JP2002005532A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置

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JP2002005532A JP2000148460A JP2000148460A JP2002005532A JP 2002005532 A JP2002005532 A JP 2002005532A JP 2000148460 A JP2000148460 A JP 2000148460A JP 2000148460 A JP2000148460 A JP 2000148460A JP 2002005532 A JP2002005532 A JP 2002005532A
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    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00814Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation
    • B60H1/00878Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being temperature regulating devices
    • B60H2001/00961Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being temperature regulating devices comprising means for defrosting outside heat exchangers
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱機器からの廃熱量が少ないときでも廃熱
回収を効果的に行うことができるようにする。 【解決手段】 ガスインジェクション式冷凍サイクル装
置において、発熱機器81の廃熱を回収した温水から冷
媒に吸熱させる熱交換器23を備え、熱交換器23を冷
凍サイクル低圧側に設定して圧縮機22に吸入される低
圧冷媒に温水から吸熱させるモードと、熱交換器23を
冷凍サイクル中間圧側に設定して圧縮機ガスインジェク
ションポート22cに導入される中間圧冷媒に温水から
吸熱させるモードとを切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発熱機器からの廃
熱回収により暖房能力の向上を図るヒートポンプ式の冷
凍サイクル装置に関するもので、例えば、電気自動車用
空調装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電気自動車等の車両では、エンジ
ン廃熱(温水)を熱源として車室内の暖房を行うことが
できないので、ヒートポンプ式の冷凍サイクル装置を装
備して、凝縮器での冷媒凝縮熱により車室内を暖房する
ようにしている。
【0003】しかし、冬季の低外気温時には蒸発器とし
て作用する室外熱交換器での吸熱量が低下して、圧縮機
吸入圧力が低下するので、冷媒比容積が大きくなり、冷
媒循環量が減少するので、暖房能力が低下するという問
題があった。このため、寒冷地使用では車室内の暖房能
力が不足してしまう。
【0004】そこで、本出願人では、特開平9−328
013号公報、特開平11−34640号公報におい
て、暖房時に、サイクル高圧冷媒を中間圧に減圧し、こ
の中間圧冷媒を気液分離器にてガス冷媒と液冷媒とに分
離し、この中間圧のガス冷媒を圧縮機にガスインジェク
ションするとともに、車両搭載の発熱機器からの廃熱を
中間圧冷媒にて回収することにより、暖房能力を増大さ
せるようにした冷凍サイクル装置を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の従来
装置では、いずれも車両搭載の発熱機器からの廃熱を中
間圧冷媒にて回収しているが、中間圧冷媒はガスインジ
ェクションによる暖房能力向上のために通常、圧力:5
kg/cm2abs、温度:15℃程度以上にすること
が好ましい。従って、発熱機器から吸熱する温水(廃熱
回収流体)の温度が低いときには、この温水と中間圧冷
媒との温度差をとることができず、廃熱回収を行うこと
ができないという不具合が生じる。
【0006】本発明は上記点に鑑みて、発熱機器からの
廃熱回収流体の温度が低いときでも廃熱回収を効果的に
行うことができる冷凍サイクル装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、ガスインジェクション
式冷凍サイクル装置において、発熱機器(81)の廃熱
を回収した廃熱回収流体から冷媒に吸熱させる熱交換手
段(23)を備え、更に、この熱交換手段(23)を低
圧側に設定して、圧縮機(22)に吸入される低圧冷媒
に廃熱回収流体から吸熱させる低圧側吸熱ヒートポンプ
モードと、熱交換手段(23)を中間圧側に設定して、
ガスインジェクションポート(22c)に導入される中
間圧冷媒に廃熱回収流体から吸熱させる中間圧側吸熱ヒ
ートポンプモードと、廃熱回収流体からの吸熱を停止し
て、ガスインジェクションポート(22c)に中間圧の
ガス冷媒を導入するガスインジェクションヒートポンプ
モードとを切替可能としたことを特徴とする。
【0008】このように3つのヒートポンプモードを切
替可能とすることにより、廃熱回収流体の温度の高低や
発熱機器(81)からの廃熱量の大小等に応じて適切な
ヒートポンプモードを選択することができる。従って、
この適切なモード選択により発熱機器(81)からの廃
熱回収を効果的に行うことができるので、廃熱回収流体
の温度の低いときから高いときにわたって、あるいは廃
熱量が少ないときから多いときにわたって暖房能力を良
好に向上できる。
【0009】請求項2に記載の発明では、ガスインジェ
クション式冷凍サイクル装置において、発熱機器(8
1)の廃熱を回収した廃熱回収流体から冷媒に吸熱させ
る熱交換手段(23)を備え、廃熱回収流体の温度が低
いときは熱交換手段(23)を低圧側に設定して、圧縮
機(22)に吸入される低圧冷媒に廃熱回収流体から吸
熱させ、一方、廃熱回収流体の温度が高いときは熱交換
手段(23)を中間圧側に設定して、圧縮機ガスインジ
ェクションポート(22c)に導入される中間圧冷媒に
廃熱回収流体から吸熱させることを特徴とする。
【0010】これにより、廃熱回収流体の温度が低いと
きは低圧側吸熱を選択し、また、廃熱回収流体の温度が
高いときは中間圧側吸熱を選択することにより、それぞ
れ廃熱回収を良好に行うことができる。そのため、発熱
機器(81)からの温度が低いときでも低圧側吸熱によ
って廃熱回収を効果的に行うことができる。従って、廃
熱回収流体の温度の低いときから高いときにわたって暖
房能力を良好に向上できる。
【0011】請求項3に記載の発明では、熱交換手段
(23)は、少なくとも、冷媒が流れる冷媒通路(23
b)と廃熱回収流体が流れる流体通路(23c)とを有
し、冷媒通路(23b)に低圧冷媒が流れ状態と、冷媒
通路(23b)に中間圧冷媒が流れる状態とを切替可能
としたことを特徴とする。
【0012】これにより、1つの熱交換手段(23)で
もって中間圧側吸熱と低圧側吸熱の機能を達成できる。
【0013】請求項4に記載の発明では、熱交換手段
(23)は、少なくとも、冷媒が流れる冷媒通路(23
b)と廃熱回収流体が流れる流体通路(23c)とを有
し、廃熱回収流体の温度が低いときは冷媒通路(23
b)に低圧冷媒が流れ、廃熱回収流体の温度が高いとき
は冷媒通路(23b)に中間圧冷媒が流れるようにした
ことを特徴とする。
【0014】これにより、1つの熱交換手段(23)で
もって廃熱回収流体の温度に応じて中間圧側吸熱と低圧
側吸熱の機能を達成できる。
【0015】請求項5に記載の発明では、熱交換手段
は、室内熱交換器(12)通過後の高圧冷媒が流れる第
1通路(23a)と中間圧冷媒が流れる第2通路(23
b)と廃熱回収流体が流れる第3通路(23c)とを一
体に構成した熱交換器(23)であって、中間圧冷媒が
高圧冷媒および廃熱回収流体の両方と熱交換可能になっ
ていることを特徴とする。
【0016】これにより、廃熱回収流体から吸熱できな
い場合でも、第1、第2通路(23a、23b)による
冷媒−冷媒間での熱交換により中間圧冷媒をガス化して
ガスインジェクションできるので、ガスインジェクショ
ンのための気液分離器が不要となる。
【0017】請求項6に記載の発明のように、熱交換手
段(23)は、室内熱交換器(12)通過後の高圧冷媒
と中間圧冷媒との間で熱交換を行う第1熱交換部(23
1)と、廃熱回収流体と中間圧冷媒または低圧冷媒との
間で熱交換を行う第2熱交換部(232)とをそれぞれ
別体で構成しても良い。
【0018】請求項7に記載の発明のように、熱交換手
段(23)は、廃熱回収流体の温度が高いときに中間圧
冷媒に廃熱回収流体から吸熱させる中間圧側熱交換部
(233)と、廃熱回収流体の温度が低いときに低圧冷
媒に廃熱回収流体から吸熱させる低圧側熱交換部(23
2)とを有する構成にしても良い。
【0019】請求項8に記載の発明では、廃熱回収流体
の温度が第1設定値(TW1)より低いときは廃熱回収
流体からの吸熱を停止して、中間圧のガス冷媒をガスイ
ンジェクションポート(22c)に導入するガスインジ
ェクションヒートポンプモードを実行し、廃熱回収流体
の温度が第1設定値(TW1)と、第1設定値(TW
1)より高い第2設定値(TW2)との間にあるとき
は、廃熱回収流体から低圧冷媒に吸熱させる低圧側吸熱
ヒートポンプモードを実行し、廃熱回収流体の温度が第
2設定値(TW2)より高いときは廃熱回収流体から中
間圧冷媒に吸熱させる中間圧側吸熱ヒートポンプモード
を実行することを特徴とする。
【0020】これにより、廃熱回収流体の温度上昇に応
じてガスインジェクションヒートポンプモードと低圧側
吸熱ヒートポンプモードと中間圧側吸熱ヒートポンプモ
ードの3つのモードを順次切り替えることができ、その
結果、後述の図13に例示するように暖房能力の向上と
COPの向上の両立を効果的に実現できる。
【0021】請求項9に記載の発明では、ガスインジェ
クション式冷凍サイクル装置において、発熱機器(8
1)の廃熱を回収した廃熱回収流体から冷媒に吸熱させ
る熱交換手段(23)を備え、この熱交換手段(23)
を、廃熱回収流体および室内熱交換器(12)通過後の
高圧冷媒の両方から中間圧冷媒が吸熱するように構成し
たことを特徴とする。
【0022】これにより、廃熱回収流体および高圧冷媒
の両方から中間圧冷媒が吸熱するとともに、この吸熱に
よりガス化した中間圧冷媒をガスインジェクションする
ことにより、暖房能力を効果的に向上できる。しかも、
廃熱回収流体から吸熱できない場合でも、高圧冷媒と中
間圧冷媒間での熱交換により中間圧冷媒をガス化してガ
スインジェクションできるので、ガスインジェクション
のための気液分離器が不要となる。また、低圧側吸熱を
行わないので、その分、ヒートポンプのサイクル構成を
簡素化できる。
【0023】請求項10に記載の発明では、ガスインジ
ェクション式冷凍サイクル装置において、発熱機器(8
1)の廃熱を回収した廃熱回収流体から冷媒に吸熱させ
る熱交換手段(232)を備え、この熱交換手段(23
2)を低圧側に設定して、圧縮機(22)に吸入される
低圧冷媒に廃熱回収流体から吸熱させることを特徴とす
る。
【0024】これにより、発熱機器(81)からの廃熱
回収流体の温度がそれほど上がらない場合でも、低圧側
吸熱により廃熱回収を行って暖房能力を向上できる。ま
た、中間圧側吸熱を行わないので、その分、ヒートポン
プのサイクル構成を簡素化できる。
【0025】請求項11に記載の発明では、請求項10
において、室外熱交換器(24)が凝縮器として作用す
る冷房モード時に、熱交換手段(232)が廃熱回収流
体により高圧冷媒を冷却する凝縮器として作用するよう
したことを特徴とする。
【0026】これにより、冷房モード時における凝縮能
力を、廃熱回収用の熱交換手段(232)をそのまま利
用して向上させ、冷房モード時のサイクル効率を向上で
きる。
【0027】請求項12に記載の発明では、発熱機器
(81)の廃熱を回収した廃熱回収流体から冷媒に吸熱
させる熱交換手段(232)を備え、この熱交換手段
(232)を低圧側に設定して、圧縮機(22)に吸入
される低圧冷媒に廃熱回収流体から吸熱させるととも
に、室外熱交換器(24)が凝縮器として作用する冷房
モード時に、熱交換手段(232)が廃熱回収流体によ
り高圧冷媒を冷却する凝縮器として作用するようしたこ
とを特徴とする。
【0028】これにより、発熱機器(81)からの廃熱
回収流体の温度がそれほど上がらない場合でも、低圧側
吸熱により廃熱回収を行って暖房能力を向上できる。ま
た、中間圧側吸熱およびガスインジェクションを行わな
いので、ヒートポンプのサイクル構成を大幅に簡素化で
きる。しかも、冷房モード時における凝縮能力を、廃熱
回収用の熱交換手段(232)をそのまま利用して向上
させ、冷房モード時のサイクル効率を向上できる。
【0029】請求項13記載の発明のように請求項11
または12において、熱交換手段(232)は室外熱交
換器(24)と並列的に配置することができ、あるいは
請求項14に記載のように、熱交換手段(232)を室
外熱交換器(24)と直列に配置しても良い。
【0030】請求項15に記載の発明では、暖房モード
時に室外熱交換器(24)の着霜が生じたときに、室内
熱交換器(12)通過後の高圧冷媒を室外熱交換器(2
4)に流入させることにより、室外熱交換器(24)の
除霜を行うようにしたことを特徴とする。
【0031】これにより、室内熱交換器(12)にて送
風空気を加熱して室内の暖房モードを持続しながら、室
外熱交換器(24)の除霜を行うことができる。
【0032】請求項16に記載の発明では、暖房モード
時に室外熱交換器(24)の着霜が生じたときに圧縮機
(22)の吐出ガス冷媒を2つの流れに分岐し、その一
方の冷媒流れを室内熱交換器(12)に流入させるとと
もに、他方の冷媒流れを室外熱交換器(24)に流入さ
せることにより室外熱交換器(24)の除霜を行うよう
にしたことを特徴とする。
【0033】これによっても、室内の暖房モードを持続
しながら室外熱交換器(24)の除霜を行うことができ
る。
【0034】請求項17に記載の発明では、室内熱交換
器として圧縮機(22)の吐出ガス冷媒が流入する凝縮
器(12)を設けるとともに、空調通路(2)内で凝縮
器(12)の上流側に、低圧側の気液2相冷媒が流入し
て空気を冷却する蒸発器(11)を設け、蒸発器(1
1)で冷却した空気を凝縮器(12)で加熱することに
より、除湿暖房が可能になっていることを特徴とする。
【0035】このような除湿暖房が可能な冷凍サイクル
装置において、本発明は廃熱回収による暖房能力の向上
を効果的に達成できる。
【0036】請求項18に記載の発明では、発熱機器
(81)の廃熱量に基づいて低圧側吸熱ヒートポンプモ
ードと中間圧側吸熱ヒートポンプモードとガスインジェ
クションヒートポンプモードとを切り替えるようにした
ことを特徴とする。
