JP6274801B2 - 蒸しケーキ類及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蒸しケーキ類及びその製造方法に関する。より詳細には、膨らみが良くボリュームがあり、なめらかな食感で、かつソフトで口どけの良好な蒸しケーキ類及びその製造方法に関する。
蒸しケーキ類は、小麦粉等の穀粉類に、糖類、食塩、膨張剤、香料、卵、気泡剤、水等を加えてミキサー等で十分に混合して生地を作り、グラシン紙やアルミカップなどの容器にこの生地を計量して入れ、これを蒸し器などで蒸すことにより製造されるものである。なお、場合によっては、蒸す前の生地中にカスタードクリームや餡などのフィリング剤を充填してから蒸すことにより製造されることもある。これら蒸しケーキ類は、その原材料や製造方法等を変えることにより、様々な食感を有するものが得られるが、最近では、なめらかな食感で、かつソフトで口どけの良好なものが求められている。また、見た目の良さ等から、膨らみが良くボリュームがあり、容器からの離型性が良いものも求められている。
蒸す等の加熱処理を行うと、生地が熱凝固をするため、なめらかな食感やソフトな口どけが失われることがある。加熱凝固してもなお、なめらかな食感やソフトな口どけを有する蒸しケーキ類の製造方法としては、例えば、特許文献1にあるように、水分が30〜50重量%で比重が0.18〜0.50g/ccである生地を蒸成して蒸しケーキ類を製造する方法がある。これは、生地の水分を多くするが比重を小さくして、蒸成後の製品の沈みがなく、弾力性にとみ、ソフトで口どけが良く、食味、食感の優れた蒸しケーキ類を提供するものであるが、水分量が多い生地の比重を調整するのに時間がかかり、より簡便な方法が求められていた。
さらに、特許文献2にあるように、粉、卵および砂糖を主原料として蒸しケーキを製造する際に、粉100重量部中に架橋加工澱粉を50〜100重量部を使用すること、及びみかけ上の比重を0.25〜0.5に調整したホイップ生地を蒸すことを特徴とする蒸しケーキ類の製造方法も提案されている。これは、軽くて蒸し縮みが少なく口どけの良い蒸しケーキ類を提供するものであるが、架橋加工澱粉を使用するため、コスト面でより有利な方法が求められていた。
また、特許文献3にあるように、油脂の構成脂肪酸としての炭素数14以下の脂肪酸含量が、油脂中の構成脂肪酸全量に対して82%以上である食用油脂と、リン脂質含量に対するホスファチジルコリンの割合が50%以上であるレシチンとを混合して得られる離型油組成物を、蒸成食品の生地が接触する天板、型または容器に塗布して、蒸成食品の離型性を高める方法も知られているが、これは、レシチンを必須とするものであり、また、中鎖脂肪酸を含む油脂を蒸成食品の生地中に混合するものではなく、型などへ塗布するものであり、それにより、蒸成食品への油脂の浸透性が低く、蒸成食品の比容積、弾力性、食味、食感を優れたものとする技術であるから、本発明とは本質的に異なるものである。
特開平6−133695号公報 特開平10−276660号公報 特開2006−306840号公報
本発明の課題は、蒸しケーキ類の生地に対して、炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールを含む油脂を混合することによって、膨らみが良くボリュームがあり、なめらかな食感で、かつソフトで口どけの良好な蒸しケーキ類を提供することである。
本発明者らは、膨らみが良くボリュームがあり、なめらかな食感で、かつソフトで口どけの良好な、パーム分別軟質油を20〜100質量%含有する製菓製パン用液状油を含有しない蒸しケーキ類の製造方法について鋭意研究を行った結果、脂肪酸として炭素数8又は10の中鎖脂肪酸のみから構成されているトリアシルグリセロールを特定量生地中に混合することによって、本課題が解決できることを見いだした。そして、驚くべきことに当該油脂中に、脂肪酸として炭素数8又は10の中鎖脂肪酸のみから構成されているトリアシルグリセロールを特定量配合することによって、膨らみが良くボリュームがあり、なめらかな食感で、かつソフトで口どけの良好な、パーム分別軟質油を20〜100質量%含有する製菓製パン用液状油を含有しない蒸しケーキ類が得られただけでなく、容器(グラシン紙など)への生地の付着も低減できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の一態様は、加熱凝固してなる蒸しケーキ類であって、生地中に、構成脂肪酸として炭素数8又は10の中鎖脂肪酸のみから構成されているトリアシルグリセロールを1〜30質量%含有させることを特徴とする、パーム分別軟質油を20〜100質量%含有する製菓製パン用液状油を含有しない蒸しケーキ類である。
また、本発明の一態様は、生地の原材料に、構成脂肪酸として炭素数8又は10の中鎖脂肪酸のみから構成されているトリアシルグリセロールを1〜30質量%添加する工程、次いで、前記工程で得られた生地を蒸して加熱凝固させる工程を含む、パーム分別軟質油を20〜100質量%含有する製菓製パン用液状油を含有しない蒸しケーキ類の製造方法である。
