JP6284465B2 - 自動水栓およびキッチン - Google Patents

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Description

本発明は、自動水栓およびキッチンに関する。
差し出されたユーザの手や食器等をセンサで検知して自動で吐止水する自動吐止水機能を備える自動水栓がキッチンに設置されることがある。また、キッチンに設置される水栓の中には、ユーザが吐水部をその保持部材から取り外して自由に動かすことができるホース引き出し機能を有するものもある。
自動吐止水機能は、吐水部近傍に設けられたセンサ(例えば赤外線センサ)によって制御されていることが多い。そのため、自動吐止水機能とホース引き出し機能の両方を備える自動水栓では、吐水部の着脱の際に、伸びたホースやユーザの手等をセンサが検知し、ユーザが意図しない自動吐水(以下「誤吐水」とも呼ぶ。)が発生することがある。
これに対して、吐水部が外れている状態であれば自動吐水機能を停止し、吐水部を取り付けた後も一定時間が経過するまでは自動吐水機能を停止する自動水栓が提案されている(例えば特許文献1参照)。また、吐水部が外れている状態であれば自動吐水機能を停止し、吐水部を取り付けたときにセンサが物体を検知した状態であれば、一旦非検知状態になるまで自動吐水機能を停止する技術も提案されている(例えば特許文献2参照)。
特許第2639268号公報 特開2012−67486号公報
しかし、特許文献1の技術では、誤吐水防止の確実性を高めるためには自動吐水の停止期間を十分に長くする必要があり、結果、自動水栓の使い勝手が悪くなることが考えられる。また、キッチン等の水栓では、洗い桶等に水を溜めながら食器を洗う等、キッチン特有の使われ方がある。特許文献1の技術では、センサの検知範囲内に物を放置すると、自動吐水の停止期間経過後に誤吐水が発生することが考えられる。
また、特許文献2の技術では、吐水部の取り付けがうまくいかず外れかけの状態になって取り付けをやり直すとき等、吐水部から一旦手を離した後すぐに手を近づける場合、一旦はセンサが非検知状態となるため誤吐水が発生してしまう。さらに、センサが光学式センサの場合、桶等の水面が検知距離ぎりぎりの位置に存在する状態で吐水部が取り付けられると、水面の揺らぎによって光の反射方向が刻々と変化し、非検知状態になった後すぐに検知状態になって誤吐水が発生することも考えられる。
本発明は、本発明者の上記課題認識にもとづきなされたものであり、その目的は、誤吐水を効果的に防止する自動水栓を実現することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の自動水栓は、吐水口を有する吐水部と、吐水部を着脱自在に保持する保持部と、保持部に対する吐水部の着脱を検知する第1検知部と、物体の有無を検知する第2検知部と、吐水部が保持部に装着状態である場合、第2検知部による物体検知を契機に吐水させる一方、吐水部が保持部から取り外された状態では、第2検知部による物体検知を契機とする吐水を抑制する給水制御部と、を備える。給水制御部は、吐水部が保持部に装着されてから、第2検知部による物体の非検知状態が所定時間継続するまでは、第2検知部による物体検知を契機とする吐水を抑制する。
吐水部は、固定設置された水栓本体部に対してホースを介して連結されてよい。この態様によると、吐水部が保持部に装着された後、所定時間(以下「自動吐水抑止時間」とも呼ぶ。)連続して物体を非検知であることを条件として、物体検知を契機とする自動吐水を再開する。これにより、吐水部の装着後の自動吐水抑止時間中に、ユーザの手等の物体を検知した場合や、第2検知部の検知範囲内に物体が放置された場合でも誤吐水を防止できる。また、誤吐水防止の精度を維持しつつも、自動吐水抑止時間をユーザの利便性を損なわない程度の長さに設定することができる。
給水制御部は、非検知状態の継続時間を計測し、継続時間が所定時間に達する前に第2検知部が物体を検知した場合、継続時間をリセットしてもよい。この態様によると、自動吐水抑止時間中に物体を検知すると、物体の非検知状態の継続時間を初期値から計測し直す。これにより、誤吐水を一層確実に防止できる。例えば、第2検知部の検知範囲ぎりぎりの所に水面等の鏡面体が存在する場合等、物体の非検知状態と検知状態が短時間で切り替わる場合にも誤吐水を防止できる。
給水制御部は、非検知状態が所定時間継続する前であっても所定の条件を満たす場合は、第2検知部による物体検知を契機に吐水させてもよい。所定の条件は、自動吐水を抑制するよりも、自動吐水を行った方がユーザにとって都合が良いと想定される状況を検出するための条件であってもよい。また、物体検知に関する距離条件・時間条件・画像条件の少なくとも1つを含んでもよい。この態様によると、自動吐水抑止時間中でも、ユーザの利便性を踏まえた条件が成立すれば例外的に自動吐水を行うため、自動水栓の使い勝手を向上させることができる。