【0037】これにより、発熱機器(81)の廃熱量大
小を考慮したヒートポンプモードの切替が可能となる。
【0038】請求項19に記載の発明では、請求項18
において、廃熱量の判定値として、第1設定値(QW
1)と、この第1設定値(QW1)より大きい第2設定
値(QW2)を設定し、廃熱量が第1設定値(QW1)
より小さいときはガスインジェクションヒートポンプモ
ードを設定し、廃熱量が第1設定値(QW1)と第2設
定値(QW2)との間にあるときは中間圧側吸熱ヒート
ポンプモードを設定し、廃熱量が第2設定値(QW2)
より大きいときは低圧側吸熱ヒートポンプモードを設定
することを特徴とする。
【0039】これにより、廃熱回収流体からの吸熱量が
大となる低圧側吸熱ヒートポンプモード、廃熱回収流体
からの吸熱量が小となる中間圧側吸熱ヒートポンプモー
ド、および廃熱回収流体からの吸熱を行わないガスイン
ジェクションヒートポンプモードを、それぞれ廃熱量の
大小に応じて設定することができる。
【0040】換言すると、廃熱量の大小に適合した吸熱
量となるヒートポンプモードを自動選択できるので、発
熱機器(81)の廃熱量が小さいとか、廃熱量の変動が
大きい場合においても、発熱機器(81)の温度を適切
な範囲に維持しながら、廃熱回収を良好に行って暖房能
力、COPを向上できる。
【0041】請求項20に記載の発明では、請求項18
において、廃熱量の判定値として、第1設定値(QW
1)と、この第1設定値(QW1)より大きい第2設定
値(QW2)を設定するとともに、廃熱回収流体の温度
の判定値として、第1設定値(TW1)と、この第1設
定値(TW1)より高い第2設定値(TW2)を設定
し、廃熱量が第2設定値(QW2)より大きく、且つ、
廃熱回収流体の温度が第1設定値(TW1)より高いと
きは低圧側吸熱ヒートポンプモードを設定し、廃熱量が
第1設定値(QW1)より大きく、且つ、廃熱回収流体
の温度が第2設定値(TW2)より高いときは中間圧側
吸熱ヒートポンプモードを設定し、廃熱量および廃熱回
収流体の温度が低圧側吸熱ヒートポンプモードおよび中
間圧側吸熱ヒートポンプモードの設定領域以外にあると
きはガスインジェクションヒートポンプモードを設定す
ることを特徴とする。
【0042】これにより、廃熱量の大小および廃熱回収
流体の温度の高低の双方を考慮したヒートポンプモード
の切替を行って、発熱機器温度の適切な範囲への維持、
廃熱回収による暖房能力、COPの向上をより効果的に
行うことができる。
【0043】請求項21に記載の発明のように、廃熱量
は廃熱回収流体温度の時間に対する変化率から算出する
ことができる。
【0044】請求項22に記載の発明では、暖房モード
時に室内熱交換器(12)通過後の高圧冷媒の一部をバ
イパスして中間圧に減圧し、この中間圧冷媒と高圧冷媒
とを熱交換させる熱交換手段(23、231)を備え、
この熱交換手段(23、231)における熱交換により
ガス化した中間圧ガス冷媒を圧縮機(22)のガスイン
ジェクションポート(22c)に導入するようになって
おり、さらに、熱交換手段(23、231)は、高圧冷
媒が流れる偏平な第1通路部(23a)と、中間圧冷媒
が流れる偏平な第2通路部(23b)と、第1通路部
(23a)の端部が接続される第1ヘッダ部材(92)
と、第2通路部(23b)の端部が接続される第2ヘッ
ダ部材(93)とを有し、第1通路部(23a)および
第2通路部(23b)のいずれか一方が第1ヘッダ部材
(92)および第2ヘッダ部材(93)のいずれか一方
を貫通することを特徴とする。
【0045】これにより、第1通路部(23a)および
第2通路部(23b)が偏平形状であることに加え、第
1通路部(23a)および第2通路部(23b)のいず
れか一方が第1ヘッダ部材(92)および第2ヘッダ部
材(93)のいずれか一方を貫通する構造であるため、
後述の図41に例示するように熱交換手段(23、23
1)全体の厚さ寸法Dを第1、第2ヘッダ部材92、9
3の寸法と同一寸法に抑えることができる。従って、熱
交換手段(23、231)全体の厚さ寸法Dを偏平通路
部とヘッダ部材との貫通構成を持たないものに比して大
幅に縮小でき、熱交換手段を小型化できる。
【0046】請求項23に記載の発明では、暖房モード
時に室内熱交換器(12)通過後の高圧冷媒の一部をバ
イパスして中間圧に減圧し、この中間圧冷媒を、高圧冷
媒、および発熱機器(81)からの廃熱回収流体の両方
と熱交換させる熱交換手段(23)を備え、この熱交換
手段(23、231)における熱交換によりガス化した
中間圧ガス冷媒をガスインジェクションポート(22
c)に導入するようになっており、さらに、熱交換手段
(23、231)は、高圧冷媒が流れる偏平な第1通路
部(23a)と、中間圧冷媒が流れる偏平な第2通路部
(23b)と、廃熱回収流体が流れる偏平な第3通路部
(23c)と、第1通路部(23a)の端部が接続され
る第1ヘッダ部材(92)と、第2通路部(23b)の
端部が接続される第2ヘッダ部材(93)と、第3通路
部(23c)の端部が接続される第3ヘッダ部材(9
5)とを有し、第1通路部(23a)、第2通路部(2
3b)および第3通路部(23c)の少なくとも1つが
第1ヘッダ部材(92)、第2ヘッダ部材(93)およ
び第3ヘッダ部材(95)の少なくとも1つを貫通する
ことを特徴とする。
【0047】これにより、中間圧冷媒を、高圧冷媒およ
び発熱機器(81)からの廃熱回収流体の両方と熱交換
させる熱交換手段(23)においても、請求項22と同
様の理由からその厚さ寸法Dを縮小でき、熱交換手段を
小型化できる。
【0048】請求項24に記載の発明では、複数の偏平
通路部(23a、23b、23c)をそれぞれ独立に成
形された偏平チューブ(90、91、94)により構成
し、この複数の偏平チューブ(90、91、94)相互
間を一体に接合したことを特徴とする。
【0049】このように複数の偏平通路部(23a、2
3b、23c)をそれぞれ独立に成形することにより、
各偏平通路部の成形が容易となる。
【0050】請求項25に記載の発明では、複数の偏平
通路部(23a、23b、23c)を一体成形の偏平チ
ューブ(96)により構成したことを特徴とする。
【0051】このように一体成形の偏平チューブ(9
6)を用いることにより、複数の偏平チューブを用いる
場合に比して耐圧性確保のためのチューブ肉厚を薄肉化
でき、熱交換手段を軽量化できる。
【0052】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す。
【0053】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は、本発明
を電気自動車用空調装置に適用した第1実施形態で、空
調ユニット1は電気自動車の車室内に設置されるもの
で、その空調ダクト2は、車室内に空調空気を導く空調
通路を構成する。この空調ダクト2の一端側に内外気を
吸入する吸入口3、4、5が設けられている。内気吸入
口4と外気吸入口5は、内外気切替ドア6により切替開
閉される。
【0054】上記吸入口3〜5に隣接して、空調ダクト
2内に空気を送風する送風機7が設置されており、この
送風機7は図示しないモ−タとこのモータにより駆動さ
れるファン7a、7bにより構成される。
【0055】一方、空調ダクト2の他端側には車室内へ
通ずる複数の吹出口、すなわち車室内乗員の足元部に向
かって空調空気を吹き出すフット吹出口8、車室内乗員
の上半身に向かって空調空気を吹き出すフェイス吹出口
9および車両フロントガラスの内面に空調空気を吹き出
すデフロスタ吹出口10が形成されている。
【0056】また、送風機7よりも空気下流側における
空調ダクト2内には冷房用蒸発器11が設けられてい
る。この冷房用蒸発器11は、冷凍サイクル21の一部
を構成する室内熱交換器であり、後述する冷房運転およ
び除湿運転モード時に、内部を流れる冷媒の吸熱作用に
よって、空調ダクト2内の空気を除湿、冷却する冷却器
として機能する。
【0057】また、冷房用蒸発器11よりも空気下流側
における空調ダクト2内には暖房用凝縮器12が設けら
れている。この暖房用凝縮器12は、冷凍サイクル21
の一部を構成する室内熱交換器であり、後述する暖房運
転および除湿運転モード時に、内部を流れる冷媒の放熱
作用によって、空調ダクト2内の空気を加熱する加熱器
として機能する。
【0058】また、空調ダクト2内の空気流路は、仕切
り壁13によりフット吹出口8側の第1空気流路14
と、フェイス吹出口9およびデフロスタ吹出口10側の
第2空気流路15とに仕切られている。この空気流路1
4、15の2分割は冬季の暖房時に次の内外気2層モー
ドを実施するためである。すなわち、冬季暖房時にフッ
ト吹出口8側の第1空気流路14には内気吸入口3から
温度の高い内気を吸入して足元へ温風を吹き出すことに
より暖房負荷を軽減すると同時に、デフロスタ吹出口1
0側の第2空気流路15には外気吸入口5から湿度の低
い外気を吸入して、フロントウインドの曇りを確実に防
止する内外気2層モードを実施するために、空気流路1
4、15の2分割を行っている。
【0059】ドア16、17は凝縮器12を通る空気通
路と凝縮器12をバイパスするバイパス通路12aとを
切り替える通路切替ドアであり、一方のドア17は空気
流路14、15の仕切り部材の役割を兼ねている。ま
た、18は空気流路14、15の下流側に配置されたド
アで、空気流路14、15の仕切り作用と空気流路1
4、15の連通状態とを切り替えるドアである。なお、
前記した各吹出口8、9、10は図示しない吹出口切替
ドアにより開閉される。
【0060】ところで、上記冷凍サイクル21は、冷房
用の蒸発器11と暖房用の凝縮器12とで冷房、暖房お
よび除湿を行うヒートポンプ式冷凍サイクルとして構成
されており、蒸発器11と凝縮器12の他に以下の機器
を備えている。
【0061】すなわち、電動式の冷媒圧縮機22を備
え、この圧縮機22の吸入側にはアキュムレータ(気液
分離器)25が配置され、このアキュムレータ25によ
りサイクル低圧冷媒(圧縮機吸入冷媒)の気液を分離し
て余剰液冷媒を溜めておく。アキュムレータ25はU状
の冷媒出口管25aを有しており、余剰液冷媒を底部側
に溜めてガス冷媒をU状の冷媒出口管25aの上端開口
部から吸入することにより圧縮機22への液バックを防
止する。また、同時に、アキュムレータ25のU状の冷
媒出口管25aの底部に設けた小径のオイル戻し穴(図
示せず)から、オイルが一部溶け込んだ液冷媒を吸入し
てガス冷媒に混合することより、圧縮機22へのオイル
戻り性を確保するように構成されている。
【0062】熱交換器23は、気液2相の中間圧冷媒を
高圧冷媒と熱交換してガス化する冷媒−冷媒熱交換部
と、温水(廃熱回収流体)から廃熱回収を行う水−冷媒
熱交換部とを一体化したものであって、その具体的構造
例は、図2により後述する。
【0063】室外熱交換器24は電気自動車の車室外に
設置され、電動室外ファン(図示せず)により送風され
る外気と熱交換するようになっている。第1減圧装置2
6は、凝縮器12通過後の高圧冷媒の一部をバイパスさ
せて中間圧に減圧する。第2減圧装置27は、熱交換器
23の出口の高圧冷媒を暖房時に低圧まで減圧する。
【0064】この第1減圧装置26および第2減圧装置
27はともに電気的に弁開度が調整される電気式膨張弁
からなり、この電気式膨張弁は例えば、ステップモータ
のような電気駆動手段を有し、この電気駆動手段により
弁体の変位量を調整して、この弁体により冷媒絞り通路
の開度を調整するものである。
【0065】また、第3減圧装置29は冷房時に室外熱
交換器24からの凝縮後の高圧冷媒を低圧まで減圧する
もので、本例ではこの第3減圧装置29として上流側の
キャピラリチューブと下流側のオリフィスとの組み合わ
せから構成される固定絞り手段を用いているが、第3減
圧装置29を第1、第2減圧装置26、27と同様に電
気式膨張弁で構成しても良い。電磁弁28a〜28d
は、冷媒流れの経路をサイクル運転条件に応じて切り替
える冷媒経路切替手段を構成する。
【0066】なお、上記冷媒圧縮機22は図示しない交
流モータを密封ケース内に一体に内蔵した電動式圧縮機
であって、このモータにより駆動されて冷媒の吸入、圧
縮、吐出を行う。この冷媒圧縮機22の交流モータには
インバータ30により交流電圧が印加され、このインバ
ータ30により交流電圧の周波数を調整することによっ
てモータ回転速度を連続的に変化させるようになってい
る。従って、インバータ30は圧縮機22の回転数調整
手段をなすものであり、このインバータ30には、車載
バッテリ31からの直流電圧が印加される。インバータ
30は空調用制御装置40によって通電制御される。
【0067】冷媒圧縮機22には圧縮した冷媒を吐出す
る吐出ポート22a、サイクル低圧側の冷媒を吸入する
吸入ポート22b、および中間圧のガス冷媒をインジェ
クションするガスインジェクションポート22cが備え
られている。このガスインジェクションポート22c
は、電磁弁28dを配置したガスインジェクション通路
91を介して熱交換器23に連通している。
【0068】また、第2減圧装置27上流の高圧側の冷
媒配管部には、熱交換器23出口の高圧冷媒の温度およ
び圧力を検出するための冷媒温度センサ41aと高圧セ
ンサ41bが設置されている。このセンサ41a、41
bの出力信号は空調用制御装置40に入力され、第2減
圧装置27の開度を制御することで熱交換器23出口の
高圧冷媒のサブクール(過冷却度)を制御する。
【0069】また、前記したインジェクション通路91
には、第1減圧装置26で減圧された中間圧冷媒の温度
および圧力を検出する中間圧冷媒温度センサ41f、中
間圧センサ41gが設置されている。このセンサ41
f、41gの出力信号は空調用制御装置40に入力さ
れ、第1減圧装置26の開度を制御することで、熱交換
器23出口の中間圧冷媒のスーパヒート(過熱度)を制
御する。
【0070】次に、図2は熱交換器23の具体例を示す
もので、熱交換器23は、凝縮器12出口からの高圧冷
媒が流れる第1通路23aと、第1減圧装置16により
減圧された気液2相の中間圧冷媒または低圧冷媒が流れ
る第2通路23bと、後述の温水回路80からの温水
(廃熱回収流体)が流れる第3通路23cとを一体化し
ている。
【0071】この一体化は具体的には、上記三者の通路
23a〜23cをいずれも、アルミニュウム等の金属に
より押し出し加工された扁平状の多穴チューブ(図2
(b)参照)により構成するとともに、第2通路23b
を中央にして、その両側に第1(高圧)通路23aと第
3(温水)通路23cとを密着接合して一体化してい
る。これにより、第2通路23bの冷媒は第1通路23
aの高圧冷媒および第3通路23cの温水との間で熱交
換が可能である。
【0072】次に、上記熱交換器23の第3(温水)通
路23cに温水を循環させる温水回路80について説明
すると、この温水回路80は電気自動車に搭載される発
熱機器(廃熱源)81の冷却を行うものであって、発熱
機器81としては、例えば、電気自動車走行用交流モー
タ(図示せず)の回転速度制御用インバータの半導体ス
イッチ素子(パワートランジスタ)、あるいは燃料電
池、燃料電池の燃料(水素)を生成する燃料改質器等で
ある。
