JP6291149B1 - ブラシレスdcサーボモータの制御装置 - Google Patents

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Abstract

1個のMRセンサユニットを用い、その出力信号に基づいて完全閉ループで高精度にモータを制御できる、ブラシレスDCサーボモータの制御装置を提供する。3組のステータコイルに供給されるU相、V相、W相の電力を制御する制御ユニットと、前記ステータコイルの逆起電力を検出する機能と、MRセンサユニットとを備えたモータの制御装置において、前記ロータの極数に合わせて、前記MRセンサユニットの前記A相若しくは前記B相の出力信号の立ち上がり位相に同期する、前記U相、V相、W相の各位相情報を生成し、ブラシレスDCサーボモータを駆動した際に、いずれか1相のステータコイルへの駆動信号が零から立ち上がる位相と、該モータの駆動により得られる前記1相のステータコイルへの逆起電力の積分値ピークの位相と、前記駆動信号の零に対応する前記MRセンサユニットからの前記A相若しくは前記B相の出力信号の立ち上がり位相との同期関係に基づき、前記駆動信号に対する前記回転軸の絶対原点位置を取得する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、ブラシレスDCモータの制御装置に関するものであり、特に、被駆動部材を駆動するブラシレスDCサーボモータを目標速度及び目標位置で作動させるサーボ制御に適した、ブラシレスDCサーボモータの制御装置に係るものである。
ブラシレスDCモータは、安定した性能が得られ、かつ、耐久性に優れているため、自動車の補器類等、各種の制御システムを構成する機器の駆動源として、様々な分野に広く採用されている。
ブラシレスDCモータの主な制御方法は、以下の3通りである。
(1)ホールセンサとして、U、V、Wの3個のホール素子を用いて、モータの同期制御を行う。
(2)センサレス、たとえばベクトル制御等により、オープンループでモータを制御する。
(3)ロータリーエンコーダで得られるU相、V相、及びW相の信号とロータの磁極位置とを同期させて完全閉ループで、ブラシレスDCサーボモータとして制御する。
特許文献1には、センサとして3個のホール素子と1個のGMR検出器とを用い、それらの信号値に基づいて、3相永久磁石モータの任意の特定位置の情報やトルク変動情報を得る発明が開示されている。
特許文献2には、センサレスでモータを制御する発明が記載されている。すなわち、ロータの静止状態で、各駆動ステートにおける各通電相のコイルにロータが連続回転する電力よりも小さい検査電力を所定時間加えて、各通電相のコイルの逆起電力を検出し、この検出された逆起電力の大きさに応じて、起動駆動ステートを選定する発明が開示されている。
特許文献3には、ブラシレスDCモータにおいて、ロータリーエンコーダ用カウンタの、正転時と逆転時における出力値から、回転体の回転角度に関する情報と回転角度の変化に関する情報とを抽出し、多回転の角度情報を生成する発明が開示されている。
また、特許文献4には、電動パワーステアリング装置において、操舵トルクセンサ、モータ角度センサ及び車速センサで検出した操舵トルクT、モータ角度θm及び車速検出値Vsを制御装置に入力し、この制御装置で絶対舵角推定値θaを演算するとともに、直流モータを駆動制御する発明が開示されている。
特開2015―149800号公報 特開2017―034813号公報 特許第5058334号公報 特許第5401875号公報
自動車等の各被駆動部材を駆動するブラシレスDCモータを、サーボモータとして完全閉ループで制御するためには、モータの回転速度、回転位相、回転方向等の正確な情報が必要である。これらの正確な情報により、被駆動部材の起動・停止、速度制御、位置制御等を行うことで、自動車等の安全な運転が可能になる。さらに、自動運転制御、若しくは自動運転制御を促進するためには、より高精度の情報が必要であり、モータの回転軸の絶対角度もしくは絶対原点位置(アブソリュート位置)の情報も必要になる。
特許文献1に記載の発明では、ホール素子を採用しているため、高精度の回転速度や回転方向の判別を行うのに充分な分解能や絶対精度が得られ難い。
特許文献2に記載のセンサレスの発明は、モータの回転角度を予測により求める方式であり、絶対原点位置を直接検出していないため、繰り返し誤差に関する対策が必要となる。また、逆起電力検出を採用する場合、速度零からの起動のために、別途、初期位置検出のための何らかの手段が必要である。
特許文献3に記載の発明は、1組のセンサ素子のデータを利用して絶対原点位置に相当する位置情報を算出し、回転体の多回転の角度情報を生成している。しかし、絶対原点位置の情報を、高精度に求めることについては開示されていない。
特許文献4に記載の発明は、モータ角度センサの他、操舵トルクセンサなど、制御システムの他の構成要素のデータも利用しており、構成が複雑である。
また、自動車の各種被駆動部材を駆動するブラシレスDCサーボモータは、車載のバッテリを電源としている。バッテリ電源の消失後に、外力で故意にモータが駆動され、被駆動部材が正常な状態に無い場合もありうる。自動車の安全性をより高めるためには、このような状態であっても、安全に再起動できるのが望ましい。特許文献1〜4には、このような、バッテリ電源の消失後の故意駆動に関する配慮は開示されていない。
本発明の1つの目的は、1個のMRセンサユニットを用い、その出力信号に基づいて完全閉ループで高精度にモータを制御できる、ブラシレスDCサーボモータ及びその制御装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、バッテリ電源の消失後の故意にモータが駆動されたか否かを判定し、各種被駆動部材を安全に再起動できるようにした、ブラシレスDCサーボモータ及びその制御装置を提供することにある。
本発明の1つの態様によれば、駆動信号を生成して出力し、ブラシレスDCサーボモータのU相、V相、W相の3相の各ステータコイルに供給される電力を制御する制御ユニットと、多極の永久磁石を有するロータの回転を検知する1個のMRセンサユニットとを有する、ブラシレスDCサーボモータの制御装置において、前記MRセンサユニットは、前記ロータの回転軸の一端に固定され、径方向に着磁された1組のN極領域とS極領域を有する平板状のマグネットと、該マグネットに対向する位置で前記ハウジング側に固定された1対のMRセンサと、処理回路部とを備えており、前記処理回路部は、前記マグネットのN極領域とS極領域の境界線上の位置を、マグネット原点位置とし、前記1対のMRセンサの出力に基づいて、前記回転軸の回転に伴うA相、B相の信号を生成して出力するとともに、前記マグネットの原点位置の情報を生成するように構成されており、前記制御ユニットは、前記ロータの極数に合わせて、前記MRセンサユニットの前記A相若しくは前記B相の出力信号の立ち上がり位相に同期する、前記U相、V相、W相の各位相情報を生成する機能と、前記3相のいずれか1相のステータコイルへの駆動信号が零から立ち上がる位相と、該モータの駆動により得られる前記1相のステータコイルへの逆起電力の積分値ピークの位相と、前記駆動信号の零に対応する前記MRセンサユニットからの前記A相若しくは前記B相の出力信号の立ち上がり位相との同期関係に基づき、前記駆動信号に対する前記回転軸の絶対原点位置を取得する機能と、前記駆動信号の零に対応する前記A相又は前記B相の出力信号の立ち上がりに同期する、360度間隔の複数のZ相信号を設定する機能とを備えており、前記マグネットは前記原点位置が、前記回転軸の前記絶対原点位置と同期する位置に固定されており、前記MRセンサユニットを前記U相、V相、及びW相のロータリーエンコーダとして、前記モータを駆動するように構成されていることを特徴とする。
これにより、1個のMRセンサを利用した簡単な構成で、モータの回転軸の絶対原点位置の情報を生成する機能を備え、U相、V相、W相のロータリーエンコーダとロータの磁極位置を同期させて完全閉ループで制御できる、ブラシレスDCサーボモータ及びその制御装置を提供することができる。
本発明の他の態様によれば、前記ブラシレスDCサーボモータの前記制御ユニットは、自動車に搭載され、前記絶対原点位置の情報がEEPROMに記録されている。そのため、自動車の起動時に、EEPROMからデータを取得し、バッテリから電力が供給されなくなった後に前記モータが故意に動かされたか否かを前記データのアドレスの比較に基づいて判定する機能と、前記故意に動かされたと判定した場合には、前記データのアドレスに基づいて、前記モータを前記バッテリから電力が供給されなくなった時点の状態に復帰させる機能を有している。
これにより、バッテリ電源の消失後の故意にモータが駆動された場合でも、次回の起動時に安全な運転開始を実現できる。
本発明によれば、1個のMRセンサユニットをロータリーエンコーダとし、そのA相、B相信号に基づき、Z相及び、U相、V相、W相の各相コイルの位相情報を生成し、ステータコイルの各相とロータの磁極位置を原点位置に同期させて完全閉ループでサーボ制御することにより、被駆動部材の位置をきわめて精度良く制御できる、ブラシレスDCサーボモータ及びその制御装置を提供できる。