条件は、第2検知部により検知された物体までの距離が予め定められた距離に整合することを含んでもよい。この距離は、ユーザが意図的に自動吐水させるために手や物体等を差し出す場合に想定される、自動水栓から非検知体までの距離であってもよい。この態様によると、自動吐水抑止時間中であっても、ユーザが自動吐水させたいと考えて物体を差し出す場合は自動吐水を行うため、ユーザの利便性を向上させることができる。
本発明の別の態様はキッチンである。このキッチンは上記いずれかの態様の自動水栓を備える。この態様によると、誤吐水を効果的に防止する自動水栓によりユーザの利便性が高いキッチンを実現できる。
本発明によれば、自動水栓の誤吐水を効果的に防止することができる。
実施の形態に係る自動水栓を備えたシンクの断面図である。 実施の形態に係る自動水栓を備えたシンクの断面図である。 対象物センサの断面図である。 ラインセンサを示す斜視図である。 制御部の機能構成を模式的に示すブロック図である。 差分演算部が実行する差分データの生成手順を示す図である。 特徴点特定部が実行する差分データの特徴点の算出手順の一例を示す図である。 測距対象と撮像部との距離と、差分データの特徴点の位置との関係を示す図である。 自動水栓が実行する自動吐水処理を示すフローチャートである。 図9のS20の誤吐水阻止モード処理の詳細を示すフローチャートである。 従来の自動水栓の動作例を示す図である。 従来の自動水栓の動作例を示す図である。 実施の形態の自動水栓の動作例を示す図である。
図1は、実施の形態に係る自動水栓16を備えたシンク15の断面図である。図1に示すように、シンク15は、キッチンカウンタに設けられた凹状に窪むボウル部151と、吐水口168が設けられた自動水栓16とを備えている。自動水栓16は、キッチンカウンタの上面をなすカウンタトップ156上に備えられている。図示はしないが、ボウル部151は、その最深部に排水口を備えている。以下、シンク15は、主に食器洗い等をするためのキッチンシンクであることとする。
自動水栓16は、カウンタトップ156に対する台座をなす基部161と、一端を基部161と接続し、他端をボウル部151に向ける略円弧状の管路160を備える。管路160は吐水パイプとも言える。管路160の他端には吐水部170と、対象物センサ1の検知面を形成するフィルタ板165が備えられている。吐水部170には吐水口168が開口している。フィルタ板165は、赤外領域の光を選択的に透過する樹脂製フィルタである。対象物センサ1は管路160内に配置されている。対象物センサ1は、下方向、すなわち対象物センサ1からボウル部151への方向を物体検知の向きとし、所定の距離範囲における物体の有無を検知する。
管路160の上面には、非接触式の手動操作センサ163の検知面が配設されている。吐止水操作手段としての手動操作センサ163は、フォトトランジスタ等の受光素子と発光素子との組み合わせによる光電式の近接センサである。手動操作センサ163は、検知面から数センチ程度の検知範囲内に近接した手や指による反射光を受光した場合に、ユーザの手動操作を示す手動操作信号を出力する。ユーザは、手動操作センサ163の検知面に指や手を近接させることで、連続吐水状態と止水状態を交互に切り替えることができる。なお、基部161には開栓用の取っ手162が設けられており、ユーザは取っ手162を手動操作することでも吐止水、流量、温度等を調整できる。
図2も、実施の形態に係る自動水栓16を備えたシンク15の断面図である。同図で示すように、吐水部170にはホース176が接続されており、ホース176は管路160内に挿通される。ユーザが、吐水部170を把持して引っ張ると、ホース176が管路160から引き出される。逆に、ユーザが吐水部170を管路160の先端に設けられた保持部172に装着するときには、ホース176は管路160内に格納される。
図1、図2で示すように、管路160には、吐水部170を着脱自在に保持する部材である保持部172が備えられ、保持部172には、着脱センサ174が備えられている。着脱センサ174は、保持部172に対する吐水部170の着脱状態を検知するためのセンサである。着脱センサ174は、ホール素子を用いた磁気センサである。着脱センサ174は、吐水部170に配設されたマグネットの磁界を検知した場合に、吐水部170が保持部172に装着されていることを示す装着信号を出力する。
シンク15には制御部3が内蔵されている。給水配管12および給水配管12に設けられた水栓(電磁弁)であるソレノイド11を介して、管路160に水が供給される。管路160に供給された水は、ホース176を介して、吐水部170の吐水口168から吐水される。
自動水栓16は、対象物センサ1による検知結果をもとに吐水および止水を自律的に制御する。図3は、対象物センサ1の断面図である。対象物センサ1は、吐水の対象となる物体の有無を検知する対物センサであり、図3で示すように、センサユニット2およびフィルタ板165を含む。対象物センサ1の動作は、シンク15に内蔵される制御部3によって制御される。対象物センサ1、制御部3、およびソレノイド11の連携・連動により、自動の吐止水を実現する。
