JP6274201B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用空調装置に関する。
従来、ヒートポンプを利用して車室内の冷房および暖房を行う車両用空調装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示の車両用空調装置では、暖房用の冷媒サイクル経路と、暖房用の冷媒サイクル経路の一部を共用する冷房用の冷媒サイクル経路とを切り替えて車室内の空調を行っている(例えば、特許文献1の図1)。
特開平8−197937号公報
しかしながら、このような冷媒経路の一部を共用して2つの冷媒サイクル経路を切り替える車両用空調装置では、暖房用の冷媒サイクル使用時に、共用部分を介して冷房用の冷媒サイクルに冷媒が流れ込み、冷房用の冷媒サイクル内で冷媒の液化、いわゆる、寝込みが生じることがある。この結果、暖房用の冷媒サイクル内における冷媒量が減少し、暖房性能が低下するという問題がある。
この種の問題は、特許文献1に開示の車両用空調装置に限らず、様々なパターンで第1冷媒サイクルと第2冷媒サイクルとを有し、冷媒通路の一部を共用する場合に起こりうる。
本発明の目的は、第1冷媒サイクル内における冷媒量の減少を解消し、空調性能の低下を抑制する車両用空調装置を提供することである。
本発明の一態様に係る車両用空調装置は、冷媒を循環させる経路であって、第1ヒートポンプサイクルを形成する第1冷媒サイクルと、冷媒を循環させる経路であって、前記第1ヒートポンプサイクルと異なる第2ヒートポンプサイクルを形成し、前記第1冷媒サイクルと一部の経路を共用する第2冷媒サイクルと、前記第1冷媒サイクルに含まれ、低温低圧冷媒と車両の発熱部材の冷却液との間で熱交換を行って冷媒を気化させる第1水冷媒熱交換器と、高温高圧冷媒と熱輸送用の冷却液との間で熱交換を行って冷媒を凝縮させる第2水冷媒熱交換器と、前記発熱部材および前記第1水冷媒熱交換器を流れる前記冷却液の流量を調整する流量調整手段と、前記第2冷媒サイクルへの冷媒の流入による前記第1冷媒サイクルにおける冷媒量の減少を検知する検知手段と、前記第1冷媒サイクルにおける冷媒量の減少が検知された場合、前記流量調整手段を制御し、前記冷却液の流量を低下させる制御手段と、前記第1冷媒サイクルと前記第2冷媒サイクルとで共用し、冷媒を圧縮して吐出するコンプレッサと、冷媒から外気に熱を放熱させて冷媒を凝縮させる室外コンデンサと、車室内へ送られる吸気から熱を吸収して冷媒を気化させるエバポレータと、を具備し、前記第1冷媒サイクルには、前記第2水冷媒熱交換器と、前記第1水冷媒熱交換器と、前記コンプレッサとが含まれ、この順で冷媒が流れ、前記第2冷媒サイクルには、前記コンプレッサと、前記第2水冷媒熱交換器と、前記室外コンデンサ、前記エバポレータとが含まれ、この順で冷媒が流れる構成を採る。
本発明によれば、第1冷媒サイクル内における冷媒量の減少を解消し、空調性能の低下を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る車両用空調装置を示す構成図 本発明の実施の形態1に係る車両用空調装置における暖房モードの動作を説明する図 本発明の実施の形態1に係る車両用空調装置におけるエアコンECU周辺の機能構成を示すブロック図 図3に示したエアコンECUの詳細な動作手順を示すフロー図 図4に示した寝込み冷媒判定処理手順を示すフロー図 寝込み冷媒判定基準を説明するための図 図4に示した寝込み冷媒回収運転手順を示すフロー図 図4に示した通常運転手順を示すフロー図 冷媒の寝込みの様子を冷媒の吐出圧力および吸入圧力と共に示した図 実施の形態1の車両用空調装置の冷却液配管の変形例を示す図 実施の形態1の車両用空調装置の冷媒回路の変形例を示す図 本発明の実施の形態2に係る車両用空調装置を示す構成図 本発明の実施の形態2に係る車両用空調装置における暖房モードの動作を説明する図 本発明の実施の形態2に係る車両用空調装置におけるエアコンECU周辺の機能構成を示すブロック図 図4に示した寝込み冷媒回収運転手順を示すフロー図 冷媒の寝込みの様子を冷媒の吐出圧力および吸入圧力と共に示した図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る車両用空調装置を示す構成図である。
車両用空調装置1は、エンジン(内燃機関)を有する車両に搭載されて、車室内の暖房、除湿および冷房を行う装置である。
車両用空調装置1は、第1水冷媒熱交換器11、第2水冷媒熱交換器12、開閉弁13、電磁弁付き膨張弁14、第2ウォータポンプ16、アキュムレータ17、膨張弁37、コンプレッサ(圧縮機)38、室外コンデンサ39、エンジン冷却部40、ヒーターコア44、エバポレータ48、および、これらの間を結ぶ冷却液の配管および冷媒配管等を具備する。ヒーターコア44と、エバポレータ48とは、HVAC(Heating, Ventilation, and Air Conditioning)70の吸気通路内に配置される。HVAC70には、吸気を流すブロアファン(図示せず)が設けられている。
第1水冷媒熱交換器11は、低温低圧の冷媒を流す通路と、冷却液を流す通路とを有し、冷媒と冷却液との間で熱交換を行う。第1水冷媒熱交換器11には、所定の運転モードのときに、低温低圧の冷媒が供給され、且つ、エンジン冷却部40との間で配管h1、h2を介して冷却液が循環的に流されて、冷却液から低温低圧冷媒へ熱を移動させる。
第2水冷媒熱交換器12は、高温高圧の冷媒を流す通路と、冷却液を流す通路とを有し、冷媒と冷却液との間で熱交換を行う。第2水冷媒熱交換器12には、所定の運転モードのときに、ヒーターコア44との間で冷却液が循環的に流されて、高温高圧冷媒から冷却液へ熱を放出させる。
第2水冷媒熱交換器12の冷却液の入口と出口とにそれぞれ接続されている2つの配管h3,h4には、何れか一方に第2ウォータポンプ16が設けられている。これら2つの配管h3,h4は、ヒーターコア44に接続されている。
第2ウォータポンプ16は、例えば電気的な駆動により、第2水冷媒熱交換器12とヒーターコア44との間で冷却液を循環させることが可能なポンプである。
第2水冷媒熱交換器12の冷媒の入口に接続されている冷媒配管j1は、コンプレッサ38の吐出口に接続されている。第2水冷媒熱交換器12の冷媒の出口に接続されている冷媒配管j2は、2つに分岐している。そして、分岐した内の一方の冷媒配管は、開閉弁13を介して、室外コンデンサ39の冷媒の入口に接続されている。分岐した内の他方の冷媒配管j3は、電磁弁付き膨張弁14を介して第1水冷媒熱交換器11の冷媒の入口に接続されている。
第1水冷媒熱交換器11の冷媒の出口に接続されている冷媒配管j4は、アキュムレータ17を介して、コンプレッサ38の冷媒吸入口に接続されている。コンプレッサ38の冷媒吸入口には、エバポレータ48の冷媒配管も合流接続されている。
