JP6289915B2 - ドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置に関し、特にそのシュー間隙自動調整装置の部品点数を従来に比較して低減させる技術に関するものである。
ドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置には、拡開可能な一対のブレーキシューの一方に一端部が相対回転不能に係合し且つ他端面に開口する第1孔が形成された第1ストラット部材と、その第1ストラット部材と同心に設けられ、その一対のブレーキシューの他方に一端部が相対回転不能に係合し且つ他端面に開口する第2孔が形成された第2ストラット部材と、前記第1ストラット部材の他端面に開口する第1孔に螺合された螺子部とその螺子部よりも大径のスターホイールとそのスターホイールよりも小径であって前記第2ストラット部材の他端面に開口する第2孔に相対回転可能に嵌合された嵌合軸部とを有し、軸線まわりに回転させられることによってその第1ストラット部材と第2ストラット部材との間の距離を伸長させる中間調節軸とを有するストラット装置を備え、非制動時における前記一対のブレーキシューと回転ドラムの内周面との間のシュ−間隙を自動的に調整するものがある。例えば、特許文献1に示すドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置がそれである。
上記特許文献1のようなシュー間隙自動調整装置では、前記一対のブレーキシューの間の離間作動に関連して前記スターホイールを一方向に回転させるために、前記ストラット装置を一対のブレーキシューの一方のブレーキシュー側に押し付ける機構と前記スターホイールを回転させる機構とを、例えば、スターホイールの外周歯に係合されたオートレバー16、そのオートレバー16を回転可能に支持するオートレバーピン18、およびそのオートレバーピン18まわりにオートレバー16を一方向に回転するように付勢するオートレバースプリング20の3つの部品で行っている。
特開平11−13799号公報
しかしながら、上記のようなシュー間隙自動調整装置では、前記ストラット装置を一対のブレーキシューの一方のブレーキシュー側に押し付ける機構と前記スターホイールを回転させる機構とが、3つの部品すなわち複数の部品で構成されているので、そのシュー間隙自動調整装置の部品点数が増加してしまうという問題があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、シュー間隙自動調整装置の構成部品の部品点数を低減させることが可能なドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置を提供することにある。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、(a) 拡開可能な一対のブレーキシューの一方に一端部が相対回転不能に係合し且つ他端面に開口する第1孔が形成された第1ストラット部材と、その第1ストラット部材と同心に設けられ、その一対のブレーキシューの他方に一端部が相対回転不能に係合し且つ他端面に開口する第2孔が形成された第2ストラット部材と、前記第1ストラット部材の他端面に開口する第1孔に螺合された螺子部とその螺子部および前記第2ストラット部材の他端面の外径よりも大径のボス部およびそのボス部と前記螺子部との間に形成され前記ボス部よりも大径のスターホイールとそのボス部よりも小径であって前記第2ストラット部材の他端面に開口する第2孔に相対回転可能に嵌合された嵌合軸部とを有し、軸線まわりに回転させられることによってその第1ストラット部材と第2ストラット部材との間の距離を伸長させる中間調節軸とを有するストラット装置と、前記第2ストラット部材に装着され、前記一対のブレーキシューの間の離間作動に関連して前記スターホイールを一方向に回転させる調節部材とを備え、非制動時における前記一対のブレーキシューと回転ドラムの内周面との間のシュ−間隙を自動的に調整するドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置であって、(b) 前記調節部材は、(b-1)前記第2ストラット部材に基端部が装着され、その基端部から前記第1ストラット部材側へ向かうほど前記軸線から離れる方向へ前記スターホイールの外周に到達するまで突き出し、中間部が前記ボス部に当接して先端部が前記軸線から離れる方向に弾性変形させられる弾性アーム部と、(b-2)その弾性アーム部の先端部から前記スターホイールの周方向へ突き出してそのスターホイールの外周歯に係合する係合部とを、一体に含むことにある。
