JP6274749B2 - ズームレンズ及びそれを有する撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明はズームレンズ及びそれを有する撮像装置に関し、例えばデジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、監視カメラ、放送用カメラ等の撮像素子を用いた撮像装置、或いは銀塩写真フィルムを用いたカメラ等の撮像装置に好適なものである。
近年、固体撮像素子を用いたデジタルスチルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置は高機能化され、かつ装置全体が小型化されている。これらの装置に用いられるズームレンズは、レンズ全長が短く、高ズーム比であることが求められている。また、レンズの軽量化やコストの削減を図ることが要求されている。
レンズ全長が短く、高ズーム比のズームレンズとして、物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、1以上のレンズ群を含む後群を有するポジティブリード型のズームレンズが知られている。また、レンズの軽量化やコストの削減を図るために、ガラス以外の物質、例えば樹脂材料を用いるズームレンズが知られている。
こうしたポジティブリード型のズームレンズとして、特許文献1に記載のズームレンズは、第2レンズ群の最も像側に非球面を有する樹脂レンズを用いている。また、特許文献2に記載のズームレンズは、第2レンズ群に正と負の屈折力を有する樹脂レンズを1枚ずつ用い、第4レンズ群に正と負の屈折力を有する樹脂レンズを1枚ずつ用いている。
特開2010−102096号公報 特開2006−171615号公報
一般に、樹脂レンズはガラスレンズに比べて、温度変化に伴う屈折率の変化が大きく、膨張や収縮による形状変化の影響も大きい。これにより、温度変化に伴うピントズレや球面収差のズレ等が大きくなり、光学性能の低下を招きやすい。比較的少ない枚数のレンズにより構成されたポジティブリード型のズームレンズでは、各レンズ面の屈折力が強いため、全ズーム領域において、温度変化に伴う光学性能の低下が顕著に現れる。
特許文献1に記載のズームレンズでは、第2レンズ群中に屈折力の弱い樹脂レンズを用いている。しかし、レンズ全系において、1枚のレンズのみに樹脂材料を適用しているため、温度変化に伴うピントズレが大きく発生する。
特許文献2に記載のズームレンズでは、第2レンズ群中に負の屈折力を有する樹脂レンズと正の屈折力を有する樹脂レンズを用いている。ここで、一般に、ポジティブリード型のズームレンズにおいて第2レンズ群全体として、負の強い屈折力が求められる。よって、第2レンズ群に、ガラスレンズよりも屈折率が低い樹脂レンズを用いると、第2レンズ群を構成するレンズの曲率半径を短くする必要が生じる。そのため、レンズ全長が増大してしまう。
樹脂レンズを用い、小型かつ高ズーム比で、全ズーム領域において高い光学性能を有するズームレンズを得るためには、複数のレンズ群において樹脂レンズを用い、さらに各レンズの屈折力や樹脂レンズの配置を適切に設定することが重要である。
本発明は、高ズーム比で、光軸方向に小型化され、全ズーム領域において高い光学性能を有するズームレンズ及びそれを有する撮像装置を提供することを目的とする。
本発明のズームレンズは、物体側より像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、1つ以上のレンズ群を含む後群により構成され、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズにおいて、前記第2レンズ群は、物体側より像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ、負の屈折力の第2レンズ、正の屈折力の樹脂レンズである第3レンズより構成され、前記第3レンズ群が含むレンズのうち、負の屈折力の樹脂レンズは1つであり、前記第3レンズの焦点距離をf2p、前記第3レンズ群に含まれる負の屈折力の樹脂レンズの焦点距離をf3p、望遠端における全系の焦点距離をftとしたとき、
0.10<|f3p/ft|≦0.20
−2.40<f2p/f3p<−0.34
なる条件式を満足することを特徴とする。
本発明によれば、高ズーム比で、光軸方向に小型化され、全ズーム領域において高い光学性能を有するズームレンズが得られる。
実施例1のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図 (A)、(B)、(C)実施例1のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図 参考のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図 (A)、(B)、(C)参考のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図 実施例3のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図 (A)、(B)、(C)実施例3のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図 参考のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図 (A)、(B)、(C)参考のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図 実施例5のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図 (A)、(B)、(C)実施例5のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図 実施例6のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図 (A)、(B)、(C)実施例6のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図 実施例7のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図 (A)、(B)、(C)実施例7のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図 本発明の撮像装置の要部概略図
以下、本発明のズームレンズ及びそれを有する撮像装置について添付の図面に基づいて詳細に説明する。本発明のズームレンズは物体側より像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、1以上のレンズ群を含む後群から構成される。
図1は実施例1のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図2(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例1のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例1はズーム比15.57、開口比3.20〜5.70程度のズームレンズである。図3は実施例2のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図4(A)、(B)、(C)はそれぞれ参考のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。参考はズーム比15.95、開口比3.51〜6.08程度のズームレンズである。
