JP6285804B2 - 自動車 - Google Patents

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Description

本発明は、前輪および後輪の一方を駆動するエンジンと、前輪および後輪の一方の駆動、ならびに、前輪および後輪の一方の回転に基づく発電が可能なフロントモータと、前輪および後輪の一方の発電、ならびに、前輪および後輪の一方の駆動が可能な発電機と、エンジン、発電機および前輪との間で動力を伝達する動力分割機構と、フロントモータおよび発電機の少なくとも一方で発電された電力で前輪および後輪の他方を駆動するリヤモータとを有する自動車に関する。
従来、自動車としては、例えば前輪を駆動するエンジンと、前輪の駆動および前輪の回転に基づく発電が可能なフロントモータと、前輪の回転に基づく発電および前輪の駆動が可能な発電機と、エンジン、発電機および前輪との間で動力を伝達する動力分割機構と、フロントモータおよび発電機の少なくとも一方で発電された電力で後輪を駆動するリヤモータとを有する4輪駆動車が提案されている(特許文献1参照)。
このような自動車では、前輪に伝達すべきフロント駆動力と後輪に伝達すべきリヤ駆動力との予め設定された駆動力比に基づいて、システム効率が最大となるように、エンジン、フロントモータ、発電機、リヤモータが制御されている。
特開2007−313982号公報
ところで、上記のような自動車では、走行条件の変化に伴って、フロント駆動力とリヤ駆動力の駆動力比を変化させるようにしている。このように、駆動力比を変化させた場合には、上記したように、予め設定されたフロント駆動力とリヤ駆動力との駆動力比に基づいて、システム効率が最大となるように、エンジン、フロントモータ、発電機、リヤモータを制御しても、必ずしもシステム効率が最大となるとは限らない。
そこで、本発明は、システム効率を向上することが可能な自動車を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の自動車は、前輪および後輪の一方を駆動するエンジンと、前記前輪および前記後輪の一方の駆動と、該前輪および該後輪の一方の回転に基づく発電とが可能な第1モータと、前記前輪および前記後輪の一方の回転に基づく発電と、該前輪および該後輪の一方の駆動とが可能な発電機と、前記エンジン、前記発電機および前記前後輪との間で動力を伝達する動力分割機構と、前記第1モータおよび前記発電機の少なくとも一方で発電された電力で前記前輪および前記後輪の他方を駆動する第2モータと、前記エンジン、前記第1モータ、前記発電機および前記第2モータの駆動または発電を制御する制御部と、を備える自動車であって、前記制御部は、前記前輪および前記後輪の一方に伝達すべき第1要求駆動力、および、該前輪および該後輪の他方に伝達すべき第2要求駆動力を導出する駆動力導出部と、予め設定された前記第1要求駆動力と前記第2要求駆動力との駆動力比に基づいて、エンジン効率と動力伝達および電力伝達の伝達効率とで表されるシステム効率が最大となり、かつ、該第1要求駆動力を出力するように、前記エンジン、前記第1モータおよび前記発電機が駆動または発電した場合のシステム効率を第1候補として導出し、また、該第1モータがゼロ電流で駆動し、かつ、該第1要求駆動力を出力するように、該エンジン、該第1モータおよび該発電機が駆動または発電した場合のシステム効率を第2候補として導出する候補導出部と、前記第1候補および前記第2候補のうちシステム効率が高い候補を選択し、選択した候補のシステム効率となるように前記エンジン、前記第1モータおよび前記発電機を駆動または発電させる駆動制御部とを備える。
また、前記候補導出部は、前記エンジン効率が最大となり、かつ、前記第1要求駆動力を出力するように、前記エンジン、前記第1モータおよび前記発電機が駆動または発電した場合のシステム効率を第3候補として導出し、前記駆動制御部は、前記第1候補、前記第2候補および前記第3候補のうちシステム効率が最も高い候補を選択し、選択した候補のシステム効率となるように前記エンジン、前記第1モータおよび前記発電機を駆動または発電させるようにしてもよい。
また、前記候補導出部は、動力および電力の伝達効率が最大となり、かつ、前記第1要求駆動力を出力するように、前記エンジン、前記第1モータ、前記発電機が駆動または発電した場合のシステム効率を第4候補として導出し、前記駆動制御部は、前記第1候補、前記第2候補および第4候補のうちシステム効率が最も高い候補を選択し、選択した候補のシステム効率となるように前記エンジン、前記第1モータおよび前記発電機を駆動または発電させるようにしてもよい。
本発明によれば、システム効率を向上することができる。
自動車の構成を示す図である。 自動車の動力伝達経路を示す図である。 動力伝達および電力伝達を説明する図である。 駆動制御処理の流れを説明したフローチャート(1)である。 駆動制御処理の流れを説明したフローチャート(2)である。 システム効率のシミュレーション結果(1)を示す図である。 システム効率のシミュレーション結果(2)を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、自動車100の構成を示す図である。図1に示すように、自動車100は、エンジン102、ダンパ104、発電機106、動力分割機構108、ギヤ機構110、ドライブシャフト112、右前輪114、左前輪116により構成されるフロント機械系動力伝達経路を有している。また、自動車100は、フロントモータ118、ギヤ機構120、ドライブシャフト112、右前輪114、左前輪116により構成されるフロント電気系動力伝達経路を有している。また、自動車100は、リヤモータ122、ギヤ機構124、ドライブシャフト126、右後輪128、左後輪130により構成されるリヤ動力伝達経路を有している。
