JP4746495B2 - シュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキ - Google Patents

シュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキ Download PDF

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Description

本発明は、シュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキに関し、特にシュー間隙自動調節機構の構造を変更してドラムブレーキの製造コストを安価にする技術に関するものである。
ドラムブレーキのシュー間隙自動調節機構の一種に、たとえば特許文献1に示すような、(a) 拡開可能な一対のブレーキシューの一方に係合する第1ストラット部材と、その一対のブレーキシューの他方に係合する第2ストラット部材と、アジャストホイールを備えてその第1ストラット部材と第2ストラット部材との間に配設されて少なくとも一方のストラット部材に螺合する調節軸とを有し、非制動時におけるその一対のブレーキシューの待機位置を規定するストラットと、(b) 制動時における前記一対のブレーキシューの拡開量に応じて前記アジャストホイールを一方向に回転させるアジャストレバーとが備えられ、(c) 前記アジャストレバーによって前記アジャストホイールが回動させられることにより前記ストラットが伸長し、非制動時における前記一対のブレーキシューと回転ドラムとの間のシュー間隙を自動的に調節するものがある。
また、上記のような型式の従来のシュー間隙自動調整機構おいて、前記第1ストラット部材と前記調節軸とを相対回転可能に連結されるために、その第1ストラット部材には、その調節軸を相対回転可能に嵌め入れるための嵌合穴が備えられている。
特開2002−147506号公報
しかしながら、前記第1ストラット部材は、前記嵌合穴を設けるために第1ストラット部材の板厚を局部的に厚くした複雑な形状を有し、その成形に比較的成形コストの高い鍛造および切削加工を必要とするので、第1ストラット部材すなわちドラムブレーキを安価に製造できないという問題があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、第1ストラット部材の成形コストが安価となるシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキを提供することにある。
かかる目的を達成するための請求項1に係る発明の要旨とするところは、(a) 拡開可能な一対のブレーキシューの一方に係合する第1ストラット部材と、その一対のブレーキシューの他方に係合する第2ストラット部材と、アジャストホイールを備えてその第1ストラット部材と第2ストラット部材との間に配設されて少なくとも一方のストラット部材に螺合する調節軸とを有し、非制動時におけるその一対のブレーキシューの待機位置を規定するストラットと、(b) 制動時における前記一対のブレーキシューの拡開量に応じて前記アジャストホイールを一方向に回転させるアジャストレバーとを有し、(c) 前記アジャストレバーに前記アジャストホイールを回動させられることにより前記ストラットが伸長し、非制動時における前記一対のブレーキシューと回転ドラムとの間のシュー間隙を自動的に調節するシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキにおいて、(d) 前記調節軸の前記第1ストラット部材側の端面には嵌合穴が形成され、(e) 前記第1ストラット部材には、前記調節軸の嵌合穴内に相対回転可能に嵌合する軸部が一体に備えられ、(f) 前記第1ストラット部材は、板厚が均一である綱板を打ち抜きによって成形され、(g) 前記第1ストラット部材の軸部は、圧縮加工によってその軸部の断面がその第1ストラット部材の厚みと同等の径を有する円形に圧縮変形され、(h) 前記第1ストラット部材の軸部は、前記調節軸の嵌合穴に相対回転可能に直接嵌合されるものである。
また、請求項に係る発明の要旨とするところは、前記調節軸は、その一端部において前記第2ストラット部材と螺合し、他端部において前記第1ストラット部材の軸部と相対回転可能に嵌合され、その一端部と他端部との間に前記アジャストホイールを備えたものであることにある。
また、請求項に係る発明の要旨とするところは、(a) 前記調節軸の前記第2ストラット部材側の端面には雌ねじが形成され、(b) 前記第2ストラット部材には、前記調節軸の雌ねじに螺合する雄ねじ部が一体に備えられ、(c) 前記第2ストラット部材は、板厚が均一である綱板を打ち抜きによって成形され、(d) 前記第2ストラット部材の雄ねじ部は、圧縮加工によってその第2ストラット部材の厚みと同等の径を有する円柱状に圧縮変形されその外周面に雄ねじが転造されたものである。
