JP6282039B2 - 警報システム - Google Patents

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Description

本発明は、監視領域に設置されている機器や場所の温度をスポット的に測定して火災につながる異常を検知して警報する警報システムに関する。
従来、住宅等における火災などの異常を検知して警報する警報器が普及している。このうち、住宅用火災警報器を住警器と言う。
このような住警器にあっては、電池電源で動作し、火災を検知するセンサ部と火災を警報する警報部を一体に備え、センサ部の検出信号から火災を検知すると警報部から所定パターンの火災警報音を出力して報知するようにしており、所謂自動火災報知設備のように火災受信機等を必要とせず住警器単体で火災監視と警報報知ができることから、設置が簡単でコスト的にも安価であり、一般住宅での設置義務化に伴い広く普及している。
また、複数の住警器間で通信を行うことによって、任意の住警器で火災警報音が出力されると、他の住警器でも連動して火災警報音を出力させる連動型の住警器も実用化され、普及している(特許文献4)。
特開2007−094719号公報 実用新案登録第3143139号公報 特開2011−170877号公報 特開2009−140236号公報
しかしながら、火災が発生する場所は各種ストーブ、ガスコンロ等の火気を使用している場所または喫煙などで火気を使用する場所やくず入れ等であり、火災を早期に発見するためには、これらの場所又はその近傍に住警器を設置すればよいが、現在の住警器やその他の火災警報器は、例えば監視領域となる部屋全体を見渡せる天井面や壁面上部に設置されており、上記のような火災の可能性のある場所やその近傍についてスポット的に火災を監視するようにはなっていない。
このような場所につきスポット的に火災を監視する方法としては、例えば監視対象機器や監視対象場所(或いはその近傍)に温度センサを設置し、火災を検知して火災検知信号を出力するようにすれば良い。しかし、火災を検知して警報するためには、温度センサを用いたセンサ部以外に音響警報や表示を行う警報部が必要であり、そうすると従来の住警器と同等のものを火災の可能性の場所に直接配置して火災を監視することになり、コストも高くなり、実用化は困難である。
また、住警器は煙や熱気流の対流を考慮して火災を検知し易い場所、例えば天井面や壁面上部に取り付けるようにしているが、センサ部と警報部、更には各種操作部が一体となっていることから、例えば高所に設置されているために操作部に手が届かず操作し難かったりするといったように、センサ部の設置に適した場所が必ずしも警報部や操作部の設置に適した場所と一致しないという問題点もあった。
このような問題を解決するため、本願出願人にあっては、電池により動作し、温度を検出して送信する温度測定チップと、温度測定チップから受信した想定温度から火災を判断した場合に警報する警報器からなる警報システムを提案している。温度測定チップは、警報機能をもたないことから小型化と軽量化ができ、コスト的にも安価であることから、複数の温度測定チップを準備し、従来の住警器と同様に、部屋の天井面や壁面上部に設置する以外に、火災の可能性のある機器や場所、例えばストーブなど暖房機器、ごみ入れ、喫煙場所となるベッドやソファやその近傍に温度測定チップを配置して火災を監視することを可能としている。
ところで、このような警報システムにあっては、温度測定チップから送信した測定温度を警報器で受信し、所定の閾値温度と比較し、閾値温度以上の場合に火災を判断して警報する所謂定温式の火災判断を行っている。
しかし、温度測定チップを火災の可能性のある場所やその近傍に設置した場合、例えば暖房機器に設置した場合、暖房機器の使用に伴い温度測定チップによる測定温度が上昇し、閾値温度を超える加熱状態になると警報器から非火災報が出されるという問題がある。
