JP6293253B1 - 印刷物,印刷方法,及び印刷物の製造方法 - Google Patents

印刷物,印刷方法,及び印刷物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複写による情報漏出を抑制できる印刷物を提供する。【解決手段】所定の印刷パターンPAが印刷された印刷領域ARAを有する。印刷パターンPAは、複数の印刷単位部の集合として構成されており、複数の印刷単位部には、少なくとも、金属光沢を有する印刷単位部としての金属部PMと、黒又は濃灰の印刷単位部としての墨部PLと、を含む。印刷領域ARAにおける印刷単位部以外の地の領域である地部1aは、金属部PM及び墨部PLのいずれか一方を濃度差により視認可能とする濃度を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷物,印刷方法,及び印刷物の製造方法に係り、特に、印刷されている情報の少なくとも一部が複写物において目視判別困難となる印刷物,印刷方法,及び印刷物の製造方法に関する。
基材に金属層による光沢面が形成され、その光沢面上に印刷情報(文字、図形、模様、画像など)が印刷された印刷物が知られている(例えば特許文献1)。
この印刷物を複写機で複写すると、光沢面は、得られた物(複写物)において黒く複写されるため、その物が複写物であることが容易に判別され、偽造の防止効果が得られる。
また、印刷情報を黒く印刷しておけば、複写物において地となる光沢面が黒に複写されるため、地と印刷部分との濃度差が小さくなって印刷情報の目視判別が実質困難となる。従って、印刷情報が機密情報の場合、機密情報漏出の防止効果が得られる。
特開平6−155975号公報
光沢面(以下光沢印刷面とも称する)に印刷情報が黒く印刷されている従来の印刷物において、印刷情報は、光沢印刷面上に重畳して印刷されているため、地となる光沢印刷面の濃度に対し、若干高い濃度で視認される。
それでも、複写機においては、光沢印刷面から複写機の受光素子に入射する光量が著しく少ないことから、複写濃度を標準又は濃い設定で複写した場合、光沢印刷面の地の部分と光沢印刷面上に黒く印刷された部分とは濃度差がほとんどなく複写される。そのため、複写物での印刷情報の目視判別は困難となる。
しかしながら、複写濃度を薄く設定して複写すると、光沢印刷面の地の部分と光沢印刷面上に重畳して印刷された部分とで複写濃度の薄くなり具合が異なり、両部分の濃度差が大きくなるように認識されて複写される。
そのため、光沢印刷面上に黒く印刷された印刷情報が、複写物において目視判別可能となる場合があり、印刷情報が機密情報の場合、機密情報が漏出する虞があった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、複写による情報漏出を防止できる印刷物,印刷方法,及び印刷物の製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は次の構成、手順を有する。
1) 所定の印刷パターンが印刷された印刷領域を有する印刷物であって、
前記印刷パターンは、複数の印刷単位部の集合として構成されており、
複数の前記印刷単位部には、少なくとも、金属光沢を有する印刷単位部としての金属部と、黒又は濃灰の印刷単位部としての墨部と、を含み、
前記印刷領域における前記印刷単位部以外の地の領域である地部は、前記金属部及び前記墨部のいずれか一方を濃度差により視認可能とする濃度を有し、
前記印刷パターンは、前記印刷単位部を点として構成された網点であって、前記網点は、前記金属部と、前記墨部と、前記金属部と前記墨部とが非重畳に隣接形成された前記印刷単位部としての二色分割部と、から選択されたいずれかからなる点のみで構成されていることを特徴とする印刷物である。
2) 前記印刷パターンは、
複数の前記印刷単位部における隣接する前記印刷単位部それぞれの一部が接続して構成されていることを特徴とする1)に記載の印刷物である。
3) 前記印刷パターンは、
複数の前記印刷単位部が互いに離隔して構成されていることを特徴とする1)に記載の印刷物である。
) 前記金属部,前記墨部,及び前記地部のうちの少なくとも二つの濃度差により、文字,図形,記号,模様,又は,絵若しくは写真に基づく画像を含む印刷情報が視認可能とされていることを特徴とする1)〜3)のいずれか一つに記載の印刷物である。
) 前記金属部は、金属箔で形成されていることを特徴とする1)〜4)のいずれか一つに記載の印刷物である。
) 基材の地に対し、印刷情報を所定の印刷パターンを利用して視認可能に印刷する印刷方法であって、
前記地の色を、前記地に墨インキで形成した部分が濃度差で視認可能となる色にする共に、前記所定の印刷パターンを複数の印刷単位部の集合として設定し、
前記複数の印刷単位部の中から、前記印刷情報に対応させる前記印刷単位部を前記墨インキにより墨部として形成すると共に、残りの前記印刷単位部を金属光沢を有する金属部として形成し、
前記印刷単位部それぞれを点として前記印刷パターンを網点として設定し、
前記印刷情報に対応させる前記点としての前記墨部を、墨インキで形成するための第1の版と、前記印刷情報に対応させない前記点としての前記金属部を、金属インキ又は金属箔で形成するための第2の版と、を作成し、
前記印刷情報の外形線に対応した前記点を、前記外形線を境界とする二つの領域に分割し、一方の領域を前記第1の版を用いて形成し、他方の領域を前記第2の版を用いて形成することを特徴とする印刷方法である。
) 基材の地に対し、印刷情報を所定の印刷パターンを利用して視認可能に印刷する印刷方法であって、
前記所定の印刷パターンを複数の印刷単位部の集合として設定し、
前記複数の印刷単位部の中から、前記印刷情報に対応させる前記印刷単位部を金属光沢を有する金属部として形成すると共に、残りの前記印刷単位部を墨インキにより墨部として形成し、
前記印刷単位部それぞれを点として前記印刷パターンを網点として設定し、
前記印刷情報に対応させる前記点としての前記金属部を、金属インキ又は金属箔で形成するための第1の版と、前記印刷情報に対応させない前記墨部を、墨インキで形成するための第2の版と、を作成し、
前記印刷情報の外形線に対応した前記点を、前記外形線を境界とする二つの領域に分割し、一方の領域を前記第1の版を用いて形成し、他方の領域を前記第2の版を用いて形成することを特徴とする印刷方法である。
) 基材の地に対し、印刷情報が所定の印刷パターンを利用して視認可能に印刷された印刷物を製造する印刷物の製造方法であって、
前記印刷物を、
前記地の色を、前記地に墨インキで形成した部分が濃度差で視認可能となる色にする一方、前記所定の印刷パターンを複数の印刷単位部の集合として設定し、
前記複数の印刷単位部の中から、前記印刷情報に対応させる前記印刷単位部を前記墨インキによる墨部として形成すると共に、残りの前記印刷単位部を金属光沢を有する金属部として形成して、前記印刷情報をポジで視認可能にし、
