エネルギーや水道などの資源の消費の節約意識の高いユーザにとって、資源種別に関する複数の表示項目を容易かつ迅速に比較確認できるか否かは重要な関心事である。しかし、上記従来のキャラクタ表示タイプのディスプレイを採用する機種における複数の表示項目の選択方法の場合には、一つのエネルギー種別に関する複数の項目を上下選択スイッチのみで順次表示切替えを行いつつ所望の項目が表示されるまで画面表示を確認しつつスイッチ操作を行う必要があり、かかる作業を比較したい複数の項目毎に行う必要があり煩雑である。さらに、複数の項目の比較を行うには最後に表示される項目以外の項目を記憶しておく必要があるが、全ての項目を確認するまでに必要のない項目の値が複数目に入り記憶の混乱が生じやすくなるため、最初に記憶した項目の値の記憶が曖昧になってもう一度既に確認した項目の値を再確認するための操作を行う必要が生じていた。
また、キャラクタ表示タイプのディスプレイでは折れ線グラフ表示などを行うことができず、今日の使用量は確認した時点の値が表示されるのみであり、今日の使用量は不均一に増えていくため、今日の目標値に対して今日の使用量が多いのか少ないのかは24:00にならないと正確に把握できない。そのため、ユーザは、1日分の結果が出ている昨日の使用量と昨日の目標量とを比較することにより自身の節約活動の成果を確認することがあるが、上記従来の選択方法では、今日についての項目と昨日についての項目とが直列的に混在しているため、どこに比較したい項目があるのかが分かりにくく、昨日の使用量と目標量とを比較するために行うスイッチ操作回数が多く煩雑なものとなっていた。
そこで、本発明は、スイッチなどの操作部の操作によって複数の選択項目のいずれか一つを選択してその値を画面表示する資源使用量表示装置において、資源使用量の節約活動のために必要な複数項目の値の確認を、より少ない操作回数で容易に行うことのできる資源使用量表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、次の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明の資源使用量表示装置は、第一の期間(例えば昨日、若しくは、今日など)内の使用資源量、第一の期間内の目標資源量及び第二の期間(例えば今日、若しくは、昨日など)内の使用資源量を記憶する記憶手段と、前記第一の期間内の使用資源量、第一の期間内の目標資源量及び第二の期間内の使用資源量を含む複数の選択項目のいずれか一つを選択する選択制御手段と、該選択制御手段によって選択された選択項目の値を表示する表示部とを備え、前記選択制御手段は、第一の期間内の使用資源量の選択状態と第一の期間内の目標資源量の選択状態とを切り替えるための使用量/目標量切替操作部と、第一の期間内の使用資源量の選択状態と第二の期間内の使用資源量の選択状態とを切り替えるための期間切替操作部とを別に備えていることを特徴とするものである(請求項1)。
かかる本発明の資源使用量表示装置によれば、使用量/目標量切替操作部と期間切替操作部とを別に設けたので、第一の期間内の使用資源量と第一の期間内の目標資源量とを比較したいときには使用量/目標量切替操作部を操作すればよく、その際に第二の期間内の使用資源量などの項目には切り替わらないように構成しておくができ、また、第一の期間内の使用資源量と第二の期間内の使用資源量とを比較したいときには期間切替操作部を操作すればよく、その際に第一及び第二の期間内の目標資源量には切り替わらないように構成しておくことができる。したがって、スイッチ操作によって順次選択項目の値が切替表示されるセグメント式ディスプレイを採用する機種において、資源消費の節約活動のために第一の期間内の使用資源量と比較したい第二の期間内の使用資源量や第一の期間内の目標資源量の値を記憶の混乱を生じることなく容易かつ迅速に順次表示確認することができる。