本発明の第1の実施例に基づく、ブラシレスDCサーボモータの制御装置の構成例を示す機能ブロック図である。 第1の実施例における、ブラシレスDCサーボモータの縦断面図である。 ブラシレスDCサーボモータのステータ及びロータの構成例を示す、図2AのB−B断面図である。 MRセンサユニットの構成例を示す、図2AのC−C断面図である。 第1の実施例における、ブラシレスDCサーボモータの駆動回路の構成例を示す図である。 第1の実施例における、MRセンサユニットの処理回路部の構成の一例を示す図である。 第1の実施例における、MRセンサの出力信号の処理方法の概念を示す図である。 第1の実施例における、初期設定処理の概要を説明するタイムチャートである。 第1の実施例における、制御ユニットの、初期設定プログラムの起動時の処理を示すフローチャートである。 図6Aに示す起動時の処理における、初期設定処理の詳細を示すフローチャートである。 8極の永久磁石を有するロータを備えたモータにおける、ステータの各界磁コイルの磁極と電流の関係、及び、逆起電力の関係を示す図である。 第1の実施例の初期設定処理における、各相の逆起電力の積分値ピークと位置決め情報(Sn)の関係を示す図である。 第1の実施例における、MRセンサユニットから出力されるA相、B相の信号と、これらの信号に基づいて生成される、Z相、U相、V相、W相の各信号の関係を説明する図である。 正回転指令時のMRセンサの出力信号と、Z相の幅の関係を示す図である。 逆回転指令時のMRセンサの出力信号と、Z相の幅の関係を示す図である。 駆動信号に対する回転軸の絶対原点位置(Z)を求める処理を説明するタイムチャートである。 MRセンサユニットのマグネットの位置決め方法を説明する図である。 回転軸上のマグネットの回転位置とMRセンサの出力(マグネット原点位置(T))の関係の一例を示す図である。 回転軸に対するマグネットの位置決め方法を説明する図である。 回転軸に対するマグネットの位置の固定法を説明する図である。 A相、B相信号、及び、Z相に関するデータを、マグネット原点位置(T)基準から、絶対原点位置(Z)基準に変換する一例を示す図である。 初期設定処理の結果としてEEPROMに記録される、U相、V相、W相の各コイルのA相、B相信号、及び、Z相に関するアブソリュートデータの一例を示す図である。 粗、密な位置決め情報の組み合わせに基づく、駆動信号に対する回転軸の絶対原点位置(Z)の決定の処理を説明するタイムチャートである。 第1の実施例における、通常運転モード時の、制御ユニットの信号処理の詳細を示すフローチャートである。 第1の実施例における、通常運転モード時の、DCサーボ制御部及びインバータ駆動信号生成部の動作の詳細を示すフローチャートである。 第1の実施例に基づく、通常運転モード時のサーボモータとしての制御の一例を示す図である。 本発明の第4の実施例に基づく、ブラシレスDCサーボモータの制御装置の機能ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に基づく、ブラシレスDCサーボモータの制御装置の機能ブロック図である。ブラシレスDCサーボモータ100は、インナーロータ形の三相ブラシレスDCサーボモータ(以下、単にブラシレスDCサーボモータ)である。300は、ブラシレスDCサーボモータの制御ユニットである。
永久磁石タイプのロータが、回転軸13と一体に形成され、これらが、ブラシレスDCサーボモータのハウジングに設けられた軸受により、回転自在に保持されている。ブラシレスDCサーボモータ100の3相(U相、V相、W相)の各ステータコイルには、駆動トルクや速度指令等に応じて、電流制御部44で電流の制御された電力が、バッテリ42からイグニッションスイッチ43、及び、インバータ40を介して給電端子48から供給される。インバータ駆動制御部41は、制御ユニット300からの指令に基づき、インバータ40を駆動して各ステータコイルに供給される電流の位相を制御し、ロータを回転させる。制御ユニット300は、電流検出/制限部45で検出された電流に基づき、電流検出/制限部45を介して、インバータ40に供給される最大の電力や電流を制御する。46は逆起電力検出部であり、後で詳細に述べるように、初期設定時にブラシレスDCサーボモータ100の各相のコイルの逆起電力(VBU、VBV、VBW)を検出し、制御ユニット300に伝送する。
回転軸13の一端部には、この回転軸13の回転に伴うインクリメンタルな信号(A,B)を出力し、ロータリーエンコーダとして機能するMRセンサユニット20が設けられている。すなわち、MRセンサユニット20において検出された一対のMRセンサのアナログ信号は、デジタル信号に変換され、インクリメンタルなA相・B相各信号のパルスのデータ(A,B)が通信ケーブル28を介して制御ユニット300へ送信される。
ブラシレスDCサーボモータ100の1回転毎に出力されるA相・B相の信号のパルス数は、制御に必要とされる分解能等に応じて、任意に設定される。MRセンサの素子としてGMRを用いた場合、回転軸の1回転あたり、例えば、A相・B相、各々、36000パルスの出力が得られる。
本発明では、ブラシレスDCサーボモータの駆動信号の零に同期する回転軸上の位置、例えば、駆動信号の零に同期するA相のパルスの立ち上がり時点に相当する、回転軸上の周方向上の特定の位置を、絶対原点位置(Z)と定義する。
また、MRセンサユニット20の出力の零に相当する位置、すなわち、マグネットのN極領域とS極領域の境界線上の特定の位置を、マグネット原点位置(T)と定義する。
MRセンサユニット20からは、マグネット原点位置(T)の情報も出力され、初期設定時などに利用される。
一方、ブラシレスDCサーボモータ100の他端には、減速機14を構成するピニオン等が設けられており、回転軸13の回転が減速機14で減速され、直接もしくはクラッチを介して、被駆動部材15に伝達される。
なお、被駆動部材15としては、自動車のオイルポンプ、ウオーターポンプ、エアーポンプ、エンジン制御部材、パワーステアリングなどがある。
ブラシレスDCサーボモータの制御ユニット300は、通信制御部310、メモリ制御部320、初期設定駆動信号(iu, iv, iw)生成部340、各相信号の立ち上り位相Snの抽出部341、各相の幅設定部342、各相の立ち上がりと絶対原点位置の同期設定部343、MRセンサユニットのマグネット固定位置(絶対原点位置Z)設定部344、多回転・アブソリュート信号生成部345、通常運転モードモータ制御信号(iu, iv, iw)生成部346、通常運転モードDCサーボ制御部347、インバータ駆動信号生成部348等の機能を有している。なお、制御ユニット300は、公知のブラシレスDCサーボモータと同様の、電流制御部44に対する電流の指令値を生成する機能も備えているが、この点は本発明の特徴ではないので、以下、その構成の説明を省略する。
制御ユニット300は、スイッチ、例えばイグニッションスイッチ43を介してバッテリ42と接続されており、上位のコンピュータ、例えば車載のECU(Electric Control Unit)500等からの外部指令や、MRセンサ22の出力であるA相、B相信号のデジタル値等の入力情報に基づき、制御信号を生成し、ブラシレスDCサーボモータを駆動して被駆動部材15を動作させる。すなわち、ブラシレスDCサーボモータの制御ユニット300において、MRセンサユニット20の出力であるA相、B相信号に基づき、Z相信号、U、V、W相信号の多回転・アブソリュート信号が生成される。制御ユニット300の情報の一部は、ECU500へも送信される。
また、制御ユニット300は、通信ネットワークを介して、ブラシレスDCサーボモータを製造する工場内の端末装置700とも相互に通信可能に構成されている。この端末装置700は、通信ネットワークを介して、他の情報処理装置、例えば、工場の生産ラインにおけるコンピュータやサーバとも相互に通信可能に構成されている。ブラシレスDCサーボモータの初期設定は、原則として、この端末装置700により制御ユニット300の初期設定用プログラムを起動して実行される。工場の生産ライン以外の場面で、ブラシレスDCサーボモータの初期設定を行うことも可能である。
ブラシレスDCサーボモータの制御ユニット300は、例えば、必要な複数の機能を論理回路の形で一つのチップにまとめた専用のASIC(Application Specific Integrated Circuit)として、あるいは、汎用のシングルチップマイコンを用いたIC回路のチップとして実現される。あるいはまた、ホストコンピュータの機能の一部として実現される。以下では、汎用のシングルチップマイコンを用いた具体的な構成例について説明するが、同じ機能を有するブラシレスDCサーボモータの制御装置を、専用のASICで実現しても良いことは言うまでもない。
制御ユニット300を実現するためのシングルチップマイコンは、CPU、メモリ、発振回路、タイマー、I/Oインタフェース、シリアルI/F等を1つのLSIに集積したものであり、メモリに保持されたプログラムをCPU上で実行することで、ブラシレスDCサーボモータの制御ユニット300の上記各機能が実現される。なお、メモリ330には、ROM331、RAM332、及び少なくとも1つのEEPROM333等が含まれており、バス350を介してCPUと接続されている。ROMには、電源投入時やリセット時に実行するプログラムやプログラム実行中に変化しない定数が保存されている。ROMとしてフラッシュメモリを採用しても良い。RAMにはプログラムの変数や、外部からの指令値や、後述する多回転・アブソリュート信号のデータ等が保持されている。また、RAMには、被駆動部材15の目標の位置やこの位置に対応して設定されたブラシレスDCサーボモータの目標速度(インバータ正弦波駆動信号、PWM制御のduty比)も格納されている。EEPROMには、ブラシレスDCサーボモータの運転に伴い、多回転・アブソリュート信号が、逐次、保持される。
一般に、EEPROMは他のメモリに比して書き込み速度が遅いので、アブソリュート信号のデータ等は、一旦、RAMに保持される。このRAMに保持されたインクリメンタルなA相・B相信号のデータは、EEPROMへ書き込むアドレスと共に、EEPROMのアプリケーションプログラムやドライバーによりEEPROMへの書き込み(保存)がなされる。また、EEPROMからRAMへのこれらのデータ等の読み込みも、このアプリケーションプログラムやドライバーにより、アドレスを用いて処理される。
なお、ブラシレスDCサーボモータを駆動するための駆動信号として、正弦波駆動信号やPWM信号以外の信号を用いても良いことは言うまでもない。
制御ユニット300は、メモリ330に記憶された指令値やMRセンサユニット20からの各種の信号に基づいて、被駆動部材15を駆動するブラシレスDCサーボモータの回動位置、ひいては、被駆動部材15の回動位置を演算し、被駆動部材15が所定の各位置で動作するように、ブラシレスDCサーボモータのU相、V相、W相の各コイルへ電流を供給するインバータ駆動信号の情報を生成する。これらの信号に基づくDCサーボモータ駆動用インバータ駆動信号の情報が、ブラシレスDCサーボモータの制御ユニット300から、インバータ駆動制御部41へシリアル通信ラインを介して出力される。
通常運転モードにおいて、制御ユニット300では、ロータリーエンコーダ(MRセンサユニット20)の情報に基づいて、ブラシレスDCサーボモータ100のサーボ制御を実行する。被駆動部材15は、制御ユニット300によるサーボ制御の対象である。また、被駆動部材15の回転数、回転位置、移動量等が被駆動部材に設けられた機器エンコーダで検知され、この機器エンコーダの情報(R)が制御ユニット300にフィードバックされ、サーボ制御の参考情報として利用される。
次に、第1の実施例に基づく、ブラシレスDCサーボモータの具体的な構成例について、説明する。図2Aは、第1の実施例に基づく、ブラシレスDCサーボモータの縦断面図であり、図2Bは、図2AのB−B断面図である。
