JP6288408B2 - モータ制御方法、モータ制御装置および電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
この発明の目的は、制御によってシンクロナスリラクタンスモータのトルクリップルを低減させることができるモータ制御方法、モータ制御装置およびそれを備えた電動パワーステアリング装置を提供することである。
A x ≧0の場合 I c =B x (θ a )/K T …(a1)
A x <0の場合 I c =−B x (θ a )/K T …(a2)
B x (θ a )={(|A x |−A n )/(A n+1 −A n )}・B n+1 (θ a )
+{(A n+1 −|A x |)/(A n+1 −A n )}・B n (θ a )
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
請求項2記載の発明は、複数種類の電流指令値に対するトルクリップルが予め測定されているシンクロナスリラクタンスモータ(18)を制御するモータ制御方法であって、前記複数種類の電流指令値毎に、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値に応じた値を記憶した複数種類のテーブルを作成する第1ステップと、前記モータの電流指令値を設定する第2ステップと、前記モータのロータ(100)の実回転角を検出する第3ステップと、前記複数種類のテーブルのうちの2種類のテーブルを用いて、前記第2ステップによって設定されている電流指令値および前記第3ステップによって検出されている実回転角に対応したトルクリップルを打ち消すための電流補正値を演算する第4ステップと、前記第4ステップによって演算される電流補正値を、前記第2ステップによって設定される電流指令値に加算する第5ステップと、前記第5ステップによって電流補正値が加算された後の電流指令値に基づいて、前記モータを制御する第6ステップとを含み、前記複数種類のテーブルには、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値の電流換算値が記憶されており、電流補正値を演算するために用いられる2種類のテーブルを、電流指令値A n に対するテーブルTa n および電流指令値A n+1 に対するテーブルTa n+1 とし、前記第2ステップによって設定されている電流指令値をA x とし、前記第3ステップによって検出されている実回転角をθ a とし、テーブルTa n における前記実回転角θ a に対応するトルクリップル測定値の電流換算値をC n (θ a )とし、テーブルTa n+1 における前記実回転角θ a に対応するトルクリップル測定値の電流換算値をC n+1 (θ a )とすると、電流補正値I c は、次式(b1)または(b2)で表される、モータ制御方法である。
A x ≧0の場合 I c =C x (θ a ) …(b1)
A x <0の場合 I c =−C x (θ a ) …(b2)
C x [θ]={(|A x |−A n )/(A n+1 −A n )}・C n+1 (θ a )
+{(A n+1 −|A x |)/(A n+1 −A n )}・C n (θ a )
請求項4記載の発明は、Nを3以上の予め定められた整数とすると、N種類の電流指令値A1,A2,…,AN−1,AN(ただし、n=1,2,…,N−1とすると、0<An<An+1)に対するトルクリップルが予め測定されており、前記複数種類のテーブルが、前記N種類の電流指令値A1,A2,…,AN−1,AN毎に作成されたN種類のテーブルTa1,Ta2,…,TaN−1,TaNであり、前記第4ステップは、前記第2ステップによって設定されている電流指令値をAxとすると、|Ax|≦A2である場合には、Ta1とTa2の2種類のテーブルを用いて電流補正値を演算し、|Ax|>AN−1である場合には、TaN−1とTaNの2種類のテーブルを用いて電流補正値を演算し、A2<|Ax|≦AN−1である場合には、An<|Ax|≦An+1を満たす2種類の電流指令値An,An+1に対応する2種類のテーブルを用いて電流補正値を演算する、請求項1または2に記載のモータ制御方法である。
A x ≧0の場合 I c =B x (θ a )/K T …(a1)
A x <0の場合 I c =−B x (θ a )/K T …(a2)
B x (θ a )={(|A x |−A n )/(A n+1 −A n )}・B n+1 (θ a )
+{(A n+1 −|A x |)/(A n+1 −A n )}・B n (θ a )