自動車100は、フロント機械系動力伝達経路およびフロント電気系動力伝達経路を介して伝達される動力により右前輪114および左前輪116を駆動し、リヤ動力伝達経路を介して伝達される動力により右後輪128および左後輪130を駆動する。したがって、自動車100は、4輪駆動可能な車両である。なお、フロント機械系動力伝達経路、フロント電気系動力伝達経路およびリヤ動力伝達経路の詳細については後述する。
エンジン102は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンが適応され、不図示の燃料タンクから供給される燃料(ガソリン、ディーゼル等)を燃焼させることで動力を得、得られた動力をダンパ104に出力する。エンジン102は、エンジンコントロールユニット(以下、ECUとも呼ぶ)132と接続され、ECU132の制御指令に基づいて駆動する。
発電機106、フロントモータ118およびリヤモータ122は、インバータ134、136および138にそれぞれ接続される。インバータ134、136および138は、相互に接続されている。
発電機106は、発電することにより得られた電力をインバータ134を介して出力する。また、発電機106は、発電とは異なるタイミングにおいてモータとしても機能し、インバータ134を介して供給される電力により駆動する。フロントモータ118は、インバータ136を介して供給される電力により駆動する。また、フロントモータ118は、駆動とは異なるタイミングにおいて発電機としても機能し、発電することにより得られた電力をインバータ136を介して出力する。リヤモータ122は、インバータ138を介して供給される電力により駆動する。
制御部140は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を含むマイクロコンピュータでなり、各部を統括制御する。制御部140には、回転数センサ152、154、156、アクセルペダルセンサ158、ブレーキペダルセンサ160、車速センサ162、加速度センサ164とそれぞれ接続され、各センサ(152〜164)で検出された値を示す信号が入力される。また、制御部140は、ECU132、インバータ134、136、138と接続され、各センサ(152〜164)から入力される信号に基づいて、ECU132、インバータ134、136、138を介してエンジン102、発電機106、フロントモータ118、リヤモータ122の駆動または発電を制御する。
ECU132は、エンジン102のエンジン回転数を検出し、エンジン回転数を示す信号を制御部140に出力する。回転数センサ152、154、156は、例えばレゾルバでなり、発電機106、フロントモータ118、リヤモータ122の回転数をそれぞれ検出し、回転数を示す信号を制御部140に出力する。
アクセルペダルセンサ158は、アクセルペダルの踏込み量(アクセル踏込み量)を検出し、アクセル踏込み量を示す信号を制御部140に出力する。ブレーキペダルセンサ160は、ブレーキペダルの踏み込み量(ブレーキ踏込み量)を検出し、ブレーキ踏込み量を示す信号を制御部140に出力する。
車速センサ162は、自動車100の車速を検出し、車速を示す信号を制御部140に出力する。加速度センサ164は、自動車100の加速度を検出し、加速度を示す信号を制御部140に出力する。
(動力伝達経路)
図2は、自動車100の動力伝達経路を示す図である。自動車100は、上記したように、フロント機械系動力伝達経路、フロント電気系動力伝達経路、リヤ動力伝達経路を有している。図2に示すように、フロント機械系動力伝達経路では、エンジン102が、出力軸102aを介してダンパ104に接続される。ダンパ104は、出力軸102aが振動しながら回転するので、振動を抑制しつつエンジン102からの動力を入力軸104aに伝達する。
動力分割機構108は、サンギヤ108a、プラネタリギヤ108b、リングギヤ108c、キャリア108dにより構成される遊星歯車である。リングギヤ108cは、サンギヤ108aと同軸上に配置され、かつサンギヤ108aの径方向外側に配置される。プラネタリギヤ108bは、サンギヤ108aとリングギヤ108cとの間に複数配置されており、サンギヤ108aおよびリングギヤ108cとそれぞれ噛み合っている。キャリア108dは、サンギヤ108aと同軸上に回転自在に支持されており、プラネタリギヤ108bを回転自在に支持する。したがって、プラネタリギヤ108bは、プラネタリギヤ108bの中心軸線周りに自転可能であるとともに、キャリア108dの中心軸線周りに公転可能である。
サンギヤ108aは、発電機106の回転軸106aに接続されており、回転軸106aと一体回転する。リングギヤ108cは、ギヤ機構110の第1ギヤ110aに接続されており、第1ギヤ110aと一体回転する。キャリア108dは、入力軸104aに接続されており、入力軸104aと一体回転する。