上記本発明の資源使用量表示装置において、第一又は第二の期間内の使用資源量の選択状態で期間切替操作部を操作する毎に、第一及び第二の期間内の使用資源量のいずれかが交互に選択状態となるように選択制御手段が構成されているものとすることができる(請求項2)。これによれば、使用資源量の表示中の期間切替操作部の操作では、第一及び第二の期間内の使用資源量の2つの値が交互に表示されることとなり、2つの異なる期間の使用資源量の比較確認の利便性を一層向上できる。
また、記憶手段には、さらに第二の期間内の目標資源量が記憶され、第一又は第二の期間内の目標資源量の選択状態で期間切替え操作部を操作する毎に、第一及び第二の期間内の目標資源量のいずれかが交互に選択状態となるように選択制御手段が構成されているものとすることができる(請求項1)。これによれば、目標資源量の表示中の期間切替操作部の操作では、第一及び第二の期間内の目標資源量の2つの値が交互に表示されることとなり、2つの異なる期間の目標資源量の比較確認の利便性を一層向上できる。
また、本発明の資源使用量表示装置は、第一の期間内の複数種別毎の複数の使用資源量、第一の期間内の複数種別毎の複数の目標資源量及び第二の期間内の複数種別毎の複数の使用資源量を記憶する記憶手段と、前記第一の期間内の複数種別毎の複数の使用資源量、第一の期間内の複数種別毎の複数の目標資源量及び第二の期間内の複数種別毎の複数の使用資源量を含む複数の選択項目のいずれか一つを選択する選択制御手段と、該選択制御手段によって選択された選択項目の値を表示する表示部とを備え、前記選択制御手段は、複数種別のうちいずれか一の種別を選択操作するための種別選択操作部と、選択された種別の第一の期間内の使用資源量の選択状態と選択された種別の第一の期間内の目標資源量の選択状態とを切り替えるための使用量/目標量切替操作部と、選択された種別の第一の期間内の使用資源量の選択状態と選択された種別の第二の期間内の使用資源量の選択状態とを切り替えるための期間選択操作部とを備えていることを特徴とするものである(請求項3)。
かかる資源使用量表示装置によれば、ガス、電気及び水道などの複数の資源種別の切替操作は種別選択操作部で行うことができ、第一及び第二の期間のいずれかの選択は期間選択操作部で行うことができ、目標量を表示するか使用量を表示するかの選択は使用量/目標量切替操作部で行うことができ、このように表示したい項目の属性毎に異なる操作部を設けたので目的とする選択項目を容易かつ迅速に選択してその値を表示させることができる。さらに、使用量/目標量切替操作部と期間切替操作部とを別に設けたので、第一の期間内の使用資源量と第一の期間内の目標資源量とを比較したいときには使用量/目標量切替操作部を操作すればよく、その際に第二の期間内の使用資源量などの項目には切り替わらないように構成しておくができ、また、第一の期間内の使用資源量と第二の期間内の使用資源量とを比較したいときには期間切替操作部を操作すればよく、その際に第一及び第二の期間内の目標資源量には切り替わらないように構成しておくことができる。したがって、スイッチ操作によって順次選択項目の値が切替表示されるセグメント式ディスプレイを採用する機種において、資源消費の節約活動のために第一の期間内の使用資源量と比較したい第二の期間内の使用資源量や第一の期間内の目標資源量の値を記憶の混乱を生じることなく容易かつ迅速に順次表示確認することができる。
また、上記資源使用量表示装置において、種別選択操作部により選択された種別の第一又は第二の期間内の使用資源量の選択状態で期間切替操作部を操作する毎に、選択された種別の第一及び第二の期間内の使用資源量のいずれかが交互に選択状態となるように選択制御手段が構成されているものとすることができる(請求項4)。これによれば、使用資源量の表示中の期間切替操作部の操作では、選択された種別の第一及び第二の期間内の使用資源量の2つの値が交互に表示されることとなり、2つの異なる期間の使用資源量の比較確認の利便性を一層向上できる。