ブラシレスDCサーボモータ100は、カップ状のモータハウジング10の内部に、3相のステータコイル11が固定されている。ステータコイル11は、周方向に等間隔に配置された9個の界磁鉄心112と、各界磁鉄心周りのスロット内に絶縁部材113を介して巻かれた界磁コイル111で構成されている。界磁鉄心112は、鋼板を軸方向に複数枚積層して構成されている。各界磁鉄心112に巻回された界磁コイル111は、インバータ40から印加される電圧の位相によって、U相、V相、W相の各相、すなわち、U相の界磁コイル(11U1〜11U3)、V相の界磁コイル(11V1〜11V3)、及び、W相の界磁コイル(11W1〜11W3)に分類される。
一方、8極の永久磁石を有するロータ12が、回転軸13と一体に形成され、これらが、第1のエンドカバー18、及びモータハウジング10に設けられた1対の軸受16,17により、回転自在に保持されている。ロータ12は、回転軸13に固定されたロータヨーク121と、その外周部に固定された8個の永久磁石122を有する、8極のロータである。ロータヨーク121は、円板状の鋼板を軸方向に複数枚積層し、一体化したものである。ロータ12の外周面は、ステータコア11のティースに、空隙を介して対向している。
なお、ブラシレスDCサーボモータ100のスロット数やマグネットの極数、モータハウジング10やカバーなどの具体的構成は、実施例に限定されるものではない。例えば、カップ状のモータハウジング10の向きを左右逆にして、モータハウジングの右側の開口部に、軸受17保持部や支柱が形成されたサイドカバーを固定し、さらに、その上に、第2のエンドカバー19を固定するようにしても良い。
次に、図2A、図2Cに基づき、ブラシレスDCサーボモータとMRセンサユニットの関係を説明する。図2Cは、図2AのC−C断面図である。
MRセンサユニット20は、回転軸13の一端面に固定部材26を介して固定された平板状のマグネット21と、このマグネット21に対向する位置で離間してモータハウジング10に固定された、1対のMRセンサ(磁気抵抗素子センサ)22と、処理回路部23とを備えている。
回転軸13の一端面に固定された平板状のマグネット21に対向して配置された1対のMRセンサ22は、N極とS極の磁極の切替りによる磁界の抵抗の変化を検出するものである。
本発明では、MRセンサ固有の横磁界を使用するため、マグネット21は多極着磁せず、N,S各1極着磁されたものである。マグネット21は、Siもしくはガラス基板と、その上に形成されたNi,Fe等の強磁性金属を主成分とする合金の薄膜で構成されている。
1対のMRセンサ22(22A、22B)としては、例えば、GMR、TMR、AMR等を用いることができる。1対のMRセンサ22は、出力されるパルスの位相が互いに所定の角度、例えば90度ずれるように、回転軸13の回転方向に所定の間隔を空けて配置されている。1対の磁気抵抗効果素子は直列に接続され、その両端に電圧Vccが印加され、両素子の接続点の電位を表す電圧信号がMRセンサ22の出力となる。
MRセンサ22と処理回路部23は、1枚のプリント基板24上に設けられている。このプリント基板24は、複数、例えば、3本の支柱25により、MRセンサ22がマグネット21に対向し、MRセンサ22及びマグネット21の各回転中心と回転軸13の軸芯とが一致するような関係で、モータハウジング10の側面に固定され、非磁性材の第2のエンドカバー19で覆われている。
なお、図面上では分かり易くするために、回転軸13のモータハウジング10の端からの突出長さや、固定部材26を、大きく表示している。実用上は、突出長さをできるだけ短く、例えば、3mm程度とするのが望ましい。固定部材26は非磁性材料、例えば樹脂製のカップ状の部材であり、例えばその一端にマグネット21が一体にモールドされている。固定部材26は、そのカップ状の中空部に回転軸13を挿入した状態で、回転軸13に対して円周方向に回動自在であり、固定ピン27や接着剤により、固定部材26が回転軸13に対して固定されている。
図2Cおいて、マグネット原点位置(T)は、N,S各1極着磁された平板状のマグネット21の、N極領域とS極領域の境界線上の一方の端の位置である。この位置は、回転軸上の絶対原点位置(Z)と一致すべきものである。
本発明では、ブラシレスDCサーボモータの製造工程の最終段階において、ブラシレスDCサーボモータの初期設定を行い、マグネット原点位置(T)と絶対原点位置Zとが一致するようして、マグネットを回転軸に固定する。そのために、モータのステータとロータとが組み立てられた段階で、駆動信号に対する回転軸上の絶対原点位置Zを求める。具体的には、第2のエンドカバー19がモータハウジング10の右側面に固定されていない状態で、回転軸に対してマグネット21を仮固定し、ブラシレスDCサーボモータを駆動することにより、MRセンサの出力の位相と、U相の界磁コイルの逆起電力の積分値ピークの位相と、インバータ駆動信号の零に対応するU相コイルの立ち上がりの位相の情報とを取得する。これらの各位相の同期関係に基づいて、回転軸上の絶対原点位置Zを求める。そして、次に、マグネット原点位置(T)と絶対原点位置Zの位相が一致するように、回転軸上のマグネット21の位置を決定し、回転軸にマグネット21を正式に固定する。
この初期設定の作業は、例えば、カメラ機能付きの作業ロボットのアーム等を用いて、あるいは、作業者自身によって処理される。この初期設定の作業のために、かつ、1対のMRセンサ22が所定の磁気感度を確保できるようにするために、モータハウジング10の右側面と1対のMRセンサ22との間の間隙は、所定の微小間隔、例えば20mm〜30mmの間隙とするのが望ましい。初期設定の具体的な方法については、後で詳細に述べる。
図3は、第1の実施例における、ブラシレスDCサーボモータの駆動回路の構成例を示す図である。
ステータコイル11において、各相の界磁コイル11U〜11Wは、U1,U2,U3のコイルが直列に、V1,V2,V3のコイルが直列に、W1,W2,W3のコイルが直列に、各々結線されている。これらの3つのコイル群は、各々の一端が中性点で接続されている。
インバータ40は、FETトランジスタから成る6つのスイッチング素子FET1〜FET6と、1つの電解コンデンサ47、抵抗素子等で構成されている。各スイッチング素子FET1〜FET6は、一端がブラシレスDCサーボモータ100の、U相、V相、W相のいずれかのコイル11U〜11Wに接続され、他端が直流電源42に接続されている。各スイッチング素子FET1〜FET6のゲート・ソース間に電圧、すなわち、インバータ駆動制御部41で生成されたインバータ駆動信号を加える。電解コンデンサ47は、電源電圧を平滑化するものである。
ブラシレスDCサーボモータの制御ユニット300は、通常運転モードにおいて、運転指令と、通常運転モードモータ制御信号(iu, iv, iw)を基に生成された制御信号と、MRセンサユニット20からのA相・B相信号に基づいて、ブラシレスDCサーボモータ100の運転、例えば正弦波駆動を継続する。これにより、被駆動部材15は、所定の動作範囲で、所定の運転パターンに基づく動作を行う。
ブラシレスDCサーボモータの制御ユニット300は、例えば、インバータ駆動制御部41やインバータ40と共に1枚のプリント基板600の上に実装し、モータハウジング10や第2のエンドカバー19の内側面でかつ、MRセンサユニット20に近接した位置に固定することもできる。この場合、インバータ40は、界磁コイル111への給電端子48の近傍の電源ラインに接続される。また、ブラシレスDCサーボモータが設置される環境によっては、ブラシレスDCサーボモータの外部にプリント基板600を設置しても良い。なお、図面上、MRセンサユニット20やプリント基板600等の電源ラインは省略されている。
図1に機能ブロックの形で示した、通信制御部310、メモリ制御部320、初期設定駆動信号(iu, iv, iw)生成部340、各相信号の立ち上り位相Snの抽出部341、各相の幅設定部342、各相信号の立ち上がりと絶対原点位置の同期設定部343、MRセンサユニットのマグネット固定位置(絶対原点位置)設定部344、多回転・アブソリュート信号生成部345、通常運転モードモータ制御信号(iu, iv, iw)生成部346、通常運転モードDCサーボ制御部347、及びインバータ駆動信号生成部348等のプログラムを実行することで実現される各機能は、一例として表示したものである。各機能の区分は任意であり、上記複数の機能を共通のプログラムで実現しても良く、或いは、特定の上記機能を異なる複数のプログラムやIC回路で実現しても良いことは言うまでもない。
また、制御ユニット300の、初期設定に関係したプログラムの一部やメモリのデータは、工場内の端末装置700やサーバと共有され、初期設定の処理の一部を工場内の端末装置700で分担するように構成しても良い。
次に、MRセンサユニット20の構成例及び機能について、図4A、図4Bを参照しながら説明する。
図4Aに、MRセンサユニット20の処理回路部23の一例を示す。処理回路部23は、AD変換器231、軸ずれ補正処理部232、RAMなどのメモリ233、逆正接演算処理部234、パルスカウンタ235、インクリメンタルA相・B相信号生成部236、マグネット原点位置信号(T)生成部237、パラレル・シリアル変換部238、及び、シリアル通信部239の各機能を有している。処理回路部23は、例えば、メモリ付きのマイクロコンピュータ上でプログラムを実行することにより実現される。
処理回路部23では、1対のMRセンサ22A、22Bのアナログ信号が、量子化され、電気角の内挿処理により多分割され、回転軸の1回転あたり、例えば、各々、36000パルスの、A相、B相のデジタル信号に変換される。このA相、B相のデジタル信号は、逆正接演算処理部234で逆正接演算され、パルスカウンタ235で加算される。この累積加算値が、インクリメンタルなA相・B相信号生成部236で、インクリメンタルなA相信号及びB相信号(以下、A相・B相信号)パルスのデータとして生成され、メモリ233に保持される。
図4Bに、MRセンサの出力信号の処理方法の概念を示す。
MRセンサ22は、作用する磁界の方向に対して電気抵抗値の変化する特性が異なるように設けられている。このため、マグネット21が角度Θだけ回転して各MRセンサに作用する磁界の向きが回転すると、それに対応してMRセンサの電気抵抗値、換言するとMRセンサ22の出力信号の電圧が変動する。回転軸13の1回転360°(機械角)毎に、SIN波、COS波の各々で、各々1周期分のパルス信号が出力される。
なお、1対のMRセンサ22A、22Bから得られるA相、B相信号は、各センサ等の制作誤差、設置誤差、温度の影響等により、誤差(主に軸ずれ誤差)を含んでいる可能性がある。すなわち、逆正接演算の結果得られたA相・B相信号は、本来、回転軸13の回転角度Θに比例して直線上に位置すべきものである。しかし、軸ずれ等の誤差により、360度毎に、あるいは、1対のMRセンサの位相差90度毎に、繰り返されるひずみを含んでいる場合がある。
