以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係るコールセンタシステムの構成例を示す。
第1の実施形態に係るコールセンタシステムは、IVR(Interactive Voice Response)12と、制御サーバ13Aと、オペレータ端末14とを有する。
IVR12は、着呼を検知して自動的に呼を確立し、音声案内を再生する装置である。オペレータ端末14は、コールセンタのオペレータが利用する端末である。オペレータは、オペレータ端末14を用いて、ユーザと通話をしたり、ユーザに電話をかけたりする。オペレータ端末14は、例えば、ヘッドセットの接続されたPC等である。制御サーバ13Aは、コールセンタシステムにおける呼を制御する装置である。ユーザ端末11は、通話機能とデータ通信機能を有する端末であり、例えば、携帯電話又はスマートフォン等である。
ユーザ端末11と、IVR12と、オペレータ端末14とは、通話が可能な電話網15に接続されている。電話網15は、例えば、3G網、LTE(Long Term Evolution)網及び/又はATM(Asynchronous Transfer Mode)網等で構成される。ユーザ端末11は、電話網15を通じて、IVR12及びオペレータ端末14と通話をすることができる。電話網15では、電話番号が呼の発信元及び発信先の装置を特定するために用いられる。
ユーザ端末11と、制御サーバ13Aとは、データ通信が可能な通信網16に接続されている。通信網16は、例えば、無線LAN(Local Area Network)、3G網、LTE網、ATM網及び/又はインターネット網等で構成される。ユーザ端末11は、通信網16を通じて、制御サーバ13Aとデータを送受信することができる。通信網16では、IPアドレスがデータの送信元及び送信先の装置を特定するために用いられる。
図1では、説明の便宜上、電話網15と通信網16とを分けているが、同一の通信網上で通話及びデータ通信が実現されてもよい。
IVR12と、制御サーバ13Aと、オペレータ端末14とは、データの送受信が可能な内部ネットワーク17に接続されている。内部ネットワーク17は、例えば、LAN及び/又は専用線等で構成される。IVR12と、制御サーバ13Aと、オペレータ端末14とは、内部ネットワーク17を通じて、データを送受信することができる。IVR12と制御サーバ13Aとは、内部ネットワーク17に代えて、データ伝送可能な所定のケーブルで接続されてもよい。
サービス事業者は、IVR12と、制御サーバ13Aと、オペレータ端末14とを備えるコールセンタシステムを用いて、ユーザがオペレータと通話可能なコールセンタを運営する。例えば、銀行及び証券会社等のコールセンタは、ユーザから電話で、口座開設及び/又は住所変更等の問い合わせを受け付ける。例えば、通信販売会社のコールセンタは、ユーザから電話で、商品購入及び/又は購入商品のアフターサポート等の問い合わせを受け付ける。
図2は、第1の実施形態に係る各装置が有する機能の例を示すブロック図である。
ユーザ端末11、IVR12、制御サーバ13A及びオペレータ端末14のそれぞれは、CPU、メモリ及び記憶媒体等(何れも不図示)を備えるいわゆる電子計算機である。各装置は、CPU、メモリ及び記憶媒体等を用いて所定のコンピュータプログラムを実行することにより、図2に示す各機能を実現する。
(ユーザ端末11の機能)
ユーザ端末11は、機能として、呼を制御する呼制御部31と、SMSを処理するSMS処理部32と、WEBを処理するWEB処理部33と、入出力に係るUI(User Interface)を処理するUI部34とを有する。
ユーザ端末11の呼制御部31は、電話網15上の呼を制御する。呼は、発信元及び発信先の電話番号を含む。ユーザ端末11からコールセンタの電話番号が入力された場合、呼制御部31は、発信元にユーザ端末11(に挿入されているSIMカード)の電話番号を有し、発信先にコールセンタの電話番号を有する呼を、電話網15を通じて発呼する。そして、コールセンタのIVR12から応答を受けた場合、呼制御部31は、IVR12との間に呼(セッション)を確立する。
ユーザ端末11の呼制御部31は、ユーザ端末11の電話番号を発信先とする、コールセンタのオペレータ端末14からの着呼を検知した場合、コールセンタから着信があった旨をユーザに通知する。そして、ユーザがその着信に出ると、ユーザ端末11の呼制御部31は、コールセンタへ応答を返し、オペレータ端末14との間に呼を確立する。これにより、ユーザはオペレータと通話をすることができる。
ユーザ端末11のSMS処理部32は、電話網15上で送受信されるSMSを処理する。SMSは、発信先に電話番号を設定することができる。SMSは、MMS(Multimedia Messaging Service)又はEMS(Enhanced Messaging Service)であってもよい。ユーザ端末11のSMS処理部32は、自分の電話番号を発信先とするSMSを受信する。そして、SMS処理部32は、そのSMSの内容を、UI部34を通じて表示する。SMSは、電話網15上で送受信されるので、送信先にプッシュ通知される。送信元は、送信したSMSが送信先に到着したか否かを確認することができる。送信先に到着しなかったSMSは、再送され得る。
ユーザ端末11のWEB処理部33は、通信網16上で送受信されるWEBページのデータを処理する。WEB処理部33は、ユーザ端末11に入力されたURL(Uniform Resource Locator)に対応するWEBサーバへアクセスし、WEBページのデータを取得する。そして、WEB処理部33は、そのWEBページの内容を、UI部34を通じて表示する。WEB処理部33は、例えば、WEBブラウザである。
UI部34は、様々な情報をディスプレイに表示すると共に、ユーザからの入力を受け付ける。UI部34は、例えば、電話番号の入力を受け付けたり、SMSの内容を表示したり、WEBページの内容を表示したりする。
(IVR12の機能)
IVR12は、機能として、呼を制御する呼制御部41と、自動的に着呼に応答する自動応答部42とを有する。
IVR12の呼制御部41は、電話網15上の呼を制御する。呼制御部41は、コールセンタの電話番号を発信先とするユーザ端末11からの着呼を検知した場合、その旨を自動応答部42に通知する。自動応答部42は自動的に応答するので、ユーザ端末11とIVR12との間に呼を確立する。
IVR12の自動応答部42は、呼制御部41から通知された着呼に自動的に応答する。自動応答部42は、確立した呼を通じてユーザ端末11に、自動音声案内を再生する。自動応答部42は、確立した呼を通じてユーザ端末11から送信されたプッシュ信号を、制御サーバ13Aの転送処理部51へ通知する。