このような定温式火災判断の問題を解消するためには、単位時間に所定温度を超える温度上昇を検知した場合に火災を判断する所謂差動式の火災判断をすることが考えられる。差動式の火災判断によれば、例えば温度測定チップを設置した暖房機器がその使用により室温より高い温度に加熱していても、火災と判断するような温度上昇を短い時間で起こすようなことはなく、非火災報を防止することができる。
しかしながら、温度測定チップを火災の可能性のある場所やその近傍に設置し、且つ警報器で差動式の火災判断を行う場合、温度測定チップを配置した場所やその近傍で発生する火災の状況によっては、火災であっても差動式の火災判断に必要な単位時間当たりの温度上昇が発生せず、火災を判断するまでの時間遅れが大きくなることが想定される。
例えば温度測定チップを配置したソファがタバコの火が原因で内部がくすぶり続けているような場合、温度測定チップによる測定温度の上昇は比較的緩やかであり、くすぶり状態が継続して発火に至った場合に測定温度が急激に上昇し、火災を判断して警報したときには火災が拡大してしまっているという状況が想定される。
また暖房機器やその近傍に温度測定チップを配置した場合、暖房機器の使用開始により測定温度が上昇し、この温度上昇率が火災を判断する閾値より高くなると非火災報を出してしまうという問題もある。
本発明は、温度測定チップの測定温度から警報器で温度上昇率を求めて閾値と比較する差動式の火災判断を行っても、検出遅れや非火災報を出すことなく火災を適切に判断して警報可能とする警報システム提供することを目的とする。
本発明は、
所定の監視領域に設置され、温度を測定して当該測定温度を含む温度測定信号を送信する1又は複数の温度測定チップと、
温度測定チップから受信した温度測定信号の測定温度に基づいて温度上昇率を検知し、当該温度上昇率が所定の閾値以上の場合に火災を判断して火災警報を出力する警報器と、
を備えた警報システムを対象とする
(警報システムA)
ここで、警報器は、温度測定チップの設置環境での火災発生に伴う温度の緩慢な上昇を想定して1を超える所定の補正係数を予め定め、温度測定信号の測定温度から検知した温度上昇率に補正係数を乗じた補正温度上昇率が閾値以上の場合に火災を判断する。
(警報システムB)
または、警報器は、温度測定チップの設置環境での火災以外の原因による温度上昇を想定して1未満となる所定の補正係数を予め定め、温度測定信号の測定温度から検知した温度上昇率に補正係数を乗じた補正温度上昇率が閾値以上の場合に火災を判断する。
また、本発明は、
所定の監視領域に設置され、温度を測定して当該測定温度を含む温度測定信号を送信する複数の温度測定チップと、
温度測定チップから受信した温度測定信号の測定温度に基づいて温度上昇率を検知し、当該温度上昇率が所定の閾値以上の場合に火災を判断して火災警報を出力する警報器と、
を備えた警報システムを対象とする。
(警報システムC)
ここで、警報器は、複数の温度測定チップの設置環境に応じて、火災発生に伴う温度の緩慢な上昇が想定される場合は1を超える所定の補正係数を、火災以外の原因による温度上昇が想定される場合は1未満となる所定の補正係数を予め定め、温度測定信号の測定温度から検知した温度上昇率の各々設置環境に応じた補正係数を乗じた補正温度上昇率を求め、当該補正温度上昇率の少なくとも何れかが閾値以上の場合に火災を判断する。

(基本的な効果)
本発明によれば、温度測定チップの設置環境での温度上昇を想定して温度上昇率を補正する所定の補正係数を予め定め、温度測定チップからの測定温度を警報器で受信して温度上昇率を検知した場合に、所定の補正係数により温度上昇率を補正し(検出感度を変更し)、補正した温度上昇率が閾値以上の場合に火災を判断して警報するようにしたため、火災発生による温度上昇の様子が温度測定チップの設置環境により異なっていても、火災の判断遅れや非火災報を抑制した差動式による適切な判断ができる。
(火災判断遅れを抑制する効果)
例えば火災発生による緩慢な温度上昇が想定される温度測定チップの設置環境、例えばソファや寝具またはその近傍に温度測定チップを配置した場合、ソファや寝具は火災の初期段階ではくすぶり続けるために測定温度の上昇は緩慢なことが想定できる。この場合には、1を超える補正係数を設定し、測定温度から検知された温度上昇率に1を超える補正係数を乗じて補正した温度上昇率(高い検出感度に補正)を求めて閾値と比較することで、補正した温度上昇率は早い段階で閾値に達して火災を判断でき、火災の判断遅れを抑制できる。
