JP6282453B2 - 車椅子 - Google Patents

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Description

本発明は、補助ブレーキおよびこの補助ブレーキを備えた車椅子に関し、詳しくは、車椅子に座っている利用者が、例えば、手動ブレーキをかけ忘れた状態から立ち上がった場合などに、自動的に制動力を発揮する補助ブレーキを備えた車椅子に関する。
歩行が困難な人のための移動手段として、車椅子が広く使用されている。
ところで、車椅子では、利用者が座部に座ろうとしたとき、あるいは座部から立ち上がろうとしたときなどにタイヤが回転してしまうと、利用者が転倒してしまうなどの不都合が生じるおそれがある。このため、車椅子には、タイヤの回転を強制的に阻止する手動ブレーキが具備されている。
この手動ブレーキは、利用者あるいは介助者などがレバーを手動で操作することにより、タイヤに対する制動力を発揮したり、制動力が起動された状態を解除したりする。
ところが、車椅子の利用者は、病人、高齢者などが多いために、手動ブレーキを掛け忘れたまま、次の動作に移ってしまうことがある。
このような事態に備えて、例えば特許文献1、特許文献2などには、手動ブレーキを掛け忘れた状態から利用者が座ろうとしたときなどに、タイヤに対し制動力を自動的に発揮させる、いわゆる補助ブレーキを搭載した車椅子が提案されている。
例えば、特許文献1の車椅子では、補助ブレーキの機構としてドラム式のブレーキが開示されている。
しかしながら、ドラム式の補助ブレーキは大型であることから設置スペースの確保が困難であり、また重量増となり、さらにはコスト高になるという不具合があった。
また、特許文献2に開示された車椅子では、利用者が座部に座っていないと補助ブレーキが常に起動したままでタイヤが回転しないことから、利用者が座っていない空の車椅子を他の場所に移動させたい場合に移動が困難で、使い勝手が悪いという問題があった。
特開2011−67536号公報 特開2006−204606号公報
本発明は、このような実情に鑑み、設置スペースが少なくて良く、軽量で安価に形成することができ、しかも利用者が座っていない空の状態の車椅子を他の場所に持ち運ぶ場合にタイヤへの制動力を解除してタイヤを自由に回転させて他の場所に移動させることができる補助ブレーキを備えた車椅子を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明に係る車椅子は、
車椅子本体に開閉自在なクロスフレームが略鉛直方向に配置されているとともに、このクロスフレームとともに幅方向に折り畳まれる一対の水平方向フレーム部にシート状の座部が支持されており、当該座部から利用者が立ち上がるときにタイヤに制動力を付与する補助ブレーキを少なくとも備える車椅子であって、
前記補助ブレーキは、
前記クロスフレームの上方部分に、略中央部が回動自在に軸止され、前記シート状の座部の下面に一端部が接離自在に設けられた揺動アーム部材と、
前記シート状の座部から利用者が立ち上がろうとした場合に、前記タイヤの周面に食い込む姿勢となって、前記タイヤの回転を阻止するとともに、前記シート状の座部に利用者が座っている場合または前記シート状の座部を折り畳んだ場合に、前記タイヤの周面から離反する姿勢となって、前記タイヤの回転を許容するカム部材と、
前記揺動アーム部材の他端部と前記カム部材との間を連結するワイヤー部材と、
を備えており、
前記車椅子本体を持ち運ぶために前記シート状の座部を折り畳んだときに、前記クロスフレーム鉛直方向への長さが、前記シート状の座部が広げられて使用可能な状態のときの前記クロスフレームの鉛直方向への長さよりも延長されることにより、前記クロスフレームに軸止された揺動アーム部材の他端部とワイヤー部材を介して連結された前記カム部材が、前記タイヤの周面から離反する姿勢となり、前記タイヤの回転を許容する姿勢に変換されるよう構成されていることを特徴としている。
また、本発明に係る車椅子は、
前記補助ブレーキに、強制解除手段が接続されていることを特徴としている。
このような構成の本発明によれば、軽量で安価に形成することができ、しかも非使用状態の車椅子を折り畳めばタイヤへの制動力を自動的に解除することができるので、補助ブレーキを解除するための特段の操作なしで、折り畳まれた車椅子をタイヤを自由に回転させて他の場所に移動させることができる。
本発明に係る補助ブレーキによれば、構成が容易であることから重量増になることがなく、さらには小型で設置スペースも少なくて良い。
また、空の車椅子を折り畳めば、タイヤへの制動力が自動的に解除されるので、他の場所に持ち運ぼうとする場合に、タイヤを自由に回転させながら容易に移動させることができる。したがって、使い勝手が良好である。
また、本発明に係る補助ブレーキを備えた車椅子では、補助ブレーキに強制解除手段が接続されているので、補助ブレーキが起動した展開したままの空の車椅子であっても、その補助ブレーキの起動を強制解除手段で解除して、タイヤが回転する状態で他の場所に移動させることができる。
