JP6287732B2 - 濾過システム - Google Patents

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Description

本発明は、複数の濾過装置を含む濾過装置群を備える濾過システムに関する。
原水(被処理水)から処理水(透過水)を製造する膜モジュールを備える膜濾過装置(濾過装置)が知られている。従来、需要箇所で消費される処理水を1台の膜濾過装置で製造できない場合に対応するため、複数の膜濾過装置を並列に接続した濾過システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような複数の膜濾過装置を並列に接続した濾過システムにおいて、複数の膜濾過装置が、それぞれ、優先順位の定められた順に、最大通水状態(定格流量に対して最も大きい通水状態、例えば、定格流量の80%の通水量における通水状態)になるまで、順番に、需要箇所から要求される負荷を受け持つように制御される場合がある。このように制御される場合に、例えば、複数の膜濾過装置において、1台目の膜濾過装置が最大通水状態に達するまでは、2台目の膜濾過装置を運転させずに、1台目の膜濾過装置のみで、処理水を製造するように制御される。1台目の膜濾過装置が最大通水状態に達した場合に、2台目の膜濾過装置の運転を開始するように制御される。2台目の膜濾過装置が最大通水状態に達するまでは、3台目の膜濾過装置を運転させずに、1台目及び2台目の膜濾過装置の2台で、処理水を製造するように制御される。3台目以降の膜濾過装置についても、この動作が順次実行されるように制御される。
特開2010−162501号公報
ここで、濾過システムにおいては、急激な負荷変動や一時的な必要通水流量の増加に対応できる程度の通水流量が余力通水流量として必要とされる。一方、運転させる膜濾過装置の台数を、余力通水流量を確保するために必要以上に増加させることは、運転に要するコスト等の観点からも好ましくはない。
上記のように各膜濾過装置が最大通水状態まで負荷が受け持たれるように制御される場合には、余力通水流量がほとんど確保されない状態で、運転させる膜濾過装置の台数が増加される。そのため、運転させる膜濾過装置の台数を必要以上に増加させることは少ないが、急激な負荷変動や一時的な必要通水流量の増加に対応できる程度の通水流量が、余力通水流量として確保されていないことになる。
従って、本発明は、運転させる濾過装置の台数を必要以上に増加させることなく、適正な余力通水流量を確保できる濾過システムを提供することを目的とする。
本発明は、負荷率を連続的に変更して被処理水から透過水を製造可能な複数の濾過装置を備える濾過装置群と、要求された透過水の通水流量である要求負荷に応じて前記濾過装置群により製造される透過水の通水流量を制御する制御部と、を備える濾過システムであって、前記濾過装置群には、運転させる濾過装置の台数を増加させる基準となる増加基準通水流量が設定されており、前記制御部は、前記複数の濾過装置のうち運転状態にある濾過装置について、該濾過装置それぞれの最大通水流量と出力通水流量との差である増加余力通水流量を算出すると共に、算出された前記増加余力通水流量の和である合計増加余力通水流量を算出する余力算出部と、前記余力算出部により算出された前記合計増加余力通水流量が前記増加基準通水流量を下回った場合に、運転させる濾過装置の台数を増加させる濾過装置台数制御部と、を備える濾過システムに関する。
また、前記濾過装置群には、運転させる濾過装置の台数を減少させる基準となる減少基準通水流量が設定されると共に、前記複数の濾過装置には、最も小さい通水状態における通水流量である最小通水流量が設定されており、前記余力算出部は、前記複数の濾過装置のうち運転状態にある濾過装置について、該濾過装置それぞれの出力通水流量と最小通水流量との差である減少余力通水流量を算出すると共に、算出された前記減少余力通水流量の和である合計減少余力通水流量を算出し、前記濾過装置台数制御部は、前記余力算出部により算出された前記合計減少余力通水流量が前記減少基準通水流量を下回った場合に、運転させる濾過装置の台数を減少させることが好ましい。
また、前記複数の濾過装置には、最も小さい通水状態における通水流量である最小通水流量が設定されており、前記濾過装置台数制御部は、運転させる濾過装置の台数を増加させる場合、新たに運転させた濾過装置を前記最小通水流量で運転させることが好ましい。
本発明によれば、運転させる濾過装置の台数を必要以上に増加させることなく、適正な余力通水流量を確保できる濾過システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る濾過システム1の概略を示す図である。 本発明の一実施形態に係る膜濾過装置群2の概略を示す図である。 本実施形態の濾過システムにおける膜濾過装置群の運転状態を模式的に示す図である。 本実施形態の濾過システムにおける膜濾過装置群の運転状態を模式的に示す図であり、通水流量が増加していく状態を示す図である。 本実施形態の濾過システムにおける膜濾過装置群の運転状態を模式的に示す図であり、通水流量が増加していく状態を示す図である。 本実施形態の濾過システムにおける膜濾過装置群の運転状態を模式的に示す図であり、通水流量が増加していく状態を示す図である。 本実施形態の濾過システムにおける膜濾過装置群の運転状態を模式的に示す図であり、通水流量が増加していく状態を示す図である。 本実施形態の濾過システムにおける膜濾過装置群の運転状態を模式的に示す図であり、通水流量が増加していく状態を示す図である。 本実施形態の濾過システムにおける膜濾過装置群の運転状態を模式的に示す図であり、通水流量が増加していく状態を示す図である。 本実施形態の濾過システムにおける膜濾過装置群の運転状態を模式的に示す図であり、通水流量が減少していく状態を示す図である。 本実施形態の濾過システムにおける膜濾過装置群の運転状態を模式的に示す図であり、通水流量が減少していく状態を示す図である。 本実施形態の濾過システムにおける膜濾過装置群の運転状態を模式的に示す図であり、通水流量が減少していく状態を示す図である。 本実施形態の濾過システムにおける膜濾過装置群の運転状態を模式的に示す図であり、通水流量が減少していく状態を示す図である。 本実施形態の濾過システムにおける膜濾過装置群の運転状態を模式的に示す図であり、通水流量が減少していく状態を示す図である。 本実施形態の濾過システムにおける膜濾過装置群の運転状態を模式的に示す図であり、通水流量が減少していく状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る膜濾過装置20の概略を示す図である。 各工程における各弁の開閉状態を説明する図である。 本実施形態の濾過システムの通水流量が増加していく状態の動作を示すフローチャートである。 本実施形態の濾過システムの通水流量が減少していく状態の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る濾過システム1について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る濾過システム1の概略を示す図である。図2は、本発明の一実施形態に係る膜濾過装置群2の概略を示す図である。図3は、本実施形態の濾過システムにおける膜濾過装置群の通水状態を模式的に示す図である。