(非火災報を抑制する効果)
また温度測定チップを暖房機器またはその近傍に設置した場合、暖房機器の使用開始に伴い火災以外の原因による設置環境の温度上昇が想定できる。この場合には、1未満の補正係数を設定し、測定温度から検知された温度上昇率に1未満の補正係数を乗じた補正した温度上昇率(低い検出感度に補正)を求めて閾値と比較することで、補正した温度上昇率が閾値に到達しないようにして、非火災報を抑制することができる。
本発明による警報システムの概略構成を示したブロック図 図1のシステムで用いる温度測定チップの構成を示したブロック図 図1のシステムで用いる警報器の構成を示したブロック図 図4の警報制御部による火災判断制御を示した説明図 図4の警報制御部に設定する補正係数の一例を示した説明図 警報器を連動する本発明の他の実施形態を示した説明図 連動型の警報器の構成を示したブロック図
[警報システムの概略]
図1は本発明による警報システムの概略構成を示した説明図であり、住宅の例えば居間に設置した場合を例にとっている。
図1において、本発明の警報システムは、複数の温度測定チップ10−1〜1−4と警報器100で構成する。温度測定チップ10−1はソファ1に配置し、温度測定チップ10−2は暖房機器2に配置し、温度測定チップ10−3はごみ入れ3に配置し、温度測定チップ10−4は壁面上部に設置している。警報器100は居住者の手が届く容易に操作可能な壁面位置等に配置する。
温度測定チップ10−1〜10−4は設置環境の温度を測定し、当該測定温度を含む温度測定信号を通信経路aにより警報器100に送信する。警報器100は温度測定チップ10−1〜10−4から受信した測定温度から温度上昇率を検知し、火災を判断した場合に火災警報を警報する。
以下、温度測定チップ10−1〜10−4をそれぞれ区別せず総称する場合は温度測定チップ10という。
[温度測定チップ]
図2は温度測定チップの構成を示したブロック図である。温度測定チップ10は、測定制御部12、温度検出素子13、アンテナ14aを接続した第1通信部14、メモリ15及び表示部16を備え電池電源17で動作する。測定制御部12は、CPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路またはワイヤードロジック回路等を使用する。
温度検出素子13は設置環境の温度に応じて例えば抵抗値が変化するサーミスタなどを使用する。
第1通信部14は測定制御部12の指示を受け警報器100との間で所定の第1通信プロトコルに従って信号を送受信する。第1通信プロトコルとしては例えばRFID(Radio Frequency IDentification「電波による個体識別」の略)に割当てられた周波数950〜957MHzを使用したセンサネットワーク用の近距離通信プロトコルを使用する。
表示部16はLEDなどの表示素子とその駆動回路を備える。
測定制御部12は例えばCPUのプログラムの実行により実現する機能である。測定制御部12は、例えば警報器100からの制御指示に基づき、温度検出素子13の検出信号から設置環境の温度を測定し、当該測定温度を含む温度測定信号を第1通信部14から警報器100へ送信させる。
即ち、警報器100は所定周期毎に、一括AD変換信号を温度測定チップ10へ送信してくる。これを受信して測定制御部12は温度検出素子13の検出信号をAD変換して読み込み、温度を測定する制御を行う。続いて警報器100は温度測定チップ10のアドレスを指定したポーリング信号を送信してくる。これを受信して測定制御部12は温度測定信号を警報器100へ送信する制御を行う。
このような警報器100からの一括AD変換信号とポーリング信号による温度測定と温度測定信号の送信により、複数の温度測定チップ10から送信した温度測定信号の警報器100側での受信における信号衝突を回避し、また、複数の温度測定チップ10による温度測定のタイミングを一致させることができる。
