JP6285271B2 - 接合材およびその利用 - Google Patents

接合材およびその利用 Download PDF

Info

Publication number
JP6285271B2
JP6285271B2 JP2014090593A JP2014090593A JP6285271B2 JP 6285271 B2 JP6285271 B2 JP 6285271B2 JP 2014090593 A JP2014090593 A JP 2014090593A JP 2014090593 A JP2014090593 A JP 2014090593A JP 6285271 B2 JP6285271 B2 JP 6285271B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
thermal expansion
ppm
expansion coefficient
bonding material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014090593A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015209347A (ja
Inventor
高橋 洋祐
洋祐 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritake Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritake Co Ltd filed Critical Noritake Co Ltd
Priority to JP2014090593A priority Critical patent/JP6285271B2/ja
Publication of JP2015209347A publication Critical patent/JP2015209347A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6285271B2 publication Critical patent/JP6285271B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)

Description

本発明は、接合材に関する。詳しくは、熱膨張係数の大きく異なる部材間の接合(例えば、セラミック部材と金属部材の接合)に好適に使用することができる接合材に関する。
車載用部品、半導体装置、環境装置等の、過酷な雰囲気(例えば100℃〜200℃程度の高温や、強酸、強アルカリの雰囲気下)に曝され得る部材については、近年、それらの部材に要求される特性(例えば耐性や耐久性)が厳化してきている。これに伴い、従来この種の用途で使用されてきたステンレスや特殊合金等の金属材料が腐食されるといった状況も発生している。このため、耐熱性や化学的安定性等に優れるセラミック材料(例えばアルミナ(Al))の使用が検討されている。ただし、セラミック材料は脆性材料であり、かつ難加工性材料でもあるため、複雑な形状や大型形状の部材を作成することが困難である。このため、セラミック材料からなる部品と金属材料からなる部品とを接合して組み合わせることで、かかる部材を構築することがなされている。
従来、セラミック部材の接合には、接合材として、例えば、当該セラミック部材を構成するセラミック材料と熱膨張係数が同程度(例えば、30℃〜500℃の熱膨張係数が6ppm/K〜8ppm/K程度)のガラス材料(特許文献1参照)や、それよりも熱膨張係数が若干低い金属材料、典型的には熱膨張係数が凡そ6ppm/Kのコバール金属が用いられてきた。
特開平5−85844号公報 特開2003−55034号公報
しかしながら、コバール金属は流通量が少なく高価格なため、特殊な用途にしか使用できない課題があった。また、金属部材の30℃〜500℃の熱膨張係数は一般に10ppm/K以上であり、セラミック部材とは熱膨張係数が大きく異なっている。このため、セラミック部材と金属部材との接合に従来の接合材を用いた場合、例えば長期に渡ってヒートサイクルを繰り返すことで、クラックや剥離等の不具合を生ずることがあった。したがって、熱膨張係数の大きく異なるセラミック部材と金属部材との接合部を長期に渡って気密に保持することのできる接合材が求められている。
本発明はかかる事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、熱膨張係数の異なるセラミック部材と金属部材を強固に接合することができ、かつ、耐熱性、化学的安定性、耐久性(特には耐ヒートサイクル性)を備えた接合部を実現し得る接合材を提供することにある。関連する他の目的は、かかる接合材を用いてなる接合部を備えた接合体を提供することにある。