図3に示すように、センサユニット2は、LED(Light Emitting Diode)素子251およびラインセンサ261を筐体21に収容したユニットである。センサユニット2は、制御部3から電力供給を受けて動作する。センサユニット2には、発光部25および撮像部26が取り付けられている。発光部25はフィルタ板165を通して赤外光を照射し、撮像部26はその反射光を撮像する。赤外光を発光する発光部25は、LED素子251と投光レンズ255とを備える。撮像部26は、ラインセンサ261と集光レンズ265とを備える。発光部25と撮像部26とは、遮光性を備えた隔壁211を挟んで水平方向に所定のオフセット量ずらして配置されている。なお、ラインセンサ261は、例えばCCD(charge-coupled device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の既知の固体撮像素子を用いて実現できる。
LED素子251は、パッケージ基板のキャビティに実装されたLEDチップ250を透明樹脂254により封止した発光素子であり、赤外光を照射する。発光部25において、LED素子251は、縦方向のスリット孔253を設けた遮光性の素子ケース252によって覆われている。これにより、発光部25は、拡がり角が抑制されたシャープな光を測距対象に向けて投射することが可能となる。
図4は、ラインセンサ261を示す斜視図である。ラインセンサ261は、受光量を電気的な物理量に変換する画素260が直線的に配列された1次元の撮像センサである。ラインセンサ261は、有効画素として64個の画素260を備えている。ラインセンサ261は、これら64個の画素260により受光エリア263が形成されている。ラインセンサ261は、ボウル部151の鉢面150(言い換えればシンク15の底面)に向くように取り付けられる。ラインセンサ261の画角に手などの遮蔽物がない状態であれば、その撮像範囲にボウル部151の鉢面150が包含される。
ラインセンサ261は、受光動作を実行する毎に撮像データを出力する。ラインセンサ261が出力する撮像データは、受光量の度合いを表す256階調の画素値が各画素260の並び順に配列された1次元のデジタルデータである。なお、ラインセンサ261は電子シャッター(図示せず)を備えている。ラインセンサ261は、電子シャッターを用いて露光時間を調整することにより、撮像データにおける各画素260の受光量の飽和を回避することができる。
図5は、制御部3の機能構成を模式的に示すブロック図である。制御部3は商用電源から電力の供給を受けて動作し、各センサからの通知内容にもとづいてソレノイド11を制御する。この制御を実現するために、制御部3は、撮像制御部31、距離測定部32、給水制御部33、対象物判定部34、着脱判定部36、手動操作判定部38を備える。
本明細書のブロック図で示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
撮像制御部31は、撮像部26内のラインセンサ261と、発光部25内のLED素子251を制御する。具体的には、撮像制御部31は、動作期間と非動作期間が交互に現れる間欠動作が行われるようにラインセンサ261を制御するとともに、動作期間においてLED素子251を発光させる。例えば撮像制御部31は、0.3〜0.5秒毎に動作期間と非動作期間を設定してラインセンサ261を制御してもよい。撮像制御部31は、前回の動作期間が終了してからインターバル時間が経過するまでの間、ラインセンサ261への電源供給を停止して非動作期間を設定し、インターバル時間が経過したときに電源供給を再開して動作期間を設定する。
撮像制御部31は、1回の動作期間において、2回の受光動作が実行されるようにラインセンサ261を制御する。1回目の受光動作は、LED素子251の発光を伴わずに実行される。2回目の受光動作は、LED素子251の発光を伴って実行される。撮像制御部31は、受光動作毎に撮像データが出力されるようにラインセンサ261を制御する。
距離測定部32は、ラインセンサ261が撮像した撮像データをもとに、ラインセンサ261から測距対象までの距離を測定する。距離の測定を実現するために、距離測定部32は、差分演算部321と特徴点特定部322とを備える。以下、距離測定部32における差分演算部321と特徴点特定部322を説明する。
図6は、差分演算部321が実行する差分データの生成手順を示す。差分演算部321は、LED素子251の発光がない1回目の受光動作による撮像データである無発光時データC(x)と、LED光(LED素子251の投射光)の下での2回目の受光動作による発光時データL(x)とを取り込む。差分演算部321は、取り込んだデータを図示しない作業メモリに記録する。