図1は、本発明の好ましい実施の形態に係る補助ブレーキが具備された車椅子の概略を示す斜視図である。 図2は図1に示した車椅子の座面から利用者が立ち上がろうとするときの状況を示す側面図である。 図3(A)、(B)は、図1の車椅子に具備された補助ブレーキの座部センサ部を示したもので、図3(A)は座部に利用者が座っていない状態の座面センサ部を示し、図3(B)はシート状の座部に利用者が座っていないで車椅子本体を折り畳んだときの座面センサ部の状態を示している。 図4(A)、(B)は、図1の車椅子に具備された補助ブレーキの出力部を示す概略図で、図4(A)は補助ブレーキがONの状態、図4(B)は補助ブレーキがOFFの状態を示している。 図5は補助ブレーキの動力伝達部の構成を示す概略斜視図である。 図6は利用者が座部に座って補助ブレーキが起動していない状態にあるときの動力伝達部の概略図である。 図7は利用者が座部から立ち上がって補助ブレーキが起動している状態にあるときの動力伝達部の概略図である。 図8は利用者が座部から立ち上がって補助ブレーキが起動して完全ロック状態にあるときの動力伝達部の概略図である。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の好ましい実施の形態に係る補助ブレーキが具備された車椅子の斜視図である。
なお、本明細書において、特に説明がない場合において「前後」あるいは「左右」とは、車椅子に座った利用者の視点で規定している。すなわち、シート状の座部に座った利用者の腹側が「前」、背中側が「後」、左手側が「左」、右手側が「右」であるとする。また、利用者が車椅子に座った場合の「背面側」とは「後側」と同意である。さらに「下」とは、重力が作用する鉛直方向で、「上」とはその反対の方向である。また、前進とは車椅子に座った人が前方に進む方向であり、後進とは車椅子が後方に後退してしまう方向をいう。
図1に示したように、車椅子1はその車椅子本体1aが、左右方向に略対称形に配置された複数のパイプ状のフレームなどにより構成されている。
また、車椅子本体1aには、例えば、病人、高齢者、身体障害者などの利用者が座る布製でシート状の座部2と、移動手段として機能する後のタイヤ4と、進行方向を決定する前のタイヤ5とを有している。
シート状の座部2は、車椅子本体1aの複数本あるパイプ状のフレームのうち、水平方向に所定距離離間して最も前方に配置された左右一対の略L字状のフレーム部40、40間に支持されている。なお、フレーム部40の水平方向フレーム部40aは、車椅子本体1aの高さ方向の略中間位置に配置され、垂直方向フレーム部40bは、シート状の座部2の斜め前方に配置されている。
左右一対の略L字状のフレーム部40、40などからなる車椅子本体1aは、収納時には互いに近づくように折り畳むことができる。また座部2の両側には、肘掛けや手摺などとして使用する肘掛け部2b、2bが、それぞれ具備されている。
また、略L字状の一対のフレーム部40、40の垂直方向フレーム部40bの下端部には、利用者の足を配置して、その足を支持するためのフットプレート7a、7aが具備されている。これらのフットプレート7a、7aは、利用者が座部2から立ち上がった場合や、空の車椅子本体1aを折り畳んで非使用状態にする場合などに、図1の水平姿勢から略直角に立て起こすことができる。
一方、このようなフットプレート7a、7aを下端部に備えた一対のフレーム部40、40の垂直方向フレーム部40bの中間部には、レッグベルト11が水平方向に差し渡されている。
このレッグベルト11は、シート状の座部2などと同じ材料で形成され、利用者が座部2に座った場合のふくらはぎを保持するものである。
左右一対の後のタイヤ4、4は、前のタイヤ5、5に比べて大径に形成されている。
後のタイヤ4は、ゴム製のチューブを支持する金属製のリム部4bと、金属製のスポーク部4cと、前進時などに手動で操作する環状のハンドリム部4dを有しており、このハンドリム部4dは、リム部4bに固定されている。
このような車椅子1では、座部2に座っている利用者が、左右のハンドリム部4dの一方あるいは両方を握って前後いずれかの方向に送り操作を行うことによっても、タイヤ4を回転させて所定の方向に移動することができる。
一方、図1に示したように、シート状の座部2の後方側には、幅方向に離間して略鉛直方向に配置された一対の後方フレーム部26、26の上部に、一対のハンドル部6、6が設けられている。
このような一対の後方フレーム部26、26に設けられたハンドル部6、6に介助者などから操作力が付与されることによっても、走行のための駆動力を得ることができる。
また、水平方向フレーム部40a、40aと、その下部に設けられた水平方向のフレーム部には、図3(A)、(B)に示したように、2本の棒状フレームが交差する態様で回動自在に軸支されたX字状のクロスフレーム28が差し渡されている。
このように水平方向フレーム部40a、40aと、その下部に設けられた水平方向のフレーム部に差し渡されているX字状のクロスフレーム28は、各一対の端部m1、m2およびn1、n2が上下に、すなわち略鉛直方向に配置されたもので、交点Gを支点として図3(A)または図3(B)の姿勢となるように、回動自在(開閉自在)に構成されたものである。なお、クロスフレームの下端部m2、n2後方フレーム部26、26に回動可能に軸支されている。クロスフレーム28の上端部m1、n1は、水平方向フレーム部40a、40aに設けられる受け部(不図示)に載置されている。
