JP6272681B2 - 電動回転手持ち工具、二方向手持ち電動ラチェット駆動工具、及びこれらに使用する遊星キャリア - Google Patents

電動回転手持ち工具、二方向手持ち電動ラチェット駆動工具、及びこれらに使用する遊星キャリア Download PDF

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Description

本教示は、電動ラチェット駆動手持ち工具に関し、より具体的には、速度及びトルクを自動調節する二方向高速電動ラチェット駆動手持ち工具に関する。
本項の記述は、単に本開示に関する背景情報を提供するものであり、従来技術を構成しない場合がある。
電動手持ちラチェット駆動工具は、ナット及びボルト等の物体を取り付け、締め付け、緩め、取り外すために、多くの工業の場面で広範に使用されている。例えば、空気圧駆動式及び電動式ラチェット駆動工具は、自動車産業において、ホイールをそれぞれの自動車から取り外すか、取り付ける際に、自動車のホイール・ラグにナットを取り付けたり、締め付けたりするため、或いは、ナットを緩めたり、自動車のホイール・ラグから取り外すためなどに、一般に使用される。
典型的には、かかる既知のラチェット駆動工具により伝達される速度及びトルク量は、調節不可能である、つまり、ラチェット駆動工具は単一の速度で動作し、単一のトルク量を伝達するように構成されているか、又は、トルクが減少すると出力も減少するように構成されている。
従って、かかる既知のラチェット駆動工具を使用する際には、ユーザは、それぞれのラチェット駆動工具の速度及びトルクを調節することができないか、又は、それぞれのラチェット駆動工具の各々の特定の用途/使用に対して必要なように、速度、トルク、及び出力設定を手動で変更する必要がある。
米国特許番号5,535,646号明細書
速度及びトルクが調節できないこと、及び、かかる既知のラチェット駆動工具を各々の特定の用途/使用に合わせて手動で再構成する必要があることは、どちらも、時間がかかり、手間がかかり、非効率であり、また、それぞれのラチェット駆動工具が適用される物体のトルク超過に繋がりかねない。
種々の実施形態において、本開示は、電動手持ち工具において使用するための2部品遊星キャリアを提供する。遊星キャリアは、回転軸を有し、工具のモータ回転子に固定的に取り付けられた駆動部を含む。遊星キャリアは、ベースと、ベースから偏心して延びるクランクピンとを含むピン止め部をさらに含む。クランクピンは、中心軸を有し且つ駆動軸に動作可能に接続可能であり、クランクピンが駆動部回転軸の周りで軌道回転するときに駆動軸に回転及びトルクを与える。ピン止め部は、駆動部に回転可能に係合されて、回転子の回転が、駆動部及びピン止め部を、駆動軸に印加される負荷の関数として互いに対して回転させ、クランクピン中心軸と駆動部回転軸との間のオフセットは、駆動軸に印加される負荷の関数として可変である。さらに、オフセットの変動は、駆動軸に伝達される回転速度及びトルク量を駆動軸における負荷の関数として変化させる。
他の種々の実施形態において、本開示は、負荷に動作可能に接続可能な駆動軸と、駆動軸に動作可能に接続された2部品遊星キャリアとを含む電動回転手持ち工具を提供する。遊星キャリアは、回転軸を有し、工具のモータ回転子に固定的に取り付けられた駆動部を含む。遊星キャリアは、ベースと、ベースから偏心して延びるクランクピンとを含むピン止め部をさらに含む。クランクピンは、中心軸を有し且つ駆動軸に動作可能に接続されて、クランクピンが駆動部回転軸の周りで軌道回転するときに駆動軸に回転及びトルクを与える。ピン止め部は、駆動部に回転可能に係合されて、回転子の回転が、駆動部及びピン止め部を、駆動軸に印加される負荷の関数として互いに対して回転させ、クランクピン中心軸と駆動部回転軸との間のオフセットは、駆動軸に印加される負荷の関数として可変である。さらに、オフセットの変動は、駆動軸に伝達される回転速度及びトルク量を駆動軸への負荷の関数として変化させる。
さらに他の実施形態において、本開示は、二方向手持ち電動ラチェット駆動工具を提供する。工具は、駆動ギアに固定的に接続された駆動軸と、各々が駆動リンクの側方揺動運動に応答して駆動軸を回転させるように駆動ギアに交互に且つ動作可能に係合可能な、駆動リンクにピボット運動可能に接続された一対の対向する爪と、2部品遊星キャリアと、を含む。2部品遊星キャリアは、回転軸を有し、工具のモータ回転子に固定的に取り付けられた駆動部を含む。2部品遊星キャリアは、ベースと、ベースから偏心して延びるクランクピンとを含むピン止め部をさらに含む。クランクピンは、中心軸を有し且つ駆動リンクに回転可能に接続されて、クランクピンが駆動部回転軸の周りで軌道回転するときに駆動リンクを側方揺動運動させる。ピン止め部は、駆動部に回転可能に係合されて、回転子の回転が、駆動部及びピン止め部を、駆動軸に印加される負荷の関数として互いに対して回転させ、クランクピン中心軸と駆動部回転軸との間のオフセットは、駆動軸に印加される負荷の関数として可変である。さらに、オフセットの変動は、駆動リンクの速度及び側方揺動運動の長さを変化させ、それにより駆動軸に伝達される回転速度及びトルクの量を駆動軸への負荷の関数として変化させる。
本教示の更なる適用可能な領域は、本明細書で提供される説明から明らかとなるであろう。説明及び特定の例示は、単に説明目的であることを意図したものであり、本教示の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。
本明細書で説明される図面は、例示のみを目的とし、いかなる形であれ本明細書の範囲を限定することを意図するものではない。
本開示の種々の実施形態による、工具が適用される物体の回転に対する抵抗の関数として、工具により伝達される速度及びトルクを自動調節するように構成され動作可能な、二方向高速手持ち電動ラチェット駆動工具の等角図である。 本開示の種々の実施形態による、図1に示されるラチェット駆動工具の線A−Aに沿った断面図である。 本開示の種々の実施形態による、工具がラチェット駆動工具の駆動軸に高速回転及び低トルクを伝達するように、ピン止め部内に配置された駆動部を有する、図1に示されるラチェット駆動工具の2部品遊星キャリアに動作可能に接続された駆動リンクの一部の、線A−Aに沿った断面図である。 本開示の種々の実施形態による、図1に示されるラチェット駆動工具の2部品遊星キャリアの、図3Aの線B−Bに沿った断面図である。 本開示の種々の実施形態による、工具がラチェット駆動工具の駆動軸に低速回転及び高トルクを伝達するように、駆動部がピン止め部内に配置された、図1に示されるラチェット駆動工具の2部品遊星キャリアに動作可能に接続された駆動リンクの一部の、線A−Aに沿った断面図である。 本開示の種々の実施形態による、図1に示されるラチェット駆動工具の2部品遊星キャリアの、図4Aの線C−Cに沿った断面図である。 本開示の種々の実施形態による、図1に示されるラチェット駆動工具の線A−Aに沿った断面図である。 本開示の種々の実施形態による、工具がラチェット駆動工具の駆動軸に高速回転及び低トルクを伝達するように、駆動部のレセプタクル内に配置されたピン止め部を有する、図1に示されるラチェット駆動工具の2部品遊星キャリアに、動作可能に接続された駆動リンクの、一部の線A−Aに沿った断面図である。 本開示の種々の実施形態による、図1に示されるラチェット駆動工具の2部品遊星キャリアの、図6Aの線B−Bに沿った断面図である。 本開示の種々の実施形態による、工具がラチェット駆動工具の駆動軸に低速回転及び高トルクを伝達するようにピン止め部が駆動部のレセプタクル内に配置された、図1に示されるラチェット駆動工具の2部品遊星キャリアに動作可能に接続された駆動リンクの一部の、線A−Aに沿った断面図である。 本開示の種々の実施形態による、図1に示されるラチェット駆動工具の2部品遊星キャリアの、図7Aの線C−Cに沿った断面図である。