また、記憶手段には、さらに第二の期間内の複数種別毎の複数の目標資源量が記憶され、種別選択操作部により選択された種別の第一又は第二の期間内の目標資源量の選択状態で期間切替操作部を操作する毎に、選択された種別の第一及び第二の期間内の目標資源量のいずれかが交互に選択状態となるように選択制御手段が構成されているものとすることができる(請求項3)。これによれば、選択された種別の目標資源量の表示中の期間切替操作部の操作では、選択された種別の第一及び第二の期間内の目標資源量の2つの値が交互に表示されることとなり、2つの異なる期間の目標資源量の比較確認の利便性を一層向上できる。
また、本発明の給湯器用リモコンは、上記資源使用量表示装置を備えることを特徴とするものである(請求項5)。これによれば、給湯器リモコンの低コスト化を図りつつも、資源消費の節約活動のために第一の期間内の使用資源量を表示させた確認した後、第一の期間内の目標資源量と第二の期間内の使用資源量のいずれにも容易かつ迅速に表示切替して給湯器用リモコンで確認することができ、確認後の給湯器の動作設定を行う際の節約意識の向上に役立てることができる。
本発明の請求項1に係る資源使用量表示装置によれば、使用量/目標量切替操作部と期間切替操作部とを別に設けたので、第一の期間内の使用資源量と第一の期間内の目標資源量とを比較したいときには使用量/目標量切替操作部を操作すればよく、その際に第二の期間内の使用資源量などの項目には切り替わらないように構成しておくができ、また、第一の期間内の使用資源量と第二の期間内の使用資源量とを比較したいときには期間切替操作部を操作すればよく、その際に第一及び第二の期間内の目標資源量には切り替わらないように構成しておくことができる。したがって、スイッチ操作によって順次選択項目の値が切替表示されるセグメント式ディスプレイを採用する機種において、資源消費の節約活動のために第一の期間内の使用資源量と比較したい第二の期間内の使用資源量や第一の期間内の目標資源量の値を記憶の混乱を生じることなく容易かつ迅速に順次表示確認することができる。
本発明の請求項2に係る資源使用量表示装置によれば、使用資源量の表示中の期間切替操作部の操作では、第一及び第二の期間内の使用資源量の2つの値が交互に表示されることとなり、2つの異なる期間の使用資源量の比較確認の利便性を一層向上できる。
さらに、本発明の請求項1に係る資源使用量表示装置によれば、目標資源量の表示中の期間切替操作部の操作では、第一及び第二の期間内の目標資源量の2つの値が交互に表示されることとなり、2つの異なる期間の目標資源量の比較確認の利便性を一層向上できる。
本発明の請求項3に係る資源使用量表示装置によれば、ガス、電気及び水道などの複数の資源種別の切替操作は種別選択操作部で行うことができ、第一及び第二の期間のいずれかの選択は期間選択操作部で行うことができ、目標量を表示するか使用量を表示するかの選択は使用量/目標量切替操作部で行うことができ、このように表示したい項目の属性毎に異なる操作部を設けたので目的とする選択項目を容易かつ迅速に選択してその値を表示させることができる。さらに、使用量/目標量切替操作部と期間切替操作部とを別に設けたので、第一の期間内の使用資源量と第一の期間内の目標資源量とを比較したいときには使用量/目標量切替操作部を操作すればよく、その際に第二の期間内の使用資源量などの項目には切り替わらないように構成しておくができ、また、第一の期間内の使用資源量と第二の期間内の使用資源量とを比較したいときには期間切替操作部を操作すればよく、その際に第一及び第二の期間内の目標資源量には切り替わらないように構成しておくことができる。したがって、スイッチ操作によって順次選択項目の値が切替表示されるセグメント式ディスプレイを採用する機種において、資源消費の節約活動のために第一の期間内の使用資源量と比較したい第二の期間内の使用資源量や第一の期間内の目標資源量の値を記憶の混乱を生じることなく容易かつ迅速に順次表示確認することができる。