開閉弁13は、例えば電気的な制御により、冷媒配管の開閉を切り替える弁である。
電磁弁付き膨張弁14は、例えば電気的な制御により、冷媒配管の開閉を切り替えられると共に、開としたときに膨張弁として機能する弁である。
アキュムレータ17は、第1水冷媒熱交換器11を通過した気化した冷媒と未気化の冷媒とを分離して、気化した冷媒のみをコンプレッサ38へ送る。
コンプレッサ38は、電気により駆動して、吸入した冷媒を高温高圧に圧縮して吐出する。圧縮された冷媒は、第2水冷媒熱交換器12へ送られる。
エンジン冷却部40は、エンジンの周囲に冷却液を流すウォータジャケットと、ウォータジャケットおよび第1水冷媒熱交換器11に冷却液を流す第1ウォータポンプ42とを具備し、ウォータジャケットに流れる冷却液へエンジンから熱を放出させる。第1ウォータポンプ42は、例えば、エンジンの動力により回転する。
ヒーターコア44は、冷却液と空気との間で熱交換を行う機器であり、車室内へ空気を供給するHVAC70の吸気通路内に配置される。ヒーターコア44には、加熱された冷却液が供給され、暖房運転時に車室内へ送られる吸気に熱を放出する。
エバポレータ48は、低温低圧の冷媒と、空気との間で熱交換を行う機器であり、HVAC70の吸気通路内に配置される。エバポレータ48には、冷房運転時または除湿運転時に低温低圧の冷媒が流され、車室内へ供給される吸気を冷却する。
膨張弁37は、高圧の冷媒を低温低圧に膨張して、エバポレータ48に吐出する。膨張弁37は、エバポレータ48に近接して配置されている。
室外コンデンサ39は、冷媒を流す通路と、空気を流す通路とを有し、例えばエンジンルーム内の車両の先頭付近に配置されて、冷媒と外気との間で熱交換を行う。室外コンデンサ39には、冷房モードおよび除湿モードのときに、高温高圧の冷媒が流されて、冷媒から外気へ熱を排出させる。室外コンデンサ39には、例えば、ファンにより外気が吹き付けられる。
次に、車両用空調装置1の動作について説明する。
<暖房モードの動作>
図2は、車両用空調装置1における暖房モードの動作を説明する図である。
暖房モードの運転が要求された場合には、図2に示すように、開閉弁13が閉、電磁弁付き膨張弁14が開、第2ウォータポンプ16がオン作動する。
さらに、コンプレッサ38が作動することで、冷媒は、第2水冷媒熱交換器12、電磁弁付き膨張弁14、第1水冷媒熱交換器11、アキュムレータ17、および、コンプレッサ38を、この順で循環的に流れる。この経路を暖房用冷媒サイクル(第1冷媒サイクルに相当)という。
その際、コンプレッサ38により圧縮された高温高圧冷媒は、第2水冷媒熱交換器12にて冷却液へ熱を放出して凝縮する。また、電磁弁付き膨張弁14により膨張された低温低圧冷媒は、第1水冷媒熱交換器11にて冷却液から熱を吸収して気化する。
冷却液は、2経路に分かれて各々独立的に流れる。第1経路の冷却液は、エンジン冷却部40と第1水冷媒熱交換器11との間を循環的に流れる。第1経路の冷却液は、エンジン冷却部40においてエンジンを冷却し、第1水冷媒熱交換器11において低温低圧の冷媒に熱を放出する。
第2経路の冷却液は、第2ウォータポンプ16により第2水冷媒熱交換器12とヒーターコア44との間を循環的に流れる。第2経路の冷却液は、第2水冷媒熱交換器12において高温高圧の冷媒から熱を吸収し、ヒーターコア44において車室内へ送られる吸気へ熱を放出する。
これにより、車室内の暖房が行われる。
車両用空調装置1は、このような動作の過程において、外気低温時(例えば、−20℃)には、低温環境に設置されている室外コンデンサ39の冷媒飽和圧力が低下するため、温度が高い第1水冷媒熱交換器11よりも室外コンデンサ39の圧力が低下し、コンプレッサ38の冷媒吸入口で暖房用冷媒サイクルと合流接続されたエバポレータ48の冷媒配管(冷房用冷媒サイクル(第2冷媒サイクルに相当)の一部)に冷媒が流れてしまう。エバポレータ48の冷媒配管に流れ込んだ冷媒は、室外コンデンサ39において寝込みが生じる。
一般的には、暖房用冷媒サイクルから冷房用冷媒サイクルへの冷媒の流入を阻止する逆止弁を設けることが考えられる。しかし、逆止弁を設けた場合には、逆止弁を冷媒が通過する運転モード時(冷房時)に、圧損が生じて、空調性能が低下すると共に、コストの増大を招いてしまう。
そこで、本実施の形態では、車両用空調装置1に逆止弁を設けず、エアコンECU(Electronic Control Unit)が装置内の各部を制御して、寝込み冷媒を回収する場合について説明する。
<エアコンECU周辺の機能構成>
図3は、本発明の実施の形態1に係る車両用空調装置1におけるエアコンECU周辺の機能構成を示すブロック図である。
吐出温度検出部101は、コンプレッサ38から吐出された冷媒の温度を検出し、検出した冷媒の温度をエアコンECU109に通知する。吐出圧力検出部102は、コンプレッサ38から吐出された冷媒の圧力を検出し、検出した冷媒の圧力をエアコンECU109に通知する。
運転モード記憶部103は、車両用空調装置1の現在の運転モード、すなわち、暖房モード、冷房モード、除湿モード等を記憶し、エアコンECU109に通知する。
ACスイッチ部104は、ユーザが車室内の空調を制御するスイッチであり、エアコンのオンオフ、温度、風量等の指示をユーザから受け付け、ユーザからの指示をエアコンECU109に出力する。
吹き出し温度検出部105は、HVAC70内において、ヒーターコア44またはエバポレータ48が熱交換して、車室内へ供給する吸気の吹き出し温度を検出し、検出した吹き出し温度をエアコンECU109に通知する。
コンプレッサ制御部106は、エアコンECU109の制御に基づいて、コンプレッサ38の回転数を制御し、また、コンプレッサ38の回転数等をエアコンECU109に通知する。
ブロアファン制御部107は、エアコンECU109の制御に基づいて、HVAC70内のブロアファンの回転数を制御し、また、ブロアファンの回転数等をエアコンECU109に通知する。
ウォータポンプ制御部108は、エアコンECU109の制御に基づいて、エンジン冷却部40内部の第1ウォータポンプ42及び第2ウォータポンプ16の回転数を制御し、また、第1ウォータポンプ42及び第2ウォータポンプ16の回転数等をエアコンECU109に通知する。
エアコンECU109は、各種検出部、スイッチ、各種制御部からの情報に基づいて、暖房モード時に冷房用冷媒サイクルにて寝込みが生じていないか判定し、寝込みが生じている場合には、寝込み冷媒を暖房用冷媒サイクルに回収する寝込み冷媒回収運転を行い、寝込みが生じていない場合には、通常運転を行う。エアコンECU109の詳細な動作については後述する。
<エアコンECUの動作>
次に、上述したエアコンECU109の詳細な動作について、図4を用いて説明する。
図4において、ステップ(以下、「ST」と省略する)201では、イグニッションのオン操作を受けて、エアコンEUC109が起動し、ST202では、エアコンECU109が各種検出部及びHVAC70が備えた各種ドアを開閉する為のアクチュエータを初期化する。