また、本発明の一態様は、加熱凝固してなる蒸しケーキ類用の容器への生地付着低減剤であって、該生地付着低減剤が、構成脂肪酸として炭素数8又は10の中鎖脂肪酸のみから構成されているトリアシルグリセロールからなり、生地中に、1〜30質量%添加して使用することを特徴とする、パーム分別軟質油を20〜100質量%含有する製菓製パン用液状油を含有しない蒸しケーキ類用の容器への生地付着低減剤である。
また、本発明の一態様は、加熱凝固してなる蒸しケーキ類用の容器への生地付着低減方法であって、構成脂肪酸として炭素数8又は10の中鎖脂肪酸のみから構成されているトリアシルグリセロールを、生地中に1〜30質量%添加することを特徴とする、パーム分別軟質油を20〜100質量%含有する製菓製パン用液状油を含有しない蒸しケーキ類用の容器への生地付着低減方法である。
本発明によれば、蒸しケーキ類の生地の原材料に含まれる油脂の少なくとも一部として、炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールを用いることにより、なめらかな食感で、かつソフトで口どけの良好な蒸しケーキ類を簡便に製造することができる。また、本発明の蒸しケーキ類によれば、炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールを含んでいるため、膨らみが良くボリュームがあり、容器(グラシン紙など)への生地の付着も低減できるから、見た目もよく、食べるときにも不快感が少ないため、従来の蒸しケーキ類の製造方法では満足できなかった人々の需要を満たすことができる。
実施例1の場合における生地の付着性を示す図である。 比較例1の場合における生地の付着性を示す図である。
以下、本発明の蒸しケーキ類について順を追って記述する。
本発明において「蒸しケーキ類」とは、小麦粉等の生地の原材料を蒸して製造されるものであれば特に制限されないが、例えば、蒸しケーキ、蒸しカステラ、蒸しパン、マーラーカオ等が挙げられる。特に、蒸しケーキが好ましい。
また、蒸しケーキ類の生地の比重は特に制限されないが、好ましい比重は、0.25〜1.2、より好ましくは0.3〜1.0、さらに好ましくは0.4〜0.9である。
さらに、本発明の蒸しケーキ類の生地は、一般の蒸しケーキ生地と同様、「フラワーバッター法」、「シュガーバッター法」、「後粉法」、「オールインミックス法」、「共立て法」、「別立て法」等の各種方法を用いて製造することができる。なお、「オールインミックス法」での蒸しケーキ類の生地調製は、縦型ミサキーの他、モンドミキサー、オークスミキサー等の連続式起泡化装置を使用してもよい。
本発明の蒸しケーキ類を加熱凝固させる方法については、蒸成に用いる装置として通常使用されている蒸し器を用いれば良く、装置内に蒸気を送れる又蒸気が発生するようになっているならば、特に制限されるものでない。例えば、セイロ蒸し、ラック方式、その他バッチ式蒸し器、連続生産できる蒸し器、更に蒸成と焼成が同一装置で行える装置などを用いることができる。蒸成の条件は、蒸気による温度、蒸気量、加熱時間等を適宜選択して行うことができ、特に制限されない。
本発明の蒸しケーキ類は、生地100質量%に対して油脂を1〜30質量%含有する。本発明の蒸しケーキ類の油脂含量は、好ましくは1〜20質量%であり、より好ましくは1〜15質量%である。
なお、本発明において、含油原料を使用する場合、配合する油脂以外に当該含油原料に由来する油脂が含まれることがあるが、上記油脂には、これを含めない。例えば、カカオマスの油脂(ココアバター)含量は約55質量%であり、ココアパウダーの油脂(ココアバター)含量は約11〜25質量%であり、全脂粉乳の油脂(乳脂)含量は約25質量%であるため、原材料としてチョコレートを使用した場合には、これらに由来する油脂が蒸しケーキ類の生地中に含まれることになるが、本発明において、上記油脂には、これを含めない。
本発明の蒸しケーキ類の生地に含まれる炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールの含量は、上記油脂の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。このように、炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールの含量は上記油脂の半分量よりも少なくなってはならない。また、生地中に含まれる油脂のすべてが、すなわち、上記油脂の100質量%が、炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールであることも好ましい。
なお、ケーキ類に含まれる炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールの含量が上記範囲内にあると、なめらかな食感とソフトな口どけを有する蒸しケーキ類とすることができるので好ましい。
