JP6277019B2 - コンパクト容器 - Google Patents

コンパクト容器 Download PDF

Info

Publication number
JP6277019B2
JP6277019B2 JP2014042640A JP2014042640A JP6277019B2 JP 6277019 B2 JP6277019 B2 JP 6277019B2 JP 2014042640 A JP2014042640 A JP 2014042640A JP 2014042640 A JP2014042640 A JP 2014042640A JP 6277019 B2 JP6277019 B2 JP 6277019B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage recess
lightening
wall
space
surface portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014042640A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015167615A (ja
Inventor
厚 井田
厚 井田
佐藤 智彦
智彦 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2014042640A priority Critical patent/JP6277019B2/ja
Publication of JP2015167615A publication Critical patent/JP2015167615A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6277019B2 publication Critical patent/JP6277019B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)

Description

本発明は、化粧料用具であるコンパクト容器に関する。
携帯用の化粧料用具であるコンパクト容器は一般に、化粧料の収納部を有する容器本体と、該容器本体に開閉自在に蝶着された蓋体とを備えている。例えば特許文献1に記載されているとおり、容器本体は樹脂成形体からなる複数のパーツを組み合わせて構成されている。複数のパーツを用いる理由は、容器本体が複雑な形状をしており、部位によってその厚みが大きい部分や逆に小さい部分が存在することに起因して、該容器本体を1パーツで成形しようとすると、ヒケの発生等の成形不良が生じやすいからである。これに対して複数のパーツを用いれば、各パーツの厚みを比較的均一にすることが容易なので、成形不良の発生を抑制できる。しかし、複数のパーツを成形することは、手間や時間、経費の観点から有利とは言えない。
以上の技術とは別に、コンパクト容器の容器本体における化粧料皿の収納凹部の側壁部の一部を切り欠いて、収容凹部と化粧料皿との間に空間を設ける技術が知られている(例えば特許文献2参照)。この側壁部を切り欠く目的は、その切り欠いた部位に、化粧料皿の外側壁に設けた嵌合凸部を嵌合させて、収容凹部内における化粧料皿の保持性を高めることにあり、ヒケの発生等の防止は目的とされていない。
収納凹部の側壁部を切り欠く手法以外の手法で、該収容凹部と化粧料皿との間に空間を設ける技術として例えば特許文献3に記載のものが知られている。同文献においては、収納凹部の底面部及び側壁部に、衝撃吸収部材を部分的に取り付けることで、収納凹部と化粧料皿との間に空間を設けている。したがって、この技術もヒケ等の発生の防止を目的としていない。
特開2004−283387号公報 特開2002−177044号公報 特開2007−75542号公報
本発明の課題は、1パーツとして成形された容器本体を有するコンパクト容器における成形不良の発生を抑制すること、及び打型された化粧料に亀裂や欠けなどの欠陥が発生することを抑制することにある。
本発明は、化粧料皿が収納される収納凹部を有し、かつ平面視して略矩形状をした一体成形の容器本体と、該容器本体に開閉自在に結合された蓋体とを備え、
前記収納凹部は底面部及び該底面部の周縁から起立する壁部を有し、
前記収納凹部の前記壁部の一部を、前記容器本体の角部のうちの少なくとも1箇所に向けて窪ませた肉抜き空間部を設け、
前記肉抜き空間部内に、該肉抜き空間部の壁部の一部から前記収納凹部に向けて突出した突出部を設けたコンパクト容器を提供するものである。
本発明のコンパクト容器の容器本体は、これが1パーツとして成形された場合であっても、肉抜き空間部を形成することで、ヒケ等の成形不良が効果的に抑制される。しかも、肉抜き空間部内に突出部を設けることで、成形不良の抑制効果に加えて、コンパクト容器を意図せず落下等させた場合であっても、打型された化粧料に亀裂や欠けなどの欠陥が生じることが効果的に防止される。