【0073】この温水回路80には、前記した熱交換器
23の他に、温水循環用の電動式水ポンプ82、電磁弁
タイプの三方弁(水回路切替手段)83、86、温水
(冷却水)の熱を外気中に放熱する放熱器84、および
放熱器84のバイパス通路85が備えられている。一方
の三方弁83は、発熱機器81で加熱された温水が熱交
換器23側に流れるか、または放熱器84側に流れるか
を切り替えるもので、他方の三方弁86は温水が放熱器
84側に流れるか、またはバイパス通路85側に流れる
かを切り替える。
【0074】空調用制御装置40はマイクロコンピュー
タとその周辺回路にて構成されるもので、空調用制御装
置40には、上記センサ41a、41b、41f、41
gの他に、室外熱交換器24付近に配置される外気温セ
ンサ41c、蒸発器直後の空気温度を検出する蒸発器温
度センサ41d、圧縮機22の吐出ガス温度を検出する
吐出温度センサ41e、室外熱交換器24出口の冷媒温
度センサ41h、温水回路80の発熱機器81の温水出
口部の水温センサ41i、インバータ30の電流センサ
41j等のセンサ群41からセンサ信号が入力される。
【0075】また、空調用制御装置40には、空調用コ
ントロールパネル50(図3参照)から乗員(ユーザ)
により操作される各レバーの設定状況に応じた信号も入
力されるようになっている。
【0076】なお、図1には圧縮機22とインバータ3
0と空調用制御装置40との間の電気的接続のみを示
し、他の機器と空調用制御装置40との電気的接続を図
示していないが、第1、第2減圧装置26、27、電磁
弁28a〜28d、ドア6、16、17、18、図示し
ない吹出口切替ドア、送風機7、図示しない室外ファ
ン、および温水回路80の電動式水ポンプ82、電磁弁
タイプの三方弁83、86の作動も制御装置40により
制御される。
【0077】図3に示す空調コントロールパネル50に
は、乗員により手動操作される以下の操作部材が設けら
れている。51は車室内への吹出空気の温度の目標値を
設定する温度コントロールレバーで、本例では、電動式
圧縮機22の回転数調整の目標値を設定するように構成
されている。
【0078】また、温度コントロールレバー51の操作
位置により設定される目標値に対し、電磁弁28a〜2
8d、通路切替ドア16、17の開閉等を制御し、冷凍
サイクルの運転モードの切替および凝縮器12での熱交
換量を制御する。
【0079】各運転モードの切替は例えば図4に示すよ
うにレバー51を左から右に移動させることにより冷房
モード、除湿モード、暖房モードを順次設定する。ま
た、図5、6、7に示すように温度コントロールレバー
51の操作位置の移動により、冷房時には目標蒸発器吹
出温度が設定され、除湿時および暖房時には目標高圧圧
力が設定されるようになっている。
【0080】温度コントロールレバー51の操作位置信
号は制御装置40に入力され、そして制御装置40は、
センサ群41により検出される実際の蒸発器吹出空気温
度または高圧圧力が上記目標値と一致するように圧縮機
22の回転数を制御して、車室内への吹出空気温度を制
御する。
【0081】52は送風機7の速度切替レバー、53は
圧縮機22の運転を断続するエアコンスイッチ、54は
吹出口8、9、10の切替ドア(図示せず)を開閉する
空調吹出モード切替レバー、55は内外切替ドア6を開
閉する内外気切替レバーである。
【0082】次に、上記構成において本第1実施形態の
作動を説明する。エアコンスイッチ53が投入される
と、その信号が制御装置40に投入され、圧縮機22を
起動する。図8は制御装置40により実行される制御ル
ーチンであって、エアコンスイッチ53の投入によりス
タートし、ステップS100にてセンサ群41の検出信
号、空調コントロールパネル50からの操作信号等を読
み込む。
【0083】次に、ステップS110にて暖房モードで
あるか判定する。すなわち、温度コントロールレバー5
1が図4のPH2からPH1の位置にあると、暖房モー
ドであると判定してステップS120に進む。ここで、
温水回路80の発熱機器81の温水出口部の水温TWが
第1設定値TW1より高いかどうか判定する。
【0084】TW≦TW1のときはステップS130に
進み、ガスインジェクションモードを設定する。このガ
スインジェクションモードでは、図9の暖房モードにお
けるの状態に弁、ドア類が制御され、電磁弁28cが
閉状態、電磁弁28dが開状態となる。このため、図1
において熱交換器23の第2通路23bが黒色矢印Aの
ように通路91を介して圧縮機22のガスインジェクシ
ョンポート22cに連通する。
【0085】一方、暖房モードが選択されると、温水回
路80では三方弁86が常にバイパス通路85側を開放
し、放熱器84側を閉じるので、温水が常にバイパス通
路85側を流れて放熱器84からの放熱を阻止する。更
に、暖房モードのガスインジェクションモードが設定さ
れると、三方弁83がバイパス通路85側を開放し、、
冷凍サイクル21の熱交換器23側を閉じるので、温水
が熱交換器23側へ流れない。
【0086】従って、冷凍サイクル21において、ガス
インジェクションモードによる暖房モードが次のように
行われる。
【0087】圧縮機22から吐出された高温高圧の過熱
ガス冷媒は、まず、室内に設定された凝縮器12に流入
し、ここで送風機7により送風される空気と熱交換(放
熱)し、ガス冷媒が凝縮する。ガス冷媒の凝縮により加
熱された温風は主にフット吹出口8より車室内へ吹き出
され、車室内の暖房を行う。ここで、通路切替ドア1
6、17は凝縮器12側の空気通路を開いてバイパス通
路12aを全閉するので、送風機7の送風空気の全量が
凝縮器12を通過して加熱される。
【0088】凝縮器12から流出した高圧の二相冷媒の
一部は、分岐点92から熱交換器23の第2通路23b
側にバイパスされ、第1減圧装置26に流入し、図10
のモリエル線図に示す高圧PHから中間圧PMまで減圧
される。この中間圧PMまで減圧された二相冷媒は熱交
換器23の第2通路23bを通り、第1通路23aを通
る室内凝縮器12出口の高圧冷媒と熱交換(吸熱)する
ことでガス化され、黒色矢印Aのように通路91を通っ
てインジェクションポート22cに導入される。
【0089】一方、分岐点92から熱交換器23の第1
通路23aを通る高圧冷媒は第2通路23bを通る冷媒
と熱交換(放熱)し、過冷却される。この過冷却された
高圧冷媒は第2減圧装置27により低圧PLまで減圧さ
れ室外熱交換器24に流入する。ここで、冷房用電磁弁
28bは閉じているため、冷房用電磁弁28b側の冷媒
通路には冷媒が流れない。そして、低圧冷媒が室外熱交
換器24を通る際に室外ファンの送風空気(外気)から
吸熱して蒸発する。
【0090】室外熱交換器24で蒸発したガス冷媒は、
暖房用電磁弁28aを通過してアキュムレータ25に流
入し、暖房負荷の変動により生じる液冷媒はアキュムレ
ータ25内に溜められる。アキュムレータ25ではその
U状の冷媒出口管25aの上端開口部からガス冷媒を吸
入するとともに、U状の冷媒出口管25aの底部に設け
たオイル戻し穴(図示せず)から、オイルが溶け込んだ
液冷媒を吸入してガス冷媒に混合し、このガス冷媒を圧
縮機22の吸入ポート22bに吸入させる。これによ
り、中間期の暖房低負荷時のように冷媒流量が少ない条
件のもとでも、圧縮機22へ確実にオイルを戻すことが
できる。
【0091】図10は上記したガスインジェクションモ
ードによる暖房運転時における冷凍サイクルの冷媒の状
態を示すモリエル線図であり、図1中の黒色矢印は暖房
運転時の冷媒流れ経路を示す。
【0092】第1減圧装置(電気式膨張弁)26の開度
は、中間圧冷媒の温度センサ41fおよび圧力センサ4
1gの検出信号に基づいて制御装置40により制御され
て、圧縮機22のインジェクションポート22cに流入
するガスインジェクション冷媒のスーパーヒートSHが
所定量になるように冷媒流量を制御する。すなわち、ガ
スインジェクション冷媒のスーパーヒートSHが大きく
なれば、第1減圧装置(電気式膨張弁)26の開度を増
大し、逆にスーパーヒートSHが小さくなれば、第1減
圧装置(電気式膨張弁)26の開度を減少させる。
【0093】また、第2減圧装置27の開度は制御装置
40により制御されて、熱交換器23の第1通路23a
を出た高圧冷媒のサブクールSCが所定量になるように
熱交換器23での交換熱量を制御する。すなわち、高圧
冷媒のサブクールSCが大きくなれば、第2減圧装置2
7の開度を増大して高圧を低下させてサブクールSCを
減少させる。逆に、高圧冷媒のサブクールSCが小さく
なれば、第2減圧装置27の開度を減少して高圧を上昇
させて、サブクールSCを増加させる。
【0094】なお、図10において、Giはインジェク
ション通路91からインジェクションポート22cにガ
スインジェクションされる冷媒流量、Geは室外熱交換
器(暖房時の蒸発器)24を通して圧縮機22に吸入さ
れる冷媒流量、Δi1は熱交換器23で吸熱するガスイ
ンジェクション側の中間圧冷媒のエンタルピ差で、Δi
2は熱交換器23で放熱して、第2減圧装置27に向か
う高圧冷媒のエンタルピ差である。室内凝縮器12への
循環流量がGi+Geに増加することにより、暖房能力
を向上できる。
【0095】次に、図8のステップS120にて温水回
路80の発熱機器81の温水出口部の水温TWが第1設
定値TW1より高くなると、ステップS140に進み、
水温TWが第2設定値TW2より高いか判定する。ここ
で、TW1<TW2の関係にある。
【0096】TWがTW2より低いとき、すなわち、T
W1<TW<TW2であるときは、ステップS150に
進み、低圧側水吸熱ヒートポンプモードを設定する。こ
の低圧側水吸熱ヒートポンプモードでは、図9の暖房モ
ードにおけるの状態に弁、ドア類が制御され、電磁弁
28cが開状態、電磁弁28dが閉状態となる。
【0097】このため、ガスインジェクション通路91
が閉塞され、熱交換器23の第2通路23bが黒色矢印
Bのように通路93を介してアキュムレータ25の入口
側合流部94に連通する。また、冷房用電磁弁28bお
よび第2減圧装置27がともに閉じることにより、室外
熱交換器24には冷媒が流れない。
【0098】一方、低圧側水吸熱ヒートポンプモードが
設定されると、温水回路80では三方弁83がバイパス
通路85側を閉塞し、冷凍サイクル21の熱交換器23
側を開放するので、温水が熱交換器23側へ流れる。
【0099】従って、冷凍サイクル21において、低圧
側水吸熱ヒートポンプモードによる暖房モードが次のよ
うに行われる。
【0100】圧縮機22から吐出された高温高圧の過熱
ガス冷媒は室内凝縮器12にて送風機7の送風空気と熱
交換(放熱)し、ガス冷媒が凝縮する。凝縮器12から
流出した高圧冷媒の全量が第1減圧装置26に流入し、
図11のモリエル線図に示す高圧PHから低圧PLまで
減圧される。
【0101】この低圧PLまで減圧された二相冷媒は熱
交換器23の第2通路23bを通り、第3通路23cを
通る温水と熱交換(吸熱)することで蒸発する。すなわ
ち、この作動モードでは熱交換器23が低圧側の蒸発器
として作用する。そして、熱交換器23の第2通路23
bで蒸発したガス冷媒は通路93からアキュムレータ2
5を介して圧縮機22の吸入ポート22bに吸入され
る。
【0102】ところで、低圧側水吸熱ヒートポンプモー
ドによると、図11に示すように、蒸発温度の低い低圧
冷媒にて温水から廃熱回収を行うので、比較的温水温度
が低くても(TW<TW2)、温水と冷媒との温度差を
とることができ、温水からの廃熱回収が可能となる。も
し、中間圧の冷媒にて比較的低温の温水から廃熱回収を
行おうとすると、中間圧の冷媒温度を温水温度より下げ
る必要があり、これに伴って、中間圧が低下し、結果と
してガスインジェクション流量Giが低下し、暖房能力
が低下してしまうが、低圧側水吸熱ヒートポンプモード
であるため、このような不具合は生じない。
【0103】また、低圧側水吸熱ヒートポンプモードで
あると、外気温より温度の高い温水から吸熱しているた
め、冷凍サイクルの低圧PLを上記したガスインジェク
ションモードよりも高くすることができる。このため、
圧縮機22の圧縮比を小さくでき、サイクル効率を向上
できる。更に、温水からの吸熱であるため、蒸発器とし
て作用する熱交換器23への着霜が発生しない。従っ
て、除霜による暖房中止が発生せず、暖房運転を連続し
て長時間行うことができる。
【0104】次に、図8のステップS140にて、水温
TWが第2設定値TW2より高い(TW>TW2)と判
定されたときは、ステップS160に進み、中間圧側水
吸熱ヒートポンプモードを設定する。この中間圧側水吸
熱ヒートポンプモードでは、図9の暖房モードにおける
の状態に弁、ドア類が制御され、電磁弁28cが閉状
態、電磁弁28dが開状態となる。
【0105】このため、熱交換器23の第2通路23b
が再び黒色矢印Aのように通路91を介して圧縮機22
のガスインジェクションポート22cに連通する。ま
た、第2減圧装置27が制御開度にて開くので、室外熱
交換器24が外気より吸熱する蒸発器として作用する。
【0106】一方、温水回路80では、低圧側水吸熱ヒ
ートポンプモード時と同様に三方弁83が冷凍サイクル
21の熱交換器23側への流路を開放するので、温水が
熱交換器23側へ流れる。
【0107】従って、冷凍サイクル21において、中間
圧側水吸熱ヒートポンプモードによる暖房モードが次の
ように行われる。
【0108】圧縮機22から吐出された高温高圧の過熱
ガス冷媒は室内凝縮器12にて送風機7の送風空気と熱
交換(放熱)し、ガス冷媒が凝縮する。凝縮器12から
流出した高圧冷媒は分岐点92で、熱交換器23の第1
通路23a、第2減圧装置27を通り室外熱交換器24
へ向かう室外側の流れと、第1減圧装置26、熱交換器
23の第2通路23bを通りガスインジェクションポー
ト22cへ向かうインジェクション側の流れとに分岐さ
れる。
【0109】図12は中間圧側水吸熱ヒートポンプモー
ドのモリエル線図であり、後者の冷媒流れは第1減圧装
置26により高圧PHから中間圧PMまで減圧され、そ
の後、中間圧PMの二相冷媒は熱交換器23の第2通路
23bを通り、第1通路23aを通る高圧冷媒および第
3通路23cを通る温水と熱交換(吸熱)することで蒸
発する。そして、図1の黒色矢印Aのように通路91を
通ってインジェクションポート22cに中間圧のガス冷
媒が導入される。
【0110】一方、熱交換器23の第1通路23aを通
る高圧冷媒は第2通路23bを通る中間圧冷媒と熱交換
(放熱)し、過冷却される。この過冷却された高圧冷媒
は第2減圧装置27により低圧PLまで減圧され室外熱
交換器24に流入し、外気から吸熱して蒸発する。室外
熱交換器24で蒸発したガス冷媒は、暖房用電磁弁28
a、アキュムレータ25を通過して圧縮機22の吸入ポ
ート22bに吸入される。
【0111】このような中間圧側水吸熱ヒートポンプモ
ードによる効果は、暖房能力の向上とCOP(成績係
数)の向上との両立である。
【0112】すなわち、本モードでは、中間圧側で温水
から吸熱すると同時に低圧側でも外気から吸熱するの
で、暖房能力とCOPは下記数式1、2のように表すこ
とができ、両方とも向上できる。
【0113】
【数1】暖房能力Qc=室外熱交換器24の吸熱量Qe
+中間圧側吸熱量Qr+圧縮機動力L