(制御サーバ13Aの機能)
制御サーバ13Aは、機能として、転送処理部51Aと、CB(CallBack)時間決定部52と、SMS処理部53と、WEB処理部54と、ユーザ管理テーブル101と、保留管理テーブル102Aと、CB時間管理テーブル103と、を有する。以下、各機能及びテーブルについて説明する。
図3は、ユーザ管理テーブル101の構成例を示す。
ユーザ管理テーブル101は、ユーザに関する情報(「ユーザ情報」という)を管理する。ユーザ情報は、例えば、ユーザID111と、ユーザ名112と、電話番号113と、住所114とを対応付ける。図3に示すレコード110aのユーザ情報は、ユーザID111「1」と、ユーザ名112「野村太郎」と、電話番号113「090−4444−9999」と、住所114「東京都」とを対応付けている。ユーザ管理テーブル101には、過去にサービス事業者のサービスを利用したことのあるユーザのユーザ情報のみが登録されており、新規ユーザの情報は登録されていない。
図4は、保留管理テーブル102Aの構成例を示す。
保留管理テーブル102Aは、保留中の呼を管理する。保留管理テーブル102Aには、IVR12が呼を確立したものの、例えば、全てのオペレータ端末14がビジー(対応不可能)であるため、何れのオペレータ端末14にも転送できない呼が登録(保留)される。
保留管理テーブル102Aは、転送の順番を示す転送順番121と、電話番号122とを対応付けて管理する。図4に示すレコード120aは、転送順番121「1位」の保留中の電話番号122は「090−5555−6666」であることを示す。
転送処理部51は、オペレータ端末14のビジーが解消された場合、転送順番121の先頭から順番に、その保留中の呼をオペレータ端末14へ転送する。転送済みの保留は、保留管理テーブル102Aから削除される。通話が切断された保留も、保留管理テーブル102Aから削除される。
図5は、CB時間管理テーブル103の構成例を示す。
CB時間管理テーブル103は、CB時間に関する情報(「CB時間情報」という)を管理する。CB時間情報は、CB時間131と、予約数132と、最大予約数133と、電話番号134とを対応付ける。CB時間情報は、さらに、ユーザ名135と、用件136とを対応付けてもよい。
CB時間131は、オペレータ端末14がユーザ端末11へCBする予定の時間帯を示す。ユーザ端末11へは、SMSによって、CBされる予定の時間帯(「予約CB時間」という)が予め通知される。
最大予約数133は、各CB時間131において登録可能な予約CB時間な最大数を示す。予約数132は、各CB時間132において登録されている予約CB時間の数を示す。つまり、「予約数132=最大予約数133」となったCB時間131には、これ以上予約CB時間を登録することができない。例えば、図5のCB時間131「13:30−14:00」には、既に最大予約数133「8」と同じ予約数132「8」が登録されているので、このCB時間131には、これ以上予約CB時間を登録することができない。
最大予約数133は、CB時間131毎に異なる設定であってもよい。例えば、統計的にIVR12の着呼件数が比較的多い時間帯は、その時間帯を含むCB時間131の最大予約数133を小さく設定してもよい。例えば、統計的にIVR12の着呼件数が比較的少ない時間帯は、その時間帯を含むCB時間131の最大予約数133を大きく設定してもよい。これにより、或る時間帯に集中していた着呼件数を平準化することができる。
電話番号134には、CB時間131に予約CB時間を登録したユーザ端末11の電話番号が登録される。
ユーザ管理テーブル101に、電話番号134に対応するユーザ名が存在する場合は、ユーザ名135に、そのユーザ名が登録されてもよい。ユーザ管理テーブル101に、電話番号134に対応するユーザ名が存在しない場合は、ユーザ名135に、「新規」が登録されてもよい。電話番号134に対応するユーザ端末11から、例えば、プッシュ信号によって用件内容(例えば、口座開設、住所変更、口座解約等)が選択された場合は、用件136に、その選択された用件内容が登録されてもよい。
以下、図2の説明に戻る。
転送処理部51Aは、呼の転送および予約CB時間に関する処理を実行する。転送処理部51Aは、IVR12が確立したユーザ端末11との間の呼を、オペレータ端末14へ転送可能な否か判定する。転送処理部51Aは、対応可能なオペレータ端末14が存在する場合、「転送可」と判定し、何れのオペレータ端末14も対応不可能な場合、「転送不可」と判定する。転送処理部51Aは、「転送可」と判定した場合、その呼を対応可能なオペレータ端末14へ転送する。転送処理部51Aは、「転送不可」と判定した場合、その呼を保留管理テーブル102に登録(保留)する。
転送処理部51Aは、呼の発信元(保留中の呼でもよい)のユーザ端末11に対して、予約CB時間を含むSMSを送信するか否かを判定する。転送処理部51Aは、例えば、次の条件に基づいて、この判定を行う。
(1)転送処理部51Aは、ユーザ端末11から予約CB時間が要求された場合、予約CB時間を含むSMSを送信すると判定する。例えば、ユーザ端末11のプッシュ信号から、予約CB時間の要求が選択された場合である。
(2)転送処理部51Aは、ユーザ端末11との間の呼を確立した時点の保留管理テーブル102Aにおける保留数が、閾値よりも多い場合、予約CB時間を含むSMSを送信すると判定する。保留時間が長くなる可能性が高いからである。
(3)転送処理部51Aは、保留時間が閾値以上となった場合、その保留中のユーザ端末11に、予約CB時間を含むSMSを送信すると判定する。ユーザの不満を緩和するためである。
(4)転送処理部51Aは、保留中に切断された場合、その保留中であったユーザ端末11に、予約CB時間を含むSMSを送信すると判定する。新規ユーザの取り逃がしを防ぐためである。
転送処理部51Aは、予約CB時間を含むSMSを送信すると判定した場合、予約CB時間を決定するようCB時間決定部52に指示する。そして、転送処理部51Aは、CB時間決定部52の決定した予約CB時間を取得し、CB時間管理テーブル103に登録する。CB時間決定部52の処理の詳細については後述する。
転送処理部51Aは、予約CB時間を変更および/又はキャンセルするためのWEBページを作成するようWEB処理部54に指示する。そして、転送処理部51Aは、WEB処理部54の作成したWEBページのURLを取得する。WEB処理部54の処理の詳細については後述する。