幾つかの図面全体を通して、対応する参照符号は、対応する部品を示す。
以下の説明は、本質的に単なる例示であり、いかなる形であれ、本教示、用途、又は使用を限定することを意図するものではない。本明細書の全体を通して、同様の参照符号は、同様の要素を指すために使用される。
図1を参照すると、本開示は、工具10が動作可能に接続される、例えばナット又はボルトなどの物体の回転に対する抵抗に基づいて、工具10により伝達される速度及びトルクを自動調節するように構成され且つ動作可能な、二方向高速手持ち電動ラチェット駆動工具10を提供する。工具10が動作可能に接続された物体の回転に対する抵抗は、本明細書において、工具10に対する負荷と呼ばれることもある。特定的には、工具10が適用される物体の回転に対する抵抗の量に基づき、工具10は、工具10により伝達されるトルクを自動的に調節して、それぞれの物体を緩めるのに必要なトルクの量を提供する。さらに、それぞれの物体が「固定が外れ」回転し始めると、工具10は、伝達するトルクの量を自動的に低減させ、工具10がそれぞれの物体を回転させる回転速度を上昇させる。同様に、物体を取り付ける際は、工具10は、物体を高速で回転させるのに十分なトルクを伝達することにより取り付けを開始し、その後、物体が回転に抵抗し始めると、自動的に速度を低下させ、伝達するトルクを増加させるが、伝達されるトルクの量は、物体の回転に対する抵抗に基づく。さらに、工具10は、かかる工程中のそれぞれの物体の回転に対する抵抗の変化に基づき、取り付け/締め付け及び緩め/取り外し工程の全体を通して、伝達するトルクを、必要に応じて自動的に増加及び減少させる。
例えば、工具10が自動車のホイール・ラグからラグ・ナットを取り外すために用いられる場合、工具10は、ラグ・ナットの固さ(回転に対する抵抗)に基づいて、ラグ・ナットを緩めるのに十分なトルクを伝達するように自動調整し、次いで、ラグ・ナットから工具10を取り外すことなく、又は、速度及び/又はトルクの設定を手動で変更することなく、且つラグ・ナットに伝達するトルク量を自動的に減らし、ラグ・ナットに伝達する回転速度を自動的に上昇させて、ラグ・ナットを迅速且つ効率的に取り外す。同様に、工具10が自動車のホイール・ラグ上にラグ・ナットを取り付けるために用いられる場合、工具は、最初に、高速で低いトルクを伝えながら(しなしながら、ラグ上のラグ・ナットを回転するのに十分なトルクで)、ラグ・ナットをラグ上にねじ止めする。次いで、例えば、ラグ・ナットがホイールをそれぞれのブレーキロータつまりドラムに締め付け始めるなど、ラグ・ナットが最初の速度での回転に抵抗し始めると、ラグ・ナットから工具10を取り外すことなく、又は速度及び/又はトルクの設定を手動で変更することなく、工具10は、ラグ・ナットに伝達するトルク量を自動的に増やし、ラグ・ナットに伝達する回転速度を下げて、ラグ・ナットを迅速且つ効率的にしっかりと締め付け、ホイールをブレーキロータつまりドラムに固定させる。
ここで図1及び図2を参照すると、以下で説明されるように、工具10は、一般に、シングルアーム爪18及びダブルアーム爪20にピボット運動可能に接続された駆動リンク16を含み、爪18及び20のいずれかが、反転カム24の選択された位置に応じて、環状駆動ギア22と噛み合い接触する。種々の実装形態において、駆動リンク16は、工具ハウジング14を側方に回転可能に貫通するピボット柱48を介して、工具ハウジング14にピボット運動可能に接続される。これらの要素及び工具10の適切な接続及び機能のために必要な他の要素の全ては、工具ハウジング14の前方端に収容される。駆動ギア22は、工具ハウジング14の最前方端に封入され、駆動ギア22の外周面上に長手方向に形成された歯26が、工具の長手方向軸線に対して横断方向になるように位置決めされる。一体型で好ましくは正方形の駆動軸28は、駆動ギア22の中心からその一方の側へ且つハウジング14の範囲を超えて、軸方向外方に延び、ソケット(図示せず)又は他の物品に係合してラチェット回転させるために利用可能である。既知の種類のボールばね組立体30は、駆動軸28と回転される物体との接続を容易にする。駆動ギア22の反対側に、正方形の駆動軸28と正反対且つ同軸に、一体型延長部32が設けられる(これも駆動ギア軸の内端部であると考えることができる)。
シングルアーム爪18は、駆動ギア22の外面上の複数の歯26と選択的に移動可能に相互作用するように形成された複数の平行歯18bをもつ平坦な前向き面を有するヘッド部18aを含む。シングルアーム爪ヘッド部18aは、エルボーつまり曲げ部18dに向かって概ね長手方向且つ後方に延びるシングル爪アーム18cの最前方端において支持され、曲げ部18dにおいて、シングルアーム爪18は、ピン50により駆動リンク16にピボット運動可能に接続される。第2のアームつまり直線区画18eは、曲げ部18dから、カム24のための接触点又は接触面を与える後方に向けられた爪先端部18fに向かって、後方に延びる。同様に、ダブルアーム爪20は、駆動ギア22の環状外面上の歯26と選択的に移動可能に相互作用するのに適切な寸法及び間隔にされた、複数の平行で側方に配置された歯20bを支持する前向きの平坦面をもつヘッド部20aを有する。対をなす離間配置された平行な爪アーム20c、20c’は、爪ヘッド部20aの両側から、爪20がピン52により駆動リンク16にピボット運動可能に接続される共通のエルボーつまり曲げ部20dに向かって、概ね長手方向且つ後方に延びる。曲げ部20dから、爪20は、カム24のための接触点又は接触面を与える爪先端部20fで終端する第2のアームつまり直線区画20eを介して概ね後方に延び続ける。
図1に示されるように、シングルアーム爪アーム18cは、対をなす離間配置されたダブルアーム爪アーム20c、20c’の間を後方に延び、爪18及び20が動くと、これらは互いにはさみのような方式で相互作用し、それぞれのヘッド部18a及び20aは、駆動ギア22の環状歯付き面に向かって口のように開く。ねじりばね(図示せず)がピボット柱48の周りに巻かれ、その脚部は、前方に延び、ヘッド部18a及び20aにおいて又はそのやや後方で、爪18及び20の後方及び外方に向けられた面に対して摺動可能に当接し、それにより、爪ヘッド部18a及び20aを駆動ギア22に向かって付勢する。
爪ヘッド部18aと20aのどちらがギア歯26と接触するかは、工具10が、反転カム24の位置により決定される正転又は逆転モードのいずれで操作されるかによって決まる。種々の実施形態において、反転カム24は、反転レバー58が取り付けられ、固定的に接続される外方に延びるステム56を有することができる。
従って、駆動ギア22を一方向にラチェット回転させるように工具10を操作することが望まれる場合は、カム・レバー58は、反転カム24が爪端部18f又は20fの一方に接触し、対応する爪ヘッド部18a又は20aが駆動ギア22と接触すること、及び駆動リンク16が動くにつれてそれぞれの爪18又は20がピボット運動可能に動くことを防止するように設定される。カム24によってブロックされないそれぞれの自由端18f又は20fを有する他方の爪18又は20は、付勢ねじりばねによって前方に延びることができるので、関連したヘッド部18a又は20aは、駆動ギア22と接触し、駆動リンク16が動いて駆動ギア22のラチェット回転を生じさせるのに必要なように動く。