請求項1に係る発明のシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキよれば、(a) 前記調節軸の前記第1ストラット部材側の端面には嵌合穴が形成され、(b) 前記第1ストラット部材には、前記調節軸の嵌合穴内に相対回転可能に嵌合する軸部が一体に備えられ、(c) 前記第1ストラット部材は、板厚が均一である綱板を打ち抜きによって成形され、(d) 前記第1ストラット部材の軸部は、圧縮加工によってその軸部の断面がその第1ストラット部材の厚みと同等の径を有する円形に圧縮変形され、(e) 前記第1ストラット部材の軸部は、前記調節軸の嵌合穴に相対回転可能に直接嵌合されるものである。従来第1ストラット部材に備えられていた嵌合穴は前記調節軸に形成され、第1ストラット部材には、その嵌合穴を備えるために板厚を局部的に厚くしていた部分が不要となり、比較的均一な板厚に構成される。それにより、従来第1ストラット部材の成形に必要とされてきた鍛造および切削加工から比較的成形コストが安価なプレス加工へ変更することができ、第1ストラット部材の成形コストが安価となる。また、前記第1ストラット部材の軸部はプレス加工によって一体に成形されたものであるため、第1ストラット部材の部品点数を減少させ第1ストラット部材の成形コストをさらに安価にすることができる。
また、請求項に係る発明のシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキによれば、前記調節軸は、その一端部において前記第2ストラット部材と螺合し、他端部において前記第1ストラット部材の軸部と相対回転可能に嵌合され、その一端部と他端部との間に前記アジャストホイールが備えられているため、前記調節軸のアジャストホイールから他端部側の軸端までの距離を短く設定することができる。
また、請求項に係る発明のシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキによれば、(a) 前記調節軸の前記第2ストラット部材側の端面には雌ねじが形成され、(b) 前記第2ストラット部材には、前記調節軸の雌ねじに螺合する雄ねじ部が一体に備えられ、(c) 前記第2ストラット部材は、板厚が均一である綱板を打ち抜きによって成形され、(d) 前記第2ストラット部材の雄ねじ部は、圧縮加工によってその第2ストラット部材の厚みと同等の径を有する円柱状に圧縮変形されその外周面に雄ねじが転造されたものであるため、第2ストラット部材を鍛造および切削加工から成形するのに比べ成形コストが安価となりドラムブレーキの製造コストをさらに安価にすることができる。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例のパーキングロック機能を備えたシュー間隙自動調節機構付ドラムブレーキであるリーディング・トレーリング型の車両用ドラムブレーキ(以下、ドラムブレーキという)10であって、ブレーキドラム(回転ドラム)12を取り外して示す正面図である。また、ブレーキドラム12は、図1の1点鎖線で示す2つの同心円で表されており、その2つの円のうちの中心側の円はブレーキドラム12の内周面14を示している。
ドラムブレーキ10には、略円板形状を成し、たとえば図示しない車軸管、アクスルハウジング、サスペンション装置などの車体側部材すなわち非回転部材に一体的に固設されたバッキングプレート16が備えられている。
また、ドラムブレーキ10には、バッキングプレート16の外周部に凸側が外側になる姿勢で互いに接近離間可能に略対称的に配設された円弧形状の一対のブレーキシュー18,20と、その一対のブレーキシュー18,20の一端部すなわち図1の上端部の間においてバッキングプレート16に位置固定に設けられたホイールシリンダ22と、一対のブレーキシュー18,20の一端部を互いに接近する方向に常時付勢してホイールシリンダ22に当接させるために、その一端部間に張設されたコイル状のリターンスプリング24と、そのコイル状のリターンスプリング24の内部を挿通するように一対のブレーキシュー18,20の一端部間に掛け渡された非制動時における一対のブレーキシュー18,20とブレーキドラム12との間すなわちシュー間隙を自動的に調節するシュー間隙自動調節機構26と、一対のブレーキシュー18,20の他端部すなわち図1の下端部の間に位置固定に設けられたアンカ28と、一対のブレーキシュー18,20の下端部間に張設されてそれら下端部をアンカ28に常時当接させるスプリング30とが備えられている。