本発明の蒸しケーキ類の油脂中には、構成脂肪酸として炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールが含まれているが、当該トリアシルグリセロールは、構成脂肪酸を炭素数6〜10の中鎖脂肪酸のみとする単酸基トリアシルグリセロールであってもよいし、構成脂肪酸として炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を含む混酸基トリアシルグリセロールであってもよい。ここで、各々の中鎖脂肪酸のグリセリンへの結合位置は、特に限定されない。また、混酸基トリアシルグリセロールである場合には、構成脂肪酸の一部に炭素数6〜10以外の脂肪酸を含んでいてもよく、例えば、長鎖脂肪酸を含んでいてもよい。
また、本発明において用いられる油脂は、例えば、トリオクタノイルグリセロールとトリデカノイルグリセロールとの混合物等、複数の異なる分子種の油脂が混ざり合った混合物であってもよい。ここで、炭素数6〜10の中鎖脂肪酸は、直鎖状の飽和脂肪酸であることが好ましい。
本発明の蒸しケーキ類に含まれる中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールとしては、構成脂肪酸が炭素数6〜10の中鎖脂肪酸のみからなるトリアシルグリセロール(以下「MCT」とも表す。)が好ましく、特に、構成脂肪酸が炭素数8又は10の中鎖脂肪酸のみからなるトリアシルグリセロールがより好ましい。したがって、蒸しケーキ類の生地に含まれる油脂のすべてが、MCTであることが好ましい。
本発明の蒸しケーキ類の油脂中に含まれるMCTは、従来公知の方法で製造できる。例えば、炭素数6〜10の脂肪酸とグリセロールとを、触媒下、好ましくは無触媒下で、また、好ましくは減圧下で、120〜180℃に加熱し、脱水縮合させることにより製造できる。
本発明の蒸しケーキ類は、蒸しケーキ類中の油脂の含量および炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールの含量が上記特定の範囲を満たしている限り、どのような油脂原料を使用してもよい。例えば、ヤシ油、パーム核油、パーム油、パーム分別油(パームオレイン、パームスーパーオレイン等)、シア脂、シア分別油、サル脂、サル分別油、イリッペ脂、大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ひまわり油、米油、コーン油、ゴマ油、オリーブ油、乳脂、ココアバター等やこれらの混合油、加工油脂等を使用することができる。
本発明の蒸しケーキ類は、油脂以外に好ましくは糖類を含有する。糖類としては、例えば、ショ糖(砂糖、粉糖)、乳糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、還元澱粉糖化物、液糖、酵素転化水飴、異性化液糖、ショ糖結合水飴、還元糖ポリデキストロース、オリゴ糖、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトース、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、ラフィノース、デキストリン等を使用することができる。本発明の蒸しケーキ類に含まれる糖類の含量は、好ましくは10〜60質量%であり、より好ましくは10〜50質量%であり、さらに好ましくは10〜40質量%である。
本発明の蒸しケーキ類は、油脂、糖類以外にも、ケーキ類に一般的に配合される原材料を使用することができる。具体的には、例えば、小麦粉、米粉等の穀粉、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉等の生澱粉、物理的/酵素的/化学的処理を施した澱粉、家禽の全卵、卵白、抗菌卵、凍結卵、濃縮卵、乾燥卵等の卵類、アーモンド、ナッツペースト、ナッツ粉末等のナッツ類、果実、果汁、果肉ペースト、乾燥果実等の果実類、野菜、野菜汁、野菜ペースト、乾燥野菜等の野菜類、牛乳、濃縮乳、粉乳、乳蛋白質、発酵乳、チーズ等の乳原料、豆乳、大豆蛋白質等の大豆類、ゼラチン等の蛋白質原料、キサンタンガム、ジェランガム、グアーガム、タマリンドガム、ペクチン、カラギーナン、寒天、コンニャクマンナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム等の増粘多糖類、バニラフレーバー、フルーツフレーバー等の香料、クチナシ色素等の着色料、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤、酒石酸水素カリウム等のpH調整剤、クエン酸、乳酸等の酸味料、ベーキングパウダー、重曹等の膨張剤、塩化ナトリウム等の塩類、食物繊維、酒類、コーヒー、紅茶、抹茶、ココア、チョコレート、キャラメル等を使用することができる。
本発明の蒸しケーキ類は、従来公知の方法に、炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールを配合することにより製造することができる。具体的には、まず、必要に応じてホイッパー、泡だて器、ミキサー等で撹拌した小麦粉、卵、砂糖等の原材料及び炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールを有する油脂を撹拌混合し、混合物を調製する。続いて得られた混合物をグリシン紙などでできた容器に入れて、蒸すことにより加熱凝固させる方法などが挙げられる。