図5は実施例3のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図6(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例3のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例3はズーム比15.89、開口比3.20〜5.83程度のズームレンズである。図7は実施例4のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図8(A)、(B)、(C)はそれぞれ参考のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。参考はズーム比16.79、開口比3.29〜6.08程度のズームレンズである。
図9は実施例5のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図10(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例5のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例5はズーム比7.74、開口比3.07〜7.05程度のズームレンズである。図11は実施例6のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図12(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例6のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例6はズーム比19.91、開口比3.10〜7.46程度のズームレンズである。
図13は実施例7のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図14(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例7のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例7はズーム比20.82、開口比3.22〜6.36程度のズームレンズである。図15は本発明のズームレンズを備えるデジタルスチルカメラ(撮像装置)の要部概略図である。各実施例のズームレンズはビデオカメラやデジタルスチルカメラ、銀塩フィルムカメラ、テレビカメラ等の撮像装置に用いられる撮像レンズ系である。また各実施例のズームレンズは投射装置(プロジェクタ)用の投射光学系としても用いることができる。レンズ断面図において左方が物体側(前方)で、右方が像側(後方)である。またレンズ断面図において、iを物体側から像側へのレンズ群の順番とするとLiは第iレンズ群を示す。
実施例1から5のズームレンズは、物体側より像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4から成る。実施例1から5は4つのレンズ群から成るポジティブリード型の4群ズームレンズであり、後群は、正の屈折力の第4レンズ群L4からなる。
実施例6のズームレンズは、物体側より像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、負の屈折力の第4レンズ群L4、正の屈折力の第5レンズ群L5から構成される。実施例6は5つのレンズ群から成るポジティブリード型の5群ズームレンズであり、後群は、負の屈折力の第4レンズ群L4と正の屈折力の第5レンズ群L5からなる。実施例7のズームレンズは物体側より像側へ順に正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4、正の屈折力の第5レンズ群L5から成る。実施例7は5つのレンズ群から成るポジティブリード型の5群ズームレンズであり、後群は、正の屈折力の第4レンズ群L4と正の屈折力の第5レンズ群L5からなる。
各実施例において、SPは開口絞りであり、第3レンズ群L3中に位置している。FPはフレアカット絞りであり、実施例6、実施例7において第3レンズ群L3の像側に配置され、不要光を遮光している。
Gは光学フィルター、フェースプレート、ローパスフィルター、赤外カットフィルター等に相当する光学ブロックである。IPは像面である。ビデオカメラやデジタルカメラの撮像光学系としてズームレンズを使用する際には、像面IPはCCDセンサやCMOSセンサといった固体撮像素子(光電変換素子)に相当する。銀塩フィルムカメラの撮像光学系としてズームレンズを使用する際には、像面IPはフィルム面に相当する。
球面収差図においてFnoはFナンバーである。また実線はd線(波長587.6nm)、2点鎖線はg線(波長435.8nm)を示している。非点収差図において実線はd線におけるサジタル像面、点線はメリディオナル像面である。歪曲収差はd線について示している。倍率色収差図において2点鎖線はg線である。ωは撮像半画角である。なお以下の各実施例において広角端と望遠端はそれぞれ、機構上の制約の下、変倍用のレンズ群が光軸上を移動可能な範囲の両端に位置したときの各ズーム位置をいう。
また、各レンズ断面図において、PLは樹脂レンズであることを表している。各実施例において、第2レンズ群L2中に樹脂レンズL2p、第3レンズ群L3中に樹脂レンズL3pを用いることで、ズームレンズの軽量化を図ると同時に、コストの削減を行っている。さらに、樹脂レンズL2pと樹脂レンズL3pの屈折力の符号を異ならせ、屈折力を適切に設定することにより、温度変化によるピントズレや球面収差ズレ、像面湾曲ズレ等を全ズーム領域で良好に補正している。つまり、正の屈折力を有する樹脂レンズL2pと負の屈折力を有する樹脂レンズL3pの組み合わせ、もしくは負の屈折力を有する樹脂レンズL2pと正の屈折力を有する樹脂レンズL3pの組み合わせが考えられる。
実施例1、3、5乃至7では、第2レンズ群L2において、物体側から3番目のレンズが正の屈折力の樹脂レンズL2pに相当する。また第3レンズ群L3において、物体側から2番目のレンズが負の屈折力の樹脂レンズL3pに相当する。参考及び参考例2では、第2レンズ群L2において、物体側から1番目のレンズが負の屈折力の樹脂レンズL2pに相当する。また第3レンズ群L3において、物体側から3番目のレンズが正の屈折力の樹脂レンズL3pに相当する。各実施例において用いられる樹脂レンズの各面は非球面形状を有する。これにより、ズーミングに伴う球面収差や像面湾曲の変動を良好に補正している。
各実施例では樹脂レンズL2pと樹脂レンズL3pはそれぞれ物体側の面と像側の面が空気に接した単レンズとしている。樹脂レンズを単レンズとすることで、物体側も像側も非球面を容易に形成することができ、ズーム全域において球面収差や像面湾曲を良好に補正することが可能である。また、樹脂レンズを単レンズとすることで、独立して曲率半径を操作できる面が増え、温度変化による収差ズレ(球面収差ズレや像面湾曲のズレ)を良好にキャンセルさせることができる。ここで、樹脂レンズは、樹脂材料から形成されるレンズを意味している。
また、各実施例では、広角端から望遠端へのズーミングに際して各レンズ群が移動する。レンズ断面図中の矢印は、広角端から望遠端へのズーミングに際しての各レンズ群の移動軌跡を示している。
具体的には、実施例1乃至5に関しては、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1は像側へ凸状の軌跡を描くように、第2レンズ群L2は像側へ凸状の軌跡を描くように、それぞれ移動する。第3レンズ群L3は物体側へ単調に、第4レンズ群L4は物体側へ凸状の軌跡を描くように、それぞれ移動する。
実施例6に関しては、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1は像側へ凸状の軌跡を描くように、第2レンズ群L2は像側へ凸状の軌跡を描くように、それぞれ移動する。第3レンズ群L3は物体側へ単調に、第4レンズ群L4は物体側へ単調に、第5レンズ群L5は物体側へ凸状の軌跡を描くように、それぞれ移動する。
