JP6276045B2 - 開口部装置 - Google Patents
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Description
ここで、仮に、横枠延出部及び縦枠延出部の気密材が配置される面を面一にする場合には、一方の延出部を切り欠いて、その切り欠いた先端を他方の延出部の見込み面に当接させる。この場合、延出部を切り欠く際の精度が低いと、延出部同士が当接する部分に隙間が生じて、開口部装置の水密性が低下してしまうことがある。
そこで、本発明では、横枠延出部及び縦枠延出部の端部同士を、見込み方向で当接させた。
また、横枠延出部及び縦枠延出部の一方に設けられた気密材取付溝は、横枠延出部及び縦枠延出部の他方の気密材取付溝より見込み方向で戸体側に配置される。
これにより、横枠延出部及び縦枠延出部が互いに当接する部分において、精密な切り欠き加工を行わなくても製品ごとに水密性にばらつきがなくなる。更には、横枠や縦枠の端部を直線的に切り詰めることで、枠の左右の幅や上下の幅を調整できるので、リフォーム現場等での施工性の高い開口部装置を提供できる。
開口部装置1は、建物に形成された開口に納められる。開口部装置1は、建物の開口に取り付けられる枠体2と、枠体2内に図示しない中心吊りピポットヒンジ(以下、単にピボットヒンジと言う)を介して浴室側に開閉可能に吊り込まれる戸体3と、を備える。
戸体3は、上框31と、下框32と、吊元側の縦框33と、戸先側の縦框34と、により矩形に枠組みされた框35と、框35内に嵌め込まれて固定された樹脂パネル36と、を含んで構成され、枠体2内に嵌め込まれて開閉可能である。
上枠21は、上枠本体部211の浴室側に配置され中空部を有するホロー構造である上枠本体部211と、上枠本体部211の脱衣室側の下部から水平方向に延びる上枠横設部212と、上枠横設部212の脱衣室側から下方(戸体3側)に延出する上枠延出部213と、上枠延出部213の見付面側の下側端部に配置される上枠気密材214と、を有する。
なお、後述する吊元側の縦框33は、脱衣室側の上部に配置される非常救出つまみ335を有する。緊急時には、非常救出つまみ335を操作することで、脱衣室側から戸体4を取り外すことができる。
吊元側の縦枠23は、中空部を有するホロー構造である吊元側縦枠本体部231と、吊元側縦枠本体部231から浴室側に延出して吊元側と戸先側に分岐する吊元側縦枠分岐部232と、吊元側縦枠本体部231の脱衣室側から戸先側(戸体3側)に延出する吊元側縦枠延出部233と、を有する。
上枠延出部213は、上枠21の戸先側の端部と同じ長さまで延設されている。つまり、上枠21の戸先側の端部は、直線的に切り詰められている。
下枠延出部223は、下枠22の戸先側の端部と同じ長さまで延設されている。つまり、下枠22の戸先側の端部は、直線的に切り詰められている。下枠延出部223は、下枠気密材取付溝225の下枠気密材224の取り付けられた位置よりも戸先側、つまり戸先側の端部に配置される隙間埋め材262を有する。隙間埋め材262は、例えば、発泡性樹脂製のシール材からなる。
(1)本実施形態では、開口部装置1において、下枠22に下枠延出部223を、戸先側の縦枠24に戸先側縦枠延出部243を、それぞれ延設した上で、下枠延出部223には下枠気密材224を、戸先側縦枠延出部243には戸先側縦枠気密材244をそれぞれ配置した。
ここで、仮に、下枠延出部223及び戸先側縦枠延出部243の気密材が配置される面を面一にする場合には、一方の延出部を切り欠いて、その切り欠いた先端を他方の延出部の見込み面に当接させる。この場合、延出部を切り欠く際の精度が低いと、延出部同士が当接する部分に隙間が生じて、開口部装置の水密性が低下してしまうことがある。
そこで、本実施形態では、下枠延出部223及び戸先側縦枠延出部243の端部同士を、見込み方向で当接させた。
これにより、下枠延出部223及び戸先側縦枠延出部243が互いに当接する部分において、精密な切り欠き加工を行わなくても製品ごとに水密性にばらつきがなくなる。更には、下枠22の戸先側の端部を直線的に切り詰めることで、枠の左右の幅を調整できるので、リフォーム現場等での施工性の高い開口部装置を提供できる。
