JPH09328013A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH09328013A
JPH09328013A JP8318240A JP31824096A JPH09328013A JP H09328013 A JPH09328013 A JP H09328013A JP 8318240 A JP8318240 A JP 8318240A JP 31824096 A JP31824096 A JP 31824096A JP H09328013 A JPH09328013 A JP H09328013A
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JP
Japan
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refrigerant
gas
heat
air
pressure
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JP8318240A
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English (en)
Inventor
Katsuya Tanaka
勝也 田中
Kunio Iritani
邦夫 入谷
Takahisa Suzuki
隆久 鈴木
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/13Economisers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/27Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
    • Y02A30/274Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies using waste energy, e.g. from internal combustion engine

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両搭載の発熱部品33からの廃熱を回収し
て、ガスインジョクション用の冷媒に吸熱させることに
より、低外気温時における暖房能力を、消費電力の増大
を抑制しつつ、効果的に向上させる。 【解決手段】 暖房時には、圧縮機22、室内凝縮器1
2、固定絞り26、気液分離器25、膨張弁27、およ
び室外熱交換器24からなる閉回路で冷媒を循環すると
ともに、気液分離器25で分離された中間圧のガス冷媒
を通路22dを通してガスインジェクションポート22
cに導入する。さらに、気液分離器25内に水冷媒熱交
換器32を設置し、この熱交換器32に、車両側発熱部
品33から受熱した冷却水を三方弁35を介してポンプ
34により循環させる。これにより、熱交換器32にて
液冷媒に循環冷却水から吸熱させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも暖房が
可能なヒートポンプシステムにおいて、ガスインジョク
ションサイクルを構成することにより、低外気温時にお
ける暖房能力の向上を図った車両用空調装置に関するも
ので、寒冷地向け電気自動車、あるいは車両駆動源とし
て電気モータと内燃機関の双方を備えたハイブリッド車
の空調用ヒートポンプシステムとして好適なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電動式圧縮機を用いたヒートポンプシス
テムを電気自動車等の車両に搭載する場合には、車両運
転上の安全性を確保するため、窓ガラスの防曇、除曇作
用が必要となる。そこで、特開平5ー319077号公
報では、車室内熱交換器として冷房専用の蒸発器および
暖房専用の凝縮器をそれぞれ独立に備えることにより、
冷房モードから暖房モードに切替えた場合に凝縮水の急
激な蒸発による窓ガラスの曇りが発生しないようにする
とともに、冷房専用の蒸発器で除湿を行いながら、暖房
専用の凝縮器で空調空気を所要温度まで再加熱して除湿
暖房を行うことを可能としたシステムが提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来装置では、使用環境の外気温度が低くなると、暖房時
に蒸発器として作用する室外熱交換器での吸熱量が減少
して圧縮機吸入圧力が低下するため、冷媒比容積が大き
くなり、冷媒循環量が減少するので、暖房能力が低下す
るという問題があった。
【0004】また、圧縮機吸入圧力が低下すると、圧縮
比が大きくなり、冷媒吐出温度が上昇するので、圧縮機
保護のため、圧縮機を最大能力(最大回転数)で使用で
きないので、より一層暖房能力が低下するという問題が
あった。以上の理由から、上記従来装置では、外気温度
が−10°C以下となるような寒冷地では、車室の暖房
能力が不足してしまう。
【0005】なお、特開昭54−14027号公報で
は、低外気温時の暖房能力向上の対策として、中間圧ま
で減圧された冷媒の気液を分離する気液分離器を設け、
この気液分離器で分離されたガス冷媒を圧縮機の圧縮過
程にインジョクションするガスインジョクション方式の
ヒートポンプを構成するとともに、気液分離器の上流側
に空気で冷媒を加熱する補助熱交換器を設けた空調装置
が提案されている。
【0006】しかし、この従来のものは通常のヒートポ
ンプ構成であるため、室内熱交換器として冷房、暖房共
通のものを1つ設置しているだけである。従って、除湿
された空調空気を所要温度まで再加熱する除湿暖房の機
能を発揮できないので、吸入空気の湿度が高い運転条件
では、窓ガラスの曇りが発生しやすいという問題があ
る。
【0007】また、空気熱源の補助熱交換器にて冷媒を
加熱するようにしているので、低外気温時には冷媒の加
熱効果を発揮できない場合が生じ、十分な暖房能力を期
待できない。本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
車両搭載の発熱部品(例えば、車両走行用電気モータの
回転数制御用インバータの半導体スイッチ素子等)から
の廃熱に注目し、この廃熱を回収して、ガスインジョク
ション用の中間圧冷媒に吸熱させることにより、低外気
温時における暖房能力を、消費電力を抑制しつつ、効果
的に向上させることを目的とする。
【0008】また、本発明は、室内熱交換器として、冷
房専用蒸発器および暖房専用の凝縮器をそれぞれ独立に
備えて、除湿暖房が可能なヒートポンプシステムにおい
て、低外気温時における暖房能力を、消費電力を抑制し
つつ、効果的に向上させることを他の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、以下の技術的手段を採用する。すなわち、請
求項1〜8記載の発明では、冷凍サイクル高圧側の凝縮
後の冷媒を第1減圧手段(26)で中間圧まで減圧し、
この中間圧冷媒の気液を気液分離器(25)で分離し、
この気液分離器(25)で分離されたガス冷媒をガスイ
ンジェクション用通路(22d)を通して、圧縮機(2
2)のガスインジェクションポート(22c)に導入す
るようにし、さらに、車両搭載の発熱部品(33)から
の廃熱を前記中間圧冷媒に吸熱させる熱交換手段(3
2)を備え、暖房時には、圧縮機(22)、室内熱交換
器(12)、第1減圧手段(26)、気液分離器(2