まず、本発明の濾過システム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。
図1に示すように、濾過システム1は、被処理水としての原水W1から透過水W2を製造可能な複数(5台)の膜濾過装置(濾過装置)20を含む膜濾過装置群(濾過装置群)2と、複数の原水ポンプ3と、複数の第1インバータ4と、複数の膜濾過装置20において製造された透過水W2を処理水W6として集合させる処理水タンク16と、この処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6(透過水W2)の水位を検出する水位センサ17と、逆洗水用タンク7と、逆洗水ポンプ5と、第2インバータ6と、薬剤添加装置8と、膜濾過装置群2により製造される透過水W2の通水流量を制御する制御部32を有する台数制御装置30と、を備える。
また、濾過システム1は、原水ラインL11と、ローカル原水ラインL12と、透過水ラインL21と、ローカル透過水ラインL22と、逆洗水ラインL3と、配水ラインL7と、を備える。なお、本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
原水ラインL11は、原水W1を複数の膜濾過装置20に供給するラインである。原水ラインL11の上流側の端部は、原水W1の供給源(不図示)に接続されている。原水ラインL11の下流側の端部は、複数の膜濾過装置20に向けてそれぞれローカル原水ラインL12に分岐される。原水ラインL11を流通する原水W1は、複数のローカル原水ラインL12を介して、造水運転中において、複数の膜濾過装置20にそれぞれ分配される。
複数のローカル原水ラインL12には、それぞれ、原水ポンプ3が設けられている。
原水ポンプ3は、ローカル原水ラインL12を流通する原水W1を吸入し、膜濾過装置20へ向けて圧送(吐出、送出)する装置である。原水ポンプ3には、第1インバータ4から周波数が変換された駆動電力が供給される。原水ポンプ3は、入力された駆動電力の周波数(以下、「駆動周波数」ともいう)に応じた回転速度で駆動される。
第1インバータ4は、原水ポンプ3に、周波数が変換された駆動電力を供給する電気回路(又はその回路を持つ装置)である。第1インバータ4は、膜濾過装置20のローカル制御部22(後述)それぞれと電気的に接続されている。第1インバータ4には、ローカル制御部22(後述)から周波数指定信号(すなわち、指令信号)が入力される。第1インバータ4は、信号線53を介して、ローカル制御部22(後述)により入力された周波数指定信号(電流値信号又は電圧値信号)に対応する駆動周波数の駆動電力を、原水ポンプ3に出力する。
ここで、各膜濾過装置20に備えられた流量センサ12(後述、図16参照)からの流量検知信号に基づいて、第1インバータ4に周波数指定信号を入力することにより、原水ポンプ3の回転速度を可変させることができる。この構成によれば、流量センサ12により検出される透過水W2の流量に基づくフィードバック制御により、透過水W2の流量を一定に維持するように制御を行うことができる。これにより、各膜モジュール21の膜表面でのケーキ層の成長につれて、膜間の通水抵抗が増加しても、原水ポンプ3の回転数が自動的に調整されて、透過水W2の流量を一定に制御することができる。
複数の膜濾過装置20は、図1に示すように、それぞれ、複数(4本)の膜モジュール21を備える。本実施形態においては、複数の膜濾過装置20は、原水W1から、それぞれ、同じ定格流量で透過水W2を製造可能である。また、複数の膜濾過装置20は、それぞれ、台数制御装置30と電気的に接続されている。膜濾過装置20の詳細については後述する。
透過水ラインL21は、複数の膜濾過装置20で製造された透過水W2を処理水タンク16へ送出するラインである。透過水ラインL21の上流側の端部は、複数のローカル透過水ラインL22に分岐し、膜濾過装置20それぞれの膜モジュール21に接続されている。透過水ラインL21の下流側の端部は、処理水タンク16に接続されている。透過水ラインL21には、上流側から順に、接続部J4、処理水タンク16が設けられている。
膜濾過装置群2は、負荷機器としての処理水使用設備18に供給する透過水W2を製造する。膜濾過装置群2により製造された透過水W2は、透過水ラインL21を介して処理水タンク16に補給される。
接続部J4には、逆洗水ラインL3の上流側の端部が接続されている。逆洗水ラインL3は、接続部J4において透過水ラインL21から分岐され、後述する逆洗水用タンク7を経由して、膜濾過装置20の内部の接続部J3(図16参照)において透過水ラインL21に合流されるラインである。逆洗水ラインL3の上流側の端部は、接続部J4に接続されている。逆洗水ラインL3の下流側の端部は分岐されており、それぞれ、膜濾過装置20の内部において透過水ラインL21の接続部J3に接続されている(図16参照)。逆洗水ラインL3には、複数の膜モジュール21における逆洗工程(後述)を実行するために、複数の膜モジュール21において製造された透過水W2の一部が流通される。
逆洗水ラインL3には、図1に示すように、上流側から順に、接続部J4、逆洗水用タンク7、逆洗水ポンプ5、接続部J5、複数の膜濾過装置20が設けられている。
逆洗水用タンク7は、逆洗工程のために、複数の膜モジュール21において製造された透過水W2の一部を、逆洗水ラインL3を流通させて、逆洗水W3(透過水W2)として貯留するタンクである。
逆洗水ポンプ5は、逆洗工程において、逆洗水ラインL3を流通する逆洗水W3(透過水W2)を吸入し、複数の膜モジュール21へ向けて圧送(吐出、送出)する装置である。逆洗水ポンプ5は、逆洗排水W4の流量を変更可能である。逆洗水ポンプ5には、第2インバータ6から周波数が変換された駆動電力が供給される。逆洗水ポンプ5は、入力された駆動電力の周波数(以下、「駆動周波数」ともいう)に応じた回転速度で駆動される。
第2インバータ6は、逆洗水ポンプ5に、周波数が変換された駆動電力を供給する電気回路(又はその回路を持つ装置)である。第2インバータ6は、信号線54を介して、台数制御装置30と電気的に接続されている。第2インバータ6には、台数制御装置30から周波数指定信号が入力される。第2インバータ6は、信号線54を介して、ローカル制御部22により入力された周波数指定信号(電流値信号又は電圧値信号)に対応する駆動周波数の駆動電力を逆洗水ポンプ5に出力する。
接続部J5には、薬剤添加装置8が接続されている。薬剤添加装置8は、逆洗工程において、複数の膜モジュール21へ流入する逆洗水W3に薬剤を添加(供給)する装置である。逆洗工程において逆洗水W3に薬剤を添加することにより、複数の膜モジュール21の濾過性能を維持するために、膜の表面に堆積した汚濁物質を化学的な洗浄により除去する。薬剤としては、例えば、酸化剤が利用され、酸化剤としては、次亜塩素酸ナトリウム等が用いられる。
薬剤添加装置8は、例えば複数回の逆洗工程に対して1回の頻度で、逆洗水ラインL3を流通する逆洗水W3の流量に比例して逆洗水W3に薬剤を供給する。薬剤の添加は、例えば複数回の逆洗工程に対して1回の頻度で、例えば1日に1回程度の頻度で実行される。薬剤添加装置8は、信号線55を介して、台数制御装置30と電気的に接続されている。薬剤添加装置8における薬剤の添加は、台数制御装置30により制御されている。
処理水タンク16は、膜濾過装置群2で製造された透過水W2を集合させて処理水W6として貯留する。処理水タンク16は、透過水ラインL21を介して、膜濾過装置群2を構成する複数の膜濾過装置20に接続されている。