本発明の請求項4に係る資源使用量表示装置によれば、使用資源量の表示中の期間切替操作部の操作では、選択された種別の第一及び第二の期間内の使用資源量の2つの値が交互に表示されることとなり、2つの異なる期間の使用資源量の比較確認の利便性を一層向上できる。
さらに、本発明の請求項3に係る資源使用量表示装置によれば、選択された種別の目標資源量の表示中の期間切替操作部の操作では、選択された種別の第一及び第二の期間内の目標資源量の2つの値が交互に表示されることとなり、2つの異なる期間の目標資源量の比較確認の利便性を一層向上できる。
本発明の請求項5に係る給湯器用リモコンによれば、給湯器リモコンの低コスト化を図りつつも、資源消費の節約活動のために第一の期間内の使用資源量を表示させた確認した後、第一の期間内の目標資源量と第二の期間内の使用資源量のいずれにも容易かつ迅速に表示切替して給湯器用リモコンで確認することができ、確認後の給湯器の動作設定を行う際の節約意識の向上に役立てることができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る資源使用量表示装置として機能する給湯器用リモコン1を示している。該リモコン1は、熱源機としての給湯器(図示せず)の遠隔操作を行うものであり、給湯器と有線若しくは無線により互いに情報交換可能に接続される。また、建物内で消費されるガス、電気及び水道などの資源の使用量を測定するための測定ユニット(図示せず)が給湯器とは別に設置されており、測定ユニットで測定された情報は、給湯器を介して若しくは直接的にリモコン1に送信されるように構成されている。
給湯器は、給湯器で使用される瞬時ガス使用量や瞬時水道使用量を内蔵センサによって測定し、該情報をリモコン1に送信することができる。また、給湯器は、出湯流量と出湯湯温とを計測し、これらに基づいて出湯に要したガス使用量や水道使用量を演算して、リモコン1に送信してもよい。
測定ユニットは、建物に付設されたガスメータや水道メータの検出信号に基づいて瞬時ガス使用量や瞬時水道使用量を計測するとともに、商用電力系統に付設した電流センサ(カレントトランス)及び電圧センサの検出信号に基づいて瞬時電力使用量を計測し、これら情報をリモコン1に送信することができる。なお、測定ユニットの機能を、給湯器に内蔵することもできる。また、一般的に使用電力量(円)を表すときには「電気料金」と表現され、本明細書においても、電力量を「電気」と表現する。
リモコン1は、給湯器の遠隔操作を主として行うための操作装置であって、マイクロプロセッサやメモリ(記憶手段)などにより主構成される制御部(図示せず)と、該制御部によって表示制御が行われるディスプレイ2と、各種操作を行うための操作部3とを備えている。制御部には内部クロックを利用した時計機能が備えられている。また、制御部は、メモリ内に各種制御プログラムや各種制御用データを備え、これら制御プログラムや制御データを用いて、後述する資源使用量表示制御を含む種々の制御を実行する。
ディスプレイ2は、リモコン1の操作部3の操作内容や給湯器の動作状態などの表示を行うものであって、図示実施例ではセグメント式ディスプレイが示されている。該ディスプレイ2は、制御部のマイクロプロセッサによって直接制御されるものであってもよいし、ディスプレイ2の低レベル制御用のコントローラを介してマイクロプロセッサにより表示制御されるものであってもよい。
操作部3には、「運転入/切」スイッチ、「呼出」スイッチ、「追いだき」スイッチ、「ふろ自動」スイッチ、給湯温度や選択項目等の設定切替操作のための上下スイッチ31、「eco」スイッチ、「音量」スイッチ、「ふろ予約」スイッチ、「時計あわせ」スイッチ、エネルギー切替スイッチ32、及び、今日/昨日切替スイッチ33が設けられている。なお、本発明に関連するスイッチにのみ符号を付し、関連性が低いスイッチには符号を省略している。制御部は、各スイッチの所定の操作によって必要な場合には給湯器に対して対応する指令信号を送信するとともに、各操作に応じた表示を行うようにディスプレイ2に指令信号を送信する。