ST203では、エアコンECU109がACスイッチ部104からエアコンオンの指示を受けたか否かを判定し、エアコンオンの指示を受けた(YES)場合には、ST204に移行し、エアコンオンの指示を受けていない(NO)場合には、エアコンECU109の動作を終了する。
ST204では、エアコンECU109は、各種検出部より検出情報を取得し、ST205では、寝込み冷媒判定処理を行う。寝込み冷媒判定処理の詳細については後述する。
ST206では、エアコンECU109は、ST205における寝込み冷媒判定処理の結果、冷媒の寝込みが生じているか否かを判定し、寝込みが生じている(YES)場合には、ST207に移行し、寝込みが生じていない(NO)場合には、ST208に移行する。
ST207では、エアコンECU109は、寝込み冷媒回収運転を行い、ST203に戻る。寝込み冷媒回収運転の詳細については後述する。
ST208では、エアコンECU109は、通常運転を行い、ST203に戻る。通常運転の詳細については後述する。
<寝込み判定処理>
次に、図4に示した寝込み冷媒判定処理について、図5を用いて説明する。
図5において、ST301では、エアコンECU109は、コンプレッサ38の回転数に変更がないか判定し、変更がない(YES)場合には、ST302に移行し、変更がある(NO)場合には、ST308に移行する。
ST302では、エアコンECU109は、HVAC70内のブロアファンの回転数(風量)に変更がないかを判定し、変更がない(YES)場合には、ST303に移行し、変更がある(NO)場合には、ST308に移行する。
ST303では、エアコンECU109は、運転モードに変更がないかを判定し、変更がない(YES)場合には、ST304に移行し、変更がある(NO)場合には、ST308に移行する。
ST304では、エアコンECU109は、第2ウォータポンプ16の回転数に変更がないかを判定し、変更がない(YES)場合には、ST305に移行し、変更がある(NO)場合には、ST308に移行する。なお、ST301〜ST304の手順は、いずれの順で行われてもよいし、同時に行われてもよい。
ST305では、エアコンECU109は、寝込み判定用タイマが設定されているか判定し、設定されている(YES)場合には、ST310に移行し、設定されていない(NO)場合には、ST306に移行する。
ST306では、エアコンECU109は、冷媒の吐出温度Tdと、第2水冷媒熱交換器12における冷却液の出口水温Tsc_outを取得して、これらを基準値として記憶し、ST307では、寝込み判定用タイマを設定値Twait秒に設定し、寝込み冷媒判定処理を終了する。
ST308では、エアコンECU109は、ST307において設定された寝込み判定用タイマを消去し、ST309では、冷媒の寝込みが生じていないと判定し、寝込み冷媒判定処理を終了する。
ST310では、エアコンECU109は、寝込み判定用タイマが設定値Twait秒経過したかを判定し、Twait秒経過した(YES)場合には、ST312に移行し、Twait秒経過していない(NO)場合、ST311において、冷媒の寝込みが生じていないと判定し、寝込み冷媒判定処理を終了する。
ST312では、エアコンECU109は、冷媒の吐出温度Tdと、第2水冷媒熱交換器12における冷却液の出口水温Tsc_outを取得し、ST313では、ST306において記憶した基準値と、ST312において取得した冷媒の吐出温度Td及び冷却液の出口水温Tsc_outとから、冷媒の吐出温度Tdの変化分ΔTdが0以上、かつ、第2水冷媒熱交換器12の出口水温の変化分ΔTsc_outが0より小さいという条件を満たすか判定する。この条件を満たす(YES)場合には、ST314に移行し、この条件を満たさない(NO)場合には、ST315に移行する。
ST314では、エアコンECU109は、冷媒の寝込みが生じていると判定し、一方、ST315では、冷媒の寝込みが生じていないと判定する。
ST316では、寝込み判定用タイマを消去し、寝込み冷媒判定処理を終了する。
このように、寝込み冷媒判定処理では、コンプレッサ回転数、ブロアファン回転数、運転モード(外気温度及び環境温度に相当)および第2ウォータポンプ回転数に変更がないという条件の下、吐出温度Tdが一定または上昇しているにもかかわらず、第2水冷媒熱交換器12の出口水温Tsc_outが下がったときに、冷媒の寝込みが生じていると判定する。この様子を図6に示す。
図6(a)は、冷媒の寝込みの様子を冷媒の吐出圧力および吸入圧力と共に示した図であり、横軸が時間を、縦軸が圧力および温度を示している。また、実線が寝込みの状態を示すコンプレッサ吸入部過熱度を、点線が冷媒の吐出圧力を、一点鎖線が冷媒の吸入圧力をそれぞれ示している。なお、コンプレッサ吸入部過熱度は、冷媒が寝込むと大きくなり、冷媒の寝込みが解消すると小さくなる。
図6(b)は、冷媒の吸入温度Tsおよび吐出温度Tdを示した図であり、横軸が時間を、縦軸が温度を示している。また、実線が吐出温度Tdを示し、点線が吸入温度Tsを示している。また、図6(c)は、第1水冷媒熱交換器の出口水温を示した図であり、横軸が時間を、縦軸が温度を示している。
図6の区間Twaitにおいて、図6(a)より、コンプレッサ吸入部過熱度が上昇していることから、冷媒の寝込みが生じていることが分かる。このとき、吐出温度Tdが一定または上昇しているのに対して(図6(b)参照)、第2水冷媒熱交換器の出口水温が低下している(図6(c)参照)。
なお、冷媒の寝込みは、すなわち、暖房用冷媒サイクルにおける冷媒量の減少を意味するため、寝込み冷媒判定処理は暖房用冷媒サイクルの冷媒量の減少を検知する手段に相当する。
また、上記の説明では、コンプレッサ回転数、ブロアファン回転数、運転モード(外気温度及び環境温度に相当)および第2ウォータポンプ回転数に変更がないという条件の下、寝込み冷媒判定処理に冷媒の吐出温度Tdと、第2水冷媒熱交換器12における冷却液の出口水温Tsc_outとを用いたが、これに限るものではない。例えば、上記条件の下、冷媒の吐出圧力と吐出温度から判定してもよく、この場合、吐出温度一定で吐出圧力が低下したら、冷媒の寝込みが生じていると判定する。また、冷媒サイクルが過少冷媒の状態であることを示すコンプレッサ吸入部過熱度を直接測定してもよく、この場合、この加熱度が上昇したら、冷媒の寝込みが生じていると判定する。
<寝込み冷媒回収運転>
次に、図4に示した寝込み冷媒回収運転について、図7を用いて説明する。
図7において、ST401では、エアコンECU109は、エンジン冷却部40内部の第1ウォータポンプ42を停止させ、ST402では、吹き出し温度と目標吹き出し温度との差分が所定の閾値以上かを判定し、差分が閾値以上である(YES)場合には、第1ウォータポンプ42を停止したまま、ST402に戻り、差分が閾値未満である(NO)場合には、ST403に移行する。