本発明のドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置によれば、(b) 前記調節部材は、(b-1)前記第2ストラット部材に基端部が装着され、その基端部から前記第1ストラット部材側へ向かうほど前記軸線から離れる方向へ前記スターホイールの外周に到達するまで突き出し、中間部が前記ボス部に当接して先端部が前記軸線から離れる方向に弾性変形させられる弾性アーム部と、(b-2)その弾性アーム部の先端部から前記スターホイールの周方向へ突き出してそのスターホイールの外周歯に係合する係合部とを、一体に含むものである。このため、前記調節部材の弾性アーム部は、中間部が前記ボス部に当接して先端部が前記軸線から離れる方向に弾性変形させられることによって、その弾性復帰力によって前記中間調節軸のボス部とその弾性アーム部が装着された前記第2ストラット部材との間を離間する方向に付勢すると共に、そのボス部とその第2ストラット部材との間の離間量すなわち前記一対のブレーキシューの間の離間量に応じてその弾性アーム部の先端部が前記軸線に接近する方向に移動し、その弾性アーム部の先端部に設けられた前記係合部によって前記スターホイールが回転させられる。これによって、前記弾性アーム部および前記係合部を有する一つの部品で構成される前記調節部材によって、前記一対のブレーキシューの間の離間作動に関連して前記スターホイールを一方向に回転させることができる。また、この調節部材は1個の部品として構成されるので、従来に比較して前記シュー間隙自動調整装置の構成部品の部品点数を好適に低減させることができる。
本発明の一実施例のシュー間隙自動調整装置が備えられたドラムブレーキを示す正面図である。 図1のシュー間隙自動調整装置を示す斜視図である。 図2のシュー間隙自動調整装置に備えられた中間調節軸を示す斜視図である。 図2のシュー間隙自動調整装置に備えられた第2ストラット部材を示す斜視図である。 図4の第2ストラット部材に設けられた調節部材を示す斜視図である。 ブレーキシューが閉じた状態(解除時)から開いた状態(制動時)に変化したときにおける図1のシュー間隙自動調整装置を構成する部品の動きを説明する図である。 図6のVII-VII視断面図である。 本発明の他の実施例のシュー間隙自動調整装置を示す斜視図である。 図8のシュー間隙自動調整装置に備えられた調節部材を示す斜視図である。 ブレーキシューが開いた状態(制動時)から閉じた状態(解除時)に変化したときにおける図8のシュー間隙自動調整装置を構成する部品の動きを説明する図である。 図10のXI-XI視断面図である。 本発明の他の実施例のシュー間隙自動調整装置を示す斜視図である。 図12のシュー間隙自動調整装置に備えられた第2ストラット部材を示す斜視図であり、その第2ストラット部材に装着された調節部材の装着方法を説明する図である。 本発明の他の実施例のシュー間隙自動調整装置を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は理解を容易とするために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例のシュー間隙自動調整装置10を備えたリーディング・トレーリング型の車両用ドラムブレーキ(以下、ドラムブレーキという)12であって、ブレーキドラム(回転ドラム)14を取り外して示す正面図である。ブレーキドラム14は、図1の1点鎖線で示す2つの同心円で表されており、その2つの円のうちの中心側の円はブレーキドラム14の内周面16を示している。
ドラムブレーキ12には、図1に示すように、略円板形状を成し、たとえば図示しない車軸管、アクスルハウジング、サスペンション装置などの車体側部材すなわち非回転部材に一体的に固設されたバッキングプレート18が備えられている。
ドラムブレーキ12には、図1に示すように、バッキングプレート18の外周部に凸側が外側になる姿勢で互いに接近離間可能に略対称的に配設された円弧形状の一対のブレーキシュー20および22と、その一対のブレーキシュー20および22の一端部すなわち図1の上端部の間においてバッキングプレート18に位置固定に設けられたホイールシリンダ24と、一対のブレーキシュー20および22の一端部を互いに接近する方向に常時付勢するために、その一端部間に張設されたコイル状のリターンスプリング26と、そのコイル状のリターンスプリング26が張設された一対のブレーキシュー20および22の一端部間に掛け渡され、非制動時における一対のブレーキシュー20および22とブレーキドラム14との間すなわちシュー間隙を自動的に調整するシュー間隙自動調整装置10と、一対のブレーキシュー20および22の他端部すなわち図1の下端部の間に位置固定に設けられたアンカ28と、一対のブレーキシュー20および22の下端部間に張設されてそれら下端部をアンカ28に常時当接させるスプリング30とが備えられている。