なお、警報器100からの指示によらず、温度測定チップ10において所定周期毎に温度を測定して警報器100へ送信するようにしても良い。この場合には、他の温度測定チップから送信する温度測定信号との衝突を回避するため、キャリアセンスを行い、キャリアのないタイミングで温度測定信号を送信する。
[警報器]
(警報器の構成)
図3は警報器の構成を示したブロック図である。図3において、警報器100は、警報制御部101、アンテナ102aを接続した第1通信部102、メモリ103、報知部104及び操作部105を備え電池電源106により動作する。警報制御部101は、CPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路またはワイヤードロジック回路等を使用する。
第1通信部102は、警報制御部101の指示を受け、温度測定チップ10との間で前述した第1通信プロトコルに従って信号を送受信する。
報知部104は例えばスピーカ、LED及びそれぞれの駆動回路を備え、必要に応じ警報制御部101の指示によりスピーカから警報音を出力すると共にLEDにより警報表示を行う。操作部105は警報音及び又は警報表示を停止するための操作を受け付ける警報停止スイッチ、感度制御にための補正係数の設定操作を受け付ける補正係数設定スイッチを含む各種のスイッチを備えている。
警報制御部101は例えばCPUによるプログラムの実行により実現する機能であり、差動式の火災判断制御を実行する。
(警報器の火災判断制御)
図4は、図3の警報制御部101で実行する火災判断制御の説明図であり、機能構成を図4(A)に示し、この火災判断制御に用いる補正係数の決め方を図4(B)に表形式で示し、更にメモリに記憶する補正情報を図4(C)に示す。
図4(A)において、火災判断制御の機能は、温度上昇率検知部201、補正係数設定部202、補正部203、火災判断部204及び閾値設定部205を備える。
温度上昇率検知部201は温度測定チップ10からの測定温度に基づき温度上昇率を検知する。温度上昇率は、所定周期で測定した測定温度の温度差を周期で割った値である。
補正係数設定部202は、温度測定チップ10の設置環境での温度上昇を想定して決定した所定の補正係数を保持しており、この補正係数により、検知した温度上昇率を補正する。補正係数は次のルールに従って設定する。
(1) 温度測定チップ10の設置環境での火災発生に伴う温度の緩慢な上昇を想定して1を超える補正係数を定める。
(2) 温度測定チップ10の設置環境での火災以外の原因による温度上昇を想定して1未満の補正係数を定める。
図4(B)はルール(1)(2)に基づく補正係数の決め方を示している。温度測定チップ10の設置環境としては、図1のソファ、暖房機器、ごみ入れ、壁面上部に設置した場合としている。
このような設置環境につきルール(1)を適用して火災発生に伴う温度上昇を想定すると、ソファは、火災の初期段階では繊維などがくすぶり続ける状態が続き、その後に発火に至る所謂燻燃火災が想定できる。このため火災に伴う温度上昇には時間がかかることから「緩慢上昇」を想定する。
この場合、測定温度に基づく温度上昇率は低い値を示し、そのままでは火災を判断するまでに時間がかかる。そこで、補正係数K1として、1を超える値を設定し、測定温度から検知した温度上昇率に補正係数K1を乗じて高くする補正を行い、火災の判断遅れを抑制する。
ごみ入れについても、ソファと同様な火災による温度上昇が想定できるので、「緩慢上昇」を想定し、1を超える値をもつ補正係数K3とする。
想定温度上昇として「緩慢上昇」とした場合に1を超える値とする補正係数K1,K3は、同じ値としても良いし、それぞれの設置環境に応じて異ならせても良い。例えば燻焼火災の時間が長い場合には補正係数の値を大きめにし、燻焼火災の時間が短い場合には補正係数の値を小さめにする。
暖房機器については、暖房機器の使用を開始した場合に、温度が上昇し、そのままでは測定温度から検知した温度上昇率が所定の閾値を超えて非火災報を判断してしまう可能性がある。そこで、ルール(2)による火災以外の原因による温度上昇として「加熱上昇」を想定し、この場合は、1未満の補正係数K2を設定し、温度上昇率に補正係数K2を乗じて低くする補正を行い、非火災報を防止する。
