JP4351616B2 - ホース収納式水栓 - Google Patents
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Description
近年、この自動水栓をキッチン用水栓としても適用することが考えられている。
ところでキッチン用水栓或いは洗面所用水栓として、近年、吐水ヘッドをこれに接続され且つその保持本体内に収納した給水用の可撓性のホースとともに引出し可能となしたホース収納式水栓が好んで用いられるようになって来ている。
従って上記の自動水栓をキッチン用水栓,洗面所用水栓等として適用する場合においても、かかる自動水栓をこのようなホース収納式水栓として構成することが要望される。
一方ホースの中に電線コードを通すことも考えられるが、この場合電線の耐久性が問題であり、またこのように電線コードをホース内部に通すと必然的にホースが太くなってしまう問題が生ずる。
他方吐水ヘッドに電池を搭載することも考えられるが、この場合には必然的に吐水ヘッドが嵩高くなってしまい、コンパクト化が求められる吐水ヘッドが大型化してしまう問題の外、電池交換のための手間が面倒であるといった問題が生ずる。
このようにすれば、上記の問題を解決しつつ固定状態の保持本体側から可動側の吐水ヘッド側に支障なく電力供給を行うことができる。
このような給電コイルを用いた電力供給については、例えば下記特許文献1に従来開示がなされている。
しかしながらこの場合、吐水ヘッドをその保持本体から給水用のホースとともに引き出してしまうと、給電コイルによる保持本体側から吐水ヘッド側への給電が停止してしまい、従って例えば自動水栓において吐水ヘッド側のセンサをセンシング動作させ続けると、吐水ヘッド側に備えた蓄電池等の蓄電手段の電気エネルギーが多量に消費されてこれを消耗してしまうこととなる。
しかしながらこの場合、吐水ヘッドの引出しの検出のためにリードスイッチ,マグネット等の余分の部品を必要とする問題が生ずる。
本発明は、いわば給電コイル自体が保持本体からの吐水ヘッドの引出しを検出する手段の一部を成しており、従って本発明によれば、上記リードスイッチやマグネット等の特別の部品を別途に設けることなく、吐水ヘッドの引出しを検出することが可能となる。
或いは蓄電手段の電気エネルギー消費を少なく抑え得ることから、その蓄電手段の使用時間を長くすることが可能となる。
吐水ヘッドが引き出されるということは使用者が水栓の使用を意図している場合であり、この場合使用者は単に吐水ヘッドを引き出すだけで、別途に吐水開始のための操作を特に行わなくても吐水口から吐水させることができ、水栓の使い勝手が良好となる。
図1において、10は主として手洗用ないし洗面所用水栓として好適なホース収納式自動水栓(以下単に自動水栓)で、12は可動の吐水ヘッド、14はカウンター16上に起立状態且つ固定状態に設けられた保持本体としての吐水部本体で、本例ではこれら吐水ヘッド12と吐水部本体14とで自動水栓10における吐水部が構成されている。
吐水ヘッド12には給水用の可撓性のホース18の一端側が接続されており、吐水ヘッド12を吐水部本体14により保持した状態の下でその吐水部本体14内に収納された状態にある、厳密には吐水ヘッド12側の一部が吐水部本体14内に収納された状態にあるホース18が、吐水ヘッド12とともに吐水部本体14から引き出されるようになっている。
ここで人体感知センサ24は赤外線をレンズ25及びセンサ窓22を通じて吐水口20前方に発光し、そして手等の人体からの反射光を受光して、その反射光の受光に基づいて人体を感知する。
この例の自動水栓10では、人体感知センサ24が差し出された手等の人体を感知している間だけ吐水口20から自動吐水を行い、人体感知センサ24が人体を非感知となったところで、吐水口20からの吐水を自動的に停止、即ち止水する。
この実施形態では、連続吐水スイッチ26を1回押操作すると吐水口20から連続的に吐水され、次にもう1度これを押操作するとそこで吐水口20からの吐水が停止する。即ち連続吐水スイッチ26を1回押操作するごとに吐水口20からの吐水と止水とが行われる。
図2に示しているようにこの連続吐水スイッチ26は、スイッチ本体28とこれを覆う可撓部30とを有している。
尚、2次電源部36には蓄電池,コンデンサ等の蓄電手段,定電圧化回路等が備えられている。
また2次電源部36,ヘッド側制御部38は回路収納部35内に収納されている。
そしてその1次電源部54が外部電源に接続され、また本体側制御部52に対し上記電磁弁32が電気的に接続されている。
電磁弁32は、この本体側制御部52の制御の下に開閉制御される。
本実施形態においては吐水部本体14,電磁弁32,制御ボックス37等が2次側の吐水ヘッド12に対して1次側の本体機能部を構成している。
また次に連続吐水スイッチ26が押操作されてそこからオフ信号が本体側制御部52に送られると、この信号を受けて本体側制御部52が電磁弁32を閉弁動作させ、吐水口20からの吐水を停止させる。
