JP6281666B1 - ポリウレタン発泡シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明が解決しようとする課題は、風合い、及び、機械的強度に優れるポリウレタン発泡シートを安定的に製造する方法を提供することである。本発明は、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)を含む主剤(i)と、ポリオール(B)を含む硬化剤(ii)とを含有するポリウレタン組成物により形成されたポリウレタン発泡シートの製造方法であって、前記主剤(i)と前記硬化剤(ii)とを混合する前に、前記主剤(i)及び/又は前記硬化剤(ii)に対し、不活性ガスを、0.05〜0.2MPaの範囲の圧力下で、ガスローディングすることを特徴とする特徴とするポリウレタン発泡シートの製造方法を提供するものである。

Description

本発明は、風合い、及び、機械物性に優れるポリウレタン発泡シートの製造方法に関する。
ポリウレタン発泡シートは、自動車内装材、靴底、複写機用ローラ、緩衝材、シール材、電子用パッキンなど様々な分野にて広く利用されている。前記ポリウレタン発泡シートの製造方法としては、例えば、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、水等を含むポリオール組成物とを混合させ、ウレタン樹脂化と泡化とを同時に進行させることにより製造する方法が広く採用されている(例えば、特許文献1を参照。)。しかしながら、このように水を伴う発泡では、尿素結合が生成するため、風合いが硬くなり、柔らかさやしなやかさを有する発泡シートを得ることは困難であった。
また、前記ポリウレタン発泡シートの製造方法としては、例えば、2液系の発泡システムにおいて、2液を混合する際に不活性ガスを吹き込みながら2液の反応を開始させるメカニカルフロス(機械的撹拌)法による製造方法が知られている(例えば、特許文献2を参照。)。しかしながら、このように2液を混合する際に不活性ガスを巻き込む方法では、液粘度をある一定範囲内にしなければ安定的な泡の保持ができず、安定的に発泡シートを得ることが困難であった。
特開2013−053265号公報 特開2001−089547号公報
本発明が解決しようとする課題は、風合い、及び、機械的強度に優れるポリウレタン発泡シートを安定的に製造する方法を提供することである。
本発明は、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)を含む主剤(i)と、ポリオール(B)を含む硬化剤(ii)とを含有するポリウレタン組成物により形成されたポリウレタン発泡シートの製造方法であって、前記主剤(i)と前記硬化剤(ii)とを混合する前に、前記主剤(i)及び/又は前記硬化剤(ii)に対し、不活性ガスを、0.05〜0.2MPaの範囲の圧力下で、ガスローディングすることを特徴とする特徴とするポリウレタン発泡シートの製造方法を提供するものである。
本発明の製造方法によれば、不活性ガスによる安定的な泡の保持が可能であり、風合い、及び、機械的強度に優れるポリウレタン発泡シートを得ることができる。
本発明のポリウレタン発泡シートの製造方法は、前記主剤(i)と前記硬化剤(ii)とを混合する前に、前記主剤(i)及び/又は前記硬化剤(ii)に対し、不活性ガスを、0.05〜0.2MPaの範囲の圧力下で、ガスローディングするものである。
前記イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)としては、例えば、ポリオール(a−1)とポリイソシアネート(a−2)との反応物を用いることができる。
前記ポリオール(a−1)としては、例えば、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリオール(a−1)の数平均分子量としては、良好な機械的物性が得られる点から、700〜10,000の範囲であることが好ましく、800〜6,000の範囲であることがより好ましい。なお、前記ポリオール(a−1)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定した値を示す。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
前記ポリオール(a−1)には、必要に応じて、数平均分子量が50〜450の範囲の鎖伸長剤を併用してもよい。