壁面上部については、ルール(1)(2)のいずれも該当しないため、火災に伴う温度上昇として「規格上昇」とする。「規格上昇」とは、差動式火災感知器の規格で定めている例えば2種感度に対応した温度上昇とする。
差動式スポット型感知器の2種感度では、直線上昇の作動試験として、「室温から毎分15℃の割合で直線的に上昇する水平気流を加えたとき、4.5分以内で火災信号を発信すること」を定める。これは温度上昇率として約3.3(℃/分)となり、これを規格上昇とする。なお、1種感度では温度上昇率は約2.2(℃/分)となり、これを規格上昇としても良い。
火災発生に伴う想定した温度上昇が「規格上昇」の場合、補正係数K4はK4=1を設定し、測定温度から検知した温度上昇率をそのまま火災判断に使用する。
補正係数設定部202には図4(C)に示すように、温度測定チップ10−1〜10−4のアドレスA1〜A4に対応して補正係数K1〜K4を配置した補正係数情報を保持(メモリに記憶)する。
補正部203は温度上昇率検知部201から出力した温度上昇率に、補正係数設定部202から出力した対応する補正係数を乗算し、補正温度上昇率を出力する。
閾値設定部205は差動式の火災判断に使用する所定の閾値を設定する。この閾値は、前述した1種感度または2種感度の温度上昇率に相当する値を使用する。
火災判断部204は補正部203から出力した補正温度上昇率と閾値設定部205から出力した所定の閾値とを比較し、補正温度上昇率が閾値以上の場合に火災を判断し、火災判断結果を出力し、これに基づき図3の報知部104のスピーカから音声メッセージを出力させると共にLEDを点灯、点滅又は明滅して火災警報を報知出力させる制御を行う。
(設置場所と補正係数の例)
図5は図4の火災判断制御に設定する補正係数の一例を表形式で示した説明図であり、住宅に設置した場合の設置場所と補正係数を示す。図5において、設置場所となる天井面、壁面上部、居間、喫煙なしの主寝室、階段室及び空き室は、火災発生による温度上昇を規格上昇と想定し、補正係数KとしてK=1を設定し、測定温度から検知した温度上昇率をそのまま所定の閾値と比較して火災を判断する。
壁面下部は、壁面上段に比べ火災発生に伴う熱気流を受ける度合いが低いことから、火災発生による温度上昇を緩慢上昇と想定し、1を超える補正係数Kとして例えばK=1.1を設定し、所定の閾値に補正係数K=1.1を乗じて高くし、この補正温度上昇率と所定の閾値を比較して火災を判断する。
ソファ、ベッド、ごみ入れ、喫煙ありの主寝室は、火災発生による温度上昇を緩慢上昇と想定し、1を超える補正係数Kとして例えばK=1.2を設定し、測定温度から検知した温度上昇率に補正係数K=1.2を乗じて高くし、この補正温度上昇率を所定の閾値と比較して火災を判断する。
子供部屋、老人居室については、火災発生による温度上昇を緩慢上昇と想定するが、弱者であることから可能限り早期に火災を発見して避難などの対応を可能とするため、1を超える補正係数として例えばK=1.5といった大きめの値を設定する。
暖房機器、台所については、火災以外の原因による温度上昇があることから加熱上昇と想定し、1未満の補正係数Kとして例えばK=0.8を設定し、測定温度から検知した温度上昇率に補正係数K=0.8を乗じて低くし、この補正温度上昇率を所定の閾値と比較して火災を判断する。
なお、図5の設置場所に対する補正係数は一例であり、火災発生の状況や設置場所の温度上昇の状況に応じ適宜の補正係数を設定することを妨げない。
[警報システムの処理動作]
図1において、警報器100は所定周期、例えば1分周期で一括AD変換信号を温度測定チップ10−1〜10−4に送信し、続いて温度測定チップ10−1〜10−4のアドレスを順次指定してしたポーリング信号を送信する。
温度測定チップ10−1〜10−4は一括AD変換信号を有効受信した場合、設置場所の環境温度を測定し、自己アドレスを指定したポーリング信号の有効受信に応じて、測定温度を含む温度測定信号を警報器100に送信する。なお、有効受信とは、受信信号の宛先を示すアドレスが自己アドレスに一致し、それ以外の符号やデータも正しく受信できたことを意味する。