転送処理部51Aは、CB時間決定部52の決定した予約CB時間と、WEB処理部54の作成したWEBページのURLとを含むSMSを、予約CB時間を含むSMSを送信すると判定したユーザ端末11に送信するようSMS処理部53に指示する。SMS処理部53は、この指示を受けて、ユーザ端末11の電話番号を送信先としたSMSを生成し、その生成したSMSを送信する。
転送処理部51Aは、SMSがユーザ端末11に到達したか否かを確認することができる。よって、転送処理部51Aは、所定時間内にSMSがユーザ端末11に到達したことを確認できない場合、そのSMSに含まれる予約CB時間に係るCB時間情報をCB時間管理テーブル103から削除し、そのSMSに含まれるURLに対応するWEBページを破棄してもよい。
CB時間決定部52は、ユーザ端末11に対する予約CB時間を決定する。CB時間決定部52は、例えば、次の条件に基づいて、予約CB時間を決定する。
(1)CB時間決定部52は、CB時間管理テーブル103において「予約数132<最大予約数133」を満たすCB時間131の中から1つの予約CB時間を決定する。このとき、CB時間決定部52は、上記条件を満たすCB時間131の内、最大予約数133と予約数132との差分が最大のCB時間131を、予約CB時間に決定してもよい。
または、CB時間決定部52は、上記条件を満たすCB時間131の内、ユーザ端末11からの着呼の時刻から最も近いCB時間131を、予約CB時間に決定してもよい。
または、CB時間決定部52は、新規ユーザか否か(既存ユーザか)に基づいて、予約CB時間を決定してもよい。例えば、上記条件を満たすCB時間131の内、新規ユーザの場合は、最大予約数133と予約数132との差分が最大のCB時間131を、予約CB時間に決定し、既存ユーザの場合は、ユーザ端末11からの着呼の時刻から最も近いCB時間131を、予約CB時間に決定してもよい。なぜなら、新規ユーザは、既存ユーザと比較して、オペレータの対応する時間が長くなりやすいからである。
(2)CB時間決定部52は、CB時間管理テーブル103において「予約数132<最大予約数133」を満たすCB時間131の一部又は全部を、複数の予約CB時間候補としてユーザ端末11に通知し、ユーザ端末11から選択された1つの予約CB時間候補を、予約CB時間に決定する。このとき、CB時間決定部52は、IVR12を用いて、複数の予約CB時間候補をユーザ端末へ自動音声案内し、ユーザ端末11からプッシュ信号によって1つの予約CB時間候補を選択させてもよい。
CB時間決定部52は、予約CB時間候補の数が閾値より多い場合、上記(1)で述べた各種条件に基づいて閾値以下の数の予約CB時間候補に絞った上で、絞られた予約CB時間候補をユーザ端末11へ通知してもよい。
制御サーバ13AのWEB処理部54は、ユーザ端末11から予約CB時間の変更及び/又はキャンセルを行うためのWEBページと、そのWEBページに対応するURLとを生成する。そして、WEB処理部54は、ユーザ端末11からURLにアクセスされると、そのURLに対応するWEBページのデータをユーザ端末11へ送信する。つまり、WEB処理部54は、WEBサーバの機能を有する。
制御サーバ13AのWEB処理部54は、予約CB時間の変更用のWEBページと、キャンセル用のWEBページとを別々に生成し、それぞれのWEBページのURLを生成してもよいし、変更及びキャンセルの両方が可能な1つのWEBページを生成し、その1つのWEBページのURLを生成してもよい。
WEB処理部54は、呼毎に異なるURLを生成してもよい。WEB処理部54は、生成するWEBページに有効期限を設定し、その有効期限が経過すると、そのWEBページを破棄(アクセス不可と)してもよい。WEB処理部54は、CB時間管理テーブル103から削除されたCB時間情報に対応するWEBページを破棄(アクセス不可と)してもよい。
(オペレータ端末14の機能)
オペレータ端末14は、機能として、呼制御部61と、UI部62とを有する。
呼制御部61は、ユーザ端末11の呼制御部32とほぼ同様であるので、説明を省略する。UI部62は、様々な情報をオペレータ端末14のディスプレイに表示すると共に、オペレータからの入力を受け付ける。UI部62は、例えば、制御サーバ13Aから転送された呼の発信元(ユーザ端末11)の電話番号を表示したり、予約CB時間の一覧を表示したりする。
図6は、予約CB時間を含むSMSの例を示す。
ユーザ端末11のSMS処理部32は、制御サーバ13Aから予約CB時間を含むSMSを受信すると、UI部34を通じて、図6に示すようなSMSの内容200を表示する。
SMSの内容200には、例えば、送信元の情報201と、送信先の電話番号202と、予約CB時間203と、予約CB時間の変更用WEBページのURL204と、予約CB時間のキャンセル用WEBページのURL205と、が含まれる。
ユーザは、図6に示すSMSの内容200の予約CB時間203を見て、オペレータからCBされる予定の時間帯が「14:00−14:30」であることを知る。ユーザが予約CB時間203を選択すると、ユーザ端末11は、その予約CB時間「14:00−14:30」を、ユーザ端末11にインストールされているスケジュールアプリケーション及び/又はリマインダーアプリケーション等に登録してもよい。
ユーザが変更用WEBページのURL204を選択すると、ユーザ端末11のWEB処理部33は、そのURLにアクセスし、変更用WEBページのデータを取得して表示する。ユーザは、変更用WEBページを操作して、予約CB時間を変更することができる。変更用WEBページの例については後述する。このように、ユーザは、予約CB時間を容易に変更することができる。
ユーザがキャンセル用WEBページのURL205を選択すると、ユーザ端末11のWEB処理部33は、そのURLへアクセスし、キャンセル用WEBページのデータを取得して表示する。ユーザは、キャンセル用WEBページを操作して、予約CB時間をキャンセルすることができる。制御サーバ13AのWEB処理部54は、ユーザ端末11からキャンセル要求が送信されると、その予約CB時間に対応するCB時間情報をCB時間管理テーブル103から削除する。このように、ユーザは、予約CB時間を容易にキャンセルすることができる。
図7は、予約CB時間の変更用WEBページの例を示す。
SMSの内容200から変更用WEBページのURL204が選択されると、ユーザ端末11のWEB処理部33は、UI部34を通じて、例えば、図7に示すような予約CB時間の変更用WEBページ300を表示する。
予約CB時間の変更用WEBページ300は、複数のCB時間301と、各CB時間の予約状況302とを有する。
予約状況302が「予約不可」のCB時間301は、予約CB時間の登録が不可能なCB時間である。例えば、CB時間管理テーブル103において「予約数132=最大予約数133」のCB時間である。
