JP5803526B2 - 自動車用冷凍システム、及び、自動車用温調システム - Google Patents

自動車用冷凍システム、及び、自動車用温調システム Download PDF

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Description

本発明は、自動車用冷凍システム、及び、自動車用冷凍システムを備える自動車用温調システムに関する。
従来より、外気と熱交換を行う外気用熱交換器と、車内空気と熱交換を行う内気用熱交換器と、を備える自動車用冷凍システムがある。例えば、特許文献1(特開平7−186709号公報)に開示されている電気自動車用空気調和装置の備える冷凍サイクルは、外気用熱交換器として車室外熱交換器を有し、内気用熱交換器として第1の車室内熱交換器及び第2の車室内熱交換器を有している。また、この電気自動車用空気調和装置では、圧縮機、車室外熱交換器、第2の車室内熱交換器、冷媒絞り装置、第1の車室内熱交換器、圧縮機の順に冷媒を循環させて、車内の暖房除湿を行っている。このとき、車室外熱交換器及び第2の車室内熱交換器は凝縮器として機能しており、第1の車室内熱交換器は蒸発器として機能している。
ところで、特許文献1に開示されている電気自動車用空気調和装置の冷凍サイクルでは、第1の車室内熱交換器と第2の車室内熱交換器とが冷媒絞り装置を介して直列に設けられている。このため、第1の車室内熱交換器には、第2の車室内熱交換器から流出した全ての冷媒が流れることになる。この結果、第1の車室内熱交換器における除湿能力は、第1の車室内熱交換器を流れる冷媒温度で決まることになるため、車内の暖房除湿時の除湿能力を調整することは困難である。
そこで、本発明の課題は、簡易な構成で、暖房除湿時の除湿能力を調整することができる自動車用冷凍システム、及び、自動車用温調システムを提供することにある。
本発明の第1観点に係る自動車用冷凍システムは、圧縮機と、外気用熱交換器と、膨張機構と、第1内気用熱交換器と、第2内気用熱交換器と、分岐部と、第1冷媒配管と、第2冷媒配管と、流量調整弁と、調整部と、制御装置と、を備える。外気用熱交換器は、外気と熱交換を行うものである。膨張機構は、冷媒を減圧することが可能な機構である。第1内気用熱交換器は、車内の空調を行うためのものである。第2内気用熱交換器は、車内の空調を行うためのものである。分岐部は、第1内気用熱交換器から流出した冷媒を、外気用熱交換器と、第2内気用熱交換器とに分岐させる。制御装置は、第2内気用熱交換器に流れる冷媒の流量を調整可能である。第1冷媒配管は、分岐部を経由して第1内気用熱交換器と外気用熱交換器とを接続する。第2冷媒配管は、分岐部で第1冷媒配管から分岐しており、第2内気用熱交換器に接続されている。流量調整弁は、第2冷媒配管に設けられている。また、流量調整弁は、第2内気用熱交換器に流れる冷媒の流量を調整可能である。調整部は、第1冷媒配管において分岐部と第1内気用熱交換器との間に設けられている。また、調整部は、第1内気用熱交換器に流れる冷媒の流量と、第2内気用熱交換器に流れる冷媒の流量とが予め所定の割合となるように第1内気用熱交換器に流れる冷媒の流量を調整する。そして、調整部は、流量調整弁の弁開度が全開状態に調整されているときの圧力損失以上の圧力損失を生じさせる部材である。
本発明の第1観点に係る自動車用冷凍システムでは、第1内気用熱交換器から流出した冷媒を、外気用熱交換器と、第2内気用熱交換器とに分岐させることができる。このため、第1内気用熱交換器を凝縮器として機能させ、第2内気用熱交換器及び外気用熱交換器と蒸発器として機能させて車内の暖房除湿が行われる場合には、第2内気用熱交換器に流れる冷媒の流量を調整することで、第2内気用熱交換器における熱交換量を制御することができる。したがって、第1内気用熱交換器から流出した全ての冷媒が第2内気用熱交換器に流れる場合と比較して、第2内気用熱交換器における除湿量を制御しやすくすることができる。
これによって、簡易な構成で、暖房除湿時の除湿能力を調整することができる。
また、この自動車用冷凍システムでは、調整部によって、第1内気用熱交換器に流れる冷媒の流量と、第2内気用熱交換器に流れる冷媒の流量との割合が調整されるため、外気用熱交換器から第1内気用熱交換器及び第2内気用熱交換器に冷媒が流れる車内の冷房時に、第1内気用熱交換器と第2内気用熱交換器とに流れる冷媒の割合を調整しやすくすることができる。
本発明の第2観点に係る自動車用冷凍システムは、第1観点の自動車用冷凍システムにおいて、四路切替弁を備える。四路切替弁は、冷媒の流れる方向を、第1状態と第2状態とに切り替え可能である。第1状態とは、圧縮機から吐出した冷媒を外気用熱交換器に流す状態のことである。第2状態とは、圧縮機から吐出した冷媒を第1内気用熱交換器に流す状態のことである。また、制御装置は、四路切替弁が第1状態であるときに、第1内気用熱交換器及び第2内気用熱交換器に流れる冷媒の流量を調整可能である。この自動車用冷凍システムでは、第1内気用熱交換器及び第2内気用熱交換器に流れる冷媒の流量が調整されることで、第1内気用熱交換器及び第2内気用熱交換器におけるそれぞれの熱交換量を制御することができる。
本発明の第3観点に係る自動車用冷凍システムは、第1観点又は第2観点の自動車用冷凍システムにおいて、御装置は、流量調整弁を制御することで、第2内気用熱交換器に流れる冷媒の流量を調整する。この自動車用冷凍システムでは、流量調整弁によって第2内気用熱交換器に流れる冷媒の流量を調整することができるため、簡易な構成で第2内気用熱交換器の熱交換量を制御することができる。
本発明の第4観点に係る自動車用冷凍システムは、第1観点から第3観点のいずれかの自動車冷凍システムにおいて、第2内気用熱交換器は、常に蒸発器として機能する。この自動車用冷凍システムでは、第2内気用熱交換器を常に蒸発器として機能させることができるため、車内を常に冷房又は除湿することができる。
本発明の第5観点に係る自動車用冷凍システムは、第1観点から第4観点のいずれかの自動車用冷凍システムにおいて、四路切替弁を備える。四路切替弁は、冷媒の流れる方向を、第1状態と第2状態とに切り替え可能である。第1状態とは、圧縮機から吐出した冷媒を外気用熱交換器に流す状態のことである。第2状態とは、圧縮機から吐出した冷媒を第1内気用熱交換器に流す状態のことである。また、四路切替弁の状態が第1状態及び第2状態のいずれの状態にあっても、第2内気用熱交換器を流れる冷媒の方向は一定である。この自動車用冷凍システムでは、四路切替弁によって冷媒の流れる方向が変更されて、車内の冷房又は暖房が行われる場合であっても、第2内気用熱交換器には、一定方向に冷媒を流すことができる。
本発明の第観点に係る自動車用冷凍システムは、第1観点から第観点のいずれかの自動車用冷凍システムにおいて、合流部と、四路切替弁と、第1吸入側冷媒配管と、第2吸入側冷媒配管と、を備える。また、圧縮機は、第1圧縮機と、第1圧縮機とは別の第2圧縮機とを有する。合流部は、第1圧縮機の吐出部から吐出した冷媒と、第2圧縮機の吐出部から吐出した冷媒とを合流させる。四路切替弁は、合流部において合流した冷媒の流れる方向を切り替え可能である。第1吸入側冷媒配管は、四路切替弁と第1圧縮機の吸入部とを接続する。第2吸入側冷媒配管は、第2内気用熱交換器の流出部と、第2圧縮機の吸入部とを接続する。この自動車用冷凍システムでは、第1圧縮機と第2圧縮機とを独立制御することで、外気用熱交換器、第1内気用熱交換器及び第2内気用熱交換器を流れる冷媒の流量について細かな制御が可能となる。
本発明の第観点に係る自動車用冷凍システムは、第観点の自動車用冷凍システムにおいて、御装置は、第2圧縮機の吸入過熱度が所定値となるように、流量調整弁を制御する。この自動車用冷凍システムでは、流量調整弁を、第2圧縮機の吸入過熱度に基づいて制御することができる。


本発明の第観点に係る自動車用温調システムは、第1観点から第観点のいずれかの自動車用冷凍システムと、電装品冷却システムと、協調熱交換器と、を備える。電装品冷却システムは、電装品冷却回路を有する。電装品冷却回路は、ポンプと、放熱器と、冷却器と、を含む。放熱器は、流体を冷却する。冷却器は、流体と電装品との間で熱交換を行わせることで、電装品を冷却する。協調熱交換器は、第2内気用熱交換器から流出した冷媒と、冷却器から流出した冷媒とを熱交換させる。
本発明の第観点に係る自動車用温調システムでは、自動車用冷凍システムを備えていることで、第1内気用熱交換器が凝縮器として機能し、第2内気用熱交換器及び外気用熱交換器が蒸発器として機能する暖房除湿時において、第1内気用熱交換器から流出した全ての冷媒が第2内気用熱交換器に流れる場合と比較して、第2内気用熱交換器における熱交換量を制御しやすくすることができる。したがって、簡易な構成で、暖房除湿時の除湿能力を調整することができる。
また、この自動車用温調システムでは、協調熱交換器を備えていることで、自動車用冷凍システムの有する冷媒回路を流れる冷媒の熱量を、電装品冷却回路を流れる流体の冷却に利用することができる。このため、放熱器が負担している熱交換量の一部を、協調熱交換器に負担させることができる。したがって、協調熱交換器を備えていない場合と比較して、電装品の冷却能力を維持しつつ、放熱器の小型化を実現することができる。
本発明の第観点に係る自動車用温調システムは、第1観点から第観点のいずれかの自動車用冷凍システムと、電装品冷却システムと、協調熱交換器と、を備える。電装品冷却システムは、電装品冷却回路を有する。電装品冷却回路は、ポンプと、放熱器と、冷却器と、を含む。放熱器は、流体を冷却する。冷却器は、流体と電装品との間で熱交換を行わせることで、電装品を冷却する。協調熱交換器は、第1内気用熱交換器又は外気用熱交換器から流出した冷媒と、冷却器から流出した冷媒とを熱交換させる。また、自動車用冷凍システムは、3冷媒配管と、を有する。3冷媒配管は、第1冷媒配管から分岐しており、協調熱交換器に接続されている。また、第3冷媒配管は、第2冷媒配管とは別の配管である。さらに、協調熱交換器は、第3冷媒配管を流れる冷媒と、冷却器から流出した流体と、を熱交換させる。
本発明の第観点に係る自動車用温調システムでは、自動車用冷凍システムを備えていることで、第1内気用熱交換器が凝縮器として機能し、第2内気用熱交換器及び外気用熱交換器が蒸発器として機能する暖房除湿時において、第1内気用熱交換器から流出した全ての冷媒が第2内気用熱交換器に流れる場合と比較して、第2内気用熱交換器における熱交換量を制御しやすくすることができる。したがって、簡易な構成で、暖房除湿時の除湿能力を調整することができる。
また、この自動車用温調システムでは、協調熱交換器を備えていることで、自動車用冷凍システムの有する冷媒回路を流れる冷媒の熱量を、電装品冷却回路を流れる流体の冷却に利用することができる。このため、放熱器が負担している熱交換量の一部を、協調熱交換器に負担させることができる。したがって、協調熱交換器を備えていない場合と比較して、電装品の冷却能力を維持しつつ、放熱器の小型化を実現することができる。
本発明の第10観点に係る自動車用温調システムは、第観点の自動車用温調システムにおいて、電装品冷却回路は、冷却器から流出した流体を協調熱交換器に流すための配管を含む。また、第3冷媒配管には、協調熱交換器に流れる冷媒の流量を調整可能な冷媒回路側調整弁が設けられている。さらに、前記配管には、協調熱交換器に流れる流体の流量を調整可能な冷却回路側調整弁が設けられている。この自動車用温調システムでは、冷媒回路側調整弁及び冷却回路側調整弁の弁開度が調整されることで、協調熱交換器における熱交換量を制御することができる。
本発明の第1観点に係る自動車用冷凍システムでは、簡易な構成で、暖房除湿時の除湿能力を調整することができる。
本発明の第2観点に係る自動車用冷凍システムでは、第1内気用熱交換器及び第2内気用熱交換器におけるそれぞれの熱交換量を制御することができる。