請求項6記載の発明は、複数種類の電流指令値に対するトルクリップルが予め測定されているシンクロナスリラクタンスモータ(18)を制御するモータ制御装置(12)であって、前記複数種類の電流指令値毎に作成され、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値に応じた値を記憶した複数種類のテーブルと、前記モータの電流指令値を設定する電流指令値設定手段(41,44)と、前記モータの実回転角を検出する回転角検出手段(53)と、前記複数種類のテーブルのうちの2種類のテーブルを用いて、前記電流指令値設定手段によって設定されている電流指令値および前記回転角検出手段によって検出されている実回転角に対応したトルクリップルを打ち消すための電流補正値を演算する電流補正値演算手段(61)と、前記電流補正値演算手段によって演算される電流補正値を、前記電流指令値設定手段によって設定される電流指令値に加算する加算手段(62)と、前記加算手段によって電流補正値が加算された後の電流指令値に基づいて、前記モータを制御する制御手段(46,48)とを含み、前記複数種類のテーブルには、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値の電流換算値が記憶されており、電流補正値を演算するために用いられる2種類のテーブルを、電流指令値A n に対するテーブルTa n および電流指令値A n+1 に対するテーブルTa n+1 とし、前記電流指令値設定手段によって設定されている電流指令値をA x とし、前記回転角検出手段によって検出されている実回転角をθ a とし、テーブルTa n における前記実回転角θ a に対応するトルクリップル測定値の電流換算値をC n (θ a )とし、テーブルTa n+1 における前記実回転角θ a に対応するトルクリップル測定値の電流換算値をC n+1 (θ a )とすると、電流補正値I c は、次式(b1)または(b2)で表される、モータ制御装置である。
A x ≧0の場合 I c =C x (θ a ) …(b1)
A x <0の場合 I c =−C x (θ a ) …(b2)
C x [θ]={(|A x |−A n )/(A n+1 −A n )}・C n+1 (θ a )
+{(A n+1 −|A x |)/(A n+1 −A n )}・C n (θ a )
請求項8記載の発明は、Nを3以上の予め定められた整数とすると、N種類の電流指令値A1,A2,…,AN−1,AN(ただし、n=1,2,…,N−1とすると、0<An<An+1)に対するトルクリップルが予め測定されており、前記複数種類のテーブルが、前記N種類の電流指令値A1,A2,…,AN−1,AN毎に作成されたN種類のテーブルTa1,Ta2,…,TaN−1,TaNであり、前記電流補正値演算手段は、前記第2ステップによって設定されている電流指令値をAxとすると、|Ax|≦A2である場合には、Ta1とTa2の2種類のテーブルを用いて電流補正値を演算し、|Ax|>AN−1である場合には、TaN−1とTaNの2種類のテーブルを用いて電流補正値を演算し、A2<|Ax|≦AN−1である場合には、An<|Ax|≦An+1を満たす2種類の電流指令値An,An+1に対応する2種類のテーブルを用いて電流補正値を演算するように構成されている、請求項5または6に記載のモータ制御装置である。
請求項10記載の発明は、複数種類の電流指令値に対するトルクリップルが予め測定されているシンクロナスリラクタンスモータを制御するモータ制御方法であって、前記複数種類の電流指令値毎に、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値に応じた値を記憶した複数種類のテーブルを作成する第1ステップと、前記モータの電流指令値を設定する第2ステップと、前記モータのロータの実回転角を検出する第3ステップと、前記複数種類のテーブルのうちの2種類のテーブルを用いて、前記第2ステップによって設定されている電流指令値および前記第3ステップによって検出されている実回転角に対応したトルクリップルを打ち消すための電流補正値を演算する第4ステップと、前記第4ステップによって演算される電流補正値を、前記第2ステップによって設定される電流指令値に加算する第5ステップと、前記第5ステップによって電流補正値が加算された後の電流指令値および電流位相角に基づいて、前記モータを制御する第6ステップとを含む、モータ制御方法である。
請求項11記載の発明は、複数種類の電流指令値に対するトルクリップルが予め測定されているシンクロナスリラクタンスモータを制御するモータ制御装置であって、前記複数種類の電流指令値毎に作成され、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値に応じた値を記憶した複数種類のテーブルと、前記モータの電流指令値を設定する電流指令値設定手段と、前記モータの実回転角を検出する回転角検出手段と、前記複数種類のテーブルのうちの2種類のテーブルを用いて、前記電流指令値設定手段によって設定されている電流指令値および前記回転角検出手段によって検出されている実回転角に対応したトルクリップルを打ち消すための電流補正値を演算する電流補正値演算手段と、前記電流補正値演算手段によって演算される電流補正値を、前記電流指令値設定手段によって設定される電流指令値に加算する加算手段と、前記加算手段によって電流補正値が加算された後の電流指令値および電流位相角に基づいて、前記モータを制御する制御手段とを含む、モータ制御装置である。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置が適用された電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
電動パワーステアリング装置1は、車両を操向するための操舵部材としてのステアリングホイール2と、このステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