一対のブレーキシュー18,20は、何れも、バッキングプレート16の板面と略平行な平板状を成し且つ図1に示す正面図において全体が円弧形状に湾曲したシューウェブ32,34と、それらの円弧形状を成す外周側端縁に沿って断面が略T字状を成すように一体的に固設された帯板状のシューリム36,38と、それらシューリム36,38の外周面に接着剤などで一体的に固着された摩擦材から成るライニング40,42とによってそれぞれ構成されている。また、一対のブレーキシュー18,20は、シューウェブ32およびシューウェブ34にそれぞれ配設されたシューホールドダウン装置44,46によってバッキングプレート16側へ押圧されることによりそのバッキングプレート16に対して面方向の相対移動可能に保持されている。また、ブレーキシュー18の一端部には、平板状のパーキングブレーキレバー48の基端部がピン50により相対回動可能に連結されている。バッキングプレート16、シューウェブ32,34、シューリム36,38は、いずれも鋼板から打ち抜かれかつ所定の曲げ成形が施されたプレス部品である。
シュー間隙自動調節機構26は、図1に示すように一対のブレーキシュー18,20の一端部間に掛け渡たされ、非制動時における一対のブレーキシュー18,20の待機位置を規定するストラット52と、そのストラット52に備えられたアジャストレバー54とによって構成されている。
ストラット52は、図2に示すように、シューウェブ34に係合する第1ストラット部材56と、シューウェブ32およびパーキングブレーキレバー48に係合する第2ストラット部材58と、アジャストホイール60aを備えて第1ストラット部材56と第2ストラット部材58との間に配設されて第2ストラット部材58と螺合する調節軸60とによって構成されている。アジャストレバー54は、アジャストホイール60aを一方向に回動させ調節軸60のねじの作用によって第2ストラット部材58をブレーキシュー18側に移動させることによってストラット52を伸長し一対のブレーキシュー18,20を離間してシュー間隙を調節するものである。また、ブレーキシュー18および20には、第1ストラット部材56および第2ストラット部材58すなわちストラット52を支持するために相手に向かって突出した支持突起18aおよび20aがそれぞれ形成されている。
図3に示すように、調節軸60の第1ストラット部材56側の端面60bには嵌合穴60cが形成されており、第1ストラット部材56には、その調節軸60の嵌合穴60c内に相対回転可能に嵌合する軸部56aが備えられている。
図4に示すように、第1ストラット部材56およびそれに備えられた軸部56aは、均一な厚みを有する板状を成しており、板厚が均一である一枚の鋼板にプレス加工を施すことによって一体的に成形されたものである。すなわち、第1ストラット部材56は打抜き加工によって板材から打抜かれた後、その第1ストラット部材56の軸部56aは、その打抜き加工によってできた角を取り除くために、成形金型に入れられて圧縮加工され、軸部56aの断面56bを第1ストラット部材56の厚みと同等の径を有する円形に圧縮変形させられる。このようにして、軸部56aから上記角を取り除くことによって、軸部56aは嵌合穴60c内で滑らかに相対回動し易くなることや、軸部56aが嵌合穴60c内で回動して軸部56aと嵌合穴60c内周面とが摺接しても上記角と嵌合穴60c内周面とが摺接するに比べ摩耗しにくく軸部56が嵌合穴60c内でがたつきにくくなる。
図2、図5に示すように、アジャストレバー54は、たとえばばね板材から構成されており、そのアジャストレバー54には、その一端部から調節軸60側に延長されたストッパー部54aと、他端部からバッキングプレート16側とは反対側に突出されたばね受け部54bと、中間部の両側縁からバッキングプレート16側とは反対側にそれぞれ延長され第1ストラット部材56に取り付けられる互いに平行な一対の取付部54c、54dと、取付部54cの一部からブレーキシュー18側に延長された摺接部54eと、取付部54dの一部からブレーキシュー18側に延長されたホイール係合部54fと、取付部54dの一部からさらにバッキングプレート16側とは反対側に延長されたシュー係合部54gとが備えられている。また、一対の取付部54c,54dには、第1ストラット部材56とアジャストレバー54とを相対回転可能に連結する連結ピン61を相対回転可能に嵌合する一対の嵌合穴54hが備えられており、第1ストラット部材56には、連結ピン61を相対回転可能に嵌合する嵌合穴56cが備えられている。また、アジャストレバー54、ストッパー部54a、ばね受け部54b、一対の取付部54c,54d、摺接部54e、ホイール係合部54f、シュー係合部54g、一対の嵌合穴54hはプレス加工によって一枚の金属板から一体的に成形されたものである。