このクロスフレーム28は、車椅子1に利用者が乗って使用状態で走行する場合には図3(A)の姿勢となる。また、収納時あるいは持ち運びなどのためにコンパクトに折り畳んだ場合には、図3(B)の姿勢となる。
このような車椅子1では、利用者がシート状の座部2に座って路上などで停止している時に、車椅子本体1aがその停止位置から不用意に移動してしまうことが無いように、公知の手動ブレーキ8が肘掛け部2bの外側に設けられている。
このように、肘掛け部2bの外側に設けられた手動ブレーキ8のレバー8aを手動操作することにより、押圧バー8bを介して後のタイヤ4に制動力を付与することができる。すなわち、手動ブレーキ8を駆動させれば、後のタイヤ4が回転不能になるので、停車時などに車椅子1が前後方向に動いてしまうことはない。
また、この車椅子1では、手動ブレーキ8の他に、補助ブレーキ10が具備されている。この補助ブレーキ10は、手動ブレーキ8が駆動しているか、していないかに係わらず、図2に示したように、例えば、利用者45が座部2から立ち上がろうとしたときに、自動的に後のタイヤ4に制動力を発揮させるブレーキである。この補助ブレーキ10が駆動されることにより、仮に、利用者45が手動ブレーキ8の駆動操作を忘れたまま立ち上がろうとした場合であっても、車椅子1の不用意な前後方向への移動を防止することができる。
これにより、例えば、病人、高齢者、身体障害者などの利用者45が手動ブレーキ8の操作を忘れたまま立ちあがろうとしても、その利用者45は、移動不能の車椅子1の肘掛け部2bを押えることができるので、安全に立ち上がることができる。
なお、この補助ブレーキ10は、手動ブレーキ8が選択的に起動されるのに対し、利用者が立ち上がることにより、自動的に起動するものである。
以下に、補助ブレーキ10の構成について説明する。
補助ブレーキ10は、図3(A)、(B)に示したように、利用者45がシート状の座部2から立ち上がったり座ったりしたことを自動的に検知する座面センサ部10A、10Aと、図4(A)、(B)に示したように、利用者45が座部2から立ち上がったときに後のタイヤ4に対して実際に制動力を発揮させ、かつ座ったときに制動力を解除する出力部10B、10Bと、図5に示したように、座面センサ部10Aと出力部10Bとの間に介在される動力伝達部60、60と、から構成されている。
また、この動力伝達部60には、補助ブレーキ10を強制的に解除する強制解除手段も具備されている。
先ず、図3(A)、(B)および図4(A)、(B)を参照しながら補助ブレーキ10の座面センサ部10Aと、補助ブレーキ10の出力部10Bについて説明する。
図3(A)は、利用者がシート状の座部2に座っていない状態の補助ブレーキ10の座面センサ部10Aを示し、図3(B)は、空の車椅子本体を折り畳んだときの座面センサ部10Aを示したものである。
なお、利用者がシート状の座部2に座っていない図3(A)のとき、補助ブレーキ10の出力部10Bは、図4(A)の状態にある。すなわち、カム部材14がタイヤ4に食い込んで補助ブレーキはONである。
また、利用者がシート状の座部2に座っている図4(B)のとき、出力部10Bは図4(B)の状態にある。すなわち、カム部材14がタイヤ4から離反して補助ブレーキはOFFである。
座面センサ部10Aは、シート状の座部2と、座部2の下面に配置された揺動アーム部材12と、揺動アーム部材12の下端側に取り付けられたワイヤー部材16とを有しており、ワイヤー部材16は、動力伝達部60に接続されている。
本実施の形態における揺動アーム部材12は、車椅子本体1aの背面側に開閉自在に設置されたクロスフレーム28に取り付けられている。さらに詳しく説明すれば、交点Gより上側部分の中間部付近に、回転軸15を介して回動自在に取り付けられている。
このように、揺動アーム部材12が、車椅子本体1aの背面側に取り付けられることにより、周囲の邪魔になることもなく、保守点検も容易である。
揺動アーム部材12の先端部には摩擦力を軽減するローラ18が設置されている。また、揺動アーム部材12には、図示しない付勢手段が具備されており、この付勢手段の付勢力により揺動アーム部材12は、図示しないバネからの付勢力により、回転軸15を支点として常時、矢印F方向へ付勢されている。
このような一対の座面センサ部10A、10Aでは、揺動アーム部材12が矢印F方向へ回動すると、ワイヤー部材16は、矢印H方向に引き下げられる。
一方、揺動アーム部材12が、矢印F方向と反対方向に回動すると、ワイヤー部材16は、矢印H方向と反対方向に引き上げられる。すなわち、ワイヤー部材16は、利用者45が座部2から立ち上がることにより下方(H方向)に引き下げられ、利用者45が座部2に座ることにより上方(Hと反対方向)に引き上げられる構成となっている。