ここに開示される接合材は、セラミック部材と金属部材とを接合するための接合材である。かかる接合材は、3層以上のガラス層から構成され、かつ、該ガラス層の積層方向において、一方の端部のガラス層から他方の端部のガラス層に向かって30℃〜500℃の熱膨張係数が段階的に増大する積層ガラスである。そして、上記隣り合うガラス層間の30℃〜500℃における熱膨張係数の差が、いずれも1.5ppm/K以下である。
接合材を3層以上の積層ガラス構造とし、かつ、隣り合うガラス層間の熱膨張係数を段階的に異ならせることで、接合材(接合部)に熱膨張係数の勾配をつけることができる。これにより、熱膨張係数の異なるセラミック部材と金属部材との熱膨張係数の差を緩和することができる。その結果、熱膨張係数の異なるセラミック部材と金属部材とを強固に接合することができ、なおかつ当該接合部に高い耐熱性や化学的安定性、耐久性を付与することができる。例えば、室温〜200℃程度のヒートサイクルを繰り返す場合であっても、接合部を高い気密性と機械的強度で長期に渡って維持することが可能となる。
本明細書において「熱膨張係数」とは、30℃から500℃までの温度領域において、一般的な熱機械分析装置(Thermomechanical Analysis:TMA)で測定した平均膨張係数(平均線膨張係数)をいい、試料の初期長さに対する試料長さの変化量を温度差で割った値を指すものとする。熱膨張係数の測定は、JIS R 3102(1995)に準じて行うことができる。
なお、積層構造のガラスセラミック材料に関する先行技術文献としては、特許文献2が挙げられる。
ここに開示される接合材の好適な一態様では、上記積層ガラスを構成するいずれの上記隣り合うガラス層間においても、一方のガラス層が有しているガラス構成元素のうち少なくとも1つは他方のガラス層に存在しない。
上記構成とすることで、隣り合うガラス層同士が混じり合って一体化(均質化)することを抑制し得る。これにより、接合部に熱膨張係数の勾配をより安定的に確保することができ、セラミック部材−金属部材間の接合部をより強固なものとすることができる。
ここに開示される接合材の好適な一態様では、上記積層ガラス全体の30℃〜500℃における熱膨張係数が、5ppm/K以上20ppm/K以下である。
これにより、例えば、30℃〜500℃の熱膨張係数が6ppm/K以上8ppm/K以下のセラミック材料と、30℃〜500℃の熱膨張係数が10ppm/K以上23ppm/K以下の金属材料とを好適に接合することができる。
ここに開示される接合材の好適な一態様では、上記積層ガラス全体が、酸化物換算の質量比で、SiO:40〜55質量%、KO:1〜15質量%、B:0〜5質量%、Al:10〜15質量%、BaO:15〜35質量%、MgO、CaOおよびSrOのうちの少なくとも1種:1〜10質量%、の成分を含んでいる。
接合材全体をこのような組成とすることで、耐熱性、化学的安定性、耐久性のうち少なくとも1つを向上させることができる。さらには、上記熱膨張係数の範囲を好適に実現し得、本発明の効果をより高いレベルで発揮することができる。
ここに開示される接合材の好適な一態様では、上記一方の端部のガラス層の30℃〜500℃における熱膨張係数が6ppm/K以上8ppm/K以下であり、且つ、上記他方の端部のガラス層の30℃〜500℃における熱膨張係数が10ppm/K以上16ppm/K以下である。
これにより、例えば熱膨張係数が凡そ6ppm/K〜8ppm/Kと熱膨張係数が凡そ10ppm/K〜15ppm/Kの部材とを強固に接合することができ、耐久性に優れた接合部を形成することができる。
ここに開示される接合材は、異種部材間の接合部、すなわちセラミック部材と金属部材との接合に好適に用いることができ、かつ高温域においても当該接合部を長期に渡り高い気密性で維持することができるものである。したがって、本発明により、セラミック部材と金属部材と両部材間を接合する接合部とを備える接合体が提供される。
ここに開示される接合体の好適な一態様では、上記セラミック部材は、30℃〜500℃の熱膨張係数が6ppm/K以上8ppm/K以下のセラミック材料によって構成されている。このようなセラミック部材としては、例えばアルミナ系セラミックスが挙げられる。また、上記金属部材は、30℃〜500℃の熱膨張係数が10ppm/K以上23ppm/K以下の金属材料によって構成されている。このような金属部材としては、例えばステンレス鋼が挙げられる。
接合材(積層ガラス)の一形態を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
≪接合材≫
ここに開示される接合材(ガラス接合材)は、セラミック部材と金属部材とを接合するための接合材である。かかる接合材は、熱膨張係数が段階的に(典型的には階段状に)異なる3層以上のガラス層から構成される積層ガラスである。換言すれば、3層以上のガラス層から構成され、かつ、該ガラス層の積層方向において、一方の端部のガラス層から他方の端部のガラス層に向かって熱膨張係数が段階的に増大する積層ガラスである。そして、隣り合う2つのガラス層間の熱膨張係数の差(以下、「隣り合う2つのガラス層間の熱膨張係数の差」を、単に「熱膨張係数の差」ということがある。)が、いずれも1.5ppm/K以下である。