予約状況302が「予約中」のCB時間301は、登録中の予約CB時間である。つまり、CB時間管理テーブル103に登録済みの予約CB時間である。
予約状況302が「空欄」のCB時間301は、予約CB時間の登録が可能なCB時間である。例えば、CB時間管理テーブル103において「予約数132<最大予約数133」のCB時間である。
図7において、ユーザが、予約状況302が「空欄」のCB時間301「14:30−15:00」を選択すると、その選択された予約状況302の「空欄」が「予約変更」に変更される(符号311)。
そして、ユーザが「送信」ボタン320を選択すると、ユーザ端末11のWEB処理部33は、「予約変更」に変更されたCB時間「14:30−15:00」を、制御サーバ13Aへ送信する。制御サーバ13AのWEB処理部54は、その変更されたCB時間「14:30−15:00」を受信し、CB時間管理テーブル103に登録済みの予約CB時間「14:00−14:30」を、変更後のCB時間「14:30−15:00」に変更する。
このように、ユーザが容易に予約CB時間を変更及びキャンセルできるようにすることにより、コールセンタ側は、CBしてもユーザが応答しないといったロスを減らすことができる。
図8は、SMSの送信及びCBに関する処理の例を示すシーケンスチャートである。
ユーザ端末11は、コールセンタ(IVR12)へ発呼する(S11)。発呼の発信元にはユーザ端末11の電話番号、発信先にはコールセンタ(IVR12)の電話番号が含まれる。IVR12は、着呼を検知して応答を返し、ユーザ端末11とIVR12との間で呼を確立する(S12)。IVR12は、ユーザ端末11と呼を確立した旨を、制御サーバ13Aへ通知する(S13)。
制御サーバ13Aは、その呼をオペレータ端末14へ転送可能か否か判定する(S14)。ここでは、制御サーバ13Aが「転送不可」と判定したとする。
「転送不可」と判定した場合、制御サーバ13Aは、その呼を保留管理テーブル102Aへ保留する(S15)。そして、制御サーバ13Aは、所定の条件に基づいて、予約CB時間を含むSMSを送信可能か否か判定する(S16)。ここでは、制御サーバ13AがSMSを「送信可」と判定したとする。
SMSを「送信可」と判定した場合、制御サーバ13Aは、IVR12に、ユーザ端末11との間の呼を切断するよう指示する(S17)。この指示を受けてIVR12は、ユーザ端末11との間の呼を切断する(S18)。
制御サーバ13Aは、予約CB時間を決定し(S19)、その予約CB時間を含むSMSをユーザ端末11へ送信する(S20)。ユーザ端末11は、そのSMSを受信し、SMSの内容を表示する(S21)。
次に、予約CB時間内の処理を説明する。
オペレータ端末14は、CB時間管理テーブル103を参照し(S31)、予約CB時間内に、その予約CB時間に対応する電話番号のユーザ端末11へ発呼する(S32)。
ユーザ端末11が着呼を検知して応答すると、ユーザ端末11とオペレータ端末14との間に呼が確立する(S33)。
上述の処理において、ユーザ端末11および電話網15が、呼を確立したままSMSを受信できる構成である場合、ステップS17及びS18の呼切断の処理は行われなくてもよい。
以上の処理により、ユーザは、オペレータに電話が転送されなかった場合、SMSで通知された予約CB時間内に、オペレータからCBしてもらうことができる。
図9は、制御サーバ13Aの転送処理部51Aの処理の例を示すフローチャートである。
転送処理部51Aは、IVR12の呼制御部31から呼を確立した旨の通知を受けると(S101)、その呼をオペレータ端末14へ転送可能か否かを判定する(S102)。
転送可能な場合(S102:YES)、転送処理部51Aは、その呼をオペレータ端末14へ転送し(S103)、当該処理を終了する(END)。
転送不可能な場合(S102:NO)、転送処理部51Aは、保留管理テーブル102に登録されている保留数が閾値よりも多いか(保留数>閾値)否かを判定する(S110)。
保留数が閾値以下(保留数≦閾値)である場合(S110:NO)、転送処理部51Aは、その呼を保留管理テーブル102へ登録(保留)し(S130)、当該処理を終了する(END)。短い保留時間でオペレータ端末14へ転送できる可能性が高いからである。
保留数が閾値より多い(保留数>閾値)場合(S110:YES)、転送処理部51Aは、IVR12の自動応答部42を用いてユーザ端末11に対して、予約CB時間を含むSMSを送信してもよいか否かを問い合わせる(S111)。保留時間が長くなる可能性が高いからである。
ユーザ端末11からSMS送信が拒否された場合(S111:NO)、転送処理部51Aは、その呼を保留管理テーブル102Aへ登録(保留)し(S130)、当該処理を終了する(END)。ユーザが保留を選択したからである。
ユーザ端末11からSMS送信が許可された場合(S111:YES)、転送処理部51Aは、呼を切断する(S112)。つまり、転送処理部51Aは、その呼を保留しない。そして、転送処理部51Aは、CB時間決定部52に、予約CB時間の決定を指示する(S113)。CB時間決定部52の処理については後述するが、CB時間決定部52は、決定した予約CB時間を転送処理部51Aに返す。
転送処理部51Aは、その予約CB時間をCB時間管理テーブル103に登録する(S114)。
転送処理部51は、WEB処理部33に、予約CB時間の変更及びキャンセル用のWEBページを生成するよう指示する(S115)。WEB処理部33は、生成したWEBページのURLを転送処理部51Aに返す。
転送処理部51Aは、SMS処理部32に、予約CB時間と、変更及びキャンセル用のWEBページのURLとを含むSMSを生成し、そのSMSを呼の発信元の電話番号(ユーザ端末11)に送信するように指示する(S116)。SMS処理部32は、この指示に基づいてSMSを生成し、送信する。そして、転送処理部51Aは、当該処理を終了する(END)。
以上の処理により、制御サーバ13Aは、保留時間が長くなりそうな場合に、予約CB時間を含むSMSをユーザ端末11へ送信することができる。
図10は、CB時間決定部52の処理例を示すフローチャートである。図10は、図9のステップS113の詳細である。
CB時間決定部52は、CB時間管理テーブル103を参照し、「予約数132<最大予約数133」の複数のCB時間131を、予約CB時間候補として抽出する(S201)。
CB時間決定部52は、その抽出した複数の予約CB時間候補を、IVR12の自動応答部42を用いてユーザ端末11へ自動音声案内する(S202)。
CB時間決定部52は、ユーザ端末11からプッシュ信号によって選択された1つの予約CB時間候補を受領する(S203)。
