。上記第1の老化防止剤の含有量を0.25重量部以上とすることで軟化油の溶出・移行を抑制する効果を得ることが容易となる。第1の老化防止剤の含有量が0.25重量部未満の場合は、軟化油の溶出及び移行といった不具合が生じてしまう。
上記第1の老化防止剤として使用するヒンダードフェノール系化合物及びアミン系化合物は、極性分子であるため、極性の小さいゴム分子とは相溶性に乏しく、ブルームが発生しやすい傾向がある。したがって、上記第1の老化防止剤の含有量を1.50重量部未満とすることによって、そのようなブルームの発生することを抑制することが可能となる。逆に第1の老化防止剤の含有量を1.50重量部以上の場合は、ブルームの発生を抑制することが困難である。
第一実施形態では、第1の老化防止剤として、少なくともヒンダードフェノール系化合物またはアミン系化合物のうち少なくとも一方を使用する。特に限定するものではないが、第一実施形態では、少なくともヒンダードフェノール系化合物を使用することが好ましい。第一実施形態で使用できるヒンダードフェノール系化合物の具体例として、テトラキス(メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート)メタン、(2,2−チオ[ジエチル−ビス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート]、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、モノ(α−メチルベンジル)フェノール、ジ(α−メチルベンジル)フェノール、トリ(α−メチルベンジル)フェノール)が挙げられる。なかでも、老化防止剤の作用発現温度の観点からテトラキス(メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート)メタンが好ましく、このような化合物は、チバ・ジャパン(株)製の商品名「イルガノックス#1010」として入手することができる。
また、第一実施形態で使用できるアミン系化合物の具体例として、(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、ジフェニルアミンとアセトンの反応物、N−フェニル−1−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、4,4'−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、p−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフェニルアミン、N,N'−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミンが挙げられる。例えば、p−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフェニルアミンは、大内新興化学工業(株)製の「ノクラックTD」として入手することができる。
高温条件下、組成物の系中では、架橋剤に由来して、ラジカルになり易く不安定な過酸化物(ペルオキシド、例えば、R−OOH)が発生する。硫黄系化合物は、このような過酸化物を、安定なアルコール(R−OH)の形態に変化させることが可能である。そのため、一般的に「一次老化防止剤」として知られる化合物に加えて、「二次老化防止剤」に相当する硫黄系化合物を使用することによって、ゴムの老化をより効果的に抑制することが可能となる。そして、第一実施形態では、軟化油を含有する組成物中に、上記老化防止剤として、上記第1の老化防止剤に加えて、硫黄系化合物を含む第2の老化防止剤を特定の配合比で添加することによって、軟化油によるブルーム、軟化油の移行及び溶出といった不具合をより効果的に改善できるだけでなく、熱老化引張残率の向上などゴム組成物の特性を向上させることも可能となる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態では、老化防止剤として、第1の老化防止剤に加えて、硫黄系化合物を含む第2の老化防止剤を含むことが好ましく、その配合量はEPゴムの総量100重量部に対して1.00〜1.50重量部とすることが好ましい。特に限定するものではないが、第2の老化防止剤の含有量は、好ましくは1.00〜1.40の範囲である。また、上記老化防止剤として、第1の老化防止剤と第2の老化防止剤とを併用する場合、上記第1の老化防止剤:上記第2の老化防止剤の配合比は1:2〜3:2の範囲、より好ましくは1:2〜1:1とする。但し、それらを併用する場合、EPゴムの総量100重量部に対して、上記第1の老化防止剤の含有量は0.50〜1.50重量部の範囲とする。上記第2の老化防止剤として使用する硫黄系化合物は、架橋時にDCPなどの架橋剤に由来する過酸化物(R−O−O−R)を安定なエーテル化合物(R−O−R)に変換することで架橋剤の活性を低下させ、架橋度を低下させる場合がある。したがって、軟化油がゴム組成物中に強固に保持されるような高い架橋度を得るためには、後述の実施例からも明らかなように、第1の老化防止剤の含有量を単独で使用する場合よりも多くし、架橋時に上記第2の老化防止剤が活性にならないようにすることが好ましい。