かかる構成によれば、例えば熱膨張係数が相対的に最も小さなガラス層(熱膨張係数小ガラス層)から、熱膨張係数が相対的に最も大きなガラス層(熱膨張係数大ガラス層)へと、熱膨張係数を徐々に変化させる(徐々に増大させる)ことができる。そして、接合材の熱膨張係数大ガラス層の側を被接合部材としての金属部材と接触させ、接合材の熱膨張係数小ガラス層の側を被接合部材としてのセラミック部材と接触させて両部材間の接合に供することにより、熱膨張係数の小さなセラミック部材と熱膨張係数の大きな金属部材との熱膨張係数の整合をとることができる。これにより、ヒートサイクルを繰り返した場合であっても、接合部に熱応力が生じ難くなり、残留応力の発生を抑えることができる。つまり、耐ヒートサイクル性に優れた接合部を実現することができる。
ここに開示される技術において、接合材(積層ガラス)の隣り合う2つのガラス層間の熱膨張係数の差は1.5ppm/K以下であり、典型的には1.4ppm/K以下、例えば0.5ppm/K以上1.4ppm/K以下であるとよい。熱膨張係数の差を1.4ppm/K以下とすることで、一層高い耐ヒートサイクル性を実現することができる。また、熱膨張係数の差を0.5ppm/K以上とすれば、積層するガラス層の数を比較的少なくすることができるため、作業性やコストの観点から好ましい。
接合材(積層ガラス)を構成する各ガラス層の具体的な熱膨張係数については、例えば被接合部材としての金属部材やセラミック部材の熱膨張係数等によっても異なり得るため、特に限定されない。典型的には、各ガラス層の熱膨張係数が、被接合部材としてのセラミック部材の熱膨張係数以上(例えば凡そ5ppm/K以上)であって、被接合部材としての金属部材の熱膨張係数以下(例えば凡そ23ppm/K以下)であるとよい。
好適な一態様では、一方の端部のガラス層(熱膨張係数小ガラス層)の熱膨張係数がセラミック部材の熱膨張係数と同程度かそれより若干低く、かつ、他方の端部のガラス層(熱膨張係数大ガラス層)の熱膨張係数が金属部材の熱膨張係数と同程度かそれより若干低い。例えば、熱膨張係数小ガラス層の熱膨張係数が6ppm/K以上8ppm/K以下(例えば6.0ppm/K以上7.9ppm/K以下)であって、熱膨張係数大ガラス層の熱膨張係数が10ppm/K以上16ppm/K以下(例えば10.4ppm/K以上15.5ppm/K以下)とするとよい。これにより、例えばアルミナ系のセラミック部材(熱膨張係数が凡そ10ppm/K〜15ppm/K)と、金属部材として汎用なステンレス(熱膨張係数が凡そ6ppm/K〜8ppm/K)とを強固に接合することができ、耐久性などの諸特性に優れた接合部を実現することができる。
好適な他の一態様では、接合材(積層ガラス)全体の熱膨張係数が、5ppm/K以上20ppm/K以下である。かかる接合材は、例えば、熱膨張係数が6ppm/K以上8ppm/K以下のセラミック材料と、熱膨張係数が10ppm/K以上23ppm/K以下の金属材料とを接合するために好適に用いることができる。
なお、ここに開示される接合材は、上記隣り合う2つのガラス層間の熱膨張係数の差(熱膨張係数の差)によって特徴づけられるものである。したがって、その他の構成要素については特に限定されず、種々の用途に応じて任意に決定することができる。
接合材(積層ガラス)を構成する各ガラス層を構成するガラスマトリックス(ガラス組成物)は特に限定されないが、通常は、各ガラス層にケイ素成分とアルミニウム成分とが含まれているとよい。
ケイ素成分(典型的には、酸化ケイ素(SiO))は、ガラスの骨格を構成する成分である。各ガラス層のガラスマトリックスに占めるケイ素成分の割合は、上記熱膨張係数の差の範囲を実現する限りにおいて特に限定されないが、酸化物換算の質量比で、凡そ20質量%以上(例えば22質量%以上)であって、65質量%以下であるとよい。これにより、各ガラス層の軟化点が高くなりすぎることを防止することができ、比較的低い温度で接合を行うことができる。さらに、当該接合材を用いてなる接合部の耐水性、耐薬品性、耐熱衝撃性のうちの少なくとも1つを向上させることができる。
アルミニウム成分(典型的には、酸化アルミニウム(Al))は、ガラスマトリックス溶融時の流動性を制御し、付着安定性に関与する成分である。各ガラス層のガラスマトリックスに占めるアルミニウム成分の割合は、上記熱膨張係数の差の範囲を実現する限りにおいて特に限定されないが、酸化物換算の質量比で、凡そ5質量%以上(例えば7質量%以上)であって、15質量%以下であるとよい。これにより、被接合部材を安定的に(均質に)接合することができる。また、当該接合材を用いてなる接合部の耐薬品性を向上させることができる。