軸ずれ補正処理部232では、回転軸13の少なくとも1回転分のデータに基づき、1対のMRセンサの回転中心を抽出し、回転角度Θに対するA相、B相信号のひずみの有無を検知し、ひずみがある場合にはそれらの補正処理を行う。
マグネット原点位置信号生成部237では、逆正接演算処理部234による逆正接演算の結果として、回転軸13の1回転毎に現われる角度0の位置に同期して、マグネット原点位置(T)の信号を生成し、出力する。このマグネット原点位置(T)の信号は、マグネット21を回転軸の絶対原点位置Zに固定するための情報として利用される。
さらに、パラレル・シリアル変換部238において、パラレル伝送処理により生成されたA相・B相信号、及び、マグネット原点位置(T)信号が、シリアル伝送通信の規格に適合したシリアル伝送用の送信データ(BUS)に変換され、このBUS信号がシリアル通信部239から1本の通信ケーブル28を介してブラシレスDCサーボモータの制御ユニット300へ送信される。
なお、MRセンサユニットのパルスカウンタ235としてアップダウンカウンタを採用し、パルスの累積加減算値に、回転軸13の正逆の回転方向の情報も付加したA相、B相信号を生成し、ブラシレスDCサーボモータの制御ユニット300へ送信するようにしても良い。本発明では、このようなアップダウンカウンタによる回転方向の情報付きのカウント情報も、累積加算値として扱うものとする。また、マグネット原点位置(T)信号は、回転軸13の1回転毎に1回生成される信号であり、回転軸13の回転数を検知する信号と兼用することもできる。
次に、第1の実施例における、初期設定処理の概要を、図5のタイムチャートを参照しながら、説明する。
初期設定は、外部端末装置700から、コントロールユニット300の初期設定に関係したプログラムを起動し、必要なパラメータを設定することにより、開始される(501)。
なお、この段階では、ブラシレスDCサーボモータ100の回転軸13に、マグネット21が任意の位置(マグネット原点位置(T))で仮固定されており(503)、一対のMRセンサ22や処理回路23が、モータハウジング10の側面に固定され(504)、かつ、第2のエンドカバー19はまだモータハウジング10の右側面に固定されていない。
コントロールユニット300では、初期設定に関係したプログラムの起動に伴い、初期設定用の任意(所定)の駆動信号を生成し、DCサーボモータの3相のステータコイルに駆動電力を供給する(505)。これに伴いロータ及びMRセンサ20のマグネット21が回転し(506)、MRセンサ(検出素子22、処理回路23)で、A,Bの出力信号、及び、マグネット原点位置(T)の情報が生成される(507)。コントロールユニット300では、所定の駆動信号、例えば矩形波信号に基づく、暫定的なA,Bの信号のデータのテーブルを生成する(508)。
表1に、MRセンサユニット20で生成され、コントロールユニット300のRAMに記録される(T)基準の暫定的なテーブルの一例を示す。
Figure 0006291149
そして、ステータコイルへの上記駆動電力の供給に伴う各相の逆起電力の検出を行い(509)、逆起電力の積分値ピークPzを検出する(510)。
一方、初期設定駆動信号(iu, iv, iw)に合わせて、表1として記録されたMRセンサのA,Bの出力信号から、ロータ12の極数に合わせて、モータを正逆双方向に正負の回転数、例えば各々1回転させるのに必要な、電気角で120°の間隔で立ち上がるU相、V相、W相の各信号の位相情報を生成する。本実施例の場合、機械角45°毎(4500パルス毎)に、ロータ12が1回転するように、表2に示したような、U相、V相、W相の各信号の位相情報のテーブルを生成する。
表2中に、U-up、V-upと記載したのは、U相、V相の信号の立ち上がり位相を示している。U相、V相の信号の立ち上がりは、いずれも、MRセンサユニット20からのA相信号の立ち上がり位相に同期している。同様にして、W相の信号の立ち上がり位相や、U相、V相、W相の各信号の立ち下がり位相を示すW-up、U-dw、V-dw、W- dwの位相情報も、テーブルに記録される。
Figure 0006291149
次に、マグネット原点位置(T)と、A,Bの出力信号と、U相、V相、W相の各相信号の立ち上がり位相Snとを同期させ、表2を、各相の暫定アブソリュートデータ(T基準)として生成する(511)。
表2は、コントロールユニット300のEEPROMに記録される、ここではU相の、暫定アブソリュートデータの一例を示すものである。
なお、この段階では、このマグネット原点位置(T)が、MRセンサの絶対原点位置とどのような対応関係にあるかは明確ではない。
さらに、前に求めた積分値ピークPzの位相に基づき、U相、V相、W相の各信号の立ち上がり位相Snを抽出する(512)。
さらに、U相、V相、W相の各コイルに関する信号に対して、T基準のZ相の幅を確定する。そして、各相の幅信号を付加した暫定アブソリュートデータのテーブルを生成する(513)。
下記の表3は、コントロールユニット300のEEPROMに記録される、ここではU相の、暫定アブソリュートデータの一例を示す。
Figure 0006291149
次に、各相の立ち上がりと絶対原点位置の同期設定部において、MRセンサの出力、前記積分値ピーク及び前記回転軸の回転角の情報の関係に基づいて、駆動信号に対する回転軸の絶対原点位置(Z)を求める(514)。
このようにして、初期設定駆動信号に対応するA相、B相信号及びU相の逆起電力の積分値の情報を基にした、「回転軸上の絶対原点位置(Z)」のデータが得られる。
例えば、U相信号に関して、下記の表4のようなアブソリュートデータを生成する。
Figure 0006291149
ここまでの一連の処理が完了したら、次に、コントロールユニット300から外部端末装置700へ、回転軸に対するマグネットの位置決めの要求を送る(515)。
これを受けて、コントロールユニット300は、作業ロボットもしくは作業者に、「ロータを固定し、マグネットの仮固定を外し、マグネットを回転軸に対して回転させる」指令を送る(516)。マグネット21の回転に伴いMRセンサ20からマグネット原点位置(T)の情報が得られる(517)。マグネット21のマグネット原点位置(T)の情報がコントロールユニット300を経由して(518)、外部端末装置700に送信される。作業ロボットや作業者などは、マグネット原点位置(T)の情報を基に、マグネットを回転軸に対して絶対原点位置Zに固定すべき位置(T=Z)を決定する(519)。これに伴い、マグネットの回転軸に対する位置が絶対位置Zに設定され(520)、作業ロボットがマグネット21を回転軸に固定する(521)。コントロールユニット300は、さらに、作業ロボットに、「ロータの固定を解除」する指令を送る(522)。
その後、MRセンサユニットから得られた全ての信号の位置データが絶対原点位置Z基準に変更され、Z相信号、「Z相の幅」と関係づけられ、EEPROMのアドレスが付与される。このようにして、回転軸13の絶対原点位置を表す、多回転・アブソリュート信号に変換される。すなわち、各相信号の暫定アブソリュートデータ((T)基準)を、Z基準に補正したアブソリュートデータのテーブルとして生成し(523)、EEPROMに記録する。
同様にして、各相の多回転アブソリュートデータを生成し(図11B参照)、EEPROM333に記録する(524)。これを受けて、初期設定は終了する(525)。
次に、初期設定の処理について、より詳細に説明する。
図6Aは、本発明の第1の実施例における制御ユニットの、初期設定プログラムの起動時の処理を示すフローチャートである。まず、電源立ち上げ直後に、ブラシレスDCサーボモータの制御ユニット300は、初期設定済か否かをチェックする(S601)。否の場合、初期設定処理モードに移行する(S602)。
初期設定プログラムの起動時の、制御ユニット300の初期設定処理(S602)の詳細を、図6Bに示す。
初期設定処理では、まず、MRセンサのマグネットを、回転軸に対し、暫定位置(Zα )で仮固定する(図6BのS610)。次に、EEPROMデータの初期化を行い(S611)、初期設定駆動信号(iu, iv, iw)生成部340で、初期設定のための初期設定駆動信号、例えばインバータ駆動用のPWM信号(±N回転)を生成する。初期設定駆動信号(iu, iv, iw)は、ブラシレスDCサーボモータを、零回転を挟んで正、逆方向に各々1〜数回転だけ駆動する信号で足りる。この初期設定駆動信号を、インバータ駆動信号生成部348へ出力し(S612)、生成されたインバータ駆動信号(PWM信号)で、ブラシレスDCサーボモータ100を駆動する。
なお、この初期設定時の最初の駆動信号は、ブラシレスDCサーボモータのDCサーボ制御信号に代わるものである。対象のブラシレスDCサーボモータは本来閉ループ制御されるものであるが、初期設定処理では、ブラシレスDCサーボモータをオープン制御の状態で、初期設定駆動信号により、U相、V相、W相の各コイルへ電力を供給してブラシレスDCサーボモータを駆動する(S613)。
得られたA相、B相信号は、初期設定処理の指令値と比較され、その累積加算値が正常か否か、すなわち、累積加算値がインバータ駆動信号の指令値に対応し、ブラシレスDCサーボモータやMRセンサの応答状態が正常であるのか、否かが判定される(S614)。対応関係に異常有りと判定された場合には、指令値とA相、B相の信号の累積加算値とが対応するように、別途、MRセンサの温度特性の補正等の出力補正の処理が行われる(S615)。
なお、出力補正の処理を複数回実施しても正常状態にならない場合は、EEPROM自体に異常がある等の別の原因も考えられるので、その旨のエラー表示を行う。
S614でMRセンサが正常と判定された場合、もしくは補正処理がなされた場合、初期設定処理は、次に、MRセンサユニット20から取得したA相、B相信号のアブソリュート化を行う(S616)。すなわち、EEPROMへの記録のために、A相、B相信号の各データに書き込み用のアドレスの付与(番地付け)を行う。このようにして、表1に示したような、暫定的なアブソリュート信号のデータを、RAMを経由してEEPROMに記録する。
次に、回転軸に対するマグネットの絶対位置を求め、絶対位置情報に基づくアブソリュート信号のデータを生成できるようにするための、一連の処理に移行する。
まず、最初の駆動信号に基づく、ステータコイルへの駆動電力の供給に伴う各相の逆起電力の検出を行い、逆起電力の積分値ピークPzを検出する(S617)。
逆起電力検出部46は、各相のコイルの時系列の逆起電力Vbu、Vbv、Vbwを検出し、制御ユニット300へ伝送する。制御ユニット300では、各相信号の立ち上り位相Snの抽出部341において、各相の逆起電力の積分演算を行い、積分値が所定の閾値を超えたピーク位置Pzを検出する。