ST403では、エアコンECU109は、第1ウォータポンプ42を再始動させ、寝込み冷媒回収運転を終了する。
このように、寝込みが生じた場合に、エンジン冷却部40内部の第1ウォータポンプを停止することにより、第1水冷媒熱交換器11の低圧が下がり、室外コンデンサ39に貯留した液冷媒をコンプレッサ38に回収し、暖房用冷媒サイクルに戻すことができる。
なお、上記の説明では、寝込み冷媒回収運転において、第1ウォータポンプ42を停止するとして説明したが、本発明はこれに限らず、第1ウォータポンプ42の回転数を所定値以下に減少させてもよい。ここで、所定値としては、エンジンの冷却液水温が安定した際における第1ウォータポンプ42の回転数より小さい値が考えられる。
<通常運転処理>
次に、図4に示した通常運転について、図8を用いて説明する。
図8において、ST501では、エアコンECU109は、目標吹き出し温度を算出する。
ST502では、エアコンECU109は、目標吹き出し温度に基づいて、コンプレッサ38の回転数を指示し、ST503では、目標吹き出し温度に基づいて、第2ウォータポンプ16の回転数を指示する。
<冷媒の寝込みの様子>
図9は、冷媒の寝込みの様子を冷媒の吐出圧力および吸入圧力と共に示した図である。図9において、横軸が時間を、縦軸が圧力および温度を示している。また、実線が寝込みの状態を示すコンプレッサ吸入部過熱度を、点線が冷媒の吐出圧力をそれぞれ示している。
図9より、コンプレッサ吸入部過熱度が上昇し、寝込みが発生した段階で、第1ウォータポンプ42を停止すると、吐出圧力が低下し、これに伴い、コンプレッサ吸入部過熱度も低下して、寝込みが解消することが分かる。図9では、その後、コンプレッサ吸入部過熱度が十分低下し、暖房用冷媒サイクルに寝込み冷媒を回収すると、吐出圧力が上昇するので、第1ウォータポンプ42を再始動している。
<実施の形態1の効果>
このように、本実施の形態の車両用空調装置1では、コンプレッサ38および一部の経路を共用する暖房用冷媒サイクルと冷房用冷媒サイクルとを有し、エアコンECU109が冷房用冷媒サイクルへの冷媒の流入による暖房用冷媒サイクルにおける冷媒量の減少を検知した場合、第1水冷媒熱交換器11とエンジン冷却部40との間で冷却液を輸送する第1ウォータポンプ42を停止させる。
これにより、第1水冷媒熱交換器11の低圧が下がり、冷房用冷媒サイクルに貯留した液冷媒をコンプレッサ38に回収し、暖房用冷媒サイクルに戻すことができる。この結果、暖房性能の低下を抑制することができる。
また、暖房用冷媒サイクルから冷房用冷媒サイクルへの冷媒の流入を阻止する逆止弁を設けずに済むため、逆止弁を設けた場合に生じる圧損およびこの圧損による空調性能の低下を回避すると共に、コストの増大を抑えることができる。
なお、本実施の形態では、第1水冷媒熱交換器11がエンジン冷却部40との間で冷却液を循環的に流す場合について説明した。しかし、本発明はこれに限らない。第1水冷媒熱交換器11は、例えば、電気自動車に用いられる走行用モータ、走行用モータを駆動するためのインバータ、走行用モータへ電気エネルギーを供給するための蓄電池、車両外部から蓄電池を充電するための充電器、蓄電池の電圧変換を行うためのDC−DC変換器などの、発熱部材との間で冷却液を循環的に流してもよい。
また、本実施の形態では、車両用空調装置1がアキュムレータ17を備える場合について説明した。しかし、本発明はこれに限らず、アキュムレータ17を備えていなくてもよい。
<変形例>
また、本実施の形態では、第1水冷媒熱交換器11とエンジン冷却部40とを冷却液の配管h1、h2で接続し、第2水冷媒熱交換器12とヒーターコア44とを冷却液の配管h3、h4で接続する場合について示したが、これに制限されない。例えば、図10に示すように、エンジン冷却部40と第2水冷媒熱交換器12とを冷却液の配管h1で接続し、第2水冷媒熱交換器12とヒーターコア44とを冷却液の配管h3で接続し、ヒーターコア44と第1水冷媒熱交換器11とを冷却液の配管h4で接続し、第1水冷媒熱交換器11とエンジン冷却部40とを冷却液の配管h2で接続してもよい。これにより、エンジン冷却部40、第2水冷媒熱交換器12、ヒーターコア44、第1水冷媒熱交換器11、エンジン冷却部40の順に冷却液が循環する。
また、本実施の形態では、冷房運転時又は除湿運転時に、コンプレッサ38から吐出された冷媒がサブコンデンサ12を介して室外コンデンサ39へ送られる冷媒回路を示したが、この回路構成に制限されない。
図11には、実施の形態の車両用空調装置の冷媒回路の変形例を示す。
図11の冷媒回路は、コンブレッサ38の吐出口の冷媒配管を分岐させて、コンプレッサ38から第2水冷媒熱交換器12へ冷媒を送る経路と、コンプレッサ38から第2水冷媒熱交換器12を介さずに室外コンデンサ39へ冷媒を送る経路とを有する。図11の冷媒回路は、コンプレッサ38から吐出された冷媒を、第2水冷媒熱交換器12へ送るか、室外コンデンサ39へ送るかを切り換えるための開閉弁13と開閉弁15を有している。
図11の冷媒回路では、開閉弁15を開、開閉弁13を閉とすると、コンプレッサ38、第2水冷媒熱交換器12、膨張弁43、第1水冷媒熱交換器11、アキュムレータ17の順に、冷媒が流れる。このとき、ヒートポンプ作用により、第1水冷媒熱交換器11から第2水冷媒熱交換器12へ熱を移動させることができる。
また、図11の冷媒回路では、開閉弁15を閉、開閉弁13を開とすると、コンプレッサ38、室外コンデンサ39、膨張弁37、エバポレータ48の順に、冷媒が流れる。このとき、ヒートポンプ作用により、エバポレータ48から室外コンデンサ39へ熱を移動させることができる。
実施の形態1の冷媒回路は、図11の冷媒回路に変更可能である。
また、本実施の形態では、エンジン冷却部40内部の第1ウォータポンプ42の回転数を制御することにより、配管h1、h2を流れる冷却液の流量を調整したが、これに制限されない。例えば、流量調整手段として、ウォータポンプに代えて、開閉弁または絞り弁等を用いて流量を調整してもよい。
(実施の形態2)
図12は、本発明の実施の形態2に係る車両用空調装置を示す構成図である。
車両用空調装置1は、エンジン(内燃機関)を有する車両に搭載されて、車室内の暖房、除湿および冷房を行う装置である。
車両用空調装置1は、第1水冷媒熱交換器11、第2水冷媒熱交換器12、開閉弁13、電磁弁付き膨張弁14、ウォータポンプ16、アキュムレータ17、膨張弁37、コンプレッサ(圧縮機)38、室外コンデンサ39、エンジン冷却部40、ヒーターコア44、エバポレータ48、および、これらの間を結ぶ冷却液の配管および冷媒配管等を具備する。ヒーターコア44と、エバポレータ48とは、HVAC(Heating, Ventilation, and Air Conditioning)70の吸気通路内に配置される。HVAC70には、吸気を流すブロアファン(図示せず)が設けられている。