このような補助ブレーキ10では、座部2に利用者が座ることによりローラ18に荷重が作用して、ワイヤー部材16が上方に引き上げられたときに、図4(B)に示したように、出力部10Bでは、後のタイヤ4からカム部材14の先端部14aが離反した状態に設定される。すなわち、補助ブレーキ10の制動力が解除となる。これにより、通常の車椅子1として走行することができる設定となっている。
また、このような補助ブレーキ10では、車椅子本体1aを折り畳めば、クロスフレーム28がシート状の座部2などとともに折り畳まれることになる。
以下に、上記のように座面センサ部10Aから出力部10Bに動力を伝達する補助ブレーキ10の動力伝達部60について、図3から図7を参照しながら説明する。
動力伝達部60は、座面センサ部10Aとカム部材14との間に介在されている。ワイヤー部材16の一端は、図3(A)、(B)に示したように、揺動アーム部材12に取り付けられ、ワイヤー部材16の他端は図5に示したように、略矩形状に形成された中間揺動支持部材72の一端部に取り付けられている。
動力伝達部60は、図5に示したように、カム部材14に軸52を介して一体的に連結されたカム連結部材53と、カム連結部材53の一方の肩部に対向するように配置された中間部材54と、カム連結部材53と中間部材54との双方に跨るように配置された完全ロック部材55と、中間部材54を挟んでカム連結部材53と反対側に配置された強制解除部材56と、強制解除部材56に軸63を介して一体的に連結された強制解除ペダル連結部材57などから構成されている。なお、上記中間揺動支持部材72は、軸64を介して中間部材54と一体的に結合されている。
このような構成からなる動力伝達部60のうち、強制解除部材56と強制解除ペダル連結部材57とは、補助ブレーキ10の駆動を強制的に解除する強制解除手段として機能するものであり、補助ブレーキ10の駆動とは直接係わりはない。この強制解除手段については、後述する。
動力伝達部60の構成要素のうち、カム連結部材53と中間部材54と完全ロック部材55と強制解除部材56とは、一つの箱体の内部に収納されている。そして、この箱体を介して車椅子本体1aに取り付けられている。なお、この箱体は、図1に示されたカム部材14より車椅子本体1aの幅方向の内方側で座部2の下側に取り付けられている。
以下に、カム連結部材53と中間部材54と完全ロック部材55と、強制解除部材56と強制解除ペダル連結部材57について説明する。なお、これらは箱体を構成する側板70に回動自在に支持されている。
上記カム連結部材53は、カム部材14とともに、軸52により軸支されている。これにより、カム連結部材53とカム部材14とは一体で回動する。
また、カム連結部材53には、軸52と反対側にボス59が立設され、このボス59は中間部材54の回動域内に配置されている。このため、ボス59は、中間部材54の一方の膨出部54aに対し係止可能にされている。
さらに、カム連結部材53には、軸52側の角部に段部62が形成され、この段部62は、完全ロック部材55の係止部55aに係止可能にされている。また、カム連結部材53には、ボス59を設けた側の端部に、引張りスプリング61が取り付けられ、この引張りスプリング61の付勢力により、カム連結部材53は軸52を中心として図5において反時計方向に回動するように常時引っ張られている。
上記中間部材54は、カム連結部材53に対向するように配置され、軸64を支点として、回動自在とされている。
また、中間部材54の一方の膨出部54aは、軸64を支点として図5において反時計方向に回動する際に、カム連結部材53のボス59に当接する。
一方、中間部材54の他方の膨出部54bは、強制解除部材56のボス65の中間部分に係止可能に設定されている。
また、中間部材54には、図3(A)、(B)に示したワイヤー部材16の他端が連結されている。中間部材54は、軸64を介して箱体の外側にて、中間揺動支持部材72を介してワイヤー部材16と連結されている。中間部材54は、座面センサ部10Aからの動力がワイヤー部材16を介して伝達される部材であり、ワイヤー部材16からの動力により、回動される。
上記完全ロック部材55は、略L字状の一対の板材が互いに対向するように配置されたものである。また、完全ロック部材55は、L字を構成する2辺の略中央部に配置された軸69により軸支されている。さらに、完全ロック部材55は、軸69に巻回されたスプリング73の付勢力により、図5において時計方向に回動するように常時、引っ張られている。
また、完全ロック部材55の中間部材54側の端部にボス66が立設されている。また、完全ロック部材55のカム連結部材53側の端部に、外方に突出する係止部55aが形成されている。なお、この係止部55aは、カム連結部材53の段部62に係止される部位である。
上記強制解除部材56は、完全ロック部材55の場合と同様に所定間隔離間して配置された略L字状の一対の板材から構成されたもので、これら一対の板材の間はボス65により連結されている。そして、上述した中間部材54の他方の膨出部54bは、ボス65の中間部分に当接する。
また、強制解除部材56は、軸63で強制解除ペダル連結部材57と連結されており、強制解除部材56と強制解除ペダル連結部材57とは一体的に回転する。
上記強制解除ペダル連結部材57は、箱体の外部に配置されている。