一対のブレーキシュー20および22は、何れも、バッキングプレート18の平板部と略平行な平板状を成し且つ図1に示す正面図において全体が円弧形状に湾曲した形状に打ち抜かれたシューウェブ32および34と、それらの円弧形状を成す外周側端縁に沿って断面が略T字状を成すように一体的に固設された帯板状のシューリム36および38と、それらシューリム36および38の外周面に接着剤などで一体的に固着された摩擦材から成るライニング40および42とによってそれぞれ構成されている。
一対のブレーキシュー20および22は、シューウェブ32およびシューウェブ34にそれぞれ配設されたシューホールドダウン装置44および46によってバッキングプレート18側へ押圧されることによりそのバッキングプレート18に対して面方向の相対移動可能に保持されている。また、図1に示すように、ブレーキシュー20の一端部には、長手平板状のパーキングブレーキレバー48の基端部48aがピン50により相対回動可能に連結されている。
シュー間隙自動調整装置10には、図1および図2に示すように、一対のブレーキシュー20および22の一端部間に掛け渡たされ、ドラムブレーキ12の非制動時における一対のブレーキシュー20および22の接近を阻止してそれらの待機位置を規定するストラット装置52と、そのストラット装置52に備えられた調節部材54とが備えられている。
ストラット装置52には、図1乃至図4に示すように、ブレーキシュー20のシューウェブ32の一端部およびパーキングブレーキレバー48の基端部48aに第1係合部(一端部)56aが係合し且つその第1係合部56aとは反対側の端面(他端面)56bに開口する雌ねじ穴(第1孔)56cが形成された長手状の第1ストラット部材56と、その第1ストラット部材56と同心に設けられ、ブレーキシュー22のシューウェブ34の一端部に第2係合部(一端部)58aが係合し且つその第2係合部58aとは反対側の端面(他端面)58bに開口する嵌合穴(第2孔)58cが形成された長手状の第2ストラット部材58と、第1ストラット部材56の端面56bに開口する雌ねじ穴56cに螺合された円柱形状の螺子部60aとその円柱形状の螺子部60aよりも大径の径を有する円柱形状のボス部60bおよびそのボス部60bと螺子部60aとの間に形成されボス部60bよりも大径のスターホイール60cとそのボス部60bよりも小径であって第2ストラット部材58の端面58bに開口する嵌合穴58cに相対回転可能に嵌合された円柱形状の嵌合軸部60dとを有し、軸線C1まわりに回転させられることによって第1ストラット部材56と第2ストラット部材58との間の距離を伸長させる長手状の中間調節軸60とが備えられている。
なお、ストラット装置52において、第1ストラット部材56および第2ストラット部材58は、中間調整軸60の軸線C1と同心に配設されている。また、図2に示すように、第1ストラット部材56の第1係合部56aには、ブレーキシュー20のシューウェブ32の一端部およびパーキングブレーキレバー48の基端部48aを嵌め入れるために切り欠かれた第1切欠56dが形成されており、その第1切欠56dにブレーキシュー20のシューウェブ32の一端部およびパーキングブレーキレバー48の基端部48aが嵌め入れられることによって、第1ストラット部材56の第1係合部56aはそれらブレーキシュー20のシューウェブ32の一端部およびパーキングブレーキレバー48の基端部48aと相対回転不能に係合している。また、第2ストラット部材58の第2係合部58aには、ブレーキシュー22のシューウェブ34の一端部を嵌め入れるために切り欠かれた第2切欠58dが形成されており、その第2切欠58dにブレーキシュー22のシューウェブ34の一端部が嵌め入れられることによって、第2ストラット部材58の第2係合部58aはブレーキシュー22のシューウェブ34の一端部と相対回転不能に係合している。
このため、ストラット装置52は、スターホイール60cが所定方向例えば中間調節軸60の螺子部60aが右ねじであれば左回りの方向に回転させられると、中間調節軸60の螺子部60aに形成された雄ねじと第1ストラット部材56の雌ねじ穴56cの内周部に形成された雌ねじとのねじの作用によって、第1ストラット部材56が第2ストラット部材58から離間する方向に移動させられ、第1ストラット部材56の第1係合部56aと第2ストラット部材58の第2係合部58aとの間の距離すなわちストラット装置52の長手方向の距離が伸長する。
調節部材54は、図4乃至図6に示すように、金属板材から打抜かれ且つ曲成された一個のプレス部品として構成されており、第2ストラット部材58の第2係合部58aとは反対側の端部に例えば溶接等により位置固定に装着された円筒状の装着部54aと、その装着部54aに基端部54bが連結され、その基端部54bから第1ストラット部材56側へ向かうほど軸線C1から離れる方向へスターホイール60cの外周に到達するまで突き出し、中間部54cが中間調節軸60のボス部60bに当接して弾性変形させられる板ばね状の弾性アーム部54dと、その弾性アーム部54dの先端部54eからスターホイール60cの周方向へ突き出してそのスターホイール60cの外周面に形成された外周歯60eに係合する係合部54fとを一体に含む。