第1水冷媒熱交換器11は、低温低圧の冷媒を流す通路と、冷却液を流す通路とを有し、冷媒と冷却液との間で熱交換を行う。第1水冷媒熱交換器11には、所定の運転モードのときに、低温低圧の冷媒が供給され、且つ、エンジン冷却部40との間で配管h1、h2を介して冷却液が循環的に流されて、冷却液から低温低圧冷媒へ熱を移動させる。
第2水冷媒熱交換器12は、高温高圧の冷媒を流す通路と、冷却液を流す通路とを有し、冷媒と冷却液との間で熱交換を行う。第2水冷媒熱交換器12には、所定の運転モードのときに、ヒーターコア44との間で冷却液が循環的に流されて、高温高圧冷媒から冷却液へ熱を放出させる。
第2水冷媒熱交換器12の冷却液の入口と出口とにそれぞれ接続されている2つの配管h3,h4には、何れか一方にウォータポンプ16が設けられている。これら2つの配管h3,h4は、ヒーターコア44に接続されている。
ウォータポンプ16は、例えば電気的な駆動により、第2水冷媒熱交換器12とヒーターコア44との間で冷却液を循環させることが可能なポンプである。
第2水冷媒熱交換器12の冷媒の入口に接続されている冷媒配管j1は、コンプレッサ38の吐出口に接続されている。第2水冷媒熱交換器12の冷媒の出口に接続されている冷媒配管j2は、2つに分岐している。そして、分岐した内の一方の冷媒配管は、開閉弁13を介して、室外コンデンサ39の冷媒の入口に接続されている。分岐した内の他方の冷媒配管j3は、電磁弁付き膨張弁14を介して第1水冷媒熱交換器11の冷媒の入口に接続されている。
第1水冷媒熱交換器11の冷媒の出口に接続されている冷媒配管j4は、アキュムレータ17を介して、コンプレッサ38の冷媒吸入口に接続されている。コンプレッサ38の冷媒吸入口には、エバポレータ48の冷媒配管も合流接続されている。
開閉弁13は、例えば電気的な制御により、冷媒配管の開閉を切り替える弁である。
電磁弁付き膨張弁14は、例えば電気的な制御により、冷媒配管の開閉を切り替えられると共に、開としたときに膨張弁として機能する弁である。
アキュムレータ17は、第1水冷媒熱交換器11を通過した気化した冷媒と未気化の冷媒とを分離して、気化した冷媒のみをコンプレッサ38へ送る。
コンプレッサ38は、電気により駆動して、吸入した冷媒を高温高圧に圧縮して吐出する。圧縮された冷媒は、第2水冷媒熱交換器12へ送られる。
エンジン冷却部40は、エンジンの周囲に冷却液を流すウォータジャケットと、ウォータジャケットに冷却液を流すポンプとを具備し、ウォータジャケットに流れる冷却液へエンジンから熱を放出させる。ポンプは、例えば、エンジンの動力により回転する。
ヒーターコア44は、冷却液と空気との間で熱交換を行う機器であり、車室内へ空気を供給するHVAC70の吸気通路内に配置される。ヒーターコア44には、加熱された冷却液が供給され、暖房運転時に車室内へ送られる吸気に熱を放出する。
エバポレータ48は、低温低圧の冷媒と、空気との間で熱交換を行う機器であり、HVAC70の吸気通路内に配置される。エバポレータ48には、冷房運転時または除湿運転時に低温低圧の冷媒が流され、車室内へ供給される吸気を冷却する。
膨張弁37は、高圧の冷媒を低温低圧に膨張して、エバポレータ48に吐出する。膨張弁37は、エバポレータ48に近接して配置されている。
室外コンデンサ39は、冷媒を流す通路と、空気を流す通路とを有し、例えばエンジンルーム内の車両の先頭付近に配置されて、冷媒と外気との間で熱交換を行う。室外コンデンサ39には、冷房モードおよび除湿モードのときに、高温高圧の冷媒が流されて、冷媒から外気へ熱を排出させる。室外コンデンサ39には、例えば、ファンにより外気が吹き付けられる。
次に、車両用空調装置1の動作について説明する。
<暖房モードの動作>
図13は、車両用空調装置1における暖房モードの動作を説明する図である。
暖房モードの運転が要求された場合には、図13示すように、開閉弁13が閉、電磁弁付き膨張弁14が開、ウォータポンプ16がオン作動する。
さらに、コンプレッサ38が作動することで、冷媒は、第2水冷媒熱交換器12、電磁弁付き膨張弁14、第1水冷媒熱交換器11、アキュムレータ17、および、コンプレッサ38を、この順で循環的に流れる。この経路を暖房用冷媒サイクル(第1冷媒サイクルに相当)という。
その際、コンプレッサ38により圧縮された高温高圧冷媒は、第2水冷媒熱交換器12にて冷却液へ熱を放出して凝縮する。また、電磁弁付き膨張弁14により膨張された低温低圧冷媒は、第1水冷媒熱交換器11にて冷却液から熱を吸収して気化する。
冷却液は、2経路に分かれて各々独立的に流れる。第1経路の冷却液は、エンジン冷却部40と第1水冷媒熱交換器11との間を循環的に流れる。第1経路の冷却液は、エンジン冷却部40においてエンジンを冷却し、第1水冷媒熱交換器11において低温低圧の冷媒に熱を放出する。
第2経路の冷却液は、ウォータポンプ16により第2水冷媒熱交換器12とヒーターコア44との間を循環的に流れる。第2経路の冷却液は、第2水冷媒熱交換器12において高温高圧の冷媒から熱を吸収し、ヒーターコア44において車室内へ送られる吸気へ熱を放出する。
これにより、車室内の暖房が行われる。
車両用空調装置1は、このような動作の過程において、外気低温時(例えば、−20℃)には、低温環境に設置されている室外コンデンサ39の冷媒飽和圧力が低下するため、温度が高い第1水冷媒熱交換器11よりも室外コンデンサ39の圧力が低下し、コンプレッサ38の冷媒吸入口で暖房用冷媒サイクルと合流接続されたエバポレータ48の冷媒配管(冷房用冷媒サイクル(第2冷媒サイクルに相当)の一部)に冷媒が流れてしまう。エバポレータ48の冷媒配管に流れ込んだ冷媒は、室外コンデンサ39において寝込みが生じる。
一般的には、暖房用冷媒サイクルから冷房用冷媒サイクルへの冷媒の流入を阻止する逆止弁を設けることが考えられる。しかし、逆止弁を設けた場合には、逆止弁を冷媒が通過する運転モード時(冷房時)に、圧損が生じて、空調性能が低下すると共に、コストの増大を招いてしまう。
そこで、本実施の形態では、車両用空調装置1に逆止弁を設けず、エアコンECU(Electronic Control Unit)が装置内の各部を制御して、寝込み冷媒を回収する場合について説明する。
<エアコンECU周辺の機能構成>
図14は、本発明の実施の形態2に係る車両用空調装置1におけるエアコンECU周辺の機能構成を示すブロック図である。
吐出温度検出部101は、コンプレッサ38から吐出された冷媒の温度を検出し、検出した冷媒の温度をエアコンECU109に通知する。吐出圧力検出部102は、コンプレッサ38から吐出された冷媒の圧力を検出し、検出した冷媒の圧力をエアコンECU109に通知する。
運転モード記憶部103は、車両用空調装置1の現在の運転モード、すなわち、暖房モード、冷房モード、除湿モード等を記憶し、エアコンECU109に通知する。