この逆起電力の検出について、図7A、図7B、及び、図8Aを参照しながら説明する。
図7Aは、8極の永久磁石を有するロータを備えたDCサーボモータにおける、ステータの各界磁コイルの磁極と電流の関係、及び、各界磁コイルの逆起電力の関係を示す図である。ここでは、0°〜120°(電気角)の範囲のみの関係を示している。
ステータの各界磁コイル11U,11V,11Wへ供給される電流の位相を回転させることにより、ロータ12が回転する。この各界磁コイルへ供給される電流の大きさとその方向に応じて、各界磁コイルに逆起電力Vbu、Vbv、Vbwが発生する。
次に、MRセンサユニットからのA相、B相の出力信号と、いずれか1相のステータコイルへの駆動信号との同期の関係から、回転軸に対するMRセンサの位置関係(マグネット原点位置(T))の情報を取得する。
そのために、まず、ブラシレスDCサーボモータ100を正転、逆転の双方向に駆動する、例えば、正逆各1回転するための、U,V,W相の駆動信号を生成する(S618)。すなわち、各相の立ち上がりと絶対原点位置の同期設定部343において、初期設定駆動信号(iu, iv, iw)に合わせて、ロータ12の永久磁石の極数、本実施例では8極、に合わせた、マグネット原点位置(T)基準の、U相、V相、W相の各信号の位相情報(表2、及び、図8A参照)を生成する機能を有している。
図8Aは、MRセンサユニットから出力されるA相、B相の信号と、これらの信号に基づいて生成される、Z相、U相、V相、W相の各信号の関係を示している。
なお、このS618におけるU相、V相、W相の各信号の位相情報は、ロータリーエンコーダとして機能するMRセンサユニット20からの、A相、B相の出力信号の位相と完全に同期している点で、S612における初期設定駆動信号のU相、V相、W相の各信号とは異なるものである。
各相信号の立ち上り位相Snの抽出部341では、表2や図8Aに示したU相、V相、W相の各駆動信号の位相データにおける、各駆動信号の立ち上がり位置(Sn)を抽出する(S619)。
図7Bは、各界磁コイル11U〜11Wの逆起電力Vbu、Vbv、Vbw、その積分値ピーク、及び、位置決め情報(Sn)の関係を示す図である。
積分値ピークは、各積分値のピークが所定の閾値を超えた時点に対応しており、これを位置決め情報(Sn)として生成する。
ここで、特定の位相、例えば、U相の逆起電力の積分値ピークに着目すると、回転角度(電気角)が120°の範囲内で、40°及び100°の位置で、積分値ピークが得られている。すなわち、U相の界磁コイル(11U1〜11U3)に関して、1回転(360°)当たり、6回の積分値ピークが得られる。同様に、V相の界磁コイル(11V1〜11V3)、及び、W相の界磁コイル(11W1〜11W3)に関しても、各々、1回転当たり、6回の積分値ピークが得られる。
この積分値ピークの位置は、ステータの各界磁コイルの構成に応じて変わることは言うまでもない。
なお、V相、W相に関しても、各々、位置決め情報(Sn)を、決定し、EEPROMに記録しても良い。また、位置決め情報(Sn)は、回転軸13の1回転毎に複数個、生成しても良い。あるいは、分解能の異なる異種の信号、例えば、1回転毎に1〜2回程度の粗な信号と、1回転毎に数十回程度の密な信号とを組み合わせても良い。
図8Aの例では、最初のU相信号の立ち上がりと、最初のA相信号の立ち上がりが、マグネット原点位置(T)に同期している。さらに、マグネット原点位置(T)を基準として、回転軸13の1回転360°(機械角)毎に、Z相信号(Z1,Z2,―,―,Zn)が設定されている。
図8Aのマグネット原点位置(T)に対応する最初のA相信号の立ち上がり位置、換言するとU相信号の立ち上がり位置から、U相コイルへの励磁電流が増加する。そのため、図7Bの例では、回転軸13の1回転に1つ、例えば、U相コイルへの励磁電流が増加方向にある、回転角度Θ=100°(電気角)の積分値ピークの位置が、MRセンサのマグネットの絶対原点位置を求めるための1つの「位置決め情報(Sn)」とし、EEPROMに記録される。
図6Bに戻り、次に、各相の幅設定部342は、各相コイルの信号の幅を設定する(S620)。
図8Bは、インバータ駆動信号として正回転指令時の、マグネット原点位置(T)を基準とした、MRセンサの出力信号(A相、B相)を示す図である。位相のずれ方向は、回転軸13の回転方向に応じて反転する。
ここでは、各Z相信号(Z1,Z2,―,―,Zn)の最初のA相信号の立ち上がりに同期し、A相信号の1パルス分の幅を有する「Z相の幅(1)」の信号が確定される。さらに、A相信号の立ち上がりに同期し、A相信号の数パルス分の幅を有する「Z相の幅(2)」の信号が確定される。「Z相の幅(1)」、「Z相の幅(2)」の信号は、各々、360°(機械角)間隔で繰り返す信号である。
同様にして、図8Cに示すように、各Z相信号(Z1,Z2,―,―,Zn)の最初のA相信号の立ち下がりに同期し、A相信号の1パルス分の幅を有する「Z相の幅(3)」の信号を確定する。さらに、A相信号の立ち下がりに同期し、A相信号の数パルス分の幅を有する「Zの幅(4)」の信号を確定する。「Z相の幅(3)」、「Z相の幅(4)」も、各々、360度間隔で繰り返す信号である。なお、「Z相の幅」の周期や、「Z相の幅」の数は任意に設定でき、予め、メモリに記録されている。また、B相信号を基準に生成しても良い。
Z相信号が得られた、U相、V相、W相の各信号の、各A相・B相信号の累積加算値は、次に、回転軸13の1回転毎(360度毎)の累積加算値に変換され、これとZ相信号の組み合わせに、EEPROMのアドレスを付与して、表3に示したような、暫定多回転アブソリュート信号のデータとなる。
次に、各相の立ち上がりと絶対原点位置の同期設定部343において、MRセンサの出力、前記積分値ピーク及び前記回転軸の回転角の情報の関係に基づいて、駆動信号に対する回転軸の絶対原点位置(Z)を求める(図6のS621)。
図9は、駆動信号に対する回転軸の絶対原点位置(Z)を求める処理を説明するタイムチャートである。
インバータ駆動信号を出力してブラシレスDCサーボモータ100を正・逆双方向に駆動すると、MRセンサユニット20から、指令値(U,V,W相の駆動信号)に対応するA相、B相信号が得られる。また、前記した通り、逆起電力検出部46からのデータに基づき、各相信号の立ち上り位相Snの抽出部341において、対応する複数のピーク位置、すなわち、複数の位置決め情報(Sn)が得られる。
回転軸上の絶対原点位置(Z)に対応する位置決め情報(Sn)は、回転軸13の1回転に1つ出力されるべきである。さらに、この位置決め情報(Sn)は、U,V,Wのいずれか1相のコイルへの励磁電流が増加方向にある区間内の、A相信号の0度に対応する立ち上がり時点に相当する位置と定義する。この場合、ブラシレスDCサーボモータが正回転の状態で、回転軸がこの絶対原点位置(Z)を通過する必要がある。
そこで、各相の立ち上がりと絶対原点位置の同期設定部343において、図9の下段に示すように、ブラシレスDCサーボモータを起動し、初期設定駆動信号(インバータ駆動信号)により、間に零回転を含む範囲で、ブラシレスDCサーボモータを正回転もしくは逆回転させる。
ブラシレスDCサーボモータを、例えば、−1回転から+1回転まで正回転させた場合、−1回転から零回転を通過し+1回転まで回転する間に、図9の中段、上段に示すように、U相コイルの逆起電力の積分値(ピーク値)が閾値に達する。このようにして、各信号の立ち上がり時点に対応する位置決め情報(S1)〜(S6)が出力される。
次に、これらU相の逆起電力の積分値(ピーク値)が閾値に達する位置決め情報(S1)〜(S6)の位相の中で、上記定義に基づき、図9の下段に示したように、インバータ駆動信号のU相コイルのPWM信号のONデューティが零に同期する、位置決め情報(S4)の位相が、回転軸上の絶対原点位置(Z)に同期していると判定する。
なお、U相コイルに代えて、V相若しくはW相のコイルへの励磁電流を基に、回転軸上の絶対原点位置(Z)に同期する位置決め情報を出力するようにしても良い。また、回転軸上の絶対原点位置(Z)の決定のために、初期設定駆動信号の指令値(PWM信号)の送信タイミングと、A相、B相信号、U相、V相、W相の信号、及び、位置決め情報の受信タイミング等の時間情報を利用しても良い。
このように、初期設定駆動信号に対応する高分解能のA相、B相信号及びU相の逆起電力の積分値の情報を基にした、高精度の「回転軸上の絶対原点位置(Z)」のデータ、及び、U相、V相、W相の各信号の位相情報のデータ、すなわち、絶対原点位置(Z)を基準とした、回転数、U,V,W相の各コイルの位相情報を含んだ、アブソリュートの値のテーブル(表4)が生成される。
ここまでの一連の処理が完了したら、コントロールユニット300から外部端末装置700へ、マグネットの位置決めの要求を送り、これを受けて、コントロールユニット300は、MRセンサユニットのマグネット固定位置設定部344によるマグネットの位置決めの処理(S622)に移行する。
このマグネットの位置決めの処理について、図10A〜図10Dを参照しながら説明する。
図10Aに示したように、初期設定時、マグネット21は回転軸13に対して任意の角度位置(マグネット原点位置(T))で仮固定されている。
次に、回転軸13を固定した状態で、回転軸13上でマグネット21を相対的に回転させた場合、図10Bに示したように、回転角度に対して、MRセンサ20の出力が、サイン波形で示されるように変化し、マグネット原点位置(T)信号が出力される。
そこで、図10Cに示したように、マグネット21を回転軸13に対して回転させ、MRセンサの出力(マグネット原点位置(T)信号)が、先に求めた絶対原点位置(Z)と一致する位置を求め、この位置でマグネット21を回転軸13に固定する。このようにして、マグネット21は回転軸13上の絶対原点位置(Z)に固定される。すなわち、マグネット21は、このマグネットの原点位置(T)が、回転軸13の絶対原点位置(Z)と同期する位置に固定される。
なお、本実施例の方法によるマグネット21の位置決めは、MRセンサの分解能(36000パルス程度)に対して、厳密には若干の誤差を含む可能性が想定される。本発明のマグネット21の「絶対原点位置」はそのような微小の誤差を含んだものと定義する。マグネット21と回転軸との間で、この絶対原点位置(Z)が一度設定されると、それは繰り返し誤差の発生しない不変の位置情報として出力される。そのため、サーボ制御を行うブラシレスモータの制御のための「絶対原点位置」の情報として、実用上、なんら支障はない。