図1は、本発明のコンパクト容器の一実施形態を示す斜視図である。 図2は、図1のコンパクト容器における肉抜き空間部の要部を示す斜視図である。 図3は、図1のコンパクト容器における肉抜き空間部の更に要部を示す斜視図である。 図4(a)ないし(c)は、肉抜き空間部と化粧料皿との関係を示す模式図である。 図5は、本発明のコンパクト容器における肉抜き空間部の別の要部を示す斜視図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明のコンパクト容器の一実施形態の斜視図が示されている。同図に示すコンパクト容器10Aは、容器本体20及び蓋体30を有している。容器本体20は平面視して四隅が丸みを帯びた略矩形状をしている。平面視で略矩形状をしている容器本体20は、長手方向X及びこれと直交する幅方向Yを有している。平面視での容器本体20は、長手方向Xに沿って延び、かつ互いに対向する第1長辺部20A及び第2長辺部20Bを有している。また平面視での容器本体は、幅方向Yに沿って延び、かつ互いに対向する第1短辺部20C及び第2短辺部20Dを有している。蓋体30も、同様に平面視して四隅が丸みを帯びた略矩形状をしており、平面視での大きさは、容器本体20とほぼ同じになっている。
蓋体30は、容器本体20に開閉自在に結合されている。この結合には例えば蝶番を用いた蝶着を採用することができるが、この結合方法に制限されない。蝶番による容器本体20への蓋体30の蝶着は、容器本体20の長手方向Xに沿う第1長辺部20Aに蝶番を取り付けることで行われる。鏡31が取り付けられている蓋体30は、容器本体20を閉止状態に維持するために、そのフック部32が、容器本体20の長手方向Xに沿う第2長辺部20Bにおける中央域に形成された係止部20Eに着脱自在に係止される。
容器本体20は樹脂の一体成形体からなる。本明細書において一体成形体とは、容器本体20の主要部、例えば後述する化粧料皿の収納凹部及びその周囲の部分が一つの成形体のみから構成されていることを言う。したがって、複数の成形品を組み合わせて容器本体の主要部が構成される場合には一体成形体とは言わない。また、容器本体20における主要部以外の部分、例えば上述した係止部20Eを構成する係止部材は一体成形されていなくても差し支えない。
容器本体20は、2つの凹部をその長手方向Xに沿って有している。詳細には、容器本体20は、化粧料皿(図示せず)が収納される第1収容凹部21と、パフ等の化粧用具(図示せず)が収納される第2収容凹部22とを有している。第1収納凹部21は平面視して各隅部が丸みを帯びた略矩形状をしている。同様に第2収納凹部22も、平面視して各隅部が丸みを帯びた略矩形状をしている。平面視での第1収納凹部21と第2収納凹部22との形状は完全に一致していてもよく、あるいは異なっていてもよい。第2収納凹部22の底面部22Aには、複数の貫通孔22Bが形成されている。各収納凹部21,22は、それらの各辺の延びる方向が、容器本体20の長辺部20A,20B又は短辺部20C,20Dの延びる方向と一致するように形成されている。
第1収納凹部21及び第2収納凹部22の外側は周壁23によって囲繞されている。第1収納凹部21と第2収納凹部22とは、隔壁24によって区画されている。上述のとおり、容器本体20は一体成形体から構成されているので、周壁23及び隔壁24は一体成形されて形成されたものである。
第1収納凹部21に収納される化粧料皿(図示せず)は、平面視での形状が、第1収納凹部21の平面視での形状と相補形状になっており、それによって化粧料皿は第1収納凹部21内に嵌まり合うようになる。化粧料皿は薄肉の樹脂製であり得る。あるいは薄肉の金属製であり得る。化粧料皿内には化粧料が充填される。化粧料としては、例えば打型された粉末化粧料などが挙げられる。
平面視して略矩形状である第1収納凹部21は、その4つの角部のうち、隣り合う2箇所の角部が、容器本体20の4つの角部のうち、第1短辺部20C側に位置する2箇所の角部に近接して位置している。一方、第2収納凹部22については、その4つの角部のうち、隣り合う2箇所の角部が、容器本体20の4つの角部のうち、第2短辺部20D側に位置する2箇所の角部に近接して位置している。
第1収納凹部21は底面部25を有している。底面部25の周縁からは壁部26が起立している。壁部26は、上述した周壁23及び隔壁24の一部をなしている。底面部25及び壁部26は一体成形されて形成されている。
図1に示すとおり、コンパクト容器10Aにおいては、第1収納凹部21の角部における壁部26を、容器本体20の角部に向けて窪ませている。具体的には、容器本体20の第1短辺部20C側に位置する第1収納凹部21の2つの角部を、同じく第1短辺部20C側に位置する容器本体20の角部に向けて窪ませている。これによって容器本体20には、その窪みからなる空間である肉抜き空間部40が形成されている。肉抜き空間部40の要部拡大図である図2に示すとおり、肉抜き空間部40は、第1収納凹部21から容器本体20の角部Cに向けての方向で見た奥部が、周壁23の一部をなす肉抜き壁部41によって閉塞されている。したがって肉抜き空間部40は、容器本体20の内外を連通する連通孔とはなっていない。要するに、肉抜き空間部40は、この肉抜き壁部41と、第1収納凹部21の底面部25に連なる肉抜き底面部42と、肉抜き底面部42に対向する肉抜き天面部43とによって画成されている。