また、調節部材54は、図6に示すように、シュー間隙自動調整装置10に組み付けられた状態において、その調節部材54の弾性アーム部54dの中間部54cが中間調節軸60のボス部60bに当接して、その先端部54eが軸線C1から離れ且つ第2ストラット部材58に接近する方向に移動するように弾性変形させられているので、その弾性アーム部54dの弾性復帰力によって中間調節軸60のボス部60bとその調節部材54が装着された第2ストラット部材58との間を離間する方向に常時付勢する。このため、図6に示すように、シュー間隙自動調整装置10において、シュー(ブレーキシュー20および22)が閉じた状態からそのシュー(ブレーキシュー20および22)が開いた状態になると、一対のブレーキシュー20および22の間の離間量に相当する距離だけボス部60bの第2ストラット部材58側の側面60fと第2ストラット部材58の端面58bとの間に隙間Aが形成される。また、調節部材54では、一対のブレーキシュー20および22が拡開すると、上記隙間Aの大きさ分だけ第2ストラット部材58に対して中間調節軸60のボス部60bが第1ストラット部材56側に移動するので、そのボス部60bに当接している調節部材54の弾性アーム部54dの先端部54eが、そのボス部60bが第1ストラット部材56側に移動する移動量すなわち上記隙間Aの大きさに応じて軸線C1に接近する方向に移動する。このため、上記弾性アーム部54dの先端部54eに設けられた係合部54fが、図6に示すように、上記隙間Aの大きさに関連する移動量Bだけスターホイール60cの周方向に移動させられる。なお、リターンスプリング26の付勢力は、調節部材54の弾性アーム部54dの弾性復帰力よりも大きいものである。
以上のように構成されたドラムブレーキ12では、図示されていないブレーキペダル操作に伴ってホイールシリンダ24により一対のブレーキシュー20および22の一端部が互いに離隔する方向に拡開される。そして、ライニング40および42が摩耗しシュー間隙が大きくなった状態で、ホイールシリンダ24により一対のブレーキシュー20および22が待機位置から拡開させられ、図6に示すようにシュー間隙自動調整装置10がブレーキシュー20および22が閉じた状態からそのブレーキシュー20および22が開いた状態に変化すると、調節部材54の弾性アーム部54dの先端部54eが軸線C1に接近する方向に移動させられると共にその先端部54eに設けられた係合部54fが弾性復帰力によってスターホイール60cの周方向に移動させられ、図7に示すようにその係合部54fによってそのスターホイール60cが所定方向F1例えば中間調節軸60の螺子部60aが右ねじであれば左回りの方向に回転させられる。これにより、ストラット装置52が伸長させられシュー間隙が調整される。なお、図7に示すように、スターホイール60cの複数の外周歯60eは、ブレーキシュー20および22が開いた状態からそのブレーキシュー20および22が閉じた状態に変化した際に、調節部材54の係合部54fと噛み合わないように、そのスターホイール60cの外周歯60eの先端が所定方向F1とは反対方向に突き出すように形成されている。
上述のように、本実施例のドラムブレーキ12のシュー間隙自動調整装置10によれば、調節部材54は、第2ストラット部材58に装着部54aを介して基端部54bが装着され、その基端部54bから第1ストラット部材56側へ向かうほど軸線C1から離れる方向へスターホイール60cの外周に到達するまで突き出し、中間部54cが中間調節軸60のボス部60bに当接して弾性変形させられる弾性アーム部54dと、その弾性アーム部54dの先端部54eからスターホイール60cの周方向へ突き出してそのスターホイール60cの外周歯60eに係合する係合部54fとを、含むものである。このため、調節部材54の弾性アーム部54dは、中間部54cがボス部60bに当接して弾性変形させられることによって、その弾性アーム部54dの弾性復帰力によって中間調節軸60のボス部60bとその弾性アーム部54dが装着された第2ストラット部材58との間を離間する方向に付勢すると共に、そのボス部60bとその第2ストラット部材との間の隙間Aの大きさすなわち一対のブレーキシュー20および22の間の離間量に応じてその弾性アーム部54dの先端部54eが軸線C1に接近する方向に移動し、その弾性アーム部54dの先端部54eに設けられた係合部54fによってスターホイール60cが回転させられる。これによって、弾性アーム部54dおよび係合部54f等を有する一つの部品で構成される調節部材54によって、一対のブレーキシュー20および22の間の離間作動に関連してスターホイール60cを一方向に回転させることができる。また、この調節部材54は1個の部品として構成されるので、従来に比較してシュー間隙自動調整装置10の構成部品の部品点数を好適に低減させることができる。