前記鎖伸長剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,8−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン等の水酸基を有する鎖伸長剤;エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、ヒドラジン等のアミノ基を有する鎖伸長剤などを用いることができる。これらの鎖伸長剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート(a−2)としては、例えば、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環族ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた反応性及び機械的強度が得られる点から、芳香族ポリソシアネートを用いることが好ましく、ジフェニルメタンジイソシアネートがより好ましい。
前記ウレタンプレポリマー(A)の製造方法としては、例えば、前記ポリイソシアネート(a−2)の入った反応容器に、前記ポリオール(a−1)を滴下した後に加熱し、前記ポリイソシアネート(a−2)の有するイソシアネート基が、前記ポリオール(a−1)の有する水酸基に対して過剰となる条件で反応させることによって製造することができる。
前記ウレタンプレポリマー(A)を製造する際の、前記ポリイソシアネート(a−2)が有するイソシアネート基と前記ポリオール(a−1)が有する水酸基の当量比([NCO/OH])としては、機械的強度をより一層向上できる点から、1.5〜25の範囲であることが好ましく、3〜15の範囲であることがより好ましい。
前記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基含有率(以下、「NCO%」と略記する。)としては、機械的強度をより一層向上できることや、ローディングする不活性ガスの溶解性が高いこと、及びローディングした不活性ガスの保持性がより一層良好である点から、4〜20質量%の範囲が好ましく、5〜18質量%の範囲であることがより好ましい。なお、前記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基含有率は、JISK1603−1:2007に準拠し、電位差滴定法により測定した値を示す。
前記ポリオール(B)としては、例えば、前記ウレタンプレポリマー(A)の原料である前記ポリオール(a−1)と同様のものを用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
また、前記ポリオール(B)には、必要に応じて、前記鎖伸長剤と同様のものを併用してもよい。これらの鎖伸長剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明で用いるポリウレタン組成物は、前記ウレタンプレポリマー(A)を含む主剤(i)と、前記ポリオール(B)を含む硬化剤(ii)とを含有するが、必要に応じて、その他の添加剤を含有してもよい。
前記その他の添加剤としては、例えば、触媒、整泡剤、酸化防止剤、チキソ性付与剤、可塑剤、安定剤、無機充填剤、有機充填剤、染料、顔料等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよく、前記主剤(i)と前記硬化剤(ii)とのどちらに含有されていてもよいが、ウレタンプレポリマー(A)の安定性を向上できる点から、前記硬化剤(ii)に含有されることが好ましい。また、本発明においては、前記硬化剤(ii)に水を更に含有させ、後述するガスローディングと共に、水発泡を併用してもよい。
次に、本発明のポリウレタン発泡シートの製造方法について説明する。
前記ポリウレタン発泡シートの製造方法は、前記主剤(i)と前記硬化剤(ii)とを混合する前に、前記主剤(i)及び/又は前記硬化剤(ii)に対し、不活性ガスを、0.05〜0.2MPaの範囲の圧力下で、ガスローディングすることが必須である。
前記ガスローディングとは、前記主剤(i)及び/又は前記硬化剤(ii)に対して、圧力下で不活性ガスを外部から進入させ、強制的に抱き込ませる処理をいう。また、前記不活性ガスを進入させる際には、前記主剤(i)及び/又は前記硬化剤(ii)を撹拌することが、不活性ガスの溶解性を向上できる点から好ましい。前記ガスローディングは、公知のローディング装置を使用して行うことができる。
前記不活性ガスとしては、例えば、二酸化炭素、ヘリウムガス、窒素ガス、アルゴンガス、ネオンガス等を用いることができる。これらの中でも、原料入手の容易性、及び、主剤(i)や硬化剤(ii)への溶解性が高いことから、二酸化炭素を用いることが好ましい。
前記ガスローディングを行う際の圧力としては、不活性ガスによる安定的な泡の保持を可能とするため、0.05〜0.2MPaの範囲であることが必須である。前記圧力が0.05MPaを下回る場合には、良好な泡を抱き込めず、得られるポリウレタン発泡シートは硬く、風合いが不良となり、また、0.2MPaを超える場合には、注入発泡機の循環及び吐出においてキャビテーションが起こり安定的な液吐出ができない問題や、均一なポリウレタン発泡シートが得られない問題がある。前記圧力としては、より一層均一な泡を保持でき、より一層優れた風合いが得られる点から、0.07〜0.18MPaの範囲であることが好ましく、0.08〜0.17MPaの範囲がより好ましい。