このような強制解除ペダル連結部材57は、上記したように軸63により箱体内の強制解除部材56と一体的に回動する。この強制解除ペダル連結部材57は、車椅子本体1aの背面側に配置された強制解除ペダルに図示しないワイヤーを介して連結されている。
なお、この強制解除ペダルとは、空の車椅子1を移動させるときに、運ぼうとする人により踏み込まれるペダルである。すなわち、空の車椅子1は、補助ブレーキ10が駆動して制動力が起動しているため、これを解除してからでなければタイヤを転がすことができない。このような場合には、図示しない強制解除ペダルを踏み込むことで、補助ブレーキ10の制動力を強制的に解除する。
なお、本発明は、折り畳み操作をするだけで、補助ブレーキ10を解除することできる。よって、この強制解除ペダルは特に必須ではない。
しかしながら、車椅子1を持ち運ぶには、折り畳んだ状態で運ぶ場合もあれば、開いた状態で持ち運ぶ場合もある。仮に、開いた状態で持ち運ぼうとする場合に、補助ブレーキ10を解除することができないと使用勝手が悪くなる。そのために、本実施例では、強制解除手段を具備している。
以下に、上記の動力伝達部60により動力が伝達される補助ブレーキ10の作用について説明する。
今、座部2に利用者45が座っており、補助ブレーキ10は起動していない。すなわち、補助ブレーキ10はOFFの状態で、出力部10Bは図4(B)の状態にある。このとき、動力伝達部60では、図6に示すような状態にある。具体的には、利用者45が座部2に座っていることで、ワイヤー部材16は、上方(図3における矢印Hと反対方向)に引き上げられている。このとき、動力伝達部60では、ワイヤー部材16と中間揺動支持部材72を介して連結された中間部材54が、図6中時計方向に回動するように動力が働いている。そして、中間部材54は、膨出部54aにて、カム連結部材53のボス59を押圧しカム連結部材53を図6において時計方向に回動させた状態にある。カム連結部材53と連動するカム部材14は、図6において時計方向に回動されており、すなわち、図4(B)に示したように後のタイヤ4から離間した状態にある。
この状態から利用者45が図2のように立ち上がろうとすると、図3(A)に示したように、揺動アーム部材12のローラ18が矢印F方向に押し上げられ、これに伴ってワイヤー部材16が下方(矢印H方向)に押し下げられる。これにより、ワイヤー部材16の中間部材54に対する力が解除となる。
ワイヤー部材16の中間部材54に対する力が解除されると、図6に示した中間部材54が軸64を支点として矢印J方向(時計方向)に回動する。中間部材54が図6において時計方向に回動すると、中間部材54の一方の膨出部54aに当接しているカム連結部材53のボス59に連動して、カム連結部材53が軸52を支点として反時計方向に回動する。これは、補助ブレーキOFFの状態では、カム連結部材53が引張りスプリング61の付勢力に抗して中間部材54によりボス59を介して時計方向に回動させるように動力が作用しており、その中間部材54からの動力が解除されることで、カム連結部材53が反時計方向に回動するものである。
これにより、カム連結部材53と連動して回動するカム部材14は、図4(A)に示したように、矢印C方向に回動し後のタイヤ4に食い込むことになる。
このとき、カム部材14の後のタイヤ4への食い込み量は、引張りスプリング61により付与される回動力に応じて変化する。すなわち、引張りスプリング61の付勢力が弱いと、後のタイヤ4への食い込みが弱いこととなる。しかしながら、本発明の車椅子1においては、レッグベルト11が設けられており、このレッグベルト11が立ち上がろうとした利用者45のふくらはぎ51によってレッグベルト11を後方に押す力が加わる位置に配置されている。すなわち、図2に示すように、利用者45が立ち上がろうとして地面に足をつき、上体を起こし足を垂直方向に延ばすと、その過程でレッグベルト11がふくらはぎ51と接触するように配置されている。これにより、利用者45が立ち上がり足を垂直に延ばすと、ふくらはぎ51によりレッグベルト11を後方に押すこととなる。このレッグベルト11を後方に押す力により、後のタイヤ4には、矢印B方向に回転させようとする力が作用する。
このようにレッグベルト11を介して後のタイヤ4を矢印B方向へ後退させようする力により、カム部材14は確実に後のタイヤ4に食い込むことになる。すなわち、動力伝達部60におけるカム連結部材53の引張りスプリング61は、そのバネ力がカム部材14を後のタイヤ4にやや食い込む程度の力であれば、いかなる強さであってもよいこととなる。そして、このときの動力伝達部60内では、図7に示すように、カム部材14が後のタイヤ4にやや食い込んだ状態で、完全ロック部材55の係止部55aが、カム連結部材53の段部62に係止されていない状態から、完全にロックがかかる状態に移行する。すなわち、図7に示す状態から、利用者45が立ち上がりふくらはぎ51によりレッグベルト11を後方に押すと、後のタイヤ4がやや後方に回動し、それに連動してカム部材14も回動することとなる。このようにカム部材14がさらに反時計方向に回動されると、図8に示すように、カム連結部材53も回動し、段部62と完全ロック部材55の係止部55aとが係止し、ロックが完全なものとなる。このとき、完全ロック部材55の係止部55aは、段部62に落ち込む形で係止することとなるので、完全ロックのときに、完全ロック部材55とカム連結部材53との間で、クリック音が鳴る。このように、完全ロックがかかったことを聴覚により利用者や介助者が認識することができ、より安心して立ち上がり動作を行うことができる。