リモコン1の制御部は、その内蔵メモリ(記憶手段)内に、給湯器や測定ユニットから送信される情報に基づいて、日毎(所定期間毎)のガス使用量、水道使用量、電力使用量及びCO2排出量を、所定日数分、例えば今日を含めて直近15日分記憶するように構成されている。今日のガス使用量、水道使用量及び電力使用量は、給湯器や測定ユニットから送信される瞬時使用量をリモコン1の制御部によって積算することで求めることもできるし、測定ユニットや給湯器側で積算したものをリアルタイムで若しくは所定時間間隔(例えば10分毎など)でリモコン1の制御部に送信することもできる。今日のCO2排出量は、今日の電力使用量及び今日のガス使用量に基づいて概算算出することができる。リモコン1の制御部が記憶する日毎のガス使用量、水道使用量、電力使用量及びCO2排出量をどこでどのように算出するかは本願発明の要旨ではなく、適宜の構成とすることができる。
また、制御部のメモリ内には、日毎の目標ガス量、目標水道量、目標電力量及び目標CO2排出量などの資源種別毎の複数の目標資源量が記憶される。各目標資源量は、リモコン1の工場出荷段階で予め基準となる値を設定しておくこともできるが、本実施形態では、制御部が過去の使用状況に基づいて学習して各目標資源量を算出し記憶するように構成されている。例えば、制御部は、ガス、水道、電気などの過去の所定期間分(例えば14日分)の資源種別毎の資源使用量の単位期間(例えば1日)あたりの平均値を算出し、各資源種別毎の平均値を今日の目標資源量として更新することができる。この今日の目標資源量の更新は、例えば0時1分に行うように構成できる。今日の目標資源量の更新の際、その直前に設定されていた目標資源量は昨日の目標資源量としてメモリに記憶しておくことができる。同様に、過去14日分の目標資源量を、日毎かつ資源種別毎に記憶しておくこともできる。このように、目標資源量を過去の使用量に基づいて定期的に更新することにより、ユーザの実際の使用状況に応じて資源種別毎に適切な目標値の自動更新が可能になる。なお、今日の目標資源量は、ユーザがマニュアル設定できるように構成しておくこともできる。また、メモリに記憶される各資源量の値の単位は適宜のものであってよく、表示の際に単位変換した値で表示できる。
ディスプレイ2は、給湯温度や設定温度や設定音量などの数値表示を主として行うための2桁の7セグメント表示領域Aと、資源種別を示す文字及び該資源種別の資源使用量を示すグラフ(図形)を表示するための資源使用量表示領域Bと、資源使用量の数値表示や時間表示などの数値表示を行うための3桁+2桁の7セグメント表示領域Cとを備えており、これら領域A,B,Cが横方向に配設されている。また、これら領域A,B,Cの周囲には、ユーザーに対して所定の情報表示を行うための文字や図形などの特定キャラクタ表示用のセグメントが配設されている。かかる所定の情報表示としては、例えば、領域Aの上方に設けられた「給湯℃」表示や、領域Aと領域Bとの間に設けられた炎図形や「高温」「保温」「優先」表示や、ディスプレイ2の下部に配設された「eco」「ふろ」「静音」「浴室」「暖房」「入」「切」「予熱」表示などがある。
資源使用量表示領域Bには、その中央部に縦5ドット横20ドットのドットマトリクス表示部4と、該ドットマトリクス表示部4の周囲を囲むように円弧状に連続配置された13個の略長方形状のセグメント5とが設けられている。図示実施例では、ドットマトリクス表示部4の左右方向中央付近の上側に一つの補助ドットが、下側に2つの補助ドットが設けられており、これら補助ドットによって「ゆ」などの文字を見やすく表示できるようにしている。ドットマトリクス表示部4を構成する各ドットは個々に独立した略正方形状のセグメントにより構成されている。