図10Dは、回転軸13に対するマグネット21の位置固定法の一例を示すものであり、固定ピン27や接着剤28等で、固定部材26を回転軸13に固定する。
これらの情報から、駆動信号と回転軸上のマグネットの角度の関係が求まり、マグネットを回転軸に対して相対的に回転させる。すなわち、各相の立ち上がり位置Snを絶対原点位置Zで補正して、暫定多回転アブソリュート信号のデータを、絶対原点位置を基準とする多回転・アブソリュート信号のデータに変換する(S623)。これにより、駆動信号とMRセンサの出力とを完全に同期させることが可能になる。
次に、MRセンサユニットから得られた全てのA相、B相信号は、各相信号の絶対位置ZやZ相信号、「Z相の幅」と関係づけられ、EEPROMのアドレスが付与され、回転軸13の絶対原点位置を表す、多回転・アブソリュート信号に変換される(S624)。
そして、コントロールユニット300では、初期設定処理の結果として、各相信号の暫定アブソリュートデータ(T基準)を、Z基準のデータに補正して、多回転のアブソリュートデータを生成する(S624)。
図11Aは、マグネット原点位置(T)に基づくA相、B相信号、及び、Z相に関する位相のデータを、Z基準の多回転のアブソリュートデータに変換する一例を示す図である。
コントロールユニット300では、次に、Z基準の多回転のアブソリュートデータを、EEPROM333に記録する(S625)。
図11Bは、U相、V相、W相の各コイルに関して、EEPROMに記録される、A相、B相信号、Z相の位相に関するデータの一例を示す図である。
例えば、図11Bの各データは、Z基準の、A相、B相信号、Z相及び、U相、V相、W相の各相コイルの回転数、回転角度若しくは位相のアブソリュート情報等を与えるテーブルとして、各コイルの電流制御に利用することができる。また、各「Z相の幅(1)」〜「Z相の幅(4)」(図示略)は、インバータ駆動信号等、ブラシレスDCサーボモータの各種の制御信号等を生成するのに利用される。
図6Aに戻り、初期設定処理済の場合、次に、異常終了判定モードに移行する。このモードでは、EEPROMからRAMを経由して多回転のアブソリュート信号のデータを読み込み(S603)、読み込んだアブソリュート信号のデータを基に、前回のブラシレスDCサーボモータの運転の終了が、正常になされたか、異常状態で終了したのかを判定する(S604)。正常終了であれば、EEPROMのアブソリュート信号のデータは、ブラシレスDCサーボモータの起動時の回転軸の絶対値0の位置、すなわち、絶対原点位置Zに対応しているはずである。アブソリュート信号のデータが絶対値0から離れていれば、異常終了であったと判定される。異常終了の場合、上位のECUにエラー情報を送信し(S605)、ECU側から、被駆動部材15の運転再開に向けた復帰処理がなされる。
異常がなければ、ブラシレスDCサーボモータの制御ユニット300は、正規の運転処理モードに移行する(S606)。
なお、各相のコイルの逆起電力VBUの積分値の情報は、初期設定処理のみで使用され、正規の運転処理モードでは、本来不要なものである。そのため、初期設定処理が完了したら、MRセンサユニットから受信した位置決め情報(Sn)のデータのメモリへの記録は停止しても良い。逆に、逆起電力VBUの積分値の情報を、MRセンサに関するフェールセーフ機能として利用しても良い。
また、自動車用のブラシレスDCサーボモータは、被駆動部材の駆動源として、精度の高い制御を行うために、絶対原点位置Zをより正確に決定することが求められることもある。このような要求に応えるために、密、あるいは粗と密の位置決め情報の組み合わせに基づき、原点位置を決定することもできる。
図12は、粗と密な位置決め情報の組み合わせに基づく、初期設定処理時の、駆動信号に対する回転軸の絶対原点位置(Z)の決定の処理を説明するタイムチャートである。図12の例では、逆起電力VBUの積分値ピークに基づく位置決め情報として、回転軸の180度回転毎に1回の粗な位置決め情報と、回転軸の6度回転毎に1回の密な位置決め情報とが出力される。まず、粗な位置決め情報(−,S20,−,S45,−,)の中でインバータ駆動用のU相コイルのPWM信号のオンデューティが零に同期する、この例では、位置決め情報(S40)の位置を、A相のパルスの立ち上がり時点に同期する、絶対原点位置(Z)に仮決めする。次に、仮決め位置(S40)付近に関して、密な位置決め情報(−,S388,−,−,S418,−,)を採用し、その付近でPWM信号のオンデューティが零に同期する、この例では、逆起電力VBUの積分値ピークに基づく位置決め情報(S406)の位置を、駆動信号に対する回転軸の絶対原点位置(Z)に正式決定する。このようにして、かなり高い精度の絶対原点位置(Z)を決定できる。そのため、これに続く図6のS621〜S622のマグネット位置決めの処理の時間を短縮し、精度を高めることができる。
図13は、第1の実施例における、通常運転モード時の、制御ユニットの信号処理の詳細を示すフローチャートである。
ブラシレスDCサーボモータの制御ユニット300は、正規の運転処理モードにおいては、多回転・アブソリュート信号生成部345、通常運転モードモータ制御信号(iu, iv, iw)生成部346、通常運転モードDCサーボ制御部347、インバータ駆動信号生成部348等が動作し、外部指令、EEPROM333の情報やMRセンサユニット20からの情報に基づき、ブラシレスDCサーボモータを、ロータリーエンコーダとして機能させる。
すなわち、通常運転モードモータ制御信号(iu, iv, iw)生成部346でU相、V相、W相の駆動信号を生成し(S801)、EEPROM333等から駆動信号に対応するU相、V相、W相のパルス数を取得し(S802)、さらに、Z相の幅の信号やZ相信号(Z1,Z2,―,―,Zn)の位相のデータを取得する(S803、S804)。さらに、U相の立ち上がりを絶対原点位置(Z)に同期させる(S805)。そして、MRセンサユニットからのA相・B相信号を、RAMを経由して取得し(S806)、そのインクリメンタルな累積加算値を基に、EEPROMのアドレスを付与して、1回転毎のA相・B相信号、Z相信号、U、V、W相信号のアブソリュート化を行い、RAMに記録する(S807)。さらに、Z相信号とA相・B相信号とから、ブラシレスDCサーボモータの回転速度と回転角の情報を含む多回転のアブソリュート信号を生成し(S808)、RAMを介してEEPROMに記録する(S809)。
すなわち、ブラシレスDCサーボモータの回転軸の正回転、逆回転に応じて、モータの回転軸の1回転毎に、A、B、Z、U、V、Wの各信号がインクリメント、デクリメントされ、これらの情報は、ブラシレスDCサーボモータの回転軸の現在位置を表す情報として、逐次、RAMを経由してEEPROMに記録される。
次に、通常運転モードにおける、DCサーボ制御部347及びインバータ駆動信号生成部348の動作につい、図1及び図14を参照しながら、説明する。
通常の運転モードにおいて、ブラシレスDCサーボモータ100が回転すると、ブラシレスDCサーボモータの制御ユニット300は、MRセンサユニット20からのA相・B相信号に基づいてブラシレスDCサーボモータの回転速度・回転方向及び絶対原点位置を認識し、認識した回転速度と回転方向、及び絶対原点位置と、指令値とを比較して、U相、V相、W相の各コイルに対するインバータ駆動用の正弦波駆動信号を生成する。すなわち、ロータの回転角度に応じて連続的にステータのコイルの電圧を正弦波状に変化させてロータを回転させる。U相、V相、W相の各コイルには、120°(電気角)位相をずらした正弦波電圧の電力が入力される。さらに、モータの駆動回路としてのインバータに対して、PWM信号のデューティ比を制御して電圧を連続的に変化させる。
通常運転モードにおけるDCサーボ制御部347は、EEPROMに図11Bのようなテーブルなどの形で記録されている、回転速度と回転角の信号、及び、多回転・アブソリュート信号に基づいて、ブラシレスDCサーボモータ100の回転軸13の現在の回転角度、ひいては被駆動部材15の現在の絶対位置を認識する。DCサーボ制御部347は、これらの情報に基づいて、被駆動部材15の現在位置から目標位置までの速度指令値等を演算する。インバータ駆動信号生成部348は、DCサーボ制御部347の出力を受けて、ブラシレスDCサーボモータ100の回転を制御するためのインバータ駆動信号を生成し、インバータ駆動制御部41へ出力する。
図14は、通常運転モードにおける、DCサーボ制御部347及びインバータ駆動信号生成部348の動作の詳細を示すフローチャートである。
通常運転モードにおいて、DCサーボ制御部347は、まず、RAM等のメモリ330から、予め設定されたブラシレスDCサーボモータの運転パターンに基づく、各目標の位置や目標速度を指令値として取得する(S901)。メモリには、被駆動部材の各目標位置に対応して設定されたブラシレスDCサーボモータの運転パターンに対応する目標速度として、正弦波駆動やPID制御を前提としたモータ駆動信号、例えばPWM制御信号のデータが格納されている。各目標の位置を含む運転パターンの例として、ブラシレスDCサーボモータは、被駆動部材の反転位置から加速終了までは加速領域、加速終了からブレーキ開始までは定速領域、ブレーキ開始から反転位置までは減速領域となっている。ブラシレスDCサーボモータは、このような所定の運転パターンに従ってPWM制御される。
例えば、インバータ駆動信号生成部348は、多回転のアブソリュート信号を取得し(S902)、指令値との差分値を算出する(S903)。この算出結果に基づいて、インバータ駆動信号生成部348は、「ずれ」の有無を判定し(S904)、差分が許容値を超えていれば「ずれ」有と判定し、それが2回目である場合(S905、S906)、ずれを含むエラーがロータリーエンコーダ(MRセンサユニット20)にあると判定し、ECU500に、異常情報を送信し(S907)、処理を終了する。なお、ロータリーエンコーダではなく、EEPROM自体に異常がある場合にも、この時点でチェックできる。
ずれの判定(S904)で「ずれ」がなかった場合は、PID制御に基づくインバータ駆動信号を生成し(S908)、インバータ駆動制御部41へ出力する(S909)。そして、MRセンサユニット20からのA相・B相信号に基づく多回転・アブソリュート信号を取得し(S910)、インバータ駆動信号と多回転・アブソリュート信号との差分ずれ量を算出する(S911)。次に、ずれの有無の判定(S912)を行い、もし、2回連続して差分ずれ量が許容値を超えた場合には(S913、S914)、ブラシレスDCサーボモータの異常と判定し、ECU500にブラシレスDCサーボモータの異常情報を送信し(S915)、処理を終了する。
差分ずれ量の判定(S912)で「ずれ」がなかった場合、新たなインバータ駆動信号を生成し(S908)、以下、同様の処理を繰り返し、終了の判定(S916)で運転を終了する。