転舵機構4は、ピニオン軸13と、転舵軸としてのラック軸14とを含むラックアンドピニオン機構からなる。ラック軸14の各端部には、タイロッド15およびナックルアーム(図示略)を介して転舵輪3が連結されている。ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端には、ピニオン16が連結されている。
操舵補助機構5は、転舵機構4に駆動力を与えるための操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための減速機構19とを含む。電動モータ18は、この実施形態では、シンクロナスリラクタンスモータ(SynRM)からなる。減速機構19は、ウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合うウォームホイール21とを含むウォームギヤ機構からなる。減速機構19は、伝達機構ハウジングとしてのギヤハウジング22内に収容されている。
電動モータ18によってウォーム軸20が回転駆動されると、ウォームホイール21が回転駆動され、ステアリングシャフト6が回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸20を回転駆動することによって、転舵輪3が転舵されるようになっている。
図2は、電動モータ18の構成を説明するための図解図である。
電動モータ18は、前述したようにシンクロナスリラクタンスモータであり、図2に図解的に示すように、周方向に間隔をおいて配置された複数の突極部を有するロータ100と、電機子巻線を有するステータ105とを備えている。電機子巻線は、U相のステータ巻線101、V相のステータ巻線102およびW相のステータ巻線103が星型結線されることにより構成されている。
図2において、Iaは、回転磁界をつくるための電流ベクトル(電機子電流ベクトル)である。βは電流位相角であり、電機子電流ベクトルIaとd軸との位相差である。
図8は、本出願人が既に開発しているモータ制御装置200の電気的構成を示す概略図である。
電流検出部33は、電動モータ18の各相のステータ巻線に流れる相電流iU,iV,iW(以下、総称するときには「三相検出電流iU,iV,iW」という)を検出する。これらは、UVW座標系における各座標軸方向の電流値である。
q軸電流指令値生成部44は、電流指令値設定部41から与えられた電流指令値Ia *を、q軸電流指令値iq *として設定する。つまり、電流指令値設定部41によって設定された電流指令値Ia *がq軸電流指令値iq *となる。d軸電流指令値設定部43は、d軸電流指令値Id *を設定する。d軸電流指令値Id *は、零に設定される。つまり、q軸電流指令値iq *が有意値とされ、d軸電流指令値Id *が零とされる。q軸電流指令値iq *は、d軸電流指令値id *およびq軸電流指令値iq *を総称して、「二相指示電流id *,iq *」という場合がある。
電流位相角演算部54は、電流検出部33によって検出された三相検出電流iU,iV,iWに基づいて、電流位相角β(電気角)[deg]を演算する。電流位相角演算部54の動作の詳細については、後述する。電流位相角演算部54によって演算された電流位相角βは、座標変換用回転角設定部55に与えられる。
d軸電流偏差演算部45は、d軸電流指令値id *に対するd軸電流idの偏差を演算する。d軸電流偏差演算部45によって演算された電流偏差は、d軸PI制御部47に与えられて、PI演算処理を受ける。d軸指示電圧生成部49は、d軸PI制御部47の演算結果に応じて、d軸指示電圧vd *を生成する。
駆動回路32は、U相、V相およびW相に対応した三相インバータ回路からなる。このインバータ回路を構成するパワー素子がPWM制御部52から与えられるPWM制御信号によって制御されることにより、三相指示電圧vU *,vV *,vW *に相当する電圧が電動モータ18の各相のステータ巻線に印加されることになる。
次に電流位相角演算部54の動作について詳しく説明する。電流位相角演算部54は、電流検出部33によって検出された三相検出電流iU,iV,iWから演算される電機子電流Iaと、予め設定された電流位相角演算式とに基づいて、電機子電流Iaに対してモータトルクが最大値に近い値となる電流位相角β(電気角)[deg]を演算する。
電動モータ18を高効率で駆動するためには、電機子電流に対するモータトルクの比が大きくなるように電動モータ18を制御すればよい。
T=Pn・(Ld−Lq)・id・iq …(1)
Ldはd軸インダクタンス[H]であり、Lqはq軸インダクタンス[H]である。また、idはd軸電流[A]であり、iqはq軸電流[A]である。
T=(1/2)・Pn・(Ld−Lq)・Ia 2sin2β …(2)
したがって、d軸インダクタンスLdおよびq軸インダクタンスLqが電流位相角βによって変動しなければ、電流位相角βが45[deg]のときにモータトルクTは最大となる。しかしながら、SynRMでは、d軸インダクタンスLdおよびq軸インダクタンスLqがロータコアの磁気飽和の影響を受けて変動するため、モータトルクTは電流位相角βが45[deg]のときに必ずしも最大にならない。