5)、第2減圧手段(27)、および室外熱交換器(2
4)の順に冷媒が循環するとともに、気液分離器(2
5)で分離され、かつ発熱部品(33)からの廃熱を吸
熱したガス冷媒をガスインジェクション用通路(22
d)を通してガスインジェクションポート(22c)に
導入することを特徴としている。
【0010】これにより、暖房時に、圧縮機(22)の
圧縮過程途中にガスインジェクションするとともに、車
両搭載の発熱部品(33)の廃熱を回収して、中間圧冷
媒に吸熱させ、中間圧冷媒の飽和圧力を上昇できるの
で、ガスインジェクション量を増大できる。その結果、
室内熱交換器(12)への循環冷媒量が増大して暖房能
力を効果的に向上できる。
【0011】また、同時に、圧縮機(22)の圧縮過程
の途中に飽和ガス冷媒がインジェクションされるため、
途中まで圧縮加熱されたガス冷媒が飽和ガス冷媒により
冷却され、吐出冷媒温度(Td)が低下する。このた
め、圧縮機(22)を最大能力(最大回転数)で使用す
ることが可能となる。以上により、低外気温時における
暖房能力を効果的に向上できる。
【0012】しかも、前記した発熱部品(33)からの
廃熱回収による吸熱により、中間圧冷媒の飽和ガス圧を
高めることにより、圧縮機(22)の平均吸入圧を上昇
させて、圧縮比を低減できる。これにより、圧縮動力を
押さえることができ、成績係数が増大するため、暖房能
力の向上と同時に、サイクルの効率も向上でき、消費電
力を抑制できる。
【0013】請求項2記載の発明によれば、空調空気通
路(2)の上流側の冷房用蒸発器(11)と、下流側の
暖房用凝縮器(12)への冷媒流れを切り替えることに
より、暖房、冷房、除湿の3つの運転モードを良好に実
現できるとともに、暖房時には、圧縮機(22)の圧縮
過程途中にガスインジェクションするとともに、発熱部
品(33)からの廃熱回収による中間圧冷媒の吸熱によ
り、暖房能力を効果的に向上できる。
【0014】熱交換手段(32)は、請求項3のよう
に、発熱部品(33)から受熱した媒体と前記中間圧冷
媒との間で熱交換を行うように構成することができる。
特に、請求項4記載の発明によれば、熱交換手段(3
2)を、気液分離器(25)内に設置して、発熱部品
(33)から受熱した媒体と気液分離器(25)内の液
冷媒との間で熱交換を行うようにしているから、熱交換
手段(32)を気液分離器(25)内蔵の一体部品とす
ることができ、車両への搭載が容易である。
【0015】また、請求項5記載の発明によれば、熱交
換手段(32)を、気液分離器(25)の外部に設置し
て、発熱部品(33)から受熱した媒体と気液分離器
(25)で分離された液冷媒との間で熱交換を行うよう
にしているから、圧力容器をなす気液分離器(25)を
ほとんど改造せずにすみ、既存の気液分離器(25)を
利用できる。
【0016】また、請求項6記載の発明によれば、発熱
部品(33)と熱交換手段(32)との間で媒体を常
時、循環させる閉回路を構成しているから、媒体の循環
回路を、部品点数の少ない簡素な構成とすることができ
る。また、請求項7記載の発明によれば、発熱部品(3
3)に対して熱交換手段(32)と並列接続された放熱
器(36)と、媒体の流れを熱交換手段(32)と放熱
器(36)とに切り替える切替手段(35)とを備え、
媒体からの吸熱が必要な暖房時には、切替手段(35)
により媒体を熱交換手段(32)側に流し、媒体からの
吸熱が不要な冷房時には、切替手段(35)により媒体
を放熱器(36)側に流すことができる。このように、
冷房時に媒体を放熱器(36)側に流して、発熱部品
(33)の発熱を放熱器(36)にて外部へ放出できる
ため、冷房時に余分な吸熱量増加による圧縮仕事量が増
えるという事態が発生しない。
【0017】また、第2減圧手段(27)は、請求項8
のように、吸入ポート(22b)に導入されるガス冷媒
の過熱度を調整する膨張弁で構成するのがよい。この膨
張弁を用いることにより、圧縮機吸入冷媒の過熱度をサ
イクル運転条件の変動にかかわらず、常に所定値に維持
できる。また、請求項9〜11記載の発明では、冷凍サ
イクルの低圧側の蒸発後の冷媒の気液を分離する気液分
離器(250)を備えるとともに、圧縮機(22)の吸
入ポート(22b)には、気液分離器(250)にて分
離されたガス冷媒を吸入させるようにし、冷凍サイクル
の高圧側の凝縮後の冷媒を第1減圧手段(260)によ
り中間圧まで減圧し、この中間圧冷媒と、発熱部品(3
3)から受熱した媒体とを熱交換手段(32)にて熱交
換させる。
【0018】この熱交換手段(32)における吸熱によ
り蒸発した中間圧のガス冷媒を、ガスインジェクション
用通路(22d)を介して圧縮機(22)のガスインジ
ェクションポート(22c)に導入するようにし、第1
減圧手段(260)と並列に冷凍サイクルの高圧側の凝
縮後の冷媒を減圧する第2減圧手段(270)を設け、
発熱部品(33)に対して熱交換手段(32)と放熱器
(36)とを並列接続するとともに、媒体の流れを熱交
換手段(32)と放熱器(36)とに切り替える切替手
段(35)を備え、暖房時には、媒体が切替手段(3
5)により熱交換手段(32)側に流れるとともに、圧
縮機(22)、室内熱交換器(12)、第2減圧手段
(270)、室外熱交換器(24)、および気液分離器
(250)の順に冷媒が循環し、さらに、室内熱交換器
(12)で凝縮した冷媒を第1減圧手段(260)によ
り中間圧まで減圧し、この中間圧の冷媒を前記熱交換手
段(32)にて吸熱、蒸発させてガス冷媒とし、このガ
ス冷媒をガスインジェクション用通路(22d)を通し
てガスインジェクションポート(22c)に導入するこ
とを特徴としている。
【0019】これにより、請求項9〜11記載の発明で
は、前述の請求項1〜8と同様に、発熱部品(33)の
廃熱を回収したガスインジェクションの実施によって、
低外気温時における暖房能力を効果的に向上できるとと
もに、圧縮比の低減により、圧縮動力を押さえて、暖房
能力の向上と同時に、サイクルの効率も向上でき、消費
電力を抑制できる。
【0020】また、請求項1〜8における中間圧の気液
分離器(25)を廃止し、その代わりに、圧縮機吸入側
に気液分離器(250)を備えるサイクル構成にて、ガ
スインジェクションの機能を発揮するものであるから、
中間圧の気液分離器(25)に比して、吸入側の気液分
離器(250)は耐圧強度の低い安価なものを使用でき
る。
【0021】また、切替手段(35)により媒体の流れ
を熱交換手段(32)と放熱器(36)とに切り替える
ことができるから、熱交換手段(32)における発熱部
品(33)の廃熱回収をサイクル運転条件等に応じて随
時、選択できる。また、請求項10記載の発明では、室
内熱交換器(11、12)として、空調空気通路(2)
に設置され、空気を冷却する蒸発器(11)と、空調空
気通路(2)において蒸発器(11)の下流側に設置さ
れ、空気を加熱する凝縮器(12)とを備え、蒸発器
(11)の冷媒流れ上流側には、冷媒を減圧する第3減
圧手段(271)を設け、暖房時には、媒体が切替手段
(35)により熱交換手段(32)側に流れるととも
に、圧縮機(22)、凝縮器(12)、第2減圧手段
(270)、室外熱交換器(24)、および気液分離器
(250)の順に冷媒が循環し、冷房時には、媒体が切
替手段(35)により放熱器(36)側に流れるととも
に、少なくとも圧縮機(22)、室外熱交換器(2
4)、第3減圧手段(271)、蒸発器(11)、およ
び気液分離器(250)の順に冷媒が循環し、除湿時に