【0114】
【数2】COP=暖房能力Qc/圧縮機動力L 本モードによると、前述のガスインジェクションヒート
ポンプモードに対して中間圧側吸熱量Qrを加えた熱量
を室内凝縮器12より放熱できるため、暖房能力とCO
Pをともに向上できる。また、前述の低圧側水吸熱ヒー
トポンプモードに対しては、室外熱交換器24からの吸
熱量Qeおよびガスインジェクション量の追加による圧
縮機動力Lの増加分が室内凝縮器12より放熱されるた
め、暖房能力とCOPを向上できる。。
【0115】図13は第1実施形態による暖房運転時に
おけるガスインジェクションヒートポンプモードと低
圧側水吸熱ヒートポンプモードと中間圧側水吸熱ヒー
トポンプモードの切替と、暖房能力QcおよびCOP
との関係を示すもので、温水温度TWの上昇に伴って、
上記→→と順次3つのモードを切り替えることに
より、暖房能力を向上させつつ、高いCOPで効率の良
い暖房運転を実現できる。
【0116】次に、暖房モード以外の運転モードの作動
を簡単に説明する。温度コントロールレバー51が図4
のPC1からPC2の位置にあると、図8のフローチャ
ートにおいてステップS110からステップS170に
進み、冷房モードであると判定する。そして、ステップ
S180にて弁、ドア等の機器を図9の冷房モードの状
態に制御する。冷房モードでは、第1、第2減圧装置2
6、27がともに全閉状態に制御され、かつ、冷房用電
磁弁28bが開弁状態に制御される。また、通路切替ド
ア16、17は凝縮器12側の空気通路を全閉し、バイ
パス通路12aを全開する。
【0117】図1の白抜き矢印はこの冷房モードにおけ
る冷媒流れを示しており、圧縮機22から吐出された高
温高圧の過熱ガス冷媒は、まず、室内に設定された凝縮
器12に流入するが、通路切替ドア16、17が凝縮器
12側の空気通路を全閉するため、凝縮器12でガス冷
媒は送風機7により送風される空気と熱交換(放熱)し
ない。送風機7の送風空気は全量、バイパス通路12a
を流れる。そのため、圧縮機22からの吐出ガス冷媒
は、高温高圧の過熱状態のまま凝縮器12を通過する。
【0118】このとき、第1、第2減圧装置26、27
がともに全閉され、かつ、冷房用電磁弁28bが開弁し
ているので、凝縮器12出口からの高圧ガス冷媒の全量
が冷房用電磁弁28bを通過して室外熱交換器24に流
入する。
【0119】この室外熱交換器24では、室外ファンの
送風空気(外気)と高圧ガス冷媒とが熱交換(放熱)し
て冷媒が凝縮する。そして、室外熱交換器24で凝縮し
た冷媒は、暖房用電磁弁28aの閉弁により第3減圧装
置29を通過し、ここで低圧PLまで減圧された後、蒸
発器11に流入する。
【0120】この蒸発器11にて冷媒が送風機7の送風
空気から吸熱して蒸発する。蒸発器11にて吸熱され冷
却された冷風は、上記したように下流側の室内凝縮器1
2は通過せず、そのバイパス通路12aを冷風のまま通
過して、主にフェイス吹出口9から車室内へ吹き出して
車室内を冷房する。一方、蒸発器11で蒸発したガス冷
媒は出口低圧通路95からアキュムレータ25を通過し
て圧縮機22の吸入ポート22bに吸入される。
【0121】なお、冷房モードでは温水回路80におい
て、発熱機器81→水ポンプ82→三方弁83→三方弁
86→放熱器84→発熱機器81の経路で温水を循環
し、発熱機器81を冷却した温水の熱を放熱器84にて
外気中に放熱する。
【0122】最後に、温度コントロールレバー51が図
3のPD1からPD2の位置にあると、図8のフローチ
ャートにおいてステップS170からステップS190
に進み、除湿モードであると判定する。そして、ステッ
プS200にて弁、ドア等の機器を図9の除湿モードの
状態に制御する。この除湿モードでは、電磁弁28a〜
28dおよび第1減圧装置26が全閉状態に制御され、
一方、第2減圧装置27が制御開度で開放され、また、
通路切替ドア16、17はバイパス通路12aを全閉
し、凝縮器12側の空気通路を全開する。
【0123】なお、除湿モードにおける温水回路80
は、冷房モードと同様に発熱機器81→水ポンプ82→
三方弁83→三方弁86→放熱器84→発熱機器81の
経路で温水を循環し、発熱機器81の熱を放熱器84に
て外気中に放熱する。
【0124】図1の斜線矢印はこの除湿モードにおける
冷媒流れを示しており、圧縮機22から吐出された高温
高圧の過熱ガス冷媒は室内に設定された凝縮器12に流
入する。このとき、通路切替ドア16、17が凝縮器1
2側を開いているので、凝縮器12内のガス冷媒が送風
機7の送風空気と熱交換(放熱)し、凝縮する。
【0125】そして、第1減圧装置26と冷房用電磁弁
28bが全閉しているので、凝縮器12出口からの高圧
冷媒の全量が熱交換器23の第1通路23aを通過す
る。このとき、熱交換器23の第2通路23bに冷媒が
流れないとともに、第3通路23bに温水が流れないの
で、第1通路23aを通過する高圧冷媒は熱交換器23
で熱交換をしない。
【0126】従って、高圧冷媒は室内凝縮器12を出た
ときの状態のまま、熱交換器23を通過して第2減圧装
置27に流入し、この第2減圧装置27により中間圧に
減圧され室外熱交換器24に流入する。
【0127】ここで、第2減圧装置27により作られる
中間圧は、除湿モードにおいて高い吹出温度が必要な第
1除湿モードでは、外気温度に対する冷媒の飽和圧力よ
り低く設定することにより、室外熱交換器24を蒸発器
として作用させて吸熱側に設定できる。すなわち、第2
減圧装置27の開度を小さくして減圧量を大きくするこ
とにより中間圧が低く設定される。
【0128】そして、室外熱交換器24を流れ出た中間
圧冷媒は、暖房用電磁弁28aの閉弁により第3減圧装
置29に流入し、低圧PLまで減圧される。この減圧さ
れた低圧冷媒は、蒸発器11に流入し、送風機7の送風
空気から吸熱して蒸発した後、アキュムレータ25を通
過して圧縮機22の吸入ポート22bに吸入される。
【0129】除湿モードでは、室内空調ユニット1内に
設定された蒸発器11および凝縮器12にともに冷媒が
流れて、送風機7の送風空気はまず蒸発器11で冷却、
除湿され、その後に凝縮器12にて再加熱され、温風と
なる。この温風は主にデフ吹出口10より車室内へ吹き
出され、窓ガラスの曇り止めを行うとともに、車室内を
除湿暖房する。
【0130】一方、除湿モードの中で、低い吹出温度が
必要な第2除湿モードでは、第2減圧装置27により作
られる中間圧を、外気温度に対する冷媒の飽和圧力より
も高く設定することにより、室外熱交換器24を凝縮器
として作用させて放熱側に設定できる。すなわち、第2
減圧装置27の弁開度を大きくして減圧量を小さくする
ことにより中間圧が高く設定される。
【0131】このように室外熱交換器24が凝縮器とな
り放熱側として作用するため、室内凝縮器11での放熱
量Qcが第1除湿モードの場合より減少するので、目的
とする低い吹出温度を作り出すことができる。
【0132】(第2実施形態)図14は第2実施形態で
あり、第1実施形態ではガスインジェクション通路91
にインジェクション用電磁弁28dを配置していたが、
第2実施形態ではこの電磁弁28dを廃止している。
【0133】通常、圧縮機22のガスインジェクション
ポート22cには圧縮機内から外部への冷媒の逆流防止
のための逆止弁機構22dを備えている。第2実施形態
では、この逆止弁機構22dに着目して、電磁弁28d
の役割を逆止弁機構22dに兼務させている。
【0134】すなわち、ガスインジェクションヒートポ
ンプモードおよび中間圧側水吸熱ヒートポンプモード
では、逆止弁機構22dにサイクルの中間圧PMが作
用して逆止弁機構22dが開弁するので、中間圧冷媒に
よるガスインジェクションを行う。
【0135】これに対し、低圧側水吸熱ヒートポンプモ
ードでは、逆止弁機構22dにサイクルの低圧PLが
作用するが、予め、逆止弁機構22dの開弁圧>低圧P
Lの関係に設定してあるので、逆止弁機構22dがガス
インジェクションポート22cを閉じたままに維持す
る。従って、電磁弁28dを廃止することができる。
【0136】(第3実施形態)図15は第3実施形態で
あり、第1実施形態では、暖房モード時に温水温度に応
じて図8、9、13に示す3つのヒートポンプモード
、、に切り替えているが、第3実施形態では低圧
側水吸熱ヒートポンプモードを廃止して、ガスインジ
ェクションヒートポンプモードと中間圧側水吸熱ヒー
トポンプモードとの間で直接切替を行う。
【0137】このため、第3実施形態では低圧側水吸熱
ヒートポンプモードを実行するための電磁弁28c、
およびこれを配置した通路93を廃止することができ
る。
【0138】(第4実施形態)図16は第4実施形態で
あり、第1実施形態では図2に示すように熱交換器23
に、凝縮器12出口からの高圧冷媒が流れる第1通路2
3aと、第1減圧装置16により減圧された気液2相の
中間圧冷媒または低圧冷媒が流れる第2通路23bと、
温水回路80からの温水(冷却水)が流れる第3通路2
3cとを一体化している。
【0139】これに対し、第4実施形態では、熱交換器
23を別体で構成された第1熱交換器(冷媒ー冷媒熱交
換器)231と第2熱交換器(水ー冷媒熱交換器)23
2とに分割している。そして、第1熱交換器231の第
2通路23bと第2熱交換器232の冷媒通路(第2通
路)23b’との間を配管96により接続している。
【0140】(第5実施形態)図17は第5実施形態で
あり、上記第4実施形態では第2熱交換器232にて温
水から吸熱した冷媒をガスインジェクション通路91と
低圧側通路93の両方に流すようにしているが、第5実
施形態では第2熱交換器232にて温水から吸熱した冷
媒を低圧側通路93のみに流すようにしている。すなわ
ち、ガスインジェクションヒートポンプモードと低圧
側水吸熱ヒートポンプモードの切替のみを行い、中間
圧側水吸熱ヒートポンプモードは行わない。
【0141】発熱機器81からの温水温度が低く、中間
圧冷媒に吸熱させることができない場合に第5実施形態
は好適である。
【0142】(第6実施形態)図18は第6実施形態で
あり、上記第5実施形態による第2熱交換器232を室
外熱交換器24と並列的に接続することにより、冷房モ
ード時に室外熱交換器24を凝縮器として作用させると
きに第2熱交換器232も凝縮器として作用させ、冷房
モード時のサイクル効率を向上させることができる。図
19に第6実施形態による弁、ドア類の作動状態を示
す。
【0143】第6実施形態では、冷房モード時に温水回
路80において温水を三方弁83により放熱器84側と
第2熱交換器232の温水通路(第3通路)23c側の
両方に流して、温水を放熱器84で冷却するとともに、
この冷却された温水により第2熱交換器232の冷媒通
路23b’内の高圧冷媒を冷却して凝縮させる。
【0144】(第7実施形態)図20は第7実施形態で
あり、第6実施形態における第1熱交換器(冷媒ー冷媒
熱交換器)231等を廃止して、ガスインジェクション
機能を廃止している。従って、第7実施形態では暖房モ
ード時に電磁弁28dを閉弁し、電磁弁28cを開弁す
ることにより、低圧側水吸熱モードのみ実施する。
【0145】(第8実施形態)図21は第8実施形態で
あり、第6実施形態における第2熱交換器(水ー冷媒熱
交換器)232を室外熱交換器24に下流側に直列に配
置したものであり、第6実施形態と同様に冷房モード時
に第2熱交換器232も凝縮器として作用させてサイク
ル効率を向上できる。
【0146】(第9実施形態)図22は第9実施形態で
あり、第1実施形態に対して温水回路80を変更して、
熱交換器23の第3通路(温水通路)23cを循環する
空調側温水温度を調整できるようにしたものである。
【0147】すなわち、温水回路80に、断熱構造を持
った保温タンク87と三方弁タイプの流量制御弁88と
電動水ポンプ89と水温センサ41kを追加している。
水温センサ41kは空調側温水温度を検出するために熱
交換器23の温水入口部配置されている。
【0148】流量制御弁88は水温センサ41kの検出
温度に基づいてバイパス回路100側への温水流れと水
ポンプ89側への温水流れの比率を連続的に調整可能な
ものである。水ポンプ89はバイパス回路101と熱交
換器23の第3通路23cを含む空調側温水回路102
で温水を循環する。
【0149】発熱機器81を通過した高温の温水が空調
側温水回路102に流入する比率を水温センサ41kの
検出温度に基づいて流量制御弁88により調整すること
により、この空調側温水回路102の温水温度を調整で
きる。
【0150】(第10実施形態)図23は第10実施形
態であり、上記第9実施形態に対して温水回路80を互
いに独立した2つの回路、すなわち、発熱機器側温水回
路103と空調側温水回路102とにより構成してい
る。
【0151】そして、この両温水回路102、103相
互の間に第1、第2温水通路104a、104bを持つ
熱交換器104を設け、両温水回路102、103相互
の間で温水の熱交換を行うようになっている。空調側温
水回路102に設けた電動水ポンプ89の回転数は水温
センサ41kの検出温度に基づいて調整するようになっ
ている。
【0152】第10実施形態によると、例えば、発熱機
器81の廃熱量が増加して発熱機器側温水回路103の
温水温度が上昇するときには、空調側温水回路102の
電動水ポンプ89の回転数を増加させて、空調側温水回
路102の温水流量を増加することにより、空調側温水
回路102の温水温度を一定に保つことができる。
【0153】(第11実施形態)図24は第11実施形
態であり、第1減圧装置26により中間圧PMに減圧さ
れた中間圧冷媒を気液分離器200により気液分離し、
そして、この気液分離器200内の中間圧ガス冷媒を第
1ガスインジェクション通路91を介して圧縮機22の
ガスインジェクションポート22cに導入する。
【0154】従って、第11実施形態によると、ガスイ
ンジェクション機能を得るための冷媒−冷媒熱交換器2
31(図17等)が不要となる。
【0155】なお、第1〜10実施形態ではすべて圧縮
機22の吐出ガス冷媒を暖房、冷房、除湿の全モードに
おいて常に室内凝縮器12側に流入させる冷媒通路構成
としているが、第11実施形態では圧縮機22の吐出ポ
ート22aと室内凝縮器12および室外熱交換器24と
の間に、制御装置40の出力により切り替えられる四方
弁201を設置している。
【0156】暖房および除湿モードでは図24の黒色矢
印および斜線矢印に示すように四方弁201を通して室
内凝縮器12側へ圧縮機22の吐出冷媒を流し、これに
対して、冷房モードでは図24の白抜き矢印に示すよう
に四方弁201を通しては圧縮機22の吐出冷媒が直接
室外熱交換器24に向かって流れる。従って、冷房モー
ド時に圧縮機22の吐出ガス冷媒が室内凝縮器12に流
入することはない。
【0157】また、第11実施形態では圧縮機22の吸
入冷媒の過熱度を調整する温度式膨張弁を第2減圧装置
27として用いており、この1つの第2減圧装置27が
第1〜10実施形態の第2、第3減圧装置27、29の
役割を兼ねるサイクル構成になっている。
【0158】また、第11実施形態では、図21と同様
に廃熱回収のために低圧側の水−冷媒熱交換器232を
室外熱交換器24の下流側に配置している。一方、気液
分離器200の底部側の液冷媒域と圧縮機22のガスイ