図10は、複数の電機子電流Ia毎に取得した電流位相角βに対するモータトルクTの特性データの一例を示すグラフである。図10の特性データは、前記非特許文献1に掲載のデータを転用したものである。図10では、横軸に電流位相角βをとり、縦軸にモータトルクTをとり、各電機子電流Iaの電流位相角βに対するモータトルクTの特性を、それぞれ曲線で表している。
Iamaxは、電機子電流Iaの最大値(電流指令値Ia *の最大値)であり、この例では、Iamax=50[A]である。βmaxは、電機子電流Iaが最大値Iamaxである場合に、モータトルクTが最大値となる電流位相角βであり、この例では、βmax=66[deg]であるとする。βminは、電機子電流Iaが最小値(零)である場合に、モータトルクTが最大値となる電流位相角βであり、この例では、βmin=45[deg]であるとする。
β=(21/50)・Ia+45 …(4)
式(4)が、電機子電流Iaから電流位相角βを演算するための演算式(電流位相角演算式)となる。
電流位相角演算部54には、前述のようにして求められた電流位相角演算式(例えば前記式(4))が予め設定されている。電流位相角演算部54は、座標変換部56から得られたq軸電流iqの絶対値を電機子電流Iaとし、予め設定されている電流位相角演算式と電機子電流Iaとに基づいて、電流指令値Iaに対してモータトルクが最大値に近い値となる電流位相角βを演算する。
δ=θ−(90−β) …(5)
一方、電流指令値Ia *が零未満の値である場合には、つまり電動モータ18を回転させるべき方向が逆転方向である場合には、座標変換用回転角設定部55は、次式(6)に基づいて、座標変換用回転角δを設定する。
このように、電動モータ18を回転させるべき方向に応じて、座標変換用回転角δが{θ−(90−β)}または{θ+(90−β)}に設定されることにより、電動モータ18をそれを回転させるべき方向に回転駆動することができる。
以下、この理由について説明する。以下において、演算式id *=|Ia *|cosβおよび演算式iq *=|Ia *|sinβに基づいてd軸電流指令値id *およびq軸電流指令値iq *を設定するとともに、dq座標系とUVW座標系との間の座標変換をロータ回転角θを用いて行うような制御方法を基本制御方法ということにする。基本制御方法においては、SynRMの回転方向を反転させる場合には、電流指令値Ia *の極性を変えずに、βが−βに置き換えられる。
次に、二相/三相座標変換部および三相/二相座標変換部は基本制御方法と同様に回転角演算部によって演算されたロータ回転角θをそのまま用いて座標変換を行うが、d軸電流指令値id *を零に設定し、q軸電流指令値iq *を図12Aの電流指令値Ia *(>0)と同じ値に設定する場合を想定する。この場合には、d軸電流成分idが0となりかつq軸電流成分iqがIa *に等しくなるように電流制御が行われるので、電機子電流ベクトルIaは図12Bに示すようになる。このような制御では、電機子電流ベクトルIaを、図12Aに示すような本来発生させるべき角度(方向)に発生させることができない。
図14の曲線S1、S2およびS3は、それぞれ電流指令値が42[A]、70[A]および84[A]である場合の電動モータ18のトルクリップル測定値を示すグラフである。図14では、ロータ回転角が0[deg]〜60[deg]の範囲におけるトルクリップル測定値を示している。各トルクリップル測定値は、トルクリップル測定装置を用いて計測した電動モータ18の出力トルクから出力トルクの平均値を減算することによって算出した。なお、図14のグラフの横軸はロータ回転角θ(電気角)[deg]を示し、縦軸はトルクリップル[Nm]を示している。
しかしながら、1つの電流指令値に対するトルクリップル測定値から、現在設定されている電流指令値およびロータの実回転角に対応したトルクリップルを推定する手法では、トルクリップルの推定精度が低いことが判明した。これは、電流指令値が異なる2種類のトルクリップル測定値間において、両者間の比率が全てのロータ回転角で一定でないことに起因している。ただし、両者間の比率が全てのロータ回転角で一定とならない理由については不明である。
図3を参照して、本実施形態におけるトルクリップル推定方法の考え方について説明する。
Bx(θa)={B2(θa)−B1(θa)}・{(Ax−A1)/(A2−A1)
}+B1(θa)
=B2(θa)・{(Ax−A1)/(A2−A1)}
−B1(θa){(Ax−A1)/(A2−A1)}+B1(θa)
=B2(θa)・{(Ax−A1)/(A2−A1)}
B1(θa)[1−{(Ax−A1)/(A2−A1)}]
={(Ax−A1)/(A2−A1)}・B2(θa)
+{(A2−Ax)/(A2−A1)}・B1(θa) …(7)
つまり、この実施形態では、2種類の電流指令値それぞれに対する2種類のトルクリップル測定値に基づいて、任意の電流指令値に対するトルクリップルが推定される。
図4Cの曲線Qxは、電流指令値70[A]に対するトルクリップル測定値(図3の曲線S2)のみに基づいて、電流指令値が56[A]である場合のトルクリップルを推定した結果を示している。図4Cの曲線Sxは、電流指令値が56[A]である場合のトルクリップル測定値を示している。