第二実施形態で使用できる硫黄系化合物の具体例として、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、または2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩等のベンズイミダゾール系化合物、チオジプロピオン酸ジラウリル、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル、1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−チオ尿素、トリブチルチオ尿素が挙げられる。このような化合物は市販品として入手することが可能である。例えば、2−メルカプトベンズイミダゾールは、大内新興化学工業(株)製の商品名「ノクラックMB」として入手可能である。また、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケルは、大内新興化学工業(株)の「ノクラックNBC」として入手することができる。特に限定するものではないが、第二実施形態では、上記硫黄系化合物のなかでも、特性、老化防止剤の作用発現温度、価格などのバランスの観点から、2−メルカプトベンズイミダゾール等のベンズイミダゾール系化合物を使用することが好ましい。理論によって拘束するものではないが、硫黄系化合物は、加硫促進剤と構造及び電子状態が類似するため、組成物中に配合された硫黄と協働し、イオウ加硫の向上に関与すると推測される。これは、実際のところ、ゴム組成物中の硫黄系化合物の配合量を増やすと、イオウ加硫による特徴である引張伸びが向上する結果とも一致する。このように、本発明では、第2の老化防止剤として硫黄系化合物を適切な配合量で使用することによって、架橋度が向上し、軟化油の溶出防止に寄与すると推測される。
(その他の添加剤)
本発明のEPゴム組成物は、必要に応じて、架橋助剤、滑剤、安定剤、着色剤、耐衝撃剤、難燃剤、絶縁向上剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、分散剤、離型剤といった、電気絶縁性材料として周知の各種添加剤を含んでもよい。本発明において、EPゴム組成物は、EPゴム、充填剤、軟化油、有機過酸化物系架橋剤及び老化防止剤に加えて、架橋助剤、滑剤及び安定剤を含む。架橋助剤としては、例えば、イオウ、トリアリルシアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリアリルイソシアヌレート、m−フェニレンジマレイミド、O,O'−ジベンゾイル−p−キノンジオキシム、25%ポリ−p−ジニトロソベンゼンが挙げられ、これらは単独で使用しても、2種以上を組合せて使用してもよい。特に限定するものではないが、伸び特性改善の観点から、イオウが好ましい。また、滑剤としては、例えば流動パラフィン、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、ステアリン酸、ステアリルアルコール、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリルステアレート、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、などが挙げられ、これらは単独で使用しても、2種以上を組合せて使用してもよい。特に限定するものではないが、EPゴムとの相溶性、滑性効果の高さの観点から、ポリオレフィンワックスを使用することが好ましい。このような化合物は、三井化学(株)社製の商品名「ハイワックス220P」として入手することができる。また、比較的安価かつ低毒で滑性効果に優れるだけでなく、架橋助剤、安定剤としても作用することが可能であるという多機能性の観点から、ステアリン酸亜鉛などの金属石けん系化合物を使用することも好ましい。さらに、安定剤としては、亜鉛華(ZnO)、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、有機スズメルカプタイド、有機スズマレエート、有機スズカルボキシレート、鉛白、三塩基性硫酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、など挙げられ、これらは単独で使用しても、2種以上を組合せて使用してもよい。特に限定するものではないが、比較的安価であり、低毒で、安定化の効果に優れることから、亜鉛華を使用することが好ましい。