本発明の第3観点に係る自動車用冷凍システムでは、簡易な構成で第2内気用熱交換器の熱交換量を制御することができる。
本発明の第4観点に係る自動車用冷凍システムでは、第2内気用熱交換器を常に蒸発器として機能させることができるため、車内と冷房又は除湿することができる。
本発明の第5観点に係る自動車用冷凍システムでは、車内の冷房又は暖房が行われる場合であっても、第2内気用熱交換器には、一定方向に冷媒を流すことができる。
本発明の第観点に係る自動車用冷凍システムでは、第1圧縮機と第2圧縮機とを独立制御することで、外気用熱交換器、第1内気用熱交換器及び第2内気用熱交換器を流れる冷媒の流量について細かな制御が可能となる。
本発明の第観点に係る自動車用冷凍システムでは、流量調整弁を、第2圧縮機の吸入過熱度に基づいて制御することができる。
本発明の第観点に係る自動車用温調システムでは、簡易な構成で、暖房除湿時の除湿能力を調整することができる。
本発明の第観点に係る自動車用温調システムでは、簡易な構成で、暖房除湿時の除湿能力を調整することができる。
本発明の第10観点に係る自動車用温調システムでは、冷媒回路側調整弁及び冷却回路側調整弁の弁開度が調整されることで、協調熱交換器における熱交換量を制御することができる。
本発明の第1実施形態に係る自動車用冷凍システムの概略図。 本発明の第1実施形態に係る自動車用冷凍システムの備える空調用冷媒回路の概略図であって、車内冷房時の冷媒の流れを説明するための図。 本発明の第1実施形態に係る自動車用冷凍システムの備える空調用冷媒回路の概略図であって、車内暖房除湿時の冷媒の流れを説明するための図。 本発明の第1実施形態に係る自動車用冷凍システムの備える制御装置の制御ブロック図。 従来の冷凍システムの冷媒回路の概略図であって、車内暖房除湿時の冷媒の流れを説明するための図。 変形例1Aに係る空調用冷媒回路の概略図。 本発明の第2実施形態に係る自動車用冷凍システムの概略図。 本発明の第2実施形態に係る自動車用冷凍システムの備える制御装置の制御ブロック図。 本発明の第3実施形態に係る自動車用温調システムの概略図。 本発明の第3実施形態に係る自動車用温調システムの備える制御装置の制御ブロック図。 変形例3Aに係る空調用冷媒回路の概略図。 本発明の第4実施形態に係る自動車用温調システムの概略図。 本発明の第4実施形態に係る自動車用温調システムの備える制御装置の制御ブロック図。 変形例4Aに係る空調用冷媒回路及び電装品冷却回路の概略図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る自動車用冷凍システム、及び、自動車用冷凍システムを備える自動車用温調システムについて説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<第1実施形態>
以下に、本発明の第1実施形態に係る自動車用冷凍システム10について説明する。
(1)全体構成
自動車用冷凍システム10は、車内の空調を行うための空調装置と、制御装置60とを備えている。空調装置は、空調用冷媒回路20を有している。制御装置60は、空調装置の備える各種機器を制御するための装置である。この自動車用冷凍システム10では、制御装置60が空調装置の備える各種機器を制御することで、車内の空調(冷房、暖房、及び、暖房除湿等)が行われる。
(2)詳細構成
(2−1)空調装置の構成
空調装置の備える空調用冷媒回路20は、図1に示すように、主に、圧縮機80と、四路切替弁81と、外気用熱交換器82と、第1内気用熱交換器85と、第2内気用熱交換器86と、を含む蒸気圧縮式の冷媒回路である。また、空調用冷媒回路20は、分岐部28を含む。分岐部28とは、空調用冷媒回路20において、主冷媒回路21から空調側分岐配管22が分岐している部分のことである。
主冷媒回路21には、図1に示すように、圧縮機80と、外気と熱交換を行う外気用熱交換器82と、空調用制御弁83と、車内を空調するための第1内気用熱交換器85と、が順に接続されている。
圧縮機80は、回転数が可変なインバータ式の圧縮機であって、吸入したガス冷媒を圧縮するためのものである。
空調用制御弁83は、外気用熱交換器82と第1内気用熱交換器85とを接続する第1冷媒配管23を流れる冷媒圧力の調整や冷媒流量の調整等を行うための電動膨張弁である。
外気用熱交換器82は、外気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行わせるためのものである。
第1内気用熱交換器85は、車内の空気を熱源として冷媒と熱交換を行うためのものであり、内ファン84が第1内気用熱交換器85に接触する空気流れを生成することで、車内の空気と第1内気用熱交換器85を流れる冷媒とを熱交換させることができる。
また、主冷媒回路21に接続されている四路切替弁81は、主冷媒回路21を流れる冷媒の流路を変更する切替機構を構成している。四路切替弁81は、圧縮機80の吐出側と外気用熱交換器82と接続し、かつ、第1内気用熱交換器85と圧縮機80の吸入側とを接続する第1状態(図1の実線参照)と、圧縮機80の吐出側と第1内気用熱交換器85とを接続し、かつ、外気用熱交換器82と圧縮機80の吸入側とを接続する第2状態(図1の破線参照)とに切り替わることで、主冷媒回路21における冷媒の循環方向が可逆に構成されている(図2及び図3参照)。
空調側分岐配管22は、一端が第1冷媒配管23に接続されており、他端が四路切替弁81と圧縮機80の吸入部とを接続する吸入側冷媒配管24に接続されている。このため、主冷媒回路21における冷媒の循環方向が変更されても、空調側分岐配管22には、第1冷媒配管23から圧縮機80の吸入側に向かって同一方向に冷媒が流れることになる。なお、本実施形態では、空調側分岐配管22の一端は、第1冷媒配管23の一部であって、空調用制御弁83と第1内気用熱交換器85とを接続する冷媒配管23aに接続されている。
また、空調側分岐配管22には、膨張機構である制御弁87aと、第2内気用熱交換器86とが順に接続されている。
制御弁87aは、第1冷媒配管23から第2内気用熱交換器86に流れる冷媒圧力の調整や冷媒流量の調整等を行うための電動膨張弁であって、その弁開度が調整されることで、第2内気用熱交換器86を蒸発器として機能させることができる。なお、制御弁87aは、第2内気用熱交換器86の流入側に配置されている。
第2内気用熱交換器86は、第1内気用熱交換器85と同様に、車内の空気を熱源として冷媒と熱交換を行うためのものであり、内ファン84が第2内気用熱交換器86に接触する空気流れを生成することで、車内の空気と第2内気用熱交換器86を流れる冷媒とを熱交換させることができる。
なお、本実施形態では、空調用冷媒回路20は、外気用熱交換器82から第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86に向かって冷媒が流れる場合に、第1内気用熱交換器85に流れる冷媒の流量と、第2内気用熱交換器86に流れる冷媒の流量とが所定の割合となるように設計されている。また、本実施形態では、車内の暖房時又は暖房除湿の暖房能力が不足している場合に、車内の空気を加熱するための熱源としてヒータ88が配設されている。ヒータ88は、各種センサの検知結果に基づいて制御装置60によって出力制御がされている。
(2−2)制御装置の構成
制御装置60は、図4に示すように、空調装置の有する各種機器と接続されており、車内の空調を行うために各種機器の動作制御を行う。より詳しくは、制御装置60は、空調用制御弁83及び制御弁87aの弁開度や内ファン84の回転数を調整する制御を行うことで、第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86における熱交換量を制御する。
(3)車内の空調時における各種機器の制御動作
次に、車内の空調として冷房が行われている場合、及び、暖房除湿が行われている場合における制御装置60による各種機器の制御動作について説明する。
(3−1)車内冷房時
図2は、空調用冷媒回路20の概略図であって、図2中の矢印は、車内冷房時の空調用冷媒回路20における冷媒の流れを示している。
車内冷房時には、四路切替弁81が第1状態に切り替えられ、圧縮機80の回転数は、車内の冷房能力又は除湿能力に応じて調整される。また、空調用制御弁83の弁開度は、第1内気用熱交換器85の出口側の過熱度が所定値となるように制御される。さらに、制御弁87aの弁開度は、第2内気用熱交換器86の出口側の過熱度が所定値となるように制御される。
圧縮機80から吐出された高圧ガス冷媒は、外気用熱交換器82で外気と熱交換して、冷却され凝縮する。外気用熱交換器82から流出した高圧液冷媒は、空調用制御弁83で減圧された後に、冷媒配管23aを流れて第1内気用熱交換器85に至り、或いは、冷媒配管23aの途中で空調側分岐配管22に流れる。
第1内気用熱交換器85に至った冷媒は、内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行い、液冷媒が蒸発するとともに空気を冷却し、車内の冷房を行う。蒸発したガス冷媒は、四路切替弁81を介して圧縮機80に吸入される。
一方、空調側分岐配管22に至った液冷媒は、制御弁87aを介して第2内気用熱交換器86に流入する。そして、第2内気用熱交換器86に流入した冷媒は、内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行い、液冷媒が蒸発するとともに空気を冷却し、車内の冷房を行う。蒸発したガス冷媒は、吸入側冷媒配管24を流れる冷媒に合流し、圧縮機80に吸入される。
このように空調用冷媒回路20内を冷媒が循環して、第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86が蒸発器として機能することで、車内を冷房又は除湿することができる。
(3−2)車内暖房除湿時
図3は、空調用冷媒回路20の概略図であって、図3中の矢印は、車内暖房除湿時の空調用冷媒回路20における冷媒の流れを示している。
車内暖房除湿時には、四路切替弁81が第2状態に切り替えられ、圧縮機80の回転数は、車内の暖房能力に応じて調整される。また、空調用制御弁83の弁開度は、外気用熱交換器82の出口側の過熱度が所定値となるように制御される。さらに、制御弁87aの弁開度は、車内の除湿能力に応じて調整される。
圧縮機80から吐出された高圧ガス冷媒は、第1内気用熱交換器85で内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行い、高圧ガス冷媒が凝縮するとともに空気を加熱し、車内の暖房を行う。また、第1内気用熱交換器85から流出した高圧液冷媒は、冷媒配管23aを流れて空調用制御弁83に至り、或いは、冷媒配管23aの途中で空調側分岐配管22に流れる。
空調用制御弁83に至った液冷媒は、空調用制御弁83で減圧された後に、外気用熱交換器82に流入する。外気用熱交換器82では、流入した液冷媒が、外気と熱交換を行うことで蒸発する。そして、蒸発したガス冷媒は、四路切替弁81を介して圧縮機80に吸入される。
一方、空調側分岐配管22に流れた液冷媒は、制御弁87aで減圧された後に、第2内気用熱交換器86に流入する。そして、第2内気用熱交換器86に流入した冷媒は、内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行い、液冷媒が蒸発するとともに空気を冷却し、車内の除湿を行う。蒸発したガス冷媒は、吸入側冷媒配管24を流れる冷媒に合流し、圧縮機80に吸入される。
このように空調用冷媒回路20内を冷媒が循環して、第1内気用熱交換器85が凝縮器として機能することで、車内を暖房することができるとともに、第2内気用熱交換器86が蒸発器として機能することで、車内の除湿を行うことができる。
(4)特徴