肉抜き空間部40には樹脂が存在していないので、該肉抜き空間部40を画成する周囲部分、すなわち肉抜き壁部41、肉抜き底面部42及び肉抜き天面部43は、肉抜き空間部40の容積の分だけ樹脂量が少なくなっている。したがって容器本体20を一体成形する場合に、肉抜き空間部40を画成する周囲部分にヒケ等の成形不良が生じにくくなる。特に容器本体20の角部Cを中実体にした場合には樹脂量が多くなって、そのことに起因して成形不良が起こりやすいが、該角部Cに向けて肉抜き空間部40を形成することで、等肉とすることができるので、成形不良が起こりやすい部位である該角部Cでの成形不良の発生が効果的に抑制される。等肉とすることで、成形不良の発生を抑制できる理由は次のとおりである。肉厚が異なると、樹脂を射出して冷却する過程において、厚肉部位と薄肉部位とで冷却時間に差が生じる。これに対して、等肉であれば、冷却時間中に収縮を続ける樹脂の量が同じになるので、冷却(収縮)時間も同じになり、それによって冷却後にヒケ等の成形不良が起こりにくくなる。肉厚が異なると、厚肉部位が薄肉部位よりも長い間にわたって収縮するので、薄肉部位の収縮が止まった後でも厚肉部位は収縮し続け、目立つほどのヒケが発生してしまう。特に角部Cを樹脂で満たすと、他部分より収縮が長く続くので、表面が凹んだようになってしまう。
本実施形態においては、第1収納凹部21の4つの角部のうち、第1短辺部20C側に位置する2つの角部における壁部26を窪ませて2つの肉抜き空間部40を形成したが、これに代えて第1短辺部20C側に位置する2つの角部のうちの1箇所に肉抜き空間部40を形成してもよい。あるいは、第1収納凹部21の角部のうち、隔壁24側に位置する2つの角部のうちの少なくとも1箇所に肉抜き空間部40を形成してもよい。これらに代えて、あるいはこれらに加えて、第2収納凹部22の4つの角部のうちの少なくとも1箇所に肉抜き空間部40を形成してもよい。
成形不良の発生を一層効果的に抑制する観点からは、第1収納凹部21に収納する化粧料皿の外周長に対して、1/4以上、特に2/5以上の長さでもって、第1収納凹部21の壁部の一部を窪ませて肉抜き空間部40を形成することが好ましい。また、前記の外周長に対して3/4以下、特に3/5以下の長さでもって、第1収納凹部21の壁部の一部を窪ませて肉抜き空間部40を形成することが好ましい。例えば前記の外周長に対して1/4以上3/4以下、特に2/5以上3/5以下の長さでもって、第1収納凹部21の壁部の一部を窪ませて肉抜き空間部40を形成することが好ましい。
肉抜き空間部40の深さ、すなわち肉抜き底面部42の上面と肉抜き天面部43の下面との間の距離は、成形不良の発生を一層効果的に抑制する観点から、化粧料皿(図示せず)の高さをX(mm)としたとき、X−0.7mm以上、特にX−1.5mm以上であることが好ましく、X−3mm以下、特にX−2mm以下であることが好ましい。例えば肉抜き空間部40の深さは、X−0.7mm以上X−3mm以下であることが好ましく、X−1.5mm以上X−2mm以下であることが更に好ましい。
肉抜き空間部40の好ましい寸法が上述のとおりであることに加え、一体成形されている容器本体20は、そのいずれの部位をとっても、肉厚が0.7mm以上、特に1.5mm以上であることが好ましく、3.0mm以下、特に2.0mm以下であることが好ましい。例えば肉厚は、0.7mm以上3.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以上2.0mm以下であることが更に好ましい。
本実施形態のコンパクト容器10Aにおいては、図1のコンパクト容器10Aにおける肉抜き空間部40の要部拡大図である図2及び図3に示すとおり、肉抜き空間部40内に、肉抜き壁部41の一部から第1収納凹部21に向けて突出した突出部44を設けている。突出部44は距離を置いて複数形成されている。各突出部44の延びる方向はいずれも概ね同じになっている。
各突出部44は、肉抜き空間部40の肉抜き天面部43の下面から肉抜き底面部42の上面にわたって延在している。そして各突出部44は、その突出方向の全長にわたって肉抜き天面部43及び肉抜き底面部42と結合している。各突出部44は、容器本体20の成形時に該容器本体20と一体的に形成される。したがって各突出部44は肉抜き空間部40内に不動に固定されている。肉抜き空間部40に突出部44を設けることによって奏される有利な効果を、図4(a)ないし(c)を参照しながら説明する。
図4(a)は、肉抜き空間部40内に突出部44を設けない比較実施形態における該肉抜き空間部40の縦断面を示す模式図であり、図4(b)は、本実施形態の肉抜き空間部40の縦断面を示す模式図である。図4(a)及び(b)はいずれも、第1収納凹部21内に化粧料皿50が収容されている状態を示している。化粧料皿50内には固形粉末化粧料等の化粧料51が充填されている。図4(a)に示す比較実施形態では、肉抜き空間部40内が完全な空間になっている。したがって化粧料皿50の深さ方向である図4(a)におけるZ方向で見たときに、肉抜き空間部40において、化粧料皿50は、肉抜き天面部43の位置においてのみ容器本体20と接触している。