ところで、以上述べたように、本発明に用いる炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールは、なめらかな食感で、かつソフトで口どけの良好な蒸しケーキ類とする性質を有するから、本発明は、加熱凝固してなる蒸しケーキ類用の食感改質剤であって、炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールを有効成分とする、蒸しケーキ用食感改質剤にも関する。以下に示すように、本発明の蒸しケーキ用食感改良剤を蒸しケーキ類の製造に用いることにより、蒸しケーキ類をなめらかな食感で、かつソフトで口どけの良好なものとすることができる。
また、本発明の蒸しケーキ類用食感改良剤は、有効成分であると上述した炭素数6〜10の中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールを含有したものであればよく、この他に本発明の効果を損なわない範囲で、大豆油、菜種油などの油脂、デキストリン、澱粉等の賦形剤、他の品質改良剤等を含有させたものであってもよい。
次に、実施例1および比較例1を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
以下において「%」とは、特別な記載がない場合、質量%を示す。
油脂のトリグリセリド組成の分析は、ガスクロマトグラフ法(JAOCS,vol70,11,1111−1114(1993)準拠)及び銀イオンカラム−HPLC法(J.High Resol.Chromatogr.,18,105−107(1995)準拠)を用いて行った。
油脂の構成脂肪酸の分析は、ガスクロマトグラフ法(AOCS Ce1f−96準拠)を用いて行った。
<原料油脂>
〔MCT1〕:トリアシルグリセロールを構成する脂肪酸がn−オクタン酸(炭素数8)とn−デカン酸(炭素数10)であり、その質量比が30:70であるMCT(日清オイリオグループ株式会社社内製)をMCT1とした。
[実施例1]
<蒸しケーキの製造>
実施例1及び比較例1の両方とも、表1の配合に従って、オールインミックス法で生地を調製し、比重を0.58とした。この生地を70gずつグラシン紙に入れて、97℃で15分間蒸して、蒸しケーキを製造した。
その評価結果を表1に示す。表1に示したように、比較例1のサラダ油に比べて、実施例1のMCT1では、膨らみが良くボリュームがあり、なめらかな食感で、かつソフトで口どけ良好な蒸しケーキを製造することができる。
Figure 0006274801
<蒸しケーキの評価>
上記で製造した、実施例1と比較例1の蒸しケーキについて、ボリューム、食感、生地の付着について、以下の評価方法に従って評価した。
<蒸しケーキの評価方法>
(1)ボリュームの評価方法
蒸しケーキ6個の平均体積(cm)を測定し、実施例1と比較例1とを対比して、総合的に評価した。その結果を表2に示す。
Figure 0006274801
(2)食感の評価方法
以下の基準に従って、5名のパネラーにより、総合的に評価した。
◎:なめらかな食感で、かつソフトな口どけを有する
○:ソフトな口どけはややあるが、なめらかな食感が十分でない
△:なめらかな食感もソフトな口どけも普通でしかない
×:なめらかな食感もソフトな口どけもない
(3)グラシン紙への生地の付着の評価方法
蒸しケーキ6個について、蒸した後のグラシン紙へ残る生地の付着の程度を総合的に評価した。この結果を図1(実施例1)及び図2(比較例1)に示す。
◎:くっつきが少なく、良好である
×:くっつきが多く、見た目が悪い

Claims (4)

  1. 加熱凝固してなる蒸しケーキ類であって、生地中に、構成脂肪酸として炭素数8又は10の中鎖脂肪酸のみから構成されているトリアシルグリセロールを1〜30質量%含有させることを特徴とする、パーム分別軟質油を20〜100質量%含有する製菓製パン用液状油を含有しない蒸しケーキ類。
  2. 生地の原材料に、構成脂肪酸として炭素数8又は10の中鎖脂肪酸のみから構成されているトリアシルグリセロールを1〜30質量%添加する工程、次いで、前記工程で得られた生地を蒸して加熱凝固させる工程を含む、パーム分別軟質油を20〜100質量%含有する製菓製パン用液状油を含有しない蒸しケーキ類の製造方法。
  3. 加熱凝固してなる蒸しケーキ類用の容器への生地付着低減剤であって、該生地付着低減剤が、構成脂肪酸として炭素数8又は10の中鎖脂肪酸のみから構成されているトリアシルグリセロールからなり、生地中に、1〜30質量%添加して使用することを特徴とする、パーム分別軟質油を20〜100質量%含有する製菓製パン用液状油を含有しない蒸しケーキ類用の容器への生地付着低減剤。
  4. 加熱凝固してなる蒸しケーキ類用の容器への生地付着低減方法であって、構成脂肪酸として炭素数8又は10の中鎖脂肪酸のみから構成されているトリアシルグリセロールを、生地中に1〜30質量%添加することを特徴とする、パーム分別軟質油を20〜100質量%含有する製菓製パン用液状油を含有しない蒸しケーキ類用の容器への生地付着低減方法。
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