JP6292446B2 - 畳縫着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、畳の縫着機に関するものである。更に詳しくは、畳台に畳を載置して平刺し縫着工程と返し縫い工程を1台のミシンで行う畳縫着機に関するものである。
従来より、1台のミシンで平刺し縫着工程と返し縫い工程を行う畳縫着機は知られている。特許文献1、特許文献2に示すように、1台のミシン、すなわち1本の縫着針で平刺し工程、返し縫い工程を行うため、返し縫い工程の際には、通常は、畳の側面側の返し縫いを行うために畳を載置して固定した畳台を傾斜させるという機構を有していることが知られている。
そして、特許文献2においては、返し縫い工程の際に、畳の縁部下面を支持する第1受け部材に、第1受け部材よりも高い受け面を有して薄畳の畳の返し縫い時に畳の縁部下面を支持する第2受け部材を着脱自在に取付け得るように構成された両用縫着機が知られている。
そして特許文献2においては、従来から畳を縫着するミシン針の突入位置の調整機構が設けられていることも記載され特許文献2の図3ではその調整範囲について図示され説明されてもいる。
非特許文献1は出願人が、従来の畳縫着機を製造販売するにおいて、出願人のホームページに畳縫着機の仕様や外観、そしてさらにはどのような動きをしているかをユーザーにPRするために動画もインターネットで閲覧できるようにしたものである。
特開2002−126383号公報 特開平10−24179号公報
極東産機株式会社、新型両用機「ツインマイスター」、[online]、極東産機株式会社、[平成26年4月21日検索]、インターネット<URL:http://www.kyokuto-sanki.co.jp/products/pro-423.htm>
特許文献2のような畳縫着装置では、従来から縫着針が畳に対して突入する位置は調整できるようになっているが、畳の厚みが変われば、その調整機構を操作することによって畳に対する縫着針の突入位置の調整をする手間がかかっていた。
さらに第1受け部材の受部の角度も調整可能とされており、調整台座の角度の調整をも行う必要があり、畳の厚みが変化した場合には調整個所が多く改善が望まれてもいた。
非特許文献1の畳縫着装置においては、クセ取り縫着の際に畳の幅方向に進退移動できるミシン部に、平刺し縫着を行う場合の畳の受け部とは別に返し縫いを行う際の畳の受け部が設けられており、ホームページに掲載された動画でも、作業者が返し縫いに切り替える操作を行って返し縫い時の畳の受け部が動作位置にセットされる様子が動画で見ることができる。非特許文献1のように、ミシン部に畳の受け部を設けると、ミシンと畳の受け部の位置関係は一定にすることができるのであるが、畳の厚みが変化した場合や、縫深さを変更するために畳に対するミシン針の突入位置を変更したい場合には、従来の機構を使ってその都度の調整が必要となり、縫着動作を停止させねばならず、縫着を再開するまでの調整の手間がかかり、非効率で改善が望まれていた。
上記課題を解決するために本発明の請求項1は、平刺し工程と返し縫い工程を1本の縫着針で行う畳縫着機において、畳の平刺し縫着、返し縫い縫着の方向に沿ってミシンベースが移動するレールと、上記ミシンベース上に設けられ、畳に対して進退可能に設けられたミシン縫着部と、上記ミシン縫着部上又は上記ミシンベース上に設けられ、ミシン縫着部と一体的に畳に対して進退可能に設けられた裁断刃と、上記ミシンベースに設けられた畳受け部と、畳を固定した状態で返し縫いの際には傾斜可能とされている畳台と、傾斜された畳台に当接して畳台の傾斜角度を決定するストッパーとを具備し、平刺し工程においてはミシン縫着部と裁断刃がミシンベース上を畳に対して進退することによってクセ取り縫着を実施し、返し縫い工程においてはミシン縫着部がミシンベース上を畳に対して進退することによって畳の側面に対する縫着針の突入位置を変更し返し縫いの縫い高さを調整することを特徴とする。