一方図2及び図4に示しているように吐水ヘッド12には対応する嵌合凹部50が設けられており、吐水ヘッド12はそれら嵌合突部48と嵌合凹部50とが嵌合する状態に、吐水部本体14上にセットされる。即ち吐水部本体14による保持位置に保持される。
この給電コイル40は通水路の軸方向、具体的にはここではホース18の軸方向に互いに対向する給電側の1次コイル44と、これに電磁結合した受電側の2次コイル46とを有している。
ここで1次コイル44は電源線42Aを介して図3の1次電源部54に接続され、また2次コイル46は電源線42Bを介して2次電源部36にそれぞれ接続されている。
この給電コイル40において、1次コイル44から2次コイル46への電力供給は具体的には次のようにして行われる。
尚、図3において56は共振コンデンサ、58は同調コンデンサであり、また59は整流ダイオードである。
そしてこの給電検出部62により、電磁誘導による1次コイル44から2次コイル46への電力供給がなくなったとき、具体的には吐水ヘッド12が吐水部本体14から引き出されて離れたときに、これが検出されるようになっている。
その結果、ヘッド側制御部38は連続吐水スイッチ26を引続き動作状態に維持する一方、直ちに若しくは所定の設定時間後に人体感知センサ24によるセンシング動作を停止させ、人体感知センサ24による電力消費を停止させる。
但し必要に応じて人体感知センサ24による感知,非感知に基づいて吐水,止水を行うようになすことも可能であり、そのような場合には吐水ヘッド12が引き出された後、設定時間だけこれをセンシング動作させるようになしておくのが良い。
また人体感知センサ24の前方から手を引き抜くことで自動的に止水させることができる。
一方吐水ヘッド12をホース18とともに吐水部本体14から引き出した状態で連続吐水スイッチ26を操作することで、任意の位置に持ち来した吐水口20から連続吐水及び止水を行うことができる。
そして本実施形態によれば、吐水ヘッド12の引出しを検出することにより、吐水ヘッド12側に備えた人体感知センサ24のセンシング動作を、吐水ヘッド12の引出し後直ちに若しくは設定時間経過後に停止させることが可能となり、これにより吐水ヘッド12側の蓄電池等の電気エネルギーの消費を抑制し得て、蓄電池等を含む2次電源部36を小さくすることができる。
これにより吐水ヘッド12をコンパクト化し得て、水栓のデザイン,外観を良好に保持することができる。
或いはまた電気エネルギー消費を少なく抑え得ることから、蓄電池等の使用時間を長くすることが可能となる。
図5において、10はキッチン用のシングルレバー式の自動水栓で、70はシンク、72は流し台のカウンター71上に起立状態に設けられた水栓本体で、その上部にレバー操作部74が上下及び左右に回動可能に設けられている。
水栓本体72からは図1の吐水部本体14に相当する吐水管本体76がシンク70側に向けて斜め上方に延び出している。
この実施形態では吐水管本体76ないし吐水管本体76と水栓本体72とが吐水ヘッド12の保持本体を成している。
また吐水管本体76,水栓本体72,電磁弁32,制御ボックス37等が水栓の1次側である本体機能部を構成している。
但しこの実施形態では人の指等が至近距離にあるときのみ人体感知するようになしてある。
即ちこの実施形態では人体感知センサ82が非接触で人体感知するものの、いわゆるタッチ式スイッチに近いものとして構成されている。
即ち上記実施形態における連続吐水スイッチ26と同様の機能を有するものとして構成されている。
一方、図5に示しているように吐水管本体76の基端部下面には受光用の窓部83が設けられていて、その内部に受信部としての赤外線の受光部66(図7参照)が設けられている。
この実施形態では、発光部64からの発光信号が受光部66で受光されて本体側制御部52に送られ、これに基づいて図7の電磁弁32の開閉制御がなされる。
そして混合弁87を経た混合水が、流出路88を通じて吐水ヘッド12へと導かれる。
ここで流出路88は、水栓本体72から延び出した部分の大部分が上記の可撓性のホース18にて形成されている。
この流出路88上には電磁弁32が設けられており、流出路88を通じての混合水の流出、即ち吐水口20からの吐水と止水とが電磁弁32にて制御される。
この自動水栓10では、レバー操作部74の左右及び上下回動操作によって混合弁87が動作させられて、水と湯との混合比率及び全体の吐水の流量が調節される。
そして人体感知センサ82による感知に基づいて発光部64から信号が発光信号として発せられ、そしてこれが受光部66で受光されて本体側制御部52へと送られる。
本体側制御部52はこれを受けて電磁弁32を開弁動作させ、吐水口20から混合水を吐水させる。
そして再び人体感知センサ82の上方に指が差し出されたとき、人体感知センサ82による人体感知に基づいて吐水口20からの吐水が停止する。
即ちそのときの人体感知センサ82からの信号に基づいて本体側制御部52が電磁弁32を閉弁動作させ、吐水口20からの吐水を停止させる。
