JP6286283B2 - 蓋付カップ容器 - Google Patents
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Description
この蓋付カップ容器は、使用者が開封部材を手指等で押し下げると、開封部材が、該開封部材と天壁部とを連結するヒンジ部回りに回動して、この開封部材の切刃部がシール材を破断する。
すなわち、本発明は、内容物が収容される有底筒状のカップ体と、前記カップ体に被着され、前記カップ体の開口部を覆う天壁部を有する蓋体と、これらのカップ体と蓋体との間に配設され、前記カップ体の開口部を密封するシール材と、を備え、前記蓋体は、前記天壁部に形成された貫通孔の上方、又は前記貫通孔内に配置され、前記シール材を破断して開封する開封部材を備える蓋付カップ容器であって、前記開封部材は、第1ヒンジ部を介して前記天壁部に連結された後端縁から前方に向かうに従い漸次上方に向けて延在し、前記開封部材の外周縁のうち、前端縁と後端縁とを接続する左右一対の側端縁と、前記天壁部と、が接続板を介して連結され、前記接続板は、後方から前方に向かうに従い漸次左右方向の幅が広くなり、かつ左右方向に沿って前記開封部材側へ向かうに従い漸次上方に向けて延在し、前記開封部材及び前記天壁部と、前記接続板と、が第2ヒンジ部を介して連結され、前記開封部材には、前後方向に延在し、かつ下方に向けて突出する左右一対の第1切刃部と、これらの第1切刃部における前後方向の中間部同士の間で左右方向に延在し、かつ下方に向けて突出する第2切刃部と、が備えられ、前記第1切刃部は、前後方向に沿って、前記第2切刃部に近づくに従い漸次下方に向けた突出量が大きくなっていることを特徴とする。
本発明の蓋付カップ容器によれば、天壁部に形成された貫通孔のうち開封部材の左右に位置する開口部分を、接続板が覆うので、開封部材の押し下げ操作によって第1、第2切刃部によりシール材が破断させられたときに、カップ体の内容物が飛散した場合であっても、この内容物が接続板に当たるようになっている。つまり、飛散した内容物が接続板に当てられることで、開封部材の上方までは到達しにくくされているので、使用者の手指等に付着しにくい。従って、蓋付カップ容器の開封時に、内容物で手指等が汚れることを防止できる。
このような押さえ部によって、シール材の不規則な破断を防止しつつ、シール材の開口部分の面積を安定して確保できる。
図1に示されるように、本実施形態の蓋付カップ容器1は、飲料等の内容物が収容される有底筒状のカップ体2と、カップ体2に被着され、カップ体2の開口部3を覆う天壁部6を有する蓋体5と、これらのカップ体2と蓋体5との間に配設され、カップ体2の開口部3を密封するシール材4と、蓋体5に被着され、該蓋体5を覆うオーバーキャップ7と、を備えている。
胴部10は、その上端に位置する開口部3から下方に向かうに従い漸次縮径している。底部9は、胴部10の下端部内に配設されている。図示の例では、底部9は、胴部10の下端よりも若干上方に位置している。
シール材4は、例えば合成樹脂や金属箔の単層或いは積層シート、又は金属薄膜層と合成樹脂層とが積層された積層シート等で形成されている。また、フランジ部12の上面にシール材4を固着する方法としては、例えば貼着、圧着、熱溶着、高周波溶着や接着等が挙げられる。
これらの外筒14と内筒13とは、図1の縦断面視において、上方に向けて凸となる曲線状をなす頂壁23により、互いに連結されている。
天壁15aは、外筒14の下端開口縁から径方向外側へ向けて突出するとともに、周方向に沿って延びる環状をなしている。本実施形態では、天壁15aにシール筒24が垂下設されており、該シール筒24は、カップ体2のフランジ部12上に配設されたシール材4の外周縁部に、その上方から当接している。
図2及び図3において、第1ヒンジ部21は左右方向に延在しており、天壁部6に対して開封部材17は、第1ヒンジ部21回りに上下に回動可能である。
また図4に示されるように、第1切刃部31は、下方に向かうに従い漸次刃厚が薄くされており、下端に位置する前記先鋭部において最も鋭利な刃先とされている。
また、第1切刃部31において接続板18に隣り合う前記後方部分の前後方向に沿う長さが、該後方部分より前方に位置する前方部分の前後方向に沿う長さ以上の大きさとされている。
また図1に示されるように、第2切刃部32は、下方に向かうに従い漸次刃厚が薄くされており、下端に位置する前記先鋭部において最も鋭利な刃先とされている。