これにより、戸先側縦枠延出部243の浴室側(戸体3側)に付着した水は、戸先側縦枠気密材244が存在することにより脱衣室側には通過せずに、戸先側縦枠延出部243を伝って下方まで流れる。そして、戸先側縦枠延出部243を伝って下方まで流れた水は、隅部26において下枠延出部223に付着することなく円滑に浴室側に排水される。従って、本実施形態に係る開口部装置1は、排水性が高い。
これにより、戸体3が枠体2に収められている際に、戸先側縦枠気密材244及び下枠気密材224が戸体3を押圧する力の差を小さくすることができる。従って、本実施形態に係る開口部装置1は、下枠延出部223及び戸先側縦枠延出部243の戸体3との距離が異なるにも関わらず、水密性が安定している。
これにより、下枠気密材取付溝225の中に水が溜まってしまうことを防ぐことができる。ところで、金属製の部材である下枠延出部223及び戸先側縦枠延出部243が直接当接している場合には、浴室に水が溜まってしまうとその部分から漏水が起こりやすくなる。本実施形態では、下枠延出部223及び戸先側縦枠延出部243は隙間埋め材262を介して当接しているので、浴室に水が溜まったとしても漏水が起こりにくい。
一方、戸先側の縦枠24Aは、戸先側縦枠延出部243Aの上端が切り欠かれたように形成された切り欠き部を有さない。そして、上枠延出部213Aは、見込み方向において戸先側縦枠延出部243Aよりも浴室側(戸体3側)に配置され、上枠延出部213A及び戸先側縦枠延出部243Aは、互いに端部同士が見込み方向では当接する。
なお、上枠気密材214A及び戸先側縦枠気密材244Aは、同じ気密材で構成されていない。より詳しくは、戸先側縦枠延出部243Aよりも、見込み方向において戸体3Aから近い側(脱衣室側)に位置する上枠延出部213Aに配置される上枠気密材214Aは、戸先側縦枠気密材244Aよりも見込み方向の幅が短い又は柔軟性が低い。
(5)本実施形態の変形例では、上枠延出部213Aを、見込み方向において戸先側縦枠延出部243Aよりも戸体3側に配置して、上枠延出部213A及び戸先側縦枠延出部243Aの端部同士を見込み方向で当接させた。
これにより、上枠延出部213Aの浴室側(戸体3側)に付着した水は、上枠気密材214Aが存在することにより脱衣室側には通過せずに、上枠延出部213A(上枠気密材214A)を伝って戸先側まで流れる。そして、戸先側まで流れた水は、戸先側縦枠延出部243の浴室側まで伝ってから下方に流れて円滑に浴室側に排水される。従って、本実施形態の変形例に係る開口部装置1Aは、排水性が高い。
例えば、上記実施形態では、本願発明の開口部装置1の戸体3を開き戸としたが、これに限定されず、例えば戸体3を折戸としてもよい。
また、上記実施形態では、隅部26において、上記実施形態の変形例においては、隅部25Aにおいて、横枠延出部及び縦枠延出部が、互いの端部同士が見込み方向で当接するものとしたが、これに限定されず、隅部27,28において横枠延出部及び縦枠延出部が、互いの端部同士が見込み方向で当接するものしてもよい。
また、上記実施形態では、隅部26のみで横枠延出部及び縦枠延出部が、互いの端部同士が見込み方向で当接するものとしたが、これに限定されず、枠体2の四隅のうち二以上の隅部で横枠延出部及び縦枠延出部が、互いの端部同士が見込み方向で当接するものとしてもよい。
2 枠体
3 戸体
21 上枠(横枠)
22 下枠(横枠)
23 吊元側の縦枠(縦枠)
24 戸先側の縦枠(縦枠)
26,25A 隅部
213A 上枠延出部(横枠延出部)
223 下枠延出部(横枠延出部)
214A 上枠気密材(横枠気密材)
224 下枠気密材(横枠気密材)
225 下枠気密材取付溝(横枠気密材取付溝)
243,243A 戸先側縦枠延出部(縦枠延出部)
244,244A 戸先側縦枠気密材(縦枠気密材)
245 戸先側縦枠気密材取付溝(縦枠気密材取付溝)
262 隙間埋め材
Claims (5)