駆動リンク16は、一体型の対をなす平行プレート16b及び16cを有する、中実本体部16aを含む。プレート16b及び16cは、工具ハウジング14内で前方に延び、前向きの下部コーナー及び上部コーナーにおいて、これらの間に爪エルボー18d及び20dを受けるのに十分な距離だけ互いに離間される。適切なサイズ及び位置付けにされた、同軸に位置合わせされた開口部が、ピボット柱48、ピボット・ピン50及び52、並びに反転カム24を受けるように、プレート16b及び16cを側方に貫通して形成される。駆動リンク16は、本体16aの後方に向いた部分に配置された、側方弓形状開口部62をさらに含む。開口部62は、開口部つまり溝62内で円滑に回転運動するようなサイズ及び形状にされた駆動ブッシング64を受ける。駆動ブッシング64は、工具10の回転可能遊星キャリア68から長手方向前方に延びるクランクピン66を受けるように構成される。具体的には、クランクピン66は、遊星キャリア68の前面68a上に、偏心して配置される。つまり、クランクピン66は、遊星キャリア68の中心からオフセットして前面68aから延びる。遊星キャリア68は、工具10のモータ72の、長手方向中心軸RAを有する回転子70に動作可能に接続される。さらに、以下でさらに説明されるように、キャリア68は、モータ回転子70の回転が、キャリア68を回転させるように、回転子70に動作可能に接続される。キャリア68の回転は、次に、回転子70の中心軸RAの周りでクランクピン66を軌道回転させる。その結果、クランクピン66が軌道回転すると、ブッシング64を動かし、駆動リンク16の前方部分及び後方部分を、ピボット柱48の周りをシーソー方式で、X+方向及びX-方向(図3A乃至図4Bに図示される)に側方上下にピボット揺動させる。
より具体的には、駆動リンク16は、カム24の前方且つ爪エルボー18d及び20dの間及び且つ後方の点において、ピボット・ピン48により側方に回転可能に貫通される。従って、駆動リンク16は、ハウジング14内で移動可能に接続され、クランクピン66の軌道回転は、駆動リンク16を、シーソー方式でピン48の周りで揺動させ、それにより、爪18及び20を、ピン50及び52の周りでピボット揺動させる。
種々の実施形態において、モータ回転子70が20,000乃至25,000RPMの範囲で動作すると、爪18及び20は、最大約4,000乃至5,000RPMの速度で、ピン50及び52の周りでピボット揺動することができる。しかしながら、爪端部18fと20fとの間の反転カム24の構造及び位置に起因して、常に、爪18及び20のどちらか1つだけが駆動ギア22と接触し、それにより、かかる接触が、駆動ギア22及び駆動軸28の回転を生じさせる。さらに、駆動軸28の回転は、例えばソケットを介して駆動軸28が動作可能に接続される、ナット又はボルト等の物体に、回転速度及びトルクを伝達する。重要なことに、以下でさらに詳細に説明され、当業者には容易に理解されるように、駆動軸28により伝達される回転速度及びトルクは、回転子70の中心軸RAとクランクピン66の中心軸PAとの間のオフセットDの長さつまり距離の関数である。具体的には、オフセットDが長くなるつまり大きくなるほど、駆動軸28の回転速度は高くなり、駆動軸28により伝達されるトルクは小さくなる。これとは逆に、オフセットDが短くなるつまり小さくなるほど、駆動軸28の回転速度は低くなり、駆動軸28により伝達されるトルクは大きくなる。
工具10の一般的な部品、並びにそれぞれの機能及び協働に関する更なる詳細は、引用により本明細書に組み入れられる特許文献1に記載されている。
ここで図2、図3A、図3B、図4A、及び図4Bを参照すると、種々の実施形態において、遊星キャリア68は、ピン止め部68cのベース69から偏心して延びるクランクピン66を有するピン止め部68c内に配置された駆動部68bを含む2部品構成を有する。具体的には、駆動部68bは、ピン止め部68cのベース69の中空内部に回転可能に配置される。以下で説明されるように、駆動部68bは、回転子70に固定的に取り付けられ、回転子70の回転が駆動部68bを回転させ、それにより駆動部68bは、ピン止め部68cの回転を駆動する、つまりピン止め部68cを回転させる。具体的には、駆動部68bは、本明細書において摩擦界面74と呼ばれることがある、駆動部68bの外面とピン止め部68cの内面との間の界面74において、摺動摩擦接触が存在するように、ピン止め部68c内に配置される。一般に、駆動部68bは、回転子70の回転が駆動部68bを回転させるように、回転子70に固定的に取り付けられる。駆動部68bとピン止め部68cとの間の摩擦界面74における摩擦力、及び駆動部68bの外面のRAに対する偏心は、次にピン止め部68cの回転を生じさせ、それによりクランクピン66を回転子軸RAの周りで軌道回転させ、それが駆動軸28(図1に示される)に回転及びトルクを伝達する。駆動部68bは、回転子70に固定的に接続されているので、駆動部68bは、回転子70が周りを回転する回転子中心軸RAと同一直線上にある回転軸CAを有する。従って、ピン止め部68cが回転していると、クランクピン66は、駆動部の回転軸CAの周りで軌道回転する。
重要なことに、ピン止め部68cの回転に対する抵抗が、回転子70により駆動部68bに印加される回転力が界面74で発生する摩擦力及び駆動部68bの外向き遠心力に打ち勝つと、界面74における摩擦接触は、駆動部68bをピン止め部68c内でこれに対して滑らせ、360°未満の、例えば0°乃至355°の、半径方向距離だけ回転させる。当業者であれば容易に理解するように、駆動軸28、駆動ギア22、爪18及び20、駆動リンク16、及びクランクピン66の相互接続に基づき、ピン止め部68cの回転に対する抵抗は、例えばナット又はボルトなどの、駆動軸28が動作可能に接続された物体の回転に対する抵抗により発生する、駆動ギア22へのそれぞれの負荷からもたらされる。従って、駆動軸28への負荷は、ピン止め部68cに伝達され、駆動軸28へのそれぞれの負荷の関数である、ピン止め部68cの回転に対する抵抗を生じさせる。従って、駆動部68bは、駆動軸28が動作可能に接続された物体の回転に対する抵抗、つまり駆動軸28への負荷により生じる、ピン止め部68cの回転に対する抵抗に基づき、ピン止め部68c内で、360°未満の、例えば0°乃至355°の半径方向距離を回転する。
図3A、図3B、図4A、及び図4Cに示されるように、駆動部68bは、側壁の一部が、側壁の直径方向に対向する部分より厚くなるように構成された側壁を含む。具体的には、駆動部68bの側壁は、その内面が回転軸CAの周りに、これから等距離に中心揃えされ、一方その外面は回転軸CAの周りに、これから等しくない距離に偏心して配置されるように構成される。従って、駆動部68bは、駆動部の回転軸CAに対して偏心して回転する、カム形状の外面を有する。クランクピン66の中心軸PAは、駆動部の回転軸CAと同様に、工具ハウジング14内で長手方向に配向される。
上述のように、駆動部68bは、駆動軸28に印加される負荷の量に基づき、ピン止め部68c内で、摩擦摺動するように360°未満で滑る又は回転することができ、駆動軸28への負荷は、ピン止め部68cに伝達され、ピン止め部68cは、駆動軸28への負荷の関数として回転に抵抗する。