以上のように構成される本発明によるEPゴム組成物は、当技術分野で実施される方法と同様にして混練され、次いで押出成形法、射出成形、プレス成形法などの一般的な方法に従って所望の形状に成形し、次いで加熱により架橋反応を進行させることによって成形品とすることが可能である。本発明では、導体を含むコアと、該コアを被覆する被覆層とを有するケーブルにおいて、本発明によるEPゴム組成物を使用して上記被覆層を構成する。本発明では、ケーブル、変圧器、分電盤、変電盤、などの中間接続部、終端接続部に設けられる、被覆層を有するモールド品において、本発明によるEPゴム組成物を使用して上記被覆層を構成する。このように本発明のEPゴム組成物を使用することによって、電気絶縁性に優れ、軟化油によるブルーム、軟化油の移行及び溶出を抑制された成形品が実現できるため、信頼性の高いケーブル、各種機器を提供することが可能となる。
(実施例1〜43、比較例1〜105)
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
1.EPゴム組成物の調製
表1に示した配合量で各成分を配合し、各成分が均一になるまでオイルロールを用いて混練し(A練が120℃、B練が50℃)、各々のEP組成物を得た。得られたEP組成物をプレス成型機によって成型しシートとした。プレス成型は、温度160℃、時間40分、圧力150Mpaで行った。このプレス成型の際に印加される温度と時間により、EP組成物の架橋反応が進行する。そして、プレス成型の後に、以下に記載の試験を実施するために所定の寸法に打ち抜き、試験片を得た。各試験片を用い、以下の方法に従って、各種特性について検討した。結果を表2〜8に示す。
(軟化油溶出)
110℃に加熱した無色透明のキシレン溶剤中に、予め所定の形状に打ち抜いた試験片(長さ:10mm×幅:5mm×厚み:2mmのシート形状を有する)を24時間にわたって浸漬させた後、キシレン溶剤から試験片を取り出し、キシレン溶剤の色変化から目視にて溶出の有無を判定した。なお、判定基準は、組成物において軟化油のみが黄色の色味を示すことを考慮し、以下のとおりとした。なお、評価結果Aが合格レベルである。
(判定基準)
A:溶出なし。試験後のキシレン溶剤が無色透明のままである。
B:溶出あり。試験後のキシレン溶剤がやや黄色味を帯びている。
C:溶出あり。試験後のキシレン溶剤が明らかに黄色に着色している。
(軟化油移行)
先ず、以下の表1に示すように、比較例1における軟化量の量を1.8重量部に変更した以外、全て同じ配合として調製した組成物から、各試験片に貼り合わせる油分2%のゴムシートを作製した。
Figure 0006295050
次に、油分率が概ね4〜6%である各試験片(長さ:100mm、幅:100mm、厚み:2mmのシート形状を有する)に、上述のように予め油分率を2%に調整して作製した同寸法の試験片を貼り合わせた後、70℃の温度条件下、60日間にわたって5kgの荷重をかけた。その後、試験片の重量測定し、試験前の試験片との重量変化から軟化油の移行の有無について判定した。判定基準は以下のとおりである。なお、評価結果B以上が実用上の合格レベルである。
(判定基準)
A:試験片の重量変化が0.00〜0.40%
B:試験片の重量変化が0.41〜0.80%
C:試験片の重量変化が0.81〜1.20%
D:試験片の重量変化が1.21〜1.60%
E:試験片の重量変化が1.61%以上
(ブルーム)
大気中、30℃で2年間にわたって、架橋処理前の試験片を保管した。その後、試験片の表面を目視にて観察し、以下の判定基準に従いブルーム(白化)部の有無について判定した。具体的に、試験片におけるブルーム部の比率は、(株)キーエンス製のマイクロスコープを用い、試験片の画像を写した画面の色の濃淡からブルーム部面積を判断し、測定する機能を利用して判定した。なお、評価結果B以上が実用上の合格レベルである。
(判定基準)
A:ブルーム部比率:0〜10%
B:ブルーム部比率:11〜30%
C:ブルーム部比率:31〜50%
D:ブルーム部比率:51〜70%
E:ブルーム部比率:71〜100%
(熱老化引張強度残率)