差分演算部321は、作業メモリに記録した発光時データL(x)から無発光時データC(x)を減算して、両者の差分データD(x)を求める。ここで、xは、0〜63の画素番号を示し、L(n)等は、画素番号nの画素の画素値を表す。周囲光に加えてLED光有りの発光時データL(x)から、周囲光のみの無発光時データC(x)を、差し引いた差分データD(x)は、周囲光の影響が抑制され、LED光に応じた反射光の成分となる。
特徴点特定部322は、差分演算部321が求めた差分データD(x)にもとづいて、特徴点の位置を計算する。ここで「差分データD(x)の特徴点の位置」とは、測距対象の距離を測定するために用いる差分データD(x)上の位置である。より具体的に、差分データD(x)の特徴点の位置は、差分データD(x)上の位置に対応するラインセンサ261上の位置で表される。ラインセンサ261上の位置は、例えばラインセンサ261の画素番号で表すことができる。なお、ラインセンサ261の画素番号は必ずしも整数値でなくてもよく、サブピクセルを示す実数値であってもよい。
特徴点特定部322が算出する差分データD(x)の特徴点は、測距対象の距離を測定するために利用できればどのようなものでもよく、例えば差分データD(x)を頻度分布と見なしたときの、モードやメジアン、重心等に対応する点である。実施の形態に係る特徴点特定部322は、計算負荷の軽減のため、簡易的な計算方法により算出する重心位置を特徴点とする。以下この算出方法について、横軸に画素番号x、縦軸に画素値(受光量)D(x)が規定された図7を参照して説明する。
図7は、特徴点特定部322が実行する差分データD(x)の特徴点の算出手順の一例を示す。同図は、横軸をx、すなわちラインセンサ261の画素番号とし、縦軸をxの関数である差分データD(x)の値、すなわち反射光の光量とした場合のグラフである。
特徴点特定部322は、まず、差分データD(x)を積算し、ラインセンサ261の64画素の画素値の総和SDを求める。図7において、総和SDは、右上がりの斜線ハッチングで示す領域の面積に相当する。特徴点特定部322は、受光エリア263の左端の画素番号ゼロの画素から順番に各画素260の画素値を積算し、その積算値がSD/2に達したときの画素番号Nの画素(黒丸で図示)の位置を、差分データD(x)の重心位置とする。図7において、積算値SD/2は、右下がりの斜線ハッチングで示す領域の面積に相当している。この領域は、総和SDの領域に包含されており、図7において、クロスハッチの領域として把握される。
ユーザの手や茶碗等の洗い物等、測距対象の反射光の差分データD(x)は、一般に図7に示すような山型の分布となる。ここで、差分データD(x)の特徴点(例えば重心位置)は、撮像部26から測距対象までの距離によって異なる。
図8は、測距対象と撮像部26との距離と、差分データD(x)の特徴点の位置との関係を示す。図8は、図1に示したシンク15におけるセンサユニット2、ボウル部151の鉢面150、およびユーザの手の位置関係を模式的に示している。図8に示すように、LED素子251が照射したLED光のうち測距対象である手による反射光がラインセンサ261に入射する際、撮像部26と測距対象との距離によって入射位置が異なる。
撮像部26と測距対象との距離が短いほど、ラインセンサ261に対する入射位置は、図8において右側となり、距離が長くなるほど左側に位置することになる。具体的に、撮像部26と測距対象との距離がL1のとき、その反射光はラインセンサ261上の点P1に入射する。撮像部26と測距対象との距離がL1よりも長いL2であると、その反射光はラインセンサ261上の点P2に入射する。図8において、点P2は点P1よりも左側となる。なお、図7において左から右に向かうx軸は、図8においては右から左に向かう。したがって、撮像部26と測距対象との距離が短いほど、その反射光の差分データD(x)の特徴点のx座標が小さくなる。つまり、撮像部26から測距対象までの距離と、特徴点である重心のラインセンサ261におけるx座標の値とは、一対一対応する。
ラインセンサ261におけるx座標の値と、測距対象までの距離との対応関係は予めメモリ等の記憶装置に保持されてもよい。したがって、特徴点特定部322は、測距対象の反射光の差分データD(x)における特徴点のx座標を求めることにより、撮像部26と測距対象との距離を求めることができる。
なお、距離測定部32は、発光部25の発光に応じた反射光の入射位置にもとづき、三角測量の原理を利用して測距対象までのを測定してもよい。例えば、ラインセンサ261におけるx座標の値と、ラインセンサ261への反射光の入射角度との対応関係が予め記憶装置に保持されていてもよい。特徴点特定部322は、測距対象の反射光の差分データD(x)における特徴点のx座標を求め、そのx座標と対応付けられた入射角度を特定してもよい。そして、その入射角度と、予め定まる発光部25から撮像部26までの距離にもとづいて、発光部25と測距対象との距離を求めてもよい。