(4−1)
従来より、車内の空調を行うための自動車用冷凍システムが提案されている。また、このような自動車用冷凍システムには、車内の暖房時に車窓が曇るおそれを低減するために、内気用熱交換器を2つ設けて、一方を凝縮器として機能させ、他方を蒸発器として機能させることで、暖房と同時に除湿を行うものがある。
ここで、空間内部の空気と熱交換を行う熱交換器を2つ備える冷凍システムとしては、例えば、建物内の空調を行う空気調和機の冷凍システムがある。この冷凍システムでは、一方の室内熱交換器を凝縮器として機能させ、他方の室内熱交換器を蒸発器として機能させることで、室内の温度を下げずに湿度を下げる再熱除湿が実行される。そして、このような冷凍システムの多くは、2つの室内熱交換器が直列に設けられており、一方の室内熱交換器と他方の室内熱交換器との間に、膨張機構が設けられている。
この冷凍システムを、自動車に適用した場合、図5に示されるように、第1内気用熱交換器985と、第2内気用熱交換器986と、外気用熱交換器982と、を直列に設け、かつ、第1内気用熱交換器985と第2内気用熱交換器986との間に、膨張機構987aを設けたものが考えられる。この自動車用冷凍システムでは、膨張機構987aによって冷媒を減圧して、第1内気用熱交換器985を凝縮器として機能させ、第2内気用熱交換器986及び外気用熱交換器982を蒸発器として機能させることで、車内を暖房除湿することができる。
しかしながら、この自動車用冷凍システムでは、第1内気用熱交換器985と第2内気用熱交換器986とが直列に設けられていることで、第2内気用熱交換器986には、第1内気用熱交換器985から流出した全ての冷媒が流れることになる。この結果、第2内気用熱交換器986における除湿能力は、第2内気用熱交換器986を流れる冷媒温度で決まることになるため、暖房除湿時の除湿能力を調整することは困難である。
そこで、本実施形態では、分岐部28において、空調側分岐配管22が主冷媒回路21から分岐している。このため、空調用冷媒回路20では、分岐部28において、第1内気用熱交換器85から流出した冷媒を、外気用熱交換器82と、第2内気用熱交換器86とに分岐させることができる。したがって、第1内気用熱交換器85を凝縮器として機能させ、第2内気用熱交換器86を蒸発器として機能させて車内の暖房除湿が行われる場合には、第2内気用熱交換器86に流れる冷媒の流量を調整することで、第2内気用熱交換器86における熱交換量を制御することができる。この結果、図5に示す冷媒回路を備える冷凍システムのように、第1内気用熱交換器985から流出した全ての冷媒が、第2内気用熱交換器986に流れる場合と比較して、第2内気用熱交換器86における除湿量を制御しやすくすることができる。
これによって、簡易な構成で、車内の暖房除湿時の除湿能力を調整することができている。
(4−2)
本実施形態では、制御装置60によって、空調用制御弁83及び制御弁87aの弁開度を調整する制御が行われることで、第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86における熱交換量が制御されている。このため、簡易な構成で、第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86における熱交換量を制御することができている。
(4−3)
本実施形態では、空調側分岐配管22は、一端が第1冷媒配管23に接続されており、他端が吸入側冷媒配管24に接続されている。このため、主冷媒回路21における冷媒の循環方向が変更されても、空調側分岐配管22には、第1冷媒配管23から圧縮機80の吸入側に向かって同一方向に冷媒が流れることになる。この結果、空調側分岐配管22に設けられている第2内気用熱交換器86には、一定方向に冷媒が流れる。
また、車内冷房時には、外気用熱交換器82で凝縮した冷媒が、空調用制御弁83で減圧された後に、第2内気用熱交換器86に流れることで、第2内気用熱交換器86が蒸発器として機能する。そして、車内暖房除湿時には、第1内気用熱交換器85で凝縮した冷媒が、制御弁87aで減圧された後に、第2内気用熱交換器86に流れることで、第2内気用熱交換器86が蒸発器として機能する。この結果、車内の冷房時及び暖房除湿時のいずれの場合であっても、第2内気用熱交換器86を蒸発器として機能させることができる。
これによって、車内を常に冷房又は除湿することができる。
(5)変形例
(5−1)変形例1A
上記実施形態では、空調用冷媒回路20において、制御弁87aが設けられていることで、車内冷房時に、第2内気用熱交換器86よりも第1内気用熱交換器85に向かって多くの冷媒が流れて、第1内気用熱交換器85を流れる冷媒の流量と、第2内気用熱交換器86を流れる冷媒の流量との割合が調整し難くなるおそれがある。
そこで、上記実施形態の空調用冷媒回路20の構成に加えて、図6に示すように、第1内気用熱交換器85に流れる冷媒の流量と、第2内気用熱交換器86に流れる冷媒の流量との割合を調整するための調整部187が設けられていてもよい。なお、本変形例の自動車用冷凍システムでは、空調用冷媒回路120の構成として、図6に示すように、調整部187が設けられていること以外は、上記実施形態と同様の構成である。また、図6では、上記実施形態と同様の構成の機器については、上記実施形態の機器と同様の符号を付している。さらに、図6において、符号122は、主冷媒回路121から分岐している空調側分岐配管を示している。
調整部187は、主冷媒回路121において第1内気用熱交換器85と外気用熱交換器82とを接続する第1冷媒配管123の一部であって、分岐部128と第1内気用熱交換器85との間の配管123aaに設けられている。また、調整部187は、制御弁87aの弁開度が全開状態に調整されているときの圧損と同等か、或いはそれ以上の圧損を生じさせる圧損部材であって、本変形例ではキャピラリである。なお、本変形例では、調整部187はキャピラリであるが、圧損を生じさせうる部材であれば調整部187の構成はこれに限定されない。
このように調整部187が設けられていることで、第1内気用熱交換器85に向かって流れる冷媒の流量と、第2内気用熱交換器86に向かって流れる冷媒の流量と、の割合を予め調整することができる。このため、車内冷房時に、制御弁87aの弁開度を調整することで、第1内気用熱交換器85と第2内気用熱交換器86とに流れる冷媒の流量を、所定の割合に調整しやすくすることができる。
<第2実施形態>
以下に、本発明の第2実施形態に係る自動車用冷凍システム210について説明する。なお、第2実施形態では、第1実施形態と同様の構成の機器については、第1実施形態と同様の符号を付している。
(1)全体構成
自動車用冷凍システム210は、車内の空調を行うための空調装置と、制御装置260とを備えている。空調装置は、空調用冷媒回路220を有している。制御装置260は、空調装置の備える各種機器を制御するための装置である。この自動車用冷凍システム210では、制御装置260が空調装置の備える各種機器を制御することで、車内の空調(冷房、暖房、及び、除湿暖房等)が行われる。
(2)詳細構成
(2−1)空調装置の構成
空調装置の備える空調用冷媒回路220は、図7に示すように、主に、第1圧縮機280aと、第2圧縮機280bと、四路切替弁81と、外気用熱交換器82と、第1内気用熱交換器85と、第2内気用熱交換器86と、を含む蒸気圧縮式の冷媒回路である。また、空調用冷媒回路220は、分岐部228を含む。分岐部228とは、空調用冷媒回路220において、主冷媒回路221から空調側分岐配管222が分岐している部分のことである。
主冷媒回路221には、図7に示すように、第1圧縮機280aと、外気と熱交換を行う外気用熱交換器82と、空調用制御弁83と、車内を空調するための第1内気用熱交換器85と、が順に接続されている。なお、空調用制御弁83、外気用熱交換器82及び第1内気用熱交換器85の構成は、それぞれ、第1実施形態の構成と同様であるため説明を省略する。
第1圧縮機280aは、回転数が可変なインバータ式の圧縮機であって、吸入したガス冷媒を圧縮するためのものである。また、第1圧縮機280aの吐出部から吐出された冷媒は、第2圧縮機280bから吐出された冷媒と合流部229で合流して、四路切替弁81に至るように構成されている。
空調側分岐配管222は、一端が外気用熱交換器82と第1内気用熱交換器85とを接続する第1冷媒配管223に接続されており、他端が第2圧縮機280bの吸入部に接続されている。このため、主冷媒回路221における冷媒の循環方向が変更されても、空調側分岐配管222には、第1冷媒配管223から第2圧縮機280bの吸入部に向かって同一方向に冷媒が流れることになる。なお、本実施形態では、空調側分岐配管222の一端は、第1冷媒配管223の一部であって、空調用制御弁83と第1内気用熱交換器85とを接続する冷媒配管223aに接続されている。
また、第2圧縮機280bは、第1圧縮機280aと同様に、回転数が可変なインバータ式の圧縮機であって、吸入したガス冷媒を圧縮するためのものである。
さらに、空調側分岐配管222には、制御弁87aと、第2内気用熱交換器86とが順に接続されている。なお、制御弁87a及び第2内気用熱交換器86の構成は、それぞれ、第1実施形態の構成と同様であるため説明を省略する。また、空調側分岐配管222において、第2内気用熱交換器86の流出部と第2圧縮機280bの吸入部とを接続している配管を、配管222aとする。
なお、本実施形態では、空調用冷媒回路220は、外気用熱交換器82から第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86に向かって冷媒が流れる場合に、第1内気用熱交換器85に流れる冷媒の流量と、第2内気用熱交換器86に流れる冷媒の流量とが所定の割合となるように設計されている。また、本実施形態では、上記第1実施形態と同様に、車内の暖房時又は暖房除湿時の暖房能力が不足している場合に、車内の空気を加熱するための熱源としてヒータ88が配設されている。
(2−2)制御装置の構成
制御装置260は、図8に示すように、空調装置の有する各種機器と接続されており、車内の空調を行うために各種機器の動作制御を行う。より詳しくは、制御装置260は、空調用制御弁83及び制御弁87aの弁開度や内ファン84の回転数を調整する制御を行うことで第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86における熱交換量を制御する。
また、制御装置260は、第1圧縮機280a及び第2圧縮機280bの駆動を個別に制御することができる。ここで、第2圧縮機280bの回転数は、第2圧縮機280bの吸入圧力が所定圧力となるように制御される。なお、車内冷房時の所定圧力は、第1圧縮機280aの吸入圧力と等しい圧力か、或いは、少し高い圧力に設定される。また、車内暖房除湿時の所定圧力は、所定の除湿量となるように決定された圧力(外気温度が低いほど低い圧力)に設定される。
(3)車内の空調時における各種機器の制御動作
次に、車内の空調として冷房が行われている場合、及び、暖房除湿が行われている場合における制御装置260による各種機器の制御動作について説明する。
(3−1)車内冷房時
車内冷房時には、四路切替弁81が第1状態に切り替えられる。また、空調用制御弁83の弁開度は、第1内気用熱交換器85の出口側の過熱度が所定値となるように制御される。一方で、制御弁87aの弁開度は、第2圧縮機280bの吸入過熱度が所定値となるように調整される、いわゆる過熱度制御が行われる。さらに、第1圧縮機280aの回転数は、車内の冷房能力又は除湿能力に応じて調整される。一方で、第2圧縮機280bの回転数は、第2圧縮機280bの吸入圧力が所定圧力となるように制御される。