各ガラス層を構成するガラスマトリックス(ガラス組成物)は、上記ケイ素成分とアルミニウム成分に加えて、典型的には任意の添加成分を含んでいる。そのような添加成分としては、例えば、アルカリ成分(例えば、Li、Na、K、Rb、Cs、Fr。特には、Li、Na、K。)、広義のアルカリ土類金属成分(例えば、Mg、Ca、Sr、Ba。特には、Mg、Ca、Ba。)、ホウ素(B)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、鉄(Fe)、銅(Cu)、スズ(Sn)、リン(P)、ランタン(La)、セリウム(Ce)等が挙げられる。
好適な一態様では、各ガラス層を構成するガラスマトリックスが、それぞれ、酸化物換算の質量比で、以下の成分を含んでいる。
SiO 20〜65質量%
O 0〜25質量%
0〜15質量%
Al 5〜15質量%
BaO 0〜60質量%
MgO、CaOおよびSrOのうちの少なくとも1種 0〜25質量%
ZnO 0〜 3質量%
カリウム成分(典型的には、酸化カリウム(KO))およびホウ素成分(典型的には、酸化ホウ素(B))は、熱膨張係数を高める成分である。これにより、ガラス層の熱膨張係数を比較的高い値に維持することができる。
アルカリ土類金属成分(典型的には、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化バリウム(BaO))は、ガラスマトリックスの熱的安定性を向上させるための成分である。また、熱膨張係数を下げる成分でもある。これにより、ガラス層の熱膨張係数を比較的低い値に維持することができる。さらに、マグネシウム成分(MgO)は、ガラスマトリックス溶融時の粘度を調整する成分でもある。また、カルシウム成分(CaO)はガラスマトリックスの硬度を上げて、接合部の耐摩耗性を向上させ得る成分でもある。
このため、上記質量比の範囲内でガラスマトリックスの成分およびその含有割合を調整することで、所望の熱膨張係数を備え、かつ物理的安定性等の諸特性に優れたガラス層を実現することができる。
各ガラス層を構成する成分は、典型的には3成分以上、例えば4成分以上10成分以下であるとよい。ガラスマトリックスが3成分以上の多成分系で構成されることで、物理的安定性が向上する。また、作業性やコストの観点からは、ガラスマトリックスが10成分以下で構成されることが好ましい。
好適な一態様では、隣り合うガラス層間において、一方のガラス層が有しているガラス構成元素(成分)のうち少なくとも1つの元素は、他方のガラス層に存在しない(以下、このような元素を「隣接非共有元素」ということもある。)。特に好ましくは、接合材(積層ガラス)を構成するいずれの隣り合うガラス層間においても、一方のガラス層が有しているガラス構成元素のうち少なくとも1つは他方のガラス層に存在しない。本発明者の検討によれば、隣り合うガラス層同士の構成成分が全く同じであって、例えば酸化物換算の質量比のみが異なる場合には、当該隣り合うガラス層同士が混ざり合って均質化されることがあり得る。隣接非共有元素が存在することで、上記隣接するガラス層同士の均質化(典型的には高温焼成時の融合)が防止され、接合部の熱膨張係数の勾配を的確に確保することができる。このため、本発明の効果をより安定的に高いレベルで発揮することができる。
好適な他の一態様では、接合材(積層ガラス)全体が、酸化物換算の質量比で、
SiO 40〜55質量%(例えば43〜52質量%)、
O 1〜15質量%(例えば4〜13質量%)、
0〜5質量%(例えば3〜4質量%)、
Al 10〜15質量%(例えば10〜11質量%)、
BaO 15〜35質量%(例えば17〜33質量%)、
MgO、CaOおよびSrOのうちの少なくとも1種 1〜10質量%(例えば4〜7質量%)、の成分を含んでいる。
積層ガラスを構成するガラスマトリックス全体をこのような組成とすることで、接合部の安定性を一層向上させることができ、本願発明の効果を更に高いレベルで発揮することができる。
接合材には、ヒ素成分(As)、鉛成分(Pb)、ホウ素成分(B)を含まないことが好ましい。ヒ素成分や鉛成分は人体や環境に対して悪影響となり得るため、環境性や作業性、安全性の観点から含まないことが好ましい。また、ホウ素成分は、例えば700℃以上の高温環境下において飛散が生じ易く、これによってガラス層の熱膨張係数が変化したり機械的強度が低下したりすることがあり得る。したがって、かかる高温下での使用を考慮するべき場合等には、接合材中にホウ素成分を含有させないことが好ましい。これにより、高温環境下における安定性や信頼性、耐久性(長期高温耐久性)に優れた接合部を実現することができる。