上記複数のセグメント5のうち連続配置の始端位置のセグメント5aは、ドットマトリクス表示部4の左右中央部よりも右寄りの下側に位置し、終端位置のセグメント5bは、ドットマトリクス表示部4の左右中央部よりも右寄りの上側に位置し、始端位置のセグメント5aと終端位置のセグメント5bとは、ドットマトリクス表示部4の上下幅よりも大きなスペースを空けて上下に離間配置されている。これにより、ドットマトリクス表示部4は、複数のセグメント5によって表示可能な円弧状図形の内部から上記スペースにまで延設されるようになっている。
上記複数のセグメント5は、領域Bと領域B以外の領域との境界付近に境界に沿って円弧状に配設されており、連続配置の中間位置のセグメント5cは始端位置及び終端位置のセグメント5a,5bに対して左右方向に離れた位置にあるとともにドットマトリクス表示部4の左右方向外側(図示例では左方向外側)に位置している。また、始端位置から連続する10個のセグメント5は青色や緑色などの寒色乃至中性色で表示され、残りの3個のセグメント5(終端位置のセグメント5bから連続する3つのセグメント)は赤色や橙色などの暖色で表示されるようになっている。
領域Cの下部には、領域Cに表示される数値の単位を表示するための複数のセグメントが横方向に整列配置されている。図示例では、「%」表示セグメント、「円」表示セグメント、「円/」表示セグメント、「kWh」表示セグメント、「kg」表示セグメント、「m3」表示セグメント、「l」表示セグメント、「円」表示セグメントが設けられている。また、上記の単位表示用セグメントの下方には、「今日」表示セグメント、「昨日」表示セグメント、「実績」表示セグメント、「目標」表示セグメントが設けられている。
上記ディスプレイ4内の各セグメントは、制御部からの指令信号によって個別に表示状態/非表示状態の切替えを行えるようになっており、図2においては全表示状態で示してある。
次に、上記制御部による資源使用量表示制御の具体的実施例について説明する。
制御部は、トップ画面では、ディスプレイ2の領域Aに給湯設定温度を表示し、領域Cに現在時刻を表示する。なお、トップ画面の領域Bには何も表示しなくてもよいが、現在の給湯湯量をリアルタイムでグラフ表示したり、また、現在の瞬時ガス使用量をリアルタイムでグラフ表示したり、今日の目標ガス量に対する今日の使用ガス量(実績値)の割合をグラフ表示したり、その他適宜の表示を行うことができる。給湯湯量表示を行うときには領域Bのドットマトリクス表示部4に「ゆ」という文字表示を行うことができ、また、使用ガス量表示を行うときにはドットマトリクス表示部4に「ガス」という文字表示を行うことができる。
また、制御部は、エネルギー切替スイッチ32を押す毎に、電力、ガス、水道及びCO2のうちのいずれかの種別を順次選択するように構成されている。而して、エネルギー切替スイッチ32によって種別選択操作部が構成されている。より具体的には、例えば図2に示すように、トップ画面表示中にスイッチ32が押されると電力が選択され、電力選択中にスイッチ32が押されるとガスが選択され、ガス選択中にスイッチ32が押されると水道が選択され、水道選択中にスイッチ32が押されるとCO2が選択され、CO2選択中にスイッチ32が押されるとトップ画面に戻るように構成できる。これら資源の選択の順番は適宜であってよく、図示例の順番に限定されるものではない。
また、図示例では、トップ画面表示中にスイッチ32が押されたときは、まず、今日の使用電力量を料金換算した値でディスプレイ2の領域Cに表示するようになっているが、今日のその他の項目の値を表示するように構成してもよく、昨日の項目の値を表示するように構成することもできる。