図5に戻り、対象物判定部34は、対象物センサ1から所定の距離範囲における物体(以下「検知対象」とも呼ぶ。)の有無を判定する。具体的には、対象物判定部34は、対象物センサ1からの距離を示す閾値であり、測距対象を検知対象とするか否かを特定するために予め定められた検知閾値を保持する。検知閾値は、自動水栓16の開発者の知見や経験、自動水栓16を用いた実験等により適切な時間が設定されてよい。例えば、対象物センサ1の設計上、検知対象の有無を検知可能、言い換えれば、検知対象までの距離を計測可能な上限距離に設定されてもよい。
対象物判定部34は、距離測定部32の特徴点特定部322が測定した距離Lが、検知閾値よりも短い場合、当該測距対象を検知対象として検知する。その一方、特徴点特定部322が測定した距離Lが、検知閾値以上の場合、検知対象を非検知とし、すなわち吐水の対象物が存在しないと判定する。対象物判定部34は、検知対象の有無を示す情報(以下「対象物有無情報」とも呼ぶ。)を給水制御部33へ出力する。
着脱判定部36は、管路160の保持部172に対する吐水部170の着脱状態を検知する。具体的には、着脱判定部36は、着脱センサ174から装着信号を受信する場合、吐水部170が保持部172に装着されていると判定する。着脱センサ174から装着信号を受信しない場合は、吐水部170が保持部172から取り外されていると判定する。着脱判定部36は、吐水部170の着脱状態を示す情報(以下「着脱情報」とも呼ぶ。)を給水制御部33へ出力する。着脱判定部36は、着脱センサ174から装着信号を受信しない状態から、装着信号を受信する状態に移行した場合、吐水部170が取り外された状態から装着された状態に移行したことを検出し、その旨を示す着脱情報を給水制御部33へ出力する。
手動操作判定部38は、手動操作センサ163に対するユーザ操作であり、典型的にはユーザの手動による吐水操作および止水操作を検知する。具体的には、手動操作判定部38は、手動操作センサ163から手動操作信号を受信した場合に、手動操作センサ163に対するユーザ操作、例えば手や指をかざす操作がなされたと判定する。そして、ユーザ操作を受け付けた旨を示す情報(以下「手動操作情報」とも呼ぶ。)を給水制御部33へ出力する。
なお、図5に示す構成に代えて、撮像制御部31、距離測定部32、対象物判定部34を含むセンサユニットとして対象物センサ1を構成してもよい。また、着脱判定部36を含むセンサユニットとして着脱センサ174を構成してもよい。また、手動操作判定部38を含むセンサユニットとして手動操作センサ163を構成してもよい。
給水制御部33は、各センサの検知内容に応じて、言い換えれば、対象物判定部34、着脱判定部36、手動操作判定部38の判定結果に応じてソレノイド11(電磁弁)を開くよう制御し、吐水口168から吐水させる。または、ソレノイド11を閉じるよう制御し、吐水口168からの吐水を停止させ、すなわち自動水栓16を止水する。
まず、ユーザ操作に基づく手動吐水処理を説明する。給水制御部33は、止水中において、手動操作センサ163を介してユーザ操作が検出されることを契機に吐水を開始させる。また、吐水中において、手動操作センサ163を介してユーザ操作が検出されることを契機に吐水を停止させる。
次に自動吐水処理を説明する。給水制御部33は、吐水部170が保持部172に装着された状態であることを着脱センサ174が検知する場合、対象物センサ1が対象物を検知することを契機に吐水を開始させる。自動吐水中に、対象物センサ1による対象物の非検知状態が所定時間以上(例えば1〜2秒)継続すると、給水制御部33は吐水を停止させる。
給水制御部33は、吐水部170が保持部172から取り外された状態であることを着脱センサ174が検知する場合、対象物センサ1が対象物を検知しても吐水を抑制する。ユーザが吐水部170を保持部172から取り外すときに、ユーザの手に誤吐水することを阻止するためである。このように誤吐水を阻止するために自動吐水を抑制する動作状態を、以下「誤吐水阻止モード」と呼ぶ。
給水制御部33は、吐水部170が保持部172から取り外された状態から装着された状態に切り替わったことを着脱センサ174が検知したことを契機に、対象物センサ1による対象物非検知状態の継続期間の計測を開始する。そして、対象物センサ1による対象物非検知状態が所定の自動吐水抑止時間継続するまでの間、誤吐水阻止モードを維持する。すなわち、対象物センサ1による対象物検知を契機とする吐水を抑制する。実施の形態では、物体の非検知状態が途切れることなく、自動吐水抑止時間連続して継続することを誤吐水阻止モードの終了条件とする。自動吐水抑止時間は、自動水栓16の開発者の知見や経験、自動水栓16を用いた実験等により適切な時間が設定されてよく、例えば3〜5秒でもよい。
給水制御部33は、吐水部170が装着状態になってから対象物センサ1による対象物非検知状態が自動吐水抑止時間継続する前に、対象物センサ1による対象物検知がなされた場合、それまでの非検知状態の継続時間をリセットし、誤吐水阻止モードを継続する。そして、その後に対象物センサ1が非検知状態になったことを始期として、その非検知状態が自動吐水抑止時間継続するまでの間、誤吐水阻止モードを維持する。
以上の構成による自動水栓16の動作を説明する。