実施例7に関しては、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1は物体側へ単調に、第2レンズ群L2は像側へ凸状の軌跡を描くように、それぞれ移動する。第3レンズ群L3は物体側へ単調に、第4レンズ群L4は物体側へ単調に、第5レンズ群L5は物体側へ凸状の軌跡を描くように、それぞれ移動する。
各実施例において、第1レンズ群L1及び第3レンズ群L3は、広角端に比べて望遠端でより物体側に位置している。これにより、広角端におけるレンズ全長を短くし、前玉(第1レンズ群L1)の小型化を図りつつ、高ズーム比なズームレンズが得られる。
また、各実施例において、最も像側に位置するレンズ群をフォーカスレンズ群としている。実施例1から5においては第4レンズ群L4を、実施例6及び7においては第5レンズ群L5をフォーカスレンズ群としている。
望遠端において無限遠物体から近距離物体へフォーカスを行う場合には実施例1乃至5では、レンズ断面図の矢印4cに示すように、第4レンズ群L4を物体側に繰り出すことによって行っている。レンズ断面図中の実線4aと点線4bは各々、無限遠物体と近距離物体にフォーカスしているときの、広角端から望遠端へのズーミングに伴う像面変動を補正するための移動軌跡を示している。
実施例6及び7ではレンズ断面の矢印5cに示すように、第5レンズ群L5を物体側に繰り出すことによりフォーカシングを行う。レンズ断面図中の実線5aと点線5bは各々、無限遠物体と近距離物体にフォーカスしているときの、広角端から望遠端へのズーミングに伴う像面変動を補正するための移動軌跡を示している。
ここで、実施例6においては、負の屈折力の第4レンズ群L4でフォーカシングを行っても良い。このとき、望遠端において無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングを行う場合、第4レンズ群L4は像側へ移動する。
また、実施例7においては、正の屈折力の第4レンズ群L4でフォーカシングを行っても良い。このとき、望遠端において無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングを行う場合、第4レンズ群L4は物体側へ移動する。
各実施例では、前記第2レンズ群に含まれる樹脂レンズの焦点距離をf2p、前記第3レンズ群に含まれる樹脂レンズの焦点距離をf3p、望遠端における全系の焦点距離をftとしたとき、
0.10<|f3p/ft|<0.23 … (1)
−2.40<f2p/f3p<−0.34 … (2)
なる条件式を満足している。
条件式(1)は高ズーム比を実現しつつ、レンズ全長を短縮するために、第3レンズ群L3中の樹脂レンズL3pの屈折力を規定したものである。樹脂レンズL3pが正の屈折力を有する場合、条件式(1)の上限値を上回ると、樹脂レンズL3pの屈折力が弱くなり、高ズーム比を実現しようとすると第3レンズ群L3のレンズ枚数が増え、第3レンズ群の厚さが増す傾向にある。また樹脂レンズL3pが負の屈折力の場合に、条件式(1)の上限値を上回ると、色収差を十分に補正するために第3群レンズ群L3のレンズ枚数を増やすことが必要になる。その結果第3レンズ群L3の厚さが増し、レンズ全長の増大を招くため好ましくない。
条件式(1)の下限値を下回ると、樹脂レンズL3pの屈折力が強くなることで、温度変化によるピントや像面湾曲、球面収差の変動に対する敏感度が高くなり、ズーミングに伴う変動を抑制することが困難になる。また、樹脂レンズL3pの屈折力が強くなることで、レンズの曲率半径が小さくなり、レンズの厚さが増し、コバ厚が増大する。その結果、レンズ全長の増大を招くため好ましくない。
条件式(2)は、温度変化によるピントズレや像面湾曲、球面収差の変動を抑制するために、第2レンズ群中の樹脂レンズL2pと第3レンズ群中の樹脂レンズL3pの屈折力の比を規定したものである。樹脂レンズL2pと樹脂レンズL3pの屈折力の符号が異なることで、温度変化による収差の変動を全ズーム領域で良好に補正している。
条件式(2)の上限値を上回ると、樹脂レンズL3pの屈折力が強くなり、温度変化による収差の変動を補正することが困難になるため好ましくない。特に、第3レンズ群L3に用いられるレンズは、球面収差と像面湾曲に対する敏感度が高いため、温度変化によるズーム変動も大きくなる。条件式(2)の下限値を下回ると、樹脂レンズL2pの屈折力が強くなり、温度変化による収差の変動を補正することが困難になるため好ましくない。第2レンズ群L2中の樹脂レンズL2pに強い屈折力をもたせると、温度変化に伴うピントズレのズーム変動が大きくなるため、この変動を樹脂レンズL3pによってキャンセルすることは困難である。
各実施例では上記の如く、条件式(1)、(2)を満足するように各要素を適切に設定している。これにより、高ズーム比で、光軸方向に小型化され、全ズーム領域において高い光学性能を有するズームレンズを得ることができる。
なお、各実施例において、好ましくは条件式(1)、(2)の数値範囲を次のようにするのがよい。
0.10<|f3p/ft|<0.22 … (1a)
−2.30<f2p/f3p<−0.40 … (2a)
また、更に好ましくは条件式(1)、(2)の数値範囲を次の如く設定するのが良い。
0.11≦|f3p/ft|<0.21 … (1b)
−2.20<f2p/f3p<−0.45 … (2b)
さらに、各実施例において、次の条件式のうち1つ以上を満足することがより好ましい。ここで、第2レンズ群L2の焦点距離をf2、第3レンズ群L3の焦点距離をf3とする。第2レンズ群L2に含まれる樹脂レンズの材料のd線に対する屈折率をNd2p、アッベ数をνd2p、第3レンズ群L3に含まれる樹脂レンズの材料のd線に対する屈折率をNd3p、アッベ数をνd3pとする。第2レンズ群L2及び第3レンズ群L3に含まれる樹脂レンズの材料の20℃における屈折率の温度係数をτ、線膨張係数をαとする。ここで、屈折率の温度係数τは、屈折率をn、温度をTとしたとき、dn/dTで表される。また、温度係数τは、温度範囲によって異なる値を有する。
このとき、
−30.0<ft/f2<−5.0 … (3)
3.0<ft/f3<15.0 … (4)
1.45<Nd2p<2.59×10−4×νd2p−2.64×10−2×νd2p+2.213 … (5)
νd2p<60.0 … (6)
1.45<Nd3p<2.59×10−4×νd3p−2.64×10−2×νd3p+2.213 … (7)
νd3p<60.0 … (8)
−5.0×10−4/℃<τ<−5.0×10−6/℃ … (9)
1.0×10−5/℃<α<10.0×10−5/℃ … (10)
15.0<νd2p<35.0 … (11)
15.0<νd3p<35.0 … (12)
なる条件式のうち1つ以上を満足するのがよい。
条件式(3)は、小型軽量で高変倍比を得つつも、温度変化に対する収差の変動を良好に補正するために、第2レンズ群L2の屈折力を適切に定めたものである。
条件式(3)の下限を超えると、第2レンズ群L2の負の屈折力が強くなり、ペッツバール和が大きくなり、像面の倒れが大きく発生し、補正が困難となる。また、第2レンズ群L2の樹脂レンズL2pが正の屈折力を有する場合、色収差の補正をするために、樹脂レンズL2pの正の屈折力を強くする必要が生じる。その結果、樹脂レンズL2pの曲率半径が小さくなり、レンズ厚が増大するため好ましくない。また、樹脂レンズL2pが負の屈折力を有する場合、第2レンズ群L2の屈折力を補うために、樹脂レンズL2pの屈折力を強くする必要が生じる。結果として、樹脂レンズL2pの曲率が強くなり、レンズ肉厚が増大し、レンズ全長が増大するため好ましくない。
条件式(3)の上限を超えると、第2レンズ群L2の負の屈折力が相対的に弱くなり、ズーミングに伴う第2レンズ群L2の移動量が増加し、さらに前玉径が増加する。結果として、ズームレンズの小型化や軽量化が困難となるため好ましくない。
条件式(4)は第3レンズ群L3の屈折力を適切に定めたものである。