ACスイッチ部104は、ユーザが車室内の空調を制御するスイッチであり、エアコンのオンオフ、温度、風量等の指示をユーザから受け付け、ユーザからの指示をエアコンECU109に出力する。
コンプレッサ制御部106は、エアコンECU109の制御に基づいて、コンプレッサ38の回転数を制御し、また、コンプレッサ38の回転数等をエアコンECU109に通知する。
ブロアファン制御部107は、エアコンECU109の制御に基づいて、HVAC70内のブロアファンの回転数を制御し、また、ブロアファンの回転数等をエアコンECU109に通知する。
ウォータポンプ制御部108は、エアコンECU109の制御に基づいて、ウォータポンプ16の回転数を制御し、また、ウォータポンプ16の回転数等をエアコンECU109に通知する。
エアコンECU109は、各種検出部、スイッチ、各種制御部からの情報に基づいて、暖房モード時に冷房用冷媒サイクルにて寝込みが生じていないか判定し、寝込みが生じている場合には、寝込み冷媒を暖房用冷媒サイクルに回収する寝込み冷媒回収運転を行い、寝込みが生じていない場合には、通常運転を行う。エアコンECU109の詳細な動作については後述する。
<エアコンECUの動作>
次に、上述したエアコンECU109の詳細な動作について、図4を用いて説明する。
図4において、ステップ(以下、「ST」と省略する)201では、イグニッションのオン操作を受けて、エアコンEUC109が起動し、ST202では、エアコンECU109が各種検出部及びHVAC70が備えた各種ドアを開閉する為のアクチュエータを初期化する。
ST203では、エアコンECU109がACスイッチ部104からエアコンオンの指示を受けたか否かを判定し、エアコンオンの指示を受けた(YES)場合には、ST204に移行し、エアコンオンの指示を受けていない(NO)場合には、エアコンECU109の動作を終了する。
ST204では、エアコンECU109は、各種検出部より検出情報を取得し、ST205では、寝込み冷媒判定処理を行う。寝込み冷媒判定処理の詳細については後述する。
ST206では、エアコンECU109は、ST205における寝込み冷媒判定処理の結果、冷媒の寝込みが生じているか否かを判定し、寝込みが生じている(YES)場合には、ST207に移行し、寝込みが生じていない(NO)場合には、ST208に移行する。
ST207では、エアコンECU109は、寝込み冷媒回収運転を行い、ST203に戻る。寝込み冷媒回収運転の詳細については後述する。
ST208では、エアコンECU109は、通常運転を行い、ST203に戻る。通常運転の詳細については後述する。
<寝込み判定処理>
次に、図4に示した寝込み冷媒判定処理について、図5を用いて説明する。
図5において、ST301では、エアコンECU109は、コンプレッサ38の回転数に変更がないか判定し、変更がない(YES)場合には、ST302に移行し、変更がある(NO)場合には、ST308に移行する。
ST302では、エアコンECU109は、HVAC70内のブロアファンの回転数(風量)に変更がないかを判定し、変更がない(YES)場合には、ST303に移行し、変更がある(NO)場合には、ST308に移行する。
ST303では、エアコンECU109は、運転モードに変更がないかを判定し、変更がない(YES)場合には、ST304に移行し、変更がある(NO)場合には、ST308に移行する。
ST304では、エアコンECU109は、ウォータポンプ16の回転数に変更がないかを判定し、変更がない(YES)場合には、ST305に移行し、変更がある(NO)場合には、ST308に移行する。なお、ST301〜ST304の手順は、いずれの順で行われてもよいし、同時に行われてもよい。
ST305では、エアコンECU109は、寝込み判定用タイマが設定されているか判定し、設定されている(YES)場合には、ST310に移行し、設定されていない(NO)場合には、ST306に移行する。
ST306では、エアコンECU109は、冷媒の吐出温度Tdと、第2水冷媒熱交換器12における冷却液の出口水温Tsc_outを取得して、これらを基準値として記憶し、ST307では、寝込み判定用タイマを設定値Twait秒に設定し、寝込み冷媒判定処理を終了する。
ST308では、エアコンECU109は、ST307において設定された寝込み判定用タイマを消去し、ST309では、冷媒の寝込みが生じていないと判定し、寝込み冷媒判定処理を終了する。
ST310では、エアコンECU109は、寝込み判定用タイマが設定値Twait秒経過したかを判定し、Twait秒経過した(YES)場合には、ST312に移行し、Twait秒経過していない(NO)場合、ST311において、冷媒の寝込みが生じていないと判定し、寝込み冷媒判定処理を終了する。
ST312では、エアコンECU109は、冷媒の吐出温度Tdと、第2水冷媒熱交換器12における冷却液の出口水温Tsc_outを取得し、ST313では、ST306において記憶した基準値と、ST312において取得した冷媒の吐出温度Td及び冷却液の出口水温Tsc_outとから、冷媒の吐出温度Tdの変化分ΔTdが0以上、かつ、第2水冷媒熱交換器12の出口水温の変化分ΔTsc_outが0より小さいという条件を満たすか判定する。この条件を満たす(YES)場合には、ST314に移行し、この条件を満たさない(NO)場合には、ST315に移行する。
ST314では、エアコンECU109は、冷媒の寝込みが生じていると判定し、一方、ST315では、冷媒の寝込みが生じていないと判定する。
ST316では、寝込み判定用タイマを消去し、寝込み冷媒判定処理を終了する。
このように、寝込み冷媒判定処理では、コンプレッサ回転数、ブロアファン回転数、運転モード(外気温度及び環境温度に相当)およびウォータポンプ回転数に変更がないという条件の下、吐出温度Tdが一定または上昇しているにもかかわらず、第2水冷媒熱交換器12の出口水温Tsc_outが下がったときに、冷媒の寝込みが生じていると判定する。冷媒の寝込みは、すなわち、暖房用冷媒サイクルにおける冷媒量の減少を意味するため、寝込み冷媒判定処理は暖房用冷媒サイクルの冷媒量の減少を検知する手段に相当する。
なお、上記の説明では、コンプレッサ回転数、ブロアファン回転数、運転モード(外気温度及び環境温度に相当)およびウォータポンプ回転数に変更がないという条件の下、寝込み冷媒判定処理に冷媒の吐出温度Tdと、第2水冷媒熱交換器12における冷却液の出口水温Tsc_outとを用いたが、これに限るものではない。例えば、上記条件の下、冷媒の吐出圧力と吐出温度から判定してもよく、この場合、吐出温度一定で吐出圧力が低下したら、冷媒の寝込みが生じていると判定する。また、冷媒サイクルが過少冷媒の状態であることを示すコンプレッサ吸入部過熱度を直接測定してもよく、この場合、この過熱度が上昇したら、冷媒の寝込みが生じていると判定する。