続いて、本発明の他の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明において、実施例相互に共通する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
図8および図9に示すように、本実施例のドラムブレーキ12のシュー間隙自動調整装置62は、ライニング40および42が摩耗してシュー間隙が比較的大きくなり、ブレーキシュー20および22が開いた状態から閉じた状態に変化したときに調節部材54によってスターホイール60cが回転させられる点と、その調節部材54の弾性アーム部54gと係合部54hとの取付位置が異なる点とで前述の実施例1のシュー間隙自動調整装置10と相違し、それ以外は略同様に構成されている。
調節部材54は、図8および図9に示すように、金属板材から打抜かれ且つ曲成された一個のプレス部品として構成されており、円筒状の装着部54aに基端部54iが連結され、その基端部54iから第1ストラット部材56側へ向かうほど軸線C1から離れる方向へスターホイール60cの外周に到達するまで突き出し、中間部54jが中間調節軸60のボス部60bに当接して弾性変形させられる板ばね状の弾性アーム部54gと、その弾性アーム部54gの先端部54kからスターホイール60cの周方向へ突き出してそのスターホイール60cの外周面に形成された外周歯60eに係合する係合部54hとを一体に含む。
調節部材54の弾性アーム部54gは、図10に示すように、実施例1の調節部材54の弾性アーム部54dと同様に、その弾性アーム部54gの弾性復帰力によって中間調節軸60のボス部60bとその調節部材54が装着された第2ストラット部材58との間を離間する方向に付勢する。このため、シュー(ブレーキシュー20および22)が閉じた状態からそのシューが開いた状態になると、一対のブレーキシュー20および22の間の離間量に相当する距離だけボス部60bの第2ストラット部材58側の側面60fと第2ストラット部材58の端面58bとの間に隙間Cが形成される。これによって、調節部材54では、一対のブレーキシュー20および22が開いた状態から閉じると、その弾性アーム部54gの先端部54kが、上記隙間Cの大きさに応じて軸線C1から離間する方向に移動して、その先端部54kに設けられた係合部54hが、上記隙間Cの大きさに関連する移動量Dだけスターホイール60cの周方向に移動させられる。
以上のように構成されたシュー間隙自動調整装置62では、シュー間隙が大きくなった状態で、ブレーキペダル操作に伴って一対のブレーキシュー20および22が拡開させられ、そのブレーキペダル操作が解除されて一対のブレーキシュー20および22が閉じると、図11に示すように調整部材54の係合部54hによってスターホイール60cが回転させられてシュー間隙が調整される。
図12および図13に示すように、本実施例のドラムブレーキ12のシュー間隙自動調整装置64は、調節部材54の第2ストラット部材58への装着方法が異なる点で前述の実施例1のシュー間隙自動調整装置10の調節部材54と相違し、それ以外は実施例1のシュー間隙自動調整装置10と略同様に構成されている。なお、本実施例のシュー間隙自動調整装置64に設けられた調節部材54と前述の実施例1のシュー間隙自動調整装置10の調節部材54とは、ブレーキシュー20および22が閉じた状態から開いた状態に変化したときにスターホイール60cが回転させられる点で共通している。
図13に示すように、調節部材54は、金属板材から打抜かれ且つ曲成された一個のプレス部品として構成されており、その調節部材54には、調節部材54を第2ストラット部材58に装着させる装着部54lが一体に設けられている。
調節部材54の装着部54lには、図13に示すように、その弾性アーム部54dの基端部54bから第2ストラット部材58の中間調節軸60側の端部に切り欠かれた第3切欠58eに向かって先端部が延長された円弧状の一対のアーム部54mと、その一対のアーム部54mの先端部にそれぞれ設けられた第3切欠58eの周辺部に掛止可能な爪部54nとが一体に備えられている。なお、上記装着部54lの一対のアーム部54mは弾性変形可能である。このため、シュー間隙自動調整装置64では、調節部材54の一対のアーム部54mをそれらアーム部54mの間が接近するように弾性変形させて、その一対のアーム部54mを第2ストラット部材58の嵌合穴58cに配置し爪部54nを第3切欠58eの周辺部に掛け止めることによって、調節部材54が第2ストラット部材58に装着される。なお、第2ストラット部材58の中間調節軸60側の端部には、調節部材54の弾性アーム部54dを挿通させる第4切欠58fが形成されている。