この状態では、車椅子1が移動することはない。したがって、手動ブレーキ8を駆動させないまま立ち上がったとしても、利用者45の安全を確保することができる。
以下では、補助ブレーキ10が駆動している状態(車椅子1に利用者45が座っていない状態)から、利用者45が座部2に座り、補助ブレーキ10を解除までについて説明する。
今、完全ロック部材55が図8に示したように、カム連結部材53の段部62に嵌合しており、カム部材14は図4(A)の姿勢にある。すなわち、補助ブレーキ10が後のタイヤ4を完全にロックしている。
この状態から利用者45が、図3(B)に示したように、座部2に座ったとする。利用者45が座部2に座ると、図3(A)の揺動アーム部材12は下方に押し下げられ、図3(A)のワイヤー部材16が上方に引き上げられる。ワイヤー部材16が上方に引き上げられると、図8の中間部材54が反時計方向に回動される。中間部材54が反時計方向に回動すると、膨出部54aが完全ロック部材55のボス66を押圧し、完全ロック部材55を若干時計方向に回動させる。そして、膨出部54aは、カム連結部材53のボス59を介してカム連結部材53を若干時計方向に回動させ、これに伴って、完全ロック部材55とカム連結部材53との係合が外れ、完全ロックが外れることとなる。そして、カム連結部材53の回動に連動して、カム部材14がタイヤ4から外れる。すなわち、カム部材14が図4(A)から図4(B)となる。完全ロック部材55の係合が解除されることによりカム連結部材53が時計方向に回動し易くなり、中間部材54の一方の膨出部54aがボス59を押圧し、カム連結部材53を図6のように下方に垂下した姿勢とし、これに伴ってカム部材14を図4(B)のように後のタイヤ4に対し、離反した姿勢とする。
このようにして、最終的には、カム連結部材53とカム部材14の回動により、タイヤ4への補助ブレーキ10の制動力が解除、すなわちOFFとなる。
上述したように、補助ブレーキ10は、利用者が座部2から立ち上がったり座部2に座ったりすることで、左右の後のタイヤ4に同時に制動力を強制的に発揮させたり、解除したりする。したがって、このような補助ブレーキ10が車椅子1に具備されていれば、仮に利用者が座部2に座った状態から立ち上がろうとしたときに、手動ブレーキ8による制動の有無に係わらず、制動力を左右同時に発揮させることができる。
また、車椅子本体1aに具備された補助ブレーキ10において、利用者が座部2から立ち上がったとしても、カム部材14が、そのタイヤ4の周面から若干離反していることも考えられる(図4(B)の状態)。このような事態は、車椅子1が下り坂で停止している場合などに考えられる。このようなことは、カム部材14が、図4(A)、(B)に示したように、後のタイヤ4の前側に配置されている場合に起こり易い。
下り坂で利用者45が前を向いて停止している場合、後のタイヤ4には、図4(B)において、矢印Bと反対方向の回転力が常に加わることになる。すると、カム部材14は、後のタイヤ4に対して食い込もうとするより、むしろタイヤ4の周面から離反する力を受けることになる。
このような場合に、本発明では、確実に補助ブレーキ10を起動させることができる。
すなわち、車椅子1を利用する人が立ち上がろうとする場合に、最も簡単に立ち上がろうとするのが自然である。
ここで、図2に示したように、足腰の弱い年配の利用者45が、立ち上がり易い姿勢とは、左右の足50をなるべく身体側に近づけて、肘掛け部2b、2bを手で押す姿勢である。
利用者45がこのような姿勢で立ち上がろうとすると、利用者の足50は、自然と後方側(後のタイヤ4側)に近づけようとする。これにより結局のところ、利用者45のふくらはぎ51が、レッグベルト11を後方側に押圧することになる。
このようにレッグベルト11に後方側への力が作用すると、その力は車椅子本体1aに伝達される。車椅子本体1aに後方側への力が伝達されると、後のタイヤ4が、図4(A)、(B)において矢印B方向に回転する。この長さは数cmである。
後のタイヤ4、4が矢印B方向に数cm回転すると、カム部材14の先端部14aがタイヤ4接触して連れ回され、結果として図4(A)において、矢印Cで示した方向に回転する。これにより、カム部材14の先端部14aが後のタイヤ4に確実に食い込むことなる。
このように、本実施の形態においては、下り坂であっても、あるいは若干後のタイヤ4からカム部材14が離れていても補助ブレーキ10を確実に作動させることができる。
よって、本発明の実施の形態によれば、特に、病人や高齢者などの利用者45が手動ブレーキ8を掛け忘れた状態で座部2から立ち上がろうとしたときに、転倒してしまうなどの不具合を確実に防止することができる。