また、本発明の請求項2は、上記畳受け部は、平刺し工程の際には水平方向に位置され、平刺し縫着される畳の底面側から保持し、返し縫い工程の際には、畳台の傾斜と略等しい角度に傾斜されて返し縫い縫着される畳の底面側から保持することを特徴とする。
また、本発明の請求項3は、上記ストッパーを着脱又は付け替えすることによって畳台の傾斜角度に調整可能としたことを特徴とする。
また、本発明の請求項4は、傾斜された畳受け部に着脱可能とされた少なくとも1つ以上の着脱畳受け部を畳受け部に着脱することにより、2段階以上に調整可能とされた畳台の傾斜角度に略等しい角度で傾斜した状態とすることを特徴とする。

本発明によって、ミシンベース上に設けられ、畳に対して進退可能に設けられたミシン縫着部と、ミシンベースに設けられた畳受け部とを有するため、畳受け部はミシン縫着部の進退とは関係なくミシンベース上に設けられた状態となり、平刺し工程や返し縫い工程時に畳の底面側を保持した状態となり、畳の厚みが変わった場合においても畳の底面の位置は変わらず、畳の上面位置が変わるだけとなるので、ミシン縫着部を畳に対して進退させることで返し縫い時の縫い高さの調整を行うことができる。
そしてさらに上記の構造によって、返し縫い縫着中においても、平刺し工程中のクセ取りを行う要領でミシン縫着部を畳に進退させることで、返し縫いの際の縫い高さの調整を行うことができ、作業者にとって使い勝手の良い畳縫着装置の提供をすることができる。
畳受け部を平刺し工程では水平に位置させ、返し縫い工程の際に、畳台と同様の傾斜に傾けるように共通の畳受け部とした場合には、畳受け部を平刺し工程と返し縫い工程とのそれぞれに設けることをする必要がなく部品点数を少なくしておくことができる。
畳台の傾斜は、ストッパーの着脱や付け替えで行うことによって簡単に調整することで、複雑な調整機構を用いることなく使い勝手の良い畳縫着装置の提供をすることが出来る。また、畳受け部に対して着脱畳受け部を着脱させることで同様に使い勝手の良い畳縫着装置の提供をすることが出来る。
本発明の畳縫着機の平面図である。 本発明の畳縫着機の正面図である。 本発明の畳縫着機の側面図である。 本発明の畳縫着機の平刺し工程を説明する図である。 本発明の畳縫着機の平刺し工程から返し縫い工程に変更する際のミシン部の調整について説明する図である。 本発明の畳縫着機の返し縫い工程を説明する図である。 本発明の畳縫着機の薄畳における返し縫い工程を説明する図である。 本発明の畳縫着機の薄畳と厚い畳における返し縫い工程を説明する拡大図である。
以下本発明の実施の形態について、図1〜図3を用いて説明する。図1は本発明の畳縫着機の平面図、図2は正面図、図3は側面図である。図において、1は本発明の畳縫着装置で、Tは畳、2は畳床が載置される畳台であり、3は畳を畳台2に対して上方から畳Tを押さえることにより固定する畳押え、4はレール12に沿って畳台の側面を走行するミシン、5は縫着針、14は畳の位置決めや畳表の藺草の筋(イ筋)の直線性の調整に使用する定規である。
ミシン4は、ミシン縫着部6とミシンベース7とから構成されており、ミシンベース7に対してミシン縫着部6が畳Tの方向へ進退可能なミシンレール11が設けられており、ハンドル11aで操作し、このミシンレール11上を移動することにより畳に対するミシン縫着部6の位置を調整できるようにしている。
ミシン縫着部6には、さらにレール13が設けられ、レール13上に畳Tを裁断する裁断刃8を設けた裁断ユニット9が設けられており、縫着針5と裁断刃8の位置を変更可能としている。縫着針5の位置に対して裁断ユニット9の位置を調整することで縫着後の畳縁の幅調整が可能となっており、ハンドル13aで位置調整する構成としている。
ミシンベース7は畳Tの長さ方向に任意の送りピッチで平刺し縫いや返し縫いを行いながらレール12上を移動する。また、ミシンベース7には、畳受け部10が設けられており、シリンダ10aによって角度変更が可能とされている。
