JP2005098322A - ドラムブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両への組付け性が良く、また、組み付け後の隙間調整が容易にでき、しかも、オーバーアジャストの発生を防止することもできるドラムブレーキ装置を得る。
【解決手段】 ブレーキシュー3,4の位置を摩耗に応じて自動調整する自動隙間調整装置10は、ブレーキシューの拡開量に応じて回転可能なアジャスタギヤ23と、このアジャスタギヤ23と一体回転してブレーキシュー3,4の位置を制限するストラット27を駆動するストラット受け板25と、一対のブレーキシュー3,4の拡開を行うホイールシリンダ6の押圧力に応じてアジャスタギヤ23の回転を規制するアジャスタ規制レバー33とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ブレーキシューの位置を摩耗に応じて調整する自動隙間調整装置を有したドラムブレーキ装置に関するもので、特に、車両への組付け作業を容易にできると同時に、車両へ組み付け後のドラムとブレーキシューとの間の隙間調整を簡単にできるための改良に関する。
従来、車両の走行を制動するために種々の形式のドラムブレーキ装置が用いられているが、これらのドラムブレーキ装置は、略円筒状のドラムの内周面に押圧されるブレーキシューの配置によって、リーディングトレーリング式やツーリーディング式、若しくはデュオサーボ式等に分類される。
自動車に搭載されるドラムブレーキ装置の場合は、上記のいずれの形式にせよ、通常、ドラム内空間に対向配置された一対のブレーキシューの非制動時におけるドラムとの間の隙間が各ブレーキシューの摩耗によって増大しないように、各ブレーキシューの位置を各ブレーキシューの摩耗に応じて自動調整する自動隙間調整装置が組み込まれる。
従来の自動隙間調整装置は、一度の制動動作時に調整できるブレーキシューの送り量を微量に制限したマイクロアジャスタ方式のもの(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)と、一度の制動動作でブレーキシューとドラムの間の隙間を基準値に一気に調整するワンショットアジャスタ方式のもの(例えば、特許文献3又は特許文献4参照)とに、大別することができる。
特公昭56−34733号公報 特公昭63−33567号公報 特公昭43−21822号公報 特公昭51−12782号公報
ところが、従来のマイクロアジャスタ方式の自動隙間調整装置を搭載したドラムブレーキ装置は、車両への組み付け作業を容易にするために、ドラムとブレーキシューとの間の初期隙間を大きく設定していると、組み付け後に、ドラムとブレーキシューとの間の隙間を適正隙間に調整するのに、多数回の制動操作を繰り返す必要が生じ、車両組み付け後のドラムとブレーキシューとの間の隙間調整に手間がかかるという問題があった。
また、この問題を解消するため、車両への組み付け時におけるドラムとブレーキシューとの間の初期隙間を小さく設定していると、車両への組付け作業が困難になるという問題を生じた。
一方、従来のワンショットアジャスタ方式の自動隙間調整装置を搭載したドラムブレーキ装置の場合は、車両への組み付け時におけるドラムとブレーキシューとの間の初期隙間を大きく設定していても、組み付け後に、ドラムとブレーキシューとの間の隙間を適正隙間に調整するのに、1回または少数回の制動操作を繰り返すだけで良い。従って、車両への組付け性を向上させると同時に、組み付け後のドラムとブレーキシューとの間の隙間調整を簡単にすることができる。
ところが、従来のワンショットアジャスタ方式の自動隙間調整装置の場合は、例えば、過大なブレーキ力によってドラムが変形し、そのドラムの変形によってブレーキシューの可動域が一時的に増大したような場合でも、その可動域を含めて一気にブレーキシューの位置調整が実施されてしまうため、非制動時に確保すべきドラムとブレーキシューとの間の隙間が適正隙間以下となるオーバーアジャストが発生し、ブレーキシューの引き摺りを招く虞があった。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、車両への組付け作業を容易にできると同時に、車両へ組み付け後のドラムとブレーキシューとの間の隙間調整を簡単にでき、且つ、ブレーキシューの引き摺りを招くオーバーアジャストの発生を防止することもできるドラムブレーキ装置を提供することにある。