すなわち、下り坂であれ、上り坂であれ、車椅子がどちらの方向に進もうとしている場合であっても、利用者45が手動ブレーキ8を掛け忘れた状態で座部2から立ち上がろうとしたときに、転倒してしまうなどの不具合を、確実に防止することができる。
さらに、補助ブレーキ10を構成する主な部材は、揺動アーム部材12とワイヤー部材16とカム部材14であるので、小型であり、部品点数も少なくなる。また、揺動アーム部材12を、車椅子本体のクロスフレーム28に取り付けているので、設置スペースが少なくて良い。また、軽量で安価に製作することができる。
以下に補助ブレーキ10の強制解除手段について説明する。
なお、この強制解除手段は、本発明においては、特に必須要件でない。すなわち、後述するように、本発明では、車椅子本体1aを2つに折り畳めば、補助ブレーキ10を解除することができるからである。しかしながら、車椅子1は、開いたままの状態で持ち運ぶ場合もある。本実施例ではそのために強制解除手段が具備されている。
例えば、補助ブレーキ10を備えた車椅子では、補助ブレーキ10が起動した状態、すなわち、これまで座っていた利用者45がシート状の座部2から立ち上がった状態では、未だ車椅子本体1aが水平方向に開いた状態にある(図1参照)。このように利用者がシート状の座部2から立ち上がって車椅子本体1aが水平方向に開いた状態のままではタイヤ4の回転がロックされているので、空の車椅子1の移動に際しては、不都合が生じている。すなわち、タイヤ4を回転させることができない。
そこで、本実施例の車椅子1では、空の車椅子1を開いたまま移動させることを考慮して、図4(A)に示したように、補助ブレーキ10が起動した状態から、補助ブレーキ10の起動を強制的に解除する強制解除手段が具備されている。
この強制解除手段は、動力伝達部60の強制解除ペダル連結部材57と強制解除部材56から構成されたものである。この強制解除手段は、車椅子本体1aの背面側に具備された強制解除ペダルを、足で踏み込むことにより操作される。そして、その足による強制解除ペダルへの踏み込み操作力は、ワイヤー部材16とは異なる他のワイヤー部材を介して強制解除ペダル連結部材57に伝達され、この強制解除ペダル連結部材57から、中間部材54、カム連結部材53を介してカム部材14に力が伝達されることにより、強制解除が行われる。
今、図1のように開いたままの車椅子1を他の場所に運ぼうとする利用者45は、補助ブレーキ10の解除を行うために、車椅子1の背面側に設けられている強制解除ペダルを足で踏み込む。すると、その力は、図示しないワイヤー部材を介して強制解除ペダル連結部材57に伝達され、強制解除ペダル連結部材57が軸63を支点として図7において時計方向(矢印K方向)に回動する。
強制解除ペダル連結部材57が図8の状態から時計方向に回動すると、これと一体に強制解除部材56が軸63を支点として時計方向に回動する。強制解除部材56が時計方向に回動すると、強制解除部材56のボス65が中間部材54の膨出部54bに当接し、これを押圧する。すると、中間部材54が反時計方向に回動する。中間部材54が反時計方向に回動することにより、中間部材54が完全ロック部材55を押圧、完全ロック部材55とカム連結部材53との係合を解除する。これによりカム連結部材53も回動可能状態となるので、カム連結部材53が軸52を支点として時計方向に回動する。カム連結部材53が時計方向に回動すると同時に、カム部材14も時計方向に回動する。これにより、カム部材14が図4(B)の姿勢となり、補助ブレーキ10の駆動状態を強制的に解除する。
これにより、開いたままの空の車椅子1を他の場所に移動させることが可能となる。
なお、他の場所に移された車椅子1に対し、再び利用者45が座部2に座れば、揺動アーム部材12が押し下げられ、ワイヤー部材16が引き上げられ、そのワイヤー部材16の引き上げ動作に伴って、中間部材54反時計方向に回動されることにより、この中間部材54と強制解除部材56との係合が解除される。これにより、利用者や介助者は、強制解除ペダルを再び元の位置に戻すという動作を行うことなく、図示しない強制解除ペダルは元の状態に復帰することになる。
以上説明したように、本実施の形態では、強制解除ペダルを踏み込む操作を行うことにより、座部2に利用者が座らないとしても、補助ブレーキ10の制動力を強制的に解除することができる。したがって、開いたままの空の車椅子1を他の場所に移動させることができる。
上述したように、本発明では、補助ブレーキ10としてカム部材14を採用し、このカム部材14の先端部14aがタイヤ4に食いつくことでブレーキングを行っているので、確実にタイヤ4をロックすることができる。すなわち、従来例のように補助ブレーキとしてドラムブレーキを採用した場合には、左右の後のタイヤ4、4に利きの誤差が生じる虞があり、このように左右の後のタイヤ4、4にブレーキの利きの誤差が生じた場合には、車椅子1が回転してしまい、却って危ない状態を招来してしまうことになる。その点、本発明のように、カム部材14を採用した場合であれば、短いストロークで左右の後のタイヤ4、4に同じ利きのブレーキ力を確実、かつ同時にかけることが可能となる。
また、上記実施の形態では、強制解除手段を設けているが、上述したように、本発明において、この強制解除手段は、必須構成要件ではない。