例えば、図3A及び図3Bを参照すると、工具モータ72が、動作していないとき、又は、例えば締め付ける若しくは緩めるナット又はボルトに動作可能に接続されていないなど、駆動軸28が回転される物体に動作可能に係合されていない場合のように、駆動軸28に負荷がかかっていないときに動作して回転子70を回転させているとき、駆動軸28及び駆動ギア22の回転に対する抵抗、従ってピン止め部68cの回転に対する抵抗は、相対的に最小となる。かかる最小の抵抗は、工具10の部品の協働動作がもたらす内部摩擦力のみによって発生する。このような場合、駆動部68bとピン止め部68cとの間の界面74における摩擦力及びクランクピン66の半径方向外向きの遠心力は、一般に、ピン止め部68cの回転に対する抵抗より大きい。実際に、遠心力は、駆動ギア22に十分に大きい負荷が印加されるまで、クランクピン66が半径方向最外側の構成にあることを保証する。従って、このクランクピンの最外側位置は、高速低トルク構成に対応し、工具に負荷がかかっていないときのデフォルト位置である。従って、デフォルト位置において、駆動部68bは、ピン止め部68c内で回転しないか、又は僅かしか回転しない。つまり、駆動部は、ピン止め部68cに対して、デフォルト位置から離れるように回転しないか、又は僅かしか回転しない。従って、モータ回転子70が回転し、負荷が増大すると、摩擦界面74における摩擦力は、ピン止め部68cを相対回転させる又は相対回転を増大させることができる。
上述のように、駆動軸28で伝達される回転速度及びトルクは、クランクピン66の中心軸PAと駆動部回転軸CAとの間のオフセットDの関数である(駆動部回転軸CAは、回転子70の中心軸RAと同一直線上にあることを想起されたい)。具体的には、オフセットDが長いつまり大きいほど、駆動軸28の回転速度は高くなり、駆動軸28により伝達されるトルクは小さくなる。これとは逆に、オフセットDが短いつまり小さいほど、駆動軸28の回転速度は低くなり、駆動軸28により伝達されるトルクは大きくなる。
重要なことに、図3A及び図3Bに示されるように、駆動部68bは、駆動軸28に負荷がかかっていないとき、つまり駆動部68bとピン止め部68cとの間にほとんど滑りがないとき、オフセットDが、本明細書においてD無負荷(DNL)と図示され、呼ばれる最大長さを有するように、ピン止め部68c内に配置される。オフセットDがDNLに等しいときの、ピン止め部68c内における駆動部68bの配向は、本明細書では、駆動部68bのデフォルト又は「ホーム」位置と呼ばれる。当業者には容易に理解されるように、工具モータ72が動作して回転子70を回転させ、且つオフセットDが最大長さDNLを有するとき、回転子中心軸RAの周りのクランクピン中心軸CAの軌道回転の半径は、DNLと等しい。その結果、クランクピン66の軌道回転は、駆動リンク16の、X+及びX-方向における側方揺動移動つまり運動(図3A乃至図4Bに示される)の最大長さを発生させる。これにより、それぞれの爪18又は20の最大ストローク長さを発生させ、これにより、各爪のストロークで駆動ギア22を最大限回転させて、工具10が伝達できる最高回転速度及び最少トルク量を駆動軸28に伝達する。
一方、図4A及び図4Bに示されるように、駆動軸28が、例えば締め付ける又は緩めるナット又はボルトに動作可能に接続されるなど、回転させたい物体に動作可能に係合されている場合のように、工具モータ72が動作して回転子70を回転させ、且つ駆動軸28に印加される負荷がある場合、駆動軸28及び駆動ギア22の回転に対する抵抗、従って、ピン止め部68cの回転に対する抵抗は、負荷の関数である。つまり、負荷が大きいほど、ピン止め部68cの回転に対する抵抗は大きくなる。かかる場合、Dが概ねDNLと等しいように、駆動部68bは、最初にピン止め部68c内のホーム位置に配置される。Dが概ねDNLに等しく、且つ駆動軸28に負荷が印加されて、駆動部68bとピン止め部68cとの間の界面74における摩擦力と、クランクピン66の外向きの遠心力とが、ピン止め部68cの回転に対する抵抗より小さい場合、回転子70により駆動部68bに伝達されるトルクにより、駆動部68bがピン止め部68c内で回転し始める、又は滑り始める。
上述のように、駆動部68bは、カム形状の断面を有し、駆動部の側壁の一部は直径方向に対向する部分より厚く、これにより駆動部外面を、駆動部回転軸CAに対して偏心して回転させる。従って、駆動部外面の偏心回転に起因して、駆動部68bがピン止め部68c内で回転すると、摩擦界面74における摩擦力は次第に増大する。具体的には、駆動部68bがピン止め部68c内で回転すると、摩擦界面の摩擦力が、駆動軸28への負荷及びクランクピン66の半径方向外向きの遠心力により生じるピン止め部68cの回転に対する抵抗を上回るまで、摩擦界面74における摩擦力は着実に増大する。ひとたび界面の摩擦力が、ピン止め部68cの回転に対する負荷に基づく抵抗とクランクピン66の半径方向外向きの遠心力を上回ると、ピン止め部68cは、駆動部68bに沿って回転し始め、駆動軸28に回転及びトルクを伝達し始める。
さらに、ピン止め部68c内における駆動部外面の偏心回転に起因して、駆動部回転軸CAとクランクピン中心軸CAとの間のオフセットDの長さは、駆動部68bがピン止め部68c内で回転するとき、つまり駆動部68bがピン止め部68cに対して回転するに従って、連続的に短くなる。つまりオフセットDの長さは、駆動部68bがピン止め部68c内でホーム位置から離れる回転量の関数として低減する。駆動軸28に負荷が印加されたときのオフセットDの低減した長さは、本明細書においてD負荷(DL)と図示され、呼ばれる。さらに、負荷の関数としてのオフセットDの長さの変化量は、本明細書においてデルタD(ΔD)と図示され(図4Bに示される)、呼ばれる。(ΔD)は、ホーム位置において、0.0である。
当業者には容易に理解されるように、負荷が大きいほど、ピン止め部68cの回転に対する負荷に基づく抵抗を上回るためには、界面の摩擦力が大きい必要がある。従って、ピン止め部68cの回転に対する負荷に基づく抵抗が大きいほど、ピン止め部68cの回転に対する負荷に基づく抵抗を上回るために必要な界面の摩擦力を発生させるためには、駆動部68bは、ピン止め部68c内でホーム位置から離れるようにより遠くへ回転する必要がある。
上述のように、駆動軸28で伝達される回転速度及びトルクは、オフセットDの関数である。従って、オフセットDが変化すると、つまりΔDが増大及び減少すると、駆動軸28の回転速度及び伝達されるトルクは、ΔDの関数として増大及び減少する。具体的には、ΔDの値が大きいほど、駆動軸28の回転速度は遅くなり、駆動軸28により伝達されるトルクは大きくなる。これとは逆に、ΔDの値が小さいほど、駆動軸28の回転速度は速くなり、駆動軸28により伝達されるトルクは小さくなる。
より具体的には、駆動軸28が回転させる物体に動作可能に接続され、工具モータ72が動作して回転子70を回転させると、駆動軸28における負荷に基づき、つまりピン止め部68cに伝達される物体の回転に対する抵抗に基づき、駆動部68bは、ピン止め部68c内でホーム位置から離れるように回転し始める。駆動部68bがホーム位置から離れるように回転すると、ΔDが増大し、それにより、回転子中心軸RAの周りのクランクピン中心軸PAの軌道回転の半径を減少させる。その結果、図4Bに示されるように、クランクピン中心軸PAの軌道回転の半径が減少すると、クランクピン66の軌道回転により発生する、駆動リンク16のX+及びX-方向における側方揺動運動量はますます小さくなる。このことにより、それぞれの爪18又は20のストローク長さは減少し、各爪のストロークによる駆動ギア22の回転は減少し、駆動軸28に伝達される回転速度は遅く、トルク量は増加する。