ばね受け部54bと第1ストラット部材56との間には、図2で示すように圧縮されたコイル状のスプリング62が取付られており、ばね受け部54bは、そのスプリング62の付勢力によって連結ピン61まわりにバッキングプレート16側に回動させられる。すなわち、スプリング62の付勢力によってアジャストレバー54は常時連結ピン61まわり矢印F方向に付勢される。また、第1ストラット部材56には、図2,3に示すように、その一部にアジャストレバー54のばね受け部54b側に突出された突部56dが備えられており、その突部56dとばね受け部54bとによって、コイル状のスプリング62は脱落しないように支持されている。
ストッパー部54aは、コイル状のスプリング62の付勢力によってアジャストレバー54が連結ピン61まわりに所定量以上回動されると調節軸60に当接されるように配設されており、シュー間隙自動調節時のアジャストレバー54の回動を許容しつつ、一対のブレーキシュー18,20に対する組付作業性を損なうことがないように、アジャストレバー54が予め定められた一定量以上回動することを阻止する。
パーキングブレーキレバー48には、その先端部に連結されたパーキングブレーキケーブル64が備えられており、図示しないパーキングレバーの操作によりパーキングブレーキケーブル64を介してパーキングブレーキレバー48の先端部がバッキングプレート16の中心側へ回動させられると、ブレーキシュー20がストラット52に押されて外周側へ移動させられるとともにブレーキシュー18がピン50に押されて外周側へ移動させられるので、一対のブレーキシュー18,20が拡開されて制動力が発生させられるようになっている。
以上のように構成されたドラムブレーキ10は、図示しないブレーキペダル操作に伴ってホイールシリンダ22のピストンが突き出されることにより一対のブレーキシュー18,20の一端部が互いに離隔する方向に拡開され制動力が発生する。一対のブレーキシュー18、20が拡開することによって、アジャストレバー54のシュー係合部54gは、スプリング62の付勢力によって連結ピン61まわり矢印F方向に一対のブレーキシュー18,20の拡開量に応じて回動させられアジャストレバー54のホイール係合部54fもアジャストホイール60aに当接された状態で矢印F方向へ移動させられる。この際、ホイール係合部54fがアジャストホイール60aに回転トルクを付与するが、アジャストホイール60aは図6、図7で示すホイール係合部54fと互いに平行であり且つアジャストホイール60aに摺接する摺接部54eとホイール係合部54fとによって挟み込まれるため、回動することができない。また、図6の一点鎖線は、ホイール係合部54fがアジャストホイール60aに当接した状態で矢印F方向に移動した状態を示すものである。
ドラムブレーキ10の制動作動毎において、ホイール係合部54fの移動位置がアジャストホイール60aの1歯を乗り越えることがなけれはホイール係合部54fとアジャストホイール60aが噛み合うことなくアジャストホイール60aを回動させることはないが、ホイール係合部54fの移動位置がアジャストホイール60aの1歯を乗り越えてアジャストホイール60aと噛み合うと制動力解除時のアジャストレバー54の戻りによってホイール係合部54fは矢印F方向の反対方向に移動させられアジャストホイール60aが回動させられる。これにより、一対のブレーキシュー18,20の摩耗によって一対のブレーキシュー18,20の拡開量が所定以上となると、アジャストホイール60aが回動させられて、ライニング40,42とブレーキドラム12の内周面14との間隙が自動的に調節される。
本実施例のシュー間隙自動調節機構26を備えたドラムブレーキ10によれば、(a) 調節軸60の第1ストラット部材56側の端面60bには嵌合穴60cが形成され、(b) 第1ストラット部材56には、調節軸60の嵌合穴60c内に相対回転可能に嵌合する軸部56aが備えられ、(c) 第1ストラット部材56は、プレス加工によって成形される。従来第1ストラット部材に備えられていた嵌合穴は調節軸60に形成され、第1ストラット部材56には、その嵌合穴を備えるために板厚を局部的に厚くしていた部分が不要となり、比較的均一な板厚に構成される。それにより、従来第1ストラット部材の成形に必要とされてきた鍛造および切削加工から比較的成形コストが安価なプレス加工へ変更することができ、第1ストラット部材56の成形コストが安価となる。