すなわち、本発明では、上述した強制解除ペダルや、強制解除部材56、および強制解除ペダル連結部材57が具備されていなくても、車椅子本体1aの折畳み操作を行うだけで、補助ブレーキ10を解除することができる。すなわち、本発明では、図3(A)に示した車椅子本体1aが開いた状態から、図3(B)に示したように座部2の両端部を上向きになるように2つに折り畳めば、その折畳み動作により、クロスフレーム28の端部n1、m1が閉じる方向に揺動し、揺動アーム部材12の回転軸15が上方に移動することになる。これにより、図3(A)では、揺動アーム部材12の回転軸15と中間部材54の軸64までの距離が、長さPであったものが、図3(B)では、長さQとなる。このように、P<Qとなる。したがって、中間部材54に連結された中間揺動支持部材72がワイヤー部材16を介して回動することになる。
中間揺動支持部材72がワイヤー部材16を介して回動すると、中間部材54が、図5において反時計方向に回動することになる。これにより、カム部材14による補助ブレーキ10を解除することができる。
このように、本発明においては、手動操作によって行なわれる強制解除のための強制解除手段が車椅子本体1aに具備されていなくても、単に、車椅子本体1aを折り畳むという行為を行うだけで補助ブレーキ10を解除することができる。よって、補助ブレーキの解除を容易に行うことができるのは勿論のこと、いつでも後のタイヤ4を接地させ、回転させた状態で持ち運ぶことができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態に係る車椅子について説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されない。
例えば、上記実施の形態では、カム部材14の設置位置を、後のタイヤ4の前方側に設置しているが、カム部材14の設置位置は何ら限定されない。
さらに、上記実施の形態では、利用者が立ち上がろうとするときの利用者45のふくらはぎ51がレッグベルト11を後方側に押圧する力を利用して、カム部材14をロックの姿勢に確実に変更するようにしている。しかし、この力の入力は、足(ふくらはぎ51)からでなくても良い。例えば、利用者が立ち上がろうとする場合に、肘掛け部2bを手で後方に押すことによっても同様の作用効果を奏することができる。すなわち、利用者が、自然な立ち上がり動作を行うだけで安全にロックすることができるのは、勿論である。
1 車椅子
1a 車椅子本体
2 座部
2b 肘掛け部
4 後のタイヤ
4b リム部
4c スポーク部
4d ハンドリム部
5 前のタイヤ
6 ハンドル部
7a フットプレート
8 手動ブレーキ
8a レバー
8b 押圧バー
10 補助ブレーキ
10A 座面センサ部
10B 補助ブレーキの出力部
11 レッグベルト
12 揺動アーム部材
14 カム部材
14a 先端部
16 ワイヤー部材
18 ローラ
26 後方フレーム部
28 クロスフレーム
30 強制解除手段
34 水平方向部材
36 ペダル
38 ワイヤー部材
40 フレーム部
40a 水平方向フレーム部
40b 垂直方向フレーム部
45 利用者
50 足
51 ふくらはぎ
53 カム連結部材
54 中間部材
55 完全ロック手段
56 強制解除部材
57 強制解除ペダル連結部材
60 動力伝達部
72 中間揺動支持部材
G 交点

Claims (2)

  1. 車椅子本体に開閉自在なクロスフレームが略鉛直方向に配置されているとともに、このクロスフレームとともに幅方向に折り畳まれる一対の水平方向フレーム部にシート状の座部が支持されており、当該座部から利用者が立ち上がるときにタイヤに制動力を付与する補助ブレーキを少なくとも備える車椅子であって、
    前記補助ブレーキは、
    前記クロスフレームの上方部分に、略中央部が回動自在に軸止され、前記シート状の座部の下面に一端部が接離自在に設けられた揺動アーム部材と、
    前記シート状の座部から利用者が立ち上がろうとした場合に、前記タイヤの周面に食い込む姿勢となって、前記タイヤの回転を阻止するとともに、前記シート状の座部に利用者が座っている場合または前記シート状の座部を折り畳んだ場合に、前記タイヤの周面から離反する姿勢となって、前記タイヤの回転を許容するカム部材と、
    前記揺動アーム部材の他端部と前記カム部材との間を連結するワイヤー部材と、
    を備えており、
    前記車椅子本体を持ち運ぶために前記シート状の座部を折り畳んだときに、前記クロスフレーム鉛直方向への長さが、前記シート状の座部が広げられて使用可能な状態のときの前記クロスフレームの鉛直方向への長さよりも延長されることにより、前記クロスフレームに軸止された揺動アーム部材の他端部とワイヤー部材を介して連結された前記カム部材が、前記タイヤの周面から離反する姿勢となり、前記タイヤの回転を許容する姿勢に変換されるよう構成されていることを特徴とする車椅子
  2. 前記補助ブレーキに、強制解除手段が接続されていることを特徴とする請求項1に記載の車椅子。
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