上記目的は下記構成により達成される。
(1)ドラム内空間に対向配置された一対のブレーキシューの位置を摩耗に応じて自動調整する自動隙間調整装置を備えるドラムブレーキ装置であって、
前記自動隙間調整装置が、ホイールシリンダに押圧される一方のブレーキシューに回転自在に支持されると共に回転中心からの離間距離が徐々に増大するカム面を外周部に有したストラット受け板を一体に形成したアジャスタギヤと、一端を前記カム面に当接させると共に他端を他方のブレーキシューに当接させたストラットと、前記カム面が前記ストラットに当接した状態を維持するように前記アジャスタギヤ及び前記ストラット受け板を所定の回転方向に回転させるアジャスタスプリングと、前記ホイールシリンダと前記アジャスタギヤとの間において前記一方のブレーキシューに回転可能に支持されると共に、前記アジャスタギヤに噛合するラチェット爪を有したアジャスタ規制レバーとを備え、
前記アジャスタ規制レバーには、制動動作時に前記ホイールシリンダの押圧力を受けて、前記アジャスタスプリングの付勢による前記アジャスタギヤの回動を規制する回動制御部が設けられたことを特徴とするドラムブレーキ装置。
(2) 上記(1)において、前記アジャスタギヤと前記ストラット受け板は、一方のブレーキシューのウェブを挟んで対向し、前記ウェブの外側を通る連結部を介して一体に連結された構造をなしていることを特徴とするドラムブレーキ装置。
上記(1)に記載のドラムブレーキ装置では、ブレーキ操作がなされて、ホイールシリンダが一方のブレーキシューの一端を押圧して、ブレーキシュー相互の拡開が始まると、ブレーキシューがドラムの内周面に接触するまでの間は、自動隙間調整装置を構成しているストラットの一端がストラット受け板から離れないように、アジャスタスプリングの付勢力によってアジャスタギヤ及びストラット受け板が回転して、ストラットを介して保持される一対のブレーキシュー間の離間距離が拡張される。
このストラットを介した一対のブレーキシュー間の離間距離の調整は、ブレーキシューがドラムの内周面に接触するまでの移動動作に連動して一気に行われるため、従来のワンショットアジャスタ方式の自動隙間調整装置を搭載したドラムブレーキ装置の場合と同様に、車両への組み付け時におけるドラムとブレーキシューとの間の初期隙間を大きく設定していても、組み付け後に、ドラムとブレーキシューとの間の隙間を適正隙間に調整するのに、1回の制動操作を実行するだけで達成できる。従って、車両への組み付け時の初期隙間を大きく設定しておいて、車両への組付け性を向上させることができ、且つ、車両への組み付け後のドラムとブレーキシューとの間の隙間調整を簡単にすることができる。
そして、ブレーキシューがドラムの内周面に接触した後は、ブレーキシューとドラムの摺接によって制動力が発生する状態となり、その時を境に、ホイールシリンダのピストンには、ドラムに接触したブレーキシューからの抗力が作用するため、発生する制動力に応じて、ホイールシリンダからブレーキシューに伝達される操作力も増大していく。
ホイールシリンダからブレーキシューに伝達される操作力が増大すると、その操作力を回動制御部に受けるアジャスタ規制レバーは、アジャスタギヤの回動を規制する方向の回動力でアジャスタギヤに次第に強く押圧されるようになり、発生する制動力が所定倍率になると、それまで増大を続けていたアジャスタ規制レバーの回動力がアジャスタスプリングによるアジャスタギヤの回動力にバランスして、アジャスタギヤ及びストラット受け板の回動を阻止する。
従って、その後、更にブレーキ力が増大して、例えば、過大なブレーキ力によってドラムが変形するような事態が生じても、ドラムの変形にブレーキシューが追従するようなアジャスト動作は生じない。従って、ブレーキシューの引き摺りを招くオーバーアジャストの発生を防止することができる。