CB時間決定部52は、その受領した1つの予約CB時間候補を、予約CB時間に決定する(S204)。CB時間決定部52は、その予約CB時間を転送処理部51Aへ返し、当該処理を終了する(END)。
なお、CB時間決定部52は、ユーザ端末11に予約CB時間候補を提供せずに、CB時間管理テーブル103を参照し、「予約数132<最大予約数133」のCB時間131の中から、1つの予約CB時間を決定してもよい。以上の処理により、予約CB時間が決定される。
第1の実施形態に係る構成によれば、次の効果を得ることができる。
(1)保留時間が長くなりそうなユーザに対して予約CB時間を含むSMSを送信することにより、保留時間が長くオペレータになかなか繋がらないといったユーザの不満を緩和することができる。
(2)ユーザは、電話がオペレータに繋がらない場合、SMSによって通知された予約CB時間に、オペレータからCBしてもらうことができる。よって、何時かけてもオペレータに繋がらないといったユーザの不満を緩和できる。
(3)コールセンタが予約CB時間を決定できるので、時間帯によって大きく変動し得る着呼数を平準化することができる。よって、オペレータの人数をピーク時に合わせる必要がなくなり、オペレータに要するコスト増を抑制することができる。
(4)ユーザは、SMSに含まれるURLから、予約CB時間を容易に変更及びキャンセルすることができるので、オペレータからのCBにユーザが応答してくれる可能性が高くなる。よって、オペレータがCBをしてもユーザが応答しないといったロスを減らすことができる。
(5)保留中に切断されたユーザに対して予約CB時間を含むSMSを送信することにより、オペレータに繋がらなかった新規ユーザの取りこぼしを減らすることができる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、オペレータ端末14からユーザ端末11へCBする実施形態を示したが、第2の実施形態では、ユーザ端末11からオペレータ端末14へかけ直す実施形態を示す。以下、第1の実施形態と同様の構成及び機能を有するブロックには同じ符号を付し、説明を省略する。
図11は、第2の実施形態に係る各装置が有する機能の例を示すブロック図である。
(制御サーバ13Bの機能)
制御サーバ13Bは、機能として、転送処理部51Bと、優先時間決定部72と、SMS処理部53と、WEB処理部54と、ユーザ管理テーブル101と、保留管理テーブル102Bと、優先時間管理テーブル106と、を有する。以下、各機能及びテーブルについて説明する。
図12は、保留管理テーブル102Bの構成例を示す。
保留管理テーブル102Bは、保留中の呼を管理する。保留管理テーブル102Bには、IVR12が呼を確立したものの、例えば、全てのオペレータ端末14がビジー(対応不可能)であるため、何れのオペレータ端末14にも転送できない呼が登録(保留)される。
保留管理テーブル102Bは、転送順番121と、電話番号122と、優先度123とを対応付けて管理する。図12に示すレコード150aは、転送順番「1位」の保留中の電話番号は「090−7777−8888」であることを示す。
転送処理部51は、オペレータ端末14のビジーが解消された場合、転送順番121の先頭から順番に、その保留されていた呼をオペレータ端末14へ転送する。転送済みの保留は、保留管理テーブル102Bから削除される。通話が切断された保留も、保留管理テーブル102Bから削除される。
優先度123は、その保留が、優先時間内に着呼したものであるか否かを示す。例えば、優先時間内に着呼した保留の優先度123には「優先」が、それ以外の優先度123には「通常」が登録される。優先度123は、転送処理部51Bが転送順番を調整する際に用いられる。例えば、転送処理部51Bは、保留の優先度123が「優先」の呼を保留管理テーブル102Bに登録する場合、登録済みの優先度123が「通常」の呼よりも転送順番121が先になるように登録する。
図13は、優先時間管理テーブル106の構成例を示す。
優先時間管理テーブル106は、優先時間に関する情報(「優先時間情報」という)を管理する。優先時間情報は、優先時間161と、予約数162と、最大予約数163と、電話番号164とを対応付ける。優先時間情報は、さらに、ユーザ名135と、用件136とを対応付けてもよい。
優先時間161は、ユーザ端末11からの呼を優先的にオペレータ端末14へ転送する時間帯を示す。ユーザ端末11へは、SMSによって、優先的に転送される時間帯(予約優先時間)が予め通知される。
最大予約数163は、各優先時間161において登録可能な予約優先時間の最大数を示す。予約数162は、各優先時間161において登録されている予約優先時間の数を示す。つまり、「予約数162=最大予約数163」となった優先時間161には、これ以上予約優先時間を登録することができない。例えば、図13の優先時間161「13:30−14:00」には、既に最大予約数163「8」と同じ予約数162「8」が登録されているので、この優先時間161には、これ以上予約優先時間を登録することができない。
最大予約数163は、優先時間161毎に異なる設定であってもよい。例えば、統計的にIVR12の着呼件数が比較的多い時間帯は、その時間帯を含む優先時間161の最大予約数163を小さく設定してもよい。例えば、統計的にIVR12の着呼件数が比較的少ない時間帯は、その時間帯を含む優先時間161の最大予約数163を大きく設定してもよい。これにより、或る時間帯に集中していた着呼件数を平準化することができる。
電話番号134には、優先時間161に予約優先時間を登録したユーザ端末11の電話番号が登録される。
以下、図11の説明に戻る。
転送処理部51Bは、呼の転送および予約優先時間に関する処理を実行する。転送処理部51Bは、IVR12が確立したユーザ端末11との間の呼を、オペレータ端末14へ転送可能な否か判定する。例えば、転送処理部51Bは、対応可能なオペレータ端末14が存在する場合、「転送可」と判定し、何れのオペレータ端末14も対応不可能な場合、「転送不可」と判定する。転送処理部51Bは、「転送可」と判定した場合、その呼を対応可能なオペレータ端末14へ転送する。転送処理部51Bは、転送不可能と判定した場合、その呼を保留管理テーブル102Bに保留する。
このとき、転送処理部51Bは、その呼の発信元の電話番号が優先時間管理テーブル106に登録されており、且つ、着呼の時刻が優先時間161の範囲内である場合、優先度123を「優先」として、優先度123が「通常」の保留よりも転送順番121が先になるように、その呼を保留管理テーブル102Bに登録(保留)する。ここで、転送処理部51Bは、保留管理テーブル102Bに優先度1234が「優先」の保留が存在する場合、その保留よりも転送順番121が後になるように、その呼を登録(保留)してもよい。