前記ガスローディングを行う時間としては、均一に不活性ガスをローディングでき、かつウレタンプレポリマーやポリオールの劣化を防ぐ点から、10分〜3時間の範囲であることが好ましく、10〜60分の範囲であることが好ましい。
前記ガスローディングとしては、前記主剤(i)にのみ行うことが好ましい。この理由としては、同条件(圧力・時間)でガスローディングを行った場合に、前記硬化剤(ii)に比べ、前記主剤(i)の方が不活性ガスの溶解性が高いことが挙げられ、これにより容易に安定的な泡を保持したポリウレタン発泡シートを得ることができるからである。
また、前記ガスローディングを行う際の前記主剤(i)の50℃における粘度としては、前記圧力下でも不活性ガスを良好にローディングできる点から、200〜20,000mPa・sの範囲であることが好ましく、250〜15,000mPa・sの範囲がより好ましい。なお、前記主剤(i)の50℃における粘度は、B型粘度計(ローターNo.3、回転数:12rpm)により測定した値を示す。
前記ガスローディングを前記主剤(i)に行った場合において、前記ガスローディング後の主剤(i)を常圧に開放した直後の主剤(i)の比重としては、より一層優れた泡の保持、及び風合いが得られる点から、0.2〜0.8の範囲であることが好ましく、0.3〜0.7の範囲であることがより好ましい。
前記ガスローディングを行った後は、一旦常圧下に戻してから、前記主剤(i)と前記硬化剤(ii)とを混合し、ウレタン化反応を進行させる方法;ガスローディングした前記主剤(i)及び/又は硬化剤(ii)を、ローディング装置に連結させた混合機等に、圧力差を利用して移動させ、混合機等により混合してウレタン化反応を進行させる方法などが挙げられる。
前記主剤(i)と前記硬化剤(ii)との混合割合[(i):(ii)]としては、質量比で80:20〜20:80の範囲であることが好ましく、75:25〜25:75の範囲がより好ましい。
続いて、混合された前記主剤(i)及び前記硬化剤(ii)は、例えば、離型紙上や、離型剤が塗布された基材上に、塗布され、硬化されることで、ポリウレタン発泡シートを得ることができる。
前記混合された前記主剤(i)及び前記硬化剤(ii)を塗布する方法としては、例えば、アプリケーター、ロールコーター、スプレーコーター、T−ダイコーター、ナイフコーター等を使用する方法が挙げられる。塗布する厚さとしては、例えば、10〜500μmの範囲である。
前記硬化としては、例えば、60〜100℃の温度で1分〜1時間行う方法が挙げられる。更に、40〜80℃の温度で1〜3日間エージングを行ってもよい。
以上の方法により得られるポリウレタン発泡シートの密度としては、良好な風合いが得られる点から、0.5〜0.95g/cmの範囲であることが好ましく、0.65〜0.9g/cmの範囲であることがより好ましい。なお、前記ポリウレタン発泡シートの密度の測定方法は、後述する実施例にて記載する。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。
[調製例1]主剤(i−1)の調製
温度計、撹拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた四口フラスコに、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、「MDI」と略記する。)を100質量部、ポリエーテルポリオール(旭硝子株式会社製「EXCENOL240」、数平均分子量:3,000、以下「PEt−1」と略記する。)を230質量部入れ、80℃で3時間反応させ、NCO%:7.2質量%のウレタンプレポリマーを得た。これを主剤(i−1)とした。前記主剤(i−1)の50℃における粘度は、1,240mPa・sであった。
[調製例2]硬化剤(ii−1)の調製
ポリエーテルポリオール(旭硝子株式会社製「EXCENOL240」、数平均分子量:4,900)を100質量部、エチレングリコールを2質量部、グリセリンを1質量部、アミン系触媒としてトリエチレンジアミンを0.3質量部、及び、東ソー株式会社製「TOYOCAT ET」を0.5質量部、整泡剤として東レ・ダウコーニング株式会社製「SZ−1328E」を0.5質量部を混合、撹拌し、硬化剤(ii−1)を得た。
[実施例1]
前記主剤(i−1)をローディング装置に入れた。その後、ローディング装置内を0.1MPaに二酸化炭素(表1中では「CO」と略記する。)で加圧し、原料を撹拌しながら30分かけてローディングした。
次いで、ポリマーエンジニアリング株式会社製低圧ウレタン注入発泡機「MT5」の主剤タンクへ、ローディング装置より圧力差を利用してガスローディングした主剤(i−1)を仕込み、0.05MPaの圧力下で循環した。 硬化剤(ii−1)も硬化剤タンクに仕込み、0.05MPaの圧力下で循環した。その後、(i−1)と(ii−1)とを質量比130:100となるように同時吐出して瞬間混合した後、離型剤を塗布したシートの上に混合液を塗布し、80℃で10分間加熱してポリウレタン発泡シートを得た。