このように、本実施例のブラシレスDCサーボモータは、ロータリーエンコーダとして機能する1個のMRセンサ20の出力を利用して制御される、サーボモータである。
図15は、第1の実施例に基づく、EEPROMのデータを用いた、サーボモータとしての制御例を示すものである。ブラシレスDCサーボモータは、EEPROMの多回転・アブソリュート信号の情報、及びPID制御とPWM制御とを組み合わせた回転指令により、現在位置Pから目標位置Pn+1まで、正確、かつ、迅速に駆動される。
このようにして、ブラシレスDCサーボモータの制御ユニット300は、MRセンサユニット20からのA相・B相信号、及び、機器エンコーダの情報に基づいて、逐次、被駆動部材の動作状態を認識しながら、ブラシレスDCサーボモータの駆動を継続する。これにより、被駆動部材は所定の角度範囲で、所定の運転パターンに基づく動作を行う。
本発明の一実施例によれば、1個のMRセンサユニットをロータリーエンコーダとし、そのA相、B相信号に基づき、Z相及び、U相、V相、W相の各相コイルの位相情報を生成し、ステータコイルの各相とロータの磁極位置を原点位置に同期させて完全閉ループでサーボ制御することにより、被駆動部材の位置をきわめて精度良く制御できる、ブラシレスDCサーボモータの制御装置を提供できる。
次に、本発明の第2の施例について説明する。
第2の施例では、実施例1と同様にして、回転軸の絶対原点位置を求め、回転軸にマグネットを正式に固定した後に、U相、V相、W相の各コイルに関する信号に対して、Z相の幅を確定する。
すなわち、実施例1で、マグネットを回転軸の絶対原点位置に固定する前に、U相、V相、W相の各コイルに関する信号に対して、Z相の幅を確定していたのに代えて、マグネットを回転軸の絶対原点位置に固定した後に、U相、V相、W相の各コイルに関する信号に対して、Z相の幅を確定し、アブソリュートデータのテーブルを生成し、EEPROMに記録する。得られる効果は、本発明の第1の実施例と同じである。
次に、本発明の第3の実施例について説明する。第3の実施例では、ブラシレスDCサーボモータで駆動される、自動車の被駆動装置を含んでいる。
本実施例において、制御ユニットの各機能は、図1の制御ユニット300とは異なり、車載のエンジン制御用のECUの中に組みこまれている。DCサーボモータ駆動制御部41や電流制御部44の機能も、車載のECU中に組みこまれている。第3の実施例の制御ユニット等の各機能、及び、ブラシレスDCサーボモータ及びその駆動回路の構成は、図1の制御ユニット300や、図3の駆動回路の構成や機能と同じなので、説明を省略する。
本実施例によれば、1個のMRセンサユニットをロータリーエンコーダとして生成されたアブソリュート信号の情報に基づいて、自動車の被駆動装置が駆動されるので、被駆動装置をきわめて精度良く制御できる。また、コンピュータに簡単なプログラムを組み込むことで容易に実現でき、安価で汎用性の高い直流モータの制御装置を提供できる。さらに、多回転・アブソリュート信号がEEPROMに記録されているので、次回の起動時に、自動車の被駆動装置の異常停止の有無を判定し、異常停止の場合でも安全な運転を開始することができる。
次に、本発明の第4の実施例について説明する。図16は、本発明の第4の実施例に基づく、ブラシレスDCサーボモータの制御装置の機能ブロック図である。
本実施例において、制御ユニット300の各機能は、図1の制御ユニット300とは異なり、車載のECU1000の中に組みこまれている。インバータ駆動制御部41やインバータ40の機能も、車載のECU1000の中に組みこまれている。ECU1000は、制御ユニット300に対する上位のプロセッサ1010と上位のメモリ1014を含むコントロールユニット1012を備えている。制御ユニット300、インバータ40、インバータ駆動制御部41、電流制御部44、電流検出/制限部45、及び、逆起電力検出部46の各機能は、図1の対応するものの機能と同じであるので、説明を省略する。
被駆動部材としては、ブラシレスDCサーボモータで駆動される車載の複数の機器を対象とすることができる。例えば、被駆動部材として、ウオーターポンプ、オイルポンプ等がある。これらの被駆動部材は、ブラシレスDCサーボモータ100により、多回転・アブソリュート信号に基づく正確な多回転の位置制御がなされるとともに、異常停止後の再起動時にも、迅速に正常状態に復帰できる。
また、第4の実施例におけるECU1000には、自動車やエンジンの制御に関係する各種の情報が入力される(図示略)。
各被駆動部材を駆動するブラシレスDCサーボモータには、ぞれ、MRセンサユニット20が設けられ、各MRセンサユニット20で生成されたA相・B相信号が、ISO26262の規格に対応するシリアル信号として、通信ケーブル28を介してECU1000に送信される。各被駆動部材を駆動するために必要な情報には、他の被駆動部材と共通の情報も含まれていることが多いので、ECU1000により一括して管理するのが望ましい。
本実施例によれば、1個のMRセンサユニットの出力に基づいて生成された、アブソリュート信号の情報に基づいて、各被駆動部材がブラシレスDCサーボモータにより駆動される。そのため、各被駆動部材の位置を、きわめて精度良く制御することができる。また、アブソリュート信号が、EEPROMに記録されているので、次回の起動時に、自動車の各被駆動部材の異常停止の有無を判定し、異常停止の場合でも安全な運転開始を実現できる。
次に、本発明の第4の実施例について説明する。本実施例は、上記各実施例において、自動車の起動時に、EEPROMからデータを取得することにより、バッテリから電力が供給されなくなった後に前記モータが故意に動かされたか否かを前記データのアドレスの比較に基づいて判定する機能と、前記故意に動かされたと判定した場合には、前記データのアドレスに基づいて、前記モータを前記バッテリから電力が供給されなくなった時点の状態に復帰させる機能を有している。
これにより、バッテリ電源の消失後の故意にモータが駆動された場合でも、次回の起動時に安全な運転開始を実現できる。
次に、本発明の第5の実施例について説明する。本発明のブラシレスDCサーボモータの制御装置は、自動車に搭載されるブラシレスDCサーボモータのみならず、他の分野の、絶対原点の位置の情報に基づく多回転・アブソリュート信号を必要とする被駆動部材を駆動するブラシレスDCサーボモータにも適用可能である。例えば、ロボットのハンドのアクチュエータ等に本発明のブラシレスDCサーボモータを採用することにより、アクチュエータの位置を、アブソリュート信号によりきわめて精度良く制御できる。
10 モータハウジング
11 ステータコイル
12 ロータ
13 回転軸
14 減速機
15 被駆動部材
16 軸受
17 軸受
18 第1のエンドカバー
19 第2のエンドカバー
20 MRセンサユニット
21 マグネット
22 MRセンサ
23 処理回路部
24 プリント基板
25 支柱
26 固定部材
27 固定ピン
28 通信ケーブル
40 インバータ
41 インバータ駆動制御部
42 バッテリ
43 イグニッションスイッチ
44 電流制御部
45 電流検出/制限部
46 逆起電力検出部
47 電解コンデンサ
48 給電端子
100 ブラシレスDCサーボモータ
111 界磁コイル
112 界磁鉄心
113 絶縁部材
121 ロータヨーク
122 永久磁石
231 AD変換器
232 軸ずれ補正処理部
233 メモリ
234 逆正接演算処理部
235 パルスカウンタ
236 インクリメンタルA相・B相信号生成部
237 マグネット原点位置信号生成部
238 パラレル・シリアル変換部
239 シリアル通信部
300 ブラシレスDCサーボモータの制御ユニット
310 通信制御部
320 メモリ制御部
330 メモリ
331 ROM
332 RAM
333 EEPROM
340 初期設定駆動信号(iu,iv,iw)生成部
341 各相信号の立ち上り位相Snの抽出部
342 各相の幅設定部
343 各相の立ち上がりと絶対原点位置の同期設定部
344 MRセンサユニットのマグネット固定位置(絶対原点位置)設定部
345 多回転・アブソリュート信号生成部
346 通常運転モードモータ制御信号(iu,iv,iw)生成部
347 通常運転モードDCサーボ制御部
348 インバータ駆動信号生成部
500 車載のECU
600 プリント基板
1000 ECU

Claims (10)

  1. 駆動信号を生成して出力し、ブラシレスDCサーボモータのU相、V相、W相の3相の各ステータコイルに供給される電力を制御する制御ユニットと、
    多極の永久磁石を有するロータの回転を検知する1個のMRセンサユニットとを有する、ブラシレスDCサーボモータの制御装置において、
    前記MRセンサユニットは、
    前記ロータの回転軸の一端に固定され、径方向に着磁された1組のN極領域とS極領域を有する平板状のマグネットと、該マグネットに対向する位置で前記ハウジング側に固定された1対のMRセンサと、処理回路部とを備えており、
    前記処理回路部は、前記マグネットのN極領域とS極領域の境界線上の位置を、マグネット原点位置とし、前記1対のMRセンサの出力に基づいて、前記回転軸の回転に伴うA相、B相の信号を生成して出力するとともに、前記マグネットの原点位置の情報を生成するように構成されており、
    前記制御ユニットは、
    前記ロータの極数に合わせて、前記MRセンサユニットの前記A相若しくは前記B相の出力信号の立ち上がり位相に同期する、前記U相、V相、W相の各位相情報を生成する機能と、
    前記3相のいずれか1相のステータコイルへの駆動信号が零から立ち上がる位相と、該モータの駆動により得られる前記1相のステータコイルへの逆起電力の積分値ピークの位相と、前記駆動信号の零に対応する前記MRセンサユニットからの前記A相若しくは前記B相の出力信号の立ち上がり位相との同期関係に基づき、前記駆動信号に対する前記回転軸の絶対原点位置を取得する機能と、
    前記駆動信号の零に対応する前記A相又は前記B相の出力信号の立ち上がりに同期する、360度間隔の複数のZ相信号を設定する機能とを備えており、
    前記マグネットは前記原点位置が、前記回転軸の前記絶対原点位置と同期する位置に固定されており、
    前記MRセンサユニットを前記U相、V相、及びW相のロータリーエンコーダとして、前記モータを駆動するように構成されていることを特徴とするブラシレスDCサーボモータの制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御ユニットは、