上記(2)に記載のドラムブレーキ装置では、アジャスタギヤとストラット受け板との一体化構造は、連結部の一端にアジャスタギヤを形成すると共に連結部の他端にストラット受け板を形成した金属板を、連結部で折り曲げることで簡単に製造することができ、プレス成形によって安価に量産することが可能で、製造コストの軽減に有効である。
そして、アジャスタギヤとストラット受け板とがブレーキシューのウェブを挟んで対向する構成のため、ウェブの両側の小さな空きスペースを利用してこれらのアジャスタギヤとストラット受け板とを配置でき、ブレーキ装置のコンパクト化を図ることができる。
以下、本発明に係るドラムブレーキ装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係るドラムブレーキ装置の一実施の形態の正面図である。
この一実施の形態のドラムブレーキ装置100は、図示せぬ略円筒形のドラム内の空間に対向配備されるリーディングシュー3とトレーリングシュー4との一対のブレーキシュー3,4と、これらの一対のブレーキシュー3,4の一方の対向端側に配設されてこれら各ブレーキシュー3,4をドラムに押圧するシュー操作力を発生するホイールシリンダ6と、一対のブレーキシュー3,4の他方の対向端側に配設されたアンカー部材7と、これらの構成部材を支持するバッキングプレート9と、一対のブレーキシュー3,4の非制動時におけるドラムとの間の隙間が各ブレーキシュー3,4の摩耗によって増大しないように、各ブレーキシュー3,4の位置を摩耗に応じて自動調整する自動隙間調整装置10と、駐車時に一対のブレーキシュー3,4を拡開して制動力を発生させるパーキングレバー11とを備えている。
なお、図示せぬドラムは、バッキングプレート9と同心で、車両の前進時には図1の矢印R方向に回転する。
以上のブレーキシュー3,4は、ドラムの内周に向かって移動可能に、シュー支持軸14によりバッキングプレート9に取り付けられている。
各ブレーキシュー3,4のホイールシリンダ6側の端部は、図3にも示すとおり、シュートゥシュースプリング15によってそれぞれのシューの端部が互いに接近する方向(即ち、ドラムから離間する方向)に付勢されて、それぞれのシューの端部がホイールシリンダ6のピストンに当接した状態に維持されている。
また、各ブレーキシュー3,4のアンカー部材7側の端部は、アンカープリング16によってそれぞれのシューの端部が互いに接近する方向(即ち、ドラムから離間する方向)に付勢されて、それぞれのシューの端部がアンカー部材7に当接した状態に維持されている。
本実施の形態の自動隙間調整装置10は、図2も合わせ参照して説明すると、制動動作時にホイールシリンダ6から押圧される一方のブレーキシュー3の一端側でウェブ3a上に立設されるピン21と、このピン21を介してウェブ3aに回転自在に支持されると共に、図4,5において明瞭に示すように、回転中心からの離間距離が徐々に増大するカム面25aを外周部に有したストラット受け板25を一体に形成したアジャスタギヤ23と、一端を上記のカム面25aに当接させると共に他端を他方のブレーキシュー4のウェブ4aに当接させたストラット27と、ホイールシリンダ6による押圧で一対のブレーキシュー3,4が拡開される際に前記のカム面25aが常時ストラット27の一端に当接した状態を維持するようにアジャスタギヤ23及びストラット受け板25を所定の回転方向(時計方向)に回転させるアジャスタスプリング29と、ホイールシリンダ6とアジャスタギヤ23との間において一方のブレーキシュー3のウェブ3a上に立設されたピン31と、このピン31を介してウェブ3a上に回転可能に支持されるたアジャスタ規制レバー33とを備えている。
アジャスタギヤ23は、ピン21を中心とする円弧部にラチェット歯23aを有すると共に、アジャスタスプリング29の一端が係合するアーム部23bを有している。