ただし、注出口20の形状はこれに限定されるものではなく、例えば前記矩形孔状以外の多角形孔状、円形孔状、楕円形孔状、及び孔の内周の一部が分断されるように形成された切り欠き孔状等であってもよい。また注出口20を設けなくてもよい。
本実施形態では、接続板18は、三角形板状をなしている。尚、接続板18の形状は前記三角形板状に限定されるものではなく、例えば後端縁が上底で前端縁が下底とされた台形板状等であってもよい。
尚、開封部材17及び一対の接続板18が反転した後は、開封部材17及び一対の接続板18が天壁部6の下方に配置された反転後の前記谷型の形状が、そのまま維持される。
本実施形態の蓋付カップ容器1によれば、天壁部6に形成された貫通孔8のうち開封部材17の左右に位置する開口部分(具体的には図2及び図3に示される平面視で、貫通孔8における被カバー部16のうち開封部材17の左右に位置する部分)を、接続板18が覆うので、開封部材17の押し下げ操作によって第1、第2切刃部31、32によりシール材4が破断させられたときに、カップ体2の内容物が飛散した場合であっても、この内容物が接続板18に当たるようになっている。つまり、飛散した内容物が接続板18に当てられることで、開封部材17の上方までは到達しにくくされているので、使用者の手指等に付着しにくい。従って、蓋付カップ容器1の開封時に、内容物で手指等が汚れることを防止できる。
尚、本実施形態では、一対の第1切刃部31の前後方向の中間部同士を第2切刃部32が連結しているので、シール材4をより精度よく前記H字状に切断可能である。
この破断部分Bは、切刃部全体として下面視H字状をなす第1、第2切刃部31、32に切断されることにより、全体としてH字状に形成される。具体的に、シール材4の破断部分Bのうち、前後方向に延在するとともに、左右方向に間隔をあけて配置された一対の切断部分B1が、一対の第1切刃部31によって切断される。また、これら切断部分B1同士の間で左右方向に延在する切断部分B2が、第2切刃部32によって切断される。
また切断部分B1については、シール材4の前端部から後端部にわたって形成されており、具体的に切断部分B1の前後方向の長さは、図1において2点鎖線で示される反転動作後の第1切刃部31が、シール材4に切り込んだ領域(シール材4の下方に位置する領域)に対応している。
尚、開封部材17及び接続板18の反転動作の完了に先立ち、第1、第2切刃部31、32によりシール材4が破断されるため、該切刃部31、32以外の部分によりシール材4が不規則に破断されることが防止されている。このため、シール材4に安定した破断開口を形成できる。
つまり、本実施形態によれば、シール材4の特定の範囲(所期する範囲)を特定の開口形状(所期する開口形状)となるように、精度よく安定して破断できる。これにより、破断時にシール材4の一部が分離してしまうことも防止される。
すなわち上記構成によれば、第1切刃部31によって開口されるシール材4の破断部分Bの前後方向に沿う全体の領域(全長)のうち、半分以上の領域(図5において符号BBが指す領域)を接続板18によって覆うことができるので、上述した作用効果がより格別顕著なものとなる。
すなわち上記構成によれば、第1切刃部31のうち、第2切刃部32よりも前方に位置する部分で切断したシール材4の破断部分B(具体的には、図5に符号BFで示される部分)を、押さえ部19によって押さえることができる。これにより、シール材4が破断されて形成された開口部分が、シール材4の破断部分Bによって閉塞されるのを(覆われるのを)防ぐことができる。つまり図1に示されるように、開封時にシール材4の破断部分Bを、開封部材17の押さえ部19が押さえることで、内容物の取り出し時の流動などによりこの開口した破断部分Bが閉じてしまうことを防止できるとともに、該破断部分Bを大きく開いたままに維持することができる。
このような押さえ部19によって、シール材4の不規則な破断を防止しつつ、シール材4の開口部分の面積を安定して確保できる。
すなわち上記構成によれば、開封部材17の第2切刃部32よりも前方にわたって第1切刃部31が延びているので、シール材4において注出口20の直下に位置する部分BFを、第1切刃部31によって切断でき、該切断部分(破断部分)BFから注出口20へと内容物をスムーズに流すことができる。