ここに開示される接合材(積層ガラス)の好ましい一態様を、図1に模式的に示す。図1に示す態様では、接合材10は3層のガラス層、すなわちX層(熱膨張係数小ガラス層)12、Y層(熱膨張係数中ガラス層)14、およびZ層(熱膨張係数大ガラス層)16から構成される3層構造の積層ガラスである。3つのガラス層の熱膨張係数(ppm/K)は、X層12<Y層14<Z層16の関係である。そして、X層12とY層14の間の熱膨張係数の差(すなわち、(Y層14の熱膨張係数)−(X層12の熱膨張係数))、および、Y層14とZ層16の間の熱膨張係数の差(すなわち、(Z層16の熱膨張係数)−(Y層14の熱膨張係数))が、いずれも1.5ppm/K以下である。
被接合部材間を接合する際には、接合材(積層ガラス)10の第一の面10aが、相対的に熱膨張係数の小さなセラミック部材と接するよう配置される。また、接合材(積層ガラス)10の第二の面10bが、相対的に熱膨張係数の大きな金属部材と接するよう配置される。
各ガラス層の厚み(すなわち、接合材(積層ガラス)10の第一の面10aから第二の面10bに向かう垂直方向の長さ)は同じであってもよく、異なっていてもよい。また、各ガラス層の厚みは特に限定されないが、典型的には数μm〜数百μm、例えば1μm〜100μm程度であるとよい。各ガラス層の厚みを凡そ1μm以上とすることで、接合材10の熱膨張係数を、第一の面10aから第二の面10bに向かって安定的に少しずつ変化させることができる。このため、より信頼性の高い接合部を実現することができる。また、各ガラス層の厚みを凡そ100μm以下とすることで、残留応力の発生を一層抑制することができ、より一層耐ヒートサイクル性に優れた接合部を実現することができる。
なお、図1に示す態様では、接合材10は3層のガラス層から構成されているが、これに限定されず、例えば4層のガラス層、あるいは5層以上のガラス層から構成されるものであってもよい。好適なガラス層の数の上限は、例えば各ガラス層の厚み等にも依るため特に限定されないが、作業効率や生産性等を考慮すると、典型的には20層以下、例えば10層以下とするとよい。
このような接合材(積層ガラス)の製造方法は特に制限されないが、例えば、先ず、各ガラス層の構成成分を含有する酸化物、炭酸塩、硝酸塩、複合酸化物等を含む工業製品、試薬、または各種の鉱物原料を用意し、それぞれ所望の組成となるよう混合する。原料粉末の調製は、例えばボールミル等の混合機に上記原料を投入し、数時間〜数十時間混合することによって行うことができる。このようにして得られたガラス原料粉末を乾燥した後、それぞれ高温(典型的には1000℃〜1500℃)条件下で加熱・溶融して、冷却または急冷することでガラスを調製する。好適な一態様では、次に、得られたガラスを適当な大きさ(典型的には、平均粒径が0.5μm〜50μm程度。例えば、平均粒径が0.1μm〜10μm程度。)となるまで粉砕し、ガラスカレットまたはガラスパウダー等の形態に調製する。次に、得られたガラス(粉砕後のガラスカレットおよびガラスパウダー)を圧縮成形した後、ガラス粒子同士が互いに結着する程度の温度で仮焼して、ペレット状または板状に加工する。これらの作業を繰り返して、少なくとも3つのガラス層を作製する。そして、得られたガラス層の熱膨張係数を測定して熱膨張係数の順に積層した後、例えば50MPa〜150MPa程度の圧力でプレス処理して一体化させるこれにより、ここに開示されるような接合材(積層ガラス)を得ることができる。
≪接合方法≫
上記のようにして得られた接合材(積層ガラス)は、従来の接合材とは異なり、ガラス層の積層方向において、一方の端部のガラス層(一の面)から他方の端部のガラス層(他の一の面)に向かって熱膨張係数が段階的に高くなって(あるいは低くなっている)いる。このため、熱膨張係数の大きく異なるセラミック部材と金属部材とを接合するために好適に用いることができる。
換言すれば、本発明により、セラミック部材と金属部材とを接合する方法が提供される。かかる接合方法は、以下の工程:セラミック部材と金属部材とを用意すること;上記接合材をセラミック部材と金属部材の接合部分に付与すること;上記付与された接合材を上記接合部分から流出しない温度域で焼成すること;を包含する。
具体的には、先ず、被接合部材としてのセラミック部材と金属部材とを用意する。次に、これらの部材が相互に接触・接続するよう配置し、当該接続部位に、ここに開示される接合材を配置(付与)する。そして、これらの複合体を接合材(ガラス)の軟化点以上の温度域(典型的には600℃以上、例えば700℃〜900℃)で焼成し、ガラス成分を硬化させる。これにより、被接合部材間に気密性の高い接合部を形成することができる。
接合対象(被接合部材)としてのセラミック部材としては、特に限定されないが、例えば、アルミナ、ムライト、ステアタイト、フォルステライト、チタニア、イットリア、クロミア、ジルコニア、部分安定化ジルコニア等のセラミック材料からなるものが挙げられる。これらはいずれか1種のセラミック材料の単体であっても良いし、上記に例示した2種以上のセラミック材料が複合化されたセラミック複合材料(例えば、アルミナジルコニア、ムライト等)からなるものであっても良い。なかでも、ファインセラミック材料、例えば、機械的、熱的、電気的、磁気的、化学的に様々な優れた特性を有するアルミナを好ましく用いることができる。これらセラミック部材の熱膨張係数は、おおよその目安として、6ppm/K以上8ppm/K以下であり得る。