は、媒体が切替手段(35)により熱交換手段(32)
側に流れるとともに、少なくとも圧縮機(22)、凝縮
器(12)、第2減圧手段(270)、室外熱交換器
(24)、蒸発器(11)、および気液分離器(25
0)の順に冷媒が循環し、暖房時および除湿時には、凝
縮器(12)で凝縮した冷媒を第1減圧手段(260)
により中間圧まで減圧し、この中間圧の冷媒を熱交換手
段(32)にて吸熱、蒸発させてガス冷媒とし、このガ
ス冷媒を前記ガスインジェクション用通路(22d)を
通して前記ガスインジェクションポート(22c)に導
入することを特徴としている。
【0022】これにより、冷房、暖房および除湿の3機
能を良好に発揮できるとともに、暖房時および除湿時に
は、発熱部品(33)の廃熱を回収したガスインジェク
ションの実施によって、低外気温時における暖房能力の
向上、サイクル効率の向上を図ることができる。しか
も、冷房時には室外熱交換器(24)で凝縮した冷媒
を、中間圧に減圧して圧縮機(22)へガスインジェク
ションすることなく、そのまま低圧で減圧して蒸発器
(11)に流入させる構成としているから、冷凍サイク
ルの回路構成が簡単となり、サイクル配管部品の簡素化
を図ることができる。
【0023】また、請求項11記載の発明によれば、第
1減圧手段(260)を、ガスインジェクションポート
(22c)に導入される冷媒の過熱度を調整する膨張弁
で構成しているから、ガスインジェクションされるガス
冷媒の過熱度をサイクル運転条件の変動にかかわらず、
常に所定値に維持して、ガスインジェクションの効果を
良好に発揮できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。 (第1実施形態)図1は本発明を電気自動車用空調装置
に適用した第1実施形態を示すもので、空調ユニット1
は電気自動車の車室内に設置されるもので,その空調ダ
クト2は、車室内に空調空気を導く空調空気通路を構成
するものである。この空調ダクト2の一端側に内外気を
吸入する吸入口3、4、5が設けられている。内気吸入
口4と外気吸入口5は、内外気切替ドア6により切替開
閉される。
【0025】上記吸入口3〜5に隣接して、空調ダクト
2内に空気を送風する送風機7が設置されており、この
送風機7はモータ7aとこのモータ7aにより駆動され
る遠心ファン7b、7bとにより構成されている。一
方、空調ダクト2の他端側には車室内へ通ずる複数の吹
出口、すなわち車室内乗員の足元部に向かって空調空気
を吹き出すフット吹出口8、車室内乗員の上半身に向か
って空調空気を吹き出すフェイス吹出口9および車両フ
ロントガラスの内面に空調空気を吹き出すデフロスタ吹
出口10が形成されている。
【0026】また、送風機7よりも空気下流側における
空調ダクト2内には冷房用蒸発器11が設けられてい
る。この冷房用蒸発器11は、冷凍サイクル21の一部
を構成する室内熱交換器であり、後述する冷房運転およ
び除湿運転モード時に、内部を流れる冷媒の吸熱作用に
よって、空調ダクト2内の空気を除湿、冷却する冷却器
として機能する。
【0027】また、冷房用蒸発器11よりも空気下流側
における空調ダクト2内には暖房用凝縮器12が設けら
れている。この暖房用凝縮器12は、冷凍サイクル21
の一部を構成する室内熱交換器であり、後述する暖房運
転および除湿運転モード時に、内部を流れる冷媒の放熱
作用によって、空調ダクト2内の空気を加熱する加熱器
として機能する。
【0028】また、空調ダクト2内の空気流路は、仕切
り壁13によりフット吹出口8側の第1空気流路14
と、フェイス吹出口9およびデフロスタ吹出口10側の
第2空気流路15とに分離されており、この空気流路1
4、15の2分割は、冬季にフット吹出口8側の空気流
路14には内気吸入口3から温度の高い内気を吸入して
足元へ温風を吹き出すことにより暖房負荷を軽減すると
同時に、デフロスタ吹出口10側の空気流路15には外
気吸入口5から湿度の低い外気を吸入して、フロントウ
インドの曇りを確実に防止するために行っている。
【0029】ドア16は第2空気流路15を開閉するも
ので、ドア17は第1、第2空気流路14、15間の仕
切り部分を開閉するものであり、ドア18〜20は各吹
出口8、9、10の空気流路を開閉するドアである。と
ころで、上記冷凍サイクル21は、上記冷房用の蒸発器
11と暖房用の凝縮器12とで車室内の冷房および暖房
を行うヒートポンプ式冷凍サイクルとして構成されてお
り、上記蒸発器11、凝縮器12の他に以下の機器を備
えている。
【0030】すなわち、冷媒圧縮機22、冷媒の流れを
切り替える電磁式四方弁23、室外熱交換器24、冷媒
の気液を分離するとともに液冷媒を溜める機能を果たす
気液分離器25、この気液分離器25に導入されるサイ
クル高圧側の凝縮後の冷媒を中間圧(例えば4〜15k
g/cm2 程度)に減圧する固定絞り(第1減圧手段)
26、温度作動式膨張弁(第2減圧手段)27、電磁弁
28a、28b、および逆止弁29a〜29eがさらに
冷凍サイクル21に備えられている。固定絞り26とし
ては、オリフィス等の絞りを用いることができる。
【0031】一方、電気自動車に搭載される機能部品の
うち、発熱部品33の冷却を行う冷却システム38が備
えられている。ここで、発熱部品33としては、例え
ば、電気自動車走行用交流モータ(図示せず)の回転速
度制御用インバータの半導体スイッチ素子(パワートラ
ンジスタ)等である。この冷却システム38には、前記
した気液分離器25内の液冷媒部分(下方側の部位)に
配置された水冷媒熱交換器32、冷却水循環用の電動式
水ポンプ34、電磁弁タイプの三方弁(水回路切替手
段)35、冷却水の熱を外気中に放熱する放熱器36お
よび流水通路37、37a〜37dが備えられている。
三方弁35の切替作用により、発熱部品33で加熱され
た冷却水が水冷媒熱交換器32側または放熱器36側の
いずれか一方に流れるようになっている。
【0032】ところで、前記した室外熱交換器24は電
気自動車の車室外に設置され、電動室外ファン24aに
より送風される外気と熱交換するようになっている。ま
た、上記冷媒圧縮機22は、電動式圧縮機であって、図
示しない交流モータを一体に密封ケース内に内蔵し、こ
のモータにより駆動されて冷媒の吸入、圧縮、吐出を行
う。
【0033】この冷媒圧縮機22の交流モータにはイン
バータ30により交流電圧が印加され、このインバータ
30により交流電圧の周波数を調整することによってモ
ータ回転速度を連続的に変化させるようになっている。
従って、インバータ30は圧縮機22の回転数調整手段
をなすものであり、このインバータ30には、車載バッ
テリ31からの直流電圧が印加される。
【0034】冷媒圧縮機22には圧縮した冷媒を吐出す
る吐出ポート22a、サイクル低圧側の蒸発後の冷媒を
吸入する吸入ポート22b、および気液分離器25で分
離された中間圧のガス冷媒をインジェションするガスイ
ンジェションポート22cが備えられている。このガス
インジェションポート22cは、逆止弁29eを有する
ガスインジェション通路22dを介して気液分離器25
上部のガス冷媒出口25aに連通している。
【0035】また、吸入ポート22bに接続されている
冷媒吸入通路22eには温度作動式膨張弁27の感温筒
27aが設置され、この膨張弁27の弁開度は吸入通路
22e内の冷媒の過熱度が所定値となるように調整され
る。また、前記インバータ30は、空調用制御装置40
によって通電制御される。この空調用制御装置40はマ