前記印刷単位部それぞれを点として前記印刷パターンを網点として設定し、
前記印刷情報に対応させる前記点としての前記墨部を、墨インキで形成するための第1の版と、前記印刷情報に対応させない前記金属部を、金属インキ又は金属箔で形成するための第2の版と、を作成し、
前記印刷情報の外形線に対応した前記点を、前記外形線を境界とする二つの領域に分割し、一方の領域を前記第1の版を用いて形成し、他方の領域を前記第2の版を用いて形成して製造することを特徴とする印刷物の製造方法である。
) 基材の地に対し、印刷情報が所定の印刷パターンを利用して視認可能に印刷された印刷物を製造する印刷物の製造方法であって、
前記印刷物を、
前記地の色を、前記地に墨インキで形成した部分が濃度差で視認可能となる色にする一方、前記所定の印刷パターンを複数の印刷単位部の集合として設定し、前記複数の印刷単位部の中から、前記印刷情報に対応させる前記印刷単位部を金属光沢を有する金属部として形成すると共に、残りの前記印刷単位部を墨インキによる墨部として形成して前記印刷情報をネガで視認可能にし、
前記印刷単位部それぞれを点として前記印刷パターンを網点として設定し、
前記印刷情報に対応させる前記点としての前記金属部を、金属インキ又は金属箔で形成するための第1の版と、前記印刷情報に対応させない前記墨部を、墨インキで形成するための第2の版と、を作成し、
前記印刷情報の外形線に対応した前記点を、前記外形線を境界とする二つの領域に分割し、一方の領域を前記第1の版を用いて形成し、他方の領域を前記第2の版を用いて形成して製造することを特徴とする印刷物の製造方法である。
本発明によれば、複写による情報漏出を抑制できる、という効果が得られる。
図1は、本発明の実施の形態に係る印刷物の実施例1である印刷物PTaを説明するための図である。 図2は、印刷物PTaに形成される印刷パターンPAを説明するための第1の図である。 図3は、印刷パターンPAを説明するための第2の図である。 図4は、印刷パターンPAを説明するための第3の図である。 図5は、印刷パターンPAを説明するための第4の図である。 図6は、印刷パターンPA1における金属部PMを印刷するための金属印刷版3の印刷柄3pを説明するための図である。 図7は、印刷パターンPA1における墨部PLを印刷するための墨印刷版4の印刷柄4pを説明するための図である。 図8は、図1におけるS8−S8位置での断面図である。 図9は、印刷パターンPA1を複写して得られた複写印刷パターンPA1fを説明するための図である。 図10は、印刷物PTaの変形例を説明するための断面図である。 図11は、印刷パターンPAの変形例を説明するための図である。 図12は、実施例2の印刷物PTbを説明するための図である。 図13は、印刷物PTbにおける印刷パターンPBを説明するための図である。 図14は、印刷パターンPB1における金属部PMを印刷するための金属印刷版13の印刷柄13pを説明するための図である。 図15は、印刷パターンPB1における墨部PLを印刷するための墨印刷版14の印刷柄14pを説明するための図である。 図16は、図12におけるS16−S16位置での断面図である。 図17は、印刷パターンPB1を複写して得られた複写印刷パターンPB1fを説明するための図である。 図18は、印刷物PTbの変形例を説明するための断面図である。 図19は、実施例3の印刷物PTcを説明するための図である。 図20は、印刷物PTcの印刷パターンPCにおける地部Q1を説明するための拡大図である。 図21は、印刷パターンPCにおける情報表示部Q2を説明するための拡大図である。 図22は、印刷パターンPCにおける境界部Q3を説明するための拡大図である。 図23は、図22におけるS23−S23位置での断面図である。 図24は、印刷パターンPCにおける金属部PMを印刷するための金属印刷版23の印刷柄23pを説明するための図である。 図25は、印刷パターンPCにおける墨部PLを印刷するための墨印刷版24の印刷柄24pを説明するための図である。 図26は、印刷パターンPCを複写して得られた複写印刷パターンPCfを説明するための図である。 図27は、ネガポジ反転した場合の境界部Q3の拡大図である。 図28は、印刷物PTcの製造方法に含まれるネガポジ設定手順を説明するためのフロー図である。
本発明の実施の形態に係る印刷物を、好ましい実施例1〜3の印刷物PTa〜PTcにより説明する。
以下の説明において、印刷物PTa〜PTc及びそれらを複写して得られた複写物PTaf〜PTcfを利用する者を総称して、便宜的に利用者と称する。
(実施例1)
実施例1の印刷物PTaは、図1に示されるように、定型の基材1の表面1aに、所定の印刷インキにより印刷された所定の印刷パターンPAを含む印刷領域ARAが設定されたものである。ここで、地となる表面1aの色は、墨インキで印刷された部分を濃度差で視認可能な色とされている。例えば白である。
図1に示される例において、印刷パターンPAは複数(この例で3つ)設けられて印刷パターン群PAGを構成している。
墨インキの色は、黒又は濃灰である。
詳しくは、印刷パターンPAとして、印刷パターンPA1〜PA3が、それぞれ文字「A」,「B」,「C」を濃度差によって視認可能に形成されている。
印刷パターンPA1〜PA3は、印刷パターン群PAGを構成し、印刷情報Jとしての文字列「ABC」を視認把握できるようになっている。
ここで、濃度は、白を0%、黒を100%とする、輝度値に基づくグレースケール上の濃度であり、以下の説明(実施例2,実施例3,及び変形例を含む)でも同様である。
実施例1における印刷情報Jは、文字,図形,記号を含む情報である。
印刷パターンPAの詳細を、図2を参照して説明する。
印刷パターンPAは、矩形の外枠部2a(図3参照)と、外枠部2aの内側にその対向辺を連結するよう配置された十字状の十字状部2b(図4参照)と、外枠部2aの対角線状なるX字状部2c(図5参照)と、により構成されている。
外枠部2aは、図3に示されるように、四つの辺に対応する細長い印刷単位部2a1〜2a6で構成されている。長辺は二分割され二つの印刷単位部が対応している。
十字状部2bは、図4に示されるように、外枠部2aの長辺方向に延びる細長い印刷単位部2b1,2b3と、短辺方向に延びる細長い印刷単位部2b2,2b4と、で構成されている。
X字状部は、図5に示されるように、対角線方向に延びる印刷単位部2c1〜2c4の集合として構成されている。
すなわち、印刷パターンPAは、複数の印刷単位部2(印刷単位部2a1〜2a6,2b1〜2b4,2c1〜2c4)で構成されている。
印刷パターンPAは、セグメント表示に対応したパターンとされる。この例では、図1及び図2に示されるように、14セグメントの表示形式に対応している。
複数の印刷単位部2それぞれが、14セグメントそれぞれのセグメントに対応し、少なくとも印刷単位部毎の印刷濃度の違いによって、アルファベット及び数字の内の一つを視認把握できるものである。