第1圧縮機280aから吐出された高圧ガス冷媒は、第2圧縮機280bから吐出された高圧ガス冷媒と合流した後に、四路切替弁81を介して、外気用熱交換器82に至る。外気用熱交換器82に至った高圧ガス冷媒は、外気用熱交換器82で外気と熱交換して、冷却され凝縮する。外気用熱交換器82から流出した高圧液冷媒は、空調用制御弁83で減圧された後に、冷媒配管223aを流れて第1内気用熱交換器85に至り、又は、冷媒配管223aの途中で空調側分岐配管222に流れる。
第1内気用熱交換器85に至った冷媒は、内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行い、液冷媒が蒸発するとともに空気を冷却し、車内の冷房を行う。蒸発したガス冷媒は、四路切替弁81を介して吸入側冷媒配管224を流れて第1圧縮機280aに吸入される。
一方、空調側分岐配管222に流れた液冷媒は、制御弁87aを介して第2内気用熱交換器86に流入し、内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行い、蒸発するとともに空気を冷却し、車内の冷房を行う。そして、第2内気用熱交換器86から流出した冷媒は、配管222aを流れて第2圧縮機280bに吸入される。
このように空調用冷媒回路220内を冷媒が循環して、第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86が蒸発器として機能することで、車内を冷房又は除湿することができる。
(3−2)車内暖房除湿時
車内冷房時には、四路切替弁81が第2状態に切り替えられる。また、空調用制御弁83の弁開度は、外気用熱交換器82の出口側の過熱度が所定値となるように制御される。一方で、制御弁87aの弁開度は、第2圧縮機280bの吸入過熱度が所定値となるように調整される、いわゆる過熱度制御が行われる。さらに、第1圧縮機280aの回転数は、車内の暖房能力に応じて調整される。一方で、第2圧縮機280bの回転数は、第2圧縮機280bの吸入圧力が所定圧力となるように制御される。
第1圧縮機280aから吐出された高圧ガス冷媒は、第2圧縮機280bから吐出された高圧ガス冷媒と合流した後に、四路切替弁81を介して、第1内気用熱交換器85に至る。そして、第1内気用熱交換器85に至った高圧ガス冷媒は、第1内気用熱交換器85で内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行い、高圧ガス冷媒が凝縮するとともに空気を加熱し、車内の暖房を行う。また、第1内気用熱交換器85から流出した高圧液冷媒は、冷媒配管223aを流れて空調用制御弁83に至り、又は、冷媒配管223aの途中で空調側分岐配管222に流れる。
空調用制御弁83に至った液冷媒は、空調用制御弁83で減圧された後に、外気用熱交換器82に流入する。外気用熱交換器82では、流入した液冷媒が、外気と熱交換を行うことで蒸発する。そして、蒸発したガス冷媒は、四路切替弁81を介して吸入側冷媒配管224を流れて第1圧縮機280aに吸入される。
一方、空調側分岐配管222に流れた液冷媒は、制御弁87aで減圧されて、第2内気用熱交換器86に流入する。そして、第2内気用熱交換器86で内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行うことで蒸発するとともに空気を冷却して車内の除湿を行う。その後、第2内気用熱交換器86から流出した冷媒は、配管222aを流れて第2圧縮機280bに吸入される。
このように空調用冷媒回路220内を冷媒が循環して、第1内気用熱交換器85が凝縮器として機能することで、車内を暖房することができるとともに、第2内気用熱交換器86が蒸発器として機能することで、車内を除湿することができる。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態では、分岐部228において、空調側分岐配管222が主冷媒回路221から分岐している。このため、空調用冷媒回路220では、分岐部228において、第1内気用熱交換器85から流出した冷媒を、外気用熱交換器82と、第2内気用熱交換器86とに分岐させることができる。したがって、第1内気用熱交換器85を凝縮器として機能させ、第2内気用熱交換器86を蒸発器として機能させて車内の暖房除湿が行われる場合には、第2内気用熱交換器86に流れる冷媒の流量を調整することで、第2内気用熱交換器86における熱交換量を制御することができる。この結果、第1内気用熱交換器から流出した全ての冷媒が、第2内気用熱交換器に流れる場合と比較して、第2内気用熱交換器86における除湿量を制御しやすくすることができる。
これによって、簡易な構成で、車内の暖房除湿時の除湿能力を調整することができている。
(4−2)
本実施形態では、制御装置260によって、空調用制御弁83及び制御弁87aの弁開度を調整する制御が行われることで、第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86における熱交換量が制御されている。このため、簡易な構成で、第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86における熱交換量を制御することができている。
(4−3)
本実施形態では、空調側分岐配管222は、一端が第1冷媒配管223に接続されており、他端が第2圧縮機280bの吸入部に接続されている。このため、主冷媒回路221における冷媒の循環方向が変更されても、空調側分岐配管222には、第1冷媒配管223から第2圧縮機280bの吸入側に向かって同一方向に冷媒が流れることになる。この結果、空調側分岐配管222に設けられている第2内気用熱交換器86には、一定方向に冷媒が流れる。
また、車内冷房時には、外気用熱交換器82で凝縮した冷媒が、空調用制御弁83で減圧された後に、第2内気用熱交換器86に流れることで、第2内気用熱交換器86が蒸発器として機能する。そして、車内暖房除湿時には、第1内気用熱交換器85で凝縮した冷媒が、制御弁87aで減圧された後に、第2内気用熱交換器86に流れることで、第2内気用熱交換器86が蒸発器として機能する。この結果、車内の冷房時及び暖房除湿時のいずれの場合であっても、第2内気用熱交換器86を蒸発器として機能させることができる。
これによって、車内を常に冷房又は除湿することができる。
(4−4)
本実施形態では、空調用冷媒回路220が、第1圧縮機280aと、第2圧縮機280bと、を備えている。また、第1圧縮機280aから吐出された冷媒は、第2圧縮機280bから吐出された冷媒と合流部229で合流して、四路切替弁81に至る。そして、第1圧縮機280aには、四路切替弁81を介して吸入側冷媒配管224を流れた冷媒が吸入される。一方で、第2圧縮機280bには、第2内気用熱交換器86を介して配管222aを流れた冷媒が吸入される。さらに、第1圧縮機280a及び第2圧縮機280bは独立して制御されている。このため、外気用熱交換器82、第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86を流れた全ての冷媒が1つの圧縮機に吸入される場合と比較して、外気用熱交換器82、第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86を流れる冷媒の流量について細かな制御が可能となっている。
また、車内暖房除湿時には、外気用熱交換器82で蒸発した冷媒は、第1圧縮機280aに吸入され、第2圧縮機280bには、第2内気用熱交換器86で蒸発した冷媒が吸入されるため、外気用熱交換器82の過熱度に関係なく、制御弁87aの弁開度を調整することができる。
(4−5)
本実施形態では、制御弁87aの弁開度が、第2圧縮機280bの吸入過熱度が所定値となるように調整されている。したがって、車内暖房除湿時には、外気温度に関係なく、制御弁87a弁開度を除湿能力に応じた開度に制御することができる。
これによって、自動車用冷凍システム210全体の効率を向上させることができる。
<第3実施形態>
以下に、本発明の第3実施形態に係る自動車用温調システム310について説明する。なお、第3実施形態では、第1実施形態と同様の構成の機器については、第1実施形態と同様の符号を付している。
(1)全体構成
自動車用温調システム310は、ハイブリッド車や電気自動車等のバッテリ70が走行用の電力源である車に用いられる温調システムであって、空調装置と、バッテリ70や電装品41の冷却を行うための冷却装置と、協調熱交換器50と、制御装置360と、を備えている。空調装置は、空調用冷媒回路320を有している。冷却装置は、電装品冷却回路30を有している。協調熱交換器50は、空調用冷媒回路320を流れる冷媒と電装品冷却回路30を流れる流体との間で熱交換を行わせる。制御装置360は、空調装置や冷却装置の備える各種機器を制御するための装置である。この自動車用温調システム310では、制御装置360が空調装置や冷却装置の備える各種機器を制御することで、車内の空調(冷房、暖房、及び、暖房除湿等)、バッテリ70の温調、及び、電装品41の冷却が行われる。なお、本実施形態では、電装品冷却回路30には、流体として水が循環しているものとする。
(2)詳細構成
(2−1)空調装置の構成
空調装置の備える空調用冷媒回路320は、図9に示すように、主に、圧縮機80と、四路切替弁81と、外気用熱交換器82と、第1内気用熱交換器85と、第2内気用熱交換器86と、を含む蒸気圧縮式の冷媒回路である。また、空調用冷媒回路320は、分岐部328を含む。分岐部328とは、空調用冷媒回路320において、主冷媒回路321から第1空調側分岐配管322が分岐している部分のことである。第1空調側分岐配管322には、第2内気用熱交換器86が接続されている。また、空調用冷媒回路320は、第1空調側分岐配管322の他に、主冷媒回路321から分岐しており、協調熱交換器50が接続されている第2空調側分岐配管325を有する。
主冷媒回路321には、図9に示すように、圧縮機80と、外気と熱交換を行う外気用熱交換器82と、空調用制御弁83と、車内を空調するための第1内気用熱交換器85と、が順に接続されている。なお、圧縮機80、外気用熱交換器82、空調用制御弁83及び第1内気用熱交換器85の構成は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
第1空調側分岐配管322は、図9に示すように、一端が、分岐部328を経由して外気用熱交換器82と第1内気用熱交換器85とを接続する第1冷媒配管323に接続されており、他端が四路切替弁81と圧縮機80の吸入部とを接続する吸入側冷媒配管324に接続されている。なお、本実施形態では、第1空調側分岐配管322の一端は、第1冷媒配管323の一部であって、第1内気用熱交換器85と空調用制御弁83とを接続する冷媒配管323aに接続されている。
また、第1空調側分岐配管322には、膨張機構である制御弁87aと、第2内気用熱交換器86とが順に接続されている。なお、制御弁87a及び第2内気用熱交換器86の構成は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
第2空調側分岐配管325は、図9に示すように、一端が冷媒配管323aに接続されており、他端が吸入側冷媒配管324に接続されている。
また、第2空調側分岐配管325は、協調熱交換器50の上流側端部と接続されている第1冷媒配管325aと、協調熱交換器50の下流側端部と接続されている第2冷媒配管325bと、を含む。第1冷媒配管325aは、一端が冷媒配管323aに接続されており、冷媒配管323aを流れる冷媒を協調熱交換器50に流すための配管である。また、第2冷媒配管325bは、一端が吸入側冷媒配管324に接続されており、協調熱交換器50において熱交換が行われた冷媒を圧縮機80の吸入側に流すための配管である。なお、第2空調側分岐配管325は、一端が冷媒配管323aに接続されており、他端が吸入側冷媒配管324に接続されているため、第2空調側分岐配管325には、車内の暖房除湿時及び冷房時のいずれの場合であっても、同一方向に冷媒が流れることになる。