これに対して図4(b)に示す本実施形態では、肉抜き空間部40内に、肉抜き壁部41の一部から第1収納凹部21に向けて突出した突出部44が設けられている。そして、第1収納凹部21に向けて突出した突出部44の突出端44Aを、第1収納凹部21に収納された状態の化粧料皿50の外壁部50Aに当接するように位置させている。したがって化粧料皿50の深さ方向であるZ方向で見たときに、肉抜き空間部40のうち、突出部44が存在する位置において、化粧料皿50は、肉抜き天面部43及び突出部44の双方において容器本体20と接触している。つまり、Z方向で見たときに化粧料皿50はその全域が肉抜き空間部40を画成する何らかの部材と接触している。
図4(c)は、図4(a)に示す比較実施形態のコンパクト容器を意図せず落下させた等の理由によって該コンパクト容器に外力が加わったときの状態が示されている。コンパクト容器に外力が加わると、その外力は化粧料皿50にも伝播する。その外力による衝撃で化粧料皿50が変形する場合がある。化粧料皿50は一般に、例えばアルミニウム等の金属や、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体及びポリエチレンテレフタレート等の樹脂からなる。特に化粧料皿50が薄肉の金属製である場合には弾性変形が起こりやすい。この場合、比較実施形態のように肉抜き空間部40において化粧料皿50が肉抜き天面部43の位置においてのみ容器本体20と接触していると、化粧料皿50の外壁部50Aのうち、肉抜き天面部43に接している部位よりも下方に位置する部位が外力による衝撃で肉抜き空間部40内に入り込むように弾性変形する。この弾性変形に起因して、化粧料皿50内に充填されている化粧料51に歪みが生じる。化粧料51が打型品である場合、この歪みが過度に大きい場合には、化粧料51中に亀裂が生じたり、あるいは角に亀裂が生じ、図4(c)に示すとおり化粧料51に欠け51Aが生じたりすることがある。
これに対して図4(b)に示す本実施形態のコンパクト容器によれば、肉抜き空間部40において、Z方向で見たときに化粧料皿50はその全域が肉抜き空間部40を画成する何らかの部材と接触しているので、外力による衝撃が化粧料皿50に加わったとしても、その接触によって衝撃が緩衝されて化粧料皿50に弾性変形が生じにくい。その結果、化粧料皿50内に充填されている化粧料51に過度の歪みが生じにくくなり、化粧料51に亀裂や欠け等が生じることが効果的に抑制される。このように、本実施形態によれば、(イ)成形不良の発生を効果的に抑制し得るという効果に加えて、(ロ)コンパクト容器に外力による衝撃が加わった場合に化粧料51に亀裂や欠け等が生じることが効果的に抑制されるという有利な効果も奏される。
前記の(ロ)の効果を確実に発現させるためには、上述したとおり、突出部44の突出端44Aを、化粧料皿50の外壁部50Aに当接するように位置させることが有利であるが、突出端44Aと化粧料皿50の外壁部50Aとの間に若干のクリアランスが生じる程度に突出端44Aを外壁部50Aに近接するように位置させた場合であっても、化粧料51に亀裂や欠け等が生じることを抑制することができる。クリアランスの程度は、コンパクト容器に外力による衝撃が加わって化粧料皿50が弾性変形した場合であっても、その弾性変形によって化粧料51に生じる歪みが、化粧料51に亀裂や欠け等の欠陥を生じさせない程度であればよい。
また本実施形態では、各突出部44が、肉抜き空間部40の肉抜き天面部43の下面から肉抜き底面部42の上面にわたって延在しているので、このことによっても外力による衝撃が緩衝されて、肉抜き空間部40における化粧料皿50の弾性変形が起こりづらくなっている。しかし場合によっては、突出部44が肉抜き天面部43又は肉抜き底面部42のいずれか一方にのみ結合し、他方には結合していない場合であっても、化粧料皿50の弾性変形の抑制効果は発現するので、化粧料51に亀裂や欠け等が生じることを抑制することができる。
各突出部44の幅W、すなわち容器本体20のX−Y平面内での長さは、成形不良の発生を抑制する観点から、0.7mm以上、特に1.5mm以上であることが好ましく、3.0mm以下、特に2.0mm以下であることが好ましい。例えば幅Wは、0.7mm以上3.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以上2.0mm以下であることが更に好ましい。肉抜き空間部40内に複数の突出部44を設ける場合、各突出部44の幅は同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい。同様に、隣り合う突出部44の間の距離は同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい。また、化粧料皿(図示せず)の外側面のうち、肉抜き壁部41に臨む部位の長さ、換言すれば肉抜き空間部40の周方向の幅は、これをPとした場合、その部位における幅Wの総和が、肉抜き空間部40の幅Pに対して、1/10以上であることが好ましく、1/4以下であることが更に好ましい。