JIS K6251に規格に従い、試験片として、長さ:200mm×幅:200mm×厚み:2mmtのシートをそれぞれ2枚作製し、JIS K6257(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方)の方法に従って、3号ダンベル形状に打ち抜き試験片を得た。各試験片を用い、以下のようにして標線間距離20mm、速度500mm/minで引張試験を行った。まず、試験片の1枚について上記条件下で引張特性を測定した(熱老化前の引張り特性)。次に、同様に作製したもう1枚の試験片を大気中、145℃に加熱した回転式オーブン内に96時間にわたって熱老化させた後、上記条件下で引張試験を行った。以下の式に得られたデータを適用することによって、熱老化引張残率を算出した。
熱老化引張強度残率=(熱老化後の引張強度)*100/(熱老化前の引張強度)
(熱老化引張り伸び残率)
JIS K6257(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−熱老化特性の求め方)に記載の方法に従い、各試験片の熱老化引張り伸び残率について検討した。大気中、145℃に加熱した回転式オーブン内に96時間にわたって放置することで試験片を熱老化させ、熱老化の前後のデータを以下の式に適用することによって、熱老化引張り伸び残率を算出した。
熱老化引張り伸び残率=(熱老化後の引張り伸び)*100/(熱老化前の引張り伸び)
Figure 0006295050
Figure 0006295050
Figure 0006295050
Figure 0006295050
Figure 0006295050
Figure 0006295050
Figure 0006295050
表2〜表8に示した結果から明らかなように、ゴム組成物中に特定の老化防止剤を所定量添加することによって、軟化油によるブルームの発生、軟化油の溶出及び移行といった不具合が改善されることが分かる。表では、参考のために、ゴムの油分率についても併せて示している。通常、試験片に対して貼り合わせるゴムシートの油分率が2〜3%以上異なると、軟化油の移行が生じやすい傾向がある。しかし、各表から明らかなように、本発明によれば、軟化油の移行が生じ易い状況であっても、効果的に移行を抑制していることが分かる。また、特定の老化防止剤を組合せて使用することによって、熱老化引張り強度、引張り伸びといったゴム特性についても向上できることが分かる。

Claims (7)

  1. エチレンプロピレンゴムと、充填剤と、軟化油と、有機過酸化物系架橋剤と、第1の老化防止剤と、第2の老化防止剤とを含有するエチレンプロピレンゴム組成物であって、 前記第1の老化防止剤が、テトラキス(メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート)メタン、及びp−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフェニルアミンの少なくとも一方であり、前記第1の老化防止剤の含有量が、前記エチレンプロピレンゴムの総量100重量部に対して、0.5〜1.50重量部の範囲であり、 前記第2の老化防止剤が、ベンズイミダゾール系化合物、及びジブチルジチオカルバミン酸ニッケルの少なくとも一方であり、前記第2の老化防止剤の含有量が、前記エチレンプロピレンゴムの総量100重量部に対して、1.00〜1.50重量部の範囲であり、 前記第1の老化防止剤:前記第2の老化防止剤の配合比が1:2〜3:2であることを特徴とするゴム組成物。
  2. 前記第1の老化防止剤が、テトラキス(メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート)メタンであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記第2の老化防止剤が、2−メルカプトベンズイミダゾールを含むベンズイミダゾール系化合物であることを特徴とする請求項に記載のゴム組成物。
  4. 前記軟化油が、パラフィン系炭化水素化合物を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  5. さらに、滑剤、架橋助剤、および安定剤を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  6. 導体部と、該導体部を被覆する被覆層を有するケーブルであって、前記被覆層が請求項1〜のいずれか1項に記載のゴム組成物から形成されていることを特徴とするケーブル。
  7. 電気機器の接続部に設けられる、被覆層を有するモールド品であって、前記被覆層が請求項1〜のいずれか1項に記載のゴム組成物から形成されていることを特徴とするモールド品。
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