ンジェクションポート22cとを連通する第2ガスイン
ジェクション通路203を第1ガスインジェクション通
路91と並列に設けている。
【0159】そして、この第2ガスインジェクション通
路203に廃熱回収のための中間圧側の水−冷媒熱交換
器233を配置している。この水−冷媒熱交換器233
には気液分離器200の底部から液冷媒が流入する冷媒
通路23bと、温水回路80からの温水が流入する温水
通路23cが備えられている。温水回路80からの温水
は最初に中間圧側の水−冷媒熱交換器233の温水通路
23cを通過し、その後に低圧側の水−冷媒熱交換器2
32の温水通路23cを通過して発熱機器81側へ戻
る。
【0160】なお、図24において、202a、202
b、202c、202dは逆止弁である。電磁弁28a
は暖房モード時に開弁し、電磁弁28bは冷房モード、
除湿モード時に開弁し、電磁弁28eは冷房モードおよ
び暖房モードの低圧側水吸熱ヒートポンプモード時に開
弁し、電磁弁28fは暖房モードの中間圧側水吸熱ヒー
トポンプモード時に開弁する。
【0161】第11実施形態は第1実施形態等と同様
に、暖房モードにおいて、温水回路80の温水温度TW
の上昇につれて図13のごとくガスインジェクションモ
ード→低圧側水吸熱ヒートポンプモード→中間圧側水吸
熱ヒートポンプモードと順次切り替えるようになってい
る。
【0162】図25は第11実施形態の中間圧側水吸熱
ヒートポンプモード時におけるモリエル線図で、電磁弁
28a、28fが開弁し、電磁弁28b、28eが閉弁
するので、第1減圧装置26により中間圧PMに減圧さ
れた中間圧冷媒を気液分離器200により気液分離し、
そして、この気液分離器200内の中間圧ガス冷媒を第
1ガスインジェクション通路91を介して圧縮機22の
ガスインジェクションポート22cに導入する。
【0163】これと同時に、気液分離器200内の中間
圧液冷媒を第2ガスインジェクション通路203に設け
た水−冷媒熱交換器233の冷媒通路23bにて温水か
ら吸熱させてガス化してガスインジェクションポート2
2cに導入する。また、気液分離器200内の中間圧液
冷媒は第2減圧装置27により低圧PLに減圧され、こ
の低圧冷媒は室外熱交換器(蒸発器)24で外気から吸
熱して蒸発する。次に、低圧冷媒は水−冷媒熱交換器2
32の冷媒通路23b’、電磁弁28aを通過して圧縮
機22の吸入ポート22bに吸入される。
【0164】図26は低圧側水吸熱ヒートポンプモード
時におけるモリエル線図で、電磁弁28a、28eが開
弁し、電磁弁28b、28fが閉弁するので、気液分離
器200が室内凝縮器12出口からの高圧冷媒の気液を
分離する。そして、気液分離器200内の高圧液冷媒が
第2減圧装置27により低圧PLに減圧され、低圧冷媒
は室外熱交換器(蒸発器)24で外気から吸熱して蒸発
する。
【0165】次に、低圧冷媒は水−冷媒熱交換器232
の冷媒通路23b’にて温水から吸熱した後、電磁弁2
8aを通過して圧縮機22の吸入ポート22bに吸入さ
れる。
【0166】なお、ガスインジェクションモードでは、
電磁弁28aが開弁し、電磁弁28b、28e、28f
が閉弁するので、中間圧液冷媒が第2ガスインジェクシ
ョン通路203に流れない。また、温水回路80の三方
弁83により中間圧側水−冷媒熱交換器233および低
圧側水−冷媒熱交換器232への温水の流れを阻止す
る。
【0167】従って、ガスインジェクションモード時の
モリエル線図(図示せず)は、図25から中間圧側水−
冷媒熱交換器233での吸熱を除去したものとなる。
【0168】なお、上記した第11実施形態において、
低圧側水−冷媒熱交換器232の温水通路23cの入口
部を発熱機器81の温水吸入側に直接接続するバイパス
通路を設けるとともに、この温水通路23cの温水入口
部に電磁式の三方弁を追加し、中間圧側水吸熱ヒートポ
ンプモード時には三方弁により温水通路23cの温水入
口部を閉塞して上記バイパス通路を開放することによ
り、中間圧側水−冷媒熱交換器233の温水通路23c
を通過した温水を上記バイパス通路を通して発熱機器8
1に直接戻すことができる。低圧側水吸熱ヒートポンプ
モード時には三方弁により温水通路23cの温水入口部
を開放して上記バイパス通路を閉塞すれば、前述と同じ
作動を行うことができる。
【0169】(第12実施形態)第12実施形態は、暖
房モード時に室外熱交換器(蒸発器)24の除霜を行い
ながら車室内の暖房を持続できるようにしたもので、そ
のサイクル構成は図1と同じである。
【0170】図27の(B)(C)は第12実施形態に
よる室外熱交換器24の除霜サイクルを示し、図27
(A)は参考のために中間圧側水吸熱ヒートポンプモー
ド時におけるモリエル線図(図12と同じ)を示す。
【0171】低外気温、高湿度の条件で暖房運転を行う
と、室外熱交換器24に着霜が生じて外気からの吸熱量
が減少して暖房性能を低下させる場合がある。従って、
室外熱交換器24に着霜が生じたら、これを検出して室
外熱交換器24の除霜を行う必要がある。
【0172】室外熱交換器24の着霜は種々な方法で判
定することができ、例えば、室外熱交換器24の出口冷
媒温度センサ41hの検出温度Thoが設定温度以下に
低下したことを判定して、室外熱交換器24の着霜を判
定しても良い。また、外気温と検出温度Thoとの差が
設定値以上になったことを判定して、室外熱交換器24
の着霜を判定しても良い。
【0173】このようにして室外熱交換器24の着霜が
判定されると、図27(B)または(C)の除霜サイク
ルに切り替えて室外熱交換器24の除霜を行う。図27
(B)の除霜サイクルは、温水回路80からの温水の温
度TWが比較的高いとき(例えば、20〜30℃以上の
とき)、すなわち、中間圧側水吸熱ヒートポンプモード
であるときに実施するもので、電磁弁28bを開弁して
室外熱交換器24をサイクル高圧側に位置させる。これ
により、室内凝縮器12出口側からの高温、高圧冷媒を
室外熱交換器24に流入させて室外熱交換器24の除霜
を行う。
【0174】このとき、電磁弁28aを閉弁することに
より室内蒸発器11に冷媒が流れて室内への送風空気か
ら吸熱するとともに、熱交換器23にて中間圧冷媒が温
水回路80の温水から吸熱する。そのため、室内凝縮器
12では下記数式3による暖房能力Qcで車室内の暖房
を持続できる。
【0175】
【数3】暖房能力Qc=室内蒸発器11の吸熱量Qei
+中間圧側吸熱量Qr’+圧縮機動力L−室外熱交換器
24の放熱量Qco 次に、図27(C)の除霜サイクルは、温水回路80か
らの温水温度が比較的低いとき(例えば、20〜30℃
以下のとき)、すなわち、ガスインジェクションヒート
ポンプモードであるときに実施するもので、電磁弁28
bを開弁して室外熱交換器24に室内凝縮器12出口側
からの高温、高圧冷媒を流入させて室外熱交換器24の
除霜を行う。
【0176】このとき、室内蒸発器11に冷媒が流れて
室内への送風空気から吸熱するとともに、電磁弁28c
を開弁して熱交換器23の第2冷媒通路23bをサイク
ルの低圧側に切り替える。これにより、低圧冷媒が温水
回路80の温水から吸熱する。そのため、室内凝縮器1
2では下記数式4による暖房能力Qcで車室内の暖房を
持続できる。
【0177】
【数4】暖房能力Qc=室内蒸発器11の吸熱量Qei
+低圧側吸熱量Qr’+圧縮機動力L−室外熱交換器2
4の放熱量Qco 図27(B)(C)の除霜サイクルにおいて、室内蒸発
器11の温度が低下しすぎて室内蒸発器11が着霜する
ときは、蒸発器吹出温度センサ41dの検出温度の低下
に基づいて電磁弁28aを断続的に開弁して室内蒸発器
11への冷媒流れを断続することにより、室内蒸発器1
1の着霜を防止できる。
【0178】(第13実施形態)図28は第13実施形
態であり、第1実施形態の図1の温水回路80に、断熱
構造を持った保温タンク87(図22と同じもの)を追
加している。
【0179】これにより、図27(B)または(C)の
除霜サイクルを実施するときに、発熱機器81の熱を除
霜作動に備えて予め保温タンク87内に蓄熱しておくこ
とができる。その結果、除霜モード時に車室内の暖房能
力を落とさずに室外熱交換器24の除霜を行うことがで
きる。
【0180】(第14実施形態)図29は第14施形態
であり、上記第13実施形態の保温タンク87の代わり
に電気ヒータ87aを追加している。
【0181】これにより、図27(B)または(C)の
除霜サイクルを実施するときに、電気ヒータ87aに通
電して温水を加熱することにより、除霜モード時の温水
熱量を増加できる。その結果、除霜モード時に車室内の
暖房能力を落とさずに室外熱交換器24の除霜を行うこ
とができる。また、熱交換器23の温水入口部に設けた
水温センサ41kの検出温度に基づいて電気ヒータ87
aへの通電を制御することにより、熱交換器23への流
入温水温度を調整できる。
【0182】(第15実施形態)図30は第15実施形
態であり、第13実施形態において、更に室内蒸発器1
1の空気流れ上流部に電気ヒータ87bを追加設置した
ものである。この電気ヒータ87bは室内蒸発器11の
内部に一体的に内蔵させても良い。
【0183】これにより、図27(B)または(C)の
除霜サイクルを実施するときに、電気ヒータ87bに通
電して室内蒸発器11の温度(冷媒蒸発温度)を上昇さ
せることができる。その結果、除霜モード時に車室内の
暖房能力を落とさずに室外熱交換器24の除霜を行うこ
とができる。
【0184】なお、第14、第15実施形態における電
気ヒータ87a、87bとして、所定温度(キューリ
点)にて電気抵抗値が急増する正の温度抵抗特性を持つ
PTCヒータを用いれば、ヒータ自身にて自己温度制御
機能を発揮できる。
【0185】また、図30では温水回路80に保温タン
ク87を追加設置することと、室内蒸発器11の空気流
れ上流部に電気ヒータ87bを追加設置することとを組
み合わせているが、室内蒸発器11部への電気ヒータ8
7bの追加設置のみを行っても良い。
【0186】(第16実施形態)図31は第16実施形
態であり、上記第12〜第15実施形態と同様に、暖房
モード時に室外熱交換器(蒸発器)24の除霜を行いな
がら車室内の暖房を持続できるようにしたものである
が、除霜モードのために、冷凍サイクル構成を一部変更
している。
【0187】すなわち、図1のサイクル構成に対して、
圧縮機22の吐出側(室内凝縮器12の入口側)を室外
熱交換器24の入口側に直接連通させるバイパス通路3
01を設け、このバイパス通路301に除霜用の第4減
圧装置302を設けている。この第4減圧装置302は
厳格な開度制御が不要であるので、第4減圧装置302
として電磁弁を用い、電磁弁の弁口による固定絞りで構
成することができる。しかし、電気膨張弁により第4減
圧装置30を構成してもよい。
【0188】暖房モードの中間圧側水吸熱ヒートポンプ
モード時に室外熱交換器24の着霜を検出すると、第4
減圧装置302を開弁する。すると、圧縮機22の吐出
冷媒は室内凝縮器12への流れとバイパス通路301へ
の流れに分岐される。
【0189】従って、図32のモリエル線図に示すよう
に、室内凝縮器12での放熱による車室内の暖房作用を
行うと同時に、室外熱交換器24の除霜を行うことがで
きる。図33は中間圧側水吸熱ヒートポンプによる暖房
モード時に室外熱交換器24の除霜モードを実施する場
合の弁、ドア類の作動状態を示す。
【0190】なお、上記第12〜第16実施形態におい
て、発熱機器81が燃料電池であるときは、室外熱交換
器24の除霜モード時に燃料電池の出力が上昇するよう
に燃料電池又はその燃料改質器の制御を行って、除霜モ
ード時の温水熱量(温度)を上げることにより、車室内
暖房能力を落とさずに室外熱交換器24の除霜を行うこ
とができる。
【0191】(第17実施形態)電気自動車等における
発熱機器81ではその作動条件によって廃熱量が小さか
ったり、あるいは廃熱量の変動幅が大きい場合がある。
【0192】そこで、第17実施形態においては、温水
(廃熱回収流体)の温度だけでなく、発熱機器81での
廃熱量の大小をも考慮して、冷凍サイクル側の廃熱回収
のための吸熱モードを適切に選択するようにしたもので
ある。
【0193】第17実施形態の全体システム構成は第1
実施形態の図1と同じであるので、説明を省略する。図
34は第17実施形態によるヒートポンプモード切替の
考え方を示すもので、縦軸は発熱機器81での廃熱量
(吸熱可能な熱量)であり、横軸は廃熱回収流体として
の温水の温度TWである。この温水温度TWは、図1の
水温センサ41iにより検出される、発熱機器81側の
温水温度である。図34の例では、温水温度TWの判定
値として第1設定値TW1とこれより高い第2設定値T
W2とを設定している。
【0194】第1設定値TW1は低圧側水吸熱ヒートポ
ンプモードとガスインジェクションヒートポンプモード
との切替を決定する温度であって、温水温度TWが第1
設定値TW1より低下すると、低圧側吸熱量の減少によ
り圧縮機吸入圧が低下して圧縮比が大きくなり、その結
果、圧縮機吐出冷媒温度が圧縮機使用限界温度を上回る
ようになる。すると、圧縮機22を最高回転数(最高能
力)で使用できず、暖房能力の低下を生じる。
【0195】そこで、本例では、第1設定値TW1とし
て、圧縮機吸入圧の低下により圧縮機吐出冷媒温度が圧
縮機使用限界温度を上回ってしまうような低温側の温度
を設定している。そして、温水温度TWが第1設定値T
W1より低下すると、低圧側水吸熱ヒートポンプモード
を停止してガスインジェクションヒートポンプモードに
切り替えるようにしてある。
【0196】また、第2設定値TW2は中間圧側水吸熱
ヒートポンプモードとガスインジェクションヒートポン
プモードとの切替を決定する温度であって、第1設定値
TW1より所定量高い温度である。中間圧冷媒の圧力に
より決まる所定の飽和温度と温水温度との間にある程度
の温度差がないと、中間圧冷媒と温水との間で熱交換
(廃熱回収)ができない。
【0197】そこで、本例では、第2設定値TW2とし
て、中間圧冷媒の圧力により決まる所定の飽和温度より
ある程度高い温度を設定している。温水温度TWが第2
設定値TW2より低下すると、中間圧側水吸熱ヒートポ
ンプモードを停止してガスインジェクションヒートポン
プモードに切り替えるようにしてある。
【0198】また、図34において、廃熱量QWの判定
値として、第1設定値QW1とこれより大きい第2設定
値QW2とを設定している。ここで、この両設定値QW
1,QW2の設定理由を説明すると、第2設定値QW2
は低圧側水吸熱ヒートポンプモードの作動しきい値とな
るもので、低圧側水吸熱ヒートポンプモードでは温水温
度TWが寒冷時の外気温よりはるかに高い温度であるの
で、通常の低圧側大気吸熱ヒートポンプモードに比較し
て冷媒蒸発圧力(圧縮機吸入圧力)が上昇する。
【0199】これにより、冷媒循環流量が増加して温水
からの吸熱量が増大するので、この吸熱量増大に見合う
廃熱量がないと、温水温度TWが過度に低下して発熱機
器81の作動特性を悪化させる等の不具合が生じる。そ
こで、本例では、廃熱量QWの第2設定値QW2を低圧
側水吸熱ヒートポンプモードを実行しても温水温度TW
が過度に低下しないレベルに設定する。
【0200】一方、第1設定値QW1は中間圧側水吸熱