印刷パターンPAは、金属インキと墨インキとを、重畳させず、印刷範囲を区分けして印刷することで形成する。
そのため、金属インキ用の印刷版である金属印刷版3と、墨インキ用の印刷版である墨印刷版4と、を形成し、それぞれ独立して印刷する。
例えば、印刷パターンPA1を印刷するための金属印刷版3及び墨印刷版4は、それぞれ図6及び図7に示される印刷柄3p及び印刷柄4pを印刷する版として形成される。
印刷柄3pは、文字「A」に対応していない印刷単位部2を印刷する柄であり、印刷柄4pは、文字「A」に対応した印刷単位部2を印刷する柄である。
印刷順は限定されない。金属インキが先であっても墨インキが先であってもよい。
図8は、図1におけるS8−S8位置での断面図である。図8に示されるように、墨インキと金属インキとは重畳されてなく、基材1の表面1aの上に、それぞれ直接的に墨部PLと金属部PMとして印刷形成されている。
上述の構成を有する印刷物PTaは、印刷パターンPA1において墨インキで印刷形成された文字「A」に対応する部分である墨部PLと、金属インキで印刷形成された、「A」に対応していない他の部分である金属部PMと、の濃度差が、金属部PMの正反射光が見える視認位置において最大となる。
これにより、少なくとも正反射光下の視認位置で墨部PLによる文字「A」をポジとして良好に視認把握できる。ここで、ポジとは、文字「A」が周囲の対比領域に対して高い(濃い)濃度で視認される場合を言う。以下の説明(実施例2,実施例3,及び変形例を含む)でも同様である。
一方、印刷物PTaを複写機で複写すると、複写機内の受光位置が印刷物PTaの正反射光が入光しない位置にあることから、印刷パターンPAにおける墨部PLと金属部PMとの濃度差が検出されにくい。
さらに、印刷物PTaは、墨部PLと金属部PMとが重畳していないので、墨部PLが、金属部PMに重畳された場合のように金属部PMに対し高い濃度に視認される傾向にはなく、金属部PMとの濃度差はより小さくなる。
また、墨インキの色及び反射特性を最適化して、墨部PLと金属部PMの正反射光下以外の視認濃度差を、より小さくすることができる。
これにより、複写濃度が標準及び高い(濃い)設定の場合はもとより、複写濃度が低い(薄い)設定の場合も、複写物PTafには、印刷パターンPA1の概ね全体が、黒又は濃灰の複写印刷パターンPA1fとして複写される(図9参照)。
従って、利用者は、複写物PTafにおいて、文字「A」を視認できない或いは実質的に視認困難となる。他の印刷パターンPA2,PA3についても同様である。
すなわち、利用者は、印刷物PTaに対する視認角度(換言するならば印刷物PTaの光源に対する姿勢)を、金属部PMの正反射光が見える正反射光下となるように調整することで、文字列「ABC」を良好に視認できる。
一方、印刷物PTaの複写物PTafからは、利用者は、視認角度によらず文字列「ABC」を実質的に視認把握できないので、印刷情報Jに機密情報を含む場合、複写による機密情報の漏出を防止できる。
上述の印刷物PTaは、印刷パターンPAを、基材1の表面1aに直接印刷形成するものであったが、変形例として、図10に示されるように、基材1上に下地となる印刷層5を形成し、印刷層5の表面5aの上に印刷パターンPAを形成したものであってもよい。
印刷層5を濃い色(例えば黒や濃灰)で形成した場合、墨印刷版4を、印刷柄4pではなく印刷柄3pを印刷するものとして形成して墨インキで印刷し、金属印刷版3を、印刷柄3pではなく印刷情報Jに対応する印刷柄4pを印刷するものとして形成して金属インキで印刷してもよい。
これにより、印刷層5を地として、印刷情報Jに対応する金属部PMが、正反射光下で濃度差により光沢のあるネガとして視認できる一方、複写物PTafでは、印刷パターンPAは、全体が黒又は濃灰で印刷され、ポジの場合と同様に機密情報の漏出が防止される。
ここでネガとは、印刷情報Jが周囲の対比領域に対し、低い(薄い)濃度で視認される場合を言う。以下の説明(実施例2,実施例3,及び変形例を含む)でも同様である。
また、印刷パターンPAは、変形例として、図11に示されるように、複数の印刷単位部2を互いに離隔して配置したものとしてもよい。すなわち、印刷パターンPAは、互いに離隔した複数の印刷単位部2の集合として構成されていてもよい。
印刷単位部2同士が離隔している印刷パターンでは、金属インキの印刷位置と墨インキの印刷位置とに、正常な範囲内での僅かなずれが生じても、金属インキと墨インキとが重なって印刷される部分が生じない。すなわち、金属部PMと墨部PLとが重なることはない。
仮に、重畳印刷ではなく、印刷の位置ずれで金属インキと墨インキとがわずかに重なって印刷された場合、金属部PMと墨部PLとが重なった部分の濃度が、既述のように金属インキのみの部分(金属部PM)及び墨インキのみの部分(墨部PL)と異なり濃くなる傾向にある。
そのため、複写物PTafにおいて、文字などの境界線が断続的に把握され、それを基に印刷情報Jが推察される可能性が少なからず生じる。
従って、印刷単位部2は、互いに離隔している方が好ましい。
印刷パターンPAは、上述の14セグメントのセグメント表示形式に対応したものに限定されず、例えば7セグメントのセグメント表示形式に対応したものであってもよい。
また、図3〜図5で説明した各印刷単位部を、さらに複数の印刷単位部に分割してもよい。特に、3つ以上の印刷単位部が集まる四隅や中央部を細かく分割することで、アルファベット及び数字を、よりわかりやすい形状で視認できる。
金属インキの代替えとして金属箔を用いてもよい。金属箔を、例えばコールドフォイル方式によって基材1の表面1aに転写形成してもよい。金属箔を用いた場合も金属インキを用いた場合と同様の効果が得られる。
そこで、次に、金属箔を転写形成するコールドフォイル方式を含むコールドフォイル印刷によって印刷物PTaを製造する方法例を説明する。
このコールドフォイル印刷は、箔転写、印刷、保護層形成(ニス引き)を連続で実行するインライン型印刷機を用いて実行できる。
コールドフォイル印刷自体は周知技術であるから概要を説明する。
まず、印刷物PTaの製造者は、印刷物PTaを視認した際に、印刷パターン群PAGにおいて把握されるべき印刷情報Jを、周囲よりも高濃度の部分として視認されるポジとするか、周囲よりも低濃度の抜きの部分として視認されるネガとするか、を設定する。
ここで印刷情報Jは、印刷パターンPAそれぞれにおいて予め決められた模式的形状で視認され得るアルファベット及び数字の内の、一つ又は組(群)から構成されている。
ここでは、印刷情報Jを図1に示される文字列「ABC」としてポジで視認させる場合を説明する。
まず、印刷パターン群PAGにおいて印刷情報Jに対応した部分にインキを載せるための印刷柄4pの墨印刷版4と、印刷パターン群PAGにおいて印刷情報Jに対応していない部分に箔を載せるための箔版として金属印刷版3を作成する(ここでは、金属箔版を便宜的に金属印刷版と称する)。