ギヤ機構110は、第1ギヤ110aおよび第2ギヤ110bで構成され、それぞれが噛合されている。第2ギヤ110bは、ドライブシャフト112に接続され、ドライブシャフト112、右前輪114、左前輪116と一体回転する。
フロント機械系動力伝達経路では、エンジン102から出力された動力が、ダンパ104を介して動力分割機構108のキャリア108dに伝達される。そうすると、動力分割機構108では、キャリア108dが回転することで公転するプラネタリギヤ108bの回転によって、サンギヤ108aおよびリングギヤ108cが動力を伝達しつつ独立した回転数で回転する。これにより、動力分割機構108は、エンジン102から伝達された動力を分割して、一方で、サンギヤ108aを介して発電機106に伝達するとともに、他方で、リングギヤ108c、ギヤ機構110、ドライブシャフト112を介して右前輪114、左前輪116に伝達する。発電機106は、サンギヤ108aを介して伝達された動力により発電する。
また、フロント機械系動力伝達経路では、発電機106がモータとして機能する場合には、エンジン102から出力された動力が、ダンパ104を介して動力分割機構108のキャリア108dに入力されるとともに、発電機106から出力された動力が動力分割機構108のサンギヤ108aに入力される。そうすると、動力分割機構108では、サンギヤ108aおよびプラネタリギヤ108bの回転によってリングギヤ108cが回転する。これにより、動力分割機構108は、エンジン102から入力される動力、および、発電機106から入力される動力を、リングギヤ108c、ギヤ機構110、ドライブシャフト112を介して右前輪114、左前輪116に伝達する。
フロント電気系動力伝達経路では、フロントモータ118の回転軸118aがギヤ機構120の第1ギヤ120aに接続され、回転軸118aと第1ギヤ120aが一体回転する。ギヤ機構120は、第1ギヤ120aおよび第2ギヤ120bで構成され、それぞれが噛合されている。第2ギヤ120bは、ドライブシャフト112に接続され、ドライブシャフト112、右前輪114、左前輪116と一体回転する。
したがって、フロントモータ動力伝達経路では、フロントモータ118から入力される動力を、ギヤ機構120、ドライブシャフト112を介して右前輪114、左前輪116に伝達する。また、フロントモータ118が発電機として機能する場合には、フロント機械系動力伝達経路から入力される動力がドライブシャフト112、ギヤ機構120を介してフロントモータ118に入力され、入力された動力によりフロントモータ118が発電する。
リヤ動力伝達経路では、リヤモータ122の回転軸122aがギヤ機構124の第1ギヤ124aに接続され、回転軸122aと第1ギヤ124aが一体回転する。ギヤ機構124は、第1ギヤ124aおよび第2ギヤ124bで構成され、それぞれが噛合されている。第2ギヤ124bは、ドライブシャフト126に接続され、ドライブシャフト126、右後輪128、左後輪130と一体回転する。
したがって、リヤ動力伝達経路では、リヤモータ122から入力される動力を、ギヤ機構124、ドライブシャフト126を介して右後輪128、左後輪130に伝達する。また、リヤ動力伝達経路は、発電機106またはフロントモータ118から一方的に電力を供給してリヤモータ122が駆動するので、フロント機械系動力伝達経路およびフロント電気系動力伝達経路に対して一方的に動力を伝達するとも言える。
(動力伝達および電力伝達)
図3は、動力伝達および電力伝達を説明する図である。なお、図3中、実線矢印は動力伝達を示し、白抜き矢印は電力伝達を示し、破線矢印は引き摺り損失を示す。上記した自動車100では、以下の4ケースの動力伝達および電力伝達が考えられる。
第1ケースは、図3(a)に示すように、エンジン102の動力が、発電機106および右前輪114、左前輪116に伝達される。そして、発電機106で発電された電力は、フロントモータ118およびリヤモータ122に供給され、フロントモータ118の動力が右前輪114および左前輪116に伝達され、リヤモータ122の動力が右後輪128および左後輪130に伝達される。第1ケースでは、エンジン102からの直接の動力伝達がフロントモータ118およびリヤモータ122からの動力伝達よりも大きくなるように設定されている。そのため、エンジン102からの動力伝達の方が大きい状態を維持しつつ、フロントモータ118およびリヤモータ122からの動力伝達の割合を大きくすると、発電機106による発電量を増加させる必要があり、自動車100全体でのシステム効率が悪化する。
第2ケースは、図3(b)に示すように、フロントモータ118がゼロ電流、つまりモータおよび発電機のどちらとしても機能せず、エンジン102の動力が、発電機106および右前輪114、左前輪116に伝達される。そして、発電機106で発電された電力は、リヤモータ122のみに供給され、リヤモータ122の動力が右後輪128および左後輪130に伝達される。第2ケースでは、フロントモータ118に電力を供給することがないので、発電機106、フロントモータ118およびリヤモータ122間の電力伝達を必要最小限に抑えたケースと言える。リヤモータ122の必要電力が大きくなった場合、発電機106の発電量の増加に伴ってエンジン102の回転数を上げる必要があり、エンジン102の燃費最良点からの差が大きくなる可能性がある。また、フロントモータ118には引き摺り損失が発生するため、電気系損失は、発電機106の損失、フロントモータ118の引き摺り損失、および、リヤモータ122の損失の和となる。