イクロコンピータとその周辺回路にて構成される電子制
御装置であって、四方弁23の切替および電磁弁28
a、28bの開閉も制御するものである。本例では、四
方弁23および電磁弁28a、28bにより、「冷媒の
循環経路を切り替える経路切替手段」を構成している。
【0036】上記制御装置40には、外気温度を検出す
る外気温センサ、冷房用蒸発器11の吹出直後の空気温
度を検出する蒸発器温度センサ、圧縮機21の吐出冷媒
圧力(サイクル高圧圧力)を検出する吐出圧センサ等を
含む空調用センサ群41からセンサ信号が入力されるよ
うになっている。また、車室内運転席近傍に設けられた
空調コントロールパネル50(図2参照)の各レバー、
スイッチ群50aからの信号も制御装置40に入力され
る。
【0037】なお、図1には空調用制御装置40との電
気的接続を図示していないが、ドア4、16、17、1
8、19、20、送風機7、室外ファン24a、水ポン
プ34、および三方弁35の作動も制御装置40により
制御される。図2に示す空調コントロールパネル50に
は、乗員により手動操作される以下の操作部材が設けら
れている。51は車室内への吹出空気の温度の目標値を
設定する温度コントロールレバーで、本例では、電動式
圧縮機22の回転数調整の目標値を設定するように構成
されている。また、温度コントロールレバー51の操作
位置により設定される目標値に対応して四方弁23およ
び電磁弁28a、28bの作動を制御し、これにより冷
凍サイクルの運転モード切替を行う。すなわち、図3に
示すように、レバー51の操作位置を左側から右方向へ
移動させることにより、冷房モード、除湿モード、およ
び暖房モードを順次設定できるようにしてある。
【0038】また、図4、5、6に示すように、温度コ
ントロールレバー51の操作位置の移動により、冷房時
には目標蒸発器吹出空気温度が設定され、除湿時および
暖房時には目標高圧圧力が設定されるようになってい
る。温度コントロールレバー51の操作位置信号は制御
装置40に入力され、そして制御装置40は、センサ群
41により検出される実際の蒸発器吹出空気温度または
高圧圧力が上記目標値と一致するように圧縮機22の回
転数を制御して、吹出空気温度を制御する。
【0039】52は送風機7の速度切替レバー、53は
圧縮機22の運転を断続するエアコンスイッチ、54は
吹出口切替ドア18〜20の開閉を切り替える空調吹出
モード切替レバー、55は内外気切替ドア6を開閉する
内外気切替レバーである。次に、上記構成において作動
を説明する。いま、エアコンスイッチ53が投入される
と、その信号が制御装置40に入力され、圧縮機22が
起動される。そして、温度コントロールレバー51が図
3、4のPC1位置からPC2位置の間に操作される
と、冷房モードが設定される。この冷房モードでは、四
方弁23および電磁弁28a、28bが制御装置40に
より図7の冷房モードの状態に設定されるので、図1の
冷凍サイクルにおいて、冷媒が矢印Cに示す経路で流れ
る。
【0040】すなわち、圧縮機22から吐出された高温
高圧の過熱ガス冷媒は、四方弁23、逆止弁29bを通
って、室外熱交換器24に流入し、ここで室外ファン2
4aにより送風される外気と熱交換してガス冷媒が凝縮
する。次に、室外熱交換器24から流出した冷媒は、電
磁弁28aが閉じているため、逆止弁29dを通って、
固定絞り26で減圧され、中間圧の気液2相状態とな
る。
【0041】この中間圧の気液2相冷媒は気液分離器2
5内に流入し、ここで冷媒は飽和ガス冷媒と飽和液冷媒
とに分離される。ガス冷媒は気液分離器25上部のガス
冷媒出口25aからガスインジェション通路22d、逆
止弁29eを通って、ガスインジェションポート22c
に至り、このポート22cから圧縮機22の圧縮過程途
中の部位に中間圧のガス冷媒がインジェションされる。
【0042】一方、気液分離器25内の液冷媒は、気液
分離器25底部近くに開口している液冷媒出口25bよ
り流出して温度作動式膨張弁27で減圧され、電磁弁2
8bを通過した後に、蒸発器11に流入する。この蒸発
器11で冷媒が送風機7の送風空気から吸熱して蒸発す
る。この蒸発器11で吸熱されて冷却された冷風は、通
常フェイス吹出口9から車室内へ吹き出して車室内を冷
房する。
【0043】蒸発器11で蒸発したガス冷媒は、冷媒吸
入通路22eから圧縮機22の吸入ポート22bに吸入
される。このとき、冷媒吸入通路22eに設置された感
温筒27aにより圧縮機吸入冷媒の温度が感知され、膨
張弁27に伝達されるので、膨張弁27は圧縮機吸入冷
媒が所定の過熱度を持つように蒸発器11への流入冷媒
の流量を調整する。
【0044】また、発熱部品33の冷却システム38に
おいては、このとき、制御装置40により三方弁35が
水冷媒熱交換器32側の流水通路37aを閉じて、放熱
器36側の流水通路37dを開く状態に制御されている
ので、冷却水が図1の矢印Cに示す経路で流れ、放熱器
36に流入する。これにより、発熱部品33で発生し、
水と熱交換された損失熱量は放熱器36にて大気中に放
出される。
【0045】このように、冷房時には、発熱部品33で
の損失熱量を放熱器36にて大気中に放出しているの
で、冷凍サイクル側で余分な吸熱量増加による圧縮動力
の上昇等の悪影響は発生しない。次に、温度コントロー
ルレバー51が図3、6のPH1位置からPH2位置の
間に操作されると、暖房モードが設定される。この暖房
モードでは、四方弁23および電磁弁28a、28bが
制御装置40により図7の暖房モードの状態に設定され
るので、図1の冷凍サイクルにおいて、冷媒が矢印Hに
示す経路で流れる。
【0046】すなわち、圧縮機22から吐出されたガス
冷媒は、四方弁23を通って、室内側の凝縮器12に流
入し、ここで送風機7により送風される空気と熱交換
(放熱)してガス冷媒が凝縮する。ガス冷媒の放熱によ
り加熱された温風は主にフット吹出口8から車室内へ吹
出し、車室内の暖房を行う。そして、凝縮器12から流
出した冷媒は、逆止弁29cを通って、固定絞り26で
減圧され、中間圧の気液2相状態となる。
【0047】この中間圧の気液2相冷媒は気液分離器2
5内に流入し、ここで分離されたガス冷媒は気液分離器
25上部のガス冷媒出口25aからガスインジェション
通路22d、逆止弁29eを通って、ガスインジェショ
ンポート22cに吸入される。一方、気液分離器25内
の液冷媒は、液冷媒出口25bより流出して温度作動式
膨張弁27で減圧され、逆止弁29aを通過した後に、
室外熱交換器24に流入する。この室外熱交換器24で
冷媒が室外ファン24aの送風空気(外気)から吸熱し
て蒸発する。
【0048】室外熱交換器24で蒸発したガス冷媒は、
電磁弁28aを通って、冷媒吸入通路22eから圧縮機
22の吸入ポート22bに吸入される。また、発熱部品
33の冷却システム38においては、このとき、制御装
置40により三方弁35が水冷媒熱交換器32側の流水
通路37aを開いて、放熱器36側の流水通路37dを
閉じる状態に制御されているので、冷却水が図1の矢印
Hに示す経路で流れ、水冷媒熱交換器32に流入する。
これにより、発熱部品33で発生し、水と熱交換された
損失熱量は水冷媒熱交換器32にて、気液分離器25内
の液冷媒に吸熱される。この気液分離器25内の液冷媒
への吸熱により、暖房能力を後述のごとく効果的に向上
できる。
【0049】次に、温度コントロールレバー51が図
3、5のPD1位置からPD2位置の間に操作される
と、除湿モードが設定される。この除湿モードでは、四