接合対象(被接合部材)としての金属部材としては特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、クロム、鉄、ニッケル、銅、銀、マンガン、およびこれらの合金等の金属材料からなるものが好適である。より具体的には、フェライト系やオーステナイト系のステンレス鋼、純アルミニウム、アルミニウム合金(ジュラルミン、アルミニウム青銅等)、銀、銀合金(洋銀等)、銅、銅合金(リン青銅等)等であり得る。これら金属部材の熱膨張係数は、おおよその目安として、10ppm/K以上23ppm/K以下(典型的には10ppm/K以上20ppm/K以下、例えば10ppm/K以上17ppm/K以下)であり得る。
≪接合体≫
このようにして、セラミック部材と金属部材と両部材間を接合する接合部とを備える接合体を得ることができる。ここに開示される接合材によれば、セラミック部材と金属部材との接合部に、優れた耐熱性や化学的安定性、長期耐久性を付与することができる。したがって、当該接合体は、様々な環境下(例えば、高温環境下や、強酸、強アルカリの雰囲気下)で長期に渡って安定的に使用することができる。
ここに開示される接合体は、具体的には、半導体装置や液晶パネル、蓄電素子や太陽電池等の各種発電システム、およびそれらを製造するための製造装置、ゴミ焼却装置や下水処理装置、排ガス除去装置等の環境装置、車両用の排ガス処理装置、エンジン燃焼試験装置、真空系給排気機器、医療機器、半導体装置等を構成するために用いられる、セラミック部材と金属部材との接合体であり得る。
以下、本発明に関する幾つかの試験例を説明するが、本発明をかかる試験例に示すものに限定することを意図したものではない。
ここでは、表1に示す組成の板状ガラスa〜jを用いて、計8種類のガラス接合材(S1〜S8)を作製し、接合性について評価した。
Figure 0006285271
〔熱膨張係数の評価〕
上記板状ガラスa〜jを、それぞれダイヤモンドカッターでΦ5mm×10mm〜20mm程度の円柱状に切り出して、測定用の試験片とした。この試験片を、熱機械分析装置(株式会社リガク製、TMA8310)を用いて評価した。具体的には、室温(25℃)から1000℃まで10℃/分の一定速度で昇温したときの30℃から500℃の間の平均線膨張量を算出した。結果を表1に示す。
〔接合性評価〕
先ず、板状ガラスa〜jのなかから選択したものを表2に示す順序で積層し、それぞれ50MPa〜150MPa程度で加圧成形することによって一体化させ、積層ガラス(S1〜S8)を得た。次に、これらの積層ガラスを表2に示す被接合部材(金属およびセラミックス)間に配置し、窒素雰囲気で、800℃〜900℃で1時間焼成することで、被接合部材の接合を試みた。
なお、試験に使用した金属部材およびセラミック部材の熱膨張係数は以下の通りである。
・フェライト系ステンレス鋼(SUS430) 熱膨張係数:11.5ppm/K
・フェライト系ステンレス鋼(SUS310) 熱膨張係数:16.5ppm/K
・アルミナ 熱膨張係数:7.0ppm/K
Figure 0006285271
その後、それぞれの積層体について接合されているか、接合されている場合には気密な接合が実現されているかを確認した。具体的には、残留応力による影響を考慮するために、常温環境下で3日間置いた後、ピンセットを用いて被接合材から接合部が剥がせるかどうかで、両者が機械的に接合されているか否かを確認した。接合が確認できた接合体については、さらに浸透探傷検査を行って、クラックの有無を確認した。
結果を表3の接合性評価の欄に示す。表3において、「◎」は両者が機械的に接合され、かつ、クラックが確認されなかったことを、「×」は接合不良(剥離)または接合部にクラックが認められたことを表している。
Figure 0006285271
表3には、接合性の評価結果と同時に、隣り合うガラス層間の熱膨張係数の差分を示している。表3に示すように、S5〜S8に比べて、S1〜S4ではフェライト系ステンレス鋼とアルミナとが良好に接合されていた。このことから、熱膨張係数が隣り合う2つのガラス層間で段階的に異なり、当該隣り合うガラス層間の熱膨張係数の差がいずれも1.5ppm/K以下の積層ガラスを、ガラス接合材として用いることで、気密性の高い接合部を実現できることがわかった。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 接合材(積層ガラス)
10a 第一の面(セラミック部材側の面)
10b 第二の面(金属部材側の面)
12 X層(熱膨張係数小ガラス層)
14 Y層(熱膨張係数中ガラス層)
16 Z層(熱膨張係数大ガラス層)