第3ケースは、図3(c)に示すように、発電機106およびフロントモータ118が発電機として機能し、エンジン102の動力が、発電機106、フロントモータ118および右前輪114、左前輪116に伝達される。そして、発電機106およびフロントモータ118で発電された電力は、リヤモータ122に供給され、リヤモータ122の動力が右後輪128および左後輪130に伝達される。第3ケースでは、第2ケースと比べ、発電機106の発電量が小さいため、エンジン102の回転数を低くすることができる。電気系損失は、発電機106の損失、フロントモータ118の損失、および、リヤモータ122の損失の和となる。
第4ケースは、図3(d)に示すように、発電機106がモータとして機能し、フロントモータ118が発電機として機能し、エンジン102の動力が、フロントモータ118、右前輪114、左前輪116に伝達される。そして、フロントモータ118で発電された電力は、発電機106およびリヤモータ122に供給され、発電機106の動力がフロントモータ118、右前輪114、左前輪116に伝達され、リヤモータ122の動力が右後輪128および左後輪130に伝達される。第4ケースでは、第1ケースと比べ、エンジン102の回転数を低くすることができるが、発電機106の駆動量が増加すると、フロントモータ118の発電量が大きくなるとともに、発電機106の駆動量の増加に伴い、フロントモータ118の発電量が大きくなり電気系損失が増加する。
このように、自動車100では、4つのケースのうちのいずれかのケースの動力伝達および電力伝達が行われる。
ここで、自動車100全体でのシステム効率は、エンジン効率および伝達効率の積で表される。伝達効率は、エンジン102からの動力伝達における機械系損失と、発電機106、フロントモータ118、リヤモータ122からの動力伝達および電力伝達における電気系損失に支配される。
従来の自動車では、前輪に伝達すべきフロント駆動力(第1要求駆動力)と、後輪に伝達すべきリヤ駆動力(第2要求駆動力)との予め設定された駆動力比(例えば1:1)に基づいて、システム効率が最大となるように、エンジン、発電機、フロントモータおよびリヤモータが制御されている。そして、このような自動車では、路面状況や旋回時などの走行条件が変化すると、フロント駆動力とリヤ駆動力との駆動力比を変化させるようにしている。このように、駆動力比を変化させた場合には、上記したように、フロント駆動力とリヤ駆動力との予め設定された駆動力比に基づいてシステム効率が最大となるように、エンジン、フロントモータ、発電機、リヤモータを制御しても、必ずしも実際のシステム効率が最大となるとは限らない。
そこで、制御部140は、詳しくは後述する4つの候補における燃料流量FGを導出し、4つの候補の中から最も燃料流量が少ない候補、すなわち、システム効率が最大となる候補を選択し、選択した候補に対応する条件でエンジン102、発電機106、フロントモータ118、リヤモータ122を制御する。
第1候補は、予め設定されたフロント駆動力とリヤ駆動力との駆動力比に基づいて、システム効率が最大となるように、エンジン102、発電機106、フロントモータ118、リヤモータ122を駆動または発電させた場合の燃料流量FG1が導出される。第1候補は、予め設定された駆動力比でエンジン102、発電機106、フロントモータ118、リヤモータ122を駆動または発電させた場合にシステム効率が最大となる。
第2候補は、上記した第2ケースのようにフロントモータ118がゼロ電流であり、中速(例えば20km/h〜60km/h)〜高速(例えば60km/h〜)において電気系損失が最小で、伝達効率が最大となるように、エンジン102、発電機106、フロントモータ118、リヤモータ122を駆動または発電させた場合の燃料流量FG2が導出される。つまり、第2候補は、フロントモータ118がゼロ電流である第2ケースの場合について、伝達効率が最大となる動力伝達および電力伝達の領域をカバーすることができる。
第3候補は、伝達効率に拘わらず、システム効率のうちのエンジン効率に着目し、エンジン効率が最良点となるように、エンジン102、発電機106、フロントモータ118、リヤモータ122を駆動または発電させた場合の燃料流量FG3が導出される。第3候補は、伝達効率の変動が小さい場合の動力伝達および電力伝達の領域をカバーすることができる。
第4候補は、低速(例えば20km/h以下)〜中速で電気系損失が最小であり、伝達効率が最大となるように、エンジン102、発電機106、フロントモータ118、リヤモータ122を駆動または発電させた場合の燃料流量FG4が導出される。低速〜中速においては、上記の第4ケースで自動車100が駆動されることはないので、低速〜中速で電気系損失が最小となる、すなわち、伝達効率が最大となる状態では、エンジン102の回転数が最小となる。同一出力ではエンジン102の回転数が最小のときにトルクが最大となるので、第4候補は、低速〜中速で伝達効率が最大となる動力伝達および電力伝達の領域をカバーすることができる。