方弁23および電磁弁28a、28bが制御装置40に
より図7の除湿モードの状態に設定されるので、図1の
冷凍サイクルにおいて、冷媒が矢印Dに示す経路で流れ
る。
【0050】すなわち、圧縮機22から吐出されたガス
冷媒は、四方弁23を通って、室内側の凝縮器12に流
入し、ここで送風機7により送風される空気と熱交換
(放熱)してガス冷媒が凝縮する。そして、凝縮器12
から流出した冷媒は、逆止弁29cを通って、固定絞り
26で減圧され、中間圧の気液2相状態となる。この中
間圧の気液2相冷媒は気液分離器25内に流入し、ここ
で分離されたガス冷媒は気液分離器25上部のガス冷媒
出口25aからガスインジェション通路22d、逆止弁
29eを通って、ガスインジェションポート22cに吸
入される。
【0051】一方、気液分離器25内の液冷媒は、液冷
媒出口25bより流出して温度作動式膨張弁27で減圧
された後、開弁している電磁弁28bを通って、蒸発器
11に流入する。このとき、電磁弁28aが閉弁してい
るので、温度作動式膨張弁27で減圧された冷媒が室外
熱交換器24側へ流れることはない。蒸発器11に流入
した冷媒は送風機7の送風空気から吸熱して蒸発した後
に、圧縮機22に吸入される。
【0052】上述したように、除湿時では、室内空調ユ
ニット1内に設置された蒸発器11および凝縮器12に
ともに冷媒が流れて、送風機7の送風空気はまず蒸発器
11で冷却、除湿され、その後に凝縮器12にて再加熱
される。ここで、凝縮器12での冷媒放熱量は、蒸発器
11での吸熱量に圧縮機22の消費電力を加えたもので
あるため、凝縮器12吹出側の空気温度は、吸入口3、
4、5からの吸入空気温度より高くなる。従って、除湿
を行いながら、暖房を行うことが可能となる。
【0053】また、発熱部品33の冷却システム38に
おいては、このとき、制御装置40により三方弁35が
水冷媒熱交換器32側の流水通路37aを開いて、放熱
器36側の流水通路37dを閉じる状態に制御されてい
るので、冷却水が図1の矢印Dに示す経路で流れ、水冷
媒熱交換器32に流入する。これにより、発熱部品33
で発生し、水と熱交換された損失熱量は水冷媒熱交換器
32にて、気液分離器25内の液冷媒に吸熱される。従
って、暖房時と同様に、液冷媒への吸熱により、凝縮器
12の暖房能力を効果的に向上できる。
【0054】次に、本発明の特徴とする低外気温時にお
ける暖房能力向上について、図8のモリエル線図により
説明する。従来のヒートポンプシステムでは、暖房時に
外気温度が低くなると、吸入圧力が低下して冷媒比容積
が大きくなるため、圧縮機22で吸入する冷媒循環量G
1が減少し、暖房能力が低下する。また、吸入圧力の低
下により圧縮比が大きくなるため、圧縮機22の吐出冷
媒温度Tdが図8に示す圧縮機保護領域内の温度T1点
まで上昇する。このため、圧縮機22保護のため、圧縮
機22を最大能力(最大回転数)で使用できない。
【0055】この問題を解決するため、上記従来技術に
対して、ガスインジェクションサイクルを構成し、中間
圧で分離したガス冷媒を圧縮機22の圧縮過程途中に戻
す(ガスインジェクション)することを本発明者らは検
討した。このガスインジェクションサイクルによれば、
ガスインジェクションされた冷媒流量Ginが圧縮機2
2の吸入冷媒流量G1に加わるとともに、途中まで圧縮
加熱された冷媒をインジェクションされた飽和ガス冷媒
により冷却できるため、圧縮機22の圧縮能力を増大で
きる。その結果、圧縮仕事量が増大し、凝縮器12での
冷媒放熱量を増加させて、暖房能力を増加させることが
可能である。
【0056】しかし、この暖房能力の増加に伴って、圧
縮比増大による圧縮動力も増加し、圧縮機22での消費
電力も増大することになる。電気自動車では1充電当た
りの走行距離延長を最重要課題としているので、上記消
費電力の増大は電気自動車にとって、大きな問題とな
る。これに対し、本実施形態では、気液分離器25内に
設置した水冷媒熱交換器32で空調装置以外の発熱部品
33の廃熱を液冷媒に回収、吸熱させている。ここで、
液相の冷媒に吸熱させているので、潜熱の形態で効率よ
く廃熱を回収できる。そして、気液分離器25内の中間
圧の液冷媒にて廃熱を吸収することにより、飽和冷媒の
温度が上昇し、中間圧が上昇するので、ガスインジェク
ションの冷媒流量Ginが増加して、凝縮器12での冷
媒放熱量を増加させて、暖房能力を増加できる。
【0057】また、上記のように、中間圧が上昇するこ
とにより、圧縮機22での平均吸入圧力が上昇して、圧
縮比を低減できるため、圧縮動力を押さえることがで
き、成績係数が増大する。従って、暖房能力の向上と同
時に、サイクルの効率も向上でき、消費電力を抑制でき
る。また、冷房時および除湿時においても、圧縮機22
にガスインジェクションすることにより、成績係数が増
大し、性能向上を図ることができる。 (第2実施形態)図9は第2実施形態を示しており、第
1実施形態に対して、水冷媒熱交換器32を気液分離器
25とは別体で構成して、気液分離器25の外部に設置
している。具体的には、気液分離器25の底部側に第2
の液冷媒出口25cを追加し、この第2の液冷媒出口2
5cと逆止弁29eの上流側との間を接続する冷媒配管
25d内の液冷媒を気液分離器25の外部に設置した水
冷媒熱交換器32にて吸熱させて、気化させるようにし
たものである。
【0058】従って、第2実施形態では、気液分離器2
5内のガス冷媒をガス冷媒出口25aからガスインジェ
クション用通路22dに流入させる経路と、水冷媒熱交
換器32で気化したガス冷媒をガスインジェクション用
通路22dに流入させる経路とが並列に形成され、この
並列経路を通して圧縮機22へのガスインジェクション
を行う。その他の構成、作用効果はすべて第1実施形態
と同じである。 (第3実施形態)図10は第3実施形態を示しており、
第1実施形態に対して、発熱部品33の冷却システムに
おいて、放熱器36および通路切替用の三方弁35を廃
止して、冷却水が常時、水冷媒熱交換器32に循環する
閉回路を形成したものである。
【0059】つまり、第3実施形態では冷房時において
も、中間圧の冷媒にて発熱部品33の損失熱量を回収す
るようになっており、そのため、冷房時に余分な吸熱量
増加による圧縮仕事量が増えるものの、放熱器36およ
び通路切替用の三方弁35を廃止しても発熱部品33の
冷却が可能となり、部品点数低減による大幅なコスト低
減を図ることができる。
【0060】暖房時における能力向上の作用効果が第
1、第2実施形態と同じであることはもちろんである。 (第4実施形態)図11は第4実施形態を示しており、
第2実施形態に対して、発熱部品33の冷却システムに
おいて、放熱器36および通路切替用の三方弁35を廃
止して、冷却水が常時、水冷媒熱交換器32に循環する
ようにしたものであり、従って、第3実施形態と同様に
部品点数の低減を図ることができる。
【0061】なお、第4実施形態において、水冷媒熱交
換器32の代わりに、発熱部品33の廃熱を中間圧の冷
媒に直接、吸熱させる熱交換器を設けてもよい。このよ
うにすれば、より一層、部品点数の低減を図ることがで
きる。 (第5実施形態)図12は第5実施形態を示しており、
第1〜第4実施形態はいずれも中間圧冷媒の気液を分離
する気液分離器25を備えるヒートポンプシステムにつ
いて説明したが、第5実施形態では、この中間圧の気液
分離器25を廃止し、その代わりに、圧縮機22の吸入
ポート22bに、低圧側の蒸発後の冷媒の気液を分離す
る気液分離器(一般に、アキュームレータと称する)2