また、ミシン縫着部6には、平刺し工程の際には畳Tの表面側から押さえる平刺し押さえ部6aが昇降可能な状態に設けられており、返し縫い工程の際には畳Tの表面側と側面側を押さえる返し縫い押さえ部6bが設けられている。返し縫い押さえ部6bは、畳表面と側面に沿うようにして畳縁を押さえる働きをするもので、シリンダ6cによって使用位置と退避位置に位置決めされる。
畳台2は畳縫着装置1のフレームに、畳Tを載置して固定した状態で傾斜旋回が可能に構成されている。図3に示すように、畳台2の傾斜はシリンダ15の動作で行われ、畳台2の一部がストッパー16に当接することで、傾斜角度が決定される構造となっている。したがって、ストッパー16の先端を着脱自在とし、その先端に設置するストッパー16の長さを種々のものを準備しておくと、畳Tの厚みによって傾斜角度をストッパーを付け替えるだけで調整できるようになる構成となっている。
また、単に先端に取り付けた状態を第1の傾斜のストッパーとし、第1の傾斜のストッパーを取り外した状態を第2の傾斜のストッパーとして第1の傾斜を厚い畳の返し縫いを行う傾斜とし、第2の傾斜を薄畳の返し縫いを行う傾斜としても良い。畳台2には、畳Tを反転させる反転装置17も設けられている。
18は縁供給リール、19は縁下紙供給リールで、厚み調整部材供給リールは特に図示していないが、縁供給リール18や縁下紙供給リール19と同様に設置しても良いし、またミシン4の移動に邪魔にならない場所で床面に置いておいてもかまわない。これらはミシン4に設けられ、縫着しながら供給される実施形態や、畳縫着装置1の側方に設けられ、畳Tに沿わせるようにセットされて縫着するような実施形態が従来から知られている。そして、20は畳Tを180度反転させるための反転装置である。
図2において、ミシン4の構造がよく見えるようにするため、畳押さえ3などの一部は切り欠いた状態で図示している。また図3においても、ミシン4の側面が見えるように後述する縁供給リール18や縁下紙供給リール19は省略した図としている。
図4は、平刺し工程を行っている状態を説明する図であり、縫着針5は平刺し押さえ部6aで上方から押さえられた畳Tの上面側から畳Tに突入し、畳Tの下面側へ突出して、下糸を掛けられて図示していない縁と縁下紙を畳の側方付近へ縫着する。このとき、畳の上前側は裁断刃8で直線に切断される。
下前側であれば、上記したようにハンドル11aを操作しながら、ミシン縫着部6を畳Tに対して進退させながら、製造したい畳のクセの形状に合わせて裁断刃8で切断しながら、縁と縁下紙を縫着するのである。
平刺し工程の際の縫着は、本縫いでも一重環縫いのどちらでもよい。従来から知られているクセ取りの切断位置のミシン調整を手動操作で行う機械においては平刺し工程も返し縫い工程も本縫いが採用されている。
平刺し工程が完了すると、ミシン4は返し縫い工程を行うように変更される。その変更について説明する。まず、畳Tは畳台2に固定された状態で、傾斜される。シリンダ15の作動で畳台2が傾斜し、図5に示すようにストッパー16に畳台2が当接することで傾斜角度が決定される。
ミシンベース7に設けられている畳受け部10がシリンダ10aの作動によって畳台2と同様の角度に傾斜した状態になる。そしてまた、シリンダ6cの動作により、返し縫い押さえ部6bが動作位置に位置される。
本発明の実施形態において、畳受け部10は平刺し工程の際は水平な位置で畳Tの底面を受け、返し縫い工程の際には、傾斜した状態で畳Tの底面を受けて共通の畳受けとしている。従来は平刺し工程と返し縫い工程では畳受け部は別々であったが共通で使用することで部品点数を少なくすることができる。また、畳Tはある程度柔軟性があるので、畳受け部10の傾斜角度は畳台2と完全に一致させずに1〜2度程度は異なるようにすることも可能である。ただし、畳床に使用されるインシュレーションボードなど種々の材料はあまり反らせてしまうと割れが発生することがあるため、畳台2と畳受け部10の角度はなるべく同じ角度にしておくことが望ましい。