尚、この実施例1(及び後述の実施例2)において、ネガかポジかに拘わらず印刷情報Jを印刷する際の、「印刷情報Jに対応する(した)部分」或いは「印刷情報Jに対応させる部分」は、それぞれ印刷パターン群PAG(実施例2では印刷パターン群PBG)における「印刷情報Jが印刷された部分」或いは「印刷情報Jを印刷する部分」をいう。
また、ネガかポジかに拘わらず印刷情報Jを印刷する際の、「印刷情報Jに対応しない(していない)部分」或いは「印刷情報Jに対応させない部分」とは、それぞれ印刷パターン群PAG(PBG)における「印刷情報Jが印刷されていない部分」或いは「印刷情報Jを印刷しない部分」をいう。
印刷機において、基材1となる上質紙のロールから、上質紙を帯状に巻き出し、箔版としての金属印刷版3を用い、UV硬化型の糊を介して金属箔(例えばアルミニウム箔)を、上質紙に転写形成する。
詳しくは、巻き出された上質紙に対し、印刷パターン群PAGにおける金属部PMを、金属箔により上質紙の表面上に転写形成する。
これにより、例えば文字「A」に対応した印刷パターンPA1については、図6に示される文字「A」以外のパターンに対応した印刷柄3pで金属箔を転写印刷する。
そして、この転写印刷を所定間隔で繰り返し実行し、金属部PMのみが形成された印刷パターン群PAGを、帯状の上質紙に、帯状延在方向の所定間隔で複数形成する。
次に、形成した金属部PMのみの複数の印刷パターン群PAGそれぞれに、墨印刷版4を用いて墨インキを印刷する。墨インキはUV硬化型を用いる。
これにより、墨インキが、図7に示される文字「A」に対応した印刷柄4pで、金属部PMに重なることなく上質紙に直接印刷される。
印刷パターンPA2,PA3も同様に実行し、図1に示される印刷パターン群PAGを形成する。
必要に応じて、保護層を形成する。少なくとも印刷パターン群PAGを含む範囲を覆うようにUV硬化型のニス引きを行う。
紫外線を照射して、金属箔貼着用の糊及び墨インキを、それぞれの地に対し固定させる。ニス引きをした場合は、ニスも硬化させる。
帯状の上質紙を所定の間隔で切断する。以上により印刷物PTaが得られる。
(実施例2)
実施例1は、印刷パターンPAを、セグメント表示形式に対応した印刷柄にした例を説明したが、印刷パターンPAを、ドットマトリクス表示形式に対応させてもよい。
そこで、実施例2として、ドットマトリクス表示形式に対応した印刷パターンPBを含む印刷領域ARBが設定された印刷物PTbを説明する。
実施例2の印刷物PTbは、図12に示されるように、定型の基材11の表面11aに、所定の印刷インキにより印刷された所定の印刷パターンPBを含む印刷領域ARBが設定されたものである。ここで、地となる表面11aの色は、墨インキで印刷された部分を濃度差で視認可能な色とされている。例えば白である。
図12に示される例において、印刷パターンPBは複数(この例で3つ)設けられて印刷パターン群PBGを構成している。
墨インキの色は、黒又は濃灰である。
詳しくは、印刷パターンPBとして、印刷パターンPB1〜PB3が、それぞれ文字「A」,「B」,「C」を濃度差によって視認可能に形成されており、印刷パターンPB1〜PB3は、印刷パターン群PBGを構成して、印刷情報Jとして文字列「ABC」を把握できるようになっている。
実施例2における印刷情報Jは、文字,図形,記号,又は,模様を含む情報である。
印刷パターンPBの詳細を、図13を参照して説明する。
印刷パターンPBは、印刷単位部12となるドットの複数個が、互いに離隔してマトリクス化して構成されている。
具体的には、この例において印刷単位部12は円形であり、印刷パターンPBは、印刷単位部12の25個を、外縁が正方形として認識されるように5行5列で配置したパターンとして構成されている。
これにより、印刷パターンPBは、印刷単位部12毎の印刷濃度の違いによって、アルファベット及び数字の内の一つを、模式化した形状で視認把握できるパターンとなっている。
ドットは円形に限らず、矩形、異形であってもよく、マトリクスの行数及び列数は、ドット毎の濃度差で印刷情報Jを視認把握可能とする範囲で限定されない。
印刷パターンPBの各印刷単位部12は、金属インキと墨インキとを、重畳させることなくいずれか一方のみを印刷することで形成する。
そのため金属インキの印刷版である金属印刷版13と、墨インキの印刷版である墨印刷版14と、を形成してそれぞれ独立して印刷する。
図14は、金属印刷版13の印刷柄13pを示し、図15は、墨印刷版4の印刷柄14pを示している。
金属インキと墨インキとの印刷順は限定されない。金属インキが先であっても墨インキが先であってもよい。
図16は、図12におけるS16−S16位置での断面図である。
図16に示されるように、墨インキと金属インキとは重畳されてなく、基材11の表面11a上に、それぞれ直接的に墨部PLと金属部PMとして印刷形成されている。
上述の構成を有する印刷物PTbは、印刷パターンPB1において墨インキで印刷形成された文字「A」に対応する部分である墨部PLと、金属インキで印刷形成された、「A」に対応していない他の部分である金属部PMと、の濃度差が、金属部PMの正反射光が見える視認位置において最大となる。
これにより、少なくとも正反射光下の視認位置で墨部PLによる墨部PLによる文字「A」を良好に視認把握できる。
一方、印刷物PTbを複写機で複写すると、複写機内の受光位置が印刷物PTbの正反射光が入光しない位置にあることから、印刷パターンPBにおける墨部PLと金属部PMとの濃度差が検出されない。
さらに、印刷物PTbは、墨部PLと金属部PMとが重畳していないので、墨部PLが、金属部PMに重畳された場合のように金属部PMに対し高い濃度に視認される傾向にはなく、金属部PMとの濃度差はより小さくなる。
また、墨インキの色及び反射特性を最適化して、墨部PLと金属部PMの正反射光下以外の視認濃度差を、より小さくすることができる。
これにより、複写濃度が標準及び高い(濃い)設定の場合はもとより、複写濃度が低い(薄い)設定の場合も、複写物PTbfには、印刷パターンPB1の概ね全体が、黒又は濃灰の複写印刷パターンPB1fとして複写される(図17参照)。
従って、利用者は、複写物PTafにおいて、文字「A」を視認できない或いは実質的に視認困難となる。他の印刷パターンPB2,PB3についても同様である。
すなわち、利用者は、印刷物PTbに対する視認角度(換言するならば印刷物PTbの光源に対する姿勢)を、金属部PMの正反射光が見える正反射光下となるように調整することで、文字列「ABC」を良好に視認できる。
一方、利用者は、印刷物PTbの複写物PTbfからは、視認角度によらず文字列「ABC」を視認把握できないので、印刷情報Jに機密情報を含む場合、複写による機密情報の漏出を防止できる。
上述の構成において、印刷パターンPBは、基材11の表面11aに直接印刷形成するものであったが、変形例として、図18に示されるように、基材11に下地となる印刷層15を形成し、印刷層15の表面15aの上に印刷パターンPBを形成したものであってもよい。