    前記各Z相信号の最初のA相信号の立ち上がり若しくは前記A相信号の立ち下がりに同期し、前記A相信号の1〜数パルス分の幅を有する複数の、Z相の幅の信号を生成する機能と、
    前記マグネット原点位置を基準とする、前記A相、B相、前記Z相信号、前記Z相の幅の信号、及び、前記U相、V相、W相の各位相の情報にEEPROMのアドレスを付与し、暫定多回転アブソリュート信号のデータとして生成する機能と、
    前記暫定多回転ブソリュート信号のデータを、前記回転軸の前記絶対原点位置を基準とする多回転・アブソリュート信号のデータに変換し、前記EEPROMに記録する機能とを備え、
    前記EEPROMのデータを利用して、前記モータを駆動するように構成されていることを特徴とするブラシレスDCサーボモータの制御装置。
  3. 請求項2において、
    前記制御ユニットは、
    前記回転軸の回転に伴う前記A相、B相の出力信号の1回転毎の累積加算値のデータと、前記マグネット原点位置の情報の組み合わせに、前記EEPROMのアドレスを付与して、前記多回転・アブソリュート信号のデータとするように構成されていることを特徴とするブラシレスDCサーボモータの制御装置。
  4. 請求項1において、
    前記制御ユニットは、ASICとして構成され、前記ブラシレスDCサーボモータに固定されていることを特徴とするブラシレスDCサーボモータの制御装置。
  5. 請求項2において、
    前記ブラシレスDCサーボモータは自動車の被駆動部材を駆動するサーボモータであり、
    前記EEPROMの電源としてのバッテリと、
    前記バッテリから電力が供給されなくなった場合に、前記MRセンサユニット、前記制御ユニット、及び、前記EEPROMの電源として機能するバックアップ電源とを備えており、
    前記制御ユニットは、
    前記自動車のECUもしくは前記被駆動部材に固定され、
    前記自動車の起動時に、前記EEPROMから前記A相、B相、前記Z相信号、Z相の幅の信号、及び、前記U相、V相、W相の各位相のデータを取得し、前記バッテリから電力が供給されなくなった後に前記ブラシレスDCサーボモータが故意に動かされたか否かを判定する機能と、
    前記故意に動かされたと判定した場合には、前記A相、B相、前記Z相信号、Z相の幅の信号、及び、前記U相、V相、W相の各位相のデータに基づき、前記モータを前記バッテリから電力が供給されなくなった時点の状態に復帰させる機能を有していることを特徴とするブラシレスDCサーボモータの制御装置。
  6. U相、V相、W相の3相のステータコイルを有し、ハウジングに保持されたステータと、
    多極の永久磁石を有し、回転軸に固定されたロータと、
    駆動信号を生成して出力し、前記各ステータコイルに供給される電力を制御する制御ユニットと、
    前記U相、V相、W相の3相の各ステータコイルに供給される電力を制御する制御ユニットと、
    前記ロータの回転を検知する1個のMRセンサユニットとを有する、ブラシレスDCサーボモータにおいて、
    前記MRセンサユニットは、
    前記ロータの回転軸の一端に固定され、径方向に着磁された1組のN極領域とS極領域を有する平板状のマグネットと、
    該マグネットに対向する位置で前記ハウジング側に固定された1対のMRセンサと、処理回路部とを備えており、
    前記処理回路部は、前記マグネットのN極領域とS極領域の境界線上の位置を、マグネット原点位置とし、前記1対のMRセンサの出力に基づいて、前記回転軸の回転に伴うA相、B相の信号を生成して出力するとともに、前記マグネットの原点位置の情報を生成するように構成されており、
    前記制御ユニットは、
    前記ロータの極数に合わせて、前記MRセンサユニットの前記A相若しくは前記B相の出力信号の立ち上がり位相に同期する、前記U相、V相、W相の各位相情報を生成する機能と、
    前記3相のいずれか1相のステータコイルへの駆動信号が零から立ち上がる位相と、該モータの駆動により得られる前記1相のステータコイルへの逆起電力の積分値ピークの位相と、前記駆動信号の零に対応する前記MRセンサユニットからの前記A相若しくは前記B相の出力信号の立ち上がり位相との同期関係に基づき、前記駆動信号に対する前記回転軸の絶対原点位置を取得する機能と、
    前記駆動信号の零に対応する前記A相又は前記B相の出力信号の立ち上がりに同期する、360度間隔の複数のZ相信号を設定する機能とを備えており、
    前記マグネットは前記原点位置が、前記回転軸の前記絶対原点位置と同期する位置に固定されており、
    前記MRセンサユニットを前記U相、V相、及びW相のロータリーエンコーダとして、前記モータを駆動するように構成されていることを特徴とするブラシレスDCサーボモータ。
  7. 請求項6において、
    前記制御ユニットは、ASICとして構成され、前記ブラシレスDCサーボモータのハウジング内に固定されており、
    前記制御ユニットは、
    前記各Z相信号の最初のA相信号の立ち上がり若しくは前記A相信号の立ち下がりに同期し、前記A相信号の1〜数パルス分の幅を有する複数の、Z相の幅の信号を生成する機能と、
    前記マグネット原点位置を基準とする、前記A相、B相、前記Z相信号、Z相の幅の信号、及び、前記U相、V相、W相の各位相の情報にEEPROMのアドレスを付与し、暫定多回転アブソリュート信号のデータとして生成する機能と、
    前記暫定多回転ブソリュート信号のデータを、前記回転軸の前記絶対原点位置を基準とする多回転・アブソリュート信号のデータに変換し、前記EEPROMに記録する機能とを備え、
    前記EEPROMのデータを利用して、前記モータを駆動するように構成されていることを特徴とするブラシレスDCサーボモータ。
  8. 駆動信号を生成して出力する、ブラシレスDCサーボモータの制御ユニットであって、
    前記ブラシレスDCサーボモータの3相のステータコイルに電力が供給されるように構成されており、前記モータの回転軸の回転に伴う信号を1対のMRセンサを備えた1個のMRセンサユニットから受信するものにおいて、
    前記制御ユニットは、
    前記ロータの極数に合わせて、前記MRセンサユニットの前記A相若しくは前記B相の出力信号の立ち上がり位相に同期する、前記U相、V相、W相の各位相情報を生成する機能と、
    前記3相のいずれか1相のステータコイルへの駆動信号が零から立ち上がる位相と、該モータの駆動により得られる前記1相のステータコイルへの逆起電力の積分値ピークの位相と、前記駆動信号の零に対応する前記MRセンサユニットからの前記A相若しくは前記B相の出力信号の立ち上がり位相との同期関係に基づき、前記駆動信号に対する前記回転軸の絶対原点位置を取得する機能と、
    前記駆動信号の零に対応する前記A相又は前記B相の出力信号の立ち上がりに同期する、360度間隔の複数のZ相信号を設定する機能とを備えており、
    前記マグネットは前記原点位置が、前記回転軸の前記絶対原点位置と同期する位置に固定されており、
    前記MRセンサユニットを前記U相、V相、及びW相のロータリーエンコーダとして、前記モータを駆動するように構成されていることを特徴とするブラシレスDCサーボモータの制御ユニット。
  9. 請求項8において、
    前記制御ユニットは、
    前記各Z相信号の最初のA相信号の立ち上がり若しくは前記A相信号の立ち下がりに同期し、前記A相信号の1〜数パルス分の幅を有する複数の、Z相の幅の信号を生成する機能と、
    前記マグネット原点位置を基準とする、前記A相、B相、前記Z相信号、Z相の幅の信号、及び、前記U相、V相、W相の各位相の情報にEEPROMのアドレスを付与し、暫定多回転アブソリュート信号のデータとして生成する機能と、
    前記暫定多回転ブソリュート信号のデータを、前記回転軸の前記絶対原点位置を基準とする多回転・アブソリュート信号のデータに変換し、前記EEPROMに記録する機能とを備え、
    前記EEPROMのデータを利用して、前記モータを駆動するように構成されていることを特徴とするブラシレスDCサーボモータの制御ユニット。
  10. ブラシレスDCサーボモータの製造方法であって、
    前記ブラシレスDCサーボモータは、
    前記モータの駆動信号を生成して出力し、U相、V相、W相の3相の各ステータコイルに供給される電力を制御する制御ユニットと、
    多極の永久磁石を有するロータの回転を検知するMRセンサユニットとを有し、
    前記MRセンサユニットは、
    前記ロータの回転軸の一端に固定され、径方向に着磁された1組のN極領域とS極領域を有する平板状のマグネットと、
    該マグネットに対向する位置で前記ハウジング側に固定された1対のMRセンサと、処理回路部とを備え、前記マグネットのN極領域とS極領域の境界線上の位置を、マグネット原点位置とするものにおいて、
    前記MRセンサユニットにより、前記駆動信号により前記ブラシレスDCサーボモータを駆動して得られる前記1対のMRセンサの出力に基づいて、前記回転軸の回転に伴うA相、B相の信号を生成して出力するとともに、前記マグネットの原点位置の情報を生成し、
    前記制御ユニットにより、
    前記ロータの極数に合わせて、前記MRセンサユニットの前記A相若しくは前記B相の出力信号の立ち上がり位相に同期する、前記U相、V相、W相の各位相情報を生成すし、
    前記駆動信号により前記モータを駆動した際に、前記いずれか1相のステータコイルへの駆動信号が零から立ち上がる位相と、該モータの駆動により得られる前記1相のステータコイルへの逆起電力の積分値ピークの位相と、前記駆動信号の零に対応する前記MRセンサユニットからの前記A相若しくは前記B相の出力信号の立ち上がり位相との同期関係に基づき、前記駆動信号に対する前記回転軸の絶対原点位置を取得し、
    前記駆動信号の零に対応する前記A相又は前記B相の出力信号の立ち上がりに同期する、360度間隔の複数のZ相信号を設定し、
    前記マグネットの原点位置を基準とする、前記A相、B相、前記Z相信号、前記Z相の幅の信号、及び、前記U相、V相、W相の各位相のデータを、暫定多回転アブソリュート信号のデータとして前記EEPROMに記録し、
    前記暫定多回転ブソリュート信号のデータを、前記回転軸の前記絶対原点位置を基準とする、多回転・アブソリュート信号のデータに変換し、前記EEPROMに記録すると共に、
    前記マグネットの原点位置を、前記回転軸の前記絶対原点位置に同期する位置に固定することを特徴とするブラシレスDCサーボモータの製造方法。
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