さらに、第1冷媒配管325aには、協調熱交換器50に流れる冷媒の流量を調整可能な調整弁389が設けられている。
なお、本実施形態では、空調用冷媒回路320は、外気用熱交換器82から第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86に向かって冷媒が流れる場合に、第1内気用熱交換器85に流れる冷媒の流量と、第2内気用熱交換器86に流れる冷媒の流量とが所定の割合となるように設計されている。また、本実施形態では、上記第1実施形態と同様に、車内の暖房時又は暖房除湿時の暖房能力が不足している場合に、車内の空気を加熱するための熱源としてヒータ88が配設されている。
(2−2)冷却装置の構成
冷却装置の備える電装品冷却回路30は、図9に示すように、主に、ポンプ40と、バッテリ用熱交換器71と、冷却器42と、放熱器45と、を含む冷却回路である。また、電装品冷却回路30は、主冷却回路31と、主冷却回路31から分岐しており、協調熱交換器50が接続されている電装品側分岐配管32と、バッテリ用熱交換器71を迂回するように接続されるバイパス配管34と、を有する。
主冷却回路31には、図9に示すように、ポンプ40と、バッテリ用熱交換器71と、冷却器42と、冷却器用制御弁44と、放熱器45と、が順に接続されている。
ポンプ40は、吸入した流体(水)を冷却器42側に送り出すためのポンプ40である。ポンプ40が駆動されることで、電装品冷却回路30内を流体が循環する。なお、本実施形態では、電装品冷却回路30内を流れる流体は水であるが、例えば、電装品冷却回路30内を流体として冷媒が流れる場合には、ポンプとしては、吸い込んだ冷媒を昇圧して吐出するように構成された冷媒ポンプが採用されてもよい。
バッテリ用熱交換器71は、バッテリ70を温調するための熱交換器であって、内部に流体が流れる通路を有している。バッテリ用熱交換器71において、通路を流れる流体とバッテリ70との間で熱交換が行われることで、バッテリ70が温調されることになる。なお、バッテリ用熱交換器71の具体的構成は、温調するバッテリ70の形状等に応じた形態に設計される。なお、本実施形態では、冷却装置は、バッテリ用熱交換器71を備えているが、冷却装置の構成はこれに限定されず、バッテリ用熱交換器71を備えていなくてもよい。
冷却器42は、電装品41(モータやインバータ或いはコンバータ等)を冷却するための熱交換器であって、内部に流体が流れる通路を有している。冷却器42では、この通路を流れる流体と電装品41との間で熱交換が行われることで、電装品41の冷却を行う。なお、冷却器42の具体的構成は、冷却する電装品41の形状等に応じた形態に設計される。また、本実施形態における電装品41には、バッテリ70は含まれないものとする。
冷却器用制御弁44は、放熱器45に流れる流体の流量の調整を行うための電動弁である。冷却器用制御弁44の弁開度が調整されることで、放熱器45に流れる流体の流量が調整される。
放熱器45は、冷却器42において熱交換が行われた流体を冷却するためのものである。放熱器45では、外気と内部を流れる流体との間で熱交換が行われることで、流体から放熱されて流体が冷却される。なお、本実施形態の放熱器45のサイズは、外気温度が所定の温度範囲内にある中間期(例えば、春季や秋季など)において、冷却器42で電装品41から受熱した流体を、所定温度まで冷却することができる最小限のサイズに設計されている。
電装品側分岐配管32は、一端が冷却器42と放熱器45とを接続する冷却配管33に接続されており、他端が放熱器45とポンプ40とを接続する流入側冷却配管37に接続されている。このため、冷却配管33を流れる流体は、電装品側分岐配管32を通ってポンプ40の吸入側に流れる。なお、本実施形態では、電装品側分岐配管32の一端は、冷却器42と冷却器用制御弁44とを接続する配管33aから分岐している。
また、電装品側分岐配管32は、協調熱交換器50の上流側端部と接続されている第1冷却配管32aと、協調熱交換器50の下流側端部と接続されている第2冷却配管32bと、を含む。第1冷却配管32aは、一端が配管33aに接続されており、冷却器42から流出した流体を協調熱交換器50に流すための配管である。また、第2冷却配管32bは、一端が流入側冷却配管37に接続されており、協調熱交換器50において熱交換が行われた流体をポンプ40の吸入側に流すための配管である。
さらに、第1冷却配管32aには、協調熱交換器50に流れる流体の流量を調整可能な調整弁43が設けられている。なお、本実施形態では、主冷却回路31には冷却器用制御弁44が設けられており、電装品側分岐配管32には調整弁43が設けられているが、電装品冷却回路30の構成はこれに限定されず、電装品冷却回路30において調整弁43が設けられていれば、冷却器用制御弁44が設けられていなくてもよい。
バイパス配管34は、一端がポンプ40の流出部とバッテリ用熱交換器71とを接続する流出側冷却配管35に接続されており、他端がバッテリ用熱交換器71と冷却器42とを接続する冷却配管36に接続されている。また、バイパス配管34には、流体の流量調整が可能な弁72が設けられている。
(2−3)制御装置の構成
制御装置360は、図10に示すように、空調装置や冷却装置の有する各種機器と接続されており、車内の空調、バッテリ70の温調及び電装品41の冷却等を行うために各種機器の動作制御を行う。より詳しくは、制御装置360は、空調用制御弁83及び制御弁87aの弁開度や内ファン84の回転数を調整する制御を行うことで第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86における熱交換量を制御したり、冷却器用制御弁44の弁開度を調整する制御を行うことで放熱器45における熱交換量を制御したり、弁72の弁開度を調整する制御を行うことで、バッテリ用熱交換器71における熱交換量を制御したり、調整弁43,389の弁開度を調整する制御を行うことで、協調熱交換器50における熱交換量を制御したりする。
(3)車内の空調時における各種機器の制御動作
次に、車内の空調として冷房が行われている場合、及び、暖房除湿が行われている場合における制御装置360による各種機器の制御動作について説明する。
(3−1)車内冷房時
車内冷房時には、四路切替弁81が第1状態に切り替えられる。また、圧縮機80の回転数は、車内の冷房能力又は除湿能力に応じて調整される。さらに、空調用制御弁83の弁開度は、第1内気用熱交換器85の出口側の過熱度が所定値となるように制御され、制御弁87aの弁開度は、第2内気用熱交換器86の出口側の過熱度が所定値となるように制御される。また、冷却器用制御弁44の弁開度は全開となるように調整され、ポンプ40の出力は、冷却器42における冷却能力に応じて調整される。さらに、調整弁389の弁開度は、協調熱交換器50の出口側の過熱度が所定値となるように制御される。一方、調整弁43の弁開度は、電装品41の冷却温度が所定温度以下となるように調整される。また、弁72の弁開度は、バッテリ70の冷却温度が所定範囲内に入るように調整される。
空調用冷媒回路320では、圧縮機80から吐出された高圧ガス冷媒は、外気用熱交換器82で外気と熱交換して、冷却され凝縮する。外気用熱交換器82から流出した高圧液冷媒は、空調用制御弁83で減圧された後に、冷媒配管323aを流れて第1内気用熱交換器85に至り、又は、冷媒配管323aの途中で第2空調側分岐配管325に流れ、或いは、冷媒配管323aの途中で第1空調側分岐配管322に流れる。
第1内気用熱交換器85に至った冷媒は、内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行い、液冷媒が蒸発するとともに空気を冷却し、車内の冷房を行う。蒸発したガス冷媒は、四路切替弁81を介して圧縮機80に吸入される。
一方、第1空調側分岐配管322に流れた液冷媒は、制御弁87aを介して第2内気用熱交換器86に流入し、内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行い、蒸発するとともに空気を冷却し、車内の冷房を行う。そして、蒸発したガス冷媒は、吸入側冷媒配管324を流れる冷媒に合流し、圧縮機80に吸入される。
また、第2空調側分岐配管325に流れた液冷媒は、調整弁389を介して協調熱交換器50に流入する。そして、協調熱交換器50において電装品側分岐配管32を流れる流体と熱交換を行った後に、吸入側冷媒配管324を流れる冷媒に合流する。
また、電装品冷却回路30では、ポンプ40から流出した流体は、流出側冷却配管35を流れて、バッテリ用熱交換器71に至り、或いは、流出側冷却配管35の途中でバイパス配管34に流れる。
バッテリ用熱交換器71に至った流体は、バッテリ用熱交換器71においてバッテリ70を冷却した後に、冷却配管36を流れて冷却器に至る。一方で、バイパス配管34に流れた流体は、弁72を介して冷却配管36を流れる冷媒に合流する。
そして、冷却配管36を流れて冷却器42に至った流体は、冷却器42において電装品41から吸熱することにより電装品41を冷却する。そして、冷却器42から流出した流体は、配管33aを流れ、冷却器用制御弁44を介して放熱器45に至り、或いは、配管33aの途中で第1冷却配管32aに流れる。
放熱器45に至った流体は、放熱器45において外気と熱交換を行うことで冷却された後、流入側冷却配管37を流れてポンプ40に吸入される。
一方、第1冷却配管32aに流れた流体は、調整弁43を介して協調熱交換器50に流入する。そして、協調熱交換器50において第2空調側分岐配管325を流れる冷媒と熱交換を行った後に、第2冷却配管32bを流れて流入側冷却配管37を流れる流体に合流する。
このように空調用冷媒回路320内を冷媒が循環して、第1内気用熱交換器及び第2内気用熱交換器が蒸発器として機能することで、車内を冷房又は除湿することができる。また、電装品冷却回路30内を流体が循環することで、バッテリ用熱交換器71においてバッテリ70を冷却し、かつ、冷却器42において電装品41を冷却することができる。さらに、車内冷房時には、主冷媒回路321から協調熱交換器50に向かって冷媒が流れ、かつ、主冷却回路31から協調熱交換器50に向かって流体が流れることで、協調熱交換器50において、第2空調側分岐配管325を流れる冷媒と電装品側分岐配管32を流れる流体との間で、すなわち、外気用熱交換器82で凝縮した低温液冷媒と電装品41から吸熱した流体との間で熱交換を行わせることができる。この結果、電装品冷却回路30内を流れる流体が冷却されるため、放熱器45における冷却能力の不足分を補うことができる。
(3−2)車内暖房除湿時
車内暖房除湿時には、四路切替弁81が第2状態に切り替えられる。また、圧縮機80の回転数は、車内の暖房能力に応じて調整される。さらに、空調用制御弁83の弁開度は、外気用熱交換器82の出口側の過熱度が所定値となるように制御され、制御弁87aの弁開度は、第2内気用熱交換器86の出口側の過熱度が所定値となるように制御される。また、冷却器用制御弁44の弁開度は全閉となるように調整され、ポンプ40の出力は、冷却器42における冷却能力に応じて調整される。さらに、調整弁389の弁開度は、協調熱交換器50の出口側の過熱度が所定値となるように制御される。一方、調整弁43の弁開度は、全開となるように調整される。また、弁72の弁開度は、バッテリ70の冷却温度が所定範囲内に入るように調整される。
空調用冷媒回路320では、圧縮機80から吐出された高圧ガス冷媒は、第1内気用熱交換器85で内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行い、高圧ガス冷媒が凝縮するとともに空気を加熱し、車内の暖房を行う。また、第1内気用熱交換器85から流出した高圧液冷媒は、冷媒配管323aを流れて空調用制御弁83に至り、又は、冷媒配管323aの途中で第1空調側分岐配管322に流れ、或いは、冷媒配管323aの途中で第2空調側分岐配管325に流れる。