図9は、自動水栓16が実行する自動吐水処理を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、制御部3の電源が投入されたときに開始する。開始直後は給水を停止した状態であり、すなわち止水状態である(S10)。
給水制御部33は、止水中において、吐水部170が保持部172に装着状態であることを示す着脱情報を着脱判定部36から受信する場合(S12のY)、対象物を検知したことを示す対象物有無情報を対象物判定部34から受信することを契機に(S14のY)吐水を開始させる(S16)。その一方、止水中において、吐水部170が保持部172に装着状態であることを示す着脱情報を着脱判定部36から受信しているときに(S12のY)、対象物の非検知を示す対象物有無情報を受信する場合は(S14のN)、S10に戻り、止水状態を維持する。
給水制御部33は、対象物を検知したことを示す対象物有無情報を継続して受信する間(S18のN)、S16に戻り、吐水を継続させる。その一方、対象物の非検知を示す対象物有無情報を受信すると(S18のY)、S10に戻り、吐水を終了させる。止水中において、吐水部170が保持部172から取り外されていることを示す着脱情報を着脱判定部36から受信する場合(S12のN)、給水制御部33は、誤吐水阻止モードへ移行する(S20)。なお、吐水中において吐水部170が取り外された場合も、誤吐水阻止モードへ移行してよいことはもちろんである。
図10は、図9のS20の誤吐水阻止モード処理の詳細を示すフローチャートである。給水制御部33は、誤吐水阻止モードを開始する(S22)。既述したように、誤吐水阻止モードでは、対象物センサ1による対象物検知を契機とする吐水を抑制する。給水制御部33は、吐水部170が保持部172から取り外されていることを示す着脱情報を受信する間(S24のN)、誤吐水阻止モードを継続する。給水制御部33は、吐水部170が保持部172から取り外されていることを示す着脱情報を受信する状態から、吐水部170が保持部172に装着されていることを示す着脱情報を受信する状態に切り替わった場合(S24のY)、対象物センサ1による対象物非検知状態の継続時間(以下「非検知継続時間」と呼ぶ。)の計測を開始する(S26)。例えば、時間経過とともに、所定のタイマ回路が保持するカウンタ値を増加させていってもよい。
非検知継続時間が予め定められた自動吐水抑止時間に達する前に(S28のN)、対象物検知を示す対象物有無情報を未受信であれば(S32のN)、S28の判定に戻る。非検知継続時間が予め定められた自動吐水抑止時間に達すると(S28のY)、すなわち対象物検知を示す対象物有無情報を未受信の状態が自動吐水抑止時間維持されると、給水制御部33は誤吐水阻止モードを解除する(S30)。そして対象物センサ1による対象物検知を契機とする自動吐水を再開する。非検知継続時間が自動吐水抑止時間に達する前に(S28のN)、対象物検知を示す対象物有無情報を受信すると(S32のY)、給水制御部33は、それまで計測した非検知継続時間をリセットする(S34)。
その後、対象物非検知を示す対象物有無情報を受信するまで、または、対象物検知を示す対象物有無情報を受信しなくなるまで待機し(S36のN)、対象物非検知の状態になったことを検出すると(S36のY)、S26に戻り、非検知継続時間の計測を最初からやり直す。変形例として、S32のYにおいて非検知継続時間の計測を停止し、S36のYにおいて非検知継続時間をリセットして、S26に戻ってもよい。
なお、図9、図10のフローチャートには不図示だが、自動水栓16は、止水中に、ユーザ操作の受け付けを示す手動操作情報を手動操作判定部38から受信することを契機に吐水を開始する。また、吐水中に、ユーザ操作の受け付けを示す手動操作情報を手動操作判定部38から受信することを契機に吐水を停止させる。また自動水栓16は、誤吐水阻止モードか否かに関わらず、ユーザの手動操作にもとづく吐止水を優先して実行する。例えば、止水中に吐水部170が保持部172から取り外され、誤吐水阻止モードになっても、手動操作センサ163から手動操作情報を受け付けた場合は吐水させる。
従来の自動水栓と、実施の形態の自動水栓16それぞれの動作例を比較して説明する。
図11および図12は従来の自動水栓の動作例を示す。図11は、吐水部170が保持部172に取り付けられてから、予め定められた一定時間における自動吐水を禁止する自動水栓を示している。(I)の時点で、ユーザは吐水部170を引き出して手動で吐水させる。(II)の時点で、シンク上の桶に水が貯まり、水面が検知距離内に入る。(III)の時点で、ユーザの作業が終了し、ユーザは手動で止水後、吐水部170を取り付ける。ここで、吐水部170の取り付け後、一定時間が経過すると誤吐水阻止モードが解除される。そのため(IV)において誤吐水阻止モードが解除されるとともに、桶の水面を検知して誤吐水が発生する。