図5には、本実施形態の突出部44の変形例の実施形態(以下、この実施形態を「第2実施形態」と言う。)が示されている。先に述べた実施形態での突出部44は、化粧料皿50の深さ方向Zに関し、肉抜き天面部43及び肉抜き底面部42の双方に結合していたが、本実施形態における突出部44’は、肉抜き空間部40の肉抜き天面部43及び肉抜き底面部42と連結することなく、肉抜き空間部40の肉抜き壁部41の一部から第1収納凹部21に向けて突出している。突出部44’は、容器本体20のX−Y平面内に主平面を有する板状のものであり、肉抜き天面部43及び肉抜き底面部42の延びる方向と同方向に延びている。
本実施形態の突出部44’は、その突出端を44A’、第1収納凹部21に収納された状態の化粧料皿(図示せず)の外壁部に当接するように位置させている。尤も、先に述べた第2実施形態と同様に、突出端44A’と化粧料皿の外壁部との間に若干のクリアランスが生じる程度に突出端44A’を該外壁部に近接するように位置させてもよい。本実施形態によれば、第2実施形態と同様の効果が奏される。なお、先に述べた実施形態と本実施形態を比べると、金型の抜きの容易性の観点からは、先に述べた実施形態の方が好ましい。
本実施形態の突出部44’の厚みDは、成形不良の発生を抑制する観点から、0.7mm以上、特に1.5mm以上であることが好ましく、3.0mm以下、特に2.0mm以下であることが好ましい。例えば厚みDは、0.7mm以上3.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以上2.0mm以下であることが更に好ましい。
前記の各実施形態の容器本体20は、例えば熱可塑性樹脂の射出成形によって製造することができる。上述の肉抜き空間部40は、射出成形におけるアンダーカット形状の部分となるので、通常のコア(型)を用いたのでは成形完了時にコアを抜くことができない。そこで射出成形で容器本体20を製造する場合には、例えばスライドコアなどの公知の技術を用いて肉抜き空間部40を形成する。
前記の熱可塑性樹脂としては、この種のコンパクト容器の成形に用いられる樹脂と同様の樹脂を用いることができる。そのような樹脂としては、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、PCTA(PCTの酸成分の一部をIPAで置きかえたもの)等のポリエステル樹脂が挙げられる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記の各実施形態においては、収納凹部21,22が平面視して略矩形状をしていたが、これらの収納凹部21,22の平面視での形状はこれに限られず、例えば円形、楕円形、長円形、矩形以外の多角形など種々の形状を採用することができる。
また前記の各実施形態においては、平面視で略矩形状をなす第1収納凹部21の角部における壁部を窪ませて肉抜き空間部40を設けたが、これに代えて、第1収納凹部21における角部以外の壁部の一部を窪ませて肉抜き空間部を設けてもよい。
また、図1ないし図3に示す実施形態においては、突出部44は、その突出方向の全長にわたって肉抜き天面部43及び肉抜き底面部42と結合していたが、これに代えて、突出部44は、肉抜き天面部43及び肉抜き底面部42のうちのいずれか一方のみと結合していてもよい。
また図1ないし図3に示す実施形態においては、肉抜き空間部40内に複数の突出部44を設けたが、これに代えて単一の突出部44を肉抜き空間部40内に設けてもよい。逆に図5に示す実施形態においては、肉抜き空間部40内に単一の突出部44を設けたが、これに代えて複数の突出部44を肉抜き空間部40内に設けてもよい。
更に、前記の各実施形態においては、突出部44を容器本体20のX−Y平面に対して直交するように突出させるか(図1ないし図3に示す実施形態)、あるいはX−Y平面に対して平行に突出させた(図5に示す実施形態)が、これらに代えてX−Y平面に対して斜交するように突出させてもよい。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の態様を開示する。
本発明は下記<1>に記載のコンパクト容器に係るものである。
<1>
化粧料皿が収納される収納凹部を有し、かつ平面視して略矩形状をした一体成形の容器本体と、該容器本体に開閉自在に結合された蓋体とを備え、前記収納凹部は底面部及び該底面部の周縁から起立する壁部を有し、前記収納凹部の前記壁部の一部を、前記容器本体の角部のうちの少なくとも1箇所に向けて窪ませた肉抜き空間部を設け、前記肉抜き空間部内に、該肉抜き空間部の壁部の一部から前記収納凹部に向けて突出した突出部を設けたコンパクト容器。
本発明は、更に以下のコンパクト容器に係るものであることが好ましい。
<2>
前記収納凹部に向けて突出した前記突出部の突出端を、該収納凹部に収納された状態の前記化粧料皿の外壁部に当接するように位置させるか、又は該突出端を該外壁部に近接するように位置させた、前記<1>に記載のコンパクト容器。
<3>
前記肉抜き空間部が、前記壁部と、前記収納凹部の前記底面部に連なる底面部と、該底面部に対向する天面部とによって画成されており、前記突出部が、前記肉抜き空間部の前記天面部から前記底面部にわたって延在している、前記<1>又は<2>に記載のコンパクト容器。