さらに本実施形態では、第1切刃部31が、開封部材17における接続板18との連結部分(第2切刃部32よりも後方部分)及びその前方にわたって延在しており、開封部材17において前記連結部分よりも前方に位置する部分に、注出口20が形成されている。つまり、開封部材17の前記連結部分よりも前方に、内容物を容器の外部に注出する注出口20が形成されているので、内容物の注出が接続板18によって妨げられることはなく、安定して注出を行うことができる。
すなわち上記構成によれば、図5に示されるように、第2切刃部32がシール材4を切断し始める位置S2を、一対の第1切刃部31がシール材4を切断し始める位置S1から離間させることができる。これにより、開封部材17を押し下げたときに、第1、第2切刃部31、32がシール材4における所期した複数箇所を、互いの切断に影響を及ぼし合うことなくそれぞれ安定して切断し始めた後、これらの切断箇所同士がH字状に接続される。従って、シール材4に対して所期した開口形状を所期した位置に、精度よく安定して形成できる。
また、オーバーキャップ7は設けられていなくてもよい。
2 カップ体
3 開口部
4 シール材
5 蓋体
6 天壁部
8 貫通孔
17 開封部材
18 接続板
19 押さえ部
20 注出口
21 第1ヒンジ部
22 第2ヒンジ部
31 第1切刃部
32 第2切刃部
O 容器軸
Claims (6)
- 内容物が収容される有底筒状のカップ体と、
前記カップ体に被着され、前記カップ体の開口部を覆う天壁部を有する蓋体と、
これらのカップ体と蓋体との間に配設され、前記カップ体の開口部を密封するシール材と、を備え、
前記蓋体は、前記天壁部に形成された貫通孔の上方、又は前記貫通孔内に配置され、前記シール材を破断して開封する開封部材を備える蓋付カップ容器であって、
前記開封部材は、第1ヒンジ部を介して前記天壁部に連結された後端縁から前方に向かうに従い漸次上方に向けて延在し、
前記開封部材の外周縁のうち、前端縁と後端縁とを接続する左右一対の側端縁と、前記天壁部と、が接続板を介して連結され、
前記接続板は、後方から前方に向かうに従い漸次左右方向の幅が広くなり、かつ左右方向に沿って前記開封部材側へ向かうに従い漸次上方に向けて延在し、
前記開封部材及び前記天壁部と、前記接続板と、が第2ヒンジ部を介して連結され、
前記開封部材には、
前後方向に延在し、かつ下方に向けて突出する左右一対の第1切刃部と、
これらの第1切刃部における前後方向の中間部同士の間で左右方向に延在し、かつ下方に向けて突出する第2切刃部と、が備えられ、
前記第1切刃部は、前後方向に沿って、前記第2切刃部に近づくに従い漸次下方に向けた突出量が大きくなっていることを特徴とする蓋付カップ容器。 - 請求項1に記載の蓋付カップ容器であって、
この蓋付カップ容器を容器軸方向から見た平面視で、
前記第1切刃部の後方部分と、前記接続板と、が左右方向に並んで配置されており、
前記第1切刃部における前記後方部分の前後方向に沿う長さが、該後方部分より前方に位置する前方部分の前後方向に沿う長さ以上の大きさとされていることを特徴とする蓋付カップ容器。 - 請求項1又は2に記載の蓋付カップ容器であって、
前記開封部材は、一対の前記第1切刃部同士の間に位置して下方に向けて突出し、かつ前記第2切刃部よりも前方に配置された押さえ部を備えることを特徴とする蓋付カップ容器。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓋付カップ容器であって、
前記第1切刃部の下端と、前記第2切刃部の下端と、が互いに同じ高さに配置されることを特徴とする蓋付カップ容器。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の蓋付カップ容器であって、
前記開封部材における前記第2切刃部よりも前方に位置する部分には、注出口が形成されることを特徴とする蓋付カップ容器。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の蓋付カップ容器であって、
前記第2切刃部は、左右方向に沿って、一対の前記第1切刃部から離間するに従い漸次下方に向けた突出量が大きくなっていることを特徴とする蓋付カップ容器。
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2014
- 2014-05-29 JP JP2014111234A patent/JP6286283B2/ja active Active
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