ミシン縫着部6には、縫着針5が設けられているが、この縫着針5を取り付けている縫着台21は縫着台レール22にスライド自在に設けられており、従来同様の機構で縫着台21が移動して縫着針5で畳Tを縫着する。上記縫着台レール22を取り付けている縫着ブロック23全体を、ミシン縫着部6内に設けた揺動シリンダ24で空縫いの位置(平刺し縫着する位置)と畳Tに縫着針5を突入させる返し縫い縫着位置とに旋回支点25を中心に揺動させることによって返し縫い工程の縫着を行う構成となっている。縫着針5の動作としては平刺し工程も返し縫い工程も同じであるが、揺動シリンダ24の動作で返し縫いを行う構成になっているのである。
縫着台21の駆動の伝達の軸などの回転を検知するセンサーを設け、軸が何回転かすると縫着台が一往復するようにし、図示はしていないがセンサーで軸に設けた検知板がセンサーに検知されることによって軸の回転数を検知して、揺動シリンダ24の動作タイミングを制御している。この制御によって縫着針5が畳Tに突入する位置となるのか空縫いの位置になるのかを位置決め制御しているのである。
平刺し工程が完了した畳Tは縁、縁下紙の隅止めが行われから返し縫いを行うである。次に返し縫いを行う工程について説明する。
返し縫い工程の状態に調整できた畳縫着装置1を図6に示す。図6はストッパー16で傾斜角度が決定されており、厚い畳を返し縫いする角度である。
本発明の実施形態において、ストッパー16で決定された畳台2の傾斜角度を50度とし、畳受け部10の角度も同様に50度に設定し、揺動シリンダ24で縫着針5の揺動角度を8度とすると、返し縫い縫着で縫着蜂5が畳Tの底面に対する突入する角度は32度となり、厚み15mm程度の畳においても縫い高さを9mm程度、すなわち畳Tの底面から9mm程度上の位置に縫着針を突入させると15mm程度の縫い深さが得られるので、縫い深さ15mmの仕様で良いというユーザーであれば、畳台2と畳受け部10の傾斜角度は50度程度で他の角度にする必要なく厚い畳から薄い畳まで平刺しと返し縫いを行うことができる。縫い深さが浅いと薄い畳の場合には糸の締まりによって畳の裏面の部材が損傷したりすることがあるため、縫い高さを高くしたり、縫着針の突入角度を浅くし、畳の裏面に縫着針が突出する位置すなわち縫い深さを深くしたいという要望が畳製造者にはあるのである。
図6に示すように縫着針5は、揺動シリンダ24の動作により畳Tへの突入位置とされているので、操作者はハンドル11aを使用してミシン縫着部6の位置調整を行う。このとき、畳受け部10はシリンダ10aによって既に傾斜された状態であるので、図6に示すように縫着位置付近の畳Tの底面に沿った状態に位置され、操作者が行うのは縫い高さ位置を決めるミシン縫着部6の位置調整だけで済むのである。縫い高さを決定すると、縫い深さも決定されるのである。
ミシン縫着部6の位置調整が完了すると、従来と同じように厚み調整材供給リールから厚み調整材を引出し、返し縫いの際の縫着位置に厚み調整材をセットして縫着を開始すると返し縫いが行われる。
ミシン4はレール12上を畳Tの長さ方向に沿って返し縫いを行いながら進む。上前側は畳は直線であるので、特にミシンの位置調整などは不要となる。
返し縫いを行っている際に、返し縫いの縫い高さ(深さ)の調整がしたい場合、ミシン縫着部6はミシンベース7上を移動できるので、畳Tを保持している畳受け部10に対して返し縫い縫着動作を行っている際中であっても、縫着針5が畳Tに突入していない状態であれば、ミシン縫着部6の位置を調整して、縫着針5の畳Tに対する突入位置の調整を行うことができる。
従来の装置においては、畳受け部の調整や、ミシンの縫着針の突入位置の変更は、縫着動作中に行うことができなかったので、ハンドル操作だけでミシン縫着部6の位置調整で縫い高さ(深さ)を変更できるようにしておくと操作者に非常に使い勝手の良い装置とすることができるのである。