<4>
前記肉抜き空間部が、前記壁部と、前記収納凹部の前記底面部に連なる底面部と、該底面部に対向する天面部とによって画成されており、前記突出部が、前記肉抜き空間部の前記天面部又は前記底面部のいずれか一方にのみ結合し、他方には結合していない、前記<1>又は<2>に記載のコンパクト容器。
<5>
前記突出部の幅W、すなわち前記容器本体の平面内での長さが、0.7mm以上、特に1.5mm以上であることが好ましく、3.0mm以下、特に2.0mm以下であることが好ましく、
幅Wは、0.7mm以上3.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以上2.0mm以下であることが更に好ましい、前記<3>又は<4>に記載のコンパクト容器。
<6>
前記化粧料皿の外側面のうち、前記壁部に臨む部位の長さ、換言すれば前記肉抜き空間部の周方向の幅は、これをPとした場合、その部位における前記突出部の幅Wの総和が、前記肉抜き空間部の幅Pに対して、1/10以上であることが好ましく、1/4以下であることが更に好ましい、前記<3>ないし<5>のいずれか1に記載のコンパクト容器。
<7>
前記肉抜き空間部が、前記壁部と、前記収納凹部の前記底面部に連なる底面部と、該底面部に対向する天面部とによって画成されており、前記突出部が、前記肉抜き空間部の前記天面部及び前記底面部と連結することなく、前記肉抜き空間部の前記壁部の一部から前記収納凹部に向けて突出している、前記<1>又は<2>に記載のコンパクト容器。
<8>
前記突出部の厚みDが、0.7mm以上、特に1.5mm以上であることが好ましく、3.0mm以下、特に2.0mm以下であることが好ましく、
厚みDは、0.7mm以上3.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以上2.0mm以下であることが更に好ましい、前記<7>に記載のコンパクト容器。
<9>
前記突出部を前記容器本体の平面に対して斜交するように突出させた前記<1>又は前記<2>に記載のコンパクト容器。
<10>
前記肉抜き空間内に複数の前記突出部を設けた、前記<1>ないし前記<9>のいずれか1に記載のコンパクト容器。
<11>
前記肉抜き空間内に単一の前記突出部を設けた、前記<1>ないし前記<9>のいずれか1に記載のコンパクト容器。
<12>
前記収納凹部が平面視して略矩形をなしており、前記収納凹部の角部のうちの少なくとも1箇所を、前記容器本体のいずれかの角部に近接して位置させ、該収納凹部の該角部における壁部を、該容器本体の該角部に向けて窪ませて前記肉抜き部を設けた、前記<1>ないし前記<11>のいずれか1に記載のコンパクト容器。
<13>
平面視で略矩形状をなす前記収納凹部における角部以外の壁部の一部を窪ませて前記肉抜き空間部を設けた、前記<1>ないし前記<11>のいずれか1に記載のコンパクト容器。
<14>
前記収納凹部に収納する前記化粧料皿の外周長に対して、1/4以上、特に2/5以上の長さでもって、該収納凹部の壁部の一部を窪ませて前記肉抜き空間部を形成することが好ましく、
前記の外周長に対して3/4以下、特に3/5以下の長さでもって、前記収納凹部の壁部の一部を窪ませて前記肉抜き空間部を形成することが好ましく、
前記の外周長に対して1/4以上3/4以下、特に2/5以上3/5以下の長さでもって、前記収納凹部の壁部の一部を窪ませて前記肉抜き空間部を形成することが好ましい、前記<1>ないし前記<13>のいずれか1に記載のコンパクト容器。
<15>
前記肉抜き空間部が、前記壁部と、前記収納凹部の前記底面部に連なる底面部と、該底面部に対向する天面部とによって画成されており、
前記肉抜き空間部の深さ、すなわち前記底面部の上面と前記天面部の下面との間の距離は、前記化粧料皿の高さをX(mm)としたとき、X−0.7mm以上、特にX−1.5mm以上であることが好ましく、X−3mm以下、特にX−2mm以下であることが好ましく、
前記肉抜き空間部の深さは、X−0.7mm以上X−3mm以下であることが好ましく、X−1.5mm以上X−2mm以下であることが更に好ましい、前記<1>ないし前記<14>のいずれか1に記載のコンパクト容器。
<16>
前記容器本体は、そのいずれの部位をとっても、肉厚が0.7mm以上、特に1.5mm以上であることが好ましく、3.0mm以下、特に2.0mm以下であることが好ましく、
前記肉厚は、0.7mm以上3.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以上2.0mm以下であることが更に好ましい、前記<1>ないし前記<15>のいずれか1に記載のコンパクト容器。
<17>
前記化粧料皿が、アルミニウム等の金属や、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体及びポリエチレンテレフタレート等の樹脂からなる、前記<1>ないし前記<16>のいずれか1に記載のコンパクト容器。
<18>
前記収納凹部の平面視での形状が、矩形、円形、楕円形、長円形、矩形以外の多角形である、前記<1>ないし前記<17>のいずれか1に記載のコンパクト容器。
10A コンパクト容器
20 容器本体
21 第1収納凹部
22 第2収納凹部
23 周壁
24 隔壁
25 底面部
26 壁部
30 蓋体
40 肉抜き空間部
41 肉抜き壁部
42 肉抜き底面部
43 肉抜き天面部
44,44’ 突出部
44A,44A’ 突出端
50 化粧料皿
50A 外壁部
51 化粧料
51A 欠けた化粧料