温度測定チップ10−1〜10−4からの温度測定信号を有効受信した警報器100は、図4(A)の温度上昇率検知部201で例えば温度測定チップ10−1について前回の測定温度と今回の測定温度との温度差として温度上昇率を検知する。また補正係数設定部202は温度測定チップ10−1のアドレスA1に対応して補正係数K1を出力する。補正部203は温度上昇率に補正係数K1を乗算して補正温度上昇率を火災判断部204に出力し、火災判断部204は補正温度上昇率と閾値設定部205からの所定の閾値と比較し、閾値以上の場合に火災を判断し、音声メッセージとLEDの表示により火災警報を出力させる。
[警報器の連動]
図6は、本発明による警報システムの他の実施形態を示した説明図であり、住宅の各部屋に設置した警報器を連動するようにしたことを特徴とする。
図6において、住宅などの監視領域には、例えば各部屋などに分けて警報器100−1〜100−4を設置し、警報器100−1〜100−4のそれぞれに対応して監視グループG1〜G4を形成し、監視グループG1〜G4に温度測定チップ10−11〜10−13,10−21〜10−23,10−31〜10−33,10−41〜10−43を配置している。
以下、警報器100−1〜100−4及び温度測定チップ10−11〜10−43をそれぞれ区別せず総称する場合は警報器100及び温度測定チップ10という。
温度測定チップ10は図2と同様である。警報器100は図7に示すように、他の警報器と通信するため、図3に対し更にアンテナ107aを接続した第2通信部107を追加しており、これ以外は基本的に同様である。
第2通信部107は、所定の第2通信プロトコルに従って他の警報器との間で火災連動信号を送受信する。第2通信プロトコルに従った連動信号の送受信は、例えば400MHz帯の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD−30(小電力セキュリティシステム無線局の無線設備標準規格)またはSTD−T67(特定小電力無線局テレメータ用、テレコントロール用及びデータ伝送用無線設備の標準規格)に準拠する。
温度測定チップ10と警報器100は、監視グループ符号を登録して送受信する信号に含めることで、通信経路aで示すように、同じ監視グループに属する場合にのみ信号を有効に送受信する。
また警報器100−1〜100−4は連動グループを形成しており、連動グループ符号を登録して送受信する連動信号に含めることで、通信経路bで示すように、同じ連動グループに属する場合にのみ連動信号を有効に受信することができる。
警報制御部101は、図4(A)の火災判断機能により火災を判断した場合、連動元として火災警報を出力すると共に、火災連動信号を第2通信部107から他の警報器へ送信させ、他の警報器で連動先を示す火災警報を出力させる制御を行う。
また警報制御部101は、第2通信部107により他の警報器100−2〜100−4のいずれかが送信した火災連動信号の有効受信を検知した場合に、報知部104から連動先を示す火災警報音を出力させると共に連動先を示す警報表示を行わせる制御を行う。
また警報制御部101は、火災警報の出力中に火災復旧又は警報停止操作を検知した場合、報知部104からの連動元を示す火災警報音出力と警報表示を停止させる制御を行うと共に、火災復旧連動信号又は警報停止連動信号を第2通信部107のから他の警報器100−2〜100−4へ送信させる制御を行い、当該火災復旧連動信号又は警報停止連動信号を受信した他の警報器100−2〜100−4で連動先を示す火災警報音出力と警報表示を停止させる。
[本発明の変形例]
(補正係数の変更)
上記の実施形態にあっては、警報システムを設置する場合に、温度測定チップの設置場所に基づき例えば図5の例のように、所定の補正係数を設定しているが、警報システムの使用中に、必要に応じて補正係数を変更することもできる。この補正係数の変更は、例えば火災以外の原因による非火災報が出された場合、非火災報が出たことを示す所定の操作を行うことで、そのとき設定している補正係数Kを、所定の単位補正係数ΔK、例えばΔK=0.1ずつ低下させる変更を行う。