さらに、駆動軸28における負荷が低減すると、つまり駆動軸28に動作可能に接続された物体がより小さい抵抗で回転し始めると、ピン止め部68cの回転に対する抵抗も、負荷の低減の関数として低減する。その結果、ピン止め部68cを回転させるのに必要な、駆動部68bとピン止め部68cとの間の摩擦界面74における摩擦力は、負荷の低減の関数として低減する。さらに、ピン止め部を回転させるのに必要な界面の摩擦力の量が低減すると、界面の摩擦力がピン止め部68cの回転に対する抵抗を上回るのに必要な界面の摩擦力に概ね等しくなる、又はこれより僅かに大きくなるまで、駆動部68bは、ピン止め部68c内で回転してホーム位置に戻る。
駆動部68bがホーム位置に向かって戻るように回転すると、ΔDは減少し、それにより回転子中心軸RAの周りのクランクピン中心軸PAの軌道回転の半径を増大させる。その結果、図3Bに示されるように、クランクピン中心軸PAの軌道回転の半径が増大すると、クランクピン66の軌道回転により発生する、駆動リンク16のX+及びX-方向における側方揺動運動量はますます大きくなる。このことにより、それぞれの爪18又は20のストローク長さは増大し、各爪のストロークによる駆動ギア22の回転は増加し、駆動軸28に伝達される回転速度は速く、トルク量は減少する。
従って、モータ72の動作が一定量の動力を工具回転子70に伝達すると、駆動軸28に伝達される回転速度及びトルク量は、常に、ΔDの関数であり、これはピン止め部68c内における駆動部68bの回転量の関数であり、これはピン止め部68cの回転に対する抵抗の関数であり、さらに、これは駆動軸28が動作可能に接続される負荷つまり駆動軸28が動作可能に接続された物体の回転に対する抵抗の関数である。
例えば、ユーザが固いナットを緩めようとする場合、たとえ幾らかの回転速度を犠牲にする必要があっても、工具10は、最初に大きなトルクを駆動軸28に伝達することが望ましい。逆に、ナットが緩んだら、トルクはさほど必要ではなくなり、トルクより回転速度が優先される。従って、ひとたび駆動軸28が緩めようとするナットに動作可能に接続され、モータ72が動作して駆動部68bを回転させると、ナットの回転に対する初期抵抗、つまり初期負荷は、駆動部68bをピン止め部68c内でホーム位置から離れるように回転させ、それにより、ΔDを増加させて、上述のように、駆動軸28により大きなトルクを伝達する。具体的には、駆動部68bは、ΔDの増加によりナットに十分なトルクが与えられ、ナットがゆっくりと回転し始めるまで、ピン止め部68c内で回転し続ける。従って、ひとたびナットが回転し始めると、ピン止め部68cの回転に対する負荷に基づく抵抗は減少し、駆動部68bはピン止め部内でホーム位置に向かって戻るように回転できるようになり、それにより、ΔDは減少し、駆動軸28に伝達されるトルクは減少し、回転速度は増大する。
従って、駆動軸28に伝達される回転速度及びトルク量は、駆動軸28への負荷の関数として、つまり駆動軸28が動作可能に接続された物体の回転に対する抵抗の関数として、自動的に増加及び減少する。すなわち、駆動軸28に動作可能に接続された物体の回転に対する抵抗、つまり負荷が変化すると、ピン止め部68cの回転に対する抵抗量はこれに応じて変化し、これに応じて、駆動部68bを、ピン止め部68c内でホーム位置から離れるように又は向かうように回転させる。これに応じて、かかる駆動部68bのピン止め部68c内での回転は、ΔDの値を変化させ、これに応じてクランクピン66の軌道回転の半径を変化させ、これに応じて駆動軸28に伝達される回転速度及びトルク量を増加又は減少させる。
ここで図5、図6A、図6B、図7A及び図7Bを参照すると、種々の実施形態において、ピン止め部68cは、駆動部68bのヘッド部78内に偏心して配置された、つまりヘッド部78内で駆動部回転軸CAに対してオフセットされたレセプタクル76に回転可能に配置される。具体的には、ピン止め部68cは、該ピン止め部68cがレセプタクル76内で自由に回転できるように、レセプタクル76に配置される。前述の実施形態と同様に、駆動部68bは、回転子70に固定的に接続され、ピン止め部68cのクランクピン66は、ベース69から偏心して延びる。従って、回転子70の回転を介する駆動部68bの回転は、ピン止め部68cを、駆動部回転軸CAの周りで軌道回転させる。重要なことに、以下でさらに説明するように、ピン止め部68cは、駆動軸28への負荷に基づいてレセプタクル76内で回転する(図1に示される)。レセプタクル76内でのピン止め部68cの回転は、偏心したクランクピン66の中心軸PAを、駆動部回転軸CAに対して半径方向内向き又は外向きに動かし、それによりオフセットDの長さを変化させる、つまりΔDを増加又は減少させ、且つ駆動軸28に伝達される回転速度及びトルク量に影響を与える。従って、駆動軸28に伝達される回転速度及びトルク量は、駆動軸28上の負荷の関数として自動的に増加及び減少する。
ここで図6A及び図6Bを参照すると、上述のように、ピン止め部68cは、ピン止め部68cがレセプタクル76内で自由に回転できるように、駆動部68bのレセプタクル76に配置される。当業者には容易に理解されるように、駆動部68bの回転は、ピン止め部68cに、より具体的にはクランクピン66に印加される遠心力を発生させる。従って、図6A及び図6Bに示されるように、駆動部68bが回転すると、クランクピン66に遠心力が働き、クランクピン66が、さらにクランクピン中心軸PAが、半径方向最外側の位置に向かって押し付けられる。
駆動軸28が回転させようとする物体と動作可能に係合していない場合のように、駆動軸28に負荷がないときに工具10が動作すると、ピン止め部68cには、工具10の部品の協働的動作により発生する、本明細書では無負荷摩擦力と呼ぶ、摩擦力以外に負荷はない。さらに、駆動部68bにも負荷はなく、つまり駆動部68bの回転に対する抵抗はなく、駆動部68bは、回転子70の回転速度により決まる無負荷速度で回転する。このような場合、クランクピン66に印加される遠心力は、一般に、クランクピン66に印加される無負荷摩擦力より大きい。従って、遠心力は、ピン止め部68cをレセプタクル76内で回転させ、クランクピン66、従ってクランクピン中心軸CAは、オフセットDが、図6Bに示される最大長さDNL(Dno−load(無負荷))を有する半径方向最外側位置へ、強制的に動かされる。オフセットDがDNLに等しいとき、クランクピン66の半径方向最外側位置は、本明細書においてクランクピン66の「ホーム」位置と呼ばれる。
上述のように、駆動軸28で伝達される回転速度及びトルクは、クランクピン66の中心軸PAと駆動部回転軸CAとの間のオフセットDの関数である(駆動部回転軸CAは、回転子70の回転軸RAと同一直線上にあることを想起されたい)。具体的には、オフセットDが長いつまり大きいほど、駆動軸28の回転速度は高くなり、駆動軸28により伝達されるトルクは小さくなる。これとは逆に、オフセットDが短いつまり小さいほど、駆動軸28の回転速度は低くなり、駆動軸28により伝達されるトルクは大きくなる。従って、当業者には容易に理解されるように、オフセットDがDNLに等しいとき、回転子回転軸RAの周りのクランクピン中心軸CAの軌道回転の半径は、DNLに等しい。その結果、クランクピン66の軌道回転は、駆動リンク16のX+及びX-方向における側方揺動移動又は運動(図6A乃至図7Bに示される)の最大長さを発生させる。このことにより、それぞれの爪18又は20の最大ストローク長さを発生させ、これが各爪のストロークにより駆動ギア22を最大限に回転させ、それにより駆動軸28には工具10により伝達可能な最高回転速度及び最少トルク量が駆動軸28に伝達される。