この時点で人体感知センサ82によるセンシングを停止させるようにしても良い(この場合には吐水ヘッド12を吐水管本体76に保持させた状態で予め吐水させておき、その状態で吐水ヘッド12を引き出して使用することになる)が、本実施形態では吐水ヘッド12を引き出した後、設定時間後に人体感知センサ82によるセンシングを停止させるようになしても良い。
このようにしておけば、設定時間内において吐水ヘッド12を引き出した状態で人体感知センサ82から成る連続吐水スイッチの操作により吐水口20からの連続吐水と止水とを行わせることができる。
この場合には設定時間の満了によって人体感知センサ82によるセンシングを自動的に停止させることで、電力の多大な消費を防止することができる。
図8はその例を示している。
上記給電コイル40は、吐水ヘッド12が引き出されると電力供給を停止する(電力供給できなくなる)。
これを検出するためにこの実施形態では、スイッチングトランジスタ60に対し抵抗90を直列に接続している。
即ちこの実施形態では吐水ヘッド12の引出しが抵抗90及び電力消費検出回路92にて検出され、その結果が本体側制御部52に入力される。本体側制御部52はこれを受けて所要の動作制御を行う。
本実施形態では、かかる抵抗90及び電力消費検出回路92にて吐水ヘッド12側への給電の有無を検出する給電検出手段が構成されている。
この場合、使用者は単に吐水ヘッド12を引き出すだけで、吐水開始のための特別の操作を行うことなく吐水口20から吐水させることができ、水栓の使い勝手が良好となる。
ヘッド側制御部38は、人体感知センサ24が人体感知したときLED94を点灯させ、また人体感知センサ24が人体非感知となったときにLED94を消灯させる。
即ち人体感知センサ24が人体感知すると吐水ヘッド12側において電力消費が増大し、その結果給電コイル40が電力供給量を増大して抵抗90に流れる電流Iが増大する。
従って抵抗90の両端間の電圧は増大し、その増大した電圧が電力消費検出回路92にて電圧増幅及びデジタル信号化した上で本体側制御部52に入力される。
即ちこの実施形態では、抵抗90及び電力消費検出回路92が給電検出手段を構成しているとともに、併せて人体感知センサ24による人体感知の有無を検出する検出手段を構成している。
従ってこの実施形態では、人体感知センサ24による感知信号を本体側制御部52に送信するための通信手段を省略することが可能である。
この場合においても1次側の抵抗90及び電力消費検出回路92にて人体感知の有無を検出することが可能である。
この場合には電力消費回路としてのLED94を省略することが可能となる。
12 吐水ヘッド
14 吐水部本体(保持本体)
18 ホース
24,82 人体感知センサ
26 連続吐水スイッチ
40 給電コイル
44 1次コイル
46 2次コイル
62 給電検出部(給電検出手段)
72 水栓本体
76 吐水管本体(保持本体)
90 抵抗(給電検出手段)
92 電力消費検出回路(給電検出手段)
Claims (4)
- 吐水ヘッドを、該吐水ヘッドに接続され且つ該吐水ヘッドの保持本体内に収納された給水用のホースとともに引出し可能となしたホース収納式水栓において、
電磁結合された給電側の1次コイルと受電側の2次コイルとを対向して有し、電磁誘導により該1次コイルから該2次コイルに給電を行う給電コイルを該1次コイルが前記保持本体側に、該2次コイルが前記吐水ヘッド側にそれぞれ位置する状態に設けるとともに、誘導電流の有無に基づき前記保持本体側から該吐水ヘッド側への前記給電コイルによる給電の有無を検出する給電検出手段を設けたことを特徴とするホース収納式水栓。 - 請求項1において、前記水栓が前記吐水ヘッドに人体感知センサを備えた自動水栓であって、前記給電コイルが該人体感知センサのセンシング用の給電を行うものとなしてあり、且つ前記給電検出手段が給電停止を検出したときに前記人体感知センサによるセンシングを直ちに若しくは設定時間経過後に停止するものとなしてあることを特徴とするホース収納式水栓。
- 請求項2において、前記人体感知センサが人体感知により吐水を行わせ、人体非感知により止水を行わせるものであるとともに、前記吐水ヘッドには連続吐水及び止水のための連続吐水スイッチが更に備えてあり、前記給電停止の検出により該連続吐水スイッチを引続き働かせる一方、前記人体感知センサによるセンシングを停止させるものとなしてあることを特徴とするホース収納式水栓。
- 請求項1〜3の何れかにおいて、前記給電検出手段が2次側の前記吐水ヘッドに対して1次側の水栓の本体機能部に備えてあり、該給電検出手段が給電停止を検出したときに、該本体機能部の制御部が直ちに若しくは設定時間遅れて吐水及び止水を行うための弁を開弁させて吐水開始させるものとなしてあることを特徴とするホース収納式水栓。
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