印刷層15を濃い色(例えば黒や濃灰)で形成した場合、墨印刷版14を、絵柄14pではなく印刷柄13pを印刷するものとして形成して墨インキで印刷し、金属印刷版13を、印刷柄13pではなく印刷柄14pを印刷するものとして形成して金属インキで印刷してもよい。
これにより、印刷層15を地として、印刷情報Jに対応する金属部PMが、正反射光下で濃度差により光沢のあるネガとして視認できる一方、複写物PTbfでは、印刷パターンPBは、全体が黒又は濃灰で印刷され、ポジの場合と同様に機密情報の漏出が防止される。
上述のように、印刷物PTbは、印刷パターンPBを、マトリックス状に互いに離隔した複数の印刷単位部12の集合として構成している。
これにより、金属インキの印刷位置と墨インキの印刷位置とに、正常な範囲内での僅かなずれが生じても、金属インキと墨インキとが重なって印刷される部分が生じない。すなわち、金属部PMと墨部PLとが重なることはない。
これにより、複写物PTbfにおいて文字などの境界線が断続的にでも把握されることはなく、その境界線に基づいて印刷情報Jが推察されることはない。
印刷物PTbは、実施例1の印刷物PTaと同様に、金属インキの代替えとして金属箔を用いてもよい。
金属箔を、例えばコールドフォイル(方式)によって基材11の表面11aに転写形成してもよく、金属インキの場合と同様の効果が得られる。
また、コールドフォイル印刷によって印刷物PTbを製造する場合も、印刷柄13p,14pが異なるのみであって、実施例1と同じ手順を適用できる。
(実施例3)
上述の実施例1及び2の印刷物Pa及びPbは、印刷パターン群PAG及びPBGが複数の印刷パターンPA及びPBにより構成され、印刷パターンPA及びPBそれぞれが、重なることなく固有の印刷領域を有して印刷情報Jのアルファベット及び数字の一文字に対応した予め決められた模式形態(文字の形)で、視認把握できるようにしたものである。
この場合、元のアルファベット及び数字のフォントにより近い形状での視認を可能にすべく、印刷単位部2,12の数をより多くすることが検討される。
しかしながら、印刷単位部2,12の数が多くなるほど、一つの文字や数字について印刷情報Jに対応させる印刷単位部2,12を一義的に決め難くなる。
そのため、予め印刷情報Jに含まれる文字及び数字を把握し、それに対応した印刷単位部の形状及び数で印刷パターンを都度構成することが望まれるが、その分、工数が増大するため、効率化の観点で工夫が必要となる。
これに対し、次に説明する実施例3の印刷物PTcは、印刷パターンPCを、印刷情報Jが文字及び数字の場合にはその複数個を、また、印刷情報Jが、模様、写真、絵などの二次元的な広がりを有するものあっても、それらの少なくとも一部の範囲を印刷可能とする広い領域として備えたものである。
さらに、印刷情報Jが文字及び数字の場合に、元のフォントに極めて近い形状での視認も可能となり、高い視認品位が得られるとともに、印刷パターンの構成が実質不要であるから効率化が図れる。
詳しくは、印刷パターンPCは、視認把握する形態を、アルファベット及び数字にのみ対応して定型的に定められたものではなく、任意の形状又は任意の領域として視認把握可能とするものであり、より広い情報を印刷情報Jに含めることができる。
実施例3の印刷物PTcは、図19に示されるように、定型の基材21の表面21aに、所定の印刷インキにより印刷された所定の印刷パターンPCを含む印刷領域ARCが設定されたものである。ここで、地となる表面21aの色は、墨インキで印刷された部分を濃度差で視認可能な色とされている。
例えば、基材21は、A4サイズの白色紙とされ、印刷領域ARCは、基材の各辺から5〜20mm程度の余白を取った矩形の矩形領域として設定されている。
印刷領域ARCの例えば全範囲に印刷パターンPCが形成されている。
印刷パターンPCは、金属インキ及び墨インキにより、後述する方法で印刷がなされることで形成されている。金属インキで印刷形成された部分は、金属光沢を有し、墨インキの色は、黒又は濃灰である。
印刷パターンPCは、少なくとも、光源に対し基材21の正反射光が見える視認角度で見たときに、濃度差により印刷情報J(この例において文字列「ABC」)が視認可能である。この印刷パターンPCについて、次に詳述する。
印刷パターンPCは、複数の点が所定間隔で集合したパターンである網点で構成されている。網点は、例えば、スクリーン線が175線(lpi)、面積率40%とされる。個々の点の形状は例えば正方形である。
そして、網点の点それぞれが印刷単位部22であり、換言すると、印刷パターンPCは、複数の印刷単位部22が、いわゆる網点状に配置されて構成されている。
図19に示される印刷パターンPCにおいて、印刷情報Jの地となる地部Q1と、印刷情報Jに含まれる部分である情報表示部Q2と、地部Q1と情報表示部Q2との境界を含む境界部Q3と、の各拡大図を、図20〜図22に示す。
地部Q1は、図20に示されるように、網点が金属インキ(ハッチングで示す)で印刷形成されている。すなわち、地部Q1において、印刷単位部22は金属インキのみで形成された金属部PMとされている。
情報表示部Q2は、図21に示されるように、網点が墨インキ(黒ベタで示す)で印刷形成されている。すなわち、情報表示部Q2において、印刷単位部22は墨インキのみで形成された墨部PLとされている。
境界部Q3は、図22に示されるように、視認可能とする印刷情報Jの外縁の位置を示す境界線LN1(一点鎖線で記載)に対応し、印刷単位部22が境界線LN1にかかる場合には、印刷単位部22は境界線LN1で領域分割されている。
例えば、図22に示される複数の印刷単位部22の内、境界線LN1がかかっている印刷単位部22aにおいて、境界線LN1に対し印刷情報J側(図22の左側)は、墨インキで印刷形成された部分墨部PL22とされ、境界線LN1に対し地側(図22の右側)は、金属インキで印刷形成された部分金属部PM22とされている。
すなわち、印刷単位部22aは、金属部PMと墨部PLとが、重ならない非重畳状態で隣接形成された二色分割部とされている。
印刷単位部22aにおける部分墨部PL22と部分金属部PM22とは、図23に示されるように、重畳した部分はなく、基材1の表面1aの上にそれぞれ独立して印刷形成されている。
図23は、図21におけるS23−S23位置での断面図であり、印刷単位部22aと、印刷単位部22に対し地側に隣接した印刷単位部22bとが示されている。
図23からも明らかなように、印刷単位部22aは、基材21の表面21aに、部分墨部PL22と部分金属部PM22とがそれぞれ直接印刷形成されている。
金属インキを印刷するための版である金属印刷版23及び墨インキを印刷するための版である墨印刷版24は、それぞれ境界線LN1に対応した印刷柄23p及び印刷柄24pを有する。
例えば、図21に示された境界部Q3における金属印刷版23の印刷柄23pは図24に示され、墨印刷版24の印刷柄24pは図25に示される。