条件式(4)の上限を超えると、第3レンズ群L3の正の屈折力が強くなり、ペッツバール和が大きくなり、像面の倒れが大きく発生し、補正が困難となる。また、第3レンズ群L3の樹脂レンズL3pが負の屈折力を有する場合、色収差の補正をするために、樹脂レンズL3pの負の屈折力を強くする必要が生じる。その結果、樹脂レンズL3pの曲率半径が小さくなり、レンズ厚が増大するため好ましくない。また、樹脂レンズL3pが正の屈折力を有する場合、第3レンズ群L3の屈折力を補うために、樹脂レンズL3pの正の屈折力を強くする必要が生じる。結果として、樹脂レンズL3pの曲率が強くなり、レンズ肉厚が増大し、レンズ全長が増大するため好ましくない。
条件式(4)の下限を超えると、第3レンズ群L3の屈折力が相対的に弱くなり、ズーミングに伴う第3レンズ群L3の移動量が増加し、レンズ全長が増大するため好ましくない。
条件式(5)の下限値を超えると、樹脂レンズL2pの曲率半径が小さくなり、レンズのコバ厚を確保するためにレンズ厚が増大する。その結果、レンズ全長が増大するため好ましくない。
条件式(5)の上限値を超えると、ペッツバール和を低減するために、樹脂レンズL2pとは異符号の屈折力を有するレンズの屈折率も大きくする必要がある。しかし、採用可能な硝材の屈折率の範囲では、像面湾曲の補正を十分に行うことができない。また、樹脂レンズL2pが負の屈折力の場合、条件式(5)の上限を超えると、アッべ数が小さくなる傾向にあり、十分な色収差の補正をすることが困難になるため好ましくない。
条件式(6)の上限値を超えると、色収差を補正するために、第2レンズ群L2を構成する樹脂レンズL2p以外のレンズのアッベ数を大きくする必要が生じ、第2レンズ群L2を構成するレンズ全体の屈折率が小さくなる。その結果、各レンズの曲率半径が小さくなり、第2レンズ群L2の群厚が増大するため好ましくない。
条件式(7)の下限値を超えると、樹脂レンズL3pの曲率半径が小さくなり、レンズのコバ厚を確保するためにレンズ厚が増大する。その結果、レンズ全長が増大するため好ましくない。また、球面収差や像面湾曲が発生しやすい第3レンズ群L3において、曲率半径が小さい樹脂レンズを使用すると、温度変化に際してレンズ面の形状が大きく変化し、収差ズレが大きく発生するため好ましくない。
条件式(7)の上限値を超えると、ペッツバール和を低減するために、樹脂レンズL3pとは異符号の屈折力を有するレンズの屈折率も大きくする必要がある。しかし、採用可能な硝材の屈折率の範囲では、像面湾曲の補正を十分に行うことができない。また、樹脂レンズL3pが正の屈折力の場合、条件式(7)の上限値を超えると、アッベ数が小さくなる傾向にあり、十分な色収差の補正をすることが困難になるため好ましくない。
条件式(8)の上限値を超えると、色収差を補正するために、第3レンズ群L3を構成する樹脂レンズL3p以外のレンズのアッベ数を大きくする必要が生じ、第3レンズ群L3を構成するレンズ全体の屈折率が小さくなる。その結果、各レンズの曲率半径が小さくなり、第3レンズ群L3の厚さが増大するため好ましくない。
樹脂レンズL2pとL3pの屈折率の温度係数τが、条件式(9)の範囲内に存在することにより、樹脂レンズの屈折率変化に伴って生じるピントズレや像面湾曲、球面収差のズレを全てのズーム領域で良好に補正することができる。
樹脂レンズL2pとL3pの線膨張係数αが、条件式(10)の範囲内に存在することで、温度変化による樹脂レンズの膨張や収縮によって発生するピントズレや像面湾曲、球面収差のズレをズーム全域で良好に補正することができる。
条件式(11)の下限値を超えると、採用可能な硝材のアッベ数の範囲を逸脱することになる。条件式(11)の上限値を超えると、色収差の補正とペッツバール和の低減を両立させることが困難となるため、好ましくない。
条件式(12)の下限値を超えると、色収差の補正とペッツバール和の低減を両立させることが困難となるため、好ましくない。条件式(12)の上限値を超えると、望遠側の軸上色収差や倍率色収差の補正をすることが困難になるため好ましくない。
また、好ましくは条件式(3)〜(12)の数値範囲を次の如く設定すると、各条件式がもたらす効果を最大限に得られる。
−20.0<ft/f2<−5.0 … (3a)
3.0<ft/f3<12.0 … (4a)
1.49<Nd2p<2.59×10−4×νd2p−2.64×10−2×νd2p+2.213 … (5a)
νd2p<58.0 … (6a)
1.49<Nd3p<2.59×10−4×νd3p−2.64×10−2×νd3p+2.213 … (7a)
νd3p<58.0 … (8a)
−2.5×10−4/℃<τ<−6.0×10−6/℃ … (9a)
3.0×10−5/℃<α<10.0×10−5/℃ … (10a)
17.5<νd2p<33.0 … (11a)
17.5<νd3p<33.0 … (12a)
なお、さらに好ましくは条件式(3)〜(12)の数値範囲を次の如く設定するのがよい。
−15.0<ft/f2<−6.0 … (3b)
4.0<ft/f3<10.0 … (4b)
1.50<Nd2p<2.59×10−4×νd2p−2.64×10−2×νd2p+2.213 … (5b)
νd2p<57.0 … (6b)
1.50<Nd3p<2.59×10−4×νd3p−2.64×10−2×νd3p+2.213 … (7b)
νd3p<57.0 … (8b)
−1.0×10−4/℃<τ<−8.0×10−6/℃ … (9b)
5.0×10−5/℃<α<10.0×10−5/℃ … (10b)
20.0<νd2p<31.0 … (11b)
20.0<νd3p<31.0 … (12b)
次に、本発明の実施例1〜7にそれぞれ対応する数値実施例1〜7を示す。各数値実施例において、iは物体側からの光学面の順序を示す。riは第i番目の光学面(第i面)の曲率半径、diは第i面と第i+1面との間の間隔、ndiとνdiはそれぞれd線に対する第i番目の光学部材の材料の屈折率、アッベ数を示す。
またkを離心率A4、A6、A8、A10を非球面係数、光軸からの高さhの位置での光軸方向の変位を面頂点を基準にしてxとするとき、非球面形状は、
x=(h/R)/[1+[1−(1+k)(h/R)1/2]+A4h+A6h+A8h+A10h10
で表示される。但しRは近軸曲率半径である。また「e−Z」の表示は「10−Z」を意味する。数値実施例において最も像側の2つの面は、フィルター、フェースプレート等の光学ブロックの面である。
各実施例において、バックフォーカス(BF)は、レンズ系の最も像側の面から近軸像面までの距離を、空気換算長により表したものである。レンズ全長は最も物体側の面から最終レンズ面までの距離にバックフォーカスを加えたものである。また、各数値実施例における上述した条件式との対応を表1に示す。
[数値実施例1]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 57.203 1.00 1.85478 24.8
2 31.937 2.90 1.49700 81.5
3 7050.531 0.20
4 27.745 2.20 1.69680 55.5
5 95.755 (可変)
6 63.640 0.65 1.69680 55.5
7 7.016 3.90
8 -18.939 0.50 1.48749 70.2
9 8.130 0.20
10* 7.244 1.90 1.63550 23.9 L2p
11* 20.224 (可変)
12* 5.035 1.50 1.58313 59.4
13* 10.904 0.58
14(絞り) ∞ 0.00
15* 14.053 0.70 1.60737 27.0 L3p
16* 5.364 0.60
17 7.564 1.40 1.51823 58.9
18 -490.347 (可変)
19 18.981 1.85 1.77250 49.6
20 -23.994 0.50 1.80518 25.4
21 151.560 (可変)
22 ∞ 1.00 1.51633 64.1
23 ∞ 0.79
像面 ∞