転送処理部51Bは、その呼が、上記の条件に該当しない場合、優先度121を「通常」として、優先度123が「通常」の保留の最後の転送順番121となるように、その呼を保留管理テーブル102に登録(保留)する。上記の条件とは、例えば、その呼の発信元の電話番号が優先時間管理テーブル106に登録されていない、又は、着呼の時刻が優先時間161の範囲外である場合である。これにより、優先時間内の着呼は、通常の着呼よりも優先的にオペレータへ転送される。
転送処理部51Bは、呼の発信元(保留中の呼でもよい)のユーザ端末11に対して、予約優先時間を含むSMSを送信するか否かを判定する。転送処理部51Bは、例えば、次の条件に基づいて、この判定を行う。
(1)転送処理部51Bは、ユーザ端末11から予約優先時間が要求された場合、予約優先時間を含むSMSを送信すると判定する。例えば、ユーザ端末11のプッシュ信号から、予約優先時間の要求が選択された場合である。
(2)転送処理部51Bは、ユーザ端末11との間の呼を確立した時点の保留管理テーブル102Bにおける保留数が、閾値よりも多い場合、予約優先時間を含むSMSを送信すると判定する。保留時間が長くなる可能性が高いからである。
(3)転送処理部51Bは、保留時間が閾値以上となった場合、その保留中のユーザ端末11に、予約優先時間を含むSMSを送信すると判定する。ユーザの不満を緩和するためである。
(4)転送処理部51Bは、保留中に切断された場合、その保留中であったユーザ端末11に、予約優先時間を含むSMSを送信すると判定する。新規ユーザの取り逃がしを防ぐためである。
転送処理部51Bは、予約優先時間を含むSMSを送信すると判定した場合、予約優先時間を決定するよう優先時間決定部72に指示する。そして、転送処理部51Bは、優先時間決定部72の決定した予約優先時間を取得し、優先時間管理テーブル106に登録する。優先時間決定部72の処理の詳細については後述する。
転送処理部51Bは、予約優先時間を変更および/又はキャンセルするためのWEBページを作成するようWEB処理部54に指示する。そして、転送処理部51Bは、WEB処理部54の作成したWEBページのURLを取得する。WEB処理部54の処理の詳細については後述する。
転送処理部51Bは、優先時間決定部72の決定した予約優先時間と、WEB処理部54の作成したWEBページのURLとを含むSMSを、予約優先時間を含むSMSを送信すると判定したユーザ端末11に送信するようSMS処理部53に指示する。SMS処理部53は、この指示を受けて、ユーザ端末11の電話番号を送信先としたSMSを生成し、その生成したSMSを送信する。
転送処理部51Bは、SMSがユーザ端末11に到達したか否かを確認することができる。よって、転送処理部51Bは、所定時間内にSMSがユーザ端末11に到達したことを確認できない場合、そのSMSに含まれる予約優先時間に係る優先時間情報を優先時間管理テーブル106から削除し、そのSMSに含まれるURLに対応するWEBページを破棄してもよい。
優先時間決定部72は、ユーザ端末11に対する予約優先時間を決定する。優先時間決定部72は、例えば、次の条件に基づいて、予約優先時間を決定する。
(1)優先時間決定部72は、優先時間管理テーブル106において「予約数162<最大予約数163」を満たす優先時間161の中から1つの予約優先時間を決定する。このとき、優先時間決定部72は、上記条件を満たす優先時間161の内、最大予約数163と予約数162との差分が最大の優先時間161を、予約優先時間に決定してもよい。
または、優先時間決定部72は、上記条件を満たす優先時間161の内、ユーザ端末11からの着呼の時刻から最も近い優先時間161を、予約優先時間に決定してもよい。
または、優先時間決定部72は、新規ユーザか否か(既存ユーザか)に基づいて、予約優先時間を決定してもよい。例えば、上記条件を満たす優先時間161の内、新規ユーザの場合は、最大予約数163と予約数162との差分が最大の優先時間161を、予約優先時間に決定し、既存ユーザの場合は、ユーザ端末11からの着呼の時刻から最も近い優先時間161を、予約優先時間に決定してもよい。なぜなら、新規ユーザは、既存ユーザと比較して、オペレータの対応する時間が長くなりやすいからである。
(2)優先時間決定部72は、優先時間管理テーブル106において「予約数162<最大予約数163」を満たす優先時間161の一部又は全部を、複数の予約優先時間候補としてユーザ端末11に通知し、ユーザ端末11から選択された1つの予約優先時間候補を、予約優先時間に決定する。このとき、優先時間決定部72は、IVR12を用いて、複数の予約優先時間候補をユーザ端末へ自動音声案内し、ユーザ端末11からプッシュ信号によって1つの予約優先時間候補を選択させてもよい。
優先時間決定部72は、予約優先時間候補の数が閾値より多い場合、上記(1)で述べた各種条件に基づいて閾値以下の数の予約優先時間候補に絞った上で、絞られた予約優先時間候補をユーザ端末11へ通知してもよい。
図14は、予約優先時間を含むSMSの例を示す。
ユーザ端末11のSMS処理部32は、制御サーバ13Bから予約優先時間を含むSMSを受信すると、UI部34を通じて、図14に示すようなSMSの内容400を表示する。
SMSの内容400には、例えば、送信元の情報401と、送信先の電話番号402と、予約優先時間403と、予約優先時間の変更用WEBページのURL404と、予約優先時間のキャンセル用WEBページのURL405と、が含まれる。
ユーザは、図14に示すSMSの内容400の予約優先時間403を見て、コールセンタに電話すると優先的にオペレータに転送される時間帯が「14:00−14:30」であることを知る。ユーザが予約優先時間403を選択すると、ユーザ端末11は、その予約優先時間「14:00−14:30」を、ユーザ端末11にインストールされているスケジュールアプリケーション及び/又はリマインダーアプリケーション等に登録してもよい。
また、SMSの内容400には、コールセンタの電話番号406が含まれてもよい。ユーザが電話番号406を選択すると、ユーザ端末11は、この電話番号406に発呼してもよい。これにより、ユーザは、簡単にコールセンタに電話をかけ直すことができる。
ユーザが変更用WEBページのURL404を選択すると、ユーザ端末11のWEB処理部33は、そのURLにアクセスし、変更用WEBページのデータを取得して表示する。ユーザは、変更用WEBページを操作して、予約優先時間を変更することができる。変更用WEBページの例については後述する。このように、ユーザは、予約優先時間を容易に変更することができる。