ここで図7A及び図7Bを参照すると、駆動軸28が、例えば締め付ける又は緩めるナット又はボルトに動作可能に接続されるなど、回転させたい物体に動作可能に係合されている場合のように、駆動軸28に負荷が印加された状態で工具10を動作させると、負荷は、駆動軸28の回転に対する抵抗を発生させ、これによりピン止め部68cの駆動回転に対する抵抗を発生させる。このような場合、ピン止め部68cは、最初に、クランクピン66が、DがDNLと概ね等しくなるホーム位置に位置決めされるように、レセプタクル76内で配向される。しかしながら、回転子70により駆動部68bに伝達されるトルクは、駆動部68bに回転力を印加し、負荷により発生するピン止め部68cの軌道回転に対する抵抗に対抗する軌道回転力をピン止め部68cに印加する。これらの対抗する軌道回転力の結果、ピン止め部68cは、偏心したクランクピン66及びクランクピン中心軸PAが駆動部回転軸CAに向かって半径方向内向きに動くように、レセプタクル76内で回転し始める。
上述のように、このような場合、クランクピン66は、最初に、DがDNLと概ね等しくなるように、ホーム位置で、レセクタプル76内で配向される。従って、ピン止め部68cがレセプタクル76内で回転し、クランクピン中心軸PAが駆動部回転軸CAに向かって半径方向内向きに動くと、オフセットDの長さは、連続して短くなる。つまり、オフセットDの長さは、駆動軸28に印加される負荷の関数である、クランクピン66のホーム位置から離れる軌道回転量の関数として低減する。上述の実施形態と同様に、駆動軸28に負荷が印加されたときの、オフセットDの短くなった長さは、本明細書においてDL(D load(負荷))と図示され、呼ばれ、負荷の関数としてのオフセットDの長さの変化量は、本明細書においてΔD(デルタD)と図示され、呼ばれる(図7Bに示される)。
上述のように、クランクピン66のホーム位置から離れる軌道回転の量は、負荷の関数である。より具体的には、当業者には容易に理解されるように、オフセットDが減少する、つまりΔDが増大すると、ピン止め部68cの軌道回転により発生するトルクは、それに応じて増大する。従って、駆動部68bが回転して、ピン止め部68cをレセプタクル76内で回転させ、且つクランクピン66を軌道回転させると、ΔDが増大して、駆動軸28により多くのトルクを伝達させる。従って、ピン止め部68cの駆動回転に対する負荷に基づく抵抗がより大きいと、クランクピン66はホーム位置からより遠くへ回転する必要がある。さらに、クランクピン66は軌道回転を続け、伝達されるトルクが負荷により発生する駆動軸28の回転に対する抵抗、つまり駆動軸28が動作可能に接続された物体の回転に対する抵抗を上回るまで、ΔDが増大して、駆動軸28により多くのトルクを伝達させる。この時点で、駆動軸28、及び駆動軸28が接続された物体は回転し始める。また、以下で説明されるように、駆動軸28への負荷が低減すると、ΔDも、ピン止め部68cの回転に対する負荷に基づく抵抗の関数として、減少する。
上述のように、駆動軸28に伝達される回転速度及びトルクは、オフセットDの関数である。従ってオフセットDが変化すると、つまりΔDが増大及び減少すると、駆動軸28で伝達される回転速度及びトルクは、ΔDの関数として増大及び減少する。具体的に、ΔDの値が大きいほど、駆動軸28の回転速度は遅くなり、駆動軸28により伝達されるトルクは大きくなる。これとは逆に、ΔDの値が小さいほど、駆動軸28の回転速度は速くなり、駆動軸28により伝達されるトルクはより小さくなる。
より具体的には、駆動軸28が回転させる物体に動作可能に接続され、工具モータ72が動作して回転子70を回転させると、駆動軸28における負荷、つまりピン止め部68cに伝達される物体の回転に対する抵抗に基づき、ピン止め部68cは、レセプタクル76内でホーム位置から離れるように回転し始める。クランクピン66がホーム位置から離れるように回転すると、ΔDが増大し、それにより回転子中心軸RAの周りのクランクピン中心軸PAの軌道回転の半径を減少させる。その結果、図7Bに示されるように、クランクピン中心軸PAの軌道回転の半径が減少すると、クランクピン66の軌道回転により発生する、駆動リンク16のX+及びX-方向における側方揺動運動はますます小さくなる。これにより、それぞれの爪18又は20のストローク長さが減少し、このことは各爪のストロークによる駆動ギア22の回転を低減させ、それにより駆動軸28に伝達される回転速度は遅くなり、トルク量は増加する。
さらに、駆動軸28への負荷が低減すると、つまり駆動軸28に動作可能に接続された物体がより少ない抵抗で回転し始めると、ピン止め部68cの回転に対する抵抗も、負荷の低減の関数として低減する。その結果、ピン止め部68cは、駆動部レセプタクル76内で回転し、クランクピン66をホーム位置に向かって回転させ、ΔDを減少させ、それにより、回転子中心軸RAの周りのクランクピン中心軸PAの軌道回転の半径を増大させる。その結果、クランクピン中心軸PAの軌道回転の半径が増大すると、図6Bに示されるように、クランクピン66の軌道回転により発生する、駆動リンク16のX+及びX-方向の側方揺動運動はますます大きくなる。これにより、それぞれの爪18又は20のストローク長さは増大し、各爪のストロークによる駆動ギア22の回転が増大し、それにより駆動軸28に伝達される回転速度は速くなり、トルク量は減少する。クランクピン66は、駆動軸28に伝達されるトルクが、回転させたい物体の回転に対する抵抗を上回るのに必要なトルクと概ね等しいか又はこれより僅かに大きくなるまで、ホーム位置に向かって回転を続ける。負荷が減少し続けると、つまり駆動軸28に動作可能に接続された物体の回転に対する抵抗が減少し続けると、クランクピン66は、ホーム位置に向かってさらに回転し、それにより駆動軸28に伝達されるトルクは低減し、回転速度は増大する。
従って、モータ72の動作が一定量の動力を工具回転子70に伝達すると、駆動軸28に伝達される回転速度及びトルク量は、常に、ΔDの関数であり、これはピン止め部68c内における駆動部68bの回転量の関数であり、これはピン止め部68cの回転に対する抵抗の関数であり、さらに、これは駆動軸28が動作可能に接続される負荷つまり駆動軸28が動作可能に接続された物体の回転に対する抵抗の関数である。
例えば、上述のように、ユーザが固いナットを緩めようとする場合、たとえ幾らかの回転速度を犠牲にする必要があっても、工具10は、最初に大きなトルクを駆動軸28に伝達することが望ましい。逆に、ナットが緩んだら、トルクはさほど必要ではなくなり、トルクより回転速度が優先される。従って、ひとたび駆動軸28が緩めようとするナットに動作可能に接続され、モータ72が動作して駆動部68bを回転させると、ナットの回転に対する初期抵抗、つまり初期負荷は、ピン止め部68cをレセプタクル内で回転させ、それによりクランクピン66をホーム位置から離れるように回転させ、それによりΔDを増加させて、上述のように、駆動軸28により大きなトルクを伝達する。具体的には、ピン止め部68cは、ΔDの増加によりナットに十分なトルクが与えられ、ナットが低速で回転し始めるまで、レセプタクル76内で回転し続ける。次いで、ナットが回り始めると、ピン止め部68cの軌道回転に対する、負荷に基づく抵抗は減少し、ピン止め部68cはレセプタクル76内で回転できるようになり、それにより、クランクピン66はホーム位置に向かって回転し、ΔDは減少し、駆動軸28に伝達されるトルクは減少し、回転速度は増大する。