ストラット受け板25に形成されたカム面25aは、図4に示すように、ピン21を中心に時計方向(図中の矢印F方向)に回転する時、回転に応じてピン21までの距離l(図7参照)が漸次増大する滑らかな曲面になっている。
アジャスタギヤ23とストラット受け板25は、図4及び図5に示すように、一方のブレーキシュー3のウェブ3aを挟んで対向し、ウェブ3aの外側を通る連結部24を介して一体に連結された構造をなしていて、金属板のプレス成形によって製造される。
アジャスタスプリング29はピン21に嵌合する捩りコイルばねで、図4の矢印F方向にアジャスタギヤ23を付勢している。このアジャスタスプリング29とアジャスタギヤ23は、ピン21に係合したクリップ41によって、抜け止めされている。
ストラット27の他端部は、引張りコイルばね45によって他方のブレーキシュー4側に引っ張られて、他方のブレーキシュー4に当接した状態が維持されるようになっている。
従って、ブレーキシュー3,4の拡開時に、ストラット27は他方のブレーキシュー4に追従して移動し、その移動によってストラット27の一端部がストラット受け板25のカム面25aから離脱しようとすると、カム面25aとストラット27の一端部との接触状態を維持するべく、アジャスタスプリング29がアジャスタギヤ23とストラット受け板25とを図4の矢印F方向に回動させる。
アジャスタ規制レバー33は、図4及び図6に示すように、アジャスタギヤ23に噛合してアジャスタギヤ23の逆転を防止するラチェット爪33aと、制動動作時にホイールシリンダ6の押圧力を受ける回動制御部33bと、ウェブ3aへの組み付け時にウェブ3aの側面に当接することによって概略的な位置決めを果たす折り曲げ部33cとを有している。
回動制御部33bは、図4に示すように、ピン31からアジャスタギヤ23側に距離sだけ偏心した位置で、ホイールシリンダ6の操作力Wを受けるようにしたものである。ホイールシリンダ6から回動制御部33bに操作力Wが作用すると、アジャスタ規制レバー33は図4で、ピン31を中心に時計方向の回動をする。このアジャスタ規制レバー33の回動力は、アジャスタスプリング29の付勢によるアジャスタギヤ23の回動を規制する方向の回動力となる。
以上に説明したドラムブレーキ装置100では、ブレーキ操作がなされて、ホイールシリンダ6が一方のブレーキシュー3の一端を押圧して、ブレーキシュー相互の拡開が始まると、ブレーキシュー3,4がドラムの内周面に接触するまでの間は、自動隙間調整装置10を構成しているストラット27の一端がストラット受け板25から離れないように、図7に示すように、アジャスタスプリング29の付勢力によってアジャスタギヤ23及びストラット受け板25が回動して、ストラット27を介して保持される一対のブレーキシュー3,4間の離間距離が拡張される。
このストラット27を介した一対のブレーキシュー3,4間の離間距離の調整は、ブレーキシュー3,4がドラムの内周面に接触するまでの移動動作に連動して一気に行われるため、従来のワンショットアジャスタ方式の自動隙間調整装置を搭載したドラムブレーキ装置の場合と同様に、車両への組み付け時におけるドラムとブレーキシューとの間の初期隙間を大きく設定していても、組み付け後に、ドラムとブレーキシューとの間の隙間を適正隙間に調整するのに、1回の制動操作を実行するだけで済む。従って、車両への組み付け時の初期隙間を大きく設定しておいて、車両への組付け性を向上させることができ、且つ、車両へ組み付け後のドラムとブレーキシューとの間の隙間調整を簡単にすることができる。
そして、ブレーキシュー3,4がドラムの内周面に接触した後は、ブレーキシュー3,4とドラムの摺接によって制動力が発生する状態となり、その時を境に、ホイールシリンダ6のピストンには、ドラムに接触したブレーキシューからの抗力が作用するため、発生する制動力に応じて、ホイールシリンダ6からブレーキシュー3に伝達される操作力も増大していく。