非球面データ
第10面
K =-1.70439e-001 A 4=-4.48101e-004 A 6= 9.86364e-006 A 8=-5.19319e-007 A10= 2.10602e-008 A12=-5.13815e-010

第11面
K =-1.30221e+001 A 4=-1.37531e-004 A 6= 1.15085e-006 A 8= 2.02231e-007 A10=-6.22681e-009 A12=-1.31485e-010

第12面
K = 4.00175e-001 A 4=-1.11147e-003 A 6=-9.23126e-006 A 8= 1.76880e-007 A10=-3.25275e-007 A12= 5.29989e-008

第13面
K =-2.28521e+001 A 4= 2.76524e-004 A 6= 3.56901e-005 A 8= 1.02905e-005 A10=-1.38856e-006 A12= 1.77055e-007

第15面
K = 2.26273e+000 A 4= 6.91787e-004 A 6= 1.16931e-004 A 8=-1.38331e-005 A10= 5.39652e-007 A12= 4.14911e-008

第16面
K = 5.52854e-001 A 4= 2.52484e-003 A 6=-6.59302e-005 A 8=-2.37895e-006 A10=-1.08694e-006 A12= 8.35014e-008

各種データ
ズーム比 15.57

焦点距離 5.16 27.77 80.25
Fナンバー 3.20 4.70 5.70
半画角 33.48 7.94 2.76
像高 3.41 3.88 3.88
レンズ全長 58.02 67.00 81.86
BF 8.42 18.21 8.35

d 5 0.26 18.88 28.84
d11 21.41 3.22 0.12
d18 7.86 6.62 24.49
d21 6.12 15.91 6.04

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 46.34 6.30 1.52 -2.46
2 6 -7.81 7.15 1.48 -4.02
3 12 14.46 4.78 -0.27 -3.85
4 19 29.10 2.35 -0.25 -1.55

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -86.16
2 2 64.54
3 4 55.33
4 6 -11.37
5 8 -11.60
6 10 16.81
7 12 14.66
8 15 -14.73
9 17 14.39
10 19 13.98
11 20 -25.69
[数値参考
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 36.769 0.60 1.85478 24.8
2 24.756 2.65 1.49700 81.5
3 113.872 0.20
4 33.575 1.90 1.69680 55.5
5 199.347 (可変)
6* -53.794 0.60 1.53110 55.9 L2p
7* 6.374 4.39
8 -40.478 0.50 1.72916 54.7
9 16.817 0.20
10 10.458 1.15 1.92286 18.9
11 18.086 (可変)
12* 4.316 1.10 1.55332 71.7
13 8.995 0.50
14(絞り) ∞ 0.00
15 6.580 0.70 1.80000 29.8
16 3.910 0.40
17* 7.879 1.10 1.53110 55.9 L3p
18* -287.147 (可変)
19 24.710 1.30 1.77250 49.6
20 -15.363 0.30 1.80518 25.4
21 -151.119 (可変)
22 ∞ 1.00 1.51633 64.1
23 ∞ 3.49
像面 ∞

非球面データ
第6面
K =-2.37254e+002 A 4= 9.89982e-005 A 6=-3.45844e-007 A 8=-1.61877e-008 A10=
6.42112e-011 A12= 7.73097e-013

第7面
K =-9.94846e-003 A 4= 3.05312e-004 A 6=-3.94194e-006 A 8= 3.79377e-007 A10=
7.12792e-010 A12=-2.08402e-010

第12面
K =-1.19416e-001 A 4=-3.75959e-004 A 6= 1.11166e-005 A 8=-2.50759e-006 A10=
3.68639e-007 A12= 1.92398e-008

第17面
K =-7.82984e-001 A 4= 5.96118e-004 A 6=-1.35936e-004 A 8= 9.40146e-006 A10=
-1.46695e-006 A12=-1.29864e-006

第18面
K =-1.24244e+005 A 4=-2.11789e-004 A 6= 2.58967e-006 A 8= 7.82902e-006 A10=
-8.76763e-006 A12= 5.50743e-008

各種データ
ズーム比 15.95

焦点距離 4.94 27.92 78.80
Fナンバー 3.51 5.15 6.08
半画角 34.61 7.90 2.82
像高 3.41 3.88 3.88
レンズ全長 55.38 64.35 79.21
BF 10.26 19.35 9.66

d 5 0.65 19.28 29.23
d11 22.00 3.81 0.70
d18 5.39 4.85 22.54
d21 5.25 14.33 4.65

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 46.34 5.35 1.03 -2.41
2 6 -7.81 6.84 1.33 -4.03
3 12 14.46 3.80 -1.05 -3.62
4 19 29.10 1.60 0.09 -0.81