従って、駆動軸28に伝達される回転速度及びトルク量は、駆動軸28への負荷の関数として、つまり駆動軸28が動作可能に接続されている物体の回転に対する抵抗の関数として、自動的に増加及び減少する。すなわち、駆動軸28に動作可能に接続された物体の回転に対する抵抗つまり負荷が変化すると、それに応じてピン止め部68cの軌道回転の回転に対する抵抗量は変化し、それに応じてクランクピン66を、ホーム位置から離れるように又はこれに向かうように軌道回転させる。それに応じて、かかるクランクピン66の軌道回転は、ΔDの値を変化させ、クランクピン66の軌道回転の半径を変化させ、駆動軸28に伝達される回転速度及びトルク量を増加又は減少させる。
本明細書における説明は本質的に単なる例示であり、従って、説明されたものの要旨から逸脱しない変形は、本教示の範囲内に入ることが意図される。かかる変形は、本教示の趣旨及び範囲からの逸脱であると見なされない。
10:工具
14:工具ハウジング
16:駆動リンク
16a:本体部
16b、16c:プレート
18:シングルアーム爪
18a、20a:ヘッド部
18b、20b:平行歯
18c:単一の爪アーム
18d、20d:エルボー又は曲げ区画
18e、20e:直線区画
18f、20f:爪先端部
20:ダブルアーム爪
20c、20c’:平行な爪アーム
22:環状駆動ギア
24:反転カム
26:歯
28:駆動軸
30:ボールばね組立体
32:延長部
48:ピボット柱(ピボット・ピン)
50、52:ピン
56:ステム
58:反転レバー
62:開口部又は溝
64:駆動ブッシング
66:クランクピン
68a:前面
68b:駆動部
68c:ピン止め部
69:ベース
70:回転子
72:モータ
74:界面
76:レセプタクル
78:ヘッド部
D:オフセット
CA:駆動部回転軸
PA:中心軸
RA:回転子中心軸

Claims (20)

  1. 電動回転手持ち工具において使用するための2部品遊星キャリアであって、前記2部品遊星キャリアは前記電動回転手持ち工具の駆動軸に動作可能に接続可能であり、前記2部品遊星キャリアは、
    回転軸を有し、前記電動回転手持ち工具のモータ回転子に固定的に取り付け可能な駆動部と、
    ピン止め部ベース及び前記ピン止め部ベースから偏心して延びるクランクピンを含むピン止め部と、
    を含み、前記クランクピンは、クランクピン中心軸を有し且つ前記駆動軸に動作可能に接続可能であり、前記クランクピンが前記駆動部の前記回転軸の周りで軌道回転するときに前記駆動軸に回転及びトルクを与え、前記ピン止め部は、前記駆動部に回転可能に係合されて、前記モータ回転子の回転が、前記駆動部及び前記ピン止め部を、前記駆動軸に印加される負荷の関数として互いに対して回転させ、前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間のオフセットは、前記駆動軸に印加される前記負荷の関数として可変であり、前記オフセットの変動、前記駆動軸に伝達される回転速度及びトルク量を、前記駆動軸への負荷の関数として変化させる、ことを特徴とする2部品遊星キャリア。
  2. 前記ピン止め部は、前記駆動部のヘッド部内に偏心して配置されたレセプタクル内に回転可能に配置されて、前記ピン止め部が前記駆動軸への前記負荷の関数として前記レセプタクル内で回転するように構成され、それにより前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間の前記オフセットを、前記駆動軸への前記負荷の関数として変化させることを特徴とする、請求項1に記載の2部品遊星キャリア。
  3. 前記ピン止め部は、前記クランクピンの前記駆動部の前記回転軸の周りの前記軌道回転が、前記クランクピンに伝達される前記駆動軸への前記負荷が及ぼす力に対向して、前記クランクピンを半径方向外向きに押す、前記クランクピンに働く遠心力を発生させるように、前記レセプタクル内に回転可能に配置され、それにより前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間の前記オフセットを前記駆動軸への前記負荷の関数として変化させて、前記駆動軸に伝達される前記回転速度及び前記トルク量を前記駆動軸への負荷の関数として変化させることを特徴とする、請求項2に記載の2部品遊星キャリア。
  4. 前記駆動部は、前記駆動部が前記ピン止め部内で前記駆動軸への前記負荷の関数として回転するように、前記ピン止め部のベースの中空内部に回転可能に配置され、それにより前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間の前記オフセットを、前記駆動軸上の前記負荷の関数として変化させることを特徴とする、請求項1に記載の2部品遊星キャリア。
  5. 前記駆動部は、前記駆動部の前記回転軸に対して偏心して回転するカム形状の外面を有するように構成された側壁を含むことを特徴とする、請求項4に記載の2部品遊星キャリア。
  6. 前記駆動部の前記カム形状の外面は、前記駆動部が前記ピン止め部内で回転すると、前記駆動部外面と前記ピン止め部ベース内面との間の界面に摩擦力を生成するように構成され且つ動作可能であることを特徴とする、請求項5に記載の2部品遊星キャリア。
  7. 前記駆動部は、前記摩擦力が前記ピン止め部に回転力を印加して、前記クランクピンに伝達される前記駆動軸への前記負荷が及ぼす力と対向して、前記クランクピンを軌道回転させ、前記駆動部が前記駆動軸への前記負荷の関数として前記ピン止め部内で回転するように構成され且つ動作可能であり、それにより前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間の前記オフセットを、前記駆動軸への前記負荷の関数として変化させて、前記駆動軸に伝達される前記回転速度及び前記トルク量を、前記駆動軸における負荷の関数として変化させることを特徴とする、請求項6に記載の2部品遊星キャリア。
  8. 電動回転手持ち工具であって、
    負荷に動作可能に接続可能な駆動軸と、
    前記電動回転手持ち工具の前記駆動軸に動作可能に接続された2部品遊星キャリアと、
    を含み、
    前記2部品遊星キャリアは、
    回転軸を有し、前記電動回転手持ち工具のモータ回転子に固定的に取り付けられた駆動部と、
    ピン止め部ベース及び前記ピン止め部ベースから偏心して延びるクランクピンを含むピン止め部と、を含み、前記クランクピンは、クランクピン中心軸を有し且つ前記駆動軸に動作可能に接続可能であり、前記クランクピンが前記駆動部の前記回転軸の周りで軌道回転するときに前記駆動軸に回転及びトルクを与え、前記ピン止め部は、前記駆動部に回転可能に係合されて、前記モータ回転子の回転が、前記駆動部及び前記ピン止め部を、前記駆動軸に印加される負荷の関数として互いに対して回転させ、前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間のオフセットは、前記駆動軸に印加される前記負荷の関数として可変であり、前記オフセットの変動、前記駆動軸に伝達される回転速度及びトルク量を、前記駆動軸への負荷の関数として変化させる、ことを特徴とする電動回転手持ち工具。