特に、畳の下前側のクセ量が大きい場合、例えば、畳の中央付近だけが凹となったクセである場合において、畳Tの中央付近になるほど、畳Tへの縫着針5の突入位置は畳Tの底面側に位置することとなり、縫い高さを高く、すなわち縫い深さを深く調整することで仕上がりのよい畳とすることができる。また、縫い始めから縫い終わりにかけて畳の幅が小さくなっているようなクセの場合や、その逆の場合などの畳においても、畳Tを畳台2に固定したままであると、クセによって畳の幅寸法が小さくなっていくと上記したように縫着針5の突入位置が畳Tの底面側になってしまうため縁から縫着糸が外れてしまったりするケースが出てくる。それを防止するために、ミシン縫着部6の位置調整を行い、仕上がりを良くするようにできるのである。本発明においては、縫着中にもミシン縫着部6の位置調整が行えるのでミシンの縫着を停止させて縫着針5の突入位置の調整や畳受け部の調整をする手間を不要とすることができる。
次に畳台2を別角度に調整して返し縫いすることについて説明する。図7に示すように傾斜角度を決定するストッパー16は着脱できるようにしておき、外した状態で畳台2を傾斜させる。もちろんストッパー16の長さを変更したものを取り付けして調整するようにすることもできる。
ストッパー16は着脱面に数カ所のピンを設けて、取り付ける側には嵌合する穴を設けて着脱するようにしたり、ストッパー16側に嵌合穴を設けて取り付ける側にかぶせるように取り付けしたりする構造としておけばよく、簡単な構造で傾斜角度の調整を行えるようにしておくと良いのである。
図7は、ストッパー16を外した第2ストッパー16aで傾斜角度を調整した状態を開示している。この角度はストッパー16で決定される傾斜角度から数度程度、例えば53〜57度程度としておくと良い。すなわち畳の底面に対して縫着針5が29〜25度程度で突入する角度としておくことが望ましいのである。あまりに突入角度が小さくなると縫着針5にかかる抵抗が大きくなるため、場合によっては薄い畳の畳床が損傷したり、縫着針自体も傷んでしまうこともあるからである。
畳受け部10には、別体の角度調整用ガイド10bを被せるように取付け、別角度に調整された畳Tの底面に沿うように畳Tの底面側から畳Tを受けている。別体の角度調整用ガイド10bを被せておくだけであるため、微妙な調整等は不要であり、非常に簡単に角度調整に対応できるのである。角度調整用ガイド10bはミシン4が縫着によって進行することでずれないように保持されていれば良く、畳受け部10を覆うように被せて縫着針の動きに干渉しないものとしておけば良い。
もちろん、畳台2の傾斜角度を調整するようなストッパーを設け、そのストッパーの長さや着脱によって畳受け部10の傾斜角度の調整をする構造とすることも可能である。しかし、畳受け部10が設けられる位置は畳Tの底面側の限られた空間位置にストッパーを設けるようにすると、部材の大きさが小さくなるため、操作者にストッパー位置の着脱などの調整に注意をはらわせるようにするよりは、別体の角度調整用ガイド10bを容易に着脱できるようにする構成とすることが望ましい。
畳台2の傾斜と畳受け部10(角度調整用ガイド10b)の角度が調整できれば、ミシン縫着部6の位置を調整して畳Tへの縫着針5の突入位置を調整して縫い高さを決定し、返し縫いを行えば良いのである。
図8は、第1の角度で返し縫いを行う厚い畳を二点鎖線で図示し、第2の角度で返し縫いを行う薄い畳を実線で図示し、角度の違いによる畳Tの傾斜の違いと縫着針5の位置関係を解りやすく拡大して示した図である。