この処理水タンク16の下流側は、配水ラインL7を介して、処理水使用設備18に接続されている。処理水タンク16に貯留された処理水W6(透過水W2)は、配水ラインL7を介して、処理水W6として、処理水使用設備18に供給される。
処理水タンク16には、水位センサ17が設けられている。水位センサ17は、処理水タンク16に貯留された処理水W6(透過水W2)の水位を検出する機器である。水位センサ17は、台数制御装置30のローカル制御部22と電気的に接続されている。水位センサ17で測定された処理水タンク16の水位(以下、「検出水位値」ともいう)は、台数制御装置30のローカル制御部22へ検出信号として出力される。
水位センサ17は、信号線51を介して、台数制御装置30に電気的に接続されている。水位センサ17は、処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6(膜濾過装置群2で製造されて貯留された処理水W6(透過水W2))の水位を測定し、測定した水位に係る信号(水位信号)を、信号線51を介して台数制御装置30に送信する。本実施形態において、水位センサ17は、例えば、連続式レベルセンサであり、例えば、静電容量式センサ、圧力式センサ、超音波式センサ等が用いられる。図1では、水位センサ17として、静電容量式センサを設けた例を示す。
台数制御装置30は、信号線52を介して、複数の膜濾過装置20と電気的に接続されている。この台数制御装置30は、水位センサ17により測定される処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位に基づいて、各膜濾過装置20により製造される透過水W2の通水流量を制御する。台数制御装置30の詳細については、後述する。
以上の濾過システム1は、膜濾過装置群2で製造された透過水W2を、処理水タンク16を介して、処理水使用設備18に供給可能とされている。
濾過システム1において要求される負荷(要求負荷)は、処理水使用設備18における処理水W6の消費量であって、需要箇所(処理水使用設備18)から要求された処理水W6(透過水W2)の通水流量である。台数制御装置30は、この処理水W6の消費量の変動に対応して生じる処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位の変動を、水位センサ17が測定する処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位(物理量)に基づいて算出し、膜濾過装置群2を構成する各膜濾過装置20により製造される透過水W2の通水流量(処理水W6の水量)を制御する。
具体的には、処理水使用設備18の需要の増大により要求負荷(処理水W6の消費量、処理水使用設備18から要求された処理水W6の通水流量)が増加し、処理水タンク16に供給される処理水W6の水量が不足すれば、処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位が低下することになる。一方、処理水使用設備18の需要の低下により要求負荷(処理水W6の消費量、処理水使用設備18から要求された処理水W6の通水流量)が減少し、処理水タンク16に供給される処理水W6が過剰になれば、処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位が上昇することになる。従って、濾過システム1は、水位センサ17により測定された処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位の変動に基づいて、要求負荷の変動をモニターすることができる。そして、濾過システム1は、処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位に基づいて、処理水使用設備18の処理水W6の消費量(要求負荷)に応じて必要とされる処理水量である必要通水流量を算出する。
ここで、本実施形態の濾過システム1を構成する複数の膜濾過装置20について説明する。本実施形態の膜濾過装置20は、負荷率を連続的に変更して原水W1から透過水W2を製造可能な比例制御を実行可能な膜濾過装置からなる。膜濾過装置20における負荷率とは、膜濾過装置20の定格流量に対する透過水W2の通水流量の割合である。
図2に示すように、比例制御を実行可能な膜濾過装置20とは、少なくとも、最小通水状態S1(定格通水状態S3における定格流量に対して最も小さい通水状態)から最大通水状態S2(定格通水状態S3における定格流量に対して最も大きい通水状態)の範囲で、通水量が連続的に制御可能とされている膜濾過装置である。
本実施形態においては、最小通水状態S1の負荷率と最大通水状態S2の負荷率との間の範囲を、最適運転負荷率ゾーンに設定する。
最小通水状態S1の負荷率は、各膜濾過装置20の定格流量に対して、膜濾過装置20の通水流量の検出の精度を確保できる下限流量の割合である。膜濾過装置20の通水流量を正確に把握できないと、濾過システム1を、各膜濾過装置20の負荷率に基づいて制御できないため、最小通水状態S1の負荷率が設定される。本実施形態においては、例えば、最小通水状態S1の負荷率を、膜濾過装置20の定格流量の20%に設定する。
最大通水状態S2の負荷率は、膜濾過装置20の膜の細孔内への懸濁物質の押し込みが起こらない上限流量の割合である。膜濾過装置20の膜の細孔内への懸濁物質の押し込みが生じると、膜に不可逆的な膜閉塞が生じて、膜の回復が不可能になってしまうため、最大通水状態S2の負荷率が設定される。本実施形態においては、例えば、最大通水状態S2の負荷率を、膜濾過装置20の定格流量の80%に設定する。
比例制御を実行可能な膜濾過装置20は、例えば、後述する膜濾過装置20の原水弁V1(図16参照)の開度を制御することにより、ローカル原水ラインL12を流通する原水W1の通水量を調整するようになっている。
また、通水量を連続的に制御するとは、後述のローカル制御部22における演算や信号がデジタル方式とされて段階的に取り扱われる場合(例えば、膜濾過装置20の出力(透過水W2の流量)が1%刻みで制御される場合)であっても、事実上連続的に出力を制御可能な場合を含む。
本実施形態では、図2に示すように、複数の膜濾過装置20には、定格通水状態S3における定格流量に対して、最小通水状態S1における負荷率である最小負荷率Rmin及び最小通水状態S1における通水流量である最小通水流量Vminが設定されている。また、複数の膜濾過装置20には、定格通水状態S3における定格流量に対して、最大通水状態S2における負荷率である最大負荷率Rmax及び最大通水状態S2における通水流量である最大通水流量Vmaxが設定されている。そして、膜濾過装置20の運転停止状態S0と最小通水状態S1との間の通水状態(運転状態)の変更は、膜濾過装置20の通水をオン/オフ(原水弁V1の弁体を開閉)することで制御される。そして、最小通水状態S1から最大通水状態S2の最適運転負荷率ゾーンの範囲においては、通水量が連続的に制御可能となっている。