空調用制御弁83に至った液冷媒は、空調用制御弁83で減圧された後に、外気用熱交換器82に流入する。外気用熱交換器82では、流入した液冷媒が、外気と熱交換を行うことで蒸発する。そして、蒸発したガス冷媒は、四路切替弁81を介して圧縮機80に吸入される。
一方、第1空調側分岐配管322に流れた液冷媒は、制御弁87aで減圧されて、第2内気用熱交換器86に流入する。そして、第2内気用熱交換器86で内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行うことで蒸発するとともに空気を冷却して車内の除湿を行う。その後、第2内気用熱交換器86で蒸発したガス冷媒は、吸入側冷媒配管324を流れる冷媒に合流し、圧縮機80に吸入される。
また、第2空調側分岐配管325に流れた液冷媒は、調整弁389を介して協調熱交換器50に流入する。そして、協調熱交換器50において電装品側分岐配管32を流れる流体と熱交換を行った後に、吸入側冷媒配管324を流れる冷媒に合流する。
また、電装品冷却回路30では、ポンプ40から流出した流体は、流出側冷却配管35を流れて、バッテリ用熱交換器71に至り、或いは、流出側冷却配管35の途中でバイパス配管34に流れる。
バッテリ用熱交換器71に至った流体は、バッテリ用熱交換器71においてバッテリ70を冷却した後に、冷却配管36を流れて冷却器42に至る。一方で、バイパス配管34に流れた流体は、弁72を介して冷却配管36を流れる冷媒に合流する。
そして、冷却配管36を流れて冷却器42に至った流体は、冷却器42において電装品41から吸熱することにより電装品41を冷却する。そして、冷却器42から流出した全ての流体は、調整弁43を介して協調熱交換器50に流入する。そして、協調熱交換器50において第2空調側分岐配管325を流れる冷媒と熱交換を行った後に、第2冷却配管32bを流れて、ポンプ40に吸入される。
このように空調用冷媒回路320内を冷媒が循環して、第1内気用熱交換器が凝縮器として機能することで、車内を暖房することができるとともに、第2内気用熱交換器が蒸発器として機能することで、車内を除湿することができる。また、車内暖房除湿時には、主冷媒回路321から協調熱交換器50に向かって冷媒が流れ、かつ、主冷却回路31から協調熱交換器50に向かって流体が流れることで、協調熱交換器50において、第2空調側分岐配管325を流れる冷媒と電装品側分岐配管32を流れる流体との間で、すなわち、第1内気用熱交換器85で凝縮した液冷媒と電装品41から吸熱した流体との間で熱交換を行わせることができる。この結果、電装品冷却回路30内を流れる流体が冷却されるため、放熱器45において流体が冷却されなくても電装品41を冷却することができる。
なお、本実施形態では、車内暖房除湿時には、冷却器用制御弁44の弁開度は全閉となるように調整されているが、これに限定されず、例えば、電装品41の冷却温度が所定温度以上となった場合には、放熱器45にも流体が流れるように冷却器用制御弁44の弁開度が調整されてもよい。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態では、空調用冷媒回路320では、分岐部328において、第1空調側分岐配管322が主冷媒回路321から分岐している。このため、分岐部328において、第1内気用熱交換器85から流出した冷媒を、外気用熱交換器82と、第2内気用熱交換器86とに分岐させることができる。したがって、第1内気用熱交換器85を凝縮器として機能させ、第2内気用熱交換器86を蒸発器として機能させて車内の暖房除湿が行われる場合には、第2内気用熱交換器86に流れる冷媒の流量を調整することで、第2内気用熱交換器86における熱交換量を制御することができる。この結果、第1内気用熱交換器から流出した全ての冷媒が、第2内気用熱交換器に流れる場合と比較して、第2内気用熱交換器86における除湿量を制御しやすくすることができる。
これによって、簡易な構成で、車内の暖房除湿時の除湿能力を調整することができている。
(4−2)
本実施形態では、自動車用温調システム310が、空調装置と、冷却装置と、協調熱交換器50と、を備えている。そして、協調熱交換器50は、第2空調側分岐配管325を流れる冷媒(暖房除湿時には、第1内気用熱交換器85で凝縮した冷媒であり、冷房時には、外気用熱交換器82で凝縮した冷媒である)と、電装品側分岐配管32を流れる流体(冷却器42で電装品41から受熱した流体)と、を熱交換させている。このため、空調用冷媒回路320内を流れる冷媒の熱量を、電装品冷却回路30を流れる流体の冷却に利用することができる。したがって、協調熱交換器を備えていない自動車用温調システムと比較して、放熱器45が負担している熱交換量の一部を、協調熱交換器50に負担させることができる。これによって、電装品41の冷却能力を維持しつつ、放熱器45を必要最小限のサイズにすることができる。
また、放熱器45が小型化することで空くスペース分、外気用熱交換器82のサイズを大きくすることで、外気用熱交換器82における熱交換効率を向上させることができる。この結果、自動車用温調システム310全体の効率を向上させることができる。
(4−3)
本実施形態では、調整弁389の弁開度が調整されることで、協調熱交換器50に向かって流れる冷媒の流量が調整される。また、調整弁43の弁開度が調整されることで、協調熱交換器50に向かって流れる流体の流量が調整される。このため、この自動車用温調システム310では、調整弁43,389の弁開度を調整することで、協調熱交換器50における熱交換量を調整することができている。
また、協調熱交換器50において第2空調側分岐配管325を流れる冷媒に回収される冷熱量が調整されることで、電装品冷却回路30内を流れる流体の温度を、外気温度によらず、所定の温度範囲内に制御することができる。
(5)変形例
(5−1)変形例3A
上記実施形態では、第1空調側分岐配管322及び第2空調側分岐配管325は、吸入側冷媒配管324に接続されている。
これに代えて、圧縮機が、低段側圧縮機構で圧縮された冷媒を高段側圧縮機構でさらに圧縮する二段圧縮機である場合には、図11に示すように、第2内気用熱交換器86が設けられている第1空調側分岐配管422、及び、協調熱交換器50が設けられている第2空調側分岐配管425が、四路切替弁81と圧縮機480の吸入部とを接続する吸入側冷媒配管424ではなく、低圧側圧縮機構と高圧側圧縮機構との間の中間部に戻るように接続されていてもよい。この場合、制御弁87a及び調整弁389によって、第1空調側分岐配管422及び第2空調側分岐配管425を流れる冷媒を中間圧まで減圧すればよい。なお、図11では、上記実施形態と同様の構成の機器については、上記実施形態と同様の符号を付している。
このように、第1空調側分岐配管422及び第2空調側分岐配管425を流れる冷媒が、低圧側圧縮機構と高圧側圧縮機構との間の中間部に吸入されることで、例えば、低段側圧縮機構の吸入側に流れる場合と比較して、圧縮機の負担を軽減することができる。
<第4実施形態>
以下に、本発明の第4実施形態に係る自動車用温調システム510について説明する。なお、第4実施形態では、第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態と同様の構成の機器については、各実施形態と同様の符号を付している。
(1)全体構成
自動車用温調システム510は、ハイブリッド車や電気自動車等のバッテリ70が走行用の電力源である車に用いられる温調システムであって、空調装置と、バッテリ70や電装品41の冷却を行うための冷却装置と、協調熱交換器50と、制御装置560と、を備えている。空調装置は、空調用冷媒回路520を有している。冷却装置は、電装品冷却回路30を有している。協調熱交換器50は、空調用冷媒回路520を流れる冷媒と電装品冷却回路30を流れる流体との間で熱交換を行わせる。制御装置560は、空調装置や冷却装置の備える各種機器を制御するための装置である。この自動車用温調システム510では、制御装置560が空調装置や冷却装置の備える各種機器を制御することで、車内の空調(冷房、暖房、及び、暖房除湿等)、バッテリ70の温調、及び、電装品41の冷却が行われる。なお、本実施形態では、電装品冷却回路30には、流体として水が循環しているものとする。
(2)詳細構成
(2−1)空調装置の構成
空調装置の備える空調用冷媒回路520は、図12に示すように、主に、第1圧縮機280aと、第2圧縮機280bと、四路切替弁81と、外気用熱交換器82と、第1内気用熱交換器85と、第2内気用熱交換器86と、を含む蒸気圧縮式の冷媒回路である。また、空調用冷媒回路520は、分岐部528を含む。分岐部528とは、空調用冷媒回路520において、主冷媒回路521から空調側分岐配管522が分岐している部分のことである。
主冷媒回路521には、図12に示すように、第1圧縮機280aと、外気と熱交換を行う外気用熱交換器82と、空調用制御弁83と、車内を空調するための第1内気用熱交換器85と、が順に接続されている。なお、第1圧縮機280a、外気用熱交換器82、空調用制御弁83及び第1内気用熱交換器85の構成は、第2実施形態と同様であるため説明を省略する。
空調側分岐配管522は、一端が、分岐部528を経由して外気用熱交換器82と第1内気用熱交換器85とを接続する第1冷媒配管523に接続されており、他端が第2圧縮機280bの吸入部に接続されている。このため、主冷媒回路521における冷媒の循環方向が変更されても、空調側分岐配管522には、第1冷媒配管523から第2圧縮機280bの吸入側に向かって同一方向に冷媒が流れることになる。なお、本実施形態では、空調側分岐配管522の一端は、第1冷媒配管523の一部であって、空調用制御弁83と第1内気用熱交換器85とを接続する冷媒配管523aに接続されている。
また、空調側分岐配管522には、膨張機構である制御弁87aと、第2内気用熱交換器86と、協調熱交換器50と、が順に接続されている。なお、膨張機構である制御弁87a及び第2内気用熱交換器86の構成は、第2実施形態の構成と同様であるため説明を省略する。協調熱交換器50は、空調側分岐配管522において、第2内気用熱交換器86の下流側に設けられている。このため、協調熱交換器50では、第2内気用熱交換器86において熱交換を行った冷媒と、電装品冷却回路30を流れる流体との間で熱交換が行われることになる。
なお、本実施形態では、空調用冷媒回路520は、外気用熱交換器82から第1内気用熱交換器85及び第2内気用熱交換器86に向かって冷媒が流れる場合に、第1内気用熱交換器85に流れる冷媒の流量と、第2内気用熱交換器86に流れる冷媒の流量とが所定の割合となるように設計されている。また、本実施形態では、上記第2実施形態と同様に、車内の暖房時又は暖房除湿時の暖房能力が不足している場合に、車内の空気を加熱するための熱源としてヒータ88が配設されている。
(2−2)冷却装置の構成
冷却装置の備える電装品冷却回路30は、図12に示すように、主に、ポンプ40と、バッテリ用熱交換器71と、冷却器42と、放熱器45と、を含む冷却回路である。また、電装品冷却回路30は、主冷却回路31と、主冷却回路31から分岐しており、協調熱交換器50が接続されている電装品側分岐配管32と、バッテリ用熱交換器71を迂回するように接続されるバイパス配管34と、を有する。なお、冷却装置の構成は、上記第3実施形態と同様の構成であるため、ここでは説明を省略する。
(2−3)制御装置の構成