各資源に関する複数の選択項目は、今日に関する選択項目と昨日に関する選択項目とに大きく大別されている。各資源毎の日毎の複数の選択項目として、使用資源量の料金換算値、目標資源量の料金換算値、使用資源量の資源種別毎の単位による値、並びに、使用資源量の資源種別毎の単位による値の4つが設けられている。なお、CO2排出量については、今日及び昨日のそれぞれについて、CO2排出量(実績積算値)と、目標量の2つが設けられている。
選択された種別の今日に関する複数の選択項目間は上下スイッチ31(使用量/目標量切替操作部)によって順次切り替えることができるように構成され、同様に選択された種別の昨日に関する複数の選択項目間も上下スイッチ31によって順次切り替えることができるように構成されているが、今日に関する選択項目と昨日に関する選択項目は、上下スイッチ31の操作によっては切り替わらないようにしてある。
今日に関する選択項目と昨日に関する選択項目の切り替えは今日/昨日切替スイッチ33(期間選択操作部)によって行われるように構成されており、今日のいずれかの選択項目が選択されている状態でスイッチ33を押すとその直前に選択されていた項目に対応する昨日の選択項目が選択状態となるとともに、昨日のいずれかの選択項目が選択されている状態でスイッチ33を押すとその直前に選択されていた項目に対応する今日の選択項目が選択状態となる。すなわち、今日/昨日切替スイッチ33を押す毎に、同じ種別、同じ単位、使用量か目標量かも同一の対応する今日と昨日の2つの選択項目が交互に選択状態となる。
なお、いずれかの種別が選択されている状態でエネルギー切替スイッチ32が押されたときは、同じ期間(今日か昨日かが同一)、料金換算値か否かも同一、使用量か目標量かも同一の対応する異なる種別の選択項目が選択状態となる(例えば、昨日の使用電力量(kWh)が選択されているときにスイッチ32が押されると昨日の使用ガス量(m3)が選択されるようにする)ように構成することが好ましいが、資源種別毎にスイッチ32によって種別選択されたときの初期選択状態となる選択項目が固定されていてもよい。
而して、上記上下スイッチ31、エネルギー切替スイッチ32、今日/昨日切替スイッチ33及び上記選択制御を実行する制御部によって、今日の複数種別毎の複数の使用資源量、今日の複数種別毎の複数の目標資源量、昨日の複数種別毎の複数の使用資源量及び昨日の複数種別毎の目標資源量を含む複数の選択項目のいずれか一つを選択する選択制御手段が構成されている。
図3〜図6は、ガスの今日及び昨日の使用量(実績値)や目標量の表示画面例を示している。図3(a)は、トップ画面からエネルギー切替スイッチ32を2回押すことによって選択状態となる今日の使用ガス量をガス料金換算した値を表示する画面である。当該画面表示中は、ディスプレイ2の領域Bのドットマトリクス表示部4に、資源種別を示す「ガス」という文字表示を行うとともに、複数のセグメント5を用いて、今日の目標ガス量に対する今日の使用ガス量の割合を示す円弧状図形によるグラフ表示を行うように構成されている。より詳細には、上記円弧状図形は、目標ガス量に対する使用ガス量の割合が0〜10%のとき始端位置の一つのセグメント5aのみが表示され、該割合が10%増加するごとに隣接するセグメント5が順次追加表示されるようになっており、上記割合が90〜100%のとき始端位置から10個の連続するセグメント5が表示される。さらに、割合が100〜110%のとき11個目のセグメント5の表示がなされ、110〜120%のとき12個目のセグメント5の表示がなされ、120〜130%のとき13個目、すなわち終端位置のセグメント5bの表示がなされる。
また、このとき、ディスプレイ4の領域Cには、今日の使用ガス量をガス料金換算した値が表示されるとともに、該値の下部の「円」表示セグメントを表示状態とし、さらに、「今日」表示セグメント及び「実績」表示セグメントを表示状態とすることによって、今日の使用ガス量を料金換算して表示していることを一目で分かるようにしている。