また、複数の膜濾過装置20には、それぞれ優先順位が設定されている。優先順位は、通水指示や通水停止指示を行う膜濾過装置20を選択するために用いられる。優先順位は、例えば整数値を用いて、数値が小さいほど優先順位が高くなるよう設定することができる。図2に示すように、膜濾過装置20の1号機〜5号機のそれぞれに「1」〜「5」の優先順位が割り当てられている場合、1号機の優先順位が最も高く、5号機の優先順位が最も低い。この優先順位は、通常の場合、後述の制御部32の制御により、所定の時間間隔(例えば、24時間間隔)で変更される。
以上の膜濾過装置20は、図1に示すように、通水が行われる膜モジュール21と、膜濾過装置20の通水状態を制御するローカル制御部22と、を備える。
ローカル制御部22は、要求負荷に応じて膜濾過装置20の通水状態を変更させる。具体的には、ローカル制御部22は、信号線52を介して台数制御装置30から送信される台数制御信号に基づいて、膜濾過装置20の通水状態を制御する。
また、ローカル制御部22は、台数制御装置30で用いられる信号を、信号線52を介して台数制御装置30に送信する。台数制御装置30で用いられる信号としては、膜濾過装置20の実際の通水状態、及びその他のデータが挙げられる。
次に、台数制御装置30の詳細について説明する。
台数制御装置30は、水位センサ17からの水位信号に基づいて、要求負荷に応じた膜濾過装置群2の必要通水流量、及び必要通水流量に対応する各膜濾過装置20の通水状態を算出し、各膜濾過装置20(ローカル制御部22)に台数制御信号を送信する。この台数制御装置30は、図1に示すように、記憶部31と、制御部32と、を備える。
記憶部31は、台数制御装置30(制御部32)の制御により各膜濾過装置20に対して行われた指示の内容や、各膜濾過装置20から受信した通水状態等の情報、膜濾過装置群2に設定された後述の増加基準通水流量VA及び減少基準通水流量VBに関する情報、複数の膜濾過装置20の通水パターンの設定条件等の情報、複数の膜濾過装置20の優先順位の設定の情報、優先順位の変更(ローテーション)に関する設定の情報等を記憶する。
制御部32は、信号線52を介して各膜濾過装置20に各種の指示を行ったり、各膜濾過装置20から各種のデータを受信したりして、5台の膜濾過装置20の通水状態や優先順位を制御する。各膜濾過装置20は、台数制御装置30から通水状態の変更指示の信号を受けると、その指示に従って当該膜濾過装置20を制御する。
ここで、本発明の第1実施形態に係る膜濾過装置システム1による複数の膜濾過装置20の通水状態の制御の詳細について説明する。
本実施形態では、膜濾過装置システム1は、通水流量が増加していく状態において、通水している膜濾過装置20の増加余力通水流量C1の合計(後述の合計増加余力通水流量D1)が、所定の通水流量(後述の増加基準通水流量VA)を確保しつつ、この合計増加余力通水流量D1が過剰とならないように、膜濾過装置群2の通水状態を制御する。また、膜濾過装置システム1は、通水流量が減少していく状態において、運転している膜濾過装置20の減少余力通水流量の合計(後述の合計減少余力通水流量D2)が、所定の通水流量(後述の減少基準通水流量VB)を超えないように、膜濾過装置群2の通水状態を制御する。
より詳細には、台数制御装置30には、膜濾過装置群2には、増加基準通水流量VA及び減少基準通水流量VBが設定されている。
増加基準通水流量VAとは、膜濾過装置システム1において、運転(通水)させる膜濾過装置20の台数を増加させる基準となる通水流量を表す。
減少基準通水流量VBとは、膜濾過装置システム1において、運転(通水)させる膜濾過装置20の台数を減少させる基準となる通水流量を表す。
そして、本実施形態では、制御部32は、図1に示すように、余力算出部321と、膜濾過装置台数制御部322と、を備える。
余力算出部321は、運転(通水)している膜濾過装置20それぞれの増加余力通水流量C1を算出すると共に、合計増加余力通水流量D1を算出する。増加余力通水流量C1とは、通水している膜濾過装置20における出力通水流量と最大通水流量との差を表す。合計増加余力通水流量D1とは、膜濾過装置群2において通水している膜濾過装置20の増加余力通水流量C1の和を表す。
ここで、増加余力通水流量C1は、通水している膜濾過装置20が通水流量を増加させることで、急激な負荷変動に対応して短時間に通水流量を増加させられる余力の通水流量であり、合計増加余力通水流量D1は、膜濾過装置群2として、急激な負荷変動に対応可能な通水流量の大きさを示す。
また、余力算出部321は、運転(通水)している膜濾過装置20それぞれの減少余力通水流量C2を算出すると共に、合計減少余力通水流量D2を算出する。減少余力通水流量C2とは、通水している膜濾過装置20における出力通水流量と最小通水流量との差を表す。合計減少余力通水流量D2とは、膜濾過装置群2において通水している膜濾過装置20減少余力通水流量C2の和を表す。
膜濾過装置台数制御部322は、余力算出部321により算出された合計増加余力通水流量D1が増加基準通水流量VAを下回った場合に、運転(通水)させる膜濾過装置20の台数を増加させる。
また、膜濾過装置台数制御部322は、運転(通水)させる膜濾過装置20の台数を増加させる場合、新たに通水させた膜濾過装置20を最小通水流量Vminで運転(通水)させる。
また、膜濾過装置台数制御部322は、余力算出部321により算出された合計減少余力通水流量D2が減少基準通水流量VBを下回った場合に、運転(通水)させる膜濾過装置20の台数を減少させる。また、膜濾過装置台数制御部322は、運転(通水)させる膜濾過装置20の台数を減少させる場合、運転を継続する膜濾過装置20を同じ通水流量で運転(通水)させる。
次に、本発明の膜濾過装置システム1の動作の具体例について説明する。図3〜図15は、それぞれ、本実施形態に係る膜濾過装置群2の通水状態を模式的に示す図である。
本実施形態では、図3に示すように、膜濾過装置システム1は、定格流量が7000L/hであり、最大通水流量が5600L/h(最大負荷率Rmax=80%)であり、最小通水流量Vminが1400L/h(最小負荷率Rmin=20%)の5台の膜濾過装置20からなる膜濾過装置群2を有し、膜濾過装置群2の増加基準通水流量VAは、2800L/hに設定されている。また、5台の膜濾過装置20の減少基準通水流量VBは、2000L/hに設定されている。また、膜濾過装置20の1号機〜5号機のそれぞれには、「1」〜「5」の優先順位が割り当てられている。
まず、通水流量が増加していく状態の膜濾過装置システム1の動作につき図4〜図9を参照しながら説明する。
まず、必要とされる通水流量が2800L/hまでの状態では、図4に示すように、制御部32は、優先順位が最も高い1号機の膜濾過装置20の通水流量を増加させていく。この状態では、通水している膜濾過装置20は、1号機一台のみであるため、余力算出部321により算出される増加余力通水流量C1及び合計増加余力通水流量D1は、いずれも2800L/h以上となっている。
次いで、必要とされる通水流量が2800L/hを超え、例えば、3000L/hになった場合に、1号機の膜濾過装置20の通水流量が2800L/を超えると、余力算出部321により算出される合計増加余力通水流量D1は、増加基準通水流量である2800L/hを下回る。すると、膜濾過装置台数制御部322は、運転(通水)させる膜濾過装置20の台数を増加させる。ここでは、図5に示すように、膜濾過装置台数制御部322は、1号機の膜濾過装置20の次に優先順位の高い2号機の膜濾過装置20を通水させる。この場合、膜濾過装置台数制御部322は、2号機の膜濾過装置20を最小通水流量Vminである1400L/hで通水させ、1号機の膜濾過装置20の通水流量を1600L/hに減少させる。この状態では、1号機の膜濾過装置20の増加余力通水流量C1は、4000L/h、2号機の膜濾過装置20の増加余力通水流量C1は、4200L/hとなり、合計増加余力通水流量D1は、増加基準通水流量VAを上回る8200L/hとなる。