図5は、図1のECU12の電気的構成を示す概略図である。図5において、前述の図8に示された各部に対応する部分には、図8中と同一参照符号を付して示す。
マイクロコンピュータ31は、CPUおよびメモリを備えており、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能するようになっている。メモリは、ROM、RAM、不揮発性メモリ40などを含む。複数の機能処理部には、電流指令値設定部41と、d軸電流指令値設定部43と、q軸電流指令値設定部44と、d軸電流偏差演算部45と、q軸電流偏差演算部46と、d軸PI(比例積分)制御部47と、q軸PI(比例積分)制御部48と、d軸指示電圧生成部49と、q軸指示電圧生成部50と、二相/三相座標変換部51と、PWM制御部52と、回転角演算部53と、電流位相角演算部54と、座標変換用回転角設定部55と、三相/二相座標変換部56と、電流補正部60とが含まれている。
Ax<0の場合 Ic=−Bx(θa)/KT …(8b)
Bx(θa)={(|Ax|−A1)/(A2−A1)}・B2(θa)
+{(A2−|Ax|)/(A2−A1)}・B1(θa)
なお、前記式(8a),(8b)において、Bx[θ]は、電流指令値が現在の設定値Axの絶対値|Ax|でありかつロータ回転角が実回転角θaである場合のトルクリップル推定値を表している。また、KTは、電動モータ18のトルク定数である。
補正値演算部61は、第1テーブルTa1から実回転角θaに対応したトルクリップル測定値B1(θa)を求める(ステップS1)。また、補正値演算部61は、第2テーブルTa2から実回転角θaに対応したトルクリップル測定値B2(θa)を求める(ステップS2)。
Bx(θa)={(|Ax|−A1)/(A2−A1)}・B2(θa)
+{(A2−|Ax|)/(A2−A1)}・B1(θa) …(9)
次に、補正値演算部61は、電流指令値Ax(=Ia *)が、零以上であるか否かを判別する(ステップS4)。電流指令値Axが零以上であれば(ステップS4:YES)、補正値演算部61は、Ic=Bx(θa)/KTに基づいて、電流補正値Icを演算する(ステップS5)。そして、今演算周期での処理を終了する。
本実施形態では、q軸電流指令値iq *に電流補正値Icが加算された値が、q軸電流指令値iq **としてq軸電流偏差演算部46に与えられる。これにより、トルクリップルを低減させることができる。
この変形例においては、第1テーブルTa1には、ロータ回転角毎に、電流指令値がA1(例えば42[A])である場合のトルクリップル測定値を電動モータ18のトルク定数KTで除算した値(トルクリップル測定値の電流換算値)C1(θ)が記憶される。第2テーブルTa2には、電流指令値がA2(例えば70[A])である場合のトルクリップル測定値を電動モータ18のトルク定数KTで除算した値(トルクリップル測定値の電流換算値)C2(θ)が記憶される。
Ax<0の場合 Ic=−Cx(θa) …(10b)
Cx(θa)={(|Ax|−A1)/(A2−A1)}・C2(θa)
+{(A2−|Ax|)/(A2−A1)}・C1(θa)
なお、前記式(10a),(10b)において、Cx[θ]は、電流指令値が現在設定値Axの絶対値|Ax|でありかつロータ回転角が実回転角θaである場合のトルクリップル推定値の電流換算値を表している。
補正値演算部61は、第1テーブルTa1から実回転角θaに対応したトルクリップル測定値の電流換算値C1(θa)を求める(ステップS11)。また、補正値演算部61は、第2テーブルTa2から実回転角θaに対応したトルクリップル測定値の電流換算値C2(θa)を求める(ステップS12)。
Cx(θa)={(|Ax|−A1)/(A2−A1)}・C2(θa)
+{(A2−|Ax|)/(A2−A1)}・C1(θa) …(11)
次に、補正値演算部61は、電流指令値Ax(=Ia *)が、零以上であるか否かを判別する(ステップS14)。電流指令値Axが零以上であれば(ステップS14:YES)、補正値演算部61は、Ic=Cx(θa)に基づいて、電流補正値Icを演算する(ステップS15)。そして、今演算周期での処理を終了する。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。前述の実施形態では、不揮発性メモリ40内には、2種類の電流指令値毎に作成された2種類の電流補正用テーブルが設けられているが、3種類以上の電流指令値毎に作成された3種類以上の電流補正用テーブルを設けてもよい。つまり、Nを3以上の予め定められた整数とすると、N種類の電流指令値A1,A2,…,AN−1,AN(ただし、n=1,2,…,N−1とすると、0<An<An+1)毎に作成されたN種類の電流補正用テーブルTa1,Ta2,…,TaN−1,TaNを設けてもよい。
具体的には、|Ax|≦A2である場合には、補正値演算部61は、テーブルTa1とテーブルTa2を、電流補正値の演算に用いられる2種類のテーブルとして選択する。|Ax|>AN−1である場合には、補正値演算部61は、テーブルTaN−1とテーブルTaNを、電流補正値の演算に用いられる2種類のテーブルとして選択する。A2<|Ax|≦AN−1である場合には、補正値演算部61は、An<|Ax|≦An+1を満たす2種類の電流指令値An,An+1に対応する2種類のテーブルを、電流補正値の演算に用いられる2種類のテーブルとして選択する。