<寝込み冷媒回収運転>
次に、図4に示した寝込み冷媒回収運転について、図15を用いて説明する。
図15において、ST601では、エアコンECU109は、タイマを設定値Ttimer(例えば、30秒)に設定し、ST602では、コンプレッサ38を停止させる。
ST603では、エアコンECU109は、タイマが設定値Ttimer秒経過したかを判定し、Ttimer秒経過した(YES)場合には、ST604に移行し、Twait秒経過していない(NO)場合、ST402に戻る。
ST604では、エアコンECU109は、コンプレッサ38を再始動して、寝込み冷媒回収運転を終了する。
このように、寝込みが生じた場合に、コンプレッサ38を一時停止、再始動する運転を行うことにより、コンプレッサ38の冷媒吸入圧力が一時的に低下し、室外コンデンサ39に貯留した液冷媒をコンプレッサ38に回収し、暖房用冷媒サイクルに戻すことができる。なお、図6では、コンプレッサ38の一時停止、再始動を1回行う運転を示したが、この動作を繰り返す間欠運転を行ってもよい。
<通常運転処理>
次に、図4に示した通常運転について、図8を用いて説明する。
図8において、ST501では、エアコンECU109は、目標吹き出し温度を算出する。
ST502では、エアコンECU109は、目標吹き出し温度に基づいて、コンプレッサ38の回転数を指示し、ST503では、目標吹き出し温度に基づいて、ウォータポンプ16の回転数を指示する。
<冷媒の寝込みの様子>
図16は、冷媒の寝込みの様子を冷媒の吐出圧力および吸入圧力と共に示した図である。図16において、横軸が時間を、縦軸が圧力および温度を示している。また、実線が寝込みの状態を示すコンプレッサ吸入部過熱度を、点線が冷媒の吐出圧力を、一点鎖線が冷媒の吸入圧力をそれぞれ示している。なお、コンプレッサ吸入部過熱度は、冷媒が寝込むと大きくなり、冷媒の寝込みが解消すると小さくなる。
図16より、コンプレッサ吸入部過熱度が上昇し、寝込みが発生してくると、吐出圧力が低下し始める。ここで、寝込み冷媒回収運転を行い、コンプレッサ38を一時停止すると、吐出圧力が急低下し、コンプレッサ38を再始動すると、吐出圧力が戻り、吸入圧力が急上昇する。このとき、コンプレッサ吸入部過熱度も急低下し、冷媒の寝込みが一時的に解消することが分かる。図16では、その後も寝込み冷媒回収運転(コンプレッサの間欠運転)を継続している。
<実施の形態2の効果>
このように、本実施の形態の車両用空調装置1では、コンプレッサ38および一部の経路を共用する暖房用冷媒サイクルと冷房用冷媒サイクルとを有し、エアコンECU109が冷房用冷媒サイクルへの冷媒の流入による暖房用冷媒サイクルにおける冷媒量の減少を検知した場合、コンプレッサ38を一時停止した後、再始動させる。
これにより、コンプレッサ38の冷媒吸入圧力が一時的に低下し、冷房用冷媒サイクルに貯留した液冷媒をコンプレッサ38に回収し、暖房用冷媒サイクルに戻すことができる。この結果、暖房性能の低下を抑制することができる。
また、暖房用冷媒サイクルから冷房用冷媒サイクルへの冷媒の流入を阻止する逆止弁を設けずに済むため、逆止弁を設けた場合に生じる圧損およびこの圧損による空調性能の低下を回避すると共に、コストの増大を抑えることができる。
なお、本実施の形態では、車両用空調装置1がアキュムレータ17を備える場合について説明した。しかし、本発明はこれに限らず、アキュムレータ17を備えていなくてもよい。
また、本実施の形態においても、図10に示した冷却液の流路を適用してもよいし、図11に示した冷媒回路を適用してもよい。
なお、上記実施の形態では、コンプレッサ38は、電動コンプレッサなど電気により駆動され回転数が制御可能なコンプレッサとして記載したが、エンジンの動力により駆動されるコンプレッサであってもよい。エンジンにより駆動されるコンプレッサとしては、吐出容量が固定である固定容量コンプレッサと、吐出容量が可変である可変容量コンプレッサとのいずれも適用が可能である。
エンジンにより駆動されるコンプレッサは、クラッチをオンすることで冷媒の圧縮を開始し、クラッチをオフすることで冷媒の圧縮を停止させることができる。エンジンにより駆動されるコンプレッサを用いる場合、図15のST601における「コンプレッサ38の停止」は、クラッチのオフすることで実現可能である。また、エンジンにより駆動されるコンプレッサを用いる場合、図15のST604における「コンプレッサ38の再始動」は、クラッチをオンすることで実現可能である。
<発明の一態様の概要>
続いて、本発明にかかる一態様の概要を記載する。
態様1は、冷媒を循環させる経路であって、第1ヒートポンプサイクルを形成する第1冷媒サイクルと、冷媒を循環させる経路であって、前記第1ヒートポンプサイクルと異なる第2ヒートポンプサイクルを形成し、前記第1冷媒サイクルと一部の経路を共用する第2冷媒サイクルと、前記第1冷媒サイクルに含まれ、低温低圧冷媒と車両の発熱部材の冷却液との間で熱交換を行って冷媒を気化させる第1水冷媒熱交換器と、前記発熱部材および前記第1水冷媒熱交換器を流れる前記冷却液の流量を調整する流量調整手段と、前記第2冷媒サイクルへの冷媒の流入による前記第1冷媒サイクルにおける冷媒量の減少を検知する検知手段と、前記第1冷媒サイクルにおける冷媒量の減少が検知された場合、前記流量調整手段を制御し、前記冷却液の流量を低下させる制御手段と、を具備する車両用空調装置。
態様2は、前記第1冷媒サイクルと前記第2冷媒サイクルとで共用し、冷媒を圧縮して吐出するコンプレッサを、更に具備する、態様1に記載の車両用空調装置。
態様3は、前記発熱部材と前記第1水冷媒熱交換器との間で前記冷却液を循環させる、態様1または態様2に記載の車両用空調装置。
態様4は、冷却液が流されて車室内へ送られる空気に熱を与えるヒーターコアと、高温高圧冷媒と熱輸送用の冷却液との間で熱交換を行って冷媒を凝縮させる第2水冷媒熱交換器と、をさらに具備し、前記発熱部材、第2水冷媒熱交換器、ヒーターコア、および、前記第1水冷媒熱交換器、の間で前記冷却液を循環させる、態様1または態様2に記載の車両用空調装置。
態様5は、前記制御手段は、前記第1冷媒サイクルにおける冷媒量の減少が検知された場合、前記流量調整手段を制御し、前記冷却液の流量をゼロにする、態様1から態様4のいずれか一つに記載の車両用空調装置。
態様6は、前記第1冷媒サイクルには、前記コンプレッサと、前記第1水冷媒熱交換器と、高温高圧冷媒と熱輸送用の冷却液との間で熱交換を行って冷媒を凝縮させる第2水冷媒熱交換器と、が含まれる態様2に記載の車両用空調装置。
態様7は、前記第2冷媒サイクルには、前記コンプレッサと、高温高圧冷媒と熱輸送用の冷却液との間で熱交換を行って冷媒を凝縮させる第2水冷媒熱交換器と、冷媒から外気に熱を放熱させて冷媒を凝縮させる室外コンデンサと、車室内へ送られる吸気から熱を吸収して冷媒を気化させるエバポレータと、が含まれる態様2または態様6に記載の車両用空調装置。