Claims (6)

  1. 化粧料皿が収納される収納凹部を有し、かつ平面視して略矩形状をした一体成形の容器本体と、該容器本体に開閉自在に結合された蓋体とを備え、
    前記収納凹部は底面部及び該底面部の周縁から起立する壁部を有し、
    前記収納凹部の前記壁部の一部を、前記容器本体の角部のうちの少なくとも1箇所に向けて窪ませた肉抜き空間部を設け、
    前記肉抜き空間部内に、該肉抜き空間部の壁部の一部から前記収納凹部に向けて突出した突出部を設けたコンパクト容器。
  2. 前記収納凹部に向けて突出した前記突出部の突出端を、該収納凹部に収納された状態の前記化粧料皿の外壁部に当接するように位置させるか、又は該突出端を該外壁部に近接するように位置させた請求項1に記載のコンパクト容器。
  3. 前記肉抜き空間部が、前記壁部と、前記収納凹部の前記底面部に連なる底面部と、該底面部に対向する天面部とによって画成されており、
    前記突出部が、前記肉抜き空間部の前記天面部から前記底面部にわたって延在している請求項1又は2に記載のコンパクト容器。
  4. 前記肉抜き空間部が、前記壁部と、前記収納凹部の前記底面部に連なる底面部と、該底面部に対向する天面部とによって画成されており、
    前記突出部が、前記肉抜き空間部の前記天面部及び前記底面部と連結することなく、前記肉抜き空間部の前記壁部の一部から前記収納凹部に向けて突出している請求項1又は2に記載のコンパクト容器。
  5. 前記肉抜き空間内に複数の前記突出部を設けた請求項1ないし4のいずれか一項に記載のコンパクト容器。
  6. 前記収納凹部が平面視して略矩形をなしており、
    前記収納凹部の角部のうちの少なくとも1箇所を、前記容器本体のいずれかの角部に近接して位置させ、該収納凹部の該角部における壁部を、該容器本体の該角部に向けて窪ませて前記肉抜き部を設けた請求項1ないし5のいずれか一項に記載のコンパクト容器。
JP2014042640A 2014-03-05 2014-03-05 コンパクト容器 Active JP6277019B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014042640A JP6277019B2 (ja) 2014-03-05 2014-03-05 コンパクト容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014042640A JP6277019B2 (ja) 2014-03-05 2014-03-05 コンパクト容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015167615A JP2015167615A (ja) 2015-09-28
JP6277019B2 true JP6277019B2 (ja) 2018-02-07