ヒートポンプモードの作動しきい値となるもので、中間
圧側水吸熱ヒートポンプモードでは中間圧冷媒の温度が
低圧冷媒の温度より高くなり、温水との温度差が小さく
なるとともに、冷媒流量が低圧側水吸熱ヒートポンプモ
ード時より減少するため、温水からの吸熱量が低圧側水
吸熱ヒートポンプモードより減少する。
【0201】そこで、本例では、廃熱量QWの第1設定
値QW1は、第2設定値QW2より所定量小さいレベル
(すなわち、吸熱量の減少分だけ第2設定値QW2より
小さい値)に設定する。
【0202】図35は図8に対応する、第17実施形態
の冷凍サイクル制御フローチャートで、上記温水温度T
Wの第1設定値TW1および第2設定値TW2と、上記
廃熱量QWの第1設定値QW1および第2設定値QW2
を用いて冷凍サイクル制御を行うものである。
【0203】図35において、図8と同一処理のステッ
プには同一符号を付して説明を省略する。水温センサ4
1iにより検出される温水温度TWが第1設定値TW1
より低いときは、ステップS120からステップS13
0に進み、ガスインジェクションヒートポンプモードを
設定する。
【0204】一方、温水温度TWが第1設定値TW1よ
り高いときは、ステップS120からステップS140
に進み、温水温度TWが第2設定値TW2より高いか判
定する。温水温度TWが第2設定値TW2より低いとき
は、次に、ステップS210で発熱機器81の廃熱量Q
Wが第2設定値QW2より大きいか判定する。なお、図
34の例では廃熱量QWの第1設定値QW1および第2
設定値QW2を温水温度TWの変化にかかわらず、一定
の値としている。
【0205】ここで、発熱機器81の廃熱量QWは具体
的には温水温度TWの時間に対する変化率(℃/se
c)に基づいて推定することができる。例えば、発熱機
器81の起動後、温水温度TWの変化率(上昇率)が大
きいときは廃熱量QWが大きいと推定し、温水温度TW
の変化率(上昇率)が小さいときは廃熱量QWが小さい
と推定できる。そして、発熱機器81の起動後時間が経
過して、温水温度TWが所定温度(例えば、第2設定値
TW2と同等若しくは第2設定値TW2+αの温度)以
上の高温域まで上昇した後は廃熱量QWが第2設定値Q
W2以上に到達したと推定する。
【0206】上記のようにして推定された廃熱量QWが
第2設定値QW2より大きいときはステップS150に
進み、低圧側水吸熱ヒートポンプモードを設定する。こ
れに反し、廃熱量QWが第2設定値QW2より小さいと
きはステップS130に進み、ガスインジェクションヒ
ートポンプモードを設定する。
【0207】一方、ステップS140で温水温度TWが
第2設定値TW2より高いと判定されると、次のステッ
プS220で廃熱量QWが第1設定値QW1より大きい
か判定する。廃熱量QWが第1設定値QW1より小さい
ときはステップS130に進み、ガスインジェクション
ヒートポンプモードを設定する。
【0208】これに反し、廃熱量QWが第1設定値QW
1より大きいときは次のステップS210で廃熱量QW
が第2設定値QW2より小さいか判定する。廃熱量QW
が第2設定値QW2より小さいときはステップS160
に進み、中間圧側水吸熱ヒートポンプモードを設定す
る。また、廃熱量QWが第2設定値QW2より大きいと
きはステップS150に進み、低圧側水吸熱ヒートポン
プモードを設定する。
【0209】図36は第17実施形態によるヒートポン
プモード切替の作動特性を示すもので、図36(a)、
(b)は圧縮機回転数一定の条件下における暖房能力
(室内凝縮器12の放熱量)Qcと温水からの吸熱量Q
W’を示し、図36(c)、(d)は暖房能力一定の条
件下におけるCOP(成績係数)と温水からの吸熱量Q
W’を示す。
【0210】図36から理解されるように、第17実施
形態によると、温水温度TWの低温側でガスインジェク
ションヒートポンプモードを設定し、温水温度TWが所
定温度(第1、第2設定値TW1、TW2)より高い領
域で低圧側水吸熱ヒートポンプモードまたは中間圧側水
吸熱ヒートポンプモードを設定することにより、暖房能
力の不足が生じる寒冷地での使用に際しても、暖房能力
QcおよびCOP(成績係数)をともに向上できる。
【0211】しかも、第17実施形態では、温水からの
吸熱量QW’が中間圧側水吸熱ヒートポンプモードより
低圧側水吸熱ヒートポンプモードの方で大きくなるとい
う点に着目して、廃熱量QWの判定値として第1、第2
設定値QW1、QW2(QW1<QW2)を設定し、Q
W>QW2のとき低圧側水吸熱ヒートポンプモードを設
定し、QW2>QW>QW1のときは中間圧側水吸熱ヒ
ートポンプモードを設定している。
【0212】このため、廃熱量QWの大きいときに、吸
熱量QW’の大きい低圧側水吸熱ヒートポンプモードを
実行し、廃熱量QWの小さいときに吸熱量QW’の小さ
い中間圧側水吸熱ヒートポンプモードを実行することに
なり、廃熱量QWと吸熱量QW’とが適合した廃熱回収
吸熱モードを選択することができる。そのため、廃熱回
収吸熱モードの実行により発熱機器81の温度が過度に
低下して発熱機器81の作動効率が悪化するといった不
具合を回避できる。
【0213】(第18実施形態)第18実施形態も上記
第17実施形態と同様に、温水(廃熱回収流体)の温度
と発熱機器81での廃熱量の両方を考慮して、冷凍サイ
クル側の廃熱回収吸熱モードを適切に選択するようにし
たものである。
【0214】図37は第18実施形態による制御フロー
チャートであり、図38は発熱機器81の起動後の経過
時間と発熱機器81側の温水温度TWとの関係を示すも
のである。図38において、TW1’、TW2’は、温
水温度TWを判定する第1設定値、第2設定値であり、
第17実施形態における第1設定値TW1、第2設定値
TW2より若干量高めの温度としている。
【0215】図37において、ステップS110で暖房
モードが判定されると、次のステップS120で温水温
度TWが第1設定値TW1’より高いか判定される。温
水温度TWが第1設定値TW1’より高いときは次のス
テップS150で低圧側水吸熱ヒートポンプモードを設
定する。
【0216】次に、ステップS240で発熱機器81の
廃熱量QWが低圧側水吸熱ヒートポンプモードに適合し
たレベルにあるか判定する。この判定は、具体的には、
発熱機器81側の温水温度TWの時間に対する変化率
(℃/sec)に基づいて行うことができる。すなわ
ち、低圧側水吸熱ヒートポンプモードを実行すると、熱
交換器23での廃熱回収によって温水温度TWが低下し
ようとするので、温水温度TWの変化率(温度低下率)
ΔTWを算出して、この変化率ΔTWが第1設定値ΔT
W1より小さいか判定する。
【0217】ここで、第1設定値ΔTW1は、温水温度
TWが第1設定値TW1’より高い領域において許容さ
れる所定の温度変化率である。そして、実際の温度変化
率ΔTWがこの第1設定値ΔTW1より小さいときは発
熱機器81の廃熱量QWが低圧側水吸熱ヒートポンプモ
ードに適合したレベルにあると判定して、低圧側水吸熱
ヒートポンプモードの実行を継続する。
【0218】これに反し、実際の温度変化率ΔTWがこ
の第1設定値ΔTW1より大きいときは、発熱機器81
の廃熱量QWが低圧側水吸熱ヒートポンプモードの吸熱
量に対して不足するときであるため、ステップS240
からステップS140に進み、温水温度TWが第2設定
値TW2’より高いか判定する。温水温度TWが第2設
定値TW2’より高いときは次のステップS160で中
間圧側水吸熱ヒートポンプモードを設定する。
【0219】次に、ステップS250で発熱機器81の
廃熱量QWが中間圧側水吸熱ヒートポンプモードに適合
したレベルにあるか判定する。この判定も、具体的に
は、発熱機器81側の温水温度TWの変化率(温度低下
率)ΔTWを算出して、この温度変化率ΔTWが第2設
定値ΔTW2より小さいか判定する。
【0220】ここで、第2設定値ΔTW2は、温水温度
TWが第2設定値TW2’より高い領域において許容さ
れる所定の温度変化率である。そして、実際の温度変化
率ΔTWがこの第2設定値ΔTW2より小さいときは発
熱機器81の廃熱量QWが中間圧側水吸熱ヒートポンプ
モードに適合したレベルにあると判定して、中間圧側水
吸熱ヒートポンプモードの実行を継続する。
【0221】これに反し、実際の温度変化率ΔTWがこ
の第1設定値ΔTW1より大きいときは、発熱機器81
の廃熱量QWが低圧側水吸熱ヒートポンプモードの吸熱
量に対して不足するときであるため、ステップS130
に進みガスインジェクションヒートポンプモードを設定
する。
【0222】なお、ステップS120で温水温度TWが
第1設定値TW1’より低いと判定されたとき、および
ステップS140で温水温度TWが第2設定値TW2’
より低いと判定されたときは、いずれもステップS13
0に進みガスインジェクションヒートポンプモードを設
定する。
【0223】以上のように、第18実施形態において
は、ステップS150での低圧側水吸熱ヒートポンプモ
ードの設定、また、ステップS160での中間圧側水吸
熱ヒートポンプモードの設定後における温水温度変化率
ΔTWを算出し、この温度変化率ΔTWから廃熱量QW
が各モードに適合したレベルにあるかどうかを判定し
て、各モードの切替を行うことにより、第17実施形態
と同様の作用効果を発揮できる。
【0224】(第19実施形態)図39は第19実施形
態によるガスインジェクションヒートポンプモードと低
圧側水吸熱ヒートポンプモードと中間圧側水吸熱ヒート
ポンプモードとの切替の考え方を示す図である。第19
実施形態では、ヒートポンプ起動前における発熱機器8
1側の温水温度TWだけに基づいて廃熱量QWを推定す
るものである。
【0225】具体的には、ヒートポンプ起動前の温水温
度TWが第1設定値TW3より低いときは廃熱量QWが
第1設定値QW1以下であると推定して、ガスインジェ
クションヒートポンプモードを設定し、ヒートポンプ起
動前の温水温度TWが第1設定値TW3と第2設定値T
W4との間にあるときは廃熱量QWが第1設定値QW1
と第2設定値QW2との間にあると推定して、中間圧側
水吸熱ヒートポンプモードを設定し、ヒートポンプ起動
前の温水温度TWが第2設定値TW4より高いときは廃
熱量QWが第2設定値QW2以上であると推定して、低
圧側水吸熱ヒートポンプモードを設定する。
【0226】このように、ヒートポンプ起動前の温水温
度TWから廃熱量QWを推定してヒートポンプモードを
切り替えることにより、廃熱量QWの大小に適合したモ
ードを選択でき、これにより、吸熱量過大→温水温度T
Wの過度な低下といった不具合を未然に回避できる。
【0227】なお、上記第17〜第19実施形態におい
ては図1に示すように冷媒−冷媒熱交換部を含む熱交換
器23により中間圧冷媒をガス化して圧縮機22へガス
インジェクションする形式の冷凍サイクルについて説明
したが、図24に示す第11実施形態のように中間圧冷
媒の気液分離器200を設置し、この気液分離器200
で分離された中間圧ガス冷媒を圧縮機22へガスインジ
ェクションする形式の冷凍サイクルにおいても上記第1
7〜第19実施形態を適用できる。
【0228】(第20実施形態)第20実施形態は、第
4実施形態(図16)の第1熱交換器(冷媒−冷媒熱交
換器)231のように2種類の流体間の熱交換を行う熱
交換器構造に関するものであって、特に、熱交換器の小
型化、その接続配管の簡素化を目的としている。
【0229】図40〜図44は第20実施形態の具体的
熱交換器構造を例示するものであり、冷媒−冷媒熱交換
器231は中央部の第1偏平チューブ90の両側に第2
偏平チューブ91を接合した構造を有する。ここで、第
1偏平チューブ90は、凝縮器12出口からの高圧冷媒
が流れる第1通路23aを形成し、また、第2偏平チュ
ーブ91は、第1減圧装置26により減圧された中間圧
冷媒が流れる第2通路23bを形成する。
【0230】第2偏平チューブ91には高圧冷媒に比し
て比容積の大きい中間圧冷媒が流れるため、1本の第1
偏平チューブ90に対して2本の第2偏平チューブ91
を組み合わせて中間圧冷媒流路の断面積を拡大し、これ
により、中間圧冷媒流路の圧損を低減するようにしてい
る。なお、第1、第2偏平チューブ90、91として同
一断面形状の偏平チューブを使用できる。
【0231】第1、第2偏平チューブ90、91は図4
2に示すような扁平状の多穴断面形状を有するもので、
アルミニュウム等の金属を押し出し加工して形成され
る。第1、第2偏平チューブ90、91の両端部には、
それぞれ第1、第2ヘッダ部材(集合管)92、93が
接合される。ここで、第2偏平チューブ91の冷媒流れ
方向(図41左右方向)の長さを第1偏平チューブ90
の長さより短くして、冷媒流れ方向において第1ヘッダ
部材92の内側に第2ヘッダ部材93を配置するように
なっている。
【0232】第1、第2ヘッダ部材92、93は、それ
ぞれ第1、第2偏平チューブ90、91の両端部との接
合部をなす管状部92a、93aと、この管状部92
a、93aの一端部を閉じるキャップ92b、93b
と、管状部92a、93aの他端部に設けられたジョイ
ント部92c、93cとを備えている。第1、第2ヘッ
ダ部材92、93の各部も例えば、アルミニュウム材で
形成される。
【0233】本例では熱交換器231をアルミニュウム
の一体ろう付けで組み付けるため、、第1、第2偏平チ
ューブ90、91および第1、第2ヘッダ部材92、9
3の表面にろう材をクラッド、溶射等の手法により付着
してある。
【0234】第2ヘッダ部材93の管状部93aにはそ
の軸方向に延びる第1、第2スリット溝93d,93e
(図43)が開けてある。第1スリット溝93dは、第
1、第2偏平チューブ(計3本の偏平チューブ)90、
91を挿入可能な広い間隔を有し、これに反し、第2ス
リット溝93eは1本の第1偏平チューブ90のみを挿
入可能な狭い間隔に設定してある。第1、第2スリット
溝93d,93eは管状部93aの円周面において18
0度離れた位置に開口してあるので、第1偏平チューブ
90の端部は第1、第2スリット溝93d,93eを通
して第2ヘッダ部材93の管状部93aを貫通できる。
【0235】また、第1ヘッダ部材92の管状部92a
にはその軸方向に延びる1つのスリット溝92dが開け
てあり、このスリット溝92dにより第1偏平チューブ
90の端部を第1ヘッダ部材92の管状部92a内に挿
入可能となっている。
【0236】以上のような構成を持っているため、図4
3の各部品は図44の状態に仮組付することができ、そ
の仮組付体の組付状態を適宜の治具により保持してろう
付け用加熱炉内に搬入し、仮組付体をろう材の溶融温度
まで加熱することにより、仮組付体を一体ろう付けす
る。
【0237】次に、第20実施形態の熱交換器構造によ
る作用効果を説明すると、計3本の偏平チューブ90、
91を組み合わせる構成であっても、2本の第2偏平チ
ューブ91をともに共通の第2ヘッダ部材93に連通さ
せるから、3本の各偏平チューブ90、91毎にヘッダ
部材を設定する場合(例えば、図2(a)のようなヘッ
ダ部材配置構成)に比較してヘッダ部材の数を減らし
て、接続配管を簡素化できる。
【0238】また、第1偏平チューブ90の端部を第2
ヘッダ部材93の管状部93aを貫通して第1ヘッダ部