ユーザがキャンセル用WEBページのURL405を選択すると、ユーザ端末11のWEB処理部33は、そのURLへアクセスし、キャンセル用WEBページのデータを取得して表示する。ユーザは、キャンセル用WEBページを操作して、予約優先時間をキャンセルすることができる。制御サーバ13BのWEB処理部33は、ユーザ端末11からキャンセル要求が送信されると、その予約優先時間に対応する優先時間情報を優先時間管理テーブル106から削除する。このように、ユーザは、予約優先時間を容易にキャンセルすることができる。
図15は、優先時間変更用のWEBページの例を示す。
SMSの内容400から変更用WEBページのURL404が選択されると、ユーザ端末11のWEB処理部33は、UI部34を通じて、例えば、図15に示すような変更用WEBページ500を表示する。
予約状況502が「予約不可」の優先時間501は、予約優先時間の登録が不可能な優先時間である。例えば、優先時間管理テーブル106において「予約数162=最大予約数163」のCB時間である。
予約状況502が「予約中」の優先時間501は、登録中の予約優先時間である。つまり、優先時間管理テーブル106に登録済みの予約優先時間である。
予約状況502が「空欄」の優先時間501は、予約優先時間の登録が可能な優先時間である。例えば、優先時間管理テーブル106において「予約数132<最大予約数133」の優先時間である。
図15において、ユーザが、予約状況502が「空欄」の優先時間501「14:30−15:00」を選択すると、その選択された予約状況502の「空欄」が「予約変更」に変更される(符号511)。
そして、ユーザが「送信」ボタン520を選択すると、ユーザ端末11のWEB処理部33は、「予約変更」に変更された優先時間「14:30−15:00」を、制御サーバ13Bへ送信する。制御サーバ13BのWEB処理部54は、その変更された優先時間「14:30−15:00」を受信し、優先時間管理テーブル106に登録済みの予約優先時間「14:00−14:30」を、変更後の優先時間「14:30−15:00」に変更する。
このように、ユーザは、自分の予定に合わせて柔軟に予約優先時間を変更及びキャンセルすることができる。これにより、コールセンタ側は、ユーザの満足度を高めることができる。
図16はSMSの送信及び優先時間に関する処理の例を示すシーケンスチャート例である。
ユーザ端末11は、コールセンタ(IVR12)へ発呼する(S51)。発呼の発信元にはユーザ端末11の電話番号、発信先にはコールセンタ(IVR12)の電話番号が含まれる。IVR12は、着呼を検知して応答を返し、ユーザ端末11とIVR12との間で呼を確立する(S52)。IVR12は、ユーザ端末11と呼を確立した旨を、制御サーバ13Bへ通知する(S53)。
制御サーバ13Bは、その呼をオペレータ端末14へ転送可能か否か判定する(S54)。ここでは、制御サーバ13Bが「転送不可」と判定したとする。
「転送不可」と判定した場合、制御サーバ13Bは、優先時間管理テーブル106を参照し、呼の発信元の電話番号が優先転送に該当するか否かを判定する(S55)。ここでは、呼の発信元の電話番号が優先時間管理テーブル106に登録されておらず、制御サーバ13Bは、この呼を「通常転送」と判定したとする。
「通常転送」と判定した場合、制御サーバ13Bは、その呼の優先度123を「通常」として保留管理テーブル102Bに登録(保留)する(S56)。
制御サーバ13Bは、所定の条件に基づいて、予約優先時間を含むSMSを送信可能か否か判定する(S57)。ここでは、制御サーバ13Bが、SMSを「送信可」と判定したとする。
SMSを「送信可」と判定した場合、制御サーバ13Bは、IVR12に、ユーザ端末11との間の呼を切断するよう指示する(S58)。この指示を受けてIVR12は、ユーザ端末11との間の呼を切断する(S59)。
制御サーバ13Bは、予約優先時間を決定し、その決定した予約優先時間を優先時間管理テーブル106に登録する(S60)。制御サーバ13Bは、その予約優先時間を含むSMSをユーザ端末11へ送信する(S61)。ユーザ端末11は、そのSMSを受信し、SMSの内容を表示する(S62)。
次に、予約優先時間内の処理を説明する。
ユーザ端末11は、予約優先時間内に、コールセンタ(IVR12)へ発呼する(S71)。IVR12は、着呼を検知して応答を返し、ユーザ端末11とIVR12との間で呼を確立する(S72)。IVR12は、ユーザ端末11と呼を確立した旨を、制御サーバ13Bへ通知する(S73)。
制御サーバ13Bは、その呼をオペレータ端末14へ転送可能か否か判定する(S74)。ここでは、制御サーバ13Bが「転送不可」と判定したとする。このステップS71〜S74の処理は、上記のステップS51〜S54の処理に対応する。
「転送不可」と判定した場合、制御サーバ13Bは、優先時間管理テーブル106を参照し、呼の発信元の電話番号が優先転送に該当するか否かを判定する(S75)。ここで、この呼は、発信元の電話番号がステップS60において優先時間管理テーブル106に登録されており、且つ、着呼の時刻が優先時間の範囲内であるので、制御サーバ13Bは、この呼を「優先転送」と判定する。
「優先転送」と判定した場合、制御サーバ13Bは、その呼の優先度123を「優先」として保留管理テーブル102Bに登録(保留)する(S76)。つまり、制御サーバ13は、この呼の転送順番121が、優先度123が「通常」の保留中の呼よりも先となるように、この呼を保留管理テーブル102に登録(保留)する。
制御サーバ13Bは、転送順番121に従って、保留中の呼をオペレータ端末14へ転送する(S77)。優先度123が「優先」の呼の転送順番121は、優先度121が「通常」の呼よりも先なので、この呼は、通常よりも短時間でオペレータ端末14へ転送される。そして、オペレータ端末14とユーザ端末11との間に呼が確立する(S78)。
上述の処理において、ユーザ端末11および電話網15が、呼を確立したままSMSを受信できる構成である場合、ステップS58及びS59の呼切断の処理は行われなくてもよい。
以上の処理により、ユーザは、オペレータに電話が転送されなかった場合、SMSで通知された予約優先時間内にコールセンタへ電話をかけることにより、優先的にオペレータへ転送してもらうことができる。
図17は、制御サーバ13Bの転送処理部51Bの処理の例を示すフローチャートである。
転送処理部51Bは、IVR12の呼制御部41から呼を確立した旨の通知を受けると(S401)、その呼をオペレータ端末14へ転送可能か否かを判定する(S402)。