Family

ID=54200925

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014042640A Active JP6277019B2 (ja) 2014-03-05 2014-03-05 コンパクト容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6277019B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0646411Y2 (ja) * 1989-01-30 1994-11-30 株式会社吉野工業所 化粧用コンパクト
JPH03286815A (ja) * 1990-04-04 1991-12-17 Asahi Chem Ind Co Ltd 肉厚構造部を有する射出成形体
US20060096611A1 (en) * 2004-11-10 2006-05-11 Leppla Nancy L Show-shade cosmetic case
JP4911785B2 (ja) * 2008-05-29 2012-04-04 株式会社トキワ ドーム状化粧料保持容器
JP6118068B2 (ja) * 2012-10-31 2017-04-19 紀伊産業株式会社 化粧料容器およびそれを用いた化粧製品の製法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015167615A (ja) 2015-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6277019B2 (ja) コンパクト容器
JP7054175B2 (ja) 包装用内嵌合容器
JP5537296B2 (ja) 化粧料容器
JP2019182477A (ja) 食品包装用容器
JP6240434B2 (ja) 薄型容器
JP6174311B2 (ja) 化粧料容器
JP5865747B2 (ja) 化粧料容器
JP4963198B2 (ja) コンテナー
JP5437688B2 (ja) コンパクト容器
KR100917385B1 (ko) 적재 상자 적재구조
JP2007314230A (ja) 包装用箱
JP4573268B2 (ja) 箱型容器
JP6959631B2 (ja) 仕切り付き容器
JP5596316B2 (ja) 折り畳み式コンテナ
JP6925038B2 (ja) トレー
JP7072822B2 (ja) 運搬用容器
JP7415467B2 (ja) 収納容器
JP5988768B2 (ja) 容器
JP7204298B2 (ja) コンパクト容器及びコンパクト容器の製造方法
JP5198012B2 (ja) コンパクト容器
JP7373875B2 (ja) 合成樹脂製ケース
JP2018203348A (ja) 容器
JP6397693B2 (ja) 封入容器
JP2014156261A (ja) 納豆容器
JP6484006B2 (ja) 薄型容器

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160203

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161214

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171227

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180115

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6277019

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250