各電流補正用テーブルTa1,Ta2,…,TaN−1,TaNに、ロータ回転角度毎に、電流指令値A1,A2,…,AN−1,ANに対するトルクリップル測定値B1(θ),B2(θ),…,BN−1(θ),BN(θ)が記憶されている場合について説明する。この場合には、補正値演算部61は、一方のテーブルTanから、実回転角θaに対応するトルクリップル測定値Bn(θa)を求めるとともに、他方のテーブルTan+1から、実回転角θaに対応するトルクリップル測定値Bn+1(θa)を求める。そして、補正値演算部61は、次式(12a)または(12b)に基づいて、電流補正値Icを演算する。
Ax<0の場合 Ic=−Bx(θa)/KT …(12b)
Bx(θa)={(|Ax|−An)/(An+1−An)}・Bn+1(θa)
+{(An+1−|Ax|)/(An+1−An)}・Bn(θa)
なお、前記式(12a),(12b)において、Bx[θ]は、電流指令値が現在設定値Axの絶対値|Ax|でありかつロータ回転角が実回転角θaである場合のトルクリップル推定値を表している。また、KTは、電動モータ18のトルク定数である。
Ax<0の場合 Ic=−Cx(θa) …(13b)
Cx(θa)={(|Ax|−An)/(An+1−An)}・Cn+1(θa)
+{(An+1−|Ax|)/(An+1−An)}・Cn(θa)
なお、前記式(13a),(13b)において、Cx[θ]は、電流指令値が現在設定値Axの絶対値|Ax|でありかつロータ回転角が実回転角θaである場合のトルクリップル推定値の電流換算値を表している。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
Claims (11)
- 複数種類の電流指令値に対するトルクリップルが予め測定されているシンクロナスリラクタンスモータを制御するモータ制御方法であって、
前記複数種類の電流指令値毎に、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値に応じた値を記憶した複数種類のテーブルを作成する第1ステップと、
前記モータの電流指令値を設定する第2ステップと、
前記モータのロータの実回転角を検出する第3ステップと、
前記複数種類のテーブルのうちの2種類のテーブルを用いて、前記第2ステップによって設定されている電流指令値および前記第3ステップによって検出されている実回転角に対応したトルクリップルを打ち消すための電流補正値を演算する第4ステップと、
前記第4ステップによって演算される電流補正値を、前記第2ステップによって設定される電流指令値に加算する第5ステップと、
前記第5ステップによって電流補正値が加算された後の電流指令値に基づいて、前記モータを制御する第6ステップとを含み、
前記複数種類のテーブルには、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値が記憶されており、電流補正値を演算するために用いられる2種類のテーブルを、電流指令値A n に対するテーブルTa n および電流指令値A n+1 に対するテーブルTa n+1 とし、前記第2ステップによって設定されている電流指令値をA x とし、前記第3ステップによって検出されている実回転角をθ a とし、テーブルTa n における前記実回転角θ a に対応するトルクリップル測定値をB n (θ a )とし、テーブルTa n+1 における前記実回転角θ a に対応するトルクリップル測定値をB n+1 (θ a )とし、前記電動モータのトルク定数をK T とすると、電流補正値I c は、次式(a1)または(a2)で表される、モータ制御方法。
A x ≧0の場合 I c =B x (θ a )/K T …(a1)
A x <0の場合 I c =−B x (θ a )/K T …(a2)
B x (θ a )={(|A x |−A n )/(A n+1 −A n )}・B n+1 (θ a )
+{(A n+1 −|A x |)/(A n+1 −A n )}・B n (θ a ) - 複数種類の電流指令値に対するトルクリップルが予め測定されているシンクロナスリラクタンスモータを制御するモータ制御方法であって、
前記複数種類の電流指令値毎に、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値に応じた値を記憶した複数種類のテーブルを作成する第1ステップと、
前記モータの電流指令値を設定する第2ステップと、
前記モータのロータの実回転角を検出する第3ステップと、
前記複数種類のテーブルのうちの2種類のテーブルを用いて、前記第2ステップによって設定されている電流指令値および前記第3ステップによって検出されている実回転角に対応したトルクリップルを打ち消すための電流補正値を演算する第4ステップと、
前記第4ステップによって演算される電流補正値を、前記第2ステップによって設定される電流指令値に加算する第5ステップと、
前記第5ステップによって電流補正値が加算された後の電流指令値に基づいて、前記モータを制御する第6ステップとを含み、