以下では、制御部140により、第1候補〜第4候補の燃料流量FGn(n=1〜4)が導出され、導出された第1候補〜第4候補の燃料流量FGnに基づいて、エンジン102、発電機106、フロントモータ118、リヤモータ122を制御する駆動制御処理について説明する。制御部140は、図1に示すように、駆動制御処理を実行する際、信号取得部200、駆動力導出部202、候補導出部204、駆動制御部206として機能する。
信号取得部200は、回転数センサ152、154、156、アクセルペダルセンサ158、ブレーキペダルセンサ160、車速センサ162、加速度センサ164から信号を所定間隔毎にそれぞれ取得する。
駆動力導出部202は、アクセルペダルセンサ158から取得したアクセルペダルの踏み込み量、および、車速センサ162から取得した車速Vに基づいて、予めROMに格納された要求駆動力マップを参照して、自動車100全体での要求駆動力FTを決定する。そして、駆動力導出部202は、車速センサ162から取得した車速V、および、加速度センサ164から取得した加速度Accに基づいてAWD(All Wheel Drive)制御を行い、右前輪114、左前輪116に伝達すべきフロント駆動力FF、および、右後輪128、左後輪130に伝達すべきリヤ駆動力FRを導出する。また、駆動力導出部202は、導出したリヤ駆動力FR、タイヤ半径RT、ギヤ機構124のギヤ比(リヤモータ伝達ギヤ比)iMR、ギヤ機構124のギヤ効率(リヤモータ伝達ギヤ効率)kGMRを、下記の(1)式に代入してリヤモータトルクTMRを導出する。
TMR=FR×RT/imR/kGMR ・・・(1)
続いて、候補導出部204は、第1候補の燃料流量FG1を導出するための、フロント機械系伝達経路による駆動力(フロント機械系伝達駆動力)FFE1、および、エンジン102のエンジントルクTEG1を導出する。具体的には、候補導出部204は、車速Vと要求駆動力FTに基づいて、予めROMに格納されたフロント機械系伝達駆動力マップを参照して第1候補のフロント機械系伝達駆動力FFE1を導出する。また、候補導出部204は、フロント機械系伝達駆動力FFE1、タイヤ半径RT、動力分割機構108のサンギヤ108aとリングギヤ108cのギヤ比(動力分割機構ギヤ比)iPS、ギヤ機構110のギヤ比(フロント機械系伝達ギヤ比)iEF、ギヤ機構110のギヤ効率(フロント機械系伝達ギヤ効率)kGEFを、下記の(2)式に代入してエンジントルクTEG1を導出する。
TEG1=FFE1×(1+iPS)×RT/iEF/kGEF ・・・(2)
次に、候補導出部204は、第2候補の燃料流量FG2を導出するための、フロント機械系伝達駆動力FFE2およびエンジントルクTEG2を導出する。具体的には、候補導出部204は、フロントモータ118の回転数(フロントモータ回転数)NMFに基づいて、フロントモータ118の電流がゼロとなるフロントモータトルクTMF2を、予めROMに格納されたフロントモータトルクマップを参照して導出する。なお、フロントモータ118の電流がゼロとなる場合には、引き摺り損失分のフロントモータトルクTMF2が発生する。そして、候補導出部204は、フロント駆動力FF、フロントモータトルクTMF2、ギヤ機構120のギヤ比(フロントモータ伝達ギヤ比)iMF、ギヤ機構120のギヤ効率(フロントモータ伝達ギヤ効率)kGMFを、下記の(3)式に代入してフロント機械系伝達駆動力FFE2を導出する。
FFE2=FF−TMF2×iMF/kGMF ・・・(3)
また、候補導出部204は、フロント機械系伝達駆動力FFE2、タイヤ半径RT、動力伝達機構ギヤ比iPS、フロント機械系伝達ギヤ比iEF、伝達ギヤ効率kGEFを、下記の(4)式に代入してエンジントルクTEG2を導出する。
TEG2=FFE2×(1+iPS)×RT/iEF/kGEF ・・・(4)
なお、候補導出部204は、エンジントルクTEG2が最大トルクTEGmaxよりも大きい場合には、エンジントルクTEG2を後述する最大トルクTEGmax(エンジントルクTEG4)に、フロント機械系伝達駆動力FFE2をフロント機械系伝達駆動力FFE4に置換するようにしてもよい。
次に、候補導出部204は、第3候補の燃料流量FG3を導出するための、フロント機械系伝達駆動力FFE3およびエンジントルクTEG3を導出する。具体的には、候補導出部204は、車両要求出力PTに基づいて、予めROMに格納されたエンジントルクマップを参照して、エンジン効率が最良となるフロント機械系伝達駆動力FFE3を導出する。また、候補導出部204は、フロント機械系伝達駆動力FFE3、タイヤ半径RT、動力伝達機構ギヤ比iPS、フロント機械系伝達ギヤ比iEF、伝達ギヤ効率kGEFを、下記の(5)式に代入してエンジントルクTEG3を導出する。
TEG3=FFE3×(1+iPS)×RT/iEF/kGEF ・・・(5)
次に、候補導出部204は、第4候補の燃料流量FG4を導出するための、フロント機械系伝達駆動力FFE4およびエンジントルクTEG4を導出する。具体的には、候補導出部204は、車両要求出力PTに基づいて、エンジントルクマップを参照して、トルクが最大となる最大トルクTEGmaxをフロント機械系伝達駆動力FFE4として導出する。また、候補導出部204は、フロント機械系伝達駆動力FFE4、タイヤ半径RT、動力伝達機構ギヤ比iPS、フロント機械系伝達ギヤ比iEF、伝達ギヤ効率kGEFを、下記の(6)式に代入してエンジントルクTEG4を導出する。