材92の管状部92a内に連通させるから、図41に示
すように熱交換器全体の厚さ寸法Dを第1、第2ヘッダ
部材92、93の外径寸法と同一寸法に抑えることがで
きる。従って、熱交換器全体の厚さ寸法Dを例えば、図
2(a)のようなヘッダ部材配置構成を持つものに比し
て大幅に縮小できる。
【0239】また、温度の高い高圧冷媒が流れる第1偏
平チューブ90を中央部に配置し、温度の低い中間圧冷
媒が流れる第2偏平チューブ91を第1偏平チューブ9
0の両側に配置しているから、高圧冷媒の熱を効果的に
第2偏平チューブ91の中間圧冷媒に伝導することがで
きる。そのため、高圧冷媒の熱が外気中に無駄に放出さ
れることをうまく抑制できる。
【0240】(第21実施形態)第20実施形態ではス
リット溝92dおよびスリット溝93d,93eがいず
れも第1、第2ヘッダ部材92、93の管状部92a、
93aのキャップ側端部に開口する形状としているが、
第21実施形態では、図45、46に示すようにスリッ
ト溝92dおよびスリット溝93d,93eがいずれも
第1、第2ヘッダ部材92、93の管状部92a、93
aのキャップ側端部に開口しない細長の矩形状としてい
る。他の点は第20実施形態と同じである。
【0241】なお、上記第20、第21実施形態は冷媒
ー冷媒熱交換器231について説明したが、第4実施形
態(図16)等に示すに水−冷媒熱交換器232に上記
第20、第21実施形態を適用できることはもちろんで
ある。
【0242】(第22実施形態)上記第20、第21実
施形態は冷媒ー冷媒熱交換器231のように2種の流体
間での熱交換を行う熱交換器に関するが、第22実施形
態は、第1実施形態(図1)の熱交換器23のように高
圧冷媒と中間圧冷媒と温水との3種類の流体間の熱交換
を行う熱交換器に関する。
【0243】このため、第22実施形態では、図47〜
図49に示すように、発熱機器81からの温水(廃熱回
収流体)が流れる第3通路23cを形成する第3偏平チ
ューブ94を第2偏平チューブ91の更に外側に接合す
るようにしている。
【0244】そして、2本の第3偏平チューブ94の両
端部を連通させる第3ヘッダ部材95を追加している。
ここで、第3偏平チューブ94の温水(冷媒)流れ方向
の長さは第2偏平チューブ91の長さより更に短くし
て、温水(冷媒)流れ方向において第2ヘッダ部材93
の内側に第3ヘッダ部材95を配置するようになってい
る。
【0245】第3ヘッダ部材95も管状部95aとキャ
ップ95bを有している。但し、第3ヘッダ部材95で
は第1、第2ヘッダ部材92、93におけるジョイント
部92c、93cの代わりに管状部95aの端部に温水
配管接続用の径拡大部95cを形成している。
【0246】第3ヘッダ部材95の管状部95aには、
計5本の第1〜第3偏平チューブ90、91、94を挿
入可能なスリット溝95dと、計3本の第1〜第2偏平
チューブ90、91を挿入可能なスリット溝95eが設
けてある。
【0247】他の点は上記第20、第21実施形態と同
じであり、第22実施形態でも上記第20、第21実施
形態と同様に一体ろう付けで組み付けることができる。
【0248】(第23実施形態)上記第22実施形態で
は、温水(廃熱回収流体)が流れる2本の第3偏平チュ
ーブ94の両端部をそれぞれ共通の第3ヘッダ部材95
に連通させる構成としているので、第3ヘッダ部材95
に計5本の第1〜第3偏平チューブ90、91、94を
挿入し、接合する必要が生じ、接合部が煩雑となる。
【0249】そこで、第23実施形態では、図50、図
51に示すように、第3偏平チューブ94の両端部にそ
れぞれ独立に第3ヘッダ部材95を接合する構成とし
て、第3ヘッダ部材95の接合部を簡素化している。
【0250】(第24実施形態)前述の第20、第21
実施形態では冷媒ー冷媒熱交換器231において、1本
の第1偏平チューブ90の両側に第2偏平チューブ91
を配置し、計3本の偏平チューブ90、91を用いてい
るが、第24実施形態では、図52〜図54に示すよう
に1本の第1偏平チューブ90の片側に1本の第2偏平
チューブ91を配置し、計2本の偏平チューブ90、9
1を用いる構成としている。
【0251】(第25実施形態)前述の第22実施形態
では高圧冷媒と中間圧冷媒と温水との3種類の流体間の
熱交換を行う熱交換器23において、1本の第1偏平チ
ューブ90と、2本の第2偏平チューブ91と、2本の
第3偏平チューブ94とを組み合わせ、計5本の第1〜
第3偏平チューブ90、91、94を用いているが、第
25実施形態では、図55に示すように第1〜第3偏平
チューブ90、91、94をそれぞれ1本ずつ配置し、
計3本の偏平チューブ90、91、94を用いる構成と
している。
【0252】(第26実施形態)上記第17〜第25実
施形態では、いずれも複数本の偏平チューブ90、9
1、94を接合する構成としているが、第26実施形態
では図56に示すように複数本の偏平チューブの役割を
一体成形の1つの偏平チューブ96に持たせている。
【0253】すなわち、図56は冷媒ー冷媒熱交換器2
31に適用した例であり、高圧冷媒が流れる第1通路2
3aを形成する中央通路部96aと、この中央通路部9
6aの両側に位置して中間圧冷媒が流れる第2通路23
bを形成する両側通路部96bとを押し出し加工で一体
成形し、中央通路部96aの端部を両側通路部96bの
端部より突き出すように偏平チューブ96の端面加工を
行う。
【0254】これにより、一体成形の1つの偏平チュー
ブ96を用いても、第1通路23aと第2通路23bを
それぞれ別の第1、第2ヘッダ部材92、93に接合す
ることが可能となる。
【0255】なお、上記第17〜第26実施形態におい
て第1〜第3ヘッダ部材92、93、95はいずれも断
面円形の管状部材であるが、第1〜第3ヘッダ部材9
2、93、95の断面形状を円形以外の形状とすること
もできる。
【0256】(他の実施形態)なお、上述の各実施形態
では、空調ダクト2内の空気流路を、フット吹出口8側
の第1空気流路14と、フェイス吹出口9およびデフロ
スタ吹出口10側の第2空気流路15とに仕切って、暖
房時に内外気2層モードを実施するようにしているが、
空調ダクト2内の空気流路を2つの流路14、15に仕
切らない、通常の1つの空気流路構成を持つ空調ユニッ
ト1に対して本発明を同様に適用できることはもちろん
である。
【0257】また、上述の各実施形態では、凝縮器12
への空気流れとバイパス通路12aへの空気流れを切り
替えるドア手段として、連動操作される2枚の板状の通
路切替ドア16、17を用いているが、このドア手段と
して、1枚の板状ドア、さらにはフィルム状ドア等を用
いてもよいことはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す冷凍サイクル図で
ある。
【図2】(a)は第1実施形態で使用する冷媒−冷媒−
温水熱交換器の斜視図、(b)は(a)の断面図であ
る。
【図3】第1実施形態で使用する空調制御パネルの正面
図である。
【図4】図3の空調制御パネルにおける温度コントロー
ルレバーの作動領域と運転モードとの特性図である。
【図5】同温度コントロールレバーの冷房領域の特性図
である。
【図6】同温度コントロールレバーの除湿領域の特性図
である。
【図7】同温度コントロールレバーの暖房領域の特性図
である。
【図8】第1実施形態の作動を説明するフローチャート
である。
【図9】第1実施形態で使用する弁・ドアの作動説明用
の図表である。
【図10】第1実施形態における暖房モードのガスイン
ジェクションヒートポンプ時のモリエル線図である。
【図11】第1実施形態における暖房モードの低圧側水
吸熱ヒートポンプ時のモリエル線図である。
【図12】第1実施形態における暖房モードの中間圧側
水吸熱ヒートポンプ時のモリエル線図である。
【図13】第1実施形態におけるヒートポンプモード切
替に伴う暖房能力とCOPの説明図である。
【図14】第2実施形態を示す冷凍サイクル図である。
【図15】第3実施形態の冷凍サイクル図である。
【図16】第4実施形態の冷凍サイクル図である。
【図17】第5実施形態の冷凍サイクル図である。
【図18】第6実施形態の冷凍サイクル図である。
【図19】第6実施形態で使用する弁・ドアの作動説明
用の図表である。
【図20】第7実施形態の冷凍サイクル図である。
【図21】第8実施形態を示す冷凍サイクル図である。
【図22】第9実施形態の冷凍サイクル図である。
【図23】第10実施形態の冷凍サイクル図である。
【図24】第11実施形態の冷凍サイクル図である。
【図25】第11施形態における暖房モードの中間圧側
水吸熱ヒートポンプ時のモリエル線図である。
【図26】第11実施形態における暖房モードの低圧側
水吸熱ヒートポンプ時のモリエル線図である。
【図27】第12実施形態による除霜サイクルを説明す
るモリエル線図である。
【図28】第13実施形態の冷凍サイクル図である。
【図29】第14実施形態の冷凍サイクル図である。
【図30】第15実施形態の冷凍サイクル図である。
【図31】第16実施形態の冷凍サイクル図である。
【図32】第16実施形態による除霜サイクルを説明す
るモリエル線図である。
【図33】第16実施形態によるで使用する弁・ドアの
作動説明用の図表である。
【図34】第17実施形態によるヒートポンプモード切
替の説明図である。
【図35】第17実施形態の作動を説明するフローチャ
ートである。
【図36】第17実施形態におけるヒートポンプモード
切替に伴う暖房能力とCOPと吸熱量の説明図である。
【図37】第18実施形態の作動を説明するフローチャ
ートである。
【図38】第18実施形態における温水温度の設定値の
説明図である。
【図39】第19実施形態におけるヒートポンプモード
切替の説明図である。
【図40】第20実施形態による冷媒−冷媒熱交換器の
正面図である。
【図41】図40のA−A断面図である。
【図42】図40のB−B断面図である。
【図43】第20実施形態による冷媒−冷媒熱交換器の
要部の分解斜視図である。
【図44】第20実施形態による冷媒−冷媒熱交換器の
要部の組付状態の斜視図である。
【図45】第21実施形態による冷媒−冷媒熱交換器の
要部の分解斜視図である。
【図46】第21実施形態による冷媒−冷媒熱交換器の
要部の組付状態の斜視図である。
【図47】第22実施形態による冷媒−冷媒−温水熱交
換器の要部の正面図である。
【図48】図47のA−A断面図である。
【図49】図47のB−B断面図である。
【図50】第23実施形態による冷媒−冷媒−温水熱交
換器の要部の正面図である。
【図51】図50のA−A断面図である。
【図52】第24実施形態による冷媒−冷媒熱交換器の
正面図である。
【図53】図52のA−A断面図である。
【図54】図52のB−B断面図である。
【図55】第25実施形態による冷媒−冷媒−温水熱交
換器の断面図である。
【図56】第26実施形態による冷媒−冷媒熱交換器の
要部斜視図である。
【符号の説明】
11…蒸発器、12…凝縮器、22…圧縮機、22c…
ガスインジェクションポート、23…熱交換器、24…
室外熱交換器、25…アキュムレータ、26…第1減圧
装置、27…第2減圧装置、29…第3減圧装置、91
…ガスインジェクション通路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25B 27/00 F25B 27/00 Z 39/02 39/02 Z (72)発明者 石川 浩 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 廣瀬 敬幸 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3L060 AA03 AA06 CC02 DD07 EE09

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内へ向かって空気が流れる空調通路
    (2)と、 前記空調通路(2)に空気を送風する送風機(7)と、 中間圧のガス冷媒を導入するガスインジェクションポー
    ト(22c)を有する圧縮機(22)と、 前記空調通路(2)内に設置され、暖房モード時に前記
    圧縮機(22)から吐出された高圧のガス冷媒が流入し
    て空気を加熱する室内熱交換器(12)と、 前記暖房モード時に低圧冷媒を外気から吸熱して蒸発さ
    せる室外熱交換器(24)と、 発熱機器(81)の廃熱を回収した廃熱回収流体から冷
    媒に吸熱させる熱交換手段(23)とを備え、 更に、前記熱交換手段(23)を低圧側に設定して、前
    記圧縮機(22)に吸入される低圧冷媒に前記廃熱回収
    流体から吸熱させる低圧側吸熱ヒートポンプモードと、 前記熱交換手段(23)を中間圧側に設定して、前記ガ
    スインジェクションポート(22c)に導入される中間
    圧冷媒に前記廃熱回収流体から吸熱させる中間圧側吸熱
    ヒートポンプモードと、 前記廃熱回収流体からの吸熱を停止して、前記ガスイン
    ジェクションポート(22c)に前記中間圧のガス冷媒
    を導入するガスインジェクションヒートポンプモードと
    を切替可能としたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 【請求項2】 室内へ向かって空気が流れる空調通路
    (2)と、 前記空調通路(2)に空気を送風する送風機(7)と、 中間圧のガス冷媒を導入するガスインジェクションポー
    ト(22c)を有する圧縮機(22)と、 前記空調通路(2)内に設置され、暖房モード時に前記
    圧縮機(22)から吐出された高圧のガス冷媒が流入し
    て空気を加熱する室内熱交換器(12)と、 前記暖房モード時に低圧冷媒を外気から吸熱して蒸発さ
    せる室外熱交換器(24)と、 発熱機器(81)の廃熱を回収した廃熱回収流体から冷
    媒に吸熱させる熱交換手段(23)とを備え、 前記廃熱回収流体の温度が低いときは前記熱交換手段
    (23)を低圧側に設定して、前記圧縮機(22)に吸
    入される低圧冷媒に前記廃熱回収流体から吸熱させ、 一方、前記廃熱回収流体の温度が高いときは前記熱交換
    手段(23)を中間圧側に設定して、前記ガスインジェ
    クションポート(22c)に導入される中間圧冷媒に前
    記廃熱回収流体から吸熱させることを特徴とする冷凍サ
    イクル装置。
  3. 【請求項3】 前記熱交換手段(23)は、少なくと
    も、冷媒が流れる冷媒通路(23b)と前記廃熱回収流
    体が流れる流体通路(23c)とを有し、 前記冷媒通路(23b)に前記低圧冷媒が流れる状態
    と、前記冷媒通路(23b)に前記中間圧冷媒が流れる
    状態とを切替可能としたことを特徴とする請求項1また
    は2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 【請求項4】 前記熱交換手段(23)は、少なくと
    も、冷媒が流れる冷媒通路(23b)と前記廃熱回収流
    体が流れる流体通路(23c)とを有し、 前記廃熱回収流体の温度が低いときは前記冷媒通路(2
    3b)に前記低圧冷媒が流れ、前記廃熱回収流体の温度