前記複数種類のテーブルには、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値の電流換算値が記憶されており、電流補正値を演算するために用いられる2種類のテーブルを、電流指令値A n に対するテーブルTa n および電流指令値A n+1 に対するテーブルTa n+1 とし、前記第2ステップによって設定されている電流指令値をA x とし、前記第3ステップによって検出されている実回転角をθ a とし、テーブルTa n における前記実回転角θ a に対応するトルクリップル測定値の電流換算値をC n (θ a )とし、テーブルTa n+1 における前記実回転角θ a に対応するトルクリップル測定値の電流換算値をC n+1 (θ a )とすると、電流補正値I c は、次式(b1)または(b2)で表される、モータ制御方法。
A x ≧0の場合 I c =C x (θ a ) …(b1)
A x <0の場合 I c =−C x (θ a ) …(b2)
C x [θ]={(|A x |−A n )/(A n+1 −A n )}・C n+1 (θ a )
+{(A n+1 −|A x |)/(A n+1 −A n )}・C n (θ a ) - 2種類の電流指令値に対するトルクリップルが予め測定されており、前記複数種類のテーブルが、前記2種類の電流指令値毎に作成された2種類のテーブルである、請求項1または2に記載のモータ制御方法。
- Nを3以上の予め定められた整数とすると、N種類の電流指令値A 1 ,A 2 ,…,A N−1 ,A N (ただし、n=1,2,…,N−1とすると、0<A n <A n+1 )に対するトルクリップルが予め測定されており、
前記複数種類のテーブルが、前記N種類の電流指令値A 1 ,A 2 ,…,A N−1 ,A N 毎に作成されたN種類のテーブルTa 1 ,Ta 2 ,…,Ta N−1 ,Ta N であり、
前記第4ステップは、前記第2ステップによって設定されている電流指令値をA x とすると、|A x |≦A 2 である場合には、Ta 1 とTa 2 の2種類のテーブルを用いて電流補正値を演算し、|A x |>A N−1 である場合には、Ta N−1 とTa N の2種類のテーブルを用いて電流補正値を演算し、A 2 <|A x |≦A N−1 である場合には、A n <|A x |≦A n+1 を満たす2種類の電流指令値A n ,A n+1 に対応する2種類のテーブルを用いて電流補正値を演算する、請求項1または2に記載のモータ制御方法。 - 複数種類の電流指令値に対するトルクリップルが予め測定されているシンクロナスリラクタンスモータを制御するモータ制御装置であって、
前記複数種類の電流指令値毎に作成され、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値に応じた値を記憶した複数種類のテーブルと、
前記モータの電流指令値を設定する電流指令値設定手段と、
前記モータの実回転角を検出する回転角検出手段と、
前記複数種類のテーブルのうちの2種類のテーブルを用いて、前記電流指令値設定手段によって設定されている電流指令値および前記回転角検出手段によって検出されている実回転角に対応したトルクリップルを打ち消すための電流補正値を演算する電流補正値演算手段と、
前記電流補正値演算手段によって演算される電流補正値を、前記電流指令値設定手段によって設定される電流指令値に加算する加算手段と、
前記加算手段によって電流補正値が加算された後の電流指令値に基づいて、前記モータを制御する制御手段とを含み、
前記複数種類のテーブルには、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値が記憶されており、電流補正値を演算するために用いられる2種類のテーブルを、電流指令値A n に対するテーブルTa n および電流指令値A n+1 に対するテーブルTa n+1 とし、前記電流指令値設定手段によって設定されている電流指令値をA x とし、前記回転角検出手段によって検出されている実回転角をθ a とし、テーブルTa n における前記実回転角θ a に対応するトルクリップル測定値をB n [θ]とし、テーブルT n+1 における前記実回転角θ a に対応するトルクリップル測定値をB n+1 [θ]とし、前記電動モータのトルク定数をK T とすると、電流補正値I c は、次式(a1)または(a2)で表される、モータ制御装置。
A x ≧0の場合 I c =B x (θ a )/K T …(a1)
A x <0の場合 I c =−B x (θ a )/K T …(a2)
B x (θ a )={(|A x |−A n )/(A n+1 −A n )}・B n+1 (θ a )
+{(A n+1 −|A x |)/(A n+1 −A n )}・B n (θ a ) - 複数種類の電流指令値に対するトルクリップルが予め測定されているシンクロナスリラクタンスモータを制御するモータ制御装置であって、
前記複数種類の電流指令値毎に作成され、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値に応じた値を記憶した複数種類のテーブルと、
前記モータの電流指令値を設定する電流指令値設定手段と、
前記モータの実回転角を検出する回転角検出手段と、