(温度測定)
また、上記の実施形態にあっては、警報器から一括AD変換信号とポーリング信号を温度測定チップへ送信して温度測定信号を受信しているが、警報器からの指示によらずに温度測定チップが自立的に所定周期毎に温度測定信号を送信するようにしても良い。
(通信プロトコル)
また、上記の実施形態にあっては、連動型の警報器と温度測定チップの間は第1通信プロトコルに従った通信、警報器の間は第2通信プロトコルに従った通信としているが、それぞれ同じ通信プロトコルとし、チャンネルを別にすれば良い。このようにすれば警報器に第1通信部と第2通信部を設ける必要がなく、1つの通信部として構成を簡単できる。
また、警報器及び温度測定チップの間の通信は無線によるものでなくても良く、有線通信によっても、また有線と無線を適宜混在させるものであっても良い。
(用途)
また、上記の実施形態は住宅用に限らずビルやオフィス用など各種用途の温度異常の監視にも適用できる。
(その他)
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10,10−1〜10−4,10−11〜10−43:温度測定チップ
12:測定制御部
13:温度検出素子
14,102:第1通信部
100,100−1〜100−4:警報器
101:警報制御部
104:報知部
105:操作部
107:第2通信部
201:温度上昇率検知部
202:補正係数設定部
203:補正部
204:火災判断部
205:閾値設定部

Claims (3)

  1. 所定の監視領域に設置され、温度を測定して当該測定温度を含む温度測定信号を送信する1又は複数の温度測定チップと、
    前記温度測定チップから受信した温度測定信号の測定温度に基づいて温度上昇率を検知し、当該温度上昇率が所定の閾値以上の場合に火災を判断して火災警報を出力する警報器と、
    を備えた警報システムに於いて、
    前記警報器は、前記温度測定チップの設置環境での火災発生に伴う温度の緩慢な上昇を想定して1を超える所定の補正係数を予め定め、前記温度測定信号の測定温度から検知した温度上昇率前記補正係数を乗じた補正温度上昇率が前記閾値以上の場合に火災を判断することを特徴とする警報システム。
  2. 所定の監視領域に設置され、温度を測定して当該測定温度を含む温度測定信号を送信する1又は複数の温度測定チップと、
    前記温度測定チップから受信した温度測定信号の測定温度に基づいて温度上昇率を検知し、当該温度上昇率が所定の閾値以上の場合に火災を判断して火災警報を出力する警報器と、
    を備えた警報システムに於いて
    前記警報器は、前記温度測定チップの設置環境での火災以外の原因による温度上昇を想定して1未満となる所定の補正係数を予め定め、前記温度測定信号の測定温度から検知した温度上昇率に前記補正係数を乗じた補正温度上昇率が前記閾値以上の場合に火災を判断することを特徴とする警報システム。
  3. 所定の監視領域に設置され、温度を測定して当該測定温度を含む温度測定信号を送信する複数の温度測定チップと、
    前記複数の温度測定チップから受信した温度測定信号の測定温度に基づいて温度上昇率を検知し、当該温度上昇率が所定の閾値以上の場合に火災を判断して火災警報を出力する警報器と、
    を備えた警報システムに於いて、
    前記警報器は、前記複数の温度測定チップの設置環境に応じて、火災発生に伴う温度の緩慢な上昇が想定される場合は1を超える所定の補正係数を、火災以外の原因による温度上昇が想定される場合は1未満となる所定の補正係数を予め定め、前記温度測定信号の測定温度から検知した温度上昇率の各々に前記設置環境に応じた補正係数を乗じた補正温度上昇率を求め、当該補正温度上昇率の少なくとも何れかが前記閾値以上の場合に火災を判断することを特徴とする警報システム。
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