TEG4=FFE4×(1+iPS)×RT/iEF/kGEF ・・・(6)
そして、候補導出部204は、第1候補〜第4候補のフロント機械系伝達駆動力FFEn(n:1〜4)およびエンジントルクTEGn(n:1〜4)を導出すると、第1候補〜第4候補のフロントモータトルクTMFn(n:1〜4)を導出する。具体的には、候補導出部204は、フロント機械系伝達駆動力FFEn≦フロント駆動力FFの場合には(7)式、フロント機械系伝達駆動力FFEn>フロント駆動力FFの場合には(8)式を用いてフロントモータトルクTMFnを導出する。
TMFn=(FF−FFEn)×RT/iEF/kGEF ・・・(7)
TMFn=(FF−FFEn)×RT/iEF×kGEF ・・・(8)
その後、候補導出部204は、第1候補〜第4候補のフロントモータトルクTMFn(n:1〜4)、および、フロントモータ回転数NMFに基づいて、フロントモータトルクマップを参照してフロントモータ118のモータ効率(フロントモータ効率)kMFn(n:1〜4)を導出する。また、候補導出部204は、リヤモータ122のトルク(リヤモータトルク)TMR、および、リヤモータ122の回転数(リヤモータ回転数)NMRに基づいて、予めROMに格納されたリヤモータトルクマップを参照して、リヤモータ効率kMRn(n:1〜4)を導出する。
また、候補導出部204は、動力伝達機構ギヤ比iPSおよび第1候補〜第4候補のエンジントルクTEGnを、下記の(9)式に代入して、発電機106のトルク(発電機トルク)TMGn(n:1〜4)を導出する。
TMGn=iPS/(1+iPS)×TEGn ・・・(9)
さらに、候補導出部204は、第1候補〜第4候補の発電機トルクTMGn(n:1〜4)および発電機106の回転数(発電機回転数)NMGに基づいて、予めROMに格納された発電機効率マップを参照して、第1候補〜第4候補の発電機106の発電効率(発電機効率)kMGn(n:1〜4)を導出する。
そして、候補導出部204は、フロント機械系伝達駆動力FFEn≦フロント駆動力FFの場合には(10)式、フロント機械系伝達駆動力FFEn>フロント駆動力FFの場合には(11)式を用いて第1候補〜第4候補のエンジン要求出力PEn(n:1〜4)を導出する。
PEn=FF×V/3.6/kGEF/1000
+TMRn×NMR/kMRn/kMGn/1000
+(1/kMFn/kMG−kGMF/kGEF)×TMFn×NMF/1000 ・・・(10)
PEn=FF×V/3.6/kGEF/1000
+TMRn×NMR/kMRn/kMGn/1000
+(kMFn/kMG−1/kGMF/kGEF)×TMFn×NMF/1000 ・・・(11)
その後、候補導出部204は、エンジン要求出力PEnおよびエンジントルクTEGnを、下記の(12)式に代入して第1候補〜第4候補のエンジン回転数NEn(n:1〜4)を導出する。
NEn=PEn×1000/TEGn ・・・(12)
また、候補導出部204は、エンジントルクTEGnおよびエンジン回転数NEnを用いて、予めROMに格納された燃料流量マップを参照して、第1候補〜第4候補の燃料流量FGn(n:1〜4)を導出する。
駆動制御部206は、候補導出部204により導出された第1候補〜第4候補の燃料流量FGnのうちの最小値をとるいずれかの候補を選択する。そして、駆動制御部206は、選択した第1候補〜第4候補のいずれかの候補のエンジントルクTEGnおよびエンジン回転数NEnでエンジン102を駆動させる。
また、駆動制御部206は、選択された候補のエンジン回転数NEnを、下記の(13)式に代入することで導出される発電機回転数で発電機106回転させる。
NMG=(1+1/iPS)×NEn−1/iPS×(V/RT/3.6) ・・・(13)
このようにして、制御部140は、燃料流量FGが最小となる候補、つまり、システム効率が最も高い候補のシステム効率となるように、エンジン102、発電機106、フロントモータ118およびリヤモータ122を駆動・発電制御する。
図4および図5は、駆動制御処理の流れを説明したフローチャートである。図4に示すように、駆動制御処理を開始すると、信号取得部200は、回転数センサ152、154、156、アクセルペダルセンサ158、ブレーキペダルセンサ160、車速センサ162、加速度センサ164から信号を取得する(S100)。
駆動力導出部202は、アクセルペダルの踏み込み量および車速Vに基づいて、要求駆動力マップを参照して要求駆動力FTを決定するとともに、車速Vおよび加速度Accに基づいて、フロント駆動力FFおよびリヤ駆動力FRを導出する。また、駆動力導出部202は、上記の(1)式に基づいてリヤモータトルクTMRを導出する(S102)。
候補導出部204は、車速Vと要求駆動力FTに基づいて、フロント機械系伝達駆動力マップを参照して第1候補のフロント機械系伝達駆動力FFE1を導出するとともに(S104)、上記の(2)式に基づいて第1候補のエンジントルクTEG1を導出する(S106)。