また、本実施例のシュー間隙自動調節機構26を備えたドラムブレーキ10によれば、第1ストラット部材56の軸部56aはプレス加工によって一体的に成形されたものであるため、第1ストラット部材56の部品点数を減少させ第1ストラット部材56の成形コストをさらに安価にすることができる。
また、本実施例のシュー間隙自動調節機構26を備えたドラムブレーキ10によれば、調節軸60は、その一端部において第2ストラット部材58と螺合し、他端部において第1ストラット部材56の軸部56aと相対回転可能に嵌合され、その一端部と他端部との間にアジャストホイール60aが備えられているため、調節軸60のアジャストホイール60aから他端部側の軸端までの距離を短く設定することができる。
また、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の他の実施例において前述した実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施例のドラムブレーキは、前述の実施例とは異なるシュー間隙自動調節機構66を備えた以外はドラムブレーキ10と同様であって、図8はその他の実施例のシュー間隙自動調節機構66を説明する図であり、図2に対応するものである。
シュー間隙自動調節機構66は、図8に示すように一対のブレーキシュー18,20の一端部間に掛け渡たされ、非制動時における一対のブレーキシュー18,20の待機位置を規定するストラット68と、そのストラット68に備えられたアジャストレバー54とによって構成されている。
図8に示すようにストラット68は、シューウェブ34に係合する第1ストラット部材56と、シューウェブ32およびパーキングブレーキレバー48に係合する第2ストラット部材70と、アジャストホイール72aを備えて第1ストラット部材56と第2ストラット部材70との間に配設されて第2ストラット部材70と螺合する調節軸72とによって構成されている。アジャストレバー54は、アジャストホイール72aを一方向に回動させ調節軸72のねじの作用によって第2ストラット部材70をブレーキシュー18側に移動させることによってストラット68を伸長し一対のブレーキシュー18,20を離間してシュー間隙を調節するものである。
図9に示すように、調節軸72の第2ストラット部材70側には端面72bに開口する雌ねじ72cが形成されており、第2ストラット部材70には、その調節軸72の雌ねじ72cに螺合する雄ねじ70aが備えられている。また、調節軸72の第1ストラット部材56側の端面72dには嵌合穴72eが形成されており、その嵌合穴72eは、前述の実施例の嵌合穴60cと同様のものである。
図10に示すように、第2ストラット部材70およびそれに備えられた雄ねじ70aは、均一な厚みを有する板状を成しており、板厚が均一である一枚の鋼板にプレス加工を施すことによって一体的に成形されたものである。すなわち、第2ストラット部材70は打抜き加工によって板材から打抜かれた後、その第2ストラット部材70の雄ねじ70aは、最初に、その打抜き加工によってできた角を取り除くために、成形金型に入れられて圧縮加工され、その断面70fを第2ストラット部材70の厚みと同等の径を有する円形に圧縮変形されることによって円柱状の部材に成形させられ、次に、その円柱状の部材にねじ転造ダイスによって前記雌ねじ72cに螺合する雄ねじを転造させたものである。
本実施例のシュー間隙自動調節機構66を備えたドラムブレーキによれば、第2ストラット部材70は、プレス加工によって成形されたものであるため、第2ストラット部材70を鍛造および切削加工から成形するのに比べ成形コストが安価となりドラムブレーキの製造コストをさらに安価にすることができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適応される。
たとえば、本発明のシュー間隙自動調節機構26を備えたドラムブレーキ10において、調節軸60は、その一端部を第2ストラット部材58に螺合させて他端部の端面60bに嵌合穴60cを形成させたものであったが、調節軸60の他端部の嵌合穴60cおよび第1ストラット部材56の軸部60aに雌ねじおよび雄ねじを形成するとともにそれ等を螺合させてその一端部の端面に嵌合穴を形成し、その嵌合穴内に第2ストラット部材58に突設された軸部を相対回動可能に嵌合するようにしてもよい。このような場合には、アジャストレバー54のホイール係合部54fは、アジャストホイール60aが回動されアジャストホイール60aとアジャストレバー54とが離間されることによってアジャストレバー54のホイール係合部54fがアジャストホイール60aから外れないようにブレーキシュー18側に十分延長させられたものが適用される。また、このような場合には、第1ストラット部材56と同様に、第2ストラット部材58をプレス成形品から構成されることもできる。