ストッパー16で傾斜させた第1の傾斜角度においても、第2ストッパー16aで傾斜させた第2の傾斜角度においても、ミシン縫着部6を畳Tに対して進退させるだけで、縫着針の突入位置の調整が可能であり、縫着中においても縫着針の突入位置の調整が平刺しのクセ取りと同様に行えるのである。このことにより、平刺し工程におけるミシン4の位置調整を返し縫い工程においても行うことで、返し縫いの縫い高さの調整が行え、作業者の所望する縫い深さとすることが出来るため使い勝手の良い畳納着装置の提供が出来る。
上記においては、コストが安価となる構成の説明として、ミシン縫着部6の移動についてはハンドル操作で作業者が手動操作を行って平刺し工程の際のクセ取りの移動を行ったり、返し縫い工程の際のミシン縫着部6の位置調整を行う実施形態を説明したが、数値制御を用いてミシン縫着部6の移動を自動化することも可能である。
また、上記では2段階に畳台2の傾斜角度を調整する実施形態を説明したが、2段階以上に調整可能とする場合においては、付け替えるストッパーと角度調整用ガイドには同じ色、例えば赤、青、緑の色をストッパーと角度調整用ガイドに付しておき、例えば50度が赤、53度が青、55度が緑の設定とし、ストッパーと角度調整用ガイド色が異なっていれば畳台2と畳受け部の角度が違うことがすぐにわかるような実施形態としておくと使い勝手が良い。
また、上記においては、畳台2の傾斜や畳受け部10の傾斜を作業者に負担となることがないようシリンダを使用して自動的に傾斜させるような構成で実施形態の説明を行ったが、コストを低くするために、畳台2の傾斜や畳受け部10の傾斜を作業者自身が手動操作で行うような構成とすることも可能である。
T 畳
1 畳縫着装置
2 畳台
3 畳押え
4 ミシン
5 縫着針
6 ミシン縫着部
6a 平刺し押さえ部
6b 返し縫い押さえ部
6c シリンダ
7 ミシンベース
8 裁断刃
9 裁断ユニット
10 畳受け部
10a シリンダ
11 ミシンレール
11a ハンドル
12 レール
13 レール
13a ハンドル
14 定規
15 シリンダ
16 ストッパー
16a 第2ストッパー
17 反転装置
18 縁供給リール
19 縁下紙供給リール
20 反転装置
21 縫着台
22 縫着台レール
23 縫着ブロック
24 揺動シリンダ
25 旋回支点

Claims (4)

  1. 平刺し工程と返し縫い工程を1本の縫着針で行う畳縫着機において、
    畳の平刺し縫着、返し縫い縫着の方向に沿ってミシンベースが移動するレールと、
    上記ミシンベース上に設けられ、畳に対して進退可能に設けられたミシン縫着部と、
    上記ミシン縫着部上又は上記ミシンベース上に設けられ、ミシン縫着部と一体的に畳に対して進退可能に設けられた裁断刃と、
    上記ミシンベースに設けられた畳受け部と、
    畳を固定した状態で返し縫いの際には傾斜可能とされている畳台と、
    傾斜された畳台に当接して畳台の傾斜角度を決定するストッパーとを具備し、
    平刺し工程においてはミシン縫着部と裁断刃がミシンベース上を畳に対して進退することによってクセ取り縫着を実施し、返し縫い工程においてはミシン縫着部がミシンベース上を畳に対して進退することによって畳の側面に対する縫着針の突入位置を変更し返し縫いの縫い高さを調整することを特徴とする畳縫着装置。
  2. 上記畳受け部は、平刺し工程の際には水平方向に位置され、平刺し縫着される畳の底面側から保持し、返し縫い工程の際には、畳台の傾斜と略等しい角度に傾斜されて返し縫い縫着される畳の底面側から保持することを特徴とする請求項1記載の畳縫着装置。
  3. 上記ストッパーを着脱又は付け替えすることによって畳台の傾斜角度に調整可能としたことを特徴とする請求項2記載の畳縫着装置。
  4. 傾斜された畳受け部に着脱可能とされた少なくとも1つ以上の着脱畳受け部を畳受け部に着脱することにより、2段階以上に調整可能とされた畳台の傾斜角度に略等しい角度で傾斜した状態とすることを特徴とする請求項3記載の畳縫着装置。
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