転送可能な場合(S402:YES)、転送処理部51Bは、その呼をオペレータ端末14へ転送し(S403)、当該処理を終了する(END)。このとき、この呼に対応する優先時間情報が優先時間管理テーブル106に登録されている場合、転送処理部51は、この優先時間情報を削除する。
転送不可能な場合(S402:NO)、転送処理部51Bは、この呼が優先転送に該当するか否か判定する(S410)。つまり、転送処理部51Bは、この呼の発信元の電話番号が優先時間管理テーブル106に登録されており、且つ、この呼の着呼の時刻が予約優先時間内であるか否かを判定する。
この呼が優先転送に該当する場合(S410:YES)、転送処理部51Bは、優先度123を「優先」に設定する(S412)。そして、転送処理部51Bは、この呼を、優先度123に基づいて、保留管理テーブル102Bに登録し(S430)、当該処理を終了する(END)。
優先度123が「優先」の呼の場合、転送処理部51Bは、その呼を、優先度123が「通常」の登録済みの呼よりも先の転送順番121となるように、保留管理テーブル102Bに登録する。このとき、転送処理部51Bは、保留管理テーブル102Bに優先度123が「優先」の呼が登録済みの場合、この呼を、優先度123が「優先」の登録済みの呼よりも後の転送順番121となるように、保留管理テーブル102Bに登録してもよい。
この呼が優先転送に該当しない場合(S410:NO)、転送処理部51Bは、優先度123を「通常」に設定する。そして、転送処理部51Bは、保留管理テーブル102Bの保留数が閾値よりも多いか(保留数>閾値)否かを判定する(S413)。
保留数が閾値以下(保留数≦閾値)である場合(S413:NO)、転送処理部51Bは、優先度123が「通常」の呼を、保留管理テーブル102へ登録(保留)し(S430)、当該処理を終了する(END)。短い保留時間でオペレータ端末14へ転送できる可能性が高いからである。
保留数が閾値より多い(保留数>閾値)場合(S413:YES)、転送処理部51Bは、IVR12の自動応答部42を用いてユーザ端末11に対して、予約優先時間を含むSMSを送信してもよいか否かを問い合わせる(S414)。保留時間が長くなる可能性が高いからである。
ユーザ端末11からSMS送信が拒否された場合(S414:NO)、転送処理部51Bは、優先度123が「通常」の呼を、保留管理テーブル102Bへ登録し(S430)、当該処理を終了する(END)。ユーザが保留を選択したからである。
優先度123が「通常」の呼の場合、転送処理部51Bは、その呼を、優先度123が「通常」の登録済みの呼よりも後の転送順番121となるように、保留管理テーブル102Bに登録する。
ユーザ端末11からSMS送信が許可された場合(S414:YES)、転送処理部51Bは、呼を切断する(S415)。つまり、転送処理部51Bは、その呼を保留しない。そして、転送処理部51Bは、優先時間決定部72に、予約優先時間の決定を指示する(S416)。優先時間決定部72の処理については後述するが、優先時間決定部72は、決定した予約優先時間を転送処理部51Bに返す。
転送処理部51Bは、その予約優先時間を優先時間管理テーブル106に登録する(S417)。
転送処理部51Bは、WEB処理部54に、予約優先時間の変更用及びキャンセル用のWEBページを生成するよう指示する(S418)。WEB処理部54は、生成したWEBページのURLを転送処理部51Bに返す。
転送処理部51Bは、SMS処理部53に、予約優先時間と、変更用及びキャンセル用のWEBページのURLとを含むSMSを生成し、そのSMSを呼の発信元の電話番号(ユーザ端末11)に送信するように指示する(S419)。SMS処理部53は、この指示に基づいてSMSを生成し、送信する。そして、転送処理部51Bは、当該処理を終了する(END)。
以上の処理により、制御サーバ13Bは、保留時間が長くなりそうな場合に、予約優先時間を含むSMSをユーザ端末11へ送信することができる。また、制御サーバ13Bは、予約優先時間内にユーザ端末11から着呼した通話を、優先的にオペレータ端末14へ転送することができる。
図18は、優先時間決定部72の処理の例を示すフローチャートである。図18は、図17のステップS416の詳細である。
優先時間決定部72は、優先時間管理テーブル106を参照し、「予約数162<最大予約数163」の複数の優先時間161を、予約優先時間候補として抽出する(S501)。
優先時間決定部72は、その抽出した複数の予約優先時間候補を、IVR12の自動応答部42を用いてユーザ端末11へ音声案内する(S502)。
優先時間決定部72は、ユーザ端末11からプッシュ信号によって選択された1つの予約優先時間候補を受領する(S503)。
優先時間決定部72は、その受領した1つの予約優先時間候補を、予約優先時間に決定する(S504)。
優先時間決定部72は、その予約優先時間を転送処理部51Bへ返し、当該処理を終了する(END)。
なお、優先時間決定部72は、ユーザ端末11に予約優先時間候補を提供せずに、優先時間管理テーブル106を参照し、「予約数162<最大予約数163」の優先時間161の中から、1つの予約優先時間を決定してもよい。以上の処理より、予約優先時間が決定される。
第2の実施形態に係る構成によれば、次の効果を実現することができる。
(1)保留時間が長くなりそうなユーザに対して予約優先時間を含むSMSを送信することにより、保留時間が長くオペレータになかなか繋がらないといったユーザの不満を緩和することができる。
(2)ユーザは、電話がオペレータに繋がらない場合、SMSによって通知された予約優先時間内に電話をかけることで、オペレータに優先的に転送してもらうことができる。よって、何時かけてもオペレータにつながらないといったユーザの不満を緩和できる。
(3)コールセンタが予約優先時間を決定できるので、時間帯によって大きく変動し得る着呼数を平準化することができる。よって、オペレータの人数をピーク時に合わせる必要がなくなるので、オペレータに要するコストを抑制することができる。
(4)第1の実施形態のようにオペレータからユーザにCBする方式の場合、CBにユーザが応答しないというオペレータのロスが発生しうる。しかし、第2の実施形態はユーザにかけ直してもらう方式であるので、予約優先時間内にユーザがかけ直してくれなかったとしても、第1の実施形態のようなオペレータのロスが発生しない。
(5)保留中に切断された新規ユーザに対して予約優先時間を含むSMSを送信することにより、オペレータに繋がらなかった新規ユーザの取りこぼしを減らすことができる。
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。