候補導出部204は、フロントモータ118の電流がゼロとなるフロントモータトルクTMFをフロントモータトルクマップを参照して導出し、上記の(3)式に基づいて第2候補のフロント機械系伝達駆動力FFE2を導出する(S108)。また、候補導出部204は、上記の(4)式に基づいて第2候補のエンジントルクTEG2を導出する(S110)。
候補導出部204は、車両要求出力PTに基づいて、エンジントルクマップを参照して、エンジン効率が最良となる第3候補のフロント機械系伝達駆動力FFE3を導出するとともに(S112)、上記の(5)式に基づいて第3候補のエンジントルクTEG3を導出する(S114)。
候補導出部204は、車両要求出力PTに基づいて、エンジントルクマップを参照して、最大トルクTEGmaxを第4候補のフロント機械系伝達駆動力FFE4として導出するとともに(S116)、上記の(6)式に基づいて第4候補のエンジントルクTEG4を導出する(S118)。
候補導出部204は、上記の(7)式または(8)式に基づいて第1候補〜第4候補のフロントモータトルクTMFn(n:1〜4)を導出する(S120)。また、候補導出部204は、フロントモータトルクマップを参照してフロントモータ効率kMFnを導出するとともに、リヤモータトルクマップを参照してリヤモータ効率kMRを導出する。さらに、候補導出部204は、上記の(9)式に基づいて、発電機106の発電機トルクTMGn(n:1〜4)を導出するとともに、発電機トルクマップを参照して発電機効率kMGn(n:1〜4)を導出する。そして、候補導出部204は、上記の(10)式または(11)式を用いてエンジン要求出力PEn(n:1〜4)を導出する(S122)。
その後、候補導出部204は、上記の(12)式を用いてエンジン回転数NEn(n:1〜4)を導出するとともに、燃料流量マップを参照して燃料流量FGn(n:1〜4)を導出する(S124)。
続いて、図5に示すように、駆動制御部206は、第1候補〜第4候補の燃料流量FGn(n:1〜4)のなかで第1候補の燃料流量FG1が最小値であるかを判定する(S126)。そして、第1候補の燃料流量FG1が最小値であれば(S126においてYES)、駆動制御部206は、第1候補のエンジントルクTEG1およびエンジン回転数NE1でエンジン102を駆動させる(S128)。
また、駆動制御部206は、第1候補の燃料流量FG1が最小値でなければ(S126においてNO)、第1候補〜第4候補の燃料流量FGn(n:1〜4)のなかで第2候補の燃料流量FG2が最小値であるかを判定する(S130)。そして、第2候補の燃料流量FG2が最小値であれば(S130においてYES)、駆動制御部206は、第2候補のエンジントルクTEG2およびエンジン回転数NE2でエンジン102を駆動させる(S132)。
また、駆動制御部206は、第2候補の燃料流量FG2が最小値でなければ(S130においてNO)、第1候補〜第4候補の燃料流量FGn(n:1〜4)のなかで第3候補の燃料流量FG3が最小値であるかを判定する(S134)。そして、第3候補の燃料流量FG3が最小値であれば(S134においてYES)、駆動制御部206は、第3候補のエンジントルクTEG3およびエンジン回転数NE3でエンジン102を駆動させる(S136)。
一方、第3候補の燃料流量FG3が最小値でない(S134においてNO)、つまり、燃料流量FGn(n:1〜4)のなかで第4候補の燃料流量FG4が最小値であれば、駆動制御部206は、第4候補のエンジントルクTEG4およびエンジン回転数NE4でエンジン102を駆動させる(S138)。
駆動制御部206は、発電機106を上記の(13)式に基づいて導出される発電機回転数NMGnで回転させ(S140)、当該駆動制御処理を終了する。
図6および図7は、システム効率のシミュレーション結果を示す図である。図6は、車速Vを低速(20Km/h)とし、要求出力を10kWとした場合における、リヤモータ122のリヤ要求出力(リヤ駆動力に相当)を0kW、1kW、2kW、3kW、4kW、5kWとした場合でのエンジン効率、伝達効率およびシステム効率を算出したシミュレーション結果である。
上記したように、第1候補は、フロント要求出力(フロント駆動力に相当)とリヤ要求出力との比が1:1のときにシステム効率が最大となるように予め設定されているので、リヤ要求出力が5kWである場合には、第1候補のシステム効率が最大となっている。そして、リヤ要求出力が5kWよりも小さい場合には、低速〜中速で伝達効率が最大となる第4候補のシステム効率が最高となっている。
図7は、車速Vを高速(80Km/h)とし、要求出力を20kWとした場合における、リヤモータ122のリヤ要求出力を0kW、2kW、4kW、6kW、8kW、10kWとした場合でのエンジン効率、伝達効率およびシステム効率を算出したシミュレーション結果である。
車速Vが低速の場合と同様に、フロント要求出力とリヤ要求出力との比が1:1のときには、第1候補のシステム効率が最大となっている。そして、リヤ要求出力が10kWよりも小さくなると、リヤモータ122に供給する電力が減少していくとともに、フロント要求電力が増加していくことになる。それにより、エンジン102の出力も増加していくことになり、リヤ要求出力が6kW以下(2kWを除く)ではエンジン効率が最大となるように設定されている第3候補のシステム効率が最大となっている。また、リヤ要求出力が2kWの場合には、フロントモータ118がゼロ電流となる第2候補のシステム効率が最大となっている。