この状態から、必要とされる通水流量が8400L/hになるまでの状態では、図6に示すように、余力算出部321により算出される合計増加余力通水流量D1(1号機の膜濾過装置20の増加余力通水流量C1と2号機の膜濾過装置20の増加余力通水流量C1との和)は、増加基準通水流量VAである2800L/h以上となっている。そのため、制御部32は、運転している1号機の膜濾過装置20及び2号機の膜濾過装置20の通水流量を増加させて必要とされる通水流量の増加に対応する。
次いで、必要とされる通水流量が8400L/hを超え、例えば、8600L/hになった場合に、2台の膜濾過装置20の通水流量の合計が8400L/を超えると、余力算出部321により算出される合計増加余力通水流量D1は、増加基準通水流量VAである2800L/hを下回る。すると、膜濾過装置台数制御部322は、運転(通水)させる膜濾過装置20の台数を増加させる。ここでは、図7に示すように、膜濾過装置台数制御部322は、2号機の膜濾過装置20の次に優先順位の高い3号機の膜濾過装置20を通水させる。この場合、膜濾過装置台数制御部322は、3号機の膜濾過装置20を最小通水流量Vminである1400L/hで通水させ、1号機の膜濾過装置20及び2号機の膜濾過装置20の通水流量を3500L/hに減少させる。この状態では、1号機の膜濾過装置20及び2号機の膜濾過装置20の増加余力通水流量C1は、2100L/h、3号機の膜濾過装置20の増加余力通水流量C1は、4200L/hとなり、合計増加余力通水流量D1は、増加基準通水流量VAを上回る8400L/hとなる。
この状態から、必要とされる通水流量が14000L/hになるまでの状態では、図8に示すように、余力算出部321により算出される合計増加余力通水流量D1(1号機の膜濾過装置20〜3号機の膜濾過装置20の増加余力通水流量C1の和)は、増加基準通水流量VAである2800L/h以上となっている。そのため、制御部32は、運転している1号機の膜濾過装置20〜3号機の膜濾過装置20の通水流量を増加させて必要とされる通水流量の増加に対応する。
次いで、必要とされる通水流量が14000L/hを超え、例えば、14200L/hになった場合に、3台の膜濾過装置20の通水流量の合計が14000L/を超えると、余力算出部321により算出される合計増加余力通水流量D1は、増加基準通水流量VAである2800L/hを下回る。すると、膜濾過装置台数制御部322は、運転(通水)させる膜濾過装置20の台数を増加させる。ここでは、図9に示すように、膜濾過装置台数制御部322は、3号機の膜濾過装置20の次に優先順位の高い4号機の膜濾過装置20を運転させる。この場合、膜濾過装置台数制御部322は、4号機の膜濾過装置20を最小通水流量Vminである1400L/hで通水させ、1号機の膜濾過装置20〜3号機の膜濾過装置20の通水流量を4267L/hに減少させる。
このように、第1実施形態では、膜濾過装置システム1は、通水流量が増加していく状態においては、通水している膜濾過装置20の合計増加余力通水流量D1が増加基準通水流量VAを確保しつつ、かつ、合計増加余力通水流量D1が過剰とならないように、膜濾過装置群2の通水状態を制御する。
次に、通水流量が減少していく状態の膜濾過装置システム1の動作につき図10〜図15を参照しながら説明する。
まず、1号機の膜濾過装置20〜5号機の膜濾過装置20の5台の膜濾過装置20が均等な負荷で運転している状態では、図10に示すように、5台すべての膜濾過装置20の通水流量が1800L/hになるまで、つまり、必要とされる通水流量が9000L/hになるまでは、制御部32は、5台の膜濾過装置20の通水流量を減少させて必要とされる通水流量の減少に対応する。この状態では、余力算出部321により算出される5台の膜濾過装置20の減少余力通水流量C2は、400L/h以上であり、合計減少余力通水流量D2は、2000L/h以上となっている。
次いで、必要とされる通水流量が9000L/hを下回り、例えば、8800L/hになると、余力算出部321により算出される合計減少余力通水流量D2は1800L/hとなり、減少基準通水流量VBである2000L/hを下回る。すると、膜濾過装置台数制御部322は、運転(通水)させる膜濾過装置20の台数を減少させる。ここでは、図11に示すように、膜濾過装置台数制御部322は、最も優先順位の低い5号機の膜濾過装置20の運転を停止させる。この場合、膜濾過装置台数制御部322は、1号機の膜濾過装置20〜4号機の膜濾過装置20の通水流量を2200L/hに増加させて、これら4台の膜濾過装置20を同じ通水流量で通水(運転)させる。この状態では、1号機の膜濾過装置20〜4号機の膜濾過装置20の減少余力通水流量C2は、それぞれ、800L/hとなり、合計減少余力通水流量D2は、減少基準通水流量VBを上回る3200L/hとなる。
この状態から、図12に示すように、必要とされる通水流量が7600L/hになるまでは、通水している4台の膜濾過装置20の減少余力通水流量C2は、500L/h以上であり、合計減少余力通水流量D2は、2000L/h以上となっている。そのため、制御部32は、4台の膜濾過装置20の通水流量を減少させて必要とされる通水流量の減少に対応する。
そして、必要とされる通水流量が7600L/hを下回り、例えば、7500L/hになると、合計減少余力通水流量D2は1900L/hとなり、減少基準通水流量VBである2000L/hを下回る。すると、膜濾過装置台数制御部322は、運転(通水)させる膜濾過装置20の台数を減少させる。ここでは、図13に示すように、膜濾過装置台数制御部322は、最も優先順位の低い4号機の膜濾過装置20の通水を停止させる。この場合、膜濾過装置台数制御部322は、1号機の膜濾過装置20〜3号機の膜濾過装置20の通水流量を2500L/hに増加させて、これら3台の膜濾過装置20を同じ通水流量で運転させる。この状態では、1号機の膜濾過装置20〜3号機の膜濾過装置20の減少余力通水流量C2は、それぞれ、1100L/hとなり、合計減少余力通水流量D2は、減少基準通水流量VBを上回る3300L/hとなる。
この状態から、図14に示すように、必要とされる通水流量が6200L/hになるまでは、運転(通水)している3台の膜濾過装置20の減少余力通水流量C2は、667L/h以上であり、合計減少余力通水流量D2は、2000L/h以上となっている。そのため、制御部32は、3台の膜濾過装置20の通水流量を減少させて必要とされる通水流量の減少に対応する。
そして、必要とされる通水流量が6200L/hを下回り、例えば、6000L/hになると、合計減少余力通水流量D2は1800L/hとなり、減少基準通水流量VBである2000L/hを下回る。すると、膜濾過装置台数制御部322は、運転(通水)させる膜濾過装置20の台数を減少させる。ここでは、図15に示すように、膜濾過装置台数制御部322は、最も優先順位の低い3号機の膜濾過装置20の運転を停止させる。この場合、膜濾過装置台数制御部322は、1号機の膜濾過装置20及び2号機の膜濾過装置20の通水流量を3000L/hに増加させて、これら2台の膜濾過装置20を同じ通水流量で運転させる。この状態では、1号機の膜濾過装置20及び2号機の膜濾過装置20の減少余力通水流量C2は、それぞれ、1600L/hとなり、合計減少余力通水流量D2は、減少基準通水流量VBを上回る3200L/hとなる。