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -90.73
2 2 63.02
3 4 57.67
4 6 -10.69
5 8 -16.23
6 10 25.06
7 12 13.83
8 15 -13.63
9 17 14.46
10 19 12.44
11 20 -21.26
[数値実施例3]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 47.548 1.00 1.85478 24.8
2 31.684 2.90 1.49700 81.5
3 709.473 0.20
4 27.560 2.00 1.69680 55.5
5 71.116 (可変)
6 116.559 0.65 1.69680 55.5
7 6.113 3.90
8 89.535 0.50 1.48749 70.2
9 7.264 0.20
10* 7.322 2.00 1.63550 23.9 L2p
11* 16.651 (可変)
12* 4.297 1.50 1.58313 59.4
13* 9.871 0.58
14(絞り) ∞ 0.00
15* 21.242 0.70 1.60737 27.0 L3p
16* 4.309 0.60
17 5.268 1.40 1.51823 58.9
18 65.131 (可変)
19 34.862 1.85 1.77250 49.6
20 439.314 0.50 1.80518 25.4
21 -64.421 (可変)
22 ∞ 1.00 1.51633 64.1
23 ∞ 0.79
像面 ∞

非球面データ
第10面
K =-2.56117e-001 A 4=-2.25456e-004 A 6= 1.02120e-005 A 8=-3.39102e-007 A10= 1.24412e-008 A12=-2.48564e-010

第11面
K =-1.81471e+001 A 4= 3.63649e-005 A 6=-9.77458e-006 A 8= 3.13539e-007 A10=-6.99280e-009 A12=-9.45264e-011

第12面
K = 5.35730e-001 A 4=-1.09921e-003 A 6=-4.57317e-005 A 8=-1.37667e-006 A10= 2.94977e-007 A12= 1.41087e-008

第13面
K =-1.06650e+001 A 4= 3.80632e-004 A 6= 2.45994e-004 A 8= 1.72528e-005 A10=-1.26302e-006 A12= 1.29932e-007

第15面
K = 4.49208e+000 A 4= 1.87248e-003 A 6= 2.04984e-004 A 8=-1.59008e-005 A10=-1.23179e-006 A12=-7.04818e-008

第16面
K = 1.35013e+000 A 4= 2.54657e-003 A 6=-1.68711e-004 A 8=-3.20779e-005 A10=-4.08649e-006 A12=-3.78599e-007

各種データ
ズーム比 15.89

焦点距離 5.17 27.90 82.14
Fナンバー 3.20 4.75 5.83
半画角 33.41 7.91 2.70
像高 3.41 3.88 3.88
レンズ全長 57.68 66.66 81.52
BF 9.12 18.88 8.45

d 5 0.43 19.06 29.02
d11 21.40 3.20 0.10
d18 6.76 5.55 23.99
d21 6.82 16.57 6.14

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 46.34 6.10 1.06 -2.80
2 6 -7.81 7.25 1.07 -4.48
3 12 14.46 4.78 -0.72 -4.23
4 19 29.10 2.35 0.48 -0.85

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -114.42
2 2 66.64
3 4 63.38
4 6 -9.28
5 8 -16.25
6 10 18.98
7 12 11.88
8 15 -9.04
9 17 10.97
10 19 48.92
11 20 69.81
[数値参考
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 42.869 0.60 1.85478 24.8
2 26.442 2.95 1.49700 81.5
3 160.460 0.20
4 30.623 2.10 1.69680 55.5
5 158.033 (可変)
6* -28.071 0.60 1.53110 55.9 L2p
7* 6.124 4.39
8 -67.086 0.50 1.72916 54.7
9 21.276 0.20
10 10.719 1.15 1.92286 18.9
11 16.641 (可変)
12* 3.665 1.10 1.55332 71.7
13 4.258 0.80
14(絞り) ∞ 0.00
15 5.816 0.70 1.80000 29.8
16 3.786 0.40
17* 5.125 1.10 1.53110 55.9 L3p
18* -315.545 (可変)
19 29.872 1.65 1.77250 49.6
20 -8.437 0.30 1.80518 25.4
21 -63.726 (可変)
22 ∞ 1.00 1.51633 64.1
23 ∞ 3.26
像面 ∞

非球面データ
第6面
K =-4.68248e+001 A 4= 9.60704e-005 A 6= 1.28596e-006 A 8=-3.56499e-008 A10=
1.19549e-010 A12= 6.58136e-013

第7面
K =-4.40854e-001 A 4= 4.30239e-004 A 6= 4.76441e-006 A 8= 2.85714e-007 A10=
2.06561e-008 A12=-6.12536e-010

第12面
K =-2.54296e-001 A 4=-1.22040e-004 A 6= 3.42432e-005 A 8= 1.02144e-006 A10=
-1.09929e-007 A12= 2.40967e-008

第17面
K =-3.65424e-001 A 4= 1.43352e-003 A 6=-1.16264e-004 A 8= 7.55215e-006 A10=
-2.86315e-006 A12=-9.08714e-007

第18面
K =-7.53220e+004 A 4= 7.97250e-004 A 6=-2.75252e-005 A 8= 1.23320e-005 A10=
-8.68427e-006 A12=-1.26292e-007

各種データ
ズーム比 16.79

焦点距離 4.73 25.51 79.39
Fナンバー 3.29 4.68 6.08
半画角 35.79 8.64 2.79
像高 3.41 3.88 3.88
レンズ全長 56.59 65.57 80.43
BF 10.03 17.69 6.78

d 5 0.95 19.58 29.53
d11 22.00 3.81 0.70
d18 5.39 6.27 25.18
d21 5.25 12.92 2.01

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 46.34 5.85 1.35 -2.40
2 6 -7.81 6.84 0.98 -4.44
3 12 14.46 4.10 -0.33 -3.43
4 19 29.10 1.95 0.30 -0.81