50を接続している。
【0062】この気液分離器250の設置に伴って、サ
イクル構成を以下のごとく変更している。すなわち、冷
凍サイクルの高圧側の凝縮後の冷媒を中間圧(4〜10
kg/cm2 程度)まで減圧する第1減圧手段として、
本例では、温度作動式膨張弁260を用い、この温度作
動式膨張弁260を通過して中間圧まで減圧された冷媒
を水冷媒熱交換器32に流入させ、ここで、吸熱して蒸
発したガス冷媒をガスインジェクション用通路22dを
通してガスインジェクションポート22cに導くように
してある。水冷媒熱交換器32に水(媒体)を循環させ
る冷却システム38の流水通路構成は図1、図9と同じ
である。
【0063】温度作動式膨張弁260はガスインジェク
ションポート22cに導入される冷媒の温度を感知する
感温筒261を有し、ガスインジェクションポート22
cに導入される冷媒の過熱度を所定値に調整するもので
ある。また、温度作動式膨張弁260と並列に、第2減
圧手段をなす固定絞り270を設け、この固定絞り27
0の下流側は逆止弁29aを介して室外熱交換器24の
上流側に接続されている。この室外熱交換器24の下流
側には電磁弁28aと第3減圧手段をなす固定絞り27
1が並列に設けてあり、さらに、この固定絞り271に
は電磁弁28cが並列に設けてある。
【0064】そして、この固定絞り271と電磁弁28
cは蒸発器11の上流側に接続されている。この蒸発器
11の下流側と電磁弁28aの下流側は合流し、その後
に、気液分離器250の入口251に接続されている。
この気液分離器250内のガス冷媒を流出させるガス冷
媒出口252は冷媒吸入通路22eを経て圧縮機22の
吸入ポート22bに接続されている。他の点は、図1、
図9の第1、第2実施形態と同一または均等であるの
で、同一符号を付して説明を省略する。 次に、第5実
施形態による作動を説明すると、冷房時には、四方弁2
3および電磁弁28a、28cが制御装置40により図
13の冷房モードの状態に設定されるので、冷媒は図1
2の矢印Cで示す経路で流れる。
【0065】すなわち、圧縮機22から吐出された高温
高圧の過熱ガス冷媒は、四方弁23、逆止弁29bを通
って、室外熱交換器24に流入し、ここで室外ファン2
4aにより送風される外気と熱交換してガス冷媒が凝縮
する。次に、室外熱交換器24から流出した冷媒は、電
磁弁28a、28cが閉じているため、固定絞り271
(第3減圧手段)で低圧まで減圧され、蒸発器11に流
入する。
【0066】この蒸発器11で冷媒が送風機7の送風空
気から吸熱して蒸発する。この蒸発器11で吸熱されて
冷却された冷風は、通常フェイス吹出口9から車室内へ
吹き出して車室内を冷房する。蒸発器11で蒸発したガ
ス冷媒は、気液分離器250内に流入し、ここで冷媒の
気液が分離され、液冷媒は気液分離器250内に貯留さ
れ、ガス冷媒は出口252を通って冷媒吸入通路22e
から圧縮機22の吸入ポート22bに吸入される。
【0067】一方、発熱部品33の冷却システム38に
おいては、このとき、制御装置40により三方弁35が
水冷媒熱交換器32側の流水通路37aを閉じて、放熱
器36側の流水通路37dを開く状態に制御されている
ので、冷却水が図1の矢印Cに示す経路で流れ、放熱器
36に流入する。これにより、発熱部品33で発生し、
水と熱交換された損失熱量は放熱器36にて大気中に放
出される。
【0068】このように、冷房時には、発熱部品33で
の損失熱量を放熱器36にて大気中に放出しているの
で、冷凍サイクル側で余分な吸熱量増加による圧縮動力
の上昇等の悪影響は発生しない。次に、暖房時には、四
方弁23および電磁弁28a、28cが制御装置40に
より図13の暖房モードの状態に設定されるので、冷媒
は図12の矢印Hに示す経路で流れる。
【0069】すなわち、圧縮機22から吐出されたガス
冷媒は、四方弁23を通って、室内側の凝縮器12に流
入し、ここで送風機7により送風される空気と熱交換
(放熱)してガス冷媒が凝縮する。ガス冷媒の放熱によ
り加熱された温風は主にフット吹出口8から車室内へ吹
出し、車室内の暖房を行う。そして、凝縮器12から流
出した冷媒は、温度式膨張弁260および固定絞り27
0に並列に流入し、温度式膨張弁260では冷媒が中間
圧に減圧され、固定絞り270では冷媒が低圧まで減圧
される。温度式膨張弁260で減圧された中間圧の冷媒
は次いで水冷媒熱交換器32に流入する。このとき、発
熱部品33の冷却システム38においては、制御装置4
0により三方弁35が水冷媒熱交換器32側の流水通路
37aを開いて、放熱器36側の流水通路37dを閉じ
る状態に制御されているので、冷却水が図12の矢印H
に示す経路で流れ、水冷媒熱交換器32に流入する。
【0070】従って、発熱部品33で発生し、水と熱交
換された損失熱量は水冷媒熱交換器32にて、上記の中
間圧の冷媒に吸熱される。この吸熱により蒸発したガス
冷媒はガスインジェション通路22d、逆止弁29eを
通って、ガスインジェションポート22cに吸入され
る。また、水冷媒熱交換器32にて吸熱した中間圧のガ
ス冷媒を圧縮機22にインジェクションすることによ
り、前述した第1実施形態と同一理由にて暖房能力を効
果的に向上できる。
【0071】一方、固定絞り270で低圧まで減圧され
た冷媒は、逆止弁29aを通過して室外熱交換器24に
流入する。この室外熱交換器24で冷媒が室外ファン2
4aの送風空気(外気)から吸熱して蒸発する。室外熱
交換器24で蒸発したガス冷媒は、電磁弁28aを通っ
て、気液分離器250に流入し、ここで気液分離された
後、ガス冷媒が吸入ポート22bに吸入される。
【0072】次に、除湿時には、四方弁23および電磁
弁28a、28cが制御装置40により図13の除湿モ
ードの状態に設定されるので、冷媒が図12の矢印Dに
示す経路で流れる。すなわち、圧縮機22から吐出され
たガス冷媒は、四方弁23を通って、室内側の凝縮器1
2に流入し、ここで送風機7により送風される空気と熱
交換(放熱)してガス冷媒が凝縮する。そして、凝縮器
12から流出した冷媒は、温度式膨張弁260および固
定絞り270に並列に流入し、温度式膨張弁260では
冷媒が中間圧に減圧され、固定絞り270では冷媒が低
圧まで減圧される。
【0073】温度式膨張弁260で減圧された中間圧の
冷媒は次いで水冷媒熱交換器32に流入する。このとき
も、発熱部品33の冷却システム38においては、制御
装置40により三方弁35が水冷媒熱交換器32側の流
水通路37aを開いて、放熱器36側の流水通路37d
を閉じる状態に制御されているので、冷却水が図12の
矢印Dに示す経路で流れ、水冷媒熱交換器32に流入す
る。
【0074】従って、発熱部品33で発生した損失熱量
は水冷媒熱交換器32にて、上記の中間圧の冷媒に吸熱
され、この吸熱により蒸発したガス冷媒はガスインジェ
ション通路22d、逆止弁29eを通って、ガスインジ
ェションポート22cに吸入される。一方、固定絞り2
70で低圧まで減圧された冷媒は、逆止弁29aを通過
して室外熱交換器24に流入し、ここで、室外ファン2
4aの送風空気(外気)から吸熱して蒸発する。室外熱
交換器24で蒸発したガス冷媒は、電磁弁28aが閉弁
し、電磁弁28cが開弁しているので、電磁弁28cを
通って蒸発器11に流入する。
【0075】蒸発器11に流入した冷媒は送風機7の送
風空気から吸熱して蒸発した後に、気液分離器250に
流入し、ここで気液分離された後、ガス冷媒が圧縮機2
2の吸入ポート22bに吸入される。上述したように、