  9. 前記ピン止め部は、前記駆動部のヘッド部内に偏心して配置されたレセプタクル内に回転可能に配置されて、前記ピン止め部が前記駆動軸への前記負荷の関数として前記レセプタクル内で回転するように構成され、それにより前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間の前記オフセットを、前記駆動軸への前記負荷の関数として変化させることを特徴とする、請求項8に記載の電動回転手持ち工具。
  10. 前記ピン止め部は、前記クランクピンの前記駆動部の前記回転軸の周りの前記軌道回転が、前記クランクピンに伝達される前記駆動軸への前記負荷が及ぼす力に対向して、前記クランクピンを半径方向外向きに押す、前記クランクピンに働く遠心力を発生させるように、前記レセプタクル内に回転可能に配置され、それにより前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間の前記オフセットを前記駆動軸への前記負荷の関数として変化させて、前記駆動軸に伝達される前記回転速度及び前記トルク量を前記駆動軸への負荷の関数として変化させることを特徴とする、請求項9に記載の電動回転手持ち工具。
  11. 前記駆動部は、前記駆動部が前記ピン止め部内で前記駆動軸への前記負荷の関数として回転するように、前記ピン止め部ベースの中空内部に回転可能に配置され、それにより前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間の前記オフセットを、前記駆動軸上の前記負荷の関数として変化させることを特徴とする、請求項8に記載の電動回転手持ち工具。
  12. 前記駆動部は、前記駆動部の前記回転軸に対して偏心して回転するカム形状の外面を有するように構成された側壁を含むことを特徴とする、請求項11に記載の電動回転手持ち工具。
  13. 前記駆動部の前記カム形状の外面は、前記駆動部が前記ピン止め部内で回転すると、前記駆動部外面と前記ピン止め部ベース内面との間の界面に摩擦力を生成するように構成され且つ動作可能であることを特徴とする、請求項12に記載の電動回転手持ち工具。
  14. 前記駆動部は、前記摩擦力が前記ピン止め部に回転力を印加して、前記クランクピンに伝達される前記駆動軸への前記負荷が及ぼす力と対向して、前記クランクピンを軌道回転させ、前記駆動部が前記駆動軸への前記負荷の関数として前記ピン止め部内で回転するように構成され且つ動作可能であり、それにより前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間の前記オフセットを、前記駆動軸への前記負荷の関数として変化させて、前記駆動軸に伝達される前記回転速度及び前記トルク量を、前記駆動軸における負荷の関数として変化させることを特徴とする、請求項13に記載の電動回転手持ち工具。
  15. 二方向手持ち電動ラチェット駆動工具であって、
    駆動ギアに固定的に接続された駆動軸と、
    各々が駆動リンクの側方揺動運動に応じて前記駆動軸を回転させるように前記駆動ギアに動作可能に係合可能な、駆動リンクにピボット運動可能に接続された一対の対向する爪と、
    2部品遊星キャリアと、
    を含み、前記2部品遊星キャリアは、
    回転軸を有し、前記二方向手持ち電動ラチェット駆動工具のモータ回転子に固定的に取り付けられた駆動部と、
    ピン止め部ベース及び前記ピン止め部ベースから偏心して延びるクランクピンを含むピン止め部と、
    を含み、前記クランクピンは、クランクピン中心軸を有し且つ前記駆動リンクに回転可能に接続されて、前記クランクピンが前記駆動部の前記回転軸の周りで軌道回転するときに前記駆動リンクを側方揺動運動させ、前記ピン止め部は、前記駆動部に回転可能に係合されて、前記モータ回転子の回転が、前記駆動部及び前記ピン止め部を、前記駆動軸に印加される負荷の関数として互いに対して回転させ、前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間のオフセットは、前記駆動軸に印加される前記負荷の関数として可変であり、前記オフセットの変動、前記駆動リンクの速度及び側方揺動運動の長さを変化させ、それにより前記駆動軸に伝達される回転速度及びトルク量を、駆動軸への負荷の関数として変化させることを特徴とする二方向手持ち電動ラチェット駆動工具。
  16. 前記ピン止め部は、前記駆動部のヘッド部内に偏心して配置されたレセプタクルに回転可能に配置されて、前記ピン止め部が前記駆動軸への前記負荷の関数として前記レセプタクル内で回転するように構成され、それにより前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間の前記オフセットを、前記駆動軸への前記負荷の関数として変化させることを特徴とする、請求項15に記載の二方向手持ち電動ラチェット駆動工具。
  17. 前記ピン止め部は、前記クランクピンの前記駆動部の前記回転軸の周りの前記軌道回転が、前記クランクピンに伝達される前記駆動軸への前記負荷が及ぼす力に対向して、前記クランクピンを半径方向外向きに押す、前記クランクピンに働く遠心力を発生させるように、前記レセプタクル内に回転可能に配置され、それにより前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間の前記オフセットを前記駆動軸への前記負荷の関数として変化させて、前記駆動軸に伝達される前記回転速度及び前記トルク量を、前記駆動軸への負荷の関数として変化させることを特徴とする、請求項16に記載の二方向手持ち電動ラチェット駆動工具。
  18. 前記駆動部は、前記駆動部が前記ピン止め部内で前記駆動軸への前記負荷の関数として回転するように、前記ピン止め部のベースの中空内部に回転可能に配置され、それにより前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間の前記オフセットを、前記駆動軸上の前記負荷の関数として変化させることを特徴とする、請求項15に記載の二方向手持ち電動ラチェット駆動工具。
  19. 前記駆動部は、前記駆動部の前記回転軸に対して偏心して回転するカム形状の外面を有するように構成された側壁を含み、前記駆動部の前記カム形状の外面は、前記駆動部が前記ピン止め部内で回転すると、前記駆動部外面と前記ピン止め部ベース内面との間の界面に摩擦力を生成するように構成され且つ動作可能であることを特徴とする、請求項18に記載の二方向手持ち電動ラチェット駆動工具。
  20. 前記駆動部は、前記摩擦力が前記ピン止め部に回転力を印加して、前記クランクピンに伝達される前記駆動軸への前記負荷が及ぼす力と対向して、前記クランクピンを軌道回転させ、前記駆動部が前記駆動軸への前記負荷の関数として前記ピン止め部内で回転するように構成され且つ動作可能であり、それにより前記クランクピン中心軸と前記駆動部の前記回転軸との間の前記オフセットを、前記駆動軸への前記負荷の関数として変化させて、前記駆動軸に伝達される前記回転速度及び前記トルク量を、前記駆動軸における負荷の関数として変化させることを特徴とする、請求項19に記載の二方向手持ち電動ラチェット駆動工具。
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