態様8は、前記第2冷媒サイクルには、前記コンプレッサと、冷媒から外気に熱を放熱させて冷媒を凝縮させる室外コンデンサと、車室内へ送られる吸気から熱を吸収して冷媒を気化させるエバポレータと、が含まれる態様2または態様6に記載の車両用空調装置。
態様9は、前記第1冷媒サイクルと前記第2冷媒サイクルとが、前記コンプレッサの冷媒吸入口で合流接続されている、態様2に記載の車両用空調装置。
態様10は、前記第1冷媒サイクルから前記第2冷媒サイクルへの冷媒の流入を阻止する弁を介さずに、前記第1冷媒サイクルと前記第2冷媒サイクルとが合流接続されている、態様9に記載の車両用空調装置。
態様11は、冷媒を循環させる経路であって、第1ヒートポンプサイクルを形成する第1冷媒サイクルと、冷媒を循環させる経路であって、前記第1ヒートポンプサイクルと異なる第2ヒートポンプサイクルを形成し、前記第1冷媒サイクルと一部の経路を共用する第2冷媒サイクルと、前記第2冷媒サイクルへの冷媒の流入による前記第1冷媒サイクルにおける冷媒量の減少を検知する検知手段と、前記第1冷媒サイクルにおける冷媒量の減少が検知された場合、前記第1冷媒サイクルと前記第2冷媒サイクルとで共用し冷媒を圧縮して吐出するコンプレッサを停止してから再始動させる制御を行う制御手段と、を具備する車両用空調装置。
態様12は、前記第1冷媒サイクルと前記第2冷媒サイクルとで共用し、冷媒を圧縮して吐出するコンプレッサを、更に具備する、態様11に記載の車両用空調装置。
態様13は、前記第1冷媒サイクルには、前記コンプレッサと、低温低圧冷媒とエンジンの冷却液との間で熱交換を行って冷媒を気化させる第1水冷媒熱交換器と、高温高圧冷媒と熱輸送用の冷却液との間で熱交換を行って冷媒を凝縮させる第2水冷媒熱交換器と、が含まれる態様11または態様12に記載の車両用空調装置。
態様14は、前記第2冷媒サイクルには、前記コンプレッサと、高温高圧冷媒と熱輸送用の冷却液との間で熱交換を行って冷媒を凝縮させる第2水冷媒熱交換器と、冷媒から外気に熱を放熱させて冷媒を凝縮させる室外コンデンサと、車室内へ送られる吸気から熱を吸収して冷媒を気化させるエバポレータと、が含まれる態様11から態様13のいずれか一つに記載の車両用空調装置。
態様15は、前記第2冷媒サイクルには、前記コンプレッサと、冷媒から外気に熱を放熱させて冷媒を凝縮させる室外コンデンサと、車室内へ送られる吸気から熱を吸収して冷媒を気化させるエバポレータと、が含まれる態様11から態様13のいずれか一つに記載の車両用空調装置。
態様16は、前記第1冷媒サイクルと前記第2冷媒サイクルとが、前記コンプレッサの冷媒吸入口で合流接続されている、態様11から態様15のいずれか一つに記載の車両用空調装置。
態様17は、前記第1冷媒サイクルから前記第2冷媒サイクルへの冷媒の流入を阻止する弁を介さずに、前記第1冷媒サイクルと前記第2冷媒サイクルとが合流接続されている、態様16に記載の車両用空調装置。
2013年3月6日出願の特願2013−044133の日本出願、および、2013年3月6日出願の特願2013−044136の日本出願に含まれる明細書、図面及び要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明は、車両に搭載される車両用空調装置に利用できる。
1 車両用空調装置
11 第1水冷媒熱交換器
12 第2水冷媒熱交換器
13、15 開閉弁
14 電磁弁付き膨張弁
16 第2ウォータポンプ
37、43 膨張弁
38 コンプレッサ
39 室外コンデンサ
40 エンジン冷却部
42 第1ウォータポンプ
44 ヒーターコア
48 エバポレータ
70 HVAC
h1〜h4 配管
j1〜j4 冷媒配管
101 吐出温度検出部
102 吐出圧力検出部
103 運転モード記憶部
104 ACスイッチ部
105 吹き出し温度検出部
106 コンプレッサ制御部
107 ブロアファン制御部
108 ウォータポンプ制御部
109 エアコンECU

Claims (6)

  1. 冷媒を循環させる経路であって、第1ヒートポンプサイクルを形成する第1冷媒サイクルと、
    冷媒を循環させる経路であって、前記第1ヒートポンプサイクルと異なる第2ヒートポンプサイクルを形成し、前記第1冷媒サイクルと一部の経路を共用する第2冷媒サイクルと、
    前記第1冷媒サイクルに含まれ、低温低圧冷媒と車両の発熱部材の冷却液との間で熱交換を行って冷媒を気化させる第1水冷媒熱交換器と、
    高温高圧冷媒と熱輸送用の冷却液との間で熱交換を行って冷媒を凝縮させる第2水冷媒熱交換器と、
    前記発熱部材および前記第1水冷媒熱交換器を流れる前記冷却液の流量を調整する流量調整手段と、
    前記第2冷媒サイクルへの冷媒の流入による前記第1冷媒サイクルにおける冷媒量の減少を検知する検知手段と、
    前記第1冷媒サイクルにおける冷媒量の減少が検知された場合、前記流量調整手段を制御し、前記冷却液の流量を低下させる制御手段と、
    前記第1冷媒サイクルと前記第2冷媒サイクルとで共用し、冷媒を圧縮して吐出するコンプレッサと、
    冷媒から外気に熱を放熱させて冷媒を凝縮させる室外コンデンサと、
    車室内へ送られる吸気から熱を吸収して冷媒を気化させるエバポレータと、
    を具備し、
    前記第1冷媒サイクルには、前記第2水冷媒熱交換器と、前記第1水冷媒熱交換器と、前記コンプレッサとが含まれ、この順で冷媒が流れ、
    前記第2冷媒サイクルには、前記コンプレッサと、前記第2水冷媒熱交換器と、前記室外コンデンサ、前記エバポレータとが含まれ、この順で冷媒が流れる、
    車両用空調装置。
  2. 前記発熱部材と前記第1水冷媒熱交換器との間で前記冷却液を循環させる、
    請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記冷却液が流されて車室内へ送られる空気に熱を与えるヒーターコアをさらに具備し、
    前記発熱部材、前記第2水冷媒熱交換器、前記ヒーターコア、および、前記第1水冷媒熱交換器、の間で前記冷却液を循環させる、
    請求項1に記載の車両用空調装置。
  4. 前記制御手段は、前記第1冷媒サイクルにおける冷媒量の減少が検知された場合、前記流量調整手段を制御し、前記冷却液の流量をゼロにする、
    請求項1に記載の車両用空調装置。
  5. 前記第1冷媒サイクルと前記第2冷媒サイクルとが、前記コンプレッサの冷媒吸入口で合流接続されている、
    請求項に記載の車両用空調装置。
  6. 前記第1冷媒サイクルから前記第2冷媒サイクルへの冷媒の流入を阻止する弁を介さずに、前記第1冷媒サイクルと前記第2冷媒サイクルとが合流接続されている、
    請求項に記載の車両用空調装置。
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