Claims (7)

  1. セラミック部材と金属部材とを接合するための接合材であって、
    3層以上のガラス層から構成され、かつ、該ガラス層の積層方向において、一方の端部のガラス層から他方の端部のガラス層に向かって30℃〜500℃の熱膨張係数が段階的に増大する積層ガラスであって、
    前記3層以上のガラス層は、それぞれ4成分以上の酸化物ガラスで構成されており、
    隣り合うガラス層間の30℃〜500℃における熱膨張係数の差が、いずれも1.5ppm/K以下であり、
    前記積層ガラスを構成するいずれの前記隣り合うガラス層間においても、一方のガラス層が有しているガラス構成元素のうち少なくとも1つは他方のガラス層に存在しない、接合材。
  2. 前記積層ガラス全体の30℃〜500℃における熱膨張係数が、5ppm/K以上20ppm/K以下である、請求項1に記載の接合材。
  3. 前記積層ガラス全体が、酸化物換算の質量比で、
    SiO 40〜55質量%、
    O 1〜15質量%、
    0〜5質量%、
    Al 10〜15質量%、
    BaO 15〜35質量%、
    MgO、CaOおよびSrOのうちの少なくとも1種 1〜10質量%、
    の成分を含む、請求項1または2に記載の接合材。
  4. 前記一方の端部のガラス層の30℃〜500℃における熱膨張係数が6ppm/K以上8ppm/K以下であり、
    前記他方の端部のガラス層の30℃〜500℃における熱膨張係数が10ppm/K以上16ppm/K以下である、請求項1〜のいずれか1項に記載の接合材。
  5. セラミック部材と、金属部材と、両部材間を接合する接合部と、を備え、
    前記接合部は、請求項1〜のいずれか1項に記載の接合材により構成される、接合体。
  6. 前記セラミック部材は、30℃〜500℃の熱膨張係数が6ppm/K以上8ppm/K以下のセラミック材料によって構成されており、
    前記金属部材は、30℃〜500℃の熱膨張係数が10ppm/K以上22ppm/K以下の金属材料によって構成されている、請求項に記載の接合体。
  7. 前記セラミック部材がアルミナ系セラミックスからなり、
    前記金属部材がステンレス鋼からなる、請求項またはに記載の接合体。
JP2014090593A 2014-04-24 2014-04-24 接合材およびその利用 Active JP6285271B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014090593A JP6285271B2 (ja) 2014-04-24 2014-04-24 接合材およびその利用