    が高いときは前記冷媒通路(23b)に前記中間圧冷媒
    が流れるようにしたことを特徴とする請求項1または2
    に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 【請求項5】 前記熱交換手段は、前記室内熱交換器
    (12)通過後の高圧冷媒が流れる第1通路(23a)
    と前記中間圧冷媒が流れる第2通路(23b)と前記廃
    熱回収流体が流れる第3通路(23c)とを一体に構成
    した熱交換器(23)であって、 前記中間圧冷媒が前記高圧冷媒および前記廃熱回収流体
    の両方と熱交換可能になっていることを特徴とする請求
    項1または2に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 【請求項6】 前記熱交換手段(23)は、前記室内熱
    交換器(12)通過後の高圧冷媒と前記中間圧冷媒との
    間で熱交換を行う第1熱交換部(231)と、前記廃熱
    回収流体と前記中間圧冷媒または前記低圧冷媒との間で
    熱交換を行う第2熱交換部(232)とをそれぞれ別体
    で構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の
    冷凍サイクル装置。
  7. 【請求項7】 前記熱交換手段(23)は、前記廃熱回
    収流体の温度が高いときに前記中間圧冷媒に前記廃熱回
    収流体から吸熱させる中間圧側熱交換部(233)と、 前記廃熱回収流体の温度が低いときに前記低圧冷媒に前
    記廃熱回収流体から吸熱させる低圧側熱交換部(23
    2)とを有することを特徴とする請求項1または2に記
    載の冷凍サイクル装置。
  8. 【請求項8】 前記廃熱回収流体の温度が第1設定値
    (TW1)より低いときは前記廃熱回収流体からの吸熱
    を停止して、前記中間圧のガス冷媒を前記ガスインジェ
    クションポート(22c)に導入するガスインジェクシ
    ョンヒートポンプモードを実行し、 前記廃熱回収流体の温度が前記第1設定値(TW1)
    と、前記第1設定値(TW1)より高い第2設定値(T
    W2)との間にあるときは、前記廃熱回収流体から前記
    低圧冷媒に吸熱させる低圧側吸熱ヒートポンプモードを
    実行し、 前記廃熱回収流体の温度が前記第2設定値(TW2)よ
    り高いときは前記廃熱回収流体から前記中間圧冷媒に吸
    熱させる中間圧側吸熱ヒートポンプモードを実行するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の冷凍サイクル装置。
  9. 【請求項9】 室内へ向かって空気が流れる空調通路
    (2)と、 前記空調通路(2)に空気を送風する送風機(7)と、 中間圧のガス冷媒を導入するガスインジェクションポー
    ト(22c)を有する圧縮機(22)と、 前記空調通路(2)内に設置され、暖房モード時に前記
    圧縮機(22)から吐出された高圧のガス冷媒が流入し
    て空気を加熱する室内熱交換器(12)と、 前記暖房モード時に低圧冷媒を外気から吸熱して蒸発さ
    せる室外熱交換器(24)と、 発熱機器(81)の廃熱を回収した廃熱回収流体から冷
    媒に吸熱させる熱交換手段(23)とを備え、 前記熱交換手段(23)は、前記廃熱回収流体および前
    記室内熱交換器(12)通過後の高圧冷媒の両方から前
    記中間圧冷媒が吸熱するように構成されていることを特
    徴とする冷凍サイクル装置。
  10. 【請求項10】 室内へ向かって空気が流れる空調通路
    (2)と、 前記空調通路(2)に空気を送風する送風機(7)と、 中間圧のガス冷媒を導入するガスインジェクションポー
    ト(22c)を有する圧縮機(22)と、 前記空調通路(2)内に設置され、暖房モード時に前記
    圧縮機(22)から吐出された高圧のガス冷媒が流入し
    て空気を加熱する室内熱交換器(12)と、 前記暖房モード時に低圧冷媒を外気から吸熱して蒸発さ
    せる室外熱交換器(24)と、 発熱機器(81)の廃熱を回収した廃熱回収流体から冷
    媒に吸熱させる熱交換手段(232)とを備え、 前記熱交換手段(232)を低圧側に設定して、前記圧
    縮機(22)に吸入される低圧冷媒に前記廃熱回収流体
    から吸熱させることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  11. 【請求項11】 前記室外熱交換器(24)が凝縮器と
    して作用する冷房モード時に、前記熱交換手段(23
    2)が前記廃熱回収流体により高圧冷媒を冷却する凝縮
    器として作用するようしたことを特徴とする請求項10
    に記載の冷凍サイクル装置。
  12. 【請求項12】 室内へ向かって空気が流れる空調通路
    (2)と、 前記空調通路(2)に空気を送風する送風機(7)と、 冷媒を圧縮し吐出する圧縮機(22)と、 前記空調通路(2)内に設置され、暖房モード時に前記
    圧縮機(22)から吐出された高圧のガス冷媒が流入し
    て空気を加熱する室内熱交換器(12)と、 前記暖房モード時に低圧冷媒を外気から吸熱して蒸発さ
    せる室外熱交換器(24)と、 発熱機器(81)の廃熱を回収した廃熱回収流体から冷
    媒に吸熱させる熱交換手段(232)とを備え、 前記熱交換手段(232)を低圧側に設定して、前記圧
    縮機(22)に吸入される低圧冷媒に前記廃熱回収流体
    から吸熱させるとともに、 前記室外熱交換器(24)が凝縮器として作用する冷房
    モード時に、前記熱交換手段(232)が前記廃熱回収
    流体により高圧冷媒を冷却する凝縮器として作用するよ
    うしたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  13. 【請求項13】 前記熱交換手段(232)が前記室外
    熱交換器(24)と並列的に配置されていることを特徴
    とする請求項11または12に記載の冷凍サイクル装
    置。
  14. 【請求項14】 前記熱交換手段(232)が前記室外
    熱交換器(24)のと直列に配置されていることを特徴
    とする請求項11または12に記載の冷凍サイクル装
    置。
  15. 【請求項15】 前記暖房モード時に前記室外熱交換器
    (24)の着霜が生じたときに、前記室内熱交換器(1
    2)通過後の高圧冷媒を前記室外熱交換器(24)に流
    入させることにより、前記室外熱交換器(24)の除霜
    を行うようにしたことを特徴とする請求項1ないし14
    のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  16. 【請求項16】 前記暖房モード時に前記室外熱交換器
    (24)の着霜が生じたときに前記圧縮機(22)の吐
    出ガス冷媒を2つの流れに分岐し、その一方の冷媒流れ
    を前記室内熱交換器(12)に流入させるとともに、 他方の冷媒流れを前記室外熱交換器(24)に流入させ
    ることにより前記室外熱交換器(24)の除霜を行うよ
    うにしたことを特徴とする請求項1ないし14のいずれ
    か1つに記載の冷凍サイクル装置。
  17. 【請求項17】 前記室内熱交換器は前記圧縮機(2
    2)の吐出ガス冷媒が流入する凝縮器(12)であり、 前記空調通路(2)内で、前記凝縮器(12)の上流側
    に、低圧側の気液2相冷媒が流入して空気を冷却する蒸
    発器(11)を設置し、 前記蒸発器(11)で冷却した空気を前記凝縮器(1
    2)で加熱することにより、除湿暖房が可能になってい
    ることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1つ
    に記載の冷凍サイクル装置。
  18. 【請求項18】 前記発熱機器(81)の廃熱量に基づ
    いて前記低圧側吸熱ヒートポンプモードと前記中間圧側
    吸熱ヒートポンプモードと前記ガスインジェクションヒ
    ートポンプモードとを切り替えるようにしたことを特徴
    とする請求項1、3、4、5、6、7、15、16、1
    7のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  19. 【請求項19】 前記廃熱量の判定値として、第1設定
    値(QW1)と、この第1設定値(QW1)より大きい
    第2設定値(QW2)を設定し、 前記廃熱量が前記第1設定値(QW1)より小さいとき
    は前記ガスインジェクションヒートポンプモードを設定
    し、前記廃熱量が前記第1設定値(QW1)と前記第2
    設定値(QW2)との間にあるときは前記中間圧側吸熱
    ヒートポンプモードを設定し、前記廃熱量が前記第2設
    定値(QW2)より大きいときは前記低圧側吸熱ヒート
    ポンプモードを設定することを特徴とする請求項18に
    記載の冷凍サイクル装置。
  20. 【請求項20】 前記廃熱量の判定値として、第1設定
    値(QW1)と、この第1設定値(QW1)より大きい
    第2設定値(QW2)を設定するとともに、前記廃熱回
    収流体の温度の判定値として、第1設定値(TW1)
    と、この第1設定値(TW1)より高い第2設定値(T
    W2)を設定し、 前記廃熱量が前記第2設定値(QW2)より大きく、且
    つ、前記廃熱回収流体の温度が前記第1設定値(TW
    1)より高いときは前記低圧側吸熱ヒートポンプモード
    を設定し、 前記廃熱量が前記第1設定値(QW1)より大きく、且
    つ、前記廃熱回収流体の温度が前記第2設定値(TW
    2)より高いときは前記中間圧側吸熱ヒートポンプモー
    ドを設定し、 前記廃熱量および前記廃熱回収流体の温度が前記低圧側
    吸熱ヒートポンプモードおよび前記中間圧側吸熱ヒート
    ポンプモードの設定領域以外にあるときは前記ガスイン
    ジェクションヒートポンプモードを設定することを特徴
    とする請求項18に記載の冷凍サイクル装置。
  21. 【請求項21】 前記廃熱量を前記廃熱回収流体温度の
    時間に対する変化率から算出することを特徴とする請求
    項18ないし20のいずれか1つに記載の冷凍サイクル
    装置。
  22. 【請求項22】 室内へ向かって空気が流れる空調通路
    (2)と、 中間圧のガス冷媒を導入するガスインジェクションポー
    ト(22c)を有する圧縮機(22)と、 前記空調通路(2)内に設置され、暖房モード時に前記
    圧縮機(22)の吐出ポート(22a)から吐出された
    高圧のガス冷媒により空気を加熱する室内熱交換器(1
    2)と、 前記暖房モード時に前記室内熱交換器(12)通過後の
    高圧冷媒の一部をバイパスして中間圧に減圧した中間圧
    冷媒と前記高圧冷媒とを熱交換する熱交換手段(23、
    231)と、 前記暖房モード時に前記熱交換手段(23、231)を
    通過した高圧冷媒を低圧まで減圧する減圧装置(27)
    と、 前記暖房モード時に前記第2減圧装置(27)通過後の
    低圧冷媒と外気とを熱交換する室外熱交換器(24)と
    を備え、 前記暖房モード時に前記熱交換手段(23、231)に
    おける熱交換によりガス化した中間圧ガス冷媒を前記ガ
    スインジェクションポート(22c)に導入するように
    なっており、 さらに、前記熱交換手段(23、231)は、前記高圧
    冷媒が流れる偏平な第1通路部(23a)と、前記中間
    圧冷媒が流れる偏平な第2通路部(23b)と、前記第
    1通路部(23a)の端部が接続される第1ヘッダ部材
    (92)と、前記第2通路部(23b)の端部が接続さ
    れる第2ヘッダ部材(93)とを有し、 前記第1通路部(23a)および前記第2通路部(23
    b)のいずれか一方が前記第1ヘッダ部材(92)およ
    び前記第2ヘッダ部材(93)のいずれか一方を貫通す
    ることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  23. 【請求項23】 室内へ向かって空気が流れる空調通路
    (2)と、 中間圧のガス冷媒を導入するガスインジェクションポー
    ト(22c)を有する圧縮機(22)と、 前記空調通路(2)内に設置され、暖房モード時に前記
    圧縮機(22)から吐出された高圧のガス冷媒により空
    気を加熱する室内熱交換器(12)と、 前記暖房モード時に前記室内熱交換器(12)通過後の
    高圧冷媒の一部をバイパスして中間圧に減圧した中間圧
    冷媒を、前記高圧冷媒、および発熱機器(81)からの
    廃熱回収流体の両方と熱交換させる熱交換手段(23)
    と、 前記暖房モード時に前記熱交換手段(23)を通過した
    高圧冷媒を低圧まで減圧する減圧装置(27)と、 前記暖房モード時に前記第2減圧装置(27)通過後の
    低圧冷媒と外気とを熱交換する室外熱交換器(24)と
    を備え、 前記暖房モード時に前記熱交換手段(23、231)に
    おける熱交換によりガス化した中間圧ガス冷媒を前記ガ
    スインジェクションポート(22c)に導入するように
    なっており、 さらに、前記熱交換手段(23、231)は、前記高圧
    冷媒が流れる偏平な第1通路部(23a)と、前記中間
    圧冷媒が流れる偏平な第2通路部(23b)と、前記廃
    熱回収流体が流れる偏平な第3通路部(23c)と、前
    記第1通路部(23a)の端部が接続される第1ヘッダ
    部材(92)と、前記第2通路部(23b)の端部が接
    続される第2ヘッダ部材(93)と、前記第3通路部
    (23c)の端部が接続される第3ヘッダ部材(95)
    とを有し、 前記第1通路部(23a)、前記第2通路部(23b)
    および前記第3通路部(23c)の少なくとも1つが前
    記第1ヘッダ部材(92)、前記第2ヘッダ部材(9
    3)および前記第3ヘッダ部材(95)の少なくとも1
    つを貫通することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  24. 【請求項24】 前記複数の偏平通路部(23a、23
    b、23c)はそれぞれ独立に成形された偏平チューブ
    (90、91、94)により構成され、前記複数の偏平
    チューブ(90、91、94)相互間を一体に接合した
    ことを特徴とする請求項22または23に記載の冷凍サ
    イクル装置。
  25. 【請求項25】 前記複数の偏平通路部(23a、23
    b、23c)は一体成形の偏平チューブ(96)により
    構成されていることを特徴とする請求項22または23
    に記載の冷凍サイクル装置。
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