金属印刷版23を用いた金属インキの印刷と墨印刷版24を用いた墨インキの印刷との印刷順は限定されない。
上述の構成を有する印刷物PTcは、墨インキで印刷形成された文字列「ABC」に対応する部分である墨部PL及び部分墨部PL22と、金属インキで印刷形成されたその他の部分である金属部PM及び部分金属部PM22と、の濃度差が、金属部及び部分金属部PM22の正反射光が見える視認位置において最大となり、墨部PL及び部分墨部PL22による文字列「ABC」を良好に視認把握できる。
また、印刷単位部22が網点であっても、部分墨部PL22と部分金属部PM22の境界が、印刷情報Jの図柄の外形線に対応して形成されるので、印刷情報Jである文字や模様などの外形線が、直線或いは曲線の場合も、それぞれそのまま直線或いは曲線として視認把握できる。
一方、印刷物PTcを複写機で複写すると、複写機内の受光位置が印刷物PTcの正反射光が入光しない位置にあることから、印刷パターンPCにおける墨部PL及び部分墨部PL22と、金属部PM及び部分金属部PM22と、の濃度差が検出されにくい。
さらに、印刷物PTcは、墨部PLと金属部PMとはもとより、部分墨部PL22と部分金属部PM22とも重畳していない。
そのため、墨部PL及び部分墨部PL22は、金属部PMに対し高い濃度に視認される傾向にはなく、金属部PM及び部分金属部PM22との濃度差はより小さくなる。
また、墨インキの色及び反射特性を最適化して、墨部PL及び部分墨部PL22と、金属部PM及び部分金属部PM22と、の正反射光下以外の視認濃度差を、より小さくすることができる。
これにより、複写物PTcfには印刷パターンPC全体が黒色の複写印刷パターンPCfとして印刷される(図26参照)。
従って、利用者は、文字列「ABC」を視認できない。
これにより、複写濃度が標準及び高い(濃い)設定の場合はもとより、複写濃度が低い(薄い)設定の場合も、複写物PTcfには、印刷パターンPCの概ね全体が、黒又は濃灰の複写印刷パターンPCfとして複写される(図26参照)。
従って、利用者は、印刷物PTcに対する視認角度(換言するならば印刷物PTcの光源に対する姿勢)を、金属部PM及び部分金属部PM22の正反射光が見える正反射光下となるように調整することで、文字列「ABC」を、元の印刷物PTcとほぼ同じ形状で良好に視認できる。
印刷物PTcの印刷情報Jが、模様、絵、写真などの基づくものであっても、曲線を含む印刷情報Jの図柄を良好に反映した情報として良好に視認できる。
一方、印刷物PTcの複写物PTcfから、利用者は、視認角度によらず印刷情報Jを視認把握できないので、印刷情報Jに機密情報を含む場合、複写による機密情報の漏出を防止できる。
印刷物PTcは、実質的に、視認される印刷情報Jの地が、基材21の表面21aそのものではなく、墨インキ又は金属インキで形成した網点を含めたものとなる。
従って、墨印刷版24を、印刷柄24pではなく印刷柄23pを印刷するものとして形成して墨インキを印刷し、金属印刷版23を、印刷柄23pではなく印刷柄24pを印刷するものとして形成して金属インキで印刷してもよい。
これにより、図27に示されるように、印刷情報Jに対応した金属部PM及び部分金属部PM22の部分が、正反射光下で周囲よりも低濃度のいわゆるネガとして視認できる。
実施例1及び実施例2と同様に、金属インキの代替えとして金属箔を用いてもよい。金属箔を、例えばコールドフォイル方式によって基材21の表面21aに転写形成してもよい。金属箔を用いた場合も金属インキを用いた場合と同様の効果が得られる。
そこで、次に、コールドフォイル方式を用いたいわゆるコールドフォイル印刷によって印刷物PTcを製造する方法例を、一部に図28を参照して説明する。
このコールドフォイル印刷は、箔転写、印刷、保護層形成(ニス引き)を連続で実行するインライン型印刷機を用いて実行できる。
まず、印刷物製造者は、印刷物PTcを視認した際に、印刷パターンPCが形成された印刷領域ARCにおいて把握されるべき印刷情報Jを、周囲よりも高濃度の部分として視認されるポジとするか、周囲よりも低濃度の部分として視認されるネガとするか、を設定する(図28:Step1)。
印刷物PTcで視認され得る印刷情報Jは、予め決められた形状に限定されず、曲線を含む任意の形状或いは任意の範囲である。
尚、この実施例3において、ネガかポジかに拘わらず印刷情報Jを印刷する際の、「印刷情報Jに対応する(した)部分(点)」或いは「印刷情報Jに対応させる部分(点)」は、それぞれ印刷パターンPCにおける「印刷情報Jが印刷された部分(点)」或いは「印刷情報Jを印刷する部分(点)」をいう。
また、ネガかポジかに拘わらず印刷情報Jを印刷する際の、「印刷情報Jに対応しない(していない)部分(点)」或いは「印刷情報Jに対応させない部分(点)」とは、それぞれ印刷パターンPCにおける「印刷情報Jが印刷されていない部分(点)」或いは「印刷情報Jを印刷しない部分(点)」をいう。
(Step1)で、印刷情報Jをポジで視認させるとした場合、印刷パターンPCにおいて印刷情報Jに対応した部分に墨インキを載せるための、印刷情報Jに対応した墨印刷版24を作成する(Step2)。
併せて、印刷パターンPCにおいて印刷情報Jに対応していない部分に金属箔を載せる(転写形成する)ための金属箔用の版(以下、箔版)として金属印刷版23を作成する(Step2A)。
一方、(Step1)で、印刷情報Jをネガで視認させるとした場合、印刷パターンPCにおいて印刷情報Jに対応した部分に金属箔を載せる(転写形成する)ための印刷情報Jに対応した箔版としての金属印刷版23を作成する(Step3)。
併せて、印刷パターンPCにおける印刷情報Jに対応していない部分に墨インキを載せるための、墨印刷版24を作成する(Step3A)。
既述のように、金属印刷版23及び墨印刷版24は、複数の印刷単位部22が網点状に印刷される版であり、境界線LN1がかる印刷単位部22に対しては、その境界線LN1により区分けされた一方側及び他方側の範囲をそれぞれが印刷するようになっている。
(Step2)と(Step2A)との実行順、及び、(Step3)と(Step3A)との実行順は、それぞれ逆であっても、同時であってもよい。
以下、代表として、印刷情報Jをポジで視認させる場合を説明する。
印刷機において、基材21となる上質紙のロールから、上質紙を帯状に巻き出し、箔版としての金属印刷版23を用い、UV硬化型の糊を介して金属箔(例えばアルミニウム箔)を、上質紙に転写形成する。
すなわち、巻き出された上質紙に対し、印刷パターンPCにおける金属部PM及び部分金属部PM22を上質紙の表面上に形成する。
これにより、図19に示された例では、文字列「ABC」に対応していない部分が、金属箔による網点として転写印刷される。
そして、金属部PM及び部分金属部PM22のみが形成された印刷パターンPCを、帯状延在方向に所定間隔で形成する。
次に、金属箔のみで形成された各印刷パターンPCに対し、墨印刷版24を用いて墨インキを印刷する。墨インキは、例えばUV硬化型を用いる。