また、アジャストホイールが一方向に回転されストラットが伸長するものであれば調節軸60の両端部を第1ストラット部材56と第2ストラット部材58とに螺合させても何等差し支えはない。
また、本発明のシュー間隙自動調節機構26を備えたドラムブレーキ10において、第1ストラット部材56の軸部56aは、その断面56bが円状になるように圧縮加工したものであったが必ずしも円状にすることはなく嵌合穴60c内で軸部56aが相対回転可能に嵌合ものであればどんな形状でもよくたとえば第1ストラット部材56の軸部56aを打ち抜き加工だけで成形した角付きの形状のままであってもよい。
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明の一実施例のリーディング・トレーリング型ドラムブレーキを示す正面図である。 図1のII-II視断面図である。 図1の実施例のドラムブレーキに備えられた第1ストラット部材と調節軸とを説明するための拡大図である。 図3のIV-IV視断面図である。 アジャストレバーの構成を説明するための拡大図である。 図2のVI-VI視断面図である。 図2のVII-VII視面図である。 本発明の他の実施例のシュー間隙自動調節機構を示す図であり、図2に対応するものである。 図8の他の実施例のドラムブレーキに備えられた第2ストラット部材と調節軸とを説明するための拡大図である。 図9のX-X視断面図である。
符号の説明
10:ドラムブレーキ
12:ブレーキドラム(回転ドラム)
18,20:一対のブレーキシュー
26,66:シュー間隙自動調節機構
52,68:ストラット
54:アジャストレバー
56:第1ストラット部材
56a:軸部
58,70:第2ストラット部材
60a,72a:アジャストホイール
60b:端面
60c,72e:嵌合穴
60,72:調節軸

Claims (3)

  1. 拡開可能な一対のブレーキシューの一方に係合する第1ストラット部材と、該一対のブレーキシューの他方に係合する第2ストラット部材と、アジャストホイールを備えて該第1ストラット部材と第2ストラット部材との間に配設されて少なくとも一方のストラット部材に螺合する調節軸とを有し、非制動時における該一対のブレーキシューの待機位置を規定するストラットと、
    制動時における前記一対のブレーキシューの拡開量に応じて前記アジャストホイールを一方向に回転させるアジャストレバーとを有し、
    前記アジャストレバーに前記アジャストホイールを回動させられることにより前記ストラットが伸長し、非制動時における前記一対のブレーキシューと回転ドラムとの間のシュー間隙を自動的に調節するシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキにおいて、
    前記調節軸の前記第1ストラット部材側の端面には嵌合穴が形成され、
    前記第1ストラット部材には、前記調節軸の嵌合穴内に相対回転可能に嵌合する軸部が一体に備えられ、
    前記第1ストラット部材は、板厚が均一である綱板を打ち抜きによって成形され
    前記第1ストラット部材の軸部は、圧縮加工によって該軸部の断面が該第1ストラット部材の厚みと同等の径を有する円形に圧縮変形され、
    前記第1ストラット部材の軸部は、前記調節軸の嵌合穴に相対回転可能に直接嵌合されるものであることを特徴とするシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキ。
  2. 前記調節軸は、その一端部において前記第2ストラット部材と螺合し、他端部において前記第1ストラット部材の軸部と相対回転可能に嵌合され、該一端部と他端部との間に前記アジャストホイールを備えたものであること特徴とする請求項1のシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキ。
  3. 前記調節軸の前記第2ストラット部材側の端面には雌ねじが形成され、
    前記第2ストラット部材には、前記調節軸の雌ねじに螺合する雄ねじ部が一体に備えられ、
    前記第2ストラット部材は、板厚が均一である綱板を打ち抜きによって成形され
    前記第2ストラット部材の雄ねじ部は、圧縮加工によって該第2ストラット部材の厚みと同等の径を有する円柱状に圧縮変形されその外周面に雄ねじが転造されたものであることを特徴とする請求項1または2のシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキ。
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