- 上下の横枠及び左右の縦枠により枠組みされた枠体と、該枠体内に嵌め込まれて開閉可能な戸体と、を備える開口部装置であって、
前記横枠は、見込面から前記戸体側に延出し且つ左右方向に延設される横枠延出部と、
前記横枠延出部の見付面側に左右方向に延びて配置され且つ前記戸体に当接する横枠気密材と、
前記横枠延出部の見付面側に左右方向に延びて形成され且つ前記横枠気密材の一部が挿入されて取り付けられる横枠気密材取付溝と、を有し、
前記縦枠は、見込面から前記戸体側に延出し且つ上下方向に延設される縦枠延出部と、
前記縦枠延出部の見付面側に上下方向に延びて配置され且つ前記戸体に当接する縦枠気密材と、
前記縦枠延出部の見付面側に上下方向に延びて形成され且つ前記縦枠気密材の一部が挿入されて取り付けられる縦枠気密材取付溝と、を有し、
前記横枠延出部及び前記縦枠延出部は、前記枠体の四隅のうち少なくとも一の隅部において、互いの端部同士が見込み方向で当接すると共に、
前記横枠延出部及び前記縦枠延出部の一方の気密材取付溝は、前記一の隅部において、前記横枠延出部及び前記縦枠延出部の他方の気密材取付溝より見込み方向で前記戸体側に配置される開口部装置。 - 前記枠体の下枠は、前記横枠延出部としての下枠延出部を有し、
前記枠体の戸先側の縦枠は、前記縦枠延出部としての戸先側縦枠延出部を有し、
前記戸先側縦枠延出部は、見込み方向において前記下枠延出部及び前記横枠気密材取付溝よりも前記戸体側に配置される請求項1記載の開口部装置。 - 前記枠体の上枠は、前記横枠延出部としての上枠延出部を有し、
前記枠体の戸先側の縦枠は、前記縦枠延出部としての戸先側縦枠延出部を有し、
前記上枠延出部は、見込み方向において前記戸先側縦枠延出部及び前記縦枠気密材取付溝よりも前記戸体側に配置される請求項1記載の開口部装置。 - 上下の横枠及び左右の縦枠により枠組みされた枠体と、該枠体内に嵌め込まれて開閉可能な戸体と、を備える開口部装置であって、
前記横枠は、見込面から前記戸体側に延出し且つ左右方向に延設される横枠延出部と、
前記横枠延出部の見付面側に左右方向に延びて配置され且つ前記戸体に当接する横枠気密材と、を有し、
前記縦枠は、見込面から前記戸体側に延出し且つ上下方向に延設される縦枠延出部と、
前記縦枠延出部の見付面側に上下方向に延びて配置され且つ前記戸体に当接する縦枠気密材と、を有し、
前記横枠延出部及び前記縦枠延出部は、前記枠体の四隅のうち少なくとも一の隅部において、互いの端部同士が見込み方向で当接し、
前記横枠延出部及び前記縦枠延出部のうち、見込み方向において前記戸体に近い側に配置される延出部の気密材は、前記戸体から遠い側に配置される延出部の気密材よりも見込み方向の幅が短い又は柔軟性が低い開口部装置。 - 上下の横枠及び左右の縦枠により枠組みされた枠体と、該枠体内に嵌め込まれて開閉可能な戸体と、を備える開口部装置であって、
前記横枠は、見込面から前記戸体側に延出し且つ左右方向に延設される横枠延出部と、
前記横枠延出部の見付面側に左右方向に延びて配置され且つ前記戸体に当接する横枠気密材と、を有し、
前記縦枠は、見込面から前記戸体側に延出し且つ上下方向に延設される縦枠延出部と、
前記縦枠延出部の見付面側に上下方向に延びて配置され且つ前記戸体に当接する縦枠気密材と、を有し、
前記横枠延出部及び前記縦枠延出部は、前記枠体の四隅のうち少なくとも一の隅部において、互いの端部同士が見込み方向で当接し、
前記横枠延出部は、見付面側に左右方向に延びて形成され且つ前記横枠気密材の一部が挿入されて取り付けられる横枠気密材取付溝を有し、
前記縦枠延出部は、見付面側に上下方向に延びて形成され且つ前記縦枠気密材の一部が挿入されて取り付けられる縦枠気密材取付溝を有し、
前記横枠延出部又は前記縦枠延出部は、前記横枠気密材取付溝の端部又は前記縦枠気密材取付溝の端部内に配置される隙間埋め材を有し、
前記横枠延出部及び前記縦枠延出部は、互いに隙間埋め材を介して当接する開口部装置。
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