このように、膜濾過装置システム1は、通水流量が減少していく状態においても、通水状態が増加していく状態と同じように、減少基準通水流量VBを確保した状態で、膜濾過装置群2の通水状態を制御する。
次に、複数の膜濾過装置20の構成について、図16及び図17を参照して説明する。ここでは、1つの膜濾過装置20を代表して構成を説明するが、他の膜濾過装置20も同じ構成である。図16は、本発明の一実施形態に係る膜濾過装置20の概略を示す図である。図17は、各工程における各弁の開閉状態を説明する図である。
図16に示すように、本実施形態の膜濾過装置20は、複数の膜モジュール21と、ローカル制御部22と、を備える。また、図16に示すように、膜濾過装置20は、ローカル原水ラインL12と、ローカル透過水ラインL22と、逆洗水ラインL3と、第1排出ラインL4と、第2排出ラインL6と、洗浄エア供給ラインL5と、を備える。
また、膜濾過装置20は、原水弁V1と、透過水弁V2と、逆洗水弁V3と、第1排出弁V4と、第2排出弁V6と、エア流量調整弁V5と、温度検出手段としての温度センサ11と、流量検出手段としての流量センサ12と、を備える。
図16では、電気的な接続の経路を省略するが、ローカル制御部22は、原水弁V1、透過水弁V2、逆洗水弁V3、第1排出弁V4、第2排出弁V6、エア流量調整弁V5、第1インバータ4(図1参照)、温度センサ11、流量センサ12等と電気的に接続される。
図16に示すように、ローカル原水ラインL12には、被処理水としての原水W1が流通する。ローカル原水ラインL12は、原水W1を、複数の膜モジュール21へ流通させるラインである。ローカル原水ラインL12は、原水W1の供給源(不図示)と膜モジュール21とを、原水ラインL11(図1参照)を介してつなぐラインである。ローカル原水ラインL12の上流側の端部は、原水ラインL11の下流側の端部に接続されている。また、ローカル原水ラインL12の下流側の端部は分岐されており、それぞれ、膜モジュール21に接続されている。
ローカル原水ラインL12における分岐前の部分には、図16に示すように、原水弁V1が設けられている。原水弁V1は、例えば電動弁からなり、ローカル制御部22の制御により、ローカル原水ラインL12を開閉するように構成されている。
複数の膜モジュール21は、処理水使用設備18(図1参照)が要求する処理水W6の要求負荷に対応するため、処理水量を増加させるように、並列接続されている。
膜モジュール21には、原水W1が供給される。膜モジュール21は、原水ポンプ3により圧送された原水W1から、汚濁物質が除去された透過水W2を製造する。膜モジュール21は、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)製の中空糸膜の束をベッセル内に収容し、ベッセル両端部においてベッセル内周面と中空糸膜外周面との間に封止剤を充填して形成される。膜モジュール21は、外圧式又は内圧式のいずれでも使用できるが、中空糸内部が閉塞しにくい外圧式が好ましい。また、濾過方式としては、全量濾過方式又はクロスフロー濾過方式のいずれでもよい。一般に、全量濾過方式は、濾過操作時のエネルギー消費量が少ないが、ケーキ層の成長が速いため、逆洗浄の実施間隔や順洗浄(フラッシング)の実施間隔を短くする必要がある。これに対し、クロスフロー濾過方式は、濾過操作時の水循環のためにエネルギー消費量が多いが、ケーキ層の成長が緩やかなため、逆洗浄の実施間隔や順洗浄の実施間隔を延ばすことができる。
膜モジュール21に組み込まれる中空糸膜には、逆浸透膜(「RO膜」ともいう)よりも細孔が粗い膜が用いられる。膜モジュールとして、限外濾過膜を有するUF膜モジュールや、精密濾過膜を有するMF膜モジュール等を適用することができる。なお、本実施形態においては、膜モジュール21を全量濾過方式の外圧式UF膜モジュールとして、以降の装置構成や動作等を説明する。
ローカル原水ラインL12における下流側の分岐後の部分には、それぞれ、洗浄エア供給ラインL5が接続されている。洗浄エア供給ラインL5は、ローカル原水ラインL12を介して、膜モジュール21にエアA1を供給するラインである。洗浄エア供給ラインL5の上流側の端部は、不図示のエアコンプレッサーに接続されている。洗浄エア供給ラインL5の下流側の端部分岐されており、それぞれ、ローカル原水ラインL12における下流側の分岐後の部分に接続されている。洗浄エア供給ラインL5における上流側の分岐前の部分には、エア流量調整弁V5が設けられている。エア流量調整弁V5は、例えば電磁弁からなり、ローカル制御部22の制御により、洗浄エア供給ラインL5を流通するエアA1の量を調整するように開閉するように構成されている。
ローカル透過水ラインL22は、複数の膜モジュール21において製造された透過水W2を、透過水ラインL21及び処理水タンク16(図1参照)を介して、処理水使用設備18に流通させるラインである。透過水ラインL21は、膜モジュール21と処理水タンク16とをつなぐラインである。透過水ラインL21の上流側の端部は複数のローカル透過水ラインL22に分岐されており、それぞれ、膜モジュール21に接続されている。また、透過水ラインL21の下流側の端部は、処理水タンク16(図1参照)に接続されている。ローカル透過水ラインL22には、図16に示すように、膜濾過装置20の内部において、上流側から順に、複数の膜モジュール21、接続部J1、接続部J2、接続部J3、透過水弁V2が設けられており、図1に示すように、透過水ラインL21における膜濾過装置20と処理水タンク16との間には、接続部J4が設けられている。
図16に示すように、接続部J1において、ローカル透過水ラインL22には、温度センサ11が接続されている。接続部J1は、複数の膜モジュール21と接続部J3との間に配置されている。温度センサ11は、ローカル制御部22と電気的に接続されている。温度センサ11で検出された透過水W2の温度(検出温度値)は、ローカル制御部22へ検出信号として送信される。
接続部J2において、ローカル透過水ラインL22には、流量センサ12が接続されている。流量センサ12は、後述する濾過工程において、ローカル透過水ラインL22を流通する透過水W2の流量を検出する機器である。流量センサ12は、後述する逆洗工程において、ローカル透過水ラインL22を流通する逆洗水W3の流量を検出する機器である。接続部J2は、複数の膜モジュール21と接続部J3との間に配置されている。流量センサ12は、ローカル制御部22と電気的に接続されている。流量センサ12で検出された透過水W2又は逆洗水W3の流量(検出流量値)は、ローカル制御部22へ検出信号として送信される。
接続部J3には、逆洗水ラインL3の下流側の端部が接続されている。逆洗水ラインL3には、膜濾過装置20の内部において、上流側から順に、逆洗水弁V3、接続部J3が設けられている。
第1排出ラインL4は、逆洗工程で発生した逆洗排水W4又はバブリング工程(後述)で発生したエアA2が流通するラインである。第1排出ラインL4には、逆洗工程で発生した逆洗排水W4又はバブリング工程で発生したエアA2が系外に排出されるように流通される。第1排出ラインL4の上流側の端部は分岐されており、それぞれ、膜モジュール21に接続される。第1排出ラインL4における下流側の合流した部分には、第1排出弁V4が設けられている。第1排出弁V4は、例えば電磁弁からなり、ローカル制御部22の制御により、第1排出ラインL4を開閉するように構成されている。