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014090593A JP6285271B2 (ja) 2014-04-24 2014-04-24 接合材およびその利用

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015209347A JP2015209347A (ja) 2015-11-24
JP6285271B2 true JP6285271B2 (ja) 2018-02-28

Family

ID=54611843

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014090593A Active JP6285271B2 (ja) 2014-04-24 2014-04-24 接合材およびその利用

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6285271B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016216300A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 接合材及びその利用

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6354968B2 (ja) * 2016-11-24 2018-07-11 直文 蕨 金属、セラミックスとガラスの複合体及びその物品
CN114256481A (zh) * 2020-09-22 2022-03-29 国家能源投资集团有限责任公司 燃料电池和膨胀中和管段的制造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4851914A (ja) * 1971-11-02 1973-07-21
JPS56114875A (en) * 1980-02-13 1981-09-09 Ngk Spark Plug Co Sealing material
JPS60246276A (ja) * 1984-05-18 1985-12-05 株式会社日立製作所 セラミツクスと金属との複合体
JPS6153174A (ja) * 1984-08-24 1986-03-17 株式会社日立製作所 セラミツク接合用緩衝材
JPS6191074A (ja) * 1984-10-09 1986-05-09 日本特殊陶業株式会社 セラミツク軸と金属軸の接合構造
KR970008145B1 (ko) * 1991-12-18 1997-05-21 제너럴 일렉트릭 컴페니 세라믹-온 금속-회로 기판 및 그 제조방법
JPH06329480A (ja) * 1993-05-20 1994-11-29 Noritake Co Ltd セラミックス−金属接合体およびその製造方法
JPH07176645A (ja) * 1993-12-17 1995-07-14 Shinko Electric Ind Co Ltd 半導体装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016216300A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 接合材及びその利用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015209347A (ja) 2015-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5128203B2 (ja) 封着用ガラス組成物
JP5365517B2 (ja) 無鉛ガラス
US20080207426A1 (en) Heat Insulating Composite and Methods of Manufacturing Thereof
EP2117765B1 (en) Metal-ceramic composite air braze with ceramic particulate
JP6285271B2 (ja) 接合材およびその利用
US10822277B2 (en) Oxidation-induced self-healing ceramic composition containing healing activator, method for producing same, use of same, and method for enhancing functionality of oxidation-induced self-healing ceramic compositions
US8511535B1 (en) Innovative braze and brazing process for hermetic sealing between ceramic and metal components in a high-temperature oxidizing or reducing atmosphere
KR20130040896A (ko) 접합재
JP6285318B2 (ja) 接合材およびその利用
KR20200055754A (ko) 높은 파괴 인성을 갖는 투명한 이온-교환 실리케이트 유리
JP2022506700A (ja) 絶縁部材を含む、特に少なくとも部分的に結晶化したガラスを有する接合結合体、その使用、結晶化可能なガラスおよび少なくとも部分的に結晶化したガラス、ならびにその使用
CN104711457B (zh) 一种高温焊料及其应用
JP7017295B2 (ja) 接合材及びその利用
JP5789177B2 (ja) 多結晶セラミックス接合体およびその製造方法
JP2012001402A (ja) 電気抵抗材料
JP5925159B2 (ja) 耐熱性ガラス接合材およびその利用
JP6305315B2 (ja) 耐熱性ガラス封止材料およびその利用
JPH0631162B2 (ja) 窒化けい素系セラミツク焼結体接合用接着剤および接着方法
JP7232106B2 (ja) ガラス接合材およびその利用
JP5947758B2 (ja) 高耐熱性ガラス接合材
JP5886794B2 (ja) 耐熱性ガラス接合材およびその利用
Joshi et al. An Experimental Study on Fabrication, Mechanical Behavior Characterization and Micro Structural Evolution in Glass‐Metal Joints
JP2017525639A (ja) 耐火セラミック製品
JP2008174443A (ja) セラミックス接合体およびその製造方法
Wang et al. Microstructure and mechanical properties of Al2O3 ceramic joints achieved by Ag‐SiO2 braze in air

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160308

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170502

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170608

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170914

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171214

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20171222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180118

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6285271

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250