図12は、吐水部170が保持部172に取り付けられてから、一旦対象物が非検知になるまでは自動吐水を禁止する自動水栓を示している。(I)の時点で、ユーザは吐水部170を引き出して手動で吐水させ、作業を始める。(II)の時点で、ユーザの作業が終了し、ユーザは手動で止水後、吐水部170を取り付ける。吐水部170の取り付けが終わってユーザが吐水部170から手を離すと、対象物センサ1は対象物を非検知となるため、誤吐水阻止モードが解除される。(III)の時点でユーザは吐水部が外れかかっていることに気付き、(IV)において手を伸ばすと、誤吐水阻止モードは既に解除されているため誤吐水が発生する。
図13は、実施の形態の自動水栓16の動作例を示す。(I)の時点で、ユーザは吐水部170を引き出して手動で吐水させる。(II)の時点で、ユーザの作業が終了し、ユーザは手動で止水後、吐水部170を取り付ける。(III)の時点でユーザは吐水部が外れかかっていることに気付き、(IV)において手を伸ばすと、ユーザの手を検知した時点で、対象物非検知状態の継続時間を計測するタイマを停止する。そのため、当初の自動吐水抑止時間が経過しても誤吐水阻止モードは解除されず、誤吐水は発生しない。その後、対象物非検知状態の継続時間(タイマによるそれまでのカウント)をリセットし、継続時間の計測を初期値(例えば0)からやり直す。対象物非検知状態が自動吐水抑止時間連続して継続したことをタイマで検出すると、誤吐水阻止モードを解除する。
このように、実施の形態の自動水栓16によると、ユーザが吐水部170を保持部172に取り付けた後、検知距離内に物体が放置された場合や、一旦離した手を再度吐水部170に近づけた場合であっても、ユーザが意図しない吐水の発生を防止できる。また、対象物非検知状態の継続期間を計測中に対象物を検知すると継続期間をリセットすることにより、検知距離の上限近傍に水面等の対象物が存在し、水の揺らぎ等により対象物の検知と非検知を交互に繰り返す場合も誤吐水を防止できる。自動水栓16は、桶等に水を溜めて食器洗い等がなされるキッチン用の水栓として特に好適である。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
第1の変形例を説明する。給水制御部33は、吐水部170が保持部172に装着されてから、対象物センサ1による対象物非検知状態が自動吐水抑止時間継続する前、すなわち誤吐水阻止モード中であっても、対象物センサ1による対象物検知の内容が所定の例外条件を満たす場合は、対象物センサ1による対象物検知を契機に吐水させてもよい。例外条件は、距離、時間、ラインセンサ261により検知した対象物画像に関する条件であってもよい。例外条件は、誤吐水阻止モードでない通常モードでの動作時(以下「通常時」と呼ぶ。)における自動吐水条件よりも充足されにくい条件と言え、言い換えれば、自動吐水をより厳しく制限するための条件と言える。例外条件が充足される場合、ユーザは吐水を意図していると想定されるため、誤吐水阻止モードであっても、自動吐水を再開させることで、ユーザの利便性を向上できる。
図8を参照して、例外条件として距離に関する条件を設定する例を説明する。図8の範囲Aは、対象物センサ1の近傍範囲であり、吐水部170の取り付けや取り外しのためにユーザの手が近づくことが想定される範囲である。範囲Cは、対象物センサ1による最大検知距離の近傍範囲であり、吐水部170を取り外して作業した後に物が放置されると想定される範囲である。範囲Aと範囲Cの間に位置する範囲Bは、ユーザが自動吐水させたい場合に手や物を差し出すことが想定される範囲である。通常時は、範囲A・B・Cいずれの位置で対象物が検知されても自動吐水を行う。
対象物判定部34は、距離測定部32により測定された対象物までの距離を含む対象物有無情報を給水制御部33へ送信してもよい。給水制御部33は、検知された対象物までの距離が範囲Bに整合する場合、誤吐水阻止モード中でも、対象物センサ1による対象物検知を契機とする自動吐水を開始する。その一方、検知された対象物までの距離が範囲AまたはCである場合は、実施の形態と同様に、自動吐水を抑制する。この態様によると、誤吐水を防止しつつも、ユーザは吐水部170を取り付け後、即座に自動吐水を利用できるため、ユーザの利便性を向上できる。
範囲A、B、Cの値は、自動水栓16の開発者の知見や経験、自動水栓16を用いた実験等により適切な値(距離範囲)が設定されてよい。また、範囲AまたはCで対象物が検知された場合は対象物非検知状態の継続期間をリセットする一方、範囲Bで対象物が検知された場合は、対象物非検知状態が継続しているものとして継続期間のリセットをスキップしてもよく、誤吐水阻止モードを即時解除してもよい。ここで条件とした対象物センサ1から対象物までの距離は、対象物センサ1の近傍に設置される吐水部170から対象物までの距離とも言え、自動水栓16から対象物までの距離とも言える。