ホイールシリンダ6からブレーキシュー3に伝達される操作力Wが増大すると、その操作力Wを回動制御部33bに受けるアジャスタ規制レバー33は、アジャスタギヤ23の回動を規制する方向にアジャスタギヤ23を次第に強く押圧するようになり、発生する制動力が所定倍率になると、それまで増大を続けていたアジャスタ規制レバー33の回動力がアジャスタスプリング29によるアジャスタギヤ23の回動力にバランスして、アジャスタギヤ23及びストラット受け板25の回動を阻止する。
従って、その後、更にブレーキ力が増大して、過大なブレーキ力によってドラムが変形するような事態が生じても、ドラムの変形にブレーキシューが追従するようなアジャスト動作は生じない。よって、ブレーキシューの引き摺りを招くオーバーアジャストの発生を防止することができる。
また上記のドラムブレーキ装置100では、アジャスタギヤ23とストラット受け板25との一体化構造は、連結部24の一端にアジャスタギヤ23を形成すると共に連結部24の他端にストラット受け板25を形成した金属板を、連結部24で折り曲げることで簡単に製造することができ、プレス成形によって安価に量産することが可能で、製造コストの軽減に有効である。
そして、アジャスタギヤ23とストラット受け板25とがブレーキシュー3のウェブ3aを挟んで対向する構成のため、ウェブ3aの両側の小さな空きスペースを利用してこれらアジャスタギヤ23とストラット受け板25とを配置でき、ブレーキ装置のコンパクト化を図ることもできる。
なお、本発明に係る自動隙間調整装置を装備するドラムブレーキ装置におけるブレーキシューの配置形式は、上記実施の形態に限らない。リーディングトレーリング式、ツーリーディング式、若しくはデュオサーボ式等のいずれの形式のドラムブレーキ装置にも、本発明に係る自動隙間調整装置は搭載可能である。
本発明に係るドラムブレーキ装置の一実施の形態の正面図である。 図1に示した一対のブレーキシューと自動隙間調整装置との結合関係の説明図である。 図2のA矢視図である。 図1に示したアジャスタギヤ及びストラット受け板と、アジャスタ規制レバーとの位置関係を示す拡大図である。 図4に示したアジャスタギヤ及びストラット受け板の一体化構造を示す側面図である。 図4に示したアジャスタ規制レバーの側面図である。 図4に示した自動隙間調整装置の隙間調整が進んだ状態の拡大図である。
符号の説明
3,4 ブレーキシュー
3a,4a ウェブ
6 ホイールシリンダ
9 バッキングプレート
10 自動隙間調整装置
23 アジャスタギヤ
24 連結部
25 ストラット受け板
25a カム面
27 ストラット
29 アジャスタスプリング
33 アジャスタ規制レバー
33a ラチェット爪
33b 回動制御部
100 ドラムブレーキ装置

Claims (2)

  1. ドラム内空間に配置された一対のブレーキシューの位置を摩耗に応じて自動調整する自動隙間調整装置を備えるドラムブレーキ装置であって、
    前記自動隙間調整装置が、ホイールシリンダに押圧される一方のブレーキシューに回転自在に支持されると共に回転中心からの離間距離が徐々に増大するカム面を外周部に有したストラット受け板を一体に形成したアジャスタギヤと、一端を前記カム面に当接させると共に他端を他方のブレーキシューに当接させたストラットと、前記カム面が前記ストラットに当接した状態を維持するように前記アジャスタギヤ及び前記ストラット受け板を所定の回転方向に回転させるアジャスタスプリングと、前記ホイールシリンダと前記アジャスタギヤとの間において前記一方のブレーキシューに回転可能に支持されると共に、前記アジャスタギヤに噛合するラチェット爪を有したアジャスタ規制レバーとを備え、
    前記アジャスタ規制レバーには、制動動作時に前記ホイールシリンダの押圧力を受けて、前記アジャスタスプリングの付勢による前記アジャスタギヤの回動を規制する回動制御部が設けられたことを特徴とするドラムブレーキ装置。
  2. 前記アジャスタギヤと前記ストラット受け板は、一方のブレーキシューのウェブを挟んで対向し、前記ウェブの外側を通る連結部を介して一体に連結された構造をなしていることを特徴とする請求項1に記載のドラムブレーキ装置。
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