これと並行して、前記ローディング装置を常圧に開放した直後の前記主剤(i−1)の比重を測定したところ、0.6であった。
[実施例2]
二酸化炭素をローディングする際の圧力を、0.15MPaに変更した以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン発泡シートを得た。また同様に、前記ローディング装置を常圧に開放した直後の主剤(i−1)の比重を測定したところ、0.4であった。
[実施例3]
前記硬化剤(ii−1)をローディング装置に入れた。その後、ローディング装置内を0.15MPaに二酸化炭素で加圧し、原料を撹拌しながら30分かけてローディングした。
次いで、ポリマーエンジニアリング株式会社低圧ウレタン注入発泡機「MT5」のタンクに、主剤(i−1)とガスローディングした硬化剤(ii−1)とをそれぞれ仕込み、0.05MPaの圧力下で循環した。その後、(i−1)と(ii−1)とを質量比で130:100となるように同時吐出して瞬間混合した後、離型剤を塗布したシートの上に混合液を塗布し、80℃で10分間加熱してポリウレタン発泡シートを得た。
これと並行して、前記ローディング装置を常圧に開放した直後の前記硬化剤(i−1)の比重を測定したところ、0.66であった。
[比較例1]
二酸化炭素をローディングする際の圧力を、0.8MPaに変更した以外は、実施例1と同様にしてガスローディングを行ったが、キャビテーションを起こしてしまい、安定した二酸化炭素の吐出ができず、均一な発泡シートが得られなかった。このため、以降の物性測定を行えなかったため、「−」とした。
[比較例2]
二酸化炭素をローディングする際の圧力を、0.03MPaに変更した以外は、実施例3と同様にしてポリウレタン発泡シートを得た。また同様にして、前記ローディング装置を常圧に開放した直後の前記硬化剤(i−1)の比重を測定したところ、0.85であった。
[ポリウレタン発泡シートの密度の測定方法]
実施例及び比較例で得られたポリウレタン発泡シートを、縦10cm、横10cmに裁断し、厚さと重量を測定して、下記式(1)に従って密度を算出した。
密度(g/cm)=重量(g)/10(cm)×10(cm)×厚さ(cm)(1)
[ポリウレタン発泡シートの風合いの評価法]
実施例及び比較例で得られたポリウレタン発泡シートの風合いを触感により以下のように評価した。
「A」:極めて良好な柔軟性を有する。
「B」:良好な柔軟性を有する。
「C」:硬い、又は、凹凸が確認される。
[ポリウレタン発泡シートの機械的強度の測定方法]
実施例及び比較例で得られたポリウレタン発泡シートを幅5mm、長さ7cm、厚さ100μmに裁断し、これを試験片とした。この試験片に対し、オートグラフ(株式会社島津製作所製)「G−I」を使用して、クロスヘッド速度:300mm/分の条件にて、100%モジュラス(MPa)、破断点応力(MPa)、及び破断点伸度(%)を測定した。
Figure 0006281666
本発明の製造方法により得られたポリウレタン発泡シートは、安定的に不活性ガスによる泡を保持できているため、風合いに優れることが分かった。また、機械的強度にも優れることが分かった。
一方、比較例1は、ガスローディングする際の圧力が、本発明で規定する範囲を超える態様であるが、キャビテーションを起こしてしまい、安定した二酸化炭素の吐出ができず、均一な発泡シートが得られなかった。
比較例2は、ガスローディングする際の圧力が、本発明で規定する範囲を下回る態様であるが、長時間ガスローディングしても泡の保持が良好でなく、硬く、風合いも不良であった。

Claims (2)

  1. イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)を含む主剤(i)と、ポリオール(B)を含む硬化剤(ii)とを含有するポリウレタン組成物により形成されたポリウレタン発泡シートの製造方法であって、
    前記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基含有率が、4〜20質量%の範囲であり、
    前記主剤(i)と前記硬化剤(ii)とを混合する前に、
    前記主剤(i)及び/又は前記硬化剤(ii)に対し、不活性ガスを、0.05〜0.2MPaの範囲の圧力下で、ガスローディングするものであり、
    前前記主剤(i)の50℃における粘度が、200〜20,000mPa・sの範囲であることを特徴とするポリウレタン発泡シートの製造方法。
  2. 前記ガスローディングを前記主剤(i)にのみ行う請求項1記載のポリウレタン発泡シートの製造方法。
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