また、例外条件として、ラインセンサ261が検知した対象物画像に関する条件を設定してもよい。本発明者は、図7に示した、横軸に画素番号x、縦軸に画素値(受光量)の差分データD(x)のグラフにおいて、検知対象物が人の手や指の場合、反射光は拡散しやすく、グラフの傾きが比較的緩やかになることを知見した。また本発明者は、検知対象物が水面や、金属製、陶器製の食器等の鏡面物の場合、反射光は拡散しにくく、グラフの傾きが比較的急になることを知見した。言い換えれば、測距対象が人の手や指の場合、その反射光の差分データD(x)は、相対的に緩やかな山型の分布となり、測距対象が鏡面物の場合、その反射光の差分データD(x)は、相対的に急峻な山型の分布となる。
対象物判定部34は、差分データD(x)における画素値の分布態様を示す情報、例えば、差分データD(x)のグラフの傾きを示す情報を給水制御部33へ送信する。給水制御部33は、誤吐水阻止モードにおいて、差分データD(x)における画素値の分布態様が、予め定められた対象物画像条件としての、人の手や指を示す分布態様に整合するか否かを判定する。例えば、差分データD(x)における画素値の分布態様にもとづく差分データD(x)のグラフの傾きが、対象物画像条件として定められた傾き以下か否かを判定してもよい。
差分データD(x)における画素値の分布態様が対象物画像条件を充足する場合、給水制御部33は、対象物センサ1による対象物検知を契機とする自動吐水を再開させる。またその時点で誤吐水阻止モードを解除してもよい。この態様によると、誤吐水阻止モードにおいて、鏡面物を検知した場合に自動吐水を抑制しつつ、人の手や指を検知した場合に自動吐水を再開させることができ、ユーザの意図に即した自動吐水の再開を実現しやすくなる。
なお、対象物センサ1による検知内容が、複数種類の例外条件の任意の組み合わせを充足する場合に、自動吐水を再開させてもよく、誤吐水阻止モードを解除してもよいことはもちろんである。例えば、上記の距離条件と対象物画像条件の両方を満たすことを誤吐水阻止モードの即時解除条件とする場合、ユーザの手が範囲B内に差し出されると誤吐水阻止モードを解除する一方、範囲B内に金属製、陶器製の食器等が放置されても誤吐水阻止モードを解除しない。このように、誤吐水を効果的に防止しつつ、ユーザの意図に即して自動吐水を再開する使い勝手のよい自動水栓を実現できる。
第2の変形例を説明する。自動吐水抑制時間はユーザにより変更可能であってもよい。例えば、制御部3は、手動操作センサ163に対して一定時間以上手をかざす等の所定のユーザ操作が検出された場合に、その後、ユーザが所定のインタフェースを介して入力した時間値を、新たな自動吐水抑制時間としてメモリ等の記憶装置に記憶させる更新部を備えてもよい。これにより、ユーザ毎に異なりうる自動水栓16の使用状態に応じた好適な自動吐水抑制時間をユーザ自身で調整可能になる。
請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施の形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連係によって実現されることも当業者には理解されるところである。例えば、請求項に記載の第1検知部は、着脱センサ174、着脱判定部36の組み合わせにより実現されてもよい。また、請求項に記載の第2検知部は、対象物センサ1、撮像制御部31、距離測定部32、対象物判定部34の組み合わせによって実現されてもよい。
1 対象物センサ、 16 自動水栓、 33 給水制御部、 168 吐水口、 170 吐水部、 172 保持部、 174 着脱センサ。

Claims (5)

  1. 吐水口を有する吐水部と、
    前記吐水部を着脱自在に保持する保持部と、
    前記保持部に対する前記吐水部の着脱を検知する第1検知部と、
    物体の有無を検知する第2検知部と、
    前記吐水部が前記保持部に装着状態である場合、前記第2検知部による物体検知を契機に吐水させる一方、前記吐水部が前記保持部から取り外された状態では、前記第2検知部による物体検知を契機とする吐水を抑制する給水制御部と、
    を備え、
    前記給水制御部は、前記吐水部が前記保持部に装着されてから、前記第2検知部による物体の非検知状態が所定時間継続するまでは、前記第2検知部による物体検知を契機とする吐水を抑制することを特徴とする自動水栓。
  2. 前記給水制御部は、前記非検知状態の継続時間を計測し、前記継続時間が前記所定時間に達する前に前記第2検知部が物体を検知した場合、前記継続時間をリセットすることを特徴とする請求項1に記載の自動水栓。
  3. 前記給水制御部は、前記非検知状態が前記所定時間継続する前であっても所定の条件を満たす場合は、前記第2検知部による物体検知を契機に吐水させることを特徴とする請求項1または2に記載の自動水栓。
  4. 前記条件は、前記第2検知部により検知された物体までの距離が予め定められた距離に整合することを含むことを特徴とする請求項3に記載の自動水栓。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の自動水栓を備えたキッチン。
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