除湿時では、室内空調ユニット1内に設置された蒸発器
11および凝縮器12にともに冷媒が流れて、送風機7
の送風空気はまず蒸発器11で冷却、除湿され、その後
に凝縮器12にて再加熱される。ここで、凝縮器12で
の冷媒放熱量は、蒸発器11での吸熱量に圧縮機22の
消費電力を加えたものであるため、凝縮器12吹出側の
空気温度は、吸入口3、4、5からの吸入空気温度より
高くなる。従って、除湿を行いながら、暖房を行うこと
が可能となる。
【0076】また、発熱部品33で発生した損失熱量を
水冷媒熱交換器32にて、中間圧の冷媒に吸熱させ、こ
の吸熱により蒸発したガス冷媒を圧縮機22にスインジ
ェションすることにより、暖房時と同様に、凝縮器12
の暖房能力を効果的に向上できる。図14は第5実施形
態による暖房時のサイクル挙動を示すモリエル線図であ
って、第1実施形態の図8に対応するものであり、図8
の説明と同一理由から暖房能力を効果的に向上できる。
【0077】しかも、第5実施形態では第1〜第4実施
形態における中間圧の気液分離器25の代わりに、圧縮
機22の吸入ポート22bに接続される気液分離器(ア
キュームレータ)250を設けるとともに、冷房時には
室外熱交換器24で凝縮した冷媒を、中間圧に減圧して
圧縮機22へガスインジェクションすることなく、その
まま低圧で減圧して蒸発器11に流入させる構成として
いるから、第1〜第4実施形態における逆止弁29c、
29dを備えた回路が不要となり、サイクル配管部品の
簡素化を図ることができる。
【0078】なお、上記第5実施形態では、第3減圧手
段をなす固定絞り271と並列に電磁弁28cを設け
て、除湿時にはこの電磁弁28cを開弁することによ
り、固定絞り271をバイパスして、冷媒が蒸発器11
に流入させ、これにより、固定絞り271による圧損を
防止しているが、例えば、第3減圧手段として固定絞り
271の代わりに電気式膨張弁を用いて、除湿時にはこ
の電気式膨張弁を強制的に全開状態に維持することによ
り、第3減圧手段による圧損の発生を防止してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す冷凍サイクル図で
ある。
【図2】第1実施形態で使用する空調装置制御パネルの
正面図である。
【図3】図2の空調装置制御パネルにおける温度コント
ロールレバーの全作動領域の特性図である。
【図4】同温度コントロールレバーの冷房領域の特性図
である。
【図5】同温度コントロールレバーの除湿領域の特性図
である。
【図6】同温度コントロールレバーの暖房領域の特性図
である。
【図7】第1実施形態で使用する弁の作動説明用の図表
である。
【図8】第1実施形態における冷凍サイクルと従来技術
を比較して示すモリエル線図である。
【図9】本発明の第2実施形態を示す冷凍サイクル図で
ある。
【図10】本発明の第3実施形態を示す冷凍サイクル図
である。
【図11】本発明の第4実施形態を示す冷凍サイクル図
である。
【図12】本発明の第5実施形態を示す冷凍サイクル図
である。
【図13】第5実施形態で使用する弁の作動説明用の図
表である。
【図14】第5実施形態における冷凍サイクルと従来技
術を比較して示すモリエル線図である。
【符号の説明】
11…蒸発器、12…凝縮器、22…圧縮機、22c…
ガスインジェクションポート、22d…ガスインジェク
ション用通路、24…室外熱交換器、25…気液分離
器、26…固定絞り(第1減圧手段)、27…温度作動
式膨張弁(第2減圧手段)、32…水冷媒熱交換器(熱
交換手段)、33…発熱部品、34…水ポンプ、35…
三方弁(切替手段)、36…放熱器、250…気液分離
器、260…温度作動式膨張弁(第1減圧手段)、27
0…固定絞り(第2減圧手段)、271…固定絞り(第
3減圧手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F25B 43/00 F25B 43/00 N

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱部品(33)を搭載している車両に
    適用される空調装置であって、 一端側に空気の吸入口(3、4、5)を有し、他端側に
    車室内への吹出口(8、9、10)を有する空調空気通
    路(2)と、 この空調空気通路(2)に設置され、この空調空気通路
    (2)を通して空気を前記吸入口(3、4、5)側から
    前記吹出口(8、9、10)側へ送風する送風機(7)
    と、 前記空調空気通路(2)に設置され、前記空調空気通路
    (2)内の空気と冷凍サイクルの冷媒との間で熱交換を
    行う室内熱交換器(11、12)と、 前記空調空気通路(2)の外部に設置され、外気と前記
    冷凍サイクルの冷媒との間で熱交換を行う室外熱交換器
    (24)と、 前記冷凍サイクルの低圧側の蒸発後の冷媒を吸入する吸
    入ポート(22b)、前記冷凍サイクルの中間圧のガス
    冷媒を導入するガスインジェクションポート(22
    c)、および圧縮された冷媒を吐出する吐出ポート(2
    2a)を有する圧縮機(22)と、 前記冷凍サイクルの高圧側の凝縮後の冷媒を中間圧まで
    減圧する第1減圧手段(26)と、 この第1減圧手段(26)で減圧された中間圧冷媒の気
    液を分離する気液分離器(25)と、 この気液分離器(25)で分離されたガス冷媒を前記ガ
    スインジェクションポート(22c)に導くガスインジ
    ェクション用通路(22d)と、 前記気液分離器(25)で分離された液冷媒を減圧する
    第2減圧手段(27)と、 前記発熱部品(33)からの廃熱を前記中間圧冷媒に吸
    熱させる熱交換手段(32)とを備え、 暖房時には、前記圧縮機(22)、前記室内熱交換器
    (12)、前記第1減圧手段(26)、前記気液分離器
    (25)、前記第2減圧手段(27)、および前記室外
    熱交換器(24)の順に冷媒が循環するとともに、前記
    気液分離器(25)で分離され、かつ前記発熱部品(3
    3)からの廃熱を吸熱したガス冷媒を前記ガスインジェ
    クション用通路(22d)を通して前記ガスインジェク
    ションポート(22c)に導入することを特徴とする車
    両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記室内熱交換器(11、12)とし
    て、前記空調空気通路(2)に設置され、前記空気を冷
    却する蒸発器(11)と、前記空調空気通路(2)にお
    いて前記蒸発器(11)の下流側に設置され、前記空気
    を加熱する凝縮器(12)とを備え、 暖房時には、前記圧縮機(22)、前記凝縮器(1
    2)、前記第1減圧手段(26)、前記気液分離器(2
    5)、前記第2減圧手段(27)、および前記室外熱交
    換器(24)の順に冷媒が循環するとともに、前記気液
    分離器(25)で分離され、かつ前記発熱部品(33)
    からの廃熱を吸熱したガス冷媒を前記ガスインジェクシ
    ョン用通路(22d)を通して前記ガスインジェクショ
    ンポート(22c)に導入し、 冷房時には、少なくとも前記圧縮機(22)、前記室外
    熱交換器(24)、前記第2減圧手段(27)、および
    前記蒸発器(11)の順に冷媒が循環し、 除湿時には、少なくとも前記圧縮機(22)、前記凝縮