第2排出ラインL6は、逆洗工程やバブリング工程において、中空糸膜から除去した汚濁物質を、系外に排出するラインである。第2排出ラインL6には、懸濁物質を含む排水W5が系外に排出するように流通される。第2排出ラインL6の上流側の端部は分岐されており、それぞれ、膜モジュール21に接続される。第2排出ラインL6は、懸濁物質を含む排水W5を系外に排出する。第2排出ラインL6の途中には、第2排出弁V6が設けられている。第2排出弁V6は、例えば電磁弁からなり、ローカル制御部22の制御により、第2排出ラインL6を開閉するように構成されている。
膜濾過装置20は、各弁(原水弁V1、透過水弁V2、逆洗水弁V3、第1排出弁V4、エア流量調整弁V5及び第2排出弁V6)を切り替えることで、水張り工程と、濾過工程と、逆洗工程と、バブリング工程と、排水工程と、を実行可能である。例えば、通常運転時において、30分間の濾過工程と、5分間のその他の工程(逆洗工程、バブリング工程、排水工程及び水張り工程)との繰り返しが、交互に行われる。膜濾過装置20は、定流量での濾過を一定時間継続すると、中空糸膜の外側でケーキ層(汚濁物質の堆積層)が成長することで、膜間差圧が上昇する。そのため、濾過工程を一定時間継続した後には、逆洗工程、バブリング工程及び排水工程に移行して、中空糸膜の外側のケーキ層を系外に排出して、通水抵抗を回復させる工程が実施される。その後、濾過工程に備えて、水張り工程が実施される。
以下に、水張り工程、濾過工程、逆洗工程、バブリング工程及び排水工程について具体的に説明する。
水張り工程は、膜モジュール21の内部に原水W1を供給して、膜モジュール21の内部を原水W1で満たす工程である。具体的には、図17に示すように、透過水弁V2、逆洗水弁V3、エア流量調整弁V5及び第2排出弁V6を閉鎖して、原水弁V1及び第1排出弁V4を開放して、原水ポンプ3を駆動して、原水W1を膜モジュール21の内部に供給するように操作される。
濾過工程は、膜モジュール21の内部に原水W1を供給して、膜モジュール21の中空糸膜の外側から内側に原水を通過させて、原水W1から透過水W2を製造する工程、すなわち濾過処理を行う工程である。具体的には、図17に示すように、濾過工程は、逆洗水弁V3、第1排出弁V4、エア流量調整弁V5及び第2排出弁V6を閉鎖して、原水弁V1及び透過水弁V2を開放して、原水ポンプ3を駆動して、原水W1を膜モジュール21に圧送するように操作される。
逆洗工程は、逆洗水ポンプ5により逆洗水W3(透過水W2)を膜モジュール21に供給して、膜モジュール21の中空糸膜の内側から外側に向かって逆洗水W3を流通させる工程、すなわち逆洗処理を行う工程である。逆洗工程は、膜モジュールの膜表面に付着した汚濁物質を押し流す。具体的には、図17に示すように、逆洗工程は、原水弁V1、透過水弁V2、エア流量調整弁V5及び第2排出弁V6を閉鎖して、逆洗水弁V3及び第1排出弁V4を開放して、逆洗水ポンプ5を駆動して、逆洗水W3を膜モジュール21に圧送するように操作される。これにより、中空糸膜の外側表面で成長したケーキ層が剥離される。洗浄後の逆洗排水W4は、第1排出ラインL4を介して、系外に排出される。
逆洗工程においては、薬剤添加装置8は、例えば複数回の逆洗工程に対して1回の頻度で、逆洗水ラインL3を流通する逆洗水W3の流量に比例して逆洗水W3に薬剤を供給する。薬剤添加装置8による薬剤の添加は、例えば、1日に1回程度の頻度で実行される。
バブリング工程は、膜モジュール21の下部からエアA1を供給して、中空糸膜の束を揺動させる工程である。これにより、逆洗工程後の膜モジュール21において、中空糸膜同士の隙間や膜の表面に残留している汚濁物質を除去する。具体的には、図17に示すように、バブリング工程は、原水弁V1、透過水弁V2、逆洗水弁V3及び第2排出弁V6を閉鎖し、第1排出弁V4及びエア流量調整弁V5を開放するように操作される。
排水工程は、逆洗工程やバブリング工程において、中空糸膜から除去した汚濁物質を、逆洗排水W4、エアA2及び排水W5として、第1排出弁V4及び第2排出弁V6を介して系外に排出する。具体的には、図17に示すように、排水工程は、原水弁V1、透過水弁V2、逆洗水弁V3及びエア流量調整弁V5を閉鎖し、第1排出弁V4及び第2排出弁V6を開放するように操作される。
次に、ローカル制御部22について説明する。ローカル制御部22は、CPU及びメモリを含むマイクロプロセッサ(不図示)により構成される。ローカル制御部22において、マイクロプロセッサのCPUは、メモリから読み出した所定のプログラムに従って、後述する各種の制御を実行する。ローカル制御部22において、マイクロプロセッサのメモリには、膜濾過装置20を制御するためのデータや各種プログラムが記憶される。また、ローカル制御部22のマイクロプロセッサには、時間の計時等を管理するインテグレーテッドタイマユニット(以下、「ITU」ともいう)が組み込まれている。
ローカル制御部22は、原水ポンプ3の駆動周波数を演算し、当該駆動周波数の演算値に対応する周波数指定信号(電流値信号又は電圧値信号)を第1インバータ4に出力する。
ローカル制御部22は、要求負荷に応じて、膜濾過装置20により製造される透過水W2の通水流量を変更させる。具体的には、ローカル制御部22は、信号線52を介して台数制御装置30から送信される台数制御信号に基づいて、第1インバータ4に周波数指定信号を入力することにより、原水ポンプ3の回転速度を制御して、膜濾過装置20により製造される透過水W2の通水流量を制御する。
また、ローカル制御部22は、台数制御装置30で用いられる信号を、信号線52を介して台数制御装置30に送信する。台数制御装置30で用いられる信号としては、膜濾過装置20の実際の通水状態、及びその他のデータが挙げられる。
ローカル制御部22は、原水弁V1、透過水弁V2、逆洗水弁V3、第1排出弁V4、エア流量調整弁V5、第2排出弁V6、温度センサ11、及び、流量センサ12に電気的に接続されている。
ローカル制御部22は、水張り工程、濾過工程、逆洗工程、バブリング工程、及び排水工程を順次行うように、流路切替手段としての、原水弁V1、透過水弁V2、逆洗水弁V3、第1排出弁V4、エア流量調整弁V5、第2排出弁V6を制御する。
次に、本実施形態の膜濾過装置システム1による膜濾過装置群2の運転(通水)状態の制御の流れにつき、図18及び図19を参照しながら説明する。図18及び図19は、膜濾過装置システム1の動作を示すフローチャートである。
まず、通水流量が増加していく状態の膜濾過装置システム1の動作につき、図18を参照しながら説明する。
この場合、ステップST1において、余力算出部321は、運転している膜濾過装置20の増加余力通水流量C1を算出すると共に、膜濾過装置群2の合計増加余力通水流量D1を算出し、処理はステップST2に進む。
ステップST2において、制御部32は、合計増加余力通水流量D1が増加基準通水流量VAを下回っているかを判定する。制御部32により、合計増加余力通水流量D1が増加基準通水流量VAを下回っていると判定された場合、処理は、ステップST3に進む。制御部32により、合計増加余力通水流量D1が増加基準通水流量VAを下回っていないと判定された場合、処理は、ステップST4に進む。