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -82.11
2 2 63.24
3 4 54.14
4 6 -9.41
5 8 -22.10
6 10 29.86
7 12 28.63
8 15 -16.01
9 17 9.51
10 19 8.68
11 20 -12.11
[数値実施例5]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 13.359 0.50 1.92286 18.9
2 10.149 2.68 1.78800 47.4
3 59.994 (可変)
4 53.592 0.30 1.77250 49.6
5 4.719 2.42
6 -11.137 0.30 1.77250 49.6
7 19.262 0.05
8* 9.131 1.26 1.63550 23.9 L2p
9* -32.311 (可変)
10* 4.091 1.36 1.69350 53.2
11 -21.689 0.18
12(絞り) ∞ 0.14
13* 12.147 0.31 1.63550 23.9 L3p
14* 3.497 (可変)
15 12.888 1.58 1.60311 60.6
16 -2000.000 (可変)
17 ∞ 1.00 1.51633 64.1
18 ∞ 2.02
像面 ∞

非球面データ
第8面
K =-3.31479e-002 A 4=-1.01862e-004 A 6= 1.20706e-005 A 8=-7.98620e-007

第9面
K = 4.32897e+000 A 4= 6.11365e-005 A 6= 1.21353e-005 A 8=-1.40008e-007 A10=-4.54412e-008 A12= 1.35595e-009

第10面
K =-1.33060e+000 A 4= 1.36298e-003 A 6=-9.75800e-006 A 8=-1.11354e-005

第13面
K =-6.67609e-003 A 4=-7.05452e-004 A 6= 2.25273e-004 A 8= 1.08719e-005 A10= 6.84642e-006 A12=-9.44432e-007

第14面
K =-2.98010e-001 A 4= 1.93189e-003 A 6= 3.72628e-004 A 8= 4.77425e-005

各種データ
ズーム比 7.74

焦点距離 5.15 12.20 39.85
Fナンバー 3.07 3.77 7.05
半画角 32.45 17.46 5.55
像高 3.27 3.84 3.88
レンズ全長 35.21 36.15 50.00
BF 6.42 8.49 5.74

d 3 0.35 4.73 7.67
d 9 12.33 5.17 0.40
d14 5.55 7.20 25.64
d16 2.88 4.96 2.20

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 22.61 3.18 -0.60 -2.30
2 4 -5.88 4.33 0.28 -3.35
3 10 9.83 1.99 -1.47 -2.40
4 15 21.24 1.58 0.01 -0.98

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -49.46
2 2 15.14
3 4 -6.72
4 6 -9.10
5 8 11.34
6 10 5.07
7 13 -7.84
8 15 21.24
[数値実施例6]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 35.064 0.78 1.84666 23.9
2 23.171 3.20 1.49700 81.5
3 -185.480 0.13
4 32.338 2.02 1.71300 53.9
5 93.649 (可変)
6 -143.439 0.42 1.80400 46.6
7 5.512 2.88
8 -24.674 0.40 1.72916 54.7
9 10.754 0.10
10* 9.284 2.05 1.63550 23.9 L2p
11* -41.336 (可変)
12* 6.274 1.47 1.61405 55.0
13* 38.359 0.73
14(絞り) ∞ 0.72
15 6.383 0.50 1.63550 23.9 L3p
16 3.896 0.73
17* 7.827 1.22 1.49700 81.5
18* -95.885 0.20
19 ∞ (可変)
20 113.860 0.40 1.88300 40.8
21 18.066 (可変)
22 14.478 2.54 1.77250 49.6
23 -39.691 0.50 1.92286 18.9
24 -165.955 (可変)
25 ∞ 1.00 1.51633 64.1
26 ∞ 1.20
像面 ∞

非球面データ
第10面
K = 4.35075e-001 A 4=-2.37954e-004 A 6=-5.85961e-006 A 8=-1.90896e-007 A10= 1.43676e-008

第11面
K =-3.14496e+001 A 4=-3.74365e-004 A 6=-9.84448e-006 A 8= 2.76983e-007 A10=-1.49358e-009

第12面
K =-1.01700e+000 A 4=-4.14614e-004 A 6=-1.54346e-005 A 8=-1.09721e-006 A10= 1.05705e-007

第13面
K =-2.84295e+001 A 4=-6.91609e-004 A 6=-2.55995e-005 A 8= 1.85760e-006 A10= 4.19133e-008

第17面
K = 1.36129e-001 A 4= 1.73512e-003 A 6=-2.95783e-005 A 8= 2.30519e-005 A10= 4.91735e-007

第18面
K =-3.02608e+003 A 4= 1.05336e-003 A 6= 1.98544e-005 A 8= 1.00614e-005 A10= 7.68646e-007

各種データ
ズーム比 19.91

焦点距離 4.53 17.67 90.10
Fナンバー 3.10 4.96 7.46
半画角 36.36 12.37 2.46
像高 3.33 3.88 3.88
レンズ全長 50.74 63.10 77.35
BF 9.04 12.48 6.27

d 5 0.58 12.23 24.21
d11 16.89 5.54 0.10
d19 1.61 6.07 10.86
d21 2.14 6.31 15.43
d24 6.33 9.76 3.56

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 38.33 6.13 1.19 -2.70
2 6 -6.09 5.85 0.25 -4.58
3 12 11.16 5.57 0.45 -4.22
4 20 -24.37 0.40 0.25 0.04
5 22 18.21 3.04 0.07 -1.63

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -83.19
2 2 41.66
3 4 68.34
4 6 -6.59
5 8 -10.22
6 10 12.12
7 12 12.01
8 15 -17.07
9 17 14.62
10 20 -24.37
11 22 14.02
12 23 -56.64
[数値実施例7]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 63.324 0.65 1.85146 24.0
2 37.266 3.00 1.49700 81.5
3 -1428.064 0.20
4 33.602 2.23 1.69680 55.5
5 107.379 (可変)
6 55.404 0.65 1.69680 55.5
7 6.552 4.20
8 -22.845 0.50 1.48749 70.2
9 8.323 0.20
10* 7.382 2.10 1.63550 23.9 L2p
11* 19.349 (可変)
12* 5.008 1.50 1.58313 59.4
13* 11.173 0.58
14(絞り) ∞ 0.00
15* 13.416 0.70 1.60737 27.0 L3p
16* 5.444 0.60
17 7.508 1.40 1.51823 58.9
18 31.719 0.00
19 ∞ (可変)
20 -607.242 1.00 1.60000 60.0
21 -44.511 (可変)
22 20.120 1.85 1.77250 49.6
23 -19.678 0.50 1.80518 25.4
24 742.217 (可変)
25 ∞ 1.00 1.51633 64.1
26 ∞ 0.50
像面 ∞