図14に示すように、本実施例のドラムブレーキ12のシュー間隙自動調整装置66は、調節部材54の第2ストラット部材58への装着方法が異なる点で前述の実施例2のシュー間隙自動調整装置62の調節部材54と相違し、それ以外は実施例2のシュー間隙自動調整装置62と略同様に構成されている。なお、本実施例のシュー間隙自動調整装置66に設けられた調節部材54と前述の実施例2のシュー間隙自動調整装置62の調節部材54とは、ブレーキシュー20および22が開いた状態から閉じた状態に変化したときにスターホイール60cが回転させられる点で共通している。
また、本実施例のシュー間隙自動調整装置66の調節部材54には、前述した実施例3のシュー間隙自動調整装置64の調節部材54の装着部54lと同様の装着部が形成されている。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、本実施例のシュー間隙自動調整装置10、62、64、66において、調節部材54には、第2ストラット部材58にその調節部材54を装着させるための装着部54a、54lが設けられていたが、必ずしもその装着部54a、54lが調節部材54に設けられる必要はない。例えば、弾性アーム部54d、54gの基端部54b、54iを第2ストラット部材58に直接例えばリベット、溶接等により固定させても良い。
また、本実施例において、ドラムブレーキ12はリーディング・トレーリング型のドラムブレーキが使用されたが、それ以外例えばデュオサーボ型、ツーリーディング型のドラムブレーキ等が使用されても良い。なお、ドラムブレーキ12には、パーキングブレーキレバー48があってもなくても良い。
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10、62、64、66:シュー間隙自動調整装置
12:ドラムブレーキ
14:ブレーキドラム(回転ドラム)
16:内周面
20、22:ブレーキシュー
54:調節部材
54b、54i:基端部
54c、54j:中間部
54d、54g:弾性アーム部
54e、54k:先端部
54f、54h:係合部
56:第1ストラット部材
56a:第1係合部(一端部)
56b:端面(他端面)
56c:雌ねじ穴(第1孔)
58:第2ストラット部材
58a:第2係合部(一端部)
58b:端面(他端面)
58c:嵌合穴(第2孔)
60:中間調節軸
60a:螺子部
60b:ボス部
60c:スターホイール
60d:嵌合軸部
60e:外周歯
C1:軸線

Claims (1)

  1. 拡開可能な一対のブレーキシューの一方に一端部が相対回転不能に係合し且つ他端面に開口する第1孔が形成された第1ストラット部材と、該第1ストラット部材と同心に設けられ、該一対のブレーキシューの他方に一端部が相対回転不能に係合し且つ他端面に開口する第2孔が形成された第2ストラット部材と、前記第1ストラット部材の他端面に開口する第1孔に螺合された螺子部と該螺子部および前記第2ストラット部材の他端面の外径よりも大径のボス部および該ボス部と前記螺子部との間に形成され前記ボス部よりも大径のスターホイールと該ボス部よりも小径であって前記第2ストラット部材の他端面に開口する第2孔に相対回転可能に嵌合された嵌合軸部とを有し、軸線まわりに回転させられることによって該第1ストラット部材と第2ストラット部材との間の距離を伸長させる中間調節軸とを有するストラット装置と、
    記第2ストラット部材に装着され、前記一対のブレーキシューの間の離間作動に関連して前記スターホイールを一方向に回転させる調節部材とを備え、
    制動時における前記一対のブレーキシューと回転ドラムの内周面との間のシュ−間隙を自動的に調整するドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置であって、
    前記調節部材は、
    前記第2ストラット部材に基端部が装着され、該基端部から前記第1ストラット部材側へ向かうほど前記軸線から離れる方向へ前記スターホイールの外周に到達するまで突き出し、中間部が前記ボス部に当接して先端部が前記軸線から離れる方向に弾性変形させられる弾性アーム部と、
    該弾性アーム部の先端部から前記スターホイールの周方向へ突き出して該スターホイールの外周歯に係合する係合部と
    を、一体に含むことを特徴とするドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置。
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