    器(12)、前記第2減圧手段(27)、および前記蒸
    発器(11)の順に冷媒が循環することを特徴とする請
    求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記熱交換手段(32)は、前記発熱部
    品(33)から受熱した媒体と前記中間圧冷媒との間で
    熱交換を行うように構成されていることを特徴とする請
    求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記熱交換手段(32)は、前記気液分
    離器(25)内に設置されて、前記媒体と前記気液分離
    器(25)内の液冷媒との間で熱交換を行うように構成
    されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用空
    調装置。
  5. 【請求項5】 前記熱交換手段(32)は、前記気液分
    離器(25)の外部に設置され、前記媒体と前記気液分
    離器(25)で分離された液冷媒との間で熱交換を行う
    ように構成されていることを特徴とする請求項3に記載
    の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記発熱部品(33)と前記熱交換手段
    (32)との間で前記媒体を常時、循環させる閉回路が
    構成されていることを特徴とする請求項3ないし5のい
    ずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 前記発熱部品(33)に対して前記熱交
    換手段(32)と並列接続された放熱器(36)と、 前記媒体の流れを前記熱交換手段(32)と前記放熱器
    (36)とに切り替える切替手段(35)とを備え、 暖房時には、前記切替手段(35)により前記媒体を前
    記熱交換手段(32)側に流すことを特徴とする請求項
    3ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  8. 【請求項8】 前記第2減圧手段(27)は、前記吸入
    ポート(22b)に導入される冷媒の過熱度を調整する
    膨張弁であることを特徴とする請求項1ないし7のいず
    れか1つに記載の車両用空調装置。
  9. 【請求項9】 発熱部品(33)を搭載している車両に
    適用される空調装置であって、 一端側に空気の吸入口(3、4、5)を有し、他端側に
    車室内への吹出口(8、9、10)を有する空調空気通
    路(2)と、 この空調空気通路(2)に設置され、この空調空気通路
    (2)を通して空気を前記吸入口(3、4、5)側から
    前記吹出口(8、9、10)側へ送風する送風機(7)
    と、 前記空調空気通路(2)に設置され、前記空調空気通路
    (2)内の空気と冷凍サイクルの冷媒との間で熱交換を
    行う室内熱交換器(11、12)と、 前記空調空気通路(2)の外部に設置され、外気と前記
    冷凍サイクルの冷媒との間で熱交換を行う室外熱交換器
    (24)と、 前記冷凍サイクルの低圧側の蒸発後の冷媒の気液を分離
    する気液分離器(250)と、 この気液分離器(250)にて分離されたガス冷媒を吸
    入する吸入ポート(22b)、前記冷凍サイクルの中間
    圧のガス冷媒を導入するガスインジェクションポート
    (22c)、および圧縮された冷媒を吐出する吐出ポー
    ト(22a)を有する圧縮機(22)と、 前記冷凍サイクルの高圧側の凝縮後の冷媒を中間圧まで
    減圧する第1減圧手段(260)と、 この第1減圧手段(260)で減圧された中間圧冷媒
    と、前記発熱部品(33)から受熱した媒体との間で熱
    交換を行う熱交換手段(32)と、 この熱交換手段(32)における吸熱により蒸発した中
    間圧のガス冷媒を前記ガスインジェクションポート(2
    2c)に導くガスインジェクション用通路(22d)
    と、 前記第1減圧手段(260)と並列に設けられ、前記冷
    凍サイクルの高圧側の凝縮後の冷媒を減圧する第2減圧
    手段(270)と、 前記発熱部品(33)に対して前記熱交換手段(32)
    と並列接続された放熱器(36)と、 前記媒体の流れを前記熱交換手段(32)と前記放熱器
    (36)とに切り替える切替手段(35)とを備え、 暖房時には、前記媒体が前記切替手段(35)により前
    記熱交換手段(32)側に流れるとともに、前記圧縮機
    (22)、前記室内熱交換器(12)、前記第2減圧手
    段(270)、前記室外熱交換器(24)、および前記
    気液分離器(250)の順に冷媒が循環し、 さらに、前記室内熱交換器(12)で凝縮した冷媒を前
    記第1減圧手段(260)により中間圧まで減圧し、こ
    の中間圧の冷媒を前記熱交換手段(32)にて吸熱、蒸
    発させてガス冷媒とし、このガス冷媒を前記ガスインジ
    ェクション用通路(22d)を通して前記ガスインジェ
    クションポート(22c)に導入することを特徴とする
    車両用空調装置。
  10. 【請求項10】 前記室内熱交換器(11、12)とし
    て、前記空調空気通路(2)に設置され、前記空気を冷
    却する蒸発器(11)と、前記空調空気通路(2)にお
    いて前記蒸発器(11)の下流側に設置され、前記空気
    を加熱する凝縮器(12)とを備え、 前記蒸発器(11)の冷媒流れ上流側には、冷媒を減圧
    する第3減圧手段(271)を設け、 暖房時には、前記媒体が前記切替手段(35)により前
    記熱交換手段(32)側に流れるとともに、前記圧縮機
    (22)、前記凝縮器(12)、前記第2減圧手段(2
    70)、前記室外熱交換器(24)、および前記気液分
    離器(250)の順に冷媒が循環し、 冷房時には、前記媒体が前記切替手段(35)により前
    記放熱器(36)側に流れるとともに、少なくとも前記
    圧縮機(22)、前記室外熱交換器(24)、前記第3
    減圧手段(271)、前記蒸発器(11)、および前記
    気液分離器(250)の順に冷媒が循環し、 除湿時には、前記媒体が前記切替手段(35)により前
    記熱交換手段(32)側に流れるとともに、少なくとも
    前記圧縮機(22)、前記凝縮器(12)、前記第2減
    圧手段(270)、前記室外熱交換器(24)、前記蒸
    発器(11)、および前記気液分離器(250)の順に
    冷媒が循環し、 前記暖房時および前記除湿時には、前記凝縮器(12)
    で凝縮した冷媒を前記第1減圧手段(260)により中
    間圧まで減圧し、この中間圧の冷媒を前記熱交換手段
    (32)にて吸熱、蒸発させてガス冷媒とし、このガス
    冷媒を前記ガスインジェクション用通路(22d)を通
    して前記ガスインジェクションポート(22c)に導入
    することを特徴とする請求項9に記載の車両用空調装
    置。
  11. 【請求項11】 前記第1減圧手段(260)は、前記
    ガスインジェクションポート(22c)に導入される冷
    媒の過熱度を調整する膨張弁であることを特徴とする請
    求項9または10に記載の車両用空調装置。
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