制御装置560は、図13に示すように、空調装置や冷却装置の有する各種機器と接続されており、車内の空調、バッテリ70の温調、及び電装品41の冷却等を行うために各種機器の動作制御を行う。より詳しくは、制御装置560は、空調用制御弁83及び制御弁87aの弁開度や内ファン84の回転数を調整する制御を行うことで第1内気用熱交換器85や第2内気用熱交換器86における熱交換量を制御したり、冷却器用制御弁44の弁開度を調整する制御を行うことで放熱器45における熱交換量を制御したり、弁72の弁開度を調整する制御を行うことで、バッテリ用熱交換器71における熱交換量を制御したり、制御弁87aや調整弁43の弁開度を調整する制御を行うことで、協調熱交換器50における熱交換量を制御したりする。なお、制御装置560は、第1圧縮機280a及び第2圧縮機280bの駆動を個別に制御することができる。
(3)車内の空調時における各種機器の制御動作
次に、車内の空調として冷房が行われている場合、及び、暖房除湿が行われている場合における制御装置560による各種機器の制御動作について説明する。
(3−1)車内冷房時
車内冷房時には、四路切替弁81が第1状態に切り替えられる。また、空調用制御弁83の弁開度は、第1内気用熱交換器85の出口側の過熱度が所定値となるように制御される。さらに、第1圧縮機280aの回転数は、車内の冷房能力又は除湿能力に応じて調整される。一方で、第2圧縮機280bの回転数は、第2圧縮機280bの吸入圧力が所定圧力となるように制御される。また、冷却器用制御弁44の弁開度は所定開度となるように調整され、ポンプ40の出力は、冷却器42における冷却能力に応じて調整される。さらに、制御弁87aの弁開度は、協調熱交換器50の出口側の過熱度が所定値となるように制御される。一方、調整弁43の弁開度は、電装品41の冷却温度が所定温度以下となるように調整される。また、弁72の弁開度は、バッテリ70の冷却温度が所定範囲内に入るように調整される。
空調用冷媒回路520では、第1圧縮機280aから吐出された高圧ガス冷媒は、第2圧縮機280bから吐出された高圧ガス冷媒と合流した後に、四路切替弁81を介して、外気用熱交換器82に至る。外気用熱交換器82に至った高圧ガス冷媒は、外気用熱交換器82で外気と熱交換して、冷却され凝縮する。外気用熱交換器82から流出した高圧液冷媒は、空調用制御弁83で減圧された後に、冷媒配管523aを流れて第1内気用熱交換器85に至り、又は、冷媒配管523aの途中で空調側分岐配管522に流れる。
第1内気用熱交換器85に至った冷媒は、内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行い、液冷媒が蒸発するとともに空気を冷却し、車内の冷房を行う。蒸発したガス冷媒は、四路切替弁81を介して吸入側冷媒配管524を流れて第1圧縮機280aに吸入される。
一方、空調側分岐配管522に流れた液冷媒は、制御弁87aを介して第2内気用熱交換器86に流入し、内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行い、蒸発するとともに空気を冷却し、車内の冷房を行う。そして、第2内気用熱交換器86から流出した冷媒は、協調熱交換器50に流入し、協調熱交換器50において電装品側分岐配管32を流れる流体と熱交換を行った後に、第2圧縮機280bに吸入される。
また、電装品冷却回路30では、ポンプ40から流出した流体は、流出側冷却配管35を流れて、バッテリ用熱交換器71に至り、或いは、流出側冷却配管35の途中でバイパス配管34に流れる。
バッテリ用熱交換器71に至った流体は、バッテリ用熱交換器71においてバッテリ70を冷却した後に、冷却配管36を流れて冷却器42に至る。一方で、バイパス配管34に流れた流体は、弁72を介して冷却配管36を流れる冷媒に合流する。
そして、冷却配管36を流れて冷却器42に至った流体は、冷却器42において電装品41から吸熱することにより電装品41を冷却する。そして、冷却器42から流出した流体は、配管33aを流れ、冷却器用制御弁44を介して放熱器45に至り、或いは、配管33aの途中で第1冷却配管32aに流れる。
放熱器45に至った流体は、放熱器45において外気と熱交換を行うことで冷却された後、流入側冷却配管37を流れてポンプ40に吸入される。
一方、第1冷却配管32aに流れた流体は、調整弁43を介して協調熱交換器50に流入する。そして、協調熱交換器50において空調側分岐配管522を流れる冷媒と熱交換を行った後に、第2冷却配管32bを流れて流入側冷却配管37を流れる流体に合流する。
このように空調用冷媒回路520内を冷媒が循環して、第1内気用熱交換器及び第2内気用熱交換器が蒸発器として機能することで、車内を冷房又は除湿することができる。また、電装品冷却回路30内を流体が循環することで、バッテリ用熱交換器71においてバッテリ70を冷却し、かつ、冷却器42において電装品41を冷却することができる。さらに、車内冷房時には、主冷媒回路521から協調熱交換器50に向かって冷媒が流れ、かつ、主冷却回路31から協調熱交換器50に向かって流体が流れることで、協調熱交換器50において、空調側分岐配管522を流れる冷媒と電装品側分岐配管32を流れる流体との間で、すなわち、外気用熱交換器82で凝縮した低温液冷媒と電装品41から吸熱した流体との間で熱交換を行わせることができる。この結果、電装品冷却回路30内を流れる流体が冷却されるため、放熱器45における冷却能力の不足分を補うことができる。
(3−2)車内暖房除湿時
車内冷房時には、四路切替弁81が第2状態に切り替えられる。また、空調用制御弁83の弁開度は、外気用熱交換器82の出口側の過熱度が所定値となるように制御される。さらに、第1圧縮機280aの回転数は、車内の暖房能力に応じて調整される。一方で、第2圧縮機280bの回転数は、第2圧縮機280bの吸入圧力が所定圧力となるように制御される。また、冷却器用制御弁44の弁開度は全閉となるように調整され、ポンプ40の出力は、冷却器42における冷却能力に応じて調整される。さらに、制御弁87aの弁開度は、協調熱交換器50の出口側の過熱度が所定値となるように制御される。一方、調整弁43の弁開度は、全開となるように調整される。また、弁72の弁開度は、バッテリ70の冷却温度が所定範囲内に入るように調整される。
空調用冷媒回路520では、第1圧縮機280aから吐出された高圧ガス冷媒は、第2圧縮機280bから吐出された高圧ガス冷媒と合流した後に、四路切替弁81を介して、第1内気用熱交換器85に至る。そして、第1内気用熱交換器85に至った高圧ガス冷媒は、第1内気用熱交換器85で内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行い、高圧ガス冷媒が凝縮するとともに空気を加熱し、車内の暖房を行う。また、第1内気用熱交換器85から流出した高圧液冷媒は、冷媒配管523aを流れて空調用制御弁83に至り、又は、冷媒配管523aの途中で空調側分岐配管522に流れる。
空調用制御弁83に至った液冷媒は、空調用制御弁83で減圧された後に、外気用熱交換器82に流入する。外気用熱交換器82では、流入した液冷媒が、外気と熱交換を行うことで蒸発する。そして、蒸発したガス冷媒は、四路切替弁81を介して吸入側冷媒配管524を流れて第1圧縮機280aに吸入される。
一方、空調側分岐配管522に流れた液冷媒は、制御弁87aで減圧されて、第2内気用熱交換器86に流入する。そして、第2内気用熱交換器86で内ファン84により送風される車内空気と熱交換を行うことで蒸発するとともに空気を冷却して車内の除湿を行う。そして、第2内気用熱交換器86から流出した冷媒は、協調熱交換器50に流入し、協調熱交換器50において電装品側分岐配管32を流れる流体と熱交換を行った後に、第2圧縮機280bに吸入される。
また、電装品冷却回路30では、ポンプ40から流出した流体は、流出側冷却配管35を流れて、バッテリ用熱交換器71に至り、或いは、流出側冷却配管35の途中でバイパス配管34に流れる。
バッテリ用熱交換器71に至った流体は、バッテリ用熱交換器71においてバッテリ70を冷却した後に、冷却配管36を流れて冷却器42に至る。一方で、バイパス配管34に流れた流体は、弁72を介して冷却配管36を流れる冷媒に合流する。
そして、冷却配管36を流れて冷却器42に至った流体は、冷却器42において電装品41から吸熱することにより電装品41を冷却する。そして、冷却器42から流出した全ての流体は、配管33aの途中で第1冷却配管32aに流れる。第1冷却配管32aに流れた流体は、調整弁43を介して協調熱交換器50に流入する。そして、協調熱交換器50において空調側分岐配管522を流れる冷媒と熱交換を行った後に、第2冷却配管32bを流れてポンプ40に吸入される。
このように空調用冷媒回路520内を冷媒が循環して、第1内気用熱交換器85が凝縮器として機能することで、車内を暖房することができるとともに、第2内気用熱交換器86が蒸発器として機能することで、車内を除湿することができる。また、車内暖房除湿時には、主冷媒回路521から協調熱交換器50に向かって冷媒が流れ、かつ、主冷却回路31から協調熱交換器50に向かって流体が流れることで、協調熱交換器50において、空調側分岐配管522を流れる冷媒と電装品側分岐配管32を流れる流体との間で、すなわち、第1内気用熱交換器85で凝縮した液冷媒と電装品41から吸熱した流体との間で熱交換を行わせることができる。この結果、電装品冷却回路30内を流れる流体が冷却されるため、放熱器45において流体が冷却されなくても電装品41を冷却することができる。
なお、本実施形態では、車内暖房除湿時には、冷却器用制御弁44の弁開度は全閉となるように調整されているが、これに限定されず、例えば、電装品41の冷却温度が所定温度以上となった場合には、放熱器45にも流体が流れるように冷却器用制御弁44の弁開度が調整されてもよい。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態では、分岐部528において、空調側分岐配管522が主冷媒回路521から分岐している。このため、空調用冷媒回路520では、分岐部528において、第1内気用熱交換器85から流出した冷媒を、外気用熱交換器82と、第2内気用熱交換器86とに分岐させることができる。したがって、第1内気用熱交換器85を凝縮器として機能させ、第2内気用熱交換器86を蒸発器として機能させて車内の暖房除湿が行われる場合には、第2内気用熱交換器86に流れる冷媒の流量を調整することで、第2内気用熱交換器86における熱交換量を制御することができる。この結果、第1内気用熱交換器から流出した全ての冷媒が、第2内気用熱交換器に流れる場合と比較して、第2内気用熱交換器86における除湿量を制御しやすくすることができる。
これによって、簡易な構成で、車内の暖房除湿時の除湿能力を調整することができている。
また、本実施形態では、空調用冷媒回路520が、第1圧縮機280aと、第2圧縮機280bと、を備えている。また、第1圧縮機280aから吐出された冷媒は、第2圧縮機280bから吐出された冷媒と合流部529で合流して、四路切替弁81に至る。そして、第1圧縮機280aには、四路切替弁81を介して吸入側冷媒配管524を流れた冷媒が吸入される。一方で、第2圧縮機280bには、第2内気用熱交換器86及び協調熱交換器50から流出した冷媒が吸入される。さらに、第1圧縮機280a及び第2圧縮機280bは独立して制御されている。このため、外気用熱交換器82、第1内気用熱交換器85、第2内気用熱交換器86及び協調熱交換器50を流れた全ての冷媒が1つの圧縮機に吸入される場合と比較して、外気用熱交換器82、第1内気用熱交換器85、第2内気用熱交換器86及び協調熱交換器50を流れる冷媒の流量について細かな制御が可能となっている。
また、車内暖房除湿時には、外気用熱交換器82で蒸発した冷媒は、第1圧縮機280aに吸入され、第2圧縮機280bには、第2内気用熱交換器86及び協調熱交換器50で蒸発した冷媒が吸入されるため、外気用熱交換器82の過熱度に関係なく、制御弁87aの弁開度を調整することができる。