すなわち、印刷パターンPCにおける墨部PL及び部分墨部PL22を、上質紙の表面上に形成する。
この印刷におけるスクリーン角度は、金属印刷版23のスクリーン角度と同じにする。例えば45°とする。
これにより、図19に示された例では、文字列「ABC」が、墨インキによる網点として印刷される。
必要に応じて、印刷領域ARCに対し保護層を形成する。具体的にはUV硬化型のニス引きを行う。
印刷パターンPCに対し紫外線を照射して、糊及び墨インキを基材21に固定させる。ニス引きをした場合は、ニスも硬化させる。
帯状の上質紙を所定の間隔で切断する。以上により印刷物PTcが得られる。
印刷パターンPCを構成する網点の線数及び面積率は、限定されるものではなく、視認させる印刷情報J及び視認具合などに応じて適宜設定してよい。
面積率は、50%以上の場合、隣接する印刷単位部22同士が連結し、50%未満の場合、隣接する印刷単位部22は互いに離隔する。
金属印刷版23を用いた金属インキの印刷(金属箔の転写形成を含む)位置と墨印刷版24を用いた墨インキの印刷位置とで、通常の印刷における許容範囲内の位置ずれが生じた場合に、境界線LN1に沿った部分で、部分金属部PM22と部分墨部PL22とが重なった重畳部又は離隔した隙間部が生じる。
重畳部の濃度は、墨部PL及び金属部PMよりも高く(濃く)なる。隙間部の濃度は、基材21の色が一般的な白又は白に近い色の場合、墨部PL及び金属部PMよりも低く(薄く)なる。
そのため、複写の際に、重畳部及び隙間部が複写機で認識されて、複写物PTcfにおいて、断続的に視認可能に複写されてしまう虞がある。
網点の面積率が50%以上の場合、隣接する印刷単位部22同士が少なくとも一部で連結しているため、複写物PTcfにおいて、重畳部及び隙間部に対応する部分が連続的な部位として複写されて視認され易くなる虞がある。
従って、印刷パターンPCの網点の面積率が高いほど、利用者に、複写物PTcfから印刷情報Jが推察される可能性も高くなる。
また、印刷パターンPCの網点の面積率が50%未満の場合、印刷単位部22同士が離隔しているため、仮に重畳部又は離隔部が生じても、複写物PTcfにおいて連続的な部位として複写されることはない。
そのため、複写物PTcfから印刷情報Jが推察される可能性は低く、また、面積率が低いほどその可能性もより低くなる。
一方、印刷物PTcにおける印刷情報Jの視認性については、網点の面積率が低いほど濃度差を把握できる部分が少なくなるため、印刷情報Jを視認把握し難くなる。
従って、複写物PTcfからの印刷情報Jの推察可能性がより低く、かつ印刷情報Jの視認把握性がより高くなる好適条件範囲が存在する。
検討の結果、好適条件として、5%毎の段階的面積率評価で、面積率を25〜45%の範囲にすることが好ましく、その範囲内でさらにより良好となるよう、面積率を30〜40%の範囲にすることがより好ましいことが判明している。
また、網点における個々の点の形状は、正方形に限定されるものではなく、円形、楕円形、正方形以外の多角形、不定形であってもよい。
また、網点は、すべての点が同一形状或いは同一面積で構成されていてもよいし、異なる形状の点或いは異なる面積の点が混在するものであってもよい。
以上詳述したように、実施例1〜3の印刷物PTa〜PTcは、それぞれ複数の印刷単位部2,12,22で構成された所定の印刷パターンPA,PB,PCで印刷された印刷領域ARA,ARB,ARCを有する基材1,11,21を有する。
そして、複数の印刷単位部2,12は、金属インキ又は金属箔により形成された金属部PMと、墨インキで形成された墨部PLと、のいずれかで形成され、複数の印刷単位部22は、さらに部分金属部PM22と部分墨部PL22とにより形成された印刷単位部22を含んでいる。
さらに、印刷領域ARA,ARB,ARCにおける複数の印刷単位部2,12,22を除いた領域は、金属インキ及び墨インキ以外のインキで印刷された領域、又は非印刷領域とされている。
これにより、印刷情報Jをポジで視認させる場合には、地となる部分(基材1,11,21の表面1a,11a,21aや、印刷層5,15の表面5a,15a)の色を、墨部PLを濃度差で視認可能な色とする。さらに、墨部PLを印刷情報Jに対応させて形成し、金属部PMに対して濃くなる濃度差で特に金属部PMの正反射光下で良好に視認可能にする。さたに、印刷情報Jをネガで視認させる場合には、金属部PMを印刷情報Jに対応させて形成し、墨部PLに対して薄くなる濃度差で特に金属部PMの正反射光下で良好に視認可能にしている。この場合、金属部PMは、地の色によらず、正反射光下で濃度差により光沢部分として視認される。従って、地の色は、光沢面を有するものでなければ限定されない。
そして、いずれの印刷物PTa〜PTcも、印刷物PTa〜PTcへの照射光の正反射光下ではない位置で反射光を受光する複写機で複写した場合に、濃度差が認識されず、利用者が印刷情報Jを視認把握不能の複写物PTaf〜PTcfが得られる。
これにより、印刷情報Jが機密情報を含む場合の機密情報の漏出が防止できる。
また、いずれの印刷物PTa〜PTcも、複写物PTaf〜PTcfにおいて印刷パターンPA〜PCが黒ベタで印刷されるので、その物が複写であることが容易に判別可能であり、偽造の抑制効果が得られる。
上述のように、印刷物PTa〜PTcにおいて視認される印刷情報Jは、金属部PM,墨部PL,及び地となる部分である地部(基材1,11,21の表面1a,11a,21aや、印刷層5,15の表面5a,15a)のうちの少なくとも二つの濃度差により視認可能とされている
実施例は、上述の構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよい。
実施例1〜3における金属部PMを印刷で形成する方法は、光沢のある層を形成できる印刷方法であれば限定されない。
例えば、金属粉末を含有する金属インキを、オフセット印刷,フレキソ印刷,
グラビア印刷,シルクスクリーン印刷,或いはインクジェット印刷などの印刷方法で印刷することで、光沢層としての金属部PMを形成できる。
また、印刷機ではなく、電着方式による金属インキのパターン形成、金属インキをベタ塗りした後のレーザアブレイションでのパターン形成或いはレジストマスクを使ったエッチングでのパターン形成、などにより、所望の印刷柄3,13p,23pの金属部PM(部分金属部PM22を含む)を形成してもよい。
墨インキの色は、通常濃灰であるが、正反射光下ではない視認角度(非正反射光下)で見たときに、金属部PMとの濃度差ができるだけ小さくなるように濃度を調整設定してよく、そうすることが好ましい。
また、金属部PMとの非正反射光下における濃度差が小さい濃度であれば、墨部PLとして説明した部位は、無彩色ではなく、彩度が0(ゼロ)でない色を有する部位であってもよい。
実施例3の印刷物PTcは、印刷領域ARCには、仕様の異なる複数の印刷パターンPCを有していてもよい。仕様は、例えばネガとポジ、面積率、スクリーン線数、などである。