今日の使用ガス量をガス料金換算して表示しているときに、今日/昨日切替スイッチ33を押すと、図2(b)に示すように昨日の使用ガス量をガス料金換算した値を表示する画面に遷移する。当該画面表示中は、ディスプレイ2の領域Bのドットマトリクス表示部4に、資源種別を示す「ガス」という文字表示を行うとともに、複数のセグメント5を用いて、昨日の目標ガス量に対する昨日の使用ガス量の割合を示す円弧状図形によるグラフ表示を行うように構成されている。また、「昨日」表示セグメントを表示状態としている。かかる昨日の使用ガス量の表示中に再度今日/昨日切替スイッチ33を押すと、今日の使用ガス量の料金換算表示画面に戻る。
さらに、上下スイッチ31の操作によって、図4に示す目標ガス量の料金換算表示画面、図5に示す使用ガス量の体積値の表示画面、図6に示す目標ガス量の体積値の表示画面に順次切り替わる。図4〜図6においても図3と同様に、(a)に今日表示画面を示し、(b)に昨日表示画面を示しており、これら今日表示画面と昨日表示画面とは、それぞれの画面表示中に今日/昨日切替スイッチ33を押すことによって交互に切り替わる。また、画面切替に伴って、「今日」表示セグメント、「昨日」表示セグメント、「実績」表示セグメント、「目標」表示セグメント、及び、単位表示用セグメントが、現在表示中の値や単位に合わせて表示乃至非表示とされる。
なお、電気に関するグラフ表示や値表示を行う際には、領域Bのドットマトリクス表示部4には「デンキ」とカタカナ文字で表示することができ、水道に関するグラフ表示や値表示を行う際には「スイドウ」と表示することができる。
なお、図3及び図5の目標ガス量の値の表示画面においても、領域Bには目標ガス量に対する使用ガス量の割合を示すグラフ表示を行っているが、目標ガス量の値の表示画面においては当該グラフ表示を非表示とすることも可能である。
本実施形態に係る給湯器用リモコン1によれば、対比したい複数の項目の確認の際、まずエネルギー切替スイッチ32の操作によって確認したい資源種別を選択し、次に、上下スイッチ31の操作によって使用量と目標量のいずれか並びに表示単位を選択し、今日/昨日切替スイッチ33の操作によって今日と昨日のいずれか所望のデータを表示状態とすることができる。そして、その値を確認して記憶した後、同じ日付間の異なる項目を確認したい場合には上下スイッチ31を操作すればよく、このとき、上下スイッチ31により切り替わる項目は4つのみであるため記憶の混乱等が生じることなく容易且つ迅速に同じ日付間の複数の項目の確認を行うことができる。また、今日と昨日の対応する項目間で対比したい場合には今日/昨日切替スイッチ33を押すのみで瞬時に対比確認することができる。
また、ディスプレイ4の領域B内に、資源種別を示す「ガス」「デンキ」「スイドウ」などの文字を表示するとともに、該文字表示を囲むように今日若しくは昨日の使用資源量に応じて13段階で円弧状に延びる図形によるグラフ表示を行っているので、当該グラフ表示が何の表示であるのかを直感的に把握することができるとともに、目標資源量に対する使用資源量の割合を10%刻みで段階的にグラフ表示することでユーザの節約意識を一層向上でき、さらに、高い分解能としつつも円弧状のグラフとすることで現在の使用資源量の目標資源量に対する割合を容易に把握することができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜設計変更できる。例えば、第一及び第二の期間は、上記実施形態では昨日と今日としたが、一週間単位や一ヶ月単位などの複数日数区切りで期間を分けてもよく、時間単位で期間を分けることもできる。また、使用量/目標量切替操作部は、上記実施形態では上下スイッチを構成する2つのスイッチにより構成したが、単一のスイッチによって構成することも可能である。また、ディスプレイ2に表示されるガス量や水道量は、給湯器が消費するガス量及び水道量であってもよく、また、ガスメータや水道メータが出力するパルス信号に基づいて計測されたガス量及び水道量(すなわち、建物全体で消費するガス量及び水道量)であってもよい。