このように、第1候補だけでなく、第1候補〜第4候補のシステム効率(燃料流量FGn)を導出した上で、最もシステム効率が高い候補を選択して、エンジン102、発電機106、フロントモータ118、リヤモータ122を制御することで、従来と比してシステム効率を上昇させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、上述した実施形態において、第1候補〜第4候補のシステム効率を導出し、最もシステム効率が高い候補を選択して、エンジン102、発電機106、フロントモータ118、リヤモータ122を制御するようにした。しかしながら、少なくとも第1候補、第2候補のシステム効率(燃料流量FGn)を導出し、最もシステム効率が高い候補を選択して、エンジン102、発電機106、フロントモータ118、リヤモータ122を制御するようにすればよい。
また、上述した実施形態において、エンジン102、発電機106、フロントモータ118で右前輪114、左前輪116を駆動し、リヤモータ122で右後輪128、左後輪130を駆動した。しかしながら、エンジン102、発電機106、フロントモータ118で右後輪128、左後輪130を駆動し、リヤモータ122で右前輪114、左前輪116を駆動してもよい。
本発明は、前輪および後輪の一方を駆動するエンジンと、前輪および後輪の一方の駆動、ならびに、前輪および後輪の一方の回転に基づく発電が可能なフロントモータと、前輪および後輪の一方の発電、ならびに、前輪および後輪の一方の駆動が可能な発電機と、エンジン、発電機および前輪との間で動力を伝達する動力分割機構と、フロントモータおよび発電機の少なくとも一方で発電された電力で前輪および後輪の他方を駆動するリヤモータとを有する自動車に利用できる。
100 …自動車
102 …エンジン
106 …発電機
108 …動力分割機構
114 …右前輪(前輪)
116 …左前輪(前輪)
118 …フロントモータ(第1モータ)
122 …リヤモータ(第2モータ)
128 …右後輪(後輪)
130 …左後輪(後輪)
140 …制御部
202 …駆動力導出部
204 …候補導出部
206 …駆動制御部

Claims (3)

  1. 前輪および後輪の一方を駆動するエンジンと、
    前記前輪および前記後輪の一方の駆動と、該前輪および該後輪の一方の回転に基づく発電とが可能な第1モータと、
    前記前輪および前記後輪の一方の回転に基づく発電と、該前輪および該後輪の一方の駆動とが可能な発電機と、
    前記エンジン、前記発電機および前記前後輪との間で動力を伝達する動力分割機構と、
    前記第1モータおよび前記発電機の少なくとも一方で発電された電力で前記前輪および前記後輪の他方を駆動する第2モータと、
    前記エンジン、前記第1モータ、前記発電機および前記第2モータの駆動または発電を制御する制御部と、
    を備える自動車であって、
    前記制御部は、
    前記前輪および前記後輪の一方に伝達すべき第1要求駆動力、および、該前輪および該後輪の他方に伝達すべき第2要求駆動力を導出する駆動力導出部と、
    予め設定された前記第1要求駆動力と前記第2要求駆動力との駆動力比に基づいて、エンジン効率と動力伝達および電力伝達の伝達効率とで表されるシステム効率が最大となり、かつ、該第1要求駆動力を出力するように、前記エンジン、前記第1モータおよび前記発電機が駆動または発電した場合のシステム効率を第1候補として導出し、また、該第1モータがゼロ電流で駆動し、かつ、該第1要求駆動力を出力するように、該エンジン、該第1モータおよび該発電機が駆動または発電した場合のシステム効率を第2候補として導出する候補導出部と、
    前記第1候補および前記第2候補のうちシステム効率が高い候補を選択し、選択した候補のシステム効率となるように前記エンジン、前記第1モータおよび前記発電機を駆動または発電させる駆動制御部と
    を備えることを特徴とする自動車。
  2. 前記候補導出部は、
    前記エンジン効率が最大となり、かつ、前記第1要求駆動力を出力するように、前記エンジン、前記第1モータおよび前記発電機が駆動または発電した場合のシステム効率を第3候補として導出し、
    前記駆動制御部は、
    前記第1候補、前記第2候補および前記第3候補のうちシステム効率が最も高い候補を選択し、選択した候補のシステム効率となるように前記エンジン、前記第1モータおよび前記発電機を駆動または発電させることを特徴とする請求項1に記載の自動車。
  3. 前記候補導出部は、
    動力および電力の伝達効率が最大となり、かつ、前記第1要求駆動力を出力するように、前記エンジン、前記第1モータ、前記発電機が駆動または発電した場合のシステム効率を第4候補として導出し、
    前記駆動制御部は、
    前記第1候補、前記第2候補および前記第4候補のうちシステム効率が最も高い候補を選択し、選択した候補のシステム効率となるように前記エンジン、前記第1モータおよび前記発電機を駆動または発電させることを特徴とする請求項1に記載の自動車。
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