1,11,21 基材
1a,11a,21a 表面
2,12,22,22a 印刷単位部
2a 外枠部、 2a1〜2a6 印刷単位部、 2b 十字状部
2b1〜2b4 印刷単位部、 2c X字状部
2c1〜2c4 印刷単位部
3,13,23 金属印刷版
3p,13p,23p 印刷柄
4,14,24 墨印刷版
4p,14p,24p 印刷柄
5,15 印刷層
5a,15a 表面
ARA,ARB,ARC 印刷領域
J 印刷情報
LN1 境界線
PA,PA1〜PA3,PB,PB1〜PB3,PC 印刷パターン
PAG,PBG 印刷パターン群
PA1f,PB1f,PCf 複写印刷パターン
PL 墨部、 PL22 部分墨部
PM 、 PM22 部分金属部
PTa,PTb,PTc 印刷物、 PTaf,PTbf,PTcf 複写物
Q1 地部、 Q2 情報表示部、 Q3 境界部

Claims (9)

  1. 所定の印刷パターンが印刷された印刷領域を有する印刷物であって、
    前記印刷パターンは、複数の印刷単位部の集合として構成されており、
    複数の前記印刷単位部には、少なくとも、金属光沢を有する印刷単位部としての金属部と、黒又は濃灰の印刷単位部としての墨部と、を含み、
    前記印刷領域における前記印刷単位部以外の地の領域である地部は、前記金属部及び前記墨部のいずれか一方を濃度差により視認可能とする濃度を有し、
    前記印刷パターンは、前記印刷単位部を点として構成された網点であって、前記網点は、前記金属部と、前記墨部と、前記金属部と前記墨部とが非重畳に隣接形成された前記印刷単位部としての二色分割部と、から選択されたいずれかからなる点のみで構成されていることを特徴とする印刷物。
  2. 前記印刷パターンは、
    複数の前記印刷単位部における隣接する前記印刷単位部それぞれの一部が接続して構成されていることを特徴とする請求項1記載の印刷物。
  3. 前記印刷パターンは、
    複数の前記印刷単位部が互いに離隔して構成されていることを特徴とする請求項1記載の印刷物。
  4. 前記金属部,前記墨部,及び前記地部のうちの少なくとも二つの濃度差により、文字,図形,記号,模様,又は,絵若しくは写真に基づく画像を含む印刷情報が視認可能とされていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の印刷物。
  5. 前記金属部は、金属箔で形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の印刷物。
  6. 基材の地に対し、印刷情報を所定の印刷パターンを利用して視認可能に印刷する印刷方法であって、
    前記地の色を、前記地に墨インキで形成した部分が濃度差で視認可能となる色にする共に、前記所定の印刷パターンを複数の印刷単位部の集合として設定し、
    前記複数の印刷単位部の中から、前記印刷情報に対応させる前記印刷単位部を前記墨インキにより墨部として形成すると共に、残りの前記印刷単位部を金属光沢を有する金属部として形成し、
    前記印刷単位部それぞれを点として前記印刷パターンを網点として設定し、
    前記印刷情報に対応させる前記点としての前記墨部を、墨インキで形成するための第1の版と、前記印刷情報に対応させない前記点としての前記金属部を、金属インキ又は金属箔で形成するための第2の版と、を作成し、
    前記印刷情報の外形線に対応した前記点を、前記外形線を境界とする二つの領域に分割し、一方の領域を前記第1の版を用いて形成し、他方の領域を前記第2の版を用いて形成することを特徴とする印刷方法。
  7. 基材の地に対し、印刷情報を所定の印刷パターンを利用して視認可能に印刷する印刷方法であって、
    前記所定の印刷パターンを複数の印刷単位部の集合として設定し、
    前記複数の印刷単位部の中から、前記印刷情報に対応させる前記印刷単位部を金属光沢を有する金属部として形成すると共に、残りの前記印刷単位部を墨インキにより墨部として形成し、
    前記印刷単位部それぞれを点として前記印刷パターンを網点として設定し、
    前記印刷情報に対応させる前記点としての前記金属部を、金属インキ又は金属箔で形成するための第1の版と、前記印刷情報に対応させない前記墨部を、墨インキで形成するための第2の版と、を作成し、
    前記印刷情報の外形線に対応した前記点を、前記外形線を境界とする二つの領域に分割し、一方の領域を前記第1の版を用いて形成し、他方の領域を前記第2の版を用いて形成することを特徴とする印刷方法。
  8. 基材の地に対し、印刷情報が所定の印刷パターンを利用して視認可能に印刷された印刷物を製造する印刷物の製造方法であって、
    前記印刷物を、
    前記地の色を、前記地に墨インキで形成した部分が濃度差で視認可能となる色にする一方、前記所定の印刷パターンを複数の印刷単位部の集合として設定し、
    前記複数の印刷単位部の中から、前記印刷情報に対応させる前記印刷単位部を前記墨インキによる墨部として形成すると共に、残りの前記印刷単位部を金属光沢を有する金属部として形成して、前記印刷情報をポジで視認可能にし、
    前記印刷単位部それぞれを点として前記印刷パターンを網点として設定し、
    前記印刷情報に対応させる前記点としての前記墨部を、墨インキで形成するための第1の版と、前記印刷情報に対応させない前記金属部を、金属インキ又は金属箔で形成するための第2の版と、を作成し、
    前記印刷情報の外形線に対応した前記点を、前記外形線を境界とする二つの領域に分割し、一方の領域を前記第1の版を用いて形成し、他方の領域を前記第2の版を用いて形成して製造することを特徴とする印刷物の製造方法。
  9. 基材の地に対し、印刷情報が所定の印刷パターンを利用して視認可能に印刷された印刷物を製造する印刷物の製造方法であって、
    前記印刷物を、
    前記地の色を、前記地に墨インキで形成した部分が濃度差で視認可能となる色にする一方、前記所定の印刷パターンを複数の印刷単位部の集合として設定し、前記複数の印刷単位部の中から、前記印刷情報に対応させる前記印刷単位部を金属光沢を有する金属部として形成すると共に、残りの前記印刷単位部を墨インキによる墨部として形成して前記印刷情報をネガで視認可能にし、
    前記印刷単位部それぞれを点として前記印刷パターンを網点として設定し、
    前記印刷情報に対応させる前記点としての前記金属部を、金属インキ又は金属箔で形成するための第1の版と、前記印刷情報に対応させない前記墨部を、墨インキで形成するための第2の版と、を作成し、
    前記印刷情報の外形線に対応した前記点を、前記外形線を境界とする二つの領域に分割し、一方の領域を前記第1の版を用いて形成し、他方の領域を前記第2の版を用いて形成して製造することを特徴とする印刷物の製造方法。
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