非球面データ
第10面
K =-1.44460e-001 A 4=-4.30587e-004 A 6= 1.02379e-005 A 8=-4.16173e-007 A10= 1.81788e-008 A12=-4.33929e-010

第11面
K =-1.10632e+001 A 4=-1.73479e-004 A 6= 1.47628e-006 A 8= 2.48821e-007 A10=-5.79043e-009 A12=-1.18708e-010

第12面
K = 4.35934e-001 A 4=-9.99054e-004 A 6=-9.95838e-006 A 8=-2.84094e-007 A10=-3.38893e-007 A12= 5.29450e-008

第13面
K =-2.33257e+001 A 4= 2.61657e-004 A 6= 2.64226e-005 A 8= 9.10594e-006 A10=-1.45053e-006 A12= 1.75141e-007

第15面
K = 1.46252e+000 A 4= 5.89980e-004 A 6= 9.99875e-005 A 8=-1.41772e-005 A10= 4.51780e-007 A12= 4.21404e-008

第16面
K = 6.96492e-001 A 4= 2.53457e-003 A 6=-6.06921e-005 A 8=-1.90801e-006 A10=-1.13544e-006 A12= 8.28676e-008

各種データ
ズーム比 20.82
広角 中間 望遠
焦点距離 5.04 29.32 104.99
Fナンバー 3.22 4.36 6.36
半画角 34.06 7.53 2.11
像高 3.41 3.88 3.88
レンズ全長 58.25 75.07 93.97
BF 9.31 19.28 5.96

d 5 0.24 24.62 36.21
d11 19.95 2.59 0.10
d19 5.63 4.50 1.13
d21 2.12 3.08 29.58
d24 7.29 17.26 3.94

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 53.80 6.08 1.39 -2.48
2 6 -7.59 7.65 1.49 -4.34
3 12 16.20 4.78 -1.18 -4.50
4 20 80.00 1.00 0.67 0.05
5 22 27.96 2.35 -0.09 -1.41

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -107.60
2 2 73.13
3 4 69.33
4 6 -10.72
5 8 -12.45
6 10 17.58
7 12 14.28
8 15 -15.60
9 17 18.61
10 20 80.00
11 22 13.14
12 23 -23.80
Figure 0006274749
次に、本発明のズームレンズを撮影光学系として用いたデジタルスチルカメラの実施例について図15を用いて説明する。図15において、20はカメラ本体、21は実施例1〜7で説明したいずれかのズームレンズによって構成された撮影光学系である。22はカメラ本体に内蔵され、撮影光学系21によって形成された被写体像を受光するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。23は固体撮像素子22によって光電変換された被写体像に対応する情報を記録するメモリである。24は液晶ディスプレイパネル等によって構成され、固体撮像素子22上に形成された被写体像を観察するためのファインダである。このように本発明のズームレンズをデジタルスチルカメラ等の撮像装置に適用することにより、高ズーム比で、光軸方向に小型化され、全ズーム領域において高い光学性能を有する撮像装置が得られる。
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
L4 第4レンズ群
L5 第5レンズ群
PL 樹脂レンズ
SP 開口絞り
FP フレアカット絞り
G 光学フィルター
IP 像面
d d線
g g線
ΔS サジタル像面
ΔM メリディオナル像面
ω 半画角
Fno Fナンバー

Claims (13)

  1. 物体側より像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、1つ以上のレンズ群を含む後群により構成され、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズにおいて、
    前記第2レンズ群は、物体側より像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ、負の屈折力の第2レンズ、正の屈折力の樹脂レンズである第3レンズより構成され、
    前記第3レンズ群が含むレンズのうち、負の屈折力の樹脂レンズは1つであり、
    前記第3レンズの焦点距離をf2p、前記第3レンズ群に含まれる負の屈折力の樹脂レンズの焦点距離をf3p、望遠端における全系の焦点距離をftとしたとき、
    0.10<|f3p/ft|≦0.20
    −2.40<f2p/f3p<−0.34
    なる条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
  2. 前記第3レンズ及び前記第3レンズ群に含まれる負の屈折力の樹脂レンズは、物体側の面と像側の面がそれぞれ空気に接していることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  3. 前記第2レンズ群の焦点距離をf2としたとき、
    −30.0<ft/f2<−5.0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載のズームレンズ。
  4. 前記第3レンズ群の焦点距離をf3としたとき、
    3.0<ft/f3<15.0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  5. 前記第3レンズの材料のd線に対する屈折率をNd2p、アッベ数をνd2p、前記第3レンズ群に含まれる負の屈折力の樹脂レンズの材料のd線に対する屈折率をNd3p、アッベ数をνd3pとしたとき、
    1.45<Nd2p<2.59×10−4×νd2p−2.64×10−2×νd2p+2.213
    νd2p<60.0
    1.45<Nd3p<2.59×10−4×νd3p−2.64×10−2×νd3p+2.213
    νd3p<60.0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  6. 前記第3レンズの材料の20℃における屈折率の温度係数をτ2p、前記第3レンズ群に含まれる負の屈折力の樹脂レンズの材料の20℃における屈折率の温度係数をτ3pとしたとき、
    −5.0×10−4/℃<τ2p<−5.0×10−6/℃
    −5.0×10−4/℃<τ3p<−5.0×10−6/℃
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  7. 前記第3レンズの材料の線膨張係数をα2p、前記第3レンズ群に含まれる負の屈折力の樹脂レンズの材料の線膨張係数をα3pとしたとき、
    1.0×10−5/℃<α2p<10.0×10−5/℃
    1.0×10−5/℃<α3p<10.0×10−5/℃
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  8. 前記第3レンズの材料のd線に対するアッベ数をνd2pとしたとき、
    15.0<νd2p<35.0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  9. 前記第3レンズ群に含まれる負の屈折力の樹脂レンズの材料のd線に対するアッベ数をνd3pとしたとき、
    15.0<νd3p<35.0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  10. 前記後群は、正の屈折力の第4レンズ群からなることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  11. 前記後群は、物体側より像側へ順に配置された、負の屈折力の第4レンズ群と正の屈折力の第5レンズ群からなることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  12. 前記後群は、物体側より像側へ順に配置された、正の屈折力の第4レンズ群と正の屈折力の第5レンズ群からなることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のズームレンズと、該ズームレンズによって形成される像を受光する撮像素子を有することを特徴とする撮像装置。
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