前記複数種類のテーブルのうちの2種類のテーブルを用いて、前記電流指令値設定手段によって設定されている電流指令値および前記回転角検出手段によって検出されている実回転角に対応したトルクリップルを打ち消すための電流補正値を演算する電流補正値演算手段と、
前記電流補正値演算手段によって演算される電流補正値を、前記電流指令値設定手段によって設定される電流指令値に加算する加算手段と、
前記加算手段によって電流補正値が加算された後の電流指令値に基づいて、前記モータを制御する制御手段とを含み、
前記複数種類のテーブルには、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値の電流換算値が記憶されており、電流補正値を演算するために用いられる2種類のテーブルを、電流指令値A n に対するテーブルTa n および電流指令値A n+1 に対するテーブルTa n+1 とし、前記電流指令値設定手段によって設定されている電流指令値をA x とし、前記回転角検出手段によって検出されている実回転角をθ a とし、テーブルTa n における前記実回転角θ a に対応するトルクリップル測定値の電流換算値をC n (θ a )とし、テーブルTa n+1 における前記実回転角θ a に対応するトルクリップル測定値の電流換算値をC n+1 (θ a )とすると、電流補正値I c は、次式(b1)または(b2)で表される、モータ制御装置。
A x ≧0の場合 I c =C x (θ a ) …(b1)
A x <0の場合 I c =−C x (θ a ) …(b2)
C x [θ]={(|A x |−A n )/(A n+1 −A n )}・C n+1 (θ a )
+{(A n+1 −|A x |)/(A n+1 −A n )}・C n (θ a ) - 2種類の電流指令値に対するトルクリップルが予め測定されており、
前記複数種類のテーブルが、前記2種類の電流指令値毎に作成された2種類のテーブルである、請求項5または6に記載のモータ制御装置。 - Nを3以上の予め定められた整数とすると、N種類の電流指令値A1,A2,…,AN−1,AN(ただし、n=1,2,…,N−1とすると、0<An<An+1)に対するトルクリップルが予め測定されており、
前記複数種類のテーブルが、前記N種類の電流指令値A1,A2,…,AN−1,AN毎に作成されたN種類のテーブルTa1,Ta2,…,TaN−1,TaNであり、
前記電流補正値演算手段は、前記第2ステップによって設定されている電流指令値をAxとすると、|Ax|≦A2である場合には、Ta1とTa2の2種類のテーブルを用いて電流補正値を演算し、|Ax|>AN−1である場合には、TaN−1とTaNの2種類のテーブルを用いて電流補正値を演算し、A2<|Ax|≦AN−1である場合には、An<|Ax|≦An+1を満たす2種類の電流指令値An,An+1に対応する2種類のテーブルを用いて電流補正値を演算するように構成されている、請求項5または6に記載のモータ制御装置。 - 車両の転舵機構に駆動力を付与するためのシンクロナスリラクタンスモータと、
前記モータを制御する請求項5〜8のいずれか一項に記載のモータ制御装置とを含む、電動パワーステアリング装置。 - 複数種類の電流指令値に対するトルクリップルが予め測定されているシンクロナスリラクタンスモータを制御するモータ制御方法であって、
前記複数種類の電流指令値毎に、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値に応じた値を記憶した複数種類のテーブルを作成する第1ステップと、
前記モータの電流指令値を設定する第2ステップと、
前記モータのロータの実回転角を検出する第3ステップと、
前記複数種類のテーブルのうちの2種類のテーブルを用いて、前記第2ステップによって設定されている電流指令値および前記第3ステップによって検出されている実回転角に対応したトルクリップルを打ち消すための電流補正値を演算する第4ステップと、
前記第4ステップによって演算される電流補正値を、前記第2ステップによって設定される電流指令値に加算する第5ステップと、
前記第5ステップによって電流補正値が加算された後の電流指令値および電流位相角に基づいて、前記モータを制御する第6ステップとを含む、モータ制御方法。 - 複数種類の電流指令値に対するトルクリップルが予め測定されているシンクロナスリラクタンスモータを制御するモータ制御装置であって、
前記複数種類の電流指令値毎に作成され、ロータ回転角毎にトルクリップル測定値に応じた値を記憶した複数種類のテーブルと、
前記モータの電流指令値を設定する電流指令値設定手段と、
前記モータの実回転角を検出する回転角検出手段と、
前記複数種類のテーブルのうちの2種類のテーブルを用いて、前記電流指令値設定手段によって設定されている電流指令値および前記回転角検出手段によって検出されている実回転角に対応したトルクリップルを打ち消すための電流補正値を演算する電流補正値演算手段と、
前記電流補正値演算手段によって演算される電流補正値を、前記電流指令値設定手段によって設定される電流指令値に加算する加算手段と、
前記加算手段によって電流補正値が加算された後の電流指令値および電流位相角に基づいて、前記モータを制御する制御手段とを含む、モータ制御装置。
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