ステップST3において、膜濾過装置台数制御部322は、運転(通水)させる膜濾過装置20の台数を一台増加させて、処理は、ステップST1に戻る。
ステップST2において合計増加余力通水流量D1が増加基準通水流量VAを下回っていないと判定された場合、ステップST4において、制御部32は、濾過抵抗が小さい膜濾過装置20又は逆洗工程までの残り時間の長い膜濾過装置20に優先的に通水するように制御する。これにより、膜に詰まりの程度が少ない濾過装置20に優先的に通水して、濾過システム1の全体として、膜の詰まりを進行しにくくする。ステップST4の後、処理は、ステップST1に戻る。
次に、通水流量が減少していく状態の膜濾過装置システム1の動作につき、図19を参照しながら説明する。
この場合、ステップST11において、余力算出部321は、運転(通水)している膜濾過装置20の減少余力通水流量C2を算出すると共に、膜濾過装置群2の合計減少余力通水流量D2を算出し、処理はステップST12に進む。
ステップST12において、制御部32は、合計減少余力通水流量D2が減少基準通水流量VBを下回っているかを判定する。制御部32により、合計減少余力通水流量D2が減少基準通水流量VBを下回っていると判定された場合、処理は、ステップST13に進む。制御部32により、合計減少余力通水流量D2が減少基準通水流量VBを下回っていないと判定された場合、処理は、ステップST11に戻る。
ステップST13において、膜濾過装置台数制御部322は、運転(通水)させる膜濾過装置20の台数を一台減少させて、処理は、ステップST11に戻る。
以上説明した、第1実施形態の膜濾過装置システム1によれば、以下のような効果を奏する。
(1)膜濾過装置群2に増加基準通水流量VAを設定し、制御部32を、増加余力通水流量C1及び合計増加余力通水流量D1を算出する余力算出部321と、合計増加余力通水流量D1が増加基準通水流量VAを下回った場合に運転させる膜濾過装置20の台数を増加させる膜濾過装置台数制御部322と、を含んで構成した。これにより、合計増加余力通水流量D1が増加基準通水流量VAを下回った場合に、運転させる膜濾過装置20の台数を増加させるので、運転させる膜濾過装置20の台数が増加した場合であっても、膜濾過装置システム1全体としての通水流量の余力(合計増加余力通水流量D1)が過剰にならない。よって、膜濾過装置システム1を、運転させる膜濾過装置20の台数を必要以上に増加させることなく、適正な通水流量の余力を確保した状態で運転させられる。
(2)膜濾過装置群2に減少基準通水流量VBを設定した。そして、余力算出部321に、減少余力通水流量C2及び合計減少余力通水流量D2を算出させ、膜濾過装置台数制御部322に、合計減少余力通水流量D2が減少基準通水流量VBを下回った場合に運転させる膜濾過装置20の台数を減少させた。これにより、通水流量が減少していく状態においても、減少基準通水流量VBを確保した状態で、膜濾過装置群2の運転状態を制御できる。
(3)複数の膜濾過装置20に最小通水流量Vminを設定し、膜濾過装置台数制御部322に、運転させる膜濾過装置20の台数を増加させる場合、新たに運転させる膜濾過装置20を最小通水流量Vminで運転させた。これにより、運転させる膜濾過装置20の台数を増加させた場合に、既に運転している膜濾過装置20の負荷率が減少する量を少なくできる。よって、運転させる膜濾過装置20の台数を増加させた場合における膜濾過装置20の負荷率の急激な変動を防げるので、膜濾過装置群2の通水状態の安定性を向上でき、透過水W2を安定して製造できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかし、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、本実施形態に係る濾過システム1は、5台の濾過装置20を備えている。これに限らず、濾過システム1の濾過装置は、少なくとも2台あればよい。また、濾過システム1の濾過装置を6台以上設けた構成としてもよい。
本実施形態に係る濾過システム1においては、複数の濾過装置20が、それぞれ4本の膜モジュール21を備えている。これに限らず、濾過システム1において、複数の膜濾過装置20が、それぞれ、1本〜3本、又は5本以上複数の膜モジュールを備える構成であってもよい。
本実施形態に係る濾過システム1においては、処理水使用設備18で消費される透過水W2の水量を、処理水タンク16に設けた水位センサ17により検出する。これに限らず、濾過システム1において、処理水使用設備18で消費される透過水W2の水量を、配水ラインL7に設けた流量センサにより検出するように構成してもよい。
本実施形態に係る濾過システム1においては、処理水タンク16と逆洗水用タンク7とを別々に設けたが、これに制限されず、処理水タンク16と逆洗水用タンク7とを共用する1つのタンクとして構成してもよい。
1 濾過システム
2 膜濾過装置群(濾過装置群)
20 膜濾過装置(濾過装置)
32 制御部
321 余力算出部
322 膜濾過装置台数制御部(濾過装置台数制御部)
323 判定部
C1 増加余力通水流量
C2 減少余力通水流量
D1 合計増加余力通水流量
D2 合計減少余力通水流量
min 最小通水流量
VA 増加基準通水流量
VB 減少基準通水流量
W1 原水(被処理水)
W2 透過水

Claims (3)

  1. 負荷率を連続的に変更して被処理水から透過水を製造可能な複数の濾過装置を備える濾過装置群と、要求された透過水の通水流量である要求負荷に応じて前記濾過装置群により製造される透過水の通水流量を制御する制御部と、を備える濾過システムであって、
    前記濾過装置群には、運転させる濾過装置の台数を増加させる基準となる増加基準通水流量が設定されており、
    前記制御部は、
    前記複数の濾過装置のうち運転状態にある濾過装置について、該濾過装置それぞれの最大通水流量と出力通水流量との差である増加余力通水流量を算出すると共に、算出された前記増加余力通水流量の和である合計増加余力通水流量を算出する余力算出部と、
    前記余力算出部により算出された前記合計増加余力通水流量が前記増加基準通水流量を下回った場合に、運転させる濾過装置の台数を増加させる濾過装置台数制御部と、を備える濾過システム。
  2. 前記濾過装置群には、運転させる濾過装置の台数を減少させる基準となる減少基準通水流量が設定されると共に、前記複数の濾過装置には、最も小さい通水状態における通水流量である最小通水流量が設定されており、
    前記余力算出部は、
    前記複数の濾過装置のうち運転状態にある濾過装置について、該濾過装置それぞれの出力通水流量と最小通水流量との差である減少余力通水流量を算出すると共に、算出された前記減少余力通水流量の和である合計減少余力通水流量を算出し、
    前記濾過装置台数制御部は、前記余力算出部により算出された前記合計減少余力通水流量が前記減少基準通水流量を下回った場合に、運転させる濾過装置の台数を減少させる請求項1に記載の濾過システム。
  3. 前記複数の濾過装置には、最も小さい通水状態における通水流量である最小通水流量が設定されており、
    前記濾過装置台数制御部は、運転させる濾過装置の台数を増加させる場合、新たに運転させた濾過装置を前記最小通水流量で運転させる請求項1又は2に記載の濾過システム。
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