(4−2)
本実施形態では、自動車用温調システム510が、空調装置と、冷却装置と、協調熱交換器50と、を備えている。そして、協調熱交換器50は、空調側分岐配管522を流れる冷媒(暖房除湿時及び冷房時のいずれの場合も、第2内気用熱交換器86から流出した冷媒であって、第2内気用熱交換器86において蒸発した冷媒)と、電装品側分岐配管32を流れる流体(冷却器42で電装品41から受熱した流体)と、を熱交換させている。このため、空調用冷媒回路520内を流れる冷媒の熱量を、電装品冷却回路30を流れる流体の冷却に利用することができる。したがって、協調熱交換器を備えていない自動車用温調システムと比較して、放熱器45が負担している熱交換量の一部を、協調熱交換器50に負担させることができる。これにより、電装品41の冷却能力を維持しつつ、放熱器45を必要最小限のサイズにすることができる。
また、放熱器45が小型化することで空くスペース分、外気用熱交換器82のサイズを大きくすることで、外気用熱交換器82における熱交換効率を向上させることができる。この結果、自動車用温調システム510全体の効率を向上させることができる。
(4−3)
本実施形態では、制御弁87aの弁開度が調整されることで、協調熱交換器50に向かって流れる冷媒の流量が調整される。また、調整弁43の弁開度が調整されることで、協調熱交換器50に向かって流れる流体の流量が調整される。このため、この自動車用温調システム510では、制御弁87a及び調整弁43の弁開度を調整することで、協調熱交換器50における熱交換量を調整することができている。
また、協調熱交換器50において空調側分岐配管522を流れる冷媒に回収される冷熱量が調整されることで、電装品冷却回路30内を流れる流体の温度を、外気温度によらず、所定の温度範囲内に制御することができる。
(5)変形例
(5−1)変形例4A
上記実施形態では、電装品冷却回路30には、冷却器用制御弁44及び調整弁43が設けられている。これに代えて、図14に示すように、電装品冷却回路630において、冷却器42と放熱器45とを接続する冷却配管633からの電装品側分岐配管632の分岐部分に、流体の流量調整可能な三方弁643が設けられていてもよい。
また、図14に示すように、空調用冷媒回路620が、主冷媒回路621から第2熱交換器86に冷媒を流すための空調側分岐配管622とは別に、主冷媒回路621から協調熱交換器50に冷媒を流すための空調側分岐配管625を有していてもよい。なお、本変形例の自動車用温調システムでは、図14に示すように、電装品冷却回路630において、第3実施形態の冷却器用制御弁44及び調整弁43に代えて三方弁643が設けられており、空調用冷媒回路620において協調熱交換器50に冷媒を流すための空調側分岐配管625(以下、空調側分岐配管622と区別するために、第2空調側分岐配管625という)が設けられており、協調熱交換器50が、空調側分岐配管622ではなく第2空調側分岐配管625に設けられており、かつ、第2空調側分岐配管625に協調熱交換器50への冷媒の流量を調整可能な調整弁689が設けられていること以外は、上記実施形態と同様の構成である。また、図14では、上記実施形態と同様の構成の機器については、上記実施形態の機器と同様の符号を付している。
ここで、第2空調側分岐配管625は、図14に示すように、一端が、第1内気用熱交換器85と空調用制御弁83とを接続する冷媒配管623aに接続されており、他端が、空調側分岐配管622の一部であって、第2圧縮機280bの吸入部と第2熱交換器86とを接続する配管622aに接続されている。このため、協調熱交換器50には冷媒配管623aを流れる冷媒が流入することになり、協調熱交換器50において電装品側分岐配管632を流れる流体と熱交換を行った冷媒は、配管622aを流れる冷媒と合流して、第2圧縮機280bに吸入されることになる。
また、第2空調側分岐配管625には調整弁689が設けられているため、調整弁689が設けられていない場合と比較して、協調熱交換器50における熱交換量が調整しやすくなっている。
このような自動車用温調システムであっても、協調熱交換器50において、空調用冷媒回路620を循環する冷媒と電装品冷却回路630を循環する流体との間で熱交換が行われることで、空調用冷媒回路620内を流れる冷媒の熱量を、電装品冷却回路630を流れる流体の冷却に利用することができる。このため、放熱器45が負担している熱交換量の一部を、協調熱交換器50に負担させることができる。したがって、協調熱交換器を備えていない自動車用温調システムと比較して、電装品41の冷却能力を維持しつつ、放熱器45を必要最小限のサイズにすることができる。
また、放熱器45が小型化することで空くスペース分、外気用熱交換器82のサイズを大きくすることで、外気用熱交換器82における熱交換効率を向上させることができる。この結果、自動車用温調システム全体の効率を向上させることができる。
本発明は、簡易な構成で暖房除湿時の除湿能力を調整することができるため、自動車用冷凍システムへの適用が有効である。
28 分岐部
30 電装品冷却回路
32 電装品側分岐配管(配管)
40 ポンプ
41 電装品
42 冷却器
43 調整弁(冷却回路側調整弁)
45 放熱器
50 協調熱交換器
80 圧縮機
81 四路切替弁
82 外気用熱交換器
83 空調用制御弁(膨張機構)
85 第1内気用熱交換器
86 第2内気用熱交換器
87a 制御弁(流量調整弁)
122 空調側分岐配管(第2冷媒配管)
123 第1冷媒配管
187 調整部
222a 配管(第2吸入側冷媒配管)
224 吸入側冷媒配管(第1吸入側冷媒配管)
229 合流部
280a 第1圧縮機
280b 第2圧縮機
322 第1空調側分岐配管(第2冷媒配管)
323 第1冷媒配管(第1冷媒配管)
325 第2空調側分岐配管(第3冷媒配管)
389 調整弁(冷媒回路側調整弁)
10,210 自動車用冷凍システム
60,260 制御装置
310,510 自動車用温調システム
特開平7−186709号公報

Claims (10)

  1. 圧縮機(80)と、
    外気と熱交換を行う外気用熱交換器(82)と、
    冷媒を減圧することが可能な膨張機構(83)と、
    車内の空調を行うための第1内気用熱交換器(85)と、
    車内の空調を行うための第2内気用熱交換器(86)と、
    前記第1内気用熱交換器から流出した冷媒を、前記外気用熱交換器と前記第2内気用熱交換器とに分岐させる分岐部(28)と、
    前記分岐部を経由して前記第1内気用熱交換器と前記外気用熱交換器とを接続する第1冷媒配管(123)と、
    前記分岐部で前記第1冷媒配管から分岐しており、前記第2内気用熱交換器に接続されている第2冷媒配管(122)と、
    前記第2冷媒配管に設けられており、前記第2内気用熱交換器に流れる冷媒の流量を調整可能な流量調整弁(87a)と、
    前記第1冷媒配管において前記分岐部と前記第1内気用熱交換器との間に設けられており、前記第1内気用熱交換器に流れる冷媒の流量と前記第2内気用熱交換器に流れる冷媒の流量とが予め所定の割合となるように前記第1内気用熱交換器に流れる冷媒の流量を調整する調整部(187)と、
    前記第2内気用熱交換器に流れる冷媒の流量を調整可能な制御装置(60)と、
    を備え
    前記調整部は、前記流量調整弁の弁開度が全開状態に調整されているときの圧力損失以上の圧力損失を生じさせる部材である、
    自動車用冷凍システム(10)。
  2. 前記圧縮機から吐出した冷媒を前記外気用熱交換器に流す第1状態と、前記圧縮機から吐出した冷媒を前記第1内気用熱交換器に流す第2状態とに冷媒の流れる方向を切り替え可能な四路切替弁(81)を、更に備え、
    前記制御装置は、前記四路切替弁が前記第1状態であるときに、前記第1内気用熱交換器及び前記第2内気用熱交換器に流れる冷媒の流量を調整可能である、
    請求項1に記載の自動車用冷凍システム。
  3. 前記制御装置は、前記流量調整弁を制御することで、前記第2内気用熱交換器に流れる冷媒の流量を調整する、
    請求項1又は2に記載の自動車用冷凍システム。
  4. 前記第2内気用熱交換器は、常に蒸発器として機能する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の自動車用冷凍システム。
  5. 前記圧縮機から吐出した冷媒を前記外気用熱交換器に流す第1状態と、前記圧縮機から吐出した冷媒を前記第1内気用熱交換器に流す第2状態とに冷媒の流れる方向を切替可能な四路切替弁(81)を備え、
    前記四路切替弁の状態が前記第1状態及び前記第2状態のいずれの状態であっても、前記第2内気用熱交換器を流れる冷媒の方向は一定である、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の自動車用冷凍システム。
  6. 前記圧縮機は、第1圧縮機(280a)と、前記第1圧縮機とは別の第2圧縮機(280b)と、を有し、
    前記第1圧縮機の吐出部から吐出した冷媒と、前記第2圧縮機の吐出部から吐出した冷媒とを合流させる合流部(229)と、
    前記合流部において合流した冷媒の流れる方向を切り替え可能な四路切替弁(81)と、
    前記四路切替弁と前記第1圧縮機の吸入部とを接続する第1吸入側冷媒配管(224)と、
    前記第2内気用熱交換器の冷媒の流出部と前記第2圧縮機の吸入部とを接続する第2吸入側冷媒配管(222a)と、
    を備える、
    請求項1からのいずれか1項に記載の自動車用冷凍システム(210)。
  7. 前記制御装置は、前記第2圧縮機の吸入過熱度が所定値となるように前記流量調整弁を制御する、
    請求項に記載の自動車用冷凍システム。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載の自動車用冷凍システムと、
    ポンプ(40)と、流体を冷却する放熱器(45)と、流体と電装品(41)との間で熱交換を行わせることで前記電装品を冷却する冷却器(42)と、を含む電装品冷却回路(30)を有する電装品冷却システムと、
    前記第2内気用熱交換器から流出した冷媒と、前記冷却器から流出した流体とを熱交換させる協調熱交換器(50)と、
    を備える自動車用温調システム(510)。
  9. 請求項1からのいずれか1項に記載の自動車用冷凍システムと、
    ポンプ(40)と、流体を冷却する放熱器(45)と、流体と電装品(41)との間で熱交換を行わせることで前記電装品を冷却する冷却器(42)と、を含む電装品冷却回路(30)を有する電装品冷却システムと、
    前記第1内気用熱交換器又は前記外気用熱交換器から流出した冷媒と、前記電装品冷却回路内を流れる流体との間で熱交換を行わせる協調熱交換器(50)と、
    を備え、
    前記自動車用冷凍システムは、
    前記第1冷媒配管から分岐しており、前記協調熱交換器に接続されている前記第2冷媒配管とは別の第3冷媒配管(325)と、
    を有し、
    前記協調熱交換器は、前記第3冷媒配管を流れる冷媒と、前記冷却器から流出した流体とを熱交換させる、
    自動車用温調システム(310)。
  10. 前記電装品冷却回路は、前記冷却器から流出した流体を前記協調熱交換器に流すための配管(32)を含み、
    前記第3冷媒配管には、前記協調熱交換器に流れる冷媒の流量を調整可能な冷媒回路側調整弁(389)が設けられており、
    前記配管には、前記協調熱交換器に流れる流体の流量を調整可能な冷却回路側調整弁(43)